(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140725
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】ポイント付与システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/24 20120101AFI20230928BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20230928BHJP
【FI】
G06Q20/24
G06Q30/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046708
(22)【出願日】2022-03-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月22日に、ウェブサイト(https://www.smbc-card.com/company/news/news0001643.jsp)で公開 ほか3件
(71)【出願人】
【識別番号】594103301
【氏名又は名称】三井住友カード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡津 卓也
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L055AA52
(57)【要約】
【課題】従来よりも家族として登録するメリットのあるクレジットカードのポイント付与システムおよび方法を提供する。
【解決手段】一態様によるクレジットカードのポイント付与システムは、クレジットカードの利用データを受信する受信手段と、利用データに基づいて、クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定手段と、利用者に対して、クレジットカードの利用に応じたポイントであって、家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与手段とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードのポイント付与システムであって、
クレジットカードの利用データを受信する受信手段と、
前記利用データに基づいて、前記クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定手段と、
前記利用者に対して、前記クレジットカードの利用に応じたポイントであって、前記家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与手段と
を備えたポイント付与システム。
【請求項2】
前記クレジットカードの主会員に対する従会員として、家族登録の申請を受け付ける申請受付手段と、
前記従会員に対して前記家族登録の承諾を得るための招待メールを配信する配信手段と、
前記従会員から前記家族登録の承諾を受け付ける承諾受付手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のポイント付与システム。
【請求項3】
前記付与手段は、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員が存在する場合に、前記割増還元率を適用したポイントを付与することを特徴とする請求項1または2に記載のポイント付与システム。
【請求項4】
前記特定手段は、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員の数をカウントし、
前記付与手段は、前記家族登録会員の数に応じてアップさせた割増還元率を適用したポイントを付与することを特徴とする、請求項1または2に記載のポイント付与システム。
【請求項5】
前記特定手段は、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員の数をカウントし、
前記付与手段は、前記クレジットカードが対象店舗で利用された場合に、前記対象店舗の利用に対する割増還元率に加えて、前記家族登録会員の数に応じてアップさせた割増還元率を適用したポイントを付与することを特徴とする、請求項1または2に記載のポイント付与システム。
【請求項6】
前記割増還元率は、所定の還元率を超えない範囲で設定される、請求項1から5のいずれか1項に記載のポイント付与システム。
【請求項7】
前記付与手段は、前記クレジットカードのタイプに応じて異なる還元率のポイントを付与することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のポイント付与システム。
【請求項8】
クレジットカードのポイント付与システムによって実行される方法であって、
クレジットカードの利用データを受信する受信ステップと、
前記利用データに基づいて、前記クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定ステップと、
前記利用者に対して、前記クレジットカードの利用に応じたポイントであって、前記家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与ステップと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クレジットカードのポイント付与システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クレジットカードの利用者に対して、利用金額に応じたポイントを付与することが行われている。付与されたポイントは、クレジットカード会社が提供する商品やサービスと交換することができる。また、クレジットカードには、本会員の家族として登録された家族会員に対して発行される家族カードと呼ばれるものがあり、クレジットカードの利用機会を増やすのに一役買っている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した家族カードの支払口座には、本会員と同じ支払口座が使用され、ポイントは本会員に対して付与される。また、家族カードの特典には、例えば年会費の優遇があるが、年会費無料のクレジットカードが増えている昨今では訴求力も弱く、家族カードのメリットは少なくなってきている。
【0005】
本開示は、このような問題に鑑みてなされたものであり、従来よりも家族として登録するメリットのあるクレジットカードのポイント付与システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によるクレジットカードのポイント付与システムは、クレジットカードの利用データを受信する受信手段と、前記利用データに基づいて、前記クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定手段と、前記利用者に対して、前記クレジットカードの利用に応じたポイントであって、前記家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与手段とを備える。
【0007】
また、本開示の一態様によるクレジットカードのポイント付与システムによって実行される方法は、クレジットカードの利用データを受信する受信ステップと、前記利用データに基づいて、前記クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定ステップと、前記利用者に対して、前記クレジットカードの利用に応じたポイントであって、前記家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与ステップとを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、従来よりも家族として登録するメリットのあるクレジットカードのポイント付与システムおよび方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係るクレジットカードシステムの概略構成図である。
【
図2】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係るクレジットカードシステムの機能構成例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る家族登録方法のフローチャートである。
【
図5】一実施形態に係るポイント付与方法のフローチャートである。
【
図6】一実施形態に係る別のポイント付与方法のフローチャートである。
【
図7】一実施形態に係る家族登録申請画面の例を示す図である。
【
図8】一実施形態に係る招待メールの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して、本開示の実施形態について詳細に説明する。本明細書及び添付の図面を通して同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
(システム構成例)
図1は、一実施形態に係るクレジットカードシステムの概略構成図である。クレジットカードシステム101は、クレジットカードの決済端末102とネットワーク103を介して通信可能に接続されている。決済端末102は、店舗に設置された端末であって、クレジットカードリーダを備え、利用者のクレジットカードを読み取り、利用データをクレジットカードシステム101に送信する。ネットワーク103は、外部からのアクセスが制限される専用回線などのセキュアなネットワークとすることができる。
【0012】
また、クレジットカードシステム101は、ユーザ端末104とインターネットなどのネットワーク105を介して通信可能に接続されている。ユーザ端末104は、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末、またはPC(Personal Computer)などのコンピュータとすることができ、ウェブブラウザ、電子メールソフト、またはその他のアプリケーションを備える。ネットワーク103、105は、LAN(Local Area Network)およびWAN(Wide Area Network)を含む有線または無線ネットワークを含んでよい。
【0013】
クレジットカードシステム101は、1つまたは複数のサーバコンピュータによって構成され、本実施形態に係る各種処理を行う。クレジットカードシステム101は、クレジットカードのポイント付与システムとも称する。なお、決済端末102およびユーザ端末104の数は、図示された数に限定されるものではない。
【0014】
(コンピュータのハードウェア構成)
図2は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成例を示す。コンピュータ200は、クレジットカードシステム101、決済端末102、およびユーザ端末104を構成することができる。
【0015】
本実施形態におけるコンピュータ200は、プロセッサ201と、メモリ202と、記憶装置203と、通信インターフェース(I/F)205と、入力装置206と、出力装置207とを備え、これらはバス210を介して通信可能に接続されている。
【0016】
プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit)であって、バス210を介して接続された各構成要素を制御し、データを処理する。また、プロセッサ201は、メモリ202または記憶装置203に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、本実施形態に係る各種処理を実行する。
【0017】
メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリとすることができ、本実施形態に係る各種処理を実行するためのプログラム及びデータを記憶する。RAMは、ワークメモリとして動作し、プロセッサ201が読み出したプログラムをロードすることができる。
【0018】
記憶装置203は、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)などの大容量記憶装置とすることができ、本実施形態に係る各種処理を実行するためのプログラム及びデータを記憶する。
【0019】
通信インターフェース(I/F)205は、有線または無線ネットワークに接続し、データを送受信するためのインターフェースであって、他のコンピュータとの通信を可能にする。
【0020】
入力装置206は、キーボード、マウス、出力装置207を兼ねるタッチパネルディスプレイなどとすることができる。
【0021】
出力装置207は、液晶ディスプレイや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどとすることができる。
【0022】
尚、コンピュータのハードウェア構成は上述した構成例に限定されるものではなく、その他の要素を含んでよい。
【0023】
(機能構成)
図3は、一実施形態に係るクレジットカードシステムの機能構成例を示す図である。クレジットカードシステム300は、家族登録申請受付部301、招待メール配信部303、家族登録承諾受付部305、登録内容照会部307、家族マスタ309、利用データ受信部311、家族登録会員特定部313、ポイント付与部315を含む。これらの機能部は、コンピュータ200のプロセッサ201がメモリ202または記憶装置203に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実装され得る。なお、本明細書では、特に本実施形態に関する機能部について説明するが、クレジットカードシステム300はその他の機能部も含み得る。
【0024】
家族登録申請受付部301、招待メール配信部303、および家族登録承諾受付部305は、家族登録を申請する主会員と、主会員から家族登録に招待される従会員とを家族登録会員として関連付けるための機能を提供する。主会員および従会員はそれぞれ、異なる支払口座を有するクレジットカードの本会員である(すなわち、主会員および従会員はいずれも、上述した家族カードの家族会員ではない。)。それぞれの機能について、以下に説明する。
【0025】
家族登録申請受付部301は、家族登録の申請を受け付けるための家族登録申請画面を提供する。クレジットカードシステム300は、家族登録の申請を行うために、まず、主会員が届出済みの自宅電話番号(固定・携帯問わず)から家族登録申請画面に表示されている認証用の電話番号宛に電話をかけるか、あるいは携帯端末のショートメッセージサービスを利用して、クレジットカードシステム300から受信した認証コードを送信することで、主会員の認証を行う。次いで、家族登録のための規約を表示し、主会員の同意を得た後に、従会員の情報を入力するための家族登録申請画面を表示する。
図7に示すように、家族登録申請画面700は、従会員のメールアドレスの入力欄701、および続柄(具体的には、父、母、配偶者、子、孫、兄、姉、弟、妹、祖父、祖母、兄弟姉妹配偶者、子配偶者、および孫配偶者)の入力欄702を含む。入力欄702は、上記続柄をリストから選択して入力することができる。また、図示されていないが、家族登録申請画面700には、複数の従会員の情報を入力する入力欄を設けてもよい。入力が完了すると(すなわち、申し込みボタン703が押下されると)、クレジットカードシステム300は従会員の情報を受信して記憶する。
【0026】
招待メール配信部303は、家族登録申請画面に入力された従会員のメールアドレス宛に、家族登録に招待するための招待メールを配信する。
図8に示すように、招待メール800は、家族登録を行うための家族登録承諾画面のURL801を含む。従会員は、自身のユーザ端末を使用して当該URL801にアクセスし、家族登録承諾画面を表示させる。従会員は、家族登録承諾画面で家族登録の承諾の可否を入力することができる。
【0027】
家族登録承諾受付部305は、家族登録承諾画面での承諾の入力を受け付ける。従会員が家族登録を承諾することで、家族登録が完了する。
【0028】
登録内容照会部307は、主会員に、家族マスタ309に登録された内容を照会するための登録内容照会画面を提供する。
【0029】
家族登録が完了すると、クレジットカードシステム300は、主会員と従会員を関連付けて家族マスタ309に登録する。家族マスタ309は、1人の主会員に対して複数の従会員を関連付けて記憶することができる。
【0030】
利用データ受信部311は、決済端末102からクレジットカードの利用データを受信して記憶する。利用データには、利用者の識別番号(カード番号)、利用金額等が含まれている。
【0031】
家族登録会員特定部313は、クレジットカードの利用データから利用者を特定し、家族マスタ309を用いて利用者に関連付けられた家族登録会員を特定する。
【0032】
ポイント付与部315は、利用者の家族登録会員の有無にしたがい、クレジットカードの利用に応じたポイントを利用者に付与する。具体的には、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用者に家族登録会員が存在しない場合は、通常の還元率に従って利用者にポイントを付与する。一方、ポイント付与部315は、家族登録会員が存在する場合は、通常の還元率よりも高い割増還元率に従って利用者にポイントを付与する。通常の還元率に従って付与されるポイントを通常ポイントとも称し、割増還元率に従って付与されるポイントを割増ポイントとも称する。例えば、通常ポイントの還元率が1%であるとすると、割増ポイントの還元率は2%としてもよい。なお、ポイントの付与は、例えば、不図示のポイント残高テーブルに格納されている利用者のポイント残高データを更新するようにしてもよい。
【0033】
上述したように、本実施形態に係るクレジットカードシステムは、主会員と従会員とを家族登録会員として登録しておき、クレジットカードの利用者の家族登録会員の有無に応じて異なる還元率で、クレジットカードの利用者にポイントを付与することを可能にする。好適には、クレジットカードの利用者に家族登録会員が存在する場合は、当該利用者に割増ポイントを付与することを可能にする。
【0034】
尚、クレジットカードシステム300の機能構成は、上述した機能構成に限定されるものではなく、他の構成要素を含んでもよい。
【0035】
(家族登録方法)
図4は、一実施形態に係る家族登録方法のフローチャート400を示す。以下に説明する家族登録方法の各ステップは、クレジットカードシステムの各機能部によって実施される。
【0036】
ステップS401において、家族登録申請受付部301は、主会員による家族登録の申請を受け付ける。家族登録の申請は、ユーザ端末104に家族登録申請画面を提供し、表示させることによって行われる。主会員は、家族登録に招待する従会員のメールアドレスおよび続柄を登録する。
【0037】
ステップS403において、招待メール配信部303は、登録された従会員のメールアドレス宛に、家族登録への招待メールを配信する。招待メールには、家族登録を行うための家族登録承諾画面のURLが含まれる。従会員は、自身のユーザ端末104を用いて家族登録承諾画面を表示させ、承諾の可否を入力することができる。
【0038】
ステップS405において、家族登録承諾受付部305は、従会員による家族登録の承諾を受け付ける。家族登録が承諾されると、家族登録を完了させることができる。
【0039】
このようにして、本実施形態に係る家族登録が行われる。次いで、家族登録に基づいて、クレジットカードの利用者にポイントを付与する方法について説明する。
【0040】
(ポイント付与方法)
図5は、一実施形態に係るポイント付与方法のフローチャート500を示す。以下に説明するポイント付与方法の各ステップは、クレジットカードシステムの各機能部によって実施される。
【0041】
ステップS501において、利用データ受信部311は、決済端末102からクレジットカードの利用データを受信する。
【0042】
ステップS503において、家族登録会員特定部313は、クレジットカードの利用データから利用者を特定し、家族マスタ309を用いて利用者に関連付けられた家族登録会員を特定する。
【0043】
ステップS505において、家族登録会員の有無(すなわち、家族登録会員の数が0か1以上か)が判定され、家族登録会員が存在する場合はステップS507に進み、家族登録会員が存在しない場合はステップS509に進む。
【0044】
ステップS509において、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用者に対して、通常の還元率に従ってポイントを付与する。一方、ステップS507では、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用者に対して、通常の還元率よりも高い割増還元率を適用したポイントを付与する。なお、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用データから特定されるクレジットカードのタイプに応じて、異なる還元率のポイントを付与してもよい。
【0045】
このようにして、本実施形態によるポイント付与が行われる。次いで、
図6を参照して上述したポイント付与方法とは別のポイント付与方法について説明する。
【0046】
(別のポイント付与方法)
図6は、一実施形態に係る別のポイント付与方法のフローチャート600を示す。このポイント付与方法では、クレジットカードが対象の店舗で利用された場合に、家族登録会員の数に応じたポイントが付与される。こうすることにより、対象店舗でのクレジットカードの利用を促進し、さらに、家族登録会員を増やすインセンティブを利用者に与えることができる。本ポイント付与方法の各ステップも、クレジットカードシステムの上述した各機能部によって実施され得る。
【0047】
ステップS601において、利用データ受信部311は、決済端末102からクレジットカードの利用データを受信する。
【0048】
ステップS603では、利用データが対象店舗のものであるかどうかが判定される。利用データには、利用者の識別番号や利用金額に加えて、クレジットカードが利用された店舗を特定するための情報も含み得る。利用データが対象店舗のものである場合はステップS607に進み、利用データが対象店舗のものでない場合はステップS605に進む。
【0049】
ステップS605では、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用者に対して、通常の還元率に従ってポイントを付与する。一方、S607では、家族登録会員特定部313が、クレジットカードの利用データから利用者を特定し、家族マスタ309を用いて利用者に関連付けられた家族登録会員を特定する。
【0050】
次いで、ステップS609において、家族登録会員特定部313は、特定された家族登録会員の数をカウントする。
【0051】
ステップS611において、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用者に対して、対象店舗の利用および家族登録会員の数に応じたポイントを付与する。例えば、対象店舗の利用に対する割増還元率に加えて、さらに家族登録会員1人に対して還元率を1%アップさせ、最大で+5%までの割増還元率を適用した割増ポイントを付与する。このように、割増還元率は、所定の還元率を超えない範囲で設定される。なお、本方法においても、ポイント付与部315は、クレジットカードの利用データから特定されるクレジットカードのタイプに応じて、異なる還元率のポイントを付与してもよい。
【0052】
また、本方法では、対象店舗でのクレジットカードの利用に対して家族登録会員の数に応じたポイントを付与したが、対象店舗での利用でない場合でも(すなわち、対象店舗での利用かどうかは判定せずに)、家族登録会員の数に応じたポイントを付与するようにしてもよい。この場合、対象店舗の利用に対する割増還元率は適用されない。また、家族登録会員が0である場合は、通常の還元率が適用されたポイントが付与される。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によると、クレジットカードの本会員同士を家族として登録し、家族登録会員の数に応じたポイントをクレジットカードの利用者に対して付与することを可能にするクレジットカードのポイント付与システムおよび方法を提供することができる。そうすることで、クレジットカードの利用者は家族とつながることで多くのポイント還元を受けることができ、また、クレジットカード会社は家族の囲い込みによる会員の増加、および利用機会の増加を図ることができる。
【符号の説明】
【0054】
300 クレジットカードシステム
301 家族登録申請受付部
303 招待メール配信部
305 家族登録承諾受付部
307 登録内容照会部
309 家族マスタ
311 利用データ受信部
313 家族登録会員特定部
315 ポイント付与部
【手続補正書】
【提出日】2023-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードのポイント付与システムであって、
クレジットカードの利用データを受信する受信手段と、
前記利用データに基づいて、前記クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定手段と、
前記利用者に対して、前記クレジットカードの利用に応じたポイントを付与する付与手段であって、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員が存在しない場合は、通常の還元率に従ってポイントを付与し、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員が存在する場合は、前記家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与手段と
を備えたポイント付与システム。
【請求項2】
前記クレジットカードの主会員に対する従会員として、家族登録の申請を受け付ける申請受付手段と、
前記従会員に対して前記家族登録の承諾を得るための招待メールを配信する配信手段と、
前記従会員から前記家族登録の承諾を受け付ける承諾受付手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のポイント付与システム。
【請求項3】
前記特定手段は、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員の数をカウントし、
前記付与手段は、前記家族登録会員の数に応じてアップさせた割増還元率を適用したポイントを付与することを特徴とする、請求項1または2に記載のポイント付与システム。
【請求項4】
前記特定手段は、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員の数をカウントし、
前記付与手段は、前記クレジットカードが対象店舗で利用された場合に、前記対象店舗の利用に対する割増還元率に加えて、前記家族登録会員の数に応じてアップさせた割増還元率を適用したポイントを付与することを特徴とする、請求項1または2に記載のポイント付与システム。
【請求項5】
前記割増還元率は、所定の還元率を超えない範囲で設定される、請求項1から4のいずれか1項に記載のポイント付与システム。
【請求項6】
前記付与手段は、前記クレジットカードのタイプに応じて異なる還元率のポイントを付与することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のポイント付与システム。
【請求項7】
クレジットカードのポイント付与システムによって実行される方法であって、
クレジットカードの利用データを受信する受信ステップと、
前記利用データに基づいて、前記クレジットカードの利用者の家族として登録された家族登録会員を特定する特定ステップと、
前記利用者に対して、前記クレジットカードの利用に応じたポイントを付与する付与ステップであって、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員が存在しない場合は、通常の還元率に従ってポイントを付与し、前記利用者に対して登録された前記家族登録会員が存在する場合は、前記家族登録会員の数に応じた割増還元率を適用したポイントを付与する付与ステップと
を含む方法。