(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138980
(43)【公開日】2023-10-03
(54)【発明の名称】作物の収量および/あるいは品質を改善する方法
(51)【国際特許分類】
A01G 7/00 20060101AFI20230926BHJP
A01G 22/05 20180101ALI20230926BHJP
A01G 22/00 20180101ALI20230926BHJP
【FI】
A01G7/00 601C
A01G22/05 A
A01G22/05 Z
A01G22/00
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023106534
(22)【出願日】2023-06-28
(62)【分割の表示】P 2019570415の分割
【原出願日】2018-06-29
(31)【優先権主張番号】62/526,922
(32)【優先日】2017-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516240710
【氏名又は名称】バイオルミック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワージェント,ジェイソン,ジョン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】長期的な耐久性(hardiness)を改善するおよび/あるいは作物の収量および/あるいは品質を改善するために植物苗を処理する方法を提供する。
【解決手段】方法は、後の成長期の前に、植物苗を280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)照射に晒す工程を特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法であって、
前記方法は:
処理レジメンに植物材料を晒す工程であって、処理レジメンが、280nm-295nmの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化された光、および、植物材料からの処理距離、ならびに、約30mm-約120mmの範囲の光源、1秒あたり約40-60mmの範囲の移動光源の速度、約90~約280秒の範囲の光源タイミングサイクル、1日当たり約380-約500のサイクルの範囲での1日当たりのサイクル数、約15-約40umol cm-2s-1の範囲のUV波長の放射照度、約440nm-約460nmの青い光の波長、約30-約150umol m-2s-1の青い光の放射照度、約640nm-約680nmの範囲の赤い光の波長、約60~約300umol m-2s-1の範囲の赤い光の放射照度、および約5-約20日の範囲の処理レジメンの日数の少なくとも1つを含む、工程を含む、方法。
【請求項2】
少なくとも1つのUV波長は、282nm、285nm、287nm、291nm、および292nmの少なくとも1つでピークに達している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
植物材料は匍匐茎、種子、苗、および植物の少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
作物植物はバラ科の植物に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
バラ科の植物はイチゴ属である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、開花する部分の増加、および、改善されたブリックス含有量の少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
改善された収量は少なくとも5%改善される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法であって、
前記方法は:
果物が収穫される少なくとも7週間前に、280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化した光を、植物材料に照射する工程を含む、方法。
【請求項11】
光は280nmおよび290nmの少なくとも1つのUV波長に富化される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
光は青い光と赤い光の少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
光は、少なくとも1日と少なくとも14日の少なくとも1つの期間にわたって処理レジメンを使用して照射される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
光は一日あたり合計で約10時間照射される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
植物材料はバラ科の植物に由来する、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
バラ科の植物はイチゴ属である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
植物材料は果実植物由来である、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
植物材料は、匍匐茎、種子、苗、および植物の少なくとも1つである、請求項10に記載の方法。
【請求項21】
改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項22】
改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、開花する部分の増加、および、改善されたブリックス含有量の少なくとも1つである、請求項10に記載の方法。
【請求項23】
果物生重量は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
収穫された果物の数は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも10%改善される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
収量は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法であって、
前記方法は:
(a)280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程;および、
(b)未処理の畑について予想される数の果物よりも増加した数の果物を採取する工程を含む、方法。
【請求項27】
光は280nmおよび290nmの少なくとも1つのUV波長に富化される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
光は青い光と赤い光の少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
光は、少なくとも1日と少なくとも14日の少なくとも1つの期間にわたって処理レジメンを使用して照射される、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
光は一日あたり合計で約10時間照射される、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
植物材料はバラ科の植物に由来する、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
バラ科の植物はイチゴ属である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
植物材料は果実植物由来である、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する、請求項26に記載の方法。
【請求項36】
増加した果物の数は少なくとも5%増加する、請求項26に記載の方法。
【請求項37】
未処理の畑について予想される果物の数は、成長領域の全国平均と過去の平均の少なくとも1つによって決定される、請求項26に記載の方法。
【請求項38】
未処理の畑は、隣接する畑およびほぼ同じサイズの畑の少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2017年6月29日に出願された米国仮特許出願第62/526,922号の利益を主張するものであり、これは全体として引用によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
過去には、作物の収量および品質を改善する方法は、肥料、農薬、および他の化学物質、または有益な特性を選択するための遺伝子育種プログラムに典型的に依存していた。代わりに、作物成長中の温度あるいは潅漑などの環境要因の入念であるが高価な操作あるいは制御は、作物の成果を改善しようとする努力に依存していた。
【0003】
こうしたアプローチはしばしば収量を増加させるが、欠点がないわけではない。肥料や化学製品は、不適切に使用されると、環境汚染または健康リスクに結びつきかねない。適切な使用にはしばしば、作物に使う莫大な費用と時間がかかる。
【0004】
遺伝育種は作物改良の観点から多くの利点を備えるが、往々にして速度の遅いプロセスであり、不確かな表現型の結果が悩みの種である。例えば、1つの商業上重要な特性は改善され得るが(耐病性など)、味または色などの別の特性に対する有害な作用といった犠牲を払うこともある。
【0005】
最終的に、収穫前に生育条件を慎重に管理することは確かに重要である。それでも、耐寒植物(hardyplants)はしばしば、生育条件をこのように管理しても、室外環境のストレスが原因で死滅し、これは生産の純損失につながる。
【0006】
歴史上、UV放射は植物の苗木に対して有害な処理であると考えられてきた。なぜなら、UV放射は、苗木を光損傷に晒すことで植物にストレスを与え、不適切な発育反応を引き起こすと考えられていたからである。しかし、最近になって、防御/保護機構を改善するために、紫外線(UV)照射および可視光による植物の処理に研究が集中してきている。
【0007】
非特許文献1によれば、UV-B、UV-A、および可視光を含む、フィルタにかけられた自然の太陽光にレタス苗を晒すことがストレス耐性の改善につながるが、代償としてバイオマス蓄積の損失にもつながり、これが、生育から二次代謝(すなわち、保護機構)への炭水化物基質の再指示(redirection)が原因であると考えられる。植物が、防御/保護の改善を示した一方で、作物の収量および品質は低下した。
【0008】
特許文献1は、UV-A(315-400nm)、UV-B(280-315)、紫色と青色(400-500nm)および赤色と遠赤色(600-800nm)、随意に緑色と黄色(500-600nm)の光の組み合わせを送達するデバイスについて記載している。該デバイスは、樹木苗を処理するために使用され、これは、植物が、植物生育のために屋内施設から屋外施設に移動される間の移植ショック(transplantation shock)を防いだことが示唆されている。具体的には、それは、デバイスの処理が、樹木苗の生育サイクルを短くし、生存可能な苗の割合を高め、生育過程において1つの作業段階を除去し(例えば、日除けカーテンの必要性をなくす)、それによって、苗栽培の経済的側面が改善されることを開示している。しかし、特許文献1は、苗の生存度および苗栽培の経済的側面のみに焦点を当てており、作物の収量および/あるいは品質の改善には焦点を当てていない。加えて、この文献は、複数のUV波長帯に依存しており、これは、処理プロセスを複雑化することがあり、および/あるいは、非特許文献1に記載されるような望ましくない特性を引き起こしかねない。
【0009】
引用による組み込み
本明細書で言及されるすべての公報、特許、および特許出願は、個々の公報、特許、または特許出願が引用によって組み込まれるように具体的且つ個別に示されるのと同じ程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Behn et al.(Europ.J.Hort.Sci.,76(2).S.33-40,2011,ISSN 1611-4426)
【発明の概要】
【0012】
本開示は明細書に添付の請求項によって部分的に要約される。本開示が本明細書に添付の請求項では明示的に詳述されない材料も包含すること、および、請求項の代替的な言語は本明細書の開示と一致しており、それによって裏付けられることを理解されたい。
【0013】
長期的な耐久性(hardiness)を改善するおよび/あるいは作物の収量および/あるいは品質を改善するために植物苗を処理する方法が本明細書で提供され、上記方法は、後の成長期の前に、植物苗を280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)照射に晒す工程を特徴とする。さらに、方法が本明細書で提供され、紫外線照射を用いる植物苗の処理は屋内で実施される。さらに、2-15日の範囲でUV光に植物苗を晒す工程をさらに含む方法が本明細書で提供される。さらに、UV光の繰り返し暴露に植物苗を晒す工程をさらに含む方法が本明細書で提供される。さらに、処理中に約12°C~35°Cの間で温度を維持する工程をさらに含む方法が本明細書で提供される。さらに、280-305nmの範囲内のUV波長へ晒す工程をさらに含む方法が本明細書で提供される。さらに、280-290nmの範囲内のピークUV波長へ晒す工程をさらに含む方法が本明細書で提供される。さらに、植物苗が果物と野菜の種である方法が本明細書で提供される。さらに、植物苗がグリーンレタス、レッドレタス、トマト、キュウリ、ブロッコリー、薬草作物、およびナスを含む群から選択される方法が本明細書で提供される。
【0014】
植物苗へ紫外線(UV)照射を与えるためのデバイスが本明細書で提供され、上記デバイスは、280-310nmの範囲内の少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)照射を与えるように構成されることを特徴とする。さらに、上記デバイスが処理中に少なくとも1つの発光体と標的領域の相対的な位置を変える移動コンベアを含む、デバイスが本明細書で提供される。さらに、発光体が少なくとも1つの発光ダイオード(LED)である、デバイスが本明細書で提供される。さらに、デバイスが400~800nmの間の可視スペクトル中の少なくとも1つの波長も与えるように構成される、デバイスが本明細書で提供される。さらに、デバイスが400~500nmの間の青い可視スペクトル中の少なくとも1つの波長を与えるように構成される、デバイスが本明細書で提供される。さらに、デバイスが655-680nmの間の赤い可視スペクトル中の少なくとも1つの波長を与えるように構成される、デバイスが本明細書で提供される。
【0015】
長期的な耐久性および/あるいは作物の収量および/あるいは作物の品質を改善する方法が本明細書で提供され、(a)後の成長期の前に、植物苗を280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)光に晒す工程;および、(b)後の成長期のために植物苗を選択する工程を特徴とする。さらに、工程(b)が、見込みのある有益な特性を示す同様のUV処理を受ける苗あるいは関連する苗を選択するために、植物苗の耐久性および/または植物苗あるいは植物の結果として生じる作物収量あるいは作物品質を予測あるいは評価する工程を含む、方法が本明細書で提供される。
【0016】
本明細書に記載された任意の方法にかかる処理後の植物の苗、植物、あるいは収穫可能な作物が本明細書で提供される。
【0017】
280nmから290nmのUV波長に富化した光を植物材料に照射する工程を含む、耐久性と植物の収量を改善する方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料がバラ科を植物の材料を含む方法が本明細書で提供される。さらに、バラ科材料がイチゴ属の植物である、方法が本明細書で提供される。本明細書ではさらに、植物材料が匍匐茎である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が種子である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が苗である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が植物である方法が提供される。さらに、光が280nmのUV波長に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が290nmのUV波長に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が青い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、収量が、改善された果物生重量、収穫された果物の改善された数、収穫され改善されたブリックス(Brix)含有量、改善された果物幅、改善された果物長さ、改善された葉サイズ、改善された葉の表面積、改善された乾燥重量、改善された窒素含有量、改善されたシュート(shoot)乾燥重量、改善されたシュート生重量、改善された根乾燥重量、改善された野菜発育、果実部分の改善された収量、果実部分の増加した重量、改善された耐久性、および、増加した種子発芽速度からなる群から選択される。さらに、収量が非UV-B照射種子の植物と比較して、少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、耐久性が暴風損害によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、日光暴露によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、病気によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、および、昆虫によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性からなる群から選択される、方法が本明細書で提供される。
【0018】
虫害による損失に影響を与えることなく、農薬の使用を減少させることによって、作物を育てる方法が本明細書で提供され、当該方法は:(a)280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程;(b)標準的な農薬レジメンの95%以下を与える工程;および、(c)作物を収穫する工程であって、作物が標準的な農薬レジメンで提供されるがUV光で補われなかった比較可能な作物よりも大きな収量を与える、工程、を含む。
【0019】
作物の耐久性と植物収量を改善する方法が本明細書で提供され、上記方法は、(a)280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程;(b)農薬レジメンを提供する工程であって、農薬レジメンが標準的な農薬レジメンの50%以下である、工程;(c)作物を収穫する工程;および、(d)植物収量を測定する工程であって、作物が標準的な農薬レジメンで提供されるがUV光で補われなかった比較可能な作物よりも大きな収量を与える、工程、を含む。さらに、植物材料がバラ科の植物からの植物材料を含む、方法が本明細書で提供される。さらに、バラ科の植物がイチゴ属のものである、方法が本明細書で提供される。本明細書ではさらに、植物材料が匍匐茎である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が種子である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が苗である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が植物である方法が提供される。さらに、光が280nmのUV波長に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が290nmのUV波長に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が青い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、収量が、改善された果物生重量、収穫された果物の改善された数、収穫され改善されたブリックス含有量、改善された果物幅、改善された果物長さ、改善された葉サイズ、改善された葉の表面積、改善された乾燥重量、改善された窒素含有量、改善されたシュート乾燥重量、改善されたシュート生重量、改善された根乾燥重量、改善された野菜発育、果実部分の改善された収量、果実部分の増加した重量、改善された耐久性、および、増加した種子発芽速度からなる群から選択される。さらに、収量が非UV-B照射種子の植物と比較して、少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、耐久性が暴風損害によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、日光暴露によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、病気によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、および、昆虫によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性からなる群から選択される、方法が本明細書で提供される。さらに、農薬レジメンが標準的な農薬レジメンの60%以下である、方法が本明細書で提供される。さらに、農薬レジメンが標準的な農薬レジメンの70%以下である、方法が本明細書で提供される。さらに、農薬レジメンが標準的な農薬レジメンの80%以下である、方法が本明細書で提供される。
【0020】
本明細書に記載される方法のいずれかに由来する作物が本明細書で提供される。
【0021】
本明細書に記載される方法のいずれかを含む処理にさらされた畑が本明細書で提供される。
【0022】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法が本明細書で提供され、上記方法は:果物が収穫される少なくとも7週間前に、280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化した光を、植物材料に照射する工程を含む。さらに、光が280nmのUV波長に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が290nmのUV波長に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が青い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が一日あたり約10時間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料がバラ科の植物に由来する方法が本明細書で提供される。さらに、バラ科の植物がイチゴ属のものである、方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料が果実植物由来である方法が提供される。さらに、植物材料がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する方法が本明細書で提供される。本明細書ではさらに、植物材料が匍匐茎である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が種子である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が苗である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が植物である方法が提供される。さらに、改善された収量が、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が果物生重量である方法が本明細書で提供される。さらに、果物生重量が非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が収穫された果物の数である方法が本明細書で提供される。さらに、収穫された果物の数が非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも10%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が増加した花の部分である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が改善されたブリックス含有量である方法が本明細書で提供される。さらに、収量が非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。
【0023】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法が本明細書で提供され、上記方法は:植物材料の繁殖段階中に、280-320nmの範囲、あるいは280nm-300nm、280nm-295nm、280nm-290nmのより狭い範囲の波長などの少なくとも1つのUV波長に負荷した光を、植物材料に照射する工程を含む。さらに、光が280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293,294,295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、あるいは320nmの少なくとも1つの波長でUV光に富化される方法が本明細書で提供される。いくつかのそのような方法では、光は290nmの波長でUVに富化される。いくつかのそのような方法では、光は280nmの波長でUVに富化される。さらに、光が青い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30日、あるいは30日を超える期間にわたって、処理レジメンを使用して照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が14日間だけ処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が一日あたり約10時間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料がイチゴ属のバラ科植物などのバラ科の植物由来である方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料が果実植物由来である方法が提供される。さらに、植物材料がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が果物生重量である方法が本明細書で提供される。さらに、果物生重量が非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が収穫された果物の数である方法が本明細書で提供される。さらに、収穫された果物の数が非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも10%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が増加した花の部分である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が改善されたブリックス含有量である方法が本明細書で提供される。さらに、収量が非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が光の照射の少なくとも1週間後に生じる方法が提供される。さらに、改善された収量が、光の照射の1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、あるいは8週間後に生じる方法が本明細書で提供される。さらに、繁殖段階が匍匐茎を含む方法が本明細書で提供される。さらに、繁殖段階がシュートを含む方法が本明細書で提供される。さらに、繁殖段階が切り枝(cuttings)を含む方法が本明細書で提供される。
【0024】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法が本明細書で提供され、上記方法は:(a)280-320nm、290nm-300nmの範囲、あるいは、280nm-290nmの範囲のUVなどの少なくとも1つのUV波長に負荷した光を植物材料に照射する工程;および、(b)未処理の畑について予想される数の果物よりも増加した数の果物を採取する工程を含む。さらに、光が、280nmあるいは290nmの波長などの280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293,294,295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、あるいは320nmの少なくとも1つの波長でUV光に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が青い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30日、あるいは30日を超える期間にわたって、処理レジメンを使用して照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が14日間だけ処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が一日あたり約10時間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料が、条植え作物あるいは果実作物などの作物植物由来である方法が本明細書で提供される。場合によっては、植物は、イネ科、キク科、マメ科、アブラナ科、シソ科、ナス科、アサ科、あるいはバラ科の植物である。さらに、植物がナス属、トマト属、アサ属、あるいはイチゴ属である方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料が果実植物由来である方法が提供される。さらに、植物材料がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する方法が本明細書で提供される。さらに、果物の数は少なくとも5%増加する方法が本明細書で提供される。さらに、上記増加が、とりわけ、成長部分あるいは未処理の畑についての全国平均、過去の平均によって決定された果物の予想数などの基準に対して測定される、方法が本明細書で提供される。さらに、未処理の畑は隣接する畑を含む方法が本明細書で提供される。さらに、未処理の畑は、ほぼ同じサイズ、同じ緯度、同じ気候帯、同じ直射日光暴露、同じ昼間温度、同じ夜間温度、同じ水中浸漬、あるいは比較を促す他のパラメーターの畑を含む。
【0025】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法が本明細書で提供され、上記方法は:280-290nm、290nm-300nm、あるいは300nm-320nmの範囲のUV波長などの少なくとも1つのUV波長に負荷した光を植物材料に照射する工程であって、収量が少なくとも5%改善される、工程を含む。さらに、光が、280nmあるいは290nmの波長などの280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293,294,295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、あるいは320nmの少なくとも1つの波長でUV光に富化される方法が本明細書で提供される。さらに、光が青い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される方法が本明細書で提供される。さらに、光が一日あたり約10時間照射される方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料がバラ科の植物に由来する方法が本明細書で提供される。さらに、バラ科の植物がイチゴ属のものである、方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料が果実植物由来である方法が提供される。さらに、植物材料がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が果物生重量である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が収穫された果物の数である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が増加した花の部分である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が改善されたブリックス含有量である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が非UV-B照射植物材料と比較される方法が本明細書で提供される。
【0026】
UV-Bを照射されない畑と比較して、280nm-290nmの範囲でUV-Bに富化した光の照射後に作物植物の果実成分の少なくとも10%改善された収量を有する。UV-Bを照射されない畑と比較して、280nm-290nmの範囲でUV-Bに富化した光の照射後に1エーカー当たり少なくとも50000パウンド以上の作物植物の果実成分を有する畑が本明細書で提供される。さらに、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの95%以下が投与される畑が本明細書で提供される。さらに、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの80%以下が塗布される畑が本明細書で提供される。さらに、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの70%以下が塗布される畑が本明細書で提供される。さらに、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの60%以下が塗布される畑が本明細書で提供される。さらに、光が280nmのUV波長に富化される畑が本明細書で提供される。さらに、光が290nmのUV波長に富化される畑が本明細書で提供される。さらに、光が青い光を含む畑が本明細書で提供される。さらに、光が赤い光を含む畑が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される畑が本明細書で提供される。さらに、光が少なくとも14日にわたって処理レジメンを用いて照射される畑が本明細書で提供される。さらに、光が約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される畑が本明細書で提供される。さらに、光が一日あたり約10時間照射される畑が本明細書で提供される。さらに、作物植物がバラ科の植物に由来する畑が本明細書で提供される。さらに、バラ科の植物がイチゴ属のものである畑が本明細書で提供される。さらに、作物植物がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する畑が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される畑が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が果物生重量である畑が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が収穫された果物の数である畑が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が増加した花の部分である畑が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が改善されたブリックス含有量である畑が本明細書で提供される。
【0027】
作物植物の果実成分の収量を改善するための方法が本明細書で提供され、上記方法は:処理レジメンに植物材料を晒すであって、処理レジメンが、280nm-295nmの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化された光、および、植物材料からの処理距離、ならびに、約30mm-約120mmの範囲の光源、1秒あたり約40-60mmの範囲の移動光源の速度、約90~約280秒の範囲の光源タイミングサイクル、1日当たり約380-約500のサイクルの範囲での1日当たりのサイクル数、約15-約40umol cm-2s-1の範囲のUV波長の放射照度、約440nm-約460nmの青い光の波長、約30-約150umol m-2s-1の青い光の放射照度、約640nm-約680nmの範囲の赤い光の波長、約60~約300umol m-2s-1の範囲の赤い光の放射照度、および約5-約20日の範囲の処理レジメンの日数の少なくとも1つを含む、工程を含んでいる。さらに、少なくとも1つのUV波長は282nmでピークに達する方法が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長は285nmでピークに達する方法が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長は287nmでピークに達する方法が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長は291nmでピークに達する方法が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長は292nmでピークに達する方法が本明細書で提供される。さらに、植物材料がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する方法が本明細書で提供される。本明細書ではさらに、植物材料が匍匐茎である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が種子である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が苗である方法が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が植物である方法が提供される。さらに、作物植物がバラ科の植物に由来する方法が本明細書で提供される。さらに、バラ科の植物がイチゴ属のものである、方法が本明細書で提供される。さらに、作物植物がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が果物生重量である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が収穫された果物の数である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が増加した花の部分である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が改善されたブリックス含有量である方法が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が少なくとも5%改善される方法が本明細書で提供される。
【0028】
280nm-295nmの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化した光を含む処理レジメンを植物材料に施し、かつ、植物材料からの処理距離、ならびに、約30mm-約120mmの範囲の光源、1秒あたり約40-60mmの範囲の移動光源の速度、約90~約280秒の範囲の光源タイミングサイクル、1日当たり約380-約500のサイクルの範囲での1日当たりのサイクル数、約15-約40umol cm-2s-1の範囲のUV波長の放射照度、約440nm-約460nmの青い光の波長、約30-約150umol m-2s-1の青い光の放射照度、約640nm-約680nmの範囲の赤い光の波長、約60~約300umol m-2s-1の範囲の赤い光の放射照度、および約5-約20日の範囲の処理レジメンの日数の少なくとも1つを制御するように構成された装置が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長が282nmでピークに達する装置が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長が285nmでピークに達する装置が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長が287nmでピークに達する装置が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長が291nmでピークに達する装置が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのUV波長が292nmでピークに達する装置が本明細書で提供される。さらに、植物材料がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する装置が本明細書で提供される。本明細書ではさらに、植物材料が匍匐茎である装置が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が種子である装置が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が苗である装置が提供される。本明細書にはさらに、植物材料が植物である装置が提供される。さらに、作物植物がバラ科の植物に由来する装置が本明細書で提供される。さらに、バラ科の植物がイチゴ属のものである装置が本明細書で提供される。さらに、作物植物がトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する装置が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される装置が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が果物生重量である装置が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が収穫された果物の数である装置が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が増加した花の部分である装置が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が改善されたブリックス含有量である装置が本明細書で提供される。さらに、改善された収量が少なくとも5%改善される装置が本明細書で提供される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示のさらなる態様は、ほんの一例として与えられる以下記載から、および、添付の図面を参照することにより、明白となる。
【
図1】有益な耐久性結果を与えるUVスペクトルの分析を描く。
【
図2】対照における、および、イチゴ栽培品種の280nmのUV-B照射後の、平均シュート乾燥重量(DW)のグラフを描く。
【0030】
本開示のさらなる態様は、ほんの一例として与えられる以下記載から、および、添付の図面を参照することにより、明白となる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
長期的な耐久性を改善するために、および/あるいは作物の収量および/あるいは作物の品質を改善するために、植物苗あるいは他の植物材料を処理するための方法、装置、および、レシピ(recipes)が本明細書で開示され、のちの成長期の前に、植物苗を280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)照射に植物苗を晒す工程を特徴とする。
【0032】
本開示の別の態様に従って、植物苗あるいは植物材料へ紫外線(UV)照射を与えるための装置が提供され、上記装置は、280あるいは290nm、または、280nm~310nmの範囲などの、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293,294,295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、あるいは320nmの少なくとも1つの波長においてピーク波長を有するUV光などの約280~約320nmの範囲の少なくとも1つの波長で紫外線(UV)照射を与えるように構成されることを特徴とする。上記処理はさらに、植物材料からの処理距離、ならびに、約30mm-約120mmの範囲の光源、1秒あたり約40-60mmの範囲の移動光源の速度、約90~約280秒の範囲の光源タイミングサイクル、1日当たり約380-約500のサイクルの範囲での1日当たりのサイクルでの一日あたりのサイクルの数、約15-約40umol cm-2s-1の範囲のUV波長の放射照度、約440nm-約460nmの青い光の波長、約30-約150umol m-2s-1の範囲の青い光の放射照度、約640nm-約680nmの範囲の赤い光の波長、約60-300umol m-2s-1の範囲の赤い光の放射照度を含む。
【0033】
本開示の別の態様に従って、長期的な耐久性および/または作物の収量および/または作物の品質を改善する方法が提供され、上記方法は、(a)のちの成長期の前に、植物苗あるいは植物材料を、280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)光に晒す工程を含み、(b)後の成長期に植物苗あるいは植物材料における適切なレベルの耐久性を選択あるいは決定する工程をさらに特徴とする。
【0034】
本開示の別の態様に従って、本明細書に記載される方法を使用して処理されている、植物苗、植物、あるいは収穫可能な作物が提供される。
【0035】
作物の収量および/または品質を高めるために植物苗または植物材料を処理する方法が本明細書で提供される。いくつかの例では、UV-Bスペクトルにおける特定の波長による植物苗あるいは植物材料の処理と商業上重要な作物の収量および品質との間に直接的な相関関係が観察される。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法は、UV-Bで富化したあるいは補足した光の照射を含む。いくつかの例では、波長のこのセットの一部は、地球表面に届く太陽光では見られず、ゆえに、自然の太陽光を使用する処理のいかなる形態とも異なる。
【0036】
さらに、この処理は、非生物的ストレスおよび生物的ストレスなどのストレスからの望ましいあるいは改善された耐久性(すなわち保護)を達成するようにも見える。例えば、予備試験では、キュウリが、最初のキュウリ苗のUV処理の12日後の最後の収穫で、より年を取った植物において寒冷ストレスに対する増加した耐性/保護(環境ストレスの減少)を有すると示された。
【0037】
別の例として、グリーンレタスは、より年を取った植物においてさえ菌類病に対する増加した耐性(生物的ストレスの減少)を有することが示された。これは、より年を取った植物におけるUV処理の持続する保護効果を例証している。重要なことに、両方の例において、作物収量も収穫時に増加した。したがって、本開示は耐久性を向上させ、非特許文献1とは異なり、作物の収量および品質も改善した。非特許文献1は本開示の結果とはかけ離れたことを教示していた。なぜなら、上記文献は、植物に作物収量の増加を犠牲にして(at the loss of)保護機構を構築させるUV処理に読者を誘導しているからである。
【0038】
加えて、非特許文献1とは異なり、本開示は、1つの定義されたスペクトル(および特にそのサブセットのみ)におけるUV照射しか必要としないが、非特許文献1は、フィルタにかけた自然の太陽光を介して、UV-A、UV-B、および可視光では処理を制御できなかった。
【0039】
ストレス耐性を改善する(例えば、移植ショックを回避する)ための先行技術の広域スペクトルのUV処理方法とは異なり、本開示は、1つのみのUVスペクトル内(UV-B内)での処理を使用してもよく、これは、必要とされる処理プロセスおよび設備を著しく簡略化する。
【0040】
さらに、多くの処理は、太陽光をUV-B、UV-A、および可視光源として利用し、結果的に用量の特異性(specificity of dosage)を欠き、しばしば、望ましくないおよび/あるいは予測不能の結果を引き起こす。本開示はしばしば、処理の際に単一の定義された波長帯の特定の波長しか使用しないことで、この予測不可能性を回避する。いくつかの例では、植物苗は処理中に他の背景光に晒される。
【0041】
いくつかの例では、280-310nmの間のUV-B放射線内の特定のおよび焦点を絞った範囲の波長を使用することで、有益な結果を導く。いくつかの例では、約310nm以上のUV-Bスペクトルの一部は、見られる有益な結果をもたらさない。さらに議論されるように、UV-Bスペクトルは、280nmから約315nmをカバーする(しかしながら、UV波長帯間の定義された分離はおおよそのものであり、文献において少なくとも2つの一般的な変更の対象となっている、すなわち、320nmのUV-Bに対する上限を含む(IARC monographs on the evaluation of carcinogenic risks to humans. Volume 55-Solar and ultraviolet radiation; Chapter 1; Exposure data (1992))。UV-Bスペクトル内での広範な処理または制御されてないUV処理は有害な結果を引き起こしかねない可能性がある。
【0042】
植物の長期的な耐久性とは、収穫前の植物の成長期の間の、暴風損害、太陽光暴露、病気、および/あるいは害虫攻撃などの遭遇するストレスに対する改善された耐性を指す。理論に縛られることなく、収穫時の改善された作物の収量および/あるいは品質の商業上の最終結果は、処理から結果的に生じる改善された長期的な耐久性に少なくとも部分的に起因すると考えられる。それとは関係なく、改善された作物の収量および/あるいは品質の最終結果が、この処理方法の結果として観察されている。
【0043】
いくつかの例では、UV-B範囲外のUV放射線(例えば、UV-AまたはUV-Cの波長)の使用は、有益な結果には結びつかない。いくつかの例では、有益な効果は、UV-Bスペクトルから出て、例えば、UV-Aスペクトル(400nm~315nm)に移動すると、劇的に縮小するか、あるいは、完全に消滅する。
【0044】
改善された味、サイズ、形状、色、質感、視覚的外観、貯蔵期間、および/あるいは収穫後の処理に耐える能力の少なくとも1つを含む作物の品質を改善するための方オフが本明細書に記載される。いくつかの例では、方法は、記載されたUV処理後に、改善された耐久性および/または作物の収量/品質を示す植物を追跡し、選択し、あるいは予言する工程を含む。いくつかの例では、これは、収穫前に植物の消耗(attrition)を減らす、ゆえに、作物の品質および/または収量を改善するのに有益である。
【0045】
本明細書の全体にわたって、「のちの成長期の前」との句は、植物苗の年齢、サイズ、または他の特徴、あるいは環境特性に基づいて特定の時点で、植物苗が屋外環境に移される前、あるいは、場合によっては、屋内環境で保持される前を意味するものと解釈されなければならない。植物の成長期は、典型的に、植物が収穫前に成熟植物への実質的な成長および発達を示すときの期間である。
【0046】
本明細書の全体にわたって、用語「耐久性」は、作物の生産の間に1つ以上のストレスに耐えるあるいはそれに対する保護を促す植物の能力であって、それによって、収穫時に植物のより望ましい収量および/あるいは品質を可能にし得る能力を意味するものと解釈されなければならない。
【0047】
本明細書の全体にわたって、用語「植物苗」とは、種子からの発芽後の若い植物を意味するものと解釈されなければならない。植物苗は、野菜、果実、樹木、低木、薬草、草原地(grass origin)などのものであり得る。
【0048】
本明細書の全体にわたって、用語「植物」とは、作物または他の用途に最終的に使用される成熟した植物苗を意味するものと解釈されなければならない。
【0049】
本開示は、野菜および果実の作物生産に対する特定の用途を有しているが、樹木、草、花、薬草などの、他の種類の植物の耐久性を改善するために本開示が使用されることもあり得る。簡潔さのために、明細書の残りは、作物生産(とりわけ野菜)について言及しているが、これは限定的であると意図されていないことが理解されなければならない。
【0050】
本明細書の全体にわたって、「作物」との用語は、さらなる使用または人間による消費のために成長段階中の複数の時点で典型的には人間または機械によって収穫される栽培植物を意味するものと解釈されなければならない。しかしながら、草、樹木などへの方法の適用が、収穫することを意図することなく、耐久性を改善することのみ使用されてもよいことを理解されたい。
【0051】
本明細書の全体にわたって、用語「屋内」とは、住宅、典型的に、温室、プラスチックのビニールハウス(plastic polytunnel)、壁のないシェードクロス(shade cloth)、または人工照明を使用することもある完全に屋内のシステムを意味するものと解釈されなければならない。
【0052】
温室の例では、それは、自然光を中に入れる透明な壁および/あるいは天井を含み得る。屋内の住宅は、初期の発芽および苗の発育段階を生じさせるために使用され得、屋外環境におけるのちの成長期の前に本開示のUV放射線暴露の間に使用される。
【0053】
いくつかの実施形態において、植物苗または植物材料の処理が屋内で生じる。例えば、方法のいずれか1つは、屋内で、例えば、温室で生じることがある。いくつかの例では、UV-Bは屋内で照射される。いくつかの例では、UV-Bは屋外で照射される。いくつかの例では、UV-Bは屋外の畑で照射される。
【0054】
いくつかの例では、屋内で処理を行う利点は、植物苗が特に傷つきやすくなっている間に諸条件を調節しやすくなり得るということである。さらに、そのことは、UV処理を適用するために使用されるデバイスが、より良く保護され守られ得るということを意味することもある。しかしながら、処理される苗あるいは植物材料の状況および種類によっては、本開示の処理が屋外環境でも行われるということは起こりうる。
【0055】
本明細書の全体にわたって、「移植」という用語は、作物の最終的な収穫前に、継続的な成長を可能にする畑などの屋外環境に植物苗を移す行為を意味するものとして解釈されなければならない。移植ショックとの用語は具体的には、例えば、屋内環境と屋外環境との間で見られるさまざまな太陽光暴露による太陽ショック(sun shock)が原因で移植時に植物が被るストレスまたはショックを指す。
【0056】
本明細書の全体にわたって、「紫外線(UV)照射」との用語は、可視光よりも短いがX線よりも長く、かつ、(3eVから124eVに相当する)10nmから400nmの範囲の間である波長を有する電磁放射を意味するものとして解釈されなければならない。紫外線(UV)照射スペクトルは、人間には見えないと考えられているため、約400nmから700nmのスペクトル内の可視光とは区別される。
【0057】
紫外線のスペクトルはさらに、UV-A(400-320nm)、UV-B(320-280nm)、およびUV-C(280-100nm)に分割され得る。
【0058】
本明細書に記載されるような方法は、いくつかの実施形態では、約280~約305nmのUV波長への暴露を含む。いくつかの例では、有益な効果は、UV-Bスペクトルのより狭い帯域内、特に280nm-305nmの間で最も顕著である。
【0059】
いくつかの例では、有益な結果は305nmを越えてもまだ見られるが、約310nmの波長を越えた後に急激に低下する。例えば、319nmでピークに達するUV光の処理は、スペクトルのUV-B波長帯内にまだあるが、所望の効果をもたらすようには思われない。本開示は、いくつかの例では、UV-Bスペクトルの短波範囲内の波長を使用し、その割合は、地球表面に届く太陽光の自然スペクトル外に存在する。いくつかの例では、UV-Aスペクトル(354nm)でのUV処理、あるいは、UV-Cスペクトル(270nm)でのUV処理は耐久性を改善するのには有効ではない。
【0060】
いくつかの例では、方法は、約280~約290nmのピークUV波長への暴露を含む。いくつかの例では、280nm-290nmの間でピークに達するUV光による処理は、有望な結果を示した。いくつかの例では、方法は280-310nmの間の特定の波長(あるいは少なくとも波長ピーク)のみを含む。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法は、280-310nmの範囲の一部の外部に広がる少量のUV光を含む。いくつかの例では、方法はほとんどの意味のない背景放射線を含む。この効果は小さく、本開示の利点に対して実際の影響がまったくないことが当業者によって理解されるだろう。
【0061】
本明細書に記載されるような方法は、約280nmから約320nmまでの範囲のUV-Bの照射を含む。場合によっては、UV-Bは、280nm(±5nm)、286nm(±5nm)、294nm(±5nm)、あるいは約317nmで照射される。UV-Bは、約280nm、約281nm、約282nm、約283nm、約284nm、約285nm、約286nm、約287nm、約288nm、約289nm、約290nm、約291nm、約292nm、約293nm、約294nm、約295nm、約296nm、約297nm、約298nm、約299nm、約300nm、約301nm、約302nm、約303nm、約304nm、約305nm、約306nm、約307nm、約308nm、約309nm、約310nm、約311nm、約312nm、約313nm、約314nm、約315nm、約316nm、約317nm、約318nm、約319nm、あるいは約320nmであり得る。場合によっては、UV-Bは、280nm(±5nm)、286nm(±5nm)、294nm(±5nm)、あるいは約317nmでピークに達している。UV-Bは、約280nm、約281nm、約282nm、約283nm、約284nm、約285nm、約286nm、約287nm、約288nm、約289nm、約290nm、約291nm、約292nm、約293nm、約294nm、約295nm、約296nm、約297nm、約298nm、約299nm、約300nm、約301nm、約302nm、約303nm、約304nm、約305nm、約306nm、約307nm、約308nm、約309nm、約310nm、約311nm、約312nm、約313nm、約314nm、約315nm、約316nm、約317nm、約318nm、約319nm、あるいは約320nmであり得る。いくつかの例では、UV-Bは、約280nmから約290nm、約280nm~約300nm、約280nm~約310nm、約280nm~約320nm、約290nm~約300nm、約290nm~約310nm、約290nm~約320nm、約300nm~約310nm、約300nm~約320nm、あるいは約310nm~約320nmで照射されるか、ピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは280nm(±5nm)から284nm(±5nm)、279nm~約288nm(±5nm)、約289nm~約300nm、あるいは286nm~約305nm(±5nm)で照射されるか、ピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは282nmでピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは292nmでピークに達している。
【0062】
随意に、所定の植物種のための上記方法の処理中の280-310nm範囲内の波長は変更される。いくつかの例では、UV-Bスペクトル内の様々な波長の組み合わせは同時に使用される。
【0063】
いくつかの例では、LED光は、例えば、約290nmを中心とする光のピーク放射照度波長を照射するように構成される。いくつかの例では、光源はLEDである。しばしば、LED光は、例えば、約280nm、280nmの10nm、9nm、8nm、7nm、6nm、5nm、4nm、3nm、2nm、あるいは1nm内の範囲、またはちょうど280nm、約286nm、286nmの10nm、9nm 8nm、7nm、6nm、5nm、4nm、3nm、2nm、あるいは1nm内の範囲、またはちょうど286nmの光のピーク放射照度波長を照射するように構成される。代替的に、LED光は、例えば、約280nm、280nmの10nm、9nm、8nm、7nm、6nm、5nm、4nm、3nm、2nm、あるいは1nm内の範囲、または、ちょうど280nm、約286nm、286nmの10nm、9nm 8nm、7nm、6nm、5nm、4nm、3nm、2nm、あるいは1nm内の範囲、またはちょうど286nmUV-B範囲の光によって補足される標準的な白色光スペクトルの光を照射するように構成される。
【0064】
LED光または光源は様々な距離で植物材料に光を照射することもある。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は少なくともあるいは約5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、あるいは200ミリメートル(mm)以上である。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は、約5~約300、約10~約200、約20~約140、約30~約120、あるいは約40~約60mmの範囲である。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は約50mmである。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は約70mmである。いくつかの例では、照射される光はUV-Bで富化されるか、補足される。
【0065】
いくつかの例では、光源は固定される。いくつかの例では、光源は、例えば、コンベヤーに沿って移動する。いくつかの例では、移動光源の速度は、1秒あたり少なくともあるいは約20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200ミリメートル(mm/秒)であるか、あるいは200ミリメートル(mm/秒)を超える。いくつかの例では、移動光源の速度は、少なくともあるいは約40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60mm/秒であるか、あるいは60mm/秒を超える。いくつかの例では、移動光源の速度は、約5~約200、約10~約160、約20~約100、あるいは約40~約60mm/秒の範囲である。いくつかの例では、移動光源の速度は約50mm/秒である。いくつかの例では、移動光源の速度は約53mm/秒である。
【0066】
いくつかの例では、本明細書に記載される方法は、特定のUV-B処理と組み合わせたUV-AあるいはUV-Cなどの他のUV波長の使用を含まない。いくつかの例では、280-310nmのUV-B処理以外の他の波長は、本明細書に記載されるような方法の一部を含まない。いくつかの例では、1つを超えるスペクトルの複数の波長を使用する処理方法を上回る著しい利点である。
【0067】
好ましい投与量レジメンは変動することがあり、限定されないが、苗の種類、UV光の強度(W m-2 s-1)、処理(日数)の長さ、および、処理中の各UV照射間の休止期間(オン/オフ)を含む様々なパラメーターを考慮に入れることがある。
【0068】
例えば、処理の長さは、約2-4日間に短く維持されることもあるが、その結果、処理期間中に十分な適用量を提供するために、高い強度のUV照射が使用されることもある。1つの考察は、より高い強度が苗の損傷を引き起こす可能性が高く、そのため、各照射間の十分な休止期間が特に有用であり得るということである。さらに、青い可視光と赤い可視光を用いる同時照射がとりわけ有用なことがある。
【0069】
さらに、UV暴露時間、発芽後の苗へのUV暴露のタイミング、温度、サイクル数、特定のUV波長はそれぞれ、本開示の精神内で維持されながらも、異なる植物品種に適応するように変更され得ることが理解されるべきである。好ましくは、上記方法は、およそ2-15日間、植物苗を紫外線に晒す工程を含む。いくつかの例では、処理は2日未満である。いくつかの例では、処理は2日よりも多い。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法は、約4~約7日間UV光に植物苗あるいは植物材料を晒す工程を含む。
【0070】
多くのUV-B照射期間は本明細書の開示に一致している。例えば、UV-B照射の時間は、最大で72時間、最大で60時間、最大で48時間、最大で36時間、最大で24時間、最大で23時間、最大で22時間、最大で21時間、最大で20時間、最大で19時間、最大で18時間、最大で17時間、最大で16時間、最大で15時間、最大で14時間、最大で13時間、最大で12時間、最大で11時間、最大で10時間、最大で9時間、最大で8時間、最大で7時間、最大で6時間、最大で5時間、最大で4時間、最大で3時間、最大で2時間、最大で1時間、あるいは1時間未満である。いくつかの例では、UV-B処理は、約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、24時間、30時間、32時間、50時間、72時間、あるいは72時間よりも多い。いくつかの処理は、以下の数値未満であるか(less than)、約(about)、あるいは少なくとも(at least)1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、11分、12分、13分、14分、15分、16分、17分、18分、19分、20分、21分、22分、23分、24分、25分、26分、27分、28分、29分、30分、31分、32分、33分、34分、35分、36分、37分、38分、39分、40分、41分、42分、43分、44分、45分、46分、47分、48分、49分、50分、51分、52分、53分、54分、55分、56分、57分、58分、59分、60分、あるいは60分以上である。いくつかの例では、UV-B照射時間は、約0時間~約60時間、あるいは、約5時間~約30時間の範囲である。いくつかの例では、UV-B処理は、約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日、14日、16日、18日、20日、24日、30日、32日、50日、72日であるか、あるいは72日よりも多い。いくつかの例では、UV-B処理は、約1日~約30日、約2日~約25日、約4日~約20日、約6日~約18日、あるいは約8日~約16日の範囲である。いくつかの例では、UV-B処理は、約5日から約20日、あるいは、約2日から約30日である。いくつかの例では、UV-B処理は約2日未満である。いくつかの例では、UV-B処理は約30日よりも多い。いくつかの例では、UV-B処理は約14日である。
【0071】
果物が収穫される前に、UV-B照射は一度行われてもよい。いくつかの例では、花が開く前にUV-B照射が行われる。いくつかの例では、芽が形成され始める前に、UV-B照射が行われる。いくつかの例では、UV-B照射は最初の花粉放出の前に行われる。いくつかの例では、UV-B照射は受精の前に行われる。果物バイオマスを測定することができる前に、UV-B照射が一度行われてもよい。果物バイオマスを評価するための方法は、限定されないが、果物の数を測定する工程、果物を生成する植物材料のすべての茎の数を測定する工程、および、果物を生成する植物材料の土地被覆を測定する工程を含む。いくつかの例では、UV-B照射は、果物が収穫されるとき、花が開くとき、芽が生じ始めるとき、花粉が放出されるとき、受精時、および、果物バイオマスが測定されるときの少なくとも1つの前に、少なくともあるいは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日、14日、16日、18日、20日、24日、30日、32日、50日、72日、あるいは72日以上行われる。いくつかの例では、UV-B照射は、果物が収穫されるとき、花が開くとき、芽が生じ始めるとき、花粉が放出されるとき、受精時、および、果物バイオマスが測定されるときの少なくとも1つの前に、少なくともあるいは約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、あるいは、それ以上行われる。
【0072】
UV-B処理は一回量で達成され得る。いくつかの実施形態において、UV-B処理は単一または複数時点の処理である。複数時点の処理の場合、UV-B処理は任意の適切な間隔に分けられてもよい。いくつかの例では、UV-B処理は、下記の数値未満であるか(less than)、約(about)、ちょうど(exactly)、あるいは少なくとも(at least)1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、11分、12分、13分、14分、15分、16分、17分、18分、19分、20分、21分、22分、23分、24分、25分、26分、27分、28分、29分、30分、31分、32分、33分、34分、35分、36分、37分、38分、39分、40分、41分、42分、43分、44分、45分、46分、47分、48分、49分、50分、51分、52分、53分、54分、55分、56分、57分、58分、59分、あるいは60分の間隔をあけて離される。いくつかの例では、UV-B照射は、以下の数値未満であるか(less than)、約(about)、ちょうど(exactly)、あるいは少なくとも(at least)1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間、25時間、26時間、27時間、28時間、29時間、30時間、31時間、32時間、33時間、34時間、35時間、36時間、37時間、38時間、39時間、40時間、41時間、42時間、43時間、44時間、45時間、46時間、47時間、48時間、49時間、50時間、51時間、52時間、53時間、54時間、55時間、56時間、57時間、58時間、59時間、60時間、あるいは60時間を超える間隔をあけて離される。
【0073】
いくつかの例では、上記方法はUV-B光の繰り返し暴露に植物苗または植物材料を晒す工程を含む。例えば、UV-B暴露は、7日間にわたって約12時間オン、約12時間オフとして与えられる。いくつかの例では、UV-B暴露は、約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、あるいは23時間オンで、および、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、あるいは23時間オフとして与えられる。いくつかの例では、UV-B暴露は、少なくともあるいは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、あるいは14日間である。いくつかの例では、紫外線暴露は、少なくともあるいは約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、あるいは、それ以上の間である。別の例では、UV-B暴露は、1週間1日当たり10分間与えられ得る。異なる条件が、栽培者によって望まれる異なる植物品種および/または特定の結果に適応することもあることを理解されたい。
【0074】
UV-B光の繰り返し暴露は、1日当たり様々なサイクル数を含むことがある。いくつかの例では、1日あたりのサイクル数は、一日あたり少なくともあるいは約50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、あるいは1000を超えるサイクルである。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は、1日当たり約50~約100、約100~約900、約200~約800、約300~約700、あるいは約400~約600のサイクルの範囲である。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は、1日当たり約380~約500あるいは約250~約600のサイクルの範囲である。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約250のサイクル未満である。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約250のサイクルよりも多い。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約430のサイクルである。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約433のサイクルである。
【0075】
いくつかの例では、光暴露の規則性は変動する。いくつかの例では、光はUV-Bを用いて富化されるか、補足される。いくつかの例では、光暴露は少なくともあるいは約20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、360、380、400秒であるか、あるいは400秒よりも多い。いくつかの例では、光暴露は、約20~約300、約40~約200、約60~約140、約80~約100、あるいは約90~約180秒の範囲である。いくつかの例では、光暴露は20秒未満である。いくつかの例では、光暴露は300秒を超える。いくつかの例では、光暴露は約130秒である。いくつかの例では、光暴露は約133秒である。
【0076】
UV-Bを植物材料に照射するための方法が本明細書に記載され、ここで、上記方法は処理中に約12°C~約35°Cの範囲で温度を維持する工程を含む。いくつかの例では、温度は少なくともあるいは約5 °C、6°C、7°C、8°C、9°C、10°C、11°C、12°C、13°C、14°C、15°C、16°C、17°C、18°C、20°C、22°C、24°C、26°C、28°C、30°C、32°C、34°C、36°C、38°C、40°C、あるいは40°C以上で維持される。温度は約5°C~約40°C、約10°C~約30°C、あるいは約15°C~約25°Cの範囲で維持されることがある。いくつかの例では、温度は処理ステージ中に苗にたいする温度損傷を回避するために維持される。
【0077】
UV-Bの様々な投与量が本明細書で企図される。いくつかの例では、投与量は、約0.01kJm-2~約368kJ m-2の範囲である。いくつかの例では、投与量は、約0.01kJ m2-368kJ m-2、0.1kJ m-2-300kJ m-2、1kJ m-2-250kJ m-2、10kJ m-2-200kJ m-2、100kJ m-2-150kJ m-2、200kJ m-2-300kJ m-2、250kJ m-2-350kJ m-2、あるいは、300kJ m-2-368kJ m-2である。いくつかの例では、投与量は約0.1~約12kJ m-2の範囲である。いくつかの例では、投与量は約13kJ m-2である。光線療法は、約13kJ m-2、ちょうど13kJ m-2、あるいは少なくとも13kJ m-2の投与量であってもよい。いくつかの例では、投与量は約37kJ m-2である。いくつかの例では、投与量は約69kJ m-2である。いくつかの例では、投与量は約78kJ m-2である。いくつかの例では、投与量は約98kJ m-2である。いくつかの例では、投与量は約100kJ m-2である。光線療法は、約100kJ m-2、ちょうど100kJ m-2、あるいは100kJ m-2以上の投与量であってもよい。いくつかの例では、投与量は約125kJ m-2である。いくつかの例では、投与量は約204kJ m-2である。光線療法は、約13kJ m-2~100kJ m-2投与量範囲であってもよい。UV-Bは、約1kJ m-2-1000kJ m-2、10kJ m-2-800kJ m-2、20kJ m-2-600kJ m-2、30kJ m-2-400kJ m-2、50kJ m-2-200kJ m-2、100kJ m-2-150kJ m-2、30kJ m-2-60kJ m-2、あるいは150kJ m-2-250kJ m-2の範囲の投与量であり得る。いくつかの例では、UV-Bは、0kJ m-2-20kJ m-2、20kJ m-2-40kJ m-2、40kJ m-2-60kJ m-2、60kJ m-2-80kJ m-2、あるいは、80kJ m-2-100kJ m-2の範囲である。
【0078】
UV-Bの様々な放射照度が使用されてもよい。場合によっては、放射照度は、約4x10-5 W cm-2 s-1~約1.3x10-4 W cm-2 s-1の範囲である。放射照度範囲は、約4x10-5 W cm-2 s-1、ちょうど4x10-5 W cm-2 s-1、あるいは少なくとも4x10-5 W cm-2 s-1であり得る。場合によっては、放射照度は、約1.3x10-4 W cm-2 s-1、ちょうど1.3x10-4 W cm-2 s-1、あるいは1.3x10-4 W cm-2 s-1以上の範囲である。放射照度範囲は、約4x10-5W cm-2 s-1-6x10-5Wcm-2 s-1、6x10-5 W cm-2 s-1-8x10-5Wcm-2 s-1、8x10-5 W cm-2 s-1-1x10-4Wcm-2 s-1、あるいは1x10-4 W cm-2 s-1-1.5x10-5Wcm-2 s-1でありえる。投与量は水和プロトコルなどの処理プロトコルに対して変化することがある。
【0079】
いくつかの例では、UV-Bの放射照度は少なくともあるいは約10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100umol cm-2 s-1、あるいは100umol cm-2 s-1以上である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は、約15~約80、約15~約25、約16~約24、あるいは約25~約40umol cm-2 s-1の範囲である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約15umol cm-2 s-1よりも低い。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約25umol cm-2 s-1を超える。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約80umol cm-2 s-1を超える。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約20umol cm-2 s-1である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約30umol cm-2 s-1である。
【0080】
いくつかの例では、UV-Bが別の波長の光と同時投与される場合、別の波長の光と比較して、UV-Bは富化される。いくつかの例では、UV-Bは、別の波長の光よりも、少なくともあるいは約15%、20% 25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%、300%、あるいは300%以上富化される。いくつかの例では、UV-Bは補足される。いくつかの例では、UV-Bは光照射中の主波長である。いくつかの例では、UV-Bは光照射用の光の少なくともあるいは約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、100%を含む。
【0081】
植物苗または植物材料へUV-Bを照射するための方法が本明細書に記載され、上記方法は、いくつかの実施形態では、約400~約800nmの範囲の可視光の照射を含む。可視光は、UV光と同時に、または別々に照射されてもよい。場合によっては、可視光は約あるいは最大で500umol m-2 s-1で照射される。いくつかの例では、可視光は、約あるいは最大で400 umol m-2 s-1、約あるいは最大で300 umol m-2 s-1、約あるいは最大で200 umol m-2 s-1、約あるいは最大で100 umol m-2 s-1、約あるいは最大で50 umol m-2 s-1、または、約50 umol m-2 s-1あるいは50 umol m-2 s-1未満で投与される。しばしば、可視光は約50umol m-2 s-1で照射される。場合によっては、約20umol m-2 s-1の可視光が照射される。しばしば、可視光は、10 m-2 s-1-550 m-2 s-1、20 m-2 s-1-500 m-2 s-1、40 m-2 s-1-450 m-2 s-1、45 m-2 s-1-400 m-2 s-1、50 m-2 s-1-350 m-2 s-1、100 m-2 s-1-300 m-2 s-1、あるいは100 m-2 s-1-200 umol m-2 s-1の範囲の光子番号を有することができる。
【0082】
顕著なことに、可視光はUV光ではなく、ゆえに、処理においてUV-BとUV-Aの両方を利用した非特許文献1および特許文献1における先行技術の処理とは区別することができる。いくつかの例では、可視光を含めることで植物へのいかなるDNA損傷も防ぐ。いくつかの例では、可視光をふくめることで、紫外線暴露によって得られた有益な耐久性特性が広がりやすくなる。
【0083】
植物苗または植物材料へUV-Bを照射するための方法が本明細書に記載され、上記方法は、いくつかの実施形態では、青い可視光の照射を含む。いくつかの例では、青い可視光は、DNAに対するUV損傷の起こりうる有害作用を回避するのを助ける。いくつかの例では、青い光は光子の修復に有益である。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、約450(±5nm)~約500nm、あるいは約455~約492nmで照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、少なくともあるいは約430nm、435nm、440nm、445nm、450nm、455nm、460nm、465nm、470nm、475nm、480nm、485nm、あるいは490nmで照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、430nm~480nm、あるいは440nm~460nmの範囲で照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、約450nmで照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、約453nmで照射されるか、あるいはピークに達している。
【0084】
青い光の放射照度は、限定されないが、5、10、20 30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000umol m-2 s-1、あるいは6000umol m-2 s-1以上を含む。青い光の放射照度は約5~約5000、約5~約2000、約20~約800、約40~約600、約60~約400、約80~約200、約30~約130、あるいは約33~約133umol m-2 s-1の範囲であってもよい。いくつかの例では、青い光の放射照度は約60umol m-2 s-1である。いくつかの例では、青い光の放射照度は約66umol m-2 s-1である。
【0085】
植物苗または植物材料へUV-Bを照射するための方法が本明細書に記載され、上記方法は、いくつかの実施形態では、赤い可視光の照射を含む。いくつかの例では、赤色の可視光の利点は、茎生長の調節などの、植物の成長に対する補完的効果である。赤い可視光あるいは赤い光は、約655~約680nm、約620nm~約690nm、あるいは約640nm~約680nmの範囲で照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は、620nm(±5nm)、約630nm、約640nm、約660nm、約670nm、約680nm、約690nm、約700nm、約710nm、約720nm、約730nm、約740nm、あるいは約750nm(±5nm)で照射されるか、あるいは、ピークに達している。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は約660nmで照射されるか、あるいは、ピークに達している。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は約659nmで照射されるか、あるいは、ピークに達している。
【0086】
赤い光の放射束密度は、限定されないが、5、10、20 30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000年、3000、4000、5000、6000umol m-2 s-1、あるいは6000umol m-2 s-1以上を含む。赤い光の放射照度は約5~約5000、約30~約3000、約20~約800、約40~約600、約60~約400、約66~約266、70~約300、約80~約200、あるいは約30~約130umol m-2 s-1の範囲であってもよい。いくつかの例では、赤い光の放射照度は約130umol m-2 s-1である。いくつかの例では、赤い光の放射照度は約133umol m-2 s-1である。
【0087】
さらに、特定のデバイスがUV光の照射に特に効率的であり得るため、処理条件は、利用されるデバイスの種類に依存し得る。
【0088】
先に記載された様々な処理条件および処理の組み合わせが使用されてもよい。処理条件は、限定されないが、植物から光源までの処理距離(mm)、移動光源の速度(mm/秒)、光源タイミングサイクル(各暴露の規則性、秒)、1日当たりのサイクル数、UV-Bの放射照度(umol cm-2 s-1)、UV-Bのピーク波長、赤い光の放射照度(umol m-2 s-1)、赤い光のピーク波長(nm)、青い光の放射照度(umol m-2 s-1)、青い光のピーク波長(nm)、および処理の総日数を含む。いくつかの例では、処理条件は、1つの条件、2つの条件、3つの条件、4つの条件、およびこれらの並べ替えと組み合わせを含み得る。例えば、処理条件は、植物材料への光源の様々な距離を含む。いくつかの例では、植物材料から光源への距離は、約5~約200、約10~約160、約20~約140、約30~約120、あるいは約40~約60mmの範囲である。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は約50mmである。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は約70mmである。いくつかの例では、処理条件は光源の移動を含む。いくつかの例では、移動光源の速度は、1秒あたり少なくともあるいは約20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200ミリメートル(mm/秒)であるか、あるいは200ミリメートル(mm/秒)を超える。いくつかの例では、移動光源の速度は、約5~約200、約10~約160、約20~約100、あるいは約40~約60mm/秒の範囲である。いくつかの例では、移動光源の速度は約53mm/秒である。いくつかの例では、光源はUV-Bを照射する。いくつかの例では、処理条件はUV-B光の繰り返し暴露を含む。いくつかの例では、UV-B光の繰り返し暴露は、一日あたり少なくともあるいは約50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、あるいは1000を超えるサイクルを含む。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約250のサイクルよりも多い。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約433のサイクルである。いくつかの例では、処理条件は、UV-Bで富化したあるいは補足した光の照射を含む。いくつかの例では、UV-Bは、約280nmから約290nm、約280nm~約300nm、約280nm~約310nm、約280nm~約320nm、約290nm~約300nm、約290nm~約310nm、約290nm~約320nm、約300nm~約310nm、約300nm~約320nm、あるいは約310nm~約320nmで照射されるか、ピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは280nm(±5nm)から284nm(±5nm)、279nm~約288nm(±5nm)、約289nm~約300nm、あるいは286nm~約305nm(±5nm)で照射されるか、ピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは282nmでピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは292nmでピークに達している。いくつかの例では、処理条件はUV-B処理の様々な持続時間を含む。いくつかの例では、UV-B処理は、約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日、14日、16日、18日、20日、24日、30日、32日、50日、72日であるか、あるいは72日よりも多い。いくつかの例では、UV-B処理は、約1日~約30日、約2日~約25日、約4日~約20日、約6日~約18日、あるいは約8日~約16日の範囲である。処理条件は光暴露であってもよい。いくつかの例では、光曝露は少なくともあるいは約20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、360、380、400秒であるか、あるいは400秒よりも多い。いくつかの例では、光暴露は、約20~約300、約40~約200、約60~約140、約80~約100、あるいは約90~約180秒の範囲である。いくつかの例では、光暴露は約133秒である。光暴露は、UV-Bで富化されたあるいは補足された光を含むことがある。いくつかの例では、処理条件はUV-Bの様々な放射照度を含む。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は少なくともあるいは約10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100umol cm-2 s-1、あるいは100umol cm-2 s-1以上である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は、約15~約80、約15~約25、あるいは約25~約40umol cm-2 s-1の範囲である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約20umol cm-2 s-1である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は約30umol cm-2 s-1である。処理条件は青い光および赤い光の少なくとも1つの照射を含むことがある。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、少なくともあるいは約430nm、435nm、440nm、445nm、450nm、455nm、460nm、465nm、470nm、475nm、480nm、485nm、あるいは490nmで照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、430nm~480nm、あるいは440nm~460nmの範囲で照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、約453nmで照射されるか、あるいはピークに達している。青い光の放射照度は、限定されないが、5、10、20 30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000umol m-2 s-1、あるいは6000umol m-2 s-1以上を含む。いくつかの例では、青い光の放射照度は約66umol m-2 s-1である。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は、620nm(±5nm)、約630nm、約640nm、約660nm、約670nm、約680nm、約690nm、約700nm、約710nm、約720nm、約730nm、約740nm、あるいは約750nm(±5nm)で照射されるか、あるいは、ピークに達している。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は約659nmで照射されるか、あるいは、ピークに達している。赤い光の放射照度は、5、10、20 30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000umol m2 s-1、あるいは6000umol m-2 s-1以上の値を含む。いくつかの例では、赤い光の放射照度は約133umol m-2 s-1である。
【0089】
様々なタイプの苗および植物材料への照射と多くの植物材料への照射は、本明細書の開示に一致している。本明細書の処理に晒された例示的な植物材料は、植物苗あるいは他の材料、例えば、匍匐茎、苗後の植物、葉、根、茎頂分裂組織(shoot meristems)、植物全体照射、植物全体の利用、例えば、水耕法であるいはエアロポニックスで成長させた植物全体を含む。場合によっては、植物は、果実および野菜からなる群から選択される。いくつかの例では、植物苗あるいは植物材料は、グリーンレタス、レッドレタス、トマト、キュウリ、ブロッコリー、薬草作物、アサ、イチゴ、およびナスからなる群から選択される。いくつかの例では、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。いくつかの例では、植物苗または植物材料は商業上重要な作物である。上記方法は、限定なく、多種多様な他の作物タイプにも適用可能であり得る。
【0090】
UV-Bで富化あるいは補足された光を作物植物へ照射するための方法およびデバイスが本明細書に記載される。いくつかの例では、作物植物は果実植物である。いくつかの例では、作物植物はバラ科の植物である。いくつかの例では、バラ科植物はイチゴ属のものである。作物植物は、フラガリア・チロエンシス、フラガリア・ダルトニアナ、フラガリア・グラウカ、フラガリア・イイヌマエ、フラガリア・イトゥルペンシス、フラガリア・モスカータ、フラガリア・モウピネンシス、フラガリア・ニルゲルレンシス、フラガリア・ニッポニカ、フラガリア・ニッポニカ・ヤクシメンシス、フラガリア・ヌビコラ、フラガリア・オリエンタリス、フラガリア・ヴェスカ、フラガリア・ウィルギニアーナ、フラガリア・ヴィリディス、フラガリア・イゾエンシス、フラガリア×アナナッサ、フラガリア×コーマラム、およびフラガリア×ヴェスカーナを含む種であってもよい。いくつかの例では、植物はイチゴ植物である。いくつかの例では、イチゴ植物は、6月にできる(June-bearing)、絶えず実を付けている、および、中日性のイチゴ植物の少なくとも1つである。
【0091】
本明細書に記載されるような方法およびデバイスが植物材料に投与されてもよい。いくつかの例では、植物材料は匍匐茎である。いくつかの例では、植物材料は種子である。いくつかの例では、植物材料は苗である。いくつかの例では、植物材料は、発育、あるいはその光合成の大部分からの後胚期組織への依存を介するなどして、幼苗期を過ぎて発育した成長中の植物である。
【0092】
UV-Bは植物材料の繁殖段階で照射されることがある。いくつかの例では、繁殖段階は匍匐茎を含む。いくつかの例では、繁殖段階はシュートを含む。いくつかの例では、繁殖段階は切り枝を含む。
【0093】
本明細書に記載されるような方法とデバイスとともに使用される様々な栽培システムが使用されてもよい。例えば、植物材料は土壌で育てられる。いくつかの例では、植物材料は水耕栽培またはエアロポニックスを使用して育てられる。植物は、従来の温室条件あるいは垂直農法条件などの制御された温室条件下で育てられる。代替的に、植物は屋外で育てられる。
【0094】
デバイス
【0095】
多くのデバイスは本明細書に開示されるような方法と処理のレシピの実施に一致している。いくつかの例では、上記デバイスは、本出願に記載されるデバイスなどのあらかじめ定義されたUV投与レジメンを施す能力を有しており、本開示で好ましく使用されるパラメーターは、容易に調節および制御され得る。
【0096】
いくつかの例では、上記デバイスは、処理中に少なくとも1つの発光体と標的領域の相対的な位置を変える移動コンベアを含む。このように、コンベアが発光体の位置を移動させると、多くの植物苗が処理期間中に好適かつ正確に処理され得る。
【0097】
いくつかの例では、デバイスは、発光ダイオード(LED)を介して本開示に従ってUV光を照射する。
【0098】
いくつかの例では、デバイスはUV光とともに可視光を同時照射するように構成され、これは、上に議論された理由から有益である。
【0099】
いくつかのこうしたデバイスは、本明細書に記載されるような処理条件および処理の組み合わせを施すように構成される。例えば、デバイスは、植物から光源までの処理距離(mm)、移動光源の速度(mm/秒)、光源タイミングサイクル(各暴露の規則性、秒)、1日当たりのサイクル数、UV-Bの放射照度(umol cm-2 s-1)、UV-Bのピーク波長、赤い光の放射照度(umol m-2 s-1)、赤い光のピーク波長(nm)、青い光の放射照度(umol m-2 s-1)、青い光のピーク波長(nm)、および処理の総日数の少なくとも1つを制御する。
【0100】
いくつかの例では、デバイスは、植物材料までの光源の固定されたあるいは決められた距離でその光源を調節あるいは保持するように構成される。いくつかの例では、植物材料から光源への距離は、約5~約200、約10~約160、約20~約140、約30~約120、あるいは約40~約60mmの範囲である。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は約50mmである。いくつかの例では、植物材料と光源との間の距離は約70mmである。
【0101】
いくつかの例では、デバイスは、光源の移動を制御する。いくつかの例では、移動光源の速度は、1秒あたり少なくともあるいは約20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200ミリメートル(mm/秒)であるか、あるいは200ミリメートル(mm/秒)を超える。いくつかの例では、移動光源の速度は、約5~約200、約10~約160、約20~約100、あるいは約40~約60mm/秒の範囲である。いくつかの例では、移動光源の速度は約50mm/秒である。
【0102】
本明細書のデバイスは、UV-B、あるいは約280nm~約290nm、約280nm~約300nm、約280nm~約310nm、約280nm~約320nm、約290nm~約300nm、約290nm~約310nm、約290nm~約320nm、約300nm~約310nm、約300nm~約320nm、あるいは、約310nm~約320nmの範囲でピークに達する本開示の全体にわたる波長開示と一致する波長の範囲で、単独であるいは可視光と組み合わせて、UV光を照射するように構成される。いくつかの例では、UV-Bは280nm(±5nm)から284nm(±5nm)、279nm~約288nm(±5nm)、約289nm~約300nm、あるいは286nm~約305nm(±5nm)で照射されるか、ピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは282nmでピークに達している。いくつかの例では、UV-Bは292nmでピークに達している。
【0103】
本明細書のデバイスは、連続的な一回照射、あるいはUV-B光の繰り返し暴露などの規則的な反復光のために構成される。いくつかの例では、UV-B光の繰り返し暴露は、一日あたり少なくともあるいは約50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、あるいは1000を超えるサイクルを含む。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約250のサイクルよりも多い。いくつかの例では、1日当たりのサイクル数は1日当たり約430のサイクルである。
【0104】
デバイスはしばしば、設定された処理時間を管理するように構成される。例えば、UV-B処理は、約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日、14日、16日、18日、20日、24日、30日、32日、50日、72日であるか、あるいは72日よりも多い。いくつかの例では、UV-B処理は、約1日~約30日、約2日~約25日、約4日~約20日、約6日~約18日、あるいは約8日~約16日の範囲である。いくつかの例ではデバイスは光暴露を制御する。いくつかの例では、光曝露は少なくともあるいは約20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、360、380、400秒であるか、あるいは400秒よりも多い。いくつかの例では、光暴露は、約20~約300、約40~約200、約60~約140、約80~約100、あるいは約90~約180秒の範囲である。光暴露は、UV-Bで富化されたあるいは補足された光を含むことがある。
【0105】
本明細書に記載されるようなデバイスは指定された投与量または放射照度の光を照射するように構成されることがある。例えば、デバイスは様々な放射照度のUV-Bを照射するように構成される。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は少なくともあるいは約10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100umol cm-2 s-1、あるいは100umol cm-2 s-1以上である。いくつかの例では、UV-Bの放射照度は、約15~約80、約15~約25、あるいは約25~約40umol cm-2 s-1の範囲である。
【0106】
デバイスは青い光と赤い光の少なくとも1つと連動してUV-BだけあるいはUV-Bを照射するように構成されてもよい。いくつかの例では、青い光は、少なくともあるいは約430nm、435nm、440nm、445nm、450nm、455nm、460nm、465nm、470nm、475nm、480nm、485nm、あるいは490nmで照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い光は、430nm~480nm、あるいは440nm~460nmの範囲で照射されるか、あるいはピークに達している。いくつかの例では、青い可視光あるいは青い光は、約450nmで照射されるか、あるいはピークに達している。青い光の放射照度は、限定されないが、5、10、20 30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000umol m-2 s-1、あるいは6000umol m-2 s-1以上を含む。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は、620nm(±5nm)、約630nm、約640nm、約660nm、約670nm、約680nm、約690nm、約700nm、約710nm、約720nm、約730nm、約740nm、あるいは約750nm(±5nm)で照射されるか、あるいは、ピークに達している。いくつかの例では、赤い可視光あるいは赤い光は約660nmで照射されるか、あるいは、ピークに達している。赤い光の放射照度は、限定されないが、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000umol m-2 s-1、あるいは6000umol m-2 s-1以上を含む。
【0107】
耐久性および/あるいは改善された作物の収量または品質を定量化または予測する方法
【0108】
若い植物を評価するために使用され得る様々な方法があるが、本明細書に記載されるように、収穫時に作物の収量および/あるいは品質を促進させるためのUV光の使用に特に関連する、単一のおよび十分に有効な方法は現在存在していない。
【0109】
本明細書に記載されるような方法を用いて処理された植物材料中の植物パフォーマンスは、処理されなかった対応物植物材料と比較して、植物パフォーマンスの改善をもたらすことがある。いくつかの例では、植物材料の耐久性は本明細書に記載されるような方法を用いて改善される。いくつかの例では、植物パフォーマンスは、フラボノイドレベル、アントシアニンレベル、大きさ、乾燥重量、窒素指標、シュート乾燥重量、シュート長さ、根の長さ、色素産生、葉の大きさ、胚軸の長さ、葉緑素レベル、葉面積、および根乾燥重量の少なくとも1つを含む。いくつかの例では、植物パフォーマンスは収量である。いくつかの例では、収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度の少なくとも1つである。いくつかの例では、収量は果物生重量である。いくつかの例では、収量はブリックス含有量である。いくつかの例では、収量は収穫された果物の数である。いくつかの例では、収量は分枝である。いくつかの例では、収量は開花する部分の数である。
【0110】
いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法およびデバイスは、収穫された果物の数の増大によって決定されるような収量の改善をもたらす。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法およびデバイスは、1エーカー当たり、少なくともあるいは約3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、12000、14000、16000、18000、20000、24000、28000、32000、36000、40000、50000、60000、80000、100000、あるいは100000ポンド以上の収穫された果物をもたらす。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法およびデバイスは、1エーカー当たり約3000~約100000、約4000~約80000、約6000~約60000、約10000~約40000、あるいは20000~約30000ポンドの範囲の果物をもたらす。いくつかの例では、本明細書に記載された方法およびデバイスは1エーカー当たり収穫された50000ポンド以上をもたらす。いくつかの例では、本明細書に記載された方法およびデバイスは、1エーカー当たり、少なくともあるいは約3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、12000、14000、16000、18000、20000、24000、28000、32000、あるいは32000以上のトレーをもたらす。いくつかの例では、それぞれのトレーは約9.5ポンド~約10ポンドを含む。
【0111】
いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法およびデバイスは、平均的な果物バイオマスの増大によって決定されるような収量の改善をもたらす。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法およびデバイスは、行の1フィート当たり、少なくともあるいは約0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.25、1.5、1.75、2.0、2.25、2.5、2.75、3.0、3.5、4.0、5.0、あるいは5.0ポンド以上の果物をもたらす。いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法およびデバイスは、行の1フィート当たり、約0.1~約5.0、約0.2~約4.0、約0.3~約3.5、約0.4~約3.0、あるいは0.5~約2.5、あるいは0.75~約2ポンドの範囲の果物をもたらす。いくつかの例では、果物はトマト、イチゴ、あるいはアサである。いくつかの例では、果物はイチゴである。
【0112】
いくつかの例では、本明細書に開示されるUV-Bレジメンを用いて照射されていない対応植物材料と比較すると、収量は有意な割合で改善される。収量は、約5%-100%、10%-90%、20%-80%、30%-70%、40%-60%、50%-95%、65%-85%、あるいは75%-95%改善されることがある。収量は、少なくとも約4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または100%改善されることがある収量は少なくともあるいは約5%改善されてもよい。収量は少なくともあるいは約10%改善されてもよい。収量は少なくともあるいは約30%改善されてもよい。収量は少なくともあるいは約50%改善されてもよい。
【0113】
改善された収量は、いくつかの例では、UV-Bで富化あるいは補足された光の照射後に生じる。いくつかの例では、改善された収量は、UV-Bで富化あるいは補足された光の照射から約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日、14日、16日、18日、20日、24日、30日、32日、50日、72日、あるいは72日以上後に生じる。いくつかの例では、改善された収量は、UV-Bで富化あるいは補足された光の照射から少なくとも生じる、あるいは約1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、あるいは12週間以上後に生じる。
【0114】
改善された収量は、感染に対する耐性によって測定されることがある。感染は、限定されないが、真菌、卵菌、細菌、ウイルス、ウイロイド、ウイルス様の生物、フィトプラズマ、原虫、線虫、および寄生植物を含む生物によって引き起こされることがある。場合によっては、本明細書の方法における記載されるような植物材料のUV-B処理後、収量は、そのような生物によって引き起こされた感染にもかかわらず、影響を受けないか、あるいは、改善される。場合によっては、本明細書の方法における記載されるような植物材料のUV-B処理後、収量は、非UV-B照射植物材料と比較して、そのような生物によって引き起こされた感染にもかかわらず、改善される。場合によっては、収量はそのような生物によって引き起こされた感染について調べられる。しばしば、収量は、葉の病気、黒穂病、茎腐れ病、および、種と根の病気の少なくとも1つについて調べられる。
【0115】
いくつかの例では、改善された収量は、作物収量に影響を与えることなく、肥料、除草剤、殺虫剤、および農薬の使用の減少の少なくとも1つによって測定される。肥料、除草剤、殺虫剤、あるいは農薬の使用の減少は、州全体平均あるいは全国平均に対する10年間にわたる作物の産業的な使用と比較して、決定されてもよい。肥料の使用の減少は少なくとも5%であってもよい。場合によっては、費用の減少は約5%-100%、10%-90%、20%-80%、30%-70%、40%-60%、50%-95%、65%-85%、あるいは75%-95%の範囲である。いくつかの例では、除草剤の使用の減少は少なくとも5%である。場合によっては、除草剤の減少は、約5%-100%、10%-90%、20%-80%、30%-70%、40%-60%、50%-95%、65%-85%、あるいは75%-95%の範囲である。いくつかの例では、殺虫剤の使用の減少は少なくとも5%である。場合によっては、殺虫剤の減少は、約5%-100%、10%-90%、20%-80%、30%-70%、40%-60%、50%-95%、65%-85%、あるいは75%-95%の範囲である。いくつかの例では、農薬の使用の減少は少なくとも5%である。場合によっては、農薬の減少は、約5%-100%、10%-90%、20%-80%、30%-70%、40%-60%、50%-95%、65%-85%、あるいは75%-95%の範囲である。
【0116】
これに応じて、UV-B補足あるいは富化は、農薬の使用、除草剤の使用、肥料の投与、あるいは水の投与が収量の同時の低下なく未処理の植物材料に対して減らされ得るように、作物を育てる方法を可能にする。場合によっては、UV-B補足は、収量の低下なく全体的な環境影響の実質的な減少を可能にする。
【0117】
改良収量は、非UV-B照射植物材料とUV-B照射された植物材料の比較によって決定されてもよい。いくつかの例では、収量における改良は、同様の条件下で成長した作物と比較されるUV-B照射された植物材料と、本明細書に記載される方法を用いてUV-Bを照射されない植物材料から結果として生じる作物において決定される。同様の条件は同様の環境または同様の成長条件であってもよい。環境要因としては、限定されないが、日光曝露、温度、土壌組成、土壌水分、風、湿度、および土壌pHが挙げられる。成長条件としては、限定されないが、潅水の量、農薬の量、除草剤の量、殺虫剤の量、プライミングの持続時間、発芽の持続時間、また播種のタイミングが挙げられる。いくつかの例では、結果として生じる作物は同じ時に育てられた作物と比較される。例えば、同じ時に育てられた作物は、隣接して、あるいは、近くの畑で育てられる。いくつかの例では、結果として生じた作物は前回の栽培期の作物と比較される。いくつかの例では、結果として生じた作物の収量は比較可能な作物と比較される。いくつかの例では、比較可能な作物の収量は標準収量と呼ばれる。いくつかの例では、比較可能な作物は、同じ時に育てられるか、同様の成長条件に晒される作物である。
【0118】
改良収量は、非UV-B照射植物材料を含む畑と、UV-B照射された植物材料を含む畑との比較によって決定されてもよい。いくつかの例では、収量の改善は、同様の条件下で育てられた作物を含む畑と比較されるUV-B照射された植物材料からの畑と、本明細書に記載される方法を用いてはUV-Bを照射されない植物材料からの畑の結果として生じる作物において決定される。同様の条件は同様の環境または同様の成長条件であってもよい。環境要因としては、限定されないが、日光曝露、温度、土壌組成、土壌水分、風、湿度、および土壌pHが挙げられる。成長条件としては、限定されないが、潅水の量、農薬の量、除草剤の量、殺虫剤の量、プライミングの持続時間、発芽の持続時間、また播種のタイミングが挙げられる。いくつかの例では、UV-B照射された植物材料を含む畑は、同じ時に育てられた非UV-B照射植物材料を含む畑と比較される。畑は隣接する畑あるいは近くの畑であってもよい。畑は比較可能なサイズの畑であってもよい。いくつかの例では、UV-B照射された植物材料を含む畑は、前回の栽培期から非UV-B照射植物材料を含む畑と比較される。いくつかの例では、UV-B照射された植物材料を含む畑は、非UV-B照射植物材料を含む畑の過去の平均と比較される。いくつかの例では、UV-B照射された植物材料を含む畑は、非UV-B照射植物材料を含む畑の予想平均収量と比較される。いくつかの例では、畑の予想される平均収量は、全国平均に基づく。いくつかの例では、畑の予想される平均収量は、特定の成長領域の過去の平均に基づく。
【0119】
本開示の利点を評価する例示的な方法は、下記に詳細に記載されるような「耐久性指数(Hardiness index)」である。これは、処理に応じた植物の重要な組み合わされた生理学的変化に関連するように、UV光に対する苗の反応を評価するための一体型の方法である。言いかえれば、同時に生じたいくつかの重要な生理学的反応の観察は、植物が、長期的な植物成長およびその後の作物の収量および/あるいは品質の改善に有益となるはずのやり方で処理に反応したということの1つの指標である。
【0120】
異なる作物の種類、品種、および生育位置の苗が、これらの特定の苗の耐久性を十分に評価するために、修正された耐久性指数を必要とし得ることが理解されよう。耐久性指数に対する修正は、必要に応じて他の苗または生育の環境変数の統合を含み得る。
【0121】
耐久性指数
【0122】
本明細書の全体にわたって、耐久性指数との用語は、以下に提供される計算に従って定義される:
【0123】
【数1】
式中、
H=耐久性
SDW=シュート乾燥重量
SSLW=シュートの比葉重
SLA=シュートの葉面積
T=処理した植物;および
N=処理していない植物。
【0124】
シュートの比葉重(SSLW)は、単位葉面積当たりの葉の乾燥重量の比率を定義し、一方で、シュートの葉面積(SLA)は葉面積を単に定義する。
【0125】
さらに、「1/SLA」関数の使用が、参照の便宜上、陽性のH値を単に提供するためのものであり得、本開示にとって必要不可欠なものではないことが理解されよう。
【0126】
この1/SLA関数がなければ、H値は、特定の状況では理解するのがより難しくなることもある(しかし不可能ではない)。その理由は、H値が、場合によっては、耐久性の改善とともに減少し得るからである。この結果は、植物のシュート葉面積(SLA)が、本開示にかかるUV暴露の結果として増大するときに生じ得る。SLAのこの増大は、複数の植物品種の耐久性の改善とみなされることもある。
【0127】
しかし、他の植物品種において、UV処理は、SLAの増加にもたらすこともあり、これは、実際にその品種の耐久性を増加させ得る。そのような場合では、以下に示されるような耐久性指数を適応させることが有益であり得、その結果、SLAは1/SLAではなくなる。
【0128】
【0129】
それにもかかわらず、耐久性指数は適応されることもあり、植物品種のこうした差を説明することが可能であり得ることは明らかである。
【0130】
例えば、3.01から15の間のH値を有する植物苗は、処理後に増加した耐久性を示すものであると特定され得る。3.01の低いH値は、3つの値の各々が、1に等しいあるいは1を超える値を示すはずであることを反映しており、これは、UV処理の結果としての植物苗に対する正の変化を反映している。したがって、15のH値は、植物の耐久性に対する非常に著しい改善または予測を表している。3.01から15の間の範囲のH値は、この範囲が、屋外環境で典型的なストレスにより耐える可能性が高い全体的な植物特性に対応するため、有益であると考えられる。
【0131】
H値のわずかな増加でさえ、相対的な耐久特性の比較的大きな増加を意味し得る。例えば、0.1のH値の増加は、相対的な耐久性の10%の増加を示す。
【0132】
H値を測定するには、典型的に植物苗を破壊する必要があることが理解されよう。したがって、束(batch)からの個別の試験用の苗を用いて、束または束からの個別の植物苗を選択する前に、その束に対する典型的なH値を判定してもよい。
【0133】
いくつかの例では、耐久性は、熱、洪水、干ばつ、凍結、異常な気候事象、塩分ストレス、および、高い可視光ストレスの少なくとも1つの後の改善された弾性を含む。いくつかの例では、UV-B照射された植物苗または植物材料の改善された弾性は、ストレスに晒されたにもかかわらず発芽する能力を含む。いくつかの例では、植物苗または植物材料は、熱、洪水、干ばつ、凍結、異常な気候事象、塩分ストレス、および、高い可視光ストレスの少なくとも1つの後に調べられる。
【0134】
本明細書に開示されるUV-Bレジメンで照射されなかった対応苗あるいは植物材料と比較すると、UV-Bを照射された苗または植物材料の耐久性は、有意な割合だけ増加することもある。耐久性は、約5%-100%、10%-90%、20%-80%、30%-70%、40%-60%、50%-95%、65%-85%、あるいは75%-95%改善されることがある。耐久性は、少なくとも約4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または100%改善されることがある耐久性は少なくともあるいは約5%改善されることがある。耐久性は少なくともあるいは約10%改善されることがある。耐久性は少なくともあるいは約30%改善されることがある。耐久性は少なくともあるいは約50%改善されることがある。
【0135】
収穫時の作物の耐久性および/または収量を評価または予測するためのさらなる方法は、限定されないが、相対成長率、あるいは「RGR」(数日間で区切られた第1と第2の時点の間の成長パラメーターの変化であって、第1の時点のもともとの大きさに対して表される)(これは収穫の時点の実際の作物収量を測定するためにしばしば使用される)、葉のフェノール性化学物質の増加の取り込み;苗の光合成の健康の増大の取り込み;および/あるいは、苗の胚軸長の減少の取り込みを含む。
【0136】
いくつかの例では、本明細書に記載されるような方法処理と、耐久性指数および/またはRGRの使用は、耐久性および/または後の作物の収量あるいは品質の増加に関連する有益な結果を測定するために使用される。いくつかの例では、この方法論は、後の成長期の間に同じ又は類似するUV処理を受ける苗または関連する苗を選択する、あるいは、後の苗の処置の間に特定のUV投与量レジメンを使用するための機構を可能にする。例えば、耐久性指数の増加を最初に有すると示された苗はしばしば、その後、作物の収量および品質の増加をもたらすように進められる。代替的に、後の処置は、結果をさらに改善するために予備試験のRGRに依存して微調整され得る。
【0137】
有益な結果をもたらすために特定の波長範囲のUV-Bを使用する工程を含む方法が本明細書で提供される。いくつかの例では、該方法は、広範囲の植物で作物の収量および/あるいは品質を有益に改善すると見られている。いくつかの例では、該方法は、苗の乾燥重量を増加させる、葉重量または比葉重を増加させる、および/あるいは葉面積を減少させると見られている。いくつかの例では、該方法はさらに、傷つきやすい植物において有害となり得る、暴風損害、病気、および害虫攻撃を含むストレスから植物を保護するようにも見える。いくつかの例では、該方法は、予備的研究において多種多様な植物にうまく作用すると見られている。
【0138】
定義
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、本開示が属する当該技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で言及される特許および公報はすべて、参照により取り込まれる。
【0139】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、単数形(「a」、「and」、及び「the」)は、文脈が明確に別のことを示していない限り、複数の言及を含む。
【0140】
「含む(including)」との用語は、「限定されないが、~を含む(including but not limited to)」を意味するために使用される。「含む」と「限定されないが、~を含む」は交換可能に使用される。
【0141】
「含む(comprisingあるいはcomprise)」との用語は、本明細書で使用されるように、要素を「含む」請求項あるいはリストが、列挙されていない追加の要素を挙げることを妨げられないように、制約のないセットを参照することを意図している。
【0142】
本明細書で使用されるような「播種用の種」との用語は、のちに使用される(典型的には、ヒトと動物に摂取されること。ただし、これだけに限定されない)植物または作物の任意の形態を育てるための植栽の前の、および、上記植栽に使用されるように意図された、任意の胚の植物を指す。実質的にあらゆる種類の種が本開示に従って使用され得、このうち、米国特許8,001,722号に明記されるように、現時点で世界的に知られている約35,000の種類がある。その結果は、種子のUV-B処理が任意の植物種に拡張可能な植物パフォーマンスを改善したことを示している。
【0143】
種子のいくつかの非限定的な例は、レタス、豆、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、キュウリ、メロン、玉ねぎ、エンドウ、コショウ、カボチャ、ホウレンソウ、西洋カボチャ、スイートコーン、トマト、スイカ、アルファルファ、キャノーラ、トウモロコシ、綿、モロコシ、大豆、テンサイ、小麦、ミント、ヒマワリ、あるいは他の農業的あるいは鑑賞用に関連する植物種などの農業用または観賞用の植物の種子である。
【0144】
「種子」との用語は、保護外部被覆で囲まれた胚の植物を指す。種子の形成は、裸子植物と被子植物を含む、種子植物(spermatophyte)である種子植物(seed plant)中の再生産プロセスの一部である。種子は、母植物内での花粉による受精とある程度の成長の後の、熟した胚珠の生成物である。胚芽は接合体と胚珠の外皮の種皮から成長する。
【0145】
「種子発芽」との用語は、種子胚芽が苗へ成長するプロセスを指す。それは、成長をもたらす代謝経路の活性化と、小根または種子根および幼芽またはシュートの発生を含む。一般的に、種子発芽は層化によって始められ、これはその元々の生態学的な設定に従って植物種で変動する。しばしば均一ではないが、種子発芽は、水分吸収、誘導期、および小根出現を含む三相プロセスを介して生じる。種子発芽は、限定されないが、水、酸素、温度、および光を含む環境要因の影響を受けることがある。
【0146】
「植物パフォーマンス」との用語は、本明細書で使用されるように復元力と成長の少なくとも1つを改善することを指す。復元力とは、本明細書で使用されるように、種子、苗、結果として生じる植物、収穫前後の結果として生じた作物に影響を与えかねない生物的あるいは非生物的な環境ストレスを指す。「成長」とは一般的に、健康なあるいは「最善のシナリオ」の成長条件下のパフォーマンスなどの生物的あるいは非生物的なストレスのない状態でのパフォーマンスを指す。成長条件によっては、復元力の増大と成長における改善が成長条件次第では収量を増加させることができるということが観察される。成長と復元力の両方を改善することは、成長条件とは無関係に、未処理の種子に由来する収穫可能な作物材料関連植物の収量を改善する効果があることが観察される。植物パフォーマンスは、場合によっては、たとえ大雑把に定義されるとして収量が影響を受けないとしても、植物の価値が単位収量につき増大するように、収穫可能な作物材料の品質を改善することを指す。改善されたストレス復元力のいくつかの非限定的な例は、改善された耐乾燥性、塩分ストレス、移植ショック、長期的な耐久性、高い可視光ストレス、害虫ストレス、菌真菌あるいは細菌のストレス、または他の病気関連のストレスである。「作物生産性」との用語は、場合によっては、「植物パフォーマンス」とは交換可能に使用されてもよい。
【0147】
本明細書で使用されるような「長期的な耐久性」あるいは「耐久性」との用語は、作物生産中に1つ以上のストレスに耐え、かつ、収穫時に植物の望ましい収量および/または品質を可能にする、植物の能力を指す。改善された収量がどのように測定されるかのいくつかの非限定的な例は、播種用の種子がUV-Bで処理されなかった収穫可能な作物材料と比較して、レタスの葉、大豆、トマト果実などの収穫可能な作物材料の重量を含む。改善された収量がどのように測定されるかの他の例は、新鮮なシュートの重量あるいは植物全体の乾燥重量、処理方法に起因する種子の改善された発芽、および、結果として生じる植物の改善された水使用効率を含む。場合によっては、改善された品質は、作物に傷(内部あるいは表面のいずれか。一般には昆虫による傷)がないこと、改善された貯蔵寿命、きずや他の収穫後の取り扱いに対する改善された耐性、奇形がないこと、不揃いな形状がないこと、不揃いなサイズがないこと、改善された味、大きさ、形状、色、および、組織の少なくとも1つの定量的または定性的な評価として評価される。本開示の利点は、ストレス弾性および植物の収量の両方が観察された(しばしば、これらの形質は逆相関関係で作用することがあり、このとき、耐性はUV-C処理で見られるような収量を犠牲にして達成される)ということである。
【0148】
本明細書で使用されるような「紫外線(UV)照射」との用語は、可視光よりも短いが、X線よりも長く、かつ、(3eVから124eVに相当する)10nmから400nmの範囲の間である波長を有する電磁放射を指す。UV照射スペクトルは、人間には見えないと考えられているため、約400nmから700nmのスペクトル内の可視光とは区別される。
【0149】
本明細書で使用されるような「UV-B照射」との用語は、とりわけ(UV-B範囲として本明細書で記載されるに)320nmから280nmの周波帯内の放射線を指す。これは、UV-C周波帯(280~100nm)とUV-A周波帯(400-320nm)から識別可能である。それは、UV-B照射を提供するが他のUV照射も含む自然の太陽光とは識別可能でなければならない。場合によっては、UV-B照射はLED光を介して照射される。
【0150】
本明細書で使用されるような「収穫可能な作物材料」との用語は、のちの目的のために、あるいはヒトまたは動物に消費されるために、収穫され得る植物に由来する任意の材料を指す。しばしば、作物材料は、食物として消費される、あるいは、のちの植栽または繁殖目的に使用される、収穫された種子である。収穫された材料はとしては、限定されないが、果物、野菜、木、低木、草、薬草、および上記の作物材料のいずれか1つの抽出物または成分が挙げられる。場合によっては、本開示は、実際に収穫される材料であるか、あるいは、収穫されることなく植物パフォーマンスを構築するために使用される材料である。耕作されることを意図していない材料の非限定的な例は森林再生である。収穫可能な作物材料のいくつかの非限定的な例は、レタス、豆、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、キュウリ、メロン、玉ねぎ、エンドウ、コショウ、カボチャ、ホウレンソウ、西洋カボチャ、スイートコーン、トマト、スイカ、アルファルファ、キャノーラ、トウモロコシ、綿、モロコシ、大豆、テンサイ、小麦、およびこれらの組み合わせである。
【0151】
「果物」は厳密には、植物の任意の種子含有器官を指す。非公式には、この用語は、場合によっては、通常収穫することができる材料を指す。
【0152】
本明細書で使用されるような「フラボノイド」との用語は、2つのフェニル環および複素環(C6-C3-C-6)からなる、15の炭素骨格の一般構造を有する植物の2次代謝産物のクラスを指す。フラボノイドは、場合によっては、その蓄積レベルの増加が植物ストレス耐性の増加に対応するように、ストレス耐性に関連付けられる。「改善された作物収量」、「改善された成長」、「改善された植物パフォーマンス」、あるいは「改善された耐久性」との用語は、本明細書では交換可能に使用される。こうした用語は、大きな果物、大きな茎、大きな葉、大きな花、あるいは上記のいずれかの任意の組み合わせを有することがある植物を指す。肥大化した植物の組織は、野生型の植物の少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、99%、またはそれ以上である。
【0153】
本明細書の「光強度」との用語は、限定されないが、放射強度、光度、放射照度、放射輝度、強度、明るさ、輝度、測光、および放射測定を含む、本明細書に記載される光の測定を指す。
【0154】
「放射強度」との用語は、ワット毎ステラジアン(W/sr)で測られた放射量を指す。
【0155】
「光度」との用語は、1ステラジアン(lm/sr)あるいは1カンデラ(cd)当たりのルーメンで測定された測光量を指す。
【0156】
「放射照度」との用語は、1平方メートル当たりのワット(W/m2)で測定された放射量を指す。
【0157】
「放射輝度」との用語は、強度(W・sr-1・m-2)を指す。
【0158】
「輝度」との用語は、放射輝度(lm・sr-1・m-2)に相当する測光を指す。
【0159】
「測光」との用語は、ヒトの眼に対するその認められた明るさの観点からの光の測定を指す。
【0160】
「明るさ」との用語は、供給源の輝度によって誘発された主観的な認知を指す。
【0161】
「標準レジメン」との用語は、業界基準を指す。
【0162】
ある数に関して使用されるような「約」との用語は、その数の10%以下からその数の10%以上までの範囲を指す。ある範囲に関して本明細書で使用されるような「約」との用語は、その表記された範囲の最低値の10%以下からその表記された最高値の10%以上までを指す。
【0163】
波長に関して本明細書で使用されるような「約」との用語は、その数字の1%以下からその数の1%以上までを指す。
【0164】
本明細書全体にわたって、「約」のこの定義適用は随意であり、「約任意のある数」とは、その数の+/-10%を指すものと理解され、代替的には、ちょうどその数、あるいはその数プラスその数の単一単位または他の近似値を意味するものと理解される。
【0165】
番号付けされた実施形態
番号付けされた実施形態1は、長期的な耐久性を改善するおよび/あるいは作物の収量ならびに/または品質を改善するために、植物苗を処理する方法を含み、上記方法は、のちの成長期の前に、植物苗を280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)照射に晒す工程を特徴とする。番号付けされた実施形態2は、番号付けされた実施形態1の方法を含み、ここで、紫外線照射を用いる植物苗の処理は屋内で実施される。番号付けされた実施形態3は、番号付けされた実施形態1-2の方法を含み、2-15日の範囲でUV光に植物苗を晒す工程をさらに含む。番号付けされた実施形態4は、番号付けされた実施形態1-3の方法を含み、UV光の繰り返し暴露に植物苗を晒す工程をさらに含む。番号付けされた実施形態5は、番号付けされた実施形態1-4の方法を含み、処理中に約12°C~35°Cの間で温度を維持する工程をさらに含む。番号付けされた実施形態6は、番号付けされた実施形態1-5の方法を含み、280-305nmの範囲内のUV波長への暴露をさらに含む。番号付けされた実施形態7は、番号付けされた実施形態1-6の方法を含み、280-290nmの範囲内のピークUV波長への暴露をさらに含む。番号付けされた実施形態8は、番号付けされた実施形態1-7の方法を含み、植物苗は果物と野菜の種である。番号付けされた実施形態9は、番号付けされた実施形態1-8の方法を含み、植物苗は、グリーンレタス、レッドレタス、トマト、キュウリ、ブロッコリー、薬草作物、およびナスを含む群から選択される。番号付けされた実施形態10は、植物苗へ紫外線(UV)照射を与えるためのデバイスを含み、上記デバイスは、280-310nmの範囲内の少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)照射を与えるように構成されることを特徴とする。番号付けされた実施形態11は、番号付けされた実施形態1-10のデバイスを含み、上記デバイスは、処置中に少なくとも1つの発光体の相対的位置および標的領域を変更する移動コンベアを含む。番号付けされた実施形態12は、番号付けされた実施形態1-11のデバイスを含み、発光体は少なくとも1つの発光ダイオード(LED)である。番号付けされた実施形態13は、番号付けされた実施形態1-12のデバイスを含み、デバイスは400~800nmの間の可視スペクトル中の少なくとも1つの波長を照射するように構成される。番号付けされた実施形態14は、番号付けされた実施形態1-13のデバイスを含み、デバイスは400~500nmの間の青色の可視スペクトル中の少なくとも1つの波長を照射するように構成される。番号付けされた実施形態15は、番号付けされた実施形態1-14のデバイスを含み、デバイスは655-680nmの間の赤色の可視スペクトル中の少なくとも1つの波長を照射するように構成される。番号付けされた実施形態16は、長期的な耐久性および/あるいは作物の収量ならびに/または作物の品質を改善する方法を含み、上記方法は、(a)後の成長期の前に、植物苗を280-310nmの間のみの少なくとも1つの波長を有する紫外線(UV)光に晒す工程;および、(b)後の成長期のために植物苗を選択する工程を特徴とする。番号付けされた実施形態17は、番号付けされた実施形態1-16の方法を含み、工程(b)は、見込みのある有益な特性を示す同様のUV処理を受ける苗あるいは関連する苗を選択するために、植物苗の耐久性および/または植物苗あるいは植物の結果として生じる作物収量あるいは作物品質を予測あるいは評価する工程を含む。番号付けされた実施形態19は、番号付けされた実施形態1-18のいずれか1つの処理の後の植物苗、植物、あるいは収穫可能な作物を含む。番号付けされた実施形態20は、耐久性と植物収量を改善するための方法を含み、植物材料に、280nmから290nmまでのUV波長に富化した光を照射する工程を含む。番号付けされた実施形態21は、番号付けされた実施形態1-20の方法を含み、植物材料はバラ科の植物の材料を含む。番号付けされた実施形態22は、番号付けされた実施形態1-21の方法を含み、バラ科の材料はイチゴ属の植物である。番号付けされた実施形態23は、番号付けされた実施形態1-22の方法を含み、植物材料は匍匐茎である。番号付けされた実施形態24は、番号付けされた実施形態1-23の方法を含み、植物材料は種子である。番号付けされた実施形態25は、番号付けされた実施形態1-24の方法を含み、植物材料は苗である。番号付けされた実施形態26は、番号付けされた実施形態1-25の方法を含み、植物材料は植物である。番号付けされた実施形態27は、番号付けされた実施形態1-26の方法を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態28は、番号付けされた実施形態1-27の方法を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態29は、番号付けされた実施形態1-28の方法を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態30は、番号付けされた実施形態1-29の方法を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態31は、番号付けされた実施形態1-30の方法を含み、光は少なくとも1日照射される。番号付けされた実施形態32は、番号付けされた実施形態1-31の方法を含み、光は少なくとも14日間照射される。番号付けされた実施形態33は、番号付けされた実施形態1-32の方法を含み、光は約14日間照射される。番号付けされた実施形態34は、番号付けされた実施形態1-33の方法を含み、収量は、改善された果物生重量、収穫された果物の改善された数、収穫され改善されたブリックス含有量、改善された果物幅、改善された果物長さ、改善された葉サイズ、改善された葉の表面積、改善された乾燥重量、改善された窒素含有量、改善されたシュート乾燥重量、改善されたシュート生重量、改善された根乾燥重量、改善された野菜発育、果実部分の改善された収量、果実部分の増加した重量、改善された耐久性、および、増加した種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態35は、番号付けされた実施形態1-34の方法を含み、収量は非UV-B照射種子の植物と比較して、少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態36は、番号付けされた実施形態1-35の方法を含み、耐久性は、暴風損害によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、日光暴露によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、病気によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、および、昆虫によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性からなる群から選択される。番号付けされた実施形態37は、虫害による損失に影響を与えることなく、農薬の使用を減少させることによって、作物を育てる方法を含み、上記方法は:(a)280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程;(b)標準的な農薬レジメンの95%以下を与える工程;および、(c)作物を収穫する工程であって、作物が標準的な農薬レジメンで提供されるがUV光で補われなかった比較可能な作物よりも大きな収量を与える、工程、を含む。番号付けされた実施形態38は、作物における耐久性と植物収量を改善するための方法を含み、上記方法は、(a)280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程;(b)農薬レジメンを提供する工程であって、農薬レジメンが標準的な農薬レジメンの50%以下である、工程;(c)作物を収穫する工程;および、(d)植物収量を測定する工程であって、作物が標準的な農薬レジメンで提供されるがUV光で補われなかった比較可能な作物よりも大きな収量を与える、工程、を含む。番号付けされた実施形態39は、番号付けされた実施形態1-38の方法を含み、植物材料はバラ科の植物からの植物材料を含む。番号付けされた実施形態40は、番号付けされた実施形態1-39の方法を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態41は、番号付けされた実施形態1-40の方法を含み、植物材料は匍匐茎である。番号付けされた実施形態42は、番号付けされた実施形態1-41の方法を含み、植物材料は種子である。番号付けされた実施形態43は、番号付けされた実施形態1-42の方法を含み、植物材料は苗である。番号付けされた実施形態44は、番号付けされた実施形態1-43の方法を含み、植物材料は植物である。番号付けされた実施形態45は、番号付けされた実施形態1-44の方法を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態46は、番号付けされた実施形態1-45の方法を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態47は、番号付けされた実施形態1-46の方法を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態48は、番号付けされた実施形態1-47の方法を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態49は、番号付けされた実施形態1-48の方法を含み、光は少なくとも1日照射される。番号付けされた実施形態50は、番号付けされた実施形態1-49の方法を含み、光は少なくとも14日間照射される。番号付けされた実施形態51は、番号付けされた実施形態1-50の方法を含み、光は約14日間照射される。番号付けされた実施形態52は、番号付けされた実施形態1-51の方法を含み、収量は、改善された果物生重量、収穫された果物の改善された数、収穫され改善されたブリックス含有量、改善された果物幅、改善された果物長さ、改善された葉サイズ、改善された葉の表面積、改善された乾燥重量、改善された窒素含有量、改善されたシュート乾燥重量、改善されたシュート生重量、改善された根乾燥重量、改善された野菜発育、果実部分の改善された収量、果実部分の増加した重量、改善された耐久性、および、増加した種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態52は、番号付けされた実施形態1-51の方法を含み、収量は非UV-B照射種子の植物と比較して、少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態53は、番号付けされた実施形態1-52の方法を含み、耐久性は、暴風損害によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、日光暴露によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、病気によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性、および、昆虫によって引き起こされたストレスに対する改善された耐性からなる群から選択される。番号付けされた実施形態54は、番号付けされた実施形態1-53の方法を含み、農薬レジメンは、標準農薬レジメンの60%以下である。番号付けされた実施形態55は、番号付けされた実施形態1-54の方法を含み、農薬レジメンは、標準農薬レジメンの70%以下である。番号付けされた実施形態56は、番号付けされた実施形態1-55の方法を含み、農薬レジメンは、標準農薬レジメンの80%以下である。番号付けされた実施形態57は、番号付けさた実施形態1-56のいずれか1つの作物を含む。番号付けされた実施形態58は、番号付けさた実施形態1-57のいずれか1つの畑を含む。番号付けされた実施形態59は、作物植物の果実成分の収量を改善するための方法を含み、上記方法は:果物が収穫される少なくとも7週間前に、280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化した光を、植物材料に照射する工程を含む。番号付けされた実施形態60は、番号付けされた実施形態1-59の方法を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態61は、番号付けされた実施形態1-60の方法を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態62は、番号付けされた実施形態1-61の方法を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態63は、番号付けされた実施形態1-62の方法を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態64は、番号付けされた実施形態1-63の方法を含み、光は少なくとも1日にわたって処理レジメ
ンを用いて照射される。番号付けされた実施形態65は、番号付けされた実施形態1-64の方法を含み、光は少なくとも14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態66は、番号付けされた実施形態1-59の方法を含み、光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態67は、番号付けされた実施形態1-66の方法を含み、光は一日あたり合計で約10時間照射される。番号付けされた実施形態68は、番号付けされた実施形態1-67の方法を含み、植物材料はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態69は、番号付けされた実施形態1-68の方法を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態70は、番号付けされた実施形態1-69の方法を含み、植物材料は果実植物由来である。番号付けされた実施形態71は、番号付けされた実施形態1-70の方法を含み、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態72は、番号付けされた実施形態1-71の方法を含み、植物材料は匍匐茎である。番号付けされた実施形態73は、番号付けされた実施形態1-72の方法を含み、植物材料は種子である。番号付けされた実施形態74は、番号付けされた実施形態1-73の方法を含み、植物材料は苗である。番号付けされた実施形態75は、番号付けされた実施形態1-74の方法を含み、植物材料は植物である。番号付けされた実施形態76は、番号付けされた実施形態1-75の方法を含み、改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態77は、番号付けされた実施形態1-76の方法を含み、改善された収量は果物生重量である。番号付けされた実施形態78は、番号付けされた実施形態1-77の方法を含み、果物生重量は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態79は、番号付けされた実施形態1-78の方法を含み、改善された収量は収穫された果物の数である。番号付けされた実施形態80は、番号付けされた実施形態1-79の方法を含み、収穫された果物の数は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも10%改善される。番号付けされた実施形態81は、番号付けされた実施形態1-80の方法を含み、改善された収量は開花する部分の増加である。番号付けされた実施形態82は、番号付けされた実施形態1-81の方法を含み、改善された収量は改善されたブリックス含有量である。番号付けされた実施形態83は、番号付けされた実施形態1-82の方法を含み、収量は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態84は、作物植物の果実成分の収量を改善するための方法を含み、上記方法は:植物材料の繁殖段階中に、280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化した光を、植物材料に照射する工程を含む。番号付けされた実施形態85は、番号付けされた実施形態1-84の方法を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態86は、番号付けされた実施形態1-85の方法を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態87は、番号付けされた実施形態1-86の方法を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態88は、番号付けされた実施形態1-87の方法を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態89は、番号付けされた実施形態1-88の方法を含み、光は少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態90は、番号付けされた実施形態1-89の方法を含み、光は少なくとも14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態91は、番号付けされた実施形態1-90の方法を含み、光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態92は、番号付けされた実施形態1-91の方法を含み、光は一日あたり合計で約10時間照射される。番号付けされた実施形態93は、番号付けされた実施形態1-92の方法を含み、植物材料はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態94は、番号付けされた実施形態1-93の方法を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態95は、番号付けされた実施形態1-94の方法を含み、植物材料は果実植物由来である。番号付けされた実施形態96は、番号付けされた実施形態1-95の方法を含み、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態97は、番号付けされた実施形態1-96の方法を含み、改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態98は、番号付けされた実施形態1-97の方法を含み、改善された収量は果物生重量である。番号付けされた実施形態99は、番号付けされた実施形態1-98の方法を含み、果物生重量は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態100は、番号付けされた実施形態1-99の方法を含み、改善された収量は収穫された果物の数である。番号付けされた実施形態101は、番号付けされた実施形態1-100の方法を含み、収穫された果物の数は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも10%改善される。番号付けされた実施形態102は、番号付けされた実施形態1-101の方法を含み、改善された収量は開花する部分の増加である。番号付けされた実施形態103は、番号付けされた実施形態1-102の方法を含み、改善された収量は改善されたブリックス含有量である。番号付けされた実施形態104は、番号付けされた実施形態1-103の方法を含み、改善された収量は非UV-B照射植物材料と比較して、少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態105は、番号付けされた実施形態1-104の方法を含み、改善された収量は光の照射から少なくとも1週間後に生じる。番号付けされた実施形態106は、番号付けされた実施形態1-105の方法を含み、改善された収量は、光の照射の1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、あるいは8週間後に生じる。番号付けされた実施形態107は、番号付けされた実施形態1-106の方法を含み、繁殖段階は匍匐茎を含む。番号付けされた実施形態108は、番号付けされた実施形態1-107の方法を含み、繁殖段階はシュートを含む。番号付けされた実施形態109は、番号付けされた実施形態1-108の方法を含み、繁殖段階は切り枝を含む。番号付けされた実施形態110は、作物植物の果実成分の収量を改善するための方法を含み、上記方法は:(a)280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程;および、(b)未処理の畑について予想される数の果物よりも増加した数の果物を採取する工程を含む。番号付けされた実施形態111は、番号付けされた実施形態1-110の方法を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態112は、番号付けされた実施形態1-111の方法を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態113は、番号付けされた実施形態1-112の方法を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態114は、番号付けされた実施形態1-113の方法を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態115は、番号付けされた実施形態1-114の方法を含み、光は少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態116は、番号付けされた実施形態1-115の方法を含み、光は少なくとも14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態117は、番号付けされた実施形態1-116の方法を含み、光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態118は、番号付けされた実施形態1-117の方法を含み、光は一日あたり合計で約10時間照射される。番号付けされた実施形態119は、番号付けされた実施形態1-118の方法を含み、植物材料はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態120は、番号付けされた実施形態1-119の方法を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態121は、番号付けされた実施形態1-120の方法を含み、植物材料は果実植物由来である。番号付けされた実施形態122は、番号付けされた実施形態1-121の方法を含み、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態123は、番号付けされた実施形態1-122の方法を含み、増加した果物の数は少なくとも5%増加する。番号付けされた実施形態124は、番号付けされた実施形態1-123の方法を含み、未処理の畑について予想される果物の数は全国平均によって決定される。番号付けされた実施形態125は、番号付けされた実施形態1-124の方法を含み、未処理の畑について予想される果物の数は成長領域の過去の平均によって決定される。番号付けされた実施形態126は、番号付けされた実施形態1-125の方法を含み、未処理の畑は隣接する畑を含む。番号付けされた実施形態127は、番号付けされた実施形態1-126の方法を含み、未処理の畑はほぼ同じサイズの畑を含む。番号付けされた実施形態128は、作物植物の果実成分の収量を改善するための方法を含み、上記方法は:280nmから290nmまでの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化にした光を、植物材料に照射する工程であって、収量が少なくとも5%改善される、工程を含む。番号付けされた実施形態129は、番号付けされた実施形態1-128の方法を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態130は、番号付けされた実施形態1-129の方法を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態131は、番号付けされた実施形態1-130の方法を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態132は、番号付けされた実施形態1-131の方法を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態133は、番号付けされた実施形態1-132の方法を含み、光は少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態134は、番号付けされた実施形態1-133の方法を含み、光は少なくとも14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態135は、番号付けされた実施形態1-134の方法を含み、光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態136は、番号付けされた実施形態1-135の方法を含み、光は一日あたり合計で約10時間照射される。番号付けされた実施形態137は、番号付けされた実施形態1-136の方法を含み、植物材料はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態138は、番号付けされた実施形態1-137の方法を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態139は、番号付けされた実施形態1-138の方法を含み、植物材料は果実植物由来である。番号付けされた実施形態140は、番号付けされた実施形態1-139の方法を含み、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態141は、番号付けされた実施形態1-140の方法を含み、改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積
、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態142は、番号付けされた実施形態1-141の方法を含み、改善された収量は果物生重量である。番号付けされた実施形態143は、番号付けされた実施形態1-142の方法を含み、改善された収量は収穫された果物の数である。番号付けされた実施形態144は、番号付けされた実施形態1-143の方法を含み、改善された収量は開花する部分の増加である。番号付けされた実施形態145は、番号付けされた実施形態1-144の方法を含み、改善された収量は改善されたブリックス含有量である。番号付けされた実施形態146は、番号付けされた実施形態1-145の方法を含み、改善された収量は非UV-B照射植物材料と比較される。番号付けされた実施形態147は、UV-Bを照射されない畑と比較して、280nm-290nmの範囲でUV-Bに富化した光の照射後に作物植物の果実成分の少なくとも10%改善された収量を有する畑を含む。番号付けされた実施形態148は、UV-Bを照射されない畑と比較して、280nm-290nmの範囲でUV-Bに富化した光の照射後に1エーカー当たり少なくとも50000パウンド以上の作物植物の果実成分を有する畑を含む。番号付けされた実施形態149は、番号付けされた実施形態1-148の畑を含み、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの95%以下が投与される。番号付けされた実施形態150は、番号付けされた実施形態1-149の畑を含み、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの80%以下が投与される。番号付けされた実施形態151は、番号付けされた実施形態1-150の畑を含み、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの70%以下が投与される。番号付けされた実施形態152は、番号付けされた実施形態1-151の畑を含み、標準的な肥料レジメン、標準的な農薬レジメン、標準的な除草剤レジメン、標準的な殺虫剤レジメン、および標準的な水レジメンの少なくとも1つの60%以下が投与される。番号付けされた実施形態153は、番号付けされた実施形態1-152の畑を含み、光は280nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態154は、番号付けされた実施形態1-153の畑を含み、光は290nmのUV波長に富化される。番号付けされた実施形態155は、番号付けされた実施形態1-154の畑を含み、光は青い光を含む。番号付けされた実施形態156は、番号付けされた実施形態1-155の畑を含み、光は赤い光を含む。番号付けされた実施形態157は、番号付けされた実施形態1-156の畑を含み、光は少なくとも1日にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態158は、番号付けされた実施形態1-157の畑を含み、光は少なくとも14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態159は、番号付けされた実施形態1-158の畑を含み、光は約14日間にわたって処理レジメンを用いて照射される。番号付けされた実施形態160は、番号付けされた実施形態1-159の畑を含み、光は一日あたり合計で約10時間照射される。番号付けされた実施形態161は、番号付けされた実施形態1-160の畑を含み、作物植物はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態162は、番号付けされた実施形態1-161の畑を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態163は、番号付けされた実施形態1-162の畑を含み、作物植物はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態164は、番号付けされた実施形態1-163の畑を含み、改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態165は、番号付けされた実施形態1-164の畑を含み、改善された収量は果物生重量である。番号付けされた実施形態166は、番号付けされた実施形態1-165の畑を含み、改善された収量は収穫された果物の数である。番号付けされた実施形態167は、番号付けされた実施形態1-166の畑を含み、改善された収量は開花する部分の増加である。番号付けされた実施形態168は、番号付けされた実施形態1-167の畑を含み、改善された収量は改善されたブリックス含有量である。番号付けされた実施形態169は、作物植物の果実成分の収量を改善するための方法を含み、上記方法は:処理レジメンに植物材料を晒す工程であって、処理レジメンが、280nm-295nmの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化された光、および、植物材料からの処理距離、ならびに、約30mm-約120mmの範囲の光源、1秒あたり約40-60mmの範囲の移動光源の速度、約90~約280秒の範囲の光源タイミングサイクル、1日当たり約380-約500のサイクルの範囲での1日当たりのサイクル数、約15-約40umol cm-2s-1の範囲のUV波長の放射照度、約440nm-約460nmの青い光の波長、約30-約150umol m-2s-1の青い光の放射照度、約640nm-約680nmの範囲の赤い光の波長、約60~約300umol m-2s-1の範囲の赤い光の放射照度、および約5-約20日の範囲の処理レジメンの日数の少なくとも1つを含む、工程を含んでいる。番号付けされた実施形態170は、番号付けされた実施形態1-169の方法を含み、少なくとも1つのUV波長は282nmでピークに達している。番号付けされた実施形態171は、番号付けされた実施形態1-170の方法を含み、少なくとも1つのUV波長は285nmでピークに達している。番号付けされた実施形態172は、番号付けされた実施形態1-171の方法を含み、少なくとも1つのUV波長は287nmでピークに達している。番号付けされた実施形態173は、番号付けされた実施形態1-172の方法を含み、少なくとも1つのUV波長は291nmでピークに達している。番号付けされた実施形態174は、番号付けされた実施形態1-173の方法を含み、少なくとも1つのUV波長は292nmでピークに達している。番号付けされた実施形態175は、番号付けされた実施形態1-174の方法を含み、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態176は、番号付けされた実施形態1-175の方法を含み、植物材料は匍匐茎である。番号付けされた実施形態177は、番号付けされた実施形態1-176の方法を含み、植物材料は種子である。番号付けされた実施形態178は、番号付けされた実施形態1-177の方法を含み、植物材料は苗である。番号付けされた実施形態179は、番号付けされた実施形態1-178の方法を含み、植物材料は植物である。番号付けされた実施形態180は、番号付けされた実施形態1-179の方法を含み、作物植物はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態181は、番号付けされた実施形態1-180の方法を含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態182は、番号付けされた実施形態1-181の方法を含み、作物植物はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態183は、番号付けされた実施形態1-182の方法を含み、改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態184は、番号付けされた実施形態1-183の方法を含み、改善された収量は果物生重量である。番号付けされた実施形態185は、番号付けされた実施形態1-184の方法を含み、改善された収量は収穫された果物の数である。番号付けされた実施形態186は、番号付けされた実施形態1-185の方法を含み、改善された収量は開花する部分の増加である。番号付けされた実施形態187は、番号付けされた実施形態1-186の方法を含み、改善された収量は改善されたブリックス含有量である。番号付けされた実施形態188は、番号付けされた実施形態1-187の方法を含み、改善された収量が少なくとも5%改善される。番号付けされた実施形態189は、280nm-295nmの範囲の少なくとも1つのUV波長に富化された光を含む処置レジメンを植物材料に施すように、および、植物材料からの処理距離、ならびに、約30mm-約120mmの範囲の光源、1秒あたり約40-60mmの範囲の移動光源の速度、約90~約280秒の範囲の光源タイミングサイクル、1日当たり約380-約500のサイクルの範囲での1日当たりのサイクル数、約15-約40umol cm-2s-1の範囲のUV波長の放射照度、約440nm-約460nmの青い光の波長、約30-約150umol m-2s-1の青い光の放射照度、約640nm-約680nmの範囲の赤い光の波長、約60~約300umol m-2s-1の範囲の赤い光の放射照度、および約5-約20日の範囲の処理レジメンの日数の少なくとも1つを制御するように構成されたデバイスを含む。番号付けされた実施形態190は、番号付けされた実施形態1-189のデバイスを含み、少なくとも1つのUV波長は282nmでピークに達している。番号付けされた実施形態191は、番号付けされた実施形態1-190のデバイスを含み、少なくとも1つのUV波長は285nmでピークに達している。番号付けされた実施形態192は、番号付けされた実施形態1-191のデバイスを含み、少なくとも1つのUV波長は287nmでピークに達している。番号付けされた実施形態193は、番号付けされた実施形態1-192のデバイスを含み、少なくとも1つのUV波長は291nmでピークに達している。番号付けされた実施形態194は、番号付けされた実施形態1-193のデバイスを含み、少なくとも1つのUV波長は292nmでピークに達している。番号付けされた実施形態195は、番号付けされた実施形態1-194のデバイスを含み、植物材料はトマト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態196は、番号付けされた実施形態1-195のデバイスを含み、植物材料は匍匐茎である。番号付けされた実施形態197は、番号付けされた実施形態1-196のデバイスを含み、植物材料は種子である。番号付けされた実施形態198は、番号付けされた実施形態1-197のデバイスを含み、植物材料は苗である。番号付けされた実施形態199は、番号付けされた実施形態1-198のデバイスを含み、植物材料は植物である。番号付けされた実施形態200は、番号付けされた実施形態1-199のデバイスを含み、作物植物はバラ科の植物に由来する。番号付けされた実施形態201は、番号付けされた実施形態1-200のデバイスを含み、バラ科の植物はイチゴ属である。番号付けされた実施形態202は、番号付けされた実施形態1-201のデバイスを含み、作物植物はトマ
ト、イチゴ、およびアサの少なくとも1つに由来する。番号付けされた実施形態203は、番号付けされた実施形態1-202のデバイスを含み、改善された収量は、果物生重量、収穫された果物の数、ブリックス含有量、果物幅、果物長さ、葉サイズ、葉の表面積、乾燥重量、窒素含有量、シュート乾燥重量、シュート生重量、根乾燥重量、野菜発育、果実部分の収量、果実部分の重量、耐久性、および、種子発芽速度からなる群から選択される。番号付けされた実施形態204は、番号付けされた実施形態1-203のデバイスを含み、改善された収量は果物生重量である。番号付けされた実施形態205は、番号付けされた実施形態1-204のデバイスを含み、改善された収量は収穫された果物の数である。番号付けされた実施形態206は、番号付けされた実施形態1-205のデバイスを含み、改善された収量は開花する部分の増加である。番号付けされた実施形態207は、番号付けされた実施形態1-206のデバイスを含み、改善された収量は改善されたブリックス含有量である。番号付けされた実施形態208は、番号付けされた実施形態1-207のデバイスを含み、改善された収量が少なくとも5%改善される。
【実施例0166】
実施例1-耐久性および/あるいは作物の収量を増加させるためのUV光の使用の例
【0167】
グリーンレタスの植物を、バーミキュライトにおいて発芽させ、子葉の出現後に、標準的な鉢植え用の混合土(potting mixture)に移した。植物を、14時間/10時間の明/暗の光周期で10日間、400μmol m-2s-1の可視光強度下で維持した。その後、LED(発光ダイオード)アレイを使用して、290nmでピークに達する狭帯域のUV適用量に植物を晒した。同時に、LED(発光ダイオード)アレイを使用して、354nmでピークに達する狭帯域のUV適用量に、同じ個体数のレタス植物の一部を暴露した。
【0168】
背景可視光に晒されている時間と同じ時間で7日間、UV適用量に植物を晒した。7日間のUV処理の終わりに、平均耐久性指数(H)の3つの測定変量の評価のために、破壊的に(destructively)収穫された植物を選択しながら、これらの植物を、隣接した屋外の畑の耕運機で耕した床土(rotivated soil bed)に植えた。
【0169】
その後、植物を畑に残して、11週間、畑の気象条件に持ちこたえさせた。6つの反り返った(replicate)植物を、総シュート生重量(すなわち、茎と葉の組み合わせ)について、11週間の畑での生育の最後に評価した。総シュート生重量は、多くの作物植物の最終的な収穫高の大きさの重要な指標である。
【0170】
その結果を以下の表1に示す。本開示に従って290nmのUV光で処理されたサンプルが、(UV-Bスペクトル外の)354nmのUV光で処理されたサンプルと比較して、畑において11週で総シュート生重量の劇的な増加を示すことは明白である。
【0171】
比較してみると、7日間のUV処理期間の終わりに本開示に従って耐久性指数を使用して判定されるH値は、長期的な植物の耐久性と、作物の収量および/あるいは品質のための有用な予測および/あるいは選択方法を提供すると示されている。本実施例では、H値は、354nmで処理されたサンプルの2.96のH値と比較して、本開示に従って290nmで処理されたサンプルでは3.04である。2つのサンプル間の0.08の差は、耐久性のほぼ10%の増加の予測に相当する。この予測は、温室からの移送後11週目に畑で見られる予備的な結果によく一致している。
【0172】
レタスのみを予備的研究で試験したが、多くの他の作物および/あるいは他の植物が観察された同じ有益な結果を示すことが予想される。さらに異なる種にわたって本開示を例示するために、様々な野菜作物および薬草において進行中の試験が実行されている。
【0173】
【0174】
実施例2-グリーンレタスの病気と畑で評価された生重量
【0175】
上に記載されるように育てられたグリーンレタスの苗を、(本開示に従った)UV処理の24時間後に、Sclerotinaの菌類病を持っているレタス畑の植栽用地に植えた。ムービングライトアレイ処理の方法を、ニュージーランド特許出願第621039号に従って使用した。UV適用量レジメンは、[303nmのピーク波長で]0.16798W m-2s-1を使用して、2週齢の植物における7日間(12時間オン/12時間オフ)の処理を含んだ。UV処理が終了した24時間後に、未処理の苗と比較して、本開示に従ったUV処理をした苗の植物の「耐久性」を判定するために、評価を行った。表2における結果は、葉面積(または耐久性指数の要素としての「SLA」)が、UV処理の直後に処理された苗で縮小したことを示し、これは、耐久性の増加が達成された指標である。
【0176】
【0177】
病気発生率と生重量を、その後、処理の5週間後にすべての植物で評価した。その結果を以下の表3と表3Aで示す。
【0178】
結果は、UV処理したレタス苗が、評定尺度によって評価される、生重量の増加と菌類に対するより大きな耐性を示しており、病気感染の特定の重症度を示す植物の数についても記載している。
【0179】
【0180】
【0181】
実施例3-赤いレタスの耐久性と作物収量の評価
【0182】
上記のように育てられ、その後、UV処理後に畑に植えられたレッドレタスの苗に対して試験を行い、対照群と比較して、主張されるようなUV処理の効果を判定した。ムービングライトアレイ処理の方法を、ニュージーランド特許出願第621039号に従って使用した。UV適用量レジメンは、[286nmのピーク波長で]0.06374W m-2s-1を使用して、2週齢の植物における7日間(12時間オン/12時間オフ)の処理を含んだ。
【0183】
その結果を以下の表4に示す。9日間の屋外の静置期間(standing period)後に、UV処理した植物では3.08のH値が測定された。さらに、UV処理したサンプルは、処理の9日後と植栽の5週間後の最終収穫時に、UVなしの対照と比較して、生重量と葉面積の明らかな改善を示した。
【0184】
【0185】
実施例4-キュウリの耐久性と作物収量の評価
【0186】
(上に記載されるような栽培条件を使用して)キュウリの苗に対して試験を行い、対照群と比較して主張されるようなUV処理の効果を判定した。ムービングライトアレイ処理の方法を、ニュージーランド特許出願第621039号に従って使用した。UV適用量レジメンは、[286nmのピーク波長で]0.06374W m-2s-1を使用して、2週齢の植物における7日間(12時間オン/12時間オフ)の処理を含んだ。結果を以下の表5に示す。UV処理したサンプルは、(屋外での生育期中の)処理の7日後に、UVなしで処理したサンプルよりも低い生重量を示した。しかし、12日目までに、UV処理したサンプルは、UVなしで処理したサンプルで観察された生重量値よりも高い生重量値を示した。植物の葉面積も、未処理のサンプルと比較して、UV処理したサンプルにおいて7日目から12日目の間に、より増大した。本例は、処理後の数日間(または週)の植物生産性に関するUV処理方法の「飛躍的に進歩させる(springboard)」効果を示す。
【0187】
【0188】
キュウリの耐久性を評価するためにさらなる試験を行った。結果を以下の表6に示す。結果は、本開示にかかるUV処理が、キュウリの植物の耐久性の改善に結びついたことを示す。
【0189】
【0190】
1回の処理当たり合計で49の植物を評価した:%は、12日目まで特定のストレススコアを有する植物の数である。
【0191】
実施例5-トマトの耐久性と作物収量の評価
【0192】
(上に記載されるように育てられた)トマト苗に対して試験を行い、対照植物と比較して主張されるようなUV処理の効果を判定した。ムービングライトアレイ処理の方法を、ニュージーランド特許出願第621039号に従って使用した。UV適用量レジメンは、[286nmのピーク波長で]0.06374W m-2s-1を使用して、3週齢の植物における7日間(12時間オン/12時間オフ)の処理を含んだ。
【0193】
その結果を以下の表7に示す。7日目に測定されたときに、UV処理したサンプルは、UVなしで処理したサンプルと比較して、生重量、葉面積および乾燥重量の著しい増加を示した。これは、UV処理の7日後の3.55の全体的なH値に等しかった。これは、トマト苗のUV処理の結果として、収穫時の収量が全体的な増加したことを支持している。これを例証するために、6日間の屋外の静置期間後に植物バイオマスをさらに収穫した。この収穫は、記載される植物生育の増加がUV処理の完了後にも継続したことを示した。
【0194】
【0195】
実施例6-ナスの耐久性と作物収量の評価
【0196】
(上に記載されるように育てられた)ナス苗に対して試験を行い、対照群と比較して主張されるようなUV処理の効果を測定した。ムービングライトアレイ処理の方法を、ニュージーランド特許出願第621039号に従って使用した。UV適用量レジメンは、[286nmのピーク波長で]0.06374W m-2s-1を使用して、3週齢の植物における7日間(12時間オン/12時間オフ)の処理を含んだ。
【0197】
その結果を以下の表8に示す。(UV処理の直後の)7日目に測定されたときに、UV処理したサンプルは、UVなしでの処理サンプルと比較して、生重量、葉面積、および乾燥重量で類似した値あるいはより低い値を示した。しかし、6日間の屋外の静置期間後の6日目の最終収穫までに、生重量、葉面積、乾燥重量、および比葉重はすべて、UVなしでの処理サンプルで見られる値を越えて増加した。したがって、耐久性指数(または植物の生育に関連する変数のいずれか1つまたは任意の数)から有益な結果を観察することができ、これは、UV処理の7日後の収穫時に3.01のH値を示している。データは、ナス苗のUV処理の結果として収穫時の収量が全体的に増加したことを支持している。
【0198】
【0199】
実施例7-有益な効果についてのUVスペクトルの評価
【0200】
グリーンレタスにおける(耐久性の基準としての)植物生育の調節のための有用なUV波長領域を評価するために、実験を行った。(耐久性指数の要素としての)シュートの乾燥重量を評価することよって、これを測定した。レタス植物を、上に記載されるように生育し、6日間、一連のLED(発光ダイオード)アレイを使用して、(表9にリストされる)選択された波長ピークで広範囲のUV適用量(各波長につき3回の用量)に暴露した。UVに暴露されなかった対照植物を、UV処理した植物との比較に使用した。シュートの総乾燥重量を、照射期間後に測定した。茎葉の乾燥重量の測定を、1波長帯当たりの適用量応答を推定するために、未処理の対照と相対的に表した。この後に、用量応答を、上記の適用量範囲応答に基づいて進展させた。その後、選択された異なる波長の相対的な適用量に基づく応答を、303nmでゼロに正規化し、耐久性のこの態様のためにスペクトル感度の記述を引き出すために補間した(または量子効果(Quantum Effectiveness);言いかえると、増加した値は、その与えられた波長のためのシュートの乾燥重量の増加を示す)。この補間の結果は表10にあり、明瞭性の便宜上
図1に図示される。290nm未満の波長で耐久性のこの特性の改善の急激な低下があり、耐久性のこの特性に対するスペクトル感度が、304nmで<1.0まで低下することが観察され得る。
【0201】
【0202】
表10は、グリーンレタスの植物成長の調節のための補間された量子効果の表を示す。この例の量子効果の値を補間するために線形補間を使用したが、量子効果の値の間を補間するために使用可能な様々な方法があることが理解されるべきである。
【0203】
【0204】
【0205】
シュートの乾燥重量の測定を、7日間の照射処置の終わりに、および屋外環境での植物の続く生涯の一時期の前に行った。290nm-354nmの波長を使用し、予備結果を
図1に示す。この予備的研究において、使用されるLEDが290nmで最低のピーク照射を有したために、280nm-290nmの波長を試験しなかった。しかしながら、280nmへの上向きの傾向が見られ、それが合理的に予期され得ることが、
図1の曲線から分かる。
【0206】
同様の研究(以下の表11に示される結果)では、280nm-310nmのUV-B波長の主張された範囲外の小さな変動であっても、幼苗期での耐久性指数の実質的減少(3.76から2.79まで)および(未処理の対照植物の%として測定された)70日目の最終収穫時に植物の葉面積の改善の損失および/あるいは欠如につながり得ることが示されている。さらに、上記の補間された例のように、幼苗期の植物の乾燥重量は、所望の処理の波長領域内で実質的に改善された。
【0207】
【0208】
実施例8-イチゴ栽培品種へのUV-B照射
【0209】
イチゴ苗におけるUV-B処理の効果を評価した。2つの生産システムにおいて、280nmあるいは290nmのUV-B波長をイチゴ苗に対して試験した。UV-B照射には、同時の赤色光および青色光の照射が伴った。イチゴ苗は挿し木方法を使用して繁殖され、匍匐茎として処理されたイチゴの子苗であった。2つの生産システム:水耕システムおよび土壌システムを使用した。水栽システムは土壌がなく、液体の増殖培地を含んでいた。土壌システムはポット中の匍匐茎から成長したイチゴ苗を含んでいた。
【0210】
植物は、果物が採取され、様々なパラメーターについて評価される間、成長した。合計10時間のUV/光の光周期を使用して、UV/光処置を14日間行った。光周期は、標準的な温室で実行される周期的な移動する光処理を含んだ。
【0211】
水栽システムについては、10の植物を実験1に使用し、10の植物を実験2に使用した。表12および表13を参照。アルビオンイチゴ栽培品種を実験1に使用し、モントレー(Monterey)イチゴ栽培品種を実験2に使用した。試験期間の終わりに植物を収穫した。表12および表13に列挙されるような測定値が得られた。試験期間は約10週間続いた。実験1および実験2の各々で収穫された果物の総数は、各実験で130より多かった。実験1および実験2の各々で得られたサンプルの総数は、各実験で約30であった。実験1および実験2のデータが表12および表13に示される。実験1および実験2のための異なる波長の変化率の要約が表14に示される。
【0212】
【0213】
【0214】
【0215】
【0216】
これらの結果は、UV照射が植物成長および果実生産に良い影響を及ぼすことを示し、これは、UV-B処理が植物収量と植物耐久性の両方を増大させるという本明細書の開示に一致している。
【0217】
土壌システムについては、カマローザ(Camarosa)イチゴ栽培品種を使用した。合計15の植物を使用した。表15に示されるように、試験期間の終わりに植物を収穫し、測定した。試験期間は約12週間続いた。サンプルを試験期間中に複数の時点で収穫した。28の時点があり、各時点でサンプリングされた果実の数は40未満であった。上記実験からのデータが表15に示される。実験の変化率の要約が表16および
図2に示される。
【0218】
【0219】
【0220】
水栽システムのデータは、果物生重量(FW)が、対照と比較して、重量16グラムよりも多い果物の割合、7(%果物ブリックス7最小値)を超えるブリックス平均を有する果物の割合、果径が25mmより大きく、7のブリックスを有する果物の割合、果径が25mmより大きく、7のブリックスを有する果物の割合、および16グラムを超える生体重が、280nmおよび290nmのUV-B処置の後に増加したことを示した。土壌システムからのデータは、1つの植物当たりの収穫された果物の数において有意な増加(p<.05)があったことを示した。乾燥重量として測定される、約26%の植物バイオマスにも有意な増加があった(
図2)。
【0221】
この例は、生産性の改善されたイチゴのパラメーターが、UV-B照射後の土壌内で成長したイチゴの個体数および水耕により成長したイチゴの個体数において達成されることを実証する。これらの結果は、UV照射が植物成長および果実生産に良い影響を及ぼすことを示し、これは、UV-B処理が植物収量と植物耐久性の両方を増大させるという本明細書の開示に一致している。
【0222】
この例は、UVによる種子の処理が、乾燥あるいは塩分のストレス等の、成長環境において遭遇する収量を制限するストレスに対する保護を提供すること、および、本開示の利点が、UV-B波長帯内の異なる波長での処理を用いることで達成され得ることを支持する。
【0223】
実施例9-処理レジメン
【0224】
例示的な処理レシピが表17-27に示される。
【0225】
【0226】
【0227】
【0228】
【0229】
【0230】
【0231】
【0232】
【0233】
【0234】
【0235】
【0236】
本開示の態様は、ほんの一例として記載されており、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、変更および追加がなされる得ることを理解されたい。