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特開2023-140946表示装置、表示システムおよび表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140946
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】表示装置、表示システムおよび表示方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20230928BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20230928BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20230928BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20230928BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20230928BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20230928BHJP
   G06F 30/13 20200101ALI20230928BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/36 520M
G09G5/00 555D
G09G5/00 510H
G09G5/00 550B
G09G5/36 510C
G09G5/36 520P
G09G5/38 A
H04N7/18 U
G06T19/00 600
G06F30/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047034
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 紀行
(72)【発明者】
【氏名】熊倉 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】土方 武
(72)【発明者】
【氏名】望月 綾子
(72)【発明者】
【氏名】末廣 直人
【テーマコード(参考)】
5B050
5B146
5C054
5C182
【Fターム(参考)】
5B050BA08
5B050BA11
5B050DA01
5B050EA07
5B050EA19
5B050FA02
5B146AA04
5B146DA03
5B146DJ11
5B146DJ14
5C054CA04
5C054CA05
5C054CC02
5C054EA01
5C054EA05
5C054EA07
5C054FD03
5C054FE12
5C054FF03
5C054GB01
5C054GB06
5C054GB15
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB08
5C182AB35
5C182AC34
5C182AC39
5C182AC46
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA27
5C182BA29
5C182BA46
5C182BA47
5C182BC25
5C182BC26
5C182CB42
5C182CB44
5C182CB47
5C182CB54
5C182DA64
5C182DA65
(57)【要約】
【課題】建築物が完成する前に、建築物の影の周辺エリアにおける影響を容易に確認させること。
【解決手段】表示装置200は、建築予定の建築物の季節ごとまたは時間ごとの太陽の位置における建築物の影となる影エリア情報を受信可能な通信部250と、建築物の周辺エリアを撮像する撮像部230と、撮像部230の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得部271と、位置情報、姿勢情報及び影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳部272と、建築物の影エリアを建築物の周辺エリアに重畳した画像情報を表示可能な表示部210と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築予定の建築物の季節ごとまたは時間ごとの太陽の位置における前記建築物の影となる影エリア情報を受信可能な通信部と、
前記建築物の周辺エリアを撮像する撮像部と、
前記撮像部の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得部と、
前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳部と、
前記建築物の前記影エリアを前記建築物の周辺エリアに重畳した前記画像情報を表示可能な表示部と、
を備える、表示装置。
【請求項2】
前記季節または前記時間の情報を入力可能な入力部をさらに備え、
前記重畳部は、前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、入力された前記季節または前記時間の情報に応じた前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記建築物の完成前後の前記影エリアを前記建築物の周辺エリアの前記画像情報に重畳する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
情報提供装置と、表示装置と、を備える表示システムであって、
前記情報提供装置は、
建築予定の建築物及び前記建築物の周辺の図面情報に基づいて、季節ごと及び時間ごとの太陽の位置における前記建築物の影となる影エリア情報を算出する算出部と、
前記影エリア情報を前記表示装置に送信する送信部と、
を備え、
前記表示装置は、
前記影エリア情報を前記情報提供装置から受信可能な通信部と、
前記建築物の周辺エリアを撮像する撮像部と、
前記撮像部の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得部と、
前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳部と、
前記建築物の影を前記建築物の周辺エリアに重畳した前記画像情報を表示可能な表示部と、
を備える、表示システム。
【請求項5】
通信部と撮像部と表示部とを備える表示装置が実行する表示方法であって、
建築予定の建築物の季節ごとまたは時間ごとの太陽の位置における前記建築物の影となる影エリア情報を前記通信部によって受信する受信ステップと、
前記建築物の周辺エリアを前記撮像部によって撮像する撮像ステップと、
前記撮像部の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得ステップと、
前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳ステップと、
前記建築物の前記影エリアを前記建築物の周辺エリアに重畳した前記画像情報を前記表示部に表示する表示ステップと、
を含む、表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示システムおよび表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物を建築する場合、住宅を購入する場合等では、建築物の日照条件を確認するための技術が知られている。例えば、特許文献1には、建築物と日陰のコンピュータグラフィック画像により住宅の日照を評価する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-325321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建築現場の周辺では、建築される建築物の影の影響は、当該建築物が完成しないと把握することが困難である。このため、建築業界では、建築物が完成前であっても、建築物の影の周辺エリアにおける影響を容易に確認させたいとの要望がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、建築物が完成する前に、建築物の影の周辺エリアにおける影響を容易に確認させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る表示装置は、建築予定の建築物の季節ごとまたは時間ごとの太陽の位置における前記建築物の影となる影エリア情報を受信する通信部と、前記建築物の周辺エリアを撮像する撮像部と、前記撮像部の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得部と、前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳部と、前記建築物の前記影エリアを前記建築物の周辺エリアに重畳した前記画像情報を表示可能な表示部と、を備える。
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る表示システムは、情報提供装置と、表示装置と、を備える表示システムであって、前記情報提供装置は、建築予定の建築物及び前記建築物の周辺の図面情報に基づいて、季節ごと及び時間ごとの太陽の位置における前記建築物の影となる影エリア情報を算出する算出部と、前記影エリア情報を前記表示装置に送信する送信部と、を備え、前記表示装置は、前記影エリア情報を前記情報提供装置から受信する受信部と、前記建築物の周辺エリアを撮像する撮像部と、前記撮像部の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得部と、前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳部と、前記建築物の影を前記建築物の周辺エリアに重畳した前記画像情報を表示可能な表示部と、を備える。
【0008】
本発明に係る表示方法は、通信部と撮像部と表示部とを備える表示装置が実行する表示方法であって、建築予定の建築物の季節ごとまたは時間ごとの太陽の位置における前記建築物の影となる影エリア情報を前記通信部によって受信する受信ステップと、前記建築物の周辺エリアを前記撮像部によって撮像する撮像ステップと、前記撮像部の位置情報及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報を取得する取得ステップと、前記位置情報、前記姿勢情報及び前記影エリア情報に基づいて、前記建築物の影エリアを前記撮像部が撮像した画像情報に重畳する重畳ステップと、前記建築物の前記影エリアを前記建築物の周辺エリアに重畳した前記画像情報を前記表示部に表示する表示ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、建築物が完成する前に、建築物の影の周辺エリアにおける影響を容易に確認させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る表示システムの構成例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る情報提供装置が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態に係る表示装置が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、影エリアを重畳した画像情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る表示システムの情報提供装置と表示装置間の処理手順の一例を示すシーケンスである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る表示装置、表示システムおよび表示方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
[実施形態]
(表示システム)
図1を用いて、実施形態に係る表示システムの一例について説明する。図1は、実施形態に係る表示システムの構成例を示す図である。図1に示すように、表示システム10は、表示装置200が建築予定の建築物1000の周辺エリア2000を撮像した画像情報を取得し、建築物1000の影情報を当該画像情報に重畳させて表示可能なシステムである。実施形態に係る建築物1000は、建築現場に存在していない建築予定物である。例えば、太陽5000は、季節や時間によって位置が変化する。図1に示す一例では、周辺エリア2000は、住宅2100が存在している。建築物1000の影エリア1100は、太陽5000の位置の変化によって移動する。このため、表示システム10は、建築予定の建築物1000の影エリア1100による周辺エリア2000への影響を、表示装置200の表示によって認識させる機能を実現する。
【0013】
表示システム10は、情報提供装置100と、表示装置200と、を備える。情報提供装置100と表示装置200とは、不図示のネットワークを介して相互に通信可能になっている。ネットワークは、例えば、有線または無線のネットワークを含む。
【0014】
情報提供装置100は、建築物1000に関する影エリア1100の影エリア情報等を表示装置200に提供する機能を有する。情報提供装置100は、例えば、サーバ装置、コンピュータ、電子機器等によって実現できる。情報提供装置100は、季節ごと及び時間ごとの影エリア情報を表示装置200に提供する。情報提供装置100は、表示装置200の撮像部の撮像位置、撮像方向及び周辺エリア2000に対する姿勢等の情報に基づいて、季節ごと及び時間ごとの影エリア情報を算出する機能を有する。
【0015】
表示装置200は、建築予定の建築物1000の周辺エリア2000を撮像した画像情報を取得し、建築物1000の影情報を当該画像情報に重畳させて表示する機能を有する。表示装置200は、例えば、実空間の画像に仮想の影情報を重畳させるAR(Augmented Reality)装置である。表示装置200は、例えば、スマートフォン、ヘッドマウントディスプレイ、タブレット端末等で実現できる。表示装置200は、例えば、建築予定地のユーザ3000が所持し、周辺エリア2000の建物、土地等を撮像することで得た画像情報を取得する。ユーザ3000は、例えば、建築物1000の関係者、周辺エリア2000の関係者、不特定の第三者等を含む。不特定の第三者は、例えば、通行人、ソフトウェアの利用者等を含む。表示装置200は、情報提供装置100から受信した建築物1000の影エリア情報と現在位置と撮像した方向及び姿勢とに基づいて、建築物1000の影エリア1100を撮像した画像情報に重畳する。撮像した方向は、例えば、表示装置200が現在位置で撮像した方向を含む。撮像した姿勢は、例えば、表示装置200がうつむく方向のピッチ角、表示装置200が撮像方向を横に振ることが可能なヨー角、表示装置200が傾げる方向のロール角等を含む。表示装置200は、影エリア1100を示す影情報を重畳した画像情報を表示する。これにより、表示装置200は、撮像した画像情報に影情報を重畳させて表示することができるので、建築物1000が完成する前に、日陰の周辺エリア2000の影響を周辺エリア2000の関係者等に気軽に確認させることができる。
【0016】
(情報提供装置)
図2は、実施形態に係る情報提供装置100の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を備える。制御部130は、通信部110、記憶部120等と電気的に接続されている。図2に示す一例では、情報提供装置100の実施形態で必要な構成を記載し、その他の構成を省略している。
【0017】
通信部110は、無線通信を行う無線通信部である。具体的には、通信部110は、表示装置200と通信可能に接続されている。すなわち、情報提供装置100は、通信部110を用いて、情報提供装置100の外部の表示装置200と無線通信を行う。通信部110は、表示装置200等から受信した各種情報を制御部130に供給する。通信部110は、制御部130が指示した情報を送信先に送信する。
【0018】
記憶部120は、各種の情報を記憶する。記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、またはハードディスク、ソリッドステートドライブなどの記憶装置で実現することができる。記憶部120は、プログラム121、図面情報122、影エリア情報123等の各種情報を記憶できる。
【0019】
プログラム121は、情報提供装置100の各種動作に関する処理、情報提供に関する処理等を実現するための機能をそれぞれ提供できる。図面情報122は、建築物1000の図面、建築物1000の位置、建築物1000の周辺の図面等の情報を有する。図面情報122は、例えば、建築物1000の設計図に基づく建築物1000の立体構造を識別可能な情報を有する。図面情報122は、周辺エリア2000のマップを示すマップ、周辺エリア2000に存在する住宅2100や建物の立体構造等の情報を有する。影エリア情報123は、建築予定の建築物1000の季節ごとまたは時間ごとの太陽5000の位置における建築物1000の影となるエリアを識別可能な情報を有する。影エリア情報123は、周辺エリア2000において、建築物1000の影となる季節ごと及び時間ごとのエリアを識別可能な座標、領域(空間)等を示す情報を有する。影エリア情報123は、例えば、影となる季節ごと及び時間ごとのエリアを求めるためのルックアップテーブル、プログラム、変換式等を用いることができる。
【0020】
制御部130は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部120に記憶されたプログラム141がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部130は、ソフトウェアと、ハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0021】
制御部130は、算出部131と、送信部132との各機能部を備える。各機能部は、制御部130がプログラム121を実行することで実現される。
【0022】
算出部131は、建築予定の建築物1000及び建築物1000の周辺エリア2000の図面情報122に基づいて、季節ごと及び時間ごとの太陽5000の位置における建築物1000の影となる影エリア情報123を算出する。算出部131は、例えば、シミュレーションソフトウェア等を用いて、季節ごと及び時間ごとに、太陽5000の位置と建築物1000の位置とに基づく建築物1000の影をシミュレーションする。算出部131は、シミュレーション結果に基づいて、季節ごと及び時間ごとの周辺エリア2000における影の領域を算出し、算出結果を示す影エリア情報123を記憶部120に記憶する。影エリア情報123は、例えば、季節と時間とに対応した周辺エリア2000の建築物1000の影の領域を識別可能な情報となっている。
【0023】
送信部132は、建築予定の建築物1000に対応した影エリア情報123を記憶部120から抽出し、通信部110を介して、当該影エリア情報123を表示装置200に送信する。制御部130は、表示装置200から表示対象とする建築物1000、季節、時間等の情報を、通信部110を介して取得する機能を提供できる。送信部132は、表示装置200から指定された季節、時間(時間帯)等に対応した影エリア情報123を表示装置200に送信する。
【0024】
以上、本実施形態に係る情報提供装置100の機能構成例について説明した。なお、図2を用いて説明した上記の構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る情報提供装置100の機能構成は係る例に限定されない。本実施形態に係る情報提供装置100の機能構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
【0025】
(表示装置)
図3は、実施形態に係る表示装置200の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、表示装置200は、表示部210と、入力部220と、撮像部230と、センサ部240と、通信部250と、記憶部260と、制御部270と、を備える。制御部270は、表示部210、入力部220、撮像部230、センサ部240、通信部250、記憶部260等と電気的に接続されている。なお、図3に示す一例では、本実施形態とは関係がない表示装置200の構成を省略している。
【0026】
表示部210は、建築物1000の影エリア1100を建築物1000の周辺エリア2000に重畳した画像情報等の各種情報を表示する。表示部210は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ(organic electroluminescent display)等の表示デバイスやタッチパネルを含んだ表示デバイスで実現することができる。表示部210は、表示装置200がヘッドマウントディスプレイの場合、半透過ディスプレイで実現することができる。表示部210は、制御部270が指示した情報を表示する。表示部210は、建築物1000の影エリア1100を建築物1000の周辺エリア2000に重畳した画像情報を表示することで、影エリア1100の周辺エリア2000に対する影響をユーザ3000に認識させることができる。
【0027】
入力部220は、ユーザ3000等の操作(入力)を受け付けるための1ないし複数のデバイスを有する。デバイスは、例えば、操作キー、操作ボタン、タッチパネル等を含む。入力部220は、影エリア1100の季節または時間の情報を入力可能である。本実施形態では、入力部220は、表示部210の表示内容に対する操作に基づいて、季節、時間等の入力を受け付ける。入力部220は、受け付けた操作に応じた操作情報を制御部270に供給できる。
【0028】
撮像部230は、建築物1000の周辺エリア20000を撮像できる。撮像部230は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサを用いて電子的に画像を撮像するカメラで実現できる。撮像部7は、撮像した画像を示す画像情報を制御部270に供給できる。
【0029】
センサ部240は、表示装置200の状態を識別可能なセンサ情報を検出する。センサ部240は、例えば、位置センサ、ジャイロセンサ、加速度センサ等のセンサを用いることができる。位置センサとしては、GPS(Global Positioning System)受信機等の絶対座標の位置を取得するセンサや、周囲の障害物との間の距離を検出するレーザレーダ(例えば、LIDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)、赤外線照射部と受光センサとを含む赤外線センサ、およびToF(Time of Flight)センサなどが例示される。センサ部240は、表示装置200の位置、角度、角速度、加速度等を含むセンサ情報を制御部270に供給できる。これにより、制御部270は、センサ部240から取得したセンサ情報に基づいて、表示装置200の姿勢、撮像方向等を推定する。
【0030】
通信部250は、無線通信を行う無線通信部である。具体的には、通信部250は、情報提供装置100と通信可能に接続されている。すなわち、表示装置200は、通信部250を用いて、情報提供装置100と無線通信を行う。通信部250は、情報提供装置100から受信した各種情報を制御部270に供給する。通信部250は、制御部270が指示した情報を送信先に送信する。
【0031】
記憶部260は、各種の情報を記憶する。記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、またはハードディスク、ソリッドステートドライブなどの記憶装置で実現することができる。記憶部260は、情報提供装置100から受信した影エリア情報123等の情報を記憶できる。記憶部260は、プログラム261、位置情報262、姿勢情報263、画像情報264等の各種情報を記憶できる。
【0032】
プログラム261は、表示装置200の各種動作に関する処理、表示方法に関する処理等を実現するための機能をそれぞれ提供できる。位置情報262は、表示装置200の位置を識別可能な情報を有する。すなわち、位置情報262は、表示装置200が備える撮像部230の位置を識別可能な情報を有する。姿勢情報263は、センサ部240が検出した撮像時のセンサ情報から取得した表示装置200の角度、角速度、加速度等の情報を有する。画像情報264は、撮像部230が撮像した画像を示す情報を有する。本実施形態では、記憶部260は、周辺エリア2000を撮像した画像情報264を位置情報262及び姿勢情報263に関連付けて記憶する。
【0033】
制御部270は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU、MPU等によって、記憶部260に記憶されたプログラムが実行されることにより実現される。また、制御部270は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部270は、ソフトウェアと、ハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。制御部270は、情報提供装置100から受信した影エリア情報123等に基づく情報を表示するように、表示部210の駆動を制御する。
【0034】
制御部270は、取得部271と、重畳部272と、表示制御部273との各機能部を備える。各機能部は、制御部270がプログラム261を実行することで実現される。
【0035】
取得部271は、撮像部230(表示装置200)の位置情報262及び撮像する向き及び傾きを含む姿勢情報263を取得する。取得部271は、センサ部240のセンサ情報から、撮像部230の撮像時の位置情報262及姿勢情報263を取得して記憶部260に記憶する。
【0036】
重畳部272は、位置情報262、姿勢情報263及び影エリア情報123に基づいて、建築物1000の影エリア1100を撮像部230が撮像した画像情報264に重畳する。重畳部272は、撮像部230が示す位置と表示装置200の姿勢(撮像方向)に基づいて、撮像した周辺エリア2000の撮像箇所を推定し、影エリア情報123から当該周辺エリア2000の撮像箇所に対応する影エリア1100を季節ごと及び時間ごとに特定する。重畳部272は、例えば、機械学習プログラムを用いて画像が示す物体を認識し、当該物体と影エリア情報123が示す影エリア1100との関係に基づいて、影エリア1100を重畳する画像の領域を特定する。重畳部272は、当該影エリア1100を画像情報264が示す画像の特定した領域に重畳させる。重畳部272は、位置情報262、姿勢情報263及び影エリア情報123に基づいて、入力された季節及び時間の少なくとも一方の情報に応じた建築物1000の影エリア1100を、撮像部230が撮像した画像情報264に重畳する。なお、重畳部272は、季節ごと及び時間ごとに特定した影エリア1100を示す複数の重畳情報を画像情報264に関連付けてもよい。重畳部272は、表示対象の季節及び時間に対応した重畳情報のみを画像情報264に関連付け、表示対象の季節または時間が変更されるごとに、新たな重畳情報に変更してもよい。
【0037】
表示制御部273は、画像情報264を表示するように表示部210の表示を制御する。表示制御部273は、撮像部230が撮像している画像情報264、重畳部272が影エリア1100を重畳させた画像情報264等を表示部210に表示させる。表示制御部273は、撮像部230を操作可能な画面を表示部210に表示させ、当該画面の操作に応じて撮像部230の動作を制御する処理を実行する。表示制御部273は、入力部220を介して、影エリア1100の季節、時間等の指定または変更の操作を受け付けると、当該操作に応じた季節、時間等の影エリア1100を画像情報264に重畳するための制御を行う。例えば、表示制御部273は、表示部210に表示させている画像情報264に対し、入力部220から入力された季節、時間等に応じた影エリア1100を重畳させ、当該画像情報264を表示部210に表示させる。影エリア1100の重畳は、表示制御部273が重畳部272に実行させてもよいし、表示制御部273が影エリアを変更する機能を有してもよい。また、表示制御部273は、建築物1000が完成前の時の重畳部272の影エリア1100がない状態の画像情報264と、建築物1000が完成後の時の重畳部272が影エリア1100を重畳させた画像情報264と、を表示部210に表示させる。例えば、表示制御部273は、建築物1000の完成前の画像情報264と完成後の画像情報264とを切り替えて表示させてもよいし、同一の画面に並べて表示させてもよい。表示制御部273は、建築前の取り壊し予定の古い建物が更地になった場合(建物がなくなるとき)の画像情報264を表示部210に表示させることができる。表示制御部273は、建築途中の段階的な画像情報264を表示部210に表示させることができる。
【0038】
以上、本実施形態に係る表示装置200の機能構成例について説明した。なお、図3を用いて説明した上記の構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る表示装置200の機能構成は係る例に限定されない。本実施形態に係る表示装置200の機能構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
【0039】
(情報提供装置の処理手順例)
図4は、実施形態に係る情報提供装置100が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理手順は、情報提供装置100の制御部130がプログラム121を実行することによって実現される。
【0040】
図4に示すように、情報提供装置100の制御部130は、建築物1000と周辺エリア2000の図面情報122を取得する(ステップS101)。例えば、制御部130は、建築前の建築物1000と建築物1000の建築予定地の周辺エリア2000の図面情報122をデータベース、予め設定された格納場所等から取得する。制御部130は、取得した図面情報122を記憶部120に記憶すると、処理をステップS102に進める。
【0041】
制御部130は、季節ごと及び時間ごとの影エリア情報123を算出する(ステップS102)。例えば、制御部130は、シミュレーションソフトウェアを実行し、季節ごと及び時間ごとに、太陽5000の位置と建築物1000の位置及び図面情報122とに基づく建築物1000の影をシミュレーションする。制御部130は、シミュレーション結果に基づいて、季節ごと及び時間ごとの周辺エリア2000における影エリア1100を識別可能な影エリア情報123を算出する。制御部130は、ステップS102の処理が終了すると、処理をステップS103に進める。
【0042】
制御部130は、算出した影エリア情報123を記憶部120に記憶する(ステップS103)。例えば、制御部130は、影エリア情報123を図面情報122に関連付けて記憶部120に記憶する。制御部130は、ステップS103の処理が終了すると、処理をステップS104に進める。
【0043】
制御部130は、影エリア情報123を表示装置200に送信する(ステップS104)。例えば、制御部130は、表示装置200からの送信要求を受け付けたタイミング、予め設定されたタイミング等に、影エリア情報123を表示装置200に送信するように、通信部110を制御する。これにより、通信部110は、影エリア情報123を表示装置200に送信する。制御部130は、ステップS104の処理が終了すると、図4に示す処理手順を終了させる。
【0044】
上記の図4に示す処理手順は、ステップS101からステップS104を一連の処理手順としているが、これに限定されない。図4に示す処理手順は、ステップS101からステップS103の処理とステップS104の処理とを別の処理手順としてもよい。
【0045】
(表示装置の処理手順例)
図5は、実施形態に係る表示装置200が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。図6は、影エリアを重畳した画像情報264の一例を示す図である。図5に示す処理手順は、表示装置200の制御部270がプログラム261を実行することによって実現される。
【0046】
図5に示すように、表示装置200の制御部270は、撮像部230によって周辺エリア2000の画像情報264を撮像する(ステップS201)。例えば、制御部270は、建築物1000の建築予定地の周辺エリア2000の撮像をユーザ3000に促す情報を出力して周辺エリア2000の画像情報264を撮像する。制御部270は、ステップS201の処理が終了すると、処理をステップS202に進める。
【0047】
制御部270は、位置情報262及び姿勢情報263を取得する(ステップS202)。例えば、制御部270は、センサ部240から位置情報262及び姿勢情報263を取得して記憶部260に記憶する。制御部270は、ステップS202の処理が終了すると、処理をステップS203に進める。
【0048】
制御部270は、影エリア情報123を情報提供装置100から取得する(ステップS203)。例えば、制御部270は、通信部250を介して、位置情報262及び姿勢情報263を含む送信要求を情報提供装置100に送信し、当該送信要求に応じた影エリア情報123を受信することで、影エリア情報123を情報提供装置100から取得する。制御部270は、ステップS203の処理が終了すると、処理をステップS204に進める。
【0049】
制御部270は、位置情報262、姿勢情報263及び影エリア情報123に基づいて、建築物1000の影エリア1100を画像情報264に重畳する(ステップS204)。例えば、制御部270は、撮像部230が示す位置と表示装置200の姿勢に応じて撮像した周辺エリア2000を推定し、影エリア情報123から当該周辺エリア2000における影エリア1100を特定し、当該影エリア1100を画像情報264が示す画像の周辺エリア2000の領域に重畳させる。制御部270は、ステップS204の処理が終了すると、処理をステップS205に進める。
【0050】
制御部270は、影エリア1100を重畳した画像情報264の表示処理を実行する(ステップS205)。表示処理は、例えば、画像情報264を表示するように表示部210を制御する処理、画像情報264に対する操作に応じた処理等を含む。本実施形態では、制御部270は、図6に示すように、周辺エリア2000における影エリア1100を重畳した画像情報264を表示部210に表示させる。図6に示す一例では、画像情報264は、周辺エリア2000の住宅2100を示し、住宅2100に対する影エリア1100を識別可能になっている。画像情報264は、時間オブジェクト263Xと、季節オブジェクト263Yとを有している。時間オブジェクト263Xは、(朝)から(夕)の両矢印となっており、表示している影エリア1100の時間を識別可能な構成になっている。季節オブジェクト263Yは、(夏)から(冬)の両矢印になっており、表示している影エリア1100の季節を識別可能な構成になっている。制御部270は、時間オブジェクト263X及び季節オブジェクト263Yを表示させることで、影エリア1100の時間及び季節を確認させることができる。制御部270は、時間オブジェクト263X及び季節オブジェクト263Yに対する操作を検出すると、当該操作に応じた影エリア1100となるように画像情報264を変更して表示部210の表示内容を更新する。例えば、制御部270は、時間オブジェクト263Xの(朝)が選択されると、時間が(朝)の影エリア1100となるように画像情報264を変更して表示部210の表示内容を更新する。制御部270は、重畳部272が影エリア1100を重畳させていない建築物1000の完成前の画像情報264と重畳部272が影エリア1100を重畳させた建築物1000が完成後の画像情報264とを切り替えて表示するように、表示部210を制御する。制御部270は、終了要求を受け付けると、画像情報264の表示を終了する。制御部270は、ステップS205の処理が終了すると、図5に示す処理手順を終了させる。
【0051】
なお、図5に示す処理手順は、ステップS201とステップS202の処理を逆にしてよい。この場合、図5に示す処理手順は、表示装置200の現在位置と姿勢とに基づいて、周辺エリア2000の撮像した物体、位置等を推定する処理を追加してもよい。
【0052】
(表示装置の処理手順例)
図7は、実施形態に係る表示システム10の情報提供装置100と表示装置200間の処理手順の一例を示すシーケンスである。図7に示す一例では、表示システム10は、図1に示したように、表示装置200が建築予定地のユーザ3000が携帯し、情報提供装置100が遠隔地に存在することを前提としている。
【0053】
図7に示すように、表示装置200は、撮像部230によって周辺エリア2000を撮像する(ステップS11)。例えば、表示装置200は、建築物1000の建築予定地の周辺エリア2000の画像情報264を撮像する。表示装置200は、位置情報262及び姿勢情報263を取得する(ステップS12)。例えば、表示装置200は、センサ部240から現在位置を示す位置情報262と撮像時の姿勢を示す姿勢情報263を取得する。表示装置200は、通信部250を介して、位置情報262及び姿勢情報263を情報提供装置100に送信する(ステップS13)。
【0054】
情報提供装置100は、表示装置200から位置情報262及び姿勢情報263を受信すると、受信した位置情報262及び姿勢情報263に対応した影エリア情報123を算出する(ステップS14)。例えば、情報提供装置100は、位置情報262に関連付けられた建築物1000の季節ごと及び時間ごとの影エリア情報123を算出する。情報提供装置100は、影エリア情報123を表示装置200に送信する(ステップS15)。
【0055】
表示装置200は、上述した表示処理を実行することで、影エリア情報123に基づく影エリア1100を重畳させた画像情報264を表示部210に表示する(ステップS16)。例えば、表示装置200は、図6に示すように、建築が完成する前であっても、建築物1000の影エリア1100を周辺エリア2000の実際の画像情報264に重畳表示することができる。これにより、表示装置200は、建築前の建築物1000の周辺エリア2000における建築物1000の影エリア1100を、撮像した画像情報264によって目視させることができる。その結果、表示装置200は、建築物1000が完成する前に、建築物1000の影の周辺エリア2000における影響を容易に確認させることができるので、周辺エリア2000の関係者に安心感を与えることができる。
【0056】
表示装置200は、季節または時間の情報が入力部220から入力されると、入力された季節または時間の情報に応じた影エリア情報123に基づいて、建築物1000の前記影エリア1100を建築物1000の周辺エリア2000の画像情報264に重畳する。表示装置200は、季節または時間に対応した影エリア1100を重畳させた画像情報264を表示部210に表示する。これにより、表示装置200は、完成前の建築物1000の周辺エリア2000における建築物1000の影エリア1100を、撮像した画像情報264に表示させることができる。その結果、表示装置200は、完成前の建築物1000の時期ごとに変化する影の周辺エリア2000における影響を、撮像した画像情報264で容易に確認させることができる。
【0057】
表示装置200は、建築物1000の完成前後の影エリア1100を建築物1000の周辺エリア2000の画像情報264に重畳し、当該画像情報264を表示部210に表示する。これにより、表示装置200は、完成前後の建築物1000の周辺エリア2000における建築物1000の影エリア1100を目視させることができる。その結果、表示装置200は、完成前後の建築物1000の影の周辺エリア2000における影響の変化を、撮像した画像情報264を用いて容易に確認させることができる。
【0058】
実施形態に係る表示システム10は、情報提供装置100が影エリア情報123を表示装置200に提供し、表示装置200が完成前の建築物1000の影エリア1100を周辺エリア2000の実際の画像情報264に重畳表示することができる。これにより、表示システム10は、建築前の建築物1000の周辺エリア2000における建築物1000の影エリア1100を、表示装置200に表示した実際の画像情報264によって目視させることができる。その結果、表示システム10は、建築物1000が完成する前に、建築物1000の影の周辺エリア2000における影響を容易に確認させることができるので、周辺エリア2000の関係者に安心感を与えることができる。
【0059】
実施形態に係る表示方法は、建築が完成する前であっても、建築物1000の影エリア1100を周辺エリア2000の実際の画像情報264に重畳表示することができる。これにより、表示方法は、建築前の建築物1000の周辺エリア2000における建築物1000の影エリア1100を目視させることができる。その結果、表示方法は、建築物1000が完成する前に、建築物1000の影の周辺エリア2000における影響を容易に確認させることができるので、周辺エリア2000の関係者に安心感を与えることができる。
【0060】
[実施形態の変形例]
上記の表示装置200は、建築予定の建築物1000の影エリア情報123を用いて、影エリア1100を画像情報264に重畳表示させる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、表示装置200は、建築中の建築物1000及び建築場所に設置されるフェンス、防護壁等の建築関連部材の影エリア1100を識別可能な影エリア情報123を用いてもよい。この場合、情報提供装置100は、例えば、図面情報122として建築物1000の図面と、建築関連部材の設置状態を示す図面とを含むように構成すればよい。これにより、表示装置200は、建築前の建築物1000のフェンス、防護壁等の周辺エリア2000における影エリア1100を目視させることができる。
【0061】
上記の表示装置200は、外部の情報提供装置100から提供される影エリア情報123を用いる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、表示装置200は、情報提供装置100を構成に組み込んでもよい。例えば、表示装置200は、情報提供装置100の算出部131を表示装置200の制御部270で実現してもよい。
【0062】
上記の実施形態では、表示装置200は、AR装置である場合について説明したが、これに限定されない。表示装置200は、例えば、MR(Mixed Reality)装置であってもよい。
【0063】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0064】
10 表示システム
100 情報提供装置
110 通信部
120 記憶部
121 プログラム
122 図面情報
123 影エリア情報
130 制御部
131 算出部
132 送信部
200 表示装置
210 表示部
220 入力部
230 撮像部
240 センサ部
250 通信部
260 記憶部
261 プログラム
262 位置情報
263 姿勢情報
264 画像情報
270 制御部
271 取得部
272 重畳部
273 表示制御部
1000 建築物
1100 影エリア
2000 周辺エリア
2100 住宅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7