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特開2023-139342進捗管理装置、進捗管理方法及び進捗管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023139342
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】進捗管理装置、進捗管理方法及び進捗管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20230927BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20230927BHJP
   G06Q 10/06 20230101ALI20230927BHJP
【FI】
G06Q50/08
G05B19/418 Z
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044817
(22)【出願日】2022-03-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000153443
【氏名又は名称】株式会社 日立産業制御ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】菅田 尚大
(72)【発明者】
【氏名】笹ノ間 啓
(72)【発明者】
【氏名】岡本 篤樹
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA38
3C100BB05
3C100BB17
3C100BB33
3C100BB34
3C100CC02
3C100DD05
3C100DD07
3C100DD22
3C100EE18
5L049AA09
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】仕様が個々に異なる製品の組立において、効率的かつ正確に工程管理及び資材管理を行う。
【解決手段】本発明の進捗管理装置は、資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、前記検知した結果に基づき前記資材を前記現場で組み立てる工程を管理する進捗管理部を備えること、を特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
前記検知した結果に基づき前記資材を前記現場で組み立てる工程を管理する進捗管理部を備えること、
を特徴とする進捗管理装置。
【請求項2】
前記資材置場又は前記現場に設置された監視カメラ又は作業者が撮像した前記置場画像又は前記現場画像を取得する入出力処理部を備えること、
を特徴とする請求項1に記載の進捗管理装置。
【請求項3】
前記進捗管理部は、
前記工程の進捗が記された作業日報を前記作業者から受信し、
前記置場画像の比較結果及び前記現場画像の比較結果に応じて前記進捗を評価すること、
を特徴とする請求項2に記載の進捗管理装置。
【請求項4】
前記進捗管理部は、
前記作業者の位置情報を前記作業者から受け付け、
前記受け付けた位置情報に基づき前記作業者の軌跡を特定し、
前記作業者が前記資材を指定された前記資材置場から指定された前記現場に移動したか否かを判断すること、
を特徴とする請求項3に記載の進捗管理装置。
【請求項5】
前記進捗管理部は、
前記工程のそれぞれが予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示すること、
を特徴とする請求項4に記載の進捗管理装置。
【請求項6】
前記進捗管理部は、
前記工程ごとに予め定められた完成図面を参照することによって、前記工程のそれぞれが終了したことを検知すること、
を特徴とする請求項5に記載の進捗管理装置。
【請求項7】
前記進捗管理部は、
前記工程のそれぞれの当初の終了予定時点及び延期後の終了予定時点を表示し、
ある前記工程の終了予定時点が延期される場合は、当該工程において前記現場に搬送されていない前記資材を当該工程に関連付けて表示すること、
を特徴とする請求項6に記載の進捗管理装置。
【請求項8】
前記進捗管理部は、
前記置場画像及び前記現場画像に写り込んでいる識別マークによって前記資材を特定すること、
を特徴とする請求項7に記載の進捗管理装置。
【請求項9】
進捗管理装置の進捗管理部は、
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
前記検知した結果に基づき前記資材を前記現場で組み立てる工程を管理すること、
を特徴とする進捗管理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
前記検知した結果に基づき前記資材を前記現場で組み立てる工程を管理する進捗管理部と、
して機能させることを特徴とする進捗管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、進捗管理装置、進捗管理方法及び進捗管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
製造業、特に組立産業では、工程管理及び資材管理が重視される。近時、製造現場においてコンピュータが工程管理及び資材管理を行うことが一般的になっている。特許文献1の製造工程管理システムは、複写機等の組立を前提として、工程管理及び資材(部品)管理を行う。当該システムのパーツボックスは、発光素子及び受光素子の組合せを行方向及び列方向に有する。
【0003】
作業者がパーツボックスからあるパーツを取り出すと、当該システムは、その行及びその列の光が遮られたことを検知し、取り出されたパーツの種類を特定する。当該システムはまた、パーツボックスに設置された重量センサを使用して取り出されたパーツの数量を特定する。さらに、当該システムは、取り出されたパーツの種類と数量に応じて、工程を進捗させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開第2007-164446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
建設業においても、工程管理及び資材管理は重視される。例えば、公営住宅等では、各戸で使用される資材の種類及び数量がほぼ統一されている。一方、居住者の好みに応じて設計される戸建て住宅等では、使用される資材が戸ごとに異なる。このような場合、工程管理及び資材管理は、より複雑になる。
【0006】
しかしながら、特許文献1の製造工程管理システムは、作業者が作業テーブルにおいて同じ仕様の製品を量産するセル生産方式を前提としている。また、当該システムは、パーツボックスから取り出されたパーツが製品の指示通りの部位に取り付けられることを前提としている。さらに、当該システムは、必要なパーツが取り出された場合は工程を進捗し、そうでない場合は警告を発する一方で、それらのことによって工程全体がどのような影響を受けるかについては特に言及していない。
そこで、本発明は、仕様が個々に異なる製品の組立において、効率的かつ正確に工程管理及び資材管理を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の進捗管理装置は、資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、前記検知した結果に基づき前記資材を前記現場で組み立てる工程を管理する進捗管理部を備えること、を特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、仕様が個々に異なる製品の組立において、効率的かつ正確に工程管理及び資材管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】進捗管理装置の構成等を示す図である。
図2】工程情報の一例である。
図3】工程情報の一例である。
図4】置場情報の一例である。
図5】現場情報の一例である。
図6】作業日報の一例である。
図7】現場画像及び置場画像の比較を説明する図である。
図8】進捗情報の一例である。
図9】処理手順のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以降、本発明を実施するための形態(“本実施形態”という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。本実施形態は、作業者が資材置場及び住宅の建設現場の間を行き来する例である。しかしながら、本発明は、資材(部品)の保管場所が、製品の組立場所とは異なるケースに一般的に適用可能である。
【0011】
(進捗管理装置)
図1は、進捗管理装置1の構成等を示す図である。進捗管理装置1は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、マイクロフォン、マウス、キーボード等の入力装置12、スピーカ、ディスプレイ等の出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を備える。これらは、バスで相互に接続されている。補助記憶装置15は、工程情報31、置場情報32、現場情報33、作業日報34及び進捗情報35(詳細後記)を格納している。
【0012】
主記憶装置14における進捗管理部21及び入出力処理部22は、プログラムである。中央制御装置11は、これらのプログラムを補助記憶装置15から読み出して主記憶装置14にロードすることによって、それぞれのプログラムの機能(詳細後記)を実現する。補助記憶装置15は、進捗管理装置1から独立した構成となっていてもよい。進捗管理装置1は、ネットワーク8を介して、現場9の壁面等に取り付けられた1又は複数の無線基地局6及び監視カメラ10と通信可能である。さらに、進捗管理装置1は、ネットワーク8を介して、資材置場5の壁面等に取り付けられた1又は複数の無線基地局6及び監視カメラ10とも通信可能である。
【0013】
作業者2が、現場9で作業を行っている。作業者2は、頭部にウエアラブルデバイス3を装着し、腰部に作業者端末装置4を携帯している。ウエアラブルデバイス3は、カメラ(図示せず)を内蔵している。カメラは、作業者2の視野内の物体を撮像することができる。作業者端末装置4は、スマートフォン等であり、無線基地局6との間で通信を行う。ウエアラブルデバイス3と作業者端末装置4との間は、無線又は有線で通信が確保されている。結局、ウエアラブルデバイス3は、進捗管理装置1に接続されていることになる。作業者2は、資材を資材置場5から搬出し、その資材を現場9まで搬送し、その資材を現場9で組み立てるという作業を繰り返す。作業者2が資材置場5にいるときもまた、ウエアラブルデバイス3は、進捗管理装置1に接続されていることになる。
【0014】
資材置場5には、配電盤7を含む複数の種類の資材がそれぞれ複数個保管されている。すべての資材には識別マーカ41が付されている。識別マーカ41には、資材の種類を一意に特定する識別子である資材IDが記憶されている。資材置場5は、複数存在してもよい。現場9も複数存在してもよい。資材置場5又は現場9において監視カメラ10又はウエアラブルデバイス3のカメラが資材を撮像すると、画像に識別マーカ41が写り込む。
【0015】
無線基地局6は、構内通信用の無線基地局6だけではなく、広く屋外において携帯型の作業者端末装置4と通信可能な公衆通信網の一部である無線基地局6を含む。作業者端末装置4は、図示しない複数の通信衛星等から電波を受信することによって、自身の位置情報(緯度及び経度)を算出することができる。そして、作業者端末装置4は、カメラで撮像した画像に対し、撮像時点における自身の位置情報を記憶することができる。識別マーカ41は、バーコードである他に、2次元コードであってもよいし、電波を受送信し得るRFID(Radio Frequency Identifier)タグであってもよい。識別マーカ41がRFIDである場合、ウエアラブルデバイス3又は作業者端末装置4は、RFIDを読み取ることができる。
【0016】
(工程情報)
図2は、工程情報31の一例である。工程情報31においては、工事ID欄101に記憶された工事IDに関連付けて、工程ID欄102には工程IDが、工程名欄103には工程名が、スケジュール欄104にはスケジュールが、資材移動情報欄105には資材移動情報が、完成図面欄106には完成図面が記憶されている。
【0017】
工事ID欄101の工事IDは、工事を一意に特定する識別子である。
工程ID欄102の工程IDは、工程を一意に特定する識別子である。1つの工事は、複数の工程を含み、工程は、実行される順番が指定されている。
工程名欄103の工程名は、工程の名称である。
【0018】
スケジュール欄104のスケジュールは、工程の開始予定時点及び終了予定時点を示す長方形(太線)である。当該欄の横軸には、時点を示すt、t、・・・が並んでいる。例えば、工程“区画”の開始予定時点はtであり、終了予定時点はtである。工程“整地”の開始予定時点はtであり、終了予定時点はtである。つまり、“t”等は、その直ぐ左側の縦線が示す時点である(図3においても同様)。工程“整地”の開始予定時点が工程“区画”の終了予定時点と一致しているのは、現場9においてフェンス等で区画を画定しなければ、整地する範囲を決められないからである。
【0019】
資材移動情報欄105の資材移動情報は、資材ID、置場ID及び現場IDの組合せ([#,#,#])の群である。1つの群に含まれる組合せが1つである場合もある。資材IDは、前記したように、資材の種類を一意に特定する識別子である。置場IDは、資材置場5を一意に特定する識別子である。現場IDは、現場9を一意に特定する識別子である。なお、“#”は、異なる文字又は数字を省略的に表している(以下同様)。さらに、置場IDは、個々の資材置場5の位置情報を含んでいてもよい。現場IDは、個々の現場9の位置情報を含んでいてもよい。このように、資材移動情報は、どの資材をどの資材置場からどの現場に搬送するべきかを指定している。
【0020】
例えば、工程“基礎”の資材移動情報が、“[A03,B01,C01]”を含むとする。このことは、資材A03を置場B01から搬出し現場C01において組み立てることを意味する。仮に、この資材がセメント“3袋”である場合、資材移動情報は、“[A03,B01,C01]”を3個含むことになる。なお、資材IDは、建築物等の構成要素となる資材以外にも、例えば、区画、整地等のために現場で使用される使い回し資材、工具等の種類も特定する。
【0021】
完成図面欄106の完成図面は、その工程の完成図面を示す“タイトル”及び“拡張子”の組合せである。完成図面は、その工程において、資材移動情報に含まれるすべての資材が組み立てられた(使用された)状態の現場の見本写真又は3次元コンピュータグラフィックスである。完成図面を構成する資材には、その資材IDが埋め込まれている。なお、“タイトル”及び“拡張子”が示す完成図面自身は、任意の装置に記憶されていてもよい。
【0022】
図3もまた、工程情報31の一例である。図3の工程情報31の構成は、図2の構成情報31の構成と同じである。図3図2に比して異なる点は、スケジュール欄104の長方形(実線太線及び破線太線)だけである。例えば工程“区画”のレコードに注目する。時点tから時点tまでの幅を有する長方形には予定終了マーク51(○)が記載されている。このことは、工程“区画”が終了予定時点以前に終了したことを示す。
【0023】
工程“基礎”のレコードに注目する。時点tから時点tまでの幅を有する長方形に対し、時点tから時点tまでの幅を有する長方形(破線)が継ぎ足されている。継ぎ足された長方形には遅延終了マーク52(□)が記載されている。さらに、遅延終了マーク52に対し、遅延原因を記した吹き出し53が付されている。
【0024】
工程“立柱”のレコードに注目する。時点tから時点tまでの幅を有する長方形に対し、時点tから時点tまでの幅を有する長方形(破線)が継ぎ足されている。継ぎ足された長方形には予定終了マーク51(○)が記載されている。
【0025】
工程“床張”のレコードに注目する。時点tから時点tまでの幅を有する長方形に対し、時点tから時点tまでの幅を有する長方形(破線)及び時点tから時点t10までの幅を有する長方形(破線)が継ぎ足されている。時点tから時点t10までの幅を有する長方形には遅延終了マーク52(□)が記載されている。さらに、遅延終了マーク52に対し、遅延原因を記した吹き出し53が付されている。
【0026】
以上から、以下のことがわかる。
・工程“基礎”において、遅延原因が発生した。その結果、工程“基礎”の終了時点が終了予定時点に対して延期され、その後に続く各工程の終了予定時点もその分だけ延期された。
・工程“床張”において、他の遅延原因が発生した。その結果、一旦延期された工程“床張”の終了予定時点が再度延期され、その後に続く各工程の終了予定時点もその分だけ再度延期された。
・結局、最終工程“内装”が終了したのは、時点t15であった。
【0027】
以上から明らかなように、ある工程の終了時点が当初の予定終了時点より後であっても、そのことが前の工程の遅延に起因している場合、当該工程には予定終了マーク51(○)が記載される。換言すれば、遅延終了マーク52(□)は、工事全体が遅延する原因となった工程を捜す目印である。
【0028】
(置場情報)
図4は、置場情報32の一例である。置場情報32においては、置場ID欄111に記憶されている置場IDに関連付けて、資材ID欄112には資材IDが、資材名欄113には資材名が、数量欄114には数量が、時点欄115には時点が、置場画像欄116には置場画像が記憶されている。
【0029】
置場ID欄111の置場IDは、前記した置場IDである。
資材ID欄112の資材IDは、前記した資材IDである。
資材名欄113の資材名は、資材の種類の名称である。
数量欄114の数量は、その時点における置場画像(直ちに後記)に写り込んでいる資材の数量である。
時点欄115の時点は、置場画像が撮像された時点である。
置場画像欄116の置場画像は、監視カメラ10又はウエアラブルデバイス3のカメラによって撮像された資材置場5の画像である。置場画像は、“タイトル”及び“拡張子”の組合せとして表現され、それらが示す置場画像自身は、任意の装置に記憶されてもよい。置場画像には、その時点において資材置場5に保管されている資材が写り込んでいる。置場画像は、その資材置場5の位置情報を記憶していてもよい。
【0030】
図4を見ると以下のことがわかる。
・時点ttにおいて、置場B01の置場画像“y11.jpg”、置場B02の置場画像“y21.jpg”、置場B03の置場画像“y31.jpg”、…が撮像された。
・置場B01の置場画像“y11.jpg”には、資材“フェンス”が“#”枚だけ、資材“土壌改良剤”が“#”缶だけ、資材“セメント”が“#”袋だけ写り込んでいた。これらの“#”のそれぞれは、“0”であることもあり得る(以下同様)。
【0031】
・置場B02の置場画像“y21.jpg”には、資材“角形鋼材”が“#”本だけ、資材“角形木材”が“#”本だけ、資材“瓦”が“#”枚だけ、資材“床材”が“#”枚だけ写り込んでいた。
・置場B03の置場画像“y31.jpg”には、資材“防水ペンキ”が“#”缶だけ、資材“配電盤”が“#”台だけ、資材“水道管”が“#”本だけ、資材“天井板”が“#”枚だけ、資材“壁紙”が“#”枚だけ写り込んでいた。
【0032】
・時点ttにおいて、置場B01の置場画像“y12.jpg”、置場B02の置場画像“y22.jpg”、置場B03の置場画像“y32.jpg”、…が撮像された。
・置場B01の置場画像“y12.jpg”には、資材“フェンス”が“#”枚だけ、資材“土壌改良剤”が“#”缶だけ、資材“セメント”が“#”袋だけ写り込んでいた(以下同様)。
【0033】
監視カメラ10又はウエアラブルデバイス3のカメラが資材置場5を撮像すると、ある資材が他の資材等の死角に入ることがある。また、識別マーカ41が写り込まない場合がある。監視カメラ10又はウエアラブルデバイス3のカメラは、複数の向きから複数の置場画像を取得するのが望ましい。監視カメラ10が固定されている場合、複数の監視カメラ10が同時に資材置場5を撮像するのが望ましい。この場合、複数の置場画像は、例えば“y11.jpg”に枝番を付して管理される。
【0034】
(現場情報)
図5は、現場情報33の一例である。現場情報33においては、現場ID欄121に記憶されている現場IDに関連付けて、資材ID欄122には資材IDが、資材名欄123には資材名が、数量欄124には数量が、時点欄125には時点が、現場画像欄126には現場画像が記憶されている。
【0035】
現場ID欄121の現場IDは、前記した現場IDである。
資材ID欄122の資材IDは、前記した資材IDである。
資材名欄123の資材名は、資材の種類の名称である。
数量欄124の数量は、その時点における現場画像(直ちに後記)に写り込んでいる資材の数量である。
時点欄125の時点は、現場画像が撮像された時点である。
現場画像欄126の現場画像は、監視カメラ10又はウエアラブルデバイス3のカメラによって撮像された現場9の画像である。現場画像は、“タイトル”及び“拡張子”の組合せとして表現され、それらが示す現場画像自身は、任意の装置に記憶されてもよい。現場画像には、その時点における、現場9で組み立てられた資材が写り込んでいる。現場画像は、その現場9の位置情報を記憶していてもよい。
【0036】
図5を見ると以下のことがわかる。
・時点ttにおいて、現場C01の現場画像“z11.jpg”が撮像された。現場C01の現場画像“z11.jpg”には、資材“フェンス”が“#”枚だけ、資材“土壌改良剤”が“#”缶だけ、資材“セメント”が“#”袋だけ、…、資材“壁紙”が“#”枚だけ写り込んでいた。
【0037】
・時点ttにおいて、現場C01の現場画像“z12.jpg”が撮像された。現場C01の現場画像“z12.jpg”には、資材“フェンス”が“#”枚だけ、資材“土壌改良剤”が“#”缶だけ、資材“セメント”が“#”袋だけ、…、資材“壁紙”が“#”枚だけ写り込んでいた(以下同様)。
【0038】
前記した置場画像の場合と同様に、監視カメラ10又はウエアラブルデバイス3のカメラは、複数の向きから複数の置場画像を取得するのが望ましい。監視カメラ10が固定されている場合、複数の監視カメラ10が同時に現場9を撮像するのが望ましい。この場合、複数の現場画像は、例えば“z11.jpg”に枝番を付して管理される。
【0039】
(作業日報)
図6は、作業日報34の一例である、作業者2は、作業者端末装置3を使用して作業日報34を作成し、管理者(進捗管理装置1の操作者)に対し、作業日報34を提出する。ある工程を複数の作業者2が担当している場合、それらの代表者1名が作業日報34を作成し提出してもよい。
【0040】
作業者2は、基本事項欄61に、作業者名(代表者も含む)、作業日、作業開始時点、作業終了時点、工事ID及び工程IDを入力する。作業者2は、画像添付欄62に、ウエアラブルデバイス3のカメラで撮像した画像を添付する。この画像は、作業開始時点の置場画像及び現場画像、並びに、作業終了時点の置場画像及び現場画像である。なお、監視カメラ10が置場画像又は現場画像を撮像する場合、作業者2は、画像添付欄62に“監視カメラ10が撮像した画像を参照してください”等の文言を入力する。作業者2は、特記事項欄63に、管理者に特に伝えるべき文言を入力する。作業者2は、申告進捗率欄64に、申告進捗率として、工事全体の進捗率及び当該工程の進捗率(作業者2による主観的な数値)を入力する。
【0041】
進捗管理装置1は、指導文言欄65に、その日の作業についての作業者2に対する指導文言を記載する。進捗管理装置1は、査定進捗率欄66に、査定進捗率として、工事全体の進捗率及び当該工程の進捗率を記載する。進捗管理装置1は、工程情報31(図3)におけるスケジュールを参照し工事全体の進捗率を算出する。進捗管理装置1は、現場画像と完成図面(図4の欄106)とを比較し、又は、現場画像と資材移動情報(図4の欄105)とを比較することによりその工程において移動するべき資材の数に対する実際に移動した資材の数の比率を算出し、当該工程の進捗率とする。
【0042】
進捗管理装置1は、作業者端末装置4から作業者端末装置4の位置情報を受信し、その位置情報を解析することによって作業者2の軌跡を特定する。また、進捗管理装置1は、置場画像及び現場画像に基づき、作業者2が搬送した資材を特定する。さらに、進捗管理装置1は、特定した軌跡と資材とに基づき、作業者2が資材を指定された資材置場から搬送(移動)したか否か、及び、その資材を指定された現場に搬送したか否かを判断する(搬送を検知する)。進捗管理装置1(進捗管理部21)は、この判断の結果(検知した結果)を、行動査定欄67に記載する。即ち、進捗管理部21は、工程を管理したうえで、進捗を評価する。
【0043】
図6の例では、資材A11は、指定された資材置場以外の資材置場から搬送されている。資材A12は、指定された現場以外の現場に搬送されている。進捗管理装置1は、所定の規則に従って査定進捗率及び行動査定を総合する評価値を算出し、本日の総合評価欄68に記載する。
【0044】
(現場画像及び置場画像の比較)
図7は、現場画像及び置場画像の比較を説明する図である。現場画像71及び置場画像72は、時点tにおいて撮像されている。現場画像73及び置場画像74は、時点tn+1において撮像されている。現場画像75及び置場画像76は、時点tn+2において撮像されている。
【0045】
現場画像71と現場画像73を比較する。進捗管理装置1は、ある時点の現場画像71には配電盤7が写り込んでいないのに対して、他の時点の現場画像73には配電盤7が写り込んでいることを検知する。配電盤7以外の多くの資材は、現場画像71及び現場画像73に共通して写り込んでおり(記載省略)、差分としては検知されない。
置場画像72と置場画像74を比較する。進捗管理装置1は、ある時点の置場画像72には配電盤7が3台写り込んでいるのに対して、他の時点の置場画像74には配電盤7が2台写り込んでいることを検知する。配電盤7以外の多くの資材は、現場画像71及び現場画像73に共通して写り込んでおり、差分としては検知されない。
【0046】
以上より、時点tと時点tn+1との間において、1台の配電盤7が、資材置場5から現場9に移動したことがわかる。
【0047】
同様に、現場画像73と現場画像75を比較する。進捗管理装置1は、現場画像73と現場画像75とは全く同じであることを検知する。
同様に、置場画像74と置場画像76を比較する。進捗管理装置1は、置場画像74には水道管77が3本写り込んでいるのに対して、置場画像76には水道管77が2本写り込んでいることを検知する。水道管77以外の多くの資材は、置場画像74及び置場画像76に共通して写り込んでおり、差分としては検知されない。
【0048】
以上より、時点tn+1と時点tn+2との間において、1本の水道管77が、資材置場5から行方不明になった、又は、他の現場9に移動したことがわかる。
【0049】
(進捗情報)
図8は、進捗情報35の一例である。進捗情報35においては、画像比較結果欄131に記憶された画像比較結果に関連付けて、タイミング欄132にはタイミングが、発生事象欄133には発生事象が、指導文言欄134には指導文言が、終了マーク記載方法欄135には終了マーク記載方法が、スケジュール延期方法欄136にはスケジュール延期方法が記憶されている。
【0050】
画像比較結果欄131の現場比較結果は、“置場減少”、“置場増加”及び“置場不変”のうちのいずれかと、“現場減少”、“現場増加”及び“現場不変”のうちのいずれかとの組合せである。例えば“置場減少”は、連続する前後2時点の置場画像を比較した結果、ある資材の数量が減少したことを進捗管理装置1の進捗管理部21が検知したことを示す。“置場増加”は、連続する前後2時点の置場画像を比較した結果、ある資材の数量が増加したことを進捗管理部21が検知したことを示す。“置場不変”は、連続する前後2時点の置場画像を比較した結果、ある資材の数量が同じであったことを進捗管理部21が検知したことを示す。現場についても、全く同様である。
【0051】
タイミング欄132のタイミングは、“予定前”又は“予定後”のいずれかである。“予定前”は、画像比較結果としての“置場減少”及び“現場増加”(すなわち、ある資材の資材置場5から現場9への搬送)を進捗管理部21が終了予定時点前に検知したことを示す。“予定後”は、画像比較結果としての“置場減少”及び“現場増加”を進捗管理部21が終了予定時点後に検知したことを示す。
発生事象欄133の発生事象は、その画像比較結果が検知された場合、又は、その画像比較結果とタイミングとの組合せが検知された場合、資材置場5又は現場9において発生していることが推定される事象である。もちろん、“進捗”が最も好ましい。
【0052】
指導文言欄134の指導文言は、前記した指導文言である。
終了マーク記載方法欄135の終了マーク記載方法は、図3における予定終了マーク51及び遅延終了マーク52の記載方法である。
スケジュール管理方法欄136のスケジュール管理方法は、図3のスケジュール欄104における継ぎ足された長方形(破線)の記載方法である。
【0053】
(処理手順)
図9は、処理手順のフローチャートである。処理手順を開始する前提として、進捗管理装置1のユーザ(管理者)は、工程情報31(図2)、置場情報32(図4)及び進捗情報35(図8)を既に作成しているものとする。但し、ここでの置場情報32の数量欄114~置場画像欄116は、空欄である。
【0054】
ステップS201において、進捗管理装置1の入出力処理部22は、工程情報31、置場情報32及び進捗情報35を受け付ける。具体的には、入出力処理部22は、管理者が入力装置12を介して工程情報31、資材情報32及び進捗情報35を入力するのを受け付ける。
【0055】
ステップS202において、入出力処理部22は、監視カメラ10を使用するか否かを判断する。具体的には、第1に、入出力処理部22は、作業者2が作業者端末装置4を介して“監視カメラを使用する”旨又は“監視カメラを使用しない”旨のいずれかを入力するのを受け付ける。例えば、資材置場5又は現場9が屋外にあり、監視カメラ10を設置することが困難である場合、作業者2は、“監視カメラを使用しない”旨を入力する。
第2に、入出力処理部22は、“監視カメラを使用する”旨を受け付けた場合(ステップS202“Yes”)、ステップS203に進み、“監視カメラを使用しない”旨を受け付けた場合(ステップS202“No”)、ステップS204に進む。
【0056】
ステップS203において、入出力処理部22は、監視カメラ10に撮像指示を送信する。具体的には、入出力処理部22は、資材置場5及び現場9に設置された監視カメラ10に対して、所定の周期で資材置場5の置場画像及び現場9の現場画像を撮像する旨の指示を送信する。この指示は、連続画像を撮像する旨の指示であってもよい。進捗管理以外の目的で監視カメラ10が常時稼働している場合、このような撮像指示を送信する必要は特にない。
【0057】
ステップS204において、入出力処理部22は、作業者端末装置4に撮像指示を送信する。具体的には、入出力処理部22は、作業者端末装置4に対して、作業開始時点及び作業終了時点において資材置場5の置場画像及び現場9の現場画像を撮像する旨の指示を送信する。
【0058】
監視カメラ10及びウエアラブルデバイス3のカメラの両者が置場画像及び現場画像を撮像してもよい。つまり、ステップS202において“監視カメラを使用する”旨を受け付けた場合(ステップS202“Yes”)、入出力処理部22は、ステップS203及びS204の両者に進んでもよい。
【0059】
その後、監視カメラ10は、周期的又は連続的に、置場画像及び現場画像を撮像し続ける。及び/又は、作業者2は、作業開始時点及び作業終了時点において置場画像及び現場画像を撮像する。この過程で、入出力処理部22は、置場画像及び現場画像を取得(受信)し、現場情報図5図5)のレコードを蓄積し、置場情報32(図4)の空欄を埋めながらそのレコードを蓄積して行く。
説明の都合上、いま、作業者2は1日の作業を終了したとする。
【0060】
ステップS205において、入出力処理部22は、作業日報34を受信する。具体的には、入出力処理部22は、作業者2が作業者端末装置4を介して作業日報34(図6)を入力するのを受け付ける。ステップS204を経由した場合、作業者2は、作業日報34の画像添付欄62に置場画像及び現場画像を添付する。ステップS203を経由した場合、入出力処理部22は、受信した作業日報34の画像添付欄62に、監視カメラ10が撮像した作業開始時点及び作業終了時点の置場画像及び現場画像を添付する。
【0061】
ステップS206において、進捗管理装置1の進捗管理部21は、比較対象の画像を取得する。具体的には、進捗管理部21は、以下の組合せを比較対象として取得する。
・作業開始時点の置場画像及び作業終了時点の置場画像の組合せ
・作業開始時点の現場画像及び作業終了時点の現場画像の組合せ
【0062】
ステップS207において、進捗管理部21は、画像間の差分を取得する。具体的には、進捗管理部21は、置場画像及び現場画像に写り込んでいる資材を特定することによって以下の差分を取得する。ここでの差分は、資材の有無についての差分である。
・作業開始時点の置場画像と作業終了時点の置場画像との間の差分(“第1の差分”とも呼ばれる)
・作業開始時点の現場画像と作業終了時点の現場画像との間の差分(“第2の差分”とも呼ばれる)
このとき進捗管理部21は、画像上の識別マーカ41によって資材の種類を特定する。
【0063】
ステップS208において、進捗管理部21は、工程の進捗を認識する。具体的には、第1に、進捗管理部21は、第1の差分に基づき“置場減少”、“置場増加”及び“置場不変”のうちのいずれかを生成し、第2の差分に基づき“現場減少”、“現場増加”及び“現場不変”のうちのいずれかを生成し、生成した結果を“画像比較結果”とする。
第2に、進捗管理部21は、画像比較結果、作業終了時点の現場画像、現在時刻、並びに、工程情報31(図2)のスケジュール及び完成図面に基づき、進捗情報35から該当する発生事象、指導文言、終了マーク記載方法及びスケジュール延期方法を取得する。
【0064】
ステップS209において、進捗管理部21は、工程情報31を更新し、表示する。具体的には、第1に、進捗管理部21は、ステップS208の“第2”において取得した終了マーク記載方法及びスケジュール延期方法に基づき、工程情報31(図2)を例えば工程情報31(図3)のように更新する。
【0065】
第2に、進捗管理部21は、ある工程の終了予定時点を含む日の作業日報34における作業終了時点の現場画像を当該工程の完成図面と比較し、完成図面に存在し現場画像に写り込んでいない資材○○を特定する。進捗管理部21は、吹き出し53に例えば“遅延原因:資材○○が搬送されていません”を記載する。進捗管理部21は、ステップS209の“第1”において遅延終了マーク52(□)を記載した場合のみ当該処理を行う。
第3に、進捗管理部21は、更新後の工程情報31(図3)を出力装置13に表示する。
【0066】
ステップS210において、進捗管理部21は、作業日報34を評価する。具体的には、第1に、進捗管理部21は、ステップS208の“第2”において取得した指導文言を作業日報34の指導文言欄65に記載する。
第2に、進捗管理部21は、図6で説明した処理を行い作業日報34の査定進捗率欄66、行動査定欄67及び本日の総合評価欄68に記載する。
第3に、進捗管理部21は、欄65~欄68に記載後の作業日報34を作業者端末装置4に送信するとともに、補助記憶装置15に記憶する。その後、処理手順を終了する。
【0067】
(本実施形態の効果)
本実施形態の進捗管理装置の効果は以下の通りである。
(1)進捗管理装置は、資材置場及び現場を撮像した画像に基づき、効率的かつ正確に工程の進捗を管理することができる。
(2)進捗管理装置は、既に設置されている監視カメラ及び作業者が既に携帯している端末装置等を有効活用することができる。
(3)進捗管理装置は、作業日報を通じて作業者を指導することができる。
(4)進捗管理装置は、作業者資材を指定された資材置場から指定された現場に移動したか否かを判断することができる。
(5)進捗管理装置は、工程ごとに遅延の有無を管理することができる。
(6)進捗管理装置は、工程ごとに必要な資材を漏れなく管理することができる。
(7)進捗管理装置は、遅延が発生している場合において工程間の関係を表示することができる。
(8)進捗管理装置は、画像上の識別マークによって資材を正確に特定することができる。
【0068】
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 進捗管理装置
2 作業者
3 ウエアラブルデバイス
4 作業者端末装置
5 資材置場
6 無線基地局
7 配電盤(資材)
8 ネットワーク
9 現場
10 監視カメラ
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置
15 補助記憶装置
16 通信装置
21 進捗管理部
22 入出力処理部
31 工程情報
32 置場情報
33 現場情報
34 作業日報
35 進捗情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、
前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、
前記工程が予定の時点後に終了した場合、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを異なる態様で表示する進捗管理部を備えること、
を特徴とする進捗管理装置。
【請求項2】
前記資材置場又は前記現場に設置された監視カメラ又は作業者が撮像した前記置場画像又は前記現場画像を取得する入出力処理部を備えること、
を特徴とする請求項1に記載の進捗管理装置。
【請求項3】
前記進捗管理部は、
前記工程の進捗が記された作業日報を前記作業者から受信し、
前記受信した作業日報に付された置場画像の比較結果及び前記受信した作業日報に付された現場画像の比較結果に応じて、指定された工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されか否かを判断すること、
を特徴とする請求項2に記載の進捗管理装置。
【請求項4】
前記進捗管理部は、
前記作業者の位置情報を前記作業者から受け付け、
前記受け付けた位置情報に基づき前記作業者の軌跡を特定し、
前記作業者が前記資材を指定された前記資材置場から指定された前記現場に移動したか否かを判断すること、
を特徴とする請求項3に記載の進捗管理装置。
【請求項5】
前記進捗管理部は、
前記工程に対して予め定められた完成図面及び当該工程終了時の現場画像を参照することによって、前記工程が終了したことを検知すること、
を特徴とする請求項に記載の進捗管理装置。
【請求項6】
前記進捗管理部は、
前記工程の当初の終了予定時点及び延期後の終了予定時点を表示し、
ある前記工程の終了予定時点が延期される場合は、当該工程において前記現場に搬送されていない前記資材を当該工程に関連付けて表示すること、
を特徴とする請求項に記載の進捗管理装置。
【請求項7】
前記進捗管理部は、
前記置場画像及び前記現場画像に写り込んでいる識別マークによって前記資材を特定すること、
を特徴とする請求項に記載の進捗管理装置。
【請求項8】
進捗管理装置の進捗管理部は、
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、
前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、
前記工程が予定の時点後に終了した場合、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを異なる態様で表示すること、
を特徴とする進捗管理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、
前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、
前記工程が予定の時点後に終了した場合、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを異なる態様で表示する進捗管理部と、
して機能させることを特徴とする進捗管理プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の進捗管理装置は、資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、前記工程が予定の時点後に終了した場合、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを異なる態様で表示する進捗管理部を備えること、
を特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、
前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、
前記工程が予定の時点後に終了した場合、ある資材が前記資材置場から前記現場に搬送されるべき時点として予め定められた時点と、当該資材が前記資材置場から前記現場に実際に搬送されたことを前記置場画像及び前記現場画像により確認した時点とを比較することによって、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを判断し、判断した結果を異なる態様で表示する進捗管理部を備えること、
を特徴とする進捗管理装置。
【請求項2】
前記資材置場又は前記現場に設置された監視カメラ又は作業者が撮像した前記置場画像又は前記現場画像を取得する入出力処理部を備えること、
を特徴とする請求項1に記載の進捗管理装置。
【請求項3】
前記進捗管理部は、
前記工程の進捗が記された作業日報を前記作業者から受信し、
前記受信した作業日報に付された置場画像の比較結果及び前記受信した作業日報に付された現場画像の比較結果に応じて、指定された工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されか否かを判断すること、
を特徴とする請求項2に記載の進捗管理装置。
【請求項4】
前記進捗管理部は、
前記作業者の位置情報を前記作業者から受け付け、
前記受け付けた位置情報に基づき前記作業者の軌跡を特定し、
前記作業者が前記資材を指定された前記資材置場から指定された前記現場に移動したか否かを判断すること、
を特徴とする請求項3に記載の進捗管理装置。
【請求項5】
前記進捗管理部は、
前記工程に対して予め定められた完成図面及び当該工程終了時の現場画像を参照することによって、前記工程が終了したことを検知すること、
を特徴とする請求項4に記載の進捗管理装置。
【請求項6】
前記進捗管理部は、
前記工程の当初の終了予定時点及び延期後の終了予定時点を表示し、
ある前記工程の終了予定時点が延期される場合は、当該工程において前記現場に搬送されていない前記資材を当該工程に関連付けて表示すること、
を特徴とする請求項5に記載の進捗管理装置。
【請求項7】
前記進捗管理部は、
前記置場画像及び前記現場画像に写り込んでいる識別マークによって前記資材を特定すること、
を特徴とする請求項6に記載の進捗管理装置。
【請求項8】
進捗管理装置の進捗管理部は、
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、
前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、
前記工程が予定の時点後に終了した場合、ある資材が前記資材置場から前記現場に搬送されるべき時点として予め定められた時点と、当該資材が前記資材置場から前記現場に実際に搬送されたことを前記置場画像及び前記現場画像により確認した時点とを比較することによって、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを判断し、判断した結果を異なる態様で表示すること、
を特徴とする進捗管理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、
どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、
前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、
前記工程が予定の時点後に終了した場合、ある資材が前記資材置場から前記現場に搬送されるべき時点として予め定められた時点と、当該資材が前記資材置場から前記現場に実際に搬送されたことを前記置場画像及び前記現場画像により確認した時点とを比較することによって、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを判断し、判断した結果を異なる態様で表示する進捗管理部と、
して機能させることを特徴とする進捗管理プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の進捗管理装置は、資材が保管されている資材置場を複数時点で撮像したある時点の置場画像を他の時点の置場画像と比較するとともに、前記資材が組み立てられる現場を複数時点で撮像したある時点の現場画像を他の時点の現場画像と比較することによって前記資材置場から前記現場への前記資材の搬送を検知し、どの工程においてどの前記資材置場からどの前記現場にどの前記資材が搬送されるべきであるかが予め指定された資材移動情報及び前記検知した結果に基づき、指定された前記工程において指定された前記資材置場から指定された前記現場に指定された前記資材が搬送されたことを管理し、前記工程が予定の時点前に終了したこと、又は、予定の時点後に終了したことを当該工程に関連付けて表示し、前記工程が予定の時点後に終了した場合、ある資材が前記資材置場から前記現場に搬送されるべき時点として予め定められた時点と、当該資材が前記資材置場から前記現場に実際に搬送されたことを前記置場画像及び前記現場画像により確認した時点とを比較することによって、当該工程が予定の時点後に終了したことが当該工程の前の工程の遅延に起因するか、又は、当該工程の遅延に起因するかを判断し、判断した結果を異なる態様で表示する進捗管理部を備えること、を特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。