(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138522
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】ロック解除装置及びベビーカー
(51)【国際特許分類】
B62B 7/08 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
B62B7/08
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023114804
(22)【出願日】2023-07-13
(62)【分割の表示】P 2020136257の分割
【原出願日】2020-08-12
(31)【優先権主張番号】201910742073.0
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911103663.5
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】鄭 雷雷
(72)【発明者】
【氏名】郭 征文
(72)【発明者】
【氏名】汪 爾學
(72)【発明者】
【氏名】孫 明星
(72)【発明者】
【氏名】胡 守鋒
(57)【要約】
【課題】従来技術の問題を解決する。
【解決手段】ロック解除装置は、少なくとも1つの操作部材と、第1のロック解除モジュールと、第2のロック解除モジュールとを含む。少なくとも1つの操作部材は、フレームに移動可能に配置され、フレームは、第1のロック機構と、第2のロック機構とを備える。第1のロック解除モジュールは、フレームに移動可能に配置され、第1のロック機構に接続される。第2のロック解除モジュールは、フレームに移動可能に配置され、第2のロック機構に接続される。少なくとも1つの操作部材は移動して、第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて第1のロック機構を解除するか、或いは第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて第2のロック機構を解除する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロック解除装置であって、
フレームに移動可能に配置される少なくとも1つの操作部材であって、前記フレームは、少なくとも1つのロック機構を備える、少なくとも1つの操作部材と、
前記少なくとも1つの操作部材に配置される保持機構と、
前記フレームに移動可能に配置され、前記少なくとも1つのロック機構に接続される、少なくとも1つのロック解除モジュールと、を含み、
前記少なくとも1つの操作部材が移動して、前記少なくとも1つのロック解除モジュールを駆動して移動させて、前記少なくとも1つのロック機構をロック解除すると、前記保持機構は、前記少なくとも1つの操作部材をロック解除位置で保持する、
ロック解除装置。
【請求項2】
前記保持機構は、第1の係合部材と、第2の係合部材とを含み、前記第1の係合部材は、前記少なくとも1つの操作部材に固定され、前記第2の係合部材は、前記フレームに接続され、前記第1の係合部材は、レールと、凹部とを含み、前記第2の係合部材は、前記レールに沿って移動し、前記凹部に係合して、前記少なくとも1つの操作部材を前記ロック解除位置で保持する、請求項1に記載のロック解除装置。
【請求項3】
前記レールは、第1の傾斜溝と、第2の傾斜溝と、第3の傾斜溝と、第4の傾斜溝とを有し、前記第2の係合部材の係合部分が、前記第1及び第2の傾斜溝に沿って移動し、前記第2及び第3の傾斜溝の間の前記凹部に係合して、前記少なくとも1つの操作部材を前記ロック解除位置で保持し、前記第2の係合部材の前記係合部分は、前記凹部から離れ、前記第3及び第4の傾斜溝に沿って移動して、前記少なくとも1つの操作部材を解放する、請求項1に記載のロック解除装置。
【請求項4】
前記保持機構は、前記少なくとも1つの操作部材に枢動的に接続され、前記保持機構は、係合部分と、弾性部分とを含み、前記フレームは、係合穴を有し、前記少なくとも1つの操作部材が移動して、前記少なくとも1つのロック機構をロック解除する前に、前記係合部分は、前記フレームに当接し、前記弾性部分は、前記フレームによって圧縮され、前記少なくとも1つの操作部材が移動して、前記少なくとも1つのロック機構をロック解除すると、前記弾性部分は、前記保持機構を駆動して回転させ、前記係合部分は、前記係合穴に係入する、請求項1に記載のロック解除装置。
【請求項5】
選択部材と、スライドモジュールとをさらに含み、前記選択部材は、前記フレームに移動可能に配置され、前記スライドモジュール及び前記選択部材は連動して、前記少なくとも1つの操作部材に当接し、前記選択部材は、前記スライドモジュールを駆動して、前記少なくとも1つのロック解除モジュールに向かってスライドさせる、請求項1に記載のロック解除装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのロック解除モジュールは、第1のロック解除モジュールと、第2のロック解除モジュールとを含み、前記選択部材は、前記フレームに対して第1の位置と第2の位置との間で移動し、前記選択部材が前記第1の位置に配置されると、前記スライドモジュールは連動して、前記第1のロック解除モジュールに向かって移動し、前記選択部材が前記第2の位置に配置されると、前記スライドモジュールは連動して、前記第2のロック解除モジュールに向かって移動する、請求項5に記載のロック解除装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのロック機構は、第1のロック機構と、第2のロック機構とを含み、前記第1のロック解除モジュールは、前記第1のロック機構に接続され、前記第2のロック解除モジュールは、前記第2のロック機構に接続され、前記選択部材が前記第1の位置に配置されると、前記少なくとも1つの操作部材は移動し、前記第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、前記第1のロック機構をロック解除し、前記選択部材が前記第2の位置に配置されると、前記少なくとも1つの操作部材は移動し、前記第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、前記第2のロック機構をロック解除する、請求項6に記載のロック解除装置。
【請求項8】
前記第1のロック解除モジュールは、前記フレームに枢動的に接続される第1の回転部材を含み、前記第2のロック解除モジュールは、前記フレームに枢動的に接続される第2の回転部材を含み、前記スライドモジュールは、第1のスライド部材と、第2のスライド部材とを含み、前記第1のスライド部材及び前記第2のスライド部材は、前記第1の回転部材及び前記第2の回転部材をそれぞれ駆動して回転させる、請求項6に記載のロック解除装置。
【請求項9】
前記第1の回転部材は、第1の突出部分を有し、前記第1のスライド部材は移動して、前記第1の突出部分を押して前記第1の回転部材を回転させ、前記第2の回転部材は、第2の突出部分を有し、前記第2のスライド部材は移動して、前記第2の突出部分を押して前記第2の回転部材を回転させる、請求項8に記載のロック解除装置。
【請求項10】
前記第1のスライド部材は、第1のスライド溝を有し、前記第1の突出部分は、前記第1のスライド溝にスライド可能に配置され、前記第2のスライド部材は、第2のスライド溝を有し、前記第2の突出部分は、前記第2のスライド溝にスライド可能に配置される、請求項9に記載のロック解除装置。
【請求項11】
前記第1の回転部材は、第1の接続部材を有し、前記第1の接続部材は、前記第1の回転部材の回転中心に対して偏心し、前記第1のロック機構に接続され、前記第2の回転部材は、第2の接続部材を有し、前記第2の接続部材は、前記第2の回転部材の回転中心に対して偏心し、前記第2のロック機構に接続される、請求項8に記載のロック解除装置。
【請求項12】
前記選択部材は、第1の受入れ穴と、第2の受入れ穴とを有し、前記第1のスライド部材の端が、前記第1の受入れ穴にスライド可能に挿入され、前記第2のスライド部材の端が、前記第2の受入れ穴にスライド可能に挿入される、請求項8に記載のロック解除装置。
【請求項13】
第1の収容空間が、前記第1のスライド部材と前記少なくとも1つの操作部材との間に又は前記第1のスライド部材と前記選択部材との間に形成され、第2の収容空間が、前記第2のスライド部材と前記少なくとも1つの操作部材との間に又は前記第2のスライド部材と前記選択部材との間に形成される、請求項8に記載のロック解除装置。
【請求項14】
弾性部材が、前記選択部材と前記フレームとの間に配置され、前記選択部材を駆動して、前記弾性部材によって提供される弾性力の故に前記第1の位置から離す、請求項6に記載のロック解除装置。
【請求項15】
前記弾性部材は、前記選択部材を前記第2の位置に戻させる弾性復帰力を提供する、請求項14に記載のロック解除装置。
【請求項16】
前記フレームは、突起を有し、前記弾性部材の一端が、前記突起の上に套設され、前記フレームに当接し、前記弾性部材の他端が、前記選択部材に当接する、請求項14に記載のロック解除装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの操作部材は、第1の操作部材と、第2の操作部材とを含み、前記第1の操作部材はスライドして、前記第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、前記第1のロック機構をロック解除し、前記第2の操作部材はスライドして、前記第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、前記第2のロック機構をロック解除する、請求項7に記載のロック解除装置。
【請求項18】
ベビーカーであって、
フレームと、
前記フレームの脚に回転可能に配置される車輪ソケットと、
前記フレームに配置される少なくとも1つのロック機構と、
前記少なくとも1つのロック機構をロック解除するように構成される請求項1に記載のロック解除装置と、を含む、
ベビーカー。
【請求項19】
前記少なくとも1つのロック機構は、リンク機構部材と、位置決めアセンブリとを含み、前記位置決めアセンブリは、第1のドラグ部材と、第2のドラグ部材と、位置決め部材と、戻り部材とを含み、前記車輪ソケットは、位置決め部分を有し、前記リンク機構部材は、前記フレームにスライド可能に配置され、前記第1のドラグ部材の1つの端が、前記リンク機構部材に接続され、前記第1のドラグ部材の第2の端が、前記位置決め部材に接続され、前記位置決め部材は、前記脚に移動可能に配置され、前記位置決め部分に接続されることができるか或いは前記位置決め部分から分離されることができ、前記戻り部材は、前記位置決め部材を前記位置決め部分に向かって押す弾性力を提供し、前記第2のドラグ部材は、前記少なくとも1つのロック解除モジュールと前記リンク機構部材との間に接続される、請求項18に記載のベビーカー。
【請求項20】
前記位置決め部分は、位置決め穴であり、前記位置決め部材は、位置決め柱であり、前記位置決め柱は、前記位置決め穴に伸縮自在に配置される、請求項19に記載のベビーカー。
【請求項21】
前記ロック解除装置は、前記フレームのハンドルに配置される、請求項18に記載のベビーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベビー(乳児)製品に関し、より具体的には、ロック解除装置及びロック解除装置を備えるベビーカー(stroller)に関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーカーは、乳幼児のアウトドア活動のための利便性をもたらすように設計された輸送手段であり、長期に亘って広く使用されている。現在、一部のベビーカーは、フレームと、フレーム折畳み機構と、前輪と、後輪と、車輪回転向き機構とを備える。フレーム折畳み機構は、フレームを折り畳むように構成される。このようにして、ベビーカーが使用されないときには、容易な持ち運び及び保管のために、ベビーカーを折り畳んでより小さな体積にすることができる。車輪回転向き機構は、回転可能な後輪をロック及びロック解除するように構成される。車輪回転向き機構は、後輪が自由に回転できるように、後輪をロック解除する。反転するとき、後輪は特定の角度で回転して、ベビーカーの向きの変更を容易にすることができる。向きの変更後、車輪回転向き機構を使用して後輪をロックし、後輪を位置変更して前方に移動させることができる。しかしながら、前述の機構は、ベビーカーのより多くの空間を占め、操作は極めて不便であり、ベビーカーは見た目に悪く、消費者の購入意向が低下することがある。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、前述の問題を解決するために、ロック解除装置及びロック解除装置を備えるベビーカーを提供する。
【0004】
本発明のある実施形態によれば、ロック解除装置が、少なくとも1つの操作部材と、第1のロック解除モジュールと、第2のロック解除モジュールとを含む。少なくとも1つの操作部材は、フレームに移動可能に配置され、フレームは、第1のロック機構と、第2のロック機構とを備える。第1のロック解除モジュールは、フレームに移動可能に配置され、第1のロック機構に接続される。第2のロック解除モジュールは、フレームに移動可能に配置され、第2のロック機構に接続される。少なくとも1つの操作部材は移動して、第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて第1のロック機構をロック解除するか、或いは第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて第2のロック機構を解除する。
【0005】
別の実施形態において、ロック解除装置は、フレームに移動可能に配置される選択部材を更に含んでよい。選択部材は、フレームに対して第1の位置と第2の位置の間を移動する。選択部材が第1の位置に配置されると、少なくとも1つの操作部材は、第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第1のロック機構をロック解除するようにスライドする。選択部材が第2の位置に配置されると、少なくとも1つの操作部材は、第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第2のロック機構をロック解除するようにスライドする。
【0006】
別の実施形態において、少なくとも1つの操作部材は、第1の操作部材と、第2の操作部材とを含んでよい。第1の操作部材は、第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第1のロック機構を解除するようにスライドし、第2の操作部材は、第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第2のロック機構を解除するようにスライドする。
【0007】
別の実施形態において、ロック解除装置は、少なくとも1つの操作部材に配置される保持機構を更に含んでよい。保持機構は、少なくとも1つの操作部材がスライドして第1のロック機構及び第2のロック機構の一方をロック解除するときに、少なくとも1つの操作部材をロック解除位置に保持する。保持機構は、少なくとも1つの操作部材がロック解除位置から作動させられるときに、少なくとも1つの操作部材を解放する。
【0008】
本発明のある実施形態によれば、ベビーカーが、フレームと、車輪ソケットと、第1のロック機構と、第2のロック機構と、前述のロック解除装置とを含む。車輪ソケットは、フレームの脚に回転可能に配置される。第1のロック機構は、フレームに配置され、フレームを折り畳むように構成される。第2のロック機構は、フレームに配置され、車輪ソケットをロックするように構成される。ロック解除装置は、第1のロック機構及び第2のロック機構をロック解除するように構成される。
【0009】
上述したように、本発明は、少なくとも1つの操作部材を用いて、第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第1のロック機構をロック解除するように移動するか、或いは第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第2のロック機構をロック解除するように移動する。ある実施形態では、選択部材が、フレームに移動可能に配置されてよく、フレームに対して第1の位置と第2の位置との間で移動することができてよい。選択部材が第1の位置に配置されるとき、第1のロック機構は、操作部材が第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第1のロック機構をロック解除するようにスライドすることができるように、操作部材に対応する。選択部材が第2の位置に配置されるとき、第2のロック機構は、操作部材が第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第2のロック機構をロック解除するようにスライドすることができるように、操作部材に対応する。従って、本発明は、第1及び第2のロック機構をロック解除するために、2つの独立したロック解除装置を配置する必要はない。すなわち、本発明は、1つの単一のロック解除装置を用いて、2つの異なるロック機構をロック解除することができる。従って、製造コストは低減され、本発明のロック解除装置は、ベビーカーのより少ない空間を占め、操作が容易かつ便利である。
【0010】
別の実施形態において、少なくとも1つの操作部材は、第1のロック機構及び第2のロック機構をそれぞれロック解除するように構成される、第1の操作部材と、第2の操作部材とを含んでよい。換言すれば、本発明は、2つの操作部材を用いて、2つの異なるロック機構をロック解除してもよい。
【0011】
別の実施形態において、本発明は、操作部材がスライドして第1のロック機構及び第2のロック機構をロック解除するときに、保持機構を用いて操作部材をロック解除位置に保持してよい。従って、第1のロック機構及び第2のロック機構は、操作部材がロック解除位置から作動させられるまで、ロック解除状態で保持されることができる。例えば、第2のロック機構は、車輪回転向き機構であってよく、保持機構は、操作部材がスライドして第2のロック機構をロック解除するときに、操作部材をロック解除位置に保持してよい。ユーザが操作部材を押して車輪回転向き機構をロック解除すると、車輪回転向き機構は、ユーザが操作部材を解除するとしても、車輪が依然として自由に回転することができるように、ロック解除位置に保持される。更に、操作部材がロック解除位置から作動させられると、保持機構は、操作部材がスライドして車輪回転向き機構をロックし、次に、車輪がロックされるように、操作部材を解放する。
【0012】
本発明のこれらの及び他の目的は、様々な図及び図面に例示される好ましい実施形態の以下の詳細な記述を読んだ後に、当業者に疑義なく明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明のベビーカーを例示する斜視図である。
【0014】
【
図2】本発明のロック解除装置を例示する斜視図である。
【0015】
【
図3】第1のロック機構と第2のロック機構とに接続された本発明のロック解除装置を例示する断面図である。
【0016】
【
図4】右向きにスライドしている本発明のロック解除装置の選択部材を例示する断面図である。
【0017】
【
図5】上向きに押されている
図4に示す操作部材を例示する断面図である。
【0018】
【
図6】左向きにスライドしている本発明のロック解除装置の選択部材を例示する断面図である。
【0019】
【
図7】上向きに押されている
図6に示す操作部材を例示する断面図である。
【0020】
【
図8】本発明の第2のロック機構を例示する概略図である。
【0021】
【
図9】本発明の第1のスライド部材及び第2のスライド部材を例示する概略図である。
【0022】
【
図10】第2の位置に位置する本発明の選択部材を例示する断面図である。
【0023】
【
図11】第1の位置に位置する本発明の選択部材を例示する断面図である。
【0024】
【
図12】第1の位置と第2の位置との間に位置する本発明の選択部材を例示する断面図である。
【0025】
【
図13】突出ブロックにスリーブ接続された本発明の弾性部材の端を例示する断面図である。
【0026】
【
図14】操作部材に配置された本発明の保持機構を例示する断面図である。
【0027】
【
図15】上向きに押されている
図14に示す操作部材を例示する断面図である。
【0028】
【
図16】第2の操作部材に配置された本発明の保持機構を例示する断面図である。
【0029】
【
図17】上向きに押されている
図16に示す第2の操作部材を例示する断面図である。
【0030】
【
図18】操作部材に配置された本発明の保持機構を例示する断面図である。
【0031】
【
図19】上向きに引っ張られている
図18に示す操作部材を例示する断面図である。
【0032】
【
図20】第1のスライド部材と第2のスライド部材とに当接する本発明の選択部材を例示する概略図である。
【0033】
【
図21】左向きにスライドしている
図20に示す選択部材を例示する概略図である。
【0034】
【
図22】上向きに押されている
図21に示す第1の操作部材を例示する概略図である。
【0035】
【
図23】右向きにスライドしている
図20に示す選択部材を例示する概略図である。
【0036】
【
図24】上向きに押されている
図23に示す第2の操作部材を例示する概略図である。
【0037】
【
図25】第1のスライド部材に当接する本発明の選択部材を例示する概略図である。
【0038】
【
図26】上向きに押されている
図25に示す第2の操作部材を例示する概略図である。
【0039】
【
図27】第2のスライド部材に当接する
図25に示す選択部材を例示する概略図である。
【0040】
【
図28】上向きに押されている
図27に示す第1の操作部材を例示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1乃至
図3を参照すると、本発明のベビーカー100が、フレーム2と、車輪ソケット3と、第1のロック機構4と、第2のロック機構5と、ロック解除装置1とを含む。この実施形態において、第1のロック機構4は、非限定的に、フレーム折畳み機構であってよく、第2のロック機構5は、非限定的に、車輪回転向き機構であってよい。フレーム2は、ハンドル21と、前脚22と、後脚23とを含み、前脚22及び後脚23は、フレーム2の脚であり、各車輪ソケットは、車輪(ホイール)を備える。第1のロック機構4は、フレーム2上に配置され、フレーム2を折り畳むように構成され、第1のロック機構4は、当業者によく知られている。一般的に、第1のロック機構4は、ワイヤと、ロック部材とを含むことがある。ワイヤの一端は、ロック部材に接続され、ロック部材は、ハンドル21とフレーム2の後脚23との間に係合される。ワイヤの他端が引っ張られると、ワイヤは、フレーム2を折り畳むことができるように、ロック部材を駆動して係合を解除させ、フレーム2をロック解除する。第1のロック機構4は、当業者によく知られているので、図は、第1のロック機構4のワイヤを例示するに過ぎない。
【0042】
例示的な実施形態において、第1のロック機構4及び第2のロック機構5は、非限定的に、ハンドル変換、車輪制動、ハンドル角度調整、フレーム折畳み及び車輪揺動ロックのロック機構の1つであり得るが、それらの機能は、互いに重複しない。
【0043】
図1及び
図8を参照すると、車輪ソケット3は、車輪ソケット3が車輪を駆動して中央シャフト32の周りを回転させることができるように、中央シャフト32を通じて後脚23に回転可能に配置されている。第2のロック機構5は、フレーム2に配置され、車輪ソケット3をロックするように構成される。第2のロック機構5は、リンク機構部材51と、リンク機構部材51に接続される2つの位置決めアセンブリ52とを含む。位置決めアセンブリ52は、第1のドラグ部材521と、第2のドラグ部材522と、位置決め部材と、戻り部材524とを含む。車輪ソケット3は、位置決め部分を有し、位置決め部分は、位置決め穴31であってよい。位置決め部材は、位置決め穴31と協働するように構成される位置決め柱523(positioning pillar)であってよい。位置決め柱523は、位置決め穴31内に伸縮自在に配置されてよい。リンク機構部材51は、フレーム2にスライド可能に配置される。第1のドラグ部材521の端は、リンク機構部材51に接続され、第1のドラグ部材521の別の端は、位置決め部材に接続される。位置決め部材は、フレーム2の脚に移動可能に配置され、位置決め部分に接続されることができ、或いは位置決め部分から分離されることができる。戻り部材524は、位置決め部材を位置決め部分に向かって押す弾性力をもたらす。第2のドラグ部材522は、第2のロックモジュール14とリンク機構部材51との間に接続される。第2のドラグ部材522が引っ張られると、第2のドラグ部材522は、2つの位置決め柱523が後脚23内に後退して、戻り部材524(例えば、バネ)を圧縮するように、2つの第1のドラグ部材521を駆動して2つの位置決め柱523を引っ張らせるために、リンク機構部材51を引っ張ってフレーム2に対してスライドさせる。このとき、2つの位置決め柱523は、車輪ソケット3の位置決め穴31から排出されて、車輪ソケット3をロック解除する。結果的に、車輪ソケット3は、中央シャフト32の周りを回転することができる
【0044】
ロック解除装置1は、第1のロック機構4及び第2のロック機構5をロック解除するように構成される。
図2及び
図3を参照すると、本発明のロック解除装置1は、少なくとも1つの操作部材11と、選択部材12と、第1のロック解除モジュール13と、第2のロック解除モジュール14とを含む。この実施形態において、ロック解除装置1は、1つの操作部材11を含むが、それに限定されない。操作部材11は、フレーム2に移動可能に配置される。選択部材12は、フレーム2に移動可能に配置される。選択部材12のスライド方向は、操作部材11のスライド方向と交差してよい。第1のロック解除モジュール13は、フレーム2に移動可能に配置され、第1のロック機構4に接続される。第2のロック解除モジュール14は、フレーム2に移動可能に配置され、第2のロック機構5に接続される。選択部材12は、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の一方が操作部材11に対応する位置に移動するように、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14を駆動して移動させるようスライドすることができる。次に、操作部材11は、第1のロック解除モジュール13を駆動して移動させて第1のロック機構4をロック解除するよう、或いは第2のロック解除モジュール14を駆動して移動させて第2のロック機構5のロックを解除するよう、移動することができる。
【0045】
別の実施形態において、少なくとも1つの操作部材は、第1のロック機構及び第2のロック機構をそれぞれロック解除するように構成される、第1の操作部材及び第2の操作部材を含んでよい。換言すれば、本発明は、2つの操作部材を使用して、2つの異なるロック機構をロック解除してよい。
【0046】
図1及び
図8を参照すると、この実施形態において、操作部材11は、フレーム2に対して上向き及び下向きにスライドしてよく、選択部材12は、フレーム2に対して左向き及び右向きにスライドしてよい。誤操作を避けるために、選択部材12は、操作部材11に当接する。選択部材12は、操作部材11がスライドすることがあるように、操作部材11から離れるようスライドしてよい。具体的には、選択部材12は、当接部分123を有し、当接部分123は、誤操作を回避するために、選択部材12が当接部分123によって操作部材11をロックすることがあるように、操作部材11に当接する。第1のロック解除モジュール13は、操作部材11と選択部材12との間に配置される。第1のロック解除モジュール13は、選択部材12に移動可能に配置されてよく、選択部材12に対して上向き及び下向きにスライドしてよい。第1のロック解除モジュール13は、操作部材11に当接する。第1のロック解除モジュール13は、第1のロック機構4のワイヤに接続され、第1のロック機構4のワイヤを駆動して移動させることができる。第2のロック解除モジュール14は、操作部材11と選択部材12との間に配置される。第2のロック解除モジュール14は、選択部材12に移動可能に配置されてよく、選択部材12に対して上向き及び下向きにスライドしてよい。第2のロック解除モジュール14は、操作部材11に当接する。第2のロック解除モジュール14は、第2のロック機構5の第2のドラグ部材522に接続され、第2のドラグ部材522を駆動して移動させることができる。第1のロック解除モジュール13は、フレーム2のハンドル21の右側に位置し、第2のロック解除モジュール14は、フレーム2のハンドル21の左側に位置する。しかしながら、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の配置は、前述の方法に限定されない。例えば、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の位置は、互いに変更されてよい。
【0047】
第1のロック解除モジュール4又は第2のロック解除モジュール5をロック解除するために、操作部材11がスライドして第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の一方を押すことがあるように、選択部材12はスライドして、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14をスライドさせてよい。更なる説明のために、選択部材12は、フレーム2に対して(
図6に示すような)第1の位置と(
図4に示すような)第2の位置との間を移動することがある。選択部材12が第1の位置に位置するとき、操作部材11はスライドして、第1のロック解除モジュール13を駆動して移動させて、第1のロック機構4をロック解除することができる。選択部材12が第2の位置に位置するとき、操作部材11はスライドして、第2のロック解除モジュール14を駆動して移動させて、第2のロック機構5のロック解除することができる。言うまでもなく、他の実施形態において、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14は、操作部材11に当接しないことがある。例えば、操作部材11は、第1のロック解除モジュール13と第2のロック解除モジュール14との間の空間に配置されてよい。このとき、選択部材12は、操作部材11に当接しないことがある。
【0048】
図3、
図6及び
図7を参照すると、この実施形態において、第1のロック解除モジュール13は、第1の回転部材131と、第1のスライド部材132とを含む。第1の回転部材131は、フレーム2に枢動的に接続される。第1のロック機構4は、第1の回転部材131の回転中心に対して偏心した第1の回転部材131の位置に接続される。第1のスライド部材132は、フレーム2にスライド可能に配置される。第1のスライド部材132のスライド方向は、操作部材11のスライド方向と同一である。具体的には、選択部材12は、第1の収容穴121を有し、第1のスライド部材132の端が、第1の収容穴121にスライド可能に挿入される。第1のスライド部材132の他端が、操作部材11に当接する。第1のスライド部材132は、第1の回転部材131を駆動して回転させるように構成される。操作部材11がスライドして第1のスライド部材132を押すと、第1のスライド部材132は、第1の回転部材131を駆動して回転させる。具体的には、第1の回転部材131は、第1の突出部分131aを有し、第1のスライド部材132は、第1の係合溝132aを有する。第1の突出部分131aは、第1の係合溝132a内にスライド可能に配置される。第1のスライド部材132は、第1の突出部分131aを押して第1の回転部材131を回転させるように移動することができる。第1の係合溝132aによって、第1の回転部材131は、第1のスライド部材132に安定して配置されることができる。より具体的には、第1の回転部材131は、第1の接続部材131bを有し、第1の接続部材131bは、第1の回転部材131の回転中心に対して偏心し、第1のロック機構4に接続される。第1の回転部材131は、2つの第1の接続部材131bを有してよい。2つの第1の接続部材131bは、第1の回転部材131に対称的に配置されてよい。2つの第1の接続部材131bは、それぞれ、第1のロック機構4の2つのワイヤに接続される。第1の回転部材131を回転させるために、第1のスライド部材132がスライドして第1の突出部分131aを押すように、操作部材11はスライドして、第1のスライド部材132を押すように作動させられてよい。第1の回転部材131は、フレーム2をロック解除するために、第1のロック機構4のワイヤを引っ張るように回転する。結果的に、フレーム2を折り畳むことができる。
【0049】
図3乃至
図5を参照すると、この実施形態において、第2のロック解除モジュール14は、第2の回転部材141と、第2のスライド部材142とを含む。第2の回転部材141は、フレーム2に枢動的に接続される。第2のロック機構5は、第1の回転部材141の回転中心に対して偏心した第2の回転部材141の位置に接続される。第2のスライド部材142は、フレーム2にスライド可能に配置される。第2のスライド部材142のスライド方向は、操作部材11のスライド方向と同一である。すなわち、第1及び第2のスライド部材132、142のスライド方向は、両方とも、操作部材11のスライド方向と同一である。具体的には、選択部材12は、第2の収容穴122を有し、第2のスライド部材142の端が、第2の収容穴122にスライド可能に挿入される。第2のスライド部材142の他端が、操作部材11に当接する。第2のスライド部材142は、第2の回転部材141を駆動して回転させるように構成される。操作部材11がスライドして第2のスライド部材142を押すと、第2のスライド部材142は、第2の回転部材141を駆動して回転させる。具体的には、第2の回転部材141は、第2の突出部分141aを有し、第2のスライド部材142は、第2の係合溝142aを有する。第2の突出部分141aは、第2の係合溝142aにスライド可能に配置される。第2のスライド部材142は、第2の突出部分141aを押して第2の回転部材141を回転させるように移動することができる。第2の係合溝142aによって、第2の回転部材141は、第2のスライド部材142に安定して配置されることができる。より具体的には、第2の回転部材141は、第2の接続部材141bを有し、第2の接続部材141bは、第2の回転部材141の回転中心に対して偏心し、第2のロック機構5に接続される。第2の回転部材141を回転させるために、第2のスライド部材142がスライドして第2の突出部分141aを押すように、操作部材11はスライドして、第2のスライド部材142を押すように作動させられてよい。車輪ソケット3をロック解除するために、第2の回転部材141は回転して第2のロック機構5の第2のドラグ部材522を引っ張り、位置決め柱523を車輪ソケット3の位置決め孔31から排出する。結果的に、車輪ソケット3は、中央シャフト32の周りで回転することができる。
【0050】
図3を参照すると、この実施形態において、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14は、対称的に配置される。第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14は、スライド部材と回転部材との間の協働によって実現されてよいが、これはそのように限定されない。他の実施形態において、第1のロック解除モジュール13は、第1のスライド部材132のみを配置してよく、第1のロック機構4は、第1のスライド部材132に接続される。第1のスライド部材132は、第1のロック機構4をロック解除するためにスライドするよう押されてよい。代替的に、第2のロック解除モジュール14は、第2のスライド部材142のみを配置してよく、第2のロック機構5は、第2のスライド部材142に接続される。第2のスライド部材142は、第2のロック機構5をロック解除するためにスライドするよう押されてよい。代替的に、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14は、非対称に配置されてよい。第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の一方は、フレーム2にスライド可能に配置されてよく、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の他方は、フレーム2に枢動的に接続されてよい。例えば、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の一方は、フレーム2にスライド可能に配置されるスライド部材であってよく、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の他方は、フレーム2に枢動的に接続される回転部材であってよい。スライド部材及び回転部材は、それぞれ、異なる2つのロック機構に接続され、異なる2つのロック機構をロック解除するように構成される。
【0051】
図3及び
図9を参照すると、この実施形態において、第1のスライド部材132は、第1のスライド部分132bと、第1のスライド部分132bに接続された第1の駆動部分132cと、第1の駆動部分132cに接続された第1の制限部分132dとを含む。第1のスライド部分132bは、選択部材12にスライド可能に挿入される。第1の駆動部分132cは、第1の回転部材131に接続される。第1の制限部分132dは、第1の駆動部分132cの側に配置される。第2のスライド部材142は、第2のスライド部分142bと、第2のスライド部分142bに接続された第2の駆動部分142cと、第2の駆動部分142cに接続された第2の制限部分142dとを含む。第2のスライド部分142bは、選択部材12にスライド可能に挿入される。第2の駆動部分142cは、第2の回転部材141に接続される。第2の制限部分142dは、第2の駆動部分142cの側に配置される。第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の他方が操作部材11と干渉することを防止するために、操作部材11が第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の一方を押すようにスライドすると、第1の収容空間15が第1のスライド部材132と操作部材11との間に形成され、第2の収容空間16が第2のスライド部材142と操作部材11との間に形成される。操作部材11がスライドして第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14の一方を押すと、操作部材11は、第1の収容空間15又は第2の収容空間16内に収容されることがある。
【0052】
図10乃至
図13を参照すると、選択部材12は、フレーム2に対して(
図11に示すような)第1の位置と(
図10に示すような)第2の位置との間を移動することがある。
図11に示すように、選択部材12が第1の位置に位置するとき、操作部材11は第1のロック解除モジュール13に対応する。
図10に示すように、選択部材12が第2の位置に位置するとき、操作部材11は第2のロック解除モジュール14に対応する。選択部材12の操作中に、以下の誤操作が起こることがある。ユーザは、本質的に、選択部材12を操作して第2の位置に向かってスライドさせて、操作部材11を第2のロック解除モジュール14に対応させ、次に、操作部材11を操作してスライドさせて、第2のロック解除モジュール14を押して第2のロック解除モジュール5をロック解除することを望む。しかしながら、ユーザは、選択部材12を誤操作して第1の位置に向かってスライドさせ、操作部材11を第1のロック解除モジュール13に対応させ、次に、操作部材11を押してスライドさせて、第1のロック解除モジュール13を押す。ベビーカー100に着座する子供がいるならば、フレーム2は折り畳まれて、ベビーカー100に着座する子供に危害を加えることがある。従って、前述の誤操作を回避するために、弾性部材17が選択部材12とフレーム2との間に配置されてよく、選択部材12を第1の位置から離すように構成されてよい。弾性部材17によって、ユーザが選択部材12を誤操作して第1の位置に向かってスライドさせると、選択部材12は、弾性部材17を圧縮する。ユーザが選択部材12を解放した後に、選択部材12は、弾性部材17の弾性力の故に元の位置に戻る。次に、選択部材12は、操作部材11がスライドして第1のロック解除モジュール13を押すことができないように、第1のロック解除モジュール13の第1のスライド部材132及び第2のロック解除モジュール14の第2のスライド部材142を駆動して元の位置に戻させる。結果的に、ベビーカー100の安全性を高めるために、フレーム2はロック解除されて折り畳まれ得ない。選択部材12が元の位置に戻った後に、選択部材12は、再び操作部材11に当接して操作部材11をロックする。具体的には、弾性部材17は、ばねであってよいが、それに限定されない。弾性部材17は、他の弾性物体であってよい。弾性部材17を上手く位置付けるために、フレーム2は突出ブロック211を有し、弾性部材17の端が突出ブロック211にスリーブ接続され(sleeved)、フレーム2に当接し、弾性部材17の別の端が選択部材12に当接することがある。しかしながら、本発明は、前述の実施形態に限定されない。
【0053】
図10及び
図11を参照すると、本発明の第2の好ましい実施形態において、弾性部材17は、弾性力を提供して選択部材12を第2の位置に戻させ、選択部材12の第2の位置は、選択部材12の初期状態であるように設定されてよい。操作部材11は直接的に押されて、第2のロック解除モジュール14を押して、第2のロック機構5をロック解除してよい。フレーム2が折り畳まれる必要があるとき、選択部材12は、操作部材11を第1のロック解除モジュール13に対応させるために、第2の位置から第1の位置にスライドし、第1の位置に保持されなければならない。次に、操作部材11は、第1のロック解除モジュール13を駆動してスライドさせて、第1のロック機構4をロック解除することができる。前述の操作の間に、弾性部材17は圧縮され、変形する。選択部材12が解放されると、選択部材12は、弾性部材17の弾性力の故に、第2の位置に戻る。
【0054】
図2を参照すると、本発明のロック解除装置1の操作を容易にするために、ロック解除装置1は、フレーム2のハンドル21の上側に配置されてよい。言うまでもなく、他の実施形態において、ロック解除装置1は、フレーム2の他の位置に配置されてもよい。
【0055】
本発明のロック解除装置1はフレーム折畳み機構及びホイール回転向き機構をロック解除することに限定されないことが留意されるべきである。第1のロック解除モジュール13の第1の接続部材131b及び第2のロック解除モジュール14の第2の接続部材141bは、ハンドル回転ロック機構などのような、ベビーカーの他のロック機構に接続されてよい。更に、本発明のロック解除装置1は、ベビーカーに適用されることに限定されない。ロック解除装置1は、他の分野における2つの異なるロック機構をロック解除するために使用されてよい。
【0056】
図3乃至
図7を参照すると、本発明のロック解除装置1の操作は、以下のように描写される。最初に、操作部材11は、第1のスライド部材132及び第2のスライド部材142に同時に当接する。第1のロック機構4がロック解除される必要があるときには、選択部材12が操作部材11から分離されて操作部材11をロック解除するように、選択部材12が操作されて左向きに移動して、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14を駆動して左向きに移動させ、第2のロック解除モジュール14の第2のスライド部材142も操作部材11から分離され、第1のロック解除モジュール13の第1のスライド部材132は依然として操作部材11に当接する。操作部材11が押されると、操作部材11は上向きにスライドして、第1のスライド部材132を押してスライドさせる。第1のスライド部材132はスライドして第1の突出部分131aを押し、第1の回転部材131を駆動して回転させる。フレーム2がロック解除されるように、第1の回転部材131は回転して、第1のロック機構4のワイヤを引っ張る。結果的に、フレーム2を折り畳むことができる。第2のロック機構5がロック解除される必要があるときには、選択部材12が操作部材11から分離されて、操作部材11をロック解除するように、選択部材12が操作されて右向きにスライドして、第1のロック解除モジュール13及び第2のロック解除モジュール14を駆動して右向きに移動させ、第1のロック解除モジュール13の第1のスライド部材132も操作部材11から分離され、第2のロック解除モジュール14の第2のスライド部材142は依然として操作部材11に隣接する。操作部材11が押されると、操作部材11は上向きにスライドして、第2のスライド部材142を押してスライドさせる。第2のスライド部材142はスライドして第2の突出部分141aを押して、第2の回転部材141を駆動して回転させる。位置決め柱523が車輪ソケット3の位置決め穴31から排出され、次に、車輪ソケット3がロック解除されるように、第2の回転部材141は回転して、第2のロック機構5の第2のドラグ部材522を引っ張る。結果的に、車輪ソケット3は、中央シャフト32の周りで回転することができる。
【0057】
図14及び
図15を参照すると、本発明のロック解除装置1は、操作部材11に配置される保持機構6を更に含んでよい。保持機構6は、操作部材11がスライドして第1のロック機構4と第2のロック機構5の一方をロック解除するときに、操作部材11を(
図15に示すような)ロック解除位置に保持することができる。更に、保持機構6は、操作部材11がロック解除位置から作動させられるときに、操作部材11を解放することができる。
【0058】
この実施形態において、保持機構6は、第1の係合部材61と、第2の係合部材62とを含んでよい。第1の係合部材61は、操作部材11に固定される。第2の係合部材62は、フレーム2に接続される。ロック解除装置1がフレーム2のハンドル21に配置されるならば、第2の係合部材62は、フレーム2のハンドル21に配置され、接続されてよい。第1の係合部材61は、互いに接続される第1の傾斜溝611と、第2の傾斜溝612と、第3の傾斜溝613と、第4の傾斜溝614とを有する。第2の係合部材62の端が、係合部分621を有する。
【0059】
ユーザが操作部材11を押して第1のロック機構4又は第2のロック機構5をロック解除すると、第2の係合部材62の係合部分621は、第1及び第2の傾斜溝611、612に沿って移動し、次に、第2及び第3の傾斜溝612、613の間の凹部615に係合して、操作部材11を(
図15に示すような)ロック解除位置に保持する。このとき、第1のロック機構4及び第2のロック機構5は、ロック解除位置に保持される。更に、操作部材11がロック解除位置から作動させられると(すなわち、ロック解除位置に位置する操作部材11が再び押されると)、第2の係合部材62の係合部分621は凹部615から係合解除され、第3及び第4の傾斜溝613、614に沿って移動して操作部材11を解放する。
【0060】
例えば、第2のロック機構5は、車輪回転向き機構であってよい。操作部材11が押されて車輪回転向き機構をロック解除すると、保持機構6は、ユーザが操作部材11を解除するとしても車輪が依然として自由に回転することができるように、操作部材11をロック解除位置に保持する。更に、操作部材11がロック解除位置から作動させられると、保持機構6は、操作部材11がスライドして車輪回転向き機構をロックし、次に、車輪がロックされるように、操作部材11を解放する。
【0061】
図16及び
図17を参照すると、本発明の少なくとも1つの操作部材は、第1の操作部材111と、第2の操作部材112とを含んでよく、第1の操作部材111は、第1のロック解除モジュール13を駆動して移動させて、第1のロック機構4をロック解除するようにスライドし、第2の操作部材112は、第2のロック解除モジュール14を駆動して移動させて、第2のロック機構5をロック解除するようにスライドする。換言すれば、本発明は、2つの操作部材111、112を使用して、2つの異なるロック機構4、5をロック解除してもよい。この実施形態において、保持機構6は、第2の操作部材112に配置されてよいが、それはそのように限定されない。別の実施形態において、保持機構6は、第1の操作部材111に配置されてもよい。
【0062】
ユーザが第2の操作部材112を押して第2のロック機構5をロック解除すると、第2の係合部材62の係合部分621は、第1及び第2の傾斜溝611、612に沿って移動し、次に、第2及び第3の傾斜溝612、613の間の凹部615に係入して、第2の操作部材112を(
図17に示すような)ロック解除位置に保持する。このとき、第2のロック機構5は、ロック解除位置に保持される。更に、第2の操作部材112がロック解除位置から作動させられると(すなわち、ロック解除位置に位置する第2の操作部材112が再び押されると)、第2の操作部材62の係合部分621は、第2の操作部材112がスライドして第2のロック機構5をロックするように、凹部615から係合解除され、第3及び第4の傾斜溝613、614に沿って移動して、第2の操作部材112を解放する。
【0063】
例示的な実施形態において、第2のロック機構5は、非限定的に、車輪制動及び車輪揺動ロックのような、状態を保持又は維持する必要があるロック機構の1つであってよく、第1のロック機構4は、非限定的に、ハンドル変換、車輪制動、ハンドル角度調整、フレーム折畳み及び車輪揺動ロックのロック機構の1つであることができるが、それらの機能は互いに重複しない。
【0064】
図18及び
図19を参照すると、保持機構7が、操作部材11に枢動的に接続され、係合部分71と、弾性部分72とを含む。更に、フレーム2は、係合穴24を有する。この実施形態において、操作部材11は、前述の第2のロック機構5をロック解除するように構成されてよい。
図18に示すように、保持機構7の係合部分71は、フレーム2に当接し、保持機構7の弾性部分72は、操作部材11がスライドして第2のロック機構5をロック解除する前に、フレーム2によって圧縮される。
図19に示すように、操作部材11がスライドして第2のロック機構5をロック解除すると、弾性部分72は、操作部材11がロック解除位置に保持されるように、保持機構7を駆動して回転させる弾性力をもたらし、係合部分71は係合穴24に係入する。ユーザは、操作部材11がスライドして第2のロック機構5をロックするように、保持機構7を押して係合部分71を係合穴24から係合解除させて操作部材11を解放する。
【0065】
図20乃至
図24を参照すると、本発明の少なくとも1つの操作部材は、第1の操作部材111と、第2の操作部材112とを含んでよく、第1の操作部材111は、第1のスライド部材132を駆動して移動させて、第1のロック部材をロック解除するようスライドし、第2の操作部材112は、第2のスライド部材142を駆動して移動させて、第2のロック機構5をロック解除するようにスライドする。この実施形態において、選択部材12は、前述のフレーム2に対して(
図21に示すような)第1の位置と(
図23に示すような)第2の位置との間で移動することができるように、前述のフレーム2に移動可能に配置される。最初に、第1のスライド部材132及び第2のスライド部材142は、
図20に示すように、選択部材12に当接する。第1のロック機構4がロック解除される必要があるとき、選択部材12は、選択部材12が第1のスライド部材132から分離されて第1の操作部材111をロック解除し、第2のスライド部材142が依然として選択部材12に当接するように、(
図21に示すように)左向きに移動するように操作される。このとき、第1の収容空間15が第1のスライド部材132と選択部材12との間に形成される。第1の操作部材111が(
図22に示すように)押されると、第1の操作部材111は、第1のロック機構4をロック解除するために、上向きにスライドして第1のスライド部材132を押してスライドさせる。第2のロック機構5がロック解除される必要があるとき、選択部材12は、選択部材12が第2のスライド部材142から分離されて第2の操作部材112をロック解除し、第1のスライド部材132が依然として選択部材12に当接するように、(
図23に示すように)右向きに移動するように操作される。このとき、第2の収容空間16が第2のスライド部材142と選択部材12との間に形成される。第2の操作部材12が(
図24に示すように)押されると、第2の操作部材112は、第2のロック機構5をロック解除するために、上向きにスライドして第2のスライド部材142を押してスライドさせる。第1及び第2のロック機構4、5をどのようにロック解除するかは上記において詳細に描写されているので、反復的な説明はここでは再び描写されない。
【0066】
図25乃至
図28を参照すると、本発明の少なくとも1つの操作部材は、第1の操作部材111と、第2の操作部材112とを含んでよく、第1の操作部材111は、第1のスライド部材132を駆動して第1のロック機構4をロック解除するようにスライドし、第2の操作部材112は、第2のスライド部材142を駆動して第2のロック機構5をロック解除するようにスライドする。この実施形態において、選択部材12は、選択部材12が前述のフレーム2に対して(
図27に示すような)第1の位置と(
図25に示すような)第2の位置との間で回転することができるように、前述のフレーム2に旋回的に接続される。最初に、選択部材12は、選択部材12が第2のスライド部材142から分離されて第2の操作部材112をロック解除し、第1のスライド部材132が選択部材12に当接して第1の操作部材111をロックするように、第2の位置に配置される。このとき、第2の収容空間16が第2のスライド部材142と選択部材12との間に形成される。この実施形態では、ねじりバネなどを使用して選択部材12を第2の位置に維持することができる。第2の操作部材112が(
図26に示すように)押されると、第2の操作部材112は、第2のロック機構5をロック解除するために、上向きにスライドして第2のスライド部材142を押してスライドさせる。第1のロック機構4がロック解除される必要があるとき、選択部材12は、選択部材12が第1のスライド部材132から分離されて第1の操作部材111をロック解除し、第2のスライド部材142が選択部材12に当接して第2の操作部材112をロックするように、(
図27に示すように)反時計回りに回転するように操作される。このとき、第1の収容空間15が第1のスライド部材132と選択部材12との間に形成される。第1の操作部材111が(
図28に示すように)押されると、第1の操作部材111は、第1のロック機構4のロックを解除するために、上向きにスライドして第1のスライド部材132を押してスライドさせる。選択部材12が
図27に示す第1の位置から解放されるならば、ねじりバネは、第1の操作部材111の誤操作を回避するために、選択部材12を
図25に示す第2の位置に回転させることが留意されなければならない。第1及び第2のロック機構4、5をどのようにロック解除するかは上記において詳細に描写されているので、反復的な説明はここでは再び描写されない。
【0067】
上述のように、本発明は、少なくとも1つの操作部材を使用して、第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて第1のロック機構をロック解除するか、或いは第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて第2のロック機構をロック解除する。ある実施形態では、選択部材が、フレームに移動可能に配置され、フレームに対して第1の位置と第2の位置との間で移動することができる。選択部材が第1の位置に配置されるとき、第1のロック機構は、操作部材が第1のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第1のロック機構をロック解除するようにスライドすることができるように、操作部材に対応する。選択部材が第2の位置に配置されるとき、第2のロック機構は、操作部材が第2のロック解除モジュールを駆動して移動させて、第2のロック機構をロック解除するようにスライドすることができるように、操作部材に対応する。従って、本発明は、第1及び第2のロック機構をロック解除するために2つの独立したロック解除装置を配置する必要がない。すなわち、本発明は、1つの単一のロック解除装置を使用して、2つの異なるロック機構をロック解除することができる。従って、製造コストが低減され、本発明のロック解除装置は、ベビーカーのより少ないスペースを占め、操作が容易かつ便利である。
【0068】
別の実施形態において、本発明は、操作部材がスライドして第1のロック機構及び第2のロック機構をロック解除するときに、保持機構を使用して操作部材をロック解除位置に保持してよい。従って、第1のロック機構及び第2のロック機構は、操作部材がロック解除位置から作動させられるまで、ロック解除状態に保持されることができる。例えば、第2のロック機構は、車輪回転向き機構であってよく、保持機構は、操作部材がスライドして第2のロック機構をロック解除するときに、操作部材をロック解除位置に保持してよい。ユーザが操作部材を押して車輪回転向き機構をロック解除すると、車輪回転向き機構は、ユーザが操作部材を解放するとしても車輪が依然として自由に回転することができるように、ロック解除位置に保持される。更に、操作部材がロック解除位置から作動させられると、保持機構は、操作部材がスライドして車輪回転向き機構をロックし、次に、車輪がロックされるように、操作部材を解放する。
【0069】
当業者は、本発明の教示を保持しながら、装置及び方法の多くの修正及び変更が行われてよいことを容易に観察するであろう。従って、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界によってのみ限定されるものと解釈されるべきである。
【外国語明細書】