(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140518
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】管理システム、及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/28 20190101AFI20230928BHJP
【FI】
G06F16/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046397
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】志村 真人
(72)【発明者】
【氏名】松田 耕
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175KA12
(57)【要約】
【課題】段取りを管理することが可能となる管理システム及び管理プログラムを提供する事を目的とする。
【解決手段】対象作業を実行するための準備である段取りを管理するためのサーバ装置2であって、段取りに関する段取関連情報を取得する取得部231と、取得部231が取得した段取関連情報に基づいて、段取りを示す段取表示情報を表示する管理部232と、を備え、段取りには、当該段取りを担当する担当者が設定されており、管理部232は、担当者を表示可能な表示態様で、段取表示情報を表示し、段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、管理部232は、進捗状態に関する複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す表示態様で、段取表示情報を表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象作業を実行するための準備である段取りを管理するための管理システムであって、
前記段取りに関する段取関連情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記段取りを示す段取表示情報を表示する管理手段と、
を備える管理システム。
【請求項2】
前記段取りには、当該段取りを担当する担当者が設定されており、
前記管理手段は、前記担当者を表示可能な表示態様で、前記段取表示情報を表示する、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、
前記管理手段は、前記進捗状態に関する前記複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す表示態様で、前記段取表示情報を表示する、
請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、
前記取得手段は、前記進捗状態に関する前記複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す情報を、前記段取関連情報として取得し、
前記管理手段は、前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記影響関係を示す影響関係表示情報を表示する、
請求項1から3の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項5】
前記取得手段は、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態を示す情報を、前記段取関連情報として取得し、
前記管理手段は、前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記進捗状態を特定し、特定した前記進捗状態に対応する進捗状態表示情報を表示する、
請求項1から4の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、
前記管理システムは、前記段取関連情報を格納する格納手段、を備え、
前記格納手段は、前記複数の状態影響段取りの進捗に関する状態である進捗状態を示す情報を、前記段取関連情報として格納し、
前記管理システムは、
前記複数の状態影響段取りの内の第1状態影響段取りの前記進捗状態である第1進捗状態に基づいて、前記複数の状態影響段取りの内の第2状態影響段取りの前記進捗状態である第2進捗状態を特定し、
特定した前記第2進捗状態を示す情報を、前記段取関連情報として格納し、
前記取得手段は、前記格納手段に格納されている前記段取関連情報を取得する、
請求項1から5の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記段取りには、当該段取りを担当する担当者が設定されており、
前記管理手段は、前記担当者が担当する前記段取りの進捗に関する状態である進捗状態を基準とした表示態様で、前記段取表示情報を表示する、
請求項1から6の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項8】
対象作業を実行するための準備である段取りを管理するための管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記段取りに関する段取関連情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記段取りを示す段取表示情報を表示する管理手段と、
として機能させる管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクトの進捗を管理する技術が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、対象作業を実行するための準備である段取りを管理する技術が要望されていた。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みなされたもので、段取りを管理することが可能となる管理システム及び管理プログラムを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の管理システムは、対象作業を実行するための準備である段取りを管理するための管理システムであって、前記段取りに関する段取関連情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記段取りを示す段取表示情報を表示する管理手段と、を備える。
【0007】
請求項2に記載の管理システムは、請求項1に記載の管理システムにおいて、前記段取りには、当該段取りを担当する担当者が設定されており、前記管理手段は、前記担当者を表示可能な表示態様で、前記段取表示情報を表示する。
【0008】
請求項3に記載の管理システムは、請求項1又は2に記載の管理システムにおいて、前記段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、前記管理手段は、前記進捗状態に関する前記複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す表示態様で、前記段取表示情報を表示する。
【0009】
請求項4に記載の管理システムは、請求項1から3の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、前記取得手段は、前記進捗状態に関する前記複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す情報を、前記段取関連情報として取得し、前記管理手段は、前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記影響関係を示す影響関係表示情報を表示する。
【0010】
請求項5に記載の管理システムは、請求項1から4の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記取得手段は、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態を示す情報を、前記段取関連情報として取得し、前記管理手段は、前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記進捗状態を特定し、特定した前記進捗状態に対応する進捗状態表示情報を表示する。
【0011】
請求項6に記載の管理システムは、請求項1から5の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記段取りは、当該段取りの進捗に関する状態である進捗状態が相互に影響する複数の状態影響段取り、を含み、前記管理システムは、前記段取関連情報を格納する格納手段、を備え、前記格納手段は、前記複数の状態影響段取りの進捗に関する状態である進捗状態を示す情報を、前記段取関連情報として格納し、前記管理システムは、前記複数の状態影響段取りの内の第1状態影響段取りの前記進捗状態である第1進捗状態に基づいて、前記複数の状態影響段取りの内の第2状態影響段取りの前記進捗状態である第2進捗状態を特定し、特定した前記第2進捗状態を示す情報を、前記段取関連情報として格納し、前記取得手段は、前記格納手段に格納されている前記段取関連情報を取得する。
【0012】
請求項7に記載の管理システムは、請求項1から6の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記段取りには、当該段取りを担当する担当者が設定されており、前記管理手段は、前記担当者が担当する前記段取りの進捗に関する状態である進捗状態を基準とした表示態様で、前記段取表示情報を表示する。
【0013】
請求項8に記載の管理プログラムは、対象作業を実行するための準備である段取りを管理するための管理プログラムであって、コンピュータを、前記段取りに関する段取関連情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記段取関連情報に基づいて、前記段取りを示す段取表示情報を表示する管理手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の管理システム、及び請求項8に記載の管理プログラムによれば、段取関連情報に基づいて、段取りを示す段取表示情報を表示することにより、例えば、段取表示情報を用いて段取りを管理することが可能となる。
【0015】
請求項2に記載の管理システムによれば、担当者を表示可能な表示態様で段取表示情報を表示することにより、例えば、担当者を把握させることが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の管理システムによれば、複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す表示態様で段取表示情報を表示することにより、例えば、影響関係を把握させることが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の管理システムによれば、影響関係を示す影響関係表示情報を表示することにより、例えば、影響関係を的確に把握させることが可能となる。
【0018】
請求項5に記載の管理システムによれば、特定した進捗状態に対応する進捗状態表示情報を表示することにより、例えば、進捗状態に関する注意喚起を行うことが可能となる。
【0019】
請求項6に記載の管理システムによれば、第1状態影響段取りの進捗状態である第1進捗状態に基づいて、第2状態影響段取りの進捗状態である第2進捗状態を特定し、特定した第2進捗状態を示す情報を、段取関連情報として格納することにより、例えば、段取り相互間において進捗状態に関する依存関係を持たせて、各段取りの進捗状態を示す適切な情報を格納することができるので、段取りを適切に管理することが可能となる。
【0020】
請求項7に記載の管理システムによれば、担当者が担当する段取りの進捗に関する状態である進捗状態を基準とした表示態様で段取表示情報を表示することにより、例えば、表示されている段取表示情報の進捗状態を担当者に容易に把握させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施の形態に係る情報処理システムを機能概念的に示すブロック図である。
【
図13】個人画面表示処理のフローチャートである。
【
図16】段取り状態情報及び指標情報の点灯状態の遷移を例示した図である。
【
図17】全体画面における指標情報の点灯状態の遷移を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る管理システム、及び管理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0023】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、管理システム及び管理プログラムに関する。本発明に係る管理システムは段取りを管理するためのシステムである。
【0024】
「段取り」とは、対象作業を実行するための準備を示す概念である。「対象作業」とは、段取りの対象となる作業であり、例えば、建設に関する作業、あるいは、その他の任意の作業等を含む概念である。
【0025】
「段取りを管理する」とは、段取りに関する各種情報を表示すること等を含む概念である。
【0026】
そして、以下に示す実施の形態においては、「対象作業」が建設に関する作業である場合において、当該建設に関する作業のための段取りを管理する場合を例示して説明する。
【0027】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0028】
(構成)
まず、
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムを機能概念的に示すブロック図である。
【0029】
(構成‐情報処理システム)
図1の情報処理システム100は、例えば、端末装置1、及びサーバ装置2を備え、これらの各装置が相互に通信可能となっている。なお、情報処理システム100においては、各種ユーザに携帯される複数の端末装置が含まれているが、本実施の形態では、代表して
図1において1個の端末装置1として図示して説明する。
【0030】
(構成‐情報処理システム‐端末装置)
図1の端末装置1は、ユーザによって携帯される装置であり、例えば、スマートフォン又はタブレット端末等であり、一例としては、通信部11、タッチパッド12、ディスプレイ13、記録部14、及び制御部15を備える。なお、端末装置1はこれに限らず、例えば、パーソナルコンピュータを端末装置1として用いてもよい。
【0031】
通信部11は、外部機器(例えば、サーバ装置2)との間で通信を行う通信手段である。タッチパッド12は、ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。ディスプレイ13は、各種の画像を表示する画像表示手段であり、例えば、上記のタッチパッド12と当該ディスプレイ13とがタッチパネルとして一体形成されている。記録部14は、プログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。制御部15は、端末装置1を制御する制御手段であり、例えば、CPU、RAM、及びROM等の内部メモリ等を用いて構成されている。
【0032】
(構成‐情報処理システム‐サーバ装置)
図1のサーバ装置2は、管理システムであり、例えば、通信部21、記録部22、及び制御部23を備える。
【0033】
(構成‐情報処理システム‐サーバ装置‐通信部)
図1の通信部21は、外部機器(例えば、端末装置1)との間で通信を行う通信手段である。
【0034】
(構成‐情報処理システム-サーバ装置-記録部)
図1の記録部22は、サーバ装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この記録部22は、例えば、担当者情報データベース221(以下、データベースを「DB」と称する)、作業関連情報DB222、第1段取関連情報DB223、及び第2段取関連情報DB224を備える。
【0035】
なお、本実施の形態では、説明の便宜上、段取りに関する情報を、第1段取関連情報DB223及び第2段取関連情報DB224の2個のDBに分けて格納する場合について説明するが、このDBについては、統合してもよい。
【0036】
(構成‐情報処理システム-サーバ装置-記録部-担当者情報DB)
図1の担当者情報DB221は、担当者情報を格納する担当者情報格納手段である。
【0037】
図2は、担当者情報を例示した図である。「担当者情報」とは、段取りを担当する担当者に関する情報であり、例えば、
図2に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0038】
図2の担当者IDは、担当者を一意に識別する担当者識別情報(以下、識別情報を「ID」とも称する)である(
図2では、「ID0001」等)。
図2の担当者特定情報は、担当者を特定する情報である(
図2では、担当者の氏名を示す「AA AA」、及び当該担当者が所属する会社の名称を示す「A社」等)。なお、
図2の「AA AA」、「AA BB」等は、説明の便宜上の記載であり、氏名を示すものとする。
【0039】
そして、このような
図2の担当者情報の例えば最上段に図示されている情報は、「ID0001」が識別する担当者の氏名が「AA AA」であること、及び「AA AA」が所属する会社が「A社」であることが示されている。
【0040】
なお、この担当者情報については、管理者が、サーバ装置2に対して情報を入力することにより格納される(後述の作業関連情報、及び第1段取関連情報も同様とする)。
【0041】
(構成‐情報処理システム-サーバ装置-記録部-作業関連情報DB)
図1の作業関連情報DB222は、作業関連情報を格納する作業関連情報格納手段である。
【0042】
図3は、作業関連情報を例示した図である。「作業関連情報」とは、段取りの対象となる作業である対象作業に関する情報であり、例えば、
図3に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0043】
図3の作業IDは、対象作業を一意に識別する作業IDである(
図3では、「ID1001」等)。
図3の作業名情報は、対象作業の名称を示す情報である(
図3では、「スラブ筋搬入・揚重」等)。
図3の期間情報は、対象作業に割り当てられている期間を示す情報である(
図3では、2021年12月3日から2021年12月10日までを示す「20211203-20211210」等)。なお、期間情報について、年月日のみであってもよいし、年月日に加えて時間を含めてもよい。
【0044】
そして、このような
図3の作業関連情報の例えば最上段に図示されている情報は、「ID1001」が識別する対象作業の名称が「スラブ筋搬入・揚重」であること、及び「スラブ筋搬入・揚重」に割り当てられている期間が2021年12月3日から2021年12月10日までであることが示されている。
【0045】
(構成‐情報処理システム-サーバ装置-記録部-第1段取関連情報DB)
図1の第1段取関連情報DB223は、第1段取関連情報を格納する第1段取関連情報格納手段である。
【0046】
図4は、第1段取関連情報を例示した図であり、
図5は、段取りの説明図である。「第1段取関連情報」とは、段取関連情報であって、段取りに関する情報であり、例えば、
図4に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0047】
===段取りID、関連作業ID、段取り名情報、段取り対象情報===
図4の段取りIDは、段取りを一意に識別する段取りIDである(
図4では、「ID2001」等)。
図4の関連作業IDは、段取りが関連付けられている対象作業の作業IDである(
図4では、
図3の作業IDと同様であり「ID1001」等)。
図4の段取り名情報は、段取りの名称を示す情報である(
図4では、「躯体図の作成依頼」等)。
図4の段取り対象情報は、各段取りを実行することにより実現される対象を示す情報であり、例えば、段取りのグループを示す情報である(
図4では、鉄筋材の準備が実現されることを示す「鉄筋材」等)。
【0048】
===順序情報===
図4の順序情報は、各段取りの実行順序を示す情報である。本実施の形態では、例えば、
図5に示すように、1番目~4番目の順序に実行される躯体図の作成依頼、躯体図の作図、躯体図の回付、及び躯体図の承認の4個の段取りに着目して説明する。
【0049】
図4の順序情報としては、
図5に示す各段取りのように、順次実行される段取りの順序を示す任意の情報を用いることができるが、
図5では、実行順序が各段取りの直前及び直後の段取りIDを利用して特定する情報が例示されている。
図4では、直前の段取りが存在せず、且つ、直後の段取りが「ID2002」が識別する段取りであることを示す「前:×,後:ID2002」等が例示されている。
【0050】
===影響情報===
図4の影響情報は、段取り状態に関する複数の段取り相互間の影響関係を示す情報である。なお、段取り状態については、後述する。各段取りの段取り状態の影響関係として、
図5の矢印で示す関係が設定されていることとする。
【0051】
すなわち、例えば、1番目の段取りの段取り状態が2番目の段取りの段取り状態に影響し、当該2番目の段取りの段取り状態が3番目の段取りの段取り状態に影響し、3番目の段取りの段取り状態が2番目及び4番目の段取りの段取り状態に影響し、4番目の段取りの段取り状態が3番目の段取りの段取り状態に影響することとする。なお、この関係においては、4番目の段取りの段取り状態は、3番目の段取りを介して2番目の段取りの段取り状態にも影響することが示されている。
【0052】
なお、
図5に例示されているように、段取り状態が相互に影響する段取りが、「状態影響段取り」に対応するものと解釈してもよい。
【0053】
一方で、
図5では不図示であるが、段取り状態が相互に影響しない段取りも存在する。
【0054】
図4の影響情報としては、各段取りが段取り状態の影響を及ぼす段取り(つまり、例えば、
図5の矢印が矢示する段取り)を示す段取識別情報が例示されている(
図5では、「ID2002」等)。
【0055】
===担当者ID===
図4の担当者IDは、
図2の同一名称の情報と同様であり、段取りを担当する担当者を識別する担当者IDである(
図4では、「ID0001」等)。
【0056】
そして、このような
図4の第1段取関連情報の例えば最上段に図示されている情報は、「ID2001」が識別する段取りが関連付けられている対象作業が「ID1001」が識別する作業であることが示されている。また、「ID2001」が識別する段取りの名称が「躯体図の作成依頼」であり、当該段取りを実行することにより実現される対象が鉄筋材の準備であることが示されている。また、「ID2001」が識別する段取りの直後の順番に実行される段取りが「ID2002」が識別する段取りがあることが示されている。また、「ID2001」が識別する段取りの段取り状態が「ID2002」が識別する段取りの段取り状態に影響を及ぼすことが示されており、また、当該段取りの担当者が「ID0001」が識別する担当者であることが示されている。
【0057】
なお、
図4で具体的に図示されている順序情報及び影響情報については、
図5に示す実行順序及び影響関係を示している。
【0058】
(構成‐情報処理システム-サーバ装置-記録部-第2段取関連情報DB)
図1の第2段取関連情報DB224は、第2段取関連情報を格納する第2段取関連情報格納手段である。
【0059】
図6は、第2段取関連情報を例示した図である。「第2段取関連情報」とは、段取関連情報であって、段取りに関する情報であり、例えば、
図6に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0060】
図6の段取りID及び段取り名情報は、
図4の同一名称の情報と同様である。
【0061】
図6の段取り状態情報は、段取り状態を示す情報である。
図7は、段取り状態の説明図である。「段取り状態」とは、段取りの進み具合である進捗に関する進捗状態である。本実施の形態では、
図5で例示した各段取りに関して、
図7の「段取り状態情報」の欄に例示されている段取り状態が適用される場合について説明する。なお、
図7の「条件例」の欄の「直前の段取り状態」とは、実行順序が直前となっている他の段取りの段取り状態を示している。
【0062】
なお、この
図7において、「段取り要素情報=躯体図の作成依頼」の表には、「躯体図の作成依頼」の段取りに関する情報が例示されており、「段取り要素情報=躯体図の作図」の表には、「躯体図の作図」の段取りに関する情報が例示されており、「段取り要素情報=躯体図の回付」の表には、「躯体図の回付」の段取りに関する情報が例示されており、「段取り要素情報=躯体図の承認」の表には、「躯体図の承認」の段取りに関する情報が例示されている(
図12の各表も同様である)。
【0063】
図6の段取り状態情報としては、
図7の各段取りに対応する表の「段取り状態情報」の欄に例示されている「着手可」等が格納される。
【0064】
なお、
図7の「段取り状態情報」の「着手可」とは、段取りに着手することが可能となっている状態を示している。また、「完了」とは、段取りが完了した状態を示している。また、「着手不可」とは、段取りに着手することが不可能となっている状態を示している。また、「着手中・問題無」とは、段取りに着手中であり且つ問題が発生していない状態を示している。また、「着手中・問題有」とは、段取りに着手中であり且つ問題が発生している状態を示している。「他段取りから差戻し・問題有」とは、他の段取りからの差戻しが発生することにより問題が発生した状態(つまり、他段取りからの差戻しという問題が発生した状態)を示している。「着手中」とは、段取りに着手中となっている状態を示している。「本段取りで差戻し」とは、当該段取りで差戻しが発生した状態を示している。なお、「差戻し」とは、前の順序の段取りの実行に戻すことを示す概念である。
【0065】
そして、このような
図6の第2段取関連情報の例えば最上段に図示されている情報は、「ID2001」が識別する段取りの名称が「躯体図の作成依頼」であり、当該段取りの段取り状態が「着手可」であることが示されている。
【0066】
なお、この第2段取関連情報の段取りID及び段取り名情報については、
図4の同一名称の情報をコピーして格納されたり、あるいは、管理者が、サーバ装置2に対して情報を入力することにより格納されたりする。また、第2段取関連情報の段取り状態情報については、後述の状態格納処理によって格納される。
【0067】
(構成‐情報処理システム-サーバ装置-制御部)
図1の制御部23は、サーバ装置2を制御する制御手段であり、機能概念的には、例えば、取得部231、及び管理部232を備える。取得部231は、段取りに関する段取関連情報を取得する取得手段である。管理部232は、取得手段が取得した段取関連情報に基づいて、段取りを示す段取表示情報を表示する管理手段である。なお、この制御部23の各部によって行われる処理については、後述する。
【0068】
(処理)
続いて、本実施の形態に係る情報処理システム100によって実行される状態格納処理、全体画面表示処理、及び個人画面表示処理について説明する。
【0069】
(処理-状態格納処理)
まず、状態格納処理について説明する。状態格納処理とは、概略的には、サーバ装置2によって実行される処理であり、例えば、
図6の第2段取関連情報における段取り状態情報を格納するための処理である。
【0070】
===処理概要===
サーバ装置2の制御部23は、
図7の「条件例」の欄に例示されている条件に合致した場合に、「段取り状態情報」の欄に例示されている段取り状態を示す情報を、
図6の段取り状態情報として格納する。なお、以下の各処理の処理主体は、制御部23であることとする。
【0071】
===具体例(躯体図の作成依頼)===
順序が1番目の「躯体図の作成依頼」の段取りについては、初期値として「着手可」を格納する。
【0072】
また、依頼システムからの、依頼完了信号(依頼が完了したことを示す信号)を受信した場合に、「完了」を格納する。
【0073】
なお、「依頼システム」とは、躯体図の作成を依頼する担当者によって操作されるシステムであり、例えば、依頼完了時に依頼完了信号を送信する。
【0074】
===具体例(躯体図の作成)===
順番が2番目以降の「躯体図の作成」の段取りについては、初期値として「着手不可」を格納する。
【0075】
また、実行順番が直前の段取りの段取り状態が「完了」に遷移した場合(つまり、直前の段取りの段取り状態情報として「完了」が格納される場合)、「着手可」を格納する。
【0076】
詳細には、まず、
図4の第1段取関連情報の順序情報に基づいて、
図5に示す各段取りの実行順序を特定した上で、この特定結果に基づいて「躯体図の作成」の直前の段取りとして「躯体図の作成依頼」を特定する。次に、
図6の第2段取関連情報を参照して、前述の特定した直前の段取りである「躯体図の作成依頼」に関連付けられている段取り状態情報として例えば「完了」(
図6では不図示)を取得した場合、取得した段取り状態情報が示す段取り状態である「完了」を直前の段取りの段取り状態として特定し、「躯体図の作成」の段取り状態として「着手可」を特定し、
図6の第2段取関連情報において、「躯体図の作成」の段取り状態を示す段取り状態情報として、この特定した「着手可」を格納する。
【0077】
なお、例えば、ここでの処理の「躯体図の作成」の直前の段取りである「躯体図の作成依頼」が「第1状態影響段取り」に対応し、「躯体図の作成」が「第2状態影響段取り」に対応し、「躯体図の作成依頼」の段取り状態である「完了」が「第1進捗状態」に対応し、「躯体図の作成」の「着手可」が「第2進捗状態」に対応するものと解釈してもよい。
【0078】
また、作図システムからの、作図開始信号(作図を開始したことを示す信号)を受信し、且つ、問題信号(問題が発生したことを示す信号)を受信していない場合、「着手中・問題無」を格納する。
【0079】
なお、「作図システム」とは、躯体図の作図を行う担当者によって操作されるシステムであり、例えば、作図開始時に作図開始信号を送信し、作図完了時に作図完了信号を送信し、問題発生時に問題信号を送信するシステムである。
【0080】
また、作図システムからの、作図開始信号を受信し、且つ、問題信号を受信した場合、「着手中・問題有」を格納する。
【0081】
また、作図システムからの、作図完了信号(作図を完了したことを示す信号)を受信した場合、「完了」を格納する。
【0082】
また、影響関係を有する関連する他の段取りの段取り状態が「本段取りで差戻し」に遷移した場合(つまり、影響関係を有する関連する他の段取りの段取り状態情報として「本段取りで差戻し」が格納される場合)、「他段取りから差戻し・問題有」を格納する。
【0083】
詳細には、まず、
図4の第1段取関連情報の順序情報及び影響情報に基づいて、
図5に示す各段取りの実行順序及び影響関係を特定する。次に、「躯体図の作図」に間接的に又は直接的に影響を及ぼす段取りとして「影響図の回付」及び「躯体図の承認」を特定し、
図6の第2段取関連情報を参照して、前述の特定した「影響図の回付」及び「躯体図の承認」に関連付けられている段取り状態情報を取得する。ここでは、例えば、「影響図の回付」の段取り状態情報として「完了」(
図6では不図示)を取得し、また、「躯体図の承認」の段取り状態情報として「本段取りで差戻し」(
図6では不図示)を取得した場合について説明する。この場合、当該取得した段取り情報が示す段取り状態である「完了」及び「本段取りで差戻し」を「躯体図の作図」に影響を及ぼす段取りの段取り状態として特定し、「本段取りで差戻し」が含まれているので、「躯体図の作成」の段取り状態として「他段取りから差戻し・問題有」を特定し、
図6の第2段取関連情報において、「躯体図の作成」の段取り状態を示す段取り状態情報として、この特定した「他段取りから差戻し・問題有」を格納する。
【0084】
なお、例えば、ここでの処理の「躯体図の作成」に影響を及ぼす段取りの内の「本段取りで差戻し」の段取り状態となっている「躯体図の承認」が「第1状態影響段取り」に対応し、「躯体図の作成」が「第2状態影響段取り」に対応し、「躯体図の承認」の段取り状態である「本段取りで差戻し」が「第1進捗状態」に対応し、「躯体図の作成」の「他段取りから差戻し・問題有」が「第2進捗状態」に対応するものと解釈してもよい。
【0085】
===具体例(躯体図の回付)===
順番が2番目以降の「躯体図の回付」の段取りについては、前述の「躯体図の作成」の段取りの場合と同様である。
【0086】
なお、
図7の「回付システム」とは、躯体図の回付を行う担当者によって操作されるシステムであり、例えば、回付開始時に回付開始信号(回付を開始したことを示す信号)を送信し、回付完了時に回付完了信号(回付を完了したことを示す信号)を送信し、問題発生時に問題信号を送信するシステムである。
【0087】
===具体例(躯体図の承認)===
順番が2番目以降の「躯体図の承認」の段取りについては、初期値として「着手不可」を格納する。
【0088】
また、実行順番が直前の段取りの段取り状態が「完了」に遷移した場合(つまり、直前の段取りの段取り状態情報として「完了」が格納される場合)、「着手可」を格納する。なお、ここでの詳細処理は、「躯体図の作成」の処理と同様である。
【0089】
また、承認システムからの、承認処理開始信号(承認処理を開始したことを示す信号)を受信した場合、「着手中」を格納する。
【0090】
なお、「承認システム」とは、躯体図の承認を行う担当者によって操作されるシステムであり、例えば、承認処理開始時に承認開始信号を送信し、承認処理完了時に承認処理完了信号(承認処理を完了したことを示す信号(つまり、承認したことを示す信号))を送信し、承認せずに前の順序の段取りに戻してやり直しさせる場合に差戻し信号(差し戻すことを示す信号)を送信するシステムである。
【0091】
また、承認システムからの、承認処理完了信号を受信した場合、「完了」を格納する。
【0092】
また、承認システムからの、差戻し信号を受信した場合、「本段取りで差戻し」を格納する。
【0093】
===バリエーション===
また、ここで説明した手法以外の任意の手法で格納するように構成してもよい。例えば、各システムからの信号を受信した場合に格納する段取り状態に関しては、各担当者が各状態を示す情報(例えば、「着手中・問題無」、「完了」等)をサーバ装置2に入力し、当該入力された情報に基づいて格納するように構成してもよい。これにて、状態格納処理の説明を終了する。
【0094】
(処理-全体画面表示処理)
次に、全体画面表示処理について説明する。
図8は、全体画面表示処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。全体画面表示処理とは、概略的には、サーバ装置2によって実行される処理であり、例えば、全体画面を表示する処理である。この全体画面表示処理の実行タイミングは任意であるが、例えば、管理者が端末装置1を介して所定操作を行った場合に、繰り返し起動を開始することとして、この処理が起動されたところから説明する。
【0095】
なお、ここでは、全体画面を説明した後に、処理内容を説明する。
【0096】
===全体画面===
図9は、全体画面の表示例であり、
図10は、段取表示画像等を例示した図である。なお、
図10(b)の段取表示画像G31~G34を総称する場合、「段取表示画像G30」と称し、また、関係表示情報41~43を総称する場合、「関係表示情報4」と称して説明する。
図9の「全体画面」とは、各段取りを基準として段取りに関する情報を表示する画面であり、例えば、「作業」の欄(
図9で「作業」という項目名が記載されている欄」)、「段取り」の欄(
図9で「段取り」という項目名が記載されている欄」)、及び「段取り要素」の欄(
図9で「段取り要素」という項目名が記載されている欄」)を有する画面である。
【0097】
図9の「作業」の欄は、対象作業の名称を示すテキスト情報(
図9では、「スラブ筋搬入・揚重」)が表示される欄である。
【0098】
図9の「段取り」の欄は、各段取りを実行することにより実現される対象を示すテキスト情報(
図9では、「鉄筋材」等)、及び対象指標情報300が表示される欄である。なお、バリエーションとしては、
図9の「段取り」の欄については、各段取りを実行することにより実現される対象に関する情報が表示される点を考慮して、全体画面において、「段取り」という項目名ではなく、「実現対象」という項目名を表示するように構成してもよい。
【0099】
「対象指標情報」300とは、各段取りを実行することにより実現される対象に関する段取り状態に対応する情報である。なお、この「対象指標情報」300の具体的な内容は、例えば、後述する段取表示画像G30中の指標情報3(
図10(a))と同様であることとする。
【0100】
図9の「段取り要素」の欄は、段取表示画像G30及び関係表示情報4が表示される欄である。なお、「段取り要素」とは、各段取りのことを示すものと解釈してもよい。また、バリエーションとしては、前述のように、
図9の「段取り」の欄について「実現対象」という項目名を表示する場合、
図9の「段取り要素」の欄は、段取りに関する情報が表示される点を考慮して、全体画面において、「段取り要素」という項目名ではなく、「段取り」という項目名を表示するように構成してもよい。
【0101】
つまり、バリエーションとしては例えば、全体画面において、
図9では「作業」の欄、「段取り」の欄、及び「段取り要素」の欄が表示されているが、これらの項目名を一部変更しても、全体画面において、「作業」の欄、「実現対象」の欄、及び「段取り」の欄を設けて、各欄に対応する情報を表示するように構成してもよい。
【0102】
==段取表示画像==
図9の段取表示画像G30は、段取りを示す段取表示情報であり、例えば、担当者を表示可能な表示態様、及び複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す表示態様で、全体画面に表示される画像である。
【0103】
なお、「担当者を表示可能な表示態様」とは、例えば、各段取表示画像G30に段取りの担当者を示す情報が表示可能となっていること等を示す概念である。また、「複数の状態影響段取り相互間の影響関係を示す表示態様」とは、段取り状態に関して相互に影響する影響関係を有する段取りを示す段取表示画像G30を、図面横方向に並べて表示すること、及び、関係表示情報4にて接続して表示すること等を示す概念である。
【0104】
段取表示画像G30は、
図10(a)に示すように例えば、段取りの名称を示すテキスト情報(
図10(a)では、「躯体図の作成依頼」)、段取りを担当する担当者の氏名及び所属する会社の名称を示すテキスト情報(
図10(a)では、「AA AA(A社)」)、及び指標情報3が表示される。
【0105】
=指標情報=
図11は、指標情報の説明図である。なお、
図11においては、本実施の形態における、指標情報の各表示欄の点灯状態と、当該点灯状態が示す注意喚起の内容とが例示されている。
【0106】
図10(a)の「指標情報」3とは、進捗状態表示情報であって、各段取りの段取り状態に対応する情報であり、例えば、段取りの状態に応じてユーザに対して段取りの進捗状態等に関する注意喚起を行うための情報である。指標情報3は、
図10(a)に示すように例えば、第1表示欄31、第2表示欄32、及び第3表示欄33(以下、単に「指標情報3の各表示欄」とも称する)を含む。
【0107】
指標情報3の各表示欄は、全て消灯又は何れかの1個を点灯して
図11の「番号」=「1」~「4」に関連付けられている「注意喚起内容」の欄に例示されている事項を注意喚起する表示欄である。なお、
図11において「〇」は点灯を示し、「×」は消灯を示している。
【0108】
図10(a)の第1表示欄31は、緑色に点灯する又は消灯する欄であり、第2表示欄32は、黄色に点灯する又は消灯する欄であり、第3表示欄33は、赤色に点灯する又は消灯する欄である。
【0109】
なお、第1表示欄31が緑色に点灯するとは、緑色で表示して目立たせることを示す概念であり、また、第1表示欄31が消灯するとは、第1表示欄31を背景色と同色として目立たせないことを示す概念であるものと解釈してもよい。なお、他の表示欄に関しても同様である。なお、各図においては、点灯した表示欄については、ハッチングで図示し、ハッチングが図示されていない表示欄は、点灯していない(つまり、消灯している)こととする。
【0110】
本実施の形態では、例えば、
図11の「番号」=「1」に示すように、全て消灯している場合、「着手まで余裕がある、まだ着手できない等」を喚起しており、「番号」=「2」~「4」に示す場合は、図示の通りである。
【0111】
==関係表示情像==
図9の関係表示情報4は、段取り状態に関する複数の段取り相互間の影響関係を示す影響関係表示情報であり、
図10(b)の関係表示情報41に示すように例えば、段取りの実行順序が前後であることを示す横線である前後関係表示情報401と、影響を及ぼす対象となる段取を示す三角形の図形である影響表示情報402とを含む。
【0112】
===全体画面表示処理===
次に、全体画面表示処理について説明する。
【0113】
==SA1==
図8のSA1において取得部231は、記録部22から全体画面を表示するための情報を取得する。ここでは、例えば、
図2~
図4及び
図6の各情報を取得する。
【0114】
==SA2==
図8のSA2において管理部232は、SA1で取得した情報に基づいて、全体画面に表示する情報として、指標情報及び対象指標情報以外の各種情報を特定する。
【0115】
=「作業」の欄=
まず、
図9の「作業」の欄に表示する情報として、
図3の作業関連情報の作業名情報を特定する。
【0116】
ここでは、例えば、
図3の「スラブ筋搬入・揚重」等を特定する。
【0117】
=「段取り」の欄=
次に、
図9の「段取り」の欄に表示する情報として、
図4の第1段取関連情報の段取り対象情報を特定する。具体的には、
図3の作業関連情報を参照して、前述の特定した作業名情報に関連付けられている作業IDを特定し、
図4の第1段取関連情報を参照して、当該特定した作業IDと同じ情報が格納されている関連作業IDに関連付けられている段取り対象情報を特定する。
【0118】
ここでは、例えば、
図3の作業関連情報を参照して、前述の特定した作業名情報である「スラブ筋搬入・揚重」に関連付けられている作業IDである「ID1001」を特定し、
図4の第1段取関連情報を参照して、当該特定した「ID1001」と同じ情報が格納されている関連作業IDである「ID1001」に関連付けられている段取り対象情報である「鉄筋材」を、「段取り」の欄に表示する情報として特定する。
【0119】
=「段取り要素」の欄=
次に、
図9の「段取り要素」の欄に表示する情報として、段取表示画像G30及び関係表示情報4を表示するための情報を特定する。具体的には、
図3の作業関連情報を参照して、前述の特定した作業名情報に関連付けられている作業IDを特定し、
図4の第1段取関連情報を参照して、当該特定した作業IDと同じ情報が格納されている関連作業IDに関連付けられている段取り名情報、順序情報、影響情報、担当者IDを特定し、
図2の担当者情報を参照して、当該特定した担当者IDに関連付けられている担当者特定情報を特定する。
【0120】
ここでは、例えば、
図3の作業関連情報を参照して、前述の特定した作業名情報である「スラブ筋搬入・揚重」に関連付けられている作業IDである「ID1001」を特定し、
図4の第1段取関連情報を参照して、当該特定した「ID1001」と同じ情報が格納されている関連作業IDである「ID1001」に関連付けられている段取り名情報、順序情報、影響情報、担当者IDとして、図示されている「躯体図の作成依頼」等、「前:×,後:ID2002」等、「ID2002」等、及び「ID0001」等を特定し、
図2の担当者情報を参照して、当該特定した担当者IDである「ID0001」等に関連付けられている担当者特定情報である「AA AA,A社」等を特定する。
【0121】
==SA3==
図8のSA3において管理部232は、SA1で取得した情報に基づいて、全体画面に表示する情報として、指標情報及び対象指標情報を特定する。
【0122】
=指標情報の特定=
段取表示画像G30に表示される指標情報を特定する処理については、以下に示す第1ステップ~第2ステップを実行する。
【0123】
<第1ステップ>
第1ステップは、各段取りの段取り状態を特定するステップである。
図4の第1段取関連情報を参照して、SA2で特定した段取り名情報に関連付けられている段取りIDを特定し、
図6の第2段取関連情報を参照して、前述の特定した段取りIDに関連付けられている段取り状態情報を特定し、特定した段取り状態情報が示す段取り状態を特定する。
【0124】
ここでは、例えば、
図4の第1段取関連情報を参照して、SA2で特定した段取り名情報である「躯体図の作成依頼」等に関連付けられている段取りIDである「ID2001」等を特定し、
図6の第2段取関連情報を参照して、前述の特定した「ID2001」等に関連付けられている段取り状態情報が示す「着手可」等を特定する。
【0125】
<第2ステップ>
第2ステップは、第1ステップで特定した段取り状態に基づいて、指標情報の各表示欄の点灯状態を特定する。ここでの特定手法は任意であり、例えば、段取り状態のみを考慮して特定してもよいし、段取り状態に加えて他の情報も考慮して特定してもよいが、本実施の形態では、他の情報も考慮して特定する場合について説明する。
【0126】
<第2ステップ‐条件等>
図12は、指標情報の説明図である。なお、
図12においては、「指標情報」の欄に、本実施の形態での指標情報の各表示欄の点灯状態が例示されており、「条件例」の欄に、「指標情報」の欄に例示した点灯状態となる本実施の形態での条件が例示されている。なお、
図12の「条件例」の欄の「前の段取り状態情報」とは、実行順序が直前となっている他の段取りの段取り状態を示している。
【0127】
<第2ステップ‐条件等‐指標情報>
なお、
図12の「指標情報」の欄の「無(点灯なし)」は、
図11の「番号」=「1」が示すように、指標情報の各表示欄全てが消灯することを示している。
図12の「指標情報」の欄の「黄色」、「赤色」、及び「緑色」は、
図11の「番号」=「3」、「4」、「2」が示すように、第2表示欄32のみが点灯すること、第3表示欄33のみが点灯すること、及び第1表示欄31のみが点灯することを示している。
【0128】
<第2ステップ‐条件等‐前の段取り状態情報>
図12の「条件例」の「前の段取り状態情報」の欄は、点灯状態が特定される段取りの直前に実行される段取りの段取り状態を示している。
【0129】
<第2ステップ‐条件等‐着手推奨日、着手日>
図12の「条件例」の「着手推奨日」の欄は、現在の日付が、段取りに設定されている着手推奨日よりも前であるか着手推奨日以後であるかを示している。なお、「着手推奨日」とは、着手することが推奨される日付を示す概念であり、段取りに設定されており記録部22に記録されていることとする。
【0130】
図12の「条件例」の「着手日」の欄は、現在の日付が、段取りに設定されている着手日よりも前であるか着手日以後であるかを示している。なお、「着手日」とは、着手することが定められている日付を示す概念であり、各段取りに設定されており記録部22に記録されていることとする。
【0131】
なお、着手推奨日及び着手日については、各段取りに関して、両方が設定される場合、一方のみが設定される場合、及び何れも設定されない場合が想定されるが、両方が設定される場合は、着手日は着手推奨日よりも後の日付が設定される。なお、バリエーションとしては、例えば、着手日と着手推奨日が相互に同じ日に設定される場合もあり得る。
【0132】
本実施の形態では、着手推奨日は、
図12に示す各段取りに対して設定されており、着手日は、「躯体図の作成依頼」のみに設定される場合について説明する。
【0133】
なお、
図12の各欄の「前」は、現在の日付が着手推奨日又は着手日の前の日付であることを示しており、「以後」は、現在の日付が着手推奨日又は着手日の以後の日付であることを示している。
【0134】
<第2ステップ‐条件等‐段取り状態情報>
図12の「条件例」の「段取り状態情報」の欄は、点灯状態が特定される段取りの段取り状態を示している。
【0135】
<第2ステップ‐条件等‐具体例(躯体図の作成依頼)>
図12の「段取り要素情報=躯体図の作成依頼」の「番号」=「1」については、点灯状態が特定される段取りの段取り状態が「着手可」であり、且つ、現在の日付が着手推奨日及び着手日よりも前の日付である場合、指標情報の各表示欄の点灯状態が「無(点灯なし)」が示す状態(つまり、
図11の「番号」=「1」が示すように、指標情報の各表示欄全てが消灯する状態)であることが示されている。なお、「番号」=「1」以外については、図示されている通りであるので、詳細説明を省略する。
【0136】
<第2ステップ‐条件等‐具体例(躯体図の作図)>
図12の「段取り要素情報=躯体図の作図」の「番号」=「1」については、点灯状態が特定される段取りの直前に実行される段取りの段取り状態が「未完了(すなわち、「完了」及び「他段取りから差戻し・問題有」以外)」であり、且つ、現在の日付が着手推奨日よりも前の日付であり、且つ、点灯状態が特定される段取りの段取り状態が「着手不可」である場合、指標情報の各表示欄の点灯状態が「無(点灯なし)」が示す状態であることが示されている。
【0137】
また、「番号」=「2」については、現在の日付が着手推奨日の以後の日付であり、且つ、他の条件は「番号」=「1」と同じ場合、指標情報の各表示欄の点灯状態が「黄色」が示す状態(つまり、
図11の「番号」=「3」が示すように、第2表示欄32が点灯する状態)であることが示されている。なお、「番号」=「1」及び「2」以外、及び、他の段取りについては、図示されている通りであるので、詳細説明を省略する。
【0138】
<第2ステップ‐処理>
第2ステップの処理について具体的には、まず、任意の手法(例えば、サーバ装置2のタイマ等の計時手段を用いる手法等)にて、現在の日付を特定し、また、記録部22を参照して各段取りの着手推奨日及び着手日を特定した上で、これらの特定した現在の日付、着手推奨日及び着手日、及び第1ステップで特定した段取り状態に基づいて、各段取りに関する段取表示画像G30における指標情報の各表示欄の点灯状態を特定する。
【0139】
ここでは、例えば、
図12の「条件例」の欄の条件例に該当する「指標情報」の欄の点灯状態を特定する。
【0140】
=対象指標情報の特定=
図9の「段取り」の欄に表示される対象指標情報300については、以下の第1ステップ~第2ステップを実行する。
【0141】
第1ステップは、段取りの欄に表示される実現される対象に関連付けられている段取りについての、対象指標情報300の各表示欄の点灯状態を特定する。具体的には、前述した処理行って特定する。
【0142】
第2ステップは、第1ステップで特定した点灯状態に基づいて、対象指標情報300の各表示欄の点灯状態を特定する。具体的には、第1ステップで特定した点灯状態に含まれる点灯状態において、優先順位を定めて特定する。例えば、「赤色」、「黄色」、「緑色」、「無(点灯なし)」の順に優先順位を定めて、より優先順位が高いものが示す点灯状態を特定してもよい。
【0143】
==SA4==
図8のSA4において管理部232は、SA2及びSA3の処理結果に基づいて、全体画面情報を表示するための画面情報を生成する。
【0144】
=「作業」の欄=
まず、SA2で特定した
図3の作業名情報が、
図9の「作業」の欄に表示されるように画面情報を生成する。
【0145】
=「段取り」の欄=
また、SA2で特定した
図4の段取り対象情報、及びSA3で特定した点灯状態となる対象指標情報300が、
図9の「段取り」の欄に表示されるように画面情報を生成する。
【0146】
=「段取り要素」の欄=
また、SA2で特定した段取り名情報、担当者特定情報、及びSA3で特定した点灯状態となる指標情報が表示される各段取表示画像G30を生成し、生成した各段取表示画像G30が、SA2で特定した順序情報が示す実行順序に従って並べられ、且つ、SA2で特定した影響情報の影響関係を示す関係表示情報4が表示されるように画面情報を生成する。
【0147】
ここでは、例えば、
図9の全体画面を表示するための画面情報を生成する。
【0148】
==SA5==
図8のSA5において管理部232は、SA4で生成した画面情報を、端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に全体画面を表示する。ここでは、例えば、
図9の全体画面を表示する。これにて、全体画面表示処理を終了する。
【0149】
(処理-個人画面表示処理)
次に、個人画面表示処理について説明する。
図13は、個人画面表示処理のフローチャートである。個人画面表示処理とは、概略的には、サーバ装置2によって実行される処理であり、例えば、個人画面を表示する処理である。この個人画面表示処理の実行タイミングは任意であるが、例えば、管理者が端末装置1を介して表示する対象となる担当者を示す担当者IDを入力して所定操作を行った場合に、繰り返し起動を開始することとして、この処理が起動されたところから説明する。
【0150】
なお、ここでは、個人画面を説明した後に、処理内容を説明する。
【0151】
===個人画面===
図14は、個人画面の表示例である。「個人画面」とは、各担当者に関する段取りに関する情報を表示する画面であり、具体的には、段取り状態を基準とした表示態様で段取表示画像G30を表示する画面であり、例えば、第1表示欄51、第2表示欄52、第3表示欄53、第4表示欄54、及び第5表示欄55を有する画面である。
【0152】
なお、「段取り状態を基準とした表示態様で段取表示画像G30を表示する」とは、個人画面の各表示欄のうちの、各段取りの段取り状態に対応する表示欄に、段取表示画像G30を表示することを示す概念である。
【0153】
図15は、個人画面の各表示欄の説明図である。
図15の「表示欄」の欄には、
図14の各表示欄が例示されている。
図15の「段取り状態の種類」の欄には、本実施の形態において、対応する表示欄に表示される段取りの段取り状態が例示されている。
図15の「条件例」には、本実施の形態において、対応する表示欄に表示される条件が例示されている。なお、
図15の「条件例」の欄の「直前の段取り」とは、実行順序が直前となっている他の段取りを示している。
【0154】
図14の各表示欄は、段取り状態を基準とした段取表示画像G30の表示欄である。第1表示欄51、第2表示欄52、第3表示欄53、第4表示欄54、及び第5表示欄55は、
図15に示すように、「着手不可」、「着手可」、「着手中」、「完了」、「差し戻し」となっている段取りの段取表示画像G30を表示する欄である。
【0155】
===個人画面表示処理===
次に、個人画面表示処理について説明する。ここでは、例えば、個人画面表示処理の起動時に、表示する対象となる担当者を示す担当者IDとして
図2の「ID0001」を入力した場合を例示して説明する。つまり、「AA AA」についての個人画面を表示する場合を例示して説明する。
【0156】
==SB1==
図13のSB1において管理部232は、段取表示画像を生成する。概略的には、
図8のSA3で説明した場合と同様にして、段取表示画像G30を生成する。ここでは、例えば、あらゆる担当者の段取りを示す段取表示画像G30として、
図10(b)の段取表示画像G31~G34を生成する。
【0157】
==SB2==
図13のSB2において管理部232は、表示する対象となる担当者の段取りに関する段取表示画像G30を選択する。具体的には、個人画面表示処理の起動時に入力された担当者IDを取得し、
図2の担当者情報を参照して、当該取得した担当者IDに関連付けられている担当者特定情報を特定し、SB1で生成した段取表示画像G30から、当該特定した担当者特定情報が示す担当者の氏名及び所属する会社の名称が表示される段取表示画像G30を選択する。
【0158】
ここでは、例えば、個人画面表示処理の起動時に入力された担当者IDである「ID0001」を取得し、
図2の担当者情報を参照して、当該取得した「ID0001」に関連付けられている担当者特定情報である「AA AA, A社」を特定し、SB1で生成した段取表示画像G31~G34から、当該特定した担当者特定情報が示す担当者の氏名及び所属する会社の名称である「AA AA」及び「A社」が表示される段取表示画像G31及びG33を選択する。
【0159】
==SB3==
図13のSB3において管理部232は、SB2で選択した段取表示画像G30を表示する表示欄を選択する。具体的には、
図6の第2段取関連情報の段取り状態情報を参照して、SB2で選択した段取表示画像G30が示す段取りの段取り状態を特定し、また、
図8のSA3で説明した「=指標情報の特定=」の処理を適用して、SB2で選択した段取表示画像G30が示す段取りの直前の順序の段取り(なお、担当者は任意でよい)を示す段取表示画像G30における指標情報の各表示欄の点灯状態(以下、「直前の段取りの点灯状態」と称する)を特定する。そして、この特定した段取り状態(つまり、SB2で選択した段取表示画像G30が示す段取りの段取り状態)と、特定した直前の段取りの点灯状態とに基づいて、SB2で選択した段取表示画像G30の表示欄を選択する。
【0160】
詳細には、特定した段取り状態及び特定した直前の段取りの点灯状態が、
図15の「条件例」の欄に示す条件に一致する場合、当該一致する条件例に対応付けられている表示欄選択する。なお、「直前の段取りの点灯状態」については、第1表示欄51に関する条件の判断のみに用いられる。
【0161】
ここでは、例えば、特定した段取り状態が「着手不可」であり、且つ、特定した直前の段取りの点灯状態が「無(点灯なし)」以外(つまり、「黄色」等)の点灯状態である場合、第1表示欄51を選択する。
【0162】
また、例えば、特定した段取り状態が「着手不可」であり、且つ、特定した直前の段取りの点灯状態が「無(点灯なし)」の点灯状態である場合、一致する条件がないので、何等の表示欄も選択せずに、段取表示画像G30が非表示となる。
【0163】
また、例えば、特定した段取り状態が「着手可」である場合、第2表示欄52を選択する。なお、その他の場合については、
図15に例示した通りであるので、詳細の説明は省略する。
【0164】
==SB4==
図13のSB4において管理部232は、SB1~SB3の処理結果に基づいて、個人画面情報を表示するための画面情報を生成する。具体的には、SB2で選択した段取表示画像G30が、SB3で選択した表示欄に表示される個人画面を表示するための画面情報を生成する。なお、前述したように、SB3において、何等の表示欄も選択しなかった段取表示画像G30については、非表示となるように、画面情報を生成する。
【0165】
==SB5==
図13のSB5において管理部232は、SB4で生成した画面情報を、端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に個人画面を表示する。ここでは、例えば、
図14の全体画面を表示する。これにて、個人画面表示処理を終了する。
【0166】
(表示例の遷移)
次に、前述の処理を繰り返し行った場合の、
図9の全体画面の「段取り要素」の欄に表示される段取表示画像G30の指標情報の点灯状態の表示例の遷移、及び個人画面(「ID0001」の担当者の個人画面)の表示例の遷移について説明する。
【0167】
図16は、段取り状態情報及び指標情報の点灯状態の遷移を例示した図であり、
図17は、全体画面における指標情報の点灯状態の遷移を例示した図であり、
図18~
図25は、個人画面の表示例である。
【0168】
なお、
図16の番号「1」~「8」は、
図17の(a)~(h)の番号、及び
図18~
図25の番号に対応している。すなわち、例えば、
図16の番号「1」に対応する全体画面の段取表示画像G30の指標情報の点灯状態が、「番号=1」と記載されている
図17(a)に例示されており、また、
図16の番号「1」に対応する個人画面が、「番号=1」と記載されている
図18に例示されている。
【0169】
また、
図16の「イベント」の欄の「初期」、「躯体図の作成依頼の着手推奨日経過」等は、各番号でのイベントが例示されている。また、
図16の「段取り名情報」の欄の「躯体図の作成依頼」、「躯体図の作図」等は、段取りの名称が例示されている。また、
図16の「担当者ID」の欄は、各段取りを担当者する担当者の担当者IDが例示されている。また、
図16の各イベント(「初期」等)の下の「段取り状態情報」の欄及び「指標情報」の欄は、各イベント時の各段取りの段取り状態情報(つまり、
図6の段取り状態情報)、及各イベント時の各段取りに関する段取表示画像G30の指標情報の点灯状態(つまり、
図8のSA3で説明した「=指標情報の特定=」で特定される点灯状態)が例示されている。なお、
図16の指標情報の欄に示される点灯状態の「無」は、
図12等の「無(点灯なし)」を示すものとする。
【0170】
===番号が「1」の場合===
まず、
図16の「番号」=「1」に示すように、初期においては、
図7の全ての段取りで「初期値」の条件例に該当するために、
図16の「番号」=「1」の「段取り状態情報」の欄の段取り状態情報が格納され、また、
図12の各段取りで例えば「番号」=「1」の条件例に該当し、
図16の「番号」=「1」の「指標情報」の欄の点灯状態が特定される。よって、全体画面には、
図17(a)の段取表示画像G30が表示され、また、
図18の個人画面が表示される。
【0171】
なお、個人画面においては、「躯体図の作成依頼」及び「躯体図の回付」の両方が、「ID0001」に識別される担当者の段取りとなっているが、「躯体図の回付」の直前の段取りである「躯体図の作図」の点灯状態が「無」であるので、
図15の何れの条件例にも該当せずに、「躯体図の作図」を示す段取表示画像G33は非表示となっている。
【0172】
===番号が「2」の場合===
まず、
図16の「番号」=「2」に示すように、現在の日付が躯体図の作成依頼の着手推奨日を経過した場合においては、段取り状態情報が変化せずに、
図16の「番号」=「2」の「段取り状態情報」の欄の段取り状態情報が格納され、
図12の「段取り要素情報=躯体図の作成依頼」において「番号」=「2」の条件例に該当し、
図16の「番号」=「2」の「指標情報」の欄の点灯状態が特定される。よって、全体画面には、
図17(b)の段取表示画像G30が表示され、また、
図19の個人画面が表示される。
【0173】
===番号が「3」の場合===
まず、
図16の「番号」=「3」に示すように、現在の日付が躯体図の作成依頼の着手日を経過した場合においては、段取り状態情報が変化せずに、
図16の「番号」=「3」の「段取り状態情報」の欄の段取り状態情報が格納され、
図12の「段取り要素情報=躯体図の作成依頼」において「番号」=「3」の条件例に該当し、
図16の「番号」=「3」の「指標情報」の欄の点灯状態が特定される。よって、全体画面には、
図17(c)の段取表示画像G30が表示され、また、
図20の個人画面が表示される。
【0174】
===番号が「4」の場合===
まず、
図16の「番号」=「4」に示すように、依頼完了信号を受信した場合においては、
図7の「段取り要素情報=躯体図の作成依頼」において、「依頼システムからの、依頼完了信号受信」の条件例に該当し、[段取り要素情報=躯体図の作図」において、「直前の段取り状態が「完了」に遷移」に該当するので、
図16の「番号」=「4」の「段取り状態情報」の欄の段取り状態情報が格納される。また、
図12の「段取り要素情報=躯体図の作成依頼」において「番号」=「4」の条件例に該当し、また、「段取り要素情報=躯体図の作図」において「番号」=「3」の条件例に該当し、
図16の「番号」=「4」の「指標情報」の欄の点灯状態が特定される。よって、全体画面には、
図17(d)の段取表示画像G30が表示され、また、
図21の個人画面が表示される。
【0175】
なお、個人画面においては、「躯体図の作成依頼」及び「躯体図の回付」の両方が、「ID0001」に識別される担当者の段取りとなっているが、「躯体図の回付」の直前の段取りである「躯体図の作図」の点灯状態が「黄色」に変化したので、「躯体図の作図」を示す段取表示画像G33も表示されることになる。
【0176】
===番号が「5」~「7」の場合===
まず、
図16の「番号」=「5」~「7」に示すように、各イベントの欄に示すイベントが発生した場合、
図16の「番号」=「5」~「7」の「段取り状態情報」の欄の段取り状態情報が格納され、
図16の「番号」=「5」~「7」の「指標情報」の欄の点灯状態が特定される。よって、全体画面には、
図17(e)~(g)の段取表示画像G30が表示され、また、
図22~
図24の個人画面が表示される。
【0177】
===番号が「8」の場合===
まず、
図16の「番号」=「8」に示すように、差戻し信号を受信した場合においては、
図7の「段取り要素情報=躯体図の承認」において、「承認システムからの、差戻し信号受信」の条件例に該当する。また、この受信した差戻し信号に関する段取りである「躯体図の承認」が直接的に又は間接的に影響する「躯体図の作成」及び「躯体図の回付」(
図4の順序情報及び影響情報、
図5参照)については、
図7の「段取り要素情報=躯体図の作図」及び「段取り要素情報=躯体図の回付」において、「関連する他段取り状態が「本段取りで差戻し」に遷移」の条件例に該当する。よって、
図16の「番号」=「8」の「段取り状態情報」の欄の段取り状態情報が格納される。また、
図12の「段取り要素情報=躯体図の作図」、「段取り要素情報=躯体図の回付」、及び「段取り要素情報=躯体図の承認」において、「番号」=「7」、「7」、「6」の条件例該当し、
図16の「番号」=「8」の「指標情報」の欄の点灯状態が特定される。よって、全体画面には、
図17(h)の段取表示画像G30が表示され、また、
図25の個人画面が表示される。
【0178】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、段取関連情報に基づいて、段取りを示す段取表示情報を表示することにより、例えば、段取表示情報を用いて段取りを管理することが可能となる。
【0179】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0180】
(指標情報について)
上記実施の形態で説明した指標情報については、任意に変更してもよい。例えば、
図10(a)の指標情報3については、3個の表示欄が設けられているが、この表示欄の個数を変更したり、あるいは、点灯する色を変更したりしてもよい。また、指標情報3において、例えば、
図11の「注意喚起内容」の欄に示す情報を通知するための図形又はテキスト情報等を表示するように構成してもよい。
【0181】
(段取り状態について)
上記実施の形態の段取り状態を任意に変更してもよい。例えば、
図7の「躯体図の作成依頼」の段取り状態として、「着手中・問題有」及び「着手中・問題無」という段取り状態を加えてもよい。また、「躯体図の承認」の段取り状態の「着手中」を、「着手中・問題有」及び「着手中・問題無」に分けてもよい。また、
図7に示す段取り状態に関して、「問題」という概念を省略してもよく、例えば、「躯体図の作図」の段取りの段取り状態の「着手中・問題有」及び「着手中・問題無」を「着手中」に統合してもよい。
【0182】
(条件例について)
上記実施の形態の
図7、
図12、及び
図15の「条件例」の欄の条件を示す情報と、当該情報に関連付けられている他の情報とについては、テーブル情報(表形式の情報)として、記録部22に記録されていることとし、この記録されている情報に基づいて各処理を実行するように構成してもよいし、あるいは、これら各図に図示されている説明に沿って処理を実行するように制御部23によって実行されるプログラムを構成してもよい。
【0183】
(並列について)
上記実施の形態では、
図4の第1段取関連情報に関して、
図5に示すように、各順番に1個ずつ段取りが設定されている場合について具体的に例示して説明したが、これに限らない。
図26は、段取りの説明図であり、
図27は、段取表示画像等を例示した図である。
【0184】
例えば、
図26に示すように、実行順番が1番目の段取りとして、相互に並行して実行される「荷降ろしエリアの予約」等の複数個(
図26では4個)の段取り設定されており、この複数個並列化された段取りの次に順次実行される段取りとして「他業者との空間調整」及び「利用エリアの確定」が設定されている場合等も想定される。
【0185】
このような場合、
図4の第1段取関連情報の順序情報及び影響情報としては、
図26に示す順序(並列のものも含む)及び影響を示す情報が格納されており、この場合、全体画面において、例えば、
図27の段取表示画像G30等が表示されることになる。なお、第1段取関連情報の順序情報及び影響情報に格納される具体的な情報の形式は、
図4に例示した情報形式であってもよいし、あるいは、他の任意の形式であってもよい。
【0186】
なお、並列化される段取りは、実行順番が1番目の段取りに限らず、2番目以降の段取りであってもよい。
【符号の説明】
【0187】
1 端末装置
2 サーバ装置
3 指標情報
4 関係表示情報
11 通信部
12 タッチパッド
13 ディスプレイ
14 記録部
15 制御部
21 通信部
22 記録部
23 制御部
31 第1表示欄
32 第2表示欄
33 第3表示欄
41 関係表示情報
42 関係表示情報
43 関係表示情報
51 第1表示欄
52 第2表示欄
53 第3表示欄
54 第4表示欄
55 第5表示欄
100 情報処理システム
221 担当者情報DB
222 作業関連情報DB
223 第1段取り関連情報DB
224 第2段取り関連情報DB
231 取得部
232 管理部
300 対象指標情報
401 前後関係表示情報
402 影響表示情報
G30 段取表示画像
G31 段取表示画像
G32 段取表示画像
G33 段取表示画像
G34 段取表示画像