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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140516
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】光スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/12 20060101AFI20230928BHJP
【FI】
H01L31/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046391
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川崎 泰介
【テーマコード(参考)】
5F889
【Fターム(参考)】
5F889AB20
5F889AC04
5F889AC05
5F889AC16
5F889AC30
5F889CA01
5F889CA21
(57)【要約】
【課題】電極間距離を広げても、光照射すると基板の体積領域の広範にキャリアを生成し、高電圧の大電流を安定的に開閉制御する光スイッチを提供する。
【解決手段】光スイッチ10Aは、光線17が吸収されると電気抵抗が低下して絶縁領域13が導通領域14に変化する半導体基板20と、この半導体基板20に電場を基板面21に沿う方向へ印加する一対の電極16(16a,16b)と、半導体基板20の縁端22aに光線17を基板面21に沿う方向へ照射する光源11と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光線が吸収されると電気抵抗が低下する半導体基板と、
前記半導体基板に電場を基板面に沿う方向へ印加する一対の電極と、
前記半導体基板の縁端に前記光線を前記基板面に沿う方向へ照射する光源と、を備える光スイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載の光スイッチにおいて、
前記半導体基板のバンドギャップと等価エネルギーを持つ電磁波の波長より長く二倍以下となるように、前記光線の波長が設定される光スイッチ。
【請求項3】
請求項1に記載の光スイッチにおいて、
前記半導体基板のバンドギャップと等価エネルギーを持つ電磁波の波長の二倍より長く三倍以下となるように、前記光線の波長が設定される光スイッチ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記光線は、連続光又はパルス光である光スイッチ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記半導体基板の対向する前記縁端に配置され前記光線を相互に反射させ、前記半導体基板の内部において共振させる一対のミラーを備える光スイッチ。
【請求項6】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記半導体基板の対向する前記縁端に配置され前記光線を相互に反射させ、前記半導体基板の内部において複数回往復させる一対のミラーを備える光スイッチ。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の光スイッチにおいて、
前記一対のミラーのうち前記光源の反対側に位置するミラーは全反射ミラーである光スイッチ。
【請求項8】
請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記一対のミラーには間隔を調整する調整器が設けられている光スイッチ。
【請求項9】
請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記一対のミラーは前記半導体基板の対向する前記縁端の各々にコーティングされている光スイッチ。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記電場の印加方向と前記光線の照射方向とは、相互に、順方向、逆方向、及び交差方向のいずれかをとる光スイッチ。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記一対の電極の各々は、片側の前記基板面又は両側の前記基板面にそれぞれ設けられている光スイッチ。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記半導体基板は、Si、GaAs、SiC、GaN及びダイヤモンドの中から選択される光スイッチ。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の光スイッチにおいて、
前記光源は、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザー、フラッシュランプ、半導体レーザー及び発光ダイオードの中から選択される光スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、光照射により電気回路を開閉制御する光スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
電気回路を光照射により開閉制御する光スイッチは、高速応答、ノイズ対策、電気的アイソレーション等の観点において、電気信号による開閉制御よりも有利な点がある。このため光スイッチは、様々な用途が検討されている。なかでも、高速なパルスレーザーを使用する光スイッチは、電気信号による一般的なスイッチング素子よりも開閉制御の高速化が期待されている。
【0003】
このような光スイッチは、バンドギャップより高エネルギーの光が半絶縁性半導体に入射すると、光伝導効果により、価電子帯の電子が伝導帯に励起してキャリアを生成し電気抵抗が低下する原理を応用している。なお従来の光スイッチは、一光子吸収を利用するものであり、半絶縁性半導体に形成した一対の電極で挟まれる基板面の領域に、レーザー光を垂直方向から照射していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-209269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光スイッチにおいて高電圧の耐久性を高めるには、電極間距離を広げて絶縁性を向上させる必要がある。ところで、一光子吸収を利用する光スイッチは、レーザー光が基板表面で集中的に吸収される性質を持つ。このために、パルスレーザーを基板面の垂直方向から照射する従来方式では、光スイッチに生成するキャリアは、基板の表面領域に制限されてしまう。このため、従来の光スイッチにおいて電極間距離を広げると、電気回路を閉じた際の電気抵抗を十分に下げられず、高圧の大電流を安定的に開閉制御することが困難な課題があった。
【0006】
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、電極間距離を広げても、光照射すると基板の体積領域の広範にキャリアを生成し、高電圧の大電流を安定的に開閉制御する光スイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る光スイッチにおいて、光線が吸収されると電気抵抗が低下する半導体基板と、前記半導体基板に電場を基板面に沿う方向へ印加する一対の電極と、前記半導体基板の縁端に前記光線を前記基板面に沿う方向へ照射する光源と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態により、電極間距離を広げても、光照射すると基板の体積領域の広範にキャリアを生成し、高電圧の大電流を安定的に開閉制御する光スイッチが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(A)本発明の第1実施形態においてOFF状態を示す光スイッチの上面図、(B)同・縦断面図。
図2】(A)第1実施形態においてON状態を示す光スイッチの上面図、(B)同・縦断面図。
図3】(A)第2実施形態においてOFF状態を示す光スイッチの上面図、(B)同・縦断面図。
図4】(A)第2実施形態においてON状態を示す光スイッチの上面図、(B)同・縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1(A)は本発明の第1実施形態においてOFF状態を示す光スイッチ10A(10)の上面図であり、図1(B)はその縦断面図である。図2(A)は第1実施形態においてON状態を示す光スイッチ10A(10)の上面図であり、図2(B)はその縦断面図である。
【0011】
図1及び図2に示すように光スイッチ10Aは、光線17が吸収されると電気抵抗が低下して絶縁領域13(図1)が導通領域14(図2)に変化する半導体基板20と、この半導体基板20に電場を基板面21(21a,21b)に沿う方向へ印加する一対の電極16(16a,16b)と、半導体基板20の縁端22aから縁端22bに光線17を基板面21に沿う方向へ照射する光源11と、を備えている。
【0012】
半導体基板20は、光線17を吸収すると、電子を価電子帯から伝導帯に励起し、キャリアの生成により電気抵抗が低下する。そして、光源11から入射され半導体基板20の内部を通過する光線17は、キャリアの移動経路(導通領域14)を形成する。このように形成されたキャリアの移動経路は、その界面(半導体基板20の絶縁領域13や大気との界面)において光線17が反射又は全反射するために、光線17の導波路としての役目を果たす。
【0013】
一対の電極16(16a,16b)には、電源(図示略)と電力供給の対象物(図示略)とが直列接続されている。この電源(図示略)から電極16(16a,16b)に電力が供給されることで、半導体基板20の基板面21に沿う方向へ電場が印加される。電極16は、金やアルミニウム等の金属で形成され、また、複数の金属を積層して形成される場合もある。
【0014】
そして、光源11から光線17が照射されると、一対の電極16(16a,16b)が互いに導通し、光スイッチ10を構成に含む電気回路が閉状態になる。そして、光源11からの光線17が停止されると、一対の電極16(16a,16b)は絶縁され、光スイッチ10を構成に含む電気回路が開状態になる。図示において一対の電極16(16a,16b)の各々は、片側の基板面21aに配置されているものが例示されているが、両側の基板面21a,21bにそれぞれ配置してもよい。
【0015】
光源11は、複数の照射ポート12が設けられ、それぞれから複数の光線17が出力されるように構成されているが、一つの照射ポート12から一本の光線17が出力されるように構成されてもよい。光源11としては、具体的に、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザー、フラッシュランプ、半導体レーザー及び発光ダイオードが好適に採用される。
【0016】
光源11の照射ポート12は、半導体基板20の縁端22aから縁端22bに向かって開口し、基板面21に沿う方向へ光線17を照射する。なお図示において、光線17の照射方向は、一対の電極16(16a,16b)で形成される電場方向に沿っている例を示しているが、この電場方向と交差するように設定してもよい。また、光線17の照射方向は、電場の極性方向に対して順方向及び逆方向のいずも取り得る。
【0017】
半導体基板20は、Si、GaAs、SiC、GaN及びダイヤモンドが好適に採用される。ここでSi、GaAs、SiC、GaN、ダイヤモンドのバンドギャップと等価エネルギーを持つ電磁波の波長(以下、「等価波長」という)は、それぞれ1117nm、867nm、384nm、364nm、226nmである。
【0018】
光線17の波長が、半導体基板20のバンドギャップの等価波長より長く二倍以下となるように設定されることで、二光子吸収を実現する。ここで二光子吸収とは、光線17として二個の光子が同時に半導体基板20に吸収され、価電子帯と伝導帯のバンドギャップを超えた電子が励起することである。
【0019】
Si、GaAsの半導体基板20で二光子吸収される光線17としては、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザーが例示される。SiC、GaNの半導体基板20で二光子吸収される光線17としては、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザーの第二高調波が例示される。ダイヤモンドの半導体基板20で二光子吸収される光線17としては、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザーの第三高調波が例示される。フラッシュランプ、半導体レーザーや発光ダイオード等の光源11からは、二光子吸収される波長をもつ光線17を任意に出力させることができる。
【0020】
光線17の波長が、半導体基板20のバンドギャップの等価波長の二倍より長く三倍以下となるように設定されることで、三光子吸収を実現する。ここで三光子吸収とは、光線17として三個の光子が同時に半導体基板20に吸収され、価電子帯と伝導帯のバンドギャップを超えた電子が励起することである。
【0021】
SiC、GaNの半導体基板20で三光子吸収される光線17としては、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザーが例示される。ダイヤモンドの半導体基板20で三光子吸収される光線17としては、Nd:YAGレーザー、Yb:YAGレーザー、Ybファイバーレーザーの第二高調波が例示される。フラッシュランプ、半導体レーザーや発光ダイオード等の光源11からは、三光子吸収される波長をもつ光線17を任意に出力させることができる。
【0022】
一光子吸収では吸収長が短いために図のように半導体を透過できないため正面から電極間に直接レーザーを照射するしかなく、キャリアの生成する導電領域14が面となってしまう。その一方で、二光子吸収や三光子吸収といった多光子吸収では、吸収長が長くなるため、光線17が半導体基板20の奥深くまで浸透し、キャリアが生成する導電領域14が面ではなく体積となり、光スイッチ10の電気抵抗を低下させる。
【0023】
光スイッチ10において、高電圧の電流を開閉制御する場合、絶縁耐圧を考慮して電極間距離を離す必要がある。このように吸収長が長い多光子吸収を利用することで、縁端22から基板面21に沿う方向へ光線17を照射して、半導体基板20の体積領域の広範にキャリアを生成させることができる。これにより、光スイッチ10における電極16(16a,16b)の間隔を広げても、高電圧の大電流を安定的に開閉制御できる。
【0024】
図1に示すように光源11が未照射状態では、半導体基板20には絶縁領域13が形成されているため光スイッチ10は開状態である。そして図2に示すように、電源(図示略)から一対の電極16(16a,16b)に電圧を印加する。光源11から光線17が、縁端22から半導体基板20の基板面21に沿う方向に照射されると、光線17の波長がバンドギャップの等価波長より長い場合は、光線17は一光子吸収されず、半導体基板20を浸透していく。そして半導体基板20において多光子吸収が発生すると、価電子帯の電子が伝導帯に励起され、キャリアが生成し導電領域14が形成される。
【0025】
光線17が連続光であると、その照射期間中は導電領域14が維持され光スイッチ10は電気回路を閉状態にし、照射停止すると絶縁領域13が維持され光スイッチ10は電気回路を開状態にする。他方において光線17がパルス光であると、その照射期間中は、パルス光の立ち上がりの応答周波数で、光スイッチ10は電気回路を開閉制御する。光スイッチ10は、電極16(16a,16b)の間隔を広げることができるため高電圧で高電流を流すことができ、高速応答性が優れるため電気回路を立ち上がりの応答周波数で開閉しても制御が安定している。
【0026】
(第2実施形態)
次に図3及び図4を参照して本発明における第2実施形態について説明する。図3(A)は第2実施形態においてOFF状態を示す光スイッチ10B(10)の上面図であり、図3(B)はその縦断面図である。図4(A)は第2実施形態においてON状態を示す光スイッチ10B(10)の上面図であり、図4(B)はその縦断面図である。
【0027】
第2実施形態の光スイッチ10Bは、第1実施形態の光スイッチ10Aと構成が共通する半導体基板20、一対の電極16(16a,16b)及び光源11に加えて、さらに一対のミラー19(19a,19b)を備えている。図3及び図4において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
【0028】
一対のミラー19(19a,19b)は、半導体基板20の対向する縁端22(22a,22b)に配置されている。そして一対のミラー19(19a,19b)は、光線17を相互に反射させ半導体基板20の内部において何度もミラー19(19a,19b)間を往復させ、または共振させる。そして、何度もミラー19(19a,19b)間を往復させる場合は100%反射ミラーを使用し、光線17をビーム直径だけずらすように反射ミラー19を設置する。また、共振させる場合には部分反射(90~99%)ミラー19を平行に光を垂直に反射させるように設置する。
【0029】
一対のミラー19(19a,19b)は、複数回の往復または共振状態が維持されるように、その間隔が光線17の波長の整数倍となるように設定されている。この一対のミラー19(19a,19b)は、半導体基板20の対向する縁端の各々にコーティングして形成することができる。この場合、間隔の調整器(図示略)は、半導体基板20の温度を変更する温調機構であったり、その長さを加圧により変更する加圧機構であったりする。
【0030】
また、この一対のミラー19(19a,19b)は、半導体基板20の縁端から物理的に離して配置することもできる。この場合、間隔の調整器(図示略)は、一対のミラー19(19a,19b)を微小距離で高精度に移動させるステージ機構であったりする。
【0031】
図3に示すように光源11が未照射状態では、半導体基板20には絶縁領域13が形成されているため光スイッチ10は開状態である。そして図4に示すように、電源(図示略)から一対の電極16(16a,16b)に電圧を印加すると、光源11から光線17が、一方のミラー19aから基板面21に沿う方向に照射される。
【0032】
光線17は、一方のミラー19aを通過して半導体基板20の縁端22aに入射すると、対向する他方のミラー19bで反射され、この反射波はさらに一方のミラー19aで反射され、このような反射が繰返される。一対のミラー19(19a,19b)の間隔は、光線17の波長の整数倍に設定されているため、繰り返される反射波は、半導体基板20の内部で何度もミラー19(19a,19b)間を往復または共振し強度を増幅していく。
【0033】
これにより、半導体基板20の内部全体に亘って多光子吸収の発生頻度が高まり、キャリアが生成する導電領域14の体積も増え、光スイッチ10の電気抵抗を大幅に低下させる。ここで、半透過のミラー19(19a,19b)の反射率が99%であれば、半導体基板20に吸収されないと仮定して、何度もミラー19(19a,19b)間を往復または共振による光線17の強度は入射前の100倍となる。
【0034】
なお一対のミラー19(19a,19b)のうち光源11の反対側に位置するミラー19bを全反射ミラーにすることで、さらに、何度もミラー19(19a,19b)間を往復または共振による光線17の強度を増幅させることができる。これにより、第2実施形態では、第1実施形態と対比して、光線17の照射強度を小さくしても、半導体基板20の体積領域の広範にキャリアを十分に生成させることができる。これにより、光スイッチ10における電極16(16a,16b)の間隔を広げても、高電圧の大電流を安定的に開閉制御できる。
【0035】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の光スイッチによれば、半導体基板の縁端に光線を基板面に沿う方向へ照射することにより、電極間距離を広げても、光照射すると基板の体積領域の広範にキャリアが生成され、高圧の大電流を安定的に開閉制御することが可能となる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0037】
10(10A,10B)…光スイッチ、11…光源、12…照射ポート、13…絶縁領域、14…導通領域、16(16a,16b)…電極、17…光線、19(19a,19b)…ミラー、20…半導体基板、21(21a,21b)…基板面、22(22a,22b)…縁端。
図1
図2
図3
図4