(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138872
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 31/5377 20060101AFI20230922BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230922BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20230922BHJP
A61K 9/19 20060101ALI20230922BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20230922BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20230922BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20230922BHJP
A61K 47/61 20170101ALI20230922BHJP
A61K 47/04 20060101ALI20230922BHJP
A61K 47/69 20170101ALI20230922BHJP
【FI】
A61K31/5377
A61P35/00
A61K9/08
A61K9/19
A61K47/10
A61K47/12
A61K47/26
A61K47/61
A61K47/04
A61K47/69
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023132078
(22)【出願日】2023-08-14
(62)【分割の表示】P 2019105034の分割
【原出願日】2019-06-05
(31)【優先権主張番号】62/681722
(32)【優先日】2018-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/754651
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/796133
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/841882
(32)【優先日】2019-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】593141953
【氏名又は名称】ファイザー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ ジョセフ ハッセー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ギルバート ブライト
(57)【要約】
【課題】製剤を提供すること。
【解決手段】本発明は、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしくは無機酸塩、薬学的に許容できる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む、透明溶液である医薬水性製剤であって、ただし、有機または無機酸(その塩を含む)が、スルホン酸ではない、医薬水性製剤に関する。このような製剤は、特に、患者に静脈内または非経口投与するのに適している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル
}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン
-2-イル)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしくは無機酸塩を含む
医薬製剤に関する。より具体的には、本発明は、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)
ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-
4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素または薬学的に許容でき
るその有機もしくは無機酸塩を含む、透明溶液である医薬水性製剤に関する。このような
製剤は、特に、患者に静脈内または非経口投与するのに適している。
【背景技術】
【0002】
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素、およびその調製物は、WO2009/143313に開示されている
。その化合物は、がんの処置に有用なPI3キナーゼおよびmTORの阻害剤である。
【0003】
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素の結晶形態、およびその調製方法は、WO2010/096619に開
示されている。
【0004】
WO2016/097949は、(i)1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリ
ジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イ
ル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、およ
び水を含む医薬水溶液製剤であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン
-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-
1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6mg/ml未満の溶液濃度で
存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸が存在する、静脈内投与に適した医薬水溶
液製剤、または(ii)1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]
カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-
トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリン酸塩、オルトリン酸、および水を
含む医薬水溶液製剤であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、4mg/ml未満の溶液濃度で存在し
、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸が存在する、静脈内投与に適した医薬水
溶液製剤を記載している。このような製剤の凍結乾燥も記載されている。試験した多くの
酸(すなわち、クエン酸、コハク酸、酢酸、グリシン、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、
塩酸、乳酸およびオルトリン酸)の中でも、乳酸およびオルトリン酸だけが、3mg/m
l以上の濃度の1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニ
ル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジ
ン-2-イル)フェニル]尿素の透明溶液を達成できることが見出されている。
【0005】
ジェダトリシブとしても公知の1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1
-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,
3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素は、以下の化学的構造を有する。
【0006】
【0007】
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素は、結晶形態で調製することができ、この形態で、25℃および60%
相対湿度(RH)で3年間まで化学的かつ物理的に安定である。しかし、この遊離塩基は
、必須の治療投与量レベルで静脈内または非経口投与に適した水溶液製剤を調製可能にす
るには、水溶性が不十分である。
【0008】
好ましくは、(a)保存時(例えば、25℃および60%RH)に化学的に安定であり
、(b)ヒトを含む哺乳動物への薬物の有効な静脈内(または非経口)投与を容易にし、
(c)好ましくは、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カル
ボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリ
アジン-2-イル)フェニル]尿素の、少なくとも6mg/mlの溶液濃度を達成する、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素の薬学的に許容できる水溶液製剤を開発することが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2009/143313
【特許文献2】WO2010/096619
【特許文献3】WO2016/097949
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】European Pharmacopoeia Method 2.9.20、表題「Particulate contamination: visible particles」
【非特許文献2】「Optical Properties of Condensed Matter and Applications」、Jai Singh(Editor)、ISBN:978-0-470-02193-4、Wiley、October 2006
【非特許文献3】「European Pharmacopoeia Method 2.9.20」の
図2.9.20.-1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
少なくとも6mg/mlの溶液濃度の1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、市販の薬物生成物の単一バイ
アル提示を使用して対象に用量を投与可能にするのに望ましい。6mg/ml未満の薬物
生成物溶液を含有する、凍結乾燥させた薬物生成物(再構成のため)には、必須の治療用
量を送達するために複数のバイアルが必要である。用量を送達するための複数のバイアル
の手法は、これらの生成物タイプに対する所与の現在の規制的な予想を考慮すると、望ま
しくない。
【0012】
好ましくは、製剤は、この薬物の特定の薬物動態および生体利用能の特徴を考慮すると
、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素の静脈内または非経口投与に適している。
【0013】
いかなる薬物の静脈内製剤も、患者に安全で有効な投与を容易にするための溶液である
ことが必須である。静脈内製剤は、粒子を含まないものでなければならず、ゲルまたは懸
濁液を形成してはならない。透明な水溶液が好ましい。
【0014】
「透明溶液」は、本明細書では視覚的に透明な溶液と定義され、これは、溶液の乳白光
をともなう場合があるが、視覚的検査で観測され得る任意の目に見える微粒子を本質的に
含まない。一般に製剤は、任意の微粒子物質が観測される場合には血管を閉塞するおそれ
がある通り、静脈内投与に適しておらず、利用されるべきではない。したがって、視覚的
試験の質的な性質を考慮すると、「任意の目に見える微粒子を本質的に含まない」という
用語は、通常、目に見える微粒子物質が観測されない場合に適用される。
【0015】
微粒子物質は、以下の通り定義され得る。
・微塵-拡大しなければその形状を決定することができない個別の粒子。
・煙または過流-煙または旋風のように見え、通常、バイアルを旋回すると、試料バイア
ルの底部から舞い上がり、上方に向かって渦巻く微細な粒子。
・絨毛のような材料-ゆるく凝集した粒子または軟らかい薄片。
・ガラスのような、金属のように見えるなどと説明され得る、明確な形状または特徴を有
する微粒子。
【0016】
視覚的検査は、European Pharmacopoeia Method 2.
9.20、表題「Particulate contamination:visibl
e particles」に定義されている方法に従って実施することができる(
図1を
参照されたい)。この方法は、ガスの気泡以外の、溶液中に存在するおそれがある外部か
らの移動性の非溶解粒子による注射物および注入物の微粒子汚染を決定する。その試験は
、目に見える粒子に関して、非経口溶液の質を視覚的に評価するための簡単な手順を提供
することを企図される。
【0017】
その方法には、「容器から任意の接着ラベルを除去し、外側を洗浄し、乾燥させる。空
気による気泡が導入されないように、容器を穏やかに旋回またはひっくり返し、白色パネ
ルの前で約5秒間観測する。この手順を黒色パネルの前で反復する。任意の粒子の存在を
記録する」と記載されている。
【0018】
本発明のために使用したEuropean Pharmacopoeia Metho
d 2.9.20による適切な方法は、実施例1(i)に記載されている。
【0019】
任意の目に見える微粒子が存在するかどうかを決定するために、妥当性が検証された他
の方法を使用することもできる。このような方法には、偏光顕微鏡(「OPM」)が含ま
れる。本発明のために使用した適切なOPM法は、実施例1(ii)に記載されている。
【0020】
理論に拘泥するものではないが、任意の乳白光色は、クロモニック液晶形成によって引
き起こされ得る。クロモニック液晶は、分子の二量体、三量体および低分子量オリゴマー
のカラム様のスタックを形成する、分子のπ-πスタック芳香族セクションの形成によっ
て形成される。形成されるスタックは、OPMによって、クロモニック液晶と関連する非
結晶性微細構造であることが示され得る。非結晶性微細構造は、永久的ではない相互作用
を示し、その系を自由エネルギー平衡に維持する運動が存在する。溶液の乳白光は、これ
らのスタックが形成されることによる溶液の屈折率の変化から生じる。溶液のOPM顕微
鏡写真は、結晶性材料が存在せず、その代わりにクロモニック液晶相が存在することを示
す。液晶相が存在すると、形成される溶液内の屈折率の差異により、不透明度および/ま
たは乳白光を有する溶液が生じる。液晶形成に関する考察については、「Optical
Properties of Condensed Matter and Appl
ications」、Jai Singh(Editor)、ISBN:978-0-4
70-02193-4、Wiley、October 2006を参照されたい。
【0021】
ここで予想外に、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンを使
用することによって、医薬水性製剤が、(a)6mg/mlを著しく上回る溶液濃度の1
-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-
3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フ
ェニル]尿素、および(b)様々な薬学的に許容できる有機または無機酸の1つを含む、
透明溶液として調製され得ることが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0022】
したがって、本発明は、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル
]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5
-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしくは無
機酸塩、薬学的に許容できる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリン、および水を含む、透明溶液である医薬水性製剤であって、ただ
し、有機または無機酸(その塩を含む)が、スルホン酸ではない、医薬水性製剤に関する
(以下、本明細書では「本発明の製剤」)。
【0023】
より具体的には、本発明は、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしく
は無機酸塩、薬学的に許容できる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、透明溶液を提供す
るために十分な薬学的に許容できる有機または無機酸、および薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリンが存在し、ただし、有機または無機酸(その塩を含
む)が、スルホン酸ではない、医薬水性製剤に関する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】刊行物「European Pharmacopoeia Method 2.9.20」の
図2.9.20.-1を再現するものであり、以下を含むビューイングステーションからなる装置を説明する図である。垂直位置に保持された適切なサイズの艶消し黒色パネル(1)、黒色パネルの隣に垂直位置に保持された適切なサイズのノングレア白色パネル(2)、垂直(verticle)パネルの底部において水平位置に保持された適切なサイズのノングレア白色パネル(3)、ならびに適切な傘付きの白色光源、および適切な光散乱器(それぞれ525mmの長さの2つの13ワットの蛍光管を含有するビューイング照明器が適している)を嵌めた調整可能なランプホルダー(4)。ビューイングポイントにおける照明強度は、2000ルクス~3750ルクスの間に維持されるが、着色ガラスおよびプラスチック容器については、それよりも高い値が好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、薬学的に許容できる有機または無機酸、薬
学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性
製剤であって、透明溶液を提供するために十分な薬学的に許容できる有機または無機酸、
および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在し、ただし
、有機または無機酸(その塩を含む)が、スルホン酸ではない、医薬水性製剤が提供され
る。
【0026】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の薬学的に許容できる有機または無機酸塩、
薬学的に許容できる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、透明溶液を提供するために十分
な薬学的に許容できる有機または無機酸、および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在し、ただし、有機または無機酸(その塩を含む)が、スル
ホン酸ではない、医薬水性製剤が提供される。
【0027】
このような実施形態では、適用できる場合、薬学的に許容できる有機または無機酸塩を
形成する酸と、薬学的に許容できる有機または無機酸は、好ましくは同じである。
【0028】
好ましくは、使用される薬学的に許容できる有機酸(その塩を含む)は、乳酸、酒石酸
、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、酢酸またはマレイン酸である。酸は、適用できる場合
、そのラセミ形態で、または単一の立体異性形態(またはそれらの混合物)として使用さ
れ得る。
【0029】
好ましくは、使用される薬学的に許容できる無機酸(その塩を含む)は、塩酸またはオ
ルトリン酸である。
【0030】
薬学的に許容できるベータ-シクロデキストリンの例は、2-ヒドロキシプロピル-ベ
ータ-シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SB
ECD)である。このような薬学的に許容できるガンマ-シクロデキストリンの例は、ガ
ンマ-シクロデキストリンおよび2-ヒドロキシプロピル-ガンマ-シクロデキストリン
である。好ましくは、ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンが、本発明の製
剤において使用される。薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン
を使用することによって、乳白光ではなく、かつ/またはシクロデキストリン構成成分が
ない状態で得ることができる濃度よりも高濃度の1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)
ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-
4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素を含有する、透明溶液が
得られることが判明した。
【0031】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしくは
無機酸塩、薬学的に許容できる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガ
ンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4-
(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,
6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、
少なくとも6mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な薬学的に
許容できる有機または無機酸、および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロ
デキストリンが存在し、ただし、有機または無機酸(その塩を含む)が、スルホン酸では
ない、医薬水性製剤が提供される。
【0032】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、薬学的に許容できる有機または無機酸、薬
学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性
製剤であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニ
ル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジ
ン-2-イル)フェニル]尿素が、少なくとも6mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶
液を提供するために十分な薬学的に許容できる有機または無機酸、および薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在し、ただし、有機または無機酸(
その塩を含む)が、スルホン酸ではない、医薬水性製剤が提供される。
【0033】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の薬学的に許容できる有機または無機酸塩、
薬学的に許容できる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4-(ジメチル
アミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモル
ホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、少なくとも
6mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な薬学的に許容できる
有機または無機酸、および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリ
ンが存在し、ただし、有機または無機酸(その塩を含む)が、スルホン酸ではない、医薬
水性製剤が提供される。
【0034】
乳酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、6~30mg/mlまたは6~35mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0035】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、乳酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4
-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4
,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が
、6~30mg/mlまたは6~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提
供するために十分な乳酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキス
トリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0036】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の乳酸塩、乳酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、6~30mg/mlまたは6~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な乳酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0037】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、6~25、6~20、6~15、10~30、10~25、または1
0~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および薬
学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤
が提供される。
【0038】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、乳酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4
-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4
,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が
、6~25、6~20、6~15、10~30、10~25、または10~20mg/m
lの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および薬学的に許容できる
ベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0039】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の乳酸塩、乳酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、6~25、6~20、6~15、10~30、10~25、または10~20
mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および薬学的に許
容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供さ
れる。
【0040】
好ましくは、乳酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)また
はガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容できる
ベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シク
ロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0041】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、スルホブチルエー
テル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、6~25mg/mlまたは6~30mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な乳酸およびスルホブチルエーテル-β-シクロデキ
ストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0042】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、2-ヒドロキシプ
ロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、6~30mg/mlまたは6~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な乳酸および2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキス
トリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0043】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、2-ヒドロキシプ
ロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、6~30、6~25、6~20、6~15、10~30、10~25、または
10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および
2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供
される。
【0044】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、2-ヒドロキシプ
ロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、6~30、6~25、6~20、6~15、10~30、10~25、または
10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するための乳酸濃度が、10
~100、15~100または30~100mMであり、2-ヒドロキシプロピル-ベー
タ-シクロデキストリン濃度が、15~120、20~120または35~120mg/
mlである、医薬水性製剤が提供される。
【0045】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、乳酸、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-
シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4-(ジメ
チルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジ
モルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、10~
30または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するための乳酸濃
度が、20~100または30~100mMであり、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-
シクロデキストリン濃度が、35~120mg/mlである、医薬水性製剤が提供される
。
【0046】
このような乳酸製剤では、DL-乳酸、D-乳酸またはL-乳酸、またはその任意の組
合せを使用することができる。好ましくは、DL-乳酸が使用される。
【0047】
酢酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその酢酸塩、酢酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~15mg/mlまたは3~20mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な酢酸および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0048】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、酢酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4
-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4
,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が
、3~15mg/mlまたは3~20mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提
供するために十分な酢酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキス
トリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0049】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の酢酸塩、酢酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、3~15mg/mlまたは3~20mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な酢酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0050】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその酢酸塩、酢酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、6~15、8~15、または10~15mg/mlの溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な酢酸および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0051】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、酢酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4
-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4
,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が
、6~15、8~15、または10~15mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提
供するために十分な酢酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキス
トリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0052】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の酢酸塩、酢酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、6~15、8~15、または10~15mg/mlの溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な酢酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0053】
好ましくは、酢酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)また
はガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容できる
ベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シク
ロデキストリンまたはスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)で
ある。
【0054】
マレイン酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのマレイン酸塩、マレイン酸、薬学
的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製
剤であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル
}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン
-2-イル)フェニル]尿素が、3~30mg/mlまたは3~35mg/ml未満の溶
液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なマレイン酸および薬学的に許容できる
ベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0055】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、マレイン酸、薬学的に許容できるベータ-
またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-
{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4
-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]
尿素が、3~30mg/mlまたは3~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶
液を提供するために十分なマレイン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0056】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のマレイン酸塩、マレイン酸、薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であっ
て、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニ
ル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イ
ル)フェニル]尿素が、3~30mg/mlまたは3~35mg/ml未満の溶液濃度で
存在し、透明溶液を提供するために十分なマレイン酸および薬学的に許容できるベータ-
またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0057】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのマレイン酸塩、マレイン酸、薬学
的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製
剤であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル
}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン
-2-イル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、
6~15、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、
透明溶液を提供するために十分なマレイン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガ
ンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0058】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、マレイン酸、薬学的に許容できるベータ-
またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-
{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4
-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]
尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、10~30、
10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するため
に十分なマレイン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリ
ンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0059】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のマレイン酸塩、マレイン酸、薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であっ
て、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニ
ル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イ
ル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15
、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液
を提供するために十分なマレイン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シ
クロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0060】
好ましくは、マレイン酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許
容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベー
タ-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD
)またはガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ
-シクロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0061】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのマレイン酸塩、マレイン酸、ヒド
ロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~20mg/mlまたは3~25mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分なマレイン酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0062】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのマレイン酸塩、マレイン酸、ガン
マ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4-(
ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6
-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3
~15mg/mlまたは3~20mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供す
るために十分なマレイン酸およびガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤
が提供される。
【0063】
コハク酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのコハク酸塩、コハク酸、薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なコハク酸および薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0064】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、コハク酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液
を提供するために十分なコハク酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0065】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のコハク酸塩、コハク酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分なコハク酸および薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0066】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのコハク酸塩、コハク酸、薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~
15、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分なコハク酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0067】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、コハク酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、10~30、1
0~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために
十分なコハク酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが
存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0068】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のコハク酸塩、コハク酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、1
0~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提
供するために十分なコハク酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデ
キストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0069】
好ましくは、コハク酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ
-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)
またはガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-
シクロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0070】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのコハク酸塩、コハク酸、ヒドロキ
シプロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-
(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3
-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェ
ニル]尿素が、3~25mg/mlまたは3~30mg/ml未満の溶液濃度で存在し、
透明溶液を提供するために十分なコハク酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデ
キストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0071】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのコハク酸塩、コハク酸、スルホブ
チルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、3~20mg/mlまたは3~25mg/ml未満の溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なコハク酸およびスルホブチルエーテル-β
-シクロデキストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0072】
クエン酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのクエン酸塩、クエン酸、薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、3~55mg/mlまたは3~60mg/ml未満の溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なクエン酸および薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0073】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、クエン酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、3~55mg/mlまたは3~60mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液
を提供するために十分なクエン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0074】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のクエン酸塩、クエン酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~55mg/mlまたは3~60mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分なクエン酸および薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0075】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのクエン酸塩、クエン酸、薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~
15、4~30、6~30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶
液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なクエン酸および薬学的に許容できるベ
ータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0076】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、クエン酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~30、6~
30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分なクエン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0077】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のクエン酸塩、クエン酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4
~30、6~30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で
存在し、透明溶液を提供するために十分なクエン酸および薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0078】
好ましくは、クエン酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ
-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)
またはガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-
シクロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0079】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのクエン酸塩、クエン酸、ヒドロキ
シプロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-
(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3
-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェ
ニル]尿素が、3~25mg/mlまたは3~30mg/ml未満の溶液濃度で存在し、
透明溶液を提供するために十分なクエン酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデ
キストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0080】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのクエン酸塩、クエン酸、スルホブ
チルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、3~20mg/mlまたは3~25mg/ml未満の溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なクエン酸およびスルホブチルエーテル-β
-シクロデキストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0081】
リンゴ酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリンゴ酸塩、リンゴ酸、薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なリンゴ酸および薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0082】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、リンゴ酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液
を提供するために十分なリンゴ酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0083】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のリンゴ酸塩、リンゴ酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分なリンゴ酸および薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0084】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリンゴ酸塩、リンゴ酸、薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~
15、4~30、6~30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶
液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なリンゴ酸および薬学的に許容できるベ
ータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0085】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、リンゴ酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~30、6~
30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分なリンゴ酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0086】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のリンゴ酸塩、リンゴ酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4
~30、6~30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で
存在し、透明溶液を提供するために十分なリンゴ酸および薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0087】
好ましくは、リンゴ酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ
-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)
またはガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-
シクロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0088】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリンゴ酸塩、リンゴ酸、ヒドロキ
シプロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-
(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3
-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェ
ニル]尿素が、3~30mg/mlまたは3~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、
透明溶液を提供するために十分なリンゴ酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデ
キストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0089】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリンゴ酸塩、リンゴ酸、スルホブ
チルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤で
あって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フ
ェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2
-イル)フェニル]尿素が、3~25mg/mlまたは3~30mg/ml未満の溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なリンゴ酸およびスルホブチルエーテル-β
-シクロデキストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0090】
酒石酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその酒石酸塩、酒石酸、薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であっ
て、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニ
ル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イ
ル)フェニル]尿素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で
存在し、透明溶液を提供するために十分な酒石酸および薬学的に許容できるベータ-また
はガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0091】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、酒石酸、薬学的に許容できるベータ-また
はガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[
4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(
4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素
が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を
提供するために十分な酒石酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデ
キストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0092】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の酒石酸塩、酒石酸、薬学的に許容できるベ
ータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-
(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3
-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェ
ニル]尿素が、3~65mg/mlまたは3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、
透明溶液を提供するために十分な酒石酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ
-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0093】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその酒石酸塩、酒石酸、薬学的に許容
できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であっ
て、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニ
ル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イ
ル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15
、4~30、6~30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分な酒石酸および薬学的に許容できるベータ-
またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0094】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、酒石酸、薬学的に許容できるベータ-また
はガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[
4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(
4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素
が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~30、6~3
0、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶
液を提供するために十分な酒石酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0095】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の酒石酸塩、酒石酸、薬学的に許容できるベ
ータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-
(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3
-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェ
ニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~3
0、6~30、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な酒石酸および薬学的に許容できるベータ-またはガ
ンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0096】
好ましくは、酒石酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-
シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)ま
たはガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0097】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその酒石酸塩、酒石酸、ヒドロキシプ
ロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、3~30mg/mlまたは3~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な酒石酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキスト
リンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0098】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその酒石酸塩、酒石酸、スルホブチル
エーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤であっ
て、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニ
ル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イ
ル)フェニル]尿素が、3~25mg/mlまたは3~30mg/ml未満の溶液濃度で
存在し、透明溶液を提供するために十分な酒石酸およびスルホブチルエーテル-β-シク
ロデキストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0099】
塩酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその塩酸塩、塩酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~60mg/mlまたは3~65mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な塩酸および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0100】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、塩酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4
-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4
,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が
、3~60mg/mlまたは3~65mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提
供するために十分な塩酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキス
トリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0101】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の塩酸塩、塩酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、3~60mg/mlまたは3~65mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な塩酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0102】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその塩酸塩、塩酸、薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4
~30、6~30、10~30、10~35、10~25、または10~20mg/ml
の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な塩酸および薬学的に許容できるベ
ータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0103】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、塩酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{[4
-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4
,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が
、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~30、6~30
、10~30、10~35、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な塩酸および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0104】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の塩酸塩、塩酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~30、
6~30、10~30、10~35、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分な塩酸および薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0105】
好ましくは、塩酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)また
はガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許容できる
ベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シク
ロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0106】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその塩酸塩、塩酸、ヒドロキシプロピ
ル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4-{
[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-
(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿
素が、3~35mg/mlまたは3~40mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液
を提供するために十分な塩酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンが
存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0107】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはその塩酸塩、塩酸、スルホブチルエー
テル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤であって、
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素が、3~30mg/mlまたは3~35mg/ml未満の溶液濃度で存在
し、透明溶液を提供するために十分な塩酸およびスルホブチルエーテル-β-シクロデキ
ストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0108】
オルトリン酸製剤
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリン酸塩、オルトリン酸、薬学的
に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤
であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}
フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-
2-イル)フェニル]尿素が、4~50mg/mlまたは4~55mg/ml未満の溶液
濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸および薬学的に許容できる
ベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0109】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、オルトリン酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、4~50mg/mlまたは4~55mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分なオルトリン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0110】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のリン酸塩、オルトリン酸、薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって
、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素が、4~50mg/mlまたは4~55mg/ml未満の溶液濃度で存
在し、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸および薬学的に許容できるベータ-
またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0111】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリン酸塩、オルトリン酸、薬学的
に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤
であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}
フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-
2-イル)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6
~15、4~30、6~30、10~30、10~35、10~25、または10~20
mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸および薬
学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤
が提供される。
【0112】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素、オルトリン酸、薬学的に許容できるベータ
-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、4~30、
6~30、10~30、10~35、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃
度で存在し、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸および薬学的に許容できるベ
ータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0113】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素のリン酸塩、オルトリン酸、薬学的に許容で
きるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって
、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素が、4~25、4~20、4~15、6~25、6~20、6~15、
4~30、6~30、10~30、10~35、10~25、または10~20mg/m
lの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸および薬学的に許
容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供さ
れる。
【0114】
好ましくは、オルトリン酸を含有する本発明の先の実施形態では、使用される薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベ
ータ-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBEC
D)またはガンマ-シクロデキストリンである。より好ましくは、使用される薬学的に許
容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンは、2-ヒドロキシプロピル-ベー
タ-シクロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンである。
【0115】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリン酸塩、オルトリン酸、ヒドロ
キシプロピル-ベータ-シクロデキストリン、および水を含む医薬水性製剤であって、1
-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-
3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フ
ェニル]尿素が、4~35mg/mlまたは4~40mg/ml未満の溶液濃度で存在し
、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸およびヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリンが存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0116】
本発明の一実施形態では、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イ
ル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,
5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素またはそのリン酸塩、オルトリン酸、スルホ
ブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)、および水を含む医薬水性製剤
であって、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}
フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-
2-イル)フェニル]尿素が、4~30mg/mlまたは4~35mg/ml未満の溶液
濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なオルトリン酸およびスルホブチルエーテ
ル-β-シクロデキストリン(SBECD)が存在する、医薬水性製剤が提供される。
【0117】
本明細書で言及される「溶液濃度」値は、本発明の製剤における1-(4-{[4-(
ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6
-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の遊離
塩基の濃度に関する。
【0118】
本発明の製剤は、好ましくは浸透圧調節剤を添加して、患者に直接的に(分解が生じる
のを回避するため)、静脈内または非経口投与され得る。別法として、後日患者に投与す
るために、このような製剤は、増量剤および/または浸透圧調節剤を含有していてもよく
、最初にフリーズドライさせて、保存時に化学的に安定な(好ましくは少なくとも2年間
)、凍結乾燥させた固体組成物を調製することができ、次に凍結乾燥させた固体組成物を
、患者に静脈内(または非経口)経路によって投与する直前に構成または再構成して、必
要に応じて好ましくは浸透圧調節剤を添加して、透明な水溶液を提供することができる。
再構成または構成された溶液は、患者に投与する前に、輸液バッグに添加され得る。
【0119】
本発明の製剤において使用するための薬学的に許容できる有機または無機酸の好ましい
濃度は、10~200mMまたは50~200mMであり、好ましくは約50mM、約1
00mMまたは約150mMである。好ましくは、薬学的に許容できる有機または無機酸
の濃度は、約100mMである。
【0120】
本発明の製剤において使用するための薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シク
ロデキストリンの好ましい量は、2~30%w/v、5~20%w/v、または15~3
0%w/vであり、好ましくは、約20%w/vまたは約25%w/vである。好ましく
は、本発明の製剤において使用するための薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シ
クロデキストリンの量は、約20%w/vである。
【0121】
本発明の製剤が、凍結乾燥させた固体組成物を提供するためにフリーズドライさせられ
る場合、フリーズドライ過程の開始前に、増量剤を製剤に添加することができる。増量剤
の主な機能は、投与前の水性製剤の構成時に、急速に再構成を可能にする、崩壊しない構
造的完全性を有するフリーズドライさせられた固体を提供することであり、増量剤はまた
、効率的な凍結乾燥を容易にするべきである。増量剤は、典型的に、製剤における溶質の
総質量が2g未満/100mlになる場合に使用される。増量剤はまた、血液と等張にす
るために使用され得る。増量剤は、糖類、糖アルコール、アミノ酸もしくはポリマーから
選択することができ、またはそれらのいずれかの2つ以上の混合物であってもよい。好ま
しくは、増量剤は、糖もしくは糖アルコール、またはそれらの混合物である。好ましくは
、糖は、スクロースである。好ましくは、糖アルコールは、マンニトールである。
【0122】
好ましくは、存在する場合、5~10%w/vの増量剤が使用される。
【0123】
凍結乾燥させた固体組成物の再構成は、透明溶液を得るために、凍結乾燥前に存在して
いた必須量の水を添加することによって達成することができる。次に、使用前に浸透圧調
節剤を添加することができる。
【0124】
凍結乾燥させた固体組成物の構成は、確実に透明溶液を得るために、適量の水および/
または適切な浸透圧調節剤の水溶液を使用して達成することができる。
【0125】
浸透圧調節剤は、赤血球の円鋸歯状形成または溶血を回避し、患者への疼痛および不快
感を軽減または回避するために、注射によって患者に製剤を静脈内または非経口投与する
前に存在することができる。これには、患者に投与される製剤が、患者の血液とほぼ同じ
有効浸透圧を有することが必要である。
【0126】
適切な浸透圧調節剤は、非イオン性浸透圧調節剤、例えば、グリセロール、ソルビトー
ル、マンニトール、スクロース、プロピレングリコールもしくはデキストロース、または
それらのいずれかの2つ以上の混合物である。好ましくは、非イオン性浸透圧調節剤は、
デキストロース、スクロースもしくはマンニトール、またはそのいずれかの2つ以上の混
合物である。
【0127】
好ましくは、1~5%w/vの浸透圧調節剤が使用される。
【0128】
静脈内投与に適した本発明の水性医薬製剤は、一般に、pH3~9を有する。しかし、
ある特定の状況では、より低いpH値が許容される。好ましくは、pHは、3~8または
4~8である。
【0129】
本発明の製剤は、ヒトを含む哺乳動物のがんの根治的、緩和的または予防的処置のため
に使用することができる。処置されるがんは、白血病、皮膚がん、膀胱がん、乳がん、子
宮がん、卵巣がん、前立腺がん、肺がん、結腸がん、膵臓がん、腎臓がん、胃がんおよび
脳腫瘍からなる群から選択され得る。
【0130】
本明細書に開示される製剤を使用してがんを処置するために静脈内経路によって投与さ
れる、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェ
ニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-
イル)フェニル]尿素の1週間当たりの用量は、好ましくは、週100~400mgの範
囲である。
【0131】
以下の実施例により、本発明の製剤の調製を説明する。
【実施例0132】
(実施例1)
35mg/mlの1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボ
ニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリア
ジン-2-イル)フェニル]尿素、20%w/vの2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シ
クロデキストリンおよび塩酸を含む医薬水溶液製剤の調製
塩酸(1M水溶液)(10ml、100mM)を、灌注のための水(80ml)で希釈
した。2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン(93%w/wの調整効力
)(21.57g、147.2mM)を添加し、粒子を含まない溶液が得られるまで、溶
液を撹拌した。1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニ
ル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジ
ン-2-イル)フェニル]尿素(3500mg、56.9mM)を溶液に添加し、粒子を
含まない溶液が得られるまで撹拌した。灌注のための水を撹拌しながら添加して、標的体
積100mlを得た。
【0133】
(i)視覚的分析
製剤の試料を、European Pharmacopoeia Method 2.
9.20に定義されている視覚的方法に従って分析して(Verivide(商標)光キ
ャビネット、ならびに艶消し黒色パネルおよび白色パネルに対して3250ルクスの露出
計による読取りを使用する)、微結晶または粒子が存在するかどうかを決定した。溶液を
最初に作製したとき、および次にその24時間後の両方において、この方法によって試料
を試験した。
【0134】
(ii)OPM分析
製剤の試料を、清潔なガラス顕微鏡スライド上に置き、ガラスカバースリップでカバー
した。次にそれを、OPMによって、Nikon LV 100POL(商標)顕微鏡下
で非偏光および交差偏光の両方を使用し、10倍拡大率のレンズおよび10倍拡大率の接
眼レンズを用いて分析して、微結晶または粒子が存在するかどうかを決定した。画像を、
DFK 23UP031 TIS USB 3.0CMOS(商標)Colour In
dustrial Camera 5MP 1/2,5’’および画像取込みソフトウェ
アを使用して記録した。またこの手順を、ガラス毛細管に入れた製剤の試料を使用して反
復した。溶液を最初に作製したとき、ならびに次にその4時間後および24時間後におい
て、この方法によって試料を試験した。
【0135】
(実施例2)
30mg/mlの1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボ
ニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリア
ジン-2-イル)フェニル]尿素、20%w/vのスルホブチルエーテル-ベータ-シク
ロデキストリン(SBECD)および酒石酸を含む医薬水溶液製剤の調製
酒石酸(ラセミ)(99%w/wの効力)(1.5g、100mM)を、灌注のための
水(80ml)で希釈した。スルホブチルエーテル-ベータ-シクロデキストリン(90
%w/wの調整効力)(22.18g、195mM)を添加し、粒子を含まない溶液が得
られるまで、溶液を撹拌した。1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素(3000mg、48.7mM)を溶液に
添加し、粒子を含まない溶液が得られるまで撹拌した。灌注のための水を撹拌しながら添
加して、標的体積100mlを得た。
【0136】
製剤の試料を、実施例1の方法に従って分析した。
【0137】
(実施例3)
45mg/mlの1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボ
ニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリア
ジン-2-イル)フェニル]尿素、20%w/vのガンマ-シクロデキストリンおよびオ
ルトリン酸を含む医薬水溶液製剤の調製
オルトリン酸(99%w/wの想定効力)(979mg、100mM)を、灌注のため
の水(80ml)で希釈した。ガンマ-シクロデキストリン(100%の想定効力)(2
0g、154mM)を添加し、粒子を含まない溶液が得られるまで、溶液を撹拌した。1
-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-
3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フ
ェニル]尿素(4500mg、73.1mM)を溶液に添加し、粒子を含まない溶液が得
られるまで撹拌した。灌注のための水を撹拌しながら添加して、標的体積100mlを得
た。
【0138】
製剤の試料を、実施例1の方法に従って分析した。
【0139】
(実施例4)
本発明の医薬水溶液製剤の凍結乾燥させた組成物の調製
本発明の医薬水溶液製剤(例えば、実施例1~3のいずれか1つに従って調製する)を
、10mLのバイアルに充填して、標的体積3mlにする。そのバイアルを、20mmの
Gray Lyo D777-1 V10-F597W FluroTec Silic
onised(商標)ストッパーで部分的に栓をする(封止しない)。バイアルを、ステ
ンレス鋼トレーに入れ、LSL1000(商標)フリーズドライヤーに挿入する。棚温度
を、5℃に設定した。次に、フリーズドライサイクルを従来の手順に従って行う。
【0140】
フリーズドライサイクルが完了したら、フリーズドライヤーに、滅菌濾過した窒素を5
00トール(約666mbarまたは66,600パスカル)の設定点まで再充填し、ス
トッパーを使用してバイアルを完全に閉じる。次に、フリーズドライヤーを、滅菌濾過し
た空気を使用して大気圧まで換気し、バイアルをフリーズドライヤーから出す。
【0141】
各バイアルは、フリーズドライ(凍結乾燥)させた製剤を固体として含有する。
【0142】
(実施例5)
本発明の凍結乾燥させた固体組成物からの本発明の医薬水溶液製剤の再構成
実施例4で調製された凍結乾燥させた固体組成物のバイアルを、以下の通り再構成する
。
【0143】
灌注のための水(3ml)を、シリンジを使用して、実施例4で調製した凍結乾燥させ
た組成物を含有するバイアルに注入する。混合物を、粒子を含まない溶液が得られるまで
旋回する。
【0144】
(実施例6)
10mg/mlの1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボ
ニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリア
ジン-2-イル)フェニル]尿素、5%w/vの2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シク
ロデキストリンおよび乳酸を含む医薬水溶液製剤の凍結乾燥させた組成物の調製
DL-乳酸(4.505g、30mM)を、灌注のための水(1275mL)で希釈し
た。2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン(92.85%w/wの調整
効力)(80.775g、35.7mM)を添加し、粒子を含まない溶液が得られるまで
、溶液を撹拌した。1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カル
ボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリ
アジン-2-イル)フェニル]尿素(15.00g、16.24mM)を溶液に添加し、
粒子を含まない溶液が得られるまで撹拌した。灌注のための水を撹拌しながら添加して、
標的体積1500mLを得た。
【0145】
本発明の医薬水溶液製剤(前述)を、20mLのバイアルに充填して、標的体積7ml
にする。そのバイアルを、20mmのGray Lyo D777-1 V10-F59
7W FluroTec Siliconised(商標)ストッパーで部分的に栓をす
る(封止しない)。バイアルを、ステンレス鋼トレーに入れ、LSL1000(商標)フ
リーズドライヤーに挿入する。次に、フリーズドライサイクルを従来の手順に従って行う
。
【0146】
フリーズドライサイクルが完了したら、フリーズドライヤーに、滅菌濾過した窒素を5
00トール(約666mbarまたは66,600パスカル)の設定点まで再充填し、ス
トッパーを使用してバイアルを完全に閉じる。次に、フリーズドライヤーを、滅菌濾過し
た空気を使用して大気圧まで換気し、バイアルをフリーズドライヤーから出す。
【0147】
各バイアルは、フリーズドライ(凍結乾燥)させた製剤を固体として含有する。
【0148】
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)
-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)
フェニル]尿素、ベータ-またはガンマ-シクロデキストリン、ならびに薬学的に許容で
きる有機または無機酸を含む医薬水溶液製剤の調製のさらなる実施例
以下の、作表した実施例(レ点またはバツ印によって示される)(標的体積=100m
l)を、実施例1~3の方法に類似の方法を使用し、以下に作表した成分の詳細を使用し
て調製した。
【0149】
これらの実施例を、共に実施例1に記載されているように、European Pha
rmacopoeia Method 2.9.20に定義されている視覚的方法および
OPM法によって分析した。また、その結果を以下に作表する。
【0150】
この表では、「粒子を含まない」とは、製剤が視覚的に透明であり、目に見える微結晶
または微粒子を含まず、前述の通り必須の「透明溶液」の定義を満たすことを意味する。
【0151】
【0152】
【0153】
【0154】
【0155】
本発明の凍結乾燥させた固体製剤の化学的安定性
本発明の凍結乾燥させた製剤の試料を、実施例6に従って調製した(「試料A」)。
【0156】
試料Aの個別の部分を、それぞれ20mLの透明バイアルに入れ、一方を25℃/60
%相対湿度(「RH」)で6カ月間保存し、他方を40℃/75%RHで6カ月間保存し
た。
【0157】
個別の試料を、前述の通り6カ月間保存した後、試験期間中の任意の化学的分解を測定
するために、超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)を使用し、以下の方法を使用
して化学的純度についてそれぞれ試験した。
【0158】
UHPLC法
溶液、試料、標準物およびUHPLC法は、以下の通りである。
参照標準物:既知の効力値を有する1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン
-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-
1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素。
希釈液:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(750:250:1 v/v/v)
移動相A:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(97:3:1 v/v/v)
移動相B:アセトニトリル/トリフルオロ酢酸(1000:1 v/v)。
(注記:適切な比率の構成成分を使用して、より大きいまたはより小さい体積の溶液を調
製することができる)
【0159】
標準物およびチェック用標準調製物
・希釈液において約0.2mg/mL(+/-10%)の1-(4-{[4-(ジメチル
アミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモル
ホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素の参照標準物の
2種の溶液を正確に調製し、その両方の濃度を正確に記録する。これらを、標準物および
チェック用標準調製物とする。
【0160】
感度溶液
・標準調製物を、希釈液を使用して、濃度およそ0.1マイクログラム/mlの1-(4
-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[
4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
]尿素まで正確に希釈する。
【0161】
試料の調製
・試料Aを、保存した後、20mlのバイアルに入れたそれぞれに水7.0mlを添加し
、バイアルを振とうして固体を溶解させ、気泡が消えるのを待つことによって再構成する
。溶液1.0mlを、50mlの容量フラスコに移す。希釈液を用いて設定体積まで希釈
する。
【0162】
クロマトグラフィー条件
・液体クロマトグラフィー系-Agilent 1290 Infinity II(商
標)と380μlのJet Weaver(商標)
・カラム:Waters BEH C18(商標)15cm×2.1mm、1.7μmま
たは等価物
・カラム温度:20℃
・注入量:2μL
・流量:0.25mL/分
・フローセル:G4212-60008、経路長10mm、1.0μL
・検出:240nmにおけるUV/4nmスリット幅
・実施時間:77分
・移動相A
・移動相B
・ニードル洗浄溶液:水/アセトニトリル(95:5 v/v)、多段洗浄20秒
・シール洗浄溶液:水/プロパン-2-オール(90:10 v/v)
【0163】
直線勾配表
【0164】
【0165】
注記
分析を開始する前に、移動相を用いてUHPLC系を調整する。
【0166】
試料を入れる前に、前述のクロマトグラフィー条件を使用して、ブランク希釈液、感度
溶液および標準調製物を注入することによって、この系が、使用に適したものになるよう
にする。
【0167】
初期UHPLC設定時、または系の任意の著しい変更の後は、以下の基準を満たさなけ
ればならない。系の適切性を試験する前に、少なくとも1つの調整用ブランクを注入する
ことが推奨される。
【0168】
【0169】
前述のクロマトグラフィー条件に従って、チェック用標準調製物を注入する。このチェ
ック用標準調製物の応答係数(標準物の面積、標準重量、希釈係数および純度係数から算
出)は、標準調製物±2%以内でなくてはならない。
【0170】
系の適切性を実証した後、前述のクロマトグラフィー条件に従って、ブランク溶液、標
準調製物および調製した試験試料を注入し、その後、標準調製物を注入する。標準調製物
の注入の間に、6つ以下の試験試料を注入することが推奨される。注入ごとに(標準物お
よび試料)、各クロマトグラムにおける1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素ピークの保持時間および面積を測
定する。また試料注入ごとに、ブランク注入では現れない、試料注入に存在する保持時間
および任意のピークのピーク面積を測定する。勾配アーチファクトは、存在する場合には
統合しない。ブランク注入のクロマトグラムを、試料のクロマトグラムと比較して、試料
のどのピークがブランクおよび勾配アーチファクトのピークと関係しているかを決定する
。分解物の%w/wを算出し、0.05%w/w以上の個々の分解物ピークを報告する。
未知の分解物は、それらの相対的保持時間によって個々に報告されるべきである。既知の
分解物は、名称によって個々に報告されるべきである。
【0171】
結果を、以下の表にまとめる。
【0172】
凡例
・NMT=以下。
・RRT=相対的保持時間
【0173】
分解物1
【0174】
【0175】
分解物2、3および4
これらを、それらのRRTだけによってそれぞれ特徴付けた。
【0176】
試料Aの結果
【0177】
【0178】
結論
結果は、試料Aが、25℃/60%RHで少なくとも6カ月間および40℃/75%R
Hで少なくとも6カ月間、化学的に安定であることを示している。
【0179】
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしくは無機酸塩、薬学的に許容で
きる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン
、および水を含む医薬水性製剤であって、透明溶液を提供するために十分な薬学的に許容
できる有機または無機酸、および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキ
ストリンが存在し、ただし、有機または無機酸(その塩を含む)が、スルホン酸ではない
、医薬水性製剤。
(項2)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素または薬学的に許容できるその有機もしくは無機酸塩、薬学的に許容で
きる有機または無機酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリン
、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カル
ボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリ
アジン-2-イル)フェニル]尿素が、少なくとも6mg/mlの溶液濃度で存在し、透
明溶液を提供するために十分な薬学的に許容できる有機または無機酸、および薬学的に許
容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在し、ただし、有機または無機
酸(その塩を含む)が、スルホン酸ではない、上記項1に記載の医薬水性製剤。
(項3)
薬学的に許容できる有機または無機酸が、乳酸、酢酸、マレイン酸、コハク酸、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、塩酸およびオルトリン酸から選択される、上記項1または2に記
載の医薬水性製剤。
(項4)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~30mg/mlまたは6
~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および
薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、上記項1ま
たは2に記載の医薬水性製剤。
(項5)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素、乳酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリ
ン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カ
ルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-ト
リアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~30mg/mlまたは6~35mg/ml
未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および薬学的に許容でき
るベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、上記項4に記載の医薬水性製
剤。
(項6)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素の乳酸塩、乳酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデ
キストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~30mg/mlまたは6~35m
g/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および薬学的に
許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、上記項4に記載の医
薬水性製剤。
(項7)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~25、6~20、6~1
5、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶
液を提供するために十分な乳酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロ
デキストリンが存在する、上記項4に記載の医薬水性製剤。
(項8)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素、乳酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリ
ン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カ
ルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-ト
リアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~25、6~20、6~15、10~30、
10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するため
に十分な乳酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存
在する、上記項4に記載の医薬水性製剤。
(項9)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素の乳酸塩、乳酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデ
キストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~25、6~20、6~15、10
~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明溶液を提供
するために十分な乳酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキスト
リンが存在する、上記項4に記載の医薬水性製剤。
(項10)
使用される薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが、2-ヒ
ドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデ
キストリン(SBECD)またはガンマ-シクロデキストリンである、上記項4から9の
いずれか一項に記載の医薬水性製剤。
(項11)
使用される薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが、2-ヒ
ドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンまたはガンマ-シクロデキストリンであ
る、上記項10に記載の医薬水性製剤。
(項12)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、スルホブチルエーテル-β-シクロデキスト
リン(SBECD)、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~25mg/mlまたは6
~30mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および
スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)が存在する、上記項4に
記載の医薬水性製剤。
(項13)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデ
キストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~30mg/mlまたは6~35m
g/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な乳酸および2-ヒド
ロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリンが存在する、上記項4に記載の医薬水性製
剤。
(項14)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデ
キストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~30、6~25、6~20、6~
15、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するために十分な乳酸および2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキス
トリンが存在する、上記項4に記載の医薬水性製剤。
(項15)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその乳酸塩、乳酸、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデ
キストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-
イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3
,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、6~30、6~25、6~20、6~
15、10~30、10~25、または10~20mg/mlの溶液濃度で存在し、透明
溶液を提供するための乳酸濃度が、10~100、15~100または30~100mM
であり、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン濃度が、15~120、
20~120または35~120mg/mlである、上記項4に記載の医薬水性製剤。
(項16)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素、乳酸、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン、およ
び水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル
}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン
-2-イル)フェニル]尿素が、10~30または10~20mg/mlの溶液濃度で存
在し、透明溶液を提供するための乳酸濃度が、20~100または30~100mMであ
り、2-ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン濃度が、35~120mg/
mlである、上記項4に記載の医薬水性製剤。
(項17)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその酢酸塩、酢酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~15mg/mlまたは3
~20mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な酢酸および
薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、上記項1に
記載の医薬水性製剤。
(項18)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはそのマレイン酸塩、マレイン酸、薬学的に許容できるベータ-ま
たはガンマ-シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミ
ノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリ
ン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~30mg/
mlまたは3~35mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分
なマレイン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存
在する、上記項1に記載の医薬水性製剤。
(項19)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはそのコハク酸塩、コハク酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)
ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-
4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~65mg/ml
または3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なコ
ハク酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する
、上記項1に記載の医薬水性製剤。
(項20)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはそのクエン酸塩、クエン酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)
ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-
4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~55mg/ml
または3~60mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なク
エン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する
、上記項1に記載の医薬水性製剤。
(項21)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはそのリンゴ酸塩、リンゴ酸、薬学的に許容できるベータ-または
ガンマ-シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)
ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-
4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~65mg/ml
または3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分なリ
ンゴ酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する
、上記項1に記載の医薬水性製剤。
(項22)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその酒石酸塩、酒石酸、薬学的に許容できるベータ-またはガン
マ-シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペ
リジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-
イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~65mg/mlまた
は3~70mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な酒石酸
および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、上記
項1に記載の医薬水性製剤。
(項23)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはその塩酸塩、塩酸、薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-
シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジ
ン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル
-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、3~60mg/mlまたは3
~65mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な塩酸および
薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存在する、上記項1に
記載の医薬水性製剤。
(項24)
1-(4-{[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル
)-3-[4-(4,6-ジモルホリン-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)フェニル]尿素またはそのリン酸塩、オルトリン酸、薬学的に許容できるベータ-また
はガンマ-シクロデキストリン、および水を含み、1-(4-{[4-(ジメチルアミノ
)ピペリジン-1-イル]カルボニル}フェニル)-3-[4-(4,6-ジモルホリン
-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]尿素が、4~50mg/m
lまたは4~55mg/ml未満の溶液濃度で存在し、透明溶液を提供するために十分な
オルトリン酸および薬学的に許容できるベータ-またはガンマ-シクロデキストリンが存
在する、上記項1に記載の医薬水性製剤。
(項25)
10~200mMまたは50~200mMの薬学的に許容できる有機または無機酸が使
用される、上記項1から14または17から24のいずれか一項に記載の製剤。
(項26)
2~30%w/v、5~20%w/vまたは15~30%w/vのシクロデキストリン
が使用される、上記項1から14または17から25のいずれか一項に記載の製剤。
(項27)
上記項1から26のいずれか一項に記載の製剤をフリーズドライすることによって得る
ことができる、凍結乾燥させた製剤。
(項28)
増量剤を含有していてもよい、上記項1から26のいずれか一項に記載の製剤をフリー
ズドライすることによって得ることができる、上記項27に記載の凍結乾燥させた製剤。
(項29)
増量剤が、マンニトールである、上記項28に記載の凍結乾燥させた製剤。
(項30)
水または浸透圧調節剤を含む水溶液を使用し、上記項27から29のいずれか一項に記
載の凍結乾燥させた製剤を再構成または構成することによって透明溶液として得ることが
できる、医薬水溶液製剤。
(項31)
浸透圧調節剤が、デキストロース、スクロースもしくはマンニトールであるか、または
そのいずれかの2つ以上の混合物である、上記項30に記載の医薬水溶液製剤。
(項32)
必要に応じて、静脈内または非経口投与に適したpHを有するように調整される、上記
項1から26のいずれか一項または30または31に記載の医薬水溶液製剤。
(項33)
医薬品として使用するための、上記項1から32のいずれか一項に記載の製剤。
(項34)
がんの処置において使用するための、上記項1から32のいずれか一項に記載の製剤。
(項35)
哺乳動物におけるがんを処置する方法であって、有効量の上記項1から32のいずれか
一項に記載の製剤を用いて哺乳動物を処置することを含む、方法。