(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140187
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、オブジェクト提供システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230927BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20230927BHJP
A63F 13/5375 20140101ALI20230927BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/792
A63F13/5375
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046093
(22)【出願日】2022-03-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 龍也
(57)【要約】
【課題】仮想的なオブジェクトをユーザに提供するサービスにおいてユーザの興趣性を向上させる。
【課題を解決するための手段】
情報処理装置は、所定サービスにおいて使用可能なオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にてユーザに提供する提供手段を備える。提供手段は、使用期限が経過した第1態様によるオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを提供可能に制御する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定サービスにおいて使用可能なオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にてユーザに提供する提供手段、
を備え、
前記提供手段は、前記使用期限が経過した第1態様によるオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを提供可能に制御する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記提供手段は、第1態様によるオブジェクトの使用期限が経過した後の第1期間における第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから、前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定のサービスは、ゲームであり、
前記ゲームにおいて、ユーザに提供された第1態様のオブジェクトのいずれの使用を推奨するかを提示する使用提示手段をさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記使用提示手段は、ユーザに提供された第1態様のオブジェクトについて、いずれのオブジェクトの組み合わせの使用を推奨するかを提示可能に制御する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定のサービスは、ゲームであり、
前記ゲームにおいて、第1態様のオブジェクトと第2態様のオブジェクトのうち、いずれの使用を推奨するかを提示する使用提示手段をさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供手段は、各ユーザに対し、第2期間における第1態様のオブジェクトの提供数を所定数以内となるように制御する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
所定サービスにおいてユーザに提供されたオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にて使用可能に制御する制御手段、
として機能させ、
前記制御手段は、前記使用期限が経過した第1態様のオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを使用可能に制御する、
プログラム。
【請求項8】
前記制御手段は、第1態様によるオブジェクトの使用期限が経過した後の第1期間における第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを使用可能に制御する、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
各オブジェクトには、キャラクターが対応付けられており、
第1態様によるオブジェクトに対応付けられているキャラクターと、第2態様によるオブジェクトに対応付けられているキャラクターと、は同一である
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記制御手段は、第1態様にて提供されたオブジェクトの使用期限の経過前、代価の支払いの決済を条件として、第1態様にて提供されたオブジェクトを第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項11】
前記所定サービスにおいて、前記第1態様のオブジェクトは、前記第2態様のオブジェクトと同等に使用可能である、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項12】
前記制御手段は、ユーザに提供された第2態様のオブジェクトを第1態様にて使用することを不可能に制御する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項13】
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトと第2態様によるオブジェクトとの双方を同時に使用不可能に制御する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項14】
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトを取得していない場合に、第1態様のオブジェクトを取得可能とする、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項15】
前記制御手段は、第1態様により取得したオブジェクトに対応付けられているキャラクターと同一のキャラクターに対応付けられているオブジェクトを第1態様により取得不可能とする、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項16】
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトを使用可能とした後に、第2態様によるオブジェクトを使用可能に制御する
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項17】
前記制御手段は、ユーザがオブジェクトを取得するときに、第1態様によるオブジェクトと第2態様によるオブジェクトとのうち、第1態様によるオブジェクトを優先して提示する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項18】
前記制御手段は、取得したオブジェクトの一覧を、提供態様が第1態様と第2態様とのいずれであるかを示す情報とともに提示する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項19】
第1態様によるオブジェクトの提供は、無償である、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項20】
所定サービスにおいて利用可能なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供システムであって、
前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供する提供手段を備え、
前記提供手段は、前記使用期限の経過後における、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、
オブジェクト提供システム。
【請求項21】
所定サービスにおいて利用可能な仮想的なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供方法であって、
コンピュータが、
前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供し、
前記使用期限の経過後における、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、
オブジェクト提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、オブジェクト提供システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤがゲーム内で使用するアイテムを取得し、取得したアイテムを活用して対戦を行うゲームがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームのアイテム等のような仮想的なオブジェクトをユーザが取得して使用するサービスにおいては、オブジェクトを試用してから購入するかどうかを決めたいユーザもいれば、初めからオブジェクトを制限なく使用したいユーザもいる。多様なオブジェクトの提供態様が実現できれば、ユーザの興趣性が向上する。
そこで、本発明の目的は、仮想的なオブジェクトをユーザに提供するサービスにおいてユーザの興趣性を向上させる情報処理装置、プログラム、オブジェクト提供システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、所定サービスにおいて使用可能なオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にてユーザに提供する提供手段、を備え、前記提供手段は、前記使用期限が経過した第1態様によるオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを提供可能に制御する、情報処理装置である。
【0006】
本発明の一態様は、コンピュータを、所定サービスにおいてユーザに提供されたオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にて使用可能に制御する制御手段、として機能させ、前記制御手段は、前記使用期限が経過した第1態様のオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを使用可能に制御する、プログラムである。
【0007】
本発明の一態様は、所定サービスにおいて利用可能なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供システムであって、前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供する提供手段を備え、前記提供手段は、前記使用期限の経過後における、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、オブジェクト提供システムである。
【0008】
本発明の一態様は、所定サービスにおいて利用可能な仮想的なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供方法であって、コンピュータが、前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供し、前記使用期限の経過後における、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、オブジェクト提供方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、仮想的なオブジェクトをプレイヤに提供するサービスにおいてプレイヤの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は本実施の形態におけるオブジェクト提供システムの概略図である。
【
図2】
図2は端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
【
図3】
図3は第1態様にて提供されたゲームカードが第2態様のゲームカードに変更される例を説明するための図である。
【
図4】
図4は端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は端末1の各データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
【
図7】
図7はゲームサーバ2の各データベースの一例を示す図である
【
図8】
図8は本実施形態のシステムにより提供されるゲームサービスにユーザ登録をする場面のシステム動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図9】
図9はメニュー画面の「ゲームカード取得」ボタンが押下された場合のシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図14】
図14はメニュー画面の「対戦プレイ」ボタンが押下された場合のシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図16】
図16は取得対象カード判定処理のフローチャートである。
【
図17】
図17は第2実施形態においてメニュー画面の「ゲームカード取得」ボタンが押下された場合のシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図19】
図19は第1及び第2実施形態の変形例1の提供数管理テーブルを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<本発明の第1実施形態>
本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、所定のサービスにおいて仮想的なオブジェクトをユーザに提供するシステムに関する。本実施の形態の所定のサービスは、インターネット等を用いたネットワークサービスによって実現されるサービスであり、例えば、仮想的なオブジェクト(例えば、ゲームカード)を用いたゲームでもよく、仮想的なオブジェクト(例えば、ディスプレイ)を用いたメタバースのような仮想空間でもよい。以下、本実施形態は、所定のサービスがゲームである例を説明する。
【0012】
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステムは、ユーザの端末1と、ゲームサーバ2と、を備えて構成される。端末1とゲームサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。
【0013】
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0014】
端末1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ2とデータ通信を行うことができる。端末1は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、パソコン、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。
【0015】
図2は端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図2に示すように、端末1は、ディスプレイ11と、ディスプレイ11と一体構成されるタッチ操作パネル12と、内蔵されたスピーカ13と、カメラ14と、を備える。また、端末1には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル12のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0016】
ゲームサーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理、端末1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。また、ゲームサーバ2は、個別に設置されている必要はなく、クラウドシステムの中に他のサーバと混在していても良い。
【0017】
本実施形態では、このようなシステム構成により、ゲームサーバ2及び通信回線Nを介して、端末1を利用するプレイヤ間での対戦ゲームが実現可能に構成される。対戦ゲームは、他のプレイヤを対戦相手とする対戦ゲームだけでなく、コンピュータによるノンプレイヤキャラクタを対戦相手とする対戦ゲームも含む。また、プレイヤ間の対戦ゲームに限られるものではなく、1人用に構成されたゲームを含む。
【0018】
本実施形態のゲームの概要について説明する。
本実施形態のゲームでは、ユーザに仮想的なオブジェクトを提供し、ユーザはオブジェクトを使用してゲームを行う。本実施形態におけるオブジェクトは仮想的な物品であり、無体物である。オブジェクトは、ゲームカードに限られることなく、仮想的な物品であればよい。例えばフィギュア等の造形物であってもよい。
以下の説明では、仮想的な物品としてゲームカードを用いるゲームを例に説明する。
【0019】
本実施形態のゲームでは、仮想的なオブジェクト(ゲームカード)は、使用期限が設定される第1態様と、使用期限が設定されない第2態様と、のいずれかの態様にてユーザに提供される。第1態様による提供は無償であり、第2態様による提供は有償である。第1態様によるゲームカードと第2態様によるゲームカードは、ゲーム内において同一の機能や効果を有するゲームカードとして取り扱われる。例えば、第1態様のゲームカードと第2態様のゲームカードとは、同一のキャラクター情報を持つゲームカードである。第2態様にて提供されたゲームカードは使用期限が無いため、継続した使用が可能である。第1態様にて提供されたゲームカードはその使用期限が経過すると使用不可能となる。第1態様によるゲームカードの使用期限は、ゲームカードのレンタル期間と表現することもできる。第1態様にて提供されるゲームカードには所定のレンタル期間が設定されているともいえる。
【0020】
第1態様にて提供されたゲームカードについては、第2態様によるゲームカードの提供の代価の支払いが決済されたことを条件として、第2態様のゲームカードに変更され、第2態様のゲームカードとして使用可能となる。第2態様のゲームカードから第1態様のゲームカードへの変更することはできない。
【0021】
例えば
図3に示すように、第1態様にて提供されたゲームカードAについて、使用期限が経過する前に代価の支払いの決済が完了すると、それ以降、ゲームカードAは、第2態様によるゲームカードA、すなわち、使用期限が無いゲームカードAとして継続して使用可能となる。また、第1態様にて提供されたゲームカードAについて、使用期限が経過したことにより使用できなくなっても、その後に代価の支払いの決済を完了すれば、それ以降、ゲームカードAは、第2態様によるゲームカードAとして使用可能となる。
【0022】
本実施形態ではプレイヤが取得した複数のゲームカードを用いて対戦を行うゲームを例に説明するが、ゲームの内容はこれに限定されず、ゲームカード(オブジェクト)を使用するものであれば、どのようなものであってもよい。本実施形態のゲームは無償で提供される。しかし、これに限定されず有償であってもよい。
【0023】
本実施形態では、ゲームで使用される複数種類のゲームカードには、異なる種類のキャラクターがそれぞれ対応付けられている。対戦の結果に応じて、対戦に使用されたゲームカードに対応付けられているキャラクターのパラメータ(経験値やレベル等)が変化する。
本実施形態では、第1態様で提供されたゲームカードが、第2態様による代価の支払いの決済の完了を条件として、第2態様のゲームカードとして使用可能となった場合、ゲームカードに対応付けられているキャラクターのパラメータをそのまま引き継ぐことができる。これは、ゲームというサービスにおいて、サービスに使用されたオブジェクト(ゲームカード)に与えられた価値(キャラクターのパラメータ)を引き継ぐともいえる。これにより、ユーザは、第1態様のゲームカードをゲームで使用することにより増加したキャラクターの経験値やレベル等を、第2態様のゲームカードに変更した後も失うことなく使用できる。但し、本実施形態では、使用期限が経過した第1態様のゲームカードについては、使用期限の経過後の所定期間(猶予期間、第1期間)内に第2態様による提供に対応する代価が決済された場合にのみ、ゲームカードに対応付けられているキャラクターのパラメータが引き継がれる。猶予期間(第1期間)の経過後に代価が決済されても、第2態様のゲームカードとして使用可能にはなるが、ゲームカードに対応付けられていたキャラクターのパラメータは引き継がれず、初期値に設定される。
【0024】
次に、各装置の構成を説明する。
[端末1の構成]
図4は端末1の機能構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、端末1は、操作入力部21と、読取部22と、表示部23と、音出力部24と、通信部25と、記憶部26と、処理部27と、を備える。
【0025】
操作入力部21は、ユーザがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部27に出力する。操作入力部21の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。操作入力部21は、
図2のスマートフォンの例では、タッチ操作パネル12に該当する。
【0026】
読取部22は、撮像素子等から成る撮影装置である。読取部22は、
図2のスマートフォンの例では、カメラ14に該当する。
【0027】
表示部23は、画像生成部41から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。表示部23の機能は、例えば、液晶等のフラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。表示部23は、
図2のスマートフォンの例では、ディスプレイ11に該当する。
【0028】
音出力部24は、音生成部42から入力される音信号に基づいてゲームに関する効果音等を音出力するためのものである。音出力部24は、
図2のスマートフォンの例では、スピーカ13に該当する。
【0029】
通信部25は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部25の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0030】
記憶部26には、端末1を動作させ、端末1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部26は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリを使用したソリッドステートドライブ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0031】
記憶部26には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、端末1のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部27を後述するゲーム演算部40として機能させるためのプログラムである。また、記憶部26には、ゲームを実行するために必要なデータベースが格納される。プログラム及びゲームを実行するために必要なデータベースは、プレイヤがアカウント登録を済ませるとゲームサーバ2又は他のアプリ配信サーバ等から配信される。
【0032】
記憶部26には、ゲームカードデータベース(DB1)と、取得情報データベース(DB2)と、が格納されている。
図5は、各データベースの一例を示す図である。
【0033】
図5のゲームカードDB1は、カードIDに、ゲームカード画像と、キャラクター情報と、代価と、が関連付けられて記憶されている。カードIDは本ゲームで提供可能なゲームカードの識別番号である。ゲームカード画像は、ゲームで使用されるゲームカードの画像である。キャラクター情報は、ゲームカードに対応付けられたキャラクターに関する各種情報(キャラクターID、キャラクター名、属性、パラメータ初期値等)である。代価は、第2態様によるゲームカードの提供の代価である。
【0034】
図5の取得情報DB2は、カードIDに、提供フラグと、提供態様と、使用期限と、パラメータ情報と、が関連付けられて記憶されている。カードIDは本ゲームで提供可能なゲームカードの識別番号である。提供フラグは、ユーザに提供されたゲームカードには提供フラグ(“1”)が立てられる。提供態様は、提供されたゲームカードが第1態様と第2態様のいずれの提供態様によるものであるかを示す情報である。使用期限は、第1態様にて提供されたゲームカードの使用期限である。パラメータ情報は、ゲームカードに対応付けられているキャラクターのパラメータ(経験値、レベル)である。
【0035】
処理部27は、記憶部26に格納されているプログラムやデータ、操作入力部21、読取部22からの各種入力信号等に基づいて、端末1の動作を統括的に制御する。処理部27の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部27は、主な機能部として、ゲーム演算部40と、画像生成部41と、音生成部42と、通信制御部43とを備える。
【0036】
ゲーム演算部40は、本実施形態のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部41や音生成部42に出力する。ゲーム演算部40は、ゲーム管理部50と、ゲーム実行部51と、カード管理部52と、を備える。
【0037】
ゲーム管理部50は、データベースの更新等を行い、ゲーム全体を管理する。
ゲーム実行部51は、ゲームカードを使用した対戦ゲームをゲームサーバ2との通信により実行する。対戦ゲームでは、対戦に先立って、対戦に使用する一群のゲームカードをユーザが登録する。ゲームカードの登録後、対戦プレイは、登録された一群のゲームカードが所定のゲームフィールド中で対戦行動をとりながら進行する。対戦プレイは、登録されたゲームカードに対してなされた操作入力と、ゲームカードのキャラクターのパラメータとに基づいて制御される。そして、プレイヤ間で勝敗が決定すると対戦が終了する。対戦の終了後に、対戦の結果に応じて、対戦に使用されたゲームカードに対応付けられたキャラクターのパラメータ等が更新される。
カード管理部52は、ゲームサーバ2との通信により、ゲームにおけるゲームカードに関する各種処理を行う。ゲームカードに関する各種処理は、ユーザがゲームカードを取得するための処理、対戦において使用されるゲームカードを登録する処理を含む。これらの処理の詳細については後述する。
【0038】
画像生成部41は、ゲーム演算部40の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を表示部23に出力する。画像生成部41の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0039】
音生成部42は、ゲーム演算部40の処理結果に基づいてゲームに関する効果音やBGM、操作補助情報の音声情報、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部34に出力する。音生成部42の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0040】
通信制御部43は、ゲームサーバ2とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0041】
[ゲームサーバ2の構成]
ゲームサーバ2について説明する。
図6はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。ゲームサーバ2は、記憶部60と、通信部61と、処理部62と、を備える。
【0042】
記憶部60は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現され、システムプログラムと、機能プログラムとが格納される。システムプログラムは、コンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。機能プログラムは、処理部62を、ゲームを管理する機能をさせるためのプログラムである。
【0043】
本実施の形態において、記憶部60には、ユーザデータベース10(DB10)と、ゲームカードデータベース11(DB11)と、提供管理データベース12(DB12)が格納される。
図7はゲームサーバ2の各データベースの一例を示す図である。
【0044】
ユーザDB10は、ユーザを管理するためのデータベースである。ユーザ管理DB10には、ユーザIDと関連付けて、ユーザ名、決済情報等が記憶されている。決済情報は、オブジェクトの代価の支払いの決済に関する情報である。本実施形態では、オブジェクトの決済はゲーム内通貨を用いて行われる。決済情報には、ユーザが保有するゲーム内通貨の通貨額が記憶されるものとする。各ユーザの通貨額はユーザ登録時には初期値(例えば、“0”や、ユーザ登録によりゲームサービスよりボーナスとして付与される額等)が設定され、その後、所定の課金処理(チャージ)によって課金されるものとする。
【0045】
ゲームカードDB11は、ゲームにおいて提供可能なゲームカードに関する情報のデータベースであり、端末1のゲームカードDB1(
図5)と同様の構成を有する。ゲームカードDB11は、カードIDに、ゲームカード画像と、キャラクター情報と、第2態様にて提供を受けるための代価と、が関連付けられて記憶されている。
【0046】
提供管理DB12は、各ユーザの端末1の取得情報DB2(
図5)のデータを、本システムにユーザ登録した全ユーザについて記憶するデータベースである。提供管理DB12は、本ゲームで提供可能なゲームカードのカードIDに、提供フラグと、提供態様と、使用期限と、パラメータ情報と、が関連付けられて、ユーザID毎に記憶されている。
【0047】
通信部61は、端末1との通信を実行するためのものである。通信部61は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部61の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0048】
処理部62は、記憶部60に格納されるプログラムやデータに基づいて、ゲームサーバ2の動作を統括的に制御する。処理部62の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部62は、主な機能部として、ゲーム管理部70と、ユーザ管理部71と、カード使用制御部72と、ゲームカード提供部73と、を備える。
【0049】
ゲーム管理部70は、本システムが提供するゲームサービス全体を管理する。
ユーザ管理部71は、ユーザDB10を管理し、データベースの更新等を行う。ユーザ管理部71は、ユーザ登録処理等を行う。
【0050】
ゲーム実行制御部72は、端末1との通信により対戦処理を行う。対戦プレイを開始する前に、ユーザにより登録された対戦に使用するゲームカードのうち、第1態様のゲームカードについて使用期限をチェックし、使用期限が経過している第1態様のゲームカードの使用を不可能とする。ゲームカードの使用期限をチェックする処理の詳細については後述する。ゲーム実行制御部72は、対戦結果に基づいて、提供管理DB12における、対戦に使用されたキャラクターのパラメータ等を更新し、更新したパラメータ等の情報を端末1に送信する。
【0051】
ゲームカード提供部73は、ゲームカードDB11、提供管理DB12を管理し、各データベースの更新等を行う。ゲームカード提供部73は、ユーザから要求されたゲームカードを提供する処理を行う。ゲームカード提供部73は、要求されたゲームカード(カードIDにより特定される)について、要求元のユーザに対する提供状況が、次の(1)~(3)のいずれに該当するかを、提供管理DB12を用いて判別する。
(1)提供していない。
(2)第1態様で提供している。
(3)第2態様で提供している。
上記(1)の場合には、ゲームカード提供部73は、第1態様と第2態様のいずれの態様でも提供可能である旨のメッセージをユーザの端末1に送信して表示させ、所望の提供態様をユーザに選択させる。そして、選択された態様にてゲームカードを提供する処理を行う。なお、この場合、ゲームカード提供部73は、第1態様による提供を推奨する提示を端末1に対して行ってもよい。
上記(2)の場合には、ゲームカード提供部73は、第2態様による提供のみを可能とする。本実施形態では、第1態様のゲームカードが提供されたユーザに、同一種類の第1態様のゲームカードを提供しない。このため、同一のキャラクターの第1態様のゲームカードが同一ユーザに複数枚提供されることはない。第2態様によるゲームカードの代価の支払いの決済の完了を条件として、第1態様で提供されたゲームカードを、第2態様のゲームカードに変更することにより、第2ゲームカードをユーザに提供する処理を行う。代価の支払いの決済の完了が、提供されていた第1態様のゲームカードの使用期限内、または、使用期限経過後の所定の猶予期間内であれば、ゲームカードのパラメータ情報を引き継ぐようにする。
上記(3)の場合には、ゲームカード提供部73は、要求されたゲームカードは既に提供済である旨のメッセージをユーザの端末1に送信して表示させる。この場合、ゲームカードを提供する処理は行わない。
このようにして、同一種類のゲームカード(同一のカードIDを有するゲームカード)について、第1態様のゲームカードと第2態様のゲームカードの双方が同一ユーザにより同時に使用できないようにする。ゲームカードを提供する処理の詳細については後述する。
【0052】
<実施の形態の動作>
次に、本実施の形態のゲームシステムの動作を説明する。
初めに、本システムにより提供されるゲームサービスにユーザAがユーザ登録をする場面のシステム動作について、
図8のシーケンス図を参照して説明する。
ユーザAの端末1においてゲームアプリケーションが初めに起動されると、ゲーム管理部50は、ユーザ登録に必要な情報(例えば、ユーザAのユーザ名等)の入力を受け付け(Step 101)、入力された情報をユーザ登録要求ともにゲームサーバ2に送信する(Step 102)。ゲームサーバ2のユーザ管理部71は、端末1からユーザ登録要求を受信すると、受信したユーザAのユーザ名等の情報を、新規に取得したユーザAのユーザIDとともにユーザDB10に登録する(Step 103)。登録完了後、ユーザ管理部71は、ユーザ登録完了通知をユーザAのユーザIDとともに端末1に送信する(Step 104)。端末1のゲーム管理部50は、受信したユーザIDを記憶し、ユーザ登録が完了した旨の表示を行う(Step 105)。
以上により、ユーザAは本システムにより提供されるゲームを実行可能となる。
【0053】
ユーザ登録完了後にユーザAの端末1でゲームアプリケーションが起動されると、端末1のゲーム管理部50は、ユーザIDを用いてログインした後にゲームのメニュー画面を表示する。メニュー画面は、例えば、「ゲームカード取得」、「対戦プレイ」、「ゲーム終了」等のメニューボタンが表示される。
【0054】
端末1に表示されたメニュー画面において、「ゲームカード取得」のボタンがユーザAにより押下された場合のシステムの動作について
図9のシーケンス図を参照して説明する。
メニュー画面の「ゲームカード取得」のボタンが押下されると(Step 110)、端末1のカード管理部52は、ゲームカードDB1、取得情報DB2を用いて、本ゲームで提供可能なゲームカードの一覧を表示し(Step 111)、ユーザAが取得したいゲームカードを選択する入力を受け付ける(Step 112)。ゲームカードの一覧の表示は、取得していないゲームカードと取得しているゲームカードが区別できるように表示してもよい。さらに、取得済のゲームカードについて、提供態様が第1態様と第2態様のいずれであるかを示すようにしてもよい。ゲームカードの一覧を表示して、取得対象のゲームカードの選択入力を受け付けるカード選択画面を
図10に例示する。
【0055】
カード管理部52は、カード選択画面においてユーザAにより選択されたゲームカードのカードID(
図10の例では“1002”)とユーザAのユーザIDとを提供要求とともにゲームサーバ2に送信する(Step 113)。
ゲームサーバ2のゲームカード提供部73は、提供要求を受信すると、要求されたゲームカードをユーザAに提供するためのカード提供処理を実行する(Step 114)。カード提供処理の詳細なフローは後述する。
カード提供処理(Step 114)において、ゲームサーバ2は、要求されたゲームカードをユーザAに提供するために更新された提供管理DB12の更新データ(この例では、ユーザAのカードID“1002”に対応するデータ)をユーザAの端末1に送信する。
端末1のカード管理部52は、受信した更新データで、取得情報DB2を更新する(Step 115)。これにより、ユーザAにカードID“1002”のゲームカードが提供される。
以上、ゲームカードがユーザAに提供される場合のシステム動作について説明した。
【0056】
続いて、上記Step 114のカード提供処理の詳細を
図11のフローチャートを用いて説明する。
ゲームサーバ2のゲームカード提供部73は、ユーザAの端末1から提供要求を受信すると、提供管理DB12から、受信したユーザAのユーザIDとカードID(“1002”)とに対応する「提供フラグ」と「提供態様」とのデータを取得する(Step 201)。
取得した「提供フラグ」が“0”の場合(Step 202)、ゲームカード提供部73は、提供態様の選択を受け付ける提供態様選択画面のデータをユーザAの端末1に送信して、提供態様の選択を受け付ける(Step 203)。提供態様選択画面を
図12に例示する。端末1から受信した選択内容が「第1態様による提供」の場合(Step 204)、ゲームカード提供部73は、提供管理DB12の、ユーザAのユーザIDと要求されたカードID(“1002”)に対応する各データ項目を更新する(Step 205)。ここでは、「提供フラグ」を“1”、「提供態様」を“第1態様”、「使用期限」を所定の使用期限日(例えば現在日付から1か月後の日付等)、パラメータ情報を初期値でそれぞれ更新する。ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において更新したデータをユーザAの端末1に送信する(Step 206)。
上述したように、ユーザAの端末1側では、取得情報DB2がゲームサーバ2からの更新データで更新される。これにより、ユーザAに、カードID(“1002”)が第1態様にて提供される。
【0057】
なお、
図11のカード提供処理のStep 204において、端末1から受信した選択内容が「第2態様による提供」の場合、ゲームカード提供部73は、第2態様による提供のための決済処理を行う(Step 207)。決済処理では、ゲームカード提供部73は、例えば、ユーザDB10のユーザAの決済情報(ゲーム内通貨額)を、ゲームカードDB11に設定されている、カードID(“1002”)に対応する「代価」の値を差し引いて更新する。代価の支払いの決済完了後、ゲームカード提供部73は、提供管理DB12における、ユーザAのユーザIDと要求されたカードID(“1002”)に対応する各データ項目を更新する(Step 209)、ここでは、「提供フラグ」を“1”、「提供態様」を“第2態様”、「使用期限」を“無し”、パラメータ情報を初期値でそれぞれ更新する。ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において更新したデータをユーザAの端末1に送信する(Step 206)。
上述したように、ユーザAの端末1側では、取得情報DB2がゲームサーバ2からの更新データで更新される。これにより、ユーザAに、カードID(“1002”)が第2態様にて提供される。
【0058】
なお、
図11のカード提供処理のStep 202において、提供管理DB12から取得した「提供フラグ」が“1”であると判定され、続いてStep 208において、取得した「提供態様」が“第1態様”と判定された場合、すなわち、既に第1態様にて提供されているゲームカードについてユーザの端末1から取得要求を受信した場合(Step 208)、提供管理DB12の「提供態様」を第1態様から第2態様に変更して第2態様のゲームカードをユーザに提供する提供態様変更処理を行う(Step 210)。なお、提供態様変更処理の詳細は後述する。ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において更新したデータをユーザAの端末1に送信する(Step 206)。
ユーザAの端末1側では、取得情報DB2がゲームサーバ2からの更新データで更新される。これにより、ユーザAに、カードID(“1002”)が第2態様にて提供される。
【0059】
また、Step 202において、提供管理DB12から取得した「提供フラグ」が“1”であると判定され、続いてStep 208において、取得した「提供態様」が“第2態様”と判定された場合、すなわち、既に第2態様にて提供されているゲームカードについてユーザの端末1から取得要求を受信した場合には、既に取得済である旨のエラーメッセージを端末1に送信する(Step 211)。
【0060】
続いて、上記Step 210の提供態様変更処理の詳細を
図13のフローチャートを用いて説明する。
ゲームカード提供部73は、取得要求のゲームカードが既に第1態様で提供されているため、第2態様による提供となることをユーザに確認するための確認画面データを端末1に送信する(Step 221)。確認画面には、例えば、指定されたゲームカードは既に第1態様で提供されている旨のメッセージと、第2態様による提供を受けるか否かを選択するボタンと、が表示される。確認画面において第2態様による提供を選択するボタンが押下されることにより端末1から送信される、第2態様による提供要求を受信すると(Step 222)、ゲームカード提供部73は、第2態様による提供のための決済処理を行う(Step 223)。代価の支払いの決済の完了後、提供管理DB12において、要求元のユーザのユーザIDと要求されたカードIDに対応して記憶されている「使用期限」を取得し(Step 224)、使用期限経過前、又は、現時点が猶予期間内であるかを判定する(Step 225)。使用期限経過前、又は、現時点が使用期限経過後の猶予期間内(例えば、使用期限経過直後から2週間以内等)である場合、ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において、要求元のユーザのユーザIDと要求されたカードIDに対応する「パラメータ情報」は変更せずに、「提供態様」を“第2態様”、「使用期限」を“無し”で更新する(Step 226)。これにより、パラメータ情報は、第1態様のときのものが引き継がれることとなる。ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において更新したデータをユーザの端末1に送信する(Step 227)。
【0061】
また、Step 225において、使用期限経過前、又は、現時点が使用期限経過後の猶予期間内、に該当しないと判定された場合、ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において、要求元のユーザのユーザIDと要求されたカードIDに対応する「パラメータ情報」を初期値、「提供態様」を“第2態様”、「使用期限」を“無し”で更新する(Step 228)。この場合、パラメータ情報は引き継がれずに初期化される。ゲームカード提供部73は、提供管理DB12において更新したデータをユーザの端末1に送信する(Step 227)。
以上、カード提供処理について説明した。
【0062】
次に、端末1に表示されたメニュー画面において、「対戦プレイ」のボタンがユーザBにより押下された場合のシステムの動作について
図14のシーケンス図を参照して説明する。
メニュー画面の「対戦プレイ」のボタンが押下されると(Step 301)、ユーザBの端末1のゲーム実行部51は、取得情報DB2において提供フラグが“1”のゲームカードのカードIDを全て取得し(Step 302)、取得したカードIDに対応するゲームカードの情報(例えば、ゲームカード画像等)をゲームカードDB1を用いて表示し、ゲームカードの選択入力を受け付ける(Step 303)。選択入力を受け付ける受付画面には、対戦に使用する所定数のゲームカードの選択を促すメッセージも表示してもよい。受付画面を
図15に例示する。
【0063】
ゲーム実行部51は、受付画面の決定ボタンが押下される等して、ユーザBによるゲームカードの選択が完了すると、ユーザBのユーザIDと、選択されたゲームカードのカードIDと、を対戦プレイ要求とともにゲームサーバ2に送信する(Step 304)。
ゲームサーバ2のゲーム実行制御部72は、対戦プレイ要求を受信すると、ユーザBの端末1から受信したカードIDの中に、第1態様により提供され、使用期限が経過しているゲームカードのカードIDの有無を判定する使用判定処理を行う(Step 305)。具体的には、提供管理DB12において、受信したユーザBのユーザIDと受信したカードIDに対応する「提供態様」の値が“第1態様”のものがあるかを検索する。そして、「提供態様」が“第1態様”のものがあれば、それに対応する「使用期限」の値を提供管理DB12から取得して、取得した使用期限が経過しているか否かを判定する。ゲーム実行制御部72は、使用判定処理の結果を示すメッセージを端末1に送信する(Step 306)。
【0064】
端末1のゲーム実行部51は、受信したメッセージを表示する(Step 307)。判定結果が正常(使用期限を経過しているものがない)の場合、例えば、選択されたゲームカードは適正であり、対戦を開始する旨のメッセージがゲームサーバ2から送信されてもよい。また、判定結果がエラー(使用期限が経過しているものがある)の場合、例えば、使用期限が経過しているゲームカードのカードID等を通知し、対戦に使用するカードの再選択を促すメッセージがゲームサーバ2から送信され、端末1に表示される。判定結果がエラーの場合は、例えば、メッセージの表示画面(エラー画面)にカード再選択ボタンを表示し、カード再選択ボタンが押下されたことに応じてStep 302に戻り、対戦に使用するゲームカードを再選択できるようにしてもよい。また、エラー画面において、使用期限が経過しているゲームカードについて、第2態様による提供を勧めるメッセージと、カードの提供を受けるための画面(
図10又は
図12)に遷移するボタンとを表示するようにしてもよい。
【0065】
ゲームサーバ2のゲーム実行制御部72は、端末1との通信により対戦を実行する(Step 308)。対戦の終了後、ゲームサーバ2のゲーム実行制御部72は、対戦結果に基づいて、対戦に使用されたユーザBのゲームカードについて、提供管理DB12において、カードIDに対応付けられているパラメータ情報を更新し、カードIDとともに更新データをユーザBの端末1に送信する(Step 309)。ユーザBの端末1のゲーム管理部50は、カードIDとパラメータ情報の更新データを受信し、取得情報DB2において、受信したカードIDに対応するパラメータ情報を更新する(Step 310)。
これにより、ユーザBが、ゲームカードを用いた対戦を行い、対戦結果に基づいて、ユーザBのゲームカードのパラメータ情報が更新される。
【0066】
本実施の形態は、オブジェクトをユーザに提供する所定のサービスにおいて、オブジェクトを、使用期限の有る第1態様と、使用期限の無い第2態様と、のいずれかによって提供可能とする。また、第1態様にて提供されたオブジェクトの使用期限が経過することによりそのオブジェクトが使用不可となった後であっても、代価の支払いの決済が完了することにより、そのオブジェクトが、第2態様にて提供されたオブジェクトとして提供される。例えば、使用期限が経過した後の猶予期間(第1期間)において、代価の支払いの決済が完了すれば、使用期限中に所定のサービスから第1態様のオブジェクトに付与された価値を第2態様のオブジェクトに引き継がせてもよい。これにより、多様なオブジェクトの提供態様が実現できるため、ユーザの興趣性が向上する。
【0067】
なお、第2態様によるゲームカードの代価の決済方法については、ゲーム内通貨を例に説明したが、これに限定されず、現金、クレジット、チケット等、他の決済方法により決済してもよい。
【0068】
また、第1態様のゲームカードのパラメータ情報が引き継がれるための、第2態様の代価の支払いの決済の猶予期間については、使用期限経過直後(使用可能期間終了時)から開始されてもよく、また、使用期限経過直後から所定期間が経過した後から開始されてもよい。
【0069】
<本発明の第2の実施形態>
ユーザがゲームカードを取得する場面において、端末1が、取得対象としてユーザにより選択されたゲームカードが未取得のカードであるか否かを判定し、未取得の場合には、いずれの提供態様によるゲームカードを取得するかをユーザに選択させるようにしてもよい。この場合、端末1は、第1実施形態で説明した
図9のシーケンス図が示すシステム動作において、Step 113の代わりに、次に示す取得対象カード判定処理を行う。
【0070】
取得対象カード判定処理について
図16のフローチャートを用いて説明する。
端末1のゲームカード管理部52は、カード選択画面において選択されたゲームカードのカードIDに対応する「提供フラグ」を取得情報DB2から取得する(Step 401)。
ゲームカード管理部52は、取得した「提供フラグ」を判別する(Step 402)。
Step 402において、「提供フラグ」が“0”と判別された場合、すなわち、選択されたゲームカードが未取得である場合、ゲームカード管理部52は、提供態様の選択を受け付ける提供態様選択画面(
図12参照)を表示部23に表示して、提供態様の選択を受け付ける(Step 403)。
【0071】
提供態様選択画面において、ユーザにより選択された提供態様が「第1態様による提供」の場合(Step 404)、ゲームカード管理部52は、取得対象のゲームカードのカードIDと、ユーザのユーザIDと、選択された提供態様「第1態様」とを、提供要求とともにゲームサーバ2に送信する(Step 405)。
また、提供態様選択画面において、ユーザにより選択された提供態様が「第2態様による提供」の場合(Step 404)、ゲームカード管理部52は、取得対象のゲームカードのカードIDと、ユーザのユーザIDと、選択された提供態様「第2態様」とを、提供要求とともにゲームサーバ2に送信する(Step 406)。
【0072】
また、Step 402において、「提供フラグ」が“1”と判別された場合、すなわち、選択されたゲームカードが取得済である場合、ゲームカード管理部52は、カード選択画面において選択されたゲームカードのカードIDに対応する「提供態様」を取得情報DB2から取得し(Step 410)、取得した「提供態様」が“第1態様”と“第2態様”のいずれであるかを判定する(Step 411)。
【0073】
Step411において「提供態様」が“第1態様”であると判定された場合、ゲームカード管理部52は、選択されたゲームカードが既に第1態様で提供されているため、第2態様による提供となることをユーザに確認するための確認画面を表示部23に表示する(Step412)。確認画面には、例えば、指定されたゲームカードは既に第1態様で提供されている旨のメッセージと、第2態様による提供を受けるか否かを選択するボタンと、が表示される。確認画面において第2態様による提供を選択するボタンが押下されると(Step 413)、ゲームカード管理部52は、取得対象のゲームカードのカードIDと、ユーザのユーザIDと、選択された提供態様「第2態様」とを、提供要求とともにゲームサーバ2に送信する(Step 406)。
【0074】
また、Step411において「提供態様」が“第2態様”であると判定された場合、すなわち、既に第2態様にて提供されているゲームカードがユーザにより取得対象として選択された場合には、既に取得済である旨のエラーメッセージを表示部23に送信する(Step 414)。この場合、提供要求は送信されないため、
図9のシーケンス図におけるStep 114以降の処理は実行されずに終了する。
以上、取得対象カード判定処理について説明した。
【0075】
本実施形態では、ゲームサーバ側の提供処理(
図11)におけるStep203の処理は不要となり、端末から提供要求とともに受信した「提供態様」の情報に基づいて、Step204以降の処理を進めることができる。また、Step208とStep211は不要となり、Step202で「提供フラグ」が“1”と判定された場合、Step210に処理を進めることができる。
【0076】
また、本実施形態では、対戦プレイが実行される場面において、ゲーム(対戦)で使用されるゲームカードの使用期限の判定(使用判定処理)を端末1のカード管理部52が行う。この場合のシステムの動作について
図17のシーケンス図を参照して説明する。なお、第1実施形態の
図14のシーケンス図に示すシステムと同じ処理については同じステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0077】
メニュー画面の「対戦プレイ」のボタンが押下されると(Step 301)、ユーザの端末1のゲーム実行部51は、取得情報DB2において提供フラグが“1”のゲームカードのカードIDを全て取得し(Step 302)、取得したカードIDに対応するゲームカードの情報(例えば、ゲームカード画像等)をゲームカードDB1から取得して、受付画面(
図15参照)に表示し、ゲームカードの選択入力を受け付ける(Step 303)。受付画面には、対戦に使用する所定数のゲームカードの選択を促すメッセージも表示してもよい。
【0078】
ゲーム実行部51は、受付画面の決定ボタンが押下される等して、ユーザによるゲームカードの選択が完了すると、選択されたゲームカードがゲームにおいて使用可能であるかを判定する使用判定処理を行う(Step 501)。
使用判定処理の判定結果が正常の場合、ゲーム実行部51は、ユーザのユーザIDと、選択されたゲームカードのカードIDと、を対戦プレイ要求とともにゲームサーバ2に送信する(Step 304)。
ゲームサーバ2のゲーム実行制御部72は、対戦プレイ要求を受信すると、端末1との通信により対戦を実行する(Step 308)。対戦の終了後、ゲームサーバ2のゲーム実行制御部72は、対戦結果に基づいて提供管理DB12のパラメータ情報等を更新し、更新データを端末1に送信する(Step 309)。端末1のゲーム管理部50は、更新データを受信し、取得情報DB2のパラメータ情報等を更新する(Step 310)。
【0079】
Step 501の使用判定処理を
図18のフローチャートを用いて説明する。
ゲーム実行部51は、受付画面で選択された全てのゲームカードについて、カードIDに対応する「提供態様」を取得管理DB2から取得し(Step 601)、取得した「提供態様」に“第1態様”があるかを判定する(Step 602)。取得した「提供態様」に“第1態様”があれば、「提供態様」が“第1態様”のカードIDに対応する「使用期限」の値を取得管理DB2から取得し(Step 603)、取得した使用期限が経過しているものがあるかを判定する(Step 604)。
【0080】
使用期限が経過しているものがなければ、ゲーム実行部51は、所定の正常処理(例えば、選択されたゲームカードは対戦で使用可能である旨のメッセージを表示する等)を行い(Step605)、本処理を終了する。また、使用期限が経過しているものがあれば、ゲーム実行部51は、所定のエラー処理を行う(Step606)。エラー処理では、例えば、使用期限が経過しているゲームカードのカードID等ともに、使用期限が過ぎている旨のエラーメッセージを表示するエラー画面を表示部23に表示する。エラー画面に、対戦に使用するカードの再選択を促すメッセージと、カード再選択ボタンとを表示し、カード再選択ボタンが押下されたことに応じてStep 302に戻り、対戦に使用するゲームカードを再選択できるようにしてもよい。また、エラー画面において、使用期限が経過しているゲームカードについて、第2態様による提供を勧めるメッセージと、カードの提供を受けるための画面(
図10又は
図12)に遷移するボタンとを表示するようにしてもよい。
【0081】
<第1及び第2実施形態の変形例1>
各ユーザに対する所定期間(第2期間)における第1態様のゲームカードの提供数を所定数以内となるように制限するようにしてもよい。この場合、例えば
図16に示すような、所定期間(第2期間、例えば一ケ月)における、ユーザ毎の第1態様のゲームカードの提供数の累計値を管理する提供数管理テーブルを記憶部60に記憶しておき、ゲームカード提供部73は、第1態様のゲームカードをユーザに提供する際に、提供要求元のユーザのユーザIDに対応する提供数の累計値が所定数以内であるかを判定し、所定数以内であれば提供可能とし、所定数を超えている場合には提供不可能とする。ゲームカード提供部73は、第1ゲームカードを提供した後に、提供数管理テーブルのユーザIDに対応する提供数に1だけ加算する。提供数管理テーブルの各ユーザの提供数の値は、所定期間毎にクリア(“0”)される。
【0082】
<第1及び第2実施形態の変形例2>
ユーザが対戦に使用するゲームカードを登録するときに、いずれの使用を推奨するかをユーザに提示するようにしてもよい。例えば、使用カードを選択する画面に「お勧めボタン」を表示し、ボタンの押下に応答して、ゲームサーバ2のカード使用制御部72が、提供管理DB12を用いて、ユーザに提供されているゲームカードの中から、所定の基準に基づいて、推奨するゲームカードを選択し、選択したカードのカードIDを端末1に送信して表示させてもよい。推奨カードを選択する基準は、次のような例があるが、これらに限定されず、他の基準を用いてもよい。
(1)パラメータ(経験値、レベル)が所定値より高い(又は、最上位から所定数以内)
(2)勝率が所定値より高い(又は、最上位から所定数以内)
(3)第2態様による提供の代価が所定値より高い(又は、最上位から所定数以内)
上記(2)の勝率については、ゲーム管理部70が、本ゲームサービスにユーザ登録している全ユーザの対戦に関する情報から、対戦で勝利した場合に使用された回数をカードの種類(カードID)毎に計数し、使用された回数が所定数以上のカードのリストを生成して記憶部60に記憶するようにしてもよい。そして、ゲーム実行制御部72が、そのリストの中に、ユーザが取得したカードがあるかを検索し、該当するカードを推奨するようにしてもよい。
カード使用制御部72が推奨するゲームカードは、ユーザに提供した第1態様のゲームカードの中から選択されてもよい。またユーザに提供した第1態様のゲームカードと第2態様のゲームカードの中から選択されてもよい。
【0083】
また、ゲームで使用される一組のデッキのゲームカードを推奨するようにしてもよい。この場合、上記の基準により、ゲームカードを、一組を構成する所定数(実施形態の例では3枚)だけ選択し、それらの組み合わせを提示するようにしてもよい。また、ゲーム管理部70が、本ゲームサービスにユーザ登録している全ユーザの対戦に関する情報から、対戦で勝利した場合に使用された回数をデッキ毎に計数し、使用された回数が所定数以上のデッキのリストを生成して記憶部60に記憶するようにしてもよい。そして、使用制御部72が、そのデッキのリストの中に、ユーザが取得したカードから構成できるデッキがあるかを検索し、該当するデッキを構成するカードの組み合わせを推奨するようにしてもよい。
カード使用制御部72が推奨するゲームカードの組み合わせは、ユーザに提供した第1態様のゲームカードの中から選択されてもよい。またユーザに提供した第1態様のゲームカードと第2態様のゲームカードの中から選択されてもよい。
【0084】
また、ユーザに提供された第1態様のゲームカードについて、第2態様のゲームカードに変更して対戦に使用することを推奨するようにしてもよい。この場合、カード使用制御部72は、ユーザが対戦に使用するゲームカードを登録するときに、ユーザに提供された第1態様のゲームカードの中から、所定の基準により、第2態様への変更をユーザに勧めるゲームカードを選択する。そして、選択したゲームカードについて、第2態様への変更を推奨するメッセージと、第2態様のゲームカードの提供を受けるための画面(
図10又は
図12)に遷移するボタンと、を表示するようにしてもよい。第2態様への変更を勧めるゲームカードを選択するための所定の基準は、例えば、(1)使用期限が所定期間内に終了する、(2)対戦における使用頻度が高い等があるが、これらに限定されない。(2)の対戦における使用頻度の情報は、ユーザが対戦で使用したカードの情報を含む対戦履歴データを端末1又はゲームサーバ2が記憶しておき、この対戦履歴データを用いて取得するようにしてもよい。
【0085】
<第1及び第2実施形態の変形例3>
第1の態様の使用期限が近付いてきたら、使用期限が近付いてきたことをユーザに通知するようにしてもよい。所定のタイミング(例えば、ユーザが端末1を用いてゲームにログインしたとき、メニュー画面から「ゲームカード取得」が選択されたとき等)、ゲームサーバ2のゲームカード提供部72が、端末1から受信したユーザIDを用いて、提供管理DB12を参照し、使用期限が所定期間(例えば、3日等)内に終了する第1態様のゲームカードを検索し、該当するゲームカードのカードID等とともに、第2態様による提供を受けることを勧めるメッセージを端末1に送信して表示させてもよい。また、所定のタイミング(例えば、ユーザが端末1を用いてゲームにログインしたとき、メニュー画面から「ゲームカード取得」が選択されたとき等)、端末1のカード管理部52が、取得管理DB2を参照し、使用期限が所定期間(例えば、3日等)内に終了する第1態様のゲームカードを検索し、該当するゲームカードのカードID等とともに、第2態様による提供を受けることを勧めるメッセージを表示部23に表示してもよい。
【0086】
<第1及び第2実施形態の変形例4>
第1態様のゲームカードについては、使用期限経過後から所定期間(猶予期間、第1期間)内に第2態様による代価の支払いの決済の完了を条件として、パラメータが引き継がれることとしているが、猶予期間内において代価の支払いを決済する場合には、使用期限経過前の代価よりも高い第2代価の支払いが必要となるようにしてもよい。
【0087】
<第1及び第2実施形態の変形例5>
第1態様による使用期限が経過したかどうかに関わらず、第1態様のゲームカードについて、代価の支払いの決済の完了を条件として第2態様のゲームカードに変更された場合には、ゲームカードに対応付けられているキャラクターのパラメータが引き継がれるようにしてもよい。
【0088】
<第1及び第2実施形態の変形例6>
上記実施形態では、ユーザに未提供のゲームカードについては、ユーザが提供態様を選択するようにしているが、これに限定されず、ゲームサーバ1のゲームカード提供部73は、同一ユーザに対して、同一種類のゲームカードを提供する場合には、第1態様により提供した後に、第2態様による提供が可能となるように制御してもよい。また、端末1のカード管理部52が、ゲームカードを取得するときに、第1態様による提供を受けているゲームカードのみ、第2態様による提供をゲームサーバ2に要求できるよう制御してもよい。
【0089】
<第1及び第2実施形態の変形例7>
また、使用期限中に第1態様のゲームカードに付与されたパラメータを引き継ぐことが可能なゲームカードの枚数を所定枚数に制限してもよい。例えばパラメータを引き継ぐことが可能なゲームカードの枚数が“5枚”として設定されている場合、ユーザに第1態様で提供されているゲームカードのうち、第1態様による提供日が例えば新しい順に5枚までがパラメータ引き継ぎ可能なカードとして管理される。この場合、提供日から新しい順に6枚目となるカードは、代価を決済することで第2態様により使用することはできるが、パラメータを引き継ぐことはできなくなる。
【0090】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0091】
[付記1]
所定サービスにおいて使用可能なオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にてユーザに提供する提供手段と、
を備え、
前記提供手段は、前記使用期限が経過した第1態様によるオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを提供可能に制御する、
情報処理装置。
【0092】
[付記2]
前記提供手段は、第1態様によるオブジェクトの使用期限が経過した後の第1期間における第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、
付記1に記載の情報処理装置。
【0093】
[付記3]
前記所定のサービスは、ゲームであり、
前記ゲームにおいて、ユーザに提供された第1態様のオブジェクトのいずれの使用を推奨するかを提示する使用提示手段をさらに備える、
付記1又は付記2に記載の情報処理装置。
【0094】
[付記4]
前記使用提示手段は、ユーザに提供された第1態様のオブジェクトについて、いずれのオブジェクトの組み合わせの使用を推奨するかを提示可能に制御する、
付記3に記載の情報処理装置。
【0095】
[付記5]
前記所定のサービスは、ゲームであり、
前記ゲームにおいて、第1態様のオブジェクトと第2態様のオブジェクトのうち、いずれの使用を推奨するかを提示する使用提示手段をさらに備える、
付記1又は付記2に記載の情報処理装置。
【0096】
[付記6]
前記提供手段は、各ユーザに対し、第2期間における第1態様のオブジェクトの提供数を所定数以内となるように制御する、
付記1から付記5のいずれかに記載の情報処理装置。
【0097】
[付記7]
コンピュータを、
所定サービスにおいてユーザに提供されたオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にて使用可能に制御する制御手段、
として機能させ、
前記制御手段は、前記使用期限が経過した第1態様のオブジェクトについて、第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、第2態様のオブジェクトを使用可能に制御する、
プログラム。
【0098】
[付記8]
前記制御手段は、第1態様によるオブジェクトの使用期限が経過した後の第1期間における第2態様に対応する代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを使用可能に制御する、
付記7に記載のプログラム。
【0099】
[付記9]
各オブジェクトには、キャラクターが対応付けられており、
第1態様によるオブジェクトに対応付けられているキャラクターと、第2態様によるオブジェクトに対応付けられているキャラクターと、は同一である
付記7又は付記8に記載のプログラム。
【0100】
[付記10]
前記制御手段は、第1態様にて提供されたオブジェクトの使用期限の経過前、代価の支払いの決済を条件として、第1態様にて提供されたオブジェクトを第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
付記7から付記9のいずれかに記載のプログラム。
【0101】
[付記11]
前記所定サービスにおいて、前記第1態様のオブジェクトは、前記第2態様のオブジェクトと同等に使用可能である、
付記7から付記10のいずれかに記載のプログラム。
【0102】
[付記12]
前記制御手段は、ユーザに提供された第2態様のオブジェクトを第1態様にて使用することを不可能に制御する、
付記7から付記11のいずれかに記載のプログラム。
【0103】
[付記13]
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトと第2態様によるオブジェクトとの双方を同時に使用不可能に制御する、
付記7から付記12のいずれかに記載のプログラム。
【0104】
[付記14]
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトを取得していない場合に、第1態様のオブジェクトを取得可能とする、
付記7から付記13のいずれかに記載のプログラム。
【0105】
[付記15]
前記制御手段は、第1態様により取得したオブジェクトに対応付けられているキャラクターと同一のキャラクターに対応付けられているオブジェクトを第1態様により取得不可能とする、
付記7から付記14のいずれかに記載のプログラム。
【0106】
[付記16]
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトを使用可能とした後に、第2態様によるオブジェクトを使用可能に制御する
付記7から付記15のいずれかに記載のプログラム。
【0107】
[付記17]
前記制御手段は、ユーザがオブジェクトを取得するときに、第1態様によるオブジェクトと第2態様によるオブジェクトとのうち、第1態様によるオブジェクトを優先して提示する、
付記7から付記16のいずれかに記載のプログラム。
【0108】
[付記18]
前記制御手段は、取得したオブジェクトの一覧を、提供態様が第1態様と第2態様とのいずれであるかを示す情報とともに提示する、
付記7から付記17のいずれかに記載のプログラム。
【0109】
[付記19]
第1態様によるオブジェクトの提供は、無償である、
付記7から付記18のいずれかに記載のプログラム。
【0110】
[付記20]
所定サービスにおいて利用可能なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供システムであって、
前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供する提供手段を備え、
前記提供手段は、前記使用期限の経過後における、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、
オブジェクト提供システム。
【0111】
[付記21]
所定サービスにおいて利用可能な仮想的なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供方法であって、
コンピュータが、
前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供し、
前記使用期限の経過後における、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件として、前記使用期限中に前記所定サービスから前記第1態様のオブジェクトに付与された価値を引き継いだ前記第2態様のオブジェクトを提供する、
オブジェクト提供方法。
【0112】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0113】
1 端末
2 ゲームサーバ
50 ゲーム管理部
51 ゲーム実行部
52 カード管理部
70 ゲーム管理部
71 ユーザ管理部
72 カード使用制御部
73 ゲームカード提供部
【手続補正書】
【提出日】2023-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定サービスにおいて使用可能なオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にてユーザに提供する提供手段、
を備え、
前記提供手段は、前記第1態様によるオブジェクトの使用期限の経過後の所定の猶予期間が満了するまでに前記第2態様に対応する代価の支払いの決済が完了したことを条件として、前記所定サービスにおいて前記第1態様のオブジェクトを使用することにより前記所定サービスから価値を付与された前記第1態様のオブジェクトを、価値が付与された状態で、前記第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記所定サービスから付与された価値は、前記第1態様のオブジェクトを前記所定サービスにおいて使用することにより上昇したオブジェクトのパラメータである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定のサービスは、ゲームであり、
前記ゲームにおいて、ユーザに提供された第1態様のオブジェクトのいずれの使用を推奨するかを提示する使用提示手段をさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記使用提示手段は、ユーザに提供された第1態様のオブジェクトについて、いずれのオブジェクトの組み合わせの使用を推奨するかを提示可能に制御する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定のサービスは、ゲームであり、
前記ゲームにおいて、第1態様のオブジェクトと第2態様のオブジェクトのうち、いずれの使用を推奨するかを提示する使用提示手段をさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供手段は、各ユーザに対し、所定期間における第1態様のオブジェクトの提供数を所定数以内となるように制御する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
所定サービスにおいてユーザに提供されたオブジェクトを、使用期限がある第1態様と、使用期限が無い第2態様と、のいずれかの態様にて使用可能に制御する制御手段、
として機能させ、
前記制御手段は、前記第1態様によるオブジェクトの使用期限の経過後の所定の猶予期間が満了するまでに前記第2態様に対応する代価の支払いの決済が完了したことを条件として、前記所定サービスにおいて前記第1態様のオブジェクトを使用することにより前記所定サービスから価値を付与された前記第1態様のオブジェクトを、価値が付与された状態で、前記第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
プログラム。
【請求項8】
前記所定サービスから付与された価値は、前記第1態様のオブジェクトを前記所定サービスにおいて使用することにより上昇したオブジェクトのパラメータである、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
各オブジェクトには、キャラクターが対応付けられており、
第1態様によるオブジェクトに対応付けられているキャラクターと、第2態様によるオブジェクトに対応付けられているキャラクターと、は同一である
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記制御手段は、第1態様にて提供されたオブジェクトの使用期限の経過前、代価の支払いの決済を条件として、第1態様にて提供されたオブジェクトを第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項11】
前記所定サービスにおいて、前記第1態様のオブジェクトは、前記第2態様のオブジェクトと同等に使用可能である、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項12】
前記制御手段は、ユーザに提供された第2態様のオブジェクトを第1態様にて使用することを不可能に制御する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項13】
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトと第2態様によるオブジェクトとの双方を同時に使用不可能に制御する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項14】
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトを取得していない場合に、第1態様のオブジェクトを取得可能とする、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項15】
前記制御手段は、第1態様により取得したオブジェクトに対応付けられているキャラクターと同一のキャラクターに対応付けられているオブジェクトを第1態様により取得不可能とする、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項16】
前記制御手段は、同一種類のオブジェクトについて、第1態様によるオブジェクトを使用可能とした後に、第2態様によるオブジェクトを使用可能に制御する
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項17】
前記制御手段は、ユーザがオブジェクトを取得するときに、第1態様によるオブジェクトと第2態様によるオブジェクトとのうち、第1態様によるオブジェクトを優先して提示する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項18】
前記制御手段は、取得したオブジェクトの一覧を、提供態様が第1態様と第2態様とのいずれであるかを示す情報とともに提示する、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項19】
第1態様によるオブジェクトの提供は、無償である、
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項20】
所定サービスにおいて利用可能なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供システムであって、
前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供する提供手段を備え、
前記提供手段は、前記第1態様によるオブジェクトの使用期限の経過後の所定の猶予期間が満了するまでに前記第2態様に対応する代価の支払いの決済が完了したことを条件として、前記所定サービスにおいて前記第1態様のオブジェクトを使用することにより前記所定サービスから価値を付与された前記第1態様のオブジェクトを、価値が付与された状態で、前記第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
オブジェクト提供システム。
【請求項21】
所定サービスにおいて利用可能な仮想的なオブジェクトをユーザに提供するオブジェクト提供方法であって、
コンピュータが、
前記オブジェクトを、前記オブジェクトの代価の支払いを条件とすることなく、前記所定サービスにおいて使用期限がある第1態様にて提供し、前記オブジェクトの代価の支払いの決済を条件とし、前記所定サービス内において使用期限がない第2態様にて提供し、
前記第1態様によるオブジェクトの使用期限の経過後の所定の猶予期間が満了するまでに前記第2態様に対応する代価の支払いの決済が完了したことを条件として、前記所定サービスにおいて前記第1態様のオブジェクトを使用することにより前記所定サービスから価値を付与された前記第1態様のオブジェクトを、価値が付与された状態で、前記第2態様のオブジェクトに変更可能に制御する、
オブジェクト提供方法。