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特開2023-139728楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023139728
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/02 20060101AFI20230927BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20230927BHJP
   G06F 16/635 20190101ALI20230927BHJP
   G06F 16/687 20190101ALI20230927BHJP
【FI】
G10K15/02
G01C21/36
G06F16/635
G06F16/687
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022045413
(22)【出願日】2022-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】500423444
【氏名又は名称】株式会社ソケッツ
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 優惟子
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大次郎
(72)【発明者】
【氏名】梅本 陽平
(72)【発明者】
【氏名】塩本 祥司
(72)【発明者】
【氏名】五十崎 正明
(72)【発明者】
【氏名】浦部 浩司
【テーマコード(参考)】
2F129
5B175
5D208
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129AA03
2F129AA11
2F129AA14
2F129BB03
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF12
5B175DA05
5B175GA04
5B175HA01
5D208BA10
5D208BB10
(57)【要約】
【課題】利用者を飽きさせにくい楽曲を提供することができる楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得する楽曲データ取得部と、前記取得した楽曲データを再生可能とさせる楽曲提供部と、を備え、前記楽曲提供部は、前記利用者が前記楽曲レコメンド圏に入ったときに、前記楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせ、前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、楽曲提供装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得する楽曲データ取得部と、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能とさせる楽曲提供部と、
を備え、
前記楽曲提供部は、
前記利用者が前記楽曲レコメンド圏に入ったときに、前記楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせ、
前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
楽曲提供装置。
【請求項2】
前記楽曲提供部は、前記利用者が入った履歴がある前記複数の楽曲レコメンド圏が重なる領域に前記利用者が所定期間内に再び入った場合に、前記利用者が先に前記複数の楽曲レコメンド圏が重なる領域に入った際に前記楽曲データ取得部により取得された楽曲データに対応する前記楽曲レコメンド圏と異なる前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
請求項1に記載の楽曲提供装置。
【請求項3】
前記楽曲提供部は、前記利用者が第1楽曲レコメンド圏に入ったことにより、前記利用者が利用する装置に前記楽曲データを再生させているときに、前記利用者が、第2楽曲レコメンド圏に入った場合において、
前記第1楽曲レコメンド圏に設定された優先度が前記第2楽曲レコメンド圏に設定された優先度よりも高い場合に、前記利用者が前記第2楽曲レコメンド圏に入った後、第1時間が経過してから前記第2楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
請求項1または2に記載の楽曲提供装置。
【請求項4】
前記第1楽曲レコメンド圏に設定された優先度が前記第2楽曲レコメンド圏に設定された優先度よりも低い場合に、前記利用者が前記第2楽曲レコメンド圏に入った後、第2時間が経過してから前記第2楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
請求項3に記載の楽曲提供装置。
【請求項5】
前記第2時間は、前記第1時間よりも短い、
請求項4に記載の楽曲提供装置。
【請求項6】
コンピュータが、
利用者の位置情報を取得し、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得し、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせ、
前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
楽曲提供方法。
【請求項7】
コンピュータに、
利用者の位置情報を取得させ、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得させ、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせる処理を実行させ、
前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる処理を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の走行状況に応じた音楽コンテンツ、例えば楽曲を車両の搭乗者などの利用者に提案する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-63133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
楽曲を利用者に提案するにあたり、例えば、提案する楽曲に一定の優先度を設定しておき、優先度が高い楽曲を提案することがある。しかし、楽曲に設定された優先度が一定であるので、例えば車両が同じ道を通過する場合には、同じ楽曲が提案されることになる。このため、利用者は、同じ楽曲を何度も提案される利用者を飽きさせてしまう場合がある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者を飽きさせにくい楽曲を提供することができる楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る楽曲提供装置は、利用者の位置情報を取得する位置情報取得部と、複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得する楽曲データ取得部と、前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能とさせる楽曲提供部と、を備え、前記楽曲提供部は、前記利用者が前記楽曲レコメンド圏に入ったときに、前記楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせ、前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、楽曲提供装置である。
【0007】
(2):上記(1)の態様において、前記楽曲提供部は、前記利用者が入った履歴がある前記複数の楽曲レコメンド圏が重なる領域に前記利用者が所定期間内に再び入った場合に、前記利用者が先に前記複数の楽曲レコメンド圏が重なる領域に入った際に前記楽曲データ取得部により取得された楽曲データに対応する前記楽曲レコメンド圏と異なる前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、ものである。
【0008】
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記楽曲提供部は、前記利用者が第1楽曲レコメンド圏に入ったことにより、前記利用者が利用する装置に前記楽曲データを再生させているときに、前記利用者が、第2楽曲レコメンド圏に入った場合において、前記第1楽曲レコメンド圏に設定された優先度が前記第2楽曲レコメンド圏に設定された優先度よりも高い場合に、前記利用者が前記第2楽曲レコメンド圏に入った後、第1時間が経過してから前記第2楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、ものである。
【0009】
(4):上記(3)の態様において、前記第1楽曲レコメンド圏に設定された優先度が前記第2楽曲レコメンド圏に設定された優先度よりも低い場合に、前記利用者が前記第2楽曲レコメンド圏に入った後、第2時間が経過してから前記第2楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、ものである。
【0010】
(5)上記(4)の態様において、前記第2時間は、前記第1時間よりも短い、ものである。
【0011】
(6):この発明の一態様に係る楽曲提供方法は、コンピュータが、利用者の位置情報を取得し、複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得し、前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせ、前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、楽曲提供方法である。
【0012】
(7):この発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、利用者の位置情報を取得させ、複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得させ、前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせる処理を実行させ、前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる処理を実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
(1)~(7)の態様によれば、利用者を飽きさせにくい楽曲を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態の楽曲提供装置を利用した楽曲提供システム1の構成図である。
図2】利用者情報152の内容の一例を示す図である。
図3】地図情報154の内容の一例を示す図である。
図4】地図情報154を可視化した状態の一例を示す図である。
図5】地図情報154を可視化した状態の一例を示す図である。
図6】楽曲レコメンドに関する処理の流れの概略を示す図である。
図7】フロントサーバ100の処理の一例を示すフローチャートである。
図8】地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。
図9】フロントサーバ100の処理の一例を示すフローチャートである。
図10】フロントサーバ100の処理の一例を示すフローチャートである。
図11】地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。
図12】地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。
図13】地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。
図14】第2実施形態の楽曲提供装置を利用した楽曲提供システム2の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の楽曲提供装置、楽曲提供方法、及びプログラムの実施形態について説明する。
【0016】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の楽曲提供装置を利用した楽曲提供システム1の構成図である。楽曲提供システム1は、移動体に搭乗した乗員(利用者)に対して楽曲(音楽のことであり、アーティストの歌唱、演奏、或いはプログラム再生による楽曲の他、環境音等を含んでもよい)を提供するシステムである。移動体とは、例えば、乗員が滞在する空間のある車両(四輪または三輪のある車両、マイクロモビリティ等)、船舶、航空機、或いは二輪車などを含む。二輪車の場合、ヘルメットに設けられたオーディオ装置によって楽曲が再生されてもよい。
【0017】
楽曲提供システム1は、例えば、携帯端末装置10と、オーディオ装置50と、フロントサーバ100と、バックサーバ200とを備える。これらのうち、フロントサーバ100は、楽曲提供装置の一例である。携帯端末装置10及びオーディオ装置50は、利用者が利用する装置の一例である。
【0018】
[携帯端末装置]
携帯端末装置10は、例えばスマートフォンやタブレット端末等の通信機能、入出力機能、アプリ実行機能を有する可搬型コンピュータ装置である。携帯端末装置10は、例えば、近距離通信部12と、ネットワーク通信部14と、Musicアプリ実行部16と、タッチパネル18とを備える。
【0019】
近距離通信部12は、オーディオ装置50の近距離通信部60と、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi、USB(Universal Serial Bus)などの通信規格に基づいて、無線または有線で通信する。
【0020】
ネットワーク通信部14は、ネットワークNWを介してフロントサーバ100と通信する。ネットワークNWは、無線基地局、アクセスポイント、インターネット、プロバイダ端末、WAN(Wide Area Network)等を含む。
【0021】
Musicアプリ実行部16は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが、記憶部30に記憶されたMusicアプリ32を実行することで機能する。Musicアプリ実行部16は、タッチパネル18に対してなされた利用者の入力操作に応じて携帯端末装置10の各部を制御する。Musicアプリ32は、例えば、予めアプリ提供者のサーバ装置から携帯端末装置10にインストールされたものである。
【0022】
[オーディオ装置]
オーディオ装置50は、移動体に設置される(前述したようにヘルメット内に設置されてもよい)。オーディオ装置50は、例えば、連携アプリ実行部52と、音響調整部54と、スピーカシステム56と、タッチパネル58と、近距離通信部60とを備える。
【0023】
連携アプリ実行部52は、CPUなどのプロセッサが、記憶部に記憶された連携アプリ(不図示)を実行することで機能する。連携アプリ実行部52は、タッチパネル58に対してなされた利用者の入力操作に応じて、Musicアプリ実行部16と連携してオーディオ装置50の各部を制御する。
【0024】
音響調整部54は、スピーカシステム56を制御する。スピーカシステム56は、例えば複数のスピーカを含む。音響調整部54は、複数のスピーカのそれぞれの音量を調整することにより、音像を任意の場所に定位させてもよい。
【0025】
近距離通信部60は、前述の通り、携帯端末装置10の近距離通信部12と無線または有線で通信する。
【0026】
[フロントサーバ]
フロントサーバ100は、例えば、ネットワーク通信部102と、利用者情報取得部104と、位置情報取得部106と、POI(Point Of Interest)取得部108と、楽曲データ取得部110と、楽曲提供部112と、記憶部150とを備える。ネットワーク通信部102と記憶部150以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。記憶部150には、利用者情報152や地図情報154等の情報が格納される。
【0027】
ネットワーク通信部102は、ネットワークNWを介して携帯端末装置10と通信する。なお、フロントサーバ100とバックサーバ200との通信も同じネットワークNWを介して行われてもよいが、専用回線やLAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)等を介して通信が行われてもよい。
【0028】
利用者情報取得部104は、携帯端末装置10の利用者の情報(利用者情報)を取得し、利用者情報152に登録する。図2は、利用者情報152の内容の一例を示す図である。利用者情報152は、例えば、氏名、年齢、性別、職業、好みの音楽ジャンル、好みのアーティスト、趣味等を含む情報である。
【0029】
位置情報取得部106は、利用者(移動体)の位置情報を取得する。利用者(移動体)の位置情報は、オーディオ装置50が設置された移動体が備える位置測位装置(GPS(Global Positioning System)受信機等、不図示)により測位され、オーディオ装置50と携帯端末装置10を介してフロントサーバ100に伝えられたものでもよいし、携帯端末装置10が備える位置測位装置(不図示)により測位され、フロントサーバ100に伝えられたものでもよい。
【0030】
POI取得部108は、利用者の位置情報を用いて地図情報154を参照し、楽曲レコメンド圏(以下、「レコメンド圏」)内に利用者が入った(以下、「POIがヒットした」と称する)POIを取得する。図3は、地図情報154の内容の一例を示す図である。地図情報154は、複数のPOI情報と、複数のPOI情報のそれぞれに対応するレコメンド圏の情報とを含む。POI情報は、例えば、POI(例えば有名な施設、景勝地等)に対応付けられた、POIの位置情報(緯度、経度)、POIの種別などの情報を含む。
【0031】
複数のレコメンド圏には、それぞれ優先度が設定されている。地図情報154は、各POIの設定された優先度を含む。POIの優先度は、複数のPOIがヒットした場合に、優先的に楽曲リクエストにPOI情報が含まれるPOIの度合いを示す。POIの優先度は、図3に示す例において、「東京タワー」には優先度「高」が設定され、「千鳥ヶ淵」及び「明治神宮」には優先度「中」が設定され、「銀座ホテル」には優先度「低」が設定されている。複数のPOIにヒットした場合とは、複数のPOIのレコメンド圏が重なる場合に、それらの領域の論理和である領域に利用者が入った場合である。以下、複数のPOIのレコメンド圏が重なる領域を重複レコメンド領域という。
【0032】
地図情報154に含まれるPOIは、適宜変更されてもよい。例えば、期間限定のイベントを開催するPOIは、そのイベントを開催する期間のみ地図情報154に含まれてもよい。また、POIに対応付けられる各情報は、適宜変更されてもよい。例えば、地図情報154に含まれるPOI、例えば観光地でライトアップを開催する場合、ライトアップが開催される時間帯のみレコメンド圏を広げるようにしてもよい。
【0033】
地図情報154は、更に、道路構造の情報を含んでもよい。地図情報154が道路構造を含む場合は、道路を通過してPOIに到達するまでの距離でレコメンド圏を設定してよい。なお、地図情報154に含まれるPOIは楽曲レコメンド対象であるものとするが、楽曲レコメンド対象で無いPOIが地図情報154に含まれてもよい。その場合、楽曲レコメンド対象である旨を示すフラグがPOIに対応付けられる。
【0034】
図4及び図5は、地図情報154を可視化した状態の一例を示す図である。地図情報154では、地図の画像に対して、レコメンド圏R11~R14がそれぞれ円形または道路に沿った形状で示されており、各レコメンド圏R11~R14には、それぞれ優先度が表示されている。
【0035】
図4では、POIのレコメンド圏が重なっていない状態を示しているが、POIのレコメンド圏が重なる重複レコメンド領域が生じる場合もある。図5では、POIの第1レコメンド圏R21と第2レコメンド圏R22が重なる状態を示している。第1レコメンド圏R21は、第1楽曲レコメンド圏の一例である。第2レコメンド圏R22は、第2楽曲レコメンド圏の一例である。
【0036】
楽曲データ取得部110は、あるPOIがヒットした場合、楽曲リクエストをバックサーバ200に送信する。楽曲リクエストには、利用者の利用者情報(個人情報保護の観点から、氏名を削除、年齢を「30代」などに変更、職業も詳細情報から「会社員」といった粒度に変更するなどの処理が行われてよい)と、ヒットしたPOIを示すPOI情報(POIの識別情報でもよい)が含まれる。楽曲データ取得部110は、複数のPOIがヒットした場合、複数のPOIのうちのいずれかのPOIのPOI情報を楽曲リクエストに含める。楽曲リクエストに含めるPOI情報については、後に説明する。
【0037】
後述するように、バックサーバ200は、楽曲リクエストを取得すると、当該利用者と当該POIにマッチした楽曲を自動選択し、例えばストリーミング形式で選択して楽曲の楽曲データを楽曲データ258から取得してフロントサーバ100に送信する。楽曲データ取得部110は、バックサーバ200により送信されて自動レコメンドされる楽曲データを取得する。楽曲データ取得部110が取得する楽曲データは、利用者の情報と利用者がレコメンド圏に入ってヒットしたPOI情報とに基づいて自動レコメンドされる。
【0038】
楽曲提供部112は、利用者がレコメンド圏に入ったときに、楽曲データ取得部110により取得された楽曲データを携帯端末装置10に送信し、携帯端末装置10に楽曲データを再生可能とさせる。携帯端末装置10は、楽曲データをオーディオ装置50に送信してスピーカシステム56に再生させる。なお、楽曲データ258を保持して楽曲データの提供元となる機能はフロントサーバ100にあってもよいし、他のサーバ装置にあってもよい。
【0039】
携帯端末装置10またはオーディオ装置50は、POIが接近していることでレコメンドされた楽曲を提案することにより再生可能とする。携帯端末装置10またはオーディオ装置50は、提案した楽曲を再生してよいかどうか利用者に問いかける画像を表示し、または音声を出力し、利用者がタッチ操作または音声で承諾する旨の返信をした場合にレコメンドされた楽曲が再生される。
【0040】
[バックサーバ]
バックサーバ200は、例えば、利用者特徴情報生成部202と、POI特徴情報生成部204と、自動楽曲抽出部206と、記憶部250とを備える。記憶部250以外の機能部は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。記憶部250には、利用者特徴情報252、POI特徴情報254、学習済モデル256、楽曲データ258などの情報が格納される。
【0041】
利用者特徴情報生成部202は、楽曲リクエストに含まれる利用者情報に基づいて、ベクトル等の形式の利用者特徴情報を生成する。同じ利用者に係る二度目以降の楽曲リクエストに備えて、生成された利用者特徴情報は利用者特徴情報252として記憶部250に記憶されてよい。
【0042】
POI特徴情報生成部204は、楽曲リクエストに含まれるPOI情報に基づいて、ベクトル等の形式のPOI特徴情報を生成する。同じPOIに係る二度目以降の楽曲リクエストに備えて、生成されたPOI特徴情報は利用者特徴情報252として記憶部250に記憶されてよい。
【0043】
なお、利用者情報から利用者特徴情報を生成する機能と、POI特徴情報からPOI特徴情報を生成する機能とのうち一方または双方は、フロントサーバ100の機能であってもよい。その場合、楽曲リクエストには、例えば利用者特徴情報とPOI特徴情報が含まれることになってよい。
【0044】
自動楽曲抽出部206は、楽曲リクエストに対応する利用者特徴情報とPOI特徴情報を学習済モデル256に入力することで、当該利用者および当該利用者が接近して通過するPOIにマッチする楽曲の楽曲データを楽曲データ258から抽出して自動レコメンドする。自動楽曲抽出部206は、自動レコメンドされた楽曲データをフロントサーバ100に送信する。フロントサーバ100の楽曲データ取得部110は、自動楽曲抽出部206により自動レコメンドされた楽曲データを取得する。
【0045】
学習済モデル256は、予めフィードバック実験結果から得られた情報を正解データとして、学習されたものである。学習済モデル256は、例えば、「30代男性が東京タワー付近を通過する」ときに、そのシチュエーションで実際に評価が高かった楽曲を選択するように学習される。フィードバック実験とは、例えば、Musicアプリ32を通じた楽曲提供に対する高評価、低評価、再度の再生といった利用者のフィードバックを集めたものである。
【0046】
図6は、楽曲レコメンドに関する処理の流れの概略を示す図である。フロントサーバ100は、携帯端末装置10またはオーディオ装置50により送信される利用者の位置情報を取得すると、取得した位置情報を地図情報に参照して、POIがヒットしたか否かを判定する。POIがヒットした場合に、位置情報を送信した利用者の利用者情報及びヒットしたPOIのPOI情報を楽曲リクエストに含めてバックサーバ200に送信する。
【0047】
バックサーバ200は、送信された楽曲リクエストに対応する利用者情報に基づいて利用者特徴情報を生成し、学習済モデル256に入力する。バックサーバ200は、送信された楽曲リクエストに対応するPOI情報に基づいてPOI特徴情報を生成し、学習済モデル256に入力する。バックサーバ200は、学習済モデル256の出力データを、利用者および利用者が接近して通過するPOIにマッチする楽曲の楽曲データとして楽曲データ258から抽出する。
【0048】
続いて、フロントサーバ100における処理について説明する。フロントサーバ100は、楽曲データを携帯端末装置10に送信するまでの処理を実行する前段階として、利用者情報取得部104において取得した利用者情報を記憶部150に格納しておく。記憶部150に格納される利用者情報は、利用者情報取得部104が取得した利用者情報に基づいて、適宜書き換えられるようにしてよい。
【0049】
図7は、フロントサーバ100の処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば所定周期で繰り返し実行される。フロントサーバ100は、まず、位置情報取得部106において、携帯端末装置10により送信される利用者の位置情報に基づいて、利用者の位置を取得したか否かを判定する(ステップS101)。位置情報取得部106が利用者の位置を取得していないと判定した場合、フロントサーバ100は、図7に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0050】
位置情報取得部106が利用者の位置を取得したと判定した場合、POI取得部108は、利用者の位置に基づいて、POIがヒットしたか否かを判定する(ステップS103)。POIがヒットしていないとPOI取得部108が判定した場合、フロントサーバ100は、図7に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0051】
POIがヒットしたと判定した場合、POI取得部108は、複数のPOIがヒットしたか否かを判定する(ステップS105)。複数のPOIがヒットしたとPOI取得部108が判定した場合、楽曲データ取得部110は、複数のPOIのうち、優先度が最も高いPOIを選択する(ステップS107)。
【0052】
続いて、楽曲データ取得部110は、選択したPOIのPOI情報を含む楽曲リクエストをバックサーバ200に送信する(ステップS109)。ステップS105において、複数のPOIがヒットしていない(1つのPOIがヒットした)と判定した場合、楽曲データ取得部110は、ヒットしたPOIのPOI情報を含む楽曲リクエストをバックサーバ200に送信する(ステップS109)。バックサーバ200では、送信された楽曲リクエストに基づいて、自動レコメンドされる楽曲データを選択し、選択した楽曲データを送信する。
【0053】
続いて、楽曲データ取得部110は、バックサーバ200により送信される楽曲データを受信したか否かを判定する(ステップS111)。楽曲データを受信していないと判定した場合、楽曲データ取得部110は、ステップS111の処理を繰り返す。楽曲データを受信したと判定した場合、楽曲提供部112は、送信された楽曲データを自動レコメンドされる楽曲データとして携帯端末装置10に送信し(ステップS113)、携帯端末装置10に楽曲データを再生可能とさせる。こうして、フロントサーバ100は、図7に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0054】
図8は、地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。例えば、利用者が移動経路L1に沿って移動する場合、利用者は、優先度「高」の第1レコメンド圏R31に入って第1のPOIにヒットする。続いて、利用者は、第1レコメンド圏R31と、優先度「低」の第2レコメンド圏R32の重複レコメンド領域に入って第1のPOIと第2のPOIの複数のPOIにヒットする。続いて、利用者は、第1レコメンド圏R31と第2レコメンド圏R32の重複レコメンド領域から出て第2レコメンド圏R32に入り、第2のPOIにヒットする。
【0055】
第1実施形態の楽曲提供システム1は、利用者が第1レコメンド圏R31と第2レコメンド圏R32の重複レコメンド領域に入り、第1のPOIと第2のPOIの複数のPOIにヒットした場合には、優先度が高いレコメンド圏の楽曲データを自動レコメンドする。このため、利用者が重複レコメンド領域に入った場合に、優先度が高い楽曲データを自動レコメンドすることができるので、利用者を飽きさせにくい楽曲を提供することができる。
【0056】
次に、第1実施形態の楽曲提供システム1におけるフロントサーバ100の処理の第1変形例について説明する。利用者が移動する過程において、同じ経路を複数回通過することがあり、利用者が同じ経路を複数回通過する場合には、同じレコメンド圏等に入って同じPOIに複数回ヒットすることがある。第1変形例では、複数のPOIに複数回ヒットした場合に自動レコメンドされる楽曲データを調整する。
【0057】
図9は、フロントサーバ100の処理の一例を示すフローチャートである。図9では、フロントサーバ100における第1変形例の処理について説明する。
【0058】
フロントサーバ100は、まず、位置情報取得部106において、携帯端末装置10により送信される利用者の位置情報に基づいて、利用者の位置を取得したか否かを判定する(ステップS201)。位置情報取得部106が利用者の位置を取得していないと判定した場合、フロントサーバ100は、図9に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0059】
位置情報取得部106が利用者の位置を取得したと判定した場合、POI取得部108は、利用者の位置に基づいて、POIがヒットしたか否かを判定する(ステップS203)。POIがヒットしていないとPOI取得部108が判定した場合、フロントサーバ100は、図9に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0060】
POIがヒットしたと判定した場合、POI取得部108は、2つのPOIがヒットしたか否かを判定する(ステップS205)。2つのPOIがヒットしたとPOI取得部108が判定した場合、楽曲データ取得部110は、今回のヒットが所定期間内での2度目のヒットであるか否かを判定する(ステップS207)。
【0061】
2度目のヒットとは、POIのレコメンド圏または重複レコメンド領域(以下、レコメンド圏等)に利用者が入ってヒットすることにより、利用者が入った履歴があるPOIのレコメンド圏等から出た利用者が、再びそのPOIのレコメンド圏等に入ることである。所定期間は任意に設定してよく、例えば、1日などの時間に設定してよい。所定期間の起点も任意に設定してよく、例えば、レコメンド圏等を出た時点を起点としてもよいし、1日の始まりである午前零時を起点としてもよい。
【0062】
今回のヒットが所定期間内での2度目のヒットであると判定した場合、楽曲データ取得部110は、優先度が低いPOIを選択する(ステップS209)。一方、今回のヒットが所定期間内での2度目のヒットでないと判定した場合、楽曲データ取得部110は、優先度が高いPOIを選択する(ステップS211)。この例における優先度が高いPOIは、利用者が先に複数レコメンド領域に入った際に楽曲データ取得部110により取得された楽曲データに対応するPOIの一例であり、優先度が低いPOIは、そのPOIと異なるPOIの一例である。第1実施形態では、優先度の高低で判断しているが、単純に前回選択されなかったPOIを選択するとしても良い。ステップS205において、2つのPOIがヒットしていないと判定した場合、POI取得部108は、処理をステップS213に進める。
【0063】
その後、楽曲データ取得部110は、1つのまたは選択したPOIのPOI情報を含む楽曲リクエストをバックサーバ200に送信する(ステップS213)。楽曲データ取得部110は、バックサーバ200により送信される楽曲データを受信したか否かを判定する(ステップS215)。楽曲データを受信していないと判定した場合、楽曲データ取得部110は、ステップS215の処理を繰り返す。楽曲データを受信したと判定した場合、楽曲提供部112は、送信された楽曲データを自動レコメンドされる楽曲データとして携帯端末装置10に送信し(ステップS217)、携帯端末装置10に楽曲データを再生可能とさせる。こうして、フロントサーバ100は、図9に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0064】
第1変形例の処理を実行する楽曲提供システム1は、同じレコメンド圏等に所定期間内に利用者が入って複数のPOIにヒットした場合に、異なるPOIに基づく楽曲データが自動レコメンドされる。このため、同じ領域を移動するごとに同じ楽曲が提供される事態を回避することができるので、さらに利用者を飽きさせにくい楽曲を提供することができる。
【0065】
第1変形例では、2つのPOIの重複レコメンド領域に入った例について説明したが。3つ以上のPOIの重複レコメンド領域に入った場合でも、同様の処理を実行してよい。例えば、3つのPOIの重複レコメンド領域に入った場合、1回に入ったときに優先度が「高」のPOI、2回に入ったときに優先度が「中」のPOI、3回に入ったときに優先度が「低」のPOIを選択して楽曲データを自動レコメンドしてもよい。さらに、2つのPOIの重複レコメンド領域に3回以上入った場合において、3回目以降は、例えば、前回入ったときに選択されたPOIの異なるPOIを選択して楽曲データを自動レコメンドしてもよい。
【0066】
次に、第1実施形態の楽曲提供システム1におけるフロントサーバ100の処理の第2変形例について説明する。利用者が移動する過程において、重複レコメンド領域から利用者が入る場合には、優先度が高いレコメンド圏から重複レコメンド領域に入る場合と優先度が低いレコメンド圏から重複レコメンド領域に入る場合とがある。第2変形例では、重複レコメンド領域に入った利用者に自動レコメンドされる楽曲データを調整する。
【0067】
図10は、フロントサーバ100の処理の一例を示すフローチャートである。図10では、フロントサーバ100における第1変形例の処理について説明する。
【0068】
フロントサーバ100は、まず、位置情報取得部106において、携帯端末装置10により送信される利用者の位置情報に基づいて、利用者の位置を取得したか否かを判定する(ステップS301)。位置情報取得部106が利用者の位置を取得していないと判定した場合、フロントサーバ100は、図10に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0069】
位置情報取得部106が利用者の位置を取得したと判定した場合、POI取得部108は、利用者の位置に基づいて、POIがヒットしたか否かを判定する(ステップS303)。POIがヒットしていないとPOI取得部108が判定した場合、フロントサーバ100は、図10に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0070】
続いて、フロントサーバ100は、複数のPOIにヒットしたか否かを判定する(ステップS305)。複数のPOIにヒットしたと判定した場合、フロントサーバ100は、楽曲データ取得部110において、第1ヒットの楽曲データ(以下、「第1楽曲データ」)による楽曲を再生中であるか否かを判定する(ステップS307)。
【0071】
第1ヒットとは、重複レコメンド領域に利用者が入る前に、利用者が最初にレコメンド圏(第1のPOIのレコメンド圏)に入ったことによるヒットである。第1ヒットの楽曲を再生中であると判定した場合、楽曲データ取得部110は、第2ヒットのPOIのPOI情報を含む楽曲リクエストをバックサーバ200に送信する(ステップS309)。第2ヒットとは、第1ヒットの後、重複レコメンド領域に利用者が入ったことにより第2のPOIのレコメンド圏に入ったことによるヒットである。第2ヒットのPOIは、レコメンド圏が重なる2つのPOIのうち、第1ヒットのPOIと異なるPOIである。
【0072】
続いて、楽曲データ取得部110は、バックサーバ200により送信される楽曲データ(以下、「第2楽曲データ」)を受信したか否かを判定する(ステップS311)。第2楽曲データを受信していないと判定した場合、楽曲データ取得部110は、ステップS311の処理を繰り返す。
【0073】
第2楽曲データを受信したと判定した場合、楽曲提供部112は、第1ヒットのPOIの優先度が第2ヒットのPOIの優先度よりも高いか否かを判定する(ステップS313)。第1ヒットのPOIの優先度が第2ヒットのPOIの優先度よりも高いと判定した場合、楽曲提供部112は、第2ヒットから第1時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。第1時間はどのような時間でもよい。第1時間は、例えば、楽曲の一曲分が流れる程度の長さとしてよい。
【0074】
第2ヒットから第1時間が経過していないと判定した場合、楽曲提供部112は、ステップS311の処理を繰り返す。第2ヒットから第1時間が経過したと判定した場合、楽曲提供部112は、第2楽曲データを携帯端末装置10に送信し(ステップS317)、携帯端末装置10に第2楽曲データを再生可能とさせる。こうして、フロントサーバ100は、図10に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0075】
ステップS313において、第1ヒットの優先度が第2ヒットの優先度よりも高くない(第2ヒットの優先度が第1ヒットの優先度よりも高い)と判定した場合、楽曲提供部112は、第2ヒットから、第2時間が経過したか否かを判定する(ステップS319)。第2時間は、第1時間よりも短い時間である。第2時間はどのような時間でもよい。第2時間は、例えば、楽曲の半分が流れる程度の長さとしてよい。
【0076】
第2ヒットから第2時間が経過したと判定した場合、楽曲提供部112は、ステップS317の処理を繰り返す。第2ヒットから第2時間が経過したと判定した場合、楽曲提供部112は、第2楽曲データを携帯端末装置10に送信し(ステップS317)、携帯端末装置10に第2楽曲データを再生可能とさせる。こうして、フロントサーバ100は、図10に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0077】
ステップS307において、第1ヒットの楽曲が再生中でないと判定した場合、楽曲データ取得部110は、優先度が高いPOIを選択する(ステップS321)。ステップS305において、複数のPOIがヒットしていないと判定した場合、POI取得部108は、処理をステップS323に進める。
【0078】
その後、楽曲データ取得部110は、1つのまたは選択したPOIのPOI情報を含む楽曲リクエストをバックサーバ200に送信する(ステップS323)。楽曲データ取得部110は、バックサーバ200により送信される楽曲データを受信したか否かを判定する(ステップS325)。楽曲データを受信していないと判定した場合、楽曲データ取得部110は、ステップS225の処理を繰り返す。楽曲データを受信したと判定した場合、楽曲提供部112は、送信された楽曲データを自動レコメンドされる楽曲データとして携帯端末装置10に送信し(ステップS317)、携帯端末装置10に楽曲データを再生可能とさせる。こうして、フロントサーバ100は、図10に示す処理の1ルーチンを終了する。
【0079】
第2変形例の処理を実行する楽曲提供システム1は、第1のPOIのレコメンド圏に入った後、第2のPOIのレコメンド圏に入る場合に、再生可能となる楽曲データを調整する。ここで、第2変形例の処理を実行する楽曲提供システム1は、第1のPOIの優先度と第2のPOIの優先度に基づいて、第2楽曲データを再生可能とさせるタイミングを調整している。
【0080】
図11は、地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。図11では、利用者が、優先度「高」の第1レコメンド圏R41に入り、続いて、優先度「低」の第2レコメンド圏R42に入る場合の経路を示している。例えば、利用者が移動経路L2に沿って移動する場合、利用者は、まず、優先度「高」の第1レコメンド圏R41に入る。このとき、楽曲提供システム1は、携帯端末装置10に第1楽曲データを再生可能とさせる。
【0081】
続いて、利用者は、第1レコメンド圏R41を出る前に第2レコメンド圏R42に入る。そして、楽曲提供システム1は、第2レコメンド圏R42に入った後、第1時間が経過してから携帯端末装置10に第2楽曲データを再生可能とさせる。このため、再生可能となる楽曲データが頻繁に変わることを防止することができる。
【0082】
図12は、地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。図12では、利用者が、優先度「低」の第1レコメンド圏R51に入り、続いて、優先度「高」の第2レコメンド圏R52に入る場合の経路を示している。例えば、利用者が移動経路L3に沿って移動する場合、利用者は、まず、優先度「低」の第1レコメンド圏R51に入る。このとき、楽曲提供システム1は、携帯端末装置10に第1楽曲データを再生可能とさせる。
【0083】
続いて、利用者は、第1レコメンド圏R51を出る前に優先度「低」の第2レコメンド圏R52に入る。そして、楽曲提供システム1は、第2レコメンド圏R42に入った後、第2時間が経過してから携帯端末装置10に第2楽曲データを再生可能とさせる。このため、再生可能となる楽曲データが頻繁に変わることを防止することができる。
【0084】
また、第1時間は第2時間との関係において、第1時間は第2時間よりも長く設定されている。このため、優先度が高いPOIの楽曲データを優先的に再生可能とさせることができる。なお、第2変形例の処理では、ステップS311とステップS315の処理のいずれかを省略してもよい。
【0085】
また、第1のPOIのレコメンド圏と、第2のPOIのレコメンド圏が近接する場合しており、第1のPOIの優先度と第2のPOIの優先度が異なる場合がある。図13は、地図情報154を可視化したものに重畳して利用者の移動経路を示した図である。図13では、優先度「低」の第1レコメンド圏R61と優先度「高」の第2レコメンド圏R62が近接している例を示す。第1レコメンド圏R61と第2レコメンド圏R62は、多くの部分が重なっており、両者は近接している。
【0086】
この場合、楽曲提供システム1は、例えば、移動経路L4に沿って移動して通って第1レコメンド圏R61に入った場合でも、第1のPOIのPOI情報に基づく楽曲データを再生可能とさせることなく、第2のPOIのPOI情報に基づく楽曲データを再生可能とさせてもよい。第1レコメンド圏R61と第2レコメンド圏R62が近接するか否かは適宜判定してよい。例えば、第1レコメンド圏R61と第2レコメンド圏R62の重複割合が閾値以上である場合に両者が近接すると判定してよい。あるいは、移動経路L4のような利用者の移動経路を想定し、移動経路L4と第1レコメンド圏R61及び第2レコメンド圏R62のそれぞれとが重なる点の間の長さのうち、最も短い長さが閾値以下であるときに、両者が近接すると判定してもよい。あるいは、第1レコメンド圏R61及び第2レコメンド圏R62のそれぞれの外周同士の距離が最も額なる点を繋いだ長さが閾値以下であるときに、両者が近接すると判定しいもよい。
【0087】
また、図13に示す第1のPOIの第1レコメンド圏R61と、第2のPOIの第2レコメンド圏R62とが設定される場合において、1回目に第1レコメンド圏R61に入る場合と、所定期間内に2回目に第1レコメンド圏R61に入る場合とで、異なるPOIのPOI情報に基づく楽曲を再生可能とさせるようにしてもよい。この場合、例えば、1回目に第1レコメンド圏R61に入る場合には、第2のPOIのPOI情報に基づく楽曲を再生可能とさせ、2回目に第1レコメンド圏R61に入る場合には、第1のPOIのPOI情報に基づく楽曲を再生可能とさせるようにしてもよい。
【0088】
<第2実施形態>
図14は、第2実施形態の楽曲提供装置を利用した楽曲提供システム2の構成図である。第2実施形態の楽曲提供システム2は、例えば、オーディオ装置50と、フロントサーバ100と、バックサーバ200とを備える。これらのうち、フロントサーバ100及びバックサーバ200は、第1実施形態と同様の構成を有する。オーディオ装置50は、利用者が利用する装置の一例である。
【0089】
第2実施形態の楽曲提供システム1におけるオーディオ装置50は、例えば、音響調整部54と、スピーカシステム56と、タッチパネル58と、Musicアプリ実行部70と、ネットワーク通信部72とを備える。音響調整部54と、スピーカシステム56と、タッチパネル58とは、第1実施形態と同様の構成を有する。
【0090】
Musicアプリ実行部70は、CPUなどのプロセッサが、記憶部80に記憶されたMusicアプリ82を実行することで機能する。Musicアプリ実行部70は、タッチパネル58に対してなされた利用者の入力操作に応じてオーディオ装置50の各部を制御する。Musicアプリ実行部70は、例えば、予めアプリ提供者のサーバ装置からオーディオ装置50にインストールされたものである。
【0091】
ネットワーク通信部72は、ネットワークNWを介してフロントサーバ100と通信する。ネットワークNWは、無線基地局、アクセスポイント、インターネット、プロバイダ端末、WAN等を含む。第2実施形態のオーディオ装置50は、第1実施形態の携帯端末装置10及びオーディオ装置50の双方の機能を兼ね備える。
【0092】
上記の各実施形態において、楽曲データ258には、例えば、POIにマッチする楽曲と、利用者がレコメンド圏の外側にいるときに再生可能にする楽曲が含まれてもよい。これらの楽曲には、利用者がレコメンド圏の外側にいるときに再生可能にする楽曲を並べたメインプレイリストと、利用者がレコメンド圏の外側にいるときに再生可能にする楽曲を並べた割り込みプレイリストが含まれてもよい。
【0093】
ここで、利用者がレコメンド圏の外にいるときに、楽曲提供システム1は、提供していた楽曲、例えばメインプレイリストから、利用者がレコメンド圏内に入ったことによって、POIに応じた楽曲、例えば割り込みプレイリストを再生可能にすることについて説明する。この場合、楽曲提供システム1は、例えば、最初に効果音を出力し、その後、音声案内を行い、音声案内完了後に、割り込みプレイリストを再生する。ここで、利用者が音声案内の完了前に、利用者が割り込みプレイリストの再生を拒否した場合、楽曲提供システム1は、割り込みプレイリストに切り替えない。
【0094】
また、楽曲提供システム1は、割り込みプレイリストを再生可能にする場合に、効果音に続いて、音声案内を行い、その後、第一の所定時間経過後に割り込みプレイリストをフロントサーバ100の記憶部150に追加してもよく、第一の所定時間経過前に、利用者が割り込みプレイリストの再生を拒否した場合には、割り込みプレイリストを記憶部150に追加しなくてもよい。また、楽曲提供システム1は、メインプレイリストが割り込みプレイリストにより中断された後に、再度メインプレイリストを再生する場合には、中断された曲の位置から再生してもよい。
【0095】
また、楽曲提供システム1は、メインプレイリストを再生中の場合と、メインプレイリストを停止中の場合とで、割り込みプレイリストを再生可能とする仕方が異なるようにしてもよい。例えば、楽曲提供システム1は、メインプレイリストを再生中の場合には、上述したように、効果音や音声案内の出力を行うが、利用者の意思に基づいてメインプレイリストを停止中の場合には、タッチパネル18,58への表示のみで割り込み通知を行う。また、楽曲提供システム1は、メインプレイリストが利用者の意思で停止中の場合には、利用者の許可がない限り、割り込みプレイリストは再生されないようにしてもよい。これにより、楽曲提供システム1は、より適切な楽曲を利用者に提供することができる。
【0096】
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
コンピュータによって読み込み可能な命令を格納する記憶媒体と、
前記記憶媒体に接続されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータによって読み込み可能な命令を実行することにより
利用者の位置情報を取得し、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得し、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生させ可能とさせ、
前記利用者が前記楽曲レコメンド圏に入ったときに、前記楽曲データを送信する、
装置。
【0097】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0098】
1,2…楽曲提供システム
10…携帯端末装置
12…近距離通信部
14…ネットワーク通信部
16…Musicアプリ実行部
18…タッチパネル
30…記憶部
32…Musicアプリ
50…オーディオ装置
52…連携アプリ実行部
54…音響調整部
56…スピーカシステム
58…タッチパネル
60…近距離通信部
70…Musicアプリ実行部
72…ネットワーク通信部
80…記憶部
82…Musicアプリ
100…フロントサーバ
102…ネットワーク通信部
104…利用者情報取得部
106…位置情報取得部
108…POI取得部
110…楽曲データ取得部
112…楽曲提供部
150…記憶部
152…利用者情報
154…地図情報
200…バックサーバ
202…利用者特徴情報生成部
204…POI特徴情報生成部
206…自動楽曲抽出部
250…記憶部
252…利用者特徴情報
254…POI特徴情報
256…学習済モデル
258…楽曲データ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2023-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得する楽曲データ取得部と、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能とさせる楽曲提供部と、
を備え、
前記楽曲提供部は、
前記利用者が前記楽曲レコメンド圏に入ったときに、前記楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせ、
前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
楽曲提供装置。
【請求項2】
前記楽曲提供部は、前記利用者が入った履歴がある前記複数の楽曲レコメンド圏が重なる領域に前記利用者が所定期間内に再び入った場合に、前記利用者が先に前記複数の楽曲レコメンド圏が重なる領域に入った際に前記楽曲データ取得部により取得された楽曲データに対応する前記楽曲レコメンド圏と異なる前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
請求項1に記載の楽曲提供装置。
【請求項3】
前記楽曲提供部は、前記利用者が第1楽曲レコメンド圏に入ったことにより、前記利用者が利用する装置に前記楽曲データを再生させているときに、前記利用者が、第2楽曲レコメンド圏に入った場合において、
前記第1楽曲レコメンド圏に設定された優先度が前記第2楽曲レコメンド圏に設定された優先度よりも高い場合に、前記利用者が前記第2楽曲レコメンド圏に入った後、第1時間が経過してから前記第2楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされる楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
請求項1または2に記載の楽曲提供装置。
【請求項4】
コンピュータが、
利用者の位置情報を取得し、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得し、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせ、
前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、
楽曲提供方法。
【請求項5】
コンピュータに、
利用者の位置情報を取得させ、
複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得させ、
前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせる処理を実行させ、
前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる処理を実行させる、
プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
):この発明の一態様に係る楽曲提供方法は、コンピュータが、利用者の位置情報を取得し、複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得し、前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせ、前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる、楽曲提供方法である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
):この発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、利用者の位置情報を取得させ、複数のPOI情報と前記複数のPOI情報のそれぞれに対応する楽曲レコメンド圏の情報とを含む地図情報を参照し、前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った場合、前記利用者の情報と前記利用者の位置情報が前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報とに基づいて自動レコメンドされる楽曲データを取得させ、前記取得した楽曲データを前記利用者の利用する装置に送信して再生可能にさせる処理を実行させ、前記利用者が複数の前記楽曲レコメンド圏が重なる領域に入ったときに、前記複数の楽曲レコメンド圏のうち、前記複数の楽曲レコメンド圏ごとに設定された優先度が最も高い前記楽曲レコメンド圏に入った前記POI情報に基づいて自動レコメンドされた楽曲データを前記利用者の利用する装置に再生可能にさせる処理を実行させる、プログラムである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
(1)~()の態様によれば、利用者を飽きさせにくい楽曲を提供することができる。