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特開2023-140207位置情報取得プログラム、位置情報取得方法、および情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140207
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】位置情報取得プログラム、位置情報取得方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/42 20120101AFI20230927BHJP
【FI】
G06Q20/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046124
(22)【出願日】2022-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】高橋 伸明
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA78
(57)【要約】
【課題】取引が行われた場所を特定可能にすること。
【解決手段】情報処理装置101は、第1の端末102における取引処理にかかる入力に応じて、第1の端末102から連携要求110を受信する。第1の端末102は、取引処理の実行に用いられる可搬型のコンピュータであり、例えば、渉外係の職員が操作するタブレット端末である。連携要求110には、第1の端末102における取引処理の識別情報が含まれる。情報処理装置101は、連携要求110の受信に応じて、自装置の位置情報120を取得する。情報処理装置101は、自装置の位置情報120と、連携要求110に含まれる取引処理の識別情報130とを対応付けて出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、
前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、
前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする位置情報取得プログラム。
【請求項2】
前記受信する処理は、
近距離無線通信を用いて、前記第1の端末から前記連携要求を受信する、ことを特徴とする請求項1に記載の位置情報取得プログラム。
【請求項3】
前記入力は、前記取引処理の実行指示の入力である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の位置情報取得プログラム。
【請求項4】
前記入力は、前記取引処理の開始指示の入力である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の位置情報取得プログラム。
【請求項5】
前記出力する処理は、
前記第1の端末のユーザの訪問先として予め登録された場所と前記位置情報とを突き合わせて前記取引処理の正当性を検証する検証装置に対して、前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の位置情報取得プログラム。
【請求項6】
第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、
前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、
前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする位置情報取得方法。
【請求項7】
第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、
前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、
前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、
処理を実行する制御部を含むことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報取得プログラム、位置情報取得方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行や保険会社などの職員が顧客から指定された場所を訪問し、訪問先でタブレット端末などを用いて取引を行う場合がある。一方、タブレット端末などを用いた取引では、例えば、顧客がいない場所で職員が顧客になりすまして不正な取引を行うといったセキュリティ事故が発生する可能性がある。
【0003】
先行技術としては、取引について取引時の状況を特定する情報をあわせて予約を受け付け、取引について状況を満たすか否か判定し、状況を満たす場合に取引を処理するものがある。また、顧客との取引内容を示す取引情報に基づいて生成した帳票の画像データと、受け付けた顧客の署名に基づいて生成した署名の画像データを関連付けて、帳票情報として格納し、帳票の画像データおよび署名の画像データを表示装置に出力する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-194595号公報
【特許文献2】特開2015-176345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、タブレット端末などを用いて取引が行われた場所を特定することが困難な場合がある。例えば、端末の位置情報を利用して、その端末を用いて行われた取引の場所を特定することが考えられるが、位置情報を取得できない端末を用いて行われた取引の場所の特定は難しい。
【0006】
一つの側面では、本発明は、取引が行われた場所を特定可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、位置情報取得プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、取引が行われた場所を特定可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる位置情報取得方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図3図3は、位置情報取得端末T2のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、検証サーバ201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5図5は、顧客情報DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6図6は、顧客訪問リスト230の記憶内容の一例を示す説明図である。
図7図7は、取引ログファイル700の記憶内容の一例を示す説明図である。
図8図8は、位置情報データの具体例を示す説明図である。
図9図9は、取引操作端末T1の機能的構成例を示すブロック図である。
図10図10は、位置情報取得端末T2の機能的構成例を示すブロック図である。
図11図11は、検証サーバ201の機能的構成例を示すブロック図である。
図12A図12Aは、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例を示す説明図(その1)である。
図12B図12Bは、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例を示す説明図(その2)である。
図12C図12Cは、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例を示す説明図(その3)である。
図12D図12Dは、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例を示す説明図(その4)である。
図13図13は、取引操作端末T1の連携処理手順の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、位置情報取得端末T2の連携処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、検証サーバ201の取引ログ記録処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、検証サーバ201の位置情報データ記録処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17図17は、検証サーバ201の検証処理手順の一例を示すフローチャートである。
図18図18は、検証サーバ201の訪問場所変更処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる位置情報取得プログラム、位置情報取得方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる位置情報取得方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、自装置の位置情報を取得する機能を有する可搬型のコンピュータである。位置情報は、例えば、緯度、経度などの地球上の1点を特定する情報である。位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)などの衛星測位システムを利用して取得される。
【0012】
ここで、金融機関の職員(例えば、渉外係)が、顧客の自宅などを訪問し、訪問先でタブレット端末を用いて取引を行う場合がある。金融機関は、例えば、銀行、保険会社、証券会社などである。取引としては、例えば、投資信託、株式、保険などの金融商品の取引や、口座開設、ローン契約などの取引がある。
【0013】
タブレット端末を用いた取引では、なりすまし取引によるセキュリティ事故が発生する可能性がある。職員が顧客になりすまして行われる不正な取引(なりすまし取引)は、顧客がいない場所で行われることが多い。このため、タブレット端末の位置情報を取引に紐付けることで、セキュリティ事故を防止することが考えられる。
【0014】
例えば、取引が行われた際のタブレット端末の位置情報と、予め登録された訪問先の位置情報とを突き合わせることで、取引の正当性を検証することができる。取引の正当性を検証してセキュリティ事故を防止することは、顧客の安全性の確保や企業の信頼性向上のために重要である。
【0015】
しかしながら、訪問先でタブレット端末を用いて取引を行うにあたり、タブレット端末の位置情報を取得することができない場合がある。例えば、タブレット端末が、自端末の位置情報を取得する機能(例えば、GPS機能)を有していない場合がある。また、タブレット端末がGPS機能などを有していても、取引処理を実行するプログラム(例えば、業務アプリ)とGPS機能とが連携できない場合がある。
【0016】
例えば、タブレット端末において、業務アプリは、セキュリティ強化のため仮想デスクトップ技術を用いて実現されることがある。業務アプリがローカルデスクトップ上だとタブレット端末のローカル機能(例えば、ローカルファイルやGPS機能)と自由に通信できてしまい、タブレット端末内に個人情報等が記録されるなどのセキュリティ上の問題が発生するおそれがある。
【0017】
このため、仮想デスクトップ上の業務アプリは、タブレット端末のローカル機能との間でデータの交換を行わないというセキュリティルールが設けられることが多い。タブレット端末において、仮想デスクトップ上の業務アプリがGPS機能と連携できなければ、自端末の位置情報を取得することができない。
【0018】
なお、訪問先で取引が行われた場合に、渉外係以外の者(例えば、管理者)が、顧客に電話やメールをしたり、顧客の自宅を訪問したりして、取引の正当性を検証することも考えられる。しかしながら、顧客に負担をかけるだけでなく、管理業務に多くの時間や労力がかかるという問題がある。
【0019】
そこで、本実施の形態では、情報処理装置101が第1の端末102と連携することで、第1の端末102を用いて行われる取引に位置情報を紐付ける位置情報取得方法について説明する。以下、情報処理装置101の処理例(下記(1)~(3)に対応)について説明する。
【0020】
(1)情報処理装置101は、第1の端末102における取引処理にかかる入力に応じて、第1の端末102から取引処理の識別情報を含む連携要求を受信する。ここで、第1の端末102は、取引処理の実行に用いられる可搬型のコンピュータである。
【0021】
第1の端末102は、例えば、渉外係の職員が客先などで取引処理を実施するために操作するタブレット端末である。第1の端末102を用いて取引処理を実施する場合、例えば、職員(渉外係)は、第1の端末102とともに情報処理装置101を持って顧客を訪問する。
【0022】
取引処理は、例えば、金融商品、口座開設、ローン契約などの取引を行うための処理である。取引処理の識別情報は、第1の端末102において実行される取引処理を一意に識別する情報である。第1の端末102において、取引処理を開始してから終了するまでに、様々な入力が行われる。取引処理にかかる入力としては、例えば、取引処理の開始指示や実行指示(取引確定)の入力などがある。
【0023】
第1の端末102は、例えば、自端末における取引処理にかかる少なくともいずれかの入力に応じて、情報処理装置101に対して連携要求を送信する。連携要求の受け渡しは、例えば、近距離無線通信を用いて行われる。近距離無線通信としては、例えば、NFC(Near Field Communication)、Bluetoothなどがある。NFC、Bluetoothは、登録商標である。
【0024】
図1の例では、情報処理装置101が、第1の端末102における取引処理にかかる入力に応じて、第1の端末102から連携要求110を受信した場合を想定する。連携要求110には、第1の端末102における取引処理の識別情報が含まれる。
【0025】
(2)情報処理装置101は、連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得する。具体的には、例えば、情報処理装置101は、第1の端末102から連携要求110を受信したことに応じて、GPS機能を用いて、自装置の位置情報120を取得する。位置情報120は、例えば、測位衛星103からの信号に基づき計測された情報処理装置101の位置情報を示す。
【0026】
(3)情報処理装置101は、取得した自装置の位置情報と、受信した連携要求に含まれる取引処理の識別情報とを対応付けて出力する。出力形式としては、例えば、情報処理装置101の記憶装置への記録や、他のコンピュータへの送信などがある。他のコンピュータは、例えば、取引処理の正当性を検証する検証装置(後述の図2に示す検証サーバ201など)である。
【0027】
具体的には、例えば、情報処理装置101は、取得した位置情報120と、取引処理の識別情報130とを対応付けて出力する。取引処理の識別情報130は、連携要求110に含まれる取引処理の識別情報である。
【0028】
このように、情報処理装置101によれば、第1の端末102における取引処理の識別情報130と対応付けて、取引処理が実行された場所を特定可能な位置情報120を出力することができる。これにより、情報処理装置101は、位置情報を取得できない第1の端末102を用いて取引が行われた場合であっても、取引が行われた場所を特定可能にすることができる。このため、例えば、検証装置において、取引が行われた場所が正当な訪問先であるか否かを検証して、なりすまし取引の疑いを検知可能にすることができる。
【0029】
(情報処理システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を含む情報処理システム200のシステム構成例について説明する。ここでは、図1に示した情報処理装置101を、情報処理システム200内の位置情報取得端末T2に適用した場合を例に挙げて説明する。情報処理システム200は、例えば、銀行などの職員が訪問先で行う取引の正当性を検証するためのコンピュータシステムに適用される。
【0030】
図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、情報処理システム200は、検証サーバ201と、複数のクライアント端末202と、取引操作端末T1と、位置情報取得端末T2と、を含む。情報処理システム200において、検証サーバ201、クライアント端末202、取引操作端末T1および位置情報取得端末T2は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
【0031】
ここで、検証サーバ201は、顧客情報DB(Database)220、顧客訪問リスト230および取引ログDB240を有し、取引操作端末T1において実行された取引処理の正当性を検証するコンピュータである。検証サーバ201は、例えば、金融機関のコンピュータシステムに含まれる。
【0032】
なお、顧客情報DB220、顧客訪問リスト230および取引ログDB240の記憶内容については、図5図8を用いて後述する。
【0033】
クライアント端末202は、情報処理システム200のユーザが使用するコンピュータである。ユーザは、例えば、金融機関の職員である。クライアント端末202は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末などである。
【0034】
取引操作端末T1(第1の端末)は、取引処理を実行するための可搬型のコンピュータである。取引処理は、例えば、金融商品、口座開設、ローン契約などの取引を行うための処理である。取引操作端末T1において、取引処理は、例えば、仮想デスクトップ上で動作する業務アプリケーション(業務アプリ)により実行される。取引操作端末T1は、例えば、タブレット端末、ノートPCなどである。図1に示した第1の端末102は、例えば、取引操作端末T1に相当する。
【0035】
位置情報取得端末T2(第2の端末)は、自端末の位置情報を取得する機能を有する可搬型のコンピュータである。また、位置情報取得端末T2は、近距離無線通信により、取引操作端末T1との間でデータの受け渡しを行うことができる。位置情報取得端末T2は、例えば、スマートホン、携帯電話などである。図1に示した情報処理装置101は、例えば、位置情報取得端末T2に相当する。
【0036】
情報処理システム200において、例えば、金融機関における渉外係の職員は、客先などで取引処理を実施する場合、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2とを持って顧客を訪問する。そして、渉外係の職員は、取引操作端末T1を操作しながら、訪問先で金融商品を案内したり、金融商品の取引を行ったりする。
【0037】
取引操作端末T1において、仮想デスクトップ上の業務アプリは、セキュリティルールによりローカル機能との間でデータの交換を行わないため、自端末の位置情報を取得することができない。そこで、情報処理システム200では、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2とが連携して、取引操作端末T1において実行される取引処理に位置情報を紐付ける。
【0038】
なお、取引操作端末T1は、自端末の位置情報を取得する機能(例えば、GPS機能)を有していてもよく、また、有していなくてもよい。また、図2の例では、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2とをそれぞれ1台のみ表示したが、これに限らない。例えば、情報処理システム200には、複数の取引操作端末T1と複数の位置情報取得端末T2とが含まれていてもよい。
【0039】
また、ここでは検証サーバ201が、顧客情報DB220、顧客訪問リスト230および取引ログDB240を有する例を示したが、これに限らない。例えば、顧客情報DB220、顧客訪問リスト230は、金融機関のコンピュータシステムに含まれるデータベースサーバなどの検証サーバ201とは異なる他のコンピュータが有してもよい。この場合、検証サーバ201は、他のコンピュータにアクセスして、顧客情報DB220や顧客訪問リスト230を参照することができる。
【0040】
(位置情報取得端末T2のハードウェア構成例)
つぎに、位置情報取得端末T2のハードウェア構成例について説明する。
【0041】
図3は、位置情報取得端末T2のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、位置情報取得端末T2は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、GPSユニット303と、通信I/F(Interface)304と、近距離無線通信I/F305と、ディスプレイ306と、入力装置307と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
【0042】
ここで、CPU301は、位置情報取得端末T2の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0043】
GPSユニット303は、GPS衛星からの電波を受信し、位置情報取得端末T2の位置情報を出力する。位置情報取得端末T2の位置情報は、例えば、緯度、経度などの地球上の1点を特定する情報である。また、位置情報取得端末T2は、DGPS(Differential GPS)により、GPSユニット303から出力される位置情報を補正してもよい。また、衛星として、例えば、準天頂衛星システムの衛星が用いられてもよい。
【0044】
通信I/F304は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示した検証サーバ201)に接続される。そして、通信I/F304は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0045】
近距離無線通信I/F305は、近距離無線ネットワークに接続され、近距離無線ネットワークを介して他の装置(例えば、図2に示した取引操作端末T1)に接続される。そして、近距離無線通信I/F305は、近距離無線ネットワークと内部のインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
【0046】
ディスプレイ306は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ306は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどであってもよい。
【0047】
入力装置307は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置307は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよく、また、キーボードやマウスなどであってもよい。
【0048】
なお、位置情報取得端末T2は、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体、カメラ、スピーカ、マイクロフォンなどを有してもよい。
【0049】
また、図2に示したクライアント端末202や取引操作端末T1についても、位置情報取得端末T2と同様のハードウェア構成により実現することができる。ただし、取引操作端末T1は、上述した構成部のうち、例えば、GPSユニット303を有していなくてもよい。
【0050】
(検証サーバ201のハードウェア構成例)
つぎに、検証サーバ201のハードウェア構成例について説明する。
【0051】
図4は、検証サーバ201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、検証サーバ201は、CPU401と、メモリ402と、ディスクドライブ403と、ディスク404と、通信I/F405と、可搬型記録媒体I/F406と、可搬型記録媒体407と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
【0052】
ここで、CPU401は、検証サーバ201の全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0053】
ディスクドライブ403は、CPU401の制御に従ってディスク404に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク404は、ディスクドライブ403の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク404としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0054】
通信I/F405は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示したクライアント端末202、取引操作端末T1、位置情報取得端末T2など)に接続される。そして、通信I/F405は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F405は、例えば、モデムやLANアダプタなどであってもよい。
【0055】
可搬型記録媒体I/F406は、CPU401の制御に従って可搬型記録媒体407に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体407は、可搬型記録媒体I/F406の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体407としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0056】
なお、検証サーバ201は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有してもよい。また、検証サーバ201は、上述した構成部のうち、例えば、可搬型記録媒体I/F406、可搬型記録媒体407を有さなくてもよい。
【0057】
(各種DB等220,230,240の記憶内容)
つぎに、図5図8を用いて、検証サーバ201が有する各種DB等220,230,240の記憶内容について説明する。各種DB等220,230,240は、例えば、図4に示したメモリ402、ディスク404などの記憶装置により実現される。
【0058】
まず、図5を用いて、顧客情報DB220の記憶内容について説明する。
【0059】
図5は、顧客情報DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、顧客情報DB220は、顧客ID、顧客氏名、自宅住所および位置情報のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、顧客情報(例えば、顧客情報500-1,500-2)をレコードとして記憶する。
【0060】
ここで、顧客IDは、顧客を一意に識別する識別子である。顧客は、例えば、銀行、証券会社、保険会社などの顧客である。顧客氏名は、顧客の氏名を示す。自宅住所は、顧客の自宅の住所を示す。位置情報は、自宅の住所に対応する緯度、経度を示す。
【0061】
例えば、顧客情報500-1は、顧客C1の顧客氏名「富士 翔」、自宅住所「東京都港区白銀X丁目1-1」、位置情報「東経xx°xx′xx″、北緯yy°yy′yy″」を示す。
【0062】
なお、ここでは顧客IDに対応する位置情報として、自宅の位置情報を登録する例を示したが、これに限らない。例えば、顧客IDに対応する位置情報として、勤務先の位置情報が登録されてもよい。
【0063】
つぎに、図6を用いて、顧客訪問リスト230の記憶内容について説明する。
【0064】
図6は、顧客訪問リスト230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、顧客訪問リスト230は、職員ID、顧客ID、訪問日時および訪問場所のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、訪問情報(例えば、訪問情報600-1,600-2)をレコードとして記憶する。
【0065】
ここで、職員IDは、職員を一意に識別する識別子である。職員IDとして、訪問者となる職員の職員IDが設定される。訪問者は、取引のために顧客を訪問する者であり、例えば、金融機関の渉外係の職員である。顧客IDは、訪問先となる顧客の顧客IDである。訪問日時は、訪問する日時を示す。訪問場所は、訪問先となる場所を示す。
【0066】
例えば、訪問情報600-1は、職員S1が顧客C1を訪問する訪問日時「10/20 10:00~」および訪問場所「自宅」を示す。
【0067】
訪問情報は、例えば、クライアント端末202(図2参照)を用いて職員の操作入力により登録される。ただし、訪問情報の登録には、管理者の承認(例えば、役席承認)を条件としてもよい。また、訪問情報は、顧客からの要望(例えば、メール、電話等)に応じて、金融機関のコンピュータシステムにより自動登録されてもよい。
【0068】
つぎに、図7および図8を用いて、取引ログDB240の記憶内容について説明する。取引ログDB240には、例えば、図7に示すような取引ログファイル700と、図8に示すような位置情報データ800とが含まれる。位置情報データ(例えば、位置情報データ800)は、位置情報取得端末T2から検証サーバ201に送信される。
【0069】
図7は、取引ログファイル700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7において、取引ログファイル700は、職員ID、顧客ID、取引ID、入力履歴(日時・ステータス)および入力データのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、取引ログ(例えば、取引ログ700-1~700-6)をレコードとして記憶する。
【0070】
ここで、職員IDは、取引操作端末T1を用いて取引処理を実行した職員の職員IDである。顧客IDは、取引先の顧客の顧客IDである。取引IDは、取引処理を一意に識別する識別子である。入力履歴(日時・ステータス)は、取引処理にかかる入力の履歴を示す。入力履歴(日時・ステータス)は、日時とステータスを含む。ステータスは、例えば、取引開始、相談シート入力、取引実行などである。入力データは、取引処理において入力された情報を示す。
【0071】
例えば、取引ログ700-1は、職員S1と顧客C1との間の取引処理の取引ID「A001」を示す。また、取引ログ700-1の入力履歴「10/20 10:00 取引開始」は、取引操作端末T1において10月20日10時00分に取引開始指示が入力されたことを示す。入力データ「投信取引、お客様C1」は、取引開始指示とともに入力された情報(商品名、顧客ID)を示す。
【0072】
情報処理システム200(図2参照)において、取引ログは、例えば、取引操作端末T1において取引処理にかかる入力が行われると、その都度、取引操作端末T1から検証サーバ201に対して出力される。検証サーバ201は、例えば、取引ログを受け付けると、取引ログに含まれる入力データを、不図示の勘定系ホスト(元帳)などに記録してもよい。
【0073】
図8は、位置情報データの具体例を示す説明図である。図8において、位置情報データ800は、取引ID「A001」、日時「10/20 11:25」、ステータス「取引実行」および位置情報「東経xx°xx′xx″、北緯yy°yy′yy″」を含む。
【0074】
ここで、取引IDは、職員と顧客との間の取引処理を一意に識別する識別子である。日時は、位置情報取得端末T2が取引操作端末T1からの連携要求に応じて位置情報を受信した日時を特定する。ステータスは、取引処理のステータスである。位置情報は、例えば、取引IDにより識別される取引処理が実行された場所を特定するための位置情報である。
【0075】
(取引操作端末T1の機能的構成例)
つぎに、取引操作端末T1の機能的構成例について説明する。
【0076】
図9は、取引操作端末T1の機能的構成例を示すブロック図である。図9において、取引操作端末T1は、受付部901と、第1の通信部902と、を含む。受付部901および第1の通信部902は制御部900となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したような、取引操作端末T1のメモリに記憶されたプログラムをCPUに実行させることにより、または、通信I/F、近距離無線通信I/Fにより、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリに記憶される。
【0077】
受付部901は、自端末における取引処理にかかる入力を受け付ける。ここで、取引処理は、例えば、金融商品、口座開設、ローン契約などの取引を行うための処理である。取引処理にかかる入力は、例えば、取引処理の開始指示の入力であってもよい。取引処理の開始指示は、取引を開始するための指示である。
【0078】
また、取引処理にかかる入力は、例えば、取引処理におけるサイン情報の入力であってもよい。サイン情報は、例えば、取引処理において手書き入力された顧客のサイン(署名)を示す。また、取引処理にかかる入力は、例えば、取引処理の実行指示の入力であってもよい。取引処理の実行指示は、取引を確定するための指示である。
【0079】
第1の通信部902は、自端末における取引処理にかかる入力を受け付けたことに応じて、位置情報取得端末T2に連携要求を送信する。ここで、連携要求は、取引処理の識別情報を含む。取引処理の識別情報は、例えば、取引IDである。取引IDは、例えば、取引操作端末T1において取引処理を開始した際に、取引操作端末T1から検証サーバ201に問い合わせることにより発行される。
【0080】
具体的には、例えば、第1の通信部902は、近距離無線通信を用いて、通信範囲内のコンピュータ(例えば、位置情報取得端末T2)に対して連携要求を送信する。近距離無線通信は、交信距離の短い無線通信であり(交信距離が数メートル程度内)、例えば、NFCやBluetoothなどである。
【0081】
より詳細に説明すると、例えば、第1の通信部902は、取引処理の開始指示の入力を受け付けたことに応じて、近距離無線通信を用いて、位置情報取得端末T2に対して連携要求を送信してもよい。連携要求には、入力の種別を示す情報(例えば、開始指示入力、サイン入力、実行指示入力など)が含まれていてもよい。
【0082】
また、第1の通信部902は、取引処理におけるサイン情報の入力を受け付けたことに応じて、近距離無線通信を用いて、位置情報取得端末T2に対して連携要求を送信してもよい。また、第1の通信部902は、取引処理の実行指示の入力を受け付けたことに応じて、近距離無線通信を用いて、位置情報取得端末T2に対して連携要求を送信してもよい。
【0083】
なお、上述した取引操作端末T1の各機能部は、例えば、仮想デスクトップ上の業務アプリにより実現される。また、取引操作端末T1は、例えば、自端末において取引処理にかかる入力が行われると、その都度、検証サーバ201に対して取引ログを出力する。検証サーバ201は、取引操作端末T1から取引ログを受信した場合、受信した取引ログを取引ログDB240に記録する(図7参照)。
【0084】
(位置情報取得端末T2の機能的構成例)
つぎに、位置情報取得端末T2の機能的構成例について説明する。
【0085】
図10は、位置情報取得端末T2の機能的構成例を示すブロック図である。図10において、位置情報取得端末T2は、第2の通信部1001と、取得部1002と、出力部1003と、を含む。第2の通信部1001~出力部1003は制御部1000となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラム(例えば、位置情報取得プログラム)をCPU301に実行させることにより、または、通信I/F304、近距離無線通信I/F305、GPSユニット303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
【0086】
第2の通信部1001は、取引操作端末T1(第1の端末)における取引処理にかかる入力に応じて、取引操作端末T1から連携要求を受信する。連携要求は、取引処理の識別情報(例えば、取引ID)を含む。連携要求は、取引操作端末T1において取引処理にかかる入力が行われたことに応じて、取引操作端末T1から位置情報取得端末T2に送信される。
【0087】
具体的には、例えば、第2の通信部1001は、近距離無線通信I/F305による近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1から連携要求を受信する。より詳細に説明すると、例えば、第2の通信部1001は、取引操作端末T1における取引処理の開始指示の入力に応じて、近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1から連携要求を受信してもよい。
【0088】
また、第2の通信部1001は、取引操作端末T1における取引処理にかかるサイン情報の入力に応じて、近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1から連携要求を受信してもよい。また、第2の通信部1001は、取引操作端末T1における取引処理の実行指示の入力に応じて、近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1から連携要求を受信してもよい。
【0089】
取得部1002は、受信した連携要求に応じて、自端末の位置情報を取得する。具体的には、例えば、取得部1002は、取引操作端末T1から連携要求を受信したことに応じて、GPSユニット303により、自端末の位置情報(緯度、経度)を取得する。
【0090】
出力部1003は、取得された位置情報と、受信された連携要求に含まれる取引処理の識別情報とを対応付けて出力する。また、出力部1003は、位置情報と連携要求に含まれる取引処理の識別情報と対応付けて、さらに、位置情報を取得した日時を特定する日時情報を出力してもよい。
【0091】
出力部1003の出力形式としては、例えば、メモリ302への記録や、他のコンピュータへの送信などがある。他のコンピュータは、例えば、取引処理の正当性を検証する検証装置(検証サーバ201)である。検証装置は、取引操作端末T1のユーザの訪問先として予め登録された訪問場所と、位置情報取得端末T2から出力される位置情報とを突き合わせて取引処理の正当性を検証する。
【0092】
具体的には、例えば、出力部1003は、連携要求に含まれる取引IDと対応付けて、取得された位置情報と日時情報とを表す位置情報データ(例えば、図8に示した位置情報データ800)を検証サーバ201に送信してもよい。日時情報は、位置情報取得端末T2が取引操作端末T1からの連携要求に応じて位置情報を取得した日時を示す。ただし、日時情報は、位置情報取得端末T2が取引操作端末T1から連携要求を受信した日時を示す情報であってもよい。
【0093】
また、位置情報データには、連携要求に含まれる入力の種別を示す情報(例えば、開始指示入力、サイン入力、実行指示入力など)が含まれていてもよい。入力の種別を示す情報によれば、位置情報データが、どの入力が行われたときの情報であるかが判断可能となる。
【0094】
(検証サーバ201の機能的構成例)
つぎに、検証サーバ201の機能的構成例について説明する。
【0095】
図11は、検証サーバ201の機能的構成例を示すブロック図である。図11において、検証サーバ201は、記録部1101と、受付部1102と、検証部1103と、出力部1104と、を含む。記録部1101~出力部1104は制御部1100となる機能であり、具体的には、例えば、図4に示したメモリ402、ディスク404、可搬型記録媒体407などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、通信I/F405により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402、ディスク404などの記憶装置に記憶される。
【0096】
記録部1101は、位置情報取得端末T2から取引処理の識別情報と対応付けて出力された位置情報を受け付ける。そして、記録部1101は、受け付けた位置情報を、取引処理の識別情報と対応付けて記録する。また、記録部1101は、取引処理の識別情報と対応付けて出力された日時情報をさらに受け付けてもよい。
【0097】
日時情報は、位置情報取得端末T2が取引操作端末T1からの連携要求に応じて位置情報を取得した日時を特定する情報である。この場合、記録部1101は、受け付けた位置情報と日時情報を、取引処理の識別情報と対応付けて記録する。
【0098】
具体的には、例えば、記録部1101は、位置情報取得端末T2から位置情報データ(例えば、図8に示した位置情報データ800)を受信することにより、取引IDと対応付けて出力された位置情報を受け付ける。そして、記録部1101は、受信した位置情報データを取引ログDB240に記録することにより、受け付けた位置情報と日時情報を取引IDと対応付けて記録する。
【0099】
受付部1102は、検証依頼を受け付ける。ここで、検証依頼とは、取引操作端末T1において実行された取引処理の正当性を検証するよう依頼するものである。検証依頼は、例えば、定期的に職員の不正をチェックしたり、問題発生時に不正をチェックしたりする際に行われる。
【0100】
検証依頼には、例えば、職員ID、顧客IDおよび訪問日時(または、訪問日)が含まれる。職員IDは、検証対象となる取引処理を行った職員の職員IDである。顧客IDは、検証対象となる取引処理の顧客の顧客IDである。訪問日時(または、訪問日)は、検証対象となる取引処理のために職員が顧客を訪問すると予定された日時(または、日)である。
【0101】
具体的には、例えば、受付部1102は、検証者のクライアント端末202から検証依頼を受信することにより、受信した検証依頼を受け付ける。検証者は、例えば、金融機関における監査部門の職員である。検証依頼に含まれる職員ID、顧客IDおよび訪問日時(または、訪問日)は、例えば、検証者によって指定される。
【0102】
また、受付部1102は、顧客訪問リスト230から訪問情報を選択することにより、選択した訪問情報が示す職員ID、顧客IDおよび訪問日時を含む検証依頼を受け付けてもよい。ただし、選択対象となる訪問情報は、例えば、訪問日時(または、訪問日)が過去の訪問情報である。
【0103】
検証部1103は、取引操作端末T1において実行された取引処理の正当性を検証する。具体的には、例えば、検証部1103は、位置情報取得端末T2から取引処理の識別情報と対応付けて出力される位置情報と、取引操作端末T1のユーザの訪問先として予め登録された場所のうち当該識別情報に対応する場所とを突き合わせて、取引処理の正当性を検証する。
【0104】
より詳細に説明すると、例えば、検証部1103は、顧客訪問リスト230から、受け付けた検証依頼に含まれる職員ID、顧客IDおよび訪問日時(または、訪問日)に対応する訪問情報を検索する。そして、検証部1103は、検索した訪問情報を参照して、訪問場所を特定する。
【0105】
なお、訪問日時が一致する訪問情報が存在しない場合、検証部1103は、顧客訪問リスト230から、検証依頼に含まれる職員ID、顧客IDおよび訪問日に対応する訪問情報を検索してもよい。また、検証部1103は、検証依頼に含まれる職員IDおよび顧客IDに対応し、かつ、訪問日時が最も近い訪問情報を検索してもよい。
【0106】
例えば、検証依頼に含まれる職員IDを「S1」とし、顧客IDを「C1」とし、訪問日時を「10/20 10:00」とする。この場合、検証部1103は、顧客訪問リスト230から訪問情報600-1を検索する。そして、検証部1103は、訪問情報600-1を参照して、訪問場所「自宅」を特定する。
【0107】
つぎに、検証部1103は、顧客情報DB220を参照して、検証依頼に含まれる顧客IDに対応する顧客情報から、特定した訪問場所の位置情報を特定する。例えば、検証依頼に含まれる顧客ID「C1」に対応する顧客情報500-1から、訪問場所「自宅」の位置情報「東経xx°xx′xx″、北緯yy°yy′yy″」が特定される。
【0108】
なお、特定した訪問場所に対応する位置情報が登録されていない場合がある(例えば、訪問場所が自宅ではない場合)。この場合、検証部1103は、例えば、住所を緯度経度に変換する外部サーバにアクセスして、特定した訪問場所の住所から位置情報を特定してもよい。
【0109】
つぎに、検証部1103は、取引ログDB240内の取引ログファイル700から、検証依頼に含まれる職員ID、顧客IDおよび訪問日時(または、訪問日)に対応する取引ログを検索する。より詳細に説明すると、例えば、まず、検証部1103は、取引ログファイル700から、検証依頼に含まれる職員IDおよび顧客IDに対応する取引ログを特定する。
【0110】
そして、検証部1103は、特定した取引ログのうち、入力履歴に含まれる日付と検証依頼に含まれる日付とが一致する取引ログを検索してもよい。また、検証部1103は、特定した取引ログのうち、入力履歴に含まれる日時が検証依頼に含まれる訪問日時と最も近い取引ログを検索してもよい。
【0111】
例えば、検証依頼に含まれる職員IDを「S1」とし、顧客IDを「C1」とし、訪問日時を「10/20 10:00」とする。この場合、検証部1103は、取引ログファイル700から、職員ID「S1」および顧客ID「C1」に対応し、かつ、入力履歴に含まれる日付が検証依頼に含まれる日付「10/20」と一致する取引ログ700-1~700-6を検索する。
【0112】
つぎに、検証部1103は、検索した取引ログから取引IDを特定する。そして、検証部1103は、取引ログDB240から、特定した取引IDに対応する位置情報データを検索する。例えば、取引ログ700-1~700-6が検索された場合、取引ID「A001」が特定される。そして、取引ログDB240から、取引ID「A001」に対応する位置情報データ800が検索される。
【0113】
つぎに、検証部1103は、検索した位置情報データの位置情報と、特定した訪問場所の位置情報とを比較する。そして、検証部1103は、比較した結果に基づいて、取引操作端末T1において実行された取引処理の正当性を検証する。
【0114】
より詳細に説明すると、例えば、検証部1103は、位置情報データの位置情報と訪問場所の位置情報とが一致すると判断した場合、取引操作端末T1において実行された取引処理が正当であると判断する(検証成功)。一方、位置情報データの位置情報と訪問場所の位置情報とが一致しないと判断した場合、検証部1103は、取引操作端末T1において実行された取引処理が正当ではないと判断する(検証失敗)。
【0115】
なお、検証部1103は、位置情報データの位置情報と訪問場所の位置情報とが完全一致する場合に、位置情報が一致すると判断してもよい。また、検証部1103は、位置情報データの位置情報が、訪問場所の位置情報から予め決められた規定範囲内の場合に、位置情報が一致すると判断してもよい。
【0116】
例えば、位置情報データ800が検索された場合、位置情報データ800の位置情報が、特定された訪問場所「自宅」の位置情報「東経xx°xx′xx″、北緯yy°yy′yy″」と一致する。このため、取引操作端末T1において実行された取引処理が正当であると判断される(検証成功)。
【0117】
また、検証部1103は、検索した位置情報データの日時と、特定した取引IDに対応する取引ログの入力履歴に含まれる日時とを比較してもよい。そして、検証部1103は、比較した結果に基づいて、取引操作端末T1において実行された取引処理の正当性を検証してもよい。
【0118】
例えば、取引操作端末T1から位置情報取得端末T2への連携要求が取引処理の実行指示の入力に応じて行われるとする。また、位置情報データには、位置情報取得端末T2が取引操作端末T1からの連携要求に応じて位置情報を取得した日時を示す日時情報が含まれるとする。
【0119】
この場合、検証部1103は、例えば、特定した取引IDに対応する取引ログを参照して、取引処理の実行指示が入力された日時(取引実行日時)を特定する。そして、検証部1103は、位置情報データの日時が、特定した取引実行日時から規定時間内か否かを判断する。規定時間は、任意に設定可能であり、例えば、数分~1時間程度の時間に設定される。
【0120】
ここで、位置情報データの日時が取引実行日時から規定時間内ではない場合、検証部1103は、取引操作端末T1において実行された取引処理が正当ではないと判断してもよい(検証失敗)。一方、位置情報データの日時が取引実行日時から規定時間内であり、かつ、位置情報データの位置情報と訪問場所の位置情報とが一致すると判断した場合、取引操作端末T1において実行された取引処理が正当であると判断する(検証成功)。
【0121】
例えば、位置情報データ800が検索され、取引ログ700-1~700-6のうちの取引ログ700-6から取引実行日時「10/20 11:20」が特定されたとする。また、規定時間を「10分」とする。この場合、位置情報データ800の日時「10/20 11:25」が、取引実行日時「10/20 11:20」から規定時間内であると判断される。
【0122】
ここでは取引操作端末T1から位置情報取得端末T2への連携要求が取引処理の実行指示の入力に応じて行われる場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。
【0123】
例えば、連携要求が取引処理の開始指示の入力に応じて行われる場合、検証部1103は、特定した取引IDに対応する取引ログを参照して、取引処理の開始指示が入力された日時(取引開始日時)を特定する。そして、検証部1103は、位置情報データの日時が、特定した取引開始日時から規定時間内か否かを判断する。
【0124】
また、連携要求がサイン情報の入力に応じて行われる場合、検証部1103は、特定した取引IDに対応する取引ログを参照して、サイン情報が入力された日時(サイン日時)を特定する。そして、検証部1103は、位置情報データの日時が、特定したサイン日時から規定時間内か否かを判断する。なお、位置情報データが、どの入力が行われたときの情報であるかは、位置情報データに含まれる入力の種別を示す情報から判断可能である。
【0125】
出力部1104は、検証結果を出力する。出力部1104の出力形式としては、例えば、メモリ402、ディスク404などの記憶装置への記憶、通信I/F405による他のコンピュータ(例えば、検証者のクライアント端末202)への送信、不図示のディスプレイへの表示、不図示のプリンタへの印刷出力などがある。
【0126】
具体的には、例えば、出力部1104は、検証者のクライアント端末202(検証依頼元)に対して、検証結果(検証成功または検証失敗)を含む検証結果データを送信してもよい。検証結果には、例えば、職員ID、顧客ID、取引IDなどが含まれる。また、検証結果には、訪問日時、訪問場所を示す情報が含まれていてもよい。
【0127】
なお、顧客の都合などで訪問場所(例えば、予め登録されていた自宅)が変更される場合がある。例えば、予め顧客の自宅に設定されていた訪問場所が、顧客の勤務先や喫茶店などに変更される場合がある。この場合、検証サーバ201は、例えば、顧客訪問リスト230内の該当の訪問情報を更新してもよい。
【0128】
ただし、不正な取引を行うために職員(渉外係)によって訪問場所が変更されるおそれがある。このため、不正を未然に防ぐために、管理者の承認を条件として訪問場所の変更が行われるようにしてもよい。具体的には、例えば、検証サーバ201は、職員(渉外係)のクライアント端末202から場所変更要求を受け付ける。
【0129】
ここで、場所変更要求は、顧客訪問リスト230内の訪問情報の訪問場所の変更を要求するものである。場所変更要求には、顧客訪問リスト230内の訪問情報を特定可能な情報、例えば、顧客ID、訪問ID、訪問日時などが含まれる。また、場所変更要求には、変更後の訪問場所が含まれる。
【0130】
検証サーバ201は、場所変更要求を受け付けた場合、場所変更要求についての承認依頼を実施する。承認依頼は、例えば、職員(渉外係)の上司や、内部不正を監視する部署の者に対して行われる。そして、検証サーバ201は、場所変更要求が承認された場合、顧客訪問リスト230内の訪問情報の訪問場所を変更する。
【0131】
一方、場所変更要求が承認されなかった場合、検証サーバ201は、顧客訪問リスト230内の訪問情報の訪問場所を変更しない。このように、検証サーバ201は、訪問場所の変更に承認を条件とする仕組みを提供することで、職員(渉外係)による不正を未然に防ぐ牽制効果を得ることができる。
【0132】
(取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例)
つぎに、図12A図12Dを用いて、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例について説明する。
【0133】
図12A図12Dは、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2との連携例を示す説明図である。図12Aにおいて、取引操作端末T1に取引開始画面1210が表示されている。取引開始画面1210は、取引操作端末T1における取引処理を開始するための操作画面の一例である。
【0134】
取引開始画面1210において、職員(渉外係)の操作入力により、実施する取引(取引内容)を選択したり、取引相手の顧客IDを指定したりすることができる。取引開始画面1210において、取引を選択し、顧客IDを指定して、確定ボタン1211を選択すると、取引開始指示が入力されて取引処理が開始される。
【0135】
取引開始指示には、取引「投信購入」、顧客ID「S1」を示す情報が含まれる。この取引処理では、マネープラン相談シートの入力(例えば、投資経験、運用資金の性格、資産額、収入額、投資方針)、原資の確保のための入力(例えば、普通口座への100万円の入金)、運用基本方針の入力(例えば、投資の経験、投資期間、投資方針、運用コース)、サイン情報の入力などが行われる。
【0136】
図12Aにおいて、例えば、署名入力画面1220は、顧客のサイン情報(署名)を入力するための操作画面の一例である。署名入力画面1220において、顧客の操作入力により、入力欄1221にサイン情報を書き込む(手書き入力する)ことができる。
【0137】
署名入力画面1220において、確定ボタン1222を選択すると、入力欄1221に書き込まれたサイン情報が入力される。また、署名入力画面1220において、リセットボタン1223を選択すると、入力欄1221に書き込まれたサイン情報をリセットすることができる。
【0138】
図12Bにおいて、取引操作端末T1に取引実行画面1230が表示されている。取引実行画面1230は、取引操作端末T1における取引処理を実行(確定)するための操作画面の一例である。取引実行画面1230において、職員(渉外係)の操作入力により、取引実行ボタン1231を選択すると、取引実行指示が入力されて取引処理が実行される(取引確定)。
【0139】
また、取引操作端末T1において、取引実行指示が入力されると、操作メッセージ1240が表示される。操作メッセージ1240は、取引操作端末T1に位置情報取得端末T2をかざすよう促すメッセージの一例である。ここでは、位置情報取得端末T2がGPS機能付きスマホである場合を想定する。
【0140】
図12Cに示すように、職員(渉外係)が、操作メッセージ1240に応じて、取引操作端末T1に位置情報取得端末T2をかざすように近づけると、取引操作端末T1から近距離無線通信により位置情報取得端末T2に連携要求1250が送信される。連携要求1250には、取引操作端末T1において実行された取引処理の取引ID、ステータスが含まれる。
【0141】
図12Dに示すように、位置情報取得端末T2は、近距離無線通信により取引操作端末T1から連携要求1250を受信したことに応じて、GPSユニット303により、自端末の位置情報1260を取得する。そして、位置情報取得端末T2は、取得した位置情報1260を含む位置情報データ1270を検証サーバ201に送信する。
【0142】
位置情報データ1270には、位置情報1260のほかに、連携要求1250に含まれる取引ID、ステータスと、位置情報取得端末T2が連携要求1250を受信した日時とが含まれる。検証サーバ201は、位置情報取得端末T2から位置情報データ1270を受信すると、受信した位置情報データ1270を取引ログDB240に記録する。
【0143】
これにより、情報処理システム200は、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2とが連携して、取引操作端末T1を用いて行われた取引(取引ID「A001」、ステータス「取引実行」の取引処理)に位置情報「東経xx°xx′xx″、北緯yy°yy′yy″」を紐付けることができる。
【0144】
なお、ここでは、取引操作端末T1において、取引実行指示が入力されたことに応じて、操作メッセージ1240が表示される例を示したが、これに限らない。例えば、取引操作端末T1において、取引開始指示やサイン情報が入力されたことに応じて、操作メッセージ1240が表示されてもよい。
【0145】
(取引操作端末T1の連携処理手順)
つぎに、取引操作端末T1の連携処理手順について説明する。
【0146】
図13は、取引操作端末T1の連携処理手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、取引操作端末T1は、自端末における取引処理の取引開始指示が入力されたか否かを判断する(ステップS1301)。ここで、取引操作端末T1は、取引開始指示が入力されるのを待つ(ステップS1301:No)。
【0147】
取引操作端末T1は、取引開始指示が入力された場合(ステップS1301:Yes)、検証サーバ201に取引ID要求を送信することにより、検証サーバ201から開始された取引処理を一意に識別する取引IDを取得する(ステップS1302)。つぎに、取引操作端末T1は、取引処理にかかる入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1303)。
【0148】
ここで、取引操作端末T1は、取引処理にかかる入力を受け付けるのを待つ(ステップS1303:No)。取引操作端末T1は、取引処理にかかる入力を受け付けた場合(ステップS1303:Yes)、検証サーバ201に対して、その入力に関する取引ログを出力する(ステップS1304)。
【0149】
そして、取引操作端末T1は、受け付けた入力が取引実行指示の入力であるか否かを判断する(ステップS1305)。ここで、取引実行指示の入力ではない場合(ステップS1305:No)、取引操作端末T1は、ステップS1303に戻る。一方、取引実行指示の入力の場合(ステップS1305:Yes)、取引操作端末T1は、操作メッセージを表示する(ステップS1306)。操作メッセージは、取引操作端末T1に位置情報取得端末T2をかざすよう促すためのメッセージである。
【0150】
つぎに、取引操作端末T1は、近距離無線通信を用いて、取得した取引IDを含む連携要求を送信する(ステップS1307)。そして、取引操作端末T1は、位置情報取得端末T2との間で取引IDの受け渡しが完了したか否かを判断する(ステップS1308)。例えば、取引操作端末T1は、位置情報取得端末T2から受信確認通知を受信した場合に、取引IDの受け渡しが完了したと判断する。
【0151】
ここで、取引操作端末T1は、取引IDの受け渡しが完了するのを待つ(ステップS1308:No)。そして、取引操作端末T1は、取引IDの受け渡しが完了した場合(ステップS1308:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。ただし、取引操作端末T1は、ステップS1308の処理を省略してもよい。
【0152】
これにより、取引操作端末T1は、自端末において取引処理が実行(確定)されたことに応じて、NFCなどの近距離無線通信により、その取引処理の取引ID、ステータスを含む連携要求を位置情報取得端末T2に送信することができる。
【0153】
なお、ここでは、取引実行指示の入力に応じて連携要求を送信する例を示したが、これに限らない。例えば、取引操作端末T1は、ステップS1303において取引処理にかかる入力を受け付けたことに応じて、その都度、操作メッセージを表示して連携要求を送信するようにしてもよい。
【0154】
(位置情報取得端末T2の連携処理手順)
つぎに、位置情報取得端末T2の連携処理手順について説明する。
【0155】
図14は、位置情報取得端末T2の連携処理手順の一例を示すフローチャートである。図14のフローチャートにおいて、まず、位置情報取得端末T2は、近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1から取引IDを含む連携要求を受信したか否かを判断する(ステップS1401)。取引IDは、取引操作端末T1における取引処理を一意に識別する。
【0156】
ここで、位置情報取得端末T2は、連携要求を受信するのを待つ(ステップS1401:No)。位置情報取得端末T2は、連携要求を受信した場合(ステップS1401:Yes)、受信した連携要求から取引ID、ステータスを取得する(ステップS1402)。
【0157】
そして、位置情報取得端末T2は、近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1に対して受信確認通知を送信する(ステップS1403)。ただし、位置情報取得端末T2は、ステップS1403の処理を省略してもよい。つぎに、位置情報取得端末T2は、GPSユニット303により、自端末の位置情報を取得する(ステップS1404)。
【0158】
そして、位置情報取得端末T2は、連携要求に含まれる取引ID、ステータスと対応付けて、取得した位置情報と日時情報とを表す位置情報データを検証サーバ201に送信して(ステップS1405)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。日時情報は、位置情報取得端末T2が取引操作端末T1からの連携要求に応じて位置情報を受信した日時を示す。
【0159】
これにより、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1と連携して、取引操作端末T1における取引処理の取引ID、ステータスに、取引処理が実行された場所を特定可能な位置情報を紐付けることができる。
【0160】
(検証サーバ201の各種処理手順)
つぎに、検証サーバ201の各種処理手順について説明する。まず、図15を用いて、検証サーバ201の取引ログ記録処理手順について説明する。
【0161】
図15は、検証サーバ201の取引ログ記録処理手順の一例を示すフローチャートである。図15のフローチャートにおいて、まず、検証サーバ201は、取引操作端末T1から取引ID要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1501)。ここで、検証サーバ201は、取引ID要求を受け付けるのを待つ(ステップS1501:No)。
【0162】
そして、検証サーバ201は、取引ID要求を受け付けた場合(ステップS1501:Yes)、取引操作端末T1における取引処理を一意に識別する取引IDを生成し、生成した取引IDを取引操作端末T1に送信する(ステップS1502)。つぎに、検証サーバ201は、取引操作端末T1から取引ログを受信したか否かを判断する(ステップS1503)。
【0163】
ここで、検証サーバ201は、取引ログを受信するのを待つ(ステップS1503:No)。そして、検証サーバ201は、取引ログを受信した場合(ステップS1503:Yes)、受信した取引ログを取引ログDB240内の取引ログファイル700に記録する(ステップS1504)。
【0164】
つぎに、検証サーバ201は、受信した取引ログを参照して、取引操作端末T1において取引処理が実行されたか否かを判断する(ステップS1505)。ここで、取引処理が実行されていない場合(ステップS1505:No)、検証サーバ201は、ステップS1503に戻る。一方、取引処理が実行された場合には(ステップS1505:Yes)、検証サーバ201は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0165】
これにより、検証サーバ201は、取引操作端末T1における取引処理の操作履歴等を取引ログとして記録することができる。なお、ステップS1505において、検証サーバ201は、例えば、取引処理がキャンセルされた場合も、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0166】
つぎに、図16を用いて、検証サーバ201の位置情報データ記録処理手順について説明する。
【0167】
図16は、検証サーバ201の位置情報データ記録処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、検証サーバ201は、位置情報取得端末T2から位置情報データを受信したか否かを判断する(ステップS1601)。
【0168】
ここで、検証サーバ201は、位置情報データを受信するのを待つ(ステップS1601:No)。そして、検証サーバ201は、位置情報データを受信した場合(ステップS1601:Yes)、受信した位置情報データを取引ログDB240に記録して(ステップS1602)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0169】
これにより、検証サーバ201は、取引操作端末T1における取引処理の取引IDと対応付けて、取引処理が実行された場所を特定可能な位置情報を記録することができる。
【0170】
つぎに、図17を用いて、検証サーバ201の検証処理手順について説明する。
【0171】
図17は、検証サーバ201の検証処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、検証サーバ201は、検証者のクライアント端末202から検証依頼を受け付けたか否かを判断する(ステップS1701)。ここで、検証サーバ201は、検証依頼を受け付けるのを待つ(ステップS1701:No)。
【0172】
そして、検証サーバ201は、検証依頼を受け付けた場合(ステップS1701:Yes)、顧客訪問リスト230から、検証依頼に含まれる職員ID、顧客IDおよび訪問日時(または、訪問日)に対応する訪問情報を検索する(ステップS1702)。
【0173】
つぎに、検証サーバ201は、顧客情報DB220を参照して、検証依頼に含まれる顧客IDに対応する顧客情報から、検索した訪問情報から特定される訪問場所の位置情報を特定する(ステップS1703)。そして、検証サーバ201は、取引ログDB240内の取引ログファイル700から、検証依頼に含まれる職員ID、顧客IDおよび訪問日時に対応する取引ログを検索する(ステップS1704)。
【0174】
つぎに、検証サーバ201は、検索した取引ログから取引IDおよび取引実行日時を特定する(ステップS1705)。そして、検証サーバ201は、取引ログDB240から、特定した取引IDに対応する位置情報データを検索する(ステップS1706)。ステータスは、例えば、取引実行である。つぎに、検証サーバ201は、検索した位置情報データの日時が、特定した取引実行日時から規定時間内か否かを判断する(ステップS1707)。
【0175】
ここで、規定時間内の場合(ステップS1707:Yes)、検証サーバ201は、位置情報データの位置情報と訪問場所の位置情報とが一致するか否かを判断する(ステップS1708)。そして、位置情報が一致する場合(ステップS1708:Yes)、検証サーバ201は、取引操作端末T1において実行された取引処理が正当(検証成功)であると判断して(ステップS1709)、ステップS1711に移行する。
【0176】
一方、ステップS1707において規定時間外の場合(ステップS1707:No)、または、ステップS1708において位置情報が一致しない場合(ステップS1708:No)、検証サーバ201は、取引操作端末T1において実行された取引処理が不当(検証失敗)であると判断する(ステップS1710)。
【0177】
そして、検証サーバ201は、検証者のクライアント端末202に対して検証結果を出力して(ステップS1711)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0178】
これにより、検証サーバ201は、取引操作端末T1において実行された取引処理の正当性を検証することができる。例えば、検証サーバ201は、取引実行指示が入力された場所の位置情報が、予め登録された訪問場所と異なる場合、不正な場所で取引が行われた可能性があると判断して、取引処理が正当ではないと判断することができる。また、検証サーバ201は、位置情報データの日時が取引実行日時から規定時間外の場合、取引処理が実行された場所とは異なる場所で位置情報が取得された可能性があると判断して、取引処理が正当ではないと判断することができる。
【0179】
なお、ステップS1702,S1704,S1706において各情報を検索できなかった場合、検証者のクライアント端末202に対して、情報が検索されなかった旨のエラー通知を出力してもよい。
【0180】
つぎに、図18を用いて、検証サーバ201の訪問場所変更処理手順について説明する。
【0181】
図18は、検証サーバ201の訪問場所変更処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、検証サーバ201は、クライアント端末202から場所変更要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1801)。クライアント端末202は、例えば、職員(渉外係)によって操作される。
【0182】
ここで、検証サーバ201は、場所変更要求を受け付けるのを待つ(ステップS1801:No)。そして、検証サーバ201は、場所変更要求を受け付けた場合(ステップS1801:Yes)、管理者のクライアント端末202に対して、場所変更要求についての承認依頼を送信する(ステップS1802)。
【0183】
つぎに、検証サーバ201は、管理者のクライアント端末202から承認結果を受信したか否かを判断する(ステップS1803)。ここで、検証サーバ201は、承認結果を受信するのを待つ(ステップS1803:No)。そして、検証サーバ201は、承認結果を受信した場合(ステップS1803:Yes)、受信した承認結果を参照して、承認されたか否かを判断する(ステップS1804)。
【0184】
ここで、承認された場合(ステップS1804:Yes)、検証サーバ201は、場所変更要求を参照して、顧客訪問リスト230内の訪問情報の訪問場所を変更する(ステップS1805)。具体的には、例えば、検証サーバ201は、場所変更要求に含まれる顧客ID、訪問ID、訪問日時から特定される訪問情報の訪問場所を、場所変更要求に含まれる変更後の訪問場所に変更する。
【0185】
そして、検証サーバ201は、場所変更要求元のクライアント端末202に対して変更完了通知を送信して(ステップS1806)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。変更完了通知は、訪問場所の変更が承認され、顧客訪問リスト230内の訪問情報の訪問場所が変更されたことを示す。
【0186】
また、ステップS1804において、承認されなかった場合(ステップS1804:No)、検証サーバ201は、場所変更要求元のクライアント端末202に対してエラー通知を送信して(ステップS1807)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。エラー通知は、訪問場所の変更が承認されなかったことを示す。
【0187】
これにより、検証サーバ201は、職員(渉外係)が不正な取引を行うために、自分の都合のよい場所に訪問場所を変更するといった不正行為を未然に防ぐことができる。なお、図18に示した訪問場所変更処理は、例えば、金融機関のコンピュータシステムに含まれる検証サーバ201以外のコンピュータが実行してもよい。
【0188】
以上説明したように、実施の形態にかかる位置情報取得端末T2によれば、取引操作端末T1(第1の端末)における取引処理にかかる入力に応じて、取引操作端末T1から取引処理の識別情報を含む連携要求を受信することができる。また、位置情報取得端末T2によれば、連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、取得した位置情報と、受信した連携要求に含まれる取引処理の識別情報とを対応付けて出力することができる。
【0189】
これにより、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1における取引処理の識別情報(例えば、取引ID)と対応付けて、取引処理が実行された場所を特定可能な位置情報を出力することができる。このため、位置情報取得端末T2は、セキュリティ上の問題などで位置情報を取得できない取引操作端末T1を用いて取引が行われた場合であっても、取引が行われた場所を特定可能にすることができる。
【0190】
また、位置情報取得端末T2によれば、近距離無線通信を用いて、取引操作端末T1から連携要求を受信することができる。
【0191】
これにより、位置情報取得端末T2は、連携要求の受け渡しの際に、自端末と取引操作端末T1とが同じ場所に存在したことを保証することができる。
【0192】
また、位置情報取得端末T2によれば、取引操作端末T1における取引処理の実行指示の入力に応じて、取引操作端末T1から連携要求を受信することができる。
【0193】
これにより、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1における取引処理の識別情報と対応付けて、取引処理が実行(確定)されたときの場所を特定可能な位置情報を出力することができる。このため、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1を用いて取引が行われた場所として、取引処理が実行(確定)されたときの場所を特定可能にすることができる。
【0194】
また、位置情報取得端末T2によれば、取引操作端末T1における取引処理の開始指示の入力に応じて、取引操作端末T1から連携要求を受信することができる。
【0195】
これにより、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1における取引処理の識別情報と対応付けて、取引処理が開始されたときの場所を特定可能な位置情報を出力することができる。このため、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1を用いて取引が行われた場所として、取引処理が開始されたときの場所を特定可能にすることができる。
【0196】
また、位置情報取得端末T2によれば、取引操作端末T1における取引処理にかかるサイン情報の入力に応じて、取引操作端末T1から連携要求を受信することができる。
【0197】
これにより、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1における取引処理の識別情報と対応付けて、サイン情報が入力されたときの場所を特定可能な位置情報を出力することができる。このため、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1を用いて取引が行われた場所として、顧客がサインしたときの場所を特定可能にすることができる。
【0198】
また、位置情報取得端末T2によれば、取得した位置情報と、受信した連携要求に含まれる取引処理の識別情報と対応付けて、さらに位置情報を取得した日時を特定する日時情報を出力することができる。なお、日時情報は、例えば、連携要求を受信したことに応じて位置情報を取得した日時を示す情報であっても、また、連携要求を受信した日時を示す情報であってもよい。
【0199】
これにより、位置情報取得端末T2は、取引操作端末T1における取引処理の識別情報と対応付けて、取引処理が実行された場所を特定可能な位置情報と、位置情報が取得された日時を特定可能な日時情報とを出力することができる。このため、検証サーバ201において、取引操作端末T1における取引処理にかかる入力が行われてから規定時間内に取得された位置情報であるか否かを検証可能にすることができる。例えば、検証サーバ201は、取引IDに対応する位置情報が、取引が実行(確定)されたときの位置情報であることを保証することができる。
【0200】
また、位置情報取得端末T2によれば、検証サーバ201に対して、取得した位置情報と、受信した連携要求に含まれる取引処理の識別情報とを対応付けて出力することができる。
【0201】
これにより、位置情報取得端末T2は、検証サーバ201において取引処理の正当性を検証可能にすることができる。
【0202】
これらのことから、情報処理システム200によれば、取引操作端末T1と位置情報取得端末T2とが連携して、取引操作端末T1における取引処理の取引IDに、取引処理が実行された場所を特定可能な位置情報を紐付けることができる。これにより、検証サーバ201において、取引IDと対応付けて出力される位置情報と、職員(渉外係)の訪問先として登録された訪問場所とを突き合わせて取引処理の正当性を検証可能となる。
【0203】
例えば、検証サーバ201は、取引実行指示や顧客のサイン情報が入力された場所の位置情報が、予め登録された訪問場所であるか否かを検証することにより、取引の正当性を確保することができる。具体的には、例えば、検証サーバ201は、取引実行指示が入力された場所の位置情報が、予め登録された訪問場所と異なる場合、不正な場所で取引が行われた可能性があると判断して、職員によるなりすまし取引を検知することができる。また、検証サーバ201は、位置情報が取得された日時が取引実行日時から規定時間外の場合、取引が行われた場所とは異なる場所で位置情報が取得された可能性があると判断して、職員によるなりすまし取引を検知することができる。また、検証サーバ201は、承認を受けることで訪問場所の変更を可能とすることで、顧客からの要望などに柔軟に対処することができる。また、検証サーバ201は、訪問場所の変更に承認を条件とすることで、職員による不正を未然に防ぐことができる。
【0204】
このため、情報処理システム200は、職員(渉外係)によるなりすまし取引を防止して、セキュリティ事故を削減することができ、顧客の安全性や企業の信頼性を向上させることができる。また、情報処理システム200は、職員の訪問場所や訪問時間などをトレースすることが可能となり、業務管理の強化を図ることができる。
【0205】
なお、本実施の形態で説明した位置情報取得方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本位置情報取得プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本位置情報取得プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0206】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0207】
(付記1)第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、
前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、
前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする位置情報取得プログラム。
【0208】
(付記2)前記受信する処理は、
近距離無線通信を用いて、前記第1の端末から前記連携要求を受信する、ことを特徴とする付記1に記載の位置情報取得プログラム。
【0209】
(付記3)前記入力は、前記取引処理の実行指示の入力である、ことを特徴とする付記1または2に記載の位置情報取得プログラム。
【0210】
(付記4)前記入力は、前記取引処理の開始指示の入力である、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の位置情報取得プログラム。
【0211】
(付記5)前記入力は、前記取引処理にかかるサイン情報の入力である、ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の位置情報取得プログラム。
【0212】
(付記6)前記出力する処理は、
前記位置情報と前記識別情報と対応付けて、さらに前記位置情報を取得した日時を特定する日時情報を出力する、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の位置情報取得プログラム。
【0213】
(付記7)前記出力する処理は、
前記第1の端末のユーザの訪問先として予め登録された場所と前記位置情報とを突き合わせて前記取引処理の正当性を検証する検証装置に対して、前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、ことを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の位置情報取得プログラム。
【0214】
(付記8)第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、
前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、
前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする位置情報取得方法。
【0215】
(付記9)第1の端末における取引処理にかかる入力に応じて、前記第1の端末から前記取引処理の識別情報を含む連携要求を受信し、
前記連携要求の受信に応じて、自装置の位置情報を取得し、
前記位置情報と前記識別情報とを対応付けて出力する、
処理を実行する制御部を含むことを特徴とする情報処理装置。
【0216】
(付記10)自端末における取引処理にかかる入力に応じて、第2の端末に対して前記取引処理の識別情報を含む連携要求を送信する第1の端末と、
前記第1の端末から前記連携要求を受信したことに応じて、自装置の位置情報を取得し、取得した前記位置情報と、受信した前記連携要求に含まれる前記識別情報とを対応付けて出力する第2の端末と、
前記第2の端末から前記識別情報と対応付けて出力される前記位置情報と、前記第1の端末のユーザの訪問先として予め登録された場所のうち前記識別情報に対応する場所とを突き合わせて前記取引処理の正当性を検証する検証装置と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【符号の説明】
【0217】
101 情報処理装置
102 第1の端末
103 測位衛星
110,1250 連携要求
120,1260 位置情報
130 識別情報
200 情報処理システム
201 検証サーバ
202 クライアント端末
210 ネットワーク
220 顧客情報DB
230 顧客訪問リスト
240 取引ログDB
300,400 バス
301,401 CPU
302,402 メモリ
303 GPSユニット
304,405 通信I/F
305 近距離無線通信I/F
306 ディスプレイ
307 入力装置
403 ディスクドライブ
404 ディスク
406 可搬型記録媒体I/F
407 可搬型記録媒体
700 取引ログファイル
800,1270 位置情報データ
900,1000,1100 制御部
901,1102 受付部
902 第1の通信部
1001 第2の通信部
1002 取得部
1003,1104 出力部
1101 記録部
1103 検証部
T1 取引操作端末
T2 位置情報取得端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図13
図14
図15
図16
図17
図18