(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140977
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】運搬管理システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20230928BHJP
G06Q 10/083 20230101ALI20230928BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06Q10/08 300
B65G61/00 520
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047073
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呉 涛
(72)【発明者】
【氏名】花川 和吉
(72)【発明者】
【氏名】荒井 雅嗣
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 繁則
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522AA09
3F522BB34
3F522DD03
3F522DD05
3F522DD23
3F522EE15
3F522FF02
3F522FF27
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3F522HH37
3F522JJ02
3F522LL59
3F522LL62
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】現場作業者の作業負担を軽減するとともに、運搬車両が運搬する運搬物の内容を示す情報を管理する。
【解決手段】運搬管理システム1は、運搬物が保管されたエリア201~203に設置され、情報を出力する発信装置211~213と、積載された運搬物を運搬する運搬車両110であって、発信装置211~213が出力した情報を取得し、及び、取得された情報に対応するコード情報と運搬車両110を識別する識別情報とを送信する運搬車両110と、運搬車両110が送信したコード情報及び識別情報を受信し、受信したコード情報及び識別情報に基づいて、運搬車両110が運搬する運搬物の内容を管理するクラウドサーバ400と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬物が保管されたエリアに設置され、第1情報を保持する第1保持部と、
前記運搬物を運搬する運搬車両であって、前記第1保持部に保持された前記第1情報を取得し、及び、取得された前記第1情報に対応する第1コード情報と前記運搬車両を識別する識別情報とを送信する運搬車両と、
前記運搬車両が送信した前記第1コード情報及び前記識別情報を受信し、受信した前記第1コード情報及び前記識別情報に基づいて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の内容を管理する情報処理装置と、を備えることを特徴とする運搬管理システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記第1コード情報と運搬物の内容とが対応付けられたコード材料対照表を有し、前記コード材料対照表を参照して、受信した前記第1コード情報に対応付けられた運搬物の内容を特定し、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の内容を管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項3】
前記第1保持部は、保持した前記第1情報を出力する発信装置であって、
前記運搬車両は、前記発信装置が出力した前記第1情報を受信する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項4】
前記運搬車両は、前記運搬車両に積載された運搬物の重量を示す荷重情報を送信し、
前記情報処理装置は、前記運搬車両が送信した前記荷重情報を受信し、受信した前記荷重情報に基づいて、前記運搬車両の運搬物の積載状態を管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記運搬車両から受信した複数の過去のコード情報を保持し、保持した前記過去のコード情報と前記運搬車両から受信した現在のコード情報とに基づいて、前記運搬車両の状態を管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記運搬物の内容を示す情報を送信し、
前記運搬管理システムは、前記情報処理装置が送信した前記運搬物の内容を示す情報を受信し、受信した前記運搬物の内容を表示する情報表示装置をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項7】
運搬物の荷卸作業を行うエリアに設置され、第2情報を保持する第2保持部、をさらに備え、
前記運搬車両は、前記第2保持部に保持された前記第2情報を取得し、及び、取得された前記第2情報に対応する第2コード情報と前記運搬車両を識別する識別情報とを送信し、
前記情報処理装置は、前記運搬車両が送信した前記第2コード情報及び前記識別情報を受信し、受信した前記第2コード情報及び前記識別情報に基づいて、前記運搬車両が荷卸しした前記運搬物の内容を管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項8】
積載された積荷を出荷する出荷車両であって、前記出荷車両を識別する識別情報及び前記出荷車両に積載された運搬物の重量を示す荷重情報を送信する出荷車両と、
前記出荷車両の走行経路上に設けられ、前記出荷車両が送信した前記識別情報及び前記荷重情報を受信し、受信した前記識別情報及び前記荷重情報を前記情報処理装置に送信する送受信装置と、をさらに備え、
前記情報処理装置は、前記送受信装置から受信した前記識別情報及び前記荷重情報に基づいて、前記出荷車両の出荷実績を管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【請求項9】
前記運搬管理システムは、複数の運搬車両を備え、
前記情報処理装置は、前記複数の運搬車両の各々から前記識別情報を受信し、前記運搬物の内容とその運搬物を運搬する前記運搬車両の識別情報とを対応付けて管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の運搬管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬物を運搬する運搬車両と、運搬車両と通信可能に接続される情報処理装置と、を備える運搬管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
土砂などの運搬物を運搬する運搬車両が稼働する現場において、運搬車両の作業状況を把握し、運搬車両の作業効率を改善するために運搬車両の運搬管理を行う場合がある。特許文献1には、運搬車両と運搬車両に運搬物を積み込む積込機械とが稼働する現場において、運搬車両の運搬管理を行うシステムが開示されている。特許文献1のシステムは、運搬車両を識別する特定データを含む電波を発信する発信器が設けられた運搬車両と、携帯端末が設けられた積込機械と、を有する。積込機械に設けられた携帯端末は、発信器から電波を受信し、受信した電波の強度を検知する。そして、携帯端末は、受信した電波に含まれる特定データと電波の強度とに基づいて、積込機械に接近した運搬車両を特定し、管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のシステムでは、運搬車両が運搬する運搬物の内容(種類)までは識別することができない。このため、現場作業者(多くの場合は、運搬車両の運転手)が、積込機械によって積載された運搬物の内容(種類)を示す情報を手書きで記録していた。このような手書きの作業は、現場作業者の作業負担となり、また、記録間違いや記録漏れなどが発生することがあった。そこで、現場作業者の作業負担を軽減しつつ、運搬車両が運搬する運搬物の内容を管理する技術が求められている。
【0005】
本発明は、現場作業者の作業負担を軽減するとともに、運搬車両が運搬する運搬物の内容を管理することが可能な運搬管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の運搬管理システムは、運搬物が保管されたエリアに設置され、第1情報を保持する第1保持部と、運搬物を運搬する運搬車両であって、第1保持部に保持された第1情報を取得し、及び、取得された第1情報に対応する第1コード情報と運搬車両を識別する識別情報とを送信する運搬車両と、運搬車両が送信した第1コード情報及び識別情報を受信し、受信した第1コード情報及び識別情報に基づいて、運搬車両が運搬する運搬物の内容を管理する情報処理装置と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、現場作業者の作業負担を軽減するとともに、運搬車両が運搬する運搬物の内容を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例1の運搬管理システムの全体構成を示す図である。
【
図3】運搬車両の制御部のハードウェアブロック図である。
【
図4】クラウドサーバの情報処理部のハードウェアブロック図である。
【
図7】実施例1の情報表示装置が表示する情報を示す図である。
【
図8】実施例1の運搬管理システムの動作を説明するための図である。
【
図9】運搬車両の受信装置が実行する動作を示すフローチャートである。
【
図10】運搬車両のエンコード装置が実行する動作を示すフローチャートである。
【
図11】運搬車両の制御部が実行する動作を示すフローチャートである。
【
図12】クラウドサーバの情報処理部が実行する情報処理動作を示すフローチャートである。
【
図13】クラウドサーバの情報処理部が実行する情報出力動作を示すフローチャートである。
【
図14】実施例2の運搬管理システムの全体構成を示す図である。
【
図15】実施例2の情報表示装置が表示する情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0010】
<実施例1>
図1は、実施例1の運搬管理システム1の全体構成を示す図である。実施例1の運搬管理システム1は、土砂などの運搬物を運搬する運搬車両110の作業状況を管理するシステムである。運搬管理システム1は、運搬現場100に設けられる複数の発信装置210~213と、1又は複数の運搬車両110と、クラウドサーバ400と、情報表示装置301と、を備えている。運搬現場100は、運搬物である材料Aが保管され、材料Aの運搬車両110への積込作業を行う積込エリア201と、運搬物である材料Bが保管され、材料Bの運搬車両110への積込作業を行う積込エリア202と、運搬物である材料Cが保管され、材料Cの運搬車両110への積込作業を行う積込エリア203と、を有する。また、運搬現場100は、運搬車両110に積載された運搬物の荷卸作業を行う荷卸エリア200を有する。例えば、運搬車両110は、積込エリア201で材料Aを積み込み、荷卸エリア200まで移動し、荷卸エリア200で運搬車両110に積載された材料Aの荷卸作業を行う。
【0011】
(運搬現場100)
積込エリア201には、積込エリア201の近く及び積込エリア201内に入った運搬車両110に情報を送信する発信装置211が設置されている。発信装置211は、積込エリア201を示す情報を保持し、積込エリア201を示す信号211Sを発信する。また、積込エリア202には、積込エリア202の近く及び積込エリア202内に入った運搬車両110に情報を送信する発信装置212が設置されている。発信装置212は、積込エリア202を示す情報を保持し、積込エリア202を示す信号212Sを発信する。また、積込エリア203には、積込エリア203の近く及び積込エリア203内に入った運搬車両110に情報を送信する発信装置213が設置されている。発信装置213は、積込エリア203を示す情報を保持し、積込エリア203を示す信号213Sを発信する。また、荷卸エリア200には、荷卸エリア200の近く及び荷卸エリア200内に入った運搬車両110に情報を送信する発信装置210が設置されている。発信装置210は、荷卸エリア200を示す情報を保持し、荷卸エリア200を示す信号210Sを発信する。発信装置211~213が保持する情報は、本発明の第1情報に対応する。また、発信装置210が保持する情報は、本発明の第2情報に対応する。発信装置210~213は、RFID、Wifi、ZIGBEE(登録商標)、BLUETOOTH(登録商標)等の無線規格に従って、信号を出力する。
【0012】
実施例1の発信装置210~213は、信号210S~213Sを出力する装置であったが、信号を出力する機能が無くても良い。発信装置210~213は、運搬車両110が取得する情報を保持していれば、情報を出力できなくても構わない。例えば、発信装置210~213は、情報が埋め込まれた二次元バーコード等を表示する表示部であっても良い。運搬車両110は、カメラを使って、表示部が表示する二次元バーコードを撮像し、二次元バーコードに埋め込まれた情報を取得する。積込エリア201~203に設置される発信装置211~213や二次元バーコード等を表示する表示部は、本発明の第1保持部に対応する。また、荷卸エリア200に設置される発信装置210や表示部は、本発明の第2保持部に対応する。
【0013】
また、発信装置210~213が送信する情報は、エリアを示す情報に限らず、発信装置210~213を識別する識別情報(例えば、発信装置のIPアドレス、発信装置210のMACアドレス、発信装置の固有情報)であっても良い。また、発信装置210~213の各々をエリア200~203に設置したが、発信装置210~213の設置場所は、エリア200~203の内側とは限らない。なお、荷卸エリア200及び積込エリア201~203を、エリア200~203と呼ぶ。発信装置210~213の設置場所は、エリア200~203に接近した運搬車両110が情報を取得可能な場所であれば、エリア200~203の外側であっても、地中であっても、上空であっても構わない。
【0014】
(運搬車両110)
運搬車両110は、積載された運搬物を積載し、運搬する車両である。運搬車両110は、例えば、ホイールローダ、トラック、ショベルなどである。運搬車両110は、受信装置111と、エンコード装置112と、制御部113と、を有する。受信装置111は、発信装置210~213が出力した信号を受信する装置であり、エンコード装置112は、受信装置111が受信した信号をエンコードする装置である。エンコード装置112は、受信した信号をコード情報に変換するための信号コード変換表114を有する。
【0015】
図2は、信号コード変換表114を示す図である。信号コード変換表114は、発信装置210~213が出力する信号210S~213Sとコード情報とが対応付けて記憶されたテーブルである。エンコード装置112は、発信装置210~213から出力された信号を、信号コード変換表114を参照して、コード情報に変換して出力する。例えば、エンコード装置112は、発信装置210が出力した信号210Sを受信すると、この信号コード変換表114を参照して、発信装置210が設置される荷卸エリア200を示すコード情報(0x00)を出力する。発信装置211~213が出力するコード情報は、本発明の第1コード情報に対応し、発信装置210が出力するコード情報は、本発明の第2コード情報に対応する。
【0016】
運搬車両110の制御部113は、運搬車両110の各部の動作を制御する。制御部113は、エンコード装置112からコード情報を受信し、車両PIN、荷重情報及び時刻と共に、受信したコード情報をクラウドサーバ400に送信する。車両PINは、運搬車両110を識別するための識別情報である。荷重情報は、運搬車両110に積載された運搬物の重量を示す情報である。なお、荷重情報は、積載された運搬物を含めた運搬車両110の重量であっても良い。時刻は、RTC(リアルタイムクロック)が出力する現在時刻を示す情報である。RTCは、後述するプロセッサ131(
図3参照)に組み込まれている。
【0017】
図3は、運搬車両110の制御部113のハードウェアブロック図である。
図3に示すように、制御部113は、プロセッサ131と、通信インターフェース132(以下、インターフェースをI/Fと略記する)と、主記憶装置133と、補助記憶装置134と、入出力I/F135と、上記した各モジュールを通信可能に接続するバス136と、を有する。入出力I/F135には、エンコード装置112や図示しないモニタ等が接続されている。プロセッサ131は、中央処理演算装置である。プロセッサ131は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。プロセッサ131は、現在時刻を出力するRTCを有する。プロセッサ131は、補助記憶装置134に記憶されたプログラムを主記憶装置133の作業領域に展開して、実行する。主記憶装置133は、プロセッサ131が実行するプログラム、当該プロセッサが処理するデータ等を記憶する。主記憶装置133は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。補助記憶装置134は、車両PINや荷重情報等を記憶する。補助記憶装置134は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等である。通信I/F132は、補助記憶装置134に記憶された車両PIN及び荷重情報、RTCが出力する時刻、及び、エンコード装置112によってエンコードされたコード情報をクラウドサーバ400に送信する。車両PIN、荷重情報、コード情報及び時刻を含む情報を、車両情報と呼ぶ。通信I/F132は、定期的に又はクラウドサーバ400からの要求に従って、車両情報をクラウドサーバ400に送信する。
【0018】
(クラウドサーバ400)
図1に示すように、クラウドサーバ400は、1又は複数の運搬車両110と通信可能に接続されており、各運搬車両110から送信される車両情報を受信し、管理する。クラウドサーバ400は、本発明の情報処理装置に対応する。また、クラウドサーバ400は、情報表示装置301と通信可能に接続されており、情報表示装置301からの要求に従って、生成した情報を情報表示装置301に送信する。
【0019】
クラウドサーバ400は、情報処理部401と、記憶部410と、を備える。情報処理部401は、運搬車両110から受信した車両情報の処理を行い、運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などの情報(
図7参照)を生成し、管理する。そして、情報処理部401は、管理している運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などの情報を、情報表示装置301に送信する。
【0020】
図4は、クラウドサーバ400の情報処理部401のハードウェアブロック図である。
図4に示すように、情報処理部401は、プロセッサ431と、通信I/F432と、主記憶装置433と、補助記憶装置434と、入出力I/F435と、バス436と、を有する。情報処理部401の各構成は、制御部113の各構成と同様であるので、その説明を適宜省略する。通信I/F432は、運搬車両110から車両情報を受信し、プロセッサ431は、通信I/F432から受信した車両情報を、入出力I/F435を介して、記憶部410に記憶する。プロセッサ431は、入出力I/F435を介して記憶部410から車両情報を取得し、運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などの情報を生成し、管理する。そして、通信I/F432は、情報表示装置301からの要求に従って、管理している運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などの情報を情報表示装置301に送信する。
【0021】
記憶部410は、1又は複数のHDDやSSD等であって、クラウドサーバ400が収集した車両情報を含む各種情報や情報処理部401のプロセッサが実行するプログラムなどを記憶する。実施例1の記憶部410は、
図1に示すように、コード材料対照表411、コード保持領域412、状態判断表413、及び、情報蓄積領域414、を記憶する。
【0022】
図5は、コード材料対照表411を示す図である。コード材料対照表411は、コード情報から運搬車両110が運搬する運搬物の内容(材料の種類)を出力するために使用される。コード材料対照表411は、発信装置211~213が出力する信号に対応するコード情報と、その発信装置211~213が設置された積込エリアで管理される材料の種類と、が対応付けて記憶されたテーブルである。情報処理部401は、コード材料対照表411を参照して、受信したコード情報から運搬車両110が運搬する運搬物の内容(材料の種類)を出力する。
【0023】
図6は、状態判断表413を示す図である。状態判断表413は、荷重情報及び受信したコード情報から、運搬車両110の状態を特定するために使用される。状態判断表413は、積載状態、受信コード、保持コード、及び、運搬車両110の状態を対応付けて記憶する。情報処理部401は、状態判断表413を参照して、積載状態、受信コード及び保持コードに基づいて、運搬車両110の状態を出力する。
【0024】
図6の積載状態は、運搬車両110が積載可能な運搬物の積載状態を示す情報であって、具体的には、運搬車両110が運搬物を積載しない“空荷”状態を示す情報、及び、運搬車両110が運搬物を積載する“積荷”状態を示す情報の何れかである。積載状態は、運搬車両110から受信した荷重情報により決定される。例えば、荷重情報が示す重量が閾値より小さければ、積載状態は“空荷”状態となり、荷重情報が示す重量が閾値より大きければ、積載状態は“積荷”状態となる。
【0025】
図6の受信コードは、運搬車両110から受信したコード情報である。また、保持コードは、コード保持領域412に保持されたコード情報であって、運搬車両110から受信したコード情報の直前に受信したコード情報である。
【0026】
図6の運搬車両の状態は、運搬車両110の状態を示す情報である。受信コード及び保持コードが同じコード情報である場合、運搬車両110の位置は変化していないので、運搬車両の状態は、滞留していると判断される。また、受信コード及び保持コードが異なるコード情報である場合、運搬車両の状態は、受信コードが示すエリアに侵入したと判断される。例えば、受信コードが荷卸エリア200の発信装置210が出力する信号に対応するコード情報(0x00)であり、保持コードがコード情報(0x00)でない場合、運搬車両の状態は、荷卸エリア200に侵入したと判断される。また、受信コードが積込エリア201~203に対応するコード情報(0x01、0x10、0x11)であり、保持コードが受信コードとは異なるコード情報である場合、運搬車両の状態は、受信コードが示す積込エリア201~203に侵入したと判断される。
【0027】
情報処理部401は、状態判断表413を参照して、上記した積載状態(“空荷”状態、“積荷”状態)、受信コード、及び、保持コードから運搬車両の状態を出力する。
【0028】
コード保持領域412は、運搬車両110から受信した過去のコード情報を保持コードとして記憶する領域である。コード保持領域412は、時刻と、車両PINと、コード情報と、を対応付けて記憶する。
【0029】
情報蓄積領域414は、時刻、コード情報、車両PIN、荷重情報、積載状態、運搬車両の状態、及び、材料を対応付けて記憶する。時刻、コード情報、車両PIN及び荷重情報は、運搬車両110から受信した情報である。また、積載状態は、
図6に示した積載状態であり、運搬車両の状態は、
図6に示した運搬車両の状態である。材料は、コード材料対照表411を参照して出力した情報である。
【0030】
情報処理部401は、情報蓄積領域414に記憶された情報に基づいて、
図7に示した運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703を出力する。情報処理部401は、情報蓄積領域414に記憶された時刻、車両PIN及び積載状態に基づいて、運搬車両110の稼働状態701を出力する。運搬車両の稼働状態701とは、横軸を時刻、縦軸を積載状態、とした情報である。積載状態は、運搬車両110が運搬物を積載していない“空荷”状態、又は、運搬物を積載する“積荷”状態である。
【0031】
また、情報処理部401は、情報蓄積領域414に記憶された時刻、車両PIN、運搬車両の状態及び荷重情報に基づいて、運搬車両110の荷卸実績702を出力する。運搬車両の荷卸実績702とは、横軸を時刻、縦軸を荷卸しした運搬物の重量、とした情報である。例えば、運搬物の重量は、荷卸エリアに侵入した運搬車両の荷重情報とその直後の荷重情報との差分から算出される。
【0032】
また、情報処理部401は、情報蓄積領域414に記憶された運搬車両の状態、荷重情報及び材料に基づいて、材料別の荷卸実績703を出力する。材料別の荷卸実績703とは、横軸を材料、縦軸を荷卸しした材料の重量、とした情報である。例えば、荷卸しした材料の重量は、荷卸エリアに侵入した運搬車両であって且つ当該材料を運搬する運搬車両の荷重情報とその直後の荷重情報との差分、から算出される。この
図7の(c)の材料の重量は、ある一台の運搬車両110が荷卸しした材料の重量であっても良いし、運搬現場100の複数の運搬車両110が荷卸しした材料の合計の重量であっても良い。
【0033】
(情報表示装置301)
運搬現場100の管理室300には、情報表示装置301が設置されている。情報表示装置301は、例えば、パソコン、スマートフォン、タブレットなどである。情報表示装置301の設置場所は、管理室300に限らず、運搬車両110の情報を統括的に管理する管理センターであっても良いし、管理室300外の運搬現場100であっても良い。情報表示装置301は、クラウドサーバ400に対して、情報の要求を送信し、要求のレスポンスとしてクラウドサーバ400が生成した情報を受信して、表示する。
【0034】
情報表示装置301は、クラウドサーバ400から受信した情報に基づいて、各種情報を表示する。具体的には、情報表示装置301は、クラウドサーバ400から受信した情報に基づいて、運搬車両110が運搬する運搬物の内容を表示する。
【0035】
図7は、情報表示装置301が表示する情報を示す図である。情報表示装置301は、
図7の(a)に示すように、運搬車両110の稼働状態701を表示する。情報表示装置301のユーザは、運搬車両110の稼働状態701から、運搬車両110毎に、時系列で運搬車両110の積載状態を確認することができる。
【0036】
また、情報表示装置301は、
図7の(b)に示すように、運搬車両110の荷卸実績702を表示する。情報表示装置301のユーザは、運搬車両110の荷卸実績702から、運搬車両110毎に、時系列で運搬車両110が荷卸しした運搬物の重量を確認することができる。
【0037】
また、情報表示装置301は、
図7の(c)に示すように、材料別の荷卸実績703を表示する。情報表示装置301のユーザは、材料別の荷卸実績703から、材料別に、荷卸エリア200で荷卸しした材料の重量を確認することができる。
【0038】
(運搬管理システムの動作)
図8は、運搬管理システム1の動作を説明するための図である。
図8を参照して、運搬管理システム1の動作を説明する。運搬車両110が積込エリア201に侵入すると、受信装置111は、発信装置211が出力した信号211Sを受信する。受信装置111は、受信した信号211Sをエンコード装置112に送信する。エンコード装置112は、信号211Sを、信号コード変換表114を参照し、コード情報(例えば、0x01)に変換し、制御部113に送信する。制御部113は、車両PIN、時刻及び荷重情報を取得し、コード情報と共に、車両PIN、時刻及び荷重情報を、クラウドサーバ400に送信する。運搬車両110が他の積込エリア202及び203に侵入した場合も、同様の動作であるので、その説明を省略する。
【0039】
運搬車両110が荷卸エリア200に入ると、受信装置111は、発信装置210が出力した信号210Sを受信する。受信装置111は、受信した信号210Sをエンコード装置112に送信する。エンコード装置112は、信号210Sを、信号コード変換表114を参照し、コード情報(例えば、0x00)に変換し、制御部113に送信する。制御部113は、コード情報と共に、車両PIN、時刻及び荷重情報を、クラウドサーバ400に送信する。
【0040】
クラウドサーバ400の通信I/F432は、制御部113が送信した車両情報(コード情報、車両PIN、時刻及び荷重情報)を受信する。情報処理部401のプロセッサ431は、受信した車両情報を、情報蓄積領域414に記憶する。また、プロセッサ431は、コード材料対照表411を参照して、受信したコード情報から材料を出力し、情報蓄積領域414に記憶する。また、プロセッサ431は、荷重情報に基づいて決定された積載状態(“空荷”状態、“積荷”状態)、及び、状態判断表413に基づいて出力された運搬車両の状態、を情報蓄積領域414に記憶する。さらに、プロセッサ431は、受信したコード情報を、車両PIN及び時刻と対応付けて、保持コードとして、コード保持領域412に記憶する。
【0041】
通信I/F432は、情報表示装置301から要求を受信し、要求へのレスポンスとして、情報表示装置301に
図7に示した運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、又は、材料別の荷卸実績703を送信する。通信I/F432が情報表示装置301から要求を受信すると、プロセッサ431は、運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などの情報を生成する。そして、通信I/F432が、生成された運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などの情報を、情報表示装置301に送信する。
【0042】
(受信装置111の動作フロー)
図9は、運搬車両110の受信装置111が実行する動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、運搬車両110の受信装置111は、発信装置210~213から信号を受信すると(V101:Yes)、エンコード装置112に受信した信号を送信する(V102)。受信装置111は、所定のサンプリング周期で、発信装置210~213から信号を受信したかどうかを判断する(V101)。発信装置210~213から信号を受信しなければ(V101:No)、本フローを終了する。そして、次のサンプリング周期で、再度、本フローを実行する。
【0043】
(エンコード装置112の動作フロー)
図10は、運搬車両110のエンコード装置112が実行する動作を示すフローチャートである。
図10に示すように、エンコード装置112は、受信装置111から信号を受信したか否を判断する(V201)。受信装置111から信号を受信したと判断した場合(V201:Yes)、エンコード装置112は、信号コード変換表114(
図2参照)を参照し、受信した信号をコード情報に変換する(V202)。そして、エンコード装置112は、コード情報を制御部113に送信する(V203)。受信装置111から信号を受信しなければ(V201:No)、所定時間の経過後に、エンコード装置112は、再度V201の判断を行う。
【0044】
(制御部113の動作フロー)
図11は、運搬車両110の制御部113が実行する動作を示すフローチャートである。
図11に示すように、制御部113のプロセッサ131は、エンコード装置112からコード情報を受信したか否かを判断する(V301)。エンコード装置112からコード情報を受信したと判断した場合(V301:Yes)、プロセッサ131は、車両PIN、荷重情報、及び、時刻を取得する(V302)。そして、プロセッサ131は、通信I/F132を介して、車両情報(コード情報、車両PIN、荷重情報、及び、時刻)をクラウドサーバ400に送信する(V303)。エンコード装置112からコード情報を受信しなければ(V301:No)、所定時間の経過後に、プロセッサ131は、再度V301の判断を行う。
【0045】
(クラウドサーバ400による情報処理フロー)
図12は、クラウドサーバ400のプロセッサ431が実行する情報処理動作を示すフローチャートである。
図12を参照して、プロセッサ431が実行する情報処理動作を詳細に説明する。プロセッサ431は、運搬車両110から送信された車両情報(コード情報、車両PIN、荷重情報、時刻)を、通信I/F432を介して、受信する(C101)。次に、プロセッサ431は、コード保持領域412から保持コード(受信したコード情報の直前に受信したコード情報)を読み取る(C102)。また、プロセッサ431は、記憶部410からコード材料対照表411を読み取り(C103)、且つ、記憶部410から状態判断表413を読み取る(C104)。
【0046】
次に、情報処理部401は、状態判断表413を参照して、運搬車両110の状態を判断する(C105)。運搬車両110が空荷の状態で積込エリアに進入したと判断した場合には、C106に進む。一方で、運搬車両110が積荷の状態で荷卸エリア200に進入したと判断した場合には、C107に進む。運搬車両110が空荷の状態で積込エリアに進入したと判断した場合、プロセッサ431は、読み取ったコード材料対照表411を参照して、受信コードに対応する材料を取得する(C107)。そして、プロセッサ431は、記憶部410の情報蓄積領域414に取得した材料を積込情報として記憶する(C108)。情報蓄積領域414に記憶された車両PIN、時刻及び積込情報によって、運搬物を積み込んだ時刻、運搬物を積み込んで運搬車両110、及び、運搬物の材料、を把握することができる。
【0047】
運搬車両110が積荷の状態で荷卸エリア200に進入したと判断した場合、プロセッサ431は、保持コードに対応する材料を取得する(C107)。そして、プロセッサ431は、記憶部410の情報蓄積領域414に取得した材料を荷卸情報として記憶する(C109)。情報蓄積領域414に記憶された車両PIN、時刻、荷重情報及び荷卸情報によって、運搬物を荷卸しする時刻、運搬物を荷卸しする運搬車両110、運搬物の材料、及び、荷卸しする運搬物の重量、を把握することができる。
【0048】
(クラウドサーバ400による情報出力フロー)
図13は、クラウドサーバ400のプロセッサ431が実行する情報出力動作を示すフローチャートである。
図13を参照して、情報処理部401による情報出力動作を詳細に説明する。まず、プロセッサ431は、通信I/F432を介して、管理室300にある情報表示装置301から要求を受信したか否かを判断する(C201)。要求を受信したと判断した場合(C201:Yes)、プロセッサ431は、情報蓄積領域414から必要な情報を収集し、情報表示装置301に送信する情報を生成する(C202)。そして、プロセッサ431は、通信I/F432を介して、生成した情報を出力する(C203)。情報処理部401が出力する情報は、
図7に示した運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などである。
【0049】
情報表示装置301は、
図7に示すように、クラウドサーバ400から受信した情報を使って、運搬車両110の稼働状態701、運搬車両110の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703などを表示する。
【0050】
(実施例1の効果)
クラウドサーバ400は、コード材料対照表411を参照して、運搬車両110から受信したコード情報及び車両PINから、運搬車両が運搬する運搬物の内容(材料)を管理することができる。現場作業者(特に、運搬車両110の運転手)は、手作業で運搬物の内容を管理しておく必要がなくなるので、手作業による管理ミスや現場作業者の作業負荷を軽減することができる。
【0051】
また、クラウドサーバ400がコード材料対照表411を記憶しているので、クラウドサーバ400上で運搬車両110が運搬する運搬物の内容を一元管理することができる。
【0052】
運搬現場100に発信装置210~213を設けると共に、運搬車両110に受信装置111を設けることによって、運搬車両110がエリア200~203に接近するだけで、コード情報を取得することができる。これにより、現場作業者の作業負荷を軽減することができる。
【0053】
クラウドサーバ400は、運搬車両110から受信した荷重情報により積載状態(“空荷”状態、“積荷”状態)を出力することができる。これにより、運搬車両の積載状態を把握し、“空荷”状態の運搬車両に指示する等して、運搬車両を効率よく作業させることが可能となる。
【0054】
クラウドサーバ400は、運搬車両110から受信したコード情報に対応する受信コードと保持コードとに基づいて、運搬車両110の状態(
図6参照)を管理することができる。これにより、ユーザは、運搬車両110の位置や運搬車両110が滞留しているか等を把握することが可能となる。その結果、滞留している運搬車両110に指示する等して、稼働していない運搬車両を効率よく作業させることができる。
【0055】
情報表示装置301のユーザは、表示された運搬車の稼働状態701、運搬車両の荷卸実績702、及び、材料別の荷卸実績703、を確認することができる。ユーザは、運搬車の稼働状態701を確認することによって、時系列の積載状態を把握することができる。また、ユーザは、運搬車両の荷卸実績702を確認することによって、時系列の荷卸実績を把握することができる。また、ユーザは、材料別の荷卸実績703を確認する確認することによって、材料毎に荷卸の進捗や出来高を把握することができる。
【0056】
積込エリア201~203及び荷卸エリア200の両方に発信装置210~213を設置することによって、積込エリア201~203で積み込んだ運搬物の材料、及び、荷卸エリア200で荷卸しした運搬物の材料の両方を管理することができる。
【0057】
<実施例2>
実施例1では、運搬車両110が運搬現場100において、積込エリア201~203や荷卸エリア200に発信装置210~213を設置し、運搬車両110の荷卸実績等を管理する例について説明した。実施例2では、運搬車両110の荷卸実績だけでなく、出荷車両510の出荷実績を管理する。
【0058】
図14は、実施例2の運搬管理システム2の全体構成を示す図である。実施例2は、実施例1の構成に加えて、運搬現場500の出荷車両510に設置された発信装置601と、出荷車両510が走行する出荷走行経路上に設置された受信処理装置611と、を備える。受信処理装置611は、本発明の送受信装置に対応する。受信処理装置611は、発信装置601が出力した信号を受信して、処理する。また、実施例2の運搬管理システム2は、実施例1と同様に、記憶部410及び情報処理部401を有するクラウドサーバ400と、管理室300に設置された情報表示装置301と、を備える。
【0059】
出荷車両510の発信装置601は、出荷車両510を識別するための識別情報、荷重情報及び時刻を出力する。受信処理装置611は、発信装置601が出力した情報を受信し、処理する。受信処理装置611は、処理した情報をクラウドサーバ400に送信する。クラウドサーバ400は、受信処理装置611から受信した出荷車両510を識別するための識別情報、荷重情報及び時刻を記憶部410に記憶する。
【0060】
図15は、実施例2の情報表示装置301が表示する情報を示す図である。クラウドサーバ400は、記憶部410に記憶された出荷車両510を識別するための識別情報、荷重情報及び時刻に基づいて、出荷車両510の出荷実績を生成する。管理室300に設置された情報表示装置301は、ユーザからの指示又は定期的に、クラウドサーバ400に要求を送信し、クラウドサーバ400は、要求のレスポンスとして、出荷実績を示す情報を情報表示装置301に送信する。情報表示装置301は、
図15に示すように、クラウドサーバ400から受信した情報に基づいて、出荷車両の出荷実績801を表示する。出荷車両の出荷実績801とは、横軸を時刻、縦軸を出荷した運搬物の重量、とした情報である。運搬物の重量は、荷重情報から算出される。情報表示装置301のユーザは、表示された出荷車両510の出荷実績801から、時系列で出荷車両510が出荷した運搬物の重量を確認することができる。
【0061】
また、実施例2のクラウドサーバ400は、材料別の出荷実績も生成することが可能である。クラウドサーバ400は、出荷車両510の識別情報と、この出荷車両510が運搬する運搬物の材料と、を対応付けたテーブルを記憶する。クラウドサーバ400は、このテーブルを参照し、受信処理装置611から受信した識別情報を運搬物の材料に変換する。そして、クラウドサーバ400は、変換した運搬物の材料、荷重情報及び時刻に基づいて、材料別の出荷実績を生成する。情報表示装置301は、クラウドサーバ400から受信した材料別の出荷実績を示す情報に基づいて、材料別の出荷実績(図示せず)を表示する。
【0062】
(実施例2の効果)
実施例2の情報表示装置301のユーザは、出荷車両510の出荷実績801から、出荷した運搬物の重量を時系列に確認することができる。
【0063】
実施例2の情報表示装置301のユーザは、材料別の出荷実績から、出荷した運搬物の重量を材料毎に確認することができる。その他の効果は、実施例1と同様である。
【0064】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0065】
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【符号の説明】
【0066】
1、2:運搬管理システム 110:運搬車両 111:受信装置 112:エンコード装置 113:制御部 114:信号コード変換表 200:荷卸エリア 201~203:積込エリア 210~213:発信装置 300:管理室 301:情報表示装置 400:クラウドサーバ 401:情報処理部 410:記憶部 411:コード材料対照表 412:コード保持領域 413:状態判断表 414:情報蓄積領域 510:出荷車両