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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140905
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】レベル調整ユニット
(51)【国際特許分類】
   H03G 3/30 20060101AFI20230928BHJP
   H04N 5/00 20110101ALI20230928BHJP
   H04N 17/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
H03G3/30 E
H04N5/00 101
H04N17/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046964
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000109668
【氏名又は名称】DXアンテナ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塚元 信光
(72)【発明者】
【氏名】山口 一幸
【テーマコード(参考)】
5C061
5J100
【Fターム(参考)】
5C061BB15
5C061BB18
5C061CC03
5J100JA01
5J100LA13
5J100QA02
5J100SA03
(57)【要約】
【課題】本発明は信号のレベルを設定する際の作業性を向上できるレベル調整ユニットを提供する。
【解決手段】ブースター10は、所定の周波数帯域の信号を増幅する増幅部104、105と、設定されるパラメータにより増幅部104、105で増幅する信号のレベルを調整可能なレベル調整部104、106と、レベルチェッカ―20に接続されるインタフェース108と、を有し、レベルチェッカ―20は、ブースター10から出力された信号のレベルを測定する測定部201と、レベル調整部103、105にパラメータを設定する設定部202と、を有し、設定部202は、測定部201で測定された信号のレベルに基づいて増幅部104、105で増幅する信号のレベルが所定値になるようにパラメータを決定し、インタフェース108を介してパラメータをレベル調整部103、105に送出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された所定の周波数帯の信号のレベルを増幅して出力するブースターと、
前記ブースターから出力された信号のレベルを測定するレベルチェッカ―と、を備え、
前記ブースターは、
所定の周波数帯域の信号を増幅する増幅部と、
設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号のレベルを調整可能なレベル調整部と、
前記レベルチェッカ―に接続されるインタフェースと、を有し、
前記レベルチェッカ―は、
前記ブースターから出力された信号のレベルを測定する測定部と、
前記レベル調整部にパラメータを設定する設定部と、を有し、
前記設定部は、前記測定部で測定された信号のレベルに基づいて、前記増幅部で増幅する信号のレベルが所定値になるようにパラメータを決定し、前記インタフェースを介してパラメータを前記レベル調整部に送出することを特徴とするレベル調整ユニット。
【請求項2】
前記レベル調整部は、
設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号の入力レベルを調整可能な入力レベル調整部と、
設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号の出力レベルを調整可能な出力レベル調整部と、を有し、
前記設定部は、前記測定部で測定された信号のレベルに基づいて、前記入力レベル調整部に送出するパラメータと前記出力レベル調整部に送出するパラメータとの比率を決定することを特徴とする請求項1に記載のレベル調整ユニット。
【請求項3】
前記レベルチェッカ―は、
前記測定部で測定された信号のレベル又は前記設定部で決定したパラメータを記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレベル調整ユニット。
【請求項4】
前記インタフェースは、無線インタフェースであることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載のレベル調整ユニット。
【請求項5】
前記インタフェースは、前記増幅部の出力側に接続されて分岐する回路を介して設定部に接続されることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載のレベル調整ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号のレベルを調整するレベル調整ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のレベル調整ユニットは、ブースターを有する。ブースターは、入力された所定の周波数帯の信号のレベルを増幅して出力する。ブースターは、例えば、ブースターに設けられたゲイン調整ボリュームや減衰量切換スイッチを操作して、信号のレベルが調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-4357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のレベル調整ユニットにおいて、作業者が、ブースターから出力された信号のレベルを測定器で確認しながら、手動で信号のレベルを調整する。このため、信号のレベルを調整する際の作業性が低い問題があった。
【0005】
本発明は、信号のレベルを調整する際の作業性を向上できるレベル調整ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明のレベル調整ユニットは、入力された所定の周波数帯の信号のレベルを増幅して出力するブースターと、前記ブースターから出力された信号のレベルを測定するレベルチェッカ―と、を備え、前記ブースターは、所定の周波数帯域の信号を増幅する増幅部と、設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号のレベルを調整可能なレベル調整部と、前記レベルチェッカ―に接続されるインタフェースと、を有し、前記レベルチェッカ―は、前記ブースターから出力された信号のレベルを測定する測定部と、前記レベル調整部にパラメータを設定する設定部と、を有し、前記設定部は、前記測定部で測定された信号のレベルに基づいて前記増幅部で増幅する信号のレベルが所定値になるようにパラメータを決定し、前記インタフェースを介してパラメータを前記レベル調整部に送出することを特徴としている。
【0007】
また、本発明のレベル調整ユニットは、上記構成において、前記レベル調整部は、設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号の入力レベルを調整可能な入力レベル調整部と、設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号の出力レベルを調整可能な出力レベル調整部と、を有し、前記設定部は、前記測定部で測定された信号のレベルに基づいて、前記入力レベル調整部に送出するパラメータと前記出力レベル調整部に送出するパラメータとの比率を決定することを特徴としている。
【0008】
また、本発明のレベル調整ユニットは、上記構成において、前記レベルチェッカ―は、前記測定部で測定された信号のレベル又は前記設定部で決定したパラメータを記憶する記憶部を有することを特徴としている。
【0009】
また、本発明のレベル調整ユニットは、上記構成において、前記インタフェースは、無線インタフェースであることを特徴としている。
【0010】
また、本発明のレベル調整ユニットは、上記構成において、前記インタフェースは、前記増幅部の出力側に接続されて分岐する回路を介して設定部に接続されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、レベルチェッカ―が、測定した信号のレベルに基づいてパラメータを決定し、インタフェースを介してパラメータをブースターのレベル調整部に送出する。レベル調整部は、パラメータにより増幅部で増幅する信号のレベルを調整する。これにより、信号のレベルを調整する際の作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るレベル調整ユニットの構成を示すブロック図
図2】本発明の第2実施形態に係るレベル調整ユニットの構成を示すブロック図
図3】本発明の第1実施形態に係るレベル調整ユニットの変形例の構成を示すブロック図
図4】本発明の第2実施形態に係るレベル調整ユニットの変形例の構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は第1実施形態に係るレベル調整ユニット1の構成を示すブロック図である。
【0014】
レベル調整ユニット1は、ブースター10と、レベルチェッカ―20と、を備える。ブースター10は、入力された所定の周波数帯の信号のレベルを増幅して出力する。所定の周波数帯の信号とは、例えば、ケーブルテレビ用のCATV信号の下り信号、CATV信号の上り信号又はBS・CSアンテナから入力されるBS・CS-IF信号等がある。
【0015】
レベルチェッカ―20は、ブースター10から出力された信号のレベルを測定する。レベルチェッカ―20は、携帯端末であり、ブースター10と、レベルチェッカ―20とは、切り離してそれぞれ使用可能である。
【0016】
ブースター10は、端子101、102と、入力レベル調整部103と、出力レベル調整部105と、増幅部104、106と、変換部107と、インタフェース108と、を有する。
【0017】
入力レベル調整部103は、端子101に接続され、増幅部106は端子102に接続される。入力レベル調整部103と、増幅部104と、出力レベル調整部105と、増幅部106とは、直列に接続されている。
【0018】
端子101は、ブースター10の入力端子であり、例えば、CATV下り信号又はBS・CS-IF信号が入力される。端子102は、ブースター10の出力端子であり、例えば、増幅されたCATV下り信号又はBS・CS-IF信号が出力される。なお、CATV上り信号を端子101から入力して端子102から出力させてもよい。
【0019】
増幅部104、106は、所定の周波数帯域の信号を増幅する。入力レベル調整部103は、設定されるパラメータにより増幅部104で増幅する信号の入力レベルを調整可能である。出力レベル調整部105は、設定されるパラメータにより増幅部106で増幅する信号の出力レベルを調整可能である。増幅部104及び増幅部106で増幅する信号の出力レベルを調整することにより、端子102から出力される信号の出力レベルを調整することができる。
【0020】
また、入力レベル調整部103のパラメータと出力レベル調整部105のパラメータとの比率を調整することにより、端子101から入力される信号のうち良質な信号を確保して出力端子102から出力できる。入力レベル調整部103のパラメータと出力レベル調整部105のパラメータとの比率のパターンは、後述するレベルチェッカ―20の記憶部203に予め記憶されている。
【0021】
変換部107は、レベルチェッカ―20から送出されたパラメータを入力レベル調整部103及び出力レベル調整部105を制御する制御信号に変換する。なお、本実施形態では、変換部107でパラメータを制御信号に変換したが、変換部107を省いて、後述する設定部202でパラメータを制御信号に変換してもよい。
【0022】
インタフェース108は、レベルチェッカ―20の設定部202に接続される。本実施形態では、インタフェース108とレベルチェッカ―20とはケーブルで有線接続される。なお、インタフェース108を無線インタフェースとすることにより、ブースター10とレベルチェッカ―20とを無線接続することができる。これにより、インタフェース108とレベルチェッカ―20とを容易に接続でき、作業性が向上する。
【0023】
レベルチェッカ―20は、測定部201と、設定部202と、記憶部203と、を有する。測定部201は、端子102に接続され、ブースター10から出力された信号のレベルを測定する。測定部201で測定された信号のレベルは設定部202及び記憶部203に送出される。
【0024】
設定部202は、入力レベル調整部103及び出力レベル調整部105にパラメータを設定する。具体的には、設定部202は、測定部201で測定された信号のレベルに基づいて増幅部104、106で増幅する信号のレベルが所定値になるようにパラメータを決定する。設定部202は、インタフェース108及び変換部107を介してパラメータを入力レベル調整部103及び出力レベル調整部105に送出する。入力レベル調整部103及び出力レベル調整部105は、パラメータにより増幅部104、106で増幅する信号のレベルを調整する。これにより、所定レベルに調整された信号が端子102から出力される。従って、信号のレベルを調整する際の作業性が向上する。
【0025】
なお、レベル調整ユニット1は、複数のブースター10と一つのレベルチェッカ―20とで構成されてもよい。複数のブースター10に対して一個のレベルチェッカ―20で信号のレベルを調整できる。このため、ブースター10に設定部202及び測定部201を設けず、レベルチェッカ―20に設定部202及び測定部201を設けることにより、レベル調整ユニット1の製造コストを削減できる。これにより、例えば、ビルや集合住宅に設置された複数のブースター10を一個のレベルチェッカ―20で調整することができる。
【0026】
記憶部203は、測定部201で測定された信号のレベル及び設定部202で決定したパラメータを記憶する。これにより、ブースター10が故障した場合に、記憶部203に記憶されたパラメータを用いて信号のレベルを調整できる。従って、ブースター10の交換作業性が向上する。
【0027】
本実施形態によれば、設定部202は、インタフェース108を介してパラメータを入力レベル調整部103及び出力レベル調整部105に送出する。入力レベル調整部103及び出力レベル調整部105は、パラメータにより増幅部104、106で増幅する信号のレベルを調整する。これにより、所定レベルに調整された信号が端子102から出力される。従って、信号のレベルを調整する際の作業性を向上できる。また、レベル調整ユニット1を、複数のブースター10と一つのレベルチェッカ―20とで構成することにより、一個のレベルチェッカ―20で複数のブースター10に対して信号のレベルを調整できる。ことにより、レベル調整ユニット1の製造コストを削減できる。
【0028】
また、設定部202は、測定部201で測定された信号のレベルに基づいて、入力レベル調整部103に送出するパラメータと出力レベル調整部105に送出するパラメータとの比率を決定する。これにより、端子101から入力される信号のうち良質な信号を確保して出力端子102から出力できる。
【0029】
また、レベルチェッカ―20は、測定部201で測定された信号のレベル又は設定部202で決定したパラメータを記憶する記憶部203を有する。これにより、ブースター10が故障した場合に、記憶部203に記憶されたパラメータを用いて信号のレベルを調整できる。従って、ブースター10の交換作業性が向上する。
【0030】
また、インタフェース108は、無線インタフェースであることにより、インタフェース108とレベルチェッカ―20とを容易に接続でき、作業性が向上する。
【0031】
なお、本実施形態では設定部202は、ブースター10のインタフェース108に接続したが、パソコンに接続してもよい。このとき、記憶部203に記憶したパラメータ及び測定した信号レベル及び信号品質のデータをパソコンに送出できる。
【0032】
<第2実施形態>
図2は第2実施形態に係るレベル調整ユニット1の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第2実施形態に係るレベル調整ユニット1は、増幅部106と端子102の間に分岐器110が設けられ、分岐器110から分岐する回路111を介してインタフェース108と設定部202とが接続されている。これにより、測定部201と端子102とを接続することにより、インタフェース108と設定部202とが容易に接続される。回路111は、例えば、基板上に形成された回路パターンから成る。
【0033】
上記実施形態は、本発明の例示にすぎない。実施形態の構成は、本発明の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されてもよい。また、実施形態は、可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。例えば、ブースター10は、増幅部104、106で信号を増幅しているが、パラメータにより、増幅部104、106で信号を通過又は減衰させてもよい。
【0034】
また、ブースター10は、2個の増幅部104、106と、入力レベル調整部103と、出力レベル調整部105とを有するが、入力レベル調整部103及び増幅部104又出力レベル調整部105及び増幅部106の一方を省いてもよい。このとき、ブースター10は、1個の増幅部と1個のレベル調整部とで構成される。
【0035】
また、図3は第1実施形態に係るレベル調整ユニット1の変形例の構成を示すブロック図である。図4は第2実施形態に係るレベル調整ユニット1の変形例の構成を示すブロック図である。ブースター10は、端子113と、分岐器112と、をさらに有してもよい。分岐器112は、入力レベル調整部103と増幅部104との間に設けられ、分岐器112は、端子113に接続される。端子113は、入力モニタ(不図示)の出力端子であり、入力モニタ(不図示)と入力レベル調整部103とが、接続される。
【0036】
これにより、入力モニタで入力レベル及び信号品質を確認しながら、入力レベル調整部103で入力レベルを調整し、出力レベル調整部105で出力レベルを調整できる。従って、精度よく信号のレベルを調整できる。
【符号の説明】
【0037】
1 レベル調整ユニット
10 ブースター
20 レベルチェッカ―
101、102、113 端子
103 入力レベル調整部(レベル調整部)
104、106 増幅部
105 出力レベル調整部(レベル調整部)
107 変換部
108 インタフェース
110、112 分岐器
111 回路
201 測定部
202 設定部
203 記憶部
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-09-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された所定の周波数帯の信号のレベルを増幅して出力するブースターと、
前記ブースターから出力された信号のレベルを測定するレベルチェッカ―と、を備え、
前記ブースターは、
所定の周波数帯域の信号を増幅する増幅部と、
設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号のレベルを調整可能なレベル調整部と、
前記レベルチェッカ―に接続されるインタフェースと、を有し、
前記レベルチェッカ―は、
前記ブースターから出力された信号のレベルを測定する測定部と、
前記レベル調整部にパラメータを設定する設定部と、を有し、
前記設定部は、前記測定部で測定された信号のレベルに基づいて、前記増幅部で増幅する信号のレベルが所定値になるようにパラメータを決定し、前記インタフェースを介してパラメータを前記レベル調整部に送出し、
前記レベル調整部は、
設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号の入力レベルを調整可能な入力レベル調整部と、
設定されるパラメータにより前記増幅部で増幅する信号の出力レベルを調整可能な出力レベル調整部と、を有し、
前記設定部は、前記測定部で測定された信号のレベルに基づいて、前記入力レベル調整部に送出するパラメータと前記出力レベル調整部に送出するパラメータとの比率を決定することを特徴とするレベル調整ユニット。
【請求項2】
前記レベルチェッカ―は、
前記測定部で測定された信号のレベル又は前記設定部で決定したパラメータを記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項1に記載のレベル調整ユニット。
【請求項3】
前記インタフェースは、無線インタフェースであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレベル調整ユニット。
【請求項4】
前記インタフェースは、前記増幅部の出力側に接続されて分岐する回路を介して設定部に接続されることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載のレベル調整ユニット。