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特開2023-13889保護回収フィルム付捕虫紙および捕虫紙装着ガイド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013889
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】保護回収フィルム付捕虫紙および捕虫紙装着ガイド
(51)【国際特許分類】
   A01M 1/14 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
A01M1/14 A
A01M1/14 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021136700
(22)【出願日】2021-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】307031208
【氏名又は名称】亀澤 一公
(72)【発明者】
【氏名】亀澤 一公
(72)【発明者】
【氏名】滝谷 良彦
(72)【発明者】
【氏名】井上 伸一
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA11
2B121BA03
2B121BA07
2B121BA08
2B121DA34
2B121EA08
2B121FA02
2B121FA10
2B121FA20
(57)【要約】
【課題】 本発明は、光学誘引式粘着捕虫器の補虫紙の設置回収に関するもので、捕虫紙の配置、回収、廃棄等の作業時に粘着層に手やその他備品等が触れ、不衛生で、捕獲した虫にも触れてしまうことを防止し、また虫の死骸を目にするため精神的にもよくない問題点を解消し、さらに、捕獲虫の同定分析を効率的に行うことができる。
【解決手段】 粘着捕虫器に設置した捕虫紙装着ガイドに捕虫紙を設置する際、粘着層に触ることなく、手を汚さずに設置、回収が可能となる。また、廃棄にもすべて可燃性の材質にして消耗品となる捕虫紙の扱いも環境負荷低減となっている。さらに捕獲された虫を分析する際に必要な粘着層に覆う保護回収フィルムも半自動でカバーすることが可能な捕虫紙、および捕虫紙装着ガイドである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の捕虫紙の表面に粘着層を設け、該粘着層の一側縁の保護回収フィルム接合部に、前記粘着層を覆い、かつ前記捕虫紙の裏面へ折り返し可能な保護回収フィルムの一側縁を貼着したことを特徴とする保護回収フィルム付捕虫紙。
【請求項2】
前記請求項1記載の保護フィルム付捕虫紙の前記保護回収フィルムを裏面に折り返し、前記接着層を露出させた状態で収納する捕虫紙装着ガイドであり、矩形状の基板の表面の両側に、内側に向いた捕虫紙浮き防止バーを有する捕虫紙短辺受けガードを設け、前記基板の表面の下部に捕虫紙長辺受けガードを設けて成り、前記基板と捕虫紙短辺受けガード、および捕虫紙浮き防止バーを有する前記捕虫紙長辺受けガードとの間に前記保護フィルム付捕虫紙を着脱自在に収納することを特徴とする捕虫紙装着ガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着式捕虫器へ装着する捕虫紙および捕虫紙を収納し捕虫器に装着する捕虫紙装着ガイドに関するもので、捕虫紙の設置回収時の作業性を向上させ、衛生的で、環境に配慮した保護回収フィルム付捕虫紙および捕虫紙装着ガイドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に補虫紙は、ハエ取りリボンに代表されるようにテープカートリッジ式で両面粘着、又は縦長の片面に粘着層が形成されて、飛翔性昆虫を粘着層で捕獲するものである。
【0003】
捕虫器は他に電撃式や吸引式もあるが機器が重く、消費電力も粘着式に比べて高く、現在、最も一般的に普及しているのが粘着式捕獲器である。近年、粘着式は単に捕獲目的だけでなく、製造工場等で捕虫紙に捕獲された虫の種類や数を調査するモニタリングを目的として利用されている。回収した捕虫紙を分析センターに搬送する必要がある。
【0004】
しかし、現状は虫を獲るだけが目的で、回収、廃棄の事は考慮されていない。粘着式の補虫紙は粘着層が露出しており、交換作業時に粘着層に手やその他備品等が触れ、不衛生で、捕獲した虫にも触れてしまうことがある。また虫の死骸を目にするため精神的にもよくない問題点がある。
【0005】
また、モニタリングにおいては、捕虫紙に捕獲された飛翔性昆虫を捕獲された状態のまま搬送する必要がある。そのため、捕虫紙とは別に透明なシートを用意して、この透明なシートを捕虫紙の粘着層に被せる必要があり、作業に手間がかかるという問題点もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010-136630
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的な捕虫紙には次のような欠点があった。
(ア)粘着層が表面にあり、設置・回収時に手に粘着が付着して不衛生である。
(イ)粘着が表面にあると廃棄時にいろいろなものを粘着させるので廃棄しづらい。
(ウ)粘着層は付着に気をつけたり、捕獲虫にも気をつけなければならず、さらに保護回収フィルムを回収後覆わなければならず、手間がかかる。
(エ)捕獲された虫は長時間粘着層に付着された状態であり、回収時に落下する危険性もある。
(オ)モニタリング調査では一度に多くの捕虫紙検体を回収するので回収場所と検体がわかるようにすることが必要。
(カ)カートリッジ式捕虫紙等は収納カートリッジがプラスティック製等で廃棄の時、分別が必要となる。
(キ)モニタリングでは主に検体を顕微鏡又は目視で虫の同定検査を行う。その時、適度な照明が必要であり、透明フィルムは反射やフィルムのよれがあると同定作業か困難となる。
【0008】
さらに、先行技術(特許文献1)には次のような欠点があげられる。
(ク) 透明フィルムが捕虫紙の裏に装着してあり、新たに裏面端部にフィルムを付ける粘着処理が必要となる。本来、消耗品である捕虫紙のコストアップにつながる。
(ケ) 透明フィルムが裏面に装着してあり、回収する時、表に引き回さなければならないが、フィルムは逆の弾性がかかっており、フィルムを折り返した側が浮いてしまい粘着層の全体に密着した状態ではカバーしづらい。
(コ) フィルムを(透明シート)を一度折り曲げたり、レールに装着したり、設置回収に手間がかかる。
(サ) 透明シートが縒れないよう帯状の補強部材が設けられているが、その分のシートのコストアップにつながり、また縒れをなくした分、裏から引き回す時逆の反発弾性がさらに強くなり、しっかりとカバーできず、不衛生となる。
(シ) 透明シートを差し込みレールへ設置する時、差し込みレールに引っかかるため、透明シートの端部を折り曲げておく工程があり、手間がかかる。
(ス) 捕虫紙はモニタリングのため、虫の分類や捕獲数を数えたりしなければならないが、この発明は透明シートの材質には言及されていない。同定分析時には顕微鏡や目視検査のための照明が必要となり、その照明の照り返しに配慮しないとカバー表面がまぶしくなり、同定しづらくなる。また、同定作業では扱いが簡便にできるようなるべく柔らかい素材で曲げや変形できるシートが求められる。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明捕虫紙は、矩形の捕虫紙の表面に粘着層を設け、該粘着層の一側縁の保護回収フィルム接合部に、前記粘着層を覆い、かつ前記捕虫紙の裏面へ折り返し可能な保護回収フィルムの一側縁を貼着したことを特徴とする保護回収フィルム付捕虫紙である。
【0010】
本発明の捕虫紙装着ガイドは、前記保護フィルム付捕虫紙の前記保護回収フィルムを裏面に折り返し、前記接着層を露出させた状態で収納する捕虫紙装着ガイドであり、矩形状の基板の表面の両側に、内側に向いた捕虫紙浮き防止バーを有する捕虫紙短辺受けガード
短辺受けガード、および捕虫紙浮き防止バーを有する前記捕虫紙長辺受けガードとの間に前記保護フィルム付捕虫紙を着脱自在に収納することを特徴とする捕虫紙装着ガイドである。
【発明の効果】
【0011】
(ア)捕虫紙ガイドに捕虫紙を設置してから剥離紙を剥ぐため、設置時に粘着層に手が触れることはない。また、回収時はガイドから捕虫紙を引き出せば半自動的に保護回収フィルムが粘着層を覆うため手に触れることがない。
(イ)粘着層保護回収フィルムで覆うため、付着させることなく、スムーズに回収し、その後の廃棄も容易にできる。
(ウ)捕虫紙ガイドから捕虫紙を引き出すだけで半自動的に保護回収フィルムを覆うことができるので回収が楽である。
(エ)回収時には捕獲虫は保護回収フィルムで覆われているので虫が落下しない。
(オ)保護回収フィルムポリプロピレン製で、油性マジックで書け、ナンバリング等が可能で分別すやすくなる。
(カ)本捕虫紙は紙、ポリブデン(石油精製時のカス)、ポリプロピレンで構成され、燃えるごみとして分類でき、環境に配慮している。
(キ)透明シートは虫の分析、確認できるように光沢、照明の照り返し、反射がなく見えやすいポリプロピレン半透明性を採用している。
ることで相乗的な使い勝手の良さを発揮するが、本発明捕虫紙のみを粘着式捕獲装置に用いても、本発明捕虫紙の優れた効果を発揮することができる。
【0012】
先行技術の欠点をなくすためになされたものは次のようにあげられる。
(ク)本発明の保護回収フィルムは表面の捕虫粘着層を利用して装着してあるので、改めて接着層を設ける必要なないので、効率的な加工が可能である。
(ケ)(ク)の説明と同様、本発明の保護回収フィルムは表面にあり、後ろから引き回す必要がなくなり、スムーズに粘着層へのカバーが可能である。
(コ)本発明は捕虫紙をはスライド押し設置、スライド引き出し回収という、いたって簡単な作業で行える。
(サ)本発明は保護回収フィルムの正の弾性力を利用して半自動で粘着層をカバーするのでフィルムの補強部材は必要ない。縒の心配や曖昧なカバーの心配がない。
(シ)(コ)と同様
(ス)本発明は同定業務が円滑に行えるようポリプロピレン半透明フィルムを採用している。また紙製約2ミリの捕虫紙と0.1ミリの厚みの保護回収フィルムと超薄い捕虫紙で、曲げや変形も楽に行える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の捕虫紙の(a)平面図と(b)立面図である。
図2】本発明の捕虫紙の(a)使用前、(b)捕虫器設置時、(c)捕虫時(d)保護回収フィルムで覆った時の図である。
図3】本発明の捕虫紙装着ガイドの(a)平面図、(b)立面図、(c)縦面図である。
図4】本発明の捕虫紙の捕虫紙装着ガイドへの装着図である。(a)装着、(b)装着後。
図5】本発明の補虫紙の補虫紙装着ガイドへの設置時における、保護回収フィルムの動きを示した断面図である。(a)捕虫紙設置時、フィルムは捕虫紙上部に丸みを帯びて形成されている。(b)ガイド底面とフィルムの摩擦抵抗が大きく捕虫紙を押し込むほどフィルムはガイド下へ置かれていく。(c)補虫紙が捕虫紙装着ガイドへ装着された図である。(d)装着後の形態、剥離紙を取っている図である。(え)剥離を取った状態の図である。
図6】本発明の捕虫紙の捕虫紙装着ガイドから回収する時の図である。(a)補虫紙が捕虫紙装着ガイドに設置された状態の図である。保護回収フィルムが引き下げると同時に下面からフィルム自身の弾性力で粘着層に覆われていく図である。(c)(b)と同様。(d)回収完了と同時に保護回収フィルムが半自動で粘着層をカバーしている図である。
図7】 捕虫紙装着ガイドが光学誘引式粘着捕虫器に取り付けられている図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
捕虫紙(1)は図1に示すように、矩形状の捕虫紙(1)の表面に粘着層(2)が、右長辺端部の10mm幅の余白縁(5)を除き、全体に覆われている。粘着層(2)には、左長辺端部の10mm幅の保護回収フィルム接合部(6)を除いて剥離紙(3)が貼ってある。粘着層(2)の保護回収フィルム接合部(6)には、矩形状で、前記粘着層(2)、および余白部(5)を覆うことができる保護回収フィルム(4)の左側縁内面が貼ってある。ここで、保護回収フィルム接合部(6)は、捕虫紙(1)の表面に粘着層(2)を設ける工程を、そのまま利用でき、粘着層(2)の左側縁を残して剥離紙(3)を粘着層(2)に重ねることで設けることができる。つまり、保護回収フィルム(4)を貼るための粘着層を別途設ける必要がないため、工程の簡略化と製造費の低減を図ることができる。
【0015】
捕虫紙装着ガイド(7)は図3に示すように、前記捕虫紙(1)を収納することができる矩形状であり、捕虫紙装着ガイド(7)の長辺に捕虫紙長辺受けガード(8)があり、短辺には捕虫紙短辺受けガード(9a)、(9b)があり、捕虫紙長辺受けガード(8)、および捕虫紙短辺受けガード(9a)、(9b)は捕虫紙装着ガイド(7)の表面側に突出している。さらに短辺受け受けガード(9a)、(9b)には捕虫紙浮き防止バー(10a)、(10b)が、前記捕虫紙(1)を収納できる距離を隔てた内面側に突出して付いている。捕虫紙装着ガイド(7)は主に光学誘引粘着式捕獲装置(11)に取り付け、捕虫紙を衛生的に、効率的設置回収ができ、保護回収フィルムは半自動で粘着層にカバーすることを目的としている。
【0016】
を介して前板(13)がある。前板(13)の内面に捕虫紙を着脱自在に装着できる装着部を備えたもの(図示せず)や、捕虫紙装着ガイド(7)を着脱自在に装着することができる装着部を備えている。なお、光学誘引粘着式捕獲装置(11)は図示した構成に限定されるものではなく、捕虫紙(1)や捕虫紙装着ガイド(7)を着脱自在に装着することができる構成であれば、どのような構成の光学誘引粘着式捕獲装置でも良く、捕獲装置もどのような方式の装置であっても本発明の捕虫紙、もしくは捕虫紙を装着した捕虫紙装着ガイド(7)を装着できるものであれば良い。
【0017】
捕虫紙(1)を光学誘引粘着式捕獲装置(11)に直接装着して使用する時の操作を説明する。図2に示すように、捕虫紙(1)の保護回収フィルム(4)の余白部(5)の上に位置する部分を指でつまみ、上方に開き、さらに捕虫紙(1)の裏面に引き回して、そのまま裏側に回し込んでおく。この状態の捕虫紙(1)を、粘着層(2)が露出するように、光学誘引粘着式捕獲装置(11)の装着部に直接装着した後、剥離紙(3)を剥がし、粘着層(2)を露出させる。
【0018】
捕虫紙(1)を光学誘引粘着式捕獲装置(11)の装着部に直接装着する操作では、手等が粘着層(2)に触れずに捕虫を開始するので衛生的で手が汚れない。粘着式捕獲装置(11)に集まった虫は、捕虫紙(1)の粘着層(2)に捕獲される。捕虫紙(1)の回収時は、捕虫紙(1)を光学誘引粘着式捕獲装置(11)から引き抜くだけで完了する。そして、捕虫紙(1)の保護回収フィルム(4)を表面側にもどし、粘着層(2)、および捕獲した虫を覆う。回収時も粘着層や捕獲虫に触ることなく衛生的に廃棄、モニタリングが可能となる。
【0019】
次に、捕虫紙(1)を捕虫紙装着ガイド(7)にはめ込み装着する操作を図5により説明する。捕虫紙(1)の保護回収フィルム(4)は裏面に引き回しておく(図5(a))。この状態の捕虫紙(1)を捕虫紙装着ガイド(7)へスライドさせていく。捕虫紙装着ガイド(7)表面の材質はポリプロピレン製の粗面仕上げとし、上面から引き回され、捕虫紙(1)と捕虫紙装着ガイド(7)に挟まれた保護回収フィルムは摩擦抵抗の影響で戻ることはない。よって捕虫紙(1)がスライドされていくにつれ(図5(b))、捕虫紙上面の保護回収フィルムは下に引っ張られ、半自動的に保護回収フィルムがめくれて行き、剥離紙(3)が完全に露出した状態になる(図5(c))。よって次工程の剥離紙(3)を剥がす時、スムーズに行える(図5(d))。この段階で剥離紙(3)を取り、手を汚さず捕虫紙(1)を捕虫紙装着ガイド(7)にセッティングすることが可能となる。その後、捕虫紙(1)を収納した捕虫紙装着ガイド(7)を光学誘引粘着式捕獲装置(11)に装着する。
【0020】
次に捕虫紙(1)を捕虫紙装着ガイド(7)から引き抜き回収する操作を図6により説明する。光学誘引粘着式捕獲装置(11)に集まった虫は、捕虫紙(1)の粘着層(2)に捕獲される。光学誘引粘着式捕獲装置(11)から捕虫紙(1)を捕虫紙装着ガイド(7)とともに取り出す(図6(a))。そして、捕虫紙(1)を捕虫紙装着ガイド(7)から引き出す(図6(b))。補虫紙(1)と捕虫紙装着ガイド(7)に挟まれていた保護回収フィルム(4)は捕虫紙装着ガイド(7)の摩擦抵抗から解放され、且つ、保護回収フィルム(4)の曲げ抵抗の力により自力で下面から上面に戻ろうし、その弾性で自然に粘着層の上面をカバーしていく(図6(c))。捕虫紙(1)を捕虫装着ガイドから引き抜いた時、粘着層(2)全体に保護回収フィルムが半自動的にカバーしている。よって、手も触れずに、衛生的に覆うことが可能となる。捕虫紙(1)の捕虫紙装着ガイド(7)への装着、および捕虫紙装着ガイド(7)からの取り出しは、前記のように捕虫紙装着ガイド(7)を光学誘引粘着式捕獲装置(11)から取り出した状態で行うことができるが、捕虫紙装着ガイド(7)を光学誘引粘着式捕獲装置(11)に装着したままの状態でも行うことができる。
【0021】
捕虫紙(1)を回収後した後の操作を説明する。補虫紙は紙、ポリブデン、ポリプロピレンで構成されているので、廃棄はそのままの状態で行うことが可能となる。モニタリング同定分析する時は、回収と同時に保護フィルムがかかっているので、そのまま送付することができ、そのまま分析業務ができる。また、分析の際、照明の光が保護フィルムで照り返し、粘着層の捕獲虫が見えないことが起こるが、保護回収フィルムの材質を半透明性のポリプロピレンフィルム製にすることにより、照り返しを抑え、同定業務がしやすい材質にした。同材質は油性マジック等で書き込むことも可能で、大量の補虫紙を扱う時、ナンバリング管理も可能となる。
以上のように、構成したことを特徴とする保護回収フィルム付捕虫紙と捕虫紙装着ガイドである。
【符号の説明】
【0022】
1 捕虫紙
2 粘着層
3 剥離紙
4 保護回収フィルム
5 余白縁
6 保護回収フィルム接合部
7 捕虫紙装着ガイド
8 捕虫紙長辺受けガード
9a 捕虫紙短辺受けガード
9b 捕虫紙短辺受けガード
10a 捕虫紙浮き防止バー
10b 捕虫紙浮き防止バー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7