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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141285
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】会議支援装置、および会議支援方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/56 20060101AFI20230928BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
H04M3/56 B
H04N7/15 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047519
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮嵜 優樹
【テーマコード(参考)】
5C164
5K201
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164PA43
5C164VA09P
5K201BA15
5K201BB09
5K201CA01
5K201CB13
5K201EC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遠隔会議中に特定の参加者の会話が全体に伝わらないように制御する会議支援装置及び支援方法を提供する。
【解決手段】会議支援システムにおいて、会議支援装置10は、主会議を設定し、主会議に参加する端末装置の接続を管理する主会議管理部と、主会議に複数の個別会議を関連付け、複数の個別会議の夫々に参加する端末装置の接続を管理する個別会議管理部と、を含む。主会議管理部は、端末装置から主会議に対する発言内容を示す第1発言データを受信した場合、個別会議管理部に対して第1発言データを送信する。個別会議管理部は、主会議管理部から第1発言データを受信した場合、複数の個別会議の夫々に参加する端末装置に第1発言データを送信する。個別会議管理部は、一の個別会議に参加する一の端末装置から、一の個別会議に対する発言内容を示す第2発言データを受信した場合、一の個別会議に参加する端末装置に対し第2発言データを送信する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主会議と主会議に参加する端末装置が属する複数の個別会議とを管理する会議支援装置において、
前記主会議を設定し、前記主会議に参加する端末装置の接続を管理する主会議管理部と、
前記主会議に前記複数の個別会議を関連付け、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する端末装置の接続を管理する個別会議管理部と、
を含み、
前記主会議管理部は、
前記端末装置から前記主会議に対する発言内容を示す第1発言データを受信した場合、前記個別会議管理部に対して前記第1発言データを送信し、
前記個別会議管理部は、
前記主会議管理部から前記第1発言データを受信した場合、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する前記端末装置に前記第1発言データを送信し、
さらに、前記個別会議管理部は、一の個別会議に参加する一の端末装置から、前記一の個別会議に対する発言内容を示す第2発言データを受信した場合、前記一の個別会議に参加する端末装置に対し前記第2発言データを送信する、
会議支援装置。
【請求項2】
前記第1発言データには、複数の前記端末装置を一意に識別するための端末識別情報を含み、
前記個別会議管理部は、
前記第1発言データに含まれる前記端末識別情報を特定し、前記第1発言データを送信した前記端末装置以外の端末装置に対して前記第1発言データおよび前記第2発言データを送信する
請求項1に記載の会議支援装置。
【請求項3】
前記第1発言データおよび前記第2発言データを記憶する記憶部を更に備え、
前記個別会議管理部は、
前記第1発言データを送信している間、前記第1発言データを送信している端末装置と前記個別会議管理部との送受信を禁止するとともに、送受信を禁止中の前記個別会議での発言内容を示す個別会議データを記憶部に記憶し、
前記第1発言データを送信した端末装置が前記主会議での発言を終了した後、前記第1発言データを送信した端末装置からの要求に応じて前記個別会議データを、前記第1発言データを送信した端末装置に送信する、
請求項2に記載の会議支援装置。
【請求項4】
前記端末装置から種別情報を取得する会議情報取得部をさらに備え、
前記主会議管理部は、前記会議情報取得部により取得した識別情報が主会議情報である場合に、前記第1発言データを受信する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の会議支援装置。
【請求項5】
主会議と主会議に参加する端末装置が属する複数の個別会議とを管理する会議支援方法において、
前記主会議を設定し、前記主会議に参加する端末装置の接続を管理するステップと、
前記主会議に前記複数の個別会議を関連付け、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する端末装置の接続を管理するステップと、
前記端末装置から前記主会議に対する発言内容を示す第1発言データを受信した場合、前記個別会議に対して前記第1発言データを送信するステップと、
前記個別会議において、前記第1発言データを受信した場合、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する前記端末装置に前記第1発言データを送信するステップと、
前記個別会議において、一の個別会議に参加する一の端末装置から、前記一の個別会議に対する発言内容を示す第2発言データを受信した場合、前記一の個別会議に参加する端末装置に対し前記第2発言データを送信するステップと、
を含む、会議支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議支援装置、および会議支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット回線を利用した、遠隔会議のシステムが一般に利用されている。例えば、特許文献1には、会議中に特定の参加者間で非公開の連絡ができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-202887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の企業が参加する会議を行う場合、全体ではなく同一企業の参加者だけでの会話が必要な場面がある。この場合、同一企業の参加者の会話が全体に伝わらないように制御することが必要である。
【0005】
本発明は、遠隔会議中に特定の参加者間で交わされる会話内容を、特定の参加書が意図しない形で全体に伝わらないように制御することのできる会議支援装置、および会議支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る会議支援装置は、主会議と主会議に参加する端末装置が属する複数の個別会議とを管理する会議支援装置において、前記主会議を設定し、前記主会議に参加する端末装置の接続を管理する主会議管理部と、前記主会議に前記複数の個別会議を関連付け、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する端末装置の接続を管理する個別会議管理部と、を含み、前記主会議管理部は、前記端末装置から前記主会議に対する発言内容を示す第1発言データを受信した場合、前記個別会議管理部に対して前記第1発言データを送信し、前記個別会議管理部は、前記主会議管理部から前記第1発言データを受信した場合、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する前記端末装置に前記第1発言データを送信し、さらに、前記個別会議管理部は、一の個別会議に参加する一の端末装置から、前記一の個別会議に対する発言内容を示す第2発言データを受信した場合、前記一の個別会議に参加する端末装置に対し前記第2発言データを送信する。
【0007】
本発明に係る会議支援方法は、主会議と主会議に参加する端末装置が属する複数の個別会議とを管理する会議支援方法において、前記主会議を設定し、前記主会議に参加する端末装置の接続を管理するステップと、前記主会議に前記複数の個別会議を関連付け、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する端末装置の接続を管理するステップと、前記端末装置から前記主会議に対する発言内容を示す第1発言データを受信した場合、前記個別会議に対して前記第1発言データを送信するステップと、前記個別会議において、前記第1発言データを受信した場合、前記複数の個別会議のそれぞれに参加する前記端末装置に前記第1発言データを送信するステップと、前記個別会議において、一の個別会議に参加する一の端末装置から、前記一の個別会議に対する発言内容を示す第2発言データを受信した場合、前記一の個別会議に参加する端末装置に対し前記第2発言データを送信するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遠隔会議中に特定の参加者の会話が全体に伝わらないように制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態に係る会議システムの構成例を示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、第1実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、第1実施形態に係る遠隔会議方法を説明するための図である。
図5図5は、第1実施形態に係る遠隔会議の準備処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、第1実施形態に係る遠隔会議の開始処理の流れを示すフローチャートである。
図7図7は、第1実施形態に係る端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、第1実施形態に係る会議画面の一例を示す図である。
図9図9は、第1実施形態に係る発言中状態である場合の会議画面の一例を示す図である。
図10図10は、第1実施形態に係るデフォルト状態ある場合の会議画面の一例を示す図である。
図11図11は、第1実施形態に係る会議画面の表示態様の一例を示す図である。
図12図12は、第1実施形態に係る会議画面の表示態様の一例を示す図である。
図13図13は、第1実施形態に係る会議画面の表示態様の一例を示す図である。
図14図14は、第1実施形態に係る会議支援装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、第2実施形態に係る会議支援装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図16図16は、第3実施形態に係る会議支援装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図17図17は、第3実施形態に係る再生処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
(会議システム)
図1を用いて、第1実施形態に係る会議システムの構成例について説明する。図1は、第1実施形態に係る会議システムの構成例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、会議支援システム1は、会議支援装置10と、端末装置12-1から端末装置12-n(nは2以上の整数)と、を含む。端末装置12-1から端末装置12-nを区別する必要のない場合には、端末装置12と総称する。会議支援装置10と、端末装置12とは、ネットワークNを介して、通信可能に接続されている。会議支援システム1は、複数の参加者間で遠隔会議(例えば、ウェブ会議)を実行するシステムである。
【0013】
会議支援装置10は、遠隔会議を支援する装置である。会議支援装置10は、サーバ装置などで実現される。端末装置12は、遠隔会議の参加者が使用する端末装置である。本実施形態は、端末装置12は、遠隔会議の参加者の発言内容を会議支援装置10に送信する。会議支援装置10は、発言内容に応じた処理を実行することで、遠隔会議を支援する。
【0014】
[会議支援装置]
図2を用いて、第1実施形態に係る会議支援装置の構成例について説明する。図2は、第1実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【0015】
会議支援装置10は、複数の参加者が参加する遠隔会議において、メイン会議と、サブ会議とを設定して管理する。メイン会議とは、遠隔会議に参加する全ての参加者が参加する会議をいう。サブ会議とは、遠隔会議に参加する特定の参加者が参加する会議をいう。メイン会議は、主会議ともいう。サブ会議は、個別会議ともいう。会議支援装置10は、遠隔会議において、メイン会議を1つ設定する。会議支援装置10は、遠隔会議において、複数のサブ会議を設定する。会議支援装置10は、メイン会議においてされた発言と、サブ会議においてされた発言とを管理することで、遠隔会議を支援する。ここで、メイン会議を設定するとは、メイン会議用の会議プログラムを起動するための初期設定を行い、起動させることを意味する。また、サブ会議を設定するとは、サブ会議用の会議プログラムを起動するための初期設定を行い、起動させることを意味する。
【0016】
図2に示すように、会議支援装置10は、通信部20と、記憶部22と、制御部24と、を備える。会議支援装置10は、例えば、汎用のサーバ装置などで構成される。
【0017】
通信部20は、ネットワークNを介して、会議支援装置10と外部装置との間の通信を実行する。通信部20は、例えば、会議支援装置10と、端末装置12との間の通信を実行する。
【0018】
記憶部22は、各種の情報を記憶している。記憶部22は、制御部24の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。後述するが、記憶部22は、遠隔会議の参加者の発言に関する音声データを記憶している。記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0019】
制御部24は、会議支援装置10の各部を制御する。制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの情報処理装置と、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などの記憶装置とを有する。制御部24は、本発明に係る会議支援装置10の動作を制御するプログラムを実行する。制御部24は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部24は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0020】
制御部24は、会議情報取得部30と、参加者情報取得部32と、種別情報取得部34と、主会議管理部36と、個別会議管理部38と、を備える。
【0021】
会議情報取得部30は、遠隔会議を開催する参加者の端末装置12から遠隔会議に関する会議情報を取得する。会議情報には、遠隔会議の開催時間、メイン会議ID、およびサブ会議IDなどが含まれる。メイン会議IDには、例えば、アクセス情報、メイン会議の識別情報、メイン会議の種別情報などが含まれる。サブ会議IDには、設定されているサブ会議ごとの、アクセス情報、サブ会議の識別情報、サブ会議の種別情報などが含まれる。会議情報には、これらの情報以外の情報が含まれていてもよい。
【0022】
参加者情報取得部32は、遠隔会議を開催する参加者の端末装置12から遠隔会議に参加する全参加者に関する参加者情報を取得する。参加者情報には、参加者を特定するための参加者識別情報、所属情報、および連絡先情報などが含まれる。参加者識別情報は、例えば、参加者の氏名およびニックネームなどに関する情報である。所属情報は、例えば、参加者が所属している会社などの組織などに関する情報である。連絡先情報は、例えば、メールアドレスなどに関する情報である。
【0023】
種別情報取得部34は、遠隔会議における参加者の発言がメイン会議に対する発言であるか、サブ会議に対する発言であるかを示す発言の種別情報を、発言した参加者の端末装置12から取得する。
【0024】
主会議管理部36は、会議情報取得部30が取得した会議情報と、参加者情報取得部32が取得した参加者情報とに基づいて、複数の参加者のそれぞれが使用する複数の端末装置の接続を管理する。主会議管理部36は、複数の参加者の全員が参加可能なメイン会議を設定する。ここで、メイン会議の設定タイミングは、メイン会議が起動しておらず、最初にメイン会議に参加可能な端末装置により、会議への接続と登録要求を行うレジストレーション要求があった場合に、レジストレーション要求を行った端末装置の認証を行い、認証が許可された場合、メイン会議を設定し、起動するとともに、認証が許可された端末装置を会議への接続許可と端末装置の登録処理を行うレジストレーション処理を行うようにするとよい。別のメイン会議の設定タイミングとしては、例えば、メイン会議の開催時刻の所定時刻前の時刻になった場合に、メイン会議を設定し、起動するとともに、端末装置からのレジストレーション要求に対応するために待機するようにしてもよい。また、別のメイン会議の設定タイミングとしては、例えば、サブ会議からメイン会議との関連付けのための接続要求があり、メイン会議が設定されていなかった場合に、メイン会議を設定し、起動するようにしてもよい。主会議管理部36は、複数の端末装置12からメイン会議に対する参加者の発言内容を示す第1発言データを、通信部20を介して受信する。主会議管理部36は、第1発言データを個別会議管理部38に送信する。ここで、発言データには、どの端末装置12からいつ送信された音声データであるかを識別するための、端末識別情報と、タイムスタンプなどの時刻情報を少なくとも含む付加情報とともに送信されるとよい。この付加情報は、発言データのヘッダ情報として付加されるとよい。この付加情報は、ヘッダ情報として発言データの先頭や末尾に付加されてもよいし、発言データが所定の大きさで分割されて送信されている場合には、分割単位でヘッダ情報として付加情報を含めてもよい。複数の端末装置12からの第1発言データは、主会議管理部36にてミキシングされて、個別会議管理部38に送信するとよい。複数の端末装置12からの第1発言データが、主会議管理部36にてミキシングされる場合、ミキシング対象となった発言データの端末識別情報を含めるように付加情報を付け直して送信するとよい。複数の端末装置12からの第1発言データが、主会議管理部36にてミキシングされない場合には、第1発言データに含まれるタイムスタンプなどの時刻情報に基づいて、受信端末側にて受信した発言データの音声をミキシングして再生するようにしてもよい。また、主会議管理部36は、第1発言データを複数の端末装置12に直接送信しない。
【0025】
個別会議管理部38は、会議情報取得部30が取得した会議情報と、参加者情報取得部32が取得した参加者情報とに基づいて、複数の参加者のそれぞれが使用する複数の端末装置12の接続を管理する。個別会議管理部38は、複数の参加者のうち、特定の参加者が参加するサブ会議を設定する。ここで、サブ会議の設定タイミングは、端末装置12が参加対象とするサブ会議が起動しておらず、最初に参加対象とするサブ会議に参加可能な端末装置12により、会議への接続と登録要求を行うレジストレーション要求があった場合に、レジストレーション要求を行った端末装置12の認証を行い、認証が許可された場合、個別会議を設定し、起動するとともに、認証が許可された端末装置12を会議への接続許可と端末装置12の登録処理を行うレジストレーション処理を行うようにするとよい。別のサブ会議の設定タイミングとしては、例えば、サブ会議の開催時刻の所定時刻前の時刻になった場合に、サブ会議を設定し、起動するとともに、端末装置12からのレジストレーション要求に対応するために待機するようにしてもよい。ここで、新たにサブ会議が設定され、起動するタイミングで、メイン会議との関連付けを行うための接続要求を、メイン会議に行うように主会議管理部36に要求するとよい。個別会議管理部38は、会議情報に含まれるサブ会議IDに基づいて、複数のサブ会議を設定する。個別会議管理部38は、主会議管理部36から第1発言データを受信する。個別会議管理部38は、複数の端末装置12からサブ会議に参加する参加者の端末装置12からサブ会議に対する発言内容を示す第2発言データを、通信部20を介して受信する。個別会議管理部38は、サブ会議に参加する参加者の端末装置12に対して、通信部20を介して第2発言データを送信する。ここで、発言データには、どの端末装置12からいつ送信された音声データであるかを識別するための、端末識別情報と、タイムスタンプなどの時刻情報を少なくとも含む付加情報とともに送信されるとよい。この付加情報は、発言データのヘッダ情報として付加されるとよい。この付加情報は、ヘッダ情報として発言データの先頭や末尾に付加されてもよいし、発言データが所定の大きさで分割されて送信されている場合には、分割単位でヘッダ情報として付加情報を含めてもよい。複数の端末装置12からの第2発言データは、個別会議管理部38にてミキシングされて、サブ会議室に参加する参加者の端末装置12に対して送信するとよい。複数の端末装置12からの第2発言データが、個別会議管理部38にてミキシングされない場合には、第2発言データに含まれるタイムスタンプなどの時刻情報に基づいて、受信端末側にて受信した発言データの音声をミキシングして再生するようにしてもよい。複数の端末装置12からの第2発言データが、個別会議管理部38にてミキシングされる場合、ミキシング対象となった発言データの端末識別情報を含めるように付加情報を付け直して送信するとよい。個別会議管理部38は、サブ会議に参加する参加者の端末装置12に対して、通信部20を介して第1発言データを送信する。ここで、個別会議管理部38が第1発言データをサブ会議に参加する参加者の端末装置12に送信する際に、第1発言データと第2発言データをミキシングして送信するとよい。複数の端末装置12からの第1発言データと第2発言データが、個別会議管理部38にてミキシングされる場合、ミキシング対象となった発言データの端末識別情報を含めるように付加情報を付け直して送信するとよい。更に、第1発言データと第2発言データが、個別会議管理部38にてミキシングされる場合、第1発言データと第2発言データがミキシングされていることを示す識別フラグ情報を付加情報に含めるとよい。個別会議管理部38にて第1発言データと第2発言データがミキシングされない場合には、第1発言データと第2発言データに含まれるタイムスタンプなどの時刻情報に基づいて、受信端末側にて受信した発言データの音声をミキシングして再生するようにしてもよい。また、個別会議管理部38は、第2発言データを主会議管理部36に送信しない。ここで、個別会議管理部38で管理されるサブ会議での発言内容は、主会議管理部36で管理されるメイン会議には送信されないよう管理することで、サブ会議への発言はメイン会議からは確実に遮断されることに注意する。
【0026】
[端末装置]
図3を用いて、第1実施形態に係る端末装置の構成例を説明する。図3は、第1実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
【0027】
図3に示すように、端末装置12は、入力部50と、表示部52と、音声出力部54と、記憶部56と、通信部58と、制御部60と、を備える。端末装置12は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、および業務用無線通信装置などの情報端末装置である。本実施形態において、端末装置12は通信機能を備える情報端末装置であれば、特に制限はない。
【0028】
入力部50は、端末装置12に対する各種の入力操作を受け付ける。入力部50は、受け付けた入力操作に応じた入力信号を制御部60に出力する。入力部50は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン、スイッチ、マイクなどを含む。入力部50としてタッチパネルが用いられる場合には、入力部50は、表示部52上に配置される。
【0029】
表示部52は、各種の映像を表示する。表示部52は、例えば、遠隔会議の設定画面、遠隔会議の表示画面に関する情報を表示する。表示部52は、通知部の一種である。表示部52は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)などを含むディスプレイである。
【0030】
音声出力部54は、音声を出力するスピーカである。音声出力部54は、遠隔会議の参加者が発言した音声を出力する。ここで、複数の発言データを受信し、同時刻に複数の発言データを再生する必要がある場合には、タイムスタンプなどの時刻情報に基づいて、発言データのミキシングを行い、遠隔会議の参加者が発言した音声を出力するとよい。
【0031】
記憶部56は、例えば、制御部60の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部56は、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置、HDD等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0032】
通信部58は、端末装置12と外部装置との間の通信を実行する。通信部58は、例えば、端末装置12と、会議支援装置10との間の通信を実行する。
【0033】
制御部60は、端末装置12の各部を制御する。制御部60は、例えば、CPUやMPUなどの情報処理装置と、RAM又はROMなどの記憶装置とを有する。制御部60は、本発明に係る端末装置12の動作を制御するプログラムを実行する。制御部60は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部60は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0034】
[管理方法]
図4を用いて、第1実施形態に係る遠隔会議の管理方法について説明する。図4は、第1実施形態に係る遠隔会議方法を説明するための図である。
【0035】
図4に示す例では、遠隔会議には、ユーザU1と、ユーザU2と、ユーザU3と、ユーザU4と、ユーザU5と、ユーザU6と、ユーザU7と、ユーザU8との8人の参加者が参加しているものとする。ユーザU1からユーザ3は、第1組織に属しているものとする。ユーザU4は、第1組織とは異なる第2組織に属しているものとする。ユーザU5からユーザU8は、第1組織および第2組織とは異なる第3組織に属しているものとする。
【0036】
主会議管理部36は、ユーザU1からユーザU8の全員が参加するメイン会議100を設定する。個別会議管理部38は、ユーザU1からユーザU3が参加するサブ会議110を設定する。個別会議管理部38は、ユーザU4が参加するサブ会議120を設定する。個別会議管理部38は、ユーザU5からユーザU8が参加するサブ会議130を設定する。すなわち、本実施形態では、遠隔会議の参加者はメイン会議およびサブ会議の両方に参加している。会議支援装置10は、遠隔会議を、メイン会議と、サブ会議との階層構造を設定することで管理している。
【0037】
本実施形態では、遠隔会議に参加している参加者の発言は、デフォルトの状態では、同一のサブ会議に参加している参加者間でのみ共有される。例えば、個別会議管理部38は、サブ会議110に参加しているユーザU1からユーザU3のいずれかの発言の発言内容を示す第2発言データ141を、デフォルトの状態では、ユーザU1からユーザU3の端末装置12間でサブ会議110を介して送受信する。例えば、個別会議管理部38は、サブ会議120に参加しているユーザU4の発言の発言内容を示す第2発言データ142を、デフォルトの状態では、ユーザU4の端末装置12間でサブ会議120を介して送受信する。例えば、個別会議管理部38は、サブ会議130に参加しているユーザU5からユーザU8の発言内容を示す第3発言データ143を、デフォルトの状態では、ユーザU5からユーザU8の端末装置12間でサブ会議130を介して送受信する。
【0038】
ユーザU1からユーザU8は、端末装置12を用いて、メイン会議において発言することができる。例えば、ユーザU1からユーザU8は、端末装置12の状態をデフォルト状態から発言中状態に切り替えることで、メイン会議において発言することができる。例えば、ユーザU3が端末装置12の状態を発言中状態に切り替えて、メイン会議100に対して発言した場合、ユーザU3の端末装置12は、発言内容を第1発言データ151として、主会議管理部36に送信する。
【0039】
第1発言データ151は、メイン会議100から、サブ会議110、サブ会議120、およびサブ会議130に送信される。すなわち、主会議管理部36は、個別会議管理部38に第1発言データ151を送信する。
【0040】
サブ会議110において、個別会議管理部38は、ユーザU1からユーザU3の端末装置12に第1発言データ151を送信する。
【0041】
サブ会議120において、個別会議管理部38は、ユーザU4の端末装置12に第1発言データ151を送信する。
【0042】
サブ会議130において、個別会議管理部38は、ユーザU5からユーザU8の端末装置12に第1発言データ151を送信する。
【0043】
すなわち、本実施形態では、サブ会議110、サブ会議120、およびサブ会議130において発言された発言内容を示す、第2発言データ141、第2発言データ142、および第3発言データ143は、メイン会議100に送信されない。これにより、本実施形態では、サブ会議での発言内容が他のサブ会議に送信されてしまうことが防止される。
【0044】
また、本実施形態では、メイン会議100に対する発言は、サブ会議110、サブ会議120、およびサブ会議130を介して、ユーザU1からユーザU8の端末装置12に送信される。すなわち、本実施形態は、サブ会議が、同一のサブ会議に対する発言内容を示す第2発言データと、メイン会議に対する第1発言データとを、同一のサブ会議に参加している各参加者に送信する。
【0045】
[会議準備処理]
図5を用いて、第1実施形態に係る遠隔会議の準備処理について説明する。図5は、第1実施形態に係る遠隔会議の準備処理の流れを示すフローチャートである。図5に示す処理は、遠隔会議を開催する開催者の端末装置12が実行する処理である。
【0046】
制御部60は、遠隔会議の参加者の参加者情報を取得する(ステップS10)。具体的には、制御部60は、遠隔会議の開催者が入力部50に入力した参加者情報を取得する。そして、ステップS12に進む。
【0047】
制御部60は、遠隔会議の会議情報を取得する(ステップS12)。具体的には、制御部60は、システム画面上で遠隔会議の開催者が入力部50に入力した会議情報を取得する。そして、ステップS14に進む。
【0048】
制御部60は、遠隔会議の開催情報を遠隔会議の参加者に送信する(ステップS14)。具体的には、制御部60は、通信部58を介して、遠隔会議の参加者の端末装置12にメイン会議IDおよびサブ会議IDを含む開催情報を遠隔会議の参加者の端末装置12に送信する。そして、図5の処理を終了する。
【0049】
[会議開始処理]
図6を用いて、第1実施形態に係る遠隔会議の開始処理について説明する。図6は、第1実施形態に係る遠隔会議の開始処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す処理は、会議支援装置10が遠隔会議を開始する際に実行する処理である。
【0050】
参加者情報取得部32は、遠隔会議に参加する参加者の端末装置12から参加者情報を取得する(ステップS20)。具体的には、参加者情報取得部32は、参加者が遠隔会議に参加するために端末装置12を用いて会議支援装置10と通信を開始した際に、参加者情報を取得する。そして、ステップS22に進む。
【0051】
個別会議管理部38は、サブ会議を設定する(ステップS22)。具体的には、個別会議管理部38は、サブ会議に参加している参加者間の通話のためのネットワークセッションなどのリソースを確保する。個別会議管理部38は、サブ会議に対する発言に関する発言内容をデータ化した第2発言データを同一のサブ会議に送信するためのリソースを確保する。第2発言データには、発言者情報、音声データ、画像データなどの各種の情報が含まれる。個別会議管理部38は、主会議管理部36が管理するメイン会議にサブ会議をレジストレーションする。そして、ステップS24に進む。
【0052】
主会議管理部36は、メイン会議を設定する(ステップS24)。具体的には、主会議管理部36は、遠隔会議の全参加者のレジストレーションを受け付ける。主会議管理部36は、メイン会議に対する発言に関する発言内容をデータ化した第1発言データをサブ会議に送信するためのリソースを確保する。第1発言データには、発言者情報、音声データ、画像データなどの各種の情報が含まれる。そして、図6の処理を終了する。
【0053】
[端末装置の処理]
図7を用いて、第1実施形態に係る端末装置の処理内容について説明する。図7は、第1実施形態に係る端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。図7は、遠隔会議が行われている際に、各参加者の端末装置12が実行する処理である。
【0054】
制御部60は、遠隔会議を開始する(ステップS30)。具体的には、制御部60は、会議支援装置10と通信を確立し、メイン会議およびサブ会議へのレジストレーションを行うことにより、遠隔会議を開始する。そして、ステップS32に進む。
【0055】
制御部60は、表示部52に会議画面を表示させる(ステップS32)。図8は、第1実施形態に係る会議画面の一例を示す図である。図8に示す例では、会議画面200は、第1グループ210と、第2グループ220と、第3グループ230と、第4グループ240と、発言ボタン250と、を含む。
【0056】
第1グループ210は、端末装置12を使用している参加者が属しているグループを示す。第1グループ210には、ユーザU1、ユーザU2、およびユーザU3の3名が属している。ユーザU1、ユーザU2、およびユーザU3の欄には、氏名およびニックネームなどが表示される。第1グループ210に属している参加者は、第1サブ会議にレジストレーションしている。
【0057】
第2グループ220は、第1グループ210とは異なるグループを示す。第2グループ220には、ユーザU4、ユーザU5、およびユーザU6の3名が属している。ユーザU4、ユーザU5、およびユーザU6の欄には、氏名およびニックネームなどが表示される。第2グループ220に属している参加者は、第1サブ会議とは異なる第2サブ会議にレジストレーションしている。
【0058】
第3グループ230は、第1グループ210および第2グループとは異なるグループを示す。第3グループ230には、ユーザU7およびユーザU8の2名が属している。ユーザU7およびユーザU8の欄には、氏名およびニックネームなどが表示される。第3グループ230に属している参加者は、第1サブ会議および第2サブ会議とは異なる第3サブ会議にレジストレーションしている。
【0059】
第4グループ240は、第1グループ210、第2グループ220、および第3グループ230とは異なるグループを示す。第4グループ240には、ユーザU9の1名が属している。ユーザU9の欄には、氏名およびニックネームなどが表示される。第4グループ240に属している参加者は、第1サブ会議、第2サブ会議、および第3サブ会議とは異なる第4サブ会議にレジストレーションしている。
【0060】
発言ボタン250は、メイン会議に対して発言する際に押下するボタンである。端末装置12のユーザは、入力部50を用いて、発言ボタン250を押下することで、端末装置12の状態をデフォルト状態から発言中状態に切り替えることができる。例えば、本実施形態では、発言ボタン250を押下している間のみ、発言中状態となる。この場合、種別情報取得部34は、発言ボタン250が押下されている間は、メイン会議に対する発言である旨を示す種別情報を取得する。種別情報取得部34は、発言ボタン250が押下されていない場合には、サブ会議に対する発言であるかを示す種別情報を取得する。発言ボタン250を押下する、メイン会議での発言であると判定される所定の操作の一種である。
【0061】
図7に戻る。制御部60は、端末装置12のユーザが発言したか否かを判定する(ステップS34)。具体的には、制御部60は、入力部50に音声の入力があった場合に、発言したと判定する。発言したと判定された場合(ステップS34;Yes)、ステップS36に進む。発言したと判定されない場合(ステップS34;No)、ステップS42に進む。
【0062】
ステップS34でYesと判定された場合、制御部60は、発言中状態であるか否かを判定する(ステップS36)。具体的には、制御部60は、発言ボタン250を押下されている間は発言中状態であると判定し、発言ボタン250を押下されていない場合には、デフォルト状態であると判定する。発言中状態であると判定された場合(ステップS36;Yes)、ステップS38に進む。発言中状態であると判定されない場合(ステップS36;No)、ステップS40に進む。
【0063】
ステップS36でYesと判定された場合、制御部60は、通信部58を介して、メイン会議に対する発言内容に関する第1発言データを会議支援装置10に送信する(ステップS38)。図9は、第1実施形態に係る発言中状態である場合の会議画面の一例を示す図である。図9に示すように、制御部60は、会議画面200Aの全体を強調表示する。例えば、制御部60は、会議画面200Aの全体を赤色で表示させることで、強調表示する。制御部60は、発言中であるユーザU1の欄を強調表示する。例えば、制御部60は、ユーザU1の欄を緑色で表示させることで、強調表示する。そして、ステップS42に進む。
【0064】
ステップS36でNoと判定された場合、制御部60は、通信部58を介して、サブ会議に対する発言内容に関する第2発言データを会議支援装置10に送信する(ステップS40)。図10は、第1実施形態に係るデフォルト状態ある場合の会議画面の一例を示す図である。図10に示すように、制御部60は、会議画面200Bに示すように、発言中であるユーザU1の欄を強調表示する。例えば、制御部60は、ユーザU1の欄を緑色で表示させることで、強調表示する。そして、ステップS42に進む。
【0065】
ステップS34でNoと判定された場合、ステップS38の後、およびステップS40の後、制御部60は、会議支援装置10から発言データを受信したか否かを判定する(ステップS42)。発言データを受信したと判定された場合(ステップS42;Yes)、ステップS44に進む。発言データを受信したと判定されない場合(ステップS42;No)、ステップS46に進む。
【0066】
ステップS42でYesと判定された場合、制御部60は、会議画面の表示態様を変更する(ステップS44)。図11と、図12と、図13とは、第1実施形態に係る会議画面の表示態様の一例を示す図である。
【0067】
図11に示すように、制御部60は、例えば、第2グループ220のユーザU4から第1発言データを受信した場合、会議画面200Cと第2グループ220との枠を強調表示する。制御部60は、例えば、会議画面200Cと第2グループ220との枠を黄色で強調表示する。制御部60は、ユーザU4の欄を強調表示する。例えば、制御部60は、ユーザU4の欄を緑色で表示させることで、強調表示する。
【0068】
図12に示すように、制御部60は、例えば、第2グループ220のユーザU4および第4グループ240のユーザU9から第1発言データを受信した場合、会議画面200Dと第2グループ220と、第4グループ240との枠を強調表示する。制御部60は、例えば、会議画面200Cと第2グループ220と第4グループ240との枠を黄色で強調表示する。制御部60は、ユーザU4とユーザU9の欄を強調表示する。例えば、制御部60は、ユーザU4とユーザU9との欄を緑色で表示させることで、強調表示する。
【0069】
図13に示すように、制御部60は、例えば、端末装置12の利用者であるユーザU1と同じ第1グループ210のユーザU2から第1発言データを受信した場合、会議画面200Eと第1グループ210の枠を強調表示する。制御部60は、例えば、会議画面200Eと第1グループ210の枠を黄色で強調表示する。制御部60は、ユーザU2の欄を強調表示する。例えば、制御部60は、ユーザU2の欄を緑色で表示させることで、強調表示する。
【0070】
図13に示す例において、制御部60は、ユーザU2から第1発言データを受信した場合と第2発言データを受信した場合とで、会議画面200Eの表示態様を変更してもよい。例えば、制御部60は、ユーザU2から第1発言データを受信した場合には、会議画面200Eの全体を強調表示し、第2発言データを受信した場合には、第1グループ210の欄のみを強調表示するようにしてもよい。これにより、ユーザU1は、ユーザU2の発言がメイン会議に対する発言であるのか、サブ会議に対する発言であるのかを把握しやすくなる。
【0071】
図7に戻る。ステップS42でNoと判定された場合、およびステップS44の後、制御部60は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS46)。具体的には、制御部60は、遠隔会議が終了した場合、および遠隔会議を終了する処理を受け付けた場合に処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS46;Yes)、図7の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS46;No)、ステップS34に進む。
【0072】
[端末装置の処理]
図14を用いて、第1実施形態に係る会議支援装置の処理内容について説明する。図14は、第1実施形態に係る会議支援装置の処理の流れを示すフローチャートである。図14は、遠隔会議が行われている際に、各参加者の会議支援装置10が実行する処理である。
【0073】
制御部24は、遠隔会議を開始する(ステップS50)。具体的には、制御部24は、主会議管理部36がメイン会議を設定し、個別会議管理部38がサブ会議を設定してメイン会議にレジストレーションすることで遠隔会議を開始する。そして、ステップS52に進む。
【0074】
主会議管理部36は、メイン会議に対する第1発言データを受信したか否かを判定する(ステップS52)。第1発言データを受信したと判定された場合(ステップS52;Yes)、ステップS54に進む。第1発言データを受信したと判定されない場合(ステップS52;No)、ステップS58に進む。
【0075】
ステップS52でYesと判定された場合、主会議管理部36は、個別会議管理部38が設定した全てのサブ会議に第1発言データを送信する(ステップS54)。具体的には、主会議管理部36は、個別会議管理部38に第1発言データを送信する。そして、ステップS56に進む。
【0076】
個別会議管理部38は、各サブ会議室に参加している各端末装置12に第1発言データを送信する(ステップS56)。そして、ステップS58に進む。
【0077】
ステップS52でNoと判定された場合、およびステップS56の後、個別会議管理部38は、サブ会議に対する第2発言データを受信したか否かを判定する(ステップS58)。第2発言データを受信したと判定された場合(ステップS58;Yes)、ステップS60に進む。第2発言データを受信したと判定されない場合(ステップS58;No)、ステップS62に進む。
【0078】
ステップS58でYesと判定された場合、個別会議管理部38は、第2発言データを送信した端末装置12が属するサブ会議と同一のサブ会議に属する端末装置12に第2発言データを送信する(ステップS60)。そして、ステップS62に進む。
【0079】
ステップS58でNoと判定された場合、およびステップS60の後、制御部24は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS62)。具体的には、制御部24は、遠隔会議が終了した場合に、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS62;Yes)、図14の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS62;No)、ステップS52に進む。
【0080】
上述のとおり、第1実施形態は、遠隔会議において、メイン会議とサブ会議とを設定して、メイン会議の発言はサブ会議に流れ、サブ会議の発言はメイン会議に流れないように制御する。これにより、第1実施形態、特定のサブ会議の発言が他のサブ会議に伝わらないように制御することができる。
【0081】
[第2実施形態]
[端末装置の処理]
図15を用いて、第2実施形態に係る会議支援装置の処理内容について説明する。図15は、第2実施形態に係る会議支援装置の処理の流れを示すフローチャートである。図15は、遠隔会議が行われている際に、各参加者の会議支援装置10が実行する処理である。
【0082】
第2実施形態では、第1発言データを送信した端末装置12を特定して、特定された端末装置12の通信を制限する。第2実施形態では、端末装置12は自身を一意に特定するための端末識別情報を含めて第1発言データおよび第2発言データを会議支援装置10に送信するものとする。
【0083】
ステップS70からステップS74の処理は、図14に示すステップS50からステップS54の処理と同一なので、説明を省略する。
【0084】
ステップS74の後、個別会議管理部38は、第1発言データを送信した端末装置12を特定する(ステップS76)。具体的には、個別会議管理部38は、第1発言データに含まれる端末識別情報に基づいて、端末装置12を特定する。例えば、端末識別情報には、端末装置12のID、端末装置12を使用するユーザ情報、端末装置12が属しているサブ会議に関する情報などが含まれている。端末識別情報には、その他の情報が含まれてもよい。そして、ステップS78に進む。
【0085】
個別会議管理部38は、特定された端末装置12への通信を制限する(ステップS78)具体的には、個別会議管理部38は、特定された端末装置12と、個別会議管理部38との間の情報の送受信を禁止する。そして、ステップS80に進む。
【0086】
個別会議管理部38は、特定された端末装置12以外の端末装置12に第1発言データを送信する(ステップS80)。これにより、メイン会議で発言しているユーザの端末装置12は、ユーザの発言中は第1発言データおよび第2発言データに関する音声を出力しなくなるので、使用性が向上する。そして、ステップS82に進む。
【0087】
個別会議管理部38は、特定された端末装置12と同一のサブ会議に参加している端末装置12に対して、特定された端末装置12の離脱情報を送信する(ステップS82)。これにより、サブ会議に参加している端末装置12のユーザは、同じサブ会議のユーザがメイン会議で発言していることを容易に把握することができるようになる。そして、ステップS84に進む。
【0088】
ステップS84からステップS88の処理は、それぞれ、図14に示すステップS58からステップS62の処理と同一なので、説明を省略する。なお、ステップS84において、第1発言データを送信した端末装置12と同一のサブ会議に属する端末装置12から第2発言データを受信した場合には、ステップS86において、第1発言データを送信した端末装置12には、第2発言データが送信されない。
【0089】
上述のとおり、第2実施形態は、メイン会議に対して発言している間において、ユーザの端末装置への第1発言データおよび第2発言データの送信を禁止する。これにより、ユーザが発言している間は、端末装置12から音声が出力されなくなるので、使用性が向上する。
【0090】
[第3実施形態]
[端末装置の処理]
図16を用いて、第3実施形態に係る会議支援装置の処理内容について説明する。図16は、第3実施形態に係る会議支援装置の処理の流れを示すフローチャートである。図16は、遠隔会議が行われている際に、各参加者の会議支援装置10が実行する処理である。
【0091】
第3実施形態では、第2実施形態において、端末装置12と個別会議管理部38との通信が制限されている間に、サブ会議で発言があった場合に、その発言の内容を記憶する処理を実行する。
【0092】
ステップS100からステップS114の処理は、それぞれ、図15に示すステップS70からステップS84の処理と同一なので、説明を省略する。
【0093】
ステップS114でYesと判定された場合、個別会議管理部38は、第2発言データは第1発言データを送信した端末装置12と同一のサブ会議に属する端末装置12から受信したか否かを判定する(ステップS116)。具体的には、個別会議管理部38は、第2発言データに含まれる端末識別情報に基づいて、第1発言データを送信した端末装置12と同一のサブ会議に属する端末装置12から受信したか否かを判定する。第1発言データを送信した端末装置12と同一のサブ会議に属する端末装置12から受信したと判定された場合(ステップS116;Yes)、ステップS118に進む。第1発言データを送信した端末装置12と同一のサブ会議に属する端末装置12から受信したと判定されない場合(ステップS116;No)、ステップS120に進む。
【0094】
ステップS116でYesと判定された場合、個別会議管理部38は、第1発言データを送信した端末装置12と、個別会議管理部38との通信を制限している間に受信した第2発言データを音声データとして記憶部22に記憶させる(ステップS118)。この際、主会議管理部36は、第1発言データを送信した端末装置12と、個別会議管理部38との通信を制限している間に受信した第1発言データを音声データとして記憶させてもよい。記憶部22には、第1発言データと第2発言データとが分離した音声データとして記憶されてもよいし、1つの音声データとして記憶されていてもよい。そして、ステップS120に進む。
【0095】
ステップS120およびステップS122の処理は、それぞれ、図15に示すステップS86およびステップS88の処理と同一なので、説明を省略する。
【0096】
図17を用いて、第3実施形態に係る音声データの再生処理について説明する。図17は、第3実施形態に係る再生処理の流れを示すフローチャートである。図17は、メイン会議に対する発言の終了後、メイン会議で発言したユーザの端末装置12が実行する処理である。
【0097】
制御部60は、通信部58を介して、入力部50に入力された操作情報に応じた再生要求を会議支援装置10に送信する(ステップS130)。具体的には、ユーザは、再生要求として、メイン会議室のみの音声データ、サブ会議室のみの音声データ、およびメイン会議室およびサブ会議室の両方の音声データを選択することができる。そして、ステップS132に進む。
【0098】
制御部60は、通信部58を介して、再生要求に応じた音声データを会議支援装置10から取得する(ステップS132)。そして、ステップS134に進む。
【0099】
制御部60は、取得した音声データを音声出力部54から出力させる(ステップS134)。
【0100】
上述のとおり、第3実施形態は、メイン会議に対して発言している間において、ユーザの端末装置への第1発言データおよび第2発言データの送信を禁止されている間になされた会話の音声データを再生することができる。これにより、ユーザは、通信が制限されていた間のメイン会議およびサブ会議でなされた会話の内容を把握することができる。
【0101】
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。なお、この分散・統合による構成は動的に行われてもよい。
【0102】
本発明の実施形態では、同一の会議支援装置10において主会議および個別会議を管理するように構成しているが、必ずしも同一の会議支援装置10で実現する必要はなく、例えば、複数の会議支援装置10を別々に用意し、会議支援装置間を通信ネットワークで接続し、一方の会議支援装置では主会議を管理し、他方の会議支援装置では個別会議を管理するように構成し、複数の会議支援装置間で連携して動作するように構成してもよい。
【0103】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0104】
本開示は、SDGsの「産業と技術革新の基盤をつくろう」の実現に貢献し、IoTソリューションによる価値創出に寄与する事項を含む。
【符号の説明】
【0105】
1 会議支援システム
10 会議支援装置
12 端末装置
20,58 通信部
22,56 記憶部
24,60 制御部
30 会議情報取得部
32 参加者情報取得部
34 種別情報取得部
36 主会議管理部
38 個別会議管理部
50 入力部
52 表示部
54 音声出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17