(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140334
(43)【公開日】2023-10-04
(54)【発明の名称】インイヤーウェアラブルデバイス
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20230927BHJP
【FI】
H04R1/10 104Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044668
(22)【出願日】2023-03-20
(31)【優先権主張番号】202210286056.2
(32)【優先日】2022-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522205415
【氏名又は名称】聴智慧(南京)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】于 春紅
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BA16
(57)【要約】 (修正有)
【課題】オーディオ特性を調整できるインイヤーウェアラブルデバイスを提供する。
【解決手段】インイヤーワイヤレスイヤホン10は、筐体壁及び内腔を有し、ユーザーの耳道に挿入されかつ耳道の形状に適合する第1側10Aと、第1側が耳道に挿入された場合に外部環境に露出する第2側10Bとを備えるカスタム筐体100と、第1側から離れた第2側の開口端においてカスタム筐体に取り付けられたパネル200と、少なくとも一部がカスタム筐体内に設置され、カスタム筐体内に設置されたセグメントが筐体壁に形成されている通気孔300と、通気孔内に取り付けられた通気量調整装置と、を備える。通気孔及び通気量調整装置は、内腔と隔離された通気路を少なくとも部分的に構成し、通気路は、ユーザーがインイヤーウェアラブルデバイスを装着しているときに耳道と外部環境とを流体連通させ、また、通気路の通気量を電磁ユニットで調整する。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インイヤーウェアラブルデバイスであって、
筐体壁及び前記筐体壁で囲まれた内腔を有し、ユーザーの耳道に挿入されかつ前記耳道の形状に適合する第1部分と、前記第1部分が前記耳道に挿入された場合に外部環境に露出する第2部分とを備えるカスタム筐体と、
前記第1部分から離れた前記第2部分の開口端において前記カスタム筐体に取り付けられたパネルと、
少なくとも一部が前記カスタム筐体内に設置され、前記カスタム筐体内に設置されたセグメントが前記筐体壁に形成されている通気孔と、
前記通気孔内に取り付けられた通気量調整装置と、
を備え、
前記通気孔及び前記通気量調整装置は、前記カスタム筐体の前記内腔と隔離された通気路を少なくとも部分的に構成し、前記通気路は、前記ユーザーが前記インイヤーウェアラブルデバイスを装着しているときに前記ユーザーの前記耳道と外部環境とを流体連通することができるように構成され、前記通気量調整装置は、前記通気路の通気量を電動で調整することにより前記インイヤーウェアラブルデバイスのオーディオ特性を調整することができるように構成された、インイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項2】
前記通気路は、完全に前記カスタム筐体に設けられている、請求項1に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項3】
前記通気孔は、前記ユーザーが前記インイヤーウェアラブルデバイスを装着している時に前記耳道に露出する第1孔口と、外部環境に露出する第2孔口とを備え、
前記通気量調整装置は、前記通気孔の前記第2孔口に設けられている、又は、前記通気量調整装置は、前記第1孔口と前記第2孔口の両方から離れた前記通気孔の中間位置に設けられている、請求項2に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項4】
前記通気路は折り曲げ通路である、請求項3に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項5】
前記通気量調整装置は、電動操作により前記通気路を完全に開く全開状態と前記通気路を完全に閉じる全閉状態とで切り替えることができるように構成される、請求項3に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項6】
前記通気量調整装置は、電動操作により前記通気路を部分的に開いた状態になることができるように構成される、又は、前記通気量調整装置は、さらに、電動操作により前記通気路の通気量を連続的に調整することができるように構成される、請求項5に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項7】
前記通気量調整装置は、可動部と固定部と電動アクチュエータとを備え、前記電動アクチュエータは、前記可動部が固定部に対して移動するように電動で駆動して前記通気路の通気量を調整できるように構成される、請求項3に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項8】
前記カスタム筐体は前記内腔に向く窓を備え、前記電動アクチュエータは前記窓を介して前記インイヤーウェアラブルデバイスのバッテリに電気的に接続される、請求項7に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項9】
前記カスタム筐体は一体式構造を有する、請求項3に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項10】
前記通気量調整装置は前記カスタム筐体の外面から露出しないように設けられている、請求項3に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項11】
前記通気量調整装置は、電磁弁式構造を採用し、前記可動部としてのピストンと、前記固定部としてのハウジングと、前記電動アクチュエータとしての電磁ユニットとを備え、前記ハウジングは前記通気孔と連通する開口を備え、前記通気量調整装置は、前記電磁ユニットにより前記ピストンを前記ハウジングに対して移動するように駆動することにより前記通気路の通気量を調整するように構成される、請求項7に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項12】
前記通気量調整装置は接続管を備え、前記接続管は、前記通気路と前記内腔とが隔離されるように前記ハウジングと前記通気孔を接続する、請求項11に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項13】
前記通気量調整装置は、バタフライ弁式構造を採用し、前記可動部としての弁板と、前記固定部としての弁体と、前記電動アクチュエータとしてのモータとを備え、前記弁体は前記通気孔に連通する開口を備え、前記弁板は前記弁体の内部に設置され、前記通気量調整装置は、前記弁板を前記モータで駆動させて前記弁体内で回転させるによって前記通気路の通気量を調整するように構成される、請求項7に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項14】
前記通気量調整装置は、開口回転蓋式構造を採用し、前記可動部としての回動蓋と、前記固定部としての台座と、前記電動アクチュエータとしてのモータとを備え、前記回動蓋は開口を備え、前記台座は開口を備え、前記通気量調整装置は、前記回動蓋を前記モータで駆動させて前記台座に対して回転させるによって前記通気路の通気量を調整するように構成される、請求項7に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【請求項15】
前記インイヤーウェアラブルデバイスはインイヤーワイヤレスイヤホンである、請求項3に記載のインイヤーウェアラブルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェアラブルデバイスに関する。より具体的には、本発明はインイヤーウェアラブルデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンなどのモバイルデバイスの応用シーンがますます広くなり、人々のオーディオビジュアルサービスの使用がますます多くなることに伴い、ワイヤレスイヤホンは携帯しやすく、巻き付け問題が存在しないなどの利点により急速に普及し、TWS(完全ワイヤレスステレオ)ブルートゥース(登録商標)イヤホンは遅延が短く、音質が高いなどの利点によりワイヤレスイヤホンにおける主流製品となる。しかしながら、現在のTWSブルートゥースイヤホンはいずれも標準サイズのイヤホンであり、長時間着用するとユーザーの耳の不快感を引き起こすという問題を引き起こし、それにより着用時間及び応用シーンを制限する。また、ワイヤレスイヤホンを長時間装着すると、外耳道が閉鎖されて耳詰まり効果を生成し、耳内外圧力が平衡せず快適性を低下させ、かつ耳道が通風されないために湿った感染を引き起こす可能性がある。
【0003】
このために、装着快適性を向上させるインイヤーウェアラブルデバイス及びインイヤーワイヤレスイヤホンが求められる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、装着快適性を向上させることができるインイヤーウェアラブルデバイスを提供することにある。本発明の別の目的は、異なる使用シーンに適応することができるインイヤーウェアラブルデバイスを提供することである。本発明の他の目的は、耳道の通風を実現することができるインイヤーウェアラブルデバイスを提供することにある。本発明の他の目的は、異なるオーディオ効果を限定できるインイヤーウェアラブルデバイスを提供することにある。
【0005】
本発明の一側面は、インイヤーウェアラブルデバイスであって、筐体壁及び筐体壁で囲まれた内腔を有し、ユーザーの耳道に挿入されかつ耳道の形状に適合する第1部分と、第1部分が耳道に挿入された場合に外部環境に露出する第2部分とを備えるカスタム筐体と、第1部分から離れた第2部分の開口端においてカスタム筐体に取り付けられたパネルと、少なくとも一部がカスタム筐体内に設置され、カスタム筐体内に設置されたセグメントが筐体壁に形成されている通気孔と、通気孔内に取り付けられた通気量調整装置と、を備え、通気孔及び通気量調整装置は、カスタム筐体の内腔と隔離された通気路を少なくとも部分的に構成し、通気路は、ユーザーがインイヤーウェアラブルデバイスを装着しているときにユーザーの耳道と外部環境とを流体連通することができるように構成され、通気量調整装置は、通気路の通気量を電動で調整することによりインイヤーウェアラブルデバイスのオーディオ特性を調整することができるように構成された、インイヤーウェアラブルデバイスを提供する。
【0006】
本発明のある実施例によれば、通気路は、完全にカスタム筐体に設けられている。
【0007】
本発明のある実施例によれば、通気路は、カスタム筐体に設けられた第1セグメントと、パネルに設けられた第2セグメントとを備える。
【0008】
本発明のある実施例によれば、通気孔は、ユーザーがインイヤーウェアラブルデバイスを装着している時に耳道に露出する第1孔口と、外部環境に露出する第2孔口とを備え、通気量調整装置は、通気孔の第2孔口に設けられている。
【0009】
本発明のある実施例によれば、通気孔は、ユーザーがインイヤーウェアラブルデバイスを装着している時に耳道に露出する第1孔口と、外部環境に露出する第2孔口とを備え、通気量調整装置は、第1孔口と第2孔口の両方から離れた通気孔の中間位置に設けられている。
【0010】
第1第1本発明のある実施例によれば、通気路は真っすぐな通路又は折り曲げ通路である。
【0011】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、電動操作により通気路を完全に開く全開状態と通気路を完全に閉じる全閉状態とで切り替えることができるように構成される。
【0012】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、電動操作により通気路を部分的に開いた状態になることができるように構成される。
【0013】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、さらに、電動操作により通気路の通気量を連続的に調整することができるように構成される。
【0014】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、可動部と固定部と電動アクチュエータとを備え、電動アクチュエータは、可動部が固定部に対して移動するように電動で駆動して通気路の通気量を調整できるように構成される。
【0015】
本発明のある実施例によれば、カスタム筐体は内腔に向く窓を備え、電動アクチュエータは窓を介してインイヤーウェアラブルデバイスのバッテリに電気的に接続される。
【0016】
本発明のある実施例によれば、カスタム筐体は一体式構造を有する。
【0017】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置はカスタム筐体の外面から露出しないように設けられている。
【0018】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は電磁弁式構造を採用し、可動部としてのピストンと、固定部としてのハウジングと、電動アクチュエータとしての電磁ユニットとを備え、ハウジングは通気孔と連通する開口を備え、通気量調整装置は、電磁ユニットによりピストンをハウジングに対して移動するように駆動することにより通気路の通気量を調整するように構成される。
【0019】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は接続管を備え、接続管は、通気路と内腔とが隔離されるようにハウジングと通気孔とを接続する。
【0020】
本発明のある実施例によれば、電磁ユニットは電磁コイルを備え、ピストンは磁石を備え、ピストンの動き方向は通気量調整装置における通気孔の延在方向と略平行である。
【0021】
本発明のある実施例によれば、電磁ユニットは電磁石を備え、ピストンは磁石を備え、ピストンの動き方向は通気量調整装置における通気孔の延在方向と略垂直である。
【0022】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置はバタフライ弁式構造を採用し、可動部としての弁板と、固定部としての弁体と、電動アクチュエータとしてのモータとを備え、弁体は通気孔に連通する開口を備え、弁板は弁体の内部に設置され、通気量調整装置は、弁板をモータで駆動させて弁体内で回転させるによって通気路の通気量を調整するように構成される。
【0023】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、弁板とねじりに抵抗して接続された第1歯形係合部と、モータの出力軸とねじりに抵抗して接続された第2歯形係合部とをさらに備え、第1歯形係合部と第2歯形係合部は互いに噛み合う。
【0024】
本発明のある実施例によれば、第1歯形係合部と弁板は一体に形成されている。
【0025】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、弁体の外部に設けられた弁板固定部材をさらに備え、弁板は延伸部を備え、延伸部は、弁体の壁を貫通して弁板固定部材と固定接続することができるように構成される。
【0026】
本発明のある実施例によれば、延伸部と弁板固定部材とは接着剤により固定接続される。
【0027】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、開口回転蓋式構造を採用し、可動部としての回動蓋と、固定部としての台座と、電動アクチュエータとしてのモータとを備え、回動蓋は開口を備え、台座は開口を備え、通気量調整装置は、回動蓋をモータで駆動させて台座に対して回転させるによって通気路の通気量を調整するように構成される。
【0028】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、回転蓋とねじりに抵抗にて接続された第1歯形係合部と、モータの出力軸とねじりに抵抗して接続された第2歯形係合部とをさらに備え、第1歯形係合部と第2歯形係合部は互いに噛み合う。
【0029】
本発明のある実施例によれば、第1歯形係合部と回転蓋は一体に形成されている。
【0030】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、回転蓋から離れた台座の一端に設置された回動蓋固定部材及びピン軸をさらに備え、ピン軸は、台座を貫通して回動蓋と回動蓋固定部材とを固定接続することができるように構成される。
【0031】
本発明のある実施例によれば、ピン軸と回動蓋固定部材は一体に形成され、ピン軸は雄ネジを備え、回動蓋はピン軸の雄ネジと螺合する雌ネジ孔を備える。
【0032】
本発明のある実施例によれば、回動蓋の回転軸線は、通気量調整装置における通気孔の延在方向と略平行である。
【0033】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は逆止弁構造を採用し、可動部としての弁コア、固定部としての弁座と、電動アクチュエータとしてのモータとを備え、弁座は、通気孔と連通する流体通路を備え、通気量調整装置は、弁コアをモータで駆動させて弁座に対して移動させることによって通気路の通気量を調整するように構成される。
【0034】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、弁コアに弾性力を印加するバネをさらに備え、通気量調整装置は、弁コアをモータで駆動させてバネの弾性力に抵抗して弁座に対して移動させるように構成される。
【0035】
発明のある実施例によれば、弁コアの動き方向は通気量調整装置における通気孔の延在方向と略平行である。
【0036】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、弁コアと接合する第1歯形係合部と、モータの出力軸とねじりに抵抗して接続する第2歯形係合部とをさらに備え、第1歯形係合部と第2歯形係合部は互いに噛み合う。
【0037】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、絞り式構造を採用し、可動部としての複数の羽根と、固定部としての固定座と、電動アクチュエータとしてのモータとを備え、固定座は、通気孔と連通する流体通路を備え、通気量調整装置は、モータにより回転輪を回転駆動して羽根を固定座に対して移動させることによって通気路の通気量を調整するように構成される。
【0038】
本発明のある実施例によれば、羽根は、1つの面から突出する第1突起と他面から突出する第2突起とを備え、回転輪は第1突起と嵌合する駆動凹溝を備え、固定座は第2突起と嵌合する摺動凹溝を備える。
【0039】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、回転輪とねじりに抵抗して接続する第1歯形係合部と、モータの出力軸とねじりに抵抗して接続する第2歯形係合部とをさらに備え、第1歯形係合部と第2歯形係合部は互いに噛み合う。
【0040】
本発明のある実施例によれば、第1歯形係合部と回転輪は一体に形成されている。
【0041】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、プラグ式構造を採用し、可動部としてのプラグ部材と、固定部としてのプラグ座と、電動アクチュエータとしてのモータとを備え、プラグ座は、通気孔と連通する流体通路を備え、通気量調整装置は、プラグ部材をモータで駆動させてプラグ座に対して移動させることによって通気路の通気量を調整するように構成される。
【0042】
本発明のある実施例によれば、プラグ部材は、プラグ座への挿入とプラグ座からの抜き外しのためにモータにより駆動できるように構成される。
【0043】
本発明のある実施例によれば、プラグ部材は流体通路を備え、プラグ部材がプラグ座に挿入された場合、プラグ部材の流体通路はプラグ座の流体通路と流体連通する。
【0044】
本発明のある実施例によれば、プラグ座はカスタム筐体と一体に形成されている。
【0045】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、プラグ部材に固定接続された第1係合部と、モータの出力軸とねじりに抵抗して接続した第2係合部とをさらに備え、第1係合部と第2係合部は互いに螺合して接合される。
【0046】
本発明のある実施例によれば、プラグ部材は、モータがプラグ部材を回転駆動してプラグ座に挿入したりプラグ座から抜き外したりすることができるように、モータの出力軸に捩りに抵抗して接続されている。
【0047】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、プラグ部材と固定接続される第1歯形係合部と、モータの出力軸とねじりに抵抗して接続する第2歯形係合部とを備え、第1歯形係合部と第2歯形係合部は互いに噛み合う。
【0048】
本発明のある実施例によれば、第1歯形係合部とプラグ部材は一体に形成されている。
【0049】
本発明のある実施例によれば、インイヤーウェアラブルデバイスはインイヤーワイヤレスイヤホンである。
【0050】
本発明の実施例によれば、インイヤーウェアラブルデバイスは通気孔を備え、通気量調整装置が通気孔内に設置される。通気量調整装置により通気孔を電動で開閉することにより、異なる使用モードに切り替えることができ、耳詰まり効果を克服し、ユーザーの装着快適性を向上させ、異なる使用シーンに適応する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
【
図2】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンのカスタム筐体の斜視図である。
【
図3】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図4A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
【
図4B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図4C】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図4D】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【
図4E】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【
図5A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図5B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図5C】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【
図5D】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【
図6A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図6B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図6C】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【
図6D】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【
図7A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図7B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図7C】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図7D】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図8】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
【
図9A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
【
図9B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図9C】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図9D】本発明のある実施例に係る通気量調整装置の概略図である。
【
図9E】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の部分断面概略図である。
【
図9F】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の部分断面概略図である。
【
図10A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図10B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図10C】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図10D】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図11A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
【
図11B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図11C】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図11D】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図11E】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
【
図11F】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図11G】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
【
図11H】本発明のある実施例に係る一部開状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
【
図12A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図12B】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図12C】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図13A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図13B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図13C】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図13D】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図14A】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
【
図14B】本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
【
図14C】本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
【
図14D】本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、図面に参照して本発明の実施例を説明する。以下の詳細な説明及び図面は、本発明の原理を例示的に説明するために用いられ、本発明は、記述された好ましい実施例に限定されることではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって限定される。以下、例示的な実施形態を参照して本発明を詳細に説明し、一部の実施例は図面に図示する。以下の説明は図面を参照して行い、特に示さない限り、異なる図面における同一の符号は同一又は類似の部品を示す。以下の例示的な実施形態に記載された態様は、本発明の全ての態様を代表するものではない。逆に、これらの態様は、添付の特許請求の範囲に係る本発明の様々な態様のシステム及び方法の例示に過ぎない。
【0053】
本発明は、インイヤーウェアラブルデバイスを提供する。インイヤーウェアラブルデバイスは、ユーザーの耳、特にユーザーの耳道に挿入することによりユーザーに例えばオーディオ再生、音声受信、健康監視等のような様々な機能を提供することができる。以下、インイヤーワイヤレスイヤホンを例としてインイヤーウェアラブルデバイスの構造及び原理を詳細に説明する。しかしながら、本発明のインイヤーウェアラブルデバイスは、インイヤーワイヤレスイヤホンに限定されないことを理解されたい。例えば、音声再生機能に加えて、インイヤーウェアラブルデバイスは、音声受信、温度検出、血圧検出、心拍数検出、血糖検出、血中酸素検出などの機能を付加的にまたは代替的に実装することができる。さらに、一部の実施形態では、インイヤーウェアラブルデバイスは、インイヤーワイヤレスイヤホンではなく、つまり、オーディオ再生機能を持たず、他の機能のみを有するものとして実現されてもよい。
【0054】
図1は、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホン10の斜視図である。
図1では、1つのイヤホン(例えば、左イヤホン)のみを示すが、当業者は、1対のイヤホンは通常、左右対称構造の2つのイヤホンから構成されることを理解しているため、図面では簡略化のために1つのイヤホンのみを示し、以下の説明も1つのイヤホンのみを対象とする。インイヤーワイヤレスイヤホン10は、第1の側10Aと第2の側10Bとを備えている。インイヤーワイヤレスイヤホン10の第1側10Aは、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合にユーザーの耳道中にある側を表し、インイヤーワイヤレスイヤホン10の第2側10Bは、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合に外部環境に露出する側を表す。
図1に示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10の第1側10Aは下部に位置し、第2側10Bは上部に位置する。
【0055】
図1を参照すると、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100とパネル200とを備える。
図2は、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンのカスタム筐体の斜視図である。本明細書において、「カスタム」は、筐体がそれぞれのユーザーの耳に合わせて設計・製造されるのであって、一律に設計・製造されるのではないことを意味する。カスタム筐体100は、例えば、ユーザーの耳に耳型を取り、製造装置を用いて耳型に基づいて製造することができる。カスタム筐体100は、3Dプリントにより製造したり、その他の製造方法により製造したりすることができる。カスタム筐体100のサイズは、取得した耳型と同じでもよいし、取得した耳型よりも若干小さくして一部の敏感なユーザーの装着快適性を向上させることもできる。
【0056】
ユーザーが標準的なイヤホンを装着する場合、標準的なイヤホンのサイズが固定されているため、多くのユーザーの耳のサイズ(例えば耳甲介腔)を適応するためにはそのサイズをできるだけ小さくする必要があるが、安定的装着を確保し落下しないためには、突出部を設けてイヤホンを耳に安定して係止させる必要がある。この場合、標準的なイヤホンは装着時に多数のユーザーの耳道又は耳郭の一部に圧迫を生じ、長時間の装着による不快感という問題を引き起こす。例えば、標準的なイヤホンを30分、さらにはより短い時間装着していると、多くのユーザーが耳に違和感を覚える。一方、本発明では、インイヤーワイヤレスイヤホン10のカスタム筐体100がユーザーにカスタマイズされ、ユーザーの耳を圧迫することはほとんどないため、標準的なイヤホンと比較して、本発明のインイヤーワイヤレスイヤホン10は、装着快適性が向上し、ユーザーが長時間にわたってイヤホンを装着することができ、例えば数時間、さらにはより長い時間装着することができる。さらに、ユーザーがイヤホンを長時間装着することができるため、従来の映像サービスに加えて、ユーザーがそれを例えば音声やビデオ電話、ゲーム、様々な仮想現実のアクティビティなど、様々なシーンで使用する可能性が高まる。
【0057】
例示的な実施例において、カスタム筐体100は、一体式構造又は一体に形成され、すなわちユーザーの耳型に基づいて一度に形成される。他の実施形態では、カスタム筐体100は複数の部分から構成されてもよく、例えば、コア部とカスタム適合部とを備えてもよく、コア部は、全ユーザー又は多数のユーザーについて同じであり、パネル200と一体に組み立てられてもよく、カスタム適合部はユーザーの耳型に基づいて形成された部分である。カスタム筐体100がコア部とカスタム適合部とを備える場合、カスタム適合部以外の部材は多数のユーザーに対して同じであるため、生産性を向上させることができる。
【0058】
本発明のある実施例により、カスタム筐体100は、ユーザーの耳道に挿入されかつ耳道の形状に適合する第1部分と、第1部分が耳道に挿入された場合に外部環境に露出する第2部分とを備える。「カスタム」により、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合、カスタム筐体100は少なくとも部分的にユーザーの外耳道に密着する。これにより、カスタム筐体100の第1部分は、ユーザーの外耳道と密着する部分、すなわち外部環境から遮断された部分とすることで、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合に、耳道内に密閉された聴取環境を提供する。また、カスタム筐体100の第2部分は、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合に外部環境に露出する部分とする。ある実施例において、カスタム筐体100の第2部分は開口端を備える。開口端は、第1部分から離れた第2部分の側に位置する。ある実施例において、パネル200はカスタム筐体100の第2部分の開口端においてカスタム筐体100に取り付けられている。例えば、開口端によりインイヤーワイヤレスイヤホン10の他の部材をカスタム筐体100内に配置し、その後、パネル200を開口端に取り付けるようにすることができる。
【0059】
本発明のある実施例により、カスタム筐体100は、筐体壁110と筐体壁110に囲まれた内腔120とを備える。ある実施例では、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、さらに、メインボード、操作装置、充電装置、バッテリ、アンテナ装置、磁石、収音装置、スピーカ組立体、無線通信モジュール等の部品をそなえてもよい。各部品は、ボルト、溶接、接着、フィット等により一体に組み立てられてもよい。これらの部品は、カスタム筐体100とパネル200とにより囲まれた空間内に配置することができる。具体的には、これらの部材は主にカスタム筐体100の内腔120内に位置し、パネル100は内腔120を密閉すするために使用してもよい。他の部材が正常に動作する限り、パネル200は、平坦なカバープレートであってもよいし、凹凸又はその他の不平坦なカバープレートであってもよい。例示的な実施例において、パネル200は、インイヤーワイヤレスイヤホン10の第2側10Bにおいてカスタム筐体100に取り付けられる。
【0060】
ある実施例において、
図2に示すように、カスタム筐体100は、第1突出部130と第2突出部140とをそなえてもよい。ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合、第1突出部130はユーザーの耳甲介腔又はユーザーの耳甲介腔と外耳道に位置することができ、第2突出部140はユーザーの耳甲介舟に位置することができる。第1突出部130は、開口を備えてもよく、スピーカ組立体は、第1突出部140内における該開口に近い箇所に位置する。これにより、スピーカ組立体の音声出力装置から出力された音声は該開口を通ってユーザーの耳道に入る。
【0061】
図3は、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。本発明のある実施例によれば、インイヤーワイヤレスイヤホンは通気孔300と通気量調整装置400とを備える。通気孔300は、少なくとも部分的に(つまり、少なくとも一部が)カスタム筐体100内に設けられ、すなわち少なくとも部分的にカスタム筐体100により形成されている。ある実施例において、通気孔300のカスタム筐体100に設けられたセグメントは筐体壁110内に形成されている。例えば、通気孔300のカスタム筐体100内に設けられたセグメントはカスタム筐体100の製造時にともに形成したり、カスタム筐体100を製造した後に筐体壁110内に追加して形成したりするようにしてもよい。本発明のある実施例によれば、
図3に示すように、通気孔300はカスタム筐体100内に完全に設けられている。例示的な実施例において、通気孔300はカスタム筐体100の筐体壁110内に完全に設けられている。通気孔300は、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合にユーザーの耳道に露出する第1孔口300Aと外部環境に露出する第2孔口300Bとを備える。これにより、第1孔口300Aはインイヤーワイヤレスイヤホン10の第1側10Aに位置し、第2孔口300Bはインイヤーワイヤレスイヤホン10の第2側10Bに位置する。ある実施例において、通気孔300は真っすぐな通気孔である。ある実施例において、通気孔300は折り曲げられた通気孔である。折り曲げられた通気孔は、真っすぐな通気孔よりも比較的小さい体積内で長い通気孔長を提供することができ、より小さな体積のインイヤーワイヤレスイヤホン10又はカスタム筐体100に適する。
【0062】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は通気孔300内に取り付けられている。通気孔300及び通気量調整装置400は、カスタム筐体100の内腔120から隔離された通気路の少なくとも一部を構成する。本明細書において、「隔離」とは、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合(すなわち、カスタム筐体100の第1部分がユーザーの耳道に挿入された場合)に、通気路とカスタム筐体100の内腔120との間に流体連通しないことを示す。通気路は、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合にユーザーの耳道と外部環境とを流体連通させることができるように構成されている。これにより、通気路は、インイヤーワイヤレスイヤホンの第1側10Aと第2側10Bを流体連通させることができる。通気路をカスタム筐体100の内腔120から隔離することにより、通気路による通気中にインイヤーワイヤレスイヤホンの内部部品及び音質に対する通気気流の影響を回避又は低減し、異なるモードでのインイヤーワイヤレスイヤホンの適用性及び安定性を向上させることができる。
【0063】
ある実施例において、通気量調整装置400は通気孔300の第2孔口300Bに設けられ、すなわち通気孔300の第2側10Bに位置する端部に位置する。ある実施例において、通気量調整装置400は、第1孔口300Aと第2孔口300Bとの両方から離れた通気孔300の位置、即ち通気孔300の中間位置に設置される。
【0064】
本発明のある実施例によれば、通気路はカスタム筐体100内に少なくとも部分的に設けられている。一部の実施例では、通気路はカスタム筐体100内に完全に設けられている。ある実施例では、通気路は真っすぐな通路である。ある実施例では、通気路は折り曲げ通路である。折り曲げ通路は、より小さい筐体及びインイヤーワイヤレスイヤホンに配置するの適し、真っすぐな通路と同じ長さ又はより長い長さの通気路を実現することができる。
【0065】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、電動操作により通気路の通気量を調整するように構成されている。具体的には、通気量調整装置400は、電動操作により通気孔300を開閉することで、通気路を開閉することができる。これにより、通気路は、通気量調整装置400が開いている時に通気することができ、通気量調整装置400が閉じている時により良好なリスニング効果を提供することができる。
【0066】
ユーザーがカスタム筐体を有するインイヤーワイヤレスイヤホンを装着している時、通気孔が閉鎖された場合、耳道はカスタム筐体により密封され、ユーザーは音楽などのより良好なリスニング効果を有することができる。しかし、通気孔が閉鎖された場合、耳詰まり効果の影響で、耳道がカスタム筐体で密封されてしまうため、耳道の内外の気圧が異なり、ユーザーの長時間装着に不快感や不自然な音が不自然に聞こえることを引き起こす。通気量調整装置400により通気孔300を開閉することにより、使用モードを変換することができ、目詰まり効果を克服し、ユーザーの装着快適性を向上させ、異なる使用シーンに適応することができる。
【0067】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は電動操作により通気路を完全に開く全開状態と(100%)通気路を完全に閉じる完閉状態(0%)との間で切り替えることができる。全開状態では、通気路は最大開放状態にあり、最大の通気量を実現することができる。全閉状態では、通気路は完全に閉じた状態にあり、通気ができない。
【0068】
ある実施例において、通気量調整装置400は、上記の全開状態及び全閉状態に加えて、通気路を部分的に開くための1つの又は複数の一部開状態にするように電動で操作してもよい。これにより、通気量調整装置400は、複数の通気量ギアを有することができる。例えば、通気量調整装置400は、25%の開状態、50%の開状態、75%の開状態等に電動で操作することができる。
【0069】
ある実施例において、通気量調整装置400は電動操作により通気路の通気量を連続的に調整することができる。これにより、通気量調整装置400は無段に調整することができる。
【0070】
ある実施例において、通気量調整装置400は、通気路の通気量を調整することにより、インイヤーワイヤレスイヤホン10のオーディオ特性を調整できるように構成されている。これにより、通気量調整装置400は、通気路の通気量、すなわち通気孔の開き度合いを調整することができる。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気路が完全に閉鎖された場合、インイヤーワイヤレスイヤホン10はより優れたノイズ低減効果及びオーディオリスニング体験を持つことができる。通気量調整装置400が電動操作によりインイヤーワイヤレスイヤホン10の通気路を開放すると、通気路は通気され、ユーザーは、耳詰まり効果を回避して、外部環境音をよりクリアに受信することができ、装着快適性が向上する。また、通気量調整装置400が電動操作により通気路が異なる通気量を有するようにすると、インイヤーワイヤレスイヤホン10は異なるオーディオ特性を有するようになり、ユーザーは、異なるニーズに応じて自分のリスニング体験を容易に調整することができる。
【0071】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、有線又は無線で制御されて通気路の通気量を電動的に調整することができる。ある実施例において、通気量調整装置400は、例えばコンピュータ、携帯電話、タブレットコンピュータ、オーディオ再生装置、ビデオ処理装置、ゲーム機、ナビゲーション装置などの有線又は無線の端末装置と通信接続するし、該有線又は無線の端末装置からの制御信号を受信することができる。対応する制御信号に基づいて、通気量調整装置400は通気路の通気量を電動で調整することができる。例えば、ユーザーは携帯電話にてアプリケーションソフトウェア(APP)により通気路の通気量を調整する指令を送信することができ、これにより通気量調整装置400は指令に基づいて電動操作により通気路の通気量を調整することができる。
【0072】
ある実施例において、通気量調整装置400の取付位置は、通気孔300の第1孔口300A又は第2孔口300Bに設けられることができる。ある実施例において、通気量調整装置400の取付位置は、通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に設けられてもよい。通気量調整装置400を通気孔内の異なる位置に取り付けることにより、異なるインイヤーワイヤレスイヤホン10は異なるオーディオキャビティを有することができ、これにより、個人的なニーズを満たすために、異なるオーディオ効果を限定することができる。
【0073】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、カスタム筐体100の外面から露出しないように設けられている。これにより、通気孔300の第1孔口300A及び第2孔口300Bを除き、通気量調整装置400はカスタム筐体100に包まれ、外部から観察又は接触することができない。通気量調整装置400がカスタム筐体100の外面から露出しないようにすることにより、通気量調整装置400が電動調整を行う場合にその部材がユーザーの耳に接触することなく、ユーザーの使用体験を向上させ、且つ通気量調整の精度を向上させることができる。また、通気量調整装置400は、カスタマイズ筐体100に包まれて外部の異物又は汚染物質が通気量調整装置400内に入ることを回避又は減少させることができ、通気量調整装置400及びインイヤーワイヤレスイヤホン10の安定性を向上させることができる。
【0074】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、可動部と、固定部と、電動アクチュエータとを備え、電動アクチュエータは、可動部が固定部に対して動くするように電動で駆動して通気路の通気量を調整することができる。以下、図面を参照して、本発明のある実施例に係る通気量調整装置について詳細に説明する。
【0075】
電磁弁式構造
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、電磁弁式構造を採用することができる。
図4Aは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
図4Bは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図4Cは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の概略図である。
図4Dは、本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
図4Eは、本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【0076】
図4Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100とパネル200と通気孔300とを備える。
図4Bに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300は、カスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400を取り付けるための取付位置300Cを備える。例示的な実施例では、
図4Bに示すように、取付位置300Cは、通気孔300におけるの第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に設けられている。ある実施例では、取付位置300Cは、通気孔300の第1孔口300A又は第2孔口300Bに設置されてもよい。インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は前述したとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0077】
ある実施例において、通気孔300の取付位置300Cにおける部分の延在方向は略直線であり、例えば通気孔300は真っすぐな通気孔であり、又は通気孔300は全体が折り曲げられた通気孔であるが、取付位置300Cで真っすぐなセグメントを有する。
【0078】
本発明のある実施例によれば、
図4C~
図4Eに示すように、通気量調整装置400は、可動部としてのピストン410(
図4Cに図示せず)と、固定部としてのハウジング420と、電動アクチュエータとしての電磁ユニット430とを備える。ハウジング420は、通気孔300に連通する開口421を備える。ピストン410は、ハウジング420の内部に設けられている。ピストン410は、電磁ユニットによってハウジング420に対して動く可能である。ある実施例において、
図4D及び
図4Eに示すように、ハウジング420は内部チャンバ422を備え、ピストン410は該内部チャンバ422において動くことができる。例示的な実施例において、ピストン410の動き方向は通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と略平行である。本明細書において、「通気量調整装置400における通気孔300の延在方向」とは、通気孔300の取付位置300Cにおける部分の延在方向、即ち通気孔300の取付位置300Cにおける部分の中心線を指す。
【0079】
ある実施例において、
図4D及び
図4Eに示すように、電磁ユニット430は電磁コイル431を備え、ピストン410は磁石を備える。電磁コイル431は、通電時に電磁界を発生する。ある実施例において、ピストン410の動き方向に沿って観察する場合、電磁コイル431は径方向に沿ってピストン410を取り囲むように設置される。電磁コイル431は、ハウジング420上またはハウジング420の内部に固定されてもよい。
【0080】
ある実施例において、電磁ユニット430はコイル431に駆動電流を提供する電源線432をさらに備え。ある実施例において、電源線432はインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続される。ある実施例において、
図4Bに示すように、カスタム筐体110は内腔120に向く窓150を備え、これにより電磁ユニット430の電源線432は該窓150を貫通してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリに電気的に接続することができる。
【0081】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、電磁ユニット430によりハウジング420に対するピストン410の移動を駆動することによって通気路の通気量を調整することができる。具体的には、電磁コイル431に電源が入ると、電磁コイル431の内部に電磁界が発生し、ピストン410が磁界によってハウジング420の開口421を開閉し、従って通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。電磁コイル431の電源が切れると、電磁コイル431は電磁界を発生しなくなり、ピストン410はハウジング420の開口421を閉める又は開く位置に戻り、通気路を閉める又は開く。例示的な実施例では、通気量調整装置400のピストン410は、電磁コイル431が通電されていない時はハウジング420の開口421を閉じた状態にある。
【0082】
本発明のある実施例によれば、ハウジング420は、通気孔300と連通する2つの開口421を備え、それぞれピストン410の両側に位置する。ある実施例において、
図4D及び
図4Eに示すように、電磁ユニット430はストッパ部433をさらに備える。ピストン410が電磁コイル431によってハウジング420に対して移動してハウジング420の開口421を開くとき、ストッパ部433は、ピストン410がハウジング420の他方の開口421を閉じる位置まで移動することを防ぐために、ピストン410の移動範囲を制限することができる。
【0083】
ある実施例において、通気量調整装置400は接続管440をさらに備える。接続管440は、ケーシング420の開口421と流体連通している。通気量調整装置400は、接続管440を介して、イヤホン10の通気孔300に接続されている。接続管440は、通気量調整装置400のハウジング420を通気孔300に接続する。ある実施例において、接続管440は可撓性接続管である。通気量調整装置400は接続管440によりインイヤーワイヤレスイヤホン10の通気路と内腔120を隔離することをより有利に実現することができる。しかし、通気路とキャビティ隔離を実現するための本発明の方法はこれに限定されない。
【0084】
ある実施例において、ハウジング420はカスタム筐体100と独立したハウジングである。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、ハウジング420はカスタム筐体100で形成されてもよく、すなわちハウジング420はカスタム筐体100と一体に形成されてもよい。
【0085】
以上、
図4A~
図4Eを参照して、電磁弁式構造を有する通気量調整装置400について説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではない。次に、他の電磁弁式構造を有する通気量調整装置400について、図面を参照しながら説明する。
【0086】
図5Aは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図5Bは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調節装置の分解概略図である。
図5Cは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
図5Dは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【0087】
図5Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300はカスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400を取り付ける取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図5Aに示すように、取付位置300Cは、通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に設けられている。ある実施例において、取付位置300Cは、通気孔300の第1孔口300A又は第2孔口300Bに設けられてもよい。インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は前述したとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0088】
本発明のある実施例によれば、
図5B~
図5Dに示すように、通気量調整装置400は、可動部としてのピストン410と、固定部としてのハウジング420と、電動アクチュエータとしての電磁ユニット430とを備える。ハウジング420は、通気孔300に連通する開口421を備える。ピストン410は、弁体420の内部に設けられている。ピストン410は、電磁ユニット430によってハウジング420に対して移動可能である。ある実施例において、
図5C及び
図5Dに示すように、ハウジング420は内部チャンバ422を備え、ピストン410は該内部チャンバ422において移動することができる。例示的な実施例において、ピストン410の動き方向は通気量調節装置400における通気孔300の延在方向と交差し、例えば略垂直である。
【0089】
ある実施例において、電磁ユニット430は電磁石434を備え、ピストン410は磁石を備える。電磁石434は、通電時に磁性を有する。ある実施例において、ピストン410の動き方向に沿って観察する場合、電磁石434はピストン410と少なくとも部分的に重なるように設置されている。電磁石434はハウジング420上又はハウジング420の内部に固定されてもよい。
【0090】
ある実施例において、電磁ユニット430は、電磁石434に駆動電流を提供する電源線432をさらに備る。ある実施例において、電源線432はインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続される。ある実施例において、
図5Aに示すように、カスタム筐体110は内腔120に向く窓150を備え、電磁ユニット430の電源線432は該窓150を貫通してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリに電気的に接続することができる。
【0091】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は電磁石434によりピストン410がハウジング420に対して移動するように駆動することにより通気路の通気量を調整することができる。具体的には、電磁石434に電源が入ると、電磁石434は磁性を生じてピストン410を吸引又は反発してハウジング420の開口421を開閉し、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。電磁石434の電源が切れると、電磁石434の磁気が消え、ピストン410はハウジング420の開口421を閉じる又は開く位置に戻って、通気路を閉じる又は開く。例示的な実施例では、通気量調整装置400のピストン410は電磁石434が通電していない時にはハウジング420の開口421を閉じた状態にある。
【0092】
ある実施例において、
図5C及び
図5Dに示すように、電磁ユニット430は磁気制限部435をさらに備える。磁気規制部435は、磁石又は電磁石であってもよい。例えば、電磁石434の電源が切れると、ピストン410は磁気制限部435に吸引又は反発されてハウジング420の開口421を閉じる又は開ける位置に戻ることができる。ある実施例において、ストッパ部433を参照して上述したように、磁気制限部435はピストン410の移動範囲を制限することも可能である。
【0093】
図5A~
図5Dに示す実施例において、通気量調整装置400のその他の構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0094】
バタフライ弁式構造
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置はバタフライ弁式構造を採用することができる。
図6Aは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図6Bは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調節装置の分解概略図である。
図6Cは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
図6Dは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
【0095】
図6Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300はカスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400(
図6Aに図示せず)を取り付ける取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図6Aに示すように、取付位置300Cは、通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に設けられている。ある実施例において、取付位置300Cは、通気孔300の第2孔口300Bに設けられてもよい。
図6A~
図6Dに示す実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0096】
本発明のある実施例によれば、
図6B~
図6Dに示すように、通気量調整装置400は、可動部としての弁板510と、固定部としての弁体520と、電動アクチュエータのモータ530とを備える。弁体520は、通気孔300に連通する開口621を備える。バルブプレート510は、弁体520の内部に設けられている。弁板510は弁体520に対して回転することができ、すなわち弁体520内で回転することができる。ある実施例において、モータ530はステッピングモータである。例示的な実施例において、弁板510の回転軸線は、通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と交差し、例えば略垂直である。
【0097】
例示的な実施例において、通気量調整装置400は、さらに、弁体520の外部に設置された弁板固定部材540を備え、弁板510は延伸部511を備える。延伸部511は、弁体520の壁を貫通して弁板固定部材540に固定的に接続される。ある実施例において、弁板510の延伸部511は接着剤などにより弁板固定部材540に固定される。
【0098】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、さらに、弁板510とねじりに抵抗して接続される第1係合部551と、モータ530の出力軸531にねじりに抵抗して接続される第2係合部552とを備える。第1係合部551と第2係合部552とは互いに伝達係合する。例示的な実施例において、
図6B~
図6Dに示すように、第1係合部551と第2係合部552はそれぞれ歯形係合部であり、これにより第1係合部551と第2係合部552は互いに噛み合う。本明細書において、「歯形係合部」は歯車伝動するための部材を示し、歯車、ラック、ウォームホイール、ウォーム等を含むがそれらに限定されない。例示的な実施例において、第1係合部551は直ぐ歯傘歯車であり、第2係合部552は直ぐ歯傘歯車である。しかし、本発明はこれに限られるものではない。他の実施例において、第1係合部551と第2係合部552は、互いに噛み合うことにより弁板510を回転駆動できれば、他の種類の歯形係合部であってもよい。
【0099】
ある実施例において、第1係合部551と弁板510は一体に形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、弁板510と第1係合部551はそれぞれ形成されてから一体に接続されてもよい。例えば、弁板510と第1係合部551は接着剤、ねじなどにより互いに接続されてもよい。
【0100】
ある実施例において、
図6Aに示すように、カスタム筐体110は、内腔120に向く窓150を備え、モータ530の電源線(図示せず)は窓150を介してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続することができる。ある実施例において、通気量調整装置400のモータ530は、窓150を介して筐体壁110の内腔120内に配置することができる。
【0101】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、モータ530により弁板510を回転駆動することにより通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ530に電源が入ると、モータ530の出力軸531及び第2係合部552が回転して、第1係合部551及び弁板510を駆動して弁体520に対して回転させ、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0102】
上述したように、弁板510と弁板固定部540とが接着剤により接続されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。以下、通気量調整装置の弁板510と弁板固定具540の他の接続形態について説明する。ある実施例において、弁板固定部材540は雌ネジ孔を備え、弁板510の延伸部511は雄ネジを備え、延伸部511はバルブ本体520の壁を貫通して弁板固定部材540の雌ネジ孔と螺合する。ある実施例において、通気量調整装置400の弁板固定部材はピンであり、弁板510の延伸部511は孔を備え、延伸部511は弁体520の壁を貫通することができ、かつピンとする弁板固定部材は延伸部511の孔内に挿入することができ、これにより弁板510を固定して拘束する。ある実施例において、ピンは接着剤などにより延伸部511の孔に固定されてもよい。
【0103】
図6A~
図6Dに示す実施例において、通気量調整装置400のその他の構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0104】
開口回転蓋式構造
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は、開口回転蓋式構造を採用することができる。
図7Aは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図7Bは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
図7Cは、本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
図7Dは、本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【0105】
図7Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100とパネル200と通気孔300とを備える。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300は、カスタム筐体100内に設けられており、通気量調整装置400(
図7Aに図示せず)を取り付ける取付位置300Cを備える。例示的な実施例では、
図7Aに示すように、取付位置300Cは、通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち、通気孔300の中間位置に設けられている。ある実施例では、取付位置300Cは、通気孔300の第2孔口300Bに設けられてもよい。
図7A~
図7Dに示す実施例では、インイヤーワイヤレスイヤホン10のそのその他の部材及び構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0106】
本発明のある実施例によれば、
図7B~
図7Dに示すように、通気量調整装置400は、可動部としての回動蓋610と、固定部としての台座620と、電動アクチュエータとしてのモータ630とを備える。回動蓋610は開口611を備え、台座620は開口621備える。回動蓋蓋610は、台座620に対して回転可能である。台座620に対する回動蓋610の回転により、回動蓋610の開口611と台座620の開口621とは互いに連通しかつ通気孔300と連通して、通気路の通気を達成する。
【0107】
ある実施例において、
図7B~
図7Dに示すように、回動蓋610は、回動蓋610の回転軸線に沿って台座620と少なくとも部分的に重なるように設置される。ある実施例において、回動蓋610は、台座620よりも通気孔300の第2孔口300Bの近くに設置され、すなわち、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合に、回動蓋610がより外部環境に近づく。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。他の実施例において、回動蓋610は、台座620よりも通気孔300の第2孔口300Bから離れて設置され、すなわち、ユーザーがインイヤーワイヤレスイヤホン10を装着した場合に、回動蓋610がよりユーザーの耳道に近づく。
【0108】
例示的な実施例において、回動蓋610の回転軸線は、通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と略平行である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、回動蓋610の回転軸線は、通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と交差し、例えば略垂直である。
【0109】
ある実施例において、
図7B~
図7Dに示すように、回動蓋610は、環状キャビティ612と接続部613とを備え、接続部613は、環状キャビティ612内に配置されている。回動蓋610の開口611は、環状キャビティ612と接続部613とによって囲まれて形成されている。また、台座620は、環状キャビティ622と接続部623とを備え、接続部623は、環状キャビティ622内に配置されている。台座620の開口621は、環状キャビティ622と接続部623とによって囲まれて形成されている。回動蓋610と台座620は、それぞれ環状キャビティ612、622により通気孔300内に設置されている。本発明は、回動蓋及び台座の開口及び接続部の数を特に制限するものではないことを理解されたい。
【0110】
ある実施例において、
図7Bに示すように、通気量調整装置400は、回動蓋610から離れた台座620の一端に設置された回動蓋固定部材640及びピン軸650をさらに備える。台座620は、貫通孔を有する。ピン軸650は、台座620を貫通して回動蓋610と回動蓋固定部材640とを接続し、回動蓋610を固定し拘束する。例示的な実施例において、ピン軸650は、回動蓋固定部材640に固定接続されている。ある実施例において、ピン軸650は、雄ねじを有し(
図7Bに示すとおり)、回動蓋610は雌ねじ孔を有し(図示せず)、ピン軸650は、台座620を貫通して回動蓋610の雌ねじ孔に螺合されて、回動蓋610と回動蓋固定部材640とを互いに接続する。
【0111】
本発明のある実施例によれば、ピン軸650と回動蓋固定部材640とはねじりを抵抗して互いに接続されている。ある実施例において、
図7Bに示すように、ピン軸650と回動蓋固定部材640とは一体に形成されている。ある実施例において、ピン軸650と回動蓋固定部材640とはそれぞれ形成されてから一体に接続されてもよい。例えば、ピン軸650と回動蓋固定部材640とは接着剤、ねじなどにより互いに接続することができる。
【0112】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、回転蓋610とねじりに抵抗しt接続される第1係合部661と、モータ630の出力軸631にねじりに抵抗して接続される第2係合部662とをさらに備える。第1係合部661と第2係合部662とは互いに伝達係合する。例示的な実施例において、
図7B~
図7Dに示すように、第1係合部661及び第2係合部662はそれぞれ歯形係合部であり、これにより第1係合部661及び第2係合部662は互いに噛み合う。例示的な実施例において、第1係合部661は平歯車であり、第2係合部662は平歯車である。しかし、本発明はこれに限られるものではない。他の実施例において、第1係合部661及び第2係合部662は、互いに噛み合うことにより回転蓋610を回転駆動できれば、他の種類の歯形係合部であってもよい。
【0113】
ある実施例において、第1係合部661は回転蓋610と一体に形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、回転蓋610と第1係合部661はそれぞれ形成されてから互いに接続されてもよい。例えば、回転蓋610と第1係合部661は接着剤、ねじなどにより互いに接続することができる。
【0114】
ある実施例において、
図7Aに示すように、カスタム筐体110は、内腔120に向く窓150を備え、モータ630の電源線(図示せず)は、窓150を介してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続することができる。ある実施例において、通気量調整装置400のモータ630は、窓150を介して筐体壁110の内腔120内に配置することができる。
【0115】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、モータ630により台座620に対する回転蓋610の回転を駆動することによって通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ630に電源が入ると、モータ630の出力軸631及び第2係合部662が回転して、第1係合部661及び回転蓋610を駆動して台座620に対して回転させ、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0116】
以上、
図7A~
図7Dを参照して、本発明のある実施例に係る開口回転蓋式構造を有する通気量調整装置400について説明した。しかしながら、当業者であれば、本発明の開口回転蓋の構造はこれに限定されないことを理解するであろう。以下、本発明のある実施例に係る開口回転蓋式構造を有する通気量調整装置について説明する。
【0117】
ある実施例において、
図7A~
図7Dに示す実施例と異なり、台座620は環状キャビティを有していなくてもよい。これにより、台座620の開口621は隣接する接続部623と通気孔300の内壁とで囲まれて形成される。
図8は本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。ある実施例において、
図8に示すように、通気孔300は、台座620の接続部623(
図8に図示せず)を収容するための係止溝を備える。通気量調整装置400の台座620を通気孔300に設ける場合、台座620の接続部623は、少なくとも一部が対応する係止溝に位置する。これにより、台座620は、通気孔300内により強固に設置されて、台座620が回転するのを防ぎ、回動蓋610が電動操作により台座620に対して回転するのを容易にすることができる。
【0118】
上記では、まず、ピン軸650を回動蓋固定部材640に固定接続(例えば一体に形成)し、次にピン軸650を回動蓋610に接続すると記載している。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。ある実施例において、ピン軸650はまず回動蓋610に固定接続され(例えば一体に形成され)、その後に回動蓋固定部材640に接続されてもよい。例えば、ピン軸650と回動蓋610とは接着剤、ねじ等により互いに接続され又は一体に形成されてもよい。
【0119】
逆止弁構造
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は逆止弁構造を採用することができる。
図9Aは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
図9Bは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図9Cは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
図9Dは本発明のある実施例に係る通気量調整装置の概略図である。
図9Eは、本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の断面概略図である。
図9Fは、本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
【0120】
図9Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。
図9Bに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300はカスタム筐体100に設置され、通気量調整装置400(
図9Bに図示せず)を取り付けるための取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図9Bに示すように、取付位置300Cは通気孔300の第2孔口300Bに設置されている。ある実施例において、取付位置300Cは通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に設けられている。
図9A~
図9Fに示す実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は前述したとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0121】
本発明のある実施例によれば、
図9C~
図9Fに示すように、通気量調整装置400は、可動部としての弁コア710と、固定部としての弁座720と、電動アクチュエータとしてのモータ730とを備える。弁座720は、通気孔に連通する流体通路821を備える。弁コア710は弁座720に対して移動することにより、流体通路821を開閉する又は通気通路の開き度合いを調整することができる。
【0122】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、弁コア710と係合する第1係合部741と、モータ730の出力軸731にねじりに抵抗して接続される第2係合部742とをさらに備える。第1係合部741と第2係合部742とは互いに伝達係合する。ある実施例において、
図9C及び
図9Dに示すように、第1係合部741及び第2係合部742はそれぞれ歯形係合部であり、これにより第1係合部741及び第2係合部742は互いに噛み合う。例示的な実施例において、第1係合部741は斜歯ラックであり、第2係合部742は斜歯円筒歯である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施例において、第1係合部741及び第2係合部742は、互いに噛み合うことにより弁コア710が移動するように駆動できれば、他の種類の歯形係合部であってもよい。
【0123】
ある実施例において、第1係合部741と弁コア710は互いに独立した部材である。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。ある実施例において、第1係合部741と弁コア710は互いに固定接続されてもよい。例えば、第1係合部741と弁コア710は接着剤、ねじなどにより互いに接続することができる。ある実施例において、第1係合部741と弁コア710は一体に形成されてもよい。
【0124】
ある実施例において、
図9C、
図9E及び
図9Fに示すように、通気量調整装置400はバネ750をさらに備える。バネ750は、弁体710に弾性力を加えるように設けられている。モータ730が弁コア710に圧力を印加する場合、該圧力はバネ750の弾性力に抵抗して、弁コア710は弁座720に近接するか又は離れることにより、流体通路821を閉じる又は開くことができる。
【0125】
ある実施例において、
図9C~
図9Fに示すように、弁コア710の動き方向は、通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と略平行である。しかし、本発明はこれに限られるものではない。ある実施例において、弁コア710の動き方向は、通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と交差し、例えば略垂直である。
【0126】
ある実施例において、
図9Bに示すように、カスタム筐体110は、内腔120に向く窓150を備え、モータ730の電源線(図示せず)は、窓150を介してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続することができる。ある実施例において、通気量調整装置400のモータ730は、窓150を介して筐体壁110の内腔120内に配置することができる。
【0127】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、モータ730により弁コア710が弁座720に対して移動するように駆動することにより通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ730に電源が入ると、モータ730の出力軸731及び第2係合部742が回転して、第1係合部741及び弁コア710を駆動して弁座720に対して移動させ、弁コア710が弁座720に近接し又は離れて、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0128】
絞り式構造
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置は絞り式構造を採用することができる。
図10Aは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図10Bは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
図10Cは、本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
図10Dは、本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【0129】
図10Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300は、カスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400(
図10Aに図示せず)を取り付けるための取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図10Aに示すように、取付位置300Cは、通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に設置してもよい。ある実施例において、取付位置300Cは通気孔300の第2孔口300Bに設けられている。
図10A~
図10Dに示す実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0130】
本発明のある実施例によれば、
図10B~
図10Dに示すように、通気量調整装置400は、可動部としての複数の羽根810と、固定部としての固定座820と、回転輪830と、電動アクチュエータとしてのモータ840とを備える。固定座820は、通気孔300に連通する流体通路821を備える。回転輪830は固定座820に対して移動可能である。回転輪830は、回転輪830を回転駆動して羽根810を固定座820に対して回転するように駆動することができる。固定座820に対する回転輪830の回転により、複数の羽根810は互いに結合して固定座820の流体通路821を閉じる、又は互いに分離して固定座820の流体通路821を開くことができ、これにより通気路の通気量を調整する。
【0131】
例示的な実施例において、
図10Bに示すように、羽根810は一方の面から突出した第1突起811と他方の面から突出した第2突起812とを備え、回転輪830は、第1突起811と嵌合する駆動凹溝831を備え、固定座820は、第2突起812と嵌合する摺動凹溝822を備える。回転輪830が固定座820に対して回転すると、羽根810の第1突起811が駆動凹溝831において移動し、第2突起812が摺動凹溝822において移動する。
【0132】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、回転輪830にねじりに抵抗して接続された第1係合部851と、モータ840の出力軸841にねじりに抵抗して接続された第2係合部852とをさらに備える。第1係合部851と第2係合部852とは互いに伝動的係合する。例示的な実施例において、
図10B~
図10Dに示すように、第1係合部851と第2係合部852はそれぞれ歯形係合部である。ある実施例において、第1係合部851は平歯車であり、かつ第2係合部852は平歯車である。しかし、本発明はこれに限られるものではない。他の実施例において、第1係合部851及び第2係合部852は、互いに接合して回転輪830を回転駆動することが可能であれば、他の種類の歯形係合部であってもよい。
【0133】
ある実施例において、
図10Bに示すように、第1係合部851と回転輪830は一体に形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、第1係合部851と回転輪830はそれぞれ形成されてから一体に接続されてもよい。例えば、第1係合部851と回転輪830は接着剤、ねじなどにより互いに接続することができる。
【0134】
例示的な実施例において、回転輪830の回転軸線と通気量調整装置400における通気孔300の延在方向とは略平行である。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、回転輪830の回転軸線と通気量調整装置400における通気孔300の延在方向とは交差し、例えば略垂直である。
【0135】
ある実施例において、
図10Aに示すように、カスタム筐体110は、内腔120に向く窓150を備え、モータ840の電源線(図示せず)は、窓150を介してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続することができる。ある実施例において、通気量調整装置400のモータ840は、窓150を介して筐体壁110の内腔120内に配置することができる。
【0136】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、モータ840により固定座820に対する回転輪830の回転を駆動することによって羽根810を固定座820に対して移動させて通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ840に電源が入ると、モータ840の出力軸841及び第2係合部852が回転して、第1係合部851及び回転輪830を回転するように駆動することで、羽根810を固定台820に対して移動させ、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0137】
プラグ式構造
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置はプラグ式構造を採用することができる。
図11Aは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの斜視図である。
図11Bは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図11Cは、本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調整装置の分解概略図である。
図11Dは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
図11Eは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
図11Fは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
図11Gは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
図11Hは本発明のある実施例に係る一部開状態にある通気量調整装置の一部断面概略図である。
【0138】
図11Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。
図11Bに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300はカスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400(
図11Bに図示せず)を取り付けるための取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図11Bに示すように、取付位置300Cは通気孔300の第2孔口300Bに設けられている。ある実施例において、通気量調整装置400は、通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に取り付けられてもよい。
図11A~
図11Hに示す実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0139】
本発明のある実施例によれば、
図11A~
図11Hに示すように、通気量調整装置400は、可動部としてのプラグ部材910と、固定部としてのプラグ座920と、電動アクチュエータとしてのモータ930とを備える。プラグ座920は、通気孔300に連通する流体通路921を備える。プラグ座920は、インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300に固定されている。例示的な実施例において、プラグ座920は別個の取付座であり、すなわちカスタム筐体100と分離して形成されている。プラグ部材910はプラグ座920に対して移動することによりプラグ座920の流体通路921を開閉して、通気路を開閉する又は通気路の通気量を調整することができる。
【0140】
本発明のある実施例によれば、プラグ部材910はプラグ座920に対して直線的に移動することができる。例示的な実施例において、プラグ部材910の動き方向は通気量調節装置400における通気孔300の延在方向と略平行である。例示的な実施例において、
図11C~
図11Hに示すように、プラグ部材910はプラグ座920に挿入されたりプラグ座920から抜き外されたりすることができる。
【0141】
ある実施例において、
図11C~
図11Hに示すように、プラグ部材910は流体通路911を備える。プラグ部材910の流体通路911は、プラグ座920の流体通路921と外部環境とを連通することができる。プラグ部材910がプラグ座920に挿入されると、プラグ部材910の流体路911はプラグ座920の流体路921と流体連通する。
【0142】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、プラグ部材910と係合する第1係合部941と、モータ930の出力軸931にねじりに抵抗して接続される第2係合部942とをさらに備える。第1係合部941と第2係合部942とは、互いに伝動的に係合する。例示的な実施例において、
図11Cに示すように、第1係合部941は雌ネジを備え、第2係合部942は雄ネジを備え、第1係合部941と第2係合部942は互いに螺合される。しかし、本発明はこれに限られるものではない。他の実施例において、第1係合部941と第2係合部942は、互いに伝動的係合されてプラグ部材910が移動するように駆動できれば、例えば歯形係合部のような他の種類の係合部であってもよい。
【0143】
ある実施例において、
図11Cに示すように、第1係合部941は、例えば接続部材943を介してプラグ部材910に固定接続されている。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。ある実施例において、第1係合部941とプラグ部材910は互いに独立した部材である。例えば、プラグ部材910は、可動的に第1係合部941(例えば接続部材943)に支持され、かつ第1係合部941の移動に伴って移動する。
【0144】
ある実施例において、
図11Cに示すように、第2係合部942はモータ930の出力軸931と一体に形成され、すなわち第2係合部942は出力軸931に形成された雄ねじとする。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、第2係合部942と出力軸931はそれぞれ形成されてから一体に固定接続されてもよい。例えば、第2係合部942と出力軸931は接着剤、ねじなどにより互いに接続されてもよい。
【0145】
ある実施例において、
図11Bに示すように、カスタム筐体110は内腔120に向く窓150を備え、モータ930の電源線(図示せず)は窓150を介してインイヤーワイヤレスイヤホン10のバッテリ(図示せず)に電気的に接続することができる。ある実施例において、通気量調整装置400のモータ930は窓150を介して筐体壁110の内腔120内に配置することができる。
【0146】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400はモータ930によりプラグ部材910をプラグ座920に対して移動するように駆動して通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ930に電源が入ると、モータ930の出力軸931及び第2係合部942が回転して、第1係合部941及びプラグ部材910を駆動してプラグ座920に対して移動させ、プラグ部材910がプラグ座920内に挿入され又はプラグ座920から抜き外され、気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0147】
ある実施例において、
図11Hに示すように、通気路の通気を実現する場合、プラグ部材910はモータ930により駆動されてプラグ座920から一部抜き外すことができ、プラグ座920から完全に抜き外す必要がない。これにより、プラグ部材910をプラグ座920から段階的に外す間、プラグ部材910は、異なる程度の通気を可能にするために、プラグ座920に対して異なる位置に保持されてもよい。ある実施例において、
図11E、
図11G及び
図11Hに示すように、プラグ部材910は位置規制部912を備え、かつプラグ座920は対応する位置規制部922を備える。これにより、位置規制部912と922の嵌合により、プラグ部材910は、プラグ座920に対して異なる位置に制限されることができ、従って異なる程度の通気をより容易に実現することができる。
【0148】
以上、本発明のある実施形態に係るプラグ構造を有する通気量調整装置400が別個のプラグ座920を備えている場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、プラグ座はカスタム筐体100で形成することができる。例示的な実施例において、プラグ座とカスタム筐体100は一体に形成されている。プラグ部材910は、カスタム筐体100により形成されたプラグ座に挿入されるまたはプラグ座から抜け外されることができる。
【0149】
以上、本発明の実施形態に係る通気量調整装置400のプラグ部材910を、プラグ座920に挿入したり、プラグ座920から外したりすることができるようにした。しかし、本発明はこれに限られるものではない。
図12Aは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調節装置の分解概略図である。
図12Bは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
図12Cは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
図12A~
図12Cに示すように、プラグ部材910は、キャップの形に設けられ、プラグ座920に被せるように移動したりプラグ座920から外されたりすることができ、プラグ座920に挿入されたりプラグ座920から外されたりする必要がない。モータ930に電源が入ると、モータ930の出力軸931及び第2係合部942が回転して、第1係合部941及びプラグ部材910を駆動してプラグ座920に対して移動させることで、プラグ部材910がプラグ座920から離れ又はプラグ座920に近接して、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0150】
上述したプラグ部材910の移動方向は、通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と略平行であることが記載されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。以下、本発明の実施形態に係るプラグ式構造を有する通気量調整装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0151】
図13Aは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図13Bは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調節装置の分解概略図である。
図13Cは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
図13Dは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【0152】
図13Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300はカスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400(
図13Aに図示せず)を取り付ける取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図13Aに示すように、通気量調整装置400は通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に取り付けられてもよい。ある実施例において、取付位置300Cは通気孔300の第2孔口300Bに設置される。
図13A~
図13Dに示す実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0153】
本発明のある実施例によれば、
図13B~
図13Dに示すように、通気量調整装置400は、可動部としてのプラグ部材910と、固定部としてのプラグ座920と、電動アクチュエータとしてのモータ930とを備える。プラグ座920は、通気孔300と連通する流体通路921を備える。プラグ座920はインイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300に固定される。例示的な実施例において、プラグ座920は別個の取付座であり、すなわちカスタム筐体100と分離して形成されている。プラグ部材910はプラグ座920に対して移動することによりプラグ座920の流体路921を開閉することができ、これにより通気路を開閉するか又は通気路の通気量を調整する。
【0154】
本発明のある実施例によれば、プラグ部材910は、プラグ座920に対して直線的に移動することができる。例示的な実施例において、プラグ部材910の動き方向は通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と交差し、例えば略垂直である。例示的な実施例において、
図13C及び
図13Dに示すように、プラグ部材910はプラグ座920に挿入されたりプラグ座920から抜き外されたりすることができる。
【0155】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、プラグ部材910と接合する第1係合部941と、モータ930の出力軸931とねじりに抵抗して接続される第2係合部942とをさらに備える。第1係合部941と第2係合部942とは互いに伝動的に係合する。ある実施例において、
図13Bに示すように、第1係合部941はプラグ部材910に固定接続され、例えば両者は一体に形成されている。例示的な実施例において、
図13B~
図13Dに示すように、第1係合部941はラックであり、第2係合部942は歯車であり、第1係合部941と第2係合部942は互いに噛み合う。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。他の実施例において、第1係合部941と第2係合部942は、互いに伝動的係合されてプラグ部材910が移動するように駆動できれば、他の種類の係合部であってもよい。
【0156】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、モータ930によりプラグ部材910をプラグ座920に対して移動するように駆動して通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ930に電源が入ると、モータ930の出力軸931及び第2係合部942が回転し、第1係合部941及びプラグ部材910を駆動してプラグ座920に対して移動させることで、プラグ部材910がプラグ座920内に挿入され又はプラグ座920から外されて、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0157】
図13A~
図13Dに示す実施例において、通気量調整装置400のその他の構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0158】
図14Aは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの断面概略図である。
図14Bは本発明のある実施例に係るインイヤーワイヤレスイヤホンの通気量調節装置の分解概略図である。
図14Cは本発明のある実施例に係る開状態にある通気量調整装置の概略図である。
図14Dは本発明のある実施例に係る閉状態にある通気量調整装置の概略図である。
【0159】
図14Aに示すように、インイヤーワイヤレスイヤホン10は、カスタム筐体100と、パネル200と、通気孔300とを備える。インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300はカスタム筐体100内に設置され、通気量調整装置400(
図14Aに図示せず)を取り付ける取付位置300Cを備える。例示的な実施例において、
図14Aに示すように、通気量調整装置400は通気孔300における第1孔口300Aと第2孔口300Bの両方から離れた位置、即ち通気孔300の中間位置に取り付けられてもよい。ある実施例において、取付位置300Cは通気孔300の第2孔口300Bに設置される。
図14A~
図14Dに示す実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10のその他の部材及び構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0160】
本発明のある実施例によれば、
図14B~
図14Dに示すように、通気量調整装置400は可動部としてのプラグ部材910と、固定部としてのプラグ座920と、電動アクチュエータとしてのモータ930とを備える。プラグ座920は、通気孔300と連通する流体通路921を備える。プラグ座920はインイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300に固定される。例示的な実施例において、プラグ座920は別個の取付座であり、すなわちカスタム筐体100と分離して形成されている。プラグ部材910はプラグ座920に対して移動することによりプラグ座920の流体路921を開閉することができ、これにより通気路を開閉するか又は通気路の通気量を調整する。
【0161】
上記では、プラグ部材910は、プラグ座920に対して直線的に移動することを説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではない。ある実施例において、
図11A~
図13Dに示す実施例と異なり、
図14B~
図14Dに示すように、プラグ部材910はプラグ座920に対して回転することができる。例示的な実施例において、プラグ部材910の回転平面は通気量調整装置400における通気孔300の延在方向と交差し、例えば略垂直である。例示的な実施例において、
図14C及び
図14Dに示すように、プラグ部材910はプラグ座920に回転して挿入されたりプラグ座920から回転して抜け外されたりすることができる。
【0162】
本発明のある実施例によれば、プラグ部材910はモータ930の出力軸931に伝動的に接続される。例示的な実施例において、
図14B~
図14Dに示すように、プラグ部材910はモータ930の出力軸931にねじりに抵抗して接続される。しかし、本発明はこれに限られるものではない。他の実施例において、プラグ部材910とモータ930の出力軸931は、互いに伝動可能に接続されてプラグ部材910がプラグ座920に対して回転するように駆動できれば、他の方法で、例えば中間伝動歯車などを介して伝動的に係合されてもよい。
【0163】
本発明のある実施例によれば、通気量調整装置400は、モータ930によりプラグ部材910をプラグ座920に対して移動するように駆動することにより通気路の通気量を調整することができる。具体的には、モータ930に電源が入ると、モータ930の出力軸931が回転して、プラグ部材910を駆動してプラグ座920に対して回転させ、プラグ部材910がプラグ座920に挿入される又はプラグ座920から抜き外され、通気路を開閉し又は通気路の開き度合いを調整する。
【0164】
図14A~
図14Dに示す実施例において、通気量調整装置400のその他の構成は上記のとおりであり、ここでは説明を省略する。
【0165】
上記では、通気孔300がカスタム筐体100に完全に設けられていると記載した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ある実施例において、インイヤーワイヤレスイヤホン10の通気孔300は、カスタム筐体100に位置する第1孔部と、パネル200に位置する第2孔部とを備え、よって、通気路はカスタム筐体100に設置された第1セグメントとパネル200に設置された第2セグメントとを備えてもよい。この場合、本発明の実施例に係る通気量調整装置400は、パネル200にある通気孔300の第2孔部に設置されることができる。
【0166】
例示的な実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施例の構成及び方法に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、様々な修正例及び均等な構成をカバーすることを意図されている。さらに、様々な例示的な結合体及び構成において開示された発明の様々な要素及び方法ステップを示したが、より多く、より少ない部品又は方法を含む他の組み合わせも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0167】
10 インイヤーワイヤレスイヤホン
10A 第1側
10B 第2側
100 カスタム筐体
110 筐体壁
120 内腔
130 第1突出部
140 第2突出部
200 パネル
300 通気孔
300A 第1孔口
300B 第2孔口
300C 取付位置
400 通気量調整装置
410 ピストン
420 ハウジング
421 開口
422 内部チャンバ
430 電磁ユニット
431 電磁コイル
432 電源線
433 ストッパ部
434 電磁石
435 磁性規制部
510 弁板
511 延伸部
520 弁体
521 開口
530 モータ
531 出力軸
540 弁板固定部材
551 第1係合部
552 第2係合部
610 回転蓋
611 開口
612 環状キャビティ
613 接続部
620 台座
621 開口
622 環状キャビティ
623 接続部
630 モータ
631 出力軸
640 回転蓋固定部材
650 ン軸
661 第1係合部
662 第2係合部
710 弁コア
720 弁座
721 流体通路
730 モータ
731 出力軸
741 第1係合部
742 第2係合部
750 バネ
810 羽根
811 第1突起
812 第2突起
820 固定座
821 流体通路
822 摺動凹溝
830 回転輪
831 駆動凹溝
840 モータ
841 出力軸
851 第1係合部
852 第2係合部
910 プラグ部材
911 流体通路
920 プラグ座
921 流体通路
930 モータ
931 出力軸
941 第1係合部
942 第2係合部
943 接続部材