(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013978
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】複合型デッキプレート
(51)【国際特許分類】
E04B 5/40 20060101AFI20230119BHJP
E04B 9/22 20060101ALI20230119BHJP
E04B 9/04 20060101ALI20230119BHJP
E04C 5/04 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
E04B5/40 D
E04B9/22 B
E04B9/04 A
E04C5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101747
(22)【出願日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】P 2021116680
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591115006
【氏名又は名称】三菱地所株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】海老澤 渉
【テーマコード(参考)】
2E164
【Fターム(参考)】
2E164AA01
2E164CB01
2E164CB11
(57)【要約】
【課題】木質系プレート(自然素材)が有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見場のよい天井面を作ることができる複合型デッキプレートを提供する。
【解決手段】複合型デッキプレート10Aは、配筋付きデッキプレート15と、配筋付きデッキプレート15の下方に配置された所定面積の木質系プレート16とから形成されている。配筋付きデッキプレート15は、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部20及び第2端縁部21と第1及び第2端縁部20,21の間に位置する中央部22とを有する所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面18に配置・固定され、金属ベース17の第1端縁部20と第2端縁部21との間で長さ方向へ延びる鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)とを備えている。木質系プレートは、長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数のステープル42によって金属ベース17の下面25に固定されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向へ延びる両側縁部と、長さ方向と交差する幅方向へ延びる両端縁部とを有する所定面積の複合型デッキプレートにおいて、
前記複合型デッキプレートが、配筋付きデッキプレートと、前記配筋付きデッキプレートの下方に配置された少なくとも1枚の所定面積の木質系プレートとから形成され、前記配筋付きデッキプレートが、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部及び第2端縁部と前記第1及び第2端縁部の間に位置する中央部とを有する所定面積の金属ベースと、前記金属ベースの上面に配置・固定され、該金属ベースの第1端縁部と第2端縁部との間で長さ方向へ延びる少なくとも1つの配筋構造物とを備え、前記木質系プレートが、所定の固定手段によって前記金属ベースの下面に固定されていることを特徴とする複合型デッキプレート。
【請求項2】
前記木質系プレートが、前記配筋構造物と並行する長さ方向へ延びていて該配筋構造物と交差する幅方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートと、前記配筋構造物と交差する幅方向へ延びていて該配筋構造物と並行する長さ方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートとのうちのいずれか一方であり、それら木質系プレートが、所定の固定手段によって前記金属ベースの下面に固定されている請求項1に記載の複合型デッキプレート。
【請求項3】
前記配筋付きデッキプレートの金属ベースが、長さ方向へ延びる第1側縁部と、前記第1側縁部の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部とを有し、前記木質系プレートが、前記金属ベースの第1側縁部から幅方向外方へ延出して該第1側縁部から幅方向外方へ露出する第1サイドエリアと、前記第1サイドエリアの反対側に位置し、前記金属ベースの第2側縁部から幅方向外方へ延出して該第2側縁部から幅方向外方へ露出する第2サイドエリアと、前記第1及び第2サイドエリアの間に位置して前記金属ベースの下面に固定されたセンターエリアとを有する請求項1又は請求項2に記載の複合型デッキプレート。
【請求項4】
前記配筋付きデッキプレートの金属ベースが、長さ方向へ延びる第1側縁部と、前記第1側縁部の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部とを有し、前記木質系プレートが、前記金属ベースの第1側縁部の下面に位置して該第1側縁部に固定された第1サイドエリアと、前記第1サイドエリアの反対側に位置し、前記金属ベースの第2側縁部の下面に位置して該第2側縁部に固定された第2サイドエリアと、前記第1及び第2サイドエリアの間に位置して前記金属ベースの下面に固定されたセンターエリアとを有する請求項1又は請求項2に記載の複合型デッキプレート。
【請求項5】
前記木質系プレートが、前記金属ベースの長さ方向へ断続的に並ぶ複数の前記固定手段によって該金属ベースの下面に固定されている請求項1ないし請求項4いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【請求項6】
前記固定手段が、所定寸法の肩幅を有する肩部と所定寸法の脚長を有する一対の脚部とを備えたステープルであり、前記ステープルが、その肩部を幅方向へ延在させた状態で前記金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、その脚部が前記金属ベースを貫通しつつ前記木質系プレートの内部に打ち込まれている請求項5に記載の複合型デッキプレート。
【請求項7】
前記固定手段が、所定寸法の肩幅を有する肩部と所定寸法の脚長を有する一対の脚部とを備えたステープルであり、前記ステープルが、その肩部を長さ方向へ延在させた状態で前記金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、その脚部が前記金属ベースを貫通しつつ前記木質系プレートの内部に打ち込まれている請求項5に記載の複合型デッキプレート。
【請求項8】
前記複数のステープルが、前記金属ベースの幅方向へ所定寸法離間して断続的に並びつつその脚部が該金属ベースを貫通しつつ前記木質系プレートの内部に打ち込まれている請求項6又は請求項7に記載の複合型デッキプレート。
【請求項9】
前記金属ベースの中央部の中心周辺における前記ステープルの打ち込み本数が、前記金属ベースの中心周辺を除く残余の中央部における該ステープルの打ち込み本数よりも多く、前記金属ベースの中央部の中心周辺では、それらステープルの長さ方向の離間寸法が前記残余の中央部におけるそれらステープルの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それらステープルが密になった状態で前記木質系プレートの内部に打ち込まれている請求項6ないし請求項8いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【請求項10】
前記金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺における前記ステープルの打ち込み本数が、前記金属ベースの端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部における該ステープルの打ち込み本数よりも多く、前記金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺では、それらステープルの長さ方向の離間寸法が前記残余の第1及び第2端縁部におけるそれらステープルの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それらステープルが密になった状態で前記木質系プレートの内部に打ち込まれている請求項6ないし請求項9いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【請求項11】
前記ステープルには、接着剤が塗布されている請求項6ないし請求項10いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【請求項12】
前記固定手段が、頭部と所定長さのネジ部とを備えた複数の固定ボルト又は固定ビスであり、前記固定ボルト又は前記固定ビスが、前記金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、そのネジ部が前記金属ベースを貫通しつつ前記木質系プレートの内部に螺着されている請求項5に記載の複合型デッキプレート。
【請求項13】
前記複数の固定ボルト又は固定ビスが、前記金属ベースの幅方向へ所定寸法離間して断続的に並びつつそのネジ部が該金属ベースを貫通しつつ前記木質系プレートの内部に螺着されている請求項12に記載の複合型デッキプレート。
【請求項14】
前記金属ベースの中央部の中心周辺における前記固定ボルト又は固定ビスの螺着本数が、前記金属ベースの中心周辺を除く残余の中央部における該固定ボルト又は固定ビスの螺着本数よりも多く、前記金属ベースの中央部の中心周辺では、それら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法が前記残余の中央部におけるそれら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それら固定ボルト又はそれら固定ビスが密になった状態で前記木質系プレートの内部に螺着されている請求項12又は請求項13に記載の複合型デッキプレート。
【請求項15】
前記金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺における前記固定ボルト又は固定ビスの螺着本数が、前記金属ベースの端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部における該固定ボルト又は固定ビスの螺着本数よりも多く、前記金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺では、それら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法が前記残余の第1及び第2端縁部におけるそれら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それら固定ボルト又はそれら固定ビスが密になった状態で前記木質系プレートの内部に螺着されている請求項12ないし請求項14いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【請求項16】
前記木質系プレートが、前記複合型デッキプレートの一方の端縁部に位置する第1エンドと、該複合型デッキプレートの他方の端縁部に位置する第2エンドとを有し、前記金属ベースの第1端縁部が、前記木質系プレートの第1エンドから長さ方向外方へ所定寸法延出し、前記金属ベースの第2端縁部が、前記木質系プレートの第2エンドから長さ方向外方へ所定寸法延出している請求項1ないし請求項15いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【請求項17】
前記木質系プレートの第1エンドと前記金属ベースの第1端縁部の下面とが接する第1箇所には、防水材による防水加工が施され、前記木質系プレートの第2エンドと前記金属ベースの第2端縁部の下面とが接する第2箇所には、防水材による防水加工が施されている請求項16に記載の複合型デッキプレート。
【請求項18】
前記金属ベースが、鉄板であり、前記木質系プレートを形成する木質系プレートが、所定面積の木材、所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかである請求項1ないし請求項17いずれかに記載の複合型デッキプレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両側縁部と両端縁部とを有する所定面積の複合型デッキプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
長さ方向へ延びる両側縁部及び幅方向へ延びる両端縁部を有する所定面積の鉄板(金属ベース)と、鉄板の上面に設置されて長さ方向へ延びる複数の鉄筋トラス構造物と、鉄板の上面に位置して幅方向へ延びていて長さ方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の幅筋とを備えたデッキプレートが開示されている(特許文献1参照)。鉄板は、その上面から上方へ凸となって長さ方向へ延びる複数の凸条を有する。鉄筋トラスは、幅方向へ並ぶ一対の凸条の間であって鉄板の上面から上方に位置して長さ方向へ延びる上端筋と、一対の凸条の間であって鉄板と上端筋との間に位置して長さ方向へ延びる一対の下端筋と、一対の凸条の間であって鉄板と上端筋との間で上下方向へ波状に曲折を繰り返しながら長さ方向へ延びる一対のラチス筋とから形成されている。
【0003】
それらラチス筋は、上端筋に当接して凸状に曲折する上端凸部と、金属ベースの上面に当接して凹状に曲折する下端凹部とを有し、上端凸部から下端凹部に向かって幅方向外方へ末広がりになっている。デッキプレートでは、それらラチス筋の上端凸部が上端筋にスポット溶接され、それらラチス筋の中間部が下端筋にスポット溶接され、それら幅筋がそれらラチス筋の下端凹部に配置されて鉄板に作られた凸条にスポット溶接され、それらラチス筋の下端凹部が鉄板の上面とそれら幅筋とに挟まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に開示のデッキプレートは、鉄板(金属ベース)の下面が下方へ露出するから、デッキプレートを利用して鉄筋造建築物、鉄筋コンクリート造建築物、鉄筋鉄骨コンクリート造建築物の天井スラブを構築する場合、鉄板(金属ベース)の下面をそのまま天井面にすることはできず、デッキプレートに複数の吊りボルトを設置し、その吊りボルトに化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上げ材を取り付けなければならず、天井仕上げ工事が別途必要になり、そのための手間やコストがかかる。
【0006】
又、前記特許文献1に開示のデッキプレートは、木質系プレート(木材や合板、木質系サイディング材、CLT)が有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができず、見た者に木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができない。木質系プレートのうちの木材や合板は、木を切る方向や木の部位の違いで自然が生み出した異なる木目や色合い、質感等のデザインが現れ、そのデザインを見た者の気持ちを落ち着かせ、その気持ちを穏やかにする効果を有し、心地の良い天井面を作ることができる。木質系プレートのうちの木質系サイディング材は、デザイン性が高く、見た者に木の温もりを与えることができるとともに、色合いによって仕上がりのイメージを様々に変えることができる。木質系プレートのうちのCLTは、木材や合板と同様に、木目や色合い、質感等のデザイン性を有し、心地の良い天井面を作ることができるとともに、高い強度を有し、高い断熱性や耐震性、遮音性、耐火性を有する。
【0007】
本発明の目的は、木質系プレート(自然素材)が有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見場のよい天井面を作ることができるとともに、見た者に木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる複合型デッキプレートを提供することにある。本発明の他の目的は、吊りボルトを利用して化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付けることなく天井スラブを構築することができ、天井仕上工事を省くことができる複合型デッキプレートを提供することにある。本発明の他の目的は、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる複合型デッキプレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための本発明の前提は、長さ方向へ延びる両側縁部と、長さ方向と交差する幅方向へ延びる両端縁部とを有する所定面積の複合型デッキプレートである。
【0009】
前記前提における本発明の特徴は、複合型デッキプレートが、配筋付きデッキプレートと、配筋付きデッキプレートの下方に配置された少なくとも1枚の所定面積の木質系プレートとから形成され、配筋付きデッキプレートが、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部及び第2端縁部と第1及び第2端縁部の間に位置する中央部とを有する所定面積の金属ベースと、金属ベースの上面に配置・固定され、金属ベースの第1端縁部と第2端縁部との間で長さ方向へ延びる少なくとも1つの配筋構造物とを備え、木質系プレートが、所定の固定手段によって金属ベースの下面に固定されていることにある。
【0010】
本発明の一例としては、木質系プレートが、配筋構造物と並行する長さ方向へ延びていて配筋構造物と交差する幅方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートと、配筋構造物と交差する幅方向へ延びていて配筋構造物と並行する長さ方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートとのうちのいずれか一方であり、それら木質系プレートが、所定の固定手段によって金属ベースの下面に固定されている。
【0011】
本発明の他の一例としては、配筋付きデッキプレートの金属ベースが、長さ方向へ延びる第1側縁部と、第1側縁部の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部とを有し、木質系プレートが、金属ベースの第1側縁部から幅方向外方へ延出して第1側縁部から幅方向外方へ露出する第1サイドエリアと、第1サイドエリアの反対側に位置し、金属ベースの第2側縁部から幅方向外方へ延出して第2側縁部から幅方向外方へ露出する第2サイドエリアと、第1及び第2サイドエリアの間に位置して前記金属ベースの下面に固定されたセンターエリアとを有する。
【0012】
本発明の他の一例としては、配筋付きデッキプレートの金属ベースが、長さ方向へ延びる第1側縁部と、第1側縁部の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部とを有し、木質系プレートが、金属ベースの第1側縁部の下面に位置して第1側縁部に固定された第1サイドエリアと、第1サイドエリアの反対側に位置し、金属ベースの第2側縁部の下面に位置して第2側縁部に固定された第2サイドエリアと、第1及び第2サイドエリアの間に位置して金属ベースの下面に固定されたセンターエリアとを有する。
【0013】
本発明の他の一例としては、木質系プレートが、金属ベースの長さ方向へ断続的に並ぶ複数の固定手段によって金属ベースの下面に固定されている。
【0014】
本発明の他の一例としては、固定手段が、所定寸法の肩幅を有する肩部と所定寸法の脚長を有する一対の脚部とを備えたステープルであり、ステープルが、その肩部を幅方向へ延在させた状態で金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、その脚部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に打ち込まれている。
【0015】
本発明の他の一例としては、固定手段が、所定寸法の肩幅を有する肩部と所定寸法の脚長を有する一対の脚部とを備えたステープルであり、ステープルが、その肩部を長さ方向へ延在させた状態で金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、その脚部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に打ち込まれている。
【0016】
本発明の他の一例としては、複数のステープルが、金属ベースの幅方向へ所定寸法離間して断続的に並びつつその脚部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に打ち込まれている。
【0017】
本発明の他の一例としては、金属ベースの中央部の中心周辺におけるステープルの打ち込み本数が、金属ベースの中心周辺を除く残余の中央部におけるステープルの打ち込み本数よりも多く、金属ベースの中央部の中心周辺では、それらステープルの長さ方向の離間寸法が残余の中央部におけるそれらステープルの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それらステープルが密になった状態で木質系プレートの内部に打ち込まれている。
【0018】
本発明の他の一例としては、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺におけるステープルの打ち込み本数が、金属ベースの端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部におけるステープルの打ち込み本数よりも多く、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺では、それらステープルの長さ方向の離間寸法が残余の第1及び第2端縁部におけるそれらステープルの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それらステープルが密になった状態で木質系プレートの内部に打ち込まれている。
【0019】
本発明の他の一例として、ステープルには、接着剤が塗布されている。
【0020】
本発明の他の一例としては、固定手段が、頭部と所定長さのネジ部とを備えた複数の固定ボルト又は固定ビスであり、固定ボルト又は固定ビスが、金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、そのネジ部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に螺着されている。
【0021】
本発明の他の一例としては、複数の固定ボルト又は固定ビスが、金属ベースの幅方向へ所定寸法離間して断続的に並びつつそのネジ部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に螺着されている。
【0022】
本発明の他の一例としては、金属ベースの中央部の中心周辺における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数が、金属ベースの中心周辺を除く残余の中央部における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数よりも多く、金属ベースの中央部の中心周辺では、それら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法が残余の中央部におけるそれら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それら固定ボルト又はそれら固定ビスが密になった状態で木質系プレートの内部に螺着されている。
【0023】
本発明の他の一例としては、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数が、金属ベースの端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数よりも多く、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺では、それら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法が残余の第1及び第2端縁部におけるそれら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それら固定ボルト又はそれら固定ビスが密になった状態で木質系プレートの内部に螺着されている。
【0024】
本発明の他の一例としては、木質系プレートが、複合型デッキプレートの一方の端縁部に位置する第1エンドと、複合型デッキプレートの他方の端縁部に位置する第2エンドとを有し、金属ベースの第1端縁部が、木質系プレートの第1エンドから長さ方向外方へ所定寸法延出し、金属ベースの第2端縁部が、木質系プレートの第2エンドから長さ方向外方へ所定寸法延出している。
【0025】
本発明の他の一例として、木質系プレートの第1エンドと金属ベースの第1端縁部の下面とが接する第1箇所には、防水材による防水加工が施され、木質系プレートの第2エンドと金属ベースの第2端縁部の下面とが接する第2箇所には、防水材による防水加工が施されている。
【0026】
本発明の他の一例としては、金属ベースが、鉄板であり、木質系プレートを形成する木質系プレートが、所定面積の木材、所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかである。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る複合型デッキプレートによれば、所定の固定手段によって木質系プレートが配筋付きデッキプレートの金属ベースの下面に固定され、木質系プレートが建造物の天井面を形成するから、木質系プレートが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見場のよい天井面を作ることができるとともに、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレートは、配筋付きデッキプレートの金属ベースの下面に木質系プレートが固定されて天井面を形成するから、吊りボルトを利用して化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付けることなく天井スラブを構築することができ、天井仕上材を別途設置するための天井仕上工事を省くことができるとともに、天井仕上工事のための手間やコストを省くことができる。複合型デッキプレートは、吊りボルトによって化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付ける必要はないから、吊りボルトを利用して天井仕上材を取り付けた吊り天井構造と比較し、天井仕上工事を省くことができ、効率よく天井スラブを構築することができるとともに、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。複合型デッキプレートは、持続可能な循環型資源である木質系プレートが使用され、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0028】
木質系プレートが配筋構造物と並行する長さ方向へ延びていて配筋構造物と交差する幅方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートと、配筋構造物と交差する幅方向へ延びていて配筋構造物と並行する長さ方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートとのうちのいずれか一方であり、それら木質系プレートが所定の固定手段によって金属ベースの下面に固定されている複合型デッキプレートは、金属ベースの下面に長さ方向又は幅方向へ延びる第1~第n木質系プレートを固定することで、長さ方向又は幅方向へ延びる木質系プレートが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレートは、木質系プレートが配筋構造物と交差する幅方向へ延びていて配筋構造物と並行する長さ方向へ並ぶ第1~第n木質系プレートである場合、木材の製造において発生した端材を利用することができ、木材の無駄を省くことができる。複合型デッキプレートは、持続可能な循環型資源である第1~第n木質系プレートが使用され、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0029】
配筋付きデッキプレートの金属ベースが長さ方向へ延びる第1側縁部と、第1側縁部の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部とを有し、木質系プレートが金属ベースの第1側縁部から幅方向外方へ延出して第1側縁部から幅方向外方へ露出する第1サイドエリアと、第1サイドエリアの反対側に位置し、金属ベースの第2側縁部から幅方向外方へ延出して第2側縁部から幅方向外方へ露出する第2サイドエリアと、第1及び第2サイドエリアの間に位置して金属ベースの下面に固定されたセンターエリアとを有する複合型デッキプレートは、配筋付きデッキプレートを形成する金属ベースが木質系プレートの全域に配置されることはなく、複合型デッキプレートにおける金属ベースの面積を少なくしてその使用量を少なくすることができ、金属ベースの使用量を減らすことで、天井スラブを廉価に構築することができるとともに、複合型デッキプレートの重量を減少させて天井スラブの軽量化を図ることができる。複合型デッキプレートは、木質系プレートのセンターエリアと第1及び第2サイドエリアとが金属ベースを隠蔽し、金属ベースが複合型デッキプレートの下方に露出することはなく、木質系プレートのセンターエリアと第1及び第2サイドエリアとが複合型デッキプレートの下方に露出して天井面を形成するから、木質系プレートの魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0030】
配筋付きデッキプレートの金属ベースが長さ方向へ延びる第1側縁部と、第1側縁部の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部とを有し、木質系プレートが金属ベースの第1側縁部の下面に位置して第1側縁部に固定された第1サイドエリアと、第1サイドエリアの反対側に位置し、金属ベースの第2側縁部の下面に位置して第2側縁部に固定された第2サイドエリアと、第1及び第2サイドエリアの間に位置して金属ベースの下面に固定されたセンターエリアとを有する複合型デッキプレートは、金属ベースの第1及び第2側縁部の下面に木質系プレートの第1及び第2サイドエリアが位置し、木質系プレートのセンターエリアと第1及び第2サイドエリアとが金属ベースを隠蔽し、金属ベースが複合型デッキプレートの下方に露出することはなく、木質系プレートのセンターエリアと第1及び第2サイドエリアとが複合型デッキプレートの下方に露出して天井面を形成するから、木質系プレートの魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0031】
木質系プレートが金属ベースの長さ方向へ断続的に並ぶ複数の固定手段によって金属ベースの下面に固定されている複合型デッキプレートは、金属ベースの長さ方向へ断続的に並ぶ複数の固定手段により、金属ベースの下面に木質系プレートが固定されているから、木質系プレートを金属ベースの下面に確実に固定することができ、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。複合型デッキプレートは、長さ方向へ断続的に並ぶ複数の固定手段によって金属ベースの下面に固定された木質系プレートを利用して見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0032】
固定手段が所定寸法の肩幅を有する肩部と所定寸法の脚長を有する一対の脚部とを備えたステープルであり、ステープルがその肩部を幅方向へ延在させた状態で金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、その脚部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に打ち込まれている複合型デッキプレートは、肩部を幅方向へ延在させた状態で金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶステープルによって金属ベースの下面に木質系プレートが固定されているから、木質系プレートを金属ベースの下面に確実に固定することができ、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、木質系プレートの落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。複合型デッキプレートは、肩部を幅方向へ延在させた状態で長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶステープルによって金属ベースの下面に固定された木質系プレートを利用し、魅力的なデザイン(意匠)を有する見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0033】
固定手段が所定寸法の肩幅を有する肩部と所定寸法の脚長を有する一対の脚部とを備えたステープルであり、ステープルがその肩部を長さ方向へ延在させた状態で金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、その脚部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に打ち込まれている複合型デッキプレートは、肩部を長さ方向へ延在させた状態で金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶステープルによって金属ベースの下面に木質系プレートが固定されているから、木質系プレートを金属ベースの下面に確実に固定することができ、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、木質系プレートの落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。複合型デッキプレートは、肩部を長さ方向へ延在させた状態で長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶステープルによって金属ベースの下面に固定された木質系プレートを利用し、魅力的なデザイン(意匠)を有する見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0034】
複数のステープルが金属ベースの幅方向へ所定寸法離間して断続的に並びつつその脚部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に打ち込まれている複合型デッキプレートは、肩部を幅方向又は長さ方向へ延在させた状態で長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並ぶ複数のステープルによって金属ベースの下面に木質系プレートを固定することで、金属ベースの下面に木質系プレートを強固に連結することができ、複合型デッキプレートを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレートの上面にコンクリートを打設したとしても、金属ベースと木質系プレートとの固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレートと木質系プレートとから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0035】
金属ベースの中央部の中心周辺におけるステープルの打ち込み本数が金属ベースの中心周辺を除く残余の中央部におけるステープルの打ち込み本数よりも多く、金属ベースの中央部の中心周辺において、それらステープルの長さ方向の離間寸法が残余の中央部におけるそれらステープルの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それらステープルが密になった状態で木質系プレートの内部に打ち込まれている複合型デッキプレートは、金属ベースの中央部の中心周辺において肩部を幅方向又は長さ方向へ延在させた多数のステープルを使用して金属ベースの下面に木質系プレートを固定することで、金属ベースの中央部の中心周辺の下面に木質系プレートを強固に連結することができ、複合型デッキプレートを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレートの上面にコンクリートを打設し、金属ベースの中央部の中心周辺が下方へ向かって湾曲するようにコンクリートの荷重が作用したとしても、金属ベースの中央部の中心周辺と木質系プレートとの固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレートと木質系プレートとから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0036】
金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺におけるステープルの打ち込み本数が金属ベースの端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部における該ステープルの打ち込み本数よりも多く、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺において、それらステープルの長さ方向の離間寸法が残余の第1及び第2端縁部におけるそれらステープルの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それらステープルが密になった状態で木質系プレートの内部に打ち込まれている複合型デッキプレートは、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺において肩部を幅方向又は長さ方向へ延在させた多数のステープルを使用して金属ベースの下面に木質系プレートを固定することで、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺の下面に木質系プレートを強固に連結することができ、複合型デッキプレートを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレートの上面にコンクリートを打設し、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺が上方へ反るようにコンクリートの荷重が作用したとしても、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺と木質系プレートとの固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレートと木質系プレートとから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0037】
接着剤がステープルに塗布されている複合型デッキプレートは、接着剤が塗布された複数のステープルによって金属ベースの下面に木質系プレートが固定されるから、接着剤を利用して木質系プレートを金属ベースの下面に確実に固定することができ、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、木質系プレートの落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができるとともに、接着剤が塗布された複数のステープルによって金属ベースの下面に固定された木質系プレートを利用し、魅力的なデザイン(意匠)を有する見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0038】
固定手段が頭部と所定長さのネジ部とを備えた複数の固定ボルト又は固定ビスであり、固定ボルト又は前記固定ビスが金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、そのネジ部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に螺着されている複合型デッキプレートは、金属ベースの長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶ固定ボルト又は固定ビスによって金属ベースの下面に木質系プレートが固定されているから、木質系プレートを金属ベースの下面に確実に固定することができ、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、木質系プレートの落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。複合型デッキプレートは、長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶ固定ボルト又は固定ビスによって金属ベースの下面に固定された木質系プレートを利用し、魅力的なデザイン(意匠)を有する見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0039】
複数の固定ボルト又は固定ビスが金属ベースの幅方向へ所定寸法離間して断続的に並びつつそのネジ部が金属ベースを貫通しつつ木質系プレートの内部に螺着されている複合型デッキプレートは、長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の固定ボルト又は固定ビスによって金属ベースの下面に木質系プレートを固定することで、金属ベースの下面に木質系プレートを強固に連結することができ、複合型デッキプレートを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレートの上面にコンクリートを打設したとしても、金属ベースと木質系プレートとの固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレートと木質系プレートとから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0040】
金属ベースの中央部の中心周辺における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数が金属ベースの中心周辺を除く残余の中央部における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数よりも多く、金属ベースの中央部の中心周辺において、それら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法が残余の中央部におけるそれら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それら固定ボルト又はそれら固定ビスが密になった状態で木質系プレートの内部に螺着されている複合型デッキプレートは、金属ベースの中央部の中心周辺において多数の固定ボルト又は多数の固定ビスを使用して金属ベースの下面に木質系プレートを固定することで、金属ベースの中央部の中心周辺の下面に木質系プレートを強固に連結することができ、複合型デッキプレートを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレートの上面にコンクリートを打設し、金属ベースの中央部の中心周辺が下方へ向かって湾曲するようにコンクリートの荷重が作用したとしても、金属ベースの中央部の中心周辺と木質系プレートとの固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレートと木質系プレートとから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0041】
金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数が金属ベースの端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部における固定ボルト又は固定ビスの螺着本数よりも多く、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺において、それら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法が残余の第1及び第2端縁部におけるそれら固定ボルト又はそれら固定ビスの長さ方向の離間寸法よりも小さく、それら固定ボルト又はそれら固定ビスが密になった状態で木質系プレートの内部に螺着されている複合型デッキプレートは、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺において多数の固定ボルト又は多数の固定ビスを使用して金属ベースの下面に木質系プレートを固定することで、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺の下面に木質系プレートを強固に連結することができ、複合型デッキプレートを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレートの上面にコンクリートを打設し、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺が上方へ反るようにコンクリートの荷重が作用したとしても、金属ベースの第1及び第2端縁部の端縁周辺と木質系プレートとの固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレートと木質系プレートとから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0042】
木質系プレートが複合型デッキプレートの一方の端縁部に位置する第1エンドと複合型デッキプレートの他方の端縁部に位置する第2エンドとを有し、金属ベースの第1端縁部が木質系プレートの第1エンドから長さ方向外方へ所定寸法延出し、金属ベースの第2端縁部が木質系プレートの第2エンドから長さ方向外方へ所定寸法延出している複合型デッキプレートは、木質系プレートの第1エンドから長さ方向外方へ延出する金属ベースの第1端縁部を一方の梁(H型鋼のフランジ)の上に載せた状態で、複合型デッキプレートの第1端縁部を一方の梁(H型鋼のフランジ)に連結することができ、木質系プレートの第2エンドから長さ方向外方へ延出する金属ベースの第2端縁部を他方の梁(H型鋼のフランジ)の上に載せた状態で、複合型デッキプレートの第2端縁部を他方の梁(H型鋼のフランジ)に連結することができ、複合型デッキプレートの第1端縁部と一方の梁(H型鋼のフランジ)との連結作業や複合型デッキプレートの第2端縁部と他方の梁(H型鋼のフランジ)との連結作業を容易に行うことができる。
【0043】
木質系プレートの第1エンドと金属ベースの第1端縁部の下面とが接する第1箇所に防水材による防水加工が施され、木質系プレートの第2エンドと金属ベースの第2端縁部の下面とが接する第2箇所に防水材による防水加工が施されている複合型デッキプレートは、金属ベースの上面にコンクリートを打設したときの、木質系プレートの第1エンドと金属ベースの第1端縁部の下面とが接する第1箇所から金属ベースの下面と木質系プレートの上面との間にコンクリートのノロが侵入することを防ぐことができるとともに、木質系プレートの第2エンドと金属ベースの第2端縁部の下面とが接する第2箇所から金属ベースの下面と木質系プレートの上面との間にコンクリートのノロが侵入することを防ぐことができ、コンクリートのノロによる金属ベースの腐食(錆)を防ぐことができる。
【0044】
金属ベースが鉄板であり、木質系プレートが所定面積の木材、所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかである複合型デッキプレートは、木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF)が有する魅力的なデザイン(意匠)の見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレートが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。木質系プレートが木材や合板、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF)である場合、木を切る方向や木の部位の違いで自然が生み出した異なる木目や色合い、質感等のデザインが現れ、そのデザインを見た者の気持ちを落ち着かせ、その気持ちを穏やかにする効果を有し、心地の良い天井面を作ることができる。木質系プレートが木質系サイディング材である場合、デザイン性が高く、見た者に木の温もりを与えることができるとともに、色合いによって仕上がりのイメージを様々に変えることが可能な天井面を作ることができる。木質系プレートがCLTである場合、木材や合板と同様に、木目や色合い、質感等のデザイン性を有し、心地の良い天井面を作ることができるとともに、高い強度を有し、高い断熱性や耐震性、遮音性、耐火性を有する天井面を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図8】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図11】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図14】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図17】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図20】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図23】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図26】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図28】他の一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図30】一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図34】一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図38】一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【
図42】一例として示す複合型デッキプレートの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
一例として示す複合型デッキプレート10Aの斜視図である
図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る複合型デッキプレートの詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、
図2は、
図1の複合型デッキプレート10Aの上面図であり、
図3は、
図1の複合型デッキプレート10Aの正面図である。
図4は、
図1の複合型デッキプレート10Aの側面図である。
図1では、長さ方向(前後方向)を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0047】
複合型デッキプレート10A(複合型デッキプレート10B~10Mを含む)は、複数のそれを幅方向へ並べた状態で連結し、鉄筋造建築物や鉄筋コンクリート造建築物、鉄筋鉄骨コンクリート造建築物の天井スラブの構築に使用される。複合型デッキプレート10Aは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1側縁部11及び第2側縁部11(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部13及び第2端縁部14(両端縁部)とを有する。複合型デッキプレート10Aは、所定面積の配筋付きデッキプレート15(鉄筋トラス付きデッキプレート)と、所定面積の木質系プレート16とから形成されている。
【0048】
尚、本発明に係る複合型デッキプレート10A(複合型デッキプレート10B~10Mを含む)を形成する配筋付きデッキプレート(鉄筋トラス付きデッキプレート)には、
図1や
図14、
図34、
図38に図示のそれらの他に、現在使用されている各種の配筋付きデッキプレート(鉄筋トラス付きデッキプレート)を使用することができ、将来開発されるあらゆる形態の配筋付きデッキプレート(鉄筋トラス付きデッキプレート)を使用することができる。
【0049】
配筋付きデッキプレート15は、木質系プレート16の上方に配置され、所定面積を有する長さ方向へ長い所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面18に配置・固定(設置)された鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)とから形成さている。金属ベース17は、2~4mmの厚みを有する鉄板から作られている。尚、金属ベース17が亜鉛メッキ鋼板やアルミニウム板、ステンレス板、チタン板等の他の金属から作られていてもよい。
【0050】
金属ベース17は、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部20及び第2端縁部21と、第1及び第2端縁部20,21の間に位置する中央部22と、長さ方向へ延びる第1側縁部23と、第1側縁部23の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部24とを有するとともに、略フラットな上面18と略フラットな下面25とを有する。金属ベース17の上下面18,25には、メッキ処理が施されている。尚、金属ベース17の面積に特に限定はなく、構築する天井スラブの大きさや天井スラブに求められる強度、天井スラブに必要な鉄筋量等に応じてその面積を自由に決定することができる。
【0051】
鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置され、第1端縁部20から第2端縁部21に向かって長さ方向へ延びている。鉄筋トラスユニット19は、1本の上端筋26と、2本(一対)の第1及び第2下端筋27a,27bと、2本(一対)の第1及び第2ラチス筋28a,28bとから作られている(組み立てられている)。
【0052】
複合型デッキプレート10Aの上端筋26は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。上端筋26には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形鉄棒(異形鉄筋)が使用されている。上端筋26は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間であって金属ベース17の幅方向中央に位置し、金属ベース17の上面18から上方へ離間して長さ向へ直状に延びている。
【0053】
複合型デッキプレート10Aの第1及び第2下端筋27a,27bは、鉄を延伸した鉄棒から作られている。下端筋27a,27bには、その周面に複数の節(リブ)を有する異形金属棒(異形鉄筋)が使用されている。下端筋27a,27bは、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に位置するとともに、上端筋26の下方であって上端筋26の幅方向両側に位置している。第1下端筋27aは、第1ラチス筋28aの幅方向外側に位置し、第2下端筋27bは、第2ラチス筋28bの幅方向外側に位置している。第1及び第2下端筋27a,27bは、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間して長さ方向へ直状に延びている。
【0054】
複合型デッキプレート10Aの第1及び第2ラチス筋28a,28bは、鉄を延伸した鉄棒から作られている。それらラチス筋28a,28bは、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に位置するとともに、金属ベース17の上面18と上端筋26との間に位置している。第1及び第2ラチス筋28a,28bは、金属ベース17の上面18と上端筋26との間で上下方向へ波状に曲折(起伏)を繰り返しながら長さ方向へ延びている。それらラチス筋28a,28bは、上端筋26の側に位置して上方へ向かって凸となるように弧を画く上端凸部29と、金属ベース17の上面18の側に位置する下端凹部30と、上端凸部29及び下端凹部30の間において長さ方向へ傾斜して延びる中間部31とを有する。
【0055】
第1及び第2ラチス筋28a,28bは、
図1,3に示すように、金属ベース17の上面18に対して垂直ではなく、金属ベース17の上面18に対して所定角度で傾斜し、上端凸部29から下端凹部30に向かって幅方向外方へ末広がりになっている。それらラチス筋28a,28bの金属ベース17に対する傾斜角度について特に制限はなく、その傾斜角度を自由に変えることができる。
【0056】
第1及び第2ラチス筋28a,28bの上下方向へ波状に曲折を繰り返す角度は一定であり、単位長さ(たとえば1m)当たりのラチス筋28a,28bの曲折を繰り返す回数は同一である。ラチス筋28a,28bの上下方向へ波状に曲折を繰り返す角度(単位長さ当たりのラチス筋28a,28bの上下方向へ波状に曲折を繰り返す回数)は自由に変えることができ、その角度を調節(単位長さ当たりのラチス筋28a,28bの上下方向へ波状に曲折を繰り返す回数を調節)することで、ラチス筋28a,28bの上端凸部29どうしの縦方向の離間寸法を調節することができ、ラチス筋28a,28bの下端凹部30どうしの縦方向の離間寸法を調節することができる。
【0057】
第1及び第2ラチス筋28a,28bは、上端筋26を挟んで幅方向へ対称型に配置されている。従って、幅方向に並ぶそれらラチス筋28a,28bの上端凸部29どうしの位置が一致し、中間部31どうしの位置が一致しているとともに、下端凹部30どうしの位置が一致している。第1及び第2ラチス筋28a,28bは、長さ方向に隣接する上端凸部29どうしの離間寸法が等しく、上端凸部29が長さ方向へ等間隔で並んでいるとともに、長さ方向に隣接する下端凹部30どうしの離間寸法が等しく、下端凹部30が長さ方向へ等間隔で並んでいる。
【0058】
第1及び第2ラチス筋28a,28bの上端凸部29は、上端筋26の幅方向両側(周面)に当接した状態で、上端凸部29のうちの上端筋26と交差する部(交差箇所)が上端筋26にスポット溶接によって溶着(固定)されている。それらラチス筋28a,28bの中間部31は、それら下端筋27a,27bの内側に位置し、中間部31のうちの下端筋27a,27bと交差する箇所(交差部分)が下端筋27a,27bにスポット溶接によって溶着(固定)されている。
【0059】
第1及び第2ラチス筋28a,28bの下端凹部30は、金属ベース17の上面18と並行するように幅方向外方へ折り曲げられ、幅方向外方へ向かって凸となるように弧を画いている。下端凹部30には、幅方向外方へ延びる屈曲部分32が形成されている。下端凹部30の曲折部分32は、金属ベース17の上面18に位置して上面18に当接し、その一部(例えば、曲折部分32の先端箇所(一点)又は曲折部分32の両側箇所(二点))が金属ベース17にスポット溶接によって溶着(固定)されている。尚、第1及び第2ラチス筋28a,28bの下端凹部30が幅方向外方へ折り曲げられておらず、下端凹部30に屈曲部分32が作られていなくてもよい。この場合、ラチス筋28a,28bの下端凹部30が金属ベース17の上面18に当接し、金属ベース17の上面18に当接する下端凹部30の交差箇所(交差部分)が金属ベース17にスポット溶接によって溶着(固定)される。
【0060】
上端筋26や第1及び第2下端筋27a,27b、第1及び第2ラチス筋28a,28bは、それらの太さについて特に制限はなく、構築する天井スラブの大きさや天井スラブに求められる強度、天井スラブに必要な鉄筋量等に合わせて上端筋26や下端筋27a,27b、ラチス筋28a,28bの太さを自由に変えることができる。上端筋26や第1及び第2下端筋27a,27b、第1及び第2ラチス筋28a,28bは鉄から作られているが、鉄以外の金属から作ることもできる。また、上端筋26や下端筋27a,27b、ラチス筋28a,28bが鉄から作られている場合は、それらにメッキ等の防錆処理が施されていてもよい。
【0061】
尚、金属ベース17(複合型デッキプレート10B~10Mの金属ベース17を含む)には、その上面18から上方へ凸となる複数の凸部(突条)が形成されていてもよい。それら凸部(突条)は、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の間に位置して幅方向へ等間隔離間(所定間隔離間)して並び、一方の端縁部20から他方の端縁部21に向かって長さ方向へ延在させる。それら凸部は、金属ベース17の一部を幅方向内方へ折り曲げ、金属ベース17の一部をその上面18から上方へ向かって山折りにすることから作ることができる。それら凸部は、上下方向への高さ寸法が3~10mmであり、正面形状が円弧(逆U字状)に成形される。尚、凸部の正面形状が上下方向へ直状に延びるプレート状に成形されてもよく、逆V字状に成形されてもよい。
【0062】
金属ベース17に複数の凸部(突条)が形成される場合、第1及び第2ラチス筋28a,28bの下端凹部30の曲折部分32が金属ベース17の凸部の上に位置し、その一部が凸部から幅方向外方へ突出しつつ、凸部と二点(二箇所)で交差する。曲折部分32のうちの凸部と交差する箇所(交差部分(二点))が凸部にスポット溶接によって溶着(固定)される。それらラチス筋28a,28bの下端凹部30が幅方向外方へ折り曲げられておらず、下端凹部30に屈曲部分32が作られていない場合、ラチス筋28a,28bの下端凹部30が金属ベース17の凸部の1箇所に交差当接し、凸部の1箇所に交差する下端凹部30の交差箇所(交差部分(一点))が凸部にスポット溶接によって溶着(固定)される。
【0063】
木質系プレート16は、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1側縁部33及び第2側縁部34(両側縁部)(第1及び第2サイドエリア39,40)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部35及び第2端縁部36(両端縁部)とを有する1枚の板であり、略フラットな上面37と略フラットな下面38とを有する。木質系プレート16には、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積の木材、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積の合板、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積の木質系サイディング材、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積の木質セメント板、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積のパーティクルボード、長さ方向及び幅方向へ略平坦に延びる所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用されている。
【0064】
木材には、木目(装飾面)の模様や厚み寸法等の形態が異なるか各種の針葉樹木材、木目(装飾面)や厚み寸法等の形態が異なる各種の広葉樹木材のうちのいずれかが使用されている。木材は、その厚み寸法が10mm~300mmの範囲にある。木材としては、榎(エノキ)、エティモエ、エビアラ、エルム、槐(エンジュ)、オクメ、オバンコール、オリーブ、カーリーメープル、貝塚伊吹(カイヅカイブキ)、楓(カエデ)、柿(カキ)、鹿子の木(カゴノキ)、桂(カツラ)、カナリューム、樺(カバ)、カポール、榧(カヤ)、唐松(カラマツ)、カランタス、花梨(カリン)、ガロガロ、カロフィルム、キソケトン、木曽檜(キソヒノキ)、黄蘗(キハダ)、行者杉(ギョウジャスギ)、桐(キリ)、キルティッドメープル、楠(クス)、雲杉(クモスギ)、クラロウォールナット、栗(クリ)、胡桃(クルミ)、黒蝦夷松(クロエゾマツ)、黒柿(クロガキ)、黒松(クロマツ)、桑(クワ)、欅(ケヤキ)を使用することができる。
【0065】
又は、ケンパス、玄圃梨(ケンポナシ)、コーヒーナット、広葉杉(コウヨウザン)、黒檀(コクタン)、黒蓮(コクレン)、漉油(コシアブラ)、コシポ、コットンウッド、小楢(コナラ)、辛夷(コブシ)、五葉松(ゴヨウマツ)、サイカチ、ササフラス、サザンサイプレス、サペリ、沢胡桃(サワグルミ)、沢柴(サワシバ)、椹(サワラ)、椎(シイ)、朱里(シウリ)、ジェルトン、塩地(シオジ)、シカモア、シゾメリア、紫檀(シタン)、椣(シデ)、シナ、縞黒檀(シマコクタン)、ジョンコン、白樫(シラカシ)、白樺(シラカバ)、神代欅(ジンダイケヤキ)、神代タモ(ジンダイタモ)、神代楢(ジンダイナラ)を使用することができる。
【0066】
又は、アオダモ、赤樫(アカガシ)、アガチス、赤松(アカマツ)、秋田杉(アキタスギ)、浅田(アサダ)、アサメラ、小豆梨(アズキナシ)、翌檜(アスナロ)、アスペン、アニグレ、アパ、アピトン、アフリカンマホガニー、アムーラ、アユース、アルダー、イエローバーチ、イエローハードウッド、イエローパイン、イエローポプラ、柞の木(イスノキ)、板屋(イタヤ)、一位(イチイ)、一位樫(イチイカシ)、銀杏(イチョウ)、イぺ、イロコ、ウィロー、ウエンジ、ウォーターガム、ウォールナット、梅(ウメ)、ウリン、漆(ウルシ)、エコップを使用することができる。
【0067】
或いは、福州杉(フクシュウスギ)、椈(ブナ)、ブビンガ、ブラックアッシュ、プラタナス、プランチョネラ、米杉(ベイスギ)、米栂(ベイツガ)、米檜(ベイヒ)、米檜葉(ベイヒバ)、米松(ベイマツ)、紅檜(ベニヒ)、紅松(ベニマツ)、ベリ、ペリコプシス、ペルポック、ペンシルシダー、朴(ホオ)、ボコテ、ボセ、ポドカルプス、ポプラ、ホペア、ボルネオオーク、ホワイトアッシュ、ホワイトウエンジ、ホワイトウッド、ホワイトオーク、ホワイトスプルース、ホワイトセラヤ、ホワイトパイン、ホワイトリンバ、ホンジュラスマホガ二ー、ポンデロッサパイン、真樺(マカバ)、槇(マキ)、マコレ、マルーパ、マンゴ、マンソニア、水木(ミズキ)、水目(ミズメ)、椋の木(ムクノキ)、無患子(ムクロジ)、ムテニエ、目白樺(メジロカバ)、メタセコイア、メラピー、メルクシパイン、メルサワ、メルバウ、メンクラン、メンピサン、モアビ、モビンギ、樅(モミ)、紅葉(モミジ)、モンキーポッド、屋久杉(ヤクスギ)、柳(ヤナギ)、柳杉(ヤナギスギ)、魚梁瀬杉(ヤナセスギ)、山桜(ヤマザクラ)、山梨(ヤマナシ)、山鳴らし(ヤマナラシ)、百合の木(ユリノキ)を使用することができる。
【0068】
更に、神代楡(ジンダイニレ)、杉(スギ)、スプルース、セドロ、ゼブラノ、セランガンバツ、栓(セン)、栴檀(センダン)、ソノケリン、ソフトメープル、ターミナリア、タイワンヒノキ、タウキャン、タウン、鉄刀木(タガヤサン)、椨(タブ)、タモ、タラ、チーク、チェリー、萵苣(チシャ)、チベットヒノキ、チャンパカ、栂(ツガ)、椿(ツバキ)、ティーツリー、ドゥシエ、栃(トチ)、椴松(トドマツ)、トネリコ、ドリアン、泥の木(ドロノキ)、楢(ナラ)、苦木(ニガキ)、肉桂(ニッケ)、ニヤトー、ニューギニアウォールナット、ニューギニアバスウッド、楡(ニレ)、鼠子(ネズコ)、合歓木(ネムノキ)、ノーブル、バーケラ、バーズアイメープル、ハードメープル、パープルハート、パオローズ、バスウッド、櫨(ハゼ)、バターナット、ハックベリー、跋扈柳(バッコヤナギ)、パドゥク、馬尾松(バビショウ)、刺槐(ハリエンジュ)、バルサム、榛の木(ハンノキ)、ピーシーメープル、ビーチ、ビッグリーフメープル、ヒッコリー、檜(ヒノキ)、檜葉(ヒバ)、姫小松(ヒメコマツ)、ビリンガ、ピンカド、ファルカタを使用することができる。
【0069】
更に、ヨーロピアンアッシュ、ヨーロピアンオーク、ヨーロピアンチェリー、ヨーロピアンファー、ヨーロピアンメープル、吉野杉(ヨシノスギ)、ヨン、ラオススギ、ラオスヒノキ、ラジアータパイン、ラバーウッド、ラボア、ラワン、リグナムバイタ、冷杉(レイスギ)、レースウッド、レッドウッド、レッドオーク、レッドガム、レッドセラヤ、レッドパイン、レッドメランティ、ローズウッドを使用することができる。
【0070】
合板には、装飾面の模様やデザイン、色彩(色合い)、風合い、光沢、厚み寸法等の形態が異なる天然木化粧板や低圧メラミン化粧板、突き板化粧板、オレフィン化粧板、ポリエステル化粧板、プリント化粧板、DAP(ダップ)化粧板のうちのいずれかが使用される。合板には、現在使用されている各種のそれの他に、今後開発されるあらゆる種類(態様)のそれが含まれる。合板は、その厚み寸法が10mm~200mmの範囲にある。
【0071】
木質系サイディング材には、装飾面の模様やデザイン、色彩(色合い)、風合い、光沢、厚み寸法等の形態が異なる各種の木質系サイディング材が使用される。木質系サイディングには、現在使用されているそれの他に、今後開発されるあらゆる種類(態様)の木質系サイディングが含まれる。木質系サイディング材は、その厚み寸法が15mm~30mmの範囲にある。CLT(直交集成板)には、現在使用されている各種のそれの他に、今後開発されるあらゆる種類(態様)のCLTが含まれる。CLTは、その厚み寸法が30mm~350mmの範囲にある。配向性ストランドボード(OSB合板)には、現在使用されている各種のそれの他に、今後開発されるあらゆる種類(態様)の配向性ストランドボードが含まれる。配向性ストランドボードは、その厚み寸法が10mm~50mmの範囲にある。
【0072】
木質セメント板には、木毛セメント板や木片セメント板のうちのいずれかが使用される。木質セメント板には、現在使用されている各種のそれの他に、今後開発されるあらゆる種類(態様)の木質セメント板が含まれる。木質セメント板は、その厚み寸法が10mm~150mmの範囲にある。パーティクルボードには、素地パーティクルボードや単板張りパーティクルボード、化粧パーティクルボードのうちのいずれかが使用される。パーティクルボードには、現在使用されている各種(態様)のそれの他に、今後開発されるあらゆる種類のそれが含まれる。パーティクルボードは、その厚み寸法が5mm~50mmの範囲にある。中質繊維板(MDF)には、素地MDFや化粧MDF、構造用MDFのうちのいずれかが使用される。中質繊維板には、現在使用されている各種のそれの他に、今後開発されるあらゆる種類(態様)のそれが含まれる。中質繊維板は、その厚み寸法が5mm~50mmの範囲にある。
【0073】
複合型デッキプレート10Aの第1側縁部11(一方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)が延出し、木質系プレート16(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第1側縁部33(第1サイドエリア42)の上面37が露出している。
【0074】
複合型デッキプレート10Aの第2側縁部12(他方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部21から幅方向外方へ木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)が延出し、木質系プレート16(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第2側縁部34(第2サイドエリア43)の上面37が露出している。木質系プレート16の第1及び第2側縁部33,34(第1及び第2サイドエリア42,43)との間に位置するセンターエリア41は、金属ベース17の下面25に位置している。
【0075】
複合型デッキプレート10Aでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図1~
図4に示すように、金属ベース17と木質系プレート16のセンターエリア44とが長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数のステープル42(工業用ステープル(針))(固定手段)によって連結・固定されている。尚、それらステープル42が長さ方向へ異なる間隔で離間していてもよい。
【0076】
それらステープル42は、所定寸法の肩幅(外幅)を有する肩部43と、所定寸法の脚長(足長さ)を有する一対の脚部44とを備えている。ステープル42は、その肩部43の肩幅(外幅)が4mm~50mmの範囲にあり、その脚部44の脚長(足長さ)が5mm~200mmの範囲にある。ステープル42の肩幅(外幅)や脚長(足長さ)は、金属ベース17や木質系プレート16の大きさや厚み寸法、金属ベース17と木質系プレート16との連結に必要な接合強度等によって適宜選択する。それらステープル42としては、接着剤付きのそれが使用される。接着剤(図示せず)は、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布されている。
【0077】
それらステープル42は、金属ベース17の第1側縁部23と第2側縁部24とに位置し、その肩部43を幅方向へ延在させた状態で金属ベース17の第1側縁部23及び第2側縁部24において長さ方向へ所定寸法離間(等間隔離間)して断続的に並んでいる。それらステープル42は、その脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。
【0078】
ステープル42は、ガンタッカーによって金属ベース17の上面18から木質系プレート16の厚み方向へ打ち込まれる。ステープル42が木質系プレート16に打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と木質系プレート16とを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と木質系プレート16とを強固に接着する。ステープル42の脚部44の木質系プレート16の上面37からその内部への打ち込み深さは、木質系プレート16の厚み寸法の少なくとも50%以上、98%未満の深さである。
【0079】
尚、複合型デッキプレート10A(複合型デッキプレート10B~10Mを含む)の固定手段としては、接着剤付きステープル42とともに接着剤を利用することができ、又は、接着剤付きステープル42の他に、接着剤、釘、ボルト、リベットのうちの少なくとも1つを利用することができる。固定手段として接着剤を利用する場合は、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25全域に塗布される。配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25と木質系プレート16の上面37とが接着剤(及び接着剤付きステープル42)によって強固に接合される。金属ベース17と木質系プレート16とが接着剤のみによって固定(接合)され、金属ベース17と木質系プレート16とが釘やボルト、リベットのみによって固定(連結)される場合の他、金属ベース17と木質系プレート16とが接着剤及び釘や接着剤及びボルト、接着剤及びリベットによって固定(連結)される場合がある。
【0080】
複合型デッキプレート10A(複合型デッキプレート10B~10Mを含む)を使用して鉄筋造建築物や鉄筋コンクリート造建築物、鉄筋鉄骨コンクリート造建築物の天井スラブを構築する一例としては、複数の複合型デッキプレート10Aを幅方向へ並べ、それらデッキプレート10Aの第1側縁部11と第2側縁部12とを所定の連結手段によって連結し、デッキプレート10Aの集合物(天井面)を作る。次に、連結した複合型デッキプレート10Aの集合物の第1端縁部を一方の梁(H型鋼のフランジ)に所定の連結手段を利用して連結し、連結した複合型デッキプレート10Aの集合物の第2端縁部を他方の梁(H型鋼のフランジ)に所定の連結手段を利用して連結し、複合型デッキプレート10Aの集合物を鉄筋造建築物や鉄筋コンクリート造建築物、鉄筋鉄骨コンクリート造建築物の幅梁(図示せず)の間に配置固定する。尚、複数の複合型デッキプレート10Aを幅梁の間に順次配置固定しつつ、それらデッキプレート10Aの第1側縁部11と第2側縁部12とを所定の連結手段によって連結し、幅梁の間に複数の複合型デッキプレート10Aを配置固定してもよい。
【0081】
複合型デッキプレート10Aの集合物(複合型デッキプレート10B~10Mの集合物)を建造物の幅梁の間に固定した後、デッキプレート10Aの集合物の周囲に型枠(図示せず)を組み上げ、鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)の上方から金属ベース17の上面18に向かって型枠内にコンクリート(図示せず)を所定の被り寸法で打設し、コンクリートを所定期間養生する。コンクリートを複合型デッキプレート10A(配筋付きデッキプレート15)に打設すると、金属ベース17や鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)がコンクリートに埋没する。コンクリートの養生期間が経過した後、型枠を取り外すことで天井スラブが完成する。
【0082】
複合型デッキプレート10A(天井スラブ)では、木質系プレート16が金属ベース17の下面25全域を隠蔽しつつ、木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の下面38(装飾面)が建造物の天井から下方(建造物の内側)へ露出して天井面を形成する。
【0083】
複合型デッキプレート10Aは、木質系プレート16が配筋付きデッキプレート15の金属ベース17下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定され、木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))が複合型デッキプレート10Aの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、木質系プレート16が有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見場のよい天井面を作ることができるとともに、見た者に自然素材である木質系プレート16が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0084】
複合型デッキプレート10Aは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に木質系プレート16が固定されて天井面を形成するから、吊りボルトを利用して化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付けることなく天井スラブを構築することができ、天井仕上材を別途設置するための天井仕上工事を省くことができるとともに、天井仕上工事のための手間やコストを省くことができる。複合型デッキプレート10Aは、吊りボルトによって化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付ける必要はないから、吊りボルトを利用して天井仕上材を取り付けた吊り天井構造と比較し、天井仕上工事を省くことができ、効率よく天井スラブを構築することができるとともに、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。
【0085】
複合型デッキプレート10Aは、持続可能な循環型資源である木質系プレート16が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。木質系プレート16のうちの木材やCLTの精油成分がカビの発生や病原菌の繁殖をおさえる効果を有し、木質系プレート16のうちの木材やCLTを天井面にすることで、天井におけるカビの発生や病原菌の繁殖を抑制することができる。又、木質系プレート16のうちの木材やCLTは、空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという調湿作用を有し、木質系プレート16のうちの木材やCLTを天井面にすることで、天井において湿度調節が行われ、室内の湿度が調節される。更に、木質系プレート16のうちの木材やCLTは、高音や中音、低音をバランスよく適度に吸収し、音質をまろやかにする効果を有し、木質系プレート16のうちの木材やCLTを天井面にすることで、室内の音をまろやかにすることができる。
【0086】
図5は、ステープル42の配置の他の一例を示す斜視図である。
図5の斜視図に示すステープル42(固定手段)の配置は、ステープル42がその肩部43を幅方向へ延在させた状態で金属ベース17の第1側縁部23及び第2側縁部24において長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、金属ベース17の中央部22の中心周辺におけるステープル42の打ち込み本数が金属ベース17の中心周辺を除く残余の中央部22におけるステープル42の打ち込み本数よりも多く、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺におけるステープル42の打ち込み本数が金属ベース17の端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部20,21におけるステープル42の打ち込み本数よりも多い。
【0087】
金属ベース17の中央部22の中心周辺では、それらステープル42の長さ方向の離間寸法が残余の中央部22におけるそれらステープル42の長さ方向の離間寸法よりも小さく、肩部43を幅方向へ延在させたそれらステープル42が密になった状態でその脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。
【0088】
金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺では、それらステープル42の長さ方向の離間寸法が残余の第1及び第2端縁部20,21におけるそれらステープル42の長さ方向の離間寸法よりも小さく、肩部43を幅方向へ延在させたそれらステープル42が密になった状態でその脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。
【0089】
図5に示す配置のステープル42によって金属ベース17と木質系プレート16のセンターエリア41とが連結・固定された複合型デッキプレート10A(
図5に示す配置にステープル42(固定手段)を打ち込む場合のそれらデッキプレート10B~10Jを含む)は、金属ベース17の中央部22の中心周辺において肩部43を幅方向へ延在させた多数のステープル42を使用して金属ベース17と木質系プレート16とを固定するとともに、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺において肩部43を幅方向へ延在させた多数のステープル42を使用して金属ベース17と木質系プレート16とを固定することで、金属ベース17の中央部22の中心周辺の下面25に木質系プレート16を強固に連結することができ、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺の下面25に木質系プレート16を強固に連結することができる。
【0090】
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と木質系プレート16のセンターエリア41とを固定した複合型デッキプレート10A(
図5に示す配置にステープル42(固定手段)を打ち込む場合のそれらデッキプレート10B~10Jを含む)は、それを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレート10Aの上面にコンクリートを打設したときに、金属ベース17の中央部22の中心周辺が下方へ向かって湾曲するようにコンクリートの荷重が作用するとともに、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺が上方へ反るようにコンクリートの荷重が作用したとしても、金属ベース17の中央部22の中心周辺と木質系プレート16との固定や金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺と木質系プレート16との固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレート15と木質系プレート16とから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレート16が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0091】
図6は、ステープル42の配置の他の一例を示す斜視図である。
図6の斜視図に示すステープル42(固定手段)の配置は、それらステープル42が金属ベース17の第1側縁部23と第2側縁部24とに位置し、その肩部43を長さ方向へ延在させた状態で金属ベース17の第1側縁部23及び第2側縁部24において長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並んでいる。肩部43を長さ方向へ延在させたそれらステープル42は、その脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。ステープル42が木質系プレート16に打ち込まれると、ステープル42の脚部41が金属ベース17と木質系プレート16とを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル39と木質系プレート16とを強固に接着する。
【0092】
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と木質系プレート16のセンターエリア41とを連結・固定した複合型デッキプレート10A(
図6に示す配置にステープル42(固定手段)を打ち込む場合のそれらデッキプレート10B~10Mを含む)は、肩部43を長さ方向へ延在させた状態で金属ベース17の第1側縁部23及び第2側縁部24において長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶステープル42によって金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の下面25に木質系プレート16が固定されているから、木質系プレート16を金属ベース17の下面25に確実に固定することができ、ステープル42によって金属ベース17の下面25に固定された木質系プレート16を利用し、魅力的なデザイン(意匠)を有する見場のよい天井面を作ることができ、見た者に自然素材である木質系プレート16が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0093】
図7は、ステープル39の配置の他の一例を示す斜視図である。
図7の斜視図に示すステープル42(固定手段)の配置は、ステープル42がその肩部43を長さ方向へ延在させた状態で金属ベース17の第1側縁部23及び第2側縁部24において長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並ぶとともに、金属ベース17の中央部22の中心周辺におけるステープル42の打ち込み本数が金属ベース17の中心周辺を除く残余の中央部22におけるステープル42の打ち込み本数よりも多く、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺におけるステープル42の打ち込み本数が金属ベース17の端縁周辺を除く残余の第1及び第2端縁部20,21におけるステープル42の打ち込み本数よりも多い。
【0094】
金属ベース17の中央部22の中心周辺では、それらステープル42の長さ方向の離間寸法が残余の中央部22におけるそれらステープル42の長さ方向の離間寸法よりも小さく、肩部43を長さ方向へ延在させたそれらステープル42が密になった状態でその脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。
【0095】
金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺では、それらステープル42の長さ方向の離間寸法が残余の第1及び第2端縁部20,21におけるそれらステープル42の長さ方向の離間寸法よりも小さく、肩部43を長さ方向へ延在させたそれらステープル42が密になった状態でその脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。
【0096】
図7に示す配置のステープル42によって金属ベース17と木質系プレート16とが連結・固定された複合型デッキプレート10A(
図7に示す配置にステープル42(固定手段)を打ち込む場合のそれらデッキプレート10B~10Jを含む)は、金属ベース17の中央部22の中心周辺において肩部43を長さ方向へ延在させた多数のステープル42を使用して金属ベース17と木質系プレート16とを固定するとともに、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺において肩部43を長さ方向へ延在させた多数のステープル42を使用して金属ベース17と木質系プレート16とを固定することで、金属ベース17の中央部22の中心周辺の下面25に木質系プレート16を強固に連結することができ、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺の下面25に木質系プレート16を強固に連結することができる。
【0097】
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と木質系プレート16のセンターエリア41とを固定した複合型デッキプレート10A(
図7に示す配置にステープル42(固定手段)を打ち込む場合のそれらデッキプレート10B~10Mを含む)は、それを建築物の梁に掛け渡した後、複合型デッキプレート10Aの上面にコンクリートを打設したときに、金属ベース17の中央部22の中心周辺が下方へ向かって湾曲するようにコンクリートの荷重が作用するとともに、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺が上方へ反るようにコンクリートの荷重が作用したとしても、金属ベース17の中央部22の中心周辺と木質系プレート16との固定や金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺と木質系プレート16との固定が不用意に解除されることはなく、配筋付きデッキプレート15と木質系プレート16とから形成された頑丈な鉄筋コンクリート製の天井スラブを構築することができ、見た者に自然素材である木質系プレート16が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な頑丈な天井面を作ることができる。
【0098】
図8は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Bの斜視図であり、
図9は、
図8の複合型デッキプレート10Bの上面図である。
図10は、
図8の複合型デッキプレート10Bの正面図である。
図8では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0099】
図8~
図10に示す複合型デッキプレート10Bが
図1~
図4に示すそれと異なるところは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の下面に木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)が位置し、金属ベース17の第1側縁部23と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが重なっている点、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の下面に木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)が位置し、金属ベース17の第2側縁部24と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが重なっている点にあり、その他の構成は
図1~
図4の複合型デッキプレート10Aのそれらと同一であるから、
図1~
図4の複合型デッキプレート10Aの説明を援用するとともに
図1~
図4と同一の符号を付すことで、複合型デッキプレート10Bの詳細な説明は省略する。
【0100】
複合型デッキプレート10Bは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びる所定面積の木質系プレート16とから形成されている。木質系プレート16は、複合型デッキプレート10Aのそれと同一であり、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用される。
【0101】
複合型デッキプレート10Bでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっている。
【0102】
複合型デッキプレート10Bでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と木質系プレート16の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、肩部43を幅方向へ延在させた状態で長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数のステープル42によって木質系プレート16が配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と第2側縁部24との下面25に連結・固定されている。ステープル42が木質系プレート16に打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と木質系プレート16とを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と木質系プレート16とを強固に接着する。
【0103】
複合型デッキプレート10Bは、
図1~
図4に示す複合型デッキプレート10Aと同一の効果を有する。尚、複合型デッキプレート10B(複合型デッキプレート10Cを含む)では、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と木質系プレート16とが連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と木質系プレート16とが連結・固定されていてもよく、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と木質系プレート16とが連結・固定されていてもよい。
【0104】
図11は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Cの斜視図であり、
図12は、
図11の複合型デッキプレート10Cの上面図である。
図13は、
図11の複合型デッキプレート10Cの側面図である。
図11では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0105】
図11~
図13に示す複合型デッキプレート10Cが
図1~
図4に示すそれと異なるところは、木質系プレート16が第1~第5木質系プレート16a~16eである点にあり、その他の構成は
図1~
図4の複合型デッキプレート10Aのそれらと同一であるから、
図1~
図4の複合型デッキプレート10Aの説明を援用するとともに
図1~
図4と同一の符号を付すことで、複合型デッキプレート10Bの詳細な説明は省略する。
【0106】
複合型デッキプレート10Cは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、幅方向へ延びる所定面積の第1~第5木質系プレート16a~16eとから形成されている。
【0107】
尚、木質系プレート16の数に限定はなく、幅方向へ延びる2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bや3枚の第1~第3木質系プレート16a~16c、4枚の第1~第4木質系プレート16a~16dが複合型デッキプレート10Cを形成していてもよく、幅方向へ延びる6枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16nが複合型デッキプレート10Cを形成していてもよい。
【0108】
第1~第5木質系プレート16a~16eは、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2側縁部33,34(両側縁部)と、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2端縁部35,36(両端縁部)とを有し、略フラットな上面37と略フラットな下面38とを有する。第1~第5木質系プレート16a~16eは、幅方向へ延びる矩形に成形され、長さ方向の長さ寸法及び幅方向の長さ寸法が同一の同形同大であり、互いに平行して長さ方向へ並んでいる。
【0109】
第1~第5木質系プレート16a~16eには、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用されている。
【0110】
第1木質系プレート16aの第2側縁部34には、幅方向へ延びる第1上継手部45aが作られている。第1上継手部45aは、第1木質系プレート16aの下面38から上面37に向かってプレート16aの第2側縁部34の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。第2木質系プレート16bの第1側縁部33には、幅方向へ延びる第1下継手部46aが作られている。第1下継手部46aは、第2木質系プレート16bの上面37から下面38に向かってプレート16bの第1側縁部33の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。
【0111】
第2木質系プレート16bの第2側縁部34には、幅方向へ延びる第2上継手部45bが作られている。第2上継手部45bは、第2木質系プレート16bの下面38から上面37に向かってプレート16bの第2側縁部34の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。第3木質系プレート16cの第1側縁部33には、幅方向へ延びる第2下継手部46bが作られている。第2下継手部46bは、第3木質系プレート16cの上面37から下面38に向かってプレート16cの第1側縁部33の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。
【0112】
第3木質系プレート16cの第2側縁部34には、幅方向へ延びる第3上継手部45cが作られている。第3上継手部45cは、第3木質系プレート16cの下面38から上面37に向かってプレート16cの第2側縁部34の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。第4木質系プレート16dの第1側縁部33には、幅方向へ延びる第3下継手部46cが作られている。第3下継手部46cは、第4木質系プレート16dの上面37から下面38に向かってプレート16dの第1側縁部33の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。
【0113】
第4木質系プレート16dの第2側縁部34には、幅方向へ延びる第4上継手部45dが作られている。第4上継手部45dは、第4木質系プレート16dの下面38から上面37に向かってプレート16dの第2側縁部34の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。第5木質系プレート16eの第1側縁部33には、幅方向へ延びる第4下継手部46dが作られている。第4下継手部46dは、第5木質系プレート16eの上面37から下面38に向かってプレート16eの第1側縁部33の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。
【0114】
第1木質系プレート16aの長さ方向後方に第2木質系プレート16bが位置し、第2木質系プレート16bの長さ方向後方に第3木質系プレート16cが位置するとともに、第3木質系プレート16cの長さ方向後方に第4木質系プレート16dが位置し、第4木質系プレート16dの長さ方向後方に第5木質系プレート16eが位置している。第1~第5木質系プレート16a~16eは、第1木質系プレート16aの第1上継手部45aの直下に第2木質系プレート16bの第1下継手部46aが位置し、第1木質系プレート16aの第1上継手部45aと第2木質系プレート16bの第1下継手部46aとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45a,46aどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。第2木質系プレート16bの第2上継手部45bの直下に第3木質系プレート16cの第2下継手部46bが位置し、第2木質系プレート16bの第2上継手部45bと第3木質系プレート16cの第2下継手部46bとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45b,46bどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。
【0115】
第3木質系プレート16cの第3上継手部45cの直下に第4木質系プレート16dの第3下継手部46cが位置し、第3木質系プレート16cの第3上継手部45cと第4木質系プレート16dの第3下継手部46cとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45c,46cどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。第4木質系プレート16dの第4上継手部45dの直下に第5木質系プレート16eの第4下継手部46dが位置し、第4木質系プレート16dの第4上継手部45dと第5木質系プレート16eの第4下継手部46dとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45d,46dどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。尚、継手部45a~45d,46a~46dどうしがステープル39や釘、鎹、固定ボルト、リベット(固定手段)によって連結・固定されていてもよい。
【0116】
複合型デッキプレート10Cでは、長さ方向へ延びる配筋付きデッキプレート15が幅方向へ延びる第1~第5木質系プレート16a~16eの上に配置されている。複合型デッキプレート10Cの第1側縁部11(一方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)が延出し、第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)の上面37が露出している。複合型デッキプレート10Cの第2側縁部12(他方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24から幅方向外方へ第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)が延出し、第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)の上面37が露出している。
【0117】
尚、複合型デッキプレート10Cでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)の端縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっていてもよく、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と第1~第5木質系プレート16a~16eの第2側縁部36(第2サイドエリア40)の端縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっていてもよい。
【0118】
複合型デッキプレート10Cでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第5木質系プレート16a~16eの略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図11~
図13に示すように、金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとが長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。尚、それらステープル42が長さ方向へ異なる間隔で離間していてもよい。
【0119】
それらステープル42は、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と第2側縁部24とに位置し、その肩部43を幅方向へ延在させた状態で金属ベース17の第1側縁部23及び第2側縁部24において長さ方向へ所定寸法離間して断続的に並んでいる。それらステープル42は、その脚部44が金属ベース17を貫通しつつ第1~第5木質系プレート16a~16eの上面37からその内部に打ち込まれている。ステープル42が第1~第5木質系プレート16a~16eに打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と第1~第5木質系プレート16a~16eとを強固に接着する。
【0120】
尚、複合型デッキプレート10Cでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとが連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとが連結・固定されていてもよく、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとが連結・固定されていてもよい。
【0121】
複合型デッキプレート10Cは、複合型デッキプレート10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Cは、幅方向へ延びる第1~第5木質系プレート16a~16e(第1~第n木質系プレート)を配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定し、第1~第5木質系プレート16a~16eが複合型デッキプレート10Cの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、幅方向へ延びる第1~第5木質系プレート16a~16eが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である第1~第5木質系プレート16a~16eが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレート10Cは、持続可能な循環型資源である第1~第5木質系プレート16a~16e(第1~第n木質系プレート)が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0122】
図14は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Dの斜視図であり、
図15は、
図14の複合型デッキプレート10Dの上面図である。
図16は、
図14の複合型デッキプレート10Dの正面図である。
図14では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0123】
複合型デッキプレート10Dは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、所定面積の配筋付きデッキプレート15(鉄筋トラス付きデッキプレート)と、所定面積の木質系プレート16とから形成されている。
【0124】
配筋付きデッキプレート15は、木質系プレート16の上方に配置され、所定面積を有する長さ方向へ長い所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面18に配置・固定(設置)された第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19c(第1~第n配筋構造物)とから形成さている。鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)の数に限定はなく、構築する天井スラブの大きさや求められる強度、天井スラブに必要な鉄筋量等に応じて金属ベース17の上面18に設置する鉄筋トラスユニット19の数を自由に決定することができ、金属ベース17の上面18に2つの第1及び第2鉄筋トラスユニット19a,19b(第1及び第2配筋構造物)が配置・固定(設置)されていてもよく、金属ベース17の上面18に4つ以上の第1~第n鉄筋トラスユニット19a~19n(第1~第n配筋構造物)が配置・固定(設置)されていてもよい。
【0125】
金属ベース17は、
図1~
図4に示す複合型デッキプレート10Aの金属ベース17よりもその面積(大きさ)が大きい点を除き、デッキプレート10Aの金属ベース17とその構成は同一である。第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19c(第1~第3配筋構造物)は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置され、第1端縁部20から第2端縁部21に向かって長さ方向へ延びている。それら鉄筋トラスユニット19a~19cは、1本の上端筋26と、2本(一対)の第1及び第2下端筋27a,27bと、2本(一対)の第1及び第2ラチス筋28a,28bとから作られている(組み立てられている)。上端筋26や第1及び第2下端筋27a,27b、第1及び第2ラチス筋28a,28bは、
図1~
図4に示す複合型デッキプレート10Aの鉄筋トラスユニット19のそれらと同一である。
【0126】
第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19cの各上端筋26の長さ方向の長さ寸法は略同一であり、鉄筋トラスユニット19a~19cのそれら上端筋26が平行して幅方向へ並んでいる。第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19cの第1下端筋27a及び第2下端筋27bの長さ方向の長さ寸法は略同一であり、鉄筋トラスユニット19a~19cのそれら下端筋27a,27bが平行して幅方向へ並んでいる。第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19cの各第1ラチス筋28a及び各第2ラチス筋28bの長さ方向の長さ寸法は略同一であり、鉄筋トラスユニット19a~19cの第1及び第2ラチス筋28a,28bが並行して幅方向へ並んでいる。
【0127】
木質系プレート16は、
図1~
図4に示す複合型デッキプレート10Aの木質系プレート16よりもその面積(大きさ)が大きい点を除き、デッキプレート10Aの木質系プレート16とその構成は同一である。木質系プレート16には、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用される。
【0128】
複合型デッキプレート10Dの第1側縁部11(一方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)が延出し、木質系プレート16(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の上面37が露出している。
【0129】
複合型デッキプレート10Dの第2側縁部12(他方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部21から幅方向外方へ木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)が延出し、木質系プレート16(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の上面37が露出している。木質系プレート16の第1及び第2側縁部33,34(第1及び第2サイドエリア39,40)との間に位置するセンターエリア41は、金属ベース17の下面25に位置し、金属ベース17を隠蔽している。
【0130】
複合型デッキプレート10Dでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図14~
図16に示すように、金属ベース17と木質系プレート16とが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。
【0131】
木質系プレート16は、第1配筋付きデッキプレート15aの金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24に位置して長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数のステープル42によって金属ベース17の下面25に連結・固定されているとともに、金属ベース17の中央部22に位置して長さ方向へ等間隔離間して並ぶとともに幅方向へ所定間隔離間して並ぶ複数のステープル42(固定手段)によって金属ベース17の下面25に連結・固定されている。尚、それらステープル42が長さ方向へ異なる間隔で離間していてもよい。
【0132】
それらステープル42は、その肩部43を幅方向へ延在させた状態で、その脚部44が金属ベース17を貫通しつつ木質系プレート16の上面37からその内部に打ち込まれている。ステープル42は、ガンタッカーによって金属ベース17の上面18から木質系プレート16の厚み方向へ打ち込まれる。ステープル42が木質系プレート16に打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と木質系プレート16とを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と木質系プレート16とを強固に接着する。
【0133】
尚、複合型デッキプレート10Dでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって木質系プレート16が金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって木質系プレート16が金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって木質系プレート16が金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。
【0134】
複合型デッキプレート10D(天井スラブ)では、木質系プレート16が金属ベース17の下面25全域を隠蔽しつつ、木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の下面38(装飾面)が建造物の天井から下方(建造物の内側)へ露出して天井面を形成する。
【0135】
複合型デッキプレート10Dは、木質系プレート16が配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定され、木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))が複合型デッキプレート10Dの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、木質系プレート16が有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見場のよい天井面を作ることができるとともに、見た者に自然素材である木質系プレート16が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。
【0136】
複合型デッキプレート10Dは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に木質系プレート16が固定されて天井面を形成するから、吊りボルトを利用して化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付けることなく天井スラブを構築することができ、天井仕上材を別途設置するための天井仕上工事を省くことができるとともに、天井仕上工事のための手間やコストを省くことができる。複合型デッキプレート10Dは、吊りボルトによって化粧合板や石膏ボード、アルミパネル等の天井仕上材を取り付ける必要はないから、吊りボルトを利用して天井仕上材を取り付けた吊り天井構造と比較し、天井仕上工事を省くことができ、効率よく天井スラブを構築することができるとともに、地震等による揺れ(震動)が発生したとしても、落下の危険がなく、天井落下事故の発生を防ぐことが可能な天井スラブを構築することができる。
【0137】
複合型デッキプレート10Dは、持続可能な循環型資源である木質系プレート16が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。木質系プレート16のうちの木材やCLTの精油成分がカビの発生や病原菌の繁殖をおさえる効果を有し、木質系プレート16のうちの木材やCLTを天井面にすることで、天井におけるカビの発生や病原菌の繁殖を抑制することができる。又、木質系プレート16のうちの木材やCLTは、空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという調湿作用を有し、木質系プレート16のうちの木材やCLTを天井面にすることで、天井において湿度調節が行われ、室内の湿度が調節される。更に、木質系プレート16のうちの木材やCLTは、高音や中音、低音をバランスよく適度に吸収し、音質をまろやかにする効果を有し、木質系プレート16のうちの木材やCLTを天井面にすることで、室内の音をまろやかにすることができる。
【0138】
図17は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Eの斜視図であり、
図18は、
図17の複合型デッキプレート10Eの上面図である。
図19は、
図17の複合型デッキプレート10Eの正面図である。
図17では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0139】
図17~
図19に示す複合型デッキプレート10Eが
図14~
図16に示すそれと異なるところは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の下面に木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)が位置し、金属ベース17の第1側縁部23と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが重なっている点、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の下面に木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)が位置し、金属ベース17の第2側縁部24と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが重なっている点にあり、その他の構成は
図14~
図16の複合型デッキプレート10Dのそれらと同一であるから、
図14~
図16の複合型デッキプレート10Dの説明を援用するとともに
図14~
図16と同一の符号を付すことで、複合型デッキプレート10Eの詳細な説明は省略する。
【0140】
複合型デッキプレート10Eは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びる所定面積の木質系プレート16とから形成されている。木質系プレート16は、複合型デッキプレート10Aのそれと同一であり、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用される。
【0141】
複合型デッキプレート10Eでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっている。
【0142】
複合型デッキプレート10Eでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と木質系プレート16(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図17~
図19に示すように、金属ベース17と木質系プレート16とが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。金属ベース17におけるそれらステープル42の配置は、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dの金属ベース17におけるそれらステープル42の配置と同一である。
【0143】
複合型デッキプレート10Eは、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dと同一の効果を有する。尚、複合型デッキプレート10Eでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって木質系プレート16が金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって木質系プレート16が金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって木質系プレート16が金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。
【0144】
図20は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Fの斜視図であり、
図21は、
図20の複合型デッキプレート10Fの上面図である。
図22は、
図20の複合型デッキプレート10Fの正面図である。
図20では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0145】
複合型デッキプレート10Fは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びる所定面積の第1~第3木質系プレート16a~16cとから形成されている。尚、木質系プレート16の数に限定はなく、2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bが複合型デッキプレート10F(複合型デッキプレート10Gを含む)形成していてもよく、4枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16nが複合型デッキプレート10F(複合型デッキプレート10Gを含む)を形成していてもよい。
【0146】
配筋付きデッキプレート15は、第1~第3木質系プレート16a~16cの上方に配置されている。配筋付きデッキプレート15は、所定面積を有する長さ方向へ長い所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面18に配置・固定(設置)された第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19c(第1~第3配筋構造物)とから形成さている。金属ベース17や第1~第3鉄筋トラスユニット19a~19cは、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dのそれらと同一である。
【0147】
第1~第3木質系プレート16a~16cは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部33,34(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部35,36(両端縁部)とを有し、略フラットな上面37と略フラットな下面38とを有する。第1~第3木質系プレート19a~19cは、長さ方向へ長い矩形に成形され、長さ方向の長さ寸法及び幅方向の長さ寸法が同一の同形同大であり、互いに平行して幅方向へ並んでいる。
【0148】
第1~第3木質系プレート16a~16cには、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用されている。
【0149】
第1木質系プレート19aの第2側縁部34には、長さ方向へ延びる第1上継手部45aが作られている。第1上継手部45aは、第1木質系プレート19aの下面38から上面37に向かってプレート19aの第2側縁部34の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。第2木質系プレート19bの第1側縁部33には、長さ方向へ延びる第1下継手部46aが作られている。第1下継手部46aは、第2木質系プレート19bの上面37から下面38に向かってプレート19bの第1側縁部33の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。
【0150】
第2木質系プレート16bの第2側縁部34には、長さ方向へ延びる第2上継手部45bが作られている。第2上継手部45bは、第2木質系プレート16bの下面38から上面37に向かってプレート16bの第2側縁部34の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。第3木質系プレート16cの第1側縁部33には、長さ方向へ延びる第2下継手部46bが作られている。第2下継手部46bは、第3木質系プレート16cの上面37から下面38に向かってプレート16cの第1側縁部33の一部分(略半分)を切除(現場加工又はプレカット)することから作られている。
【0151】
第1木質系プレート16aの幅方向側方に第2木質系プレート16bが位置し、第2木質系プレート16bの幅方向側方に第3木質系プレート16cが位置している。第1~第3木質系プレート16a~16cは、第1木質系プレート16aの第1上継手部45aの直下に第2木質系プレート16bの第1下継手部46aが位置し、第1木質系プレート16aの第1上継手部45aと第2木質系プレート16bの第1下継手部46aとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45a,46aどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。
【0152】
第2木質系プレート16bの第2上継手部45bの直下に第3木質系プレート16cの第2下継手部46bが位置し、第2木質系プレート16bの第2上継手部45bと第3木質系プレート16cの第2下継手部46bとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部どうし45b,46bが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。尚、継手部45a,45b,46a,46bどうしがステープル39や釘、鎹、固定ボルト、リベット(固定手段)によって連結・固定されていてもよい。
【0153】
複合型デッキプレート10Fでは、長さ方向へ延びる配筋付きデッキプレート15が長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16cの上に配置されている。複合型デッキプレート10Fの第1側縁部11(一方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)が延出し、第1木質系プレート16a(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の上面37が露出している。
【0154】
複合型デッキプレート10Fの第2側縁部12(他方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部21から幅方向外方へ第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)が延出し、第3木質系プレート16c(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の上面37が露出している。第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)及び第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)との間に位置するセンターエリア41は、金属ベース17の下面25に位置し、金属ベース17を隠蔽している。
【0155】
複合型デッキプレート10Fでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第3木質系プレート16a~16c(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図20~
図22に示すように、金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。
【0156】
金属ベース17におけるそれらステープル42の配置は、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dの金属ベース17におけるそれらステープル42の配置と同一である。肩部43を幅方向へ延在させた状態で長さ方向へ等間隔離間して断続的に並ぶ複数のステープル42によって第1木質系プレート16aが配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に固定され、肩部43を幅方向へ延在させた状態で長さ方向へ等間隔離間して断続的に並ぶ複数のステープル42によって第2木質系プレート16bが配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に固定されているとともに、肩部43を幅方向へ延在させた状態で長さ方向へ等間隔離間して断続的に並ぶ複数のステープル42によって第3木質系プレート16cが配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に固定されている。
【0157】
それらステープル42は、その脚部41が金属ベース17を貫通しつつ第1~第3木質系プレート16a~16cの上面37からその内部に打ち込まれている。ステープル42が第1~第3木質系プレート16a~16cに打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と第1~第3木質系プレート16a~16cとを強固に接着する。
【0158】
尚、複合型デッキプレート10Fでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。
【0159】
複合型デッキプレート10Fは、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Fは、長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)を配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定し、第1~第3木質系プレート16a~16cが複合型デッキプレート10Fの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16cが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である第1~第3木質系プレート16a~16cが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレート10Fは、持続可能な循環型資源である第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO
2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0160】
図23は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Gの斜視図であり、
図24は、
図23の複合型デッキプレート10Gの上面図である。
図25は、
図23の複合型デッキプレート10Gの正面図である。
図23では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0161】
図23~
図25に示す複合型デッキプレート10Gが
図20~
図22に示すそれと異なるところは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の下面に第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)が位置し、金属ベース17の第1側縁部23と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが重なっている点、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の下面に第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)が位置し、金属ベース17の第2側縁部24と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが重なっている点にあり、その他の構成は
図20~
図22の複合型デッキプレート10Fのそれらと同一であるから、
図20~
図22の複合型デッキプレート10Fの説明を援用するとともに
図20~
図22と同一の符号を付すことで、複合型デッキプレート10Gの詳細な説明は省略する。
【0162】
複合型デッキプレート10Gは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びる所定面積の第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)とから形成されている。第1~第3木質系プレート16a~16cは、複合型デッキプレート10Fのそれらと同一であり、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用される。
【0163】
複合型デッキプレート10Gでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっている。
【0164】
複合型デッキプレート10Gでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第3木質系プレート16a~16c(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図23~
図25に示すように、金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。金属ベース17におけるそれらステープル42の配置は、
図20~
図22に示す複合型デッキプレート10Fの金属ベース17におけるそれらステープル42の配置と同一である。
【0165】
複合型デッキプレート10Gは、
図20~
図22に示す複合型デッキプレート10Fと同一の効果を有する。尚、複合型デッキプレート10Gでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。
【0166】
図26は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Hの斜視図であり、
図27は、
図26の複合型デッキプレート10Hの上面図である。
図26では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0167】
複合型デッキプレート10Hは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、幅方向へ延びる所定面積の第1~第5木質系プレート16a~16eとから形成されている。
【0168】
尚、木質系プレート16の数に限定はなく、幅方向へ延びる2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bや幅方向へ延びる3枚の第1~第3木質系プレート16a~16c、幅方向へ延びる4枚の第1~第4木質系プレート16a~16dが複合型デッキプレート10H(複合型デッキプレート10Iを含む)を形成していてもよく、幅方向へ延びる6枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16nが複合型デッキプレート10H(複合型デッキプレート10Iを含む)を形成していてもよい。
【0169】
第1~第5木質系プレート16a~16eは、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2側縁部33,34(両側縁部)と、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2端縁部35,36(両端縁部)とを有し、略フラットな上面37と略フラットな下面38とを有する。第1~第5木質系プレート16a~16eは、幅方向へ長い矩形に成形され、長さ方向の長さ寸法及び幅方向の長さ寸法が同一の同形同大であり、互いに平行して長さ方向へ並んでいる。第1~第5木質系プレート16a~16eには、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用されている。
【0170】
複合型デッキプレート10Cの第1~第5木質系プレート16a~16eと同様に、第1木質系プレート16aの第2側縁部34に第1上継手部45aが作られ、第2木質系プレート16bの第1側縁部33に第1下継手部46aが作られているとともに、第2木質系プレート16bの第2側縁部34に第2上継手部45bが作られ、第3木質系プレート16cの第1側縁部33に第2下継手部46bが作られている。第3木質系プレート16cの第2側縁部34に第3上継手部45cが作られ、第4木質系プレート16dの第1側縁部33に第3下継手部46cが作られているとともに、第4木質系プレート16dの第2側縁部34に第4上継手部45dが作られ、第5木質系プレート16eの第1側縁部33に第4下継手部46dが作られている。
【0171】
複合型デッキプレート10Cの第1~第5木質系プレート16a~16eと同様に、長さ方向前方から長さ方向後方に向かって第1木質系プレート16a、第2木質系プレート16b、第3木質系プレート16c、第4木質系プレート16d、第5木質系プレート16eの順に並んでいる。第1木質系プレート16aの第1上継手部45aと第2木質系プレート16bの第1下継手部46aとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45a,46aどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結され、第2木質系プレート16bの第2上継手部45bと第3木質系プレート16cの第2下継手部46bとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45b,46bどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。
【0172】
第3木質系プレート16cの第3上継手部45cと第4木質系プレート16dの第3下継手部46cとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45c,46cどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結され、第4木質系プレート16dの第4上継手部45dと第5木質系プレート16eの第4下継手部46dとが上下方向へ重なり合った状態で、それら継手部45d,46dどうしが接着剤(所定の固定手段)によって接合・連結されている。尚、継手部45a~45d,46a~46dどうしがステープル39や釘、鎹、固定ボルト、リベット(固定手段)によって連結・固定されていてもよい。
【0173】
複合型デッキプレート10Hでは、長さ方向へ延びる配筋付きデッキプレート15が幅方向へ延びる第1~第5木質系プレート16a~16eの上に配置されている。複合型デッキプレート10Hの第1側縁部11(一方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)が延出し、第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)の上面37が露出している。複合型デッキプレート10Hの第2側縁部12(他方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24から幅方向外方へ第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア403)が延出し、第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)の上面37が露出している。
【0174】
複合型デッキプレート10Hでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第5木質系プレート16a~16eの略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図26,27に示すように、長さ方向へ等間隔離間して並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並ぶ複数のステープル42(固定手段)によって金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとが連結・固定されている。
【0175】
第1~第5木質系プレート16a~16eは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24に位置して長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数のステープル42によって金属ベース17の下面25に連結・固定され、金属ベース17の中央部22に位置して長さ方向へ等間隔離間して並ぶとともに幅方向へ所定間隔離間して並ぶ複数のステープル42(固定手段)によって金属ベース17の下面25に連結・固定されている。尚、それらステープル42が長さ方向へ異なる間隔で離間していてもよい。
【0176】
それらステープル42は、その肩部43を幅方向へ延在させた状態で、その脚部44が金属ベース17を貫通しつつ第1~第5木質系プレート16a~16eの上面37からその内部に打ち込まれている。ステープル42が第1~第5木質系プレート16a~16eに打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と第1~第5木質系プレート16a~16eとを強固に接着する。
【0177】
尚、複合型デッキプレート10Hでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第5木質系プレート16a~16eが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第5木質系プレート16a~16eが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第5木質系プレート16a~16eが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。
【0178】
複合型デッキプレート10Hは、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Hは、幅方向へ延びる第1~第5木質系プレート16a~16e(第1~第n木質系プレート)を配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定し、第1~第5木質系プレート16a~16eが複合型デッキプレート10Hの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、幅方向へ延びる第1~第5木質系プレート16a~16eが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である第1~第5木質系プレート16a~16eが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレート10Hは、持続可能な循環型資源である第1~第5木質系プレート16a~16e(第1~第n木質系プレート)が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO
2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0179】
図28は、他の一例として示す複合型デッキプレート10Iの斜視図であり、
図29は、
図28の複合型デッキプレート10Iの上面図である。
図28では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0180】
図28,29に示す複合型デッキプレート10Iが
図26,27に示すそれと異なるところは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の下面に第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)が位置し、金属ベース17の第1側縁部23と第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)とが重なっている点、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の下面に第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)が位置し、金属ベース17の第2側縁部24と第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)とが重なっている点にあり、その他の構成は
図26,27の複合型デッキプレート10Hのそれらと同一であるから、
図26,27の複合型デッキプレート10Hの説明を援用するとともに
図26,27と同一の符号を付すことで、複合型デッキプレート10Iの詳細な説明は省略する。
【0181】
複合型デッキプレート10Iは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びる所定面積の第1~第5木質系プレート16a~16e(第1~第n木質系プレート)とから形成されている。第1~第5木質系プレート16a~16eは、複合型デッキプレート10Hのそれらと同一であり、複合型デッキプレート10Aの説明において既述の所定面積の木材や所定面積の合板、所定面積の木質系サイディング材、所定面積のCLT(Cross Laminated Timber)、所定面積の配向性ストランドボード(OSB合板)、所定面積の木質セメント板、所定面積のパーティクルボード、所定面積の中質繊維板(MDF)のうちのいずれかが使用される。
【0182】
複合型デッキプレート10Iでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)の端縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と第1~第5木質系プレート16a~16eの第1端縁部35(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)の端縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と第1~第5木質系プレート16a~16eの第2端縁部36(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっている。
【0183】
複合型デッキプレート10Iでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第5木質系プレート16a~16e(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図28,29に示すように、金属ベース17と第1~第5木質系プレート16a~16eとが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。金属ベース17におけるそれらステープル42の配置は、
図26,27に示す複合型デッキプレート10Hの金属ベース17におけるそれらステープル42の配置と同一である。
【0184】
複合型デッキプレート10Gは、
図26,27に示す複合型デッキプレート10Hと同一の効果を有する。尚、複合型デッキプレート10Iでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第5木質系プレート16a~16eが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第5木質系プレート16a~16eが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第5木質系プレート16a~16eが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。
【0185】
図30は、一例として示す複合型デッキプレート10Jの斜視図であり、
図31は、
図30の複合型デッキプレート10Jの上面図である。
図32は、
図30の複合型デッキプレート10Jの正面図であり、
図33は、
図30の複合型デッキプレート10Jの側面図である。
図30では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0186】
図30~
図33に示す複合型デッキプレート10Jが
図23~
図25の複合型デッキプレート10Gと異なるところは、固定手段としてステープル42ではなく、固定ボルト58又は固定ビス58が使用されている点にあり、その他の構成は
図23~
図25の複合型デッキプレート10Gのそれらと同一であるから、
図23~
図25の複合型デッキプレート10Gの説明を援用するとともに
図23~
図25と同一の符号を付すことで、複合型デッキプレート10Jの詳細な説明は省略する。
【0187】
複合型デッキプレート10Jは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の第1~第3配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びる所定面積の第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)とから形成されている。第1~第3木質系プレート16a~16cは、複合型デッキプレート10Fのそれらと同一である。
【0188】
複合型デッキプレート10Jでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっている。
【0189】
複合型デッキプレート10Jでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第3木質系プレート16a~16c(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図30~
図33に示すように、金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定ボルト54又は固定ビス54(固定手段)によって連結・固定され、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定ボルト54又は固定ビス54(固定手段)によって連結・固定されているとともに、金属ベース17の下面25全域又は下面25に部分的(間欠的)に塗布された接着剤(図示せず)によって金属ベース17の下面25と第1~第3木質系プレート16a~16cの上面37とが固定(固着)されている。尚、固定ボルト54又は固定ビス54が長さ方向へ異なる間隔で離間していてもよい。又、接着剤が第1~第3木質系プレート16a~16cの上面37全域又は上面37に部分的(間欠的)に塗布される場合もある。
【0190】
固定ボルト58又は固定ビス58は、頭部59及び所定長さのネジ部60を有し、そのネジ部60の全域に接着剤(図示せず)が塗布されている。固定ボルト58(プレコートボルト)又は固定ビス58(プレコートビス)は、そのネジ部59が第1~第3木質系プレート16a~16cに螺着されている(ねじ込まれている)。固定ボルト58又は固定ビス58が第1~第3木質系プレート16a~16cに螺着されると(ねじ込まれると)、固定ボルト58又は固定ビス58のネジ部60が金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとを連結するとともに、ネジ部60の全域に塗布された接着剤が固定ボルト58又は固定ビス58と第1~第3木質系プレート16a~16cとを強固に接着する。固定ボルト58又は固定ビス58のネジ部60の第1~第3木質系プレート16a~16cの上面37からその内部への螺着深さ(ねじ込み深さ)は、第1~第3木質系プレート16a~16cの厚み寸法の少なくとも50%以上、98%未満の深さである。尚、金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが固定ボルト58又は固定ビス58のみ(接着剤なし)によって連結・固定されていてもよい。
【0191】
複合型デッキプレート10Jでは、
図5に示すステープル42の配置と同様に、金属ベース17の中央部22の中心周辺における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数(ねじ込み本数)が金属ベース17の中心周辺を除く残余の中央部22における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数よりも多くてもよい。又、金属ベース17の第1及び第2端縁部20,21の端縁周辺(近傍)における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数(ねじ込み本数)が金属ベース17の端縁周辺(近傍)を除く残余の第1及び第2端縁部20,21における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数よりも多くてもよい。尚、
図30に示す複合型デッキプレート10Jと同様に、複合型デッキプレート10A~10Fや複合型デッキプレート10H,Iの金属ベース17と木質系プレート16とが固定ボルト58又は固定ビス58と接着剤(接着剤なしの場合もある)とによって連結・固定されていてもよい。
【0192】
複合型デッキプレート10Jは、複合型デッキプレート10Fが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Jは、多数の固定ボルト58又は固定ビス58と接着剤(接着剤なしの場合もある)とを使用して金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとを固定することで、金属ベース17の下面25と第1~第3木質系プレート16a~16cの上面37とを強固に連結することができる。
【0193】
図34は、一例として示す複合型デッキプレート10Kの斜視図であり、
図35は、
図34の複合型デッキプレート10Kの上面図である。
図36は、
図34の複合型デッキプレート10Kの正面図であり、
図37は、
図34の複合型デッキプレート10Kの側面図である。
図34では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0194】
図34~
図37に示す複合型デッキプレート10Kは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びていて幅方向へ並ぶ所定面積の第1~第3木質系プレート16a~16cとから形成されている。
【0195】
複合型デッキプレート10Kを形成する第1~第3木質系プレート16a~16cは、
図20に示す複合型デッキプレート10Fのそれらと同一である。尚、木質系プレート16の数に限定はなく、複合型デッキプレート10Aと同様に、1枚の木質系プレート16が複合型デッキプレート10Kを形成していてもよく、長さ方向へ延びる2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bや4枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16nが複合型デッキプレート10Kを形成していてもよい。
【0196】
又、複合型デッキプレート10H,10Iと同様に、複合型デッキプレート10Kが配筋付きデッキプレート15と幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ所定面積の第1~第5木質系プレート16a~16eとから形成されていてもよい。この場合においても、木質系プレート16の数に限定はなく、幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bや幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ3枚の第1~第3木質系プレート16a~16c、幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ4枚の第1~第4木質系プレート16a~16dが複合型デッキプレート10Kを形成していてもよく、幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ6枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16nが複合型デッキプレート10Kを形成していてもよい。
【0197】
配筋付きデッキプレート15は、所定面積を有する長さ方向へ長い所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面25に配置・固定(設置)された第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47c(第1~第3配筋構造物)とから形成され、第1~第3木質系プレート16a~16cの上方に配置されている。第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cは、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置されて幅方向へ等間隔離間(所定間隔離間)して並び、第1端縁部20から第2端縁部21に向かって長さ方向へ延びている。
【0198】
尚、複合型デッキプレート10Kでは、鉄筋トラスユニットの数に限定はなく、構築する天井スラブの大きさや求められる強度、天井スラブに必要な鉄筋量等に応じて金属ベース17の上面18に設置する鉄筋トラスユニットの数を自由に決定することができ、金属ベース17の上面18に2つの第1及び第2鉄筋トラスユニット47a,47b(第1及び第2配筋構造物)が配置・固定(設置)されていてもよく、金属ベース17の上面18に4つ以上の第1~第n鉄筋トラスユニット47a~47n(第1~第n配筋構造物)が配置・固定(設置)されていてもよい。
【0199】
第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47c(第1~第3配筋構造物)は、1本の上端筋26と、1本の下端筋27と、1本のラチス筋28と、上端筋26どうしを連結する複数本の連結筋48とから形成されている(組み立てられている)。第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cの上端筋26は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。上端筋26には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形鉄棒(異形鉄筋)が使用されている。上端筋26は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置され、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間して長さ方向へ直状に延びている。第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cにおいて幅方向へ並ぶ上端筋26の長さ方向の長さ寸法は略同一であり、それら上端筋26が平行して並んでいる。
【0200】
第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cの下端筋27は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。下端筋27には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形金属棒(異形鉄筋)が使用されている。下端筋27は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間であって上端筋26の下方(直下)に配置されている。下端筋27は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間して長さ方向へ直状に延びている。第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cにおいて幅方向へ並ぶ下端筋27の長さ方向の長さ寸法は略同一であり、それら下端筋27が平行して並んでいる。
【0201】
第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cのラチス筋28は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。ラチス筋28は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間であって上端筋26と下端筋27との間に配置されている。ラチス筋28は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間し、上端筋26と下端筋27との間で上下方向へ波状に曲折(起伏)を繰り返しながら長さ方向へ延びている。ラチス筋28は、上端筋26の側に位置して上方へ向かって凸となるように弧を画く上端凸部29と、下端筋27の側に位置して下方へ向かって凹となるように弧を画く下端凹部30と、上端凸部29及び下端凹部30の間において長さ方向へ傾斜して延びる中間部31とを有する。
【0202】
ラチス筋28の上下方向へ波状に曲折を繰り返す角度(単位長さ当たりのラチス筋28の上下方向へ波状に曲折を繰り返す回数)は自由に変えることができる。ラチス筋28の上端凸部29は、上端筋26の周面に当接した状態で、上端凸部29のうちの上端筋26と交差する箇所(交差部分)が上端筋26にスポット溶接によって溶着(固定)されている。ラチス筋28の下端凹部30は、下端筋27の周面に当接した状態で、下端凹部30のうちの下端筋27と交差する箇所(交差部分)が下端筋27にスポット溶接によって溶着(固定)されている。
【0203】
第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cのそれら連結筋48は、長さ方向へ等間隔離間(所定寸法離間)して並び、上下方向へ波状に曲折(起伏)を繰り返しながら幅方向へ延びている。連結筋48は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間して上端筋26を跨ぐように上端筋26の周面に当接する上端部49と、金属ベース17の上面18と並行するように幅方向外方へ折り曲げられた下端部50と、上端部46及び下端部47の間で上下方向へ傾斜して延びる中間部51とを有する。連結筋48の上端部49は、上端筋26の周面に当接する箇所(当接部分)が上端筋26にスポット溶接によって溶着(固定)されている。連結筋48の下端部50は、金属ベース17に当接する箇所(当接部分)が金属ベース17にスポット溶接によって溶着・固定(接合)されている。
【0204】
第1~第3鉄筋トラスユニット47a~47cの上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、連結筋48は、それらの太さについて特に制限はなく、構築する天井スラブの大きさや求められる強度、必要な鉄筋量等に応じて上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、連結筋48の太さを自由に変えることができる。上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、連結筋48は鉄から作られているが、鉄以外の金属から作ることもできる。又、上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、連結筋48が鉄から作られている場合は、それらにメッキ等の防錆処理が施されていてもよい。
【0205】
複合型デッキプレート10Kは、長さ方向へ延びる配筋付きデッキプレート15が長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16cの上に配置されている。複合型デッキプレート10Kの第1側縁部11(一方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)が延出し、第1木質系プレート16a(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の上面37が露出している。
【0206】
複合型デッキプレート10Kの第2側縁部12(他方の側縁部)では、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部21から幅方向外方へ第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)が延出し、第3木質系プレート16c(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の上面37が露出している。第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)及び第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)との間に位置するセンターエリア41は、金属ベース17の下面25に位置し、金属ベース17を隠蔽している。
【0207】
複合型デッキプレート10Kでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第3木質系プレート16a~16c(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図30~
図33に示すように、金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。金属ベース17におけるそれらステープル42の配置は、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dの金属ベース17におけるそれらステープル42の配置と同一である。
【0208】
複合型デッキプレート10Kでは、ステープル42が第1~第3木質系プレート16a~16cに打ち込まれると、ステープル42の脚部41が金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と第1~第3木質系プレート16a~16cとを強固に接着する。尚、それらステープル42が長さ方向へ異なる間隔で離間(ランダムに離間)していてもよい。
【0209】
尚、複合型デッキプレート10Kは、
図23の複合型デッキプレート10Gと同様に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、金属ベース17の第1側縁部23と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっていてもよく、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)の側縁とが一致した状態で、金属ベース17の第2側縁部24と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっていてもよい。
【0210】
複合型デッキプレート10Kでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。尚、
図30に示す複合型デッキプレート10Jと同様に、複合型デッキプレート10Kの金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが固定ボルト58又は固定ビス58によって連結・固定されていてもよく、又は、複合型デッキプレート10Kの金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが固定ボルト58又は固定ビス58と接着剤とによって連結・固定されていてもよい。
【0211】
複合型デッキプレート10Kは、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Kは、長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)を配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定し、第1~第3木質系プレート16a~16cが複合型デッキプレート10Kの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16cが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である第1~第3木質系プレート16a~16cが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレート10Kは、持続可能な循環型資源である第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO
2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0212】
図38は、一例として示す複合型デッキプレート10Lの斜視図であり、
図39は、
図38の複合型デッキプレート10Lの上面図である。
図40は、
図38の複合型デッキプレート10Lの正面図であり、
図41は、
図38の複合型デッキプレート10Lの側面図である。
図38では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0213】
図38~
図41に示す複合型デッキプレート10Lは、幅方向へ離間対向して長さ方向へ延びる第1及び第2側縁部11,12(両側縁部)と、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1及び第2端縁部13,14(両端縁部)とを有し、長さ方向へ延びる所定面積の配筋付きデッキプレート15と、長さ方向へ延びていて幅方向へ並ぶ所定面積の第1~第3木質系プレート16a~16cとから形成されている。
【0214】
複合型デッキプレート10Lを形成する第1~第3木質系プレート16a~16cは、
図20に示す複合型デッキプレート10Fのそれらと同一である。尚、木質系プレート16の数に限定はなく、複合型デッキプレート10Aと同様に、1枚の木質系プレート16が複合型デッキプレート10Lを形成していてもよく、長さ方向へ延びる2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bや4枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16nが複合型デッキプレート10Lを形成していてもよい。
【0215】
又、複合型デッキプレート10H,10Iと同様に、複合型デッキプレート10Lが配筋付きデッキプレート15と幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ所定面積の第1~第5木質系プレート16a~16eとから形成されていてもよい。この場合においても、木質系プレート16の数に限定はなく、幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ2枚の第1及び第2木質系プレート16a,16bや幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ3枚の第1~第3木質系プレート16a~16c、幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ4枚の第1~第4木質系プレート16a~16dが複合型デッキプレート10Lを形成していてもよく、幅方向へ延びていて長さ方向へ並ぶ6枚以上の第1~第n木質系プレート16a~16dが複合型デッキプレート10Lを形成していてもよい。
【0216】
配筋付きデッキプレート15は、所定面積を有する長さ方向へ長い所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面25に配置・固定(設置)された第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52c(第1~第3配筋構造物)とから形成され、第1~第3木質系プレート16a~16cの上方に配置されている。第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cは、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置されて幅方向へ等間隔離間(所定間隔離間)して並び、第1端縁部20から第2端縁部21に向かって長さ方向へ延びている。
【0217】
尚、複合型デッキプレート10Lでは、鉄筋トラスユニットの数に限定はなく、構築する天井スラブの大きさや求められる強度、天井スラブに必要な鉄筋量等に応じて金属ベース17の上面18に設置する鉄筋トラスユニットの数を自由に決定することができ、金属ベース17の上面18に2つの第1及び第2鉄筋トラスユニット52a,52b(第1及び第2配筋構造物)が配置・固定(設置)されていてもよく、金属ベース17の上面18に4つ以上の第1~第n鉄筋トラスユニット52a~52n(第1~第n配筋構造物)が配置・固定(設置)されていてもよい。
【0218】
第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52c(第1~第3配筋構造物)は、1本の上端筋26と、1本の下端筋27と、1本のラチス筋28と、複数本の上横筋53と、複数本の下横筋54と、複数個の連結部材55(スペーサ)とから形成されている(組み立てられている)。第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cの上端筋26は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。上端筋26には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形鉄棒(異形鉄筋)が使用されている。上端筋26は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置され、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間して長さ方向へ直状に延びている。第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cにおいて幅方向へ並ぶ上端筋26の長さ方向の長さ寸法は略同一であり、それら上端筋26が平行して並んでいる。
【0219】
第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cの下端筋27は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。下端筋27には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形金属棒(異形鉄筋)が使用されている。下端筋27は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間であって上端筋26の下方(直下)に配置されている。下端筋27は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間して長さ方向へ直状に延びている。第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cにおいて幅方向へ並ぶ下端筋27の長さ方向の長さ寸法は略同一であり、それら下端筋27が平行して並んでいる。
【0220】
第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cのラチス筋28は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。ラチス筋28は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間であって上端筋26と下端筋27との間に配置されている。ラチス筋28は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間し、上端筋26と下端筋27との間で上下方向へ波状に曲折(起伏)を繰り返しながら長さ方向へ延びている。ラチス筋28は、上端筋26の側に位置して上方へ向かって凸となるように弧を画く上端凸部29と、下端筋27の側に位置して下方へ向かって凹となるように弧を画く下端凹部30と、上端凸部29及び下端凹部30の間において長さ方向へ傾斜して延びる中間部31とを有する。
【0221】
ラチス筋28の上下方向へ波状に曲折を繰り返す角度(単位長さ当たりのラチス筋28の上下方向へ波状に曲折を繰り返す回数)は自由に変えることができる。ラチス筋28の上端凸部29は、上端筋26の周面に当接した状態で、上端凸部29のうちの上端筋26と交差する箇所(交差部分)が上端筋26にスポット溶接によって溶着(固定)されている。ラチス筋28の下端凹部30は、下端筋27の周面に当接した状態で、下端凹部30のうちの下端筋27と交差する箇所(交差部分)が下端筋27にスポット溶接によって溶着(固定)されている。
【0222】
第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cのそれら上横筋53は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。上横筋53には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形金属棒(異形鉄筋)が使用されている。それら上横筋53は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間し、長さ方向へ等間隔離間平行して幅方向へ延びている。上横筋53は、上端筋26とラチス筋28の上端凸部29との直下に位置し、幅方向へ並ぶ上端筋26どうしを繋ぐとともに幅方向へ並ぶラチス筋28の上端凸部29どうしを繋いでいる。上横筋53は、上端筋26と交差するとともにラチス筋28の上端凸部29と交差する箇所(交差部分)が上端筋26及びラチス筋28にスポット溶接によって溶着(固定)されている。
【0223】
第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cのそれら下横筋50は、鉄を延伸した鉄棒から作られている。下横筋50には、その周面に複数の節(リブ)を有する異形金属棒(異形鉄筋)が使用されている。それら下横筋50は、金属ベース17の上面18から上方へ所定寸法離間し、長さ方向へ等間隔離間平行して幅方向へ延びている。下横筋50は、下端筋27とラチス筋28の下端凹部30との直上に位置し、幅方向へ並ぶ下端筋27どうしを繋ぐとともに幅方向へ並ぶラチス筋28の下端凹部30どうしを繋いでいる。下横筋50は、下端筋27と交差するとともにラチス筋28の下端凹部30と交差する箇所(交差部分)が下端筋27及びラチス筋28にスポット溶接によって溶着(固定)されている。
【0224】
第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cのそれら連結部材55(スペーサー)は、鉄棒から作られ、上下方向上方へ凸となって弧を画くフック部56と、フック部56の両端から幅方向へ延びる脚部57とを有し、鉄筋トラスユニット19を金属ベース17に連結・固定されている。連結部材55のフック部56は、下端筋27とラチス筋28の下端凹部30と下横筋54とが交差する箇所に配置され、下端筋27とラチス筋28の下端凹部30と下横筋54とを跨いでいる。連結部材55のフック部56は、下横筋54と交差する箇所(交差部分)又はラチス筋28の下端凹部30と交差する箇所(交差部分)が下横筋54又はラチス筋28にスポット溶接によって溶着(固定)されている。連結部材55の脚部57は、金属ベース17の上面18に当接し、金属ベース17の上面18にスポット溶接によって溶着(固定)されている。
【0225】
尚、第1~第3鉄筋トラスユニット52a~52cは、下横筋54が取り付けられていなくてもよい。この場合、連結部材55のフック部56は、下端筋27とラチス筋28の下端凹部30とを跨ぎ、ラチス筋28の下端凹部30と交差する箇所(交差部分)がラチス筋28にスポット溶接によって溶着(固定)される。上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、上横筋53、下横筋54は、それらの太さについて特に制限はなく、構築する天井スラブの大きさや求められる強度、必要な鉄筋量等に応じて上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、上横筋53、下横筋54の太さを自由に変えることができる。上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、上横筋53、下横筋54は鉄から作られているが、鉄以外の金属から作ることもできる。又、上端筋26や下端筋27、ラチス筋28、上横筋53、下横筋54が鉄から作られている場合は、それらにメッキ等の防錆処理が施されていてもよい。
【0226】
複合型デッキプレート10Lでは、
図23の複合型デッキプレート10Gと同様に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、金属ベース17の第1側縁部23と第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア42)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア43)の側縁とが一致した状態で、金属ベース17の第2側縁部24と第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア43)とが厚み方向へ重なっている。
【0227】
複合型デッキプレート10Lは、長さ方向へ延びる配筋付きデッキプレート15が長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16cの上に配置されている。複合型デッキプレート10Lでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と第1~第3木質系プレート16a~16c(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図34~
図37に示すように、金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが複数のステープル42(固定手段)によって連結・固定されている。金属ベース17におけるそれらステープル42の配置は、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dの金属ベース17におけるそれらステープル42の配置と同一である。
【0228】
複合型デッキプレート10Lでは、ステープル42が第1~第3木質系プレート16a~16cに打ち込まれると、ステープル42の脚部44が金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとを連結するとともに、ステープル42の肩部43全域及び脚部44全域、又は、ステープル42の脚部44全域、或いは、ステープル42の脚部44の下半分に塗布された接着剤がステープル42と第1~第3木質系プレート16a~16cとを強固に接着する。尚、それらステープル42が長さ方向へ異なる間隔で離間(ランダムに離間)していてもよい。
【0229】
尚、複合型デッキプレート10Lの第1側縁部11(一方の側縁部)において、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23から幅方向外方へ第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)が延出し、第1木質系プレート16a(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の上面37が露出していてもよい。
【0230】
複合型デッキプレート10Lの第2側縁部12(他方の側縁部)において、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部21から幅方向外方へ第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)が延出し、第3木質系プレート16c(木材や合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の上面37が露出していてもよい。この場、第1木質系プレート16aの第1側縁部33(第1サイドエリア39)及び第3木質系プレート16cの第2側縁部34(第2サイドエリア40)との間に位置するセンターエリア41が金属ベース17の下面25に位置し、金属ベース17を隠蔽する。
【0231】
又、複合型デッキプレート10Lでは、
図5に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよく、
図6に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。又、
図7に示す配置のステープル42(固定手段)によって第1~第3木質系プレート16a~16cが金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24と中央部22との下面に連結・固定されていてもよい。尚、
図30に示す複合型デッキプレート10Jと同様に、複合型デッキプレート10Lの金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが固定ボルト58又は固定ビス58によって連結・固定されていてもよく、又は、複合型デッキプレート10Lの金属ベース17と第1~第3木質系プレート16a~16cとが固定ボルト58又は固定ビス58と接着剤とによって連結・固定されていてもよい。
【0232】
複合型デッキプレート10Lは、
図14~
図16に示す複合型デッキプレート10Dが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Lは、長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)を配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の下面25に複数のステープル42(所定の固定手段)によって固定し、第1~第3木質系プレート16a~16cが複合型デッキプレート10Lの下方に露出して建造物の天井面を形成するから、長さ方向へ延びる第1~第3木質系プレート16a~16cが有する魅力的なデザイン(意匠)を天井面にすることができ、見た者に自然素材である第1~第3木質系プレート16a~16cが有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与える天井面を作ることができる。複合型デッキプレート10Lは、持続可能な循環型資源である第1~第3木質系プレート16a~16c(第1~第n木質系プレート)が使用され、森林資源を有効活用することができ、CO
2の削減に寄与することで環境負荷を低減することができる。
【0233】
図42は、一例として示す複合型デッキプレート10Mの斜視図であり、
図43は、
図42の複合型デッキプレート10Mの上面図であり、
図44は、
図42の複合型デッキプレート10Mの正面図であり、
図45は、
図42の複合型デッキプレート10Mの側面図である。
図42では、長さ方向を矢印A、幅方向を矢印Bで示し、上下方向(厚み方向)を矢印Cで示す。
【0234】
図42~
図45に示す複合型デッキプレート10Mは、所定面積の2つの配筋付きデッキプレート15(鉄筋トラス付きデッキプレート)と、所定面積の1枚の木質系プレート16とから形成されている。それら配筋付きデッキプレート15は、
図1のそれと同一であり、木質系プレート16の上方に配置され、所定面積を有する長さ方向へ長い所定面積の金属ベース17と、金属ベース17の上面18に配置・固定(設置)された鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)とから形成さている。
【0235】
金属ベース17は、長さ方向へ離間対向して幅方向へ延びる第1端縁部20及び第2端縁部21と、第1及び第2端縁部20,21の間に位置する中央部22と、長さ方向へ延びる第1側縁部23と、第1側縁部23の反対側に位置して長さ方向へ延びる第2側縁部24とを有するとともに、略フラットな上面18と略フラットな下面25とを有する。鉄筋トラスユニット19(配筋構造物)は、金属ベース17の第1及び第2側縁部23,24の間に配置され、第1端縁部20から第2端縁部21に向かって長さ方向へ延びている。鉄筋トラスユニット19は、1本の上端筋26と、2本(一対)の第1及び第2下端筋27a,27bと、2本(一対)の第1及び第2ラチス筋28a,28bとから作られている(組み立てられている)。上端筋26や第1及び第2下端筋27a,27b、第1及び第2ラチス筋28a,28bは、
図1のそれらと同一である。
【0236】
複合型デッキプレート10Mでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23の側縁と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1側縁部23と木質系プレート16の第1側縁部33(第1サイドエリア39)とが厚み方向へ重なっている。更に、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24の側縁と木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)の側縁とが一致した状態で、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2側縁部24と第3木質系プレート16の第2側縁部34(第2サイドエリア40)とが厚み方向へ重なっている。
【0237】
複合型デッキプレート10Mでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第1端縁部20が木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)から長さ方向外方へ所定寸法延出して第1延出部分63を形成し、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の第2端縁部21が木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)から長さ方向外方へ所定寸法延出して第2延出部分64を形成している。更に、配筋付きデッキプレート15の上端筋26と第1及び第2下端筋27a,27bと第1及び第2ラチス筋28a,28bとが木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)から長さ方向外方へ所定寸法延出しているとともに、配筋付きデッキプレート15の上端筋26と第1及び第2下端筋27a,27bと第1及び第2ラチス筋28a,28bとが木質系プレート16の第2端縁部36の端縁端縁62(第2エンド)から長さ方向外方へ所定寸法延出している。第1延出部分63及び第2延出部分64には、第1及び第2ラチス筋28a,28bの中間部31の下方部分と第1及び第2ラチス筋28a,28bの下端凹部30に形成された屈曲部分32の半分とが位置している。
【0238】
木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)から長さ方向外方への金属ベース17の第1延出部分63(金属ベース17の第1端縁部20)の延出寸法L1や木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)から長さ方向外方への金属ベース17の第2延出部分64(金属ベース17の第2端縁部21)の延出寸法L1は、5~150mmの範囲にある。木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)から長さ方向外方への上端筋26、第1及び第2下端筋27a,27bの延出寸法や木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)から長さ方向外方への上端筋26、第1及び第2下端筋27a,27bの延出寸法は、5~150mmの範囲にある。
【0239】
木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)と金属ベース17の第1延出部分63(第1端縁部20)の下面25とが接する第1箇所65には、幅方向の全域に防水材67が塗布され、木質系プレート16の上面37と金属ベース17の下面25との間の隙間を塞ぐ防水加工が施されている。木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)と金属ベース17の第2延出部分64(第2端縁部21)の下面25とが接する第2箇所66には、幅方向の全域に防水材67が塗布され、木質系プレート16の上面37と金属ベース17の下面25との間の隙間を塞ぐ防水加工が施されている。尚、第1箇所63及び第2箇所64に防水材67が塗布されていなくてもよい。
【0240】
複合型デッキプレート10Mでは、配筋付きデッキプレート15の金属ベース17の略フラットな下面25(対向面)と木質系プレート16a(木材、合板、木質系サイディング材、CLT、配向性ストランドボード(OSB合板)、木質セメント板、パーティクルボード、中質繊維板(MDF))の略フラットな上面37(対向面)とが重なり(当接し)、
図42~
図45に示すように、金属ベース17と木質系プレート16aとが長さ方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定ボルト54又は固定ビス54(固定手段)によって連結・固定され、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定ボルト54又は固定ビス54(固定手段)によって連結・固定されているとともに、金属ベース17の下面25全域又は下面25に部分的(間欠的)に塗布された接着剤(図示せず)によって金属ベース17の下面25と木質系プレート16の上面37とが固定(固着)されている。尚、固定ボルト54又は固定ビス54が長さ方向へ異なる間隔で離間していてもよい。又、接着剤が木質系プレート16の上面37全域又は上面37に部分的(間欠的)に塗布される場合もある。
【0241】
固定ボルト58又は固定ビス58は、
図30~
図33に示す複合型デッキプレート10Jに使用したそれらと同一である。固定ボルト58又は固定ビス58は、そのネジ部59が木質系プレート16に螺着されている(ねじ込まれている)。固定ボルト58又は固定ビス58が木質系プレート16に螺着されると(ねじ込まれると)、固定ボルト58又は固定ビス58のネジ部60が金属ベース17と木質系プレート16とを連結するとともに、ネジ部60の全域に塗布された接着剤が固定ボルト58又は固定ビス58と木質系プレート16とを強固に接着する。固定ボルト58又は固定ビス58のネジ部60の木質系プレート16の上面37からその内部への螺着深さ(ねじ込み深さ)は、木質系プレート16の厚み寸法の少なくとも50%以上、98%未満の深さである。尚、金属ベース17と木質系プレート16とが固定ボルト58又は固定ビス58のみ(接着剤なし)によって連結・固定されていてもよい。
【0242】
複合型デッキプレート10Mでは、固定ボルト58又は固定ビス58が木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)近傍に螺着されているとともに(ねじ込まれているとともに)、木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)近傍に螺着されている(ねじ込まれている)。複合型デッキプレート10Mでは、固定ボルト58又は固定ビス58が木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)近傍や第2端縁部36の端縁62(第2エンド)近傍に螺着されることで、金属ベース17の第1及び第2延出部分63,64(第1及び第2端縁部20,21)を把持したときの木質系プレート16の上面37から上方への金属ベース17のめくれ上がり(木質系プレート16の上面37と金属ベース17の下面25との離間)を防ぐことができる。
【0243】
複合型デッキプレート10Mでは、
図5に示すステープル42の配置と同様に、金属ベース17の中央部22の中心周辺における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数(ねじ込み本数)が金属ベース17の中心周辺を除く残余の中央部22における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数よりも多くてもよい。又、木質系プレート16の第1及び第2端縁部35,36の端縁61,62周辺(近傍)における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数(ねじ込み本数)が木質系プレート16の第1及び第2端縁部35,36の端縁61,62周辺(近傍)を除く残余の第1及び第2端縁部35,36における固定ボルト58又は固定ビス58の螺着本数よりも多くてもよい。
【0244】
複合型デッキプレート10Mは、複合型デッキプレート10Jや複合型デッキプレート10Fが有する効果に加え、以下の効果を有する。複合型デッキプレート10Mは、木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)から長さ方向外方へ延出する金属ベース17の第1延出部分63(第1端縁部20)の下面25を一方の梁(H型鋼のフランジ)の上に載せた状態で、複合型デッキプレート10Mの第1端縁部13(第1延出部分63)を一方の梁(H型鋼のフランジ)に連結することができ、木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)から長さ方向外方へ延出する金属ベース17の第2延出部分64(第2端縁部21)の下面25を他方の梁(H型鋼のフランジ)の上に載せた状態で、複合型デッキプレート10Mの第2端縁部14(第2延出部分64)を他方の梁(H型鋼のフランジ)に連結することができ、複合型デッキプレート10Mの第1端縁部13と一方の梁(H型鋼のフランジ)との連結作業や複合型デッキプレート10Mの第2端縁部14と他方の梁(H型鋼のフランジ)との連結作業を容易に行うことができる。
【0245】
木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)から長さ方向外方への金属ベースの第1延出部分63(第1端縁部20)の延出寸法L1や木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)から長さ方向外方への金属ベースの第2延出部分64(第2端縁部21)の延出寸法L1が5~10mmと短い場合、金属ベース17の上面18にコンクリートを打設したときに、木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)と金属ベース17の第1延出部分63(第1端縁部20)の下面25とが接する第1箇所65や木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)と金属ベース17の第2延出部分64(第2端縁部21)の下面25とが接する第2箇所66から金属ベース17の下面25と木質系プレート16の上面37との間にコンクリートのノロが侵入する場合があり、コンクリートのノロによって金属ベース17が腐食(錆)する場合がある。
【0246】
しかし、複合型デッキプレート10Mは、木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)と金属ベース17の第1延出部分63(第1端縁部20)の下面25とが接する第1箇所65に防水材67による防水加工が施され、木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)と金属ベース17の第2延出部分64(第2端縁部21)の下面25とが接する第2箇所66に防水材67による防水加工が施されているから、金属ベース17の上面18にコンクリートを打設したときの、木質系プレート16の第1端縁部35の端縁61(第1エンド)と金属ベース17の第1延出部分63(第1端縁部20)の下面25とが接する第1箇所65から金属ベース17の下面25と木質系プレート16の上面37との間にコンクリートのノロが侵入することを防ぐことができるとともに、木質系プレート16の第2端縁部36の端縁62(第2エンド)と金属ベース17の第2延出部分64(第2端縁部21)の下面25とが接する第2箇所66から金属ベース17の下面25と木質系プレート16の上面37との間にコンクリートのノロが侵入することを防ぐことができ、コンクリートのノロによる金属ベース17の腐食(錆)を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0247】
10A 複合型デッキプレート
10B 複合型デッキプレート
10C 複合型デッキプレート
10D 複合型デッキプレート
10E 複合型デッキプレート
10F 複合型デッキプレート
10G 複合型デッキプレート
10H 複合型デッキプレート
10I 複合型デッキプレート
10J 複合型デッキプレート
10K 複合型デッキプレート
10L 複合型デッキプレート
10M 複合型デッキプレート
11 第1側縁部
12 第2側縁部
13 第1端縁部
14 第2端縁部
15 配筋付きデッキプレート
16 木質系プレート
16a~16d 第1木質系プレート~第5木質系プレート
17 金属ベース
18 上面
19 鉄筋トラスユニット(配筋構造物)
19a~19c 第1鉄筋トラスユニット~第3鉄筋トラスユニット
20 第1端縁部
21 第2端縁部
22 中央部
23 第1側縁部
24 第2側縁部
25 下面
26 上端筋
27 下端筋
27a 第1下端筋
27b 第2下端筋
28 ラチス筋
28a 第1ラチス筋
28b 第2ラチス筋
29 上端凸部
30 下端凹部
31 中間部
32 曲折部分
33 第1側縁部
34 第2側縁部
35 第1端縁部
36 第2端縁部
37 上面
38 下面
39 第1サイドエリア
40 第2サイドエリア
41 センターエリア
42 ステープル
43 肩部
44 脚部
45a~45d 第1上継手部~第4上継手部
46a~46d 第1下継手部~第4下継手部
47a~47c 第1鉄筋トラスユニット~第3鉄筋トラスユニット
48 連結筋
49 上端部
50 下端部
51 中間部
52a~52c 第1鉄筋トラスユニット~第3鉄筋トラスユニット
53 上横筋
54 下横筋
55 連結部材
56 フック部
57 脚部
58 固定ボルト又は固定ビス
59 頭部
60 ネジ部
61 端縁(第1エンド)
62 端縁(第2エンド)
63 第1延出部分
64 第2延出部分
65 第1箇所
66 第2箇所
67 防水材
L1 延出寸法