(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138954
(43)【公開日】2023-10-03
(54)【発明の名称】変形部分を有するアクティブ乗物座席
(51)【国際特許分類】
F03G 7/06 20060101AFI20230926BHJP
B60N 2/22 20060101ALI20230926BHJP
B60N 2/02 20060101ALI20230926BHJP
A47C 7/14 20060101ALI20230926BHJP
A47C 7/40 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
F03G7/06 D
B60N2/22
B60N2/02
A47C7/14 A
A47C7/14 B
A47C7/40
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023101445
(22)【出願日】2023-06-21
(62)【分割の表示】P 2020037500の分割
【原出願日】2020-03-05
(31)【優先権主張番号】16/293,997
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(71)【出願人】
【識別番号】520077355
【氏名又は名称】ミガ テクノロジーズ,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ウメシュ エヌ.ガンジー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ジェイ.ピンケルマン
(72)【発明者】
【氏名】弦田 遼平
(72)【発明者】
【氏名】マーク エー.ガミン
(57)【要約】
【課題】変形部分を有するアクティブ乗物座席を提供すること。
【解決手段】アクチュエータは、乗物座席の座席表面の制御に使用できる。アクチュエータは、ヒンジアセンブリと接続されている外部スキンを有することができる。アクチュエータは、ヒンジアセンブリに機能的に接続されている形状記憶材料(SMM)部材を含むことができる。SMM部材は、形状記憶合金(SMA)ワイヤであることができる。SMM部材は、熱のようなアクティブ化入力に応答して、第1構成から第2構成に変化できる。入力は、側方加速度の検出のような、アクティブ化条件を検出すると、SMM部材に引き渡すことができる。アクチュエータは、SMM部材が構成を変えるときに、アクチュエータは座席表面を変形させるように、座席表面に対して機能的に配置されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータであって、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している1つ以上の形状記憶材料(SMM)部材を備えており、
前記アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を有しており、前記第1寸法は、前記第2寸法に実質的に直交しており、前記第1寸法は、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリを通して延伸する方向であり、
前記アクチュエータは、アクティブ化入力が前記1つ以上のSMM部材に提供されると、前記1つ以上のSMM部材は、第1構成から第2構成に変化し、前記アクチュエータを、前記第1寸法が増大または減少し、前記第2寸法が、前記第1寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように構成されている、アクチュエータ。
【請求項2】
前記外部スキンは、第1外部スキンおよび第2外部スキンを含み、前記第1外部スキンは、前記SMM部材の第1側上で、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、前記第2外部スキンは、前記1つ以上のSMM部材の第2側上で、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続されている、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記1つ以上のSMM部材の少なくとも1つは、形状記憶合金(SMA)ワイヤである、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記1つ以上のSMM部材は、第1SMMワイヤおよび第2SMMワイヤを含み、前記第1SMMワイヤは、第1蛇行パターンで配置され、前記第2SMMワイヤは、第2蛇行パターンで配置され、前記第2蛇行パターンは、前記第1蛇行パターンとは異なる、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記1つ以上のSMMワイヤは、前記第1ヒンジアセンブリと前記第2ヒンジアセンブリとの間で蛇行パターンで配置されている単一SMMワイヤを含んでいる、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記アクチュエータは、前記1つ以上のSMMワイヤへのアクティブ化入力が停止されると、前記1つ以上のSMMワイヤは、パッシブ構成に実質的に戻るように更に構成されている、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記1つ以上のヒンジアセンブリのそれぞれは、ヒンジジョイントにより接続される第1取付け部材および第2取付け部材を備え、前記第1取付け部材は、前記ヒンジジョイントの周りを、前記第2取付け部材に対して回転する、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
アクティブ乗物座席調整のためのシステムであって、
座席表面を含んでいる乗物座席と、
前記乗物座席の部分内に位置している1つ以上のアクチュエータを備えており、前記1つ以上のアクチュエータは、アクティブ化されると前記1つ以上のアクチュエータが、前記座席表面を、アクティブ化構成に変形させるように、前記座席表面に対して機能的に配置されており、前記アクチュエータのそれぞれは、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している形状記憶材料(SMM)部材を備えており、
前記アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を有しており、前記第1寸法は、前記第2寸法に実質的に直交しており、前記第1寸法は、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリを通して延伸する方向であり、
前記アクチュエータは、アクティブ化入力が前記SMM部材に提供されると、前記SMM部材は、第1構成から第2構成に変化し、前記アクチュエータを、前記第1寸法が、前記第2寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように構成されている、
システム。
【請求項9】
前記1つ以上のアクチュエータに機能的に接続されている1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合されているメモリを更に含んでおり、前記メモリは、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
乗物上の1つ以上のセンサからセンサデータを受信させ、
前記センサデータを使用して、アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたかどうかを決定させ、
前記アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたという決定に応答して、アクティブ化入力を、前記アクティブ化入力に応答して、前記座席表面を変形する前記1つ以上のアクチュエータの少なくとも1つの前記SMM部材に提供させる命令を格納している、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記SMM部材は、形状記憶合金を備えている、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のアクチュエータの少なくとも1つは、前記乗物座席の座席背部、座席背部の支持部、座席クッション、または、座席クッションの支持物を作動するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
アクチュエータ閾値が満たされたかどうかを決定するために使用される前記センサデータは、乗物速度または操舵角を含んでいる、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
アクチュエータ閾値が満たされたかどうかを決定するために使用される前記センサデータは、側方加速度を含んでいる、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記SMM部材は、前記第1ヒンジアセンブリと前記第2ヒンジアセンブリとの間で、蛇行するように配置されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記SMM部材は第1SMM部材であり、更に第2SMM部材を含み、前記第2SMM部材は、前記第1ヒンジアセンブリと前記第2ヒンジアセンブリとの間で、蛇行するように配置され、第1および第2SMM部材は、交互になるように配置されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記1つ以上のアクチュエータは、前記SMM部材へのアクティブ化入力が停止されると、前記SMM部材は、パッシブ構成に実質的に戻るようにさらに構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
乗物座席の部分を変形する方法であって、1つ以上のアクチュエータは、前記乗物座席内に位置し、前記1つ以上のアクチュエータは、アクティブ化されると、前記1つ以上のアクチュエータは、前記乗物座席の部分を、アクティブ化構成に変形させるように機能的に配置され、前記方法は、
乗物上の1つ以上のセンサからセンサデータを受信することと、
前記センサデータに基づいて、座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたかどうかを決定することと、
前記座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたという決定に応答して、1つ以上のアクチュエータをアクティブ化させて、前記乗物座席の部分を、アクティブ化構成に変形させることを含み、前記1つ以上のアクチュエータは、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している形状記憶材料(SMM)部材を含んでいる、
方法。
【請求項18】
前記乗物座席の部分は、座席クッション、座席クッションの支持物、座席背部、または座席背部の支持物である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記センサデータに基づいて、座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたかどうかを決定することは、
前記センサデータを、1つ以上の閾値と比較することを含み、前記1つ以上の閾値は、乗物速度閾値、操舵角閾値、または側方加速度閾値を含み、
前記センサデータが前記1つ以上の閾値を満たす場合、座席アクチュエータアクティブ化条件が検出されたと決定される、
請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記SMM部材は、形状記憶合金ワイヤを備えている、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここにおいて記述される実施形態は、全体的には応答型乗物座席に関し、そしてより特別には、形状記憶材料を含むアクティブ座席構成要素を有する乗物座席に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の姿勢は、人間の全体的な健康の1つまたは多くの実体的な様相である。乗物における長時間の乗車の間や、日常の通勤(通学)の間のように、乗物座席に長時間静止することは、健康な姿勢を維持することをより難しくする可能性がある。座席支持物は、乗員に側方支持を提供するために固定形状を維持できる。座席支持物は、座席における滑りを削減する形状を有することができ、これにより乗員が長時間座っている間に、健康な姿勢を維持することを支援する。更に、座席支持物は、脚部または胴体に対する抵抗を提供でき、加速の間、または急旋回の間、側方支持を提供する。
【発明の概要】
【0003】
1つ以上の実施形態においては、アクチュエータが開示される。アクチュエータは、第1ヒンジアセンブリおよび第2ヒンジアセンブリを含むことができる。アクチュエータは、第1および第2ヒンジアセンブリに機能的に接続されている外部スキンを更に含むことができる。外部スキンは、1つ以上の材料層を含むことができる。外部スキンはキャビティを画定できる。アクチュエータは、第1および第2ヒンジアセンブリに機能的に接続されている1つ以上の形状記憶材料(SMM)部材を更に含むことができる。SMM部材は、実質的にその全体をキャビティ内に位置させることができる。アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を更に含むことができる。第1寸法は、第2寸法に実質的に直交することができる。第1寸法は、第1および第2ヒンジアセンブリを通して延伸する方向であることができる。アクチュエータは、アクティブ化入力がSMM部材に提供されると、SMM部材が、第1構成から第2構成に変化でき、アクチュエータを、第1寸法が増大または減少し、第2寸法が第1寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように更に構成できる。
【0004】
更なる実施形態においては、アクティブ乗物座席調整のためのシステムが開示される。システムは、座席表面を含んでいる乗物座席を含むことができる。システムは、乗物座席の部分内に位置している1つ以上のアクチュエータを更に含むことができ、1つ以上のアクチュエータは、座席表面に対して機能的に配置されている。アクチュエータは、1つ以上のヒンジアセンブリを含むことができる。アクチュエータは、1つ以上のヒンジアセンブリに機能的に接続されている外部スキンを更に含むことができ、外部スキンは、キャビティを画定するように構成されている1つ以上の材料層を備えている。アクチュエータは、外部スキンおよび1つ以上のヒンジアセンブリの少なくとも1つに機能的に接続されているSMMワイヤを更に含むことができ、SMMワイヤは、キャビティ内に配置されている。アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を更に含むことができる。第1寸法は、第2寸法に実質的に直交することができ、第1寸法は、1つ以上のヒンジアセンブリを通して延伸する方向である。アクチュエータは、アクティブ化入力がSMMワイヤに提供されると、SMMワイヤが、第1形状から第2形状に変化し、アクチュエータを、第1寸法が増大または減少し、第2寸法が第1寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように更に構成できる。
【0005】
更なる実施形態においては、乗物座席の部分を変形する方法が開示される。1つ以上のアクチュエータを、乗物座席内に位置させることができる。1つ以上のアクチュエータは、アクティブ化されたときに、1つ以上のアクチュエータが、座席の部分を、アクティブ化構成に変形させるように機能的に配置できる。方法は、1つ以上のセンサにより取得されるセンサデータに基づいて、座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたかどうかを決定することを含むことができる。方法は、座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたと決定することに応答して、1つ以上のアクチュエータをアクティブ化させて、乗物座席の部分を、アクティブ化構成に変形させることを含むことができる。1つ以上のアクチュエータは、第1ヒンジアセンブリおよび第2ヒンジアセンブリを含むことができる。1つ以上のアクチュエータは、第1ヒンジアセンブリおよび第2ヒンジアセンブリに機能的に接続されている外部スキンを含むことができる。外部スキンは、1つ以上の材料層を含むことができる。外部スキンはキャビティを画定できる。1つ以上のアクチュエータは、第1ヒンジアセンブリおよび第2ヒンジアセンブリに機能的に接続されている形状記憶材料(SMM)部材を含むことができる。SMM部材は、実質的にキャビティ内に位置させることができる。
【0006】
更なる実施形態においては、座席表面に機能的に接続するように構成されているフレキシブルアクチュエータが開示される。フレキシブルアクチュエータは、力を、座席表面の少なくとも一部分には伝達するための外部スキンを含むことができる。表面材料は、1つ以上のインタフェース領域において機能的に接続している上方内部表面および下方内部表面を含むことができる。表面材料は、座席支持物と機能的に接続するための外部表面を更に含むことができる。フレキシブルアクチュエータは、1つ以上のインタフェース領域の1つと接続されている1つ以上のヒンジアセンブリを更に含むことができる。ヒンジアセンブリのそれぞれは、ヒンジジョイントにより接続されている第1取付け部材および第2取付け部材を含むことができる。第1取付け部材は、ヒンジジョイントの周りを、第2取付け部材に対して回転できる。フレキシブルアクチュエータは、入力に応答して構成を変えるためのSMMワイヤを更に含むことができる。SMMワイヤは、入力がないときは第1構成を有することができ、入力があるときは第2構成を有することができる。SMMワイヤは、座席表面の形状を変えるために、1つ以上のヒンジアセンブリの少なくとも1つに対して作用できる。フレキシブルアクチュエータは、SMMワイヤと機能的に接続されている入力要素を更に含むことができる。入力要素は、刺激に応答して、SMMワイヤに入力を引き渡すように構成できる。フレキシブルアクチュエータは、SMMワイヤを表面材料とヒンジアセンブリに接続するための2つの取付けポイントを更に含むことができる。取付けポイントは、入力応答型材料からの力を、フレキシブル表面材料に転送できる。
【0007】
本開示の上述した特徴が詳細に理解されるように、上記に簡単に要約した開示のより特別な記述が、幾つかは付随する図面に例示されている実施形態を参照することにより得ることができる。しかし、付随する図面は、この開示の例としての実施形態を例示し、従って、開示の範囲を制限するとは考えられるべきではないということに留意されたい。開示は、他の実施形態も容認できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】ここにおいて記述される実施形態に係るアクチュエータの例示である。
【
図1B】ここにおいて記述される実施形態に係るアクチュエータの例示である。
【
図1C】ここにおいて記述される実施形態に係るアクチュエータの例示である。
【
図2】更なる実施形態に係るアクチュエータの例示である。
【
図3】幾つかの実施形態に係るアクチュエータ制御システムのブロック図である。
【
図4A】幾つかの実施形態に係る、乗物用の座席アセンブリの一部としての1つ以上のアクチュエータの例示である。
【
図4B】幾つかの実施形態に係る、乗物用の座席アセンブリの一部としての1つ以上のアクチュエータの例示である。
【
図5】乗物座席の一部分を選択的に変形する方法の例である。
【0009】
理解を促進するために、図において共通な同一要素を示すために、可能な場合は常に同一の参照番号を使用した。追加的に、1つ以上の実施形態の要素は、有利なように、ここにおいて記述される他の実施形態における利用のために有利に適合できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここにおいて記述されるシステムおよび装置はアクチュエータに関し、アクチュエータは、形状記憶材料(SMM)部材、および、座席表面の形状および/または姿勢を制御するためのそのようなアクチュエータを採用している座席アセンブリを含んでいる。SMM部材はSMMワイヤであることができる。ここで使用されるようなSMMワイヤは、SMM材料で構成されているワイヤのような、SMMを含んでいるワイヤである。SMMは、温度における変化、または他の入力に応答して、可逆性変形を受ける構成物である。
【0011】
SMMは、一般的には、形状記憶合金(SMA)および形状記憶ポリマ(SMP)を含むことができる。SMAは、相変化遷移温度を超える温度に加熱されたときに、1つの相(例えば、マルテンサイト相)から他の相(例えば、オーステナイト相)に変わるときに、熱弾性相変形を受ける。相変化遷移温度より低い温度では、合金に、数パーセントほどの塑性変形を容易に起こさせることができる。SMAは、相変化遷移温度以上に加熱されるまで変形したままであり、その温度において、SMAは、その元の、または記憶されている形状に戻る。幾つかのSMAは、直接加熱(例えば、電流による抵抗加熱)に対して採用できる抵抗性を有している。ここにおいて使用されているように、「相変化遷移温度以上に加熱される」相とは、合金を相変化遷移温度内の温度に加熱することと、この範囲を超える温度に加熱することの両者のことである。
【0012】
SMMワイヤは、1つ以上のヒンジアセンブリに接続されている。1つ以上のヒンジアセンブリは、SMMワイヤを外部スキンに接続できる。SMMワイヤが構成を変えるとき、SMMワイヤは、ヒンジアセンブリを2つの異なる点において引っ張ることにより、または、ヒンジアセンブリを内部に引っ張ることによるなどにより、同じヒンジアセンブリに力を及ぼす。この力は、ヒンジアセンブリを通して外部スキンに移転され、外部スキンを、第1寸法において増大または減少させる。第1寸法における変化は、外部スキンの第2寸法における変化と逆であることができる。「逆」という用語は、非比例的変化と共に、比例的変化を含んでいるということは理解されるであろう。外部スキンは、乗物座席の座席表面に関して機能的に配置できる。そのため、外部スキンの寸法における変化は、乗物座席の座席表面に移転される。力のこの移転を通して、SMMワイヤにより引き起こされる結果としての作用は、乗物座席の座席表面における形状の変化を引き起こす。
【0013】
SMMワイヤは、アクチュエータ制御システムのようなシステムの一部として制御できる。アクチュエータ制御システムは、乗物および/または、乗員の姿勢に影響する乗物の動きに関する、センサデータのようなデータを受信できる。1つ以上の実施形態においては、このデータは、刺激と称することができる。乗物がある位置から他の位置に移動するとき、乗物の動きは、乗員に、側方向加速度として移転される。そのため、乗物の乗員は、乗物のキャビン内の乗物座席から押される、または変位される可能性がある。アクチュエータ制御システムにより受信されたデータは、乗物の動きのために乗員は変位を受けたか、または乗員は変位を受けるかどうかを決定するために解析できる。データは、1つ以上のセンサおよび/または1つ以上の乗物システムのような1つ以上の供給源から、導出、受信、または取得できる。1つ以上のセンサは、乗物上または乗物内に設置されている1つ以上のセンサのように、乗物の動きを検出できるように配置または位置させることができる。
【0014】
アクチュエータ制御システムが、乗員は乗物座席からの変位を受けた、または受けると決定すると、アクチュエータ制御システムは、1つ以上のアクチュエータの少なくとも1つに入力を引き渡すことができる。アクチュエータは入力を受信でき、SMMワイヤが構成において、第1構成から第2構成に変化するように、SMMワイヤに入力を適用できる。受信した入力は、アクチュエータのSMMワイヤに直接引き渡すことができる(例えば、加熱要素を通して、または電流をSMMワイヤに通すことによって)。更なる実施形態においては、入力は、アクチュエータがSMMワイヤを独立して制御するための命令としてアクチュエータにより受信できる(例えば、入力を受信して、応答して、SMMワイヤに対する制御入力を生成する演算装置)。
【0015】
とりわけ、ここにおいて記述される装置およびシステムは、乗員の安全と共に、座り心地も改善できる。システムおよび装置は、乗員支持構成要素を、必要に応じて、または所望されたときに、高い支持状態に自動的に調整することができる。例えば、乗物座席において使用されるときは、本技術は、方向転換および加速の間、大きな重力を受ける間、または、乗員が、乗員支持構成要素の一時的に増大した側方向の支持および/または増大した堅固さから恩恵を受けることができる他の事象の間の使用に対して自動化できる。ヒンジに結合されたSMMワイヤの使用は、乗員支持構成要素のような構成要素の形状、輪郭、または姿勢を調整することに対する軽量且つ低コストのアプローチを提供する。これは、種々のモータの使用に対する必要条件を最小化また除去し、それにより、機械的故障が起こる可能性を最小化する。本願の実施形態は、図と下記の記述との関連においてより明確に理解できる。
【0016】
図1A~
図1Cは、幾つかの実施形態に係る、例としてのアクチュエータ100の例示である。ここにおいて記述されるアクチュエータ100は、アクチュエータ制御システムのような、乗物座席の1つ以上の部分のアクティブ化調整のためのシステムの一部として使用できる。アクチュエータ100はフレキシブルであることができる。アクチュエータ100は、外部スキン110、ヒンジアセンブリ120、および入力応答型要素130を含むことができる。外部スキン110を通してのアクチュエータ100は、入力応答型要素130により引き起こされるような、ヒンジアセンブリ120の姿勢における変化を受け入れるように構成できる。外部スキン110により移転されるような、入力応答型要素130の形状における変化は、座席表面のような、乗物座席の1つ以上の構成要素の形状を変えることができる。そのため、アクチュエータ100は、乗物における乗員に加えられた力に応答するために、刺激に応答して、乗物座席の形状を変えることができる。
【0017】
図1Aは、ここにおいて記述される幾つかの実施形態に係る、アクチュエータ100の例示の側面図である。
図1Bは、
図1Aに示されているような、アクチュエータ100の例示の部分の分解図である。アクチュエータ100はここでは、外部スキン110、ヒンジアセンブリ120、および入力応答型要素130と共にパッシブ(受動的)構成において示されている。ここにおいて使用されているような「パッシブ構成」は、アクチュエータが静止している、または入力を受信していないアクチュエータの状態または姿勢に関する。
【0018】
アクチュエータ100の外部は、外部スキン110を実質的に備えることができる。外部スキン110は、アクチュエータ100の全体形状を画定できる。外部スキン110は、2つまたは3つ以上の材料のシートのような、1つ以上の材料の単一個または複数個から形成できる。更に、外部スキン110は、一様な材料から構成される必要はない。そのため、外部スキン110は、単一シート内の1つ以上の材料、複数のシートの間の1つ以上の材料、またはその組み合わせを含むことができる。
【0019】
外部スキン110は、外部表面112を有することができる。外部表面112は、アクチュエータ100の最外対向表面を形成できる。外部スキン110は、上方内部表面114および下方内部表面116を更に含むことができる。上方内部表面114および下方内部表面116は、アクチュエータ100の内部表面を形成し、キャビティ102を画定する。幾つかの実施形態においては、外部スキン110は、インタフェース領域118において共に接合でき、そのため、キャビティ102の密閉バージョンを形成する。幾つかの実施形態においては、外部スキン110は、アクチュエータ100に対する支持構造体として作用でき、そのため、ここにおいて含まれている要素の全体の姿勢を可能にしている。
【0020】
外部スキン110は、実質的にフレキシブルな材料で構成でき、または実質的にフレキシブルな材料を含むことができる。「フレキシブル(Flexible)」とは、外部スキン110が、変形中に損傷を受けないように、可逆的に変形できる外部スキン110の特性のことである。損傷としては、ひび割れ、破壊、破断、または他の非弾性変形の他の形状を挙げることができる。ここにおいて使用されているように、「実質的に」という用語は、それが少し変わった用語、およびそこからの少しの変形もまさに含んでいる。そのため、「実質的にフレキシブルな」という用語は、要素の全体がフレキシブルであること、およびそこからの少しの変形を意味している。この特別な例においては、そこからの少しの変形は、通常の製造許容誤差内、約10度/パーセント以下以内、約5度/パーセント以下以内、約4度/パーセント以下以内、約3度/パーセント以下以内、約2度/パーセント以下以内、または約1度/パーセント以下以内を含むことができる。
【0021】
幾つかの実施形態においては、フレキシブル材料はフレキシブルポリマである。種々の実施形態において使用できるフレキシブルポリマの特定の例としては、ゴム(天然ゴム、スチレンブタジエン、ポリブタジエン、ネオプレン、エチレンプロピレン、ブチル、ニトリル、シリコーンを含む)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、エラストマ、ポリオレフィン、および当業者には知られている他のフレキシブルポリマがある。幾つかの実施形態においては、フレキシブル材料は、約10%から約1,300%、または約100%から約1,300%のような約1%から約1,300%の範囲において選択される伸張の程度に、機械的故障(例えば、亀裂、ひび割れ、または非弾性変形)という結果にならずに晒すことができる。更なる実施形態においては、フレキシブル材料は、100マイクロメートル(μm)から3メートル(m)の範囲において選択される曲率半径に、機械的故障なしに変形できる。
【0022】
アクチュエータ(100)は、1つ以上のヒンジアセンブリ120を更に含むことができる。ヒンジアセンブリ120は、任意の適切な構成を有することができる。ヒンジアセンブリ120は、現在知られている、または、後日開発される任意の適切なタイプのヒンジであることができる。1つ以上の配置においては、ヒンジアセンブリ120は、第1取付け部材122、第2取付け部材124、およびヒンジジョイント126を含むことができる。幾つかの実施形態においては、ヒンジジョイント126は、ヒンジアセンブリ120の中心部を形成できる。第1取付け部材122は、ヒンジジョイント126の周りを動くように、第2取付け部材124に関連して回転でき、または、第2取付け部材124と関連して動くことができる。第1取付け部材122は、第2取付け部材124と実質的に類似していることができ、ヒンジジョイント126に関して、第2取付け部材124のミラーイメージなどであることができる。第1取付け部材122および第2取付け部材124は、任意の基本的形状であることができ、または、形状の組み合わせであることができる。更に、第1取付け部材122は、第2取付け部材124とは異なる1つ以上の形状、サイズ、または構成要素を含むことができる。
【0023】
第1取付け部材122は、アクチュエータ100の上方内部表面114に機能的に接続できる。逆に、第2取付け部材124は、アクチュエータ100の下方内部表面116に機能的に接続できる。幾つかの実施形態においては、第1取付け部材122および/または第2取付け部材124は、上方内部表面114および/または下方内部表面116それぞれに、直接または間接的に取り付けることができる。更なる実施形態においては、第1取付け部材122は、接続要素127を介して、上方内部表面114に接続されている。接続要素127は、接着剤、留め具、および/または機械的係合具のような、第1取付け部材122が上方内部表面114に取り付けられるようにする、1つ以上の構成要素であることができる。
【0024】
ここにおいて使用されているように、「機能的に接続される」および/または「機能的接続」という用語は、一般的には、ここにおいて開示される実施形態において記述される機能および/または動作を考慮しての、2つ以上の要素間で形成することができる接続または結合の任意の形状のことである。1つ以上の実施形態においては、「機能的に接続される」は、直接の物理的接触のない接続を含む、直接および間接的接続の任意の形状を含むことができる。ここにおいて、「機能的に接続される」として記述される要素は、1つ以上の実施形態においては、「直接接続されている」、「間接的に接続されている」、「接続されている」、「流動的に接続されている」、「機械的に接続されている」、「電気的に接続されている」、「固定的に接続されている」、「過渡的に接続されている」、接続の他の形状、または、記述されている要素に対して適切な、上記の接続の組み合わせのように、より具体的に記述することができる。更なる実施形態においては、「~に」、「~と」、「~の間に」のような前置詞、「平行に」、「直列に」、またはそれらの組み合わせは、ここにおいて記述される機能的接続の構成をより明確に記述するために追加することができ、または、代替の実施形態を検討するために交換できる。更に、「機能的に接続されている」とは、単一の物理構造体、つまり、単一の材料から(例えば、鋳造、打ち抜き、機械加工、三次元印刷などにより)形成される構造体を含むことができる。ここで記述される機能的接続のすべての置換は、ここにおける更なる明示的な詳述なしに、この開示の1つ以上の実施形態に対して明示的に考えられる。
【0025】
第1取付け部材122および第2取付け部材124は、第1取付け部材122および第2取付け部材124が、加えられた力に応答して、外部スキン110を変形、屈曲、および/または変位できるように材料から形成できる。幾つかの実施形態においては、第1取付け部材122および/または第2取付け部材124は、例えば、鉄鋼、アルミニウム、黄銅、または他のもののような金属材料から形成できる。更なる実施形態においては、第1取付け部材122および/または第2取付け部材124は、プラスチック(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS))のような剛性または半剛性材料から形成できる。第1取付け部材122および/または第2取付け部材124は、外部スキン110を支持するように、および/または、所望するレベルの力を加えるようにサイズおよび形状を決めることができ、および/またはそのように構成できる。
【0026】
ヒンジジョイント126は、第1取付け部材122および第2取付け部材124のそれぞれに関して、可動性またはフレキシビリティ(flexibility)を提供できる。幾つかの実施形態においては、ヒンジジョイント126は、開口部129に配置されているヒンジピン128を含んでいる。この実施形態においては、開口部129は、ヒンジアセンブリ120が、第1取付け部材122および第2取付け部材124をヒンジジョイント126において接合するように、第1取付け部材122と第2取付け部材124との間で共有できる。ここで記述されるヒンジジョイント126の実施形態は、可能な実施形態の例に過ぎないということは理解されるべきである。更なる実施形態においては、ヒンジジョイント126は、ヒンジジョイント126の周りを、第2取付け部材124に関して、第1取付け部材122の動きまたは回転を可能にできる任意のヒンジジョイントであることができる。
【0027】
アクチュエータ100は、入力応答型要素130を更に含むことができる。入力応答型要素130は、第1構成から第2構成に遷移できる1つ以上の要素を含んでいる。入力応答型要素130の、第1構成から第2構成への遷移は、ヒンジアセンブリ120を、外部スキン110に関して変位させ、外部スキン110の構成における変化を引き起こす。幾つかの実施形態においては、入力応答型要素130はSMMワイヤ132を含むことができる。幾つかの例においては、入力応答型要素130はまた、加熱要素134も含むことができる。加熱要素134は、SMMワイヤ132を取り囲むように記述されているが、加熱要素134は、熱を引き渡すことができるように、SMMワイヤ132への機能的接続の任意の形状を有することができる。SMMワイヤ132は、例えば、相遷移温度に加熱されることにより、相を変えるときに、長さ(および/または他の寸法)を増大または減少するように構成できる。
【0028】
SMMワイヤ132はSMAを含むことができる。幾つかの配置においては、SMAは、オーステナイト遷移温度Afを超えて加熱されることに応答して、軟マルテンサイト冶金状態から硬オーステナイト冶金状態に遷移する構成物であることができる。SMAは、高温オーステナイト相の間に、所望の構成に処理できる。SMAは、物理的寸法の変化なしに、第2遷移温度Mfより低く冷却でき、所望の構成の「記憶」(つまり、記憶されている構成)を引き起こし、ここにおいて、Mfは、オーステナイト状態とマルテンサイト状態との間である。所望の構成が記憶されると、SMAは、マルテンサイト状態の間に第1構成に機械的に変形できる。SMAは、この第1構成に留まることができ、または、更なるAfを超える温度への加熱までは、他の変形を可能にできる。Afを超えると、SMAは、記憶されている構成(第2構成と称することもできる)に戻ることができる。第1構成から第2構成への遷移の間、SMAは、隣接する部材に大きな力を及ぼすことができる。
【0029】
幾つかの実施形態においては、SMMワイヤは、約90℃と約110℃との間のAfの温度のような、高いAf温度のSMA材料を備えることができる。更なる実施形態においては、入力応答型要素130は、電流を使用して抵抗により加熱できるSMAを採用するようなときは、加熱要素134を利用しない。入力応答型要素130の例としては、電流で直接加熱すること可能にする抵抗を有するニッケル-チタニウム(Ni-Ti)を挙げることができる。
【0030】
逆に、温度を上げると、SMAは、主にマルテンサイトな状態から主にオーステナイトの状態へ遷移できる。状態における遷移は、SMAが第1構成から第2構成に、またはその逆に変化する結果をもたらすことができる。幾つかの実施形態においては、ここにおいて記述される1つ以上の実施形態と共に使用できるSMAとしては、Ni-Ti、Ni-Ti-ニオビウム(Nb)合金、Ni-Ti-鉄(Fe)合金、Ni-Ti銅(Cu)合金、Ti-パラジウム(Pd)合金、Ti-Pd-Ni合金、Ni-Ti-Cu合金、Ti-Nb-アルミニウム(Al)合金、Hf-Ti-Ni合金、Ti-Nb、Ni-Zr-Ti合金、ベータ相チタニウム、およびそれらの組み合わせを挙げることができる。幾つかの実施形態においては、第1構成は、SMMワイヤ132により維持できる(例えば、静的第1構成)。静的第1構成を有する実施形態においては、SMMワイヤ132は、2方向形状記憶効果を有していると称することができる。2方向形状記憶効果(TMSME)は、マルテンサイト状態とオーステナイト状態の両者において、特定の記憶された形状を有するSMAのことである。更なる実施形態においては、第1構成は、SMMワイヤ132と相互作用するときの、アクチュエータ100の休止状態に関する。これらの実施形態においては、第1構成は、SMMワイヤ132にプログラムされていないので、第1構成は、動的と考えることができる。更なる実施形態においては、SMMはSMPであることができる。
【0031】
入力応答型要素130は、現在知られている、または後日開発される任意の適切な方法で加熱できる。例えば、SMAワイヤは、ワイヤに電流を通すことにより、ジュール効果により加熱できる。幾つかの実施形態においては、入力応答型要素130は、加熱要素134を含むことができる。加熱要素134は、抵抗加熱要素のような、SMMワイヤ132の温度を上げるように構成されている1つ以上の構成要素を含むことができる。加熱要素134は、SMMワイヤ132と、機能的接続であることができる。幾つかの実施形態においては、加熱要素134は、SMMワイヤ132の周囲に配置できるように、SMMワイヤ132と機能的に接続できる。更なる実施形態においては、加熱要素134は、SMMワイヤ132と平行に整列できる。SMMワイヤ132の全体を覆い、および/または、SMMワイヤ132全体の温度を上げるように示されているが、加熱要素134は、SMMワイヤ132の何れの部分にも影響するように配置または構成できる。加熱要素134は、更に、演算装置(図示せず)との機能的接続であることができる。加熱要素134は、演算装置からの電気入力のような入力を受信できる。入力に応答して、加熱要素134はSMMワイヤ132に対して熱を提供でき、上記のように、第1構成から第2構成への遷移という結果にできる。幾つかの例においては、配置は、所望であればSMAの冷却を提供することができ、ワイヤが第1構成に戻ることを促進できる。
【0032】
入力応答型要素130は、接続要素136において、ヒンジアセンブリ120に接続できる。接続要素136は、ヒンジアセンブリ120の要素であることができ、および/または、ヒンジアセンブリ120上に位置することができ、入力応答型要素130は、入力応答型要素130がヒンジアセンブリ120に力を加えることができるように、ヒンジアセンブリ120と接触している。接続要素136は、接続装置における広い範囲の接続タイプを組み込んでいる。幾つかの実施形態においては、接続要素136は、ループまたはホールのような、入力応答型要素130を受け入れるように構成されている要素である。例えば、SMAワイヤは、ヒンジアセンブリ120に画定されている開口部を通過でき(第1取付け部材122および第2取付け部材124の1つに形成される開口部において、および/または、ヒンジジョイント126と、第1および第2取付け部材122、124のそれぞれとの間に画定される空間においてのように)、ヒンジジョイント126の周りに巻き付くことができ、ヒンジアセンブリ120において画定される他の開口部を通して戻ることができる(第1取付け部材122および第2取付け部材124の1つに形成される開口部において、および/または、ヒンジジョイント126と、第1および第2取付け部材122、124のそれぞれとの間に画定される空間においてのように)。更なる実施形態においては、接続要素136は、ヒンジアセンブリ120における入力応答型要素130のスポット溶接またはラップアラウンド(巻付型被覆)のような、固定または半固定取付け部に位置している。1つ以上の実施形態においては、接続要素136は、入力応答型要素130により生成される温度に耐えるように構成されている。当業者は、接続要素136に使用できる広い範囲の可能な接続タイプを理解するであろう。
【0033】
図1Cは、幾つかの実施形態に係る、アクティブ化構成におけるアクチュエータ100の例示である。ここにおいて使用されているような「アクティブ化構成」は、入力応答型要素130、具体的には、SMMワイヤ132がそれを遷移させる入力を受信したときのアクチュエータの状態または姿勢に関する。例えば、SMMワイヤ132の場合、SMMワイヤは、マルテンサイト状態(パッシブ構成を可能にする)からオーステナイト状態に遷移できる。アクチュエータ100は、第1寸法140および第2寸法150を有して示されている。第1寸法140は、1つ以上のヒンジアセンブリ120を通して延伸する平面に沿う方向を含むことができる。1つ以上の実施形態においては、第1寸法140は、ヒンジアセンブリ120を通る、インタフェース領域118を通る、またはそれらの組み合わせを通る二等分線に実質的に平行、および/または、二等分線を作成できる。第2寸法150は、平面に沿う方向であり、平面および/または方向は、第1寸法140に実質的に直交している。
【0034】
動作中においては、SMMワイヤ132は、入力に応答して温度が上がる。幾つかの実施形態においては、SMMワイヤ132は、演算装置および/または電源からのような、電気入力を受信する。演算装置は、アクチュエータ制御システムのようなシステムの一部であることができる。SMMワイヤは、電気入力に対するワイヤの抵抗に応答して、熱を帯びることができる。更なる実施形態においては、SMMワイヤは、加熱要素134により加熱される。加熱要素134は、加熱要素134に熱を生成させ、SMMワイヤ132の温度を上げさせる入力を受信できる。遷移温度Afに到達すると、SMMワイヤ132は、第1構成から第2構成に変化する。この実施形態においては、第2構成におけるSMMワイヤ132は収縮でき、それにより、ヒンジアセンブリ120のそれぞれに力を加えることができる。結果として、ヒンジアセンブリ120は、第1寸法140の方向において、互いに向けて引かれる。
【0035】
ヒンジアセンブリ120が互いに向けて動くとき、第1取付け部材122および第2取付け部材124は、ヒンジジョイント126に沿って回転できる。回転することにより、第1取付け部材122および第2取付け部材124は力を、SMMワイヤ132から、上方内部表面114および下方内部表面116それぞれに移転できる。そのため、第2寸法150における外部スキン110のサイズまたは形状における変化は、第1寸法140における外部スキン110のサイズまたは形状における逆の変化を起こすことができる。ヒンジアセンブリ120を通して移転された力は、外部スキン110において変形を引き起こす。外部スキン110の変形は、アクチュエータ100を、第2寸法150に沿って拡張させる。第2寸法150に沿うアクチュエータ100の拡張は、アクチュエータ100が第1寸法140に沿って大きさが減少し、第2寸法150に沿って大きさが増大するという結果になる。
【0036】
1つ以上の更なる実施形態においては、アクチュエータ100は、入力に応答して、任意の方向において形状を変化できる。幾つかの例においては、パッシブ構成は、第2寸法150において力を加える静的姿勢を含むことができる。そのため、アクティブ化構成は、アクチュエータ100を、第1寸法140に沿って拡張させることができる。そのため、アクチュエータ100のアクティブ化構成は、第1寸法140の沿う増大された大きさにおいて、第2寸法150に沿う減少した大きさという結果になることができる。第1寸法140および第2寸法150は、アクチュエータ100の多様な寸法の2つの例としての可能性であるということは更に理解される。そのため、1つ以上の実施形態においては、ここにおいて記述されているような第1寸法140および第2寸法150は、アクチュエータ100の任意の寸法であることができ、第1寸法140および第2寸法150の示されている寸法に制限されない。更に、第1寸法140および第2寸法150は、アクチュエータ100の中心点を横切っているように見える。しかし、第1寸法140と第2寸法150との間の交差の点は、アクチュエータ100全体の、第1寸法140、および/または第2寸法150の必要な属性ではない。
【0037】
乗物座席と連携して適用されると、アクチュエータ100は寸法を変えることができ、影響を受ける乗員の利点のために座席表面を再構成できる。形状におけるこの変化を通して、アクチュエータ100は、急旋回または回避行動の間のような乗物が状態遷移する間に乗員に加えられる力を軽減または減衰させることを支援できる。座席表面を変えることにより、アクチュエータ100は、乗員が乗物座席から変位することを防止することを支援できる。そのため、アクチュエータ100は、乗物の乗員に、安全と快適さの両方において利点を与えることができる。
【0038】
図2は、更なる実施形態に係る、切欠き部分がある、アクチュエータ200の等角図を示している。アクチュエータ200は、外部スキン210、キャビティ215、第1入力応答型要素220、第2入力応答型要素225、第1ヒンジアセンブリ230、および第2ヒンジアセンブリ235を有して示されている。アクチュエータ200はここでは、キャビティ215を画定している外部スキン210を有して示されている。外部スキン210は、
図1A~1Cを参照して記述した外部スキン110と実質的に類似していることができる。外部スキン210は、2枚のシートまたは層の組み合わせであることができ、または、単一のシートまたは層であることができる。外部スキン210を構成するシートまたは層は、実質的に互いに類似していることができ、または、異なる形状またはサイズを形成でき、または異なる材料を採用でき、またはそれらを組み合わせることができる。キャビティ215はここでは、外部スキン210の中心部に形成されている開口部として示されている。キャビティ215は、端部において開口して示されているが、キャビティ215は、1つ以上の実施形態においては閉じる、または密封することができる。
【0039】
キャビティ215内には、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225が配置されている。この代替の実施形態においては、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225は、交互の蛇行パターンを形成しているように示されている。「蛇行パターン」とは、第1入力応答型要素220または第2入力応答型要素225が、一方の側から他方の側へ交互しているジグザグパターンを形成することである。交互の蛇行パターンとは、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225が、キャビティ215内の交互の点において接続する重なり蛇行パターンを形成することである。ここで示されているような、アクチュエータ200における第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225は、多様な可能性のある形成物および接続部の非制限的な例であることが理解される。第1入力応答型要素220および/または第2入力応答型要素225の接続は、第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235への接続を含むことができる。幾つかの例においては、第1入力応答型要素220および/または第2入力応答型要素225の接続は、外部スキン210への接続を含むことができる。
【0040】
第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225は、1つ以上の第1ヒンジアセンブリ230および/または1つ以上の第2ヒンジアセンブリ235に接続できる。第1ヒンジアセンブリ230は複数の要素であることができ、ここでは10個の要素として示されているが、任意の適切な数のヒンジアセンブリ210を使用できるということは理解されるであろう。例えば、1つ以上の配置においては、アクチュエータ200のそれぞれの側上の単一のヒンジアセンブリとすることができる。第1ヒンジアセンブリ230は、外部スキン210に機能的に接続できる。ある実施形態においては、第1ヒンジアセンブリ230は、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225を交互に受け入れることができる。この例においては、第1入力応答型要素220は、第1ヒンジアセンブリ230の第1、第3、第5、第7、および第9要素において受け入れることができ(
図2に示されている最下部の第1ヒンジアセンブリ230に関して)、および第2入力応答型要素225は、第1ヒンジアセンブリ230の第2、第4、第6、第8、および第10要素において受け入れることができる(
図2に示されている最下部の第1ヒンジアセンブリ230に関して)。
【0041】
第2ヒンジアセンブリ235は、ここでは、単一の連続要素として示されている。更なる実施形態においては、第2ヒンジアセンブリ235は、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225を、同じ要素に沿って交互に受け入れることができる。この実施形態においては、第1ヒンジアセンブリ230を参照して示されているように、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225は、特定の要素への交互の接続ではなく、接続の点を交互にしている。第1ヒンジアセンブリ230および第2ヒンジアセンブリ235は、ヒンジアセンブリの類似の、または異なるデザインを採用できる。第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235は、ここにおいて記述されるヒンジアセンブリの任意の構成要素の要素、または、任意の構成要素または要素の組み合わせを採用できる。1つ以上の実施形態においては、第1ヒンジアセンブリ230は、要素の数、および、ヒンジアセンブリの構成を含めて、第2ヒンジアセンブリ235に実質的に類似することができる。第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235は、
図2に示されているよりも、より多い、または、より少ない要素を含むことができる。1つ以上の配置においては、第1ヒンジアセンブリ230および第2ヒンジアセンブリ235は共に、単一の連続要素であることができる(例えば、
図2における第2ヒンジアセンブリ235に類似して)。1つ以上の配置においては、第1ヒンジアセンブリ230および第2ヒンジアセンブリ235の両者は、複数の要素から製造できる(例えば、
図2における第1ヒンジアセンブリ230に類似して)。1つ以上の配置においては、第1ヒンジアセンブリ230および第2ヒンジアセンブリ235の1つは、複数の要素から製造でき、第1ヒンジアセンブリ230および第2ヒンジアセンブリ235の他方は、
図2において示されているように、単一の連続要素であることができる。
【0042】
外部スキン210とは別個の要素として示されているが、第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235は、外部スキン210に統合できる。更なる実施形態においては、外部スキン210は、第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235の機能を実行するように構成できる。1つのそのような例においては、外部スキン210は、層間の相互接続、または単一の層における屈曲が、第1入力応答型要素220および/または第2入力応答型要素225により加えられる力を移転し、アクチュエータ200の第1寸法の大きさを変え、一方、アクチュエータ200の第2寸法の大きさに逆の影響を及ぼすように構成できる。
【0043】
更に、
図2は、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225を示しているが、1つのみの入力応答型要素であってよいということは認識されるであろう。単一の入力応答型要素は、蛇行パターンで配置できる。入力応答型要素は、ヒンジアセンブリに直接取り付けなくてもよいということもまた認識されるであろう。例えば、入力応答型要素は、第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235において画定されている開口部を通過でき、ヒンジジョイントの周りに巻き付き、第1ヒンジアセンブリ230および/または第2ヒンジアセンブリ235において画定されている他の開口部を通して戻ることができる。
【0044】
交互の蛇行パターンを使用して、アクチュエータ200は、アクチュエータ200の表面領域にわたり一様な作動を引き起こすことができる。加えて、交互の蛇行パターンは、アクチュエータ200に対する所望の作動力および/または作動時間を達成するために使用できる。更に、蛇行パターンは、乗員の重量を、アクチュエータ全体にわたり均等に分布することを可能にし、局所的な応力を防止する。更に、交互の蛇行パターンは、より耐性のある設計を可能にでき、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225に対する取付け点における故障の可能性の削減を可能にできる。そのため、蛇行パターンは、装置の故障のリスクを最小限に抑えながら、全体の作動の増大された制御性を可能にする。
【0045】
図3は、1つ以上の実施形態に係る、アクチュエータ制御システム300の1つ以上の要素を開示している。アクチュエータ制御システム300は、乗物および/または演算装置の一部であることができる。ここにおいて記述されるアクチュエータ制御システム300および要素は、外部刺激に基づいて、乗物内の乗員の予期される、または実際の動きに応答して、乗物における座席を調整するように機能できる。ここで使用されているように、「乗物」は、任意の形態の動力付き輸送手段(motorized transport)である。1つ以上の実施形態においては、乗物は自動車であることができる。幾つかの実施形態においては、乗物は、例えば、自律的、半自律的、または乗物内の操縦者により手動で動作できる、任意の他の形態の動力付き輸送手段であってよい。演算装置は、下記に制限されないが、サーバ、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション、埋込み型コンピュータ、または、マイクロプセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはASIC(特定用途向け集積回路)のような演算ユニットを有するスタンドアロン装置のような演算装置の任意の適切のタイプであることができる。1つ以上の実施形態においては、アクチュエータ制御システム300またはその中の構成要素は、ここにおいて記述される機能を実行するために、複数の装置の間で分布できる。そのため、アクチュエータ制御システム300は、ここにおいては、装置に依存しない方法(device-agnostic fashion)で、構成要素に関連して記述される。
【0046】
アクチュエータ制御システム300は、乗物の乗員が側方加速を経験する、または経験するであろう条件を検出できる。幾つかの例においては、アクチュエータ制御システム300は、乗員に加えられる力が、乗物座席に対して乗員の姿勢を変えてしまうのに十分なほど突然または劇的な乗物の姿勢または位置における変化を検出できる。検出されると、アクチュエータ制御システム300は、乗員の姿勢における変化を防止または停止するために、乗物座席の座席表面を制御できる。
【0047】
アクチュエータ制御システム300は、ここにおいて記述されるデータ処理および解析における使用のための1つ以上のプロセッサ310を更に含むことができる。プロセッサ310は、中央処理ユニット(CPU)とも称することができるが、演算装置の一部として作業をするための1つ以上の命令を受信して、実行できる1つ以上の装置であることができる。1つの実施形態においては、プロセッサ310は、特殊用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、物理処理ユニット(PPU)、DSP、画像プロセッサ、コプロセッサ、またはその他のようなマイクロプロセッサを含むことができる。
【0048】
アクチュエータ制御システム300は、データ格納装置(data store)320のようなメモリを更に備えることができる。データ格納装置320は、揮発性および/または不揮発性メモリを含むことができる。適切なデータ格納装置320の例としては、RAM、フラッシュメモリ、ROM、EPROM(消去可能型プログラマブルリードオンリメモリ)、EEPROM(電気的消去可能型プログラマブルリードオンリメモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または任意の他の適切な格納媒体、または、それらの任意の組み合わせが挙げられる。データ格納装置320は、プロセッサ310の構成要素あることができ、または、データ格納装置320は、プロセッサ310による使用のために、プロセッサ310に機能的に接続できる。データ格納装置320は、プロセッサ310により実行されると、プロセッサ310に、ここにおいて検討される方法および機能を実行させるコンピュータ読取り可能命令を含んでいる1つ以上のモジュールを含むことができる。データ格納装置320は、1つ以上のデータベースまたはその部分を含むことができる。
【0049】
上記のように、アクチュエータ制御システム300はセンサ330を含むことができる。「センサ」は、何かを検出および/または感知できる任意の装置、構成要素および/またはシステムを意味する。1つ以上のセンサは、リアルタイムで検出および/または感知するように構成できる。センサ330が複数のセンサを備えている配置においては、センサは、互いに独立して機能できる。または、2つ以上のセンサは、互いに組み合わせて作動できる。そのような場合は、2つ以上のセンサは、センサネットワークを形成できる。センサ330および/または1つ以上のセンサは、プロセッサ310、データ格納装置320、および/またはアクチュエータ制御システム300の他の要素に機能可能に接続できる。
【0050】
センサ330は、任意の適切なタイプのセンサを含むことができる。異なるタイプのセンサの種々の例をここにおいて記述する。しかし、実施形態は、記述される特別なセンサに制限されないということは理解されるであろう。センサ330は、1つ以上の乗物センサ331を含むことができる。乗物センサ331は、アクチュエータ制御システム300自身についての情報を検出、決定および/または感知できる。1つ以上の配置においては、乗物センサ331は、例えば、慣性加速度に基づいて、アクチュエータ制御システム300の姿勢および向きの変化を検出および/または感知するように構成できる。1つ以上の配置においては、乗物センサ331は、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、慣性測定ユニット(IMU)、推定航法システム、全地球的航法衛星システム(GNSS)、全地球測位システム(GPS)、ナビゲーションシステム147、および/または他の適切なセンサを含むことができる。乗物センサ331は、アクチュエータ制御システム300の1つ以上の特性、またはアクチュエータ制御システム300を取り囲む環境を検出および/または感知するように構成できる。1つ以上の配置においては、乗物センサ331は、アクチュエータ制御システム300の現在の速度を決定するための乗物速度センサ332(例えば、速度計)、操舵角センサ333、1つ以上の加速度計334、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0051】
代替的に、または追加的に、センサ330は、運転環境データを取得および/または感知するように構成されている1つ以上の環境センサ335を含むことができる。「運転環境データ」は、自律乗物が位置している外部環境、またはその1つ以上の部分についての任意のデータまたは情報を含んでいる。例えば、1つ以上の環境センサ335は、アクチュエータ制御システム300の外部環境の少なくとも一部における対象物を、そこにおける姿勢および変化を決定するように、検出、定量、および/または感知するように構成できる。1つ以上の環境センサ335は、アクチュエータ制御システム300の外部環境における、例えば、車線マーカ、標識、交通信号機、交通標識、車線、横断歩道、アクチュエータ制御システム300またはその構成要素に近接している縁石、オフロード対象物などの他の物を検出、測定、定量、および/または感知するように構成できる。例として、1つ以上の配置においては、環境センサ335は、1つ以上のレーダーセンサ、1つ以上のライダーセンサ、1つ以上のソナーセンサ、および/または1台以上のカメラを含むことができる。
【0052】
センサ330のセンサの種々の例をここにおいて記述する。例としてのセンサは、1つ以上の環境センサ335および/または1つ以上の乗物センサ331の部分であってよい。更に、センサ330は、乗物の乗員に関する態様を追尾または監視するように機能する乗員センサを含むことができる。しかし、実施形態は、記述される特別なセンサには制限されないということは理解されるであろう。
【0053】
1つ以上のデータ格納装置320は、センサデータ321を含むことができる。1つ以上の実施形態においては、センサデータ321は、センサ330から収集でき、および/または、センサ330により生成できる。この状況においては、「センサデータ」は、そのようなセンサについての機能および他の情報を含む、アクチュエータ制御システム300が装備するセンサについての任意の情報を意味する。下記に説明するように、アクチュエータ制御システム300は、センサ330を含むことができる。センサデータ321は、センサ330の1つ以上のセンサに関することができる。
【0054】
アクチュエータ制御システム300は、1つ以上の電源340を含むことができる。電源140は、ここにおいて記述される座席アクチュエータにエネルギーを与えることができる、および/または、与えるように構成されている任意の電源であることができる。例えば、電源140は、1つ以上のバッテリ、1つ以上の燃料電池、1つ以上の発電機、1つ以上の交流発電機、1つ以上の太陽電池、およびその組み合わせを含むことができる。
【0055】
アクチュエータ制御システム300は、乗物座席370を更に含むことができる。乗物座席370は、乗物において見られる1つ以上の座席を代表している。乗物座席370は、座席背部372および座席クッション374を含むことができる。乗物座席370は、座席表面376を更に含むことができる。1つ以上のアクチュエータ360は、座席表面376の下方に配置でき、ここでは、2つのアクチュエータ360は座席背部372の内部に配置され、2つのアクチュエータ360は、座席クッション374の内部に配置されて示されている。アクチュエータ360は、アクチュエータ360の作動が、乗員により受け入れられるように、座席表面376の形状を変更できるように配置され、向けられている。合計4つのアクチュエータ360は、乗物座席370に統合されて示されているが、より多い、または、より少ないアクチュエータ360を、ここにおいて記述される1つ以上の実施形態において使用できるということは理解される。アクチュエータ360は、
図1A~
図2を参照して記述したアクチュエータ100および/またはアクチュエータ200の構成要素に実質的に類似していることができ、および/またはその構成要素を取り込むことができる。
【0056】
アクチュエータ制御システム300は、座席調整モジュール350を更に含むことができる。座席調整モジュール350は、ここにおいて記述される1つ以上の実施形態によれば、乗物座席を調整できる、および/または、乗物座席を調整するように構成されている1つ以上のモジュールを含むことができる。座席調整モジュール350は、プロセッサ310を制御してセンサデータ321を、乗物の1つ以上のセンサ330から受信するように機能する命令を含むことができる。1つ以上の実施形態においては、座席調整モジュール350は、パッシブな方法で(例えば、特定の要求または制御なしでセンサデータを受信すること)、またはアクティブな方法で(例えば、1つ以上の入力に応答してセンサデータを受信すること)、センサ330からセンサデータ321を受信できる。幾つかの実施形態においては、座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、センサ330からのセンサデータ321の1つ以上の構成要素を要求する。更なる実施形態においては、座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、センサ330により生成されるようなセンサデータ321の幾らか、またはすべてを受信する。
【0057】
幾つかの実施形態においては、座席調整モジュール350は、センサのタイプに基づいて、データを収集またはデータを選択的に受信する命令を更に含むことができる。座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、具体的には乗物上のセンサ(例えば、乗物センサ331)からのように、センサ330の1つ以上の構成要素からセンサデータ321を選択的に受信または収集できる。運動量、速度、加速度、および乗物の動きの他の面についての情報は、乗員に対する乗物の動きの影響を決定するために有利に使用できるということは理解される。そのため、座席調整モジュール350は、乗物速度センサ332、操舵角センサ333、加速度計334、またはそれらの組み合わせから情報を要求、または情報を受信できる。座席調整モジュール350は、座席調整モジュール350が、乗物の位置、動き、加速、牽引力、および乗物の相互作用の他の態様の空間的決定を三次元空間においてできるように、環境センサ335に対して情報を更に参照できる。
【0058】
更なる実施形態においては、座席調整モジュール350は、センサデータを1つ以上のリモートソースから取り込むための命令を更に含むことができる。座席調整モジュール350は、内部に向けられている乗物センサ331および外部に向けられている乗物センサ331と共に、1つ以上の演算装置が利用可能なセンサ330のような、局所的に利用可能なセンサ330(例えば、乗物センサ331)からデータを受信または収集するための命令を含むことができる。座席調整モジュール350は、ネットワーク380を通して、センサ330からセンサデータ321を受信できる。ネットワーク380は、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス、メッシュネットワーク、アドホックネットワーク、または、二次的または遠隔演算装置(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを通して)を含む任意の他の接続を含む、任意のタイプの電子装置通信を含むことができる。
【0059】
センサ330は、他の乗物、インフラ、非慣習的センサ、または、乗物の動き、および乗物内の乗員に対する影響についての決定をするために使用できるその他のような外部ソースに接続されている、または外部ソースから利用可能なセンサであることができる。内部に向けられている乗物センサ331は、画像捕捉装置(例えば、カメラ)、音声捕捉装置(例えば、マイクロフォン)、圧力または重量センサ、および、乗物のキャビンから、またはキャビンについての情報を捕捉するその他を含むことができる。センサデータ321が受信されると、座席調整モジュール350は、センサデータ321をデータ格納装置320に格納するための命令を提供できる。
【0060】
座席調整モジュール350は、センサデータを使用して、アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたかどうかを決定するために、プロセッサ310を制御するように機能する命令を更に含むことができる。ここにおいて使用されるようなアクチュエータアクティブ化閾値とは、アクチュエータ360の1つ以上のアクティブ化が適切であることを示す、1つ以上の最小または最大データ点に関する。座席調整モジュール350は、1人以上の乗員に対して、アクチュエータアクティブ化閾値の決定を行うための命令を含むことができる。アクチュエータアクティブ化閾値は、加速の特定のレベルまたは加速における特定の変化、加速の方向性、制動において加えられる力(例えば、減速)、または、乗物内の乗員の姿勢に影響を与える、または影響を有することができる他のファクタを含むことができる。1つ以上の実施形態においては、アクチュエータアクティブ化閾値は、数の範囲であることができ、範囲は、下方境界、上方境界、またはその両者を設定できる。
【0061】
幾つかの実施形態においては、座席調整モジュール350は、アクチュエータアクティブ化閾値を、1つ以上の予め確立された値に基づいて選択できる。この実施形態においては、座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、データ格納装置320を参照でき、その中に格納されている1つ以上の値から選択できる。更なる実施形態においては、座席調整モジュール350は、アクチュエータアクティブ化閾値を計算、または決定するための命令を含むことができる。座席調整モジュール350は、周囲環境条件、乗物条件、および/または乗員に関する特性を含む、閾値情報を収集するための命令を含むことができる。座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、閾値情報を使用して、1つ以上のアクチュエータアクティブ化閾値を用意または作成できる。
【0062】
更に、アクチュエータアクティブ化閾値は、年齢、身長、体重、疾患、または乗員に特有な他のファクタのような、乗員の個人的な特性を考慮することができる。座席調整モジュール350は、乗員の個人的な特性を要求または決定するための命令を含むことができる。座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、個人的な特性に基づいて、予め確立された、または計算された範囲を選択できる。更なる実施形態においては、座席調整モジュール350は、乗員の個人的な特性を、上記の閾値情報に取り込むための、プロセッサ310への命令を含むことができる。座席調整モジュール350は、プロセッサ310を通して、個人的な特性を含んでいる閾値情報を使用して、1つ以上のアクチュエータアクティブ化閾値を用意または作成できる。
【0063】
座席調整モジュール350は、閾値が満たされたかどうかを決定するために、センサデータ321にアクチュエータアクティブ化閾値を適用するための命令を含むことができる。幾つかの実施形態においては、座席調整モジュール350は、閾値が満たされたかどうかを決定するために、所与の値またはデータ点を、アクチュエータアクティブ化閾値と比較する。更なる実施形態においては、座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたかどうかを決定するために、所与の値またはデータ点を計算または処理する。ここで、座席調整モジュール350は、センサデータ321を受信した後に、これらのデータ点を、データの特性に基づいて、フーリエ変換、積分、微分、物理的特性との結合、その他のような変換できる。
【0064】
座席調整モジュール350は、アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたという決定に応答して、座席表面を変形するために、1つ以上のアクチュエータの少なくとも1つのSMMワイヤにアクティブ化入力が提供されるように、プロセッサ310を制御するための命令を更に含むことができる。アクティブ化入力は、熱また電気入力をSMMワイヤに直接引き渡すような直接入力、または間接的入力であることができる。ここにおいて使用されているような間接的入力は、二次的装置に命令を引き渡すことによるような、二次的機構によりSMMワイヤに引き渡される入力に関し、二次的装置は、熱または電気入力をSMMワイヤに引き渡す。乗物は、1つ以上の電源を含むことができる。電源は、SMMワイヤにエネルギーを与えることができる、および/または、与えるように構成されている任意の電源であることができる。例えば、電源は、1つ以上のバッテリ、1つ以上の燃料電池、1つ以上の発電機、1つ以上の交流発電機、1つ以上の太陽電池、およびそれらの組み合わせを含むことができる。
【0065】
更なる実施形態においては、座席調整モジュール350は、データ点に基づいて、適切な応答を計算または決定するための命令を更に含むことができる。座席調整モジュール350は、プロセッサ310への命令を通して、側方力、重力、および、乗員の変位に影響を与えることができる他のものを含む、乗物により乗員に加えられる力の1つ以上のパラメータを決定できる。座席調整モジュール350は、乗員の変位が全部または一部が軽減されるように、アクティブ化するアクチュエータ360の1つ以上を選択できる。アクチュエータ360は、
図1Aから
図2を参照して上述したように作動でき、座席表面376における1つ以上の位置における変位を引き起こす。座席表面376の形状における変化は、乗員の変位に対する物理的障壁または抵抗の他の形状(例えば、摩擦)を作成する。
【0066】
そのため、座席調整モジュール350は、乗員の変位に対する影響を決定するために、乗物の姿勢および位置における変化を使用できる。予期された、または、検出された乗員の変位を使用して、座席調整モジュール350は、座席支持物のような、座席表面の形状を変えるために、1つ以上のアクチュエータをアクティブ化することにより応答できる。形状における変化は、具体的には、乗員の変位を防止するために選択できる。そのため、座席調整モジュール350は、乗物における乗員の変位を削減または防止でき、乗員のための、より快適な通勤(通学)をもたらし、傷害の可能性を削減し、操縦者が、難しい運転条件の間に、乗物の制御を維持することを支援する。
【0067】
図4Aおよび4Bは、ここにおいて記述される1つ以上の実施形態に係る、乗物における使用のための、応答型乗物座席400の部分を示している。
図4Aは、1つ以上の実施形態に係る、パッシブ構成における乗物座席400を示している。乗物座席400は、座席支持物404a、座席支持物404b、および座席中心部406を有している座席表面402を含むことができる。乗物座席400は、座席表面402の下方の乗物座席400内に配置されている、アクチュエータ410a~410iのような1つ以上のアクチュエータ410を更に含むことができる。乗物座席400は、ここにおいて開示されるように、座席表面402の形状および/または構成を変えるために、アクチュエータ410a~410iの1つ以上を作動できる。
【0068】
乗物座席400は、ここにおいては、座席中心部406および座席支持物404aと404bを含む、座席の下方部分を示すように示されている。1つ以上のアクチュエータ410は、乗物座席400における1つ以上の位置に配置されており、ここでは、座席支持物404a内に配置されているアクチュエータ410a~410c、座席支持物404b内に配置されているアクチュエータ410d~410f、および座席中心部406内に配置されているアクチュエータ410g~410iと共に示されている。アクチュエータ410a~410iは、
図1A~1Cを参照して記述した、入力応答型要素130と実質的に類似することができる。
【0069】
動作中のシステムの1つの例においては、アクチュエータ制御システム300は、乗物における1人以上の乗員に、側方加速が現在加えられている、または加えられるであろうということを検出、予測、または決定できる。アクチュエータ制御システム300は、側方加速に応答しての乗員のシフトが軽減されるように、座席表面402を変えるために1つ以上の入力を、アクチュエータ410a~410iに送ることができる。アクチュエータ制御システム300は、アクチュエータ制御システム300により検出されるような側方加速に応答して、アクチュエータ410a~410iの何れを作動すべきかを決定できる。1つ以上の実施形態においては、アクチュエータ制御システム300を、乗物座席400と直接または間接的通信状態になるように、ネットワーク38を通して、乗物座席400と機能的に接続できる。そのため、アクチュエータ制御システム300は、上述したように、パッシブ構成とアクティブ化構成との間の遷移を制御するために、入力をアクチュエータ410a~410iに直接または間接的に送ることができる。
【0070】
乗物座席400内のアクチュエータ410a~410iの幾つかの作動は
図4Bに示されている。アクチュエータ制御システム300は、パッシブ構成からアクティブ化構成に遷移するために信号をアクチュエータ410a、410b、および410cに送信できる。1つ以上の実施形態においては、アクチュエータ410a、410b、および410cは、座席支持物、座席中心部、座席背部、または、乗物座席の他の表面または特徴部を作動できる。アクチュエータ410a、410b、および410cのそれぞれは、熱または電気入力のような、SMMワイヤを第1構成に戻させる入力を直接または間接的に受信する。第1形状は、アクチュエータ410a、410b、および410cの第1寸法に力を加え、第1寸法420を減少させ、および第2寸法を増大させる。
【0071】
それぞれの減少および増大は、座席支持物404aの座席表面402に移転され、側方加速に対する抵抗を作成し、そのため、乗員が乗物座席に留まることを可能にする。ここで示されているように、座席支持物404aは、アクチュエータ410a~410cが第2寸法430において拡大することに応答して、第2寸法430において拡大する。この例においては、乗員の観点からの側方加速は、座席支持物404aの方向における動きとして検出できる。座席支持物404aの形状を変えることにより、アクチュエータ制御システム300は、乗物座席400における乗員の側方シフトに対する物理的障壁を作成できる。
【0072】
幾つかの例においては、提供される支持を更に促進するために、座席中心部406におけるような、座席400の他の部分に対してアクチュエータを配置することができる。例えば、座席中心部406におけるアクチュエータは、入力を受信することに応答して、第2寸法430において収縮するように構成できる。結果として、座席中心部406は、アクチュエータ410iが第2寸法430において収縮することに応答して、第2寸法430において収縮できる。結果として、拡大した支持物404aにより押しつけられる障壁は、より顕著になることができる。
【0073】
種々の潜在的システム、装置、要素および/または構成要素を記述したが、ここで種々の方法を記述する。そのような方法の種々の可能なステップをここで記述する。記述される方法は、上記の配置に適用可能であるが、方法は、他の適切なシステムおよび配置で実行できるということは理解される。更に、方法は、ここに示されない他のステップを含むことができ、実際、方法は、示されるすべてのステップを含むことに制限されない。ここで例示される、方法の一部としてのブロックは、特別な時系列順に制限されない。実際、ブロックの幾つかは、示されているのとは異なる順序で実行でき、および/または、示されているブロックの少なくとも幾つかは同時に起こることができる。
【0074】
図5を見ると、方法500の例が示されている。検討の目的のため、方法500は、
図1Aに示されているように、非アクティブ化モードにおけるアクチュエータ100で開始できる。非アクティブ化モードにおいては、電源340からの電気エネルギーは、アクチュエータ100に供給されない。ブロック510において、座席アクティブ化条件が検出されたかどうかを決定できる。座席アクティブ化条件は、座席調整モジュール350、プロセッサ310、および/または、1つ以上のセンサ330により検出できる。例えば、座席調整モジュール350、プロセッサ310、および/または、1つ以上のセンサ330は、乗物センサ331により取得されたデータは座席アクティブ化条件を満たすということ決定できる。
【0075】
幾つかの実施形態においては、座席調整モジュール350、プロセッサ310、および/または、1つ以上のセンサ330は、現在の乗物速度および/または現在の操舵角は、それぞれの座席アクティブ化閾値を満たしているかどうかを決定できる。1つ以上の配置においては、乗物速度閾値は、幾つかの可能性を挙げれば、約毎時30マイル(mph)、35mph、40mph、45mph、50mph、55mph、60mph、65mph、70mph、またはより大きな値であることができる。1つ以上の配置においては、操舵角閾値は、幾つかの可能性を挙げれば、約20度、約25度、約30度、約35度、約40度、約45度、約50度、約55度、約60度、約65度、約70度、約75度、約80度、約85度、または約90度であることができる。代替的に、または追加的に、座席調整モジュール350、プロセッサ310、および/または、1つ以上のセンサ330は、現在の側方加速度は、それぞれの座席アクティブ化閾値を満たしているかどうかを決定できる。代替的に、または追加的に、座席調整モジュール350、プロセッサ310、および/または、1つ以上のセンサ330は、インタフェースをアクティブ化すべきであるということを示すユーザ入力を検出できる。ユーザ入力は、入力インタフェースを介して提供できる。
【0076】
座席アクティブ化条件が検出されない場合、方法500は終了することができ、または、ブロック510に戻るか、または何れかの他のブロックに進むことができる。しかし、座席アクティブ化条件が検出された場合、方法は、ブロック520に進むことができる。ブロック520において、アクチュエータ100をアクティブ化できる。もちろん、座席調整モジュール350および/またはプロセッサ310は、ある個々のアクチュエータ100を作動できるのみであり、その他は非アクティブ化状態にしたままである。そのため、座席調整モジュール350および/またはプロセッサ310は、電源340からアクチュエータ100への電気エネルギーの流れをもたらす、または可能にすることができる。入力応答型要素130を通して流れる電流は、入力応答型要素130の温度を上昇させることができ、それにより、入力応答型要素130を変形させ、従って、アクチュエータ100をアクティブ化構成に変形させる。
【0077】
アクティブ化されると、アクチュエータ100は、
図4Aに示されているように、アクティブ化された形状に変形できる。アクチュエータ100は、乗物座席370の部分と相互作用して、乗物座席370の部分を、
図4Bに示されているように、アクティブ化構成に変形させることができる。方法は、ブロック530に続くことができる。
【0078】
ブロック530において、座席非アクティブ化条件が検出されたかどうかを決定できる。座席非アクティブ化条件は、センサ330により取得されるデータに基づいて、および/または、ユーザ入力、またはユーザ入力の停止を検出することにより、座席調整モジュール350により検出できる。座席非アクティブ化条件が検出されない場合、方法500はブロック530に戻ることができ、または何れかの他のブロックに進むことができる。しかし、非アクティブ化条件が検出された場合、方法はブロック540に進むことができる。ブロック540において、アクチュエータ100を非アクティブ化できる。そのため、座席調整モジュール350および/またはプロセッサ310は、電源340からアクチュエータ100への電気エネルギーの流れを停止させることができる。
【0079】
方法500は終了することができる。または、方法500は、ブロック510または何れかの他のブロックに戻ることができる。
【0080】
詳細な実施形態がここにおいて開示されている。しかし、開示されている実施形態は、例としてのみであることが意図されているということは理解されるべきである。従って、ここにおいて開示される特定の構造および機能の詳細は、制限的に解釈されてはならず、請求項に対する単なる根拠としてであり、および、当業者が、実質的に任意の適切に詳述されている構造において、ここにおける態様を種々に採用するように教示するための代表的な根拠としてである。更に、ここにおいて使用されている用語およびフレーズは、制限的であることは意図されておらず、可能な実施形態の理解可能な記述を提供するためである。種々の実施形態が
図1~5に示されているが、実施形態は、例示されている構造または適用に制限されない。
【0081】
図におけるフローチャートおよびブロック図は、種々の実施形態に係る、システム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能な実施形態のアーキテクチャ、機能、および動作を例示している。この点、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、指定された論理関数を実現するための1つ以上の実行可能な命令を備えているモジュール、セグメント、またはコードの部分を表わすことができる。幾つかの代替の実施形態においては、ブロックに記された機能は、図に記されている順序とは異なる順序で起こることができるということにも気付くべきである。例えば、関与する機能によっては、連続して示されている2つのブロックは、実質的に同時に実行でき、または、ブロックは、逆の順序で実行できることもある。
【0082】
上記のシステム、構成要素、および/または方法は、ハードウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現でき、および、1つの処理システムにおいて集中的に実現でき、または、異なる要素が幾つかの相互接続されている処理システムにわたり広がっている分散型において実現できる。ここにおいて記述されている方法を実行するように適合されている任意の種類の処理システムまたは他の装置は適切である。ハードウェアおよびソフトウェアの典型的な組み合わせは、展開されて実行されると、処理システムが、ここに記述されている方法を実行するように処理システムを制御する、コンピュータ使用可能プログラムコードを有する処理システムであることができる。システム、構成要素、および/または方法はまた、マシンが読み取ることが可能で、方法およびここにおいて記述されている方法を実行するために、マシンにより実行可能な命令のプログラムを実体的に具現化する、コンピュータプログラム製品、または他のデータプログラム格納装置のようなコンピュータ読取り可能格納装置にも埋め込むことができる。これらの要素もまた、ここにおいて記述されている方法の実施形態を可能にするすべての特徴を備え、処理システムにおいて展開されると、これらの方法を実行できるアプリケーション製品にも埋め込むことができる。
【0083】
更に、ここにおいて記述されている配置は、コンピュータ読取り可能プログラムコードが、そこに格納されるように具現化または埋め込まれた1つ以上のコンピュータ読取り可能媒体において具現化されているコンピュータプログラムの形状を取ることができる。1つ以上のコンピュータ読取り可能媒体の任意の組み合わせを利用できる。コンピュータ読取り可能媒体は、コンピュータ読取り可能信号媒体、または、コンピュータ読取り可能格納媒体であることができる。「コンピュータ読取り可能格納媒体」というフレーズは、非一時的格納媒体を意味している。コンピュータ読取り可能格納媒体は、例えば、下記に制限されないが、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線または半導体システム、装置、またはデバイス、または、前記の任意の適切な組み合わせであることができる。コンピュータ読取り可能格納媒体の、より具体的な例(すべてを網羅しているリストではない)は、下記を含むことができる。1つ以上のワイヤを有する電気接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAM、ROM、EPROMまたはフラッシュメモリ、光ファイバ、携帯型コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多目的ディスク(DVD)、光格納装置、磁気格納装置、または前記の任意の適切の組み合わせを含む。この文書の状況においては、コンピュータ読取り可能格納媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによる使用のため、またはそれらと接続しての使用のためのプログラムを含むまたは格納することができる任意の実体的な媒体であることができる。
【0084】
コンピュータ読取り可能媒体上で具現化されるプログラムコードは、下記に制限されないが、無線、ワイヤ線、光ファイバ、ケーブル、RFなど、または前記の任意の適切の組み合わせを含む、任意の適切な媒体を使用して送信できる。本配置の態様に対する動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)TM、Smalltalk、C++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語のような、従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせにおいて記述できる。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で全部を実行でき、または、ユーザのコンピュータ上で一部を実行でき、または、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で一部、リモートコンピュータ上で一部、または、リモートコンピュータまたはサーバ上で全部を実行できる。後者の場合、リモートコンピュータは、LANまたはWANを含む任意のタイプのネットワークを通してユーザのコンピュータに接続でき、または、外部コンピュータに接続することができる(例えば、インタ―ネットサービスプロバイダを使用するインターネットを通して)。
【0085】
上記の記述においては、種々の実施形態の徹底的な理解を提供するために、ある具体的な詳細の概略を述べた。しかし、当業者は、ここにおいて記述される配置は、これらの詳細がなくても実践できるということを理解するであろう。他の例においては、周知の構造は、実施形態の記述を不必要に不明確にすることを回避するために詳細には示さず且つ記述されていない。状況がそうでないことを要求しない限り、仕様、およびそれに続く請求項を通して、「備える」および「備えている」というような、「備える」という語句およびその変形は、開かれた、包括的な意味で解釈されるべきであり、つまり、「含んでいるが、それに制限されない」というような意味で解釈されるべきである。更に、ここにおいて提供される見出しは、利便性だけのためであり、請求項に記述される発明の範囲または意味を説明していない。
【0086】
この仕様書を通しての「1つ以上の実施形態」または「1つの実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記述される特別な特徴、構造、または特性が、少なくとも1つ以上の実施形態に含まれていることを意味している。そのため、この仕様書を通して種々の場所で現れる「1つ以上の実施形態において」または「1つの実施形態において」というフレーズは、すべてが同じ実施形態に言及しているわけではない。更に、特別な特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。また、この仕様書および付随する請求項で使用されているような、単数形の「1つの」および「その」は、文脈から明確にそうでないと読み取れない限り、複数の物を含んでいる。「または」という用語は、一般的には、文脈から明確にそうでないと読み取れない限り、「および/または」を含む意味で採用されているということにも留意すべきである。
【0087】
ここにおいて使用されている(「背景技術」および「発明の概要」のような)見出しおよび小見出しは、本開示内の主題の全体的な構成のみが意図されており、技術の開示、またはその如何なる態様をも制限することは意図されていない。記述した特徴を有する多数の実施形態の詳述は、追加的な特徴を有する他の実施形態、または、記述された特徴の異なる組み合わせを取り込んでいる他の実施形態を除外することは意図されていない。ここにおいて使用されるような、「備える」および「含む」という用語、そしてそれらの変形は、連続する事項の詳述またはリストが、この技術の装置および方法において有用である得る他の類似の事項を除外しないように、非制限的であることが意図されている。同様に、「可能である」および「できる」という用語、そしてその変形は、実施形態は、ある要素または特徴を備えることが可能、または備えることができるという詳述は、それらの要素または特徴を含んでいない、本技術の他の実施形態を除外しないように、非制限的であることが意図されている。
【0088】
本開示の教示は、種々の形式で実現できる。従って、この開示は特別な例を含んでいるが、開示の真の範囲は、他の変形例が、仕様書および後続する請求項を検討することにより当業者には明白になるので、そのように制限されるべきではない。ここにおける1つの態様または種々の態様への言及は、実施形態または特別なシステムと関連して記述される特別な特徴、構造、または特性は、少なくとも1つ以上の実施形態または態様に含まれるということを意味している。「1つの態様において」というフレーズ(またはその変形)の記述は、必ずしも同じ態様または実施形態に言及しているわけではない。ここにおいて検討される種々の方法のステップは、記述されている順序と同じ順序で行う必要はなく、各態様または実施形態において、各方法のステップが要求されてはいないということもまた理解されるべきである。
【0089】
ここにおいて使用されているような「1つの」という用語は、1つの、または2つ以上として定義されている。ここにおいて使用されているような「複数の」という用語は、2つまたは3つ以上として定義されている。ここにおいて使用されているような「他の」という用語は、少なくとも第2の、またはより多くのものとして定義されている。ここにおいて使用されているような「含んでいる」および/または「有している」という用語は、「含んでいる」(つまり、開かれている言語)として定義されている。ここにおいて使用されているような「~と~の少なくとも1つ」というフレーズは、関連して列挙されている事項の1つ以上の任意の、および、すべての可能な組み合わせのことであり、それらを含んでいる。例として、「A、B、およびCの少なくとも1つ」というフレーズは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、または、それらの任意の組み合わせ(例えば、AB、AC、BCまたはABC)を含んでいる。
【0090】
実施形態の前述の記述が、例示および記述の目的のために提供されてきた。それはすべてを網羅していることは意図されておらず、またはこの開示を制限することも意図されていない。特別な実施形態の個々の要素および特徴は、一般的には、その特別な実施形態には制限されず、適用できる場合は、具体的に示されなくても、または記述されなくても、交換可能であり、選択された実施形態において使用可能である。同じことはまた、多くの方法で変形させることができる。そのような変形は、開示からの逸脱と見なされるべきではなく、そのようなすべての変形は、開示の範囲内であることが意図されている。
【0091】
前述の記述は、開示される装置、システム、および方法の実施形態に向けられているが、開示される装置、システム、および方法の他のおよび更なる実施形態を、開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案できる。その範囲は後続する請求項により決定される。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
入力応答型要素130は、接続要素136において、ヒンジアセンブリ120に接続できる。接続要素136は、ヒンジアセンブリ120の要素であることができ、および/または、ヒンジアセンブリ120上に位置することができ、入力応答型要素130は、入力応答型要素130がヒンジアセンブリ120に力を加えることができるように、ヒンジアセンブリ120と接触している。接続要素136は、接続装置における広い範囲の接続タイプを組み込んでいる。幾つかの実施形態においては、接続要素136は、ループまたはホールのような、入力応答型要素130を受け入れるように構成されている要素である。例えば、SMAワイヤは、ヒンジアセンブリ120に画定されている開口部を通過でき(第1取付け部材122および第2取付け部材124の1つに形成される開口部において、および/または、ヒンジジョイント126と、第1取付け部材122および第2取付け部材124のそれぞれとの間に画定される空間においてのように)、ヒンジジョイント126の周りに巻き付くことができ、ヒンジアセンブリ120において画定される他の開口部を通して戻ることができる(第1取付け部材122および第2取付け部材124の1つに形成される開口部において、および/または、ヒンジジョイント126と、第1取付け部材122および第2取付け部材124のそれぞれとの間に画定される空間においてのように)。更なる実施形態においては、接続要素136は、ヒンジアセンブリ120における入力応答型要素130のスポット溶接またはラップアラウンド(巻付型被覆)のような、固定または半固定取付け部に位置している。1つ以上の実施形態においては、接続要素136は、入力応答型要素130により生成される温度に耐えるように構成されている。当業者は、接続要素136に使用できる広い範囲の可能な接続タイプを理解するであろう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225は、1つ以上の第1ヒンジアセンブリ230および/または1つ以上の第2ヒンジアセンブリ235に接続できる。第1ヒンジアセンブリ230は複数の要素であることができ、ここでは10個の要素として示されているが、任意の適切な数のヒンジアセンブ
リを使用できるということは理解されるであろう。例えば、1つ以上の配置においては、アクチュエータ200のそれぞれの側上の単一のヒンジアセンブリとすることができる。第1ヒンジアセンブリ230は、外部スキン210に機能的に接続できる。ある実施形態においては、第1ヒンジアセンブリ230は、第1入力応答型要素220および第2入力応答型要素225を交互に受け入れることができる。この例においては、第1入力応答型要素220は、第1ヒンジアセンブリ230の第1、第3、第5、第7、および第9要素において受け入れることができ(
図2に示されている最下部の第1ヒンジアセンブリ230に関して)、および第2入力応答型要素225は、第1ヒンジアセンブリ230の第2、第4、第6、第8、および第10要素において受け入れることができる(
図2に示されている最下部の第1ヒンジアセンブリ230に関して)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
アクチュエータ制御システム300は、1つ以上の電源340を含むことができる。電源340は、ここにおいて記述される座席アクチュエータにエネルギーを与えることができる、および/または、与えるように構成されている任意の電源であることができる。例えば、電源340は、1つ以上のバッテリ、1つ以上の燃料電池、1つ以上の発電機、1つ以上の交流発電機、1つ以上の太陽電池、およびその組み合わせを含むことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
幾つかの例においては、提供される支持を更に促進するために、座席中心部406におけるような、乗物座席400の他の部分に対してアクチュエータを配置することができる。例えば、座席中心部406におけるアクチュエータは、入力を受信することに応答して、第2寸法430において収縮するように構成できる。結果として、座席中心部406は、アクチュエータ410iが第2寸法430において収縮することに応答して、第2寸法430において収縮できる。結果として、拡大した座席支持物404aにより押しつけられる障壁は、より顕著になることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
前述の記述は、開示される装置、システム、および方法の実施形態に向けられているが、開示される装置、システム、および方法の他のおよび更なる実施形態を、開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案できる。その範囲は後続する請求項により決定される。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
アクチュエータであって、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している1つ以上の形状記憶材料(SMM)部材を備えており、
前記アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を有しており、前記第1寸法は、前記第2寸法に実質的に直交しており、前記第1寸法は、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリを通して延伸する方向であり、
前記アクチュエータは、アクティブ化入力が前記1つ以上のSMM部材に提供されると、前記1つ以上のSMM部材は、第1構成から第2構成に変化し、前記アクチュエータを、前記第1寸法が増大または減少し、前記第2寸法が、前記第1寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように構成されている、アクチュエータ。
〔態様2〕
前記外部スキンは、第1外部スキンおよび第2外部スキンを含み、前記第1外部スキンは、前記SMM部材の第1側上で、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、前記第2外部スキンは、前記1つ以上のSMM部材の第2側上で、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続されている、態様1に記載のアクチュエータ。
〔態様3〕
前記1つ以上のSMM部材の少なくとも1つは、形状記憶合金(SMA)ワイヤである、態様1に記載のアクチュエータ。
〔態様4〕
前記1つ以上のSMM部材は、第1SMMワイヤおよび第2SMMワイヤを含み、前記第1SMMワイヤは、第1蛇行パターンで配置され、前記第2SMMワイヤは、第2蛇行パターンで配置され、前記第2蛇行パターンは、前記第1蛇行パターンとは異なる、態様1に記載のアクチュエータ。
〔態様5〕
前記1つ以上のSMMワイヤは、前記第1ヒンジアセンブリと前記第2ヒンジアセンブリとの間で蛇行パターンで配置されている単一SMMワイヤを含んでいる、態様1に記載のアクチュエータ。
〔態様6〕
前記アクチュエータは、前記1つ以上のSMMワイヤへのアクティブ化入力が停止されると、前記1つ以上のSMMワイヤは、パッシブ構成に実質的に戻るように更に構成されている、態様1に記載のアクチュエータ。
〔態様7〕
前記1つ以上のヒンジアセンブリのそれぞれは、ヒンジジョイントにより接続される第1取付け部材および第2取付け部材を備え、前記第1取付け部材は、前記ヒンジジョイントの周りを、前記第2取付け部材に対して回転する、態様1に記載のアクチュエータ。
〔態様8〕
アクティブ乗物座席調整のためのシステムであって、
座席表面を含んでいる乗物座席と、
前記乗物座席の部分内に位置している1つ以上のアクチュエータを備えており、前記1つ以上のアクチュエータは、アクティブ化されると前記1つ以上のアクチュエータが、前記座席表面を、アクティブ化構成に変形させるように、前記座席表面に対して機能的に配置されており、前記アクチュエータのそれぞれは、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している形状記憶材料(SMM)部材を備えており、
前記アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を有しており、前記第1寸法は、前記第2寸法に実質的に直交しており、前記第1寸法は、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリを通して延伸する方向であり、
前記アクチュエータは、アクティブ化入力が前記SMM部材に提供されると、前記SMM部材は、第1構成から第2構成に変化し、前記アクチュエータを、前記第1寸法が、前記第2寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように構成されている、
システム。
〔態様9〕
前記1つ以上のアクチュエータに機能的に接続されている1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合されているメモリを更に含んでおり、前記メモリは、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
乗物上の1つ以上のセンサからセンサデータを受信させ、
前記センサデータを使用して、アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたかどうかを決定させ、
前記アクチュエータアクティブ化閾値が満たされたという決定に応答して、アクティブ化入力を、前記アクティブ化入力に応答して、前記座席表面を変形する前記1つ以上のアクチュエータの少なくとも1つの前記SMM部材に提供させる命令を格納している、
態様8に記載のシステム。
〔態様10〕
前記SMM部材は、形状記憶合金を備えている、態様8に記載のシステム。
〔態様11〕
前記1つ以上のアクチュエータの少なくとも1つは、前記乗物座席の座席背部、座席背部の支持部、座席クッション、または、座席クッションの支持物を作動するように構成されている、態様8に記載のシステム。
〔態様12〕
アクチュエータ閾値が満たされたかどうかを決定するために使用される前記センサデータは、乗物速度または操舵角を含んでいる、態様8に記載のシステム。
〔態様13〕
アクチュエータ閾値が満たされたかどうかを決定するために使用される前記センサデータは、側方加速度を含んでいる、態様8に記載のシステム。
〔態様14〕
前記SMM部材は、前記第1ヒンジアセンブリと前記第2ヒンジアセンブリとの間で、蛇行するように配置されている、態様8に記載のシステム。
〔態様15〕
前記SMM部材は第1SMM部材であり、更に第2SMM部材を含み、前記第2SMM部材は、前記第1ヒンジアセンブリと前記第2ヒンジアセンブリとの間で、蛇行するように配置され、第1および第2SMM部材は、交互になるように配置されている、態様14に記載のシステム。
〔態様16〕
前記1つ以上のアクチュエータは、前記SMM部材へのアクティブ化入力が停止されると、前記SMM部材は、パッシブ構成に実質的に戻るようにさらに構成されている、態様8に記載のシステム。
〔態様17〕
乗物座席の部分を変形する方法であって、1つ以上のアクチュエータは、前記乗物座席内に位置し、前記1つ以上のアクチュエータは、アクティブ化されると、前記1つ以上のアクチュエータは、前記乗物座席の部分を、アクティブ化構成に変形させるように機能的に配置され、前記方法は、
乗物上の1つ以上のセンサからセンサデータを受信することと、
前記センサデータに基づいて、座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたかどうかを決定することと、
前記座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたという決定に応答して、1つ以上のアクチュエータをアクティブ化させて、前記乗物座席の部分を、アクティブ化構成に変形させることを含み、前記1つ以上のアクチュエータは、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している形状記憶材料(SMM)部材を含んでいる、
方法。
〔態様18〕
前記乗物座席の部分は、座席クッション、座席クッションの支持物、座席背部、または座席背部の支持物である、態様17に記載の方法。
〔態様19〕
前記センサデータに基づいて、座席アクチュエータアクティブ化条件が満たされたかどうかを決定することは、
前記センサデータを、1つ以上の閾値と比較することを含み、前記1つ以上の閾値は、乗物速度閾値、操舵角閾値、または側方加速度閾値を含み、
前記センサデータが前記1つ以上の閾値を満たす場合、座席アクチュエータアクティブ化条件が検出されたと決定される、
態様17に記載の方法。
〔態様20〕
前記SMM部材は、形状記憶合金ワイヤを備えている、態様17に記載の方法。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータであって、
第1ヒンジアセンブリと、
第2ヒンジアセンブリと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、1つ以上の材料層を備え、キャビティを画定している外部スキンと、
前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリに機能的に接続され、実質的に前記キャビティ内に位置している1つ以上の形状記憶材料(SMM)部材を備えており、
前記アクチュエータは、第1寸法および第2寸法を有しており、前記第1寸法は、前記第2寸法に実質的に直交しており、前記第1寸法は、前記第1ヒンジアセンブリおよび前記第2ヒンジアセンブリを通して延伸する方向であり、
前記アクチュエータは、アクティブ化入力が前記1つ以上のSMM部材に提供されると、前記1つ以上のSMM部材は、第1構成から第2構成に変化し、前記アクチュエータを、前記第1寸法が増大または減少し、前記第2寸法が、前記第1寸法とは逆に変化するアクティブ化構成に変形させるように構成されている、アクチュエータ。
【外国語明細書】