(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141380
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】光ディスク
(51)【国際特許分類】
G11B 7/24038 20130101AFI20230928BHJP
G11B 7/24088 20130101ALI20230928BHJP
G11B 7/257 20130101ALI20230928BHJP
G11B 7/2575 20130101ALI20230928BHJP
【FI】
G11B7/24038
G11B7/24088
G11B7/257
G11B7/2575
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047678
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】堀 賢哉
(72)【発明者】
【氏名】所 優
(72)【発明者】
【氏名】日谷 元巳
(72)【発明者】
【氏名】樋口 敏弘
【テーマコード(参考)】
5D029
【Fターム(参考)】
5D029JB05
5D029JB11
5D029JC01
5D029JC20
5D029LA01
5D029LB01
5D029LB07
5D029LC06
5D029MA43
(57)【要約】
【課題】記録層を確実に認識することができる光ディスクを提供する。
【解決手段】データを記録する複数の記録層と、記録層の間にある樹脂層で構成される光ディスクであって、樹脂層は、重合開始剤によりフッ素を含む紫外線硬化されたものであり、重合開始剤は、ラジカル重合型のアセトフェノン型であって、該構造のカルボニル基のα位の炭素が1つの酸素または窒素原子、2つのシクロアルカンでないアルキル基と結合しており、もう一方のα位の炭素を含むフェニル基が、無置換または-NC
4H
8Oの官能基と結合している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記録する複数の記録層と、前記記録層の間にある樹脂層で構成される光ディスクであって、
前記樹脂層は、重合開始剤によりフッ素を含む紫外線硬化されたものであり、
前記重合開始剤は、ラジカル重合型のアセトフェノン型であって、該構造のカルボニル基のα位の炭素が1つの酸素または窒素原子、2つのシクロアルカンでないアルキル基と結合しており、もう一方のα位の炭素を含むフェニル基が、無置換または-NC4H8Oの官能基と結合していることを特徴とする光ディスク。
【請求項2】
前記記録層の屈折率と樹脂層の屈折率との差が0.15以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
【請求項3】
前記樹脂層の光透過率が80%以上であることを特徴する請求項1または2に記載の光ディスク。
【請求項4】
前記記録層の膜厚が0.01~0.5μm、前記樹脂層の膜厚が1~15μmであることを特徴とした請求項1から3のいずれかに記載の光ディスク。
【請求項5】
前記記録層の膜厚と前記樹脂層の膜厚の比が1:10~1:150である請求項1から4のいずれかに記載の光ディスク。
【請求項6】
前記樹脂層が、2光子吸収材料を1~20wt%以上含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光ディスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光ディスクに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及や放送のデジタル化等により、デジタルデータの利用量が年々増加している。そのような環境下で、光学的情報記録媒体である光ディスクは、データを記録する複数の記録層と、その記録層の間に存在する中間層として樹脂層とで構成され、レーザ光を照射することで、データを記録再生することができ、データの長期保存に適した信頼性の高い情報記録媒体として、増大する情報量と共に大容量化という進化を続けてきた。
【0003】
さらなる大容量化した光ディスクを実現するためには、記録層の数を増やすことが不可欠である。しかし、光ディスクの記録層が主に無機化合物で構成されており、無機化合物の透過率は低く、かつ工数がかかりすぎるため、無機化合物で構成された記録層を多層化することは困難であった。そこで、有機化合物で構成する記録層で多層化する技術も検討されているが、記録層と樹脂層の屈折率差がないと記録層を認識することができないという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、屈折率の低さが技術的に重要な材料層に、撥水撥油性(耐汚性)目的でフッ素含有の硬化性樹脂を用いている。しかしながら、テフロン(登録商標)はフッ素を多く含み低屈折率ではあるが結晶性が高く透明性が低いため、レーザ光を透過し難いという問題がある。
【0006】
発明者らは、低屈折率樹脂として、フッ素を多く含みかつ結晶性の低い化学構造に着目し、なかでもスピンコート等一般の工程で層形成できる紫外線硬化樹脂に着目した。ところが、フッ素を多く含む紫外線硬化樹脂であるアクリル酸2,2,2-トリフルオロエチルへ重合開始剤を3部添加して紫外線硬化しても、低屈折率の層は得られなかったが、低屈折率の層が得られなかった層からは、フッ素が脱離(低減)していることが分かり、フッ素脱離の要因を推定し、低屈折率の層を得られる重合開始剤を発見した。また、記録層の認識は、レーザ光の入射光側の界面反射を検知するので、反対側の界面反射はクロストークになる。このクロストークを低減するためには、記録層の界面反射と反対側の界面反射の差が少なくなる程度に、記録層を薄く、樹脂層を厚くすればよいことも発見した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかる光ディスクは、データを記録する複数の記録層と、記録層の間にある樹脂層で構成される光ディスクであって、樹脂層は、重合開始剤によりフッ素を含む紫外線硬化されたものであり、重合開始剤は、ラジカル重合型のアセトフェノン型であって、該構造のカルボニル基のα位の炭素が1つの酸素または窒素原子、2つのシクロアルカンでないアルキル基と結合しており、もう1方のα位の炭素を含むフェニル基が、無置換または-NC4H8Oの官能基と結合していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかる光ディスクは、記録層を確実に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態にかかる光ディスク100である。光ディスク100の一実施例について以下に説明する
光ディスク100は、記録層の一例であるバインダー101と、樹脂層の一例であるバインダー102とが交互に何層にも積層されている。バインダー101は、記録レーザ光の照射により情報を記録できる記録材料を含む。バインダー102は、記録材料を含まず中間層として機能する。記録材料は2光子吸収化合物であり、記録レーザ光の照射によって励起または基底状態に変化することで、蛍光等記録及び読出レーザ光にて光学的に変化するものであれば、特に限定しないが、前記レーザ光波長領域に吸収をもつ蛍光化合物が挙げられる。例えば、フェニルアミン系、シクロペンタン誘導体、アズレン誘導体、ポルフィリン系がある。
【0011】
カバー層104は、耐傷性等を目的に、光ディスク100の最表面に設けされる。サーボ層106は、基材105の表面にトラッキングのため任意に設けている。トラッキングは、サーボ層106のみに溝形状を形成し、記録レーザ光の他に、サーボ層106の溝形状をトラッキング可能なレーザ光を用いた様式でも構わないし、バインダー101に記レーザ光がトラッキング可能な様に、溝を設けても構わない。
【0012】
基材105は、光ディスク100の支持体となるものであり、支持体として機能する厚みであれば、数百μmから数mm程度の比較的厚いものや、数百μm以下のフィルムでも構わない。
【0013】
バインダー101及びバインダー102は、組成物の成膜安定性、膜厚・膜密度均一性や保存安定性を向上させる目的で通常使用されるため、組成物との相溶性に優れ、相溶物が均一な膜を形成でき、保存安定性が高い膜を得られるものが好ましく、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、などを単独または組み合わせて用いることができ、離型剤や分散剤などの添加剤を必要に応じて用いることができる。
【0014】
バインダー101は、レーザ光の照射によって、記録材料が励起または基底状態に変化することで、蛍光等記録及び読出レーザ光にて光学的に変化して情報を記録できる層であって、情報を記録できれば膜厚は、特に限定しない。つまり、記録材料をバインダー101に含有させる場合は、記録材料を単体で用いる場合よりも、膜厚は厚くしなければならないが、情報を記録できる膜厚であれば構わない。
バインダー102は、バインダー101の認識が可能であれば、膜厚は限定しないが、層認識のための反射光強度と、例えば、バインダー101とバインダー102が合わせて30層程度積層された光ディスクにおいてレーザ光の照射面から最も遠い層へのアクセスを考えた場合、バインダー101とバインダー102の屈折率差は0.15以上、願わくば0.2程度にすることが好ましい。
【0015】
光ディスク100は、深さ方向のバインダー101を記録レーザ光で認識しやすくする目的で、
図1に示す通り、1単位毎に記録レーザ光の波長領域にて透明であり、かつ屈折率が異なるバインダー101及びバインダー102を用いている。
【0016】
バインダー101は、記録レーザ光の波長領域にて透明で屈折率が高い樹脂を用いる。バインダー101は、記録レーザ光の波長領域にて透明で屈折率が低い樹脂であるバインダー102との屈折率の差が0.15以上であれば特に限定しない。バインダー101に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂として、スチレン、エステル、ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、アクリレート、メタクリレート、ウレタン、アミド、などの系の重合体や共重合体を用いることができ、硬化性樹脂として、紫外線等の活性エネルギーを照射することで硬化反応する樹脂や、熱硬化する、フェノール、エポキシ、エステル、ウレタン、イミド等の系の樹脂を用いることができる。
【0017】
バインダー102は、記録レーザ光の波長領域にて透明で屈折率が低い樹脂である。バインダー102は、記録レーザ光の波長領域にて透明で屈折率が高いバインダー101との屈折率の差が0.15以上であれば特に限定しないが、熱可塑性樹脂として、前記の他に、セルロース系、ビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリオレフィン、シリコーンなどの系の重合体や共重合体を用いることができ、硬化性樹脂として、前記の他、アクリレート、メタクリレート、オレフィン等の系の樹脂を用いることができるが、記録レーザ光の波長領域にて透明で且つ屈折率差を確保する目的で、構造にフッ素を含む樹脂が好ましい。
【0018】
カバー層104の材料は、特に限定しないが、記録・読出レーザ光に対して透明であることが好ましい。
【0019】
サーボ層106は、記録・読出時に照射するレーザ光のトラッキングを制御するために設けられる。
【0020】
本実施の形態において、バインダー101とバインダー102の、記録レーザ光の波長領域における屈折率差は0.15以上である。すなわち、屈折率が高いバインダー101に用いる樹脂の屈折率が1.7の場合、屈折率が低いバインダー102の屈折率は1.55以下である。屈折率が低い樹脂として、特にフッ素を構造に含む樹脂は透明性も優れている。
【0021】
バインダー101として、高屈折率のバインダー101を得るためには、スピンコートなどで容易にディスク形状に加工可能な、大阪瓦斯化学製光学用ポリエステル樹脂(OKP)、フルオレン系アクリレート(OGSOL)や、ポリ(1-ナフチルメタクリレート)、大成ファインケミカル製高屈折率コート材(8DK)、などの樹脂を用いる事ができる。熱可塑性樹脂であるOKP等は、塗布液の粘度調整を考慮して揮発性溶剤に溶解してスピンコートでき、紫外線硬化性のOGSOL等はイルガキュア184等の重合開始剤を3部程度添加、及び必要に応じて揮発性溶剤を添加した塗液をスピンコートし、塗布膜へ紫外線照射すれば高屈折率のバインダー101を得ることができる。用いる揮発性溶剤は、樹脂材料と相溶性がよく、粘度を調整でき、塗布面を侵食せず、スピンコート後に揮発する溶剤である。高屈折率のバインダー101は、高屈折率の樹脂に記録材料を分散する。記録材料と樹脂とを分散した塗布液で塗布形成すればよい。分散は、攪拌、超音波、など一般的な工法が利用できる。
【0022】
バインダー102として、低屈折率のバインダー102を得るためには、低屈折率の樹脂を用い、紫外線硬化性樹脂を用いる場合は最適な重合開始剤を用いる、以外は、バインダー101を得る工法が利用できる。低屈折率の熱可塑性樹脂は、3M製のDYNEON THV パウダータイプを用いることができる。低屈折率の紫外線硬化性樹脂は、アクリル酸2,2,2-トリフルオロエチル等を用いることができる。
【0023】
低屈折率の紫外線硬化性であるバインダー102を得るために最適な重合開始剤の化学構造について説明する。重合開始剤は、モノマーによって選択し、本実施の形態の様に、屈折率の他、無色透明であることも要求されるモノマーとして、アクリル系やメタクリル系などのモノマーが用いられる。この様なモノマーとして、ラジカル重合開始剤が用いられ、なかでも、アセトフェノン系やベンゾフェノン系の重合開始剤が多く用いられる。アセトフェノン系の重合開始剤は、紫外線照射により、カルボニル基とカルボニル基のα位炭素の間が励起してラジカルを発生する。本実施の形態では、1つの酸素または窒素原子と結合しているα位炭素をα位炭素と表現し、もう1方のα位炭素をα’位炭素と表現する。
【0024】
【化1】
ラジカルの発生し易さは、化1におけるカルボニルの炭素~α位炭素間、カルボニルの炭素~α’位炭素(フェニル環)間、に及ぼす電子共鳴によって決まり、主にα位炭素、α’位炭素(フェニル環)が結合している官能基及び官能基数、立体構造が大きく影響していると言われている。
【0025】
図2において、α位炭素は、電子供与性のヘテロ原子、ベンゼン環、などと結合している(例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパノンの水酸基や、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトンの水酸基)事で電子共鳴が強くなり、ラジカル重合開始剤としてのラジカル活性が確保できると言われている。また、該官能基が、カルボニルの炭素~α位炭素間、に近い位置にあると、更に電子共鳴が強くなると言われている(例えば、
図1における2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパノンの水酸基とα位炭素の位置関係は常に同じだが、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトンの水酸基とα位炭素は、特に船型配座におけるポテンシャルエネルギーの増大(
図3)により、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパノンよりも近くなっている)。
【0026】
一方、
図4より、α’位炭素(フェニル環)は、該フェニル環に結合している官能基によって、カルボニルの炭素~α’位炭素(フェニル環)間、における化学活性が変化し(例えば、官能基として、ハロゲン<アルキル<水酸基の順、化学活性はベンゼン<トルエンの順)、同位置での電子共鳴も変化すると言われている。
【0027】
ここで、重合開始剤の違いによって、バインダー層の屈折率が変化する課題の要因を、重合開始剤によって、重合膜(バインダー)のフッ素量が異なる、つまり、ラジカルの発生し易さが、過多であると、重合時に、モノマーのフッ素が脱離し易くなると推定し、重合開始剤の化学構造を変化した重合膜の元素分析及び屈折率測定を実施した。
【0028】
モノマーはアクリル酸2,2,2-トリフルオロエチルとし、重合開始剤の添加量は3部、他調合条件や光照射条件などは全て同じ条件とした。元素分析は、JEOL製SEM(JSM-6700F)及びEDS(JED-2300F)を用い、重合膜のF(フッ素)とC(炭素)の質量%を測定し、F[質量%]/C[質量%]の値が大きい重合膜を、フッ素量を多く維持できる重合開始剤、該値が小さい重合膜を、フッ素の脱離が多い重合開始剤とした(表1)。
【0029】
記録再生波長等での屈折率は、株式会社小坂研究所製の微細形状測定機ET4000Aを用い、ダイレクト測定モードで膜厚を測定し、J.A.Woollam Co製alpha-SE及びCompleteEASE6を用い、Standard mode、Sample Aligment-Robust、Angle:65°,70°で測定した(表1)。
【0030】
【表1】
表1より、重合開始剤の化学構造により、重合膜に含まれるフッ素量は、異なる事が分かった。
【0031】
2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropanoneは、αCに酸素原子を含む-OHが結合、シクロアルカンでないアルキル基として2つの-CH3が結合しており、α’Cを含むフェニル基が無置換である。2-benzyl-2-(dimethylamino)-4’-morppholinobutyrophenoneは、αCに窒素を含む-N(CH3)2が結合シクロアルカンでないアルキル基として-C2H5、-CH2-C6H6が結合しており、α’Cを含むフェニル基が-NC4H8Oと結合している。
(実施例)
バインダー102は、記録再生光を十分に透過でき、フッ素を含有するものであれば特に限定されず、例えば、ラジカル重合型の、アクリル化合物、メタクリル化合物、等を用いる事ができる。
<調合>
バインダー102は、混合物でも構わないが、少なくとも1つのモノマーは化学構造にフッ素含有していれば、特に限定しない。重合開始剤での違いを確認するため、調合は、モノマーをアクリル酸2,2,2-トリフルオロエチルとし、重合開始剤としての化合物(添加量3部)の化学構造のみを変化して、下述の通りの工程を経て各々バインダーを得た。
<成膜工法>
光ディスク100を作製する工法は、特に限定しないが、簡易且つ安価なコーティングである、スピンコートを使用した。スピンコート装置は、ミカサ株式会社製のOpticoatスピンコーター(MS-B200)を用いた。
<紫外線照射>
バインダー102としてラジカル重合型のモノマーを用いる場合は、紫外線照射してバインダー102を得た。紫外線照射は、光源としてパナソニック株式会社製のランプ(ANUF82001T)を用いた。
<膜厚測定>
バインダー102の厚みは、株式会社小坂研究所製微細形状測定機ET4000Aを用い、ダイレクト測定モードで測定した。
<光学測定>
バインダー102の記録再生波長等での屈折率は、J.A.Woollam Co製alpha-SE及びCompleteEASE6を用い、Standard mode、Sample Aligment-Robust、Angle:65°,70°で測定した。
【0032】
以上のように、バインダー102を構成することで、光情報ディスクは、光記録再生装置がバインダーの認識ができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本開示にかかる樹脂層は、無色透明な低屈折率樹脂層であり、光記録ディスクのバインダーとして利用できる。
【符号の説明】
【0034】
100 光ディスク
101、102 バインダー
104 カバー層
105 基材
106 サーボ層