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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023139802
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】携帯用研磨機
(51)【国際特許分類】
   B24B 23/04 20060101AFI20230927BHJP
   B24B 23/00 20060101ALI20230927BHJP
   B24B 55/10 20060101ALI20230927BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20230927BHJP
【FI】
B24B23/04
B24B23/00 Z
B24B55/10
B25F5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022045518
(22)【出願日】2022-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110003052
【氏名又は名称】弁理士法人勇智国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉田 文秀
【テーマコード(参考)】
3C047
3C064
3C158
【Fターム(参考)】
3C047FF07
3C047JJ11
3C064AA20
3C064AB02
3C064AC03
3C064BA01
3C064BA02
3C064BA07
3C064BA34
3C064BB21
3C064BB33
3C064BB42
3C064BB47
3C064CA04
3C064CA06
3C064CA30
3C064CB01
3C064CB09
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB32
3C064CB35
3C064CB43
3C064CB63
3C064CB69
3C064CB72
3C064CB82
3C158AA02
3C158AA11
3C158AA16
3C158CB05
(57)【要約】
【課題】 ウェイトの質量および大きさの少なくとも一方を低減できる携帯用研磨機を提供する。
【解決手段】 携帯用研磨機は、軸線方向に延在する回転可能な出力シャフトと、出力シャフトの回転に伴って偏心円運動するように構成された研磨部と、出力シャフトを周方向に取り囲むように出力シャフトに対して固定された集塵ファンと、軸線方向において集塵ファンに対して研磨部と反対側に配置され、出力シャフトに回転駆動力を提供するように構成されたモータと、軸線方向において集塵ファンとモータとの間に配置されたモータ冷却ファンと、集塵ファンおよびモータ冷却ファンのうちの一方のファンに取り付けられ、一方のファンよりも比重が大きい第1のウェイトと、軸線方向において第1のウェイトと異なる位置に配置された第2のウェイトと、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用研磨機であって、
軸線方向に延在する回転可能な出力シャフトと、
前記出力シャフトの回転に伴って偏心円運動するように構成された研磨部と、
前記出力シャフトを周方向に取り囲むように前記出力シャフトに対して固定された集塵ファンと、
前記軸線方向において前記集塵ファンに対して前記研磨部と反対側に配置され、前記出力シャフトに回転駆動力を提供するように構成されたモータと、
前記軸線方向において前記集塵ファンと前記モータとの間に配置されたモータ冷却ファンと、
前記集塵ファンおよび前記モータ冷却ファンのうちの一方のファンに取り付けられ、前記一方のファンよりも比重が大きい第1のウェイトと、
前記軸線方向において前記第1のウェイトと異なる位置に配置された第2のウェイトと
を備える携帯用研磨機。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯用研磨機であって、
前記第1のウェイトと前記第2のウェイトとはスペーサを介して前記軸線方向に離間して配置された
携帯用研磨機。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の携帯用研磨機であって、
前記集塵ファンと前記モータ冷却ファンとは、前記軸線方向に離間して配置された
携帯用研磨機。
【請求項4】
請求項2を従属元に含む請求項3に記載の携帯用研磨機であって、
前記集塵ファンと前記モータ冷却ファンとは、前記スペーサを介して前記軸線方向に離間して配置された
携帯用研磨機。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の携帯用研磨機であって、
前記第1のウェイトは、前記集塵ファンに取り付けられ、前記集塵ファンよりも比重が大きく、
前記モータ冷却ファンは、前記出力シャフトを周方向に取り囲むように前記出力シャフトに対して固定され、
前記第2のウェイトは、前記モータ冷却ファンに取り付けられ、前記モータ冷却ファンよりも比重が大きい
携帯用研磨機。
【請求項6】
請求項5に記載の携帯用研磨機であって、
前記集塵ファンは軽金属製であり、
前記第1のウェイトは重金属製である
携帯用研磨機。
【請求項7】
請求項6に記載の携帯用研磨機であって、
前記第1のウェイトは、ネジ止めによって前記集塵ファンに取り付けられた
携帯用研磨機。
【請求項8】
請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の携帯用研磨機であって、
前記モータ冷却ファンは合成樹脂製であり、
前記第2のウェイトは金属製である
携帯用研磨機。
【請求項9】
請求項5ないし請求項8のいずれか一項に記載の携帯用研磨機であって、
前記第2のウェイトは、前記出力シャフトが貫通する貫通孔を有する
携帯用研磨機。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の携帯用研磨機であって、
前記第1のウェイトは、前記出力シャフトが貫通する貫通孔を有する
携帯用研磨機。
【請求項11】
請求項3、および、請求項3を従属元に含む請求項4ないし請求項10のいずれか一項に載の携帯用研磨機であって、
前記スペーサは、前記出力シャフトを回転可能に支持する第1の軸受の形態である
携帯用研磨機。
【請求項12】
請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の携帯用研磨機であって、
前記集塵ファン、前記モータ冷却ファン、前記第1のウェイトおよび前記第2のウェイトは、共締めによって前記出力シャフトに対して固定された
携帯用研磨機。
【請求項13】
請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の携帯用研磨機であって、
前記集塵ファンは、前記出力シャフトと反対側に向けて前記軸線方向に延在する軸部であって、前記出力シャフトに対して偏心した軸部を備え、
前記研磨部は、前記軸部を回転可能に支持する第2の軸受を介して、前記軸部に対して固定された
携帯用研磨機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯用研磨機に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用研磨機として、オービタルサンダが従来から知られている。オービタルサンダは、出力シャフト(例えば、モータシャフト)の一端に連結されたパッドを偏心円運動(オービタル運動)させる。パッドにはサンディングペーパーが装着される。サンディングペーパーを被研磨物に押しつけることによって、研磨作業を行うことができる
【0003】
このようなオービタルサンダでは、パッドの偏心円運動に伴って振動が発生する。そのような振動の発生を低減するために、ウェイト(カウンタウェイト)を出力軸に直接的または間接的に取り付けて静アンバランスや偶アンバランスが解消される。例えば、下記の特許文献1は、出力シャフトに取り付けられ、ウェイトとして作用する2つの肉厚部が形成されたファンを開示している。このファンは、集塵ファンの機能とモータ冷却ファンの機能とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-188804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のサンダは、改良の余地を残している。具体的には、軸線方向における2つのウェイト(肉厚部)の位置が近接しており、円盤部を含むとオーバーラップしているので、2つのウェイトに作用する遠心力が互いに相殺するように作用してしまう。このため、偶アンバランスを解消するためには、大きな質量が必要である。また、ファンは、ウェイトを含めて単一素材の一体成型品(完全単一部品)であり、ウェイトと、その他の部分と、の間で比重差がない。このため、ウェイトは、偶アンバランスを解消するための大きな遠心力を効率的に生じさせることができない。結果として、大きなウェイトが必要となり、ファンの大型化、ひいては、サンダの大型化を招く恐れがある。この問題は、オービタルサンダに限らず、偏心円運動を伴う種々の携帯用研磨機に共通する。このようなことから、ウェイトの質量および大きさの少なくとも一方を低減できる携帯用研磨機を提供することが期待される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、携帯用研磨機を開示する。この携帯用研磨機は、出力シャフトと研磨部と集塵ファンとモータとモータ冷却ファンと第1のウェイトと第2のウェイトと、を備えていてもよい。出力シャフトは、軸線方向に延在し、回転可能であってもよい。研磨部は、出力シャフトの回転に伴って偏心円運動するように構成されてもよい。集塵ファンは、出力シャフトを周方向に取り囲むように出力シャフトに対して固定されてもよい。モータは、軸線方向において集塵ファンに対して研磨部と反対側に配置され、出力シャフトに回転駆動力を提供するように構成されてもよい。モータ冷却ファンは、軸線方向において集塵ファンとモータとの間に配置されてもよい。第1のウェイトは、集塵ファンおよびモータ冷却ファンのうちの一方のファンに取り付けられてもよく、一方のファンよりも比重が大きくてもよい。第2のウェイトは、軸線方向において第1のウェイトと異なる位置に配置されてもよい。
【0007】
上記の構成によれば、第1のウェイトと第2のウェイトとが軸線方向の異なる位置に配置されるので、第1のウェイトおよび第2のウェイトの各々に作用する遠心力が互いに相殺することを抑制できる。このため、偶アンバランスの解消に必要な第1のウェイトおよび第2のウェイトの質量を低減できる。しかも、第1のウェイトと、当該第1のウェイトが取り付けられる一方のファン(集塵ファンまたはモータ冷却ファン)と、の比重差を大きく確保して、偶アンバランスの解消に必要な遠心力を効率的に生じさせることができる。したがって、第1のウェイトの大きさを低減することができる。しかも、第1のウェイトが取り付けられる一方のファンを軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態によるサンダの斜視図である。
図2】サンダの左側面図である。
図3】サンダの平面図である。
図4図3のA-A線に沿った断面図である。
図5図4の部分拡大図である。
図6図3のB-B線に沿った部分断面図である。
図7】一部の備品を取り除いたサンダの斜視図である。
図8】集塵ファン、モータ冷却ファン、第1のウェイトおよび第2のウェイトの斜視図である。
図9】集塵ファン、モータ冷却ファン、第1のウェイトおよび第2のウェイトの斜視図である。
図10】集塵ファン、モータ冷却ファン、第1のウェイトおよび第2のウェイトの分解斜視図である。
図11】第2実施形態による第1のウェイトおよび第2のウェイトの配置を示す模式図である。
図12】第3実施形態による第1のウェイトおよび第2のウェイトの配置を示す模式図である。
図13】第4実施形態による第1のウェイトおよび第2のウェイトの配置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された装置、その製造方法および使用方法を提供するために、他の特徴や発明とは別に、または共に用いることができる。
【0010】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記および下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立および従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0011】
本明細書および/または特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施形態および/または特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲およびグループまたは集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0012】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1のウェイトと第2のウェイトとはスペーサを介して軸線方向に離間して配置されてもよい。この構成によれば、第1のウェイトと第2のウェイトとの軸線方向の距離がスペーサによって大きく確保される。したがって、偶アンバランスの解消に必要な第1のウェイトおよび第2のウェイトの質量をさらに低減できる。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、集塵ファンとモータ冷却ファンとは、軸線方向に離間して配置されてもよい。この構成によれば、モータ冷却ファンをモータに近づけた配置が可能になる。したがって、モータ冷却ファンによるモータ冷却性能を向上できる。
【0014】
1つまたはそれ以上の実施形態において、集塵ファンとモータ冷却ファンとは、スペーサを介して軸線方向に離間して配置されてもよい。この構成によれば、集塵ファンとモータ冷却ファンとの離間距離を大きく確保できる。したがって、モータ冷却ファンをモータにさらに近づけて、モータ冷却性能をさらに向上できる。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1のウェイトは、集塵ファンに取り付けられてもよく、集塵ファンよりも比重が大きくてもよい。モータ冷却ファンは、出力シャフトを周方向に取り囲むように出力シャフトに対して固定されてもよい。第2のウェイトは、モータ冷却ファンに取り付けられてもよく、モータ冷却ファンよりも比重が大きくてもよい。この構成によれば、第1のウェイトと集塵ファンとの間、および、第2のウェイトとモータ冷却ファンとの間の両方で比重差を大きく確保して、偶アンバランスの解消に必要な遠心力を効率的に生じさせることができる。したがって、第1のウェイトおよび第2のウェイトの大きさを低減することができる。しかも、集塵ファンおよびモータ冷却ファンの両方を軽量化できる。
【0016】
1つまたはそれ以上の実施形態において、集塵ファンは軽金属製であってもよい。第1のウェイトは重金属製であってもよい。この構成によれば、集塵ファンおよび第1のウェイトの質量を最適化できる。換言すれば、集塵ファンを軽量化できるとともに、第1のウェイトの機能を確保しつつ、第1のウェイトの軽量化およびコンパクト化が可能になる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1のウェイトは、ネジ止めによって集塵ファンに取り付けられてもよい。この構成によれば、第1のウェイトおよび集塵ファンの出力シャフトへの取付けが容易になる。
【0018】
1つまたはそれ以上の実施形態において、モータ冷却ファンは合成樹脂製であってもよい。第2のウェイトは金属製であってもよい。この構成によれば、モータ冷却ファンおよび第2のウェイトの質量を最適化できる。換言すれば、モータ冷却ファンを軽量化できるとともに、第2のウェイトの機能を確保しつつ、第2のウェイトの軽量化およびコンパクト化が可能になる。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第2のウェイトは、出力シャフトが貫通する貫通孔を有していてもよい。この構成によれば、第2のウェイトの径方向の位置決めを精度良く行うことができる。また、モータ冷却ファンが合成樹脂製であっても、第2のウェイトに作用する遠心力によってモータ冷却ファンが変形することがない。
【0020】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1のウェイトは、出力シャフトが貫通する貫通孔を有していてもよい。この構成によれば、出力シャフトに対する第1のウェイトの径方向の位置決めを精度良く行うことができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、スペーサは、出力シャフトを回転可能に支持する第1の軸受の形態であってもよい。この構成によれば、出力シャフトを回転可能に支持するために元々必要な軸受をスペーサとして活用できるので、スペーサを別途、配置する必要が無い。したがって、携帯用研磨機をコンパクト化できるとともに、製造コストを低減できる。
【0022】
1つまたはそれ以上の実施形態において、集塵ファン、モータ冷却ファン、第1のウェイトおよび第2のウェイトは、共締めによって出力シャフトに対して固定されてもよい。この構成によれば、製造工程を簡素化できる。
【0023】
1つまたはそれ以上の実施形態において、集塵ファンは、出力シャフトと反対側に向けて軸線方向に延在する軸部であって、出力シャフトに対して偏心した軸部を備えていてもよい。研磨部は、軸部を回転可能に支持する第2の軸受を介して、軸部に対して固定されてもよい。この構成によれば、簡素な構成で、研磨部の偏心円運動を実現できる。
【0024】
以下、図面を参照して、例示的な一実施形態としてのオービタルサンダ(以下、単にサンダという)10についてより詳細に説明する。本実施形態で例示するサンダ10は、仕上サンダとも称される。
【0025】
図4および図5に示すように、サンダ10は、電動モータ60とモータシャフト61と研磨部30とを備えている。モータシャフト61の一端は、他の部材を介して、研磨部30に連結されている。詳しくは後述するが、サンダ10は、電動モータ60(モータシャフト61)の回転によって研磨部30が研磨運動を行うように構成されている。
【0026】
以下の説明では、モータシャフト61が延在する方向をサンダ10の上下方向と定義する。上下方向のうち、研磨部30が位置する側を下側と定義し、その反対側を上側と定義する。また、上下方向と直交するサンダ10の長手方向を、サンダ10の前後方向と定義する。前後方向のうち、研磨部30が位置する側を前側と定義し、その反対側を後側と定義する。また、前後方向と上下方向とに直交する方向を、サンダ10の左右方向と定義する。左右方向のうち、後側から前側を見たときの右側をサンダ10の右側と定義し、その反対側をサンダ10の左側と定義する。
【0027】
図1~3に示すように、サンダ10はハウジング20を備えている。ハウジング20は、フロントハウジング部21とグリップ部22とリアハウジング部23とを備えている。フロントハウジング部21とリアハウジング部23とは、上下に離間する二股形状によって前後方向に連結されており、上側の連結部分は、グリップ部22として機能する。リアハウジング部23の後端からは、電動モータ60に商用交流電源を供給するための電源コード26が延出している。電動モータ60の電源は、商用電源に代えて、サンダ10に着脱可能に装着されるバッテリであってもよい。
【0028】
図4に示すように、リアハウジング部23の下部には、コントローラ65が収容されている。コントローラ65は、電源コード26と電動モータ60とに電気的に接続されており、電動モータ60へ供給される電力を制御することによって、電動モータ60の動作を制御する。図1に示すように、フロントハウジング部21の前部には、電動モータ60の起動および停止のための操作を行うためにスイッチ27が設けられている。スイッチ27は、コントローラ65に電気的に接続されている。
【0029】
図5に示すように、フロントハウジング部21には電動モータ60が収容されている。電動モータ60のモータシャフト61は、上下方向に延在しており、フロントハウジング部21に対して固定された軸受62,63によって回転可能に支持されている。軸受62は、モータシャフト61の上端を支持しており、軸受63は、モータシャフト61の下端付近を支持している。
【0030】
電動モータ60の下方には、モータ冷却ファン40が配置されている。モータ冷却ファン40は、モータシャフト61を周方向に取り囲むようにモータシャフト61に対して固定されている(固定方法は後述)。モータシャフト61の回転に伴い、モータ冷却ファン40が回転すると、フロントハウジング部21およびグリップ部22に形成された吸入口24(図1および図2参照)を介して、ハウジング20の外部から内部に空気が流入する。この空気は、電動モータ60を通って軸線方向(モータシャフト61が延在する方向)に流れ、モータ冷却ファン40のところで径方向外側に方向付けられ、フロントハウジング部21に形成された排気口25(図1および図2参照)から、ハウジング20の外部に排出される。このような空気の流れによって、電動モータ60が冷却される。
【0031】
モータ冷却ファン40の下方には、集塵ファン50が配置されている。集塵ファン50とモータ冷却ファン40とは、軸受63を介して軸線方向に離間している。モータ冷却ファン40と集塵ファン50とが軸線方向に離間することによって、モータ冷却ファン40を電動モータ60に近づけた配置が可能になる。このため、モータ冷却性能を向上できる。
【0032】
集塵ファン50は、モータシャフト61を周方向に取り囲むようにモータシャフト61の下端に対して固定されている(固定方法は後述)。図5および図9に示すように、集塵ファン50は、略円盤状の面板51と、軸部52と、複数の羽根53と、を備えている。軸部52は、面板51の中央付近で、面板51から下側に円筒状に突出する。軸部52の内部には、孔54が形成されている。複数の羽根53は、面板51の下面上において、軸部52よりも径方向外側で放射状に延在している。面板51には、孔54に連通するように、シャフト挿入孔55が形成されている。シャフト挿入孔55は、孔54よりも大きな内径を有している。
【0033】
集塵ファン50は、モータシャフト61の下端がシャフト挿入孔55内に挿入された状態で、モータシャフト61に対して固定される。このとき、軸部52の孔54は、モータシャフト61と同軸状であるが、軸部52は、モータシャフト61に対して偏心している。軸部52は、回転可能に軸受64によって支持されている。このため、軸受64は、モータシャフト61に対して偏心している。
【0034】
集塵ファン50の収容空間は、リアハウジング部23の下部を前後方向に延在する集塵通路28と連通している。リアハウジング部23の後端部には、集塵バッグ29が着脱可能に装着される。集塵バッグ29が装着されているとき、集塵通路28と集塵バッグ29の内部とが連通する。
【0035】
図1および図2に示すように、研磨部30は、サンダ10の最下部に位置しており、パッド31と、パッド31の上に配置されたベース32と、を備えている。パッド31およびベース32は、上下方向に見て、前側が尖った略三角形状を有している。図6に示すように、パッド31およびベース32は、上下方向に延在するボルト33によって結合されている。図5に示すように、パッド31の底面には、パッド31を上下方向に貫通する複数の貫通孔34が形成されている(図5に示す断面では、1つの貫通孔34のみが見えている)。パッド31とベース32との間には、貫通孔34と連通する空間35が形成されている。この空間35は、集塵通路28と連通している。パッド31の底面には、サンディングペーパー(図示せず)が貼り付けられる。このサンディングペーパーには、パッド31の貫通孔34に対応する位置に孔が形成されている。
【0036】
モータシャフト61の回転に伴い、集塵ファン50が回転すると、サンディングペーパーの孔、貫通孔34、空間35、集塵通路28を通って集塵バッグ29に空気が流入する。この空気の流れによって、サンディングペーパーによる研磨時に発生した粉塵を集塵バッグ29に回収することができる。
【0037】
図5に示すように、研磨部30には、集塵ファン50の軸部52を支持する軸受64が固定されている。このため、研磨部30は、軸受64および集塵ファン50を介してモータシャフト61に連結されている。また、図5~7に示すように、研磨部30は、さらに、上下方向に延在するコネクタ70を介してフロントハウジング部21に連結されている。図7に示すように、コネクタ70は、フロントハウジング部21の前部と後部にそれぞれ配置されている。
【0038】
図6および図7に示すように、コネクタ70の各々は、6本のフット部71と上プレート部75と下プレート部76とを備えている(フット部71の合計は12本)。フット部71と上プレート部75と下プレート部76とは単一素材の一体成型品として結合しており、材質はTPE(熱可塑性エラストマー)である。上プレート部75と下プレート部76は、左右に長細く、上下に平板な矩形状であり、フット部71は、上下に延在する略柱形状である。フット部71は、左右端部に3本ずつ偏在している。6本のフット部71は、1列に並んでいる。フット部71の各々は、頂部72と底部73と中間部74とを備えている。頂部72と底部73は、円錐形状であり、中間部74は、円柱形状である。上プレート部75は、フロントハウジング部21に移動不能に保持される。下プレート部76は、にベース32に移動不能に保持されている。
【0039】
上述したサンダ10は、以下のように動作する。まず、ユーザがスイッチ27を操作して電動モータ60を駆動させると、モータシャフト61が回転を開始する。ここで、上述の通り、モータシャフト61と研磨部30とを連結する軸受64、および、集塵ファン50の軸部52は、モータシャフト61に対して偏心している。このため、モータシャフト61が回転すると、研磨部30は、フット部71の頂部72と底部73の水平方向の相対位置を変えながら、偏心円運動(オービタル運動)を行う。ここで、中間部74は、頂部72と底部73を結んだ傾斜姿勢となっている。頂部72と底部73の相対的な回転に伴い、中間部74の傾斜方向についても変形しつつ回転する。すなわち、研磨部30は、自らは回転せずに、その姿勢を保ちながら水平面に沿って円を描くように移動する。この状態で、パッド31の底面に貼り付けられたサンディングペーパーを被研磨物に押しつけると、研磨が行われる。集塵ファン50が偏心した軸部52を備え、軸部52を軸受64が支持することによって、簡素な構成で、偏心円運動を実現することができる。
【0040】
研磨部30のこのような偏心円運動は、振動を発生させる。このため、サンダ10は、カウンタウェイト(第1のウェイト80および第2のウェイト90)によって静アンバランスや偶アンバランスを解消して、振動を低減するための構成を備えている。以下、そのような構成について説明する。
【0041】
図5,8~10に示すように、集塵ファン50には、第1のウェイト80が取り付けられる。図10に示すように、第1のウェイト80は、略半円板形状を有しており、その円弧の中心に環状部81を備えている。環状部81は、モータシャフト61が貫通するシャフト貫通孔82を有している。このため、モータシャフト61に対する第1のウェイト80の径方向の位置決めを精度良く行うことができる。
【0042】
また、図10に示すように、集塵ファン50のシャフト挿入孔55の周囲には、面板51から上側へ向けて環状に突出する環状部56が形成されている。図5に示すように、第1のウェイト80を集塵ファン50に取り付けた状態では、環状部56は、環状部81の内側に嵌まり込んでいる。このようなインロー構造によれば、集塵ファン50に対する第1のウェイト80の径方向の位置決めを精度良く行うことができる。
【0043】
さらに、図10に示すように、集塵ファン50の面板51は、外縁部の略半分が周方向に沿って上側に折れ曲がった形状を有している。この折れ曲がった部分は、第1のウェイト80が取り付けられない部分に対応している。このため、図8に示すように、第1のウェイト80を集塵ファン50に取り付けた状態では、この折れ曲がった部分の周方向の両端部と、第1のウェイト80の直径方向に広がる端面と、が当接する。したがって、集塵ファン50に対する第1のウェイト80の周方向の位置決めを精度良く行うことができる。
【0044】
本実施形態では、第1のウェイト80は、集塵ファン50のネジ孔57と第1のウェイト80のネジ孔83(図10参照)とにネジ58(図5参照)を螺合させて、集塵ファン50に取り付けられる。このため、第1のウェイト80および集塵ファン50のモータシャフト61への取付けが容易になる。ただし、第1のウェイト80と集塵ファン50とは、モータシャフト61に最終的に取り付けられるまでは別体であってもよい。
【0045】
第1のウェイト80および集塵ファン50の材質は、第1のウェイト80の比重が集塵ファン50の比重よりも大きくなるように選定される。第1のウェイト80と集塵ファン50とに比重差を確保することによって、偶アンバランスの解消に必要な遠心力を効率的に生じさせることができる。換言すれば、第1のウェイト80の質量を低減できる。
【0046】
本実施形態では、集塵ファン50は、軽金属製(例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、それらのいずれかを含有する合金など)である。このため、研磨部30の荷重が作用する集塵ファン50に必要な強度を確保しつつ、集塵ファン50を極力、軽量化できる。また、本実施形態では、第1のウェイト80は、重金属製(例えば、鉄、亜鉛、銅、それらのいずれかを含有する合金(例えば、黄銅)など)である。この構成によれば、第1のウェイト80と集塵ファン50との比重差を大きく確保でき、偶アンバランスの解消に必要な遠心力を非常に効率的に生じさせることができる。このことは、第1のウェイト80の軽量化およびコンパクト化につながる。ただし、第1のウェイト80および集塵ファン50の材質は、第1のウェイト80の比重が集塵ファン50の比重よりも大きい限りにおいて、任意に選定できる。
【0047】
図5,8~10に示すように、モータ冷却ファン40には、第2のウェイト90が取り付けられる。なお、本実施形態では、モータ冷却ファン40と第2のウェイト90とは別体であるが、本明細書では、モータ冷却ファン40と第2のウェイト90とが最終的にモータシャフト61に取り付けられた状態において、モータ冷却ファン40と第2のウェイト90とが分離不能に接触していれば、そのような接触状態は、第2のウェイト90がモータ冷却ファン40に取り付けられた状態に含まれることを意図している。
【0048】
図10に示すように、第2のウェイト90は、扇形形状を有しており、その円弧の中心に環状部91を備えている。環状部91は、モータシャフト61が貫通するシャフト貫通孔92を有している。このため、モータシャフト61に対する第2のウェイト90の径方向の位置決めを精度良く行うことができる。第2のウェイト90は、軸線方向に見て、モータシャフト61を間に挟んで第1のウェイト80と対向する位置に配置される。
【0049】
また、図10に示すように、モータ冷却ファン40は、略部分円盤状の面板41と、複数の羽根42と、基部44と、を備えている。面板41の円弧の中心には、モータシャフト61が貫通するシャフト貫通孔43が形成されている。基部44は、シャフト貫通孔43よりも径方向外側において、面板41から上側に向けて円弧状に突出している。複数の羽根42は、面板41の上面上において、基部44から径方向外側に向けて放射状に延在している。
【0050】
図8に示すように、基部44は、第2のウェイト90の環状部91に適合する形状を有している。このため、モータ冷却ファン40に対する第2のウェイト90の径方向の位置決めを精度良く行うことができる。また、図8および図9に示すように、第2のウェイト90をモータ冷却ファン40に取り付けた状態では、モータ冷却ファン40の基部44の周方向の両端部と、第2のウェイト90の周方向の両端部と、が当接する。したがって、モータ冷却ファン40に対する第2のウェイト90の周方向の位置決めを精度良く行うことができる。
【0051】
第2のウェイト90およびモータ冷却ファン40の材質は、第2のウェイト90の比重がモータ冷却ファン40の比重よりも大きくなるように選定される。第2のウェイト90とモータ冷却ファン40とに比重差を確保することによって、偶アンバランスの解消に必要な遠心力を効率的に生じさせることができる。換言すれば、第2のウェイト90の質量を低減できる。
【0052】
本実施形態では、モータ冷却ファン40は、合成樹脂製である。このため、モータ冷却ファン40を軽量化できる。また、本実施形態では、第2のウェイト90は、金属製である。第2のウェイト90は、第1のウェイト80と同様に、重金属製であってもよい。この構成によれば、第2のウェイト90とモータ冷却ファン40との比重差を大きく確保でき、偶アンバランスの解消に必要な遠心力を非常に効率的に生じさせることができる。このことは、第2のウェイト90の軽量化およびコンパクト化につながる。ただし、第2のウェイト90およびモータ冷却ファン40の材質は、第2のウェイト90の比重がモータ冷却ファン40の比重よりも大きい限りにおいて、任意に選定できる。なお、上述のように、モータシャフト61は、第2のウェイト90のシャフト貫通孔92を貫通する。このため、第2のウェイト90に作用する遠心力に対して、モータシャフト61に反力が働くので、モータ冷却ファン40が合成樹脂製であっても、第2のウェイト90に作用する遠心力によってモータ冷却ファン40が変形することがない。
【0053】
本実施形態では、集塵ファン50、モータ冷却ファン40、第1のウェイト80および第2のウェイト90は、共締めによってモータシャフト61に対して固定される。具体的には、図5に示すように、モータシャフト61には、その下端から上側に向けて延在するネジ孔66が形成されている。ネジ孔66は、集塵ファン50の孔54と連通している。ネジ孔66の内径は、孔54の内径よりも小さい。また、モータシャフト61には、フランジ67が形成されている。フランジ67は、第2のウェイト90の環状部91の内径よりも大きい外径を有しており、フランジ67と環状部91とは軸線方向に当接している。モータシャフト61の下方において、プレート69を軸受64の下端に当接させる。プレートの中央には、サラ小ネジ68のネジ頭と合致するような円錐形状の孔が形成されている。この状態で、ネジ孔66と螺合するサラ小ネジ68を孔54およびネジ孔66に挿入し、締め付けると、軸部52の下端と係合するボルトの頭部と、フランジ67と、の間で、集塵ファン50、第1のウェイト80、軸受63、モータ冷却ファン40および第2のウェイト90が軸線方向に締め付けられる。これによって、集塵ファン50、モータ冷却ファン40、第1のウェイト80および第2のウェイト90は、モータシャフト61に対して固定される。この構成によれば、製造工程を簡素化できる。
【0054】
本実施形態では、このように共締めされるまでは、モータ冷却ファン40と第2のウェイト90とは別体であるが、これらは、製造過程で一体化されてもよい。例えば、モータ冷却ファン40と第2のウェイト90とは、ボルト締めによって結合されてもよいし、インサート成型によって一体的に製造されてもよい。
【0055】
以上説明したサンダ10によれば、第1のウェイト80と第2のウェイト90とが軸線方向の異なる位置に配置されるので、第1のウェイト80および第2のウェイト90の各々に作用する遠心力が互いに相殺することを抑制できる。このため、偶アンバランスの解消に必要な第1のウェイト80および第2のウェイト90の質量を低減できる。特に、本実施形態では、第1のウェイト80と第2のウェイト90とは、軸受63を介して軸線方向に離間しているので、第1のウェイト80と第2のウェイト90との軸線方向の距離を大きく確保できる。したがって、偶アンバランスの解消に必要な第1のウェイト80および第2のウェイト90の質量をさらに低減できる。
【0056】
しかも、軸受64が、第1のウェイト80と第2のウェイト90とを軸線方向に離間させるためのスペーサとして機能する。つまり、モータシャフト61を回転可能に支持するために元々必要な軸受64をスペーサとして活用できるので、スペーサを別途、配置する必要が無い。したがって、サンダ10をコンパクト化できるとともに、製造コストを低減できる。ただし、スペーサを別途用意して、第1のウェイト80と第2のウェイト90との間に配置してもよい。
【0057】
以下、図11を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、集塵ファン50に取り付けられる第1のウェイト80に代えて、バランサ180がモータシャフト61の下端に取り付けられる点が第1実施形態と異なっている。バランサ180は、モータシャフト61に対して第2のウェイト90と反対側に重心を有している。このような構成によっても、第2のウェイト90とバランサ180とが軸線方向に離間しているので、第1実施例と同様の効果が得られる。図示は省略するが、モータ冷却ファン40に第2のウェイト90が取り付けられる代わりに、集塵ファン50に第1のウェイト80が取り付けられてもよい。
【0058】
以下、図12を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態は、モータ冷却ファン40と集塵ファン50とが軸線方向に離間していない点が第1実施形態と異なっている。第1のウェイト80は、集塵ファン50の下側に取り付けられており、第2のウェイト90は、モータ冷却ファン40の上側に取り付けられている。このため、第1のウェイト80と第2のウェイト90とは、軸線方向の異なる位置に配置されている。このような構成によっても、第1のウェイト80と第2のウェイト90とが軸線方向の同一位置に配置される場合と比べれば、偶アンバランスの解消に必要な第1のウェイト80および第2のウェイト90の質量を低減できる。
【0059】
以下、図13を参照して第4実施形態について説明する。第4実施形態は、モータシャフト61と平行にスピンドル368が配置されている点が第1実施形態と異なっている。モータシャフト61とスピンドル368とは、動力伝達可能に無端ベルト369で連結されている。図示は省略するが、スピンドル368の先端に研磨部30が連結される。スピンドル368の上端付近には、モータ冷却ファン40および第2のウェイト90が取り付けられ、スピンドル368の下端には、バランサ380が取り付けられる。バランサ380は、スピンドル368に対して第2のウェイト90と反対側に重心を有している。このような構成によっても、第2のウェイト90とバランサ380とが軸線方向に離間しているので、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各要素の任意の組み合わせ、または、任意の省略が可能である。
【0061】
さらに、上述の実施形態は、オービタルサンダに限らず、偏心円運動を伴う種々の携帯用研磨機に適用可能である。例えば、上述の実施形態は、ランダムオービットサンダ、ポリッシャなどにも適用可能である。
【0062】
上記実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。但し、実施形態の各構成要素は単なる一例であって、本発明の各構成要素を限定するものではない。サンダ10は、「携帯用研磨機」の一例である。モータシャフト61およびスピンドル368は、「出力シャフト」の一例である。研磨部30は、「研磨部」の一例である。集塵ファン50は、「集塵ファン」の一例である。モータ冷却ファン40は、「モータ冷却ファン」の一例である。電動モータ60は、「モータ」の一例である。第1のウェイト80は、「第1のウェイト」の一例であり、第2のウェイト90は、「第2のウェイト」の一例である。ただし、第2のウェイト90が「第1のウェイト」の一例であり、第1のウェイト80が「第2のウェイト」の一例であると捉えることもできる。バランサ180,380は、「第2のウェイト」の一例である。軸受64は、「スペーサ」および「第1の軸受」の一例である。軸部52は、「軸部」の一例である。軸受64は、「第2の軸受」の一例である。
【符号の説明】
【0063】
10...オービタルサンダ
20...ハウジング
21...フロントハウジング部
22...グリップ部
23...リアハウジング部
24...吸入口
25...排気口
26...電源コード
27...スイッチ
28...集塵通路
29...集塵バッグ
30...研磨部
31...パッド
32...ベース
33...ボルト
34...貫通孔
35...空間
40...モータ冷却ファン
41...面板
42...羽根
43...シャフト貫通孔
44...基部
50...集塵ファン
51...面板
52...軸部
53...羽根
54...孔
55...シャフト挿入孔
56...環状部
57...ネジ孔
58...ネジ
60...電動モータ
61...モータシャフト
62,63,64...軸受
65...コントローラ
66...ネジ孔
67...フランジ
68...サラ小ネジ
69...プレート
70...コネクタ
71...フット部
72...頂部
73...底部
74...中間部
75...上プレート部
76...下プレート部
80...第1のウェイト
81...環状部
82...シャフト貫通孔
83...ネジ孔
90...第2のウェイト
91...環状部
92...シャフト貫通孔
180...バランサ
368...スピンドル
369...無端ベルト
380...バランサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13