(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141119
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】整合性判断装置、整合性判断方法、および整合性判断プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20230928BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047261
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】516174150
【氏名又は名称】岩手インフォメーション・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】藤吉 俊晴
(72)【発明者】
【氏名】船山 希
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】児童の保育に関して自治体が管理している情報と保育施設が管理している情報との整合性を容易に確認する。
【解決手段】記憶部12は、施設側装置3から取得した施設事業所番号と施設管理児童情報とを記憶する。取得部21は、自治体側装置2から契約ファイルおよび支給認定ファイルを取得する。判断部22は、施設管理児童情報から選択した確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号が支給認定ファイルに存在し、契約ファイルにおける確認対象の支給認定者番号の児童の施設事業所番号が、記憶部12に記憶している施設事業所番号と一致し、支給認定ファイルにおける当該児童の支給認定区分等が、施設管理児童情報における当該児童の支給認定区分等とそれぞれ一致する場合、当該児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性があると判断する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保育施設に設けられた施設側装置から取得した、当該保育施設が管理する情報を記憶する記憶部と、
自治体側装置から児童の保育に関する情報を管理する契約ファイルおよび支給認定ファイルを取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された所定の児童を示す情報と一致する情報が前記支給認定ファイルに含まれ、前記契約ファイルにおける前記所定の児童に関する情報と一致する情報が前記記憶部に記憶された情報に含まれ、前記支給認定ファイルにおける前記所定の児童に関する少なくとも1種類の他の情報のぞれぞれと一致する情報が、前記記憶部に記憶された情報に含まれる場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断する判断部と
を備えることを特徴とする整合性判断装置。
【請求項2】
保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、
自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断する判断部と
を備えることを特徴とする整合性判断装置。
【請求項3】
前記他の情報には、保育の必要性の認定の区分を示す支給認定区分情報が含まれ、
前記判断部は、前記記憶部に記憶された前記所定の児童の前記第1支給認定情報の前記他の情報に含まれる前記支給認定区分情報が、2号認定または3号認定を示す情報である場合、前記記憶部に記憶された前記所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在すれば、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断することを特徴とする請求項2に記載の整合性判断装置。
【請求項4】
保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から情報を取得する取得部と、前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報との整合性を判断する判断部とを備える整合性判断装置において行われる整合性判断方法であって、
前記取得部が、前記自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得するステップと、
前記判断部が、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断するステップと
を含むことを特徴とする整合性判断方法。
【請求項5】
保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から情報を取得する取得部と、前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報との整合性を判断する判断部とを備える整合性判断装置に、
前記取得部が、前記自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得するステップと、
前記判断部が、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断するステップと
を実行させるための整合性判断プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整合性判断装置、整合性判断方法、および整合性判断プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
子ども・子育て支援法等の法律に基づく子ども・子育て支援新制度において、保育所、幼稚園、認定こども園等の保育施設は、保育の必要性の認定(支給認定)を受けた児童に応じた給付金を自治体に申請する(特許文献1参照)。
【0003】
自治体および保育施設は、それぞれにおいて、支給認定の区分などの児童に関する情報を管理している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した給付金の申請および支給は、正確な情報に基づいて行われる必要がある。このため、児童の保育に関して自治体が管理している情報と保育施設が管理している情報との整合性を確認する必要がある。
【0006】
従来、この確認が目視により行われていたが、より容易に、児童の保育に関して自治体が管理している情報と保育施設が管理している情報との整合性を確認できる技術が要望されていた。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、児童の保育に関して自治体が管理している情報と保育施設が管理している情報との整合性を容易に確認できる整合性判断装置、整合性判断方法、および整合性判断プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、保育施設に設けられた施設側装置から取得した、当該保育施設が管理する情報を記憶する記憶部と、自治体側装置から児童の保育に関する情報を管理する契約ファイルおよび支給認定ファイルを取得する取得部と、前記記憶部に記憶された所定の児童を示す情報と一致する情報が前記支給認定ファイルに含まれ、前記契約ファイルにおける前記所定の児童に関する情報と一致する情報が前記記憶部に記憶された情報に含まれ、前記支給認定ファイルにおける前記所定の児童に関する少なくとも1種類の他の情報のぞれぞれと一致する情報が、前記記憶部に記憶された情報に含まれる場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断する判断部とを備えることを特徴とする整合性判断装置が提供される。
【0009】
本発明の他の態様によれば、保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得する取得部と、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断する判断部とを備えることを特徴とする整合性判断装置が提供される。
【0010】
本発明の他の態様によれば、保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から情報を取得する取得部と、前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報との整合性を判断する判断部とを備える整合性判断装置において行われる整合性判断方法であって、前記取得部が、前記自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得するステップと、前記判断部が、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断するステップとを含むことを特徴とする整合性判断方法が提供される。
【0011】
本発明の他の態様によれば、保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から情報を取得する取得部と、前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報との整合性を判断する判断部とを備える整合性判断装置に、前記取得部が、前記自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得するステップと、前記判断部が、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断するステップとを実行させるための整合性判断プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、児童の保育に関して自治体が管理している情報と保育施設が管理している情報との整合性を容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施の形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】保育施設が管理している情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態に係るサーバ装置(整合性判断装置に相当)1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備える。
【0017】
ここで、サーバ装置1は、自治体100に設けられた後述する自治体側装置2、および自治体100に所在する保育施設200に設けられた後述する施設側装置3と、インターネット等のネットワーク4を介して接続可能になっている。保育施設200は、保育所、幼稚園、認定こども園、小規模保育事業所等である。
【0018】
なお、
図1には、自治体側装置2および施設側装置3をそれぞれ1つのみ示しているが、実際には、複数の自治体100にそれぞれ設けられた複数の自治体側装置2、およびそれぞれの自治体100に複数件ずつ所在する保育施設200にそれぞれ設けられた複数の施設側装置3が、サーバ装置1に接続可能になっている。複数の自治体側装置2はそれぞれ同様のものであり、複数の施設側装置3もそれぞれ同様のものであるため、自治体側装置2および施設側装置3をそれぞれ1つのみ示し、他の自治体側装置2および他の施設側装置3の図示を省略している。
【0019】
サーバ装置1は、子ども・子育て支援法等の法律に基づく子ども・子育て支援新制度によって保育施設200に自治体100から給付される給付金の申請に関する処理を行うものである。サーバ装置1は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備えたコンピュータにより構成される。なお、サーバ装置1は、クラウド上に設けられたクラウドサーバであってもよい。
【0020】
制御部11は、サーバ装置1全体の動作を制御する。制御部11は、CPU等を備えて構成されている。制御部11は、取得部21と、判断部22と、申請処理部23とを備える。制御部11の取得部21および判断部22は、CPUが記憶部12に記憶された整合性判断プログラムを実行することにより構成される。申請処理部23は、CPUが記憶部12に記憶された申請プログラムを実行することにより構成される。
【0021】
取得部21は、自治体側装置2および施設側装置3から各種の情報を取得する。具体的には、取得部21は、施設側装置3が管理している後述の施設事業所番号および児童に関する情報(施設管理児童情報)を施設側装置3から取得し、これらを記憶部12に記憶(登録)する。また、取得部21は、後述の整合性確認処理において、自治体側装置2から後述の契約ファイル31および支給認定ファイル32を取得する。
【0022】
判断部22は、整合性確認処理において、自治体側装置2が管理している児童に関する情報と施設側装置3が管理している児童に関する情報(施設管理児童情報)との整合性を判断する。
【0023】
申請処理部23は、保育施設200による自治体100への給付金の申請に関する処理を行う。
【0024】
記憶部12は、施設側装置3から取得した施設事業所番号および施設管理児童情報を記憶する。また、記憶部12は、整合性確認処理において自治体側装置2から取得した契約ファイル31および支給認定ファイル32を記憶する。また、記憶部12は、サーバ装置1のCPUが実行する整合性判断プログラム等の各種のプログラムを記憶している。記憶部12は、ハードディスク等により構成されている。
【0025】
通信部13は、ネットワーク4を介した自治体側装置2および施設側装置3との通信処理を行う。
【0026】
自治体側装置2は、自治体100において児童の保育に関する情報を管理するものである。具体的には、自治体側装置2は、
図2に示す契約ファイル31と、
図3に示す支給認定ファイル32とにより、児童の保育に関する情報を管理している。
【0027】
自治体側装置2は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備えたコンピュータにより構成される。自治体側装置2は、ハードディスク等からなる記憶部に、契約ファイル31および支給認定ファイル32を記憶している。
【0028】
契約ファイル31および支給認定ファイル32として、例えば、中間標準レイアウト仕様のファイルを用いることができる。具体的には、契約ファイル31、支給認定ファイル32として、中間標準レイアウト仕様の対象業務のうち、保育児童、保育施設関連の情報を扱う「子ども・子育て支援」のカテゴリの契約ファイル、支給認定ファイルをそれぞれ用いることができる。
【0029】
中間標準レイアウト仕様は、地方公共団体の情報システム更改に際し、既存システムから次期システムへのデータ移行を円滑に行うため、移行データの項目名称、データ型、桁数、その他の属性情報等を標準的な形式として定めた移行ファイル用のレイアウト仕様である。なお、中間標準レイアウト仕様の契約ファイル、支給認定ファイルは、それぞれ
図2の契約ファイル31、
図3の支給認定ファイル32に図示していない項目も含むものである。
【0030】
契約ファイル31は、児童識別番号(児童識別情報に相当)と、児童が所属する保育施設を示す施設事業所番号とを関連付けたファイル(テーブル)である。
【0031】
児童識別番号は、自治体側装置2において児童を識別するための番号である。児童識別番号は、自治体100内で児童を統一的に管理するために各児童に付与されたものである。
【0032】
施設事業所番号は、自治体100により付与された保育施設200を識別するための番号である。なお、自治体側装置2が契約ファイル31により児童識別番号に関連付けて管理している施設事業所番号が、第2施設識別情報に相当する。
【0033】
支給認定ファイル32は、児童識別番号と、支給認定区分と、保育必要量区分と、支給認定者番号と、支給認定年月日とを関連付けたファイル(テーブル)である。
【0034】
支給認定区分は、児童の保育の必要性の認定(支給認定)の区分を示すものである。支給認定区分には、1号認定、2号認定、および3号認定がある。支給認定区分は、児童の年齢(満3歳以上か否か)、保育の必要性の有無等に基づき判断される。1号認定の場合、幼稚園および認定こども園が利用可能である。2号認定の場合、保育所および認定こども園が利用可能である。3号認定の場合、保育所、認定こども園、および小規模保育事業所等が利用可能である。
【0035】
保育必要量区分は、児童の保育の必要量の区分を示すものである。保育必要量区分には、教育標準時間認定、保育標準時間認定、および保育短時間認定があり、保育必要量区分によって保育施設200を利用できる時間が異なる。保育必要量区分は、保護者の就労時間等によって判断される。支給認定区分が1号認定の場合、保育必要量区分は教育標準時間認定となる。支給認定区分が2号認定の場合および3号認定の場合、いずれも保育必要量区分は保育標準時間認定または保育短時間認定となる。
【0036】
支給認定者番号は、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された児童ごとの番号である。
【0037】
支給認定年月日は、児童の保育の必要性の認定を受けた日を示すものである。
【0038】
なお、自治体側装置2が支給認定ファイル32により児童識別番号に関連付けて管理している支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が、第2支給認定情報を構成する。また、支給認定ファイル32における支給認定者番号が、第2支給認定者識別情報に相当する。また、支給認定ファイル32における支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日が、第2支給認定情報に含まれる他の情報に相当する。
【0039】
施設側装置3は、保育施設200において当該保育施設200に所属する児童に関する情報(施設管理児童情報)を管理するものである。
【0040】
施設側装置3は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備えたコンピュータにより構成される。施設側装置3は、ハードディスク等からなる記憶部に、
図4に示す施設事業所番号および児童に関する情報(施設管理児童情報)を記憶している。
【0041】
施設側装置3が記憶している施設事業所番号は、当該施設側装置3が設けられた保育施設200に対して自治体100により付与された、保育施設200を識別するための番号である。
【0042】
施設管理児童情報は、
図4に示すように、当該施設側装置3が設けられた保育施設200に所属する児童ごとの支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日を含む。
【0043】
なお、施設側装置3が記憶している施設事業所番号が、第1施設識別情報に相当する。また、施設管理児童情報が、第1支給認定情報に相当する。また、施設管理児童情報に含まれる支給認定者番号が、第1支給認定者識別情報に相当する。また、施設管理児童情報に含まれる支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日が、第1支給認定情報に含まれる他の情報に相当する。
【0044】
ここで、保育施設200を利用する場合、児童の保護者が自治体100に対して支給認定の申請を行い、認定結果として自治体100から認定証が交付される。この認定証には、支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が記載されている。児童が保育施設200に入園する際、保護者は認定証を保育施設200に提示する必要がある。
【0045】
支給認定区分が2号認定および3号認定の場合、児童の保護者は自治体100に対して入園の申し込みを行う。自治体100は、各保育施設200の空き状況、保護者の財務状況、保護者の希望等を考慮して、2号認定および3号認定の児童をどの保育施設200に入園させるかを決定する。保育施設200には、自治体100から、入園する2号認定および3号認定の児童の支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が通知される。保育施設200では、自治体100から通知された支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が施設側装置3に入力され、施設管理児童情報として保存される。
【0046】
すなわち、2号認定および3号認定の場合、保育施設200では、自治体100から通知された情報に基づき、施設側装置3において施設管理児童情報を生成して管理している。
【0047】
一方、支給認定区分が1号認定の場合、2号認定および3号認定の場合とは異なり、保護者は保育施設200に対して児童の入園の申し込みを行う。1号認定の児童がどの保育施設200に入園するかについて、自治体100は関与しない。したがって、1号認定の場合、2号認定および3号認定の場合とは異なり、自治体100から保育施設200への、児童の支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日の通知は行われない。
【0048】
そこで、1号認定の場合、保育施設200では、保護者が提示した前述の認定証に記載された支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が施設側装置3に入力され、施設管理児童情報として保存される。
【0049】
すなわち、1号認定の場合、保育施設200では、保護者が提示した認定証から得た情報に基づき、施設側装置3において施設管理児童情報を生成して管理している。
【0050】
また、1号認定の場合、自治体100は、児童がどの保育施設200に所属しているかを、保護者に確認することで把握する。この確認は、例えば、所定期間(例えば、1年)ごとに行われる。1号認定の児童については、この確認結果に基づく各児童の所属先の保育施設200の施設事業所番号が契約ファイル31に入力される。
【0051】
なお、2号認定および3号認定の場合、前述のように、自治体100が児童をどの保育施設200に入園させるかを決定する。このため、自治体100は、各児童がどの保育施設200に所属しているかを把握している。したがって、2号認定および3号認定の場合、自治体100が把握している各児童の所属先の保育施設200の施設事業所番号が契約ファイル31に入力される。
【0052】
また、支給認定ファイル32は、自治体側装置2において、自治体100の認定結果に基づき生成される。
【0053】
ところで、支給認定区分等の変更を行うために、変更の申請を児童の保護者が自治体100に対して行うことがある。この場合、自治体100から変更後の認定証が交付される。保護者は変更後の認定証を保育施設200に提示する必要がある。また、自治体100において、変更内容に応じて支給認定ファイル32の情報が変更される。
【0054】
支給認定区分の変更により1号認定になった場合、保育施設200では、保護者が提示した変更後の認定証に記載された支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が施設側装置3に入力され、施設管理児童情報として保存される。
【0055】
また、2号認定および3号認定の児童の保育必要量区分が変更された場合、当該児童の変更後の保育必要量区分が自治体100から保育施設200に通知される。この通知を受けた保育施設200では、該当する児童の保育必要量区分を変更する。
【0056】
次に、サーバ装置1における整合性確認処理について説明する。
【0057】
整合性確認処理は、児童の保育に関して自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との整合性を確認するための処理である。
【0058】
ここで、自治体側装置2と施設側装置3とは、個別に情報を管理しているため、何らかの理由により、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との不一致が生じることがある。
【0059】
例えば、児童の家族が自治体を跨いだ引っ越しを行ったが転出届および転入届の提出が行われていない場合や、居住地と住民票の住所が異なる場合、住民票を変更できない事情がある場合等に、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との不一致が生じることがある。
【0060】
また、例えば、自治体側装置2および施設側装置3における入力ミス等により、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との不一致が生じることがある。
【0061】
また、1号認定の場合には、例えば、認定証の提示漏れや保育施設200における情報管理の不備により、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との不一致が生じることがある。
【0062】
給付金の申請および支給は、正確な情報に基づいて行われる必要があるため、サーバ装置1において整合性確認処理が行われる。
【0063】
図5、
図6は、整合性確認処理のフローチャートである。
【0064】
整合性確認処理を開始する時点において、サーバ装置1は、すでに施設側装置3から、施設側装置3が管理している施設事業所番号および施設管理児童情報を取得し、これらを記憶部12に記憶している。
【0065】
整合性確認処理では、まず、
図5のステップS1において、取得部21は、自治体側装置2から契約ファイル31および支給認定ファイル32を取得し、これらを記憶部12に記憶させる。ここで、自治体側装置2の契約ファイル31および支給認定ファイル32は、自治体100の職員による自治体側装置2の操作に応じて、自治体側装置2からサーバ装置1へ送信される。
【0066】
次いで、ステップS2において、判断部22は、施設管理児童情報から、整合性の確認対象とする支給認定者番号を1つ選択する。
【0067】
次いで、ステップS3において、判断部22は、施設管理児童情報を参照して、確認対象の支給認定者番号の児童(所定の児童に相当)の支給認定区分が1号認定であるか否かを判断する。
【0068】
1号認定であると判断した場合(ステップS3:YES)、ステップS4において、判断部22は、支給認定ファイル32に確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号が存在するか否かを判断する。
【0069】
一致する支給認定者番号が存在すると判断した場合(ステップS4:YES)、ステップS5において、判断部22は、確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定ファイル32の支給認定者番号の児童が所属する保育施設の施設事業所番号として自治体側装置2で管理されている施設事業所番号が、施設側装置3から取得して記憶部12に記憶している施設事業所番号と一致するか否かを判断する。
【0070】
具体的には、判断部22は、支給認定ファイル32から、確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号に関連付けられた児童識別番号を、確認対象の支給認定者番号の児童の児童識別番号として取得する。次いで、判断部22は、契約ファイル31から、確認対象の支給認定者番号の児童の児童識別番号に関連付けられた施設事業所番号を取得する。そして、判断部22は、契約ファイル31から取得した施設事業所番号が、施設側装置3から取得して記憶部12に記憶している施設事業所番号と一致するか否かを判断する。
【0071】
施設事業所番号が一致すると判断した場合(ステップS5:YES)、
図6のステップS6において、判断部22は、支給認定ファイル32において確認対象の支給認定者番号の児童の児童識別番号に関連付けられた支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日が、施設管理児童情報における確認対象の支給認定者番号の児童の支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日とそれぞれ一致するか否かを判断する。
【0072】
支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日がそれぞれ一致すると判断した場合(ステップS6:YES)、ステップS7において、判断部22は、確認対象の支給認定者番号の児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性があると判断する。
【0073】
次いで、ステップS8において、判断部22は、施設管理児童情報におけるすべての支給認定者番号について整合性の判断が終了したか否かを判断する。
【0074】
整合性の判断が終了していない支給認定者番号があると判断した場合(ステップS8:NO)、ステップS9において、判断部22は、施設管理児童情報から、次の確認対象とする支給認定者番号を1つ選択する。この後、判断部22は、
図5のステップS3に戻る。
【0075】
ステップS8において、施設管理児童情報におけるすべての支給認定者番号について整合性の判断が終了したと判断した場合(ステップS8:YES)、判断部22は、整合性確認処理を終了する。
【0076】
図5のステップS4において支給認定ファイル32に確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号が存在しないと判断した場合(ステップS4:NO)、ステップS5において施設事業所番号が一致すると判断した場合(ステップS5:NO)、および、
図6のステップS6において支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日の少なくともいずれかが一致しないと判断した場合(ステップS6:NO)、ステップS10において、判断部22は、確認対象の支給認定者番号の児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性がないと判断する。
【0077】
図5のステップS3において、2号認定または3号認定であると判断した場合(ステップS3:NO)、判断部22は、ステップS11に進む。ステップS11の処理は、前述したステップS4の処理と同様である。
【0078】
一致する支給認定者番号が存在すると判断した場合(ステップS11:YES)、判断部22は、
図6のステップS7に進み、確認対象の支給認定者番号の児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性があると判断する。
【0079】
一致する支給認定者番号が存在しないと判断した場合(ステップS11:NO)、判断部22は、
図6のステップS10に進み、確認対象の支給認定者番号の児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性がないと判断する。
【0080】
ここで、2号認定および3号認定の場合、前述のように、1号認定の場合とは異なり、自治体100が、2号認定および3号認定の児童をどの保育施設200に入園させるかを決定する。そして、保育施設200には、自治体100から、入園する2号認定および3号認定の児童の支給認定区分、保育必要量区分、支給認定者番号、および支給認定年月日が通知される。
【0081】
このため、2号認定および3号認定の場合、基本的には、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との不一致は生じない。前述のように、児童の家族が自治体を跨いだ引っ越しを行った場合等において、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との不一致(保育施設200に所属する児童の保育に関する情報が自治体側装置2にない等)が生じ得るが、2号認定および3号認定の場合では、例外的な状況である。
【0082】
このため、2号認定および3号認定の場合、保育施設200に所属する児童の保育に関する情報が自治体側装置2に存在するか否かを確認すれば十分である。そこで、整合性確認処理では、2号認定および3号認定の場合、前述のように、支給認定ファイル32に確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号が存在するか否かの判断(ステップS11)のみにより、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報との整合性の有無を判断している。
【0083】
以上説明したように、サーバ装置1では、判断部22は、記憶部12に記憶している施設管理児童情報から選択した確認対象の支給認定者番号の児童の支給認定区分が1号認定である場合、確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号が支給認定ファイル32に存在し、契約ファイル31において確認対象の支給認定者番号の児童の児童識別番号に関連付けられた施設事業所番号が、記憶部12に記憶している施設事業所番号と一致し、支給認定ファイル32において確認対象の支給認定者番号の児童の児童識別番号に関連付けられた支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日が、施設管理児童情報における確認対象の支給認定者番号の児童の支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日とそれぞれ一致する場合、確認対象の支給認定者番号の児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性があると判断する。
【0084】
また、確認対象の支給認定者番号の児童の支給認定区分が2号認定または3号認定である場合には、判断部22は、確認対象の支給認定者番号と一致する支給認定者番号が支給認定ファイル32に存在すれば、確認対象の支給認定者番号の児童について、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とに整合性があると判断する。
【0085】
これにより、児童の保育に関して自治体100が管理している情報と保育施設200が管理している情報との整合性を、目視によらずに容易に確認できる。
【0086】
また、確認対象の支給認定者番号の児童が2号認定または3号認定である場合には、施設事業所番号、支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日については、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とが一致しているか否かの判断を省略するので、整合性確認処理を簡略化できる。
【0087】
なお、2号認定および3号認定の場合でも、1号認定の場合と同様に、施設事業所番号、支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日についても、自治体側装置2が管理している情報と施設側装置3が管理している情報とが一致しているか否かを判断するようにしてもよい。このようにしても、児童の保育に関して自治体100が管理している情報と保育施設200が管理している情報との整合性を、目視によらずに容易に確認できる。
【0088】
また、上述した実施の形態では、保育の認定に関する情報における支給認定者番号および施設事業所番号以外の種類の情報(他の情報)として、支給認定区分、保育必要量区分、および支給認定年月日を用いたが、これらの一部を省略してもよい。また、これらの情報以外の種類の保育の認定に関する情報を、保育の認定に関する他の情報として用いてもよい。
【0089】
また、上述した実施の形態では、契約ファイル31において確認対象の支給認定者番号の児童の児童識別番号に関連付けられた施設事業所番号が、記憶部12に記憶している施設事業所番号と一致しているか否かを判断した。しかし、施設事業所番号に限らず、自治体側装置2が管理する契約ファイルに含まれる情報について、当該情報と一致する情報が、施設側装置3が管理する情報に含まれるか否かを判断すればよい。ここで、前述のように、例えば、中間標準レイアウト仕様の契約ファイルは、
図2の契約ファイル31に図示していない項目も含むものである。
【0090】
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【0091】
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
【0092】
(付記1)
保育施設に設けられた施設側装置から取得した、当該保育施設が管理する情報を記憶する記憶部と、
自治体側装置から児童の保育に関する情報を管理する契約ファイルおよび支給認定ファイルを取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された所定の児童を示す情報と一致する情報が前記支給認定ファイルに含まれ、前記契約ファイルにおける前記所定の児童に関する情報と一致する情報が前記記憶部に記憶された情報に含まれ、前記支給認定ファイルにおける前記所定の児童に関する少なくとも1種類の他の情報のぞれぞれと一致する情報が、前記記憶部に記憶された情報に含まれる場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断する判断部と
を備えることを特徴とする整合性判断装置。
【0093】
(付記2)
保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、
自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断する判断部と
を備えることを特徴とする整合性判断装置。
【0094】
(付記3)
前記他の情報には、保育の必要性の認定の区分を示す支給認定区分情報が含まれ、
前記判断部は、前記記憶部に記憶された前記所定の児童の前記第1支給認定情報の前記他の情報に含まれる前記支給認定区分情報が、2号認定または3号認定を示す情報である場合、前記記憶部に記憶された前記所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在すれば、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断することを特徴とする付記2に記載の整合性判断装置。
【0095】
(付記4)
保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から情報を取得する取得部と、前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報との整合性を判断する判断部とを備える整合性判断装置において行われる整合性判断方法であって、
前記取得部が、前記自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得するステップと、
前記判断部が、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断するステップと
を含むことを特徴とする整合性判断方法。
【0096】
(付記5)
保育施設において当該保育施設に所属する児童に関する情報を管理する施設側装置から取得した、前記施設側装置が設けられた保育施設を示す第1施設識別情報と、前記施設側装置が管理している、児童ごとの、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第1支給認定者識別情報および保育の認定に関する少なくとも1種類の他の情報を含む第1支給認定情報とを記憶する記憶部と、自治体において児童の保育に関する情報を管理する自治体側装置から情報を取得する取得部と、前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報との整合性を判断する判断部とを備える整合性判断装置に、
前記取得部が、前記自治体側装置から、前記自治体側装置において児童を識別するための児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、児童が所属する保育施設を示す第2施設識別情報とを関連付けた契約ファイル、および、前記児童識別情報と、前記自治体側装置が管理している、保育の必要性の認定を受けた児童に付与された第2支給認定者識別情報および前記第1支給認定情報に含まれる前記他の情報と同じ少なくとも1種類の他の情報を含む第2支給認定情報とを関連付けた支給認定ファイルを取得するステップと、
前記判断部が、前記記憶部に記憶された所定の児童の前記第1支給認定者識別情報と一致する前記第2支給認定者識別情報が前記支給認定ファイルに存在し、前記契約ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2施設識別情報が、前記第1施設識別情報と一致し、前記支給認定ファイルにおいて前記所定の児童の前記児童識別情報に関連付けられた前記第2支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報が、前記所定の児童の前記第1支給認定情報に含まれる少なくとも1種類の前記他の情報とそれぞれ一致する場合、前記所定の児童について前記自治体側装置が管理している情報と前記施設側装置が管理している情報とに整合性があると判断するステップと
を実行させるための整合性判断プログラム。
【符号の説明】
【0097】
1 サーバ装置
2 自治体側装置
3 施設側装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
21 取得部
22 判断部
23 申請処理部
31 契約ファイル
32 支給認定ファイル
100 自治体
200 保育施設