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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013929
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1333 20060101AFI20230119BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20230119BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20230119BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230119BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230119BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
G02F1/1333
G09G3/36
G09G3/34 Z
G09G3/20 680D
G09G3/20 642Z
G09F9/00 313
G09F9/00 302
G02F1/1335
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048478
(22)【出願日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】P 2021117072
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518078142
【氏名又は名称】上海天馬微電子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100183955
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 悟郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100180334
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 洋美
(74)【代理人】
【識別番号】100177149
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 浩義
(74)【代理人】
【識別番号】100174067
【弁理士】
【氏名又は名称】湯浅 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136342
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 成美
(72)【発明者】
【氏名】吉田 仁
【テーマコード(参考)】
2H189
2H291
5C006
5C080
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA37
2H189HA16
2H189JA05
2H189JA10
2H189JA14
2H189LA14
2H189LA15
2H189LA17
2H189LA19
2H189LA20
2H189LA22
2H189LA24
2H189MA08
2H189MA15
2H291FA02X
2H291FA22X
2H291FA22Z
2H291FA41X
2H291FA84X
2H291FA85X
2H291FA85Z
2H291FA91Z
2H291FA96X
2H291FD07
2H291FD15
2H291FD16
2H291FD42
2H291HA06
2H291HA11
2H291HA15
2H291LA40
2H291MA03
2H291MA20
5C006AA21
5C006AF13
5C006AF35
5C006AF45
5C006AF63
5C006AF69
5C006BB16
5C006BC16
5C006BC20
5C006BF15
5C006BF39
5C006EA01
5C006EA03
5C006EC09
5C006FA22
5C080AA10
5C080BB05
5C080BB06
5C080CC03
5C080DD01
5C080EE01
5C080FF11
5C080JJ01
5C080JJ02
5C080JJ05
5C080JJ06
5C080KK20
5C080KK43
5G435AA01
5G435FF08
5G435FF13
5G435HH05
(57)【要約】
【課題】表示の視認性を低下させず、表示領域と非表示領域との境界が視認されにくい表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置10は、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400とを備える。加飾部材200は、第1液晶表示部100の表示面100a側に配置され、第1液晶表示部100の表示が透けて表示される第1表示領域210と、第1表示領域210に隣接する第1非表示領域220とを有する。照明部300は、第1非表示領域220を背面から照明する。制御部400は、第1表示領域210のうちの第1液晶表示部100の黒表示部分に対応する第1黒表示領域の輝度に応じて、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光の光量を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1液晶表示部と、
前記第1液晶表示部の表示面側に配置され、前記第1液晶表示部の表示が透けて表示される第1表示領域と、前記第1表示領域に隣接する第1非表示領域とを有する加飾部材と、
前記第1非表示領域を背面から照明する照明部と、
前記第1表示領域のうちの前記第1液晶表示部の黒表示部分に対応する第1黒表示領域の輝度に応じて、前記照明部から前記第1非表示領域へ出射される照明光の光量を制御する制御部と、を備える、
表示装置。
【請求項2】
前記照明部は、光源と、前記光源から出射された光源光を導光し、導光された前記光源光を前記第1非表示領域に向かって前記照明光として出射する導光部とを有する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記導光部は、前記第1表示領域と前記第1非表示領域との境界から離れるに従って、前記第1非表示領域へ出射する前記照明光の出射量を小さくする、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
外光を検出する検出部を備え、
前記制御部は、前記検出部により検出された前記外光の明るさと色温度の少なくとも一方に応じて、前記照明光の光量を制御する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1液晶表示部と並んで配置される第2液晶表示部を備え、
前記加飾部材は、前記第2液晶表示部の表示が透けて表示される第2表示領域と、前記第1非表示領域と前記第2表示領域とに隣接する第2非表示領域とを有し、
前記照明部は、前記第1非表示領域と前記第2非表示領域とを背面から照明し、光源と、前記光源から出射された光源光を導光し、導光された前記光源光を前記第1非表示領域と前記第2非表示領域に向かって前記照明光として出射する導光部とを有し、
前記導光部は、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置する前記第1非表示領域と前記第2非表示領域において、前記第1表示領域と前記第1非表示領域との境界から離れるに従って前記第1非表示領域へ出射する前記照明光の出射量を小さくし、前記第2表示領域と前記第2非表示領域との境界から離れるに従って前記第2非表示領域へ出射する前記照明光の出射量を小さくし、
前記制御部は、前記第1黒表示領域の輝度に応じて前記照明部から前記第1非表示領域へ出射される照明光の光量を制御すると共に、前記第2表示領域のうちの前記第2液晶表示部の黒表示部分に対応する第2黒表示領域の輝度に応じて前記照明部から前記第2非表示領域へ出射される照明光の光量を制御することにより、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置する前記第1非表示領域と前記第2非表示領域との境界において、前記第1非表示領域と前記第2非表示領域の輝度を一致させる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1液晶表示部と並んで配置される第2液晶表示部を備え、
前記加飾部材は、前記第2液晶表示部の表示が透けて表示される第2表示領域と、前記第1非表示領域と前記第2表示領域とに隣接する第2非表示領域とを有し、
前記第2表示領域のうちの前記第2液晶表示部の黒表示部分に対応する第2黒表示領域の輝度が前記第1黒表示領域の輝度よりも小さく、
前記照明部は、前記第1非表示領域と前記第2表示領域とを背面から照明し、光源と、前記光源から出射された光源光を導光し、導光された前記光源光を前記第1非表示領域と前記第2非表示領域に向かって前記照明光として出射する導光部とを有し、
前記導光部は、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置する前記第1非表示領域と前記第2非表示領域において、前記第1表示領域と前記第1非表示領域との境界から離れるに従って、前記第1非表示領域と前記第2非表示領域へ出射する前記照明光の出射量を小さくし、
前記制御部は、前記第1黒表示領域の輝度に応じて前記照明部から前記第1非表示領域へ出射される照明光の光量を制御すると共に、前記第2黒表示領域の輝度に応じて前記照明部から前記第2非表示領域へ出射される照明光の光量を制御することにより、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置する前記第2表示領域と前記第2非表示領域の境界において、前記第2非表示領域と前記第2黒表示領域の輝度を一致させる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
外光を検出する検出部を備え、
前記制御部は、前記検出部により検出された前記外光の明るさと色温度の少なくとも一方に応じて、前記照明部から前記第1非表示領域へ出射される照明光の光量と、前記照明部から前記第2非表示領域へ出射される照明光の光量とを制御する、
請求項5又は6に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルの表示面側に透光性を有する加飾部材を配置することにより、意匠性を高めた液晶表示装置が知られている。例えば、特許文献1は、表示領域の周囲に非表示領域を有する液晶表示パネルと、液晶表示パネルの前面側に配置され、暗色系の材料からなる第1の透光性部材と、液晶表示パネルの後面側に配置された第2の透光性部材と、を備える液晶表示装置を開示している。
【0003】
特許文献1の液晶表示装置では、第1の透光性部材は第1の遮光層と第1のグラデーション層とを有し、第1の遮光層は液晶表示パネルの非表示領域に対応し、第1のグラデーション層は液晶表示パネルの表示領域の周縁に対応して設けられている。また、第2の透光性部材は第2の遮光層と第3の遮光層と第2のグラデーション層とを有し、第2の遮光層は液晶表示パネルの非表示領域に対応して設けられ、第3の遮光層と第2のグラデーション層は第1のグラデーション層に対応し、かつ第1のグラデーション層に対応した箇所内に第3の遮光層と第2のグラデーション層との境界を有するように設けられている。
【0004】
特許文献1の液晶表示装置では、遮光層を非表示領域に対応する領域に設け、グラデーション層を表示領域の周縁に対応する領域に設けることにより、液晶表示パネルの表示領域と非表示領域との境界線が視認されることを防ぎ、液晶表示装置の意匠性を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-209764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の液晶表示装置では、表示領域の周縁に対応する領域にグラデーション層を設けているので、表示領域の周縁における表示が暗くなり、表示の視認性が低下する。
【0007】
本開示は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、表示の視認性を低下させず、表示領域と非表示領域との境界が視認されにくい表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本開示の表示装置は、
第1液晶表示部と、
前記第1液晶表示部の表示面側に配置され、前記第1液晶表示部の表示が透けて表示される第1表示領域と、前記第1表示領域に隣接する第1非表示領域とを有する加飾部材と、
前記第1非表示領域を背面から照明する照明部と、
前記第1表示領域のうちの前記第1液晶表示部の黒表示部分に対応する第1黒表示領域の輝度に応じて、前記照明部から前記第1非表示領域へ出射される照明光の光量を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、照明部が非表示領域を照明するので、表示の視認性を低下させず、表示領域と非表示領域との境界を視認しにくくできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1に係る表示装置を示す側面図である。
図2】実施形態1に係る第1液晶表示パネルを示す平面図である。
図3】実施形態1に係る加飾部材を示す断面図である。
図4】実施形態1に係る加飾部材を示す平面図である。
図5】実施形態1に係る光源を示す模式図である。
図6】実施形態1に係る照明部を示す平面図である。
図7】実施形態1に係る第1液晶表示部と加飾部と導光部とを示す断面図である。
図8】実施形態1に係る制御部の構成を示すブロック図である。
図9】実施形態1に係る加飾部材における表示を示す模式図である。
図10】実施形態1に係る加飾部材における輝度分布を示す図である。
図11】実施形態2に係る表示装置を示す側面図である。
図12】実施形態2に係る検出部の配置を示す平面図である。
図13】実施形態2に係る加飾部材と導光部とを示す断面図である。
図14】実施形態2に係る制御部の構成を示すブロック図である。
図15】実施形態2に係る第1液晶表示部の階調と第1表示領域の輝度とを示す図である。
図16】実施形態2に係る光源に供給する電流と第1非表示領域の輝度とを示す図である。
図17】実施形態3に係る表示装置を示す側面図である。
図18】実施形態3に係る照明部を示す平面図である。
図19】実施形態3に係る照明部を示す平面図である。
図20】実施形態4に係る表示装置を示す側面図である。
図21】実施形態4に係る光源を示す平面図である。
図22】実施形態4に係る導光部を示す平面図である。
図23】実施形態4に係る加飾部材における輝度分布を示す図である。
図24】実施形態5に係る表示装置を示す側面図である。
図25】実施形態5に係る第2液晶表示パネルを示す平面図である。
図26】実施形態5に係る加飾部材と光源とを示す平面図である。
図27】実施形態5に係る第1液晶表示部と第2液晶表示部と加飾部と導光部とを示す断面図である。
図28】実施形態5に係る加飾部材における表示を示す模式図である。
図29】実施形態5に係る加飾部材における輝度分布を示す図である。
図30】実施形態6に係る第1液晶表示部と第2液晶表示部と加飾部と導光部とを示す断面図である。
図31】実施形態6に係る加飾部材における輝度分布を示す図である。
図32】実施形態7に係る、第1液晶表示部と加飾部材と導光部と偏光板とを示す断面図である。
図33】実施形態8に係る、第1液晶表示部と加飾部材と導光部と偏光板とを示す断面図である。
図34】変形例に係る遮光板を示す断面図である。
図35】変形例に係る遮光板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
【0012】
<実施形態1>
図1図10を参照して、本実施形態に係る表示装置10を説明する。表示装置10は、図1に示すように、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400とを備える。第1液晶表示部100は、文字又は画像を表示する。加飾部材200は、第1液晶表示部100の表示を透かして表示する。加飾部材200は、第1液晶表示部100の表示が透けて表示される第1表示領域210と、第1表示領域210に隣接する第1非表示領域220とを有する。照明部300は、加飾部材200の第1非表示領域220を背面から照明する。制御部400は、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量を制御する。
表示装置10は、自動車のダッシュボード、家具、家電等に設けられる。なお、理解を容易にするため、本明細書では、図1における表示装置10の長手右方向(紙面の右方向)を+X方向、上方向(紙面の上方向)を+Z方向、+X方向と+Z方向に垂直な方向(紙面の奥方向)を+Y方向として説明する。なお、ユーザは、表示装置10の+Z側に位置する。
【0013】
表示装置10の第1液晶表示部100は、文字又は画像を表示する透過型液晶表示装置である。本実施形態では、第1液晶表示部100は、後述するように、照明部300の導光部320の導光面322に貼り付けられている。第1液晶表示部100は、第1液晶表示パネル110と第1バックライト120とを有する。
【0014】
第1液晶表示部100の第1液晶表示パネル110は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)によりアクティブマトリクス駆動される横電界方式の液晶表示パネルである。第1液晶表示パネル110は、図2に示すように、画素112がマトリクス状に配置された表示可能領域114と、配線、駆動回路等が配置され表示可能領域114を囲む額縁領域116とを有する。表示可能領域114は、文字、画像等を表示可能な領域であり、額縁領域116は文字、画像等を表示できない領域である。本実施形態では、表示可能領域114は、図1に示すように、加飾部材200の第1表示領域210に対応している。
【0015】
第1液晶表示部100の第1バックライト120は、図1に示すように、第1液晶表示パネル110の背面側に配置される。第1バックライト120は、例えば、直下型バックライトである。第1バックライト120は、白色LED(Light emitting diode)素子、反射シート、拡散シート、点灯回路等を備えている(いずれも図示せず)。
【0016】
表示装置10の加飾部材200は、平板状で、第1液晶表示部100の表示面100a側に配置される。本実施形態では、加飾部材200は、後述する照明部300の導光部320の光出射面324に、貼り付けられている。
【0017】
加飾部材200は、透光性を有し、ユーザに対して意匠を提供する部材である。加飾部材200は、図3に示すように、透光層202と拡散層204と加飾層206とを有する。
【0018】
加飾部材200の透光層202は、透光性を有する平板である。透光層202は、例えば、合成樹脂から形成される。透光層202は、拡散層204と加飾層206とを保護すると共に、拡散層204と加飾層206とを平坦にする。導光部320の光出射面324が、透光層202に貼り付けられる。透光層202の透過率を調整することにより、加飾部材200の透過率を調整できる。また、透光層202の屈折率を調整することにより、加飾部材200と導光部320との界面で生じる表示光の反射を抑制できる。
【0019】
加飾部材200の拡散層204は、透光層202の上(+Z側)に設けられる。拡散層204は、照明部300からの照明光LEを拡散して、均一化する。
【0020】
加飾部材200の加飾層206は、ユーザに対して意匠を提供する層である。加飾層206は、拡散層204の上に形成される。加飾層206は、例えば、任意の色で、木目調、大理石調、幾何学模様等の任意の柄を印刷することにより、形成される。
【0021】
加飾部材200は、図1図4に示すように、第1表示領域210と第1非表示領域220とを有する。第1表示領域210は、第1液晶表示部100の表示可能領域114に対応し、第1液晶表示部100の表示が透けて表示される。第1非表示領域220は、第1表示領域210の外側に位置し、第1表示領域210に隣接している。第1非表示領域220は、第1液晶表示パネル110の額縁領域116に対応する領域221を含み、第1液晶表示部100の表示が表示されない領域である。
【0022】
表示装置10の照明部300は、加飾部材200の第1非表示領域220を背面(-Z側)から照明する。照明部300は、図1に示すように、光源310と導光部320とを有する。
【0023】
照明部300の光源310は、図5に示すように、光源部品311と輝度調整部品312と輝度分布調整部品313と回路基板314とを有する。光源部品311は、例えば、白色LED素子である。光源部品311は、回路基板314の実装面に設けられる。輝度調整部品312は、例えば、光源部品311からの出射光の光量を減らす減光フィルタである。輝度調整部品312は、光源部品311の出射面311aに配置される。輝度分布調整部品313は、例えば、光源部品311から出射光を集光するレンズである。輝度分布調整部品313は、輝度調整部品312の上に配置される。回路基板314は、例えば、点灯回路を形成されたフレキシブル基板、プリント基板等である。
【0024】
光源310は、図6に示すように、導光部320の四隅の側面に配置される。光源310から出射された光源光LSは、図7に示すように、導光部320内を導光し、導光部320から第1非表示領域220を照明する照明光LEとして、第1非表示領域220に向かって出射される。光源310から出射される光源光LSの光量は、後述するように、制御部400により制御される。なお、理解を容易にするために、図6では、乱反射層326aを黒色で図示している。また、図7は、第1液晶表示部100と加飾部材200と導光部320の断面を示しているが、ハッチングを省略している。
【0025】
照明部300の導光部320は、光源310から出射された光源光LSを導光し、導光された光源光LSを第1非表示領域220に向かって照明光LEとして出射する。本実施形態では、導光部320は、図7に示すように、第1液晶表示部100の表示面100a側に配置され、第1液晶表示部100の表示面100aを覆っている。
【0026】
導光部320は、図6に示すように、四隅(角部)が面取りされた矩形形状を有する平板である。導光部320は、例えば、アクリル樹脂から形成される。導光部320は、図7に示すように、-Z側(ユーザと反対側)に位置する導光面322と、+Z側に位置する光出射面324とを有する。導光面322は、光源310から出射された光源光LSを導光する。光出射面324は、光源310から出射された光源光LSを導光し、また、光源光LSを照明光LEとして出射する。導光面322には、第1液晶表示部100の表示面100aが貼り付けられ、光出射面324には、加飾部材200が貼り付けられている。導光部320の面取りされた四隅の側面には、図6に示すように、光源310が配置される。
【0027】
また、図6図7に示すように、導光面322の、加飾部材200の第1非表示領域220に対応する領域322aには、出射パターン326が形成されている。本実施形態では、出射パターン326は、図6に示すように、導光されている光源光LSを光出射面324から出射させるために領域322aに印刷された、複数のドット状の乱反射層326aである。乱反射層326aは、例えば、酸化チタンから形成される。乱反射層326aは、図7に示すように、導光されている光源光LSを乱反射して、光源光LSを光出射面324から照明光LEとして出射させる。これにより、加飾部材200の第1非表示領域220が、照明部300によって背面から照明される。また、出射パターン326では、図6に示すように、ドットの分布密度が光源310から離れるに従って大きくなっている。ドットの分布、大きさ等は、加飾部材200の第1非表示領域220を均一に照明するように、調整される。また、乱反射層326aは、梨地パターンを有することが好ましい。これにより、出射パターン326をユーザに視認しにくくできる。
【0028】
なお、導光面322の、加飾部材200の第1表示領域210に対応する領域322bには、出射パターン326は形成されていない。したがって、照明光LEは加飾部材200の第1表示領域210へほとんど出射されない。
【0029】
表示装置10の制御部400は、第1表示領域210のうちの第1液晶表示部100の黒表示部分に対応する第1黒表示領域212(図9参照)の輝度に応じて、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量を制御する。また、制御部400は、第1液晶表示パネル110の表示と第1バックライト120の輝度とを制御する。制御部400は、図8に示すように、記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430と照明制御部440とを備える。
【0030】
制御部400の記憶部410は、第1液晶表示パネル110の階調と第1表示領域210の輝度との関係を表す第1階調輝度データと、光源310に流される電流と第1非表示領域220の輝度との関係を表す第1電流輝度データとを記憶する。第1階調輝度データと第1電流輝度データは、実験により、予め測定されている。また、記憶部410は、表示制御部420とバックライト制御部430と照明制御部440とを機能させるプログラムを記憶する。
【0031】
制御部400の表示制御部420は、外部から入力された画像データを、記憶部410に記憶されている第1階調輝度データに基づいて、第1液晶表示パネル110の表示に適した輝度-階調特性を有する画像データに変換する。表示制御部420は、生成された画像データを表す画像信号を第1液晶表示パネル110のドライバ回路(図示せず)へ送信する。第1液晶表示パネル110は、送信された画像信号に基づいて、文字、画像等を表示する。
【0032】
制御部400のバックライト制御部430は、外部から入力された画像データと記憶部410に記憶されている第1階調輝度データとに基づいて、第1バックライト120の輝度を制御する。バックライト制御部430は、第1バックライト120の輝度を表すバックライト制御信号を第1バックライト120の点灯回路に送信する。第1バックライト120は、送信されたバックライト制御信号に基づいて点灯する。
【0033】
制御部400の照明制御部440は、照明部300の光源310から出射される光源光LSの光量を制御することにより、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量を制御する。すなわち、照明制御部440は、第1表示領域210のうちの第1液晶表示部100の黒表示部分に対応する第1黒表示領域212の輝度に応じて、光源310から出射される光源光LSの光量を制御する。ここで、第1液晶表示部100の黒表示部分とは、第1液晶表示パネル110の表示可能領域114において黒が表示されている部分であり、第1表示領域210の第1黒表示領域212は、図9に示すように、第1表示領域210のうちの黒が表示されている部分である。なお、図9では、理解を容易にするために、第1黒表示領域212をハッチングで示している。
【0034】
本実施形態では、照明制御部440は、光源310から出射される光源光LSの光量(すなわち、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量)を、記憶部410に記憶されている第1電流輝度データと第1階調輝度データとに基づいて、第1非表示領域220の輝度を第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致させる光量に制御する。これにより、図10に示すように、第1表示領域210の第1黒表示領域212と第1非表示領域220の輝度とが一致するので、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1が視認しにくくなり、表示装置10の意匠性が向上する。
照明制御部440は、光源310の点灯回路に光源310に流す電流値を表す電流値信号を送信する。光源310は、電流値信号に基づいて光源光LSを出射する。
【0035】
制御部400は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等から構成される。制御部400の機能は、例えば、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
【0036】
以上のように、照明部300が、加飾部材200の第1非表示領域220を背面から照明して、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度と加飾部材200の第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度とを一致させるので、表示装置10は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1を視認しにくくできる。また、加飾部材200の第1表示領域210から出射される光(表示光)をグラデーション層(第1表示領域210の周辺部の輝度を、第1非表示領域220に向かって徐々に小さくする層)によって妨げる必要がないので、表示装置10の視認性を低下させることもない。
【0037】
<実施形態2>
表示装置10は、外光を検出する検出部500を備え、検出部500により検出された外光の明るさと色温度の少なくとも一方に応じて、第1非表示領域220へ出射される照明光LE(光源310から出射される光源光LS)の光量を制御してもよい。
【0038】
本実施形態の表示装置10は、図11に示すように、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400と検出部500とを備える。本実施形態の第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300の構成は、実施形態1と同様であるので、ここでは、本実施形態の制御部400と検出部500とを説明する。
【0039】
検出部500は、外光を検出する。外光は、太陽光と照明とを含む、表示装置10の周囲から加飾部材200に入射する光を意味する。検出部500は、例えば、照度センサであり、外光の明るさを検出する。検出部500は、検出された外光の明るさを表す外光信号を制御部400に送信する。
【0040】
検出部500は、例えば、図11に示すように、導光部320の導光面322に設けられる。また、検出部500は、図12に示すように、表示装置10を+Z方向から平面視した場合に、加飾部材200の第1非表示領域220のうちの、第1表示領域210に近い位置に配置される。なお、拡散層204と加飾層206における検出部500の+Z側(直上)に位置する部分には、図13に示すように、外光を透過する透光部502が設けられていること、が好ましい。また、検出部500の+Z側(直上)に位置する出射パターン326の乱反射層326aの密度を小さくすることが、好ましい。
【0041】
本実施形態の制御部400は、第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度と検出部500により検出された外光の明るさとに応じて、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量を制御する。また、本実施形態の制御部400は、外光の明るさに応じて、第1液晶表示パネル110の表示と第1バックライト120の輝度とを制御する。
【0042】
本実施形態の制御部400は、図14に示すように、記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430と照明制御部440とを備える。本実施形態の記憶部410と表示制御部420は、実施形態1と同様であるので、本実施形態のバックライト制御部430と照明制御部440とを説明する。
【0043】
本実施形態のバックライト制御部430は、外部から入力された画像データと、記憶部410に記憶されている第1階調輝度データと、検出部500から送信された外光信号とに基づいて、第1バックライト120の輝度を制御する。例えば、外光の明るさが、加飾部材200の第1表示領域210の外光による反射輝度を10cd/mとする明るさである場合、本実施形態のバックライト制御部430は、図15に示すように、第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度を10cd/mとする輝度に制御する。これにより、視認困難な階調がなくなり、本実施形態の表示装置10は表示の視認性を高めることができる。なお、図15は一部の階調のみを示している。
本実施形態のバックライト制御部430のその他の構成は、実施形態1のバックライト制御部430と同様である。
【0044】
本実施形態の照明制御部440は、実施形態1の照明制御部440と同様に、照明部300の光源310から出射される光源光LSの光量を制御することにより、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量を制御する。本実施形態の照明制御部440は、光源310から出射される光源光LSの光量を、記憶部410に記憶されている第1電流輝度データと第1階調輝度データと、検出部500から送信された外光信号とに基づいて、第1非表示領域220の輝度と第1表示領域210の第1黒表示領域212に一致させる光量に制御する。例えば、外光の明るさが、上述のように、加飾部材200の第1表示領域210の外光による反射輝度を10cd/mとする明るさである場合、本実施形態の照明制御部440は、図16に示すように、照明部300の光源310(光源部品311)に供給する電流Iを、第1非表示領域220の輝度を10cd/mとする電流に制御して、第1非表示領域220の輝度と第1表示領域210の第1黒表示領域212とを一致させる。これにより、実施形態1と同様に、第1表示領域210の第1黒表示領域212と第1非表示領域220の輝度とが一致するので、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1が視認しにくくなり、表示装置10の意匠性が向上する。
本実施形態の照明制御部440のその他の構成は、実施形態1の照明制御部440と同様である。
【0045】
以上のように、実施形態1と同様に、照明部300が、加飾部材200の第1非表示領域220を背面から照明して、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度と加飾部材200の第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度とを一致させるので、表示装置10は、表示装置10の視認性を低下させずに、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1を視認しにくくできる。また、表示装置10は、外光の明るさに応じて表示の明るさを変化させるので、表示の視認性を高めることができる。
【0046】
<実施形態3>
実施形態1の表示装置10では、照明部300の光源310は照明部300の導光部320の側面に設けられている。光源310は導光部320の導光面322側に設けられてもよい。
【0047】
本実施形態の表示装置10は、図17に示すように、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400を備える。本実施形態の第1液晶表示部100と加飾部材200と制御部400の構成は、実施形態1と同様であるので、ここでは、本実施形態の照明部300を説明する。
本実施形態の照明部300は、図17図19に示すように、4つの光源310と導光部320とを有する。
【0048】
本実施形態の光源310のそれぞれは、図18図19に示すように、導光部320の導光面322のうちの第1非表示領域220に対応する領域322aの-Z側に設けられている。また、一対の光源310が、Z方向から見た場合に、+Y側と-Y側に第1表示領域210を挟んで対称に配置されている。光源310から出射された光源光LSは、導光部320内を導光し、導光部320から第1非表示領域220を照明する照明光LEとして、第1非表示領域220に向かって出射される。本実施形態の光源310のその他の構成は、実施形態1の光源310と同様である。
【0049】
本実施形態の導光部320は、実施形態1の導光部320と同様に、光源光LSを導光し、導光された光源光LSを第1非表示領域220に向かって照明光LEとして出射する。本実施形態の導光部320は、矩形形状の平板である。本実施形態の導光部320は、第1液晶表示部100の表示面100a側に配置され、第1液晶表示部100の表示面100aを覆っている。また、第1液晶表示部100の表示面100aが導光面322に貼り付けられ、加飾部材200が光出射面324に貼り付けられている。
【0050】
導光面322の、加飾部材200の第1非表示領域220に対応する領域322aには、図18図19に示すように、出射パターン326が形成されている。本実施形態の出射パターン326は、光源光LSを遮蔽する遮蔽層326bである。遮蔽層326bは、黒色インクを用いて、導光面322の領域322aにドット状に印刷されている。本実施形態の出射パターン326では、ドットの大きさが光源310から離れるに従って大きくなっている。ドットの大きさ、間隔等は、加飾部材200の第1非表示領域220を均一に照明するように、調整される。なお、図19では、光源310は白色の破線で示されている。
【0051】
本実施形態においても、実施形態1と同様に、照明部300が、加飾部材200の第1非表示領域220を背面から照明して、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度と加飾部材200の第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度とを一致させるので、表示装置10は、表示装置10の視認性を低下させずに、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1を視認しにくくできる。
【0052】
<実施形態4>
実施形態1~実施形態3では、加飾部材200の第1非表示領域220は照明部300により均一に照明されている。加飾部材200の第1非表示領域220の輝度は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1からから離れるに従って、小さくなってもよい。
【0053】
本実施形態の表示装置10は、図20に示すように、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400を備える。本実施形態の第1液晶表示部100と加飾部材200の構成は、実施形態1と同様であるので、ここでは、本実施形態の照明部300と制御部400とを説明する。
【0054】
本実施形態の照明部300は、光源310と導光部320とを有する。本実施形態の光源310は、図21に示すように、中央に開口316を有する矩形状の面光源である。本実施形態では、第1液晶表示部100が開口316に嵌め込まれている。本実施形態の光源310は、発光面318から均一な光源光LSを出射する。本実施形態の光源310は、例えば、有機EL(Electro Luminescence)により構成されている。
【0055】
本実施形態の導光部320は、実施形態1の導光部と同様に、光源光LSを導光し、導光された光源光LSを第1非表示領域220に向かって照明光LEとして出射する。本実施形態の導光部320は、実施形態3の導光部320と同様に、矩形形状の平板である。本実施形態の導光部320は、図20に示すように、第1液晶表示部100の表示面100a側に配置され、第1液晶表示部100の表示面100aと光源310とを覆っている。また、第1液晶表示部100の表示面100aが導光面322に貼り付けられ、加飾部材200が光出射面324に貼り付けられている。
【0056】
本実施形態では、図20に示すように、出射パターン326は光出射面324に形成されている。具体的には、出射パターン326は、図22に示すように、光出射面324のうちの加飾部材200の第1非表示領域220に対応する領域324aに形成されている。本実施形態の出射パターン326は、実施形態3の出射パターンと同様に、光源光LSを遮蔽する遮蔽層326bである。本実施形態の遮蔽層326bは、黒色インクを用いて、光出射面324の領域324aにドット状に印刷されている。本実施形態の出射パターン326では、ドットの分布密度が、光出射面324の領域324aと、光出射面324のうちの加飾部材200の第1表示領域210に対応する領域324bとの境界から離れるに従って大きくなっている。ドットの分布、大きさ等は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って、第1非表示領域220へ出射する照明光LEの光量の出射量を小さくするように、調整される。すなわち、ドットの分布、大きさ等は、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って小さくするように、調整されている。
【0057】
本実施形態の制御部400は、実施形態1の制御部400と同様に、記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430と照明制御部440とを備える。本実施形態の記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430は、実施形態1と同様であるので、ここでは、照明制御部440を説明する。
【0058】
本実施形態の照明制御部440は、光源310から出射される光源光LSの光量(照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量)を、記憶部410に記憶されている第1電流輝度データと第1階調輝度データとに基づいて制御する。具体的には、本実施形態の照明制御部440は、光源光LSの光量を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において、第1非表示領域220の輝度を第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致させる光量に制御する。
【0059】
上述のように、導光部320に形成されている出射パターン326は、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って小さくするように形成されている。したがって、第1非表示領域220の輝度は、図23に示すように、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致し、境界BL1から離れるに従って小さくなる。
【0060】
以上のように、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において、第1表示領域210の第1黒表示領域212と第1非表示領域220の輝度が一致するので、本実施形態の表示装置10においても、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1を視認しにくくできる。また、表示装置10の意匠性が向上する。さらに、第1非表示領域220の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなるので、ユーザに自然な印象を与えて、表示装置10の意匠性がさらに向上する。
【0061】
<実施形態5>
実施形態1~実施形態4の表示装置10は、文字、画像等を表示する表示部として、1つの第1液晶表示部100を備えている。表示装置10は、複数の表示部を備えてもよい。
【0062】
本実施形態の表示装置10は、図24に示すように、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400とを備える。本実施形態の表示装置10は、第2液晶表示部600を更に備える。本実施形態の第1液晶表示部100は、実施形態1の第1液晶表示部100と同様であるので、本実施形態の第2液晶表示部600と加飾部材200と照明部300と制御部400とを説明する。
【0063】
第2液晶表示部600は、第1液晶表示部100と同様に、文字又は画像を表示する透過型液晶表示装置であり、導光部320の導光面322に貼り付けられている。第2液晶表示部600は、第1液晶表示部100と並んで間隔を空けて配置される。第2液晶表示部600は、第2液晶表示パネル610と第2バックライト620とを有する。
【0064】
第2液晶表示部600の第2液晶表示パネル610は、例えば、TFTによりアクティブマトリクス駆動される横電界方式の液晶表示パネルである。第2液晶表示パネル610は、図25に示すように、画素612がマトリクス状に配置された表示可能領域614と、配線、駆動回路等が配置され表示可能領域614を囲む額縁領域616とを有する。表示可能領域614は、表示可能領域114と同様に、文字、画像等を表示可能な領域である。額縁領域616は、額縁領域116と同様に、文字、画像等を表示できない領域である。本実施形態では、表示可能領域614は、図24に示すように、加飾部材200の第2表示領域230に対応している。
【0065】
第2液晶表示部600の第2バックライト620は、図24に示すように、第2液晶表示パネル610の背面側に配置される。第2バックライト620は、例えば、直下型バックライトである。第2バックライト620は、第1バックライト120と同様に、白色LED素子、反射シート、拡散シート、点灯回路等を備えている(いずれも図示せず)。
【0066】
本実施形態の加飾部材200は、第1液晶表示部100と第2液晶表示部600の表示面100a、600a側に配置されている。本実施形態の加飾部材200は、実施形態1の加飾部材200と同様に、導光部320の光出射面324に貼り付けられている。
【0067】
本実施形態の加飾部材200は、図26に示すように、第1表示領域210と第1非表示領域220と第2表示領域230と第2非表示領域240とを有する。本実施形態の第1表示領域210は、実施形態1の第1表示領域210と同様に、第1液晶表示部100の表示可能領域114に対応し、第1液晶表示部100の表示が透けて表示される。第1非表示領域220は、第1表示領域210の外側に位置し、第1表示領域210と第2非表示領域240とに隣接している。第1非表示領域220は、第1液晶表示部100と第2液晶表示部600の表示が表示されない領域である。
【0068】
第2表示領域230は、第2液晶表示部600の表示可能領域614に対応し、第2液晶表示部600の表示が透けて表示される。第2非表示領域240は、第2表示領域230の外側に位置し、第2表示領域230と第1非表示領域220とに隣接している。第2非表示領域240は、第2液晶表示パネル610の額縁領域616に対応する領域241を含み、第1液晶表示部100と第2液晶表示部600の表示が表示されない領域である。
本実施形態の加飾部材200のその他の構成は、実施形態1の加飾部材200の構成と同様である。
【0069】
本実施形態の照明部300は、加飾部材200の第1非表示領域220と第2非表示領域240とを背面(-Z側)から照明する。本実施形態の照明部300は、複数の光源310と導光部320とを有する。
【0070】
本実施形態の光源310のそれぞれは、図27に示すように、導光部320の導光面322のうちの第1非表示領域220に対応する領域322aの-Z側と、導光部320の導光面322のうちの第2非表示領域240に対応する領域322cの-Z側に設けられている。また、本実施形態の光源310は、図26に示すように、第1表示領域210と第2表示領域230のそれぞれを囲むように配置されている。光源310から出射された光源光LSは、導光部320内を導光し、導光部320から第1非表示領域220と第2非表示領域240を照明する照明光LEとして、第1非表示領域220と第2非表示領域240に向かって出射される。本実施形態の光源310のその他の構成は、実施形態1の光源310と同様である。
【0071】
本実施形態の導光部320は、光源光LSを導光し、導光された光源光LSを第1非表示領域220と第2非表示領域240に向かって照明光LEとして出射する。本実施形態の導光部320は、実施形態3の導光部320と同様に、矩形形状の平板である。本実施形態の導光部320は、第1液晶表示部100と第2液晶表示部600の表示面100a、600a側に配置される。また、本実施形態の導光部320は、第1液晶表示部100の表示面100aと第2液晶表示部600の表示面600aとを覆っている。さらに、第1液晶表示部100の表示面100aと第2液晶表示部600の表示面600aが導光面322に貼り付けられ、加飾部材200が光出射面324に貼り付けられている。
【0072】
本実施形態では、出射パターン326が、図27に示すように、光出射面324のうちの加飾部材200の第1非表示領域220に対応する領域324aと、光出射面324のうちの加飾部材200の第2非表示領域240に対応する領域324cとに形成されている。本実施形態の出射パターン326は、実施形態3の出射パターンと同様に、光源光LSを遮蔽する遮蔽層326bである。本実施形態の遮蔽層326bは、黒色インクを用いてドット状に印刷されている。
【0073】
光出射面324の領域324aでは、遮蔽層326bのドットの分布、大きさ等は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って、第1非表示領域220へ出射する照明光LEの光量の出射量を小さくするように、調整される。また、光出射面324の領域324cでは、遮蔽層326bのドットの分布、大きさ等は、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2から離れるに従って、第2非表示領域240へ出射する照明光LEの光量の出射量を小さくするように、調整される。すなわち、遮蔽層326bのドットの分布、大きさ等は、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなり、加飾部材200の第2非表示領域240の輝度が境界BL2から離れるに従って小さくなるように、調整されている。
【0074】
なお、光出射面324のうちの加飾部材200の第1表示領域210に対応する領域324bと、光出射面324のうちの加飾部材200の第2表示領域230に対応する領域324dとには、出射パターン326は形成されていない。したがって、照明光LEは加飾部材200の第1表示領域210と第2表示領域230へほとんど出射されない。
【0075】
本実施形態の制御部400は、実施形態1と同様に、第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に応じて、照明部300から第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量を制御する。また、本実施形態の制御部400は、第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に応じて、照明部300から第2非表示領域240へ出射される照明光LEの光量を制御する。ここで、第1表示領域210の第1黒表示領域212は、実施形態1と同様に、第1表示領域210のうちの黒が表示されている部分である。第2表示領域230の第2黒表示領域232は、図28に示すように、第2表示領域230のうちの黒が表示されている部分である。本実施形態では、第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度が第2表示領域230の第2黒表示領域232よりも高いと、仮定する。なお、図28では、理解を容易にするために、第1黒表示領域212と第2黒表示領域232とをハッチングで示している。
【0076】
さらに、本実施形態の制御部400は、第1液晶表示パネル110と第2液晶表示パネル610の表示と、第1バックライト120と第2バックライト620の輝度とを制御する。本実施形態の制御部400は、実施形態1の制御部400と同様に、記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430と照明制御部440とを備える。
【0077】
本実施形態の記憶部410は、第1階調輝度データと第2階調輝度データと第1電流輝度データと第2電流輝度データとを記憶する。第1階調輝度データは、実施形態1と同様に、第1液晶表示パネル110の階調と第1表示領域210の輝度との関係を表す。第2階調輝度データは、第2液晶表示パネル610の階調と第2表示領域230の輝度との関係を表す。第1電流輝度データは、光源310のそれぞれに流される電流と第1非表示領域220の輝度との関係を表す。第2電流輝度データは、光源310のそれぞれに流される電流と第2非表示領域240の輝度との関係を表す。
【0078】
本実施形態の表示制御部420は、外部から入力された画像データを、第1階調輝度データに基づいて、第1液晶表示パネル110の表示に適した輝度-階調特性を有する画像データに変換する。また、本実施形態の表示制御部420は、外部から入力された画像データを、第2階調輝度データに基づいて、第2液晶表示パネル610の表示に適した輝度-階調特性を有する画像データに変換する。表示制御部420は、生成された画像データを表す画像信号を、第1液晶表示パネル110と第2液晶表示パネル610へ送信する。
【0079】
本実施形態のバックライト制御部430は、外部から入力された画像データと第1階調輝度データとに基づいて、第1バックライト120の輝度を制御する。また、本実施形態のバックライト制御部430は、外部から入力された画像データと第2階調輝度データとに基づいて、第2バックライト620の輝度を制御する。本実施形態のバックライト制御部430は、第1バックライト120の輝度を表すバックライト制御信号と第2バックライト620の輝度を表すバックライト制御信号のそれぞれを、第1バックライト120と第2バックライト620のそれぞれに送信する。
【0080】
本実施形態の照明制御部440は、光源310のそれぞれから出射される光源光LSの光量を制御することにより、照明部300から第1非表示領域220と第2非表示領域240へ出射される照明光LEの光量を制御する。
本実施形態では、照明制御部440は、第1電流輝度データと第1階調輝度データとに基づいて、平面視で第1表示領域210と第2表示領域230との間の領域に配置されている光源310(以下では光源310aと記載)を除く、導光面322の領域322aに配置されている光源310から出射される光源光LSの光量を制御する。具体的には、本実施形態の照明制御部440は、光源310aを除く導光面322の領域322aに配置されている光源310から出射される光源光LSの光量を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において、第1非表示領域220の輝度を第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致させる光量に制御する。
【0081】
また、本実施形態の照明制御部440は、第2電流輝度データと第2階調輝度データとに基づいて、光源310aを除く導光面322の領域322cに配置されている光源310から出射される光源光LSの光量を、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において、第2非表示領域240の輝度を第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に一致させる光量に制御する。なお、導光面322の領域322aは加飾部材200の第1非表示領域220に対応する領域であり、導光面322の領域322cは加飾部材200の第2非表示領域240に対応する領域である。
【0082】
さらに、本実施形態の照明制御部440は、第1表示領域210と第2表示領域230との間の領域に配置されている光源310aから出射される光源光LSの光量を、第1電流輝度データと第1階調輝度データ第2電流輝度データと第2階調輝度データとに基づいて制御する。具体的には、本実施形態の照明制御部440は、光源310aから出射される光源光LSの光量を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において第1非表示領域220の輝度を第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致させ、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において第2非表示領域240の輝度を第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に一致させると共に、第1非表示領域220と第2非表示領域240との境界BL3において第1非表示領域220と第2非表示領域240の輝度を一致させる光量に制御する。
【0083】
上述のように、導光部320に形成されている出射パターン326は、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなり、加飾部材200の第2非表示領域240の輝度が境界BL2から離れるに従って小さくなるように形成されている。したがって、第1非表示領域220の輝度は、図29に示すように、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致し、境界BL1から離れるに従って小さくなる。また、第2非表示領域240の輝度は、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に一致し、境界BL2から離れるに従って小さくなる。さらに、第1非表示領域220と第2非表示領域240との境界BL3において、第1非表示領域220と第2非表示領域240の輝度が一致する。
【0084】
以上のように、第1非表示領域220と第2非表示領域240との境界BL3において、第1非表示領域220と第2非表示領域240の輝度が一致するので、本実施形態の表示装置10は、第1非表示領域220と第2非表示領域240との境界BL3を視認しにくくできる。また、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において、第1表示領域210の第1黒表示領域212と第1非表示領域220の輝度が一致するので、表示装置10は、境界BL1を視認しにくくできる。第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において、第2表示領域230の第2黒表示領域232と第2非表示領域240の輝度が一致するので、表示装置10は、境界BL1を視認しにくくできる。さらに、第1非表示領域220の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなり、第2非表示領域240の輝度が境界BL2から離れるに従って小さくなるので、ユーザに自然な印象を与えて、表示装置10の意匠性がさらに向上する。
【0085】
<実施形態6>
実施形態5では、第1非表示領域220の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなり、第2非表示領域240の輝度が境界BL2から離れるに従って小さくなる。第1表示領域210と第2表示領域230との間に位置する第1非表示領域220と第2非表示領域240(以下、第3非表示領域250と総称する)では、輝度が、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って小さくなってもよい。
【0086】
本実施形態の表示装置10は、実施形態5の表示装置10と同様に、第1液晶表示部100と加飾部材200と照明部300と制御部400と第2液晶表示部600とを備える。本実施形態の第1液晶表示部100と加飾部材200と第2液晶表示部600の構成は、実施形態5と同様であるので、本実施形態の照明部300と制御部400とを説明する。
なお、本実施形態においても、第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度が第2表示領域230の第2黒表示領域232よりも高いと、仮定する。
【0087】
本実施形態の照明部300は、実施形態5の照明部300と同様に、複数の光源310、310aと導光部320とを有する。本実施形態の光源310、310aの構成は、実施形態5の光源310、310aと同様であるので、本実施形態の導光部320を説明する。
【0088】
本実施形態では、導光部320に形成されている出射パターン326は、図30に示すように、光出射面324に形成される。本実施形態の第3非表示領域250に対応する領域324eでは、出射パターン326は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って、第3非表示領域250へ出射する照明光LEの光量の出射量を小さくするように、形成される。すなわち、加飾部材200の第3非表示領域250の輝度は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って小さくなる。
【0089】
また、領域324eを除く、光出射面324の第1非表示領域220に対応する領域324aでは、本実施形態の出射パターン326は、実施形態5と同様に、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1から離れるに従って、第1非表示領域220へ出射する照明光LEの光量の出射量を小さくするように、形成される。領域324eを除く、光出射面324の第2非表示領域240に対応する領域324cでは、本実施形態の出射パターン326は、実施形態5と同様に、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2から離れるに従って、第2非表示領域240へ出射する照明光LEの光量の出射量を小さくするように、形成される。すなわち、本実施形態の出射パターン326は、第3非表示領域250を除く第1非表示領域220が境界BL1から離れるに従って小さくなり、第3非表示領域250を除く第2非表示領域240の輝度が境界BL2から離れるに従って小さくなるように形成されている。
本実施形態の導光部320のその他の構成は、実施形態5の導光部320と同様である。
【0090】
本実施形態の制御部400は、実施形態5の制御部400と同様に、記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430と照明制御部440とを備える。本実施形態の記憶部410と表示制御部420とバックライト制御部430は、実施形態5と同様であるので、本実施形態の照明制御部440を説明する。
【0091】
本実施形態の照明制御部440は、実施形態5の照明制御部440と同様に、光源310aを除く導光面322の領域322aに配置されている光源310から出射される光源光LSの光量を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において、第1非表示領域220の輝度を第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致させる光量に制御する。本実施形態の照明制御部440は、実施形態5の照明制御部440と同様に、光源310aを除く導光面322の領域322cに配置されている光源310から出射される光源光LSの光量を、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において、第2非表示領域240の輝度を第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に一致させる光量に制御する。
【0092】
さらに、本実施形態の照明制御部440は、第1表示領域210と第2表示領域230との間の領域(第3非表示領域250に対応する領域)に配置されている光源310aから出射される光源光LSの光量を、制御する。具体的には、本実施形態の照明制御部440は、光源310a出射される光源光LSの光量を、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において第1非表示領域220の輝度を第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致させ、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において第2非表示領域240の輝度を第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に一致させる光量に制御する。
【0093】
上述のように、本実施形態の出射パターン326は、第3非表示領域250を除く第1非表示領域220の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなり、第3非表示領域250を除く第2非表示領域240の輝度が境界BL2から離れるに従って小さくなるように形成されている。したがって、第3非表示領域250を除く第1非表示領域220の輝度は、図31に示すように、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1において第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度に一致し、境界BL1から離れるに従って小さくなる。また、第3非表示領域250を除く第2非表示領域240の輝度は、第2表示領域230と第2非表示領域240との境界BL2において第2表示領域230の第2黒表示領域232の輝度に一致し、境界BL2から離れるに従って小さくなる。
【0094】
さらに、本実施形態の出射パターン326は、第3非表示領域250の輝度が境界BL1から離れるに従って小さくなるように形成されている。したがって、第3非表示領域250の輝度は、図31に示すように、境界BL1において第1黒表示領域212の輝度に一致し、境界BL1から離れるに従って小さくなり、境界BL2において第2黒表示領域232の輝度に一致する。
【0095】
以上のように、第3非表示領域250(第1表示領域210と第2表示領域230との間に位置する第1非表示領域220と第2非表示領域240)の輝度が、境界BL1において第1黒表示領域212の輝度に一致し、境界BL1から離れるに従って小さくなり、境界BL2において第2黒表示領域232の輝度に一致する。したがって、本実施形態の表示装置10は、第1表示領域210と第2表示領域230との間において、境界BL1と境界BL2とを視認しにくくできる。
【0096】
<実施形態7>
実施形態1と実施形態2では、光源310は導光部320の側面に配置されている。光源310が導光部320の側面に配置される場合、表示装置10は、導光部320の導光面322に1対の偏光板702、704を備えてもよい。本実施形態の表示装置10のその他の構成は、実施形態1の表示装置10の構成と同様である。
【0097】
(第1液晶表示パネル)
ここでは、まず、第1液晶表示部100の第1液晶表示パネル110について、より詳細に説明する。第1液晶表示パネル110は、TFTによりアクティブマトリクス駆動される横電界方式の液晶表示パネルである。第1液晶表示パネル110は、図32に示すように、TFT基板712と、カラーフィルタ基板714と、第1偏光板716と、第2偏光板718と、図示しない液晶とを備える。TFT基板712とカラーフィルタ基板714は液晶を挟持する。第1偏光板716はTFT基板712に貼り付けられる。第2偏光板718はカラーフィルタ基板714に貼り付けられる。なお、図32では、理解を容易にするために、ハッチングを省略している。
【0098】
TFT基板712は、例えば、ガラス基板である。TFT基板712は、液晶を挟持する面に、TFT、配線、電極、配向膜等(いずれも図示せず)を有する。また、第1偏光板716が、TFT基板712の液晶を挟持する面の反対側の面に貼り付けられる。
【0099】
カラーフィルタ基板714は、例えば、ガラス基板である。カラーフィルタ基板714は、液晶を挟持する面に、ストライプ状のカラーフィルタ、配向膜等(いずれも図示せず)を有する。また、第2偏光板718が、カラーフィルタ基板714の液晶を挟持する面の反対側の面に貼り付けられる。カラーフィルタ基板714とTFT基板712は、図示しないシール材により、貼り合わされている。
【0100】
第1偏光板716と第2偏光板718はクロスニコルに配置され、第1偏光板716の透過軸と第2偏光板718の透過軸は直交している。
【0101】
(1対の偏光板)
1対の偏光板702、704は、図32に示すように、導光面322の第1液晶表示部100が貼り付けられていない領域(第1液晶表示部100が貼り付けられている領域722の周辺領域)724に、設けられる。1対の偏光板702、704は、導光面322に形成されている出射パターン326(乱反射層326a)の-Z側に位置し、出射パターン326に重なっている。本実施形態では、偏光板702が領域724に貼り付けられている。
【0102】
偏光板702と偏光板704はクロスニコルに配置され、偏光板702の透過軸と偏光板704の透過軸は直交している。導光面322側に位置する偏光板702と、第1液晶表示パネル110の導光面322側に位置する第2偏光板718は、同種の偏光板であることが、好ましい。また、偏光板704と第1液晶表示パネル110の第1偏光板716は、同種の偏光板であることが、好ましい。
【0103】
本実施形態の表示装置10では、偏光板702が、導光面322の第1液晶表示部100が貼り付けられていない領域724に設けられているので、ユーザ側(+Z側)から見た場合、加飾部材200の表面の位置に依らず、導光部320と偏光板(偏光板702又は第2偏光板718)が加飾部材200の-Z側に順に配置されている。これにより、表示装置10の外光の反射率は、加飾部材200の表面の位置に依らずほぼ同じになるので、表示装置10の反射色も加飾部材200の表面の位置に依らずほぼ同じになる。
【0104】
したがって、第1液晶表示部100が文字、画像等を表示していない状態において、表示装置10は、導光面322の第1液晶表示部100が貼り付けられている領域722と、第1液晶表示部100が貼り付けられていない領域724との境界DL1を、ユーザに視認しにくくできる。さらに、偏光板704が偏光板702に対してクロスニコルに配置されているので、表示装置10は、外光を十分に遮光でき、境界DL1をユーザに視認しにくくできる。
【0105】
また、本実施形態においても、実施形態1と同様に、照明部300が、加飾部材200の第1非表示領域220を背面から照明して、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度と加飾部材200の第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度とを一致させる。したがって、本実施形態の表示装置10は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1を視認しにくくできる。
【0106】
<実施形態8>
実施形態3~実施形態6では、光源310は、導光部320の導光面322の-Z側に設けられている。光源310が導光部320の導光面322の-Z側に配置される場合も、表示装置10は、導光部320の導光面322に1対の偏光板702、704を備えてもよい。この場合、出射パターン326は、偏光板704に形成される。すなわち、1対の偏光板702、704が、導光部320と出射パターン326との間に設けられる。本実施形態の表示装置10のその他の構成は、実施形態2の表示装置10の構成と同様である。なお、第1液晶表示パネル110は、実施形態7と同様に、TFT基板712とカラーフィルタ基板714と第1偏光板716と第2偏光板718と液晶とを備えている。
【0107】
図33に示すように、1対の偏光板702、704は、実施形態7と同様に、導光面322の第1液晶表示部100が貼り付けられていない領域724に、設けられる。偏光板702と偏光板704は、実施形態7と同様に、クロスニコルに配置されている。本実施形態においても、偏光板702と第2偏光板718は同種の偏光板であることが、好ましい。また、偏光板704と第1偏光板716は同種の偏光板であることが、好ましい。なお、図33では、理解を容易にするために、ハッチングを省略している。
【0108】
本実施形態の出射パターン326は、-Z側に位置する偏光板704に設けられる、本実施形態の出射パターン326の構成は、実施形態2の出射パターン326の構成と同様である。本実施形態の光源310は、出射パターン326の-Z側に配置されている。
【0109】
本実施形態においても、ユーザ側(+Z側)から見た場合、加飾部材200の表面の位置に依らず、導光部320と偏光板(偏光板702又は第2偏光板718)が加飾部材200の-Z側に順に配置されている。これにより、表示装置10の外光の反射率は、加飾部材200の表面の位置に依らずほぼ同じになるので、表示装置10の反射色も加飾部材200の表面の位置に依らずほぼ同じになる。
【0110】
したがって、第1液晶表示部100が文字、画像等を表示していない状態において、表示装置10は、導光面322の第1液晶表示部100が貼り付けられている領域722と、第1液晶表示部100が貼り付けられていない領域724との境界DL1を視認しにくくできる。また、偏光板704と偏光板702がクロスニコルに配置されているので、表示装置10は、外光を十分に遮光でき、境界DL1をユーザに視認しにくくできる。さらに、偏光板704と偏光板702がクロスニコルに配置されているので、表示装置10は光源310と出射パターン326をユーザに視認されにくくできる。
【0111】
本実施形態においても、実施形態2と同様に、照明部300が、加飾部材200の第1非表示領域220を背面から照明して、加飾部材200の第1非表示領域220の輝度と加飾部材200の第1表示領域210の第1黒表示領域212の輝度とを一致させる。したがって、表示装置10は、第1表示領域210と第1非表示領域220との境界BL1を視認しにくくできる。
【0112】
<変形例>
以上、実施形態を説明したが、本開示は、要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0113】
例えば、第1液晶表示パネル110と第2液晶表示パネル610は、横電界方式の液晶表示パネルに限られない。第1液晶表示パネル110と第2液晶表示パネル610の方式は、VA(Vertical Alignment)モード、TN(Twisted Nematic)モード等であってもよい。
【0114】
光源310の光源部品311は、白色LED素子に限られない。光源部品311は、赤色光と緑色光と青色光とを独立に出射する3in1型LED素子であってもよい。また、実施形態4の光源310は、有機ELに限られない。
【0115】
導光部320に形成されている出射パターン326は、乱反射層326aと遮蔽層326bに限られない。出射パターン326は、例えば、導光面322又は光出射面324に形成されたプリズム面であってもよい。また、出射パターン326は、導光面322と光出射面324に形成されてもよい。
【0116】
実施形態2では、制御部400は外光の明るさに基づいて、第1バックライト120の輝度と第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量(光源光LSの光量)とを制御している。制御部400は、検出部500により検出された外光の明るさと色温度の少なくとも一方に基づいて、第1バックライト120の輝度と第1非表示領域220へ出射される照明光LEの光量とを制御してもよい。
【0117】
また、実施形態3~実施形態8の表示装置10においても、制御部400は、検出部500により検出された外光の明るさと色温度の少なくとも一方に基づいて、第1バックライト120の輝度と、第1非表示領域220又は第1非表示領域220と第2非表示領域240へ出射される照明光LEの光量とを制御してもよい。なお、検出部500は、外光を受光する受光面を除いて黒色であることが好ましい。これにより、検出部500をユーザに視認されにくくできる。
【0118】
実施形態7の表示装置10では、図34に示すように、遮光板732が偏光板704の-Z側に設けられてもよい。これにより、表示装置10は、外光を更に遮光でき、境界DL1をユーザに更に視認しにくくできる。偏光板702と偏光板704がクロスニコルに配置されているので、遮光板732によって反射された外光は、偏光板702、704により遮光され、境界DL1をユーザに視認しにくくできる。遮光板732は、例えば、黒色の樹脂から形成された平板である。
【0119】
実施形態7の表示装置10では、図35に示すように、遮光板732が光源310の-Z側に設けられてもよい。これにより、表示装置10は、外光を更に遮光でき、境界DL1をユーザに更に視認しにくくできる。
【0120】
以上、好ましい実施形態について説明したが、本開示は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。
【符号の説明】
【0121】
10 表示装置、100 第1液晶表示部、100a 表示面、110 第1液晶表示パネル、112 画素、114 表示可能領域、116 額縁領域、120 第1バックライト、200 加飾部材、202 透光層、204 拡散層、206 加飾層、210 第1表示領域、212 第1黒表示領域、220 第1非表示領域、221 領域、230 第2表示領域、232 第2黒表示領域、240 第2非表示領域、241 領域、250 第3非表示領域、300 照明部、310,310a 光源、311 光源部品、311a 出射面、312 輝度調整部品、313 輝度分布調整部品、314 回路基板、316 開口、318 発光面、320 導光部、322 導光面、322a~322c 領域、324 光出射面、324a~324e 領域、326 出射パターン、326a 乱反射層、326b 遮蔽層、400 制御部、410 記憶部、420 表示制御部、430 バックライト制御部、440 照明制御部、500 検出部、502 透光部、600 第2液晶表示部、600a 表示面、610 第2液晶表示パネル、612 画素、614 表示可能領域、616 額縁領域、620 第2バックライト、702,704 偏光板、712 TFT基板、714 カラーフィルタ基板、716 第1偏光板、718 第2偏光板、722,724 領域、732 遮光板、BL1,BL2,BL3,DL1 境界、LS 光源光、LE 照明光
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