(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140234
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】化粧パネル
(51)【国際特許分類】
A01G 22/30 20180101AFI20230927BHJP
A47G 1/06 20060101ALI20230927BHJP
A01G 24/44 20180101ALI20230927BHJP
【FI】
A01G22/30
A47G1/06 Z
A01G24/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046155
(22)【出願日】2022-03-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年4月1日、モスショップ「モスの杜」 令和3年4月1日、カタログ「TERRA MOSS AP-PREMIUM」,第8頁、第11頁から第18頁、「TERRA MOSS AP-PREMIUM」見開き様式の見開き部分 令和3年4月1日、テラモスショップ「モスの杜」開店を案内するプレスリリース 令和3年5月1日、http://www.ap-japan.jp/、http://shop.ap-japan.jp/ 令和3年7月15日、総合報道、令和3年7月15日(木)・25日(日)合併号 令和4年1月26日、1月度屋外広告ドットコム定例会 令和4年2月5日、総合報道、令和4年2月5日(土曜日)
(71)【出願人】
【識別番号】506341043
【氏名又は名称】エーピー・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154195
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 敬子
(74)【代理人】
【識別番号】100171826
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 啓介
(72)【発明者】
【氏名】池田 東全
【テーマコード(参考)】
2B022
3B111
【Fターム(参考)】
2B022BB02
3B111BA03
3B111BC02
3B111BC04
3B111BC06
3B111BD01
3B111BE01
(57)【要約】
【課題】保存処理済で層状の苔に対する保護性能が高い化粧パネルを提供する。
【解決手段】プリザーブドフラワーの作り方のような、脱水、脱色、着色、乾燥等からなる保存処理を施された保存処理済の多数のミヤマハナゴケ等地衣類の苔4が基盤1の前面に接着剤6で層状に全面的に万遍なく固着されたことにより、化粧パネル1の周縁部における多数の苔4が化粧パネル1の周囲を行き交う人から周壁3で保護されて損傷を受けることがなく、苔4に対する保護性能が高くなる。又、層状になった苔4の最前位部が周壁3の前面よりも前方に突出すれば、化粧パネル1が前方より見られた場合、層状になった苔4が周壁3の内側を埋め尽くすように視認され、見栄えが良くなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周壁が平板状の基盤の周縁部より少なくとも前方に突出すると共に前記基盤の周縁部を一周するように囲む額縁状であり前記基盤の周縁部に結合されたことにより、前記基盤の前面には収容空間部が周壁で囲まれかつ前方に開放された形状に構成され、保存処理済の多数の苔が前記収容空間部に収容されかつ前記基盤の前記周壁で囲まれた前面に接着剤で層状に固着されたことを特徴とする化粧パネル。
【請求項2】
前記層状になった苔の最前位部が前記周壁の前面よりも前方に突出したことを特徴とする請求項1に記載の化粧パネル。
【請求項3】
前記周壁の前面及び外面が着色被膜で被覆されたことを特徴とする請求項1に記載の化粧パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存処理済の苔を用いた化粧パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献には保存処理済の苔を用いた化粧パネルが開示されている。この化粧パネルは、平板状の基盤の前面に保存処理済の多数の苔を接着剤で層状に固着した構造であり、化粧パネルの周縁部における多数の苔が化粧パネルの周囲を行き交う人による擦れで損傷を受けるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、層状になった保存処理済の苔に対する保護性能が高い化粧パネルの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、周壁が平板状の基盤の周縁部より少なくとも前方に突出すると共に前記基盤の周縁部を一周するように囲む額縁状であり前記基盤の周縁部に結合されたことにより、前記基盤の前面には収容空間部が前記周壁で囲まれかつ前方に開放された形状に構成され、保存処理済の多数の苔が前記収容空間部に収容されかつ前記基盤の前記周壁で囲まれた前面に接着剤で層状に固着されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、保存処理済の多数の苔が基盤の周壁で囲まれた前面に接着剤で層状に固着されたこにより、化粧パネルの周縁部における多数の苔が化粧パネルの周囲を行き交う人から周壁で保護されて損傷を受けることがない。又、前記層状になった苔の最前位部が前記周壁の前面よりも前方に突出すれば、化粧パネルが前方より見られた場合、層状になった苔が周壁3の内側を埋め尽くすように視認され、見栄えが良くなる。又、前記周壁の前面及び外面が着色被膜で被覆されれば、周壁の見栄えが向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】発明を実施するための形態1を分解して示す斜視図。
【
図3】発明を実施するための形態2を示す縦断面図。
【
図10】発明を実施するための形態8を示す正面図。
【
図11】発明を実施するための形態9を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図2を用い、発明を実施するための形態1に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1は、基盤2と周壁3と苔4とを備える。基盤2及び周壁3は、次に列挙した材質に限定されるものでないが、例えば、手動利器で裁断可能なように、木材、MDF、集成材、合板、紙、段ボール、ボール紙、合成樹脂、磁性シート等のうちの1つの材料からなる。基盤2は平板状で方形になっている。周壁3は、基盤2の周縁部より少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で方形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合されている。このように基盤2と周壁3とが結合されたことにより、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。基盤2と周壁3とからなるフレームにおいて、周壁3の前面及び外面が着色被膜で被覆されれば、周壁3の見栄えが向上する。周壁3への着色被膜の色としては、以下に列挙した色に限定されるものでないが、ホワイト、ナチュラル、ブラウン、ブラック等の色が選定される。ナチュラルとは、周壁3の前面及び外面が透明ニスで被覆され、周壁3の地肌が確認できる態様である。
【0009】
苔4は、保存処理済の多数の苔からなり、収容空間部5に収容されかつ基盤2の周壁3で囲まれた前面に接着剤6で層状に全面的に万遍なく均一に固着されるものであり、例えば、採取されたミヤマハナゴケ等地衣類の苔に、プリザーブドフラワー(preserved flower)の作り方のような、脱水、脱色、着色、乾燥等からなる保存処理を施した保存処理済の苔であり、水やりが不要で、更に育たないので、メンテナンスフリーであり、周囲の空間の湿度を一定に維持する吸湿及び放湿する機能を有し、吸音する機能を有する。苔4への着色としては、次に列挙した色に限定されるものでないが、スプリンググリーン、サマーグリーン、モスグリーン、アップルグリーン、スノー、ダークグリーン、ブラウン、オレンジ、フクシャ、レッド、ブルー、ディープブルー、フォールイエロー、ライムグリーン、ブラック、ナチュラルグリーン、フォールグリーン等の色が選定される。これにより、周壁3の4色と保存処理済の多数の苔4の18色との組み合わせが可能になる。
【0010】
図1を用い、発明を実施するための形態1に係る化粧パネル1の内部構造について説明する。基盤2の周縁部が周壁3の互いに向き合う内面から内部に形成された溝7に嵌め込まれ、基盤2と周壁3とが図示の省略された接着剤で互いに固着され、基盤2と周壁3とが互いに正確に位置決めされかつ強固に組付けられている。又、2つの周壁3の互いに隣接する端部は図示の省略された接着剤で互いに固着され、周壁3のそれぞれが互いに強固に組付けられている。基盤2の周壁3で囲まれかつ収容空間部5に露出した前面には、以下に記載した材質に限定されるものでないが、シリコン接着剤等の接着剤6が全面的に塗布される。接着剤6の基盤2の前面への塗布の開始よりも以前において、図示のされていないポリエチレン樹脂等からなる厚さの薄いフィルム等のラップ材で少なくとも周壁3の前面を被覆するラッピング処理が行われれば、周壁3の前面に接着剤6や塵等の異物が付かないように配慮され、仕上がりが綺麗になる。
【0011】
接着剤6が基盤2の前面に塗布された後、保存処理済の多数の苔4が収容空間部5における前方に開放された開口から収容空間部5を経由して接着剤6に付けられて基盤2の周壁3で囲まれた前面に層状に全面的に万遍なく均一に固着される。つまり、保存処理済の多数の苔4が基盤2の周壁3で囲まれた前面に接着剤6で層状に全面的に万遍なく均一に固着される。これにより、化粧パネル1は、平板状の基盤2の周壁3で囲まれた前面に保存処理済の多数の苔4を接着剤6で層状に全面的に万遍なく固着した構造であり、化粧パネル1の周縁部における多数の苔4が化粧パネル1の周囲を行き交う人から周壁3で保護されて損傷を受けることがない。
【0012】
接着剤6を基盤2の前面の全面に渡り一気に塗布した後に多数の苔4を基盤2の前面の全面に固着してもよいが、接着剤6が基盤2の前面の全面を複数の領域に分けられた1つ目の領域に塗布された後、この接着剤6の塗布された1つ目の領域に多数の苔4を接着剤6で固着し、次に、接着剤6が基盤2の前面の全面を複数の領域に分けられた2つ目の領域に塗布された後、この接着剤6の塗布された2つ目の領域に多数の苔4を接着剤6で固着するというように、接着剤6の塗布と多数の苔4の固着とが基盤2の前面の全面を複数の領域にごとに分けて順繰りに行われれば、多数の苔4が基盤2の前面に急ぐことなく適切に全面的に万遍なく行き渡り、仕上がりが綺麗になる。
【0013】
保存処理済の多数の苔4が基盤2の周壁3で囲まれた前面に接着剤6で層状に固着された態様において、
図1に示すように、層状になった苔4の最前位部が周壁3の前面よりも前方に突出し、化粧パネル1が前方より見られた場合、層状になった苔4が周壁3の内側を埋め尽くすように視認され、見栄えが良くなる。ラッピング処理が行われた場合、保存処理済の多数の苔4を基盤2の前面の全体に固着した接着剤6が固化した後に、ラップ材が除去され、化粧パネル1の前方からの見栄えが良くなる。化粧パネル1を室内の壁面に設置する場合には、例えば、図示のされていない接着剤又は粘着剤を周壁3の裏面に塗布して室内の壁面に押し付けて、化粧パネル1が室内の壁面に接着剤又は粘着剤で設置されるか、又は、周壁3の裏面が室内の壁面に接触され、釘、ピン、木ねじなどの頭付固定具を多数の苔4の前方から苔4の間及び基盤2を経由して室内の壁面に固着し、化粧パネル1が室内の壁面に頭付固定具で設置されることにより、室内の壁面に化粧パネル1による吸音する機能を付加できる。
【0014】
周壁3に溝7を設けることなく、基盤2の周縁部の外周面を周壁3の内面に図示のされていない接着剤又は釘等の固着具で固着しても、又は、基盤2の周縁部の前面を周壁3の裏面に図示のされていない接着剤又は釘等の固着具で固着しても適用できる。又、基盤2及び周壁3を成形により一体に構成しても適用できる。苔4からなる層状の前後方向の厚さに対し、収容空間部5の前後方向の深さが深すぎる場合には、基盤2の収容空間部5に露出した前面に基盤2の一部を構成する部材として底上げ部材を接着剤で貼り付け、苔4を底上げ部材の前面の全面に接着剤6に該当する接着剤で固着し、苔4の層をバランス良く配置しても適用できる。この場合、底上げ部材の前面が基盤2の前面に相当し、苔4が基盤2の前面に全体に接着剤6で層状に固着されたことと同等になる。
【0015】
図3を用い、発明を実施するための形態2に係る化粧パネル1の内部構造について説明する。
図3に示す化粧パネル1は、基盤2の裏面と周壁3の裏面とが面一になっており、
図1に示す周壁3の基盤2よりも後方に突出する部分が除去された構成が
図1に示す化粧パネル1と相違する。
図3において、化粧パネル1を室内の壁面に設置する場合には、例えば、図示のされていない接着剤又は粘着剤を基盤2の裏面又は周壁3の裏面の一方又は双方に塗布して室内の壁面に押し付けて、化粧パネル1が室内の壁面に接着剤又は粘着剤で設置されるか、又は、基盤2の裏面及び周壁3の裏面の双方が室内の壁面に接触され、釘、ピン、木ねじなどの頭付固定具を多数の苔4の前方から苔4の間及び基盤2を経由して室内の壁面に固着し、化粧パネル1が室内の壁面に頭付固定具で設置されれば、室内の壁面に化粧パネル1による吸音する機能を付加することができる。周壁3に段差状の凹部8を設けることなく、基盤2の周縁部の外周面を周壁3の内面に図示のされていない接着剤又は釘等の固着具で固着しても適用でき、又は、基盤2の周縁部の前面を周壁3の裏面に図示のされていない接着剤又は釘等の固着具で固着しても適用できる。基盤2及び周壁3を成形により一体に構成しても適用できる。基盤2と周壁3との成形による一体化、ラッピング処理、底上げ部材の採用、周壁3の前面及び外面に対する着色処理、
図3に示す周壁3の基盤2よりも後方に突出する部分が切除された構成等も適用できる。
【0016】
図4を用い、発明を実施するための形態4に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状で方形な基盤2の周縁部には平板状で方形な周壁3が基盤2の周縁部から少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で方形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合され、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。収容空間部5には正面視長方形な2個の領域5a及び5bが左右方向に並列に配置され、領域5a及び5bにはそれぞれ異なる色に着色された保存処理済の多数の苔4a及び4bが
図5に示す接着剤6a及び6bで層状に全面的に万遍なく均一に固着される。苔4a及び4bの色の組み合わせとしては、以下に列挙した色の組み合わせに限定されるものでないが、例えば、苔4aがダークグリーン、苔4aがスプリンググリーンというように、或いは、苔4がブルー、苔4bがフクシャというように、或いは、苔4aがスノー、苔4bがフォールイエローというように、選定される。尚、
図4では、領域5a及び5bどうしの間、及び、領域5a及び5bと周壁3との間を離した状態に図示したが、領域5a及び5bどうしの間、及び、領域5a及び5bと周壁3との間は互いに接触している。
【0017】
図5を用い、発明を実施するための形態3に係る化粧パネル1の内部構造について説明する。基盤2と周壁3とが図示の省略された接着剤で互いに固着され、周壁3の互いに隣接する端部が図示の省略された接着剤で互いに固着された状態において、基盤2の収容空間部5に露出した前面の一方の領域5aに相当する部分には接着剤6aが全面的に塗布された後に一方の領域5a用として選定された色に着色された保存処理済の多数の苔4aが前方から収容空間部5を経由して接着剤6aに付けられて基盤2の前面の一方の領域5aに相当する部分に層状に全面的に万遍なく均一に固着され、基盤2の収容空間部5に露出した前面における他方の領域5bには相当する部分には接着剤6bが塗布された後に他方の領域5b用として選定された色に着色された保存処理済の多数の苔4bが前方から収容空間部5を経由して接着剤2に付けられて基盤2の前面の他方の領域5bに相当する部分に層状に全面的に万遍なく均一に固着される。接着剤6a及び6bは、成分として同一であるが、図示的に別々な態様に表現されている。接着剤6a及び6bの塗布と多数の苔4a及び4bの固着とが基盤2の前面の領域5a及び5bの全面を複数の領域にごとに分けて順繰りに行われれば、多数の苔4a及び4bが基盤2の前面の2個の領域5a及び5bに急ぐことなく適切に全面的に万遍なく行き渡り、仕上がりが綺麗になる。基盤2と周壁3との成形による一体化、ラッピング処理、底上げ部材の採用、周壁3の前面及び外面に対する着色処理、
図3に示す周壁3の基盤2よりも後方に突出する部分が切除された構成等も適用できる。
図5でも、
図3に示す周壁3の基盤2よりも後方に突出する部分が除去された構成を適用できる。
【0018】
図6を用い、発明を実施するための形態4に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状で方形な基盤2の周縁部には平板状で方形な周壁3が基盤2の周縁部から少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で方形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合され、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。収容空間部5には正面視長方形な3個の領域5cと5d及び5eが左右の方向に並列に配置され、3個の領域5cと5d及び5eにはそれぞれ異なる色に着色された保存処理済の多数の苔4cと4d及び4eが
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で接着されて層状に全面的に万遍なく均一に固着される。
図6において、苔4cと4d及び4eの色の組み合わせとしては、次に列挙した色の組み合わせに限定されるものでないが、例えば、苔4cがサマーグリーン、苔4dがスノー、苔4eがスプリンググリーンのというように、或いは、苔4cがディープブルー、苔4dがブルー、苔4eがスノーというように、選定される。尚、
図6では、領域5cと5d及び5eどうしの間、及び、領域5cと5d及び5eと周壁3との間を離した状態に図示したが、領域5cと5d及び5eどうしの間、及び、領域5cと5d及び5eと周壁3との間は互いに接触している。
【0019】
図7を用い、発明を実施するための形態5に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状で方形な基盤2の周縁部には平板状で方形な周壁3が基盤2の周縁部から少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で方形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合され、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。収容空間部5には正面視二等辺三角形の2個の領域5f及び5gが斜め方向に並列に配置され、領域5f及び5gにはそれぞれ異なる色に着色された保存処理済の多数の苔4f及び4gが
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で接着されて層状に全面的に万遍なく均一に固着される。苔4f及び4gの色の組み合わせとしては、次に列挙した色の組み合わせに限定されるものでないが、例えば、苔4fがブラック、苔4gがレッドというように、或いは、苔4fがディープブルー、苔4gがブルーというように、選定される。尚、
図7では、領域5f及び5gどうしの間、及び、領域5f及び5gと周壁3との間を離した状態に図示したが、領域5f及び5gどうしの間、及び、領域5f及び5gと周壁3との間は互いに接触している。
【0020】
図8を用い、発明を実施するための形態6に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状で方形な基盤2の周縁部には平板状で方形な周壁3が基盤2の周縁部から少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で方形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合され、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。収容空間部5の中央の情報表示部5hには保存処理済の多数の苔4hが「一期一会」等の四字熟語を表現しかつ基盤2に
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で接着されて層状に全面的に万遍なく均一に固着される。収容空間部5の情報表示部5h以外の領域5iには情報表示部5hの色と異なる一色に着色された保存処理済の多数の苔4iが基盤2に
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で接着されて層状に全面的に万遍なく均一に固着される。着色された保存処理済の多数の苔4h及び4iの色の組み合わせとしては、以下に列挙した色の組み合わせに限定されるものでないが、例えば、情報表示部5hの「一」及び「会」の部分の苔4hがブラック、情報表示部5hの「期」の部分の多数の苔4hがフクシャ、苔4iがスプリンググリーンというように、選定されている。尚、
図8では、領域5iと周壁3との間を離した状態に図示したが、領域5iと周壁3との間は互いに接触している。情報表示部5hが苔4h以外の部材として周壁3と同一又は類似する素材から形成されかつ基盤2に接着剤で接着されて設けられても適用できる。
【0021】
図9を用い、発明を実施するための形態7に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状で方形な基盤2の周縁部には平板状で方形な周壁3が基盤2の周縁部から少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で方形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合され、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。収容空間部5の中央上段部の情報表示部5jにおける基盤2には保存処理済の多数の苔4jが「30th」等の記念を表現しかつ
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で層状に全面的に万遍なく均一に固着される。収容空間部5の中央下段部には周壁3と同一又は類似する素材からなる「aniversary」等の記念を表現した情報文字部5kが基盤2に接着剤で接着されて設けられる。収容空間部5の情報表示部5j以外の部分及び情報文字部5k以外の部分には中央の斜めの帯状の領域5mと外側の三角形な2個の領域5n及び5oとが左右方向に並列に配置され、領域5mと5n及び5oにおける基盤2にはそれぞれ異なる色に着色された保存処理済の多数の苔4mと4n及び4oが
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で接着されて層状に全面的に万遍なく均一に固着される。苔4jと4mと4n及び4oの色の組み合わせとしては、以下に列挙した色の組み合わせに限定されるものでないが、例えば、苔4jがスノー、苔4mがレッド、苔4n及び4oがサマーグリーンというように、選定される。尚、
図9では、領域5mと5n及び5oどうしの間、及び、領域5mと5n及び5oと周壁3との間を離した状態に図示したが、領域5mと5n及び5oどうしの間、及び、領域5mと5n及び5oと周壁3との間は互いに接触している。情報文字部5kにおける基盤2には苔4hに相当する苔が接着剤で接着されて層状に全面的に万遍なく均一に固着される適用できる。情報表示部5jが苔4j以外の部材として周壁3と同一又は類似する素材から形成されかつ基盤2に接着剤で接着されて設けられても適用できる。
【0022】
図10を用い、発明を実施するための形態8に係る化粧パネル1の概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状で円形な基盤2の周縁部には平板状で円形な周壁3が基盤2の周縁部から少なくとも前方に突出すると共に基盤2の周縁部を一周するように囲む平板状で円形な額縁状であり基盤2の周縁部に結合され、基盤2の前面には収容空間部5が周壁3で囲まれかつ前方に開放された形状に構成される。収容空間部5の中央部の情報表示部5pの基盤2には保存処理済の多数の苔4pが「寿」等のお祝いを表現しかつ
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で層状に全面的に万遍なく均一に固着される。収容空間部5の情報表示部5p以外の領域5qにおける基盤2には文字部の色と異なる一色に着色された保存処理済の多数の苔4qが
図1に示す接着剤6と同じ接着剤で層状に全面的に万遍なく均一に固着される。苔4p及び4qの色としては、下記に限定されるものではないが、例えば、苔4pがレッド、苔4qがスプリンググリーンというように、選定される。情報表示部5pが苔4p以外の部材として周壁3と同一又は類似する素材から形成されかつ基盤2に接着剤で接着されて設けられても適用できる。
【0023】
図11を用い、発明を実施するための形態9に係る化粧パネルの概略構造について説明する。化粧パネル1の平板状でキャラクタを表現した形状の基盤2の周囲には平板状で方形な額縁状を有する周壁3が基盤2の周囲を基盤3より離れて一周するように囲み、基盤2の一部の周縁部に結合されている。基盤2のキャラクタを表現した動物の形状は、以下に記載した形状に限定されるものでないが、例えば、兎の動物の形状が選定され、兎の後足と前足とが周壁3に結合され、兎の後足及び前足の以外の部分が周壁3より離れ、兎の後足及び前足の以外の部分と周壁3との間には空間11が形成され、化粧パネル1を室内の壁面に設置された場合に空間11を通して壁面が確認できる。基盤2の太実線で表現した周縁部2aは周壁3と同色に着色され、基盤の周縁部以外の内部2bの前面には周縁部と異なる色に着色された保存処理済の多数の苔4rが
図1に示す接着剤6に相当する接着剤で層状に全面的に万遍なく均一に固着されるる。基盤のキャラクタを表現した動物の形状としては、犬又は猫等も適用できる。
【符号の説明】
【0024】
1 化粧パネル
2 基盤
3 周壁
4、4a~4m、4n、4o、4p、4q 苔
5 収容空間部
5c、5d、5e、5f、5g、5m、5n、5o 収容空間部5内の領域
5h 収容空間部5内の情報表示部
5i 情報表示部5h以外の領域
5j 収容空間部5内の情報表示部
5p 収容空間部5内の情報表示部
5q 情報表示部5p以外の領域
6、6a、6b 接着剤
7 溝
8 凹部