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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140009
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230927BHJP
   F21V 21/30 20060101ALI20230927BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230927BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20230927BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230927BHJP
【FI】
F21S2/00 612
F21V21/30 310
F21V23/00 120
F21V19/00 510
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022045842
(22)【出願日】2022-03-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・令和4年(2022年)3月 「施設・屋外・店舗照明総合カタログ 2022」 にて公開 ・令和4年(2022年)3月 https://www2.panasonic.biz/jp/ https://esctlg.panasonic.biz/iportal/CatalogSearch.do?method=catalogSearchByAnyCategories&volumeID=PEWJ0001&categoryID=352920000&designID= https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=6084230000&pg=1&v=PEWJ0001&d=activeOut にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 裕
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
【Fターム(参考)】
3K013AA05
3K013BA01
3K013EA01
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】本開示の課題は、軽量化を図ることができる照明器具を提供することである。
【解決手段】照明器具A1は、照明光を放射する光源ユニットと、光源ユニットを支持する器具本体1と、照明光が通過する窓300を有して器具本体1に取り付けられる枠3と、枠3を回転可能に保持するアーム4と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明光を放射する光源部と、
前記光源部を支持する器具本体と、
前記照明光が通過する窓を有して前記器具本体に取り付けられる枠と、
前記枠を回転可能に保持するアームと、
を備える、
照明器具。
【請求項2】
前記枠は、
前記窓の窓枠となる枠本体と、
前記枠本体の一部に設けられる一対の取付部と、
を有し、
前記アームは、
板状に形成されて被固定物に固定される固定部と、
前記固定部の両端から突出する一対のアーム部と、
を有し、
前記一対のアーム部のそれぞれの先端部分が前記一対の取付部に回転可能に取り付けられる、
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記一対の取付部は、前記枠本体の前記一対の取付部以外の部分よりも幅寸法が大きい、
請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
前記枠本体は、
前記窓に向けて突出し、前記枠本体を前記器具本体にねじ止めするための複数のねじが挿通される複数の挿通穴が設けられた突片と、
前記枠本体から前記器具本体と並行して突出し、前記挿通穴に挿通されるねじを隠す隠し部と、
を更に有する、
請求項2又は3記載の照明器具。
【請求項5】
前記一対のアーム部の先端部分と前記一対の取付部を回転可能に取り付ける一対の締結部材を更に備え、
前記一対の締結部材の一部は、前記窓に対向する方向から見て前記器具本体に隠れている、
請求項2-4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記照明光に対する透過性を有して前記窓に配置される透光パネルを更に備え、
前記器具本体は、前記突片と対向するフランジ部を有し、
前記光源部の一部と前記透光パネルの一部が前記突片と前記フランジ部で挟まれる、
請求項4記載の照明器具。
【請求項7】
前記光源部に電力を供給する電源部を更に備え、
前記器具本体は、前記電源部を収容する収容部を有する、
請求項1-6のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関し、より詳細には、照射方向の調整が可能な照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として特許文献1記載の照明器具を例示する。特許文献1記載の照明器具(以下、従来例という。)は、器具本体、アーム、光源基板及び電源基板を備える。アームは、器具本体の両側部を回動可能に支持する。光源基板は、器具本体内に光照射方向に対して垂直状に配設され、発光素子が実装される。電源基板は、器具本体内に光照射方向に対して平行状に配設され、発光素子に点灯電源を供給する電源回路が設けられる。
【0003】
アームは、取付部、及びこの取付部の両端から折曲された一対のアーム部を有する断面略コ字形に形成されている。両側のアーム部の先端側が器具本体の幅方向の両側部に調整ねじによって取り付けられている。アームは、所定の設置場所に設置され、調整ねじを緩めた状態で、器具本体の角度つまり光照射方向を調整可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-163786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来例のようにアームを器具本体に取り付けられる構造においては、器具本体の機械的な強度を確保する必要があり、軽量化が困難であった。
【0006】
本開示の目的は、軽量化を図ることができる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る照明器具は、照明光を放射する光源部と、前記光源部を支持する器具本体と、前記照明光が通過する窓を有して前記器具本体に取り付けられる枠と、前記枠を回転可能に保持するアームと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の照明器具は、軽量化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の実施形態に係る照明器具の前方から見た斜視図である。
図2図2は、同上の照明器具の後方から見た斜視図である。
図3図3は、同上の照明器具の分解斜視図である。
図4図4は、同上の照明器具の正面図である。
図5図5は、同上の照明器具の右側面図である。
図6図6は、同上の照明器具の背面図である。
図7図7は、同上の照明器具の平面図である。
図8図8は、同上の照明器具の要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態に係る照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(1)概要
実施形態に係る照明器具A1は、照明光を放射する光源ユニット2(光源部)と、光源ユニット2を支持する器具本体1と、照明光が通過する窓300を有して器具本体1に取り付けられる枠3と、枠3を回転可能に保持するアーム4と、を備える(図1図3参照)。
【0012】
実施形態に係る照明器具A1は、器具本体1ではなく枠3にアーム4が取り付けられる。そのため、実施形態に係る照明器具A1は、アーム4を取り付けるための部位(例えば、ねじ穴)を器具本体1に設ける必要がないので、器具本体1を金属板で形成することができる。
【0013】
その結果、実施形態に係る照明器具A1は、従来例のように器具本体がアルミダイカストで形成される場合に比べて、軽量化を図ることができる。さらに、実施形態に係る照明器具A1は、例えば、器具本体1が純アルミニウム製の板材を加工して形成される場合、軽量化とともに放熱性の向上を図ることができる。
【0014】
(2)詳細
実施形態に係る照明器具A1(以下、照明器具A1と略す。)は、例えば、屋外の駐車場、グランド、などに照明光を照射する用途に用いられる。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、図1に矢印で示す上下、前後、左右の各方向を照明器具A1の上下、前後、左右の各方向と定義する。
【0015】
照明器具A1は、器具本体1、光源ユニット2、枠3、アーム4、シール部材5、電源ユニット6、電源ケーブル7、レンズユニットB1、などを備える。
【0016】
(2-1)器具本体
器具本体1は、電源ユニット6を収容する収容部10と、光源ユニット2及びレンズユニットB1を支持するフランジ部11と、を有する(図2及び図3参照)。
【0017】
収容部10は、前面が開放された四角い箱状に形成されている(図3参照)。収容部10の内底面に電源ユニット6が取り付けられている。電源ユニット6は、例えば、スイッチング電源回路を備え、電源ケーブル7を通して電力系統から供給される交流電力を直流電力に変換する。電源ケーブル7は、収容部10の底を貫通する穴から収容部10の後方に引き出されている(図2図5及び図6参照)。ただし、電源ケーブル7は、ケーブルグランド14によって収容部10の外底面に固定されている(図2参照)。ケーブルグランド14は、電源ケーブル7を器具本体1に固定するとともに電源ケーブル7と収容部10の底の穴との隙間をシールしている。
【0018】
フランジ部11は、前後方向から見て四角形の枠状に形成され、収容部10の前端(開口端)から全周に渡って外向きに突出している。フランジ部11の外周端には、全周に渡って前方へ突出する突壁13が設けられている(図3参照)。また、フランジ部11の四隅と4つの辺の中央にそれぞれ円形の挿通穴111が設けられている。さらに、フランジ部11の内周縁における4つの辺の両端にそれぞれ円筒形のめねじ部112が設けられている(図2及び図3参照)。
【0019】
器具本体1を構成する収容部10とフランジ部11と突壁13は、金属板(例えば、純アルミニウム製の板材)が絞り加工及び曲げ加工されることによって一体に形成されている。
【0020】
(2-2)光源ユニット
光源ユニット2は、LEDモジュール20と、LEDモジュール20が取り付けられる取付板21と、を有している(図3参照)。
【0021】
LEDモジュール20は、四角形の基板201と、基板201の前面に実装される複数のLED200と、を備える。複数のLED200はそれぞれ、パッケージ型の照明用白色LEDである。基板201は、例えば、アルミ板をベースとする金属ベース基板である。基板201が金属ベース基板であることによって、複数のLED200が発する熱を効率的に放熱することができる。なお、複数のLED200は、基板201の表面において、縦方向(上下方向)及び横方向(左右方向)に沿って複数列かつ略等間隔に並べて実装される。
【0022】
取付板21は、例えば、アルミ板によって四角形の平板状に形成されている。なお、取付板21の縦(上下)及び横(左右)の長さは、LEDモジュール20の基板201の縦及び横の長さよりも長い。したがって、取付板21の前面にLEDモジュール20がねじ止めされた状態において、LEDモジュール20の周囲に取付板21の周辺部分がはみ出ている(図3参照)。なお、LEDモジュール20の周囲にはみ出した取付板21の周辺部分において、上側及び下側のそれぞれ左右両端に挿通穴が1つずつ設けられている。
【0023】
光源ユニット2は、取付板21の周辺部分に設けられた複数(4つ)の挿通穴に1本ずつ挿通される取付ねじ22が、フランジ部11の4つのめねじ部112に1本ずつねじ込まれることでフランジ部11にねじ止めされる(図8参照)。
【0024】
(2-3)枠
枠3は、枠本体30と、一対の取付部31と、突片32と、を有している。なお、枠3を構成する枠本体30と一対の取付部31と突片32は、金属板(例えば、純アルミニウム製の板材)が打ち抜き加工及び曲げ加工されることによって一体に形成されている。
【0025】
枠本体30は、上側の窓枠となる上側板301と、下側の窓枠となる下側板302と、左側の窓枠となる左側板303と、右側の窓枠となる右側板304と、を有している。上側板301と下側板302は、幅細の帯板状に形成されて厚み方向が上下方向に沿うように配置されている。また、左側板303と右側板304は、幅細の帯板状に形成されて厚み方向が左右方向に沿うように配置されている。なお、上側板301の左右両端が左側板303及び右側板304のそれぞれの上端とつながり、下側板302の左右両端が左側板303及び右側板304のそれぞれの下端とつながっている。しかして、枠本体30は、上側板301、下側板302、左側板303、及び右側板304を窓枠とする窓300を有している。なお、上側板301の長手方向(左右方向)の両端に隠し部33が1つずつ形成されている(図7参照)。これら2つの隠し部33は台形状に形成され、上側板301の長手方向の両端の後端から突出している。
【0026】
突片32は、前後方向から見て四角形の枠状に形成され、上側板301、下側板302、左側板303、及び右側板304の前端から窓300に向かって突出している。突片32の四隅と4つの辺の長手方向の中央のそれぞれに挿通穴320が1つずつ設けられている(図3参照)。
【0027】
一対の取付部31は、台形状に形成され、左側板303及び右側板304のそれぞれ下部(上下方向の中央から下の部分)の後端から後方に突出するように枠本体30と一体に形成されている(図3及び図5参照)。一対の取付部31の下部にナット81が1つずつ固定されている(図3及び図6参照)。各ナット81は、かしめナット(ピアスナット又はリベットナットとも呼ばれる。)であり、取付部31に設けられた貫通穴にかしめて固定される。
【0028】
(2-4)アーム
アーム4は、固定部40と、一対のアーム部41と、を有する。固定部40と一対のアーム部41は、金属板(例えば、純アルミニウム製の板材)が打ち抜き加工及び曲げ加工されることによって一体に形成されている。
【0029】
固定部40は、台形の平板状に形成されている(図7参照)。固定部40には円形の取付穴400が一列に並ぶように3つ設けられている。例えば、これら3つの取付穴400に、コンクリート製の台座などに埋め込まれたアンカーボルトが1本ずつ挿通され、各アンカーボルトにナットが締め付けられることで固定部40が被固定物(台座)に固定される。
【0030】
一対のアーム部41は、略L字形に形成され、固定部40の一対の斜辺(台形の脚に相当する辺)から斜め上後方に突出している。一対のアーム部41の先端部分に挿通穴410がそれぞれ1つずつ設けられている(図3参照)。
【0031】
アーム4は、2本のボルト80で枠3に取り付けられる。詳しくは、各アーム部41の挿通穴410に挿通されるボルト80が、枠3の各取付部31に固定されているナット81にねじ込まれることによって、各アーム部41が各取付部31に回転可能に取り付けられる(図4図7参照)。
【0032】
(2-5)レンズユニット
レンズユニットB1は、ユニット本体90と、周縁部91と、複数のレンズ92と、を有する(図3参照)。なお、ユニット本体90と周縁部91と複数のレンズ92は、透光性を有する合成樹脂材料(例えば、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂)で一体に形成されている。
【0033】
ユニット本体90は、四角のトレイ状に形成されている。ユニット本体90の外側の底面(前面)が平面であり、ユニット本体90の内側の底面に複数のレンズ92が形成されている。複数のレンズ92は、LEDモジュール20の複数のLED200と一対一に対応している。すなわち、各LED200から放射される光の配光を、各LED200と一対一に対応した各レンズ92で制御する。
【0034】
周縁部91は、ユニット本体90の周縁から全周に渡って突出している。周縁部91の上下両端の左右方向の中央、及び周縁部91の左右両端の上下方向の中央のそれぞれに半円形のねじ挿通溝910が1つずつ設けられている(図3参照)。
【0035】
(2-6)シール部材
シール部材5は、シリコーンゴムにより、前後方向から見て4角形の枠状に形成されている(図3参照)。ただし、シール部材5は、シリコーンゴム以外の弾性材料で形成されても構わない。
【0036】
シール部材5は、第1シール部51と第2シール部52を有する(図8参照)。第1シール部51及び第2シール部52は、いずれも長方形の枠状に形成されている。第1シール部51の外周端と第2シール部52の外周端が、長方形の枠状に形成された連結部53で連結されている。つまり、シール部材5の内部には、第1シール部51、第2シール部52及び連結部53で囲われて内周面に開口する溝54がシール部材5の全周にわたって形成されている(図8参照)。
【0037】
第1シール部51の前面及び後面には、2つのリブ55が全周にわたって形成されている(図8参照)。同様に、第2シール部52の前面及び後面にも2つのリブ55が全周にわたって形成されている。また、シール部材5の上下方向及び左右方向のそれぞれの両端と中央にねじ挿通溝56が1つずつ設けられている(図3参照)。
【0038】
(2-7)照明器具の組立て
次に、照明器具A1の組立ての手順を説明する。ただし、以下に説明する組立ての手順は一例であって、幾つかの手順の順序が入れ替わっても構わない。
【0039】
まず、組立て作業を行う作業者は、器具本体1の収容部10の内底面に電源ユニット6を取り付けた後、電源ユニット6に電源ケーブル7を電気的に接続する。それから、作業者は、収容部10の底を貫通する穴から電源ケーブル7を収容部10の外に引き出し、ケーブルグランド14によって収容部10の外底面に電源ケーブル7を固定する。
【0040】
続いて、作業者は、光源ユニット2の取付板21に設けられた4つの挿通穴に1本ずつ取付ねじ22を挿通し、これら4本の取付ねじ22を、フランジ部11の4つのめねじ部112に1本ずつねじ込むことでフランジ部11に光源ユニット2をねじ止めする。なお、作業者は、光源ユニット2をフランジ部11にねじ止めする前に、電源ユニット6から引き出されている出力用の電線をLEDモジュール20の基板201に実装されているコネクタに電気的に接続する。
【0041】
続いて、作業者は、シール部材5の溝54に周縁部91を挿入するようにして、ユニット本体90の周縁部91にシール部材5を装着する。それから、作業者は、シール部材5を装着したレンズユニットB1をフランジ部11の前面に載せた後、前方から枠3をシール部材5に被せる。
【0042】
そして、作業者は、突片32の複数(8つ)の挿通穴320及びフランジ部11の複数(8つ)の挿通穴111のそれぞれに、取付ボルト34を前方から1本ずつ挿通する。作業者は、フランジ部11の各挿通穴111に挿通された取付ボルト34に取付ナット35を2つずつ締め付けて枠3を器具本体1のフランジ部11に固定する(図8参照)。
【0043】
最後に、作業者は、一対のアーム部41の挿通穴410にボルト80を1本ずつ挿通し、一対の取付部31に固定されている各ナット81にボルト80を1本ずつねじ込むことにより、アーム4を枠3に取り付ける。
【0044】
以上の手順で照明器具A1の組立て作業が完了する。
【0045】
(3)実施形態の利点
上述のように照明器具A1は、器具本体1に取り付けられる枠3にアーム4を取り付けている。そのため、照明器具A1は、アームが器具本体に取り付けられる従来例に比べて、器具本体にアームを取り付けるためのボルトが挿通される穴が不要である。その結果、照明器具A1は、ダイカスト製の器具本体に代えて、金属板を加工して器具本体1を形成することができるので、器具本体1の軽量化を図ることができる。また、照明器具A1は、器具本体1を形成する金属板を純アルミニウム製の板材とすることにより、アルミ合金製の器具本体と比較して、放熱性の向上を図ることができる。さらに、照明器具A1は、器具本体1の軽量化に伴い、アーム4を形成する金属製の板材の厚みを薄く(薄肉化)することができ、材料費の削減による製造コストの削減を図ることができる。
【0046】
また、照明器具A1は、枠3の枠本体30に設けられた一対の取付部31に、アーム4の一対のアーム部41のそれぞれの先端部分が回転可能に取り付けられるので、枠3とアーム4の結合部分の強度の向上を図ることができる。さらに、照明器具A1は、一対の取付部31の幅寸法を、枠本体30の一対の取付部31以外の部分よりも大きくしているので、枠3の大型化を抑制しつつ枠3とアーム4の結合部分の強度の更なる向上を図ることができる。
【0047】
ここで、照明器具A1においては、枠3と器具本体1のフランジ部11を結合するボルト80の軸がフランジ部11の後面から突出している(図2参照)。そこで、照明器具A1は、枠本体30の上側板301の両端から器具本体1と並行して突出する隠し部33を設け、フランジ部11の後面から突出するボルト80の軸を隠し部33で隠している(図7参照)。しかして、照明器具A1は、隠し部33でボルト80を隠すことにより、外観上の見栄えの向上を図ることができる。
【0048】
ところで、照射方向を上向きにした状態で照明器具A1が設置された場合において、取付ボルト34と取付ナット35に緩みが生じて枠3から器具本体1の一部又は全部が外れ落ちる可能性がある。しかしながら、照明器具A1は、枠3とアーム4を締結している締結部材(ボルト80及びナット81)の一部が、後方向(窓300に対向する方向)から見て器具本体1(のフランジ部11)に隠れる位置にある(図6参照)。そのため、照明器具A1は、枠3から外れた器具本体1がボルト80及びナット81に当たることにより、器具本体1が落下することを防ぐことができる。
【0049】
また、照明器具A1は、光源ユニット2を保護するため、照明光に対する透過性を有して窓300に配置される透光パネル(レンズユニットB1)を更に備えている。なお、実施形態における透光パネルは、LEDモジュール20の配光を制御する配光制御部材としても機能している。すなわち、照明器具A1は、配光制御部材と光源ユニット2の保護機能を1つの部品(レンズユニットB1)に持たせているので、部品点数の削減により、組立て作業の作業性の向上を図ることができる。なお、照明器具A1において、取付板21の周辺部分とレンズユニットB1の周縁部91が突片32とフランジ部11で挟まれている(図8参照)。このため、照明器具A1は、枠3とともにレンズユニットB1を器具本体1に取り付けることができて組立て作業の作業性の向上を図ることができる。
【0050】
また、照明器具A1は、器具本体1に収容部10を設け、光源ユニット2に電力を供給する電源ユニット6を収容部10に収容している(図3参照)。そのため、照明器具A1は、電源ユニット6を器具本体1の外に設置する場合に比べて設置スペースの削減を図ることができる。
【0051】
(4)まとめ
本開示の第1の態様に係る照明器具(A1)は、照明光を放射する光源部(光源ユニット2)と、光源部を支持する器具本体(1)と、照明光が通過する窓(300)を有して器具本体(1)に取り付けられる枠(3)と、枠(3)を回転可能に保持するアーム(4)と、を備える。
【0052】
第1の態様に係る照明器具(A1)は、従来例のように器具本体がアルミダイカストで形成される場合に比べて、軽量化を図ることができる。
【0053】
本開示の第2の態様に係る照明器具(A1)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る照明器具(A1)において、枠(3)は、窓(300)の窓枠となる枠本体(30)と、枠本体(30)の一部に設けられる一対の取付部(31)と、を有することが好ましい。アーム(4)は、板状に形成されて被固定物に固定される固定部(40)と、固定部(40)の両端から突出する一対のアーム部(41)と、を有することが好ましい。一対のアーム部(41)のそれぞれの先端部分が一対の取付部(31)に回転可能に取り付けられることが好ましい。
【0054】
第2の態様に係る照明器具(A1)は、枠(3)とアーム(4)の結合部分の強度の向上を図ることができる。
【0055】
本開示の第3の態様に係る照明器具(A1)は、第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る照明器具(A1)において、一対の取付部(31)は、枠本体(30)の一対の取付部(31)以外の部分よりも幅寸法が大きいことが好ましい。
【0056】
第3の態様に係る照明器具(A1)は、枠(3)の大型化を抑制しつつ枠(3)とアーム(4)の結合部分の強度の更なる向上を図ることができる。
【0057】
本開示の第4の態様に係る照明器具(A1)は、第2又は第3の態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る照明器具(A1)において、枠本体(30)は、突片(32)と、隠し部(33)と、を更に有することが好ましい。突片(32)は、窓(300)に向けて突出し、枠本体(30)を器具本体(1)にねじ止めするための複数のねじ(取付ボルト34)が挿通される複数の挿通穴(320)が設けられることが好ましい。隠し部(33)は、枠本体(30)から器具本体(1)と並行して突出し、挿通穴(320)に挿通されるねじを隠すことが好ましい。
【0058】
第4の態様に係る照明器具(A1)は、隠し部(33)でねじを隠すことにより、外観上の見栄えの向上を図ることができる。
【0059】
本開示の第5の態様に係る照明器具(A1)は、第2-第4のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る照明器具(A1)は、一対のアーム部(41)の先端部分と一対の取付部(31)を回転可能に取り付ける一対の締結部材(ボルト80及びナット81)を更に備えることが好ましい。一対の締結部材の一部は、窓(300)に対向する方向から見て器具本体(1)に隠れていることが好ましい。
【0060】
第5の態様に係る照明器具(A1)は、枠(3)から外れた器具本体(1)が締結部材に当たることにより、器具本体(1)が落下することを防ぐことができる。
【0061】
本開示の第6の態様に係る照明器具(A1)は、第4の態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る照明器具(A1)は、照明光に対する透過性を有して窓(300)に配置される透光パネル(レンズユニットB1)を更に備えることが好ましい。器具本体(1)は、突片(32)と対向するフランジ部(11)を有することが好ましい。光源部の一部(取付板21の周辺部分)と透光パネルの一部(周縁部91)が突片(32)とフランジ部(11)で挟まれることが好ましい。
【0062】
第6の態様に係る照明器具(A1)は、枠(3)とともに透光パネルを器具本体(1)に取り付けることができて組立て作業の作業性の向上を図ることができる。
【0063】
本開示の第7の態様に係る照明器具(A1)は、第1-6のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第7の態様に係る照明器具(A1)は、光源部に電力を供給する電源部(電源ユニット6)を更に備えることが好ましい。器具本体(1)は、電源部を収容する収容部(10)を有することが好ましい。
【0064】
第7の態様に係る照明器具(A1)は、電源部を器具本体(1)の外に設置する場合に比べて設置スペースの削減を図ることができる。
【符号の説明】
【0065】
A1 照明器具
B1 レンズユニット(透光パネル)
1 器具本体
2 光源ユニット(光源部)
3 枠
4 アーム
6 電源ユニット(電源部)
10 収容部
11 フランジ部
30 枠本体
31 取付部
32 突片
33 隠し部
40 固定部
41 アーム部
80 ボルト(締結部材)
81 ナット(締結部材)
300 窓
320 挿通穴
図1
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図8