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  • 特開-のぼり旗 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141165
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】のぼり旗
(51)【国際特許分類】
   G09F 17/00 20060101AFI20230928BHJP
【FI】
G09F17/00 D
G09F17/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047338
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】池田 智春
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏
(57)【要約】
【課題】より脱着が容易なのぼり旗を提供すること。
【解決手段】のぼり旗1は、のぼり旗本体10と、縦棒21及び横棒22と、中空筒状部10aとを備える。のぼり旗本体10は、略四角形状のシートである。横棒22及び縦棒21は、のぼり旗本体10を支持する。中空筒状部10aは、のぼり旗本体10の隣接する2辺に沿って設けられる。また、中空筒状部10aは、内部に縦棒21及び横棒22が挿通される。中空筒状部10aは、中空筒状部10aの長手方向の全長にわたって開閉可能なファスナー11を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略四角形状のシートであるのぼり旗本体と、
前記のぼり旗本体を支持する第1支持棒及び第2支持棒と、
前記のぼり旗本体の隣接する2辺に沿って設けられ、内部に前記第1支持棒及び前記第2支持棒が挿通される中空筒状部と、を備え、
前記第1支持棒と前記第2支持棒は、互いの一端部で直交するように固定され、
前記中空筒状部は、前記中空筒状部の長手方向の全長にわたって開閉可能な開閉部を有する、のぼり旗。
【請求項2】
前記開閉部は、前記中空筒状部の前記のぼり旗本体における外周にあたる部分に沿って設けられる、請求項1に記載ののぼり旗。
【請求項3】
前記開閉部を閉じた状態に保持可能な、端部に面ファスナーを有する帯状部材を備える、請求項1又は2に記載ののぼり旗。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、のぼり旗に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、のぼり旗の脱着を容易とするための技術が知られている。この種の技術を示すものとして特許文献1が挙げられる。特許文献1では、のぼり旗の二辺にファスナーの一片を取付け、棹帯び布の二辺にファスナーの一片を取付け、棹に棹帯び布を通しファスナーをスライダーで結合するファスナー脱着風車ランプ付きのぼり旗が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実全平3-002392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、のぼり旗の棹からの脱着は容易となった一方、のぼり旗を棹に取り付けるための棹帯び布は依然として棹からの脱着が容易となったとは言えず、脱着性には改善の余地があった。
【0005】
本発明は、より脱着が容易なのぼり旗の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明に係るのぼり旗は、略四角形状のシートであるのぼり旗本体と、前記のぼり旗本体を支持する第1支持棒及び第2支持棒と、前記のぼり旗本体の隣接する2辺に沿って設けられ、内部に前記第1支持棒及び前記第2支持棒が挿通される中空筒状部と、を備え、前記第1支持棒と前記第2支持棒は、互いの一端部で直交するように固定され、前記中空筒状部は、前記中空筒状部の長手方向の全長にわたって開閉可能な開閉部を有する。
【0007】
(1)ののぼり旗は、より脱着を容易とすることができる。
【0008】
(2) 本発明に係るのぼり旗は、前記開閉部は、前記中空筒状部の前記のぼり旗本体における外周にあたる部分に沿って設けられることが好ましい。
【0009】
(2)ののぼり旗は、支持棒を開閉部に対して支持棒の挿通方向に沿って挿通させることができ、より容易に脱着ができる。
【0010】
(3) 本発明に係るのぼり旗は、前記開閉部を閉じた状態に保持可能な、端部に面ファスナーを有する帯状部材を備えることが好ましい。
【0011】
(3)ののぼり旗は、使用時に意に反して開閉部が開いてのぼり旗が支持棒から外れることを抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、より脱着が容易なのぼり旗を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係るのぼり旗を示す模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る、支持部挿通前ののぼり旗を示す模式図である。
図3】本発明の一実施形態に係る、支持部挿通後にファスナーを閉める前ののぼり旗を示す模式図である。
図4】本発明の一実施形態に係る、ファスナーを閉めた後であり係止部で係止する前ののぼり旗を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係るのぼり旗1について、図1~4を用いて説明する。本実施形態に係るのぼり旗1は、例えば、災害発生時等に使用される防災用のぼり旗である。のぼり旗1は、災害時の案内等に複数用いられるが、平時では収納時にかさばるため、旗と旗を支えるポールとを分解してコンパクトに収納するできるように構成される。なお、本発明が適用されるのぼり旗は、防災用のぼり旗に限らず、例えば神社等で使用されるのぼり旗として用いてもよいし、商店等で使用されるのぼり旗として用いてもよい。
【0015】
のぼり旗1は、のぼり旗本体10と、支持部20と、帯状部材としての係止部30と、を有する。
【0016】
のぼり旗本体10は、支持部20に脱着可能な長方形のシート状の部材である。また、のぼり旗本体10の材質は、例えば樹脂でもよい。のぼり旗本体10には、のぼり旗本体10の隣接する2辺に沿ってL字状に設けられ、内部に後述する支持部20の縦棒21及び横棒22が挿通される中空筒状部10aが形成されている。
【0017】
具体的には、中空筒状部10aは、縦筒部10a1と、横筒部10a2と、で構成される。縦筒部10a1は、中空筒形状である。縦筒部10a1は、一端部に長手方向に向けて開口する開口部が形成される。また、縦筒部10a1の横筒部10a2に隣接する他端部は、横筒部10a2と略90度の角度をなして連通している。
【0018】
また、横筒部10a2は、中空筒状形状である。横筒部10a2は、一端部に長手方向に向けて開口する開口部が形成される。また、横筒部10a2の縦筒部10a1に隣接する他端部は、縦筒部10a1と略90度の角度をなして連通している。
【0019】
縦筒部10a1及び横筒部10a2は、縦筒部10a1と横筒部10a2とが略直交するように、それぞれの他端部の開口部が対向して隙間なく接合される。また、中空筒状部10aには、外周に沿って開閉部としてのファスナー11が設けられ開閉可能である。
【0020】
ファスナー11は、スライダー11aと、一対の咬合部11bと、第1ストッパー11cと、一対の第2ストッパー11dと、図2に示す差し込み部11eと、を有する。咬合部11bは、中空筒状部10aの全長にわたり等間隔で設けられる、スライダー11aにより相互に咬合分離可能に配置された複数の咬合子を有する。
【0021】
第1ストッパー11cは、スライダー11aが咬合部11bの一端部の外側にスライドしないようにスライダー11aの移動を規制するための構成である。第1ストッパー11cは、中空筒状部10aの横棒22が挿通される横筒部10a2において、一対の咬合部11bのうちの一方の一端部に対して咬合子の配列方向で隣接する位置に設けられる。
【0022】
差し込み部11eは、一対の咬合部11bのうちの他方のスライダー11aの内部へ挿通を容易にするための構成である。差し込み部11eは、中空筒状部10aの横棒22が挿通される横筒部10a2において、一対の咬合部11bのうちの他方の一端部に対して咬合子の配列方向で隣接する位置に設けられる。
【0023】
一対の第2ストッパー11dは、スライダー11aが咬合部11bの他端部の外側にスライドしないようにスライダー11aの移動を規制するための構成である。第2ストッパー11dは、中空筒状部10aの縦棒21が挿通される縦筒部10a1において、一対の咬合部11bの他端部のそれぞれに対して咬合子の配列方向で隣接する位置に1つずつ設けられる。
【0024】
スライダー11aは、一対の咬合部11bに沿ってスライドして一対の咬合部11bの咬合分離を行うための構成である。スライダー11aは、2つの咬合部11bを挿通するための2つの挿通口が形成されており、一対の咬合部11bのうちの一方が一方の挿通口に挿通されている。また、スライダー11aは、一方の咬合部11bに沿って第1ストッパー11cと第2ストッパー11dの間でスライド可能に保持されている。
【0025】
また、スライダー11aは、上述のように一対の咬合部11bのうちの他方を他方の挿通口に挿通可能である。スライダー11aは、一対の咬合部11bのうちの他方の差し込み部11eを内部に挿通させた状態でスライダー11aを第1ストッパー11c側から第2ストッパー11d側に一対の咬合部11bに沿ってスライドされることで、一対の咬合部11bの一方と他方とが相互に咬合される。
【0026】
また、スライダー11aは、相互に咬合された状態の一対の咬合部11bに沿って、第2ストッパー11d側から第1ストッパー11c側にスライドされることで、一対の咬合部11bは相互に分離される。
【0027】
支持部20は、第1支持棒としての縦棒21と、第2支持棒としての横棒22と、連結部材23と、を有する。縦棒21と横棒22は、互いの一端部で直交するように連結部材23により固定される。なお、縦棒21と横棒22とを固定せずに、着脱できてもよい。また、横棒22は、縦棒21よりも短く形成される。しかし、横棒22の長さは、これに限らない。
【0028】
連結部材23は、例えば、二方向に開口する中空部材である。それぞれの開口部の向きは略直交する。また、2つの開口部は、それぞれ縦棒21と、横棒22とが挿通可能である。縦棒21は、連結部材23の一方の開口部に挿通した状態で固定される。また、横棒22は、連結部材23の他方の開口部に挿通され固定される。なお、連結部材23の形状は、これに限らない。
【0029】
係止部30は、一方の面にフック状の繊維30a1、他方の面に当該フック状の繊維30a1に対応するループ状の繊維30a2が形成された面ファスナー30aを有する帯状部材である。係止部30は、中空筒状部10aの縦棒21の挿通方向において、スライダー11aを第2ストッパー11dと隣接する位置に移動させた場合のスライダー11aに隣接する位置に固定させることが好ましい。また、係止部30は、中空筒状部10aを巻いて結束可能なように、係止部30の長手方向が中空筒状部10aの円周方向に沿うように配置された状態で、係止部30の一部が中空筒状部10aに固定される。
【0030】
<脱着方法>
次に、本実施形態に係るのぼり旗1の支持部20へののぼり旗本体10の装着方法について、説明する。
【0031】
まず、のぼり旗1を組み立てるユーザは、図2に示すようにのぼり旗本体10においてファスナー11のスライダー11aを第1ストッパー11cの隣接する位置にセットし、ファスナー11を開いた状態にする。次に、支持部20を、横棒22の先端からファスナー11の開口した中空筒状部10aの開口部分に挿通し、中空筒状部10aの内部へ収容する。これにより、のぼり旗本体10の中空筒状部10aの内部に支持部20を容易に収容することができる。
【0032】
次に、図3に示すようにファスナー11のスライダー11aを第1ストッパー11c側から係止部30よりも第2ストッパー11d側に位置するようにスライドし、ファスナー11を閉じる。これにより、支持部20は、中空筒状部10a内部に保持される。
【0033】
次に、図4に示すように開いた係止部30を面ファスナー30aのフック状の繊維30a1とループ状の繊維30a2とが接触して固定されるように閉じ、咬合部11b上で係止部30を結束する。これにより、係止部30が咬合部11b上に配置されるため、ファスナー11のスライダー11aが係止部30に遮られスライドが規制される。以上により、容易に支持部20をのぼり旗本体10に装着できる。
【0034】
例えば、防災用として用いられるのぼり旗本体10は、災害発生時の初動体制発令時や防災訓練等で使用する際に、上述のようにのぼり旗本体10に支持部20を通してファスナー11を閉め、係止部30を結束するだけで簡単に組立が可能で、現地本部等の設置時間を短縮できる。
【0035】
なお、のぼり旗1における支持部20からののぼり旗本体10の外し方は上記の装着方法の逆の手順になる。
【0036】
[変形例]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0037】
本実施形態に係るのぼり旗1では、中空筒状部10aの開口部分が閉じた状態を開閉部としてのファスナー11により保持していたが、これに限らない。例えば中空筒状部10aの開口部分が閉じた状態を開閉部としての面ファスナーにより保持してもよいし、開閉部としてのボタン等で保持してもよい。
【0038】
ファスナー11は、中空筒状部10aののぼり旗本体10における外周に当たる部分に沿って設けられていたが、これに限らない。例えば、ファスナー11は、中空筒状部10aののぼり旗本体10における表面側又は裏面側に当たる部分に設けられてもよい。
【0039】
係止部30は、ファスナー11の咬合部11bを覆うように結束していたが、これに限らない。例えば、スライダー11aやのぼり旗本体10に係止部30を挿通可能な孔を形成し、係止部30を当該孔に挿通させつつ結束することでスライダー11aの移動を規制し、スライダー11aがずれてファスナー11が開くことを抑制させてもよい。また、係止部30は、面ファスナーを有する帯に限らず、例えばボタンを有する帯でもよいし、結束用のバンドでもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 のぼり旗
10 のぼり旗本体
10a 中空筒状部
11 ファスナー(開閉部)
21 縦棒(第1支持棒)
22 横棒(第2支持棒)
図1
図2
図3
図4