(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023139109
(43)【公開日】2023-10-03
(54)【発明の名称】プリント回路基板及びこれを含む電子素子パッケージ
(51)【国際特許分類】
H05K 3/34 20060101AFI20230926BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20230926BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20230926BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
H05K3/34 502D
H05K1/02 D
H05K1/14 A
H01L23/12 N
【審査請求】有
【請求項の数】32
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023117442
(22)【出願日】2023-07-19
(62)【分割の表示】P 2018088888の分割
【原出願日】2018-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2017-0148270
(32)【優先日】2017-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オー、ヨーン
(72)【発明者】
【氏名】コー、ヨウン-クク
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン-フーン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】パッケージ基板との結合力が向上したプリント回路基板及びこれを含む電子素子パッケージを提供する。
【解決手段】プリント回路基板は、絶縁層110と回路層121とで構成された積層体100と、積層体100の一面に積層された第1ソルダーレジスト層200と、第1ソルダーレジスト層200を貫通して積層体の一面上に形成され、回路層121に電気的に接続するバンプ140と、第1ソルダーレジスト層200上に積層され、バンプ140の一面を露出させる開口部320を備えた第2ソルダーレジスト層310と、を含む。プリント回路基板はまた、積層体100の他面に形成された回路層122をカバーする第3ソルダーレジスト層400を有し、積層体100の他面に形成された回路層122が積層体100の他面よりも突出した場合、第3ソルダーレジスト層400は、突出した回路層122よりも高く積層される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と回路層とで構成された積層体と、
前記積層体の一面に積層された第1ソルダーレジスト層と、
前記第1ソルダーレジスト層を貫通して前記積層体の一面上に形成され、前記回路層に電気的に接続するバンプと、
前記第1ソルダーレジスト層上に積層され、前記バンプの一面を露出する開口部を備えた第2ソルダーレジスト層と、を含み、
前記第2ソルダーレジスト層の厚さは、前記第1ソルダーレジスト層の厚さよりも大きい、プリント回路基板。
【請求項2】
前記第1ソルダーレジスト層を貫通する第1キャビティと、
前記第2ソルダーレジスト層を貫通し、前記第1キャビティに対応する第2キャビティと、をさらに含む請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記回路層のうちの前記積層体の一面に形成された回路層の一部は、前記第1キャビティ及び前記第2キャビティを介して露出する請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1キャビティの横断面積は、前記第2キャビティの横断面積よりも小さい請求項2または3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記バンプは、前記第1キャビティの外側に位置する請求項2から4のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記絶縁層は、複数形成され、
前記回路層は、前記複数の絶縁層のそれぞれに形成され、
前記積層体は、前記回路層に接続するビアをさらに含む請求項1から5のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記回路層のうちの前記絶縁層の一面に形成された回路層は、前記絶縁層内に埋め込まれる請求項1から6のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記積層体の他面に積層された第3ソルダーレジスト層をさらに含む請求項1から7のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第3ソルダーレジスト層上に積層された第4ソルダーレジスト層をさらに含む請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第3ソルダーレジスト層上に補強材が形成された請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記補強材は、前記第3ソルダーレジスト層及び前記第4ソルダーレジスト層により覆われる請求項10に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記補強材は、前記回路層と同じ金属を含む金属により形成された請求項10または11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第3ソルダーレジスト層には、前記回路層のうちの前記積層体の他面に形成された回路層を露出する第1開口が形成され、
前記第4ソルダーレジスト層には、前記第1開口に対応する第2開口が形成された請求項9から12のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第1開口の横断面積は、前記第2開口の横断面積よりも小さい請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記第3ソルダーレジスト層の厚さは、前記第1ソルダーレジスト層の厚さよりも大きい請求項8から14のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
電子素子が実装されるプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接合されるパッケージ基板と、を含み、
前記プリント回路基板は、
絶縁層と回路層とで構成された積層体と、
前記積層体の一面に積層された第1ソルダーレジスト層と、
前記第1ソルダーレジスト層を貫通して前記積層体の一面上に形成され、前記回路層に電気的に接続するバンプと、
前記第1ソルダーレジスト層上に積層され、前記バンプの一面を露出する開口部を備えた第2ソルダーレジスト層と、を含み、
前記第2ソルダーレジスト層の厚さは、前記第1ソルダーレジスト層の厚さよりも大きい、電子素子パッケージ。
【請求項17】
前記第1ソルダーレジスト層を貫通する第1キャビティと、
前記第2ソルダーレジスト層を貫通し、前記第1キャビティに対応する第2キャビティと、をさらに含み、
前記電子素子は、前記第1キャビティ及び前記第2キャビティ内に挿入される請求項16に記載の電子素子パッケージ。
【請求項18】
前記電子素子は、前記回路層のうちの前記積層体の一面に形成された回路層の一部上に導電性部材を媒介にして実装される請求項17に記載の電子素子パッケージ。
【請求項19】
前記第1キャビティの横断面積は、前記第2キャビティの横断面積よりも小さい請求項17または18に記載の電子素子パッケージ。
【請求項20】
前記バンプは、前記電子素子の外側に位置する請求項17から19のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項21】
前記絶縁層は、複数形成され、
前記回路層は、前記複数の絶縁層のそれぞれに形成され、
前記積層体は、前記回路層に接続するビアをさらに含む請求項16から20のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項22】
前記回路層のうちの前記絶縁層の一面に形成された回路層は、前記絶縁層内に埋め込まれる請求項16から21のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項23】
前記積層体の他面に積層された第3ソルダーレジスト層をさらに含む請求項16から22のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項24】
前記第3ソルダーレジスト層上に積層された第4ソルダーレジスト層をさらに含む請求項23に記載の電子素子パッケージ。
【請求項25】
前記第3ソルダーレジスト層上には、補強材が形成された請求項24に記載の電子素子パッケージ。
【請求項26】
前記補強材は、前記第3ソルダーレジスト層及び前記第4ソルダーレジスト層により覆われる請求項25に記載の電子素子パッケージ。
【請求項27】
前記補強材は、前記回路層を形成する金属と同じ金属により形成された請求項25または26に記載の電子素子パッケージ。
【請求項28】
前記第3ソルダーレジスト層には、前記回路層のうちの前記積層体の他面に形成された回路層を露出する第1開口が形成され、
前記第4ソルダーレジスト層には、前記第1開口に対応する第2開口が形成された請求項24から27のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項29】
前記第1開口の横断面積は、前記第2開口の横断面積よりも小さい請求項28に記載の電子素子パッケージ。
【請求項30】
前記第3ソルダーレジスト層の厚さは、前記第1ソルダーレジスト層の厚さよりも大きい請求項23から29のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項31】
前記バンプ上に形成され、前記プリント回路基板と前記パッケージ基板とを接合する接合部材をさらに含む請求項16から30のいずれか一項に記載の電子素子パッケージ。
【請求項32】
前記接合部材は、前記第1ソルダーレジスト層よりも高く位置して前記第1ソルダーレジスト層と接触しない請求項31に記載の電子素子パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板(printed circuit board)及びこれを含む電子素子パッケージ(electronic component package)に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージング技術の発達により、パッケージ基板は超高密度及び小型化されており、これにより、POP(Package On Package)基板のソルダーボールのピッチや高さが減少している。ピッチ及び高さの小さいソルダーボールを用いてPOP基板を実現するためにインターポ-ザ(interposer)基板を使用することもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、パッケージ基板との結合力が向上したプリント回路基板及びこれを含む電子素子パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面によれば、絶縁層と回路層とで構成された積層体と、上記積層体の一面に積層された第1ソルダーレジスト層と、上記第1ソルダーレジスト層を貫通して上記積層体の一面上に形成され、上記回路層に電気的に接続するバンプと、上記第1ソルダーレジスト層上に積層され、上記バンプの一面を露出する開口部を備えた第2ソルダーレジスト層と、を含むプリント回路基板が提供される。
【0006】
本発明の他の側面によれば、電子素子が実装されるプリント回路基板と、上記プリント回路基板に接合されるパッケージ基板と、を含み、上記プリント回路基板は、絶縁層と回路層とで構成された積層体と、上記積層体の一面に積層された第1ソルダーレジスト層と、上記第1ソルダーレジスト層を貫通して上記積層体の一面上に形成され、上記回路層に電気的に接続するバンプと、上記第1ソルダーレジスト層上に積層され、上記バンプの一面を露出する開口部を備えた第2ソルダーレジスト層と、を含む電子素子パッケージが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施例に係るプリント回路基板の断面図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る電子素子パッケージの断面図である。
【
図3】本発明の他の実施例に係るプリント回路基板の断面図である。
【
図4】本発明の他の実施例に係る電子素子パッケージの断面図である。
【
図5】本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を示す図である。
【
図6】本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を示す図である。
【
図7】本発明の他の実施例に係るプリント回路基板の製造工程を示す図である。
【
図8】本発明の他の実施例に係るプリント回路基板の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明白に表現しない限り、複数の表現を含む。
【0009】
本出願において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0010】
また、明細書の全般にわたって、「上に」とは、対象部分の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力方向を基準にして上側に位置することを意味するものではない。
【0011】
また、「結合」とは、各構成要素の間の接触関係において、各構成要素が物理的に直接接触する場合のみを意味するものではなく、他の構成が各構成要素の間に介在され、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触している場合まで包括する概念として使用する。
【0012】
第1、第2等の用語は、多様な構成要素を説明するために用いたものであって、上記構成要素が上記用語により限定されることはない。上記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別するための目的にのみ使用される。
【0013】
図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上任意に示したものであって、本発明が必ずしもそれらに限定されることはない。
【0014】
本発明に係るプリント回路基板及びこれを含む電子素子パッケージの実施例を添付図面を参照して詳細に説明し、添付図面を参照して説明するに当たって、同一または対応する構成要素には同一の図面符号を付し、これに対する重複説明を省略する。
【0015】
また、以下に説明した本発明のそれぞれの実施例は、必ずしも1つの実施例のみを示す概念ではなく、それぞれの実施例に対して従属されている実施例を包括する概念として理解しなければならない。
【0016】
図1は、本発明の一実施例に係るプリント回路基板の断面図であり、
図2は、本発明の一実施例に係る電子素子パッケージの断面図である。
【0017】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係るプリント回路基板は、積層体と、第1ソルダーレジスト層と、バンプと、第2ソルダーレジスト層と、を含み、第3ソルダーレジスト層をさらに含むことができる。
【0018】
積層体100は、絶縁層110と回路層120とで構成され、一面及び他面を有する。ここで、積層体100の一面及び他面は、側面を除いた、互いに対向する両面を意味する。以下、本発明において積層体100の一面とは、電子素子600が実装される面であって他のパッケージ基板(
図2の800参照)と対向する面であり、他面とは、メインボードと接合する面である。
図1に基づいて積層体100の上面が一面であり、下面が他面になる。
【0019】
積層体100の絶縁層110は、樹脂等の絶縁物質で組成される資材であって、薄い板状である。絶縁層110の樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の様々な素材を用いることができ、具体的には、エポキシ樹脂またはポリイミドなどが挙げられる。ここで、エポキシ樹脂には、例えば、ナフタレン系エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、環型脂肪族系エポキシ樹脂、シリコン系エポキシ樹脂、窒素系エポキシ樹脂、リン系エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
絶縁層110は、プリプレグ(PPG)またはビルドアップフィルム(build up film)であることができる。プリプレグの場合は、上述したエポキシ樹脂にガラス繊維(glass cloth)等の補強材300が含まれることが可能である。ビルドアップフィルムの場合は、上述したエポキシ樹脂にシリカ(SiO2)等の無機フィラー(filler)が含有されることが可能である。このビルドアップフィルムとしては、ABF(Ajinomoto Build-up Film)などが挙げられる。
【0021】
ただし、ビルドアップフィルムに含有される無機フィラーは、シリカ(SiO2)、硫酸バリウム(BaSO4)、アルミナ(Al2O3)のうちのいずれか1種を選択して使用するか、2種以上を組み合わせて使用することができる。無機充填材には、その他にも炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、フライアッシュ、天然シリカ、合成シリカ、カオリン、クレー、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカー、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、焼成タルク、ウオラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸マグネシウム等が挙げられるが、これらに制限されない。
【0022】
積層体100は、上下に積層される複数の絶縁層110で構成されることができる。
図1には、3層の絶縁層110が示されているが、絶縁層110の数に制限はない。
【0023】
積層体100の回路層120は、電気信号を伝達するためにパターン化されている伝導体であって、所定の幅と厚さを有して形成され、回路デザイン設計に応じて、長さ、形状が決められる。回路層120は、金属で形成可能であり、電気伝導特性を考慮して銅(Cu)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、白金(Pt)などの金属またはこれらの合金で形成することができる。
【0024】
回路層120は、絶縁層110に形成され、絶縁層110が複数である場合は、各絶縁層110毎に形成される。回路層120は、絶縁層110の一面または両面に形成可能であり、絶縁層110の一面または両面に埋め込まれることができる。
【0025】
図1には、3層の絶縁層110が示されており、この場合、回路層120は、4層となり得る。
【0026】
回路層120のうちの積層体100の一面に形成される回路層121は、絶縁層110に埋め込まれるように形成されることができる。また、積層体100の一面に形成される回路層121は、端子パッド121'を含むことができる。この端子パッド121'は、後述する電子素子600が実装される部分である。一方、積層体100の他面に形成される回路層122は、積層体100の他面よりも突出して形成されることができる。
【0027】
回路層120は、金属箔(図示せず、
図3のS1参照)とシード層(図示せず、
図3のS2参照)とを含むことができ、回路層120の金属箔及びシード層を除いた残りは、シード層を引込線とした電気メッキ方式により形成可能である。この場合、回路層120は、金属箔、シード層、電気メッキ層の順に構成されることができる。金属箔及びシード層は、回路層120がモディファイドセミアディティブ法(Modified Semi-Additive Process:MSAP)により形成された結果であり得る。よって、回路層120の金属箔及びシード層は、本発明において必ずしも形成されるものではなく、回路層120の製造工法に応じて、その存在可否が決められる。例えば、回路層120がサブトラクティブ法(ex.Tenting)、セミアディティブ法(SAP)により形成される場合は、回路層120は、金属箔なしでシード層のみを備えることができる。
【0028】
積層体100は、ビア130をさらに含むことができ、ビア130は、上下に離隔した回路層120を電気的に接続する。すなわち、ビア130は、互いに異なる絶縁層110に形成されているか、同じ絶縁層110の両面に形成されている回路層120を接続する。ビア130も金属で形成可能であり、回路層120と同じ金属で形成することができる。また、ビア130は、シード層を備えることができる。
【0029】
第1ソルダーレジスト層200は、感光性樹脂材により回路層120をカバーして不要なショートを防止するために積層体100の一面に積層される。特に、第1ソルダーレジスト層200は、積層体100の一面に形成される回路層121をカバーする。積層体100の一面に形成される回路層121が絶縁層110に埋め込まれる場合、第1ソルダーレジスト層200は、積層体100の一面及び埋め込まれている回路層121の露出された一面に接触するように形成される。
【0030】
第1ソルダーレジスト層200は、第1キャビティ210を備え、第1キャビティ210を介して端子パッド121'が露出される。露出された端子パッド121'の表面には、金(Au)、ニッケル(Ni)等の表面処理層が形成されてもよい。また、電子素子600は、上記第1キャビティ210に挿入され、端子パッド121'上に実装される。
【0031】
バンプ140は、第1ソルダーレジスト層200を貫通して積層体100の一面上に形成され、積層体100の回路層120に電気的に接続する。特に、バンプ140は、積層体100の一面に形成される回路層121と接続及び接触することができる。バンプ140は、第1ソルダーレジスト層200よりも突出し、
図1に示すように、バンプ140は、第1ソルダーレジスト層200を貫通する貫通部と、第1ソルダーレジスト層200よりも突出する突出部と、を含み、突出部は、貫通部の上に位置することができ、貫通部の横断面積は突出部の横断面積より小さくてもよい。
【0032】
バンプ140は、第1キャビティ210の外側に位置することができる。例えば、第1キャビティ210がプリント回路基板の中央部に位置し、バンプ140は、第1キャビティ210の周辺に位置することができる。一方、バンプ140は、回路層120と同じ金属を含む金属により形成可能であり、これに限定されず、電気伝導特性を考慮して、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、白金(Pt)等の金属またはこれらの合金で形成可能である。バンプ140は、シード層S2を備えることができ、バンプ140の表面には、金(Au)、ニッケル(Ni)等の表面処理層が形成されてもよい。
【0033】
第2ソルダーレジスト層300は、第1ソルダーレジスト層200上に積層され、バンプ140の一面を露出する開口部320を備える。ここで、バンプ140の一面は、他のパッケージ基板と対向する面であって、
図1ではバンプ140の上面であり得る。
【0034】
開口部320の横断面積は、バンプ140の一面の面積よりも小さく、第2ソルダーレジスト層300がバンプ140の一面の端をカバーすることができる。露出したバンプ140の上面には、後述する接合部材700が形成されることができる。
【0035】
第2ソルダーレジスト層300の厚さは、第1ソルダーレジスト層200の厚さより大きくてもよい。積層体100の一面に形成された回路層121が絶縁層110に埋め込まれた場合、第1ソルダーレジスト層200は、積層体100の一面を薄い厚さでカバーしてもその機能を発揮でき、これに対して、第2ソルダーレジスト層300は、バンプ(特に、突出部)140よりも高く形成されることになるので、第2ソルダーレジスト層300の厚さが第1ソルダーレジスト層200の厚さよりも大きくてもよいが、これに制限されない。
【0036】
第2ソルダーレジスト層300は、第2キャビティ310を備え、第2キャビティ310は、第1キャビティ210に対応する。ここで、「対応する」とは、プリント回路基板に平行な仮想の平面に第1キャビティ210と第2キャビティ310とを投映したとき、2つのキャビティ210、310が互いに重なることを意味し、好ましくは、第1キャビティ210と第2キャビティ310との中心線が実質的に一致することができる。電子素子600は、第1キャビティ210及び第2キャビティ310内に挿入可能である。
【0037】
第2キャビティ310の横断面積は、第1キャビティ210の横断面積より大きくてもよい。これにより、平面図において、第1ソルダーレジスト層200が第2キャビティ310を介して露出することができる。
【0038】
第2ソルダーレジスト層300により、キャビティ210、310以外の領域においてプリント回路基板の高さが確保でき、第2ソルダーレジストの高さが十分に確保されると、POP基板においてインターポ-ザ基板を省略できる。
【0039】
第3ソルダーレジスト層400は、感光性樹脂材により回路層120をカバーして不要なショートを防止するために積層体100の他面に積層されており、第3ソルダーレジスト層400は、第1ソルダーレジスト層200と反対面に位置する。
【0040】
第3ソルダーレジスト層400は、積層体100の他面に形成された回路層122をカバーし、積層体100の他面に形成された回路層122が積層体100の他面よりも突出した場合、第3ソルダーレジスト層400は、突出した回路層122よりも高く積層される。また、積層体100の他面に形成された回路層122が積層体100の他面より突出し、積層体100の一面に形成された回路層121が絶縁層110に埋め込まれた場合、第3ソルダーレジスト層400の厚さは、第1ソルダーレジスト層200の厚さより大きくてもよい。
【0041】
第3ソルダーレジスト層400には第1開口410が備えられ、積層体100の他面に形成された回路層122の一面を露出することができる。ここで、回路層122の一面はメインボードと対向する面であって、
図1では回路層122の下面であり得る。第1開口410の幅は、回路層120の幅よりも小さく、第3ソルダーレジスト層400が回路層120の端カバーすることができる。露出した回路層120の下面にはメインボードと接合するためのソルダーなどの接合剤を形成することができる。
【0042】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係る電子素子パッケージは、電子素子600が実装されるプリント回路基板を含み、プリント回路基板に接合するパッケージ基板800をさらに含むことができる。また、プリント回路基板とパッケージ基板800とは、接合部材700により接合可能である。この電子素子パッケージは、POPであり得る。
【0043】
プリント回路基板は、絶縁層110と回路層120とで構成された積層体100と、上記積層体100の一面に積層された第1ソルダーレジスト層200と、上記第1ソルダーレジスト層200を貫通して上記積層体100の一面上に形成され、上記回路層120に電気的に接続するバンプ140と、上記第1ソルダーレジスト層200上に積層され、上記バンプ140の一面を露出する開口部320を備えた第2ソルダーレジスト層300と、を含み、第3ソルダーレジスト層400をさらに含むことができる。このプリント回路基板に関する説明は、
図1を参照して説明した内容と同様である。
【0044】
電子素子600は、プリント回路基板に実装されるもので、便宜上プリント回路基板に実装される電子素子を第1電子素子600と称して、パッケージ基板800に実装される第2電子素子810と区分する。第1電子素子600は、第1ソルダーレジスト層200の第1キャビティ210及び第2ソルダーレジスト層300の第2キャビティ310内に挿入され、キャビティ210、310を介して露出した積層体100の一面の端子パッド121'上にソルダー等の導電性部材610を媒介にして実装可能である。ただし、第1電子素子600は、導電性部材610を用いたフリップチップ(flip chip)方式以外にもワイヤボンディング(wire bonding)方式によりプリント回路基板に実装可能である。
【0045】
第1電子素子600は、能動素子、受動素子、集積回路(IC)など様々な素子を含み、例えば、半導体チップであり得る。
【0046】
パッケージ基板800は、第2電子素子810が実装された基板であり、プリント回路基板上に接合される。特に、パッケージ基板800は、プリント回路基板の第1電子素子600が実装された面と向い合うように実装され、第2電子素子810はその反対面に実装されることができる。第2電子素子810は、パッケージ基板800にフリップチップ方式またはワイヤボンディング方式により実装でき、
図2には、第2電子素子810が基板に接着され、ワイヤにより基板に電気的に接続するワイヤボンディング方式により実装されている。
【0047】
プリント回路基板とパッケージ基板800とを接合する接合部材700は、プリント回路基板のバンプ140とパッケージ基板800の接続パッドとを互いに接続する。この接合部材700は、ソルダーボール(solder ball)であってもよい。
【0048】
接合部材700は、第1ソルダーレジスト層200とは接触せず、第2ソルダーレジスト層300とは接触することができる。これは、接合部材700がバンプ140上に形成され、接合部材700の高さが第1ソルダーレジスト層200よりも高いからである。ソルダーボールが狭ピッチ、低い高さを有しても、バンプ140及び第2ソルダーレジスト層300によりソルダーボールの位置が高くなるので、プリント回路基板とパッケージ基板800とを安定的に結合することができる。
【0049】
図3は、本発明の他の実施例に係るプリント回路基板の断面図であり、
図4は、本発明の他の実施例に係る電子素子パッケージの断面図である。
【0050】
図3を参照すると、本発明の他の実施例に係るプリント回路基板は、積層体100と、第1ソルダーレジスト層200と、バンプ140と、第2ソルダーレジスト層300と、を含み、第3ソルダーレジスト層400と、補強材420と、第4ソルダーレジスト層500と、をさらに含むことができる。
【0051】
積層体100、第1ソルダーレジスト層200、バンプ140、第2ソルダーレジスト層300及び第3ソルダーレジスト層400に関する説明は、
図1及び
図2を参照して説明した内容と同様であり、省略する。
【0052】
補強材420は、第3ソルダーレジスト層400上に形成され、プリント回路基板に剛性を付与する。
【0053】
補強材420は、金属で形成可能であり、回路層120を形成する金属を含む金属により形成可能である。補強材420は、回路層120を形成する工法と同じ工法により形成可能である。これにより、補強材420が金属箔S1とシード層S2とを備えることができ、上述したように、補強材420の形成工法に応じて補強材420がシード層S2のみを備えることもできる。また、補強材420は、回路形成工法ではなく、補強材420をパターン化した後に、パターン化した補強材420を第1ソルダーレジスト層200上に付着する方式により形成することもでき、形成方式に制限はない。
【0054】
補強材420は、回路層120に比べて剛性(rigidity)またはモジュラス(modulus)が大きいことが可能である。剛性は外力に対する変形率を意味し、単純には軸方向力(垂直応力)が加えられたときの変形率といえる。この剛性は、弾性係数(modulus of elasticity)またはヤング率(Young's modulus)により変わり、弾性係数またはヤング率が大きいほど剛性が大きいと理解すればよい。
【0055】
補強材420は、第3ソルダーレジスト層400上に形成されるが、第3ソルダーレジスト層400の面積以上に形成されないようにできる。すなわち、補強材420は、第3ソルダーレジスト層400の第1開口410をカバーしない。
【0056】
第4ソルダーレジスト層500は、第3ソルダーレジスト層400上に形成され、補強材420をカバーする。これにより、補強材420は、第3ソルダーレジスト層400と第4ソルダーレジスト層500とにより覆われる。すなわち、補強材420は、第3ソルダーレジスト層400の表面に接し、第3ソルダーレジスト層400と接しない補強材420の表面は、第4ソルダーレジスト層500に接する。これにより、補強材420は外部に露出されない。
【0057】
第4ソルダーレジスト層500は、第2開口510を備え、第2開口510は、第1開口410と対応する。すなわち、第1開口410と第2開口510とは互いに重なるように形成され、第1開口410及び第2開口510を介して積層体100の他面に形成された回路層122が露出され得る。
【0058】
第1開口410の横断面積は、第2開口510の横断面積より小さくてもよい。これにより、第2開口510を介して第3ソルダーレジスト層400が露出され得る。
【0059】
図4を参照すると、本発明の他の実施例に係る電子素子パッケージは、電子素子600が実装されるプリント回路基板を含み、プリント回路基板に接合するパッケージ基板800をさらに含むことができる。また、プリント回路基板とパッケージ基板800とは接合部材700により接合することができる。この電子素子パッケージは、POPであり得る。
【0060】
プリント回路基板は、絶縁層110と回路層120とで構成された積層体100と、上記積層体100の一面に積層された第1ソルダーレジスト層200と、上記第1ソルダーレジスト層200を貫通して上記積層体100の一面上に形成され、上記回路層120に電気的に接続するバンプ140と、上記第1ソルダーレジスト層200上に積層され、上記バンプ140の一面を露出する開口部320を備えた第2ソルダーレジスト層300と、を含み、第3ソルダーレジスト層400と、補強材420と、第4ソルダーレジスト層500とをさらに含むことができる。このプリント回路基板に関する説明は、
図1及び
図3を参照して説明した内容と同様である。
【0061】
電子素子600は、プリント回路基板に実装されるもので、便宜上プリント回路基板に実装される電子素子を第1電子素子600と称して、パッケージ基板800に実装される第2電子素子810と区分する。第1電子素子600は、第1ソルダーレジスト層200の第1キャビティ210及び第2ソルダーレジスト層300の第2キャビティ310内に挿入され、キャビティ210、310を介して露出した積層体100の一面の端子パッド121'上にソルダー等の導電性部材610を媒介にして実装できる。ただし、第1電子素子600は、導電性部材610を用いたフリップチップ方式以外にもワイヤボンディング方式によりプリント回路基板に実装できる。
【0062】
第1電子素子600は、能動素子、受動素子、集積回路(IC)など様々な素子を含み、例えば、半導体チップであり得る。
【0063】
パッケージ基板800は、第2電子素子810が実装された基板であって、プリント回路基板上に接合される。特に、パッケージ基板800は、プリント回路基板の第1電子素子600が実装された面と向い合うように実装され、第2電子素子810はその反対面に実装できる。第2電子素子810は、パッケージ基板800にフリップチップ方式またはワイヤボンディング方式により実装可能であり、
図2には、第2電子素子810が基板に接着され、ワイヤにより基板に電気的に接続するワイヤボンディング方式により実装されている。
【0064】
プリント回路基板とパッケージ基板800とを接合する接合部材700は、プリント回路基板のバンプ140とパッケージ基板800の接続パッドとを互いに接続する。この接合部材700は、ソルダーボールであってもよい。
【0065】
接合部材700は、第1ソルダーレジスト層200とは接触せず、第2ソルダーレジスト層300と接触することができる。これは、接合部材700がバンプ140上に形成されて、接合部材700の高さが第1ソルダーレジスト層200よりも高いからである。ソルダーボールが、狭ピッチ、低い高さを有しても、バンプ140及び第2ソルダーレジスト層300によりソルダーボールの位置が高くなるので、プリント回路基板とパッケージ基板800とを安定的に結合できる。
【0066】
図5及び
図6は、本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を示す図である。
図5及び
図6により、
図1に係るプリント回路基板を製造することができる。
【0067】
図5(a)を参照すると、キャリアC上に積層体100が形成される。積層体100は、複数の絶縁層110がキャリアC上に順次積層されることにより形成可能であり、キャリアCは、絶縁材C0、キャリア金属C1及びシード金属C2を含み、キャリア金属C1とシード金属C2とは、その間に介在された離型層C3により接着されている。
【0068】
このようにキャリアCを用いると、積層体100をコアレス(coreless)形態に実現することができる。この場合、積層体100の一面に形成された回路層121は、絶縁層110内に埋め込まれることができる。一方、積層体100を形成するために、回路層120は、MSAP、SAP、Tentingなどの様々な工法により形成可能である。回路層120は、シード金属C2とその上に形成される電気メッキ層とを含むことができる。
【0069】
図5(b)を参照すると、積層体100がキャリアCから分離される。具体的に、離型層C3を境界にしてキャリア金属C1とシード金属C2とが互いに分離され、シード金属C2はエッチングにより除去される。
【0070】
図5(c)を参照すると、積層体100の両面にソルダーレジスト層が塗布される。塗布されたソルダーレジスト層は、予備乾燥(pre-cure)されてもよい。積層体100の一面に塗布されたソルダーレジスト層は第1ソルダーレジスト層200となり、積層体100の他面に塗布されたソルダーレジスト層は第3ソルダーレジスト層400となる。
【0071】
図5(d)を参照すると、ソルダーレジスト層上に感光性ドライフィルムDが付着され、ドライフィルムDはパターニングされる。ドライフィルムDは、露光及び現像工程を介してパターニングされることができる。
【0072】
図5(e)を参照すると、ドライフィルムDのパターニングにより開放された部分に対応するソルダーレジスト層が除去される。これにより、第1キャビティ210を備えた第1ソルダーレジスト層200と第1開口410を備えた第3ソルダーレジスト層400が形成される。一方、ソルダーレジスト層の除去は、露光及び現像を含むフォト工程やブラスト(blast)加工により実施できる。ブラスト加工により実施する場合、残留するソルダーレジストを除去するために化学的後処理を後続工程として行うことができる。
【0073】
図6(f)を参照すると、ドライフィルムが剥離され、第1ソルダーレジスト層200と第3ソルダーレジスト層400が硬化(post-cure)される。必要によって、UVを用いた硬化をさらに行ってもよい。
【0074】
図6(g)を参照すると、シード層S2が、蒸着、無電解メッキ等の方式により形成される。シード層S2は、銅、チタン/銅等の金属で形成可能である。シード層S2は、第1ソルダーレジスト層200上に形成され、第1キャビティ210内部にも形成される。
【0075】
図6(h)を参照すると、第1ソルダーレジスト層200を貫通するバンプ140が形成される。バンプ140は、第1ソルダーレジスト層200を貫通し、第1ソルダーレジスト層200よりも突出して第1ソルダーレジスト層200の上面と接する。一方、バンプ140を形成するとき、バンプ140以外の領域にある不要なシード層S2はエッチング等により除去される。
【0076】
図6(i)を参照すると、第1ソルダーレジスト層200上に第2ソルダーレジスト層300が形成される。第2レジスト層には、第1キャビティ210に対応する第2キャビティ310が備えられ、バンプ140の上面を露出する開口部320が備えられる。
【0077】
第2ソルダーレジスト層300は、ソルダーレジストをプリント回路基板全面に塗布した後に、第2キャビティ310及び開口部320領域に対応するソルダーレジストを選択的に除去することにより形成可能である。ソルダーレジストの選択的除去は、露光/現像またはブラスト等の機械的加工等により実施できる。このとき、第1ソルダーレジスト層200及び第2ソルダーレジスト層300が両方とも感光性である場合、第1ソルダーレジスト層200及び第2ソルダーレジスト層300のそれぞれは、互いに異なる材料、または互いに異なる光(例えば、互いに異なる波長)に反応する特徴を有することにより、第2ソルダーレジスト層300を露光/現像工程により形成するとき、第1ソルダーレジスト層200に影響を与えずにできる。
【0078】
図7及び
図8は、本発明の他の実施例に係るプリント回路基板の製造工程を示す図である。
図7及び
図8により、
図3に係るプリント回路基板を製造することができる。
【0079】
図7(a)を参照すると、キャリアC上に積層体100が形成される。積層体100は、複数の絶縁層110をキャリアC上に順次積層することにより形成可能であり、キャリアCは、絶縁材C0、キャリア金属C1及びシード金属C2を含み、キャリア金属C1とシード金属C2とは、その間に介在された離型層C3により接着されている。
【0080】
このように、キャリアCを用いると、積層体100をコアレス形態に製造することができる。この場合、積層体100の一面に形成された回路層121は、絶縁層110内に埋め込まれることができる。
【0081】
一方、積層体100を形成するために、回路層120は、MSAP、SAP、Tenting等の様々な工法により形成可能であり、回路層120は、シード金属C2及びその上に形成される電気メッキ層を含むことができる。
【0082】
図7(b)を参照すると、積層体100上に第3ソルダーレジスト層400が形成され、第3ソルダーレジスト層400に第1開口410が形成されて、回路層122が露出する。
【0083】
図7(c)を参照すると、第3ソルダーレジスト層400上にシード層S2が、蒸着、無電解メッキ等の方式により形成される。シード層S2は、第1開口410を介して露出した回路層122の表面にも形成される。
【0084】
図7(d)を参照すると、シード層S2上に電気メッキ層が形成されるが、このとき、パターニングされたメッキレジストを用いることができる。シード層S2及びその上に形成された電気メッキ層は、補強材420となり、補強材420領域以外の不要なシード層S2はエッチング等により除去される。
【0085】
図7(e)を参照すると、第3ソルダーレジスト層400上に補強材420をカバーする第4ソルダーレジスト層500が形成される。これにより、補強材420は、第3ソルダーレジスト層400及び第4ソルダーレジスト層500により覆われる。
【0086】
図8(f)を参照すると、第4ソルダーレジスト層500上に追加のキャリアCが付着され、
図8(g)を参照すると、既存キャリアCから積層体100が分離される。具体的に、離型層C3を境界にしてキャリア金属C1とシード金属C2とが互いに分離され、シード金属C2はエッチングにより除去される。追加のキャリアCは、積層体100のハンドリングを容易にする。
【0087】
図8(h)を参照すると、第1ソルダーレジスト層200が形成される。第1ソルダーレジスト層200は、ソルダーレジストが塗布された後に、第1キャビティ210及びバンプ140の形成される領域を開放することにより形成可能である。一方、第1ソルダーレジスト層200上にシード層S2が、蒸着、無電解メッキ等の方法により形成される。
【0088】
図8(i)を参照すると、バンプ140が形成される。バンプ140は、第1ソルダーレジスト層200を貫通し、第1ソルダーレジスト層200よりも突出して第1ソルダーレジスト層200の上面と接する。一方、バンプ140を形成するとき、バンプ140以外の領域にある不要なシード層S2は、エッチング等の方法により除去される。
【0089】
図8(j)を参照すると、第1ソルダーレジスト層200上に第2ソルダーレジスト層300が形成される。第2レジスト層には、第1キャビティ210に対応する第2キャビティ310が備えられ、バンプ140の上面を露出する開口部320が備えられる。
【0090】
第2ソルダーレジスト層300は、ソルダーレジストをプリント回路基板全面に塗布した後に、第2キャビティ310及び開口部320の領域に対応するソルダーレジストを選択的に除去することにより形成可能である。ソルダーレジストの選択的除去は、露光/現像またはブラスト等の機械的加工等により実施できる。このとき、第1ソルダーレジスト層200及び第2ソルダーレジスト層300両方とも感光性である場合、第1ソルダーレジスト層200及び第2ソルダーレジスト層300のそれぞれは、互いに異なる材料、または互いに異なる光(例えば、互いに異なる波長)に反応する特徴を有することにより、第2ソルダーレジスト層300を露光/現像工程により形成するとき、第1ソルダーレジスト層200に影響を与えずにできる。
【0091】
図8(k)を参照すると、追加のキャリアCが除去されるが、具体的に、離型層C3を境界にしてキャリア金属C1とシード金属C2とが互いに分離され、シード金属C2はエッチングにより除去される。以後に、必要によって、第1キャビティ210及び第2キャビティ310を介して露出した端子パッド121'の表面に表面処理層を形成することができる。
【0092】
以上、本発明の実施例について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載した本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加等により本発明を多様に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれるものといえよう。
【符号の説明】
【0093】
100 積層体
110 絶縁層
120、121、122 回路層
121' 端子パッド
130 ビア
140 バンプ
S1 金属箔
S2 シード層
200 第1ソルダーレジスト層
210 第1キャビティ
300 第2ソルダーレジスト層
310 第2キャビティ
320 開口部
400 第3ソルダーレジスト層
410 第1開口
420 補強材
500 第4ソルダーレジスト層
510 第2開口
600 第1電子素子
610 導電性部材
700 接合部材
800 パッケージ基板
810 第2電子素子
820 接続パッド
830 ワイヤ
C キャリア
C0 絶縁材
C1 キャリア金属
C2 シード金属
C3 離型層
D ドライフィルム