(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140667
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】分散アンテナシステム、マスタユニット、リモートユニット、および運用制御方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0446 20230101AFI20230928BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20230928BHJP
【FI】
H04W72/04 131
H04W16/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046623
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】大野 健一
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE06
5K067EE10
5K067EE72
(57)【要約】
【課題】インフラの共同利用に係る制約を解消し、運用の自由度を高めた分散アンテナシステムを提供すること。
【解決手段】 実施形態によれば、分散アンテナシステムは、マスタユニットと、第1の帯域と、第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットとを具備する。マスタユニットは、基地局接続部と、子局接続部と、検波部と、運用制御部とを備える。基地局接続部は、第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能である。子局接続部は、リモートユニットに接続可能である。検波部は、第1の帯域のダウンリンク信号を検波する。運用制御部は、検波部の出力より第1の帯域のダウンリンク信号の消失を検出した期間において、第2の帯域における時分割多重パターンと第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスタユニットと、
第1の帯域と、前記第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットとを具備し、
前記マスタユニットは、
前記第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、前記第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能な基地局接続部と、
前記リモートユニットに接続可能な子局接続部と、
前記第1の帯域のダウンリンク信号を検波する検波部と、
前記検波部の出力より前記第1の帯域のダウンリンク信号の消失を検出した期間において、前記第2の帯域における時分割多重パターンと前記第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する運用制御部とを備える、分散アンテナシステム。
【請求項2】
前記マスタユニットは、
前記第1の帯域のダウンリンク信号の消失を前記第2の基地局に通知してその応答を受信する問い合わせ部をさらに備え、
前記運用制御部は、前記応答の結果に基づいて前記運用形態の切り替えの可否を決定する、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項3】
マスタユニットと、
第1の帯域と、前記第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットとを具備し、
前記リモートユニットは、
前記第1の帯域のアップリンク信号を検波する検波部を備え、
前記マスタユニットは、
前記第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、前記第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能な基地局接続部と、
前記リモートユニットに接続可能な子局接続部と、
前記検波部の出力より前記第1の帯域のアップリンク信号の消失を検出した期間において、前記第2の帯域における時分割多重パターンと前記第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する運用制御部とを備える、分散アンテナシステム。
【請求項4】
前記リモートユニットは、
前記検波部の出力より前記第1の帯域のアップリンク信号の消失を検出したことを前記マスタユニットに通知する通知部をさらに備え、
前記運用制御部は、前記リモートユニットからの通知に基づいて前記運用形態を許容する、請求項3に記載の分散アンテナシステム。
【請求項5】
前記マスタユニットは、
前記第1の帯域のアップリンク信号の消失を前記第2の基地局に通知してその応答を受信する問い合わせ部をさらに具備し、
前記運用制御部は、前記応答の結果に基づいて前記運用形態の切り替えの可否を決定する、請求項3または4のいずれかに記載の分散アンテナシステム。
【請求項6】
第1の帯域と、前記第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットに接続可能な子局接続部と、
前記第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、前記第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能な基地局接続部と、
前記第1の帯域のダウンリンク信号を検波する検波部と、
前記検波部の出力より前記第1の帯域のダウンリンク信号の消失を検出した期間において、前記第2の帯域における時分割多重パターンと前記第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する運用制御部とを具備する、マスタユニット。
【請求項7】
前記第1の帯域のダウンリンク信号の消失を前記第2の基地局に通知してその応答を受信する問い合わせ部をさらに備え、
前記運用制御部は、前記応答の結果に基づいて前記運用形態の切り替えの可否を決定する、請求項6に記載のマスタユニット。
【請求項8】
第1の帯域と、前記第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットに接続可能な子局接続部と、
前記第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、前記第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能な基地局接続部と、
前記第1の帯域のアップリンク信号の消失が検出された期間において、前記第2の帯域における時分割多重パターンと前記第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する運用制御部とを備える、マスタユニット。
【請求項9】
前記第1の帯域のアップリンク信号の消失を前記第1の基地局に通知してその応答を受信する問い合わせ部をさらに具備し、
前記運用制御部は、前記応答の結果に基づいて前記運用形態の切り替えの可否を決定する、請求項7に記載のマスタユニット。
【請求項10】
第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能なマスタユニットに接続可能なインタフェースと、
前記第1の帯域と、前記第2の帯域とをカバー可能なアンテナと、
前記第1の帯域のアップリンク信号を検波する検波部と、
前記検波部の出力より前記第1の帯域のアップリンク信号の消失を検出したことを前記マスタユニットに通知する通知部とを具備する、リモートユニット。
【請求項11】
マスタユニットと、第1の帯域と、前記第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットとを具備する分散アンテナシステムの運用制御方法において、
前記マスタユニットが、
前記第1の帯域のダウンリンク信号の消失を検出した期間において、前記第2の帯域における時分割多重パターンと前記第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する工程を具備する、運用制御方法。
【請求項12】
マスタユニットと、第1の帯域と、前記第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットとを具備する分散アンテナシステムの運用制御方法において、
前記マスタユニットが、
前記第1の帯域のアップリンク信号の消失を検出した期間において、前記第2の帯域における時分割多重パターンと前記第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する工程を具備する、運用制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、分散アンテナシステム、マスタユニット、リモートユニット、および運用制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
5G(第五世代移動通信システム)の通信エリアは、次第に広がってきている。エリアの拡大に、光リピータ装置が一役買っている。DAS(Distributed Antenna System)とも称して知られるこの装置は、基地局に接続されたマスタユニット(親局)と、光ファイバを介してマスタユニットに接続されるリモートユニット(子局)とを備える。
【0003】
ローカル5Gは、免許人が自ら所有するエリアで移動体通信サービスを提供できるという制度である。例えば、通信事業者のサービスエリアが既に展開されている場所にローカル5Gエリアを形成する場合、両者の周波数が隣接していると電波が干渉するおそれがある。ローカル5GではTDD(Time Division Duplex:時分割複信)方式の準同期運用、あるいは非同期運用が許されているからである。そこで、準同期運用/非同期運用の事業者が混在する場合、基地局どうしの離隔距離を長くとり、伝搬ロスを生じさせて干渉を防止するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-145155号公報
【特許文献2】特開2001-24546号公報
【特許文献3】特開2016-25382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
5Gの導入にあたり、インフラシェアリングが適用される。インフラシェアリングは、主にコストメリットのため、通信インフラを複数の事業者で共同で利用するという考え方である。DASにおいても、一つのマスタユニットにそれぞれオーナーの異なる複数の基地局を収容することが検討されている。この技術をローカル5Gに適用すれば、通信事業者と免許人とで同じマスタユニットおよびリモートユニットを共用することが可能になる。この種のマスタユニットおよびリモートユニットを、事業者共用装置とも称する。
【0006】
しかし、マスタユニットに複数の基地局を収容する場合、複数の事業者の電波が一つの子局のアンテナから送受されることとなり、距離による干渉防止効果を期待できない。つまり、エア区間におけるダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)の設定(時分割多重パターン、TDDパターン)が互いに異なる、準同期運用/非同期運用の事業者を混在させることが難しい。このような事情がインフラの共同利用についての足かせとなり、エリア拡大を阻む要因ともなっていた。電波干渉を防止し、TDDパターンの異なる事業者が共存できるようにして、多様なユースケースに対応できる技術が要望されている。
【0007】
そこで、目的は、インフラの共同利用に係る制約を解消し、運用の自由度を高めた分散アンテナシステム、マスタユニット、リモートユニット、および運用制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、分散アンテナシステムは、マスタユニットと、第1の帯域と、第1の帯域に隣接する第2の帯域とをカバー可能なアンテナを備えるリモートユニットとを具備する。マスタユニットは、基地局接続部と、子局接続部と、検波部と、運用制御部とを備える。基地局接続部は、第1の帯域を割り当てられた第1の基地局と、第2の帯域を割り当てられた第2の基地局とに接続可能である。子局接続部は、リモートユニットに接続可能である。検波部は、第1の帯域のダウンリンク信号を検波する。運用制御部は、検波部の出力より第1の帯域のダウンリンク信号の消失を検出した期間において、第2の帯域における時分割多重パターンと第1の帯域における時分割多重パターンとが異なる運用形態を許容する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る通信システムの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、基地局への帯域割り当ての一例を示す図である
【
図3】
図3は、親局100および子局200の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、同期運用でのTDDパターンの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、DLスロット/ULスロットにおけるスイッチの状態を説明するための図である。
【
図6】
図6は、親局100の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、親局100の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、変更されたTDDパターンの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、DL信号が消失した場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図10】
図10は、帯域AのDL信号が消失したことを示す図である。
【
図11】
図11は、UL信号が消失した場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】
図12は、帯域AのUL信号が消失したことを示す図である。
【
図13】
図13は、異なる親局に属する基地局間で同期/非同期運用の切り替えを行うことについて説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照して、一実施形態に係わる通信システムについて説明する。以下に説明する通信システムは、例えば分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System)であるが、ORAN(Open Radio Access Network)のeCPRIに準拠したシステムにも適用可能である。
【0011】
図1は、一実施形態に係わる通信システムの一例を示す図である。通信システムは、親局(MU:Master Unit)100と、光ファイバを介してそれぞれ親局100に接続される、複数の子局200(200-1~200-n)とを備える。DASは、親局100と子局(RU:Remote Unit)200-1~200-nとに注目した場合の呼称である。これは光リピータシステムとも称される。
【0012】
管理装置(EMS:Element Management System)300が、ネットワークNW経由で親局100に接続される。モバイル端末(UE:User Equipment)3(3a、3b、…、3m)は、無線チャンネルを介して子局200-1~200-nのいずれかに接続される。
【0013】
マスタユニットとしての親局100は、基地局接続部101を介して基地局BS(BSa、BSb、…、BSm)に接続される。それぞれの基地局BSは、例えば同軸ケーブルを介して基地局接続部101に接続される。すなわち基地局接続部101は、基地局(事業者)ごとのRF(Radio Frequency)信号を入出力する、インタフェースである。実施形態では、基地局(Base station)BSaが事業者A社に、基地局BSbが事業者Bに、…、基地局BSmが事業者Mに、それぞれ運用されることを想定する。つまり親局100は、事業者共用装置の一例である。
【0014】
親局100は、中継装置としての役割も担う。すなわち親局100は、各通信事業者のモバイル端末3a、3b、…、3mと、それぞれの通信事業者の基地局BSa、BSb、…、BSmとの間で授受される信号を中継する。
【0015】
基地局BSa、BSb、…、BSmは、各通信事業者A社、B社、…、M社がそれぞれ運営する例えば5G(5th Generation)やLTE(登録商標)(Long-Term Evolution)等のコアネットワークの、コア装置(図示しない)に収容される。コアネットワークは、基地局BSa、BSb、…、BSmからモバイル端末3a、3b、…、3mまでの間の無線アクセスネットワークを制御する。コア装置は、例えば、認証・セキュリティ管理、セッション管理、ポリシー制御、パケット転送等の処理を行う。
【0016】
モバイル端末3a、3b、…、3mは、スマートフォン、タブレットあるいは携帯電話機などである。モバイル端末3a、3b、…、3mは、それぞれ加入する通信事業者A社、B社、…、M社に割り当てられた通信リソース(周波数帯域など)を用いて通信する。以下の説明では、サービスの加入先の通信事業者を示すために、モバイル端末3aを「通信事業者A社のモバイル端末」と称することがある。モバイル端末3b、…、3mについても同様に、通信事業者B社、…、M社のモバイル端末と称することがある。
【0017】
親局100は、モバイル端末3a、3b、…、3mからULで送信された無線信号を、子局200-1~200-nを介して収集し、対応する通信事業者の基地局BSa、BSa、…、BSmに送信する。子局200-1~200-nと光通信回線によって接続される場合、親局MUは、「光リピータ」と称されることもある。親局100は、リモートユニットとしての子局200-1~200-nに接続可能な子局接続部102を備える。子局接続部102は、子局200-1~200-nにそれぞれ接続される光ファイバを収容し、光信号を入出力するインタフェースである。
【0018】
子局200-1~200-nは、基地局BSa、BSb、…、BSmからの、親局MUを経由した無線信号をDLで送信する。子局200-1~200-nは、モバイル端末3a、3b、…、3mのいずれとも無線通信が可能である。つまり子局200-1~200-nは、各通信事業者A社、B社、…、M社に割り当てられた周波数帯域をカバーすることが可能である。
【0019】
管理装置300は、親局100からの情報に基づいて当該通信システムの各機器を制御したり、状態を監視する、サーバとしての機能を担う。管理装置300は、クライアント端末CL-1~CL-lに通信システムの運用状況についての情報を提供したり、クライアント端末CL-1~CL-lからの要求や指示に従って、当該通信システムの制御、データの集計、表示データの生成などを行う。
【0020】
クライアント端末CL-1~CL-lは、例えばパーソナルコンピュータなどである。クライアント端末CL-1~CL-lは、オペレータからの指示を受け付けて、管理装置300に指示を与えたり、管理装置300から提供される情報を処理し、モニタなどを通じてオペレータに情報を提示する。
【0021】
図2は、基地局への帯域割り当ての一例を示す図である。実施形態において、A社基地局BSaに帯域Aが割り当てられ、B社基地局BSbに帯域Bが割り当てられることを想定する。帯域Aと帯域Bは、例えばSub6帯において互いに隣接する。
図2(a)に示されるように、帯域AのDL信号(D)と帯域BのDL信号とが同時に送信されると干渉の恐れがある。
図2(b)に示されるように、UL信号(U)においても同様である。実施形態では、干渉を防止するための技術について説明する。
【0022】
図3は、親局100および子局200の一例を示す機能ブロック図である。
図3において、A社基地局BSa、B社基地局BSbが親局100に接続されていることが示されるが、同様に他の基地局も接続されてよい。
【0023】
親局100は、分配器(HYB)11、カプラ(CPL)12、周波数変換部13、検波部(DET)14、アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)15、信号処理部16、デジタル/アナログコンバータ(DAC)17、スイッチ部(SW)18、プロセッサ19、および、基地局インタフェース(IF)20を備える。
【0024】
プロセッサ19は、各デバイスに対する制御やモニタリングを行う。基地局IF20は、RS232CやUSB、Ethernet(登録商標)などのインタフェースにより、基地局BSa、BSb、…、BSmと通信するためのインタフェースである。
【0025】
子局200は、検波部(DET)21を備える信号処理部22、ディジタル/アナログコンバータ(DAC)23、周波数変換部24、送信増幅器(TPA)25、サーキュレータ26、アンテナ27、スイッチ部(SW)28、低雑音増幅器(LNA)29、アナログ/ディジタルコンバータ(ADC)30、および、プロセッサ31を備える。
【0026】
各機能ブロックの動作を、DL信号に関する処理と、UL信号に関する処理とについて説明する。
<親局100のDL処理>
基地局BSからの無線帯域のDL信号は、分配器11およびカプラ12を通過し、周波数変換部13に入力される。カプラ12はDL信号の一部を分岐し、検波部14に入力する。検波部14は、DL信号を検波して、検波出力をプロセッサ19に通知する。
周波数変換部13は、無線受信処理を行い、DL信号をダウンコンバートしてIF(Intermediate Frequency)帯域に変換する。IF帯域に変換されたDL信号は、ADコンバータ15でアナログからデジタル信号に変換され、信号処理部16に送られる。信号処理部16は、デジタル信号を、親局100-子局200間のTDD通信フォーマットに事業者ごとにマッピングし、各子局へ伝送する。
【0027】
<親局100のUL処理>
信号処理部16は、親局100-子局200間の通信フォーマットに基づいて、RU200からのUL信号のスロットからデジタル信号を抽出する。そして、信号処理部16は、抽出したデジタル信号を子局200ごとに、事業者の単位で合成してDAコンバータ17に送る。DAコンバータ17は、デジタル信号をアナログに変換し、周波数変換部13に送る。周波数変換部13は、アナログ信号をアップコンバートしてUL信号を再生する。UL信号は、カプラ12、スイッチ部18、分配器11を経由して、対応する基地局BSに送信される。途中のカプラ12においてUL信号の一部が分岐され、検波部14に入力される。
ここで、プロセッサ19によりスイッチ部18がオン/オフ制御される。これによりDL/ULの信号ルートは、TDD信号のDLスロットタイミング、ULスロットタイミングに合わせて切り替えられる。
【0028】
<子局200のDL処理>
親局100からのDL信号は、信号処理部22に送られる。信号処理部22は、親局100-子局200間の通信フォーマットに基づいて、DL信号のスロットからデジタル信号を抽出する。このデジタル信号は、DAコンバータ23でアナログ信号に変換されて、周波数変換部24に送られる。周波数変換部24は、アナログ信号をエア区間の送信帯域に合わせてアップコンバートし、DL信号に再生する。このDL信号は送信増幅器25で送信レベルに増幅され、サーキュレータ26を介してアンテナ27から放射される。
【0029】
<子局200のUL処理>
モバイル端末3からの無線帯域のUL信号は、アンテナ27からサーキュレータ26、およびスイッチ部28を介してLNA29へ伝送される。スイッチ部28は、TDD信号におけるDLスロットタイミング、ULスロットタイミングに合わせてDL/ULの信号ルートを切り替えるべく、プロセッサ19によりオン/オフ制御される。
LNA29は、無線帯域のUL信号を増幅して周波数変換部24に送る。周波数変換部24は、UL信号をIF帯域にダウンコンバートし、ADコンバータ30に送る。ADコンバータ30はアナログのIF信号をデジタル信号に変換し、信号処理部22に送る。信号処理部22は、デジタル信号を、親局100-子局200間のTDD通信フォーマットに事業者ごとにマッピングし、親局100に伝送する。ここで、信号処理部22の検波部21により事業者毎のUL信号が検波され、UL信号のレベルが検出される。
【0030】
ところで、親局100のプロセッサ19は、運用制御部19aと、問い合わせ部19bとを備える。また、子局200のプロセッサ31は、通知部31aを備える。これらは、メモリ(図示せず)にエンベッドに書き込まれたプログラムをプロセッサ19が実行することにより実現される、処理機能である。
【0031】
運用制御部19aは、検波部14の検波出力から、例えば帯域AのDL信号のレベルが既定の閾値以下となった場合に、帯域AのDL信号の消失を検出する。そして運用制御部19aは、帯域AのDL信号の消失を検出した期間において、帯域Bにおける非同期運用を許容する。非同期運用は、帯域B(A)におけるTDDパターンと帯域A(B)におけるTDDパターンとが異なる運用形態である。つまり運用制御部19aは、帯域AのDL信号が消失する前にはA社のTDDパターンに同期していたB社に、帯域AのDL信号が消失した後には、TDDパターンの設定を自由に変更することを許可する。
【0032】
また運用制御部19aは、検波部21の検波出力から、帯域AのUL信号の消失を検出する。そして運用制御部19aは、帯域AのUL信号の消失を検出した期間において、帯域Bにおける非同期運用を許容する。つまり運用制御部19aは、帯域AのUL信号が消失する前にはA社のTDDパターンに同期していたB社に、帯域AのDL信号が消失した後には、TDDパターンの設定を自由に変更することを許可する。
【0033】
ここで、運用制御部19aは、子局200からの通知により、帯域AのUL信号の消失を検知する。すなわち子局200の通知部31aは、検波部21の出力から、例えば帯域AのUL信号のレベルが既定の閾値以下となった場合に、帯域Aのアップリンク信号の消失を検出したことを親局100に通知する。
【0034】
また、運用制御部19aは、非同期運用を許容するか否かを基地局BSに問い合わせたうえで決定する。すなわち問い合わせ部19bは、帯域AのDL信号の消失を検知すると、そのことをB社基地局BSbに通知して応答を受信する。運用制御部19aは、非同期運用を許容するか否かを、つまり運用形態の切り替えの可否を、この応答の結果に基づいて決定する。
【0035】
また、問い合わせ部19bは、帯域AのUL信号の消失を検知すると、そのことをB社基地局BSbに通知して応答を受信する。運用制御部19aは、非同期運用を許容するか否かを、つまり運用形態の切り替えの可否を、この応答の結果に基づいて決定する。
【0036】
図4は、同期運用でのTDDパターンの一例を示す図である。同期運用において、A社基地局BSaに係わるフレームフォーマットと、B社基地局BSbに係わるフレームフォーマットは互いに同じである。
図4に示されるTDDパターンを、以下の説明ではTDDパターン1と称する。
子局200のスイッチ部28は、ULスロットに同期してONされ、DLスロットではOFFされる。スイッチ部28の制御を行うことで、DL区間中のアイソレーションを確保し、アップリンク信号の処理系への影響を軽減することができる。
【0037】
図5は、DLスロット/ULスロットにおけるスイッチの状態を説明するための図である。
図5(a)に示されるように、フレーム#0ではA社、B社ともにDL区間である。この区間において、親局100のスイッチ部18a,18bと、子局200のスイッチ部28はいずれもOFFされる。これによりDL信号が通過でき、UL信号は通過できないようになる。
【0038】
一方、
図5(b)に示されるように、フレーム#2ではA社、B社ともにUL区間である。この区間において、親局100のスイッチ部18a,18bと、子局200のスイッチ部28はいずれもONされる。これによりUL信号が通過でき、DL信号は通過できないようになる。
【0039】
ところで、スイッチ部18a,18b,28のOFFからONへの切り替えは、フレーム#1のガードピリオド(DLとULの切り替え時間)において実行することが決められている。このことは、事業者共用装置においては、複数の事業者間で同期が保たれていることが前提になることを意味する。つまり既存の技術においては、一般に、非同期運用が困難であった。
【0040】
そこで、非同期運用を実現可能とする技術について以下に説明する。
(作用)
図6および
図7は、親局100の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6において、親局100は、ステップS1~ステップS3のループにおいて、何れかの基地局からのDL信号の消失(ステップS1)、またはいずれかのUEからのUL信号の消失(ステップS2)をモニタする。DL信号の消失、およびUL信号の消失のいずれも検知しない限りにおいて、親局100は、TDDパターンを基地局間で同期させる、同期運用を維持する(ステップS3)。DL信号の消失が検知されたか(ステップS1でYes)か、UL信号の消失が検知されると(ステップS2でYes)、処理手順は運用切り替え(ステップS4)に移行し、
図7のステップS41にジャンプする。
【0041】
図7において、親局100は、非同期モードへの切り替えの可否を、関係する基地局に問い合わせる(ステップS41)。例えばA社のDL信号の消失を検知すると、親局100はB社基地局BSbに基地局インタフェース20経由でそのことを通知するとともに、非同期運用への切り替えの可否を問い合わせる。この問い合わせへの応答が、許可しない(ステップS42でNo)であれば、処理手順は呼び出し元にRETURNし、
図6のステップS1からのループに戻る。
【0042】
問い合わせに対し許可応答(OK)を受信すると(ステップS42でYes)、親局100は、当該基地局とさらに制御信号を授受して、TDDパターンを変更する(ステップS43)。ここでは、例えば、上り帯域を多く確保したいというUEからの要望に応じてULスロットを増加ささせるように、TDDパターンが変更される。この運用は、消失したDL信号が再開するか(ステップS44でYes)、または消失したUL信号が再開する(ステップS45でYes)まで継続される。
消失したDL信号が再開、または消失したUL信号が再開すると、親局100は同期運用に戻す処理を行い、処理手運は
図6のステップS1からのループに戻る。
【0043】
図8は、変更されたTDDパターンの一例を示す図である。
図8に示されるように、B社基地局BSaは、A社基地局BSaに係わるTDDパターン(TDDパターン1)とは全く異なるに係わるTDDパターン(TDDパターン2とする)を設定することが可能になる。
【0044】
<DL信号が消失した場合のシーケンスについて>
図9は、DL信号が消失した場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図9の最初の設定では、親局100はTDDパターン1の同期運用モードで運用されているとする。このとき、A社基地局BSaはモバイル端末(UE)3aとTDDパターン1で通信し、B社基地局BSbはモバイル端末(UE)3bとTDDパターン1で通信している。
【0045】
この状態から、A社基地局BSaからの入力信号(DL)が無くなったとする。そうすると親局100は、検波部14の出力から、A社のDL信号の消失を検知(A社停波確認)する。そして親局100は、TDDパターン変更通知(A社停止)をB社基地局BSbに送信し、A社からの入力信号が無くなったことを通知する。この通知を受けたB社基地局BSbは、TDDパターンの変更が可能か否かを確認し、結果(Yes/No)を含む応答を親局100に返信する。親局100とB社基地局BSbとのメッセージの授受は、基地局インタフェース20を経由して行われる。
【0046】
TDDパターンの変更が可能であれば、B社基地局BSbは変更可能(Yes)応答を返信し、これを受けた親局100は、帯域BにおけるTDDパターンを、例えば
図8のTDDパターン2に変更する。これにより、B社基地局BSbとB社モバイル端末3bは、親局100を介して、非同期のTDDパターンである(TDDパターン2)で運用することが可能になる。
【0047】
図10は、帯域AのDL信号が消失したことを示す図である。
図10(a)に示されるように、スロット#0(
図8)におけるA社基地局BSaからの入力信号(DL)が無くなると、
図9のシーケンスを経て非同期運用に至る。この状態であっても、
図10(b)に示されるように、スロット#2、#3のアップリンク信号は、子局200から親局100にまで到達している。ここで、TDDパターンの変更は、親局100のスイッチ部18a、18b、および子局200のスイッチ部28のOFF/ON切替タイミングを変更することで実現される。
【0048】
図9に戻って説明を続ける。非同期運用モードにおいて、A社基地局BSaがTDDパターン1での送信を再開すると、親局100の検波部14が、A社基地局BSaからの入力信号(DL)を検出する。そうすると親局100は、ただちに同期運用モードに復帰し、B社のTDDパターンをTDDパターン1に戻す。その際、親局100は、TDDパターン変更通知(A社再開)をB社基地局BSbに送信し、A社からの入力信号が再開したことを通知する。この通知を受けたB社基地局BSbは、応答を返信し、TDDパターン1による同期運用を再開する。ここでも、TDDパターン1への変更は、スイッチ部18a,18b,28のOFF/ON切替タイミングを変更することで実現される。
【0049】
<UL信号が消失した場合のシーケンスについて>
図11は、UL信号が消失した場合の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図9と同様に、親局100はTDDパターン1の同期運用モードで運用され、A社基地局BSaはモバイル端末(UE)3aとTDDパターン1で通信し、B社基地局BSbはモバイル端末(UE)3bとTDDパターン1で通信しているとする。
【0050】
この状態から、A社モバイル端末3aからの入力信号(UL)が無くなったとする。そうすると子局200は、検波部21の出力から、A社のUL信号の消失を検知(A社UL信号なし)する。さらに子局200は、A社からのUL信号が無くなったことを、親局100にUL状態通知(A社無し)で通知する。
【0051】
これを受けた親局100は、TDDパターン変更通知(A社UL信号無し)をB社基地局BSbに送信し、A社モバイル端末3aからのUL信号が無くなったことを通知する。この通知を受けたB社基地局BSbは、TDDパターンの変更が可能か否かを確認し、結果(Yes/No)を含む応答を親局100に返信する。親局100とB社基地局BSbとのメッセージの授受は、基地局インタフェース20を経由して行われる。
【0052】
TDDパターンの変更が可能であれば、B社基地局BSbは変更可能(Yes)応答を返信し、これを受けた親局100は、帯域BにおけるTDDパターンを例えばTDDパターン2に変更する。これにより、B社基地局BSbとB社モバイル端末3bは、親局100を介して、非同期のTDDパターンである(TDDパターン2)で運用することが可能になる。
【0053】
図12は、帯域AのUL信号が消失したことを示す図である。スロット#2(
図8)におけるA社モバイル端末3aからの入力信号(UL)が無くなると、
図11のシーケンスを経て非同期運用に至る。スロット#2のアップリンク信号は、B社モバイル端末3bから子局200、親局100を経てB社基地局BSbにまで到達している。ここでも、TDDパターンの変更は、親局100のスイッチ部18a、18b、および子局200のスイッチ部28のOFF/ON切替タイミングを変更することで実現される。
【0054】
図11に戻って説明を続ける。非同期運用モードにおいて、A社モバイル端末3aがUL信号の送信を再開すると、子局200の検波部21が、A社モバイル端末3aからの入力信号(UL)を検出する。そうすると子局200は、A社からのUL通信が再開したことをUL状態通知(A社再開)で親局100に通知する。そうすると親局100は、ただちに同期運用モードに復帰し、B社のTDDパターンをTDDパターン1に戻す。その際、親局100は、TDDパターン変更通知(A社再開)をB社基地局BSbに送信し、A社からの入力信号が再開したことを通知する。この通知を受けたB社基地局BSbは、応答を返信し、TDDパターン1による同期運用を再開する。ここでも、TDDパターンの変更は、親局100のスイッチ部18a、18b、および子局200のスイッチ部28のOFF/ON切替タイミングを変更することで実現される。
【0055】
以上述べたように実施形態では、基地局BSa,BSbからのDL信号を検出する検波部14を親局100に具備し、基地局BSaからのDL信号が消失した場合には、基地局BSbに係わる帯域Bの信号を、基地局BSaが扱うTDDパターンとは異なるパターンで運用するようにした。
【0056】
また、モバイル端末3からのUL信号を検出する検波部21を子局200に具備し、モバイル端末3aからのUL信号が消失した場合には、そのことを子局200から親局100に通知する。この通知を受けた親局100は、基地局BSbに係わる帯域Bの信号を、基地局BSaが扱うTDDパターンとは異なるパターンで運用するようにした。
【0057】
このように、個別に帯域を割り当てられた事業者のDL信号を検知し、不在であれば、非同期運用への切り替えを許容できるようにした。また、事業者ごとのUL信号を検知し、不在であれば、非同期運用への切り替えを許容できるようにした。このことは、複数の事業者の基地局を収容する、事業者共用装置としての親局であるからこそ実現できる制御である。つまり、事業者ごとの帯域の使用状況を統一的にモニタすることができる、事業者共用装置ならではの機能である。
【0058】
このような機能により、子局200においてアンテナ27が複数の帯域を取り扱う環境下において、帯域間の干渉を防止することができる。そればかりか、非同期運用を可能とすることで、例えばアップリンク帯域を増大させたいというニーズにも柔軟に対応できるようになり、システムの可用性を高めることが可能になる。
【0059】
例えば、準同期/非同期で運用する事業者を、同じ親局100に接続することが可能になる。これにより、例えば、ダウンリンク帯域が重要なサービスを展開する事業者と、アップリンク帯域が重要なサービスを展開する事業者とを、同じ親局100に収容することができる。従って、事業者ごとにフレキシブルな通信サービスを提供することができるようになる。
【0060】
さらに、ダウンリンク信号に関しては、親局100で他の事業者の信号状況を把握することができるので、状況に応じて、他の事業者に影響を与えずに自らのTDDパターンを選択することが可能になる。つまり同じ系列で基地局を運用する親局は、他の系列に属する基地局に影響を与えることなく、自らのTDDパターンを切り替えることが可能になる。
【0061】
ミリ波帯(28.2~28.3GHz帯)でのローカル5Gは、他のローカル5Gおよび全国5Gとの間では、現在のところTDD方式の同期運用が前提とされている。実施形態によれば、ローカル5Gによる多様なユースケースを実現することが可能である。
【0062】
これらのことから実施形態によれば、インフラの共同利用に係る制約を解消することができ、これにより運用の自由度を高めた分散アンテナシステム、マスタユニット、リモートユニット、および運用制御方法を提供することが可能になる。
【0063】
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではない。例えば、伝送容量が十分であれば、親局-子局間を接続するリンクは光ファイバに限る必要は無い。また、基地局-親局間を接続するリンクは同軸ケーブルに限定する必要は無い。
【0064】
また、例えば実施形態では、A社に係わるダウンリンク信号の消失、アップリンク信号の消失に際してB社のTDDパターンを変更することを説明したが、A社とB社とを入れ替えても同様の議論が成り立つ。もちろん、実施形態の親局(事業者共用装置)は、3社以上の複数の事業者を収容することも可能であり、同様に議論することができる。また、実施形態では非同期運用に関して議論したが、準同期運用の場合は、例えば分散アンテナシステムの出力を落とすことなどで同様に対処することが可能である。
【0065】
さらに、運営主体の異なる分散アンテナシステム同士で情報を授受し合うことにより、実施形態の技術を適用することが可能である。
図13は、異なる親局に属する基地局間で同期/非同期運用の切り替えを行うことについて説明するためのブロック図である。
図13において、A社基地局BSaは親局110に接続され、B社基地局BSbは親局120に接続されているとする。このような形態では、親局110に、親局120と通信するための親局インタフェース(MU IF)111を備え、親局120に、親局120と通信するための親局インタフェース121を備え、互いで検知したDL信号の消失、UL信号の消失を通知し合うようにすればよい。このように、親局間で情報を授受するインタフェース111,121を備えることで、異なる親局に収容されている基地局との関係でも上記と同様のシーケンスを実行することが可能である。
【0066】
さらには、運用形態の切り替えに係わる検知情報や制御信号を管理装置300に集約し、管理装置300が主体となって、TDDパターンの切り替え/復帰を制御することも可能である。
【0067】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
3…モバイル端末、11…分配器、12…カプラ、13…周波数変換部、14…検波部、15…アナログ/ディジタルコンバータ、16…信号処理部、17…デジタル/アナログコンバータ、18…スイッチ部、18a…スイッチ部、18b…スイッチ部、19…プロセッサ、19a…運用制御部、19b…問い合わせ部、20…基地局インタフェース、21…検波部、22…信号処理部、23…ディジタル/アナログコンバータ、24…周波数変換部、25…送信増幅器、26…サーキュレータ、27…アンテナ、28…スイッチ部、29…低雑音増幅器、30…アナログ/ディジタルコンバータ、31…プロセッサ、31a…通知部、100…親局、101…基地局接続部、102…子局接続部、200…子局、200-1~200-n…子局、300…管理装置、CL-1~CL-l…クライアント端末。