(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013968
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G02B 27/01 20060101AFI20230119BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
G02B27/01
B60K35/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096418
(22)【出願日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】63/222452
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】202111346454.0
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】500093133
【氏名又は名称】中強光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】林 士逸
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 于▲あん▼
【テーマコード(参考)】
2H199
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA03
2H199DA14
2H199DA15
2H199DA20
2H199DA23
2H199DA48
3D344AA08
3D344AA27
3D344AC25
(57)【要約】
【課題】ヘッドアップディスプレイは画像光源、少なくとも一つの反射鏡及び光変調装置を含む。画像光源は画像光線を提供する。
【解決手段】少なくとも一つの反射鏡は、画像光線がヘッドアップディスプレイから離れるように伝達する。光変調装置は、画像光線の伝達経路上において、ヘッドアップディスプレイ内に設置されている。環境光線は光変調装置を透過した後、画像光源に入射し、かつ、ヘッドアップディスプレイが環境光線の照射を長期に受けて破損することを防ぐよう、画像光源に入射される環境光線の光エネルギーはヘッドアップディスプレイに入射される環境光線の光エネルギーの25%以下である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドアップディスプレイであって、
画像光線を提供する画像光源と、
前記画像光線が前記ヘッドアップディスプレイから離れるように伝達する少なくとも一つの反射鏡と、
前記画像光線の伝達経路上において、前記ヘッドアップディスプレイ内に設置された光変調装置とを含み、
環境光線が前記光変調装置を透過した後に前記画像光源に入射され、前記画像光源に入射される前記環境光線の光エネルギーが前記ヘッドアップディスプレイに入射される前記環境光線の光エネルギーの25%以下であることを特徴とする、ヘッドアップディスプレイ。
【請求項2】
前記環境光線が前記光変調装置を透過して前記画像光源まで伝達される過程において、前記環境光線の偏光状態は、直線偏光状態及び楕円偏光状態を含み、直線偏光状態及び円偏光状態を含み、または直線偏光状態及び非偏光状態を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項3】
前記光変調装置は、前記環境光線が前記画像光源に入射される伝達経路上に順に設置された第1直線偏光子、位相変調器及び第2直線偏光子を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項4】
前記位相変調器は1/4波片であることを特徴とする、請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項5】
前記第1直線偏光子の透過軸と前記1/4波片の遅軸が夾角を形成することを特徴とする、請求項4に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項6】
前記位相変調器は偏光解消子であることを特徴とする、請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項7】
前記画像光源はさらに表示装置を含み、
前記表示装置は液晶パネル及び第3直線偏光子を含み、かつ、前記第2直線偏光子の透過軸が前記第3直線偏光子の透過軸に平行であることを特徴とする、請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項8】
前記第1直線偏光子の透過軸が前記第2直線偏光子の透過軸に平行であることを特徴とする、請求項7に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項9】
前記ヘッドアップディスプレイを離れた前記画像光線は反射スクリーンまで伝達され、前記画像光線は前記反射スクリーンに反射されて目に入り、
前記画像光線は前記第1直線偏光子を透過した後、前記反射スクリーンに反射され、かつ、前記反射スクリーンに反射された前記画像光線は第1偏光状態であることを特徴とする、請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項10】
前記ヘッドアップディスプレイはさらに防塵カバーを含み、
前記防塵カバーは前記反射スクリーンと前記画像光源との間に設置され、前記ヘッドアップディスプレイ内に埃が落ちることを防ぐことを特徴とする、請求項9に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項11】
前記環境光線の伝達経路上において、前記光変調装置の前記第1直線偏光子が前記防塵カバー上に設置され、
前記位相変調器及び前記第2直線偏光子は前記画像光源の表示装置上に設置されることを特徴とする、請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘッドアップディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示技術の発展により、各種のヘッドアップディスプレイは生活の中に多く応用されるようになり、特に、ヘッドアップディスプレイで画像を環境画像に重ねて示す情報は航空機、車両、店舗のショーウインドー等によく使用されている。車用ヘッドアップディスプレイを例にすると、フロントガラスの内表面を光学コンバイナーとして利用してドライバーに情報を提供し、ドライバーは運転中に下を向いて表示板またはナビゲーター見ずとも車内情報システムが提供する情報を確認することができる。
【0003】
ヘッドアップディスプレイは屋外での使用が多いため、太陽光がヘッドアップディスプレイの結像レンズアセンブリを透過して内部の表示パネルに集まり、内部温度が表示パネルの耐えられる上限(約100度から110度)を超えることがある。一般的に、太陽光エネルギーの密度は1050W/m2であるが、太陽光が表示パネルの狭い領域に集中すると、光エネルギーの密度が高まって20000W/m2から60000W/m2に達し、表示パネルの温度が105度以上になり、表示パネルの破損、ヘッドアップディスプレイの使用寿命の短縮を引き起こす可能性がある。そのため、太陽光が大量にヘッドアップディスプレイに進入することを防止する技術の提供が急務である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、環境光線の大量進入を防止し、ヘッドアップディスプレイが環境光線の照射を長期に受けて破損することを防止できるヘッドアップディスプレイを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例に基づき、画像光源、少なくとも一つの反射鏡及び光変調装置(light modulator)を含むヘッドアップディスプレイを提供する。画像光源は画像光線を提供する。少なくとも一つの反射鏡は画像光線がヘッドアップディスプレイから離れるように伝達する。光変調装置は画像光線の伝達経路上において、ヘッドアップディスプレイ内に設置される。環境光線は光変調装置を透過した後に画像光源に入射され、画像光源に入射される環境光線の光エネルギーはヘッドアップディスプレイに入射される環境光線の光エネルギーの25%以下である。
【0006】
以上により、本発明の実施例が提供するヘッドアップディスプレイは光変調装置を利用して環境光線を変調し、環境光線の光学特性を変更させて、ヘッドアップディスプレイに進入する光エネルギーを低減し、ヘッドアップディスプレイが環境光線の照射を長期に受けて破損することを防止する。
【0007】
本発明の前記特徴と利点をより明確に、分かりやすく示すために、以下は実施例を挙げて、かつ図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施例に基づくヘッドアップディスプレイの概略図。
【
図2A】本発明の実施例に基づく光変調装置の概略図。
【
図2B】本発明の実施例に基づく光変調装置の概略図。
【
図2C】本発明の実施例に基づく光変調装置の概略図。
【
図3】本発明の別の実施例に基づくヘッドアップディスプレイの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の前記及びその他の技術内容、特徴及び効果を明確に示すべく、以下は図面を参照しながら好ましい実施例を詳しく説明する。以下の実施例における方向用語、例えば、上、下、左、右、前または後等は図面を参照する方向のみである。従って、これらの方向用語は説明目的に用いられたものであり、本発明を制限するものではない。
【0010】
図1は本発明の一実施例に基づくヘッドアップディスプレイの概略図である。ヘッドアップディスプレイ1は画像光源10、光変調装置20、少なくとも一つの反射鏡40、50を含む。画像光源10は表示装置101を含む。表示装置101は液晶パネル(Liquid crystal panel)を含む。画像光源10は画像光線ILを提供する。少なくとも一つの反射鏡40、50を用いて、画像光線ILを反射スクリーン30の表面30Iまで伝達し、かつ目まで反射する。画像光線ILの伝達経路上において、少なくとも一つの反射鏡40、50が画像光源10と目との間に設置されている。光変調装置20はヘッドアップディスプレイ1内に設置されている。
【0011】
別の実施例において、ヘッドアップディスプレイ1は画像光源10、光変調装置20、単一の反射鏡40または50を含む。画像光源10は画像光線ILを提供する。単一の反射鏡40または50を用いて、画像光線ILを反射スクリーン30まで伝達し、かつ目まで反射する。反射鏡40または50は、例えば平板反射鏡、凸面または凹面反射鏡であって、画像光路の設計に基づいて必要な反射鏡を設置することができる。
【0012】
一実施例において、ヘッドアップディスプレイ1は車用ヘッドアップディスプレイとして実施され、反射スクリーン30はフロントガラスであり、かつ、ヘッドアップディスプレイ1はさらに防塵カバー60を含む。反射スクリーン30の表面30Iはフロントガラスの車内の表面に対応し、表面30Jはフロントガラスの車外の表面に対応する。画像光線ILはフロントガラスの車内の表面に反射された後ドライバーの目に進入し、目に進入した画像光線ILはドライバーの目の前方の虚像を形成する。防塵カバー60は例えば透光性のプラスチックカバー体であり、材質が例えばポリエチレンテレフタラート(Polyethylene terephthalate,PET)であり、ヘッドアップディスプレイ1に埃が入ることを遮断するものであり、つまり、埃は画像光源10、光変調装置20及び単一の反射鏡40または50に接することない。画像光線ILの伝達経路上に、光変調装置20は画像光源10と防塵カバー60との間に設置されている。
【0013】
環境光線(例えば太陽光)がヘッドアップディスプレイ1に大量進入することで、表示装置101が高温により破損することを防ぐために、画像光線ILの伝達経路上において、ヘッドアップディスプレイ1の光変調装置20を画像光源10及び反射スクリーン30と間に設置する。光変調装置20は入射光線の位相及び偏光状態を変調(modulate)し、さらに偏光選択素子を利用して特定の偏光状態を選択することで、光変調装置20を透過する光線の光エネルギーを低減する。
図1が示す実施例では、画像光線ILの伝達経路上において、光変調装置20が表示装置101と反射鏡40または50との間に設置され、光変調装置20を透過する環境光線SLの光エネルギーを低減し、画像光源10に入射される環境光線SLの光エネルギーがヘッドアップディスプレイ1に入射される環境光線SLの光エネルギーの25%以下(≦)になるようにして、環境光線SLが表示装置101を照射することで上昇する温度を低減する。
【0014】
本発明の一実施例において、光変調装置20は例えば太陽光フィルタ(Sun Light Filter,SLF)である。光変調装置20は第1直線偏光子、位相変調器及び第2直線偏光子を含み、環境光線SLが画像光源10に入射する伝達経路上に順に設置されている。環境光線SLは非偏光光(unpolarized light)である。説明すべきなのは、非偏光光とは偏光方向を有しないものではなく、偏光方向が時間とともに非常に速く変わるものである。環境光線SLは第1直線偏光子を通った後、偏光方向が第1直線偏光子の吸収軸と平行な一部環境光線SLは第1直線偏光子に吸収され、第1直線偏光子を透過した一部環境光線SLは直線偏光光(linear polarized light)である。偏光光(polarized light)はS偏光光またはP偏光光であってもよい。通常、前記吸収された一部環境光線SLの光エネルギーは原環境光線SLの光エネルギーの50%を占める。言い換えれば、第1直線偏光子を透過した一部環境光線SLの光エネルギーは原環境光線SLの光エネルギーの約50%を占める。位相変調器は第1直線偏光子と第2直線偏光子との間に設置され、第1直線偏光子を透過した一部環境光線SLの位相を変調(modulate)し、一部環境光線SLの偏光状態を直線偏光からその他の偏光状態、例えば、円偏光光、楕円偏光クまたは非偏光光に変更する。続いて、第2直線偏光子の吸収軸の方向を適切に配置することで、50%の一部環境光線SLの光エネルギーを再吸収する。光変調装置20を透過した一部環境光線SLの光エネルギーは原環境光線SLの光エネルギーの25%以下になる。以下は本発明の各種実施例を参照しながら、光変調装置が如何にしてヘッドアップディスプレイ1に進入した環境光線の光エネルギーを低減するかについて説明する。
【0015】
図2Aは本発明の一実施例に基づく光変調装置を示す概略図である。光変調装置20は第1直線偏光子210、位相変調器201及び第2直線偏光子220を含み、これらは環境光線SL0、SL1、SL2、SL3(分かり易いよう、以下は原環境光線をSL0と称す)の伝達経路上に順に設置されている。本実施例において、位相変調器201は1/4波片(wave plate)であり、かつ、第1直線偏光子210の透過軸と1/4波片の遅軸(slow axis)が夾角を形成し、この夾角は0度より大きく、かつ45度より小さい。第1直線偏光子210を透過した環境光線SL1(以下は一部環境光線SL1と称す)は直線偏光光である。位相変調器201を透過し、かつ位相変調器201に変調された環境光線SL2(以下は一部環境光線SL2と称す)は楕円偏光光である。一部環境光線SL2が楕円偏光光であるため、第2直線偏光子220の吸収軸の方向を設置することで、第2直線偏光子220に50%以上の楕円偏光光の光エネルギーを吸収させるようにできる。この場合、第2直線偏光子220を透過する直線偏光環境光線SL3(以下は一部環境光線SL3と称する)の光エネルギーが原環境光線SL0の光エネルギーの25%以下であってもよい。
【0016】
図2Bは本発明の一実施例に基づく光変調装置を示す概略図である。光変調装置20は第1直線偏光子210、位相変調器202及び第2直線偏光子220を含み、これらは原環境光線SL0及び一部の環境光線SL1、SL2、SL3の伝達経路上に順に設置されている。本実施例と
図2Aが示す実施例の同じ点は位相変調器202が1/4波片であり、本実施例と
図2Aが示す実施例の異なる点は第1直線偏光子210の透過軸と1/4波片の遅軸が夾角を形成し、この夾角が45度である。位相変調器202を透過し、かつ位相変調器202に変調された一部環境光線SL2は円偏光光である。一部環境光線SL2が第2直線偏光子220を透過した後、一部環境光線SL3が生成される。一部環境光線SL3の光エネルギーは原環境光線SL0の光エネルギーの25%である。
【0017】
図1及び
図2Bを同時に参照すると、本発明の一実施例において、ヘッドアップディスプレイ1は
図2Bが示すような光変調装置20を含み、第1直線偏光子210、位相変調器202及び第2直線偏光子220の三者は画像光源10上に重ねて設置され、かつ、画像光源10は
図1が示すような表示装置101を含み、表示装置101は液晶パネル及び上偏光片(第3直線偏光子)を含み、かつ、光変調装置20の第2直線偏光子220の透過軸が表示装置101の上偏光片の透過軸と平行であり、画像光線ILが光変調装置20を透過する過程において比較的に高い透過率を有し、画像光線ILが吸収されないようにする。
【0018】
本発明の別の実施例において、光変調装置20の第2直線偏光子220の透過軸が表示装置101の上偏光片の透過軸と平行であり、かつ、第1直線偏光子210の透過軸と平行であり、画像光線ILが光変調装置20を透過する過程において比較的高い透過率を有する。しかし、本発明はこれに限定されず、本発明の一部の実施例において、第1直線偏光子210の透過軸、第2直線偏光子220の透過軸及び表示装置101の上偏光片の透過軸の三者の間の夾角は、画像光線ILの強度及び環境光線SLの強度に基づいて調整することもできる。
【0019】
本発明のさらに別の実施例において、第1直線偏光子210の透過軸、第2直線偏光子220の透過軸及び表示装置101の上偏光片の透過軸の三者は互いに平行であり、かつ、画像光線ILが第1直線偏光子210を透過した後、反射スクリーン30において反射され、かつ、反射スクリーン30の表面30Iにおいて反射された画像光線ILは例えば第1偏光状態であり、つまり、S偏光状態であり、画像光線ILの反射率を高め、ドライバーの目に進入する光エネルギーを高める。
【0020】
図2Cは本発明の一実施例に基づく光変調装置の概略図である。光変調装置20は第1直線偏光子210、位相変調器203及び第2直線偏光子220を含み、これらは原環境光線SL0及び一部の環境光線SL1、SL2、SL3の伝達経路上に順に設置されている。本実施例と
図2Aが示す実施例の異なる点は、位相変調器203が偏光解消子(depolarizer)であり、位相変調器203を透過した一部環境光線SL2が非偏光光である。一部環境光線SL2は第2直線偏光子220を透過した後、一部環境光線SL3が生成される。一部環境光線SL3の光エネルギーは原環境光線SL0の光エネルギーの25%である。
【0021】
図3は本発明の別の実施例に基づくヘッドアップディスプレイの概略図である。ヘッドアップディスプレイ2と
図1が示す実施例におけるヘッドアップディスプレイ1の異なる点は、ヘッドアップディスプレイ2中の光変調装置は前記
図2Aが示す光変調装置20によって実施(implement)され、かつ、画像光線ILの伝達経路上において、ヘッドアップディスプレイ2中の反射鏡40及び50は第1直線偏光子210及び位相変調器201との間に設置され、画像光線ILの進行方向を変更し、ヘッドアップディスプレイ2全体の体積を低減するものである。光変調装置20の第1直線偏光子210は防塵カバー60上に設置され、光変調装置20の位相変調器201と第2直線偏光子220が貼り合わされて、表示装置101の出光表面上に設置されている。
【0022】
しかし、本発明はこれに限定されず、本発明の図示されていない実施例において、環境光線SLの伝達経路上において、光変調装置20の第1直線偏光子210、位相変調器201と第2直線偏光子220がそれぞれ反射スクリーン30から表示装置101までの間に設置されてもよい。光変調装置20が表示装置101に設置されている場合、貼り合わせの方法を利用し、または機械部材(フレーム)を利用する方法で光変調装置20を固定することができ、必ずしも表示装置101に直接接触する必要がなく、表示装置101と光変調装置20との間に距離を有する。別の実施例において、光変調装置20の第1直線偏光子210と位相変調器201が防塵カバー60上に設置されてもよく、第2直線偏光子220が表示装置101の出光面上に設置される。別の実施例において、光変調装置20はすべて防塵カバー60上に設置される。
【0023】
以上を纏めると、本発明の実施例が提供するヘッドアップディスプレイは、光変調装置を利用して環境光線を変調し、環境光線の光学特性を変えて、ヘッドアップディスプレイに進入する光エネルギーを低減し、ヘッドアップディスプレイが環境光線の照射を長期受けて破損することを防止する。
【0024】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、これを以って本発明の実施範囲を制限すべきではない。即ち、本発明の請求の範囲及び発明の内容を基に行った簡単かつ等価な変更と修正はすべて本発明の範囲内に属する。また、本発明の任意の実施例または請求項は必ずしも本発明で開示されたすべての目的または利点または特徴を備えるとは限らない。また、要約書と発明の名称は特許文献検索に利用されるものであり、本発明の権利範囲を制限するものではない。また、明細書または請求の範囲で言及される「第1」、「第2」等の用語は素子(element)の名称を示し、または異なる実施例や範囲を区別するものであり、素子の数の上限または下限を制限するものではない。
【符号の説明】
【0025】
1、2 ヘッドアップディスプレイ
10 画像光源
20 光変調装置
30 反射スクリーン
40、50 反射鏡
60 防塵カバー
30I、30J 表面
101 表示装置
201、202、203 位相変調器
210 第1直線偏光子
220 第2直線偏光子
IL 画像光線
SL 環境光線
SL0 原環境光線
SL1、SL2、SL3 一部環境光線