(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140537
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230928BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046427
(22)【出願日】2022-03-23
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】518246796
【氏名又は名称】株式会社DMM RESORTS
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 洋平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】 施設の利用者が携帯するユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムを利用して、施設内における局所的な混雑の発生を防止又は緩和する。
【解決手段】 本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信システム1は、施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信する。コンテンツ配信システム1は、展示エリアA1内であってサブエリアA11外に存在するユーザ端末10bからの要求に応じて、展示エリアA1に対応付けられている第1コンテンツC101aを配信し、また、展示エリアA1内にあるサブエリアA11に存在するユーザ端末10a1からの要求に応じて、サブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102aを配信する。コンテンツ配信システム1においては、サブエリアA11が混雑していると判定された場合には、展示エリアA11外にある第2エリアA12への案内を表す第4コンテンツC101dがさらにユーザ端末10bに配信される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数のプロセッサを備え、前記一又は複数のプロセッサが所定のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
前記施設は、第1エリアと、前記第1エリアの外部にある第2エリアと、前記第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画されており、
前記一又は複数のプロセッサは、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信し、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信し、
前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定し、
前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2エリアへの案内を表す他エリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する、
コンテンツ配信システム。
【請求項2】
一又は複数のプロセッサを備え、前記一又は複数のプロセッサが所定のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
前記施設は、第1エリアと、前記第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画されており、
前記一又は複数のプロセッサは、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信し、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信し、
前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定し、
前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第1サブエリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する、
コンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記一又は複数のプロセッサは、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2ユーザ端末に前記他エリアコンテンツをさらに配信する、
請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記一又は複数のプロセッサは、前記第1サブエリアコンテンツの配信頻度に基づいて、前第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する、
請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記第1サブエリアコンテンツは、第1音声データである、
請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記一又は複数のプロセッサは、前記第1エリア内にある第2サブエリアに存在する第3ユーザ端末からの要求に応じて、前記第2サブエリアに対応付けられている第2サブエリアコンテンツを前記第3ユーザ端末に配信する、
請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記第2サブエリアコンテンツは、第2音声データである、
請求項6に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記複数の区画は、前記施設に入館するための入館ゲートと前記施設から退館するための退館ゲートとの間に前記第1サブエリアを含む複数のサブエリアを含み、
前記複数のサブエリアの各々にはサブエリアコンテンツが対応付けられており、
前記一又は複数のプロセッサは、前記複数のユーザ端末のうち前記退館ゲートの近くに存在する第4ユーザ端末に対して、前記サブエリアコンテンツのうち前記第4ユーザ端末に配信されていない一又は複数の未配信サブエリアコンテンツのうちの少なくとも一つを配信する、
請求項1又は2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
一又は複数のプロセッサが所定のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信方法であって、
前記施設は、第1エリアと、前記第1エリアの外部にある第2エリアと、前記第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画されており、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、
前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、
前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2エリアへの案内を表す他エリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
を備えるコンテンツ配信方法。
【請求項10】
一又は複数のプロセッサが所定のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信方法であって、
前記施設は、第1エリアと、前記第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画されており、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、
前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、
前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第1サブエリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
を備えるコンテンツ配信方法。
【請求項11】
一又は複数のプロセッサに実行されることにより、前記一又は複数のプロセッサに施設内を移動する複数のユーザ端末へのコンテンツ配信を実行させるコンテンツ配信プログラムであって、
前記施設は、第1エリアと、前記第1エリアの外部にある第2エリアと、前記第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画されており、
前記一又は複数のプロセッサに、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、
前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、
前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2エリアへの案内を表す他エリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
を実行させるコンテンツ配信プログラム。
【請求項12】
一又は複数のプロセッサに実行されることにより、前記一又は複数のプロセッサに施設内を移動する複数のユーザ端末へのコンテンツ配信を実行させるコンテンツ配信プログラムであって、
前記施設は、第1エリアと、前記第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画されており、
前記一又は複数のプロセッサに、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、
前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、
前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第1サブエリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、
を実行させるコンテンツ配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書における開示は、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信プログラムに関する。本明細書における開示は、より具体的には、施設内を移動する利用者に携帯されるユーザ端末へコンテンツを配信するコンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2018-41422号公報(特許文献1)には、博物館等の施設において展示される展示物を紹介するコンテンツを閲覧するためのアプリケーションソフトウェアが記載されている。特許文献1のアプリケーションソフトウェアは、施設の利用者のユーザ端末において実行され、ユーザ端末が施設から離れている場合にはコンテンツの閲覧を制限し、ユーザ端末が施設内にある場合にはコンテンツの閲覧制限を解除する。利用者は、施設において展示物の近くに設置されたICタグにユーザ端末をかざすことにより、その展示物に関するコンテンツを閲覧することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
展示物の近くに存在するユーザ端末に当該展示物に関するコンテンツを配信する場合には、人気のある展示物の周囲において局所的に混雑が発生しやくなる。雑踏事故の防止やウィルスへの感染抑制の観点から、施設内での局所的な混雑の発生を防止することが望まれる。混雑が発生した場合には、施設の係員が施設内の空いている領域に利用者を誘導することにより混雑を緩和できるが、施設内における混雑の発生タイミングや発生場所を予測することは難しいので、局所的な混雑をスムースに解消するためには、多数の係員を配置する必要がある。
【0005】
施設内で混雑が発生しないようにするために、当該施設への入場者数が制限されることがある。施設への入場者が少なければ、混雑は起きにくい。しかしながら、入場者数の制限によって利用者の便益が損なわれるので、混雑の防止又は緩和は、施設への入場者数の制限以外の手段で実現されることが望ましい。また、入場者数を制限しても、施設内で特定の展示物の周囲に局所的な混雑が発生する可能性がある。
【0006】
以上のように、施設内で局所的な混雑を防止又は緩和することが未解決の課題として残されている。本明細書において説明される発明の目的の一つは、施設の利用者が携帯するユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムを利用して、施設内における局所的な混雑の発生を防止又は緩和することである。
【0007】
本明細書に開示される発明の前記以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかになる。本明細書に開示される発明は、前記の課題に代えて又は前記の課題に加えて、本明細書の記載から把握される課題を解決するものであってもよい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信システムは、一又は複数のプロセッサを備える。このプロセッサは、所定のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信する。この施設は、第1エリアと、第1エリアの外部にある第2エリアと、第1エリアの内部にある第1サブエリアと、を含む複数のエリアに区画される。この複数の区画は、第1エリアの外部にある第2エリアを含んでもよい。この複数の区画は、第1サブエリアを含む複数のサブエリアを含んでもよい。
【0009】
本発明の一実施形態において、上記プロセッサは、前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信し、前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信し、前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定し、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2エリアへの案内を表す他エリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する。
【0010】
本発明の一実施形態において、上記プロセッサは、前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信し、前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信し、前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定し、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第1サブエリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する。
【0011】
本発明の一実施形態において、上記プロセッサは、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2ユーザ端末に前記他エリアコンテンツをさらに配信する。
【0012】
本発明の一実施形態において、上記プロセッサは、前記第1サブエリアコンテンツの配信頻度に基づいて、前第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する。
【0013】
本発明の一実施形態において、上記プロセッサは、前記第1エリア内にある第2サブエリアに存在する第3ユーザ端末からの要求に応じて、前記第2サブエリアに対応付けられている第2サブエリアコンテンツを前記第3ユーザ端末に配信する。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記第1サブエリアコンテンツは、第1音声データである。本発明の一実施形態において、前記第2サブエリアコンテンツは、第2音声データである。
【0015】
本発明の一実施形態において、複数のサブエリアの各々にはサブエリアコンテンツが対応付けられている。本発明の一実施形態において、上記プロセッサは、前記複数のユーザ端末のうち前記退館ゲートの近くに存在する第4ユーザ端末に対して、前記サブエリアコンテンツのうち前記第4ユーザ端末に配信されていない一又は複数の未配信サブエリアコンテンツのうちの少なくとも一つを配信する。
【0016】
本発明の一実施形態に係る方法は、一又は複数のプロセッサが所定のコンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより施設内を移動する複数のユーザ端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信方法に関する。本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信方法は、前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2エリアへの案内を表す他エリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、を備える。
【0017】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信方法は、前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第1サブエリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、を備える。
【0018】
本発明の一実施形態は、一又は複数のプロセッサに施設内を移動する複数のユーザ端末へのコンテンツ配信を実行させるコンテンツ配信プログラムに関する。本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信プログラムは、一又は複数のプロセッサに、前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第2エリアへの案内を表す他エリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、を実行させる。
【0019】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信プログラムは、一又は複数のプロセッサに、前記複数のユーザ端末のうち前記第1エリア内であって前記第1サブエリア外に存在す第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1エリアに対応付けられている第1エリアコンテンツを前記第1ユーザ端末に配信する工程と、前記複数のユーザ端末のうち前記第1サブエリアに存在する第2ユーザ端末からの要求に応じて、前記第1サブエリアに対応付けられている第1サブエリアコンテンツを前記第2ユーザ端末に配信する工程と、前記第1サブエリアが混雑しているか否かを判定する工程と、前記第1サブエリアが混雑していると判定された場合に、前記第1サブエリアコンテンツをさらに前記第1ユーザ端末に配信する工程と、を実行させる。
【発明の効果】
【0020】
このように、本発明の実施形態によれば、施設内における局所的な混雑の発生を防止又は緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一の実施形態によるコンテンツ配信システムが適用される施設を模式的に示す模式図である。
【
図2】
図1に示されている施設のエリアA1内にあるサブエリアを模式的に説明する図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるコンテンツ配信システムのブロック図である。
【
図4】
図3のコンテンツ配信システムにおいて用いられるコンテンツ管理データを説明する図である。
【
図5】
図3のコンテンツ配信システムにおいて用いられる配信管理データを説明する図である。
【
図6】
図3のコンテンツ配信システムにおいて用いられる在圏エリア管理データを説明する図である。
【
図7】本発明の一実施形態に従ってコンテンツを配信する手順を示すフロー図である。
図7のフロー図は、ユーザ端末10が展示エリアA1に存在する場合のコンテンツの配信手順を示す。
【
図8】本発明の一実施形態に従ってコンテンツを配信する手順を示すフロー図である。
図8のフロー図は、ユーザ端末10が入館エリアGA1に存在する場合のコンテンツの配信手順を示す。
【
図9】本発明の一実施形態に従ってコンテンツを配信する手順を示すフロー図である。
図9のフロー図は、ユーザ端末10が退館エリアGA2に存在する場合のコンテンツの配信手順を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、適宜図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。なお、複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。以下で説明される本発明の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。以下の実施形態で説明されている諸要素が発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
本発明のコンテンツ配信システムにおいては、ユーザに携帯されて施設内を移動するユーザ端末にコンテンツが配信される。本発明のコンテンツ配信システムは、展示物を展示する様々な施設に適用され得る。本発明のコンテンツ配信システムを適用可能な施設には、例えば、博物館、美術館、又は水族館が含まれ得る。本発明のコンテンツ配信システムは、例えば動物園など来訪者に展示物を展示する前記以外の様々な施設に適用され得る。本発明のコンテンツ配信システムは、販売のために商品を展示する商業施設に適用されてもよい。本発明のコンテンツ配信システムは、利用者の利用に供される遊具が設置された遊園地に適用されてもよい。
【0024】
まず、
図1を参照して、本発明のコンテンツ配信システムを適用可能な施設F1の概要について説明する。
図1には、施設F1のフロアマップが模式的に示されている。図示されている実施形態において、施設F1は、水族館である。施設F1は、本発明を適用可能な施設の一例である。施設F1の利用者は、ユーザ端末10を携帯して入館ゲートG1から施設F1に入館し、退館ゲートG2から退館する。施設F1の利用者は、ユーザ端末10のユーザでもあるため、本明細書においては、「施設F1の利用者」又は「利用者」という用語は、「ユーザ端末10のユーザ」又は「ユーザ」という用語と交互に交換可能に用いられる。
【0025】
ユーザ端末10は、サーバ30から施設F1の各展示エリアに対応付けられたコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示又は再生することができる。また、ユーザ端末10は、施設F1に設置されたビーコン発信機(後述する)から発信されたビーコン信号を受信し、この受信したビーコン信号に含まれているビーコン識別子をサーバ30に送信することができる。サーバ30は、ユーザ端末10から受信するビーコン識別子に基づいて、ユーザ端末10が施設F1内のどのエリアに存在するかを特定できる。ユーザ端末10が施設F1内の所定のエリア内に存在している場合、当該ユーザ端末10は、当該エリアに在圏している。
【0026】
施設F1は、複数のエリアに区画される。図示の実施形態では、施設F1の内部が入館ゲートG1の近傍にある入館エリアGA1、退館ゲートG2の近傍にある退館エリアGA2、及び展示エリアA1~A6に区画されている。展示エリアA1~A6の各々においては、利用者のために展示物が展示されている。施設F1においては、展示エリアA1~A6の各々に水槽が設置されており、この水槽において水中や水辺で生活する生物が展示されている。展示エリアA1~A6の各々には、一又は複数の水槽が設置される。図示の例では、展示エリアA1に水槽WT1が設置され、展示エリアA2に水槽WT2が設置され、展示エリアA3に水槽WT3a、WT3bが設置され、展示エリアA4に水槽WT4a、WT4bが設置され、展示エリアA5に水槽WT5が設置され、展示エリアA6に水槽WT6a、WT6bが設置されている。
【0027】
施設F1においては、利用者が入館ゲートG1から退館ゲートG2まで所定の順路に沿って移動してもよい。施設F1には、特定の順路が定められていなくてもよい。特定の順路が定められない施設F1は、利用者が各展示エリアを自由に回遊できるように設計される。図示の例では、施設F1の利用者は、入館ゲートG1から順路に従って展示エリアA1~展示エリアA5まで移動することができる。利用者は、退館ゲートG2から退館する前に、展示エリアA5の奥にある展示エリアA6へ移動してもよい。展示エリアA1から展示エリアA4や展示エリアA6へ移動するための通路を設ければ、利用者の回遊の自由度が高まる。
【0028】
展示エリアA1~A6の各々は、その内部にサブエリアを有していてもよい。
図2を参照して、展示エリア内のサブエリアについてさらに説明する。
図2には、施設F1が有する複数の展示エリアのうち展示エリアA1が例示されている。展示エリアA1には、案内板GP1、GP2が設置されている。案内板GP1、GP2の各々には、展示エリアA1の展示物の説明が記載されていてもよい。展示エリアA1のうち、案内板GP1の近傍の領域がサブエリアA11であり、案内板GP2の近傍の領域がサブエリアA12である。展示エリアA1には、複数のユーザ端末10が存在している。説明の便宜上、サブエリアA11内に存在するユーザ端末10をユーザ端末10a1と呼び、サブエリアA12内に存在するユーザ端末10をユーザ端末10a2と呼び、サブエリアA11及びA12の外側に存在するユーザ端末10をユーザ端末10bと呼ぶ。図示の実施形態では、サブエリアA11、A12の全体が、展示エリアA1に包含されている。
【0029】
案内板GP1、GP2の各々には、ユーザ端末10の位置を特定するためにビーコン発信機が備え付けられている。ビーコン発信機は、所定の電波強度で間欠的にビーコン信号を無線送信するように構成される。ビーコン発信機が送信するビーコン信号には、当該ビーコン発信機を識別するためのビーコン識別子が含まれる。ビーコン発信機は、BLE(Bluetooth Low Energy)に従ってビーコン信号を送信することができる。BLEに従う場合、ビーコン信号は、0.1秒 ~ 数秒間隔で送信される。
【0030】
図2に示されている実施形態では、案内板GP1にビーコン発信機20a1及びビーコン発信機20bが設置されており、案内板GP1にビーコン発信機20a2が設置されている。
【0031】
ビーコン発信機20a1は、ユーザ端末10が案内板GP1の近傍にあるサブエリアA11内では受信できるがサブエリアA11外では受信できない程度の電波強度で間欠的にビーコン信号を無線送信する。ユーザ端末10は、ビーコン発信機20a1が送信するビーコン信号を受信した場合に、そのビーコン信号に含まれるビーコン発信機20a1を識別するビーコン識別子をサーバ30に送信することができる。サーバ30は、ユーザ端末10からビーコン発信機20a1のビーコン識別子を受信した場合に、ユーザ端末10がサブエリアA11内に存在すると判断することができる。ビーコン発信機20a1の電波強度を調整することにより、サブエリアA11の大きさを調整することができる。
【0032】
ビーコン発信機20bは、展示エリアA1内に存在するユーザ端末10が受信できる程度の電波強度で間欠的にビーコン信号を無線送信する。ユーザ端末10は、ビーコン発信機20bが送信するビーコン信号を受信した場合に、そのビーコン信号に含まれるビーコン発信機20bを識別するビーコン識別子をサーバ30に送信することができる。サーバ30は、ユーザ端末10からビーコン発信機20bのビーコン識別子を受信した場合に、ユーザ端末10が展示エリアA1内に存在すると判断することができる。展示エリアA1だけでなく、展示エリアA2ないしA6、入館エリアGA1、及び退館エリアGA2にも、ビーコン発信機が設置される。各エリアのビーコン発信機は、当該エリア内に存在するユーザ端末10が受信できる程度の電波強度で間欠的にビーコン信号を無線送信する。このビーコン信号に基づいて、ユーザ端末10が展示エリアA1ないしA6、入館エリアGA1、及び退館エリアGA2のいずれに存在するかを判定できる。
【0033】
ビーコン発信機20bが送信するビーコン信号が展示エリアA1の外へ到達しないように、展示エリアA1と入館エリアGA1との間及び展示エリアA1と他の展示エリアA1との間は、壁W1により隔てられていてもよい。壁W1は、ビーコン信号を減衰させるための構造物(例えば、ガラスや金属メッシュ)を備えてもよい。壁W1には、入館エリアGA1から展示エリアA1に入るための入口E1と、展示エリアA1から展示エリアA2へ出るための出口E2とが設けられている。
【0034】
ビーコン発信機20a2は、ユーザ端末10が案内板GP2の近傍に画定されているサブエリアA12内では受信できるがサブエリアA12外では受信できない程度の電波強度で間欠的にビーコン信号を無線送信する。ユーザ端末10は、ビーコン発信機20a2が送信するビーコン信号を受信した場合に、そのビーコン信号に含まれるビーコン発信機20a2を識別するビーコン識別子をサーバ30に送信することができる。サーバ30は、ユーザ端末10からビーコン発信機20a2のビーコン識別子を受信した場合に、ユーザ端末10がサブエリアA12内に存在すると判断することができる。ビーコン発信機20a1の電波強度を調整することにより、サブエリアA12の大きさを調整することができる。
【0035】
案内板GP2には、ビーコン発信機20a2に加えて、ビーコン発信機20bが設けられてもよい。ビーコン発信機20bを案内板GP1だけでなく案内板GP2にも設けることにより、展示エリアA1内に存在するユーザ端末10にビーコン発信機20bからのビーコン信号をより確実に受信させることができる。
【0036】
展示エリアA1には、ビーコン発信機20a1、20a2、20b以外のビーコン発信機が設置されてもよい。展示エリアA1により多くのビーコン発信機を設置することにより、ユーザ端末10の位置をより高精度で決定することができる。例えば、案内板GP1に、ビーコン発信機20a1、20bに加えて、ビーコン発信機20a1の電波強度よりも強くビーコン発信機20bの電波強度よりも弱い電波強度でビーコン信号を無線送信する追加的なビーコン発信機が設置されてもよい。この追加で設置されたビーコン発信機からのビーコン信号を用いることにより、ユーザ端末10が、展示エリアA1内においてサブエリアA11よりも広い中間エリア内に存在すると判断することができる。また、ユーザ端末10が追加的なビーコン発信機からのビーコン信号を受信しているがビーコン発信機20a1からのビーコン信号を受信していない場合には、当該ユーザ端末10は、中間エリアの内部であってサブエリアA11の外部に存在すると判断することができる。このように、展示エリアA1に追加的なビーコン発信機を設置することにより、展示エリアA1におけるユーザ端末10の位置をより高精度で決定することができる。
【0037】
サブエリアA11を画定するためのビーコン発信機20a1及び展示エリアA1を画定するためのビーコン発信機20bは、案内板GP1以外の構造物に設置されてもよい。ビーコン発信機20a1及びビーコン発信機20bは、展示エリアA1内に設けられている同一の構造物(例えば、柱、テーブルなど)に設置される。
【0038】
以上のとおり、展示エリアA1に設置されるビーコン発信機は、展示エリアA1内におけるユーザ端末10の位置を特定するために用いられている。ユーザ端末10の位置(例えば、施設F1内のどのエリアに配置されているか)は、BLEに従ったビーコン発信機以外の屋内測位技術を利用して決定されてもよい。例えば、Wi-Fi(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、ZigBee、及びこれら以外の公知の屋内測位技術を用いることで、ユーザ端末10が展示エリアA1内に存在するか否かを推定することができる。
【0039】
ユーザ端末10がサブエリアA11内に存在するか否かを判別するために、ビーコン発信機20a1に代えて、光学的に読み取り可能な識別コードが印刷されたシール、ラベル、ステッカー、パネル等の印刷物を案内板GP1に添付してもよい。この識別コードは、サブエリアA11に固有のコードである。光学的に読み取り可能な識別コードは、QRコード(登録商標)であってもよい。QRコードは、周知のように、マトリクス型二次元コードである。ユーザ端末10は、QRコードを読み取り、読み取ったQRコードをデコードすることで、識別データを取得することができる。また、ビーコン発信機20a1に代えて、識別コードを記憶している非接触ICタグを案内板GP1に添付してもよい。ユーザ端末10が非接触ICタグのリーダー機能を搭載している場合には、利用者が案内板GP1に取り付けられた非接触ICタグの近くに当該ユーザ端末10をかざすことにより、非接触ICタグからユーザ端末10に識別コードを読み出すことができる。このようにして取得された識別データは、サーバ30に送信される。この識別データは、案内板GP1に取り付けられる印刷物に固有に付される。このため、サーバ30は、案内板GP1に取り付けられる印刷物から識別コードを取得したユーザ端末10が案内板GP1の周りにあるサブエリアA11内に存在すると判断することができる。
【0040】
展示エリアA1だけでなく、展示エリアA2ないしA6、入館エリアGA1、及び退館エリアGA2も、サブエリアを有することができる。展示エリアA2ないしA6、入館エリアGA1、及び退館エリアGA2のうちサブエリアを有するエリアには、展示エリアA1と同様に、サブエリアを画定するための装置(例えば、ビーコン発信機、光学的に読み取り可能な識別コード、又は非接触ICタグ)が設置されてもよい。このように、施設F1は、複数のエリアに区画されている。この複数のエリアは、入館エリアGA1、退館エリアGA2、展示エリアA1ないしA6、及びこれらのエリア内に含まれるサブエリアを含む。
【0041】
次に、
図3から
図6を参照して、本発明の一実施形態によるコンテンツ配信システム1について説明する。コンテンツ配信システム1は、複数のユーザ端末10と、ビーコン発信機20a1、20a2、20bと、サーバ30と、を備える。ユーザ端末10及びサーバ30は、ネットワーク40を介して互いに通信可能に接続されている。ネットワーク40は、単一のネットワークであってもよく、複数のネットワークが接続されて構成されていてもよい。ネットワーク40は、例えば、インターネット、移動通信網、及びこれらの組み合わせである。ネットワーク40としては、電子機器間の通信を可能とする任意のネットワークが適用され得る。コンテンツ配信システム1においては、ユーザ端末10が存在するエリアに応じたコンテンツが、サーバ30からユーザ端末10に対して配信される。
【0042】
上述したように、ユーザ端末10は、施設F1内においてユーザに携行される。コンテンツ配信システム1は、複数のユーザ端末10にコンテンツを配信することができるが、説明の簡潔さのために、
図3でユーザ端末10を1つだけ図示している。同じく上述したように、施設F1の展示エリアA1ないしA6、入館エリアGA1、及び退館エリアGA2の各々にビーコン発信機が設置されているが、説明の簡潔さのために、
図3には展示エリアA1に設置されているビーコン発信機20a1、20a2、20bのみが図示されている。他のエリアに設置されるビーコン発信機も、ビーコン発信機20a1、20a2、20bと同様に構成される。
【0043】
ビーコン発信機20bは、上述のとおり、展示エリアA1内に存在するユーザ端末10が受信できる程度の電波強度で、間欠的に、ビーコン発信機20bを識別するビーコン識別子を含むビーコン信号を無線送信する。ビーコン発信機20a1は、ユーザ端末10がサブエリアA11内では受信できるがサブエリアA11外では受信できない程度の電波強度で、間欠的に、ビーコン発信機20a1を識別するビーコン識別子を含むビーコン信号を無線送信する。ビーコン発信機20a2は、ユーザ端末10がサブエリアA12内では受信できるがサブエリアA12外では受信できない程度の電波強度で、間欠的に、ビーコン発信機20a2を識別するビーコン識別子を含むビーコン信号を無線送信する。
【0044】
ユーザ端末10は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、ゲームコンソール、スマートウォッチ、又は利用者が携帯可能な前記以外の各種情報処理装置である。ユーザ端末10は、プロセッサ11、メモリ12、ユーザインタフェース13、通信インタフェース14、及びストレージ15を備えている。
【0045】
プロセッサ11は、ストレージ15又はそれ以外のストレージからオペレーティングシステムやアプリケーションを提供するための様々なプログラムをメモリ12にロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する演算装置である。例えば、プロセッサ11は、ストレージ15からコンテンツ配信システム1において用いられるアプリケーションプログラムをロードし、ロードしたアプリケーションプログラムを実行することができる。ユーザは、入館前に、自身のユーザ端末10にコンテンツ配信システム1用のアプリケーションプログラムをインストールしてもよい。施設F1の管理者は、コンテンツ配信システム1用のアプリケーションプログラムが格納されたユーザ端末10を入館者に貸し出してもよい。プロセッサ11は、例えば、CPU、MPU、DSP、GPU、これら以外の各種演算装置、又はこれらの組み合わせである。プロセッサ21は、ASIC、PLD、FPGA、MCU等の集積回路により実現されてもよい。
【0046】
メモリ12は、プロセッサ11が実行する命令及びそれ以外の各種データを格納するために用いられる。メモリ12は、プロセッサ11が高速にアクセス可能な主記憶装置(メインメモリ)である。メモリ12は、例えば、DRAMやSRAM等のRAMによって構成される。
【0047】
ユーザインタフェース13は、ユーザの入力を受け付ける入力インタフェースと、プロセッサ11の制御により様々な情報を出力する出力インタフェースと、を備える。入力インタフェースは、例えば、音を電気信号に変換するマイクロフォンを含む。入力インタフェースは、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、タッチパネル、又は前記以外のユーザの入力を入力可能な任意の情報入力装置である。出力インタフェースは、例えば、液晶ディスプレイ、表示パネル、又は前記以外のプロセッサ11の演算結果を出力可能な任意の情報出力装置である。
【0048】
通信インタフェース14は、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装される。ユーザ端末10は、通信インタフェース14を介して、サーバ30を含む他の情報機器とデータを送受信することができる。
【0049】
ストレージ15は、プロセッサ11によりアクセスされる外部記憶装置である。ストレージ15は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、又はデータを記憶可能な前記以外の各種記憶装置である。
【0050】
ストレージ15には、ユーザ識別子15aが格納される。ユーザ識別子15aは、ユーザ端末10のユーザを識別する識別子である。ユーザ識別子15aは、例えば、ユーザが、コンテンツ配信システム1を利用するためのアカウント登録をした際に当該ユーザに割り当てられる識別子であり、コンテンツ配信システム1において、当該ユーザを識別するコードである。
【0051】
プロセッサ11は、ストレージ15に格納されているプログラムに含まれる命令及び必要に応じてそれ以外の命令を実行することにより、ビーコン信号受信部11a、要求部11b、表示部11c、再生部11dとして機能する。
【0052】
ビーコン信号受信部11aは、施設F1内のいずれかのエリアに設置されているビーコン発信機から送信されたビーコン信号を受信する。
【0053】
要求部11bは、ビーコン信号受信部11aによりビーコン信号が受信されたことに応答して、サーバ30に対してコンテンツの取得要求を送信する。コンテンツの取得要求は、ユーザ識別子15a及びビーコン信号受信部11aにより受信されたビーコン信号から取得したビーコン識別子とともにサーバ30に送信される。一実施形態において、要求部11bは、ビーコン信号に応じてコンテンツの取得要求を送信した後の一定期間(例えば、1分間)は、同じビーコン発信機からのビーコン信号を受信してもコンテンツの取得要求を送信しない。これにより、ビーコン信号を数秒間隔で受信しても、コンテンツの取得要求の送信間隔をビーコン信号の受信間隔よりも長くすることができる。このため、ユーザ端末10の消費電力を低減することができ、また、ユーザ端末10とサーバ30との間の通信リソースの消費を抑制できる。
【0054】
表示部11cは、ユーザインタフェース13の一部であるディスプレイに様々な情報を表示する。表示部11cは、例えば、サーバ30から取得したテキスト形式又は画像形式のコンテンツをディスプレイに表示することができる。
【0055】
サーバ30が提供するコンテンツには、動画コンテンツや音声コンテンツが含まれてもよい。再生部11dは、サーバ30から取得した動画コンテンツや音声コンテンツを再生する。
【0056】
次に、サーバ30の構成について説明する。サーバ30は、プロセッサ31、メモリ32、ユーザインタフェース33、通信インタフェース34、及びストレージ35を備えている。
【0057】
プロセッサ31は、オペレーティングシステムやゲームを提供するための様々なプログラムをメモリ32にロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する演算装置である。プロセッサ11に関する説明は、プロセッサ31にも当てはまり、メモリ12に関する説明はメモリ32にも当てはまる。
【0058】
ユーザインタフェース33は、サーバ30のオペレータの入力を受け付ける入力インタフェースと、プロセッサ31の制御により様々な情報を出力する出力インタフェースと、を備える。
【0059】
通信インタフェース34は、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装される。サーバ30は、通信インタフェース34を介して、他の装置とデータを送受信することができる。
【0060】
ストレージ35は、プロセッサ31によりアクセスされる外部記憶装置である。ストレージ25は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、又はデータを記憶可能な前記以外の各種記憶装置である。ストレージ35には、ユーザ端末10へのコンテンツ配信のために必要な各種情報が記憶される。ストレージ35には、例えば、コンテンツ管理データ35a、配信管理データ35b、及び在圏エリア管理データ35cが記憶される。
【0061】
コンテンツ管理データ35aは、ユーザ端末10に配信されるコンテンツを管理するためのデータセットである。コンテンツ管理データ35aとして、ユーザ端末10が在圏しているエリアに応じたコンテンツを配信するために必要な各種情報が記憶され得る。コンテンツ管理データ35aの例が、
図4に示されている。
図4に示されているように、コンテンツ管理データ35aの各レコードは、施設F1内に設置されたビーコン発信機のビーコン識別子に対応付けられたコンテンツを特定する情報含む。本明細書では、展示エリアA1~A6、入館エリアGA1、又は退館エリアGA2を画定するためのビーコン発信機のビーコン識別子に対応付けられたコンテンツを「エリアコンテンツ」と呼び、展示エリアA1~A6、入館エリアGA1、又は退館エリアGA2内にあるサブエリアを画定するためのビーコン発信機のビーコン識別子に対応付けられたコンテンツを「サブエリアコンテンツ」と呼ぶことがある。
図4の例では、ビーコン識別子「001」、「101」、「104」、及び「901」に対応付けられたコンテンツが「エリアコンテンツ」であり、ビーコン識別子「102」及び「103」に対応付けられたコンテンツが「サブエリアコンテンツ」である。
【0062】
図4の例では、各ビーコン識別子と対応付けて、第1コンテンツ、第2コンテンツ、第3コンテンツ、及び第4コンテンツの4種類のコンテンツを特定する情報が記憶されている。第3コンテンツ及び第4コンテンツは、ユーザ端末10の在圏エリア内にあるサブエリアが混雑している場合に当該ユーザ端末10に対して配信されるコンテンツの例である。
【0063】
まず、入館エリアGA1に配置されているビーコン発信機のビーコン識別子「001」と対応付けて記憶されるコンテンツについて説明する。図示されているように、ビーコン識別子「001」と対応付けて、第1コンテンツC001a、第2コンテンツC001b、第3コンテンツC001c、及び第4コンテンツC001dをそれぞれ特定する情報が記憶されている。コンテンツC001aは、入館者への歓迎メッセージを表すメッセージ1であり、コンテンツC001bは、施設F1で行われるイベントを説明するメッセージ2であり、コンテンツC001cは、施設F1が混雑していることを案内するメッセージ3であり、コンテンツC001dは、施設F1の混雑状況に基づいて算出される予測滞在時間である。予測滞在時間の算出については後述する。
【0064】
次に、展示エリアA1ないしA6の各々に対応するビーコン識別子とそれぞれ対応付けて記憶される第1コンテンツ、第2コンテンツ、第3コンテンツ、及び第4コンテンツについて説明する。図示されているように、展示エリアA1に対応するビーコン識別子「101」と対応付けて、第1コンテンツC101a、第2コンテンツC101b、第3コンテンツC101c、及び第4コンテンツC101dをそれぞれ特定する情報が記憶されている。また、サブエリアA11に対応するビーコン識別子「102」と対応付けて、第1コンテンツC102a、第2コンテンツC102b、第3コンテンツC102c、及び第4コンテンツC102dをそれぞれ特定する情報が記憶されている。さらにまた、サブエリアA12に対応するビーコン識別子「103」と対応付けて、第1コンテンツC103a、第2コンテンツC103b、第3コンテンツC103c、及び第4コンテンツC103dをそれぞれ特定する情報が記憶されている。さらにまた、展示エリアA2に対応するビーコン識別子「104」と対応付けて、第1コンテンツC104a、第2コンテンツC104b、第3コンテンツC104c、及び第4コンテンツC104dをそれぞれ特定する情報が記憶されている。
図4においては、展示エリアA3ないしA6に対応付けられるコンテンツについての記載が省略されているが、展示エリアA1、A2に対応付けられているコンテンツに関する説明は、展示エリアA3ないしA6に対応付けられるコンテンツにも当てはまる。また、
図4においては、展示エリアA2ないしA6内にあるサブエリアに対応付けられるコンテンツの記載が省略されているが、サブエリアA11、A12に対応付けられているコンテンツに関する説明は、展示エリアA2ないしA6内にあるサブエリアに対応付けられるコンテンツにも当てはまる。
【0065】
各展示エリア又はサブエリアに対応付けられている第1コンテンツ及び第2コンテンツについてさらに説明する。展示エリアに対応付けられている第1コンテンツ及び第2コンテンツはいずれも、当該展示エリアの説明に関するコンテンツであってもよい。例えば、展示エリアA1に対応するビーコン識別子「101」と対応付けて記憶されている第1コンテンツC101aは、展示エリアA1で飼育されている生物の説明に関するコンテンツであり、第2コンテンツC101bは、例えば、展示エリアA1で展示されている生物の飼育エピソードに関するコンテンツである。同様に、展示エリアA2に対応するビーコン識別子「104」と対応付けて記憶されている第1コンテンツC104aは、例えば、展示エリアA2で飼育されている生物の説明に関するコンテンツであり、第2コンテンツC104bは、例えば、展示エリアA2で展示されている生物の飼育エピソードに関するコンテンツである。
【0066】
サブエリアA11に対応するビーコン識別子「102」と対応付けて記憶されている第1コンテンツC102aは、サブエリアA11付近で展示されている生物に関する展示物コンテンツである。展示物コンテンツは、例えば、展示されている生物のアニメーションである。ユーザ端末10は、第1コンテンツC102aをサーバ30から取得することにより、その第1コンテンツC102aに対応する展示物コンテンツを再生してもよい。展示物コンテンツがアニメーションである場合、そのアニメーションを再生するためのファイルは、ユーザ端末10がサブエリアA11に入る前にストレージ15に格納されていてもよい。アニメーションファイルがユーザ端末10に格納されている場合には、第1コンテンツC102aは、そのアニメーションを再生可能とするためのアクセスキーである。ユーザ端末10は、アクセスキーを取得するまでは、展示物コンテンツを再生することができず、アクセスキーを取得することにより、その取得したアクセスキーに対応する展示物コンテンツを再生することができる。サブエリアA11付近で展示されている生物に関する展示物コンテンツは、水槽WT1内の生物を模したキャラクタの画像であってもよい。このキャラクタは、ユーザ端末10へ配信された後に、ユーザ端末10で実行されているアプリケーションソフトウェアにより構築される仮想空間に配置されるキャラクタとして利用されてもよい。このキャラクタは、ユーザ端末10のユーザインタフェースに対するユーザの操作に応じて動くように構成されてもよい。
【0067】
サブエリアA12に対応するビーコン識別子「103」と対応付けて記憶されている第1コンテンツC103aは、サブエリアA12付近で展示されている生物に関する展示物コンテンツである。
【0068】
サブエリアA11に対応するビーコン識別子「102」と対応付けて記憶されている第2コンテンツC102bは、例えば、サブエリアA11付近で展示されている生物に関する音声データである。この音声データは、例えば、サブエリアA11付近で飼育されている生物についての説明を録音した音声データであってもよい。サブエリアA12に対応するビーコン識別子「103」と対応付けて記憶されている第2コンテンツC103bは、例えば、サブエリアA12付近で展示されている生物に関する音声データである。この音声データは、例えば、サブエリアA12付近で飼育されている生物についての口頭での説明を録音した音声データであってもよい。これらの音声データは、テキストデータから音声合成技術により生成された音声データであってもよい。第2コンテンツC102b及び第2コンテンツC103bとして、複数の言語に対応する複数の音声データが準備されてもよい。また、第2コンテンツC102b及び第2コンテンツC103bとして、日本の複数の方言(例えば、標準語、関西弁、沖縄弁)に対応する音声データが提供されてもよい。施設F1内の各サブエリアに対応付けられる音声データを入館後に一括してユーザ端末10にダウンロードすると、施設F1内の回線容量が逼迫するおそれがある。音声データをサブエリアに対応付けられたコンテンツとすることにより、ユーザ端末10がサブエリアに入るたびに、当該サブエリアに対応付けられた音声データをユーザ端末10に配信することができる。これにより、音声データをサブエリア単位に分割し、しかも時間的に分散してユーザ端末10に配信することができる。このため、音声データを一括してダウンロードする場合よりも、施設F1内の通信回線への負荷を低減することができる。
【0069】
次に、各展示エリア又はサブエリアに対応付けられている第3コンテンツ及び第4コンテンツについてさらに説明する。展示エリアA1に対応するビーコン識別子「101」と対応付けて記憶されている第3コンテンツC101cは、例えば、展示エリアA1の内側にあるサブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102a及び展示エリアA1の内側にあるサブエリアA12に対応付けられている第1コンテンツC103aの少なくとも一方を含む。同様に、展示エリアA2に対応するビーコン識別子「104」と対応付けて記憶されている第3コンテンツC104cは、例えば、展示エリアA2の内側にあるサブエリアに対応付けられているコンテンツ(
図4では記載を省略)を含む。このように、展示エリアに対応付けられる第3コンテンツは、当該展示エリアの内部にあるサブエリアに対応付けられるコンテンツ(つまり、サブエリアコンテンツ)と同一であってもよい。
【0070】
展示エリアA1に対応するビーコン識別子「101」と対応付けて記憶されている第4コンテンツC101dは、例えば、展示エリアA1以外の展示エリアへの案内を表すコンテンツである。より具体的には、第4コンテンツC101dは、展示エリアA2への案内を表すコンテンツであってもよい。同様に、展示エリアA2に対応するビーコン識別子「104」と対応付けて記憶されている第4コンテンツC104dは、展示エリアA2以外の展示エリアへの案内であり、例えば展示エリアA3への案内である。このように、展示エリアに対応付けられている第4コンテンツは、当該展示エリア以外の展示エリアへの案内を表す他エリアコンテンツであってもよい。本明細書では、施設F1内の所定の展示エリアに在圏しているユーザ端末10に配信される、当該展示エリアとは別の展示エリアへの案内を表すコンテンツを「他エリアコンテンツ」と呼ぶことがある。第4コンテンツC101d及び第4コンテンツC104dは、「他エリアコンテンツ」の例である。他エリアコンテンツは、ユーザに対して、ユーザ端末10が在圏しているエリアの外にある展示エリアへの移動を促す内容を含むことが望ましい。他エリアコンテンツは、ユーザ端末10が在圏しているエリアの外にある展示エリアへの移動を促すメッセージを含んでもよい。ユーザ端末10が展示エリアA1に在圏している場合には、他の展示エリアへの移動を促すメッセージは、例えば、「展示エリアA2へ行こう!」、「展示エリアA2でイベントが始まるよ!」、「展示エリアA2へ行くとポイントがもらえるよ!」などの展示エリアA1の外にある展示エリアへの移動を呼びかける内容を含むことができる。このように、展示エリアに在圏しているユーザ端末10に他の展示エリアへの案内を表示させることにより、ユーザ端末10のユーザに、当該他の展示エリアへの移動を促すことができる。
【0071】
展示エリアに対応付けられている第4コンテンツ(例えば、第4コンテンツC101d、C104d)は、入館ゲートG1から退館ゲートG2に向かう順路に沿って当該展示エリアよりも後にある展示エリアのいずれかへの案内であってもよい。順路に沿って後方にある展示エリアへの案内を配信することにより、ユーザ端末10のユーザに順路に沿って後方にある展示エリアへの移動を促すことができる。
【0072】
サブエリアA11に対応するビーコン識別子「102」と対応付けて記憶されている第3コンテンツC102cは、サブエリアA11を包含する展示エリアA1以外の展示エリア(例えば、展示エリアA2)への案内であってもよい。同様に、サブエリアA12に対応するビーコン識別子「103」と対応付けて記憶されている第3コンテンツC103cは、サブエリアA12を包含する展示エリアA1以外の展示エリアへの案内であってもよい。サブエリアA11又はサブエリアA12が混雑している場合に、サブエリアA11、A12を含む展示エリアA1以外の展示エリアへの案内を配信することにより、ユーザ端末10のユーザに混雑しているサブエリアA11、A12から離れたエリアへの移動を促すことができる。
【0073】
サブエリアA11に対応するビーコン識別子「102」と対応付けて記憶されている第4コンテンツC102dは、例えば、サブエリアA11を包含する展示エリアA1内の他のサブエリア(
図2に示されている例では、サブエリアA12)への案内であってもよい。同様に、サブエリアA12に対応するビーコン識別子「103」と対応付けて記憶されている第4コンテンツC103dは、例えば、サブエリアA11を包含する展示エリアA1内の他のサブエリア(
図2に示されている例では、サブエリアA11)への案内であってもよい。展示エリアA1において、サブエリアA11が混在している一方でサブエリアA12が混雑していない場合に、サブエリアA11に在圏しているユーザ端末10に混雑していないサブエリアA12への案内を配信することにより、ユーザ端末10のユーザに混雑していないサブエリアへの移動を促すことができる。
【0074】
次に、退館エリアGA2に配置されているビーコン発信機のビーコン識別子「901」と対応付けて記憶されているコンテンツについて説明する。ビーコン識別子「901」と対応付けて記憶されている第1コンテンツC901aは、例えば、退館するユーザへのお礼を表すメッセージ4であり、第2コンテンツC901bは、例えば、退館者へ将来実施予定のイベントを紹介するメッセージ5であり、第3コンテンツC901cは、例えば、施設F1内の各エリアのうち未訪問のエリアを通知するメッセージである。
図4に例示されているコンテンツ管理データ35aには、第4コンテンツを特定する情報がビーコン識別子「901」と対応付けて記憶されていない。別の実施形態においては、第4コンテンツを特定する情報がビーコン識別子「901」と対応付けて記憶されてもよい。
【0075】
各展示エリア又はサブエリアと対応付けられる第1コンテンツ、第2コンテンツ、第3コンテンツ、及び第4コンテンツはいずれも、データ形式が具体的に指定されていない限り、テキストデータ、音声データ、画像データ、アニメーションデータ、動画データ、これら以外のコンテンツに適したデータ、及びこれらの組み合わせのうちのいずれのデータ形式で保存されてもよい。
【0076】
以上説明した第1~第4コンテンツの内容は例示である。コンテンツ配信システム1において配信される第1~第4コンテンツは、本明細書で明示的に説明したものには限られない。コンテンツ管理データ35aの各レコードは、第1~第4コンテンツ以外のコンテンツを特定する情報を含んでもよい。
【0077】
次に、
図5を参照して、配信管理データ35bについて説明する。配信管理データ35bは、ユーザ端末10のユーザごとに、配信済みのコンテンツを管理するためのデータセットである。配信管理データ35bの例が
図5に示されている。
図5に示されているように配信管理データ35bとして、各ユーザのユーザ識別子と対応付けて、各ユーザのユーザ端末10に配信されたコンテンツのコンテンツ識別子が格納され得る。配信管理データ35bは、ユーザ端末10に新たなコンテンツが配信されるたびに更新されてもよい。例えば、配信管理データ35bは、ユーザ端末10に新たなコンテンツが配信されるたびに、そのユーザ端末10を利用するユーザのユーザ識別子と対応付けてそのユーザ端末10に配信されたコンテンツのコンテンツ識別子が記憶されるように更新される。配信管理データ35bを参照することにより、ユーザごとに、そのユーザのユーザ端末10に配信済みのコンテンツを特定することができる。よって、配信管理データ35bを参照することにより、各ユーザに未配信のコンテンツを特定することもできる。
【0078】
次に、
図6を参照して、在圏エリア管理データ35cについて説明する。在圏エリア管理データ35cは、施設F1内に含まれる複数のエリアの各々について、そのエリアに在圏しているユーザ端末10を管理するためのデータセットである。在圏エリア管理データ35cの例が
図6に示されている。図示されているように、在圏エリア管理データ35cとして、各エリアを画定するためのビーコン発信機のビーコン識別子と対応付けて、各エリアに在圏しているユーザ端末10のユーザのユーザ識別情報が記憶される。ユーザのユーザ識別情報は、当該ユーザのユーザ識別子である。このため、在圏エリア管理データ35cを参照することにより、施設F1内のどのエリアに何台のユーザ端末10が在圏しているかを把握することができる。在圏エリア管理データ35cには、展示エリアA1ないしA6を画定するビーコン識別子に対応するレコードだけでなく、展示エリアA1ないしA6内にあるサブエリア(例えば、サブエリアA11、A12)を画定するビーコン識別子に対応するレコードも含まれる。このため、在圏エリア管理データ35cを参照することにより、展示エリア単位だけでなく、その内部にあるサブエリア単位でもユーザ端末10の在圏数を知ることができる。ユーザ端末10がサブエリア内に存在している場合には、当該ユーザ端末10は、当該サブエリアを包含する展示エリアにも在圏していることになる。例えば、ユーザ端末10がサブエリアA11に在圏している場合には、当該ユーザ端末10は、展示エリアA1にも在圏していることになる。この場合、サブエリアA11に在圏しているユーザ端末10のユーザのユーザ識別子は、展示エリアA1に対応するビーコン識別子「101」及びサブエリアA11に対応するビーコン識別子「102」の両方と対応付けて記憶される。
【0079】
在圏エリア管理データ35cは、ユーザ端末10からコンテンツの配信要求があるたびに更新されてもよい。具体的には、在圏エリア管理データ35cは、ユーザ端末10からコンテンツの配信要求を受けるたびに、当該配信要求に含まれているビーコン識別子及びユーザ識別子に基づいて更新されてもよい。例えば、入館エリアGA1に在圏するユーザ端末10から受信したコンテンツの配信要求にビーコン識別子「001」及びユーザ識別子「U0001」が含まれている場合、在圏エリア管理データ35cのビーコン識別子「001」のレコードにユーザ識別子「U0001」が追加される。例えば、ユーザ識別子「U0001」で識別されるユーザのユーザ端末10が入館エリアGA1から展示エリアA1に移動した後にユーザ端末10からサーバ30に配信要求が送信される場合、当該配信要求には、展示エリアA1に設置されているビーコン発信機20bのビーコン識別子「101」が含まれている。このユーザ端末10から、ビーコン識別子「101」及びユーザ識別子「U0001」を含む配信要求を受信した場合、在圏エリア管理データ35cのビーコン識別子「101」のレコードにユーザ識別子「U0001」が追加され、また、展示エリアA1への移動前に在圏していた入館エリアGA1のビーコン識別子「001」に対応するレコードからユーザ識別子「U0001」が削除される。このように、ユーザ端末10のエリアを跨ぐ移動が発生するたびに在圏エリア管理データ35cを更新することにより、施設F1内のどのエリアに何台のユーザ端末10が在圏しているかをほぼリアルタイムに把握することができる。
【0080】
図6に示されている例では、在圏エリア管理データ35cとして、各エリアを画定するためのビーコン発信機のビーコン識別子と対応付けて、各エリアに対応付けられているコンテンツが配信された頻度を表す配信頻度が記憶されている。例えば、ビーコン識別子「102」と対応付けて、このビーコン識別子「102」に対応付けられているコンテンツC102a~C102dが、所定期間(例えば、1分間)に合計で何回配信されたかが記憶される。あるエリアに対応付けられているコンテンツの配信頻度が大きい場合には、そのエリアに多くのユーザ端末10が在圏していると推定することができる。
【0081】
在圏エリア管理データ35cの各レコードは、ユーザ識別情報及び配信頻度を両方とも含んでもよいし、その一方のみを含んでもよい。
【0082】
次に、プロセッサ31により実行される機能について説明する。プロセッサ31は、ストレージ35に格納されているプログラムに含まれる命令及び必要に応じてそれ以外の命令を実行することにより、
図3に示されているように、配信要求受信部31a、混雑判定部31b、選択部31c、及び配信部31dとして機能する。
【0083】
配信要求受信部31aは、ユーザ端末10からコンテンツの配信要求を受信する。配信要求には、ユーザ端末10のユーザのユーザ識別子と、ユーザ端末10が在圏しているエリアを画定するビーコン発信機のビーコン識別子が含まれる。配信要求受信部31aは、配信要求を受信したことに応じて、在圏エリア管理データ35cを更新してもよい。
【0084】
混雑判定部31bは、配信要求受信部31aにより受信されたユーザ端末10からの配信要求に含まれるビーコン識別子に基づいて要求元のユーザ端末10が施設F1内のどのエリアに在圏しているかを判定し、当該ビーコン識別子に基づいて特定されるエリアが展示エリアである場合には、当該展示エリア内にあるサブエリアが混雑しているか否かを判定する。例えば、配信要求にビーコン識別「101」が含まれている場合には、混雑判定部31bは、このビーコン識別子「101」で特定される展示エリアA1の内側にあるサブエリアA11及びサブエリアA12の少なくとも一方が混雑しているか否かを判定する。混雑判定部31bは、配信要求に含まれるビーコン識別子に基づいて特定されるエリアがサブエリアである場合には、当該サブエリアが混雑しているか否かを判定する。
【0085】
混雑判定部31bは、在圏エリア管理データ35cを参照して、判定対象となるサブエリアが混雑しているか否かを判定することができる。例えば、サブエリアA11が混雑しているか否かを判定する場合には、混雑判定部31bは、在圏エリア管理データ35cのサブエリアA11のレコードからサブエリアA11に在圏しているユーザ端末の数を表す在圏端末数を求め、この在圏端末数がサブエリアA11について設定されている収容上限よりも大きい場合にサブエリアA11が混雑していると判定することができる。サブエリアA11について設定される収容上限は、サブエリアA11の大きさに応じて(つまり、サブエリアA11を画定するビーコン発信機20bの電波強度に応じて)定められてもよい。施設F1内に存在する複数のサブエリアごとに収容上限が異なっていてもよい。より大きなサブエリアについては、より大きな収容上限が設定されてもよい。サブエリアの収容上限は、その収容上限を多少超える程度のユーザ端末10が当該サブエリアに在圏しても安全性の観点(例えば、雑踏事故防止の観点やウィルス感染防止の観点)から問題がないように定められる。例えば、安全性の観点からサブエリアA11における在圏端末数を12台以下とすべき場合には、5台分の余裕度をもってサブエリアA11における収容上限を「7」と定めることができる。混雑判定部31bにおける判定は、このようにして定められた収容上限と在圏端末数とを比較することにより行われる。よって、混雑判定部31bは、サブエリアにおける混雑の程度が安全面で問題はないが、それ以上の混雑の進行が望ましくない場合に、予防的に当該サブエリアに混雑が発生していると判定するものである。
【0086】
混雑判定部31bは、在圏エリア管理データ35cに基づいて、施設F1内の各サブエリアに在圏するユーザ端末10の数を合計することで、施設F1内の各サブエリアに在圏する端末数の合計を算出してもよい。混雑判定部31bは、施設F1内の各サブエリアに在圏する端末数の合計に基づいて施設F1の混雑度合いを示す混雑係数を算出してもよい。混雑係数は、施設F1内のサブエリアごとに設定されている収容上限の合計(T1)に対する、施設F1内の各サブエリアに在圏しているユーザ端末10の数の合計(T2)の比(T2/T1)とすることができる。例えば、施設F1内に収容上限が3のサブエリアが10個設けられている場合、収容上限の合計T1は、30となる。施設F1内の各サブエリアに在圏しているユーザ端末10の合計T2が例えば21台である場合、混雑係数は、0.7(=21/30)となる。別の例において、施設F1内の各サブエリアに在圏しているユーザ端末10の合計T2が例えば36台である場合、混雑係数は、1.2(=36/30)となる。混雑係数が1以上の場合には、サブエリアに収容人数の上限以上のユーザ端末が在圏していることになるため、サブエリア付近の展示物を見たり、サブエリア内でコンテンツの配信を受けたりするために要する時間が長くなると考えられる。
【0087】
混雑判定部31bは、混雑係数が1以上である場合(つまり、サブエリアが局所的に混雑している場合)に入館ゲートG1から入館して各展示エリアでの展示物を見て退館ゲートG2から退館するまでの標準滞在時間に乗じることにより、予想滞在時間を算出することができる。混雑係数が1以下の場合には、混雑がないと判断し、非混雑時に入館ゲートG1から入館して退館ゲートG2から退館するまでの標準的な所要時間として定められている標準滞在時間を、そのまま予測滞在時間とする。混雑係数が1より大きい場合には、標準滞在時間に混雑係数を乗じた値を予測滞在時間として算出する。例えば、標準滞在時間が2時間であり、混雑係数が1.2である場合には、予測滞在時間は、2.4時間(2時間x1.2)と算出される。算出された予測滞在時間は、コンテンツ管理データ35aにおいて、ビーコン識別子「001」と対応付けて記憶されてもよい。
【0088】
サブエリアに在圏するユーザ端末10の数は、在圏エリア管理データ35cとして記憶されている当該サブエリアに在圏するユーザ端末10のユーザのユーザ識別情報に基づいて決められてもよく、当該サブエリアに対応付けられたコンテンツの配信頻度に基づいて推定されてもよい。一実施形態においては、サブエリアに対応付けられたコンテンツの毎分の配信回数を、当該サブエリアに在圏するユーザ端末10の数と推定することができる。例えば、サブエリアA11に対応付けられているコンテンツが、毎分5回配信されている場合には、サブエリアA11に5台のユーザ端末10が在圏していると推定し、このようにして推定したユーザ端末10の数に基づいて混雑判定が行われ得る。
【0089】
混雑判定部31bは、サブエリアだけでなく、その上位の展示エリアA1ないしA6、入館エリアGA1、及び退館エリアGA2が混雑しているか否かを判定してもよい。混雑判定部31bは、サブエリアの混雑判定と同様に、在圏エリア管理データ35cのレコードから各エリアに在圏しているユーザ端末の数を表す在圏端末数を求め、この在圏端末数が各エリアについて設定されている閾値よりも大きい場合に当該エリアが混雑していると判定することができる。
【0090】
選択部31cは、配信要求受信部31aにより受信された配信要求に含まれるビーコン識別子に基づいて、当該配信要求を行ったユーザ端末10に配信するコンテンツを選択する。このコンテンツの選択は、コンテンツ管理データ35aを参照して行うことができる。上述したとおり、コンテンツ管理データ35aの各レコードは、各ビーコン識別子と対応付けて複数のコンテンツ(
図4の例では、第1~第4コンテンツ)が記憶されている。選択部31cは、コンテンツ管理データ35aにおいて配信要求に含まれているビーコン識別子と対応付けられている第1コンテンツを配信コンテンツとして選択する。また、選択部31cは、配信要求が展示エリアに対応するビーコン識別子を含んでおり、混雑判定部31bによって当該展示エリアに含まれるサブエリアが混雑していると判定された場合には、当該ビーコン識別子と対応付けられている第3コンテンツ又は第4コンテンツを追加的な配信コンテンツとして選択する。例えば、ユーザ端末10から受信した配信要求にビーコン識別子「101」が含まれている場合には、選択部31cは、ビーコン識別子「101」に対応付けられている第1コンテンツC101aを配信コンテンツとして選択する。
【0091】
選択部31cは、配信管理データ35bを参照して配信コンテンツを選択してもよい。例えば、配信要求を行ったユーザ端末10に対して第1コンテンツC101aが配信済みである場合、選択部31cは、第2コンテンツC101bを配信コンテンツとして選択することができる。また、配信要求を行ったユーザ端末10に対して第3コンテンツC101cが配信済みである場合、選択部31cは、第4コンテンツC101dを追加的な配信コンテンツとして選択することができる。
【0092】
配信部31dは、選択部31cによって選択されたコンテンツを、配信要求を送信したユーザ端末10に配信する。配信部31dは、選択部31cによって追加的な配信コンテンツが選択された場合には、その追加的な配信コンテンツもユーザ端末10に配信する。
【0093】
続いて、
図7を参照して、コンテンツ配信システム1において実行されるコンテンツ配信処理の流れについて説明する。
図7に示されているフロー図では、ユーザ端末10を携帯するユーザが入館エリアGA1から展示エリアA1に移動し、
図7の処理開始時には、展示エリアA1の入口E1付近(サブエリアA11及びA12の外側)に存在することが想定されている。また、以下の説明では、
図7に示されている処理が開始される時点でユーザ端末10においてコンテンツ配信システム1を利用するためのアプリケーションプログラムが起動されており、ユーザ端末10はビーコン信号を待ち受けていることが想定されている。
【0094】
まず、ステップS11において、展示エリアA1に設置されているビーコン発信機20bから、ビーコン信号が間欠的に送信される。上述したとおり、ビーコン発信機20bは、ユーザ端末10が展示エリアA1内のどこに存在していても受信できる程度の電波強度でビーコン信号を送信する。ビーコン信号には、ビーコン発信機20bを識別するビーコン識別子「101」が含まれている。施設F1内では、ビーコン発信機20b以外のビーコン発信機もビーコン信号を送信しているが、ビーコン発信機20b以外のビーコン発信機における処理については説明を省略する。ビーコン信号の受信処理は、上述したビーコン信号受信部11aによって行われる。
【0095】
次に、ステップS12において、ビーコン発信機20bから送信されたビーコン信号がユーザ端末10により受信される。ユーザ端末10は、展示エリアA1の入口付近に存在しているため、ビーコン発信機20bからのビーコン信号を受信することができる。他方、ユーザ端末10は、サブエリアA11及びサブエリアA12の外側に存在しているから、ビーコン発信機20a1、20a2からのビーコン信号を十分な受信強度で受信することができない。ビーコン発信機20bからのビーコン信号を受信したユーザ端末10は、コンテンツの配信を要求する配信要求をサーバ30に送信する。この配信要求には、受信したビーコン信号に含まれるビーコン識別子「101」及びユーザ端末10のユーザを識別するユーザ識別子が含まれる。この配信要求を送信する処理は、上述した要求部11bにより行われる。
【0096】
次に、ユーザ端末10から送信されたコンテンツの配信要求がサーバ30において受信されると、ステップS13において、コンテンツ管理データ35aに基づいて配信コンテンツが選択される。ステップS13では、配信要求に含まれているビーコン識別子「101」に対応付けられている第1コンテンツC101aが配信コンテンツとして選択される。第1コンテンツC101aが配信要求を行ったユーザ端末10に対して配信済みの場合には、第1コンテンツC101aに代えて第2コンテンツC101bが配信コンテンツとして選択される。上述したように、第1コンテンツC101aは、例えば、展示エリアA1の説明である。
【0097】
次に、コンテンツ配信処理は、ステップS14に進む。ステップS14では、配信要求に含まれるビーコン識別子「101」で特定される展示エリアA1内にあるサブエリアA11及びサブエリアA12の少なくとも一方が混雑しているか否かが予防的に判定される。例えば、
図2に示されているように、サブエリアA11に4台のユーザ端末10a1が在圏しており、サブエリアA11における在圏端末数の収容上限が「3」である場合には、サブエリアA11が混雑していると予防的に判定される。他方、サブエリアA12に1台のユーザ端末10a2が在圏しており、サブエリアA12における在圏端末数の上限を定める閾値が「3」である場合には、サブエリアA12は混雑していないと判定される。ステップS14における判定は、混雑判定部31bにより行われる。
【0098】
コンテンツ配信処理は、ステップS14においてサブエリアA11又はサブエリアA12の少なくとも一方が混雑していると判定された場合にはステップS15に進み、それ以外の場合にはステップS16に進む。ステップS15では、ビーコン識別子「101」に対応付けられているコンテンツのうち第3コンテンツC101c又は第4コンテンツC101dが追加的な配信コンテンツとして選択される。例えば、ステップS14においてサブエリアA11が混雑していると判定された場合には、サブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツ102aが追加的な配信コンテンツとして選択されてもよい。また、ステップS14においてサブエリアA12が混雑していると判定された場合には、サブエリアA12に対応付けられている第1コンテンツ103aが追加的な配信コンテンツとして選択されてもよい。ステップS14においてサブエリアA11及びサブエリアA12の両方が混雑していると判定された場合には、第4コンテンツC101dが追加的な配信コンテンツとして選択されてもよい。ステップS13及びステップS15における配信コンテンツの選択処理は、上述した選択部31cによって行われる。ステップS15における追加的なコンテンツの選択が行われると、コンテンツ配信処理は、ステップS16に進む。
【0099】
ステップS16においては、選択された配信コンテンツがユーザ端末10に配信される。ステップS13及びステップS15の両方で配信コンテンツが選択された場合には、選択された2つのコンテンツが、順次、ユーザ端末10に配信される。ステップS15で選択されたコンテンツは、ステップS13で選択されたコンテンツよりも後に送信されてもよい。
【0100】
次に、ステップS17において、サーバ30から配信されたコンテンツがユーザ端末10に受信され、受信されたコンテンツがユーザ端末10によって表示又は再生される。ユーザ端末10に配信される第1コンテンツC101a及び第2コンテンツC101bは、展示エリアA1についての説明を表すコンテンツであるから、ユーザ端末10のユーザは、配信された第1コンテンツC101a又は第2コンテンツC101bを閲覧又は視聴することにより、展示エリアA1で展示されている生物やその飼育エピソードについての情報を得ることができる。ユーザ端末10のユーザは、第1コンテンツC101a又は第2コンテンツC101bの閲覧又は視聴により展示エリアA1において展示されている展示物(水辺の生物)に関心を持った場合には、展示エリアA1内で水槽WT1に向かって移動して水槽WT1内の生物を鑑賞したり、案内板GP1又は案内板GP2に向かって移動して案内板GP1又は案内板GP2の説明を読んでさらに詳しい説明に接したりすることができる。
【0101】
以上のように、ステップS13において予防的にサブエリアA11が混雑していると判定され、サブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102aがユーザ端末10に配信されることにより、ユーザは、サブエリアA11に入らなくても、サブエリアA11に対応付けられた第1コンテンツ102aの配信を受けることができる。同様に、予防的にサブエリアA12が混雑していると判定され、サブエリアA12に対応付けられている第1コンテンツC103aがユーザ端末10に配信されることにより、ユーザは、サブエリアA12に入らなくても、サブエリアA12に対応付けられた第1コンテンツ103aの配信を受けることができる。このように、サブエリアA11又はサブエリアA12が混雑していると予防的に判定された場合には、その混雑していると判定されたサブエリアに対応付けられた第1コンテンツ102a又は第1コンテンツ103aをそのサブエリアに在圏していないユーザ端末10に配信することで、第1コンテンツ102a又は第1コンテンツ103aを取得するためのサブエリアA11又はサブエリアA12への移動を抑制することができる。よって、予防的に混雑が発生していると判定されたサブエリアへのユーザの移動を抑制することで、当該サブエリアにおける局所的な混雑を抑制又は緩和することができる。
【0102】
また、サブエリアA11及びサブエリアA12が混雑していると予防的に判定された場合には、ユーザ端末10が在圏している展示エリアA1の外にある展示エリアA2への案内を表す第4コンテンツC101dがユーザ端末10に配信される。これにより、ユーザが、展示エリアA1の外にある展示エリアA2に移動するように誘導できるので、予防的に混雑していると判定されたサブエリアA11及びサブエリアA12へのユーザの移動を抑制することができる。したがって、当該サブエリアにおける局所的な混雑を抑制又は緩和することができる。
【0103】
以上の説明は、ユーザ端末10が展示エリアA1の入口E1付近(サブエリアA11及びA12の外側)に存在することを想定しているが、ユーザ端末10が展示エリアA1内の別の位置にいるときにも、
図7に示されているフローと同様のフローに従ってコンテンツ配信が行われる。例えば、ユーザ端末10がサブエリアA11内に存在する場合には、このサブエリアA11と対応付けられている第1コンテンツ102a又は第2コンテンツC102bが配信コンテンツとして選択され、この選択された配信コンテンツがユーザ端末10に対して配信される。また、ユーザ端末10がサブエリアA11内に存在するときに、ステップS14において当該サブエリアA11が混雑していると判定された場合には、ステップS15において、サブエリアA11に対応付けられている第3コンテンツC102c又は第4コンテンツC102dが追加的な配信コンテンツとして選択される。サブエリアA11及びサブエリアA12の両方が混雑している場合には、第3コンテンツC102cが追加的なコンテンツとして選択されてもよい。第3コンテンツC102cは、展示エリアA2への案内を表すコンテンツであるから、サブエリアA11及びサブエリアA12の両方が混雑している場合には、第3コンテンツC102cを追加的な配信コンテンツとして配信することにより、ユーザを展示エリアA1の外にある展示エリアA2に誘導することができる。サブエリアA11が混雑している一方でサブエリアA12が混雑していない場合には、第4コンテンツC102dが追加的なコンテンツとして選択されてもよい。第4コンテンツC102dは、サブエリアA12への案内を表すコンテンツであるから、サブエリアA11だけが混雑している場合には、第4コンテンツC102dを追加的な配信コンテンツとして配信することにより、ユーザを展示エリアA1内のサブエリアA12に誘導することができる。
【0104】
展示エリアA1以外の展示エリア(例えば、展示エリアA2ないしA6)にユーザ端末10が存在する場合にも、
図7を参照して説明したコンテンツ配信方法に従ってサーバ30からユーザ端末10に対してコンテンツが配信される。
【0105】
続いて、
図8を参照して、ユーザ端末10が入館エリアGA1に在圏している場合に実行されるコンテンツ配信処理の流れについて説明する。
図8においては、ユーザ端末10を携帯するユーザが入館エリアGA1内に存在していることが想定されている。
【0106】
まず、ステップS21において、入館エリアGA1に設置されているビーコン発信機20から、ビーコン信号が間欠的に送信される。入館エリアGA1に設置されているビーコン発信機20は、ユーザ端末10が入館エリアGA1内のどこに存在していても受信できる程度の電波強度でビーコン信号を送信する。ビーコン信号には、入館エリアGA1に設置されているビーコン発信機20を識別するビーコン識別子「001」が含まれている。
【0107】
次に、ステップS22において、ビーコン発信機20から送信されたビーコン信号が入館エリアGA1内に存在しているユーザ端末10により受信される。ビーコン信号の受信処理は、上述したビーコン信号受信部11aによって行われる。ビーコン信号を受信したユーザ端末10は、コンテンツの配信を要求する配信要求をサーバ30に送信する。この配信要求には、受信したビーコン信号に含まれるビーコン識別子「001」及びユーザ端末10のユーザを識別するユーザ識別子が含まれる。この配信要求を送信する処理は、上述した要求部11bにより行われる。
【0108】
次に、ステップS23において、ユーザ端末10から送信されたコンテンツの配信要求がサーバ30において受信されると、サーバ30は、ユーザ端末10が各展示エリアでの展示物を見て退館ゲートG2に到着するまでの予測滞在時間を算出する。上述したように、予測滞在時間は、標準滞在時間に混雑係数を乗じることが算出される。予測滞在時間は、ユーザ端末10から配信要求を受信する前に算出されてもよい。一旦算出された予測滞在時間は、定期的に更新されてもよい。
【0109】
次に、ステップS24において、コンテンツ管理データ35aに基づいて配信コンテンツが選択される。ステップS24では、配信要求に含まれているビーコン識別子「001」に対応付けられている第1コンテンツC001aが配信コンテンツとして選択される。第1コンテンツC001aが配信要求を行ったユーザ端末10に対して配信済みの場合には、第1コンテンツC001aに代えて第2コンテンツC001bが配信コンテンツとして選択される。上述したように、第1コンテンツC001aは、例えば、入館者への歓迎メッセージであり、第2コンテンツC001bは、例えば、施設F1で行われるイベントを入館者へ説明するメッセージである。
【0110】
次に、ステップS25において、混雑係数が1より大きいか否か(施設F1が混雑しているか否か)が判定される。混雑係数が1より大きいと判定された場合には、コンテンツ配信処理は、ステップS26に進む。ステップS26では、ビーコン識別子「001」に対応付けられている第3コンテンツC001c及び第4コンテンツC001dの少なくとも一方が追加コンテンツとして選択される。コンテンツC001cは、施設F1が混雑していることを案内するメッセージであり、コンテンツC001dは、ステップS23において算出された予測滞在時間である。ステップS24及びステップS26における配信コンテンツの選択処理は、上述した選択部31cによって行われる。ステップS26における追加的なコンテンツの選択が行われると、コンテンツ配信処理は、ステップS27に進む。
【0111】
ステップS27においては、選択された配信コンテンツがユーザ端末10に配信される。ステップS24及びステップS26の両方で配信コンテンツが選択された場合には、選択された2つのコンテンツが、順次、ユーザ端末10に配信される。ステップS26で選択されたコンテンツは、ステップS24で選択されたコンテンツよりも後に送信されてもよい。
【0112】
次に、ステップS28において、サーバ30から配信されたコンテンツがユーザ端末10に受信され、受信されたコンテンツがユーザ端末10によって表示又は再生される。施設F1が混雑している場合には、ユーザ端末10には、コンテンツC001c及びコンテンツC001dの少なくとも一方が配信される。コンテンツC001cは、施設F1が混雑していることを案内するメッセージであり、コンテンツC001dは、ステップS23において算出された予測滞在時間であるから、施設F1が混雑している場合には、ユーザに対して、入館時に、施設F1内が混雑していることを表すメッセージ、及び/又は、入館から退館までの滞在時間の目安となる予測滞在時間を伝達することができる。
【0113】
続いて、
図9を参照して、ユーザ端末10が退館エリアGA2に在圏している場合に実行されるコンテンツ配信処理の流れについて説明する。
図9においては、ユーザ端末10を携帯するユーザが退館エリアGA2内に存在していることが想定されている。
【0114】
まず、ステップS31において、退館エリアGA2に設置されているビーコン発信機20から、ビーコン信号が間欠的に送信される。退館エリアGA2に設置されているビーコン発信機20は、ユーザ端末10が退館エリアGA2内のどこに存在していても受信できる程度の電波強度でビーコン信号を送信する。ビーコン信号には、退館エリアGA2に設置されているビーコン発信機20を識別するビーコン識別子「901」が含まれている。
【0115】
次に、ステップS32において、ビーコン発信機20から送信されたビーコン信号が退館エリアGA2内に存在しているユーザ端末10により受信される。ビーコン信号の受信処理は、上述したビーコン信号受信部11aによって行われる。ビーコン信号を受信したユーザ端末10は、コンテンツの配信を要求する配信要求をサーバ30に送信する。この配信要求には、受信したビーコン信号に含まれるビーコン識別子「901」及びユーザ端末10のユーザを識別するユーザ識別子が含まれる。この配信要求を送信する処理は、上述した要求部11bにより行われる。
【0116】
次に、ステップS33において、ユーザ端末10から送信されたコンテンツの配信要求がサーバ30において受信されると、コンテンツ管理データ35aに基づいて配信コンテンツが選択される。ステップS33では、配信要求に含まれているビーコン識別子「901」に対応付けられている第1コンテンツC901aが配信コンテンツとして選択される。退館エリアGA2に対応付けられている第1コンテンツC901aは、例えば、退館者へのメッセージである。第1コンテンツC901aが配信要求を行ったユーザ端末10に対して配信済みの場合には、第1コンテンツC901aに代えて第2コンテンツC901bが配信コンテンツとして選択される。退館エリアGA2に対応付けられている第2コンテンツC901bは、例えば、退館者へ将来実施予定のイベントを紹介するメッセージである。
【0117】
次に、ステップS34において、配信要求を行ったユーザ端末10に配信されていない未配信コンテンツが特定される。未配信コンテンツは、配信管理データ35bに基づいて特定されてもよい。配信管理データ35bは、ユーザ識別子と対応付けて配信済みのコンテンツのコンテンツ識別子を格納しているので、配信管理データ35bに基づいて、配信要求を行ったユーザ端末10のユーザに対して配信されていない未配信コンテンツを特定することができる。例えば、配信要求を行ったユーザ端末10のユーザに対してサブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102aが配信されていない場合には、そのサブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102aが未配信コンテンツとして特定される。
【0118】
未配信コンテンツが存在する場合には、コンテンツ配信処理は、ステップS35に進む。ステップS35では、ビーコン識別子「901」に対応付けられている第3コンテンツ901cが選択される。第3コンテンツ901cは、例えば、未配信コンテンツが存在することを示すメッセージである。ビーコン識別子「901」に対応付けられている第3コンテンツ901cには、未配信コンテンツを取得可能な展示エリア又はサブエリアを特定する情報が含まれていてもよい。例えば、サブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツ102aが未配信コンテンツである場合には、サブエリアA11を特定する情報が第3コンテンツ901cに含まれていてもよい。第3コンテンツ901cは、未配信コンテンツが存在することを示すメッセージのテンプレートであってもよい。このテンプレートに未配信コンテンツを特定する情報を埋め込むことにより、第3コンテンツ901cが生成されてもよい。ステップS33及びステップS35における配信コンテンツの選択処理は、上述した選択部31cによって行われる。
【0119】
ステップS36においては、選択された配信コンテンツがユーザ端末10に配信される。ステップS33及びステップS35の両方で配信コンテンツが選択された場合には、選択された2つのコンテンツが、順次、ユーザ端末10に配信される。ステップS26で選択されたコンテンツは、ステップS24で選択されたコンテンツよりも後に送信されてもよい。
【0120】
次に、ステップS37において、サーバ30から配信されたコンテンツがユーザ端末10に受信され、受信されたコンテンツがユーザ端末10によって表示又は再生される。未配信コンテンツが存在する場合には、ユーザ端末10には、未配信コンテンツが存在することを示す第3コンテンツ901cが配信される。よって、未配信コンテンツが存在する場合には、未配信コンテンツが存在すること及び未配信コンテンツを配信している展示エリア又はサブエリアを、ユーザに対して退館前に伝達できる。これにより、ユーザは、未配信コンテンツを取得できる展示エリア又はサブエリアに戻って、未配信コンテンツを取得することができる。
【0121】
選択部31cは、ステップS35において、施設F1の混雑係数が1以下の場合にのみ、第3コンテンツ901cを追加コンテンツとして選択してもよい。これにより、第3コンテンツ901cは、施設F1が混雑していない場合にのみ追加コンテンツとして選択される。施設F1が混雑している場合には、第3コンテンツ901cが追加コンテンツとして選択されず、その結果、未配信コンテンツの存在がユーザに伝達されないので、退館エリアGA2まで到達したユーザが未配信コンテンツを配信する展示エリア又はサブエリアに戻って混雑を悪化させることを防止できる。
【0122】
選択部31cは、ステップS35において、未配信コンテンツに対応付けられているサブエリアが混雑していない場合にのみ、第3コンテンツ901cを追加コンテンツとして選択してもよい。これにより、未配信コンテンツが混雑しているサブエリアから配信されている場合には、第3コンテンツ901cは配信されない。例えば、サブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102aが未配信コンテンツである場合、サブエリアA11が混雑していない場合にのみ、サブエリアA11に対応付けられている第1コンテンツC102aが未配信コンテンツであることがユーザに伝達される。これにより、混雑しているサブエリアへのユーザの移動を抑制することができる。
【0123】
本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な変更が可能である。
【0124】
例えば、ユーザ端末10のプロセッサ11で実行される機能の一部は、発明の趣旨を逸脱しない限り、サーバ30のプロセッサ31やそれ以外の装置のプロセッサによって実現されてもよい。また、プロセッサ31で実行される機能の一部は、発明の趣旨を逸脱しない限り、ユーザ端末10のプロセッサ11やそれ以外の装置のプロセッサによって実現されてもよい。
【0125】
施設F1内のエリア構成は、2層以上のレイヤー構造を有していてもよい。
図2に示されている実施形態のエリアは、展示エリアA1のレイヤーと、サブエリアA11、A12のレイヤーと、の2層から構成されている。施設F1内の各エリアは、3層以上のレイヤー構造を有していてもよい。例えば、展示エリアA1内に、サブエリアA11を包含する中間エリアを設けてもよい。この場合、展示エリアA1は、展示エリアA1のレイヤーと、その内側にある中間エリアのレイヤーと、中間エリアの内側にあるサブエリアA11と、の3層のレイヤー構造を有する。この中間エリアは、案内板GP1に、追加的なビーコン発信機を設置することで設定され得る。この追加的なビーコン発信機の電波強度は、ビーコン発信機20a1の電波強度とビーコン発信機20bの電波強度との中間の強さとされる。
【0126】
本明細書において説明された処理手順、特にフロー図を用いて説明された処理手順においては、その処理手順を構成する工程(ステップ)の一部を省略すること、その処理手順を構成する工程として明示されていない工程を追加すること、及び/又は当該工程の順序を入れ替えることが可能であり、このような省略、追加、順序の変更がなされた処理手順も本発明の趣旨を逸脱しない限り本発明の範囲に含まれる。
【0127】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書中で説明されるデータ、テーブル、又はデータベースが単一の記憶装置(ストレージやメモリ)に格納される旨説明されたとしても、そのようなデータ、テーブル、又はデータベースは、単一の装置に備えられた複数の記憶装置または複数の装置に分散して配置された複数の記憶装置に分散して格納され得る。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0128】
プロセッサ11で実行されるプログラムは、図示されているストレージ以外にも様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)に格納され得る。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例には、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、Compact Disc Read Only Memory(CD-ROM)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、Programmable ROM(PROM)、Erasable PROM(EPROM)、フラッシュROM、Random Access Memory(RAM))を含む。
【0129】
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
【0130】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0131】
10、10a1、10a2、10b ユーザ端末
11 プロセッサ
11a ビーコン信号受信部
11b 要求部
11c 表示部
11d 再生部
15 ストレージ
15a ユーザ識別子
20、20a1、20a2、20b ビーコン発信機
30 サーバ
31 プロセッサ
31a 配信要求受信部
31b 混雑判定部
31c 選択部
31d 配信部
35 ストレージ
35a コンテンツ管理データ
35b 配信管理データ
35c 在圏エリア管理データ