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特開2023-1401薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法
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  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図1A
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図1B
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図2A
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図2B
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図3
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図4
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図5
  • 特開-薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001401
(43)【公開日】2023-01-05
(54)【発明の名称】薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法
(51)【国際特許分類】
   A61J 7/00 20060101AFI20221223BHJP
   B65D 83/04 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
A61J7/00 C
B65D83/04 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022097276
(22)【出願日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】2028489
(32)【優先日】2021-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(71)【出願人】
【識別番号】522242052
【氏名又は名称】ディーディー イノベーションズ ビー.ヴイ.
【氏名又は名称原語表記】DD INNOVATIONS B.V.
【住所又は居所原語表記】Heidonk 5,5298 VM Liempde,the Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(72)【発明者】
【氏名】デニス レイモンド ビルスマ
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047CC15
4C047JJ12
4C047NN01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、丸薬もしくは錠剤またはそれらの部分等の薬剤ユニット用の送達装置において使用するディスクであって、略ディスク状の本体を備え、略ディスク状の本体は、ディスクの回転のために係合される手段と、ディスクの中心から離間した、好ましくはディスクの縁の近くの、上記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する少なくとも1つの開口部と、を含み、上記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する上記少なくとも1つの開口部は、上記ディスク状の本体の輪郭から或る距離のところに位置し、したがって、上記略ディスク状の本体によって囲まれている、ディスクに関する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸薬もしくは錠剤またはそれらの部分等の薬剤ユニット用の送達装置において使用するディスクであって、
略ディスク状の本体を備え、前記略ディスク状の本体は、
前記ディスクの回転のために係合される手段と、
前記ディスクの中心から離間した、好ましくは前記ディスクの縁の近くの、前記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する少なくとも1つの開口部と、
を含み、
前記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する前記少なくとも1つの開口部は、前記ディスク状の本体の輪郭から或る距離のところに位置し、したがって、前記略ディスク状の本体によって囲まれていることを特徴とする、ディスク。
【請求項2】
前記ディスクの外周は円形である、請求項1に記載のディスク。
【請求項3】
前記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する前記開口部は、特に前記略ディスク状の本体と同軸である環セグメント状である、請求項1または2に記載のディスク。
【請求項4】
前記ディスクの回転のために係合される前記手段は、
前記ディスク内の少なくとも一つの開口部、特に中央開口部と、
鋸歯状縁と、
前記ディスク状の本体の面または周囲からのカンチレバーと、
の群から選択される、1つまたは複数の手段を含む、請求項1から3までのいずれかに記載のディスク。
【請求項5】
前記ディスクの回転のために係合される前記手段は、前記ディスク状の本体の平面の方向に対して横方向に延びる突起、特に前記開口部を囲むカラーによって囲まれた、中央開口部、特に円形開口部を含む、請求項4に記載のディスク。
【請求項6】
前記回転可能な駆動手段に関して前記ディスクの回転角度を固定する固定手段をさらに備える、請求項1から5までのいずれかに記載のディスク。
【請求項7】
前記固定手段は、前記ディスク内に位置する穴を含む、請求項6に記載のディスク。
【請求項8】
前記固定手段は、前記ディスク内に位置する、略環セグメント状の開口部も含み、前記略環セグメント状の開口部は、前記ディスクの中心に対して鏡像点対称である少なくとも穴の位置を完全に含む、請求項7に記載のディスク。
【請求項9】
前記それぞれのディスク状の本体の前記穴および前記環セグメント状の開口部が互いに重なるように互いに重なり合って配置される、請求項8に記載の少なくとも2つのディスクの組立体であって、第1のディスクの環セグメント状の開口部は、第2のディスクの穴を含み、特に、一方のディスクの各環セグメント状の開口部は、隣接したディスクの穴を含む、組立体。
【請求項10】
共通の中央シャフトまたはスピンドルに配置される、請求項9に記載の組立体。
【請求項11】
最も外側のディスクに配置される取り外し可能なキャップを含む、請求項9または10に記載の組立体。
【請求項12】
請求項9から11までのいずれかに記載の組立体を保持するように構成された、薬剤ユニット用の送達装置。
【請求項13】
小出し開口部を有する底壁を有する、薬剤ユニット用の容器と、
前記底壁に隣接し、前記底壁とともに前記薬剤ユニット用のリザーバを画定する1つまたは複数の壁と、
を備え、
前記組立体は、前記底壁に回転可能に連結され、前記組立体のスロットは、前記組立体の回転によって前記小出し開口部と位置合わせ可能であり、
前記容器は、
前記少なくとも1つの側壁から前記組立体の前記ディスクの前記輪郭へ延出して前記輪郭においてぴったり合わさることになるガイドをさらに備える、請求項12に記載の送達装置。
【請求項14】
分岐から構成される平行四辺形構造体によって懸架された、前記ディスクの表面に対して平行なばねプレートを含むばね要素であって、前記薬剤ユニットがスロットへ押された場合に前記ディスクおよび前記薬剤ユニットが詰まって動かなくなることを防止する、ばね要素を備える、請求項13に記載の送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤ユニット送達装置用のディスク、かかるディスクを備えた薬剤ユニット送達装置、および薬剤ユニット送達装置を構成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤ユニット送達装置は、従来技術において、例えば米国特許出願である特許文献1から知られている。この出願は、従来技術においてキャニスタとも呼ばれる、薬剤および食事の量を保持する容器の底に配置される適切なセットのディスクを選択するおよび取り付けることによって、量を受けるとともに小出しするスロットのサイズが構成されることができる、薬剤および食事の量を小出しする装置を記載している。薬剤または食事の量を放出するために、ディスクは、薬剤および食事の量のためのスロットを小出し開口部と位置合わせするようにキャニスタに対して回転させられる。
【0003】
上述した装置は、或る特定の要求を果たすが、幾つかの欠点も有している。第1の欠点は、薬剤および食事の量がディスクとキャニスタとの間で詰まって動かなくなりやすいことである。第2の欠点は、小出しされる薬剤および食事の量のサイズまたは形式を変更するように装置を構成または再構成するステップが複雑かつ厄介であることであり、さらなる欠点は、選択されることができるサイズおよび形式の数が、利用できるディスクの数に制限されることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0090733号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の欠点のうちの少なくとも1つを取り除くこと、または、少なくとも、現行の技術水準に対して有用な代替を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
それに対し、本発明は、丸薬もしくは錠剤またはそれらの部分等の薬剤ユニット用の送達装置において使用するディスクであって、略ディスク状の本体を備え、略ディスク状の本体は、ディスクの回転のために係合される手段と、ディスクの中心から離間した、好ましくはディスクの縁の近くの、上記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する少なくとも1つの開口部と、を含み、上記薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する上記少なくとも1つの開口部は、上記ディスク状の本体の輪郭から或る距離のところに位置し、したがって、上記略ディスク状の本体によって囲まれている、ディスクを提案する。さらに詳細には、薬剤ユニットは、本発明によるディスクのスタックによって形成された開口部によって囲まれることができ、このスタックは、薬剤ユニットの寸法を最良に合致させるために複数のディスクから構成される。位置合わせされる方法で複数の積み重ねられたディスクによって形成されたかかる開口部は、以下でスロットと呼ばれる。本発明によるディスクまたはディスクの組立体は、ロータと呼ばれることもある。
【0007】
薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する少なくとも1つの開口部をディスク状の本体の輪郭から或る距離のところに位置させることによって、したがって、上記開口部を囲むことによって、ディスクとキャニスタ壁またはディスクを直接取り囲む任意の他の部分との間で薬剤ユニットが詰まって動かなくなることが防止される。現行の技術水準の装置は、薬剤ユニットを受ける開口部がディスクの円周に位置するという欠点を有している。その場合、ディスクのスタックによって形成された、薬剤ユニットを保持する開口部は、周囲によって形成された壁部分によって閉鎖される。ディスクは、その周囲に対して相対的に回転させられると、上記周囲の壁部分に対して動き、薬剤ユニットと壁部分との間に摩擦がある場合、薬剤ユニットは、ディスクと周囲によって形成された壁部分との間で動かなくなる可能性がある。さらに回転すると、装置が動かなくなる可能性があるか、または、薬剤ユニットが割れるかもしくは砕ける可能性がある。
【0008】
好ましい実施形態において、ディスクの外周は円形である。これは一般的に、ディスクの暗黙の特徴としてみなされ得るが、この特徴は特に、ディスクの周囲に接触、固着または隣接している、ディスクの表面または縁または境界が、平滑であり、形づくられたそのような上部が、薬剤ユニットが詰まって動けなくなることを防止することを示す。ディスクは、その円周の部分がその周囲に固着するように設計されることができ、その一方、別の部分が駆動される等のように構成されている。
【0009】
薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する開口部は、特に略ディスク状の本体と同軸である、環セグメント状とすることができる。開口部の正確な形状は、円錐台とすることができるか、または、丸み縁を有することができ、したがって、本質的にディスクセグメント状とすることができる。
【0010】
薬剤ユニットを小出しすることまたは放出することが、ディスクまたはディスクのスタックの開口部を、小出し開口部と位置合わせした状態で、すなわち小出し位置に位置決めすることによって行われ、また、その位置決めが、ディスクの中心の周りでのディスクの回転によって行われるため、ディスクを回転させる手段があるものとする。これら手段は例えば、ディスクの少なくとも1つの開口部、特に中央開口部、ディスクの周囲に沿ってもしくはその表面上にあるものとすることができる鋸歯状縁、または、ディスク状の本体の表面もしくは周囲からのものとすることもできる突起を含むことができる。本発明の意味における開口部とは一般的に、貫通穴とすることができるが、キャビティも考えられ得る任意選択肢である。
【0011】
好ましい実施形態において、ディスクの回転のために係合される手段は、ディスク状の本体の平面の方向に対して横方向に延びる突起、特に開口部を囲むカラーによって囲まれた、中央開口部、特に円形開口部を含む。中央開口部は、スピンドルでディスク状の本体を受けるように働くとともに、それらディスク状の本体の輪郭を互いに同軸に描くように働く。その場合、カラーは、締め付け手段として働き、スピンドル(または他の回転可能な駆動手段)が回転されると全てのディスクが同じ回転となることを確実にする。
【0012】
本発明によるディスクは、上記回転可能な駆動手段に関してディスクの回転角度を固定する固定手段をさらに備えることができる。小出しが、ディスクの開口部、または、ディスクのスタックで構成されたスロットを、薬剤ユニット送達装置の小出し開口部と位置決めすることによって行われるため、スロットの正確な配向が薬剤ユニットを小出しするのに十分に分かる必要がある。これは、ディスクの、その回転可能な手段、例えばスピンドルに関する正確な回転可能な位置が分かるとともに固定されるべきであることを意味する。
【0013】
このため、所定の回転可能な配向に位置合わせされるべき複数のディスクを受けるピンと協働する開口部、特に貫通穴が、ディスク内に位置することができる。
【0014】
固定手段はまた、ディスク内に位置する、略環セグメント状の開口部を含むことができ、この開口部は少なくとも、ディスクの中心に関して鏡像点対称である穴の位置を完全に含む。かかる開口部により、2つのディスクを互いに重ね合って位置決めすることが可能であり、そのため、それぞれのディスク状の本体の穴および環セグメント状の開口部は互いに重なり、第1のディスクの環セグメント状の開口部は、第2のディスクの穴を含み、特に、一方のディスクの各環セグメントスロットは、隣接したディスクの穴を含む。したがって、環のスタックが形成されると、それらの相互の環状配向を設定することが可能であり、その配向により、円形開口部の角度位置を決定することによって、形成されるスロットサイズを決定することが可能である。
【0015】
本発明はまた、上述したタイプのディスクの組立体であって、特に、それらのそれぞれの開口部によりスロットを形成する所定の角度配向を有する、組立体に関し、より詳細には、スピンドルに配置され、さらにより詳細には、最も外側のディスクに配置される取り外し可能なキャップを含む、かかる組立体に関する。
【0016】
本発明はまた、上述したような組立体を保持するように構成された、薬剤ユニット用の送達装置に関する。
【0017】
本発明はさらに、上述したようなディスク組立体のための構成装置であって、スピンドル軸と、ディスクのそれぞれの穴および環セグメント状の開口部を受ける2つの相互に移動可能なピンと、を備え、これらピンは、平行であり、スピンドル軸の周りで環状トラックに沿って相互に移動可能である、構成装置に関する。
【0018】
次に、本発明を添付の図面を参照しながらより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1A】本発明によるディスクの上面図である。
図1B】本発明によるディスクの上面図である。
図2A】本発明による2つの積み重ねられたディスクの上面図である。
図2B】本発明による2つの積み重ねられたディスクの側面図である。
図3】本発明によるディスク用のキャップの斜視図である。
図4】ディスクの組立体と、キャップ10とを示す図である。
図5図4によるディスクおよびキャップを受けるとともに駆動するスピンドルを示す図である。
図6】本発明による薬剤ユニット用の送達装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1Aは本発明のディスク1の上面図を示し、丸薬もしくは錠剤またはそれらの部分等の薬剤ユニットのための送達装置において使用する、本発明によるディスク1を示す。ディスク1は、ディスク1の回転のために係合される手段3と、ディスクの中心5から離間した、ディスクの縁または輪郭6近くの、薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する4つの開口部4と、を含む略ディスク状の本体2を備える。薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する開口部4は、ディスク状の本体2の輪郭6から或る距離Dのところに位置し、したがって、略ディスク状の本体2によって囲まれている。見て分かるように、ディスク1の外周は円形である。薬剤ユニットの少なくとも一部を保持する開口部4は、略ディスク状の本体と同軸である環セグメント状であり、このことは、それら開口部の湾曲縁が中心5に対して半径R1、R2を有することを意味する。
【0021】
ディスク1は、ディスクの回転角度を回転可能な駆動手段に関して固定する固定手段7、8をさらに備える。これら駆動手段は概して、ディスク1がその穴3に対して配置されるスピンドルである。固定手段7、8は第1に、ディスク1内に位置する穴7と、第2に、同様にディスク1内に位置する、略環セグメント状の開口部8とを含み、この環セグメント状の開口部8は少なくとも、ディスク1の中心5に対して鏡像点対称である穴7の位置を完全に含む。これは、穴7の縁およびセグメント状の開口部8の縁がディスク1の中心5から等しくなるように位置する内径R3および外径R4を選択することによって果たされる。
【0022】
図1Bは、ディスク1と同じディスク1’を示しており、ただし、このディスクは、図1Aにおける角度配向に対して角度アルファ僅かに回転させられている。ディスク1’は開口部4’を有する。
【0023】
図2Aは、ディスク1とディスク1’とのスタックの上面図を示し、ディスク1’は、その共通の中心5、5’を中心に図1Bによる角度アルファよりも大きい角度回転させられている。図2において、回転したディスク1および1’を相互に積み重ねることによって、積み重ねられた開口部4および4’によってスロット4”がつくられていることを見てとることができる。このようにしてつくられたスロット4”の長さLを相互角度が定める。幅Wは、ディスク1および1’の開口部4および4’の(最も小さい)幅によって定められる。スロットの高さHは、ディスク1および1”の厚さと使用されるディスクの数とによって定められる。L×W×H寸法は、小出しされるべき薬剤ユニットに本質的に合致するように選択されるとともに2つのユニットが同時に小出しされることを少なくとも防止するように選択される。図1A図1B図2Aおよび図2Bに見てとることができるように、ディスクの回転のために係合される手段は、中央開口部3を含む。リザーバR内の薬剤ユニットをスロット4”へ向かう方向Fにガイドするようにディスク1、1’の上部に取り付けられた(取り付けられる)キャップ10も示されている。
【0024】
図3は、スピンドルを受ける(ねじ)穴11を含む上記キャップ10の斜視図を示す。
【0025】
図4は、スロット4”を有するディスク1、1’の組立体と、キャップ10とを示す。
【0026】
図5は、本発明によるディスクおよびキャップ、特に図4によるディスクおよびキャップを受けるとともに駆動するスピンドル12を示す。スピンドル12は、ディスク(1、1’)の中央開口部(図示せず)を受ける中央シャフト13を含む。シャフトには、キャップ10の雌ねじ11と合致するねじ14が設けられている。送達装置の回転部分を組み立てるために、小出しされる薬剤ユニットの高さと合致する共通の高さを有する複数のディスク1、1’がスピンドル12の支持面15に配置される。第1のピンが、スピンドル12の穴16に挿通され、ディスク1の第1の開口部7に挿通され、ディスク1’の第2の開口部8’に挿通される。第2のピンが、スピンドルの環セグメント状の開口部17に挿通され、ディスク1の第2の開口部8に挿通され、ディスク1’の第1の開口部(7’)に挿通される。第2のピンを矢印方向18に動かすことによって、ディスク1とディスク1’との間の相互角度が影響を受けることができる。正しい角度が設定され、ディスク1および1’の開口部によって形成されたスロットが、小出しされる薬剤ユニットのサイズと合致すると、キャップ10がスピンドル12に螺合することができ、これによりディスク1、1’がスピンドルに固定される。スピンドルおよびディスクは次いで、スピンドルの把持領域18を回転させることによってともに回転されることができる。
【0027】
図6は、本発明による薬剤ユニット用の送達装置19であって、小出し開口部22を有する底壁21と、底壁21に隣接し、底壁21とともに薬剤ユニット用のリザーバを画定する4つの壁23とを有する、薬剤ユニット用の容器20を備え、ディスク1、1’を含む組立体24と、キャップ25と、スピンドル26とが、底壁21に回転可能に連結され、組立体のスロット4”が、矢印方向27への組立体の回転によって小出し開口部22と位置合わせ可能である、薬剤ユニット用の送達装置19を示す。容器20は、ガイド28であって、側壁23から組立体のディスク1、1’の輪郭へ延出して上記輪郭において輪郭とぴったり合わさることで組立体(の上側ディスク)へ薬剤ユニットをガイドする、ガイド28をさらに備える。
【0028】
全ての薬剤ユニットがスロット4”に押し込まれることを確実にするために、ばね要素29(切り取り部分Aにおいて詳細に図示)が存在することができる。ばね要素は、分岐30から構成される平行四辺形構造体によって懸架されたばねプレート31を含む。この平行四辺形構造体により、ばねプレートがディスクの表面に対して平行なままであり、したがって、薬剤ユニットがスロット4”へ押された場合にディスクおよび薬剤ユニットが詰まって動かなくなることを防止することが確実となり、また、薬剤ユニットが穴に完全に挿入されてない場合に薬剤ユニットが外側方向にばねを押しのけることがより容易となる。ばねは、ディスクの中心まで種々の異なる深さを有して、複数の方法で挿入されることができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】