(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141382
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】空間浄化装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/01 20060101AFI20230928BHJP
C02F 1/461 20230101ALI20230928BHJP
F24F 8/24 20210101ALI20230928BHJP
F24F 11/52 20180101ALI20230928BHJP
F24F 11/38 20180101ALN20230928BHJP
【FI】
A61L9/01 F
C02F1/461 Z
F24F8/24
F24F11/52
F24F11/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022047680
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】田原 章行
(72)【発明者】
【氏名】山本 岳人
(72)【発明者】
【氏名】佐々井 真弓
(72)【発明者】
【氏名】小原 弘士
【テーマコード(参考)】
3L260
4C180
4D061
【Fターム(参考)】
3L260AB20
3L260BA16
3L260BA54
3L260CB90
3L260FC40
3L260GA17
4C180AA02
4C180AA07
4C180CB01
4C180EA58X
4C180GG06
4C180HH05
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4C180KK05
4C180LL06
4D061DA04
4D061DB10
4D061EA02
4D061EB19
4D061EB37
4D061EB38
4D061EB39
4D061GA04
4D061GA30
4D061GB30
4D061GC04
4D061GC12
(57)【要約】
【課題】電解槽に水または塩水を供給する供給部の故障を検出できる空間浄化装置を提供する。
【解決手段】電解槽20は、水と塩水とを混合する。水供給部52は、電解槽20に水を供給する。塩水供給部22は、電解槽20に所定濃度の塩水を供給する。電極部21は、電解槽20にて混合された水と塩水との混合水から次亜塩素酸水を生成する。故障判定部46は、水供給部52および塩水供給部22のうち少なくとも一方の故障を判定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と塩水とを混合する電解槽と、
前記電解槽に前記水を供給する水供給部と、
前記電解槽に所定濃度の前記塩水を供給する塩水供給部と、
前記電解槽にて混合された前記水と前記塩水との混合水から次亜塩素酸水を生成する電極部と、
前記水供給部および前記塩水供給部のうち少なくとも一方の故障を判定する故障判定部と、
を備える空間浄化装置。
【請求項2】
所定量の前記混合水に対して前記電極部により所定の設定電流を通電する電流制御部と、
前記電流制御部が前記設定電流を通電した際の前記電極部に印加された電圧値を取得する電圧取得部と、を備え、
前記故障判定部は、
前記電圧取得部により取得された電圧値に基づいて故障を判定する請求項1に記載の空間浄化装置。
【請求項3】
前記塩水供給部は、
前記電解槽に所定塩水量の塩水供給を行い、
前記水供給部は、
前記電解槽に所定水量の水供給を行い、
前記電流制御部は、
前記所定塩水量の塩水供給と、前記所定水量の水供給と、が行われた後、前記設定電流の通電を行い、
前記故障判定部は、
前記電圧取得部により取得された電圧値が前記所定塩水量および前記所定水量に対応する第1閾値以上であれば、前記塩水供給部の故障と判定する請求項2に記載の空間浄化装置。
【請求項4】
前記故障判定部により前記塩水供給部の故障と判定された場合に前記塩水供給部の故障を報知する第1故障報知部を備える請求項1から3のいずれかに記載の空間浄化装置。
【請求項5】
前記塩水供給部は、
前記電解槽に所定塩水量の塩水供給を行い、
前記水供給部は、
前記電解槽に所定水量の水供給を行い、
前記電流制御部は、
前記所定水量の水供給と、前記所定塩水量の塩水の供給と、が行われた後、前記設定電流の通電を行い、
前記故障判定部は、
前記電圧取得部により取得された電圧値が前記所定塩水量および前記所定水量に対応する第2閾値以下であれば、前記水供給部の故障と判定する請求項2または3に記載の空間浄化装置。
【請求項6】
前記電解槽の水量が満水水量か否かを検知する満水検知部を備え、
前記塩水供給部は、
前記電解槽に所定塩水量の塩水供給を行い、
前記水供給部は、
前記満水検知部により前記満水水量と検知されるまで、前記電解槽に水供給を行い、
前記故障判定部は、
前記水供給部による水供給が開始してから所定時間経過するまでに前記満水検知部により前記満水水量が検知されない場合、前記水供給部の故障と判定する請求項1に記載の空間浄化装置。
【請求項7】
前記故障判定部により前記水供給部の故障と判定された場合に前記水供給部の故障を報知する第2故障報知部を備える請求項1から6のいずれかに記載の空間浄化装置。
【請求項8】
前記塩水供給部は、ポンプまたは電磁弁により塩水の供給を行う請求項1から7のいずれかに記載の空間浄化装置。
【請求項9】
前記水供給部は、ポンプまたは電磁弁により水の供給を行う請求項1から8のいずれかに記載の空間浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空間浄化技術に関し、特に次亜塩素酸水を含む水を噴霧する空間浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空間除菌脱臭装置は、対象とする領域を殺菌するために、薬剤などの微細水粒子、例えば次亜塩素酸水を散布する。例えば、空間除菌脱臭装置の液体微細化室は、貯水部に貯留された次亜塩素酸水溶液から水滴を放出する。水滴は、送風部による通風によって、空気風路を通って吹出口から対象領域に放出される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
次亜塩素酸水を生成する次亜塩素酸水生成部を空間浄化装置内に配置する構成が考えられる。次亜塩素酸水生成部では、電磁弁またはポンプを用いて電解槽に所定水量の水と所定塩水量の塩水をそれぞれ供給し、これらの混合水を電気分解することで次亜塩素酸水を生成する。電磁弁またはポンプが故障し、塩水または水が電解槽に供給されない場合、必要な濃度と量の次亜塩素酸水を生成できなくなり殺菌効果や脱臭効果が減少するが、ユーザはそのことを認識し難い可能性がある。
【0005】
本開示は、こうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、電解槽に水または塩水を供給する供給部の故障を検出できる空間浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の空間浄化装置は、水と塩水とを混合する電解槽と、電解槽に水を供給する水供給部と、電解槽に所定濃度の塩水を供給する塩水供給部と、電解槽にて混合された水と塩水との混合水から次亜塩素酸水を生成する電極部と、水供給部および塩水供給部のうち少なくとも一方の故障を判定する故障判定部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、電解槽に水または塩水を供給する供給部の故障を検出できる空間浄化装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例の空間浄化システムの構成を示す図である。
【
図3】
図2の微細化部、次亜塩素酸水生成部、及びそれらの周辺構成を示す図である。
【
図4】
図3の塩水供給部が故障している場合に電圧取得部で取得される電圧値と時間との関係を示す図である。
【
図5】
図1の空間浄化システムの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施例を具体的に説明する前に、実施例の概要を説明する。本実施例は、室内に対して、湿度を調節するとともに、空気浄化を行う成分(以下、「空気浄化成分」という)を含む水を噴霧する空間浄化システムに関する。空間浄化システムは、湿度調節と空気浄化成分を含む水の噴霧とを実行する空間浄化装置を備える。空気浄化成分には、例えば、殺菌性あるいは脱臭性を備えた次亜塩素酸が用いられる。これにより、室内の殺菌あるいは脱臭を行う。
【0011】
空間浄化装置の内部に設けられた次亜塩素酸水生成部が次亜塩素酸水を生成する。既述のように、電磁弁またはポンプが故障し、塩水または水が電解槽に供給されない場合、必要な濃度と量の混合水を得られず、必要な濃度と量の次亜塩素酸水を生成できなくなり、空気中に放出される次亜塩素酸の量が大幅に低下するが、ユーザはそのことを認識し難い可能性がある。そこで、実施例では、水供給部および塩水供給部のうち少なくとも一方の故障を判定する。
【0012】
以下に説明する実施例は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示す。よって、以下の実施例で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ(工程)及びステップの順序などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。したがって、以下の実施例における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
【0013】
図1は、実施例の空間浄化システム100の構成を示す。空間浄化システム100は、屋内空間62(「室内」ともいう)の空気を循環させる際に、屋内空間62からの空気(RA:Return Air)に対して微細化された水とともに空気浄化成分を含ませる装置である。空間浄化システム100は、内部を流通した空気(SA:Supply Air)を屋内空間62に供給することで、屋内空間62の殺菌と消臭を行う。ここでは、空気浄化成分として次亜塩素酸が用いられ、空気浄化成分を含む水は次亜塩素酸水である。
【0014】
図1に示すように、空間浄化システム100は、空間浄化装置10、操作装置70、ダクト64a、ダクト64c、低反応性ダクト67a、及び低反応性ダクト67cを備える。本実施例では、低反応性ダクト67a及び低反応性ダクト67cを総称してダクト67と呼ぶ。
【0015】
図2は、
図1の空間浄化装置10の構成を示す。
図2に示すように、空間浄化装置10は、筐体1、浄化風路5、微細化部14、次亜塩素酸水生成部19、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ11、送風部12、温湿度センサ40、及び制御部41を含む。
【0016】
筐体1は、
図2に示すように、空間浄化装置10の外郭を形成する。筐体1は、吸込口2a、吸込口2c、吹出口3a、及び吹出口3cを有する。本実施例では、吸込口2a及び吸込口2cを総称して吸込口2と呼び、吹出口3a及び吹出口3cを総称して吹出口3と呼ぶ。
【0017】
図2に示すように、吸込口2a及び吸込口2cは、筐体1の一方の側面に配置される。吹出口3a及び吹出口3cは、筐体1の他方の側面(筐体1の一方の側面と対向する側面)に配置される。
【0018】
吸込口2a及び吸込口2cは、屋内空間62から取得された筐体1外の空気8a及び空気8cをそれぞれ空間浄化装置10に取り入れる取入口である。屋内空間62から取得された空気8a及び空気8cは、屋内空間62の温度調節されていない非温調空気または屋内空間62に別途設置された空調機等により温度調節された温調空気とも呼べる。
【0019】
図1に示すように、吸込口2aは、屋内空間62の天井等に設けられた屋内吸込口65aとの間でダクト64aを介して連通されている。吸込口2cは、屋内空間62の天井等に設けられた屋内吸込口65cとの間でダクト64cを介して連通されている。これにより、吸込口2aは、屋内吸込口65aから空間浄化装置10内に屋内空間62の空気8aを吸い込むことができる。吸込口2cは、屋内吸込口65cから空間浄化装置10内に屋内空間62の空気8cを吸い込むことができる。
【0020】
なお、屋内吸込口65cを設けなくてもよく、この場合、ダクト64aの一端を屋内吸込口65aに接続し、ダクト64aの他端側を分岐させて吸込口2aと吸込口2cとに接続してもよい。
【0021】
吹出口3aは、空間浄化装置10内を流通した空気9a(SA)を屋内空間62に吐き出す吐出口である。空気9aは、微細化された次亜塩素酸水を含む。吹出口3cは、空間浄化装置10内を流通した空気9c(SA)を屋内空間62に吐き出す吐出口である。空気9cもまた、微細化された次亜塩素酸水を含む。
【0022】
図1に示すように、吹出口3aは、屋内空間62の天井等に設けられた屋内吹出口68aとの間で低反応性ダクト67aを介して連通されている。吹出口3cは、屋内空間62の天井等に設けられた屋内吹出口68cとの間で低反応性ダクト67cを介して連通されている。これにより、吹出口3aは、屋内吹出口68aから屋内空間62に向けて、空間浄化装置10内を流通した空気9aを吹き出すことができる。吹出口3cは、屋内吹出口68cから屋内空間62に向けて、空間浄化装置10内を流通した空気9cを吹き出すことができる。
【0023】
なお、吹出口3aと吹出口3cとは互いに区別されるものではなく、例えば、吹出口3cを設けなくてもよい。この場合、低反応性ダクト67aの一端を吹出口3aに接続し、低反応性ダクト67aの他端側を分岐させて屋内吹出口68aと屋内吹出口68cとに接続してもよい。
【0024】
低反応性ダクト67a及び低反応性ダクト67cは、いずれも浄化風路5の下流に接続された、次亜塩素酸水との反応に乏しい低反応性素材を内壁に用いたダクトである。低反応性素材は、例えば、ポリオレフィン系素材である。ポリオレフィン系素材は、例えば、ポリエチレンとポリプロピレンの少なくとも一方を含む。
【0025】
図2に示すように、浄化風路5は、筐体1内に設けられ、吸込口2(吸込口2a及び吸込口2c)と、吹出口3(吹出口3a及び吹出口3c)とを連通する。
【0026】
浄化風路5は、空気8a及び空気8cの両方が流通する風路である。浄化風路5は、空気8aと空気8cとが混合して流通する風路であるとも言える。浄化風路5には、その風路内にHEPAフィルタ11、次亜塩素酸水生成部19、送風部12、及び微細化部14が上流側から下流側に向けてこの順に設けられている。より詳細には、送風部12の上流には、送風部12の吸込口(図示せず)に隣接する位置に次亜塩素酸水生成部19が配置されている。送風部12の下流には、送風部12の排出口(図示せず)に隣接する位置に微細化部14が配置されている。また、浄化風路5におけるHEPAフィルタ11と送風部12との間に温湿度センサ40が設けられている。温湿度センサ40は、HEPAフィルタ11を流通した空気の温度及び湿度を計測し、計測値を制御部41に出力する。
【0027】
HEPAフィルタ11は、エアフィルタであり、空間浄化装置10に流入された空気中からゴミ、塵埃などを取り除き、清浄された空気を出力する。HEPAフィルタ11は、吸込口2a及び吸込口2cに隣接して配置される。
【0028】
送風部12は、HEPAフィルタ11を通過した空気を浄化風路5に沿って微細化部14に搬送するための装置である。送風部12は、浄化風路5の空気の流れを生成する。送風部12は、吸込口2から吸い込んだ空気を微細化部14及び吹出口3を順次介してダクト67へ送風する。より詳細には、送風部12は、両吸込型の遠心ファンで構成される。遠心ファンは、公知の構成を採用することができる。送風部12は、微細化部14に向かって左右に設けられた吸込口(図示せず)のそれぞれから空気を吸い込み、排出口(図示せず)から微細化部14に空気を搬送する。なお、送風部12の左側に設けられた吸込口(図示せず)の上流側には、次亜塩素酸水生成部19が配置されている。
【0029】
送風部12では、制御部41からの出力信号に応じて風量、つまり回転数が制御される。送風部12が運転動作することにより、微細化部14に対して風が送られる。
【0030】
図3は、
図2の微細化部14、次亜塩素酸水生成部19、及びそれらの周辺構成を示す。
図3は、制御部41に含まれる故障判定に関する機能ブロックも示す。制御部41は、電流制御部42、電圧取得部44、及び故障判定部46を有する。
【0031】
微細化部14は、浄化風路5内部に取り入れた空気を加湿するためのユニットであり、加湿の際に、送風部12から導入された空気に対して微細化された水とともに空気浄化成分として次亜塩素酸を含ませる。微細化部14は、空気浄化部とも呼べる。微細化部14は、次亜塩素酸水生成部19が生成した次亜塩素酸水を水で希釈し、希釈した次亜塩素酸水を遠心破砕により微細化して空気中に放出する。微細化された次亜塩素酸水は、液体成分が蒸発した状態で吹出口3から筐体1外へ放出される。
【0032】
微細化部14は、遠心破砕ユニット15、及び混合槽16を有する。微細化部14は、図示しない加湿モータを用いて遠心破砕ユニット15を回転させ、混合槽16に貯水されている次亜塩素酸水を遠心力で吸い上げて周囲(遠心方向)に飛散・衝突・破砕させ、通過する空気に水分を含ませる遠心破砕式の構成をとる。
【0033】
微細化部14は、制御部41からの出力信号に応じて加湿モータの回転数を変化させ、加湿能力(加湿量)を調整する。加湿量は、空気に対して空気浄化成分を付加する付加量ともいえる。制御部41は、温湿度センサ72で検出された湿度計測値に基づいて、遠心破砕ユニット15の回転数を制御する。
【0034】
次亜塩素酸水生成部19は、浄化風路5における送風部12の上流に配置されている。次亜塩素酸水生成部19は、電解槽20、電極部21、塩水供給部22、塩水タンク23、水供給部52、満水検知部57、及び渇水検知部58を含む。
【0035】
塩水タンク23は、塩水(塩化ナトリウム水溶液)を貯めている。塩水供給部22は、制御部41からの出力信号に応じて、塩水タンク23から電解槽20に所定濃度の所定塩水量の塩水を供給する。塩水供給部22は、塩水搬送ポンプ24、逆止弁25、及び送水管26を含む。塩水搬送ポンプ24と逆止弁25は、送水管26に配置される。制御部41からの出力信号に応じて塩水搬送ポンプ24が搬送動作することで、送水管26は、塩水タンク23から電解槽20に塩水を流す。
【0036】
水供給部52は、制御部41からの出力信号に応じて、水道等の給水管からストレーナ36を介して供給される水を電解槽20に供給する。水供給部52は、電磁弁54及び送水管56を含む。電磁弁54は、制御部41からの出力信号に応じて、供給される水を送水管56に流すか否か制御する。電磁弁54が開くことで、送水管56は、電解槽20に水を流す。塩水供給部22による塩水の供給と、水供給部52による水の供給は、電解槽20が概ね空になった場合に開始される。
【0037】
満水検知部57は、水位センサであり、電解槽20の水量が満水水量であるか否かを検知し、検知結果を制御部41に供給する。制御部41は、満水検知部57で満水水量に達したことが検知された場合、水供給部52に水の供給を停止させると共に、塩水供給部22に塩水の供給を停止させる。つまり、水供給部52は、満水検知部57により満水水量と検知されるまで、電解槽20に水供給を行い、塩水供給部22は、満水検知部57により満水水量と検知されるまで、電解槽20に塩水供給を行う。これにより、水供給部52と塩水供給部22は、所定水量の水供給と所定塩水量の塩水供給を行う。単位時間あたりの水供給量は単位時間あたりの塩水供給量よりも大きい。なお、満水水量は、電解槽20が貯めることができる最大水量より小さい。
【0038】
所定塩水量は、実験またはシミュレーションにより適宜定めることができ、例えば、所定水量の1/1000前後であってよい。
【0039】
電解槽20において、供給された水と塩水とが混合され、水と塩水との混合水が貯められる。混合水は、電気分解対象であり、予め定められた濃度の所定量の塩水である。
【0040】
電極部21は、電解槽20内に配置され、制御部41からの出力信号に応じて、例えば電解槽20の水量が満水水量であることが検知された場合、通電により塩水の電気分解を行い、予め定められた濃度の次亜塩素酸水を生成する。
【0041】
つまり、電解槽20は、一対の電極間で、電解質として塩化物水溶液(例えば、塩水)を電気分解することで次亜塩素酸水を生成する。電解槽20には、一般的な装置が使用されるので、詳細な説明は省略する。ここで、電解質は、次亜塩素酸水を生成可能な電解質であり、少量でも塩化物イオンを含んで入れば特に制限はなく、例えば、溶質として塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等を溶解した水溶液が挙げられる。また、塩酸でも問題ない。本実施例では、電解質として、水に対して塩化ナトリウムを加えた塩化物水溶液(塩水)を使用している。
【0042】
電流制御部42は、所定塩水量の塩水供給と、所定水量の水供給とが行われた後、電解槽20内の所定量の混合水に対して電極部21により所定の設定電流を通電する。設定電流の値は、混合水の量と濃度、電気分解の時間、必要な次亜塩素酸水の濃度などに応じて、実験やシミュレーションにより適宜定めることができる。
【0043】
電流制御部42は、電極部21に設定電流が流れるように電極部21に印加する電圧を制御する。つまり、生成される次亜塩素酸水の濃度を所望の値にするため、定電流制御が実行される。定電流制御には、公知の技術を利用できる。電流制御部42は、電極部21に流れる電流が設定電流より小さい場合、電極部21に印加する電圧を高く制御し、電極部21に流れる電流が設定電流より大きい場合、電極部21に印加する電圧を低く制御する。
【0044】
電解槽20で次亜塩素酸水の生成が完了した場合、次亜塩素酸水供給部28は、制御部41からの出力信号に応じて、電解槽20から微細化部14の混合槽16に次亜塩素酸水を供給する。次亜塩素酸水供給部28は、次亜塩素酸水搬送ポンプ29と送水管30とを有する。次亜塩素酸水搬送ポンプ29は、制御部41からの出力信号に応じて電解槽20の概ね全量の次亜塩素酸水を送水管30に送り出す。送水管30は、次亜塩素酸水搬送ポンプ29と混合槽16との間に接続され、次亜塩素酸水を混合槽16に向けて送水する。
【0045】
水供給部32は、制御部41からの出力信号に応じて、混合槽16に水を供給する。水供給部32は、電磁弁33と送水管34とを有する。電磁弁33は、制御部41からの出力信号に応じて、空間浄化装置10の外部の水道管からストレーナ36を介して供給される水を送水管34に流すか否か制御する。送水管34は、電磁弁33と混合槽16との間に接続され、水を混合槽16に向けて送水する。
【0046】
このようにして、微細化部14の混合槽16で次亜塩素酸水と水とが混合される。次亜塩素酸水と水との混合水も次亜塩素酸水と呼べる。微細化部14は、混合槽16に貯められた次亜塩素酸水と水との混合水を遠心破砕することによって、次亜塩素酸水を屋内空間62に対して噴霧する。
【0047】
渇水検知部58は、水位センサであり、電解槽20内の水量が下限水量を下回ったことを検知し、検知結果を制御部41に供給する。
【0048】
次亜塩素酸水供給部28により次亜塩素酸水が微細化部14に搬送され、電解槽20内の水量が下限水量を下回ったことを渇水検知部58が検知した場合、次亜塩素酸水生成部19は、次亜塩素酸水を再度生成する。電解槽20内の水量が下限水量を下回った場合、水供給部52は電解槽20へ水を供給し、塩水供給部22は電解槽20へ塩水を供給する。
【0049】
ドレンパン37は、微細化部14、次亜塩素酸水生成部19、次亜塩素酸水供給部28、及び水供給部32の下に配置され、これらから落下する水を受ける。排水ポンプ38は、ドレンパン37内の水位が所定値に達した場合、ドレンパン37内の水を排水ドレン39に流して排水する。
【0050】
屋内空間62の壁面には、
図1に示すように、操作装置70が設置される。操作装置70は、ユーザが操作可能なユーザインターフェースを備え、ユーザから湿度設定値、及び運転モードの設定を受けつける。運転モードは、脱臭モード、殺菌モード、通常モードなどの空気中の次亜塩素酸量を指定するモードを含む。操作装置70には、温湿度センサ72が含まれており、温湿度センサ72は、屋内空間62の空気の温度及び湿度を計測する。温湿度センサ72における温度及び湿度の計測には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。操作装置70は、第1故障報知部48と第2故障報知部50も有する。第1故障報知部48と第2故障報知部50については後述する。
【0051】
操作装置70は、制御部41に対して有線あるいは無線で接続されており、湿度設定値、湿度計測値、及び運転モード情報を制御部41に送信する。これらの情報は、すべてまとめて送信されてもよく、任意の2つ以上をまとめて送信されてもよく、それぞれを送信されてもよい。
【0052】
制御部41は、送風部12、次亜塩素酸水生成部19、及び微細化部14を制御する。制御部41は、微細化部14への次亜塩素酸水の供給量と水の供給量とを制御することで、微細化部14の混合水における次亜塩素酸の濃度を制御する。より詳細には、制御部41は、要求される加湿量に基づいて混合水における次亜塩素酸の濃度を制御する。例えば、制御部41は、少量の加湿量の要求となる場合、混合水における次亜塩素酸の濃度を高くする。これにより、要求される次亜塩素酸量を満たした上で、湿度を適正に保つことができる。一方、多量の加湿量の要求がある場合、混合水における次亜塩素酸の濃度が高いと、多量の水分と共に多量の次亜塩素酸が屋内空間62に供給されてしまい、屋内空間62の次亜塩素酸濃度が上昇してしまう。これにより、屋内空間62で次亜塩素酸の臭いが強くなり、量によっては利用者にとって不快になる可能性もある。このため、このような要求される加湿量が多い場合には、混合水における次亜塩素酸の濃度を低くすることで、屋内空間62に送り込む加湿量を多くしつつ、次亜塩素酸量を少なくできる。よって、制御部41は、放出される次亜塩素酸量と湿度を同時にコントロールできる。
【0053】
なお、制御部41は、要求される次亜塩素酸量に基づいて微細化部14の混合水における次亜塩素酸の濃度を制御してもよい。例えば、制御部41は、要求される加湿量が少ない場合、要求される次亜塩素量が多くなるほど混合水における次亜塩素酸の濃度を高くする。一方、制御部41は、要求される加湿量が多い場合、要求される次亜塩素量が多くなるほど混合水における次亜塩素酸の濃度を低くする。
【0054】
次に、塩水供給部22と水供給部52の故障判定について説明する。故障判定は、混合水の電気分解中に実行される。
【0055】
制御部41の電圧取得部44は、電流制御部42が設定電流を通電した際の電極部21に印加された電圧値を取得する。
【0056】
故障判定部46は、電圧取得部44により取得された電圧値に基づいて塩水供給部22と水供給部52のそれぞれの故障の有無を判定する。故障判定部46は、電解槽20内の水量が下限水量以上、満水水量以下であり、かつ、電圧取得部44により取得された電圧値が第1閾値Th1以上であれば、塩水供給部22の故障と判定し、判定結果を第1故障報知部48に出力する。
【0057】
例えば搬送ポンプ24が故障している場合、すなわち塩水供給部22が故障している場合、電解槽20には塩水が供給されず、水のみが供給されるため、電解槽20の混合水の塩分濃度は、塩水供給部22が正常な場合の塩分濃度より大幅に低い。つまり、混合水の電気伝導率は正常時より低くなる。そのため、設定電流を流すには正常時より高い電圧を電極部21に印加する必要がある。
【0058】
図4は、
図3の塩水供給部22が故障している場合に電圧取得部44で取得される電圧値と時間との関係を示す。通電開始後、電流制御部42は、電流が設定電流より小さいため電極部21に印加する電圧を上昇させ、電圧は第1閾値Th1より高くなる。よって、塩水供給部22の故障が検出される。第1閾値Th1は、塩水供給部22の故障を検出できるよう、実験またはシミュレーションにより適宜定めることができる。
【0059】
故障判定部46は、電圧取得部44により取得された電圧値が第2閾値Th2以下であれば、水供給部52の故障と判定し、判定結果を第2故障報知部50に出力する。
【0060】
水供給部52が故障している場合、電解槽20には水が供給されず、塩水のみが供給されるため、電解槽20の混合水の塩分濃度は、水供給部52が正常な場合の塩分濃度より大幅に高い。つまり、混合水の電気伝導率は正常時より高くなる。そのため、設定電流を流すには正常時より低い電圧を電極部21に印加する必要があり、印加電圧は第2閾値Th2より低くなる。第2閾値Th2は、第1閾値Th1より小さい。第2閾値Th2は、水供給部52の故障を検出できるよう、実験またはシミュレーションにより適宜定めることができる。
【0061】
第1閾値Th1と第2閾値Th2は、それぞれ、所定塩水量および所定水量に対応する値であり、制御部41内の図示しない記憶部に予め記憶されていてもよいし、所定塩水量および所定水量から所定の計算式にもとづいて制御部41内の図示しない演算部で演算されてもよい。
【0062】
故障判定部46は、電圧取得部44により取得された電圧値が第2閾値Th2より高く、第1閾値Th1より低ければ、塩水供給部22と水供給部52は故障していないと判定する。
【0063】
故障判定部46は、塩水供給部22または水供給部52が故障していることを判定した場合、電流制御部42に通電を停止させ、混合水の電気分解を停止してよい。
【0064】
第1故障報知部48は、故障判定部46により塩水供給部22の故障と判定された場合に塩水供給部22の故障を報知する。第2故障報知部50は、故障判定部46により水供給部52の故障と判定された場合に水供給部52の故障を報知する。第1故障報知部48と第2故障報知部50は、例えば、音、光、文字の少なくともいずれかで周囲に故障を報知できる。故障を報知されたユーザ等は、塩水供給部22または水供給部52が故障していることを容易に認識できる。
【0065】
本開示における装置、システム、または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における装置、システム、または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、またはLSI(Large Scale Integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録される。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
【0066】
以上の構成による空間浄化システム100の動作を説明する。
図5は、
図1の空間浄化システム100の処理を示すフローチャートである。
図5の処理は、制御部41が次亜塩素酸水の生成指示を出力すると開始する。
【0067】
塩水供給部22は所定塩水量の塩水を供給する(S10)。水供給部52は、所定水量の水を供給する(S12)。水供給部52が水を供給中に塩水供給部22が塩水を供給してもよい。S10とS12は順番が逆でもよい。電流制御部42は、電極部21に設定電流を通電し(S14)、電圧取得部44は、電極部21に印加された電圧値を取得する(S16)。
【0068】
故障判定部46は、電圧値が第2閾値Th2以下であれば(S18のY)、水供給部52の故障と判定し(S20)、第2故障報知部50は水供給部52の故障を報知し(S22)、処理を終了する。
【0069】
故障判定部46は、電圧値が第2閾値Th2以下でない場合(S18のN)、電解槽20の水量が下限水量以上、満水水量以下であり、かつ、電圧値が第1閾値Th1以上であれば(S24のY)、塩水供給部22の故障と判定し(S26)、第1故障報知部48は塩水供給部22の故障を報知し(S28)、処理を終了する。S24にて、電解槽20の水量が下限水量以上、満水水量以下であり、かつ、電圧値が第1閾値Th1以上である条件を満たさない場合(S24のN)、処理を終了する。なお、S18とS24の順番を入れ替えてもよい。この場合、S24でNの場合、S18に移り、S18でNの場合、処理を終了する。
【0070】
本実施例によれば、水供給部52および塩水供給部22のそれぞれの故障の有無を判定するので、これらの故障を検出できる。よって、水供給部52および塩水供給部22のそれぞれの故障、例えば電磁弁54と塩水搬送ポンプ24のそれぞれの故障に対処できる。
【0071】
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0072】
例えば、実施例では、水供給部52と塩水供給部22の両方の故障の有無を判定するが、故障判定部46は、水供給部52と塩水供給部22のいずれか一方の故障の有無を判定してもよい。例えば、水供給部52と塩水供給部22の一方が他方より頻繁に故障する可能性があり、他方は殆ど故障しないことが予め分かっている場合、頻繁に故障するものの故障を判定してもよい。この変形例では、制御を簡素化できる。
【0073】
実施例では、故障判定部46は、電圧取得部44により取得された電圧値をもとに水供給部52の故障の有無を判定するが、この判定に替えて、故障判定部46は、水供給部52による水供給が開始してから所定時間経過するまでに満水検知部57により満水水量が検知されない場合、水供給部52の故障と判定してもよい。所定時間は、水供給部52が正常な場合に水供給を開始してから満水水量に達するまでの時間をもとに設定できる。この変形例では、空間浄化装置10の構成の自由度を向上できる。
【0074】
実施例では、塩水供給部22は塩水搬送ポンプ24により塩水を供給するが、塩水搬送ポンプ24に替えて電磁弁により塩水を供給してもよい。実施例では、水供給部52は電磁弁54により塩水を供給するが、電磁弁54に替えて搬送ポンプにより塩水を供給してもよい。これらの変形例によれば、空間浄化装置10の構成の自由度を向上できる。
【0075】
実施例では、満水検知部57を備えるが、満水検知部57を備えなくてもよい。この場合、塩水供給部22は電解槽20に所定塩水量の塩水供給を行い、水供給部52は電解槽20に所定水量の水供給を行う。所定塩水量と所定水量の合算量が満水水量になるように、所定塩水量および所定水量が設定される。
【0076】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の空間浄化装置(10)は、水と塩水とを混合する電解槽(20)と、電解槽(20)に水を供給する水供給部(52)と、電解槽(20)に所定濃度の塩水を供給する塩水供給部(22)と、電解槽(20)にて混合された水と塩水との混合水から次亜塩素酸水を生成する電極部(21)と、水供給部(52)および塩水供給部(22)のうち少なくとも一方の故障を判定する故障判定部(46)と、を備える。
【0077】
空間浄化装置(10)は、所定量の混合水に対して電極部(21)により所定の設定電流を通電する電流制御部(42)と、電流制御部(42)が設定電流を通電した際の電極部(21)に印加された電圧値を取得する電圧取得部(44)と、を備え、故障判定部(46)は、電圧取得部(44)により取得された電圧値に基づいて故障を判定してもよい。
【0078】
塩水供給部(22)は、電解槽(20)に所定塩水量の塩水供給を行い、水供給部(52)は、電解槽(20)に所定水量の水供給を行い、電流制御部(42)は、所定塩水量の塩水供給と、所定水量の水供給と、が行われた後、設定電流の通電を行い、故障判定部(46)は、電圧取得部(44)により取得された電圧値が所定塩水量および所定水量に対応する第1閾値以上であれば、塩水供給部(22)の故障と判定してもよい。
【0079】
空間浄化装置(10)は、故障判定部(46)により塩水供給部(22)の故障と判定された場合に塩水供給部(22)の故障を報知する第1故障報知部(48)を備えてもよい。
【0080】
塩水供給部(22)は、電解槽(20)に所定塩水量の塩水供給を行い、水供給部(52)は、電解槽(20)に所定水量の水供給を行い、電流制御部(42)は、所定水量の水供給と、所定塩水量の塩水の供給と、が行われた後、設定電流の通電を行い、故障判定部(46)は、電圧取得部(44)により取得された電圧値が所定塩水量および所定水量に対応する第2閾値以下であれば、水供給部(52)の故障と判定してもよい。
【0081】
空間浄化装置(10)は、電解槽(20)の水量が満水水量か否かを検知する満水検知部(57)を備え、塩水供給部(22)は、電解槽(20)に所定塩水量の塩水供給を行い、水供給部(52)は、満水検知部(57)により満水水量と検知されるまで、電解槽(20)に水供給を行い、故障判定部(46)は、水供給部(52)による水供給が開始してから所定時間経過するまでに満水検知部(57)により満水水量が検知されない場合、水供給部(52)の故障と判定してもよい。
【0082】
空間浄化装置(10)は、故障判定部(46)により水供給部(52)の故障と判定された場合に水供給部(52)の故障を報知する第2故障報知部(50)を備えてもよい。
【0083】
塩水供給部(22)は、ポンプ(24)または電磁弁により塩水の供給を行ってもよい。
【0084】
水供給部(52)は、ポンプまたは電磁弁(54)により水の供給を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本開示に係る空間浄化装置は、次亜塩素酸水を微細化して空気中に放出するものであり、対象空間の空気を除菌または脱臭する装置として有用である。
【符号の説明】
【0086】
1 筐体、 2,2a,2c 吸込口、 3,3a,3c 吹出口、 5 浄化風路、 8a,8c,9a,9c 空気、 10 空間浄化装置、 11 HEPAフィルタ、 12 送風部、 14 微細化部、 15 遠心破砕ユニット、 16 混合槽、 19 次亜塩素酸水生成部、 20 電解槽、 21 電極部、 22 塩水供給部、 23 塩水タンク、 24 塩水搬送ポンプ、 25 逆止弁、 26 送水管、 28 次亜塩素酸水供給部、 29 次亜塩素酸水搬送ポンプ、 30 送水管、 32 水供給部、 33 電磁弁、 34 送水管、 36 ストレーナ、 37 ドレンパン、 38 排水ポンプ、 39 排水ドレン、 40 温湿度センサ、 41 制御部、 42 電流制御部、 44 電圧取得部、 46 故障判定部、 48 第1故障報知部、 50 第2故障報知部、 52 水供給部、 54 電磁弁、 56 送水管、 57 満水検知部、 58 渇水検知部、 62 屋内空間、 64a,64c ダクト、 65a,65c 屋内吸込口、 67 ダクト、 67a,67c 低反応性ダクト、 68a,68c 屋内吹出口、 70 操作装置、 72 温湿度センサ、 100 空間浄化システム。