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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141623
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】弁装置および冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/04 20060101AFI20230928BHJP
   F25B 41/35 20210101ALI20230928BHJP
   F25B 41/26 20210101ALI20230928BHJP
   F25B 41/20 20210101ALI20230928BHJP
   F16K 31/68 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
F16K31/04 A
F25B41/35
F25B41/26 A
F25B41/20 Z
F16K31/68 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048029
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中田 尚人
(72)【発明者】
【氏名】三沼 卓也
【テーマコード(参考)】
3H057
3H062
【Fターム(参考)】
3H057AA02
3H057BB06
3H057BB46
3H057CC01
3H057DD22
3H057FB11
3H057HH07
3H057HH18
3H062AA02
3H062AA15
3H062BB18
3H062CC02
3H062DD01
3H062EE06
3H062HH04
3H062HH08
(57)【要約】
【課題】雨水や結露水の付着に起因する不具合を抑制する。
【解決手段】実施形態に係る弁装置は、弁体部と連係して動作する可動子および可動子が収容された本体ケースを有する弁本体と、弁本体を挿抜可能に、弁本体とは別体として構成され、可動子を駆動するコイルが収容されたコイル筐体と、を備える。弁本体は、コイル筐体に対し、可動子とコイルとが互いに向き合う状態で挿入され、本体ケースの表面部には、親水化処理、滑水化処理または撥水化処理が施されている。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体部と連係して動作する可動子および前記可動子が収容された本体ケースを有する弁本体と、
前記弁本体を挿抜可能に、前記弁本体とは別体として構成され、前記可動子を駆動するコイルが収容されたコイル筐体と、を備え、
前記弁本体は、前記コイル筐体に対し、前記可動子と前記コイルとが互いに向き合う状態で挿入され、前記本体ケースの表面部には、親水化処理、滑水化処理または撥水化処理が施されている弁装置。
【請求項2】
前記表面部に、前記親水化処理、滑水化処理または撥水化処理として、親水性、滑水性または撥水性のコーティングが施されている、請求項1に記載の弁装置。
【請求項3】
前記コイルに対し、前記弁体部を目標位置に制御する駆動電流を通電可能に構成された制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記表面部の温度が水の露点温度以下であるときに、前記目標位置に応じた駆動電流に所定の操作電流を付加して、前記コイルに通電する、請求項1または2に記載の弁装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記操作電流として、前記弁体部を前記目標位置に対して進退させる、所定の振動パターン電流を付加する、請求項3に記載の弁装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記弁体部が全閉位置にある場合に、前記所定の振動パターン電流の付加として、前記弁体部を前記全閉位置からさらに閉方向に駆動する第1重畳電流を付加する操作と、前記第1重畳電流の付加を解除する操作と、を交互に実施する、請求項4に記載の弁装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記弁体部が全開位置にある場合に、前記所定の振動パターン電流の付加として、前記弁体部を前記全開位置からさらに開方向に駆動する第2重畳電流を付加する操作と、前記第2重畳電流の付加を解除する操作と、を交互に実施する、請求項4に記載の弁装置。
【請求項7】
圧縮機と、
調整対象流体と冷媒との間で熱交換可能に構成された第1熱交換器と、
外気と前記冷媒との間で熱交換可能に構成された第2熱交換器と、
前記圧縮機、前記第1熱交換器および前記第2熱交換器を接続し、前記圧縮機、前記第1熱交換器および前記第2熱交換器の間で前記冷媒を循環させる冷媒配管と、
前記冷媒配管に設置され、前記冷媒配管における前記冷媒の流路または流路の開口面積切替可能に構成された、請求項1から6のいずれか一項に記載の弁装置と、を備える冷凍サイクル装置。
【請求項8】
前記弁装置は、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間における前記冷媒の流れの向きが逆となるように、前記冷媒配管を介する前記冷媒の流路を切替可能に構成された四方弁に備わる、請求項7に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項9】
前記弁装置は、前記冷媒配管における前記冷媒の流量を調整可能に構成された二方弁に備わる、請求項7に記載の冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、弁装置および冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
回転子を収容する弁本体とコイルを収容するコイル筐体とを夫々単体の部品として、弁本体をコイル筐体に対して挿抜可能に構成された弁装置が存在する。このような弁装置では、弁本体が配置されるコイルの内径部(以下「本体挿入部」という場合がある)において、コイルの内周面と弁本体の外周面との間に、僅かながらも隙間が残る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-074505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
雨水や他の部品で生じた結露水が滴下して、弁装置に付着したり、本体挿入部の隙間に存在する水蒸気が結露して、隙間に水が溜まったりする事態が想定される。弁装置の作動時において、弁本体の内部を流れる冷媒の相変化により弁本体が冷却されると、弁装置に付着した雨水または結露水が凍結し、やがて、本体挿入部の開口部、具体的には、本体挿入部に残る隙間の開口部を閉塞させる事態に至る。このようにして、隙間に溜まった結露水が排斥されず、隙間のなかで凍結が進行することで、凍結に伴う水の体積膨張により弁本体が圧迫され、弁本体に破損を来すことが懸念される。
【0005】
さらに、隙間に溜まった結露水との接触によりコイル筐体に錆が発生し、この錆に起因して弁本体にもらい錆が生じる事態も想定される。錆の発生により弁本体とコイル筐体とが固着し、故障等の場合に弁本体をコイル筐体から抜き、交換することができなくなるという懸念もある。
【0006】
そこで、本発明は、雨水や結露水の付着に起因する不具合を抑制する弁装置および冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に係る弁装置は、弁体部と連係して動作する可動子およびこの可動子が収容された本体ケースを有する弁本体と、弁本体を挿抜可能に、弁本体とは別体として構成され、可動子を駆動するコイルが収容されたコイル筐体と、を備える。弁本体は、コイル筐体に対し、可動子とコイルとが互いに向き合う状態で挿入され、本体ケースの表面部には、親水化処理、滑水化処理または撥水化処理が施されている。
【0008】
本発明の実施形態に係る冷凍サイクル装置は、弁装置を備えるとともに、圧縮機と、調整対象流体と冷媒との間で熱交換可能に構成された第1熱交換器と、外気と冷媒との間で熱交換可能に構成された第2熱交換器と、圧縮機、第1熱交換器および第2熱交換器を接続し、圧縮機、第1熱交換器および第2熱交換器の間で冷媒を循環させる冷媒配管と、を備える。弁装置は、冷媒配管に設置され、冷媒配管における冷媒の流路または流路の開口面積を切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る冷凍サイクル装置の全体的な構成を示す模式図である。
図2】同上冷凍サイクル装置に備わる弁装置の外観を示す正面図である。
図3】同上弁装置を構成する弁本体の内部構成を示す断面図である。
図4】同上弁装置を構成するコイル筐体の内部構成を示す断面図である。
図5】同上弁装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図6】同上弁装置の開度制御中に生成される振動パルスパターンの一例を示す説明図である。
図7】同上弁装置の全閉時に生成される振動パルスパターンの一例を示す説明図である。
図8】同上弁装置の全開時に生成される振動パルスパターンの一例を示す説明図である。
図9】本発明の実施形態に係る弁装置の四方弁への適用例を示す(a)弁本体の正面図および(b)コイル筐体の断面図である。
図10】本発明の実施形態に係る弁装置の二方弁への適用例を示す(a)弁本体の正面図および(b)コイル筐体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍サイクル装置RCの全体的な構成を示す模式図である。
【0012】
本実施形態では、冷凍サイクル装置RCを空気調和機(「空調機」、「エアハンドリングユニット」とも呼ばれる)を構成する。冷凍サイクル装置RCにより、室内の温度等を調整可能である。図1は、冷房時における冷媒の流れを実線の矢印により示し、暖房時における冷媒の流れを点線の矢印により示す。本実施形態では、冷媒として、トリフルオロヨードメタン(「CF3I」として表記される)を含む混合冷媒を採用する。
【0013】
本実施形態に係る冷凍サイクル装置RCは、主な構成要素として、圧縮機1、室外熱交換器2、室内熱交換器3、四方弁4、膨張弁5および二方弁6を備えるとともに、これらの構成要素を流体的に接続し、これらの構成要素の間で冷媒を循環させる冷媒配管7を備える。
【0014】
圧縮機1は、冷媒を圧縮し、昇圧させて吐出する。圧縮機1は、公知のインバータ制御により運転周波数を変更可能である。運転周波数は、必ずしも変更可能である必要はなく、圧縮機は、運転周波数が一定であってもよい。
【0015】
室外熱交換器2は、室外に設置され、外気と冷媒との間で熱交換を行う。室外熱交換器2は、室外機OUの構成要素として、図示しない室外送風機とともに室外機OUのケースに収容される。図1は、室外機のケースに収められる範囲を、二点鎖線により概念的に示す。室外熱交換器2に適用可能なものとして、フィンアンドチューブ型の熱交換器を例示することができる。室外熱交換器2は、本実施形態に係る「第2熱交換器」に相当する。
【0016】
室内熱交換器3は、室内に設置され、調整対象流体と冷媒との間で熱交換を行う。室内熱交換器3は、室内機の構成要素として、図示しない室内送風機とともに室内機のケースに収容される。室内熱交換器3に適用可能なものとして、室外熱交換器と同じく、フィンアンドチューブ型の熱交換器を例示することができる。本実施形態において、調整対象流体は、室内の空気である。室内熱交換器3は、本実施形態に係る「第1熱交換器」に相当する。
【0017】
四方弁4は、圧縮機1により吐出された冷媒の流路を、冷房時と暖房時とで切り替える。冷房時において、四方弁4は、冷媒の流路を、四方弁4から室外熱交換器2に向かう方向に設定する。これにより、四方弁4を出た冷媒は、室外熱交換器2を通過した後、室内熱交換器3に流入する。これに対し、暖房時では、冷媒の流路は、四方弁4から室内熱交換器3に向かう方向に切り替えられる。これにより、四方弁4を出た冷媒は、室内熱交換器3を通過した後、室外熱交換器2に流入する。
【0018】
膨張弁5は、凝縮器(具体的には、凝縮器として機能する室外または室内熱交換器2、3)を出た冷媒の圧力を、オリフィスの作用により調整するものであり、流れの抵抗により圧力降下を生じさせることで、蒸発器(具体的には、蒸発器として機能する室内または室外熱交換器3、2)に向かう冷媒の圧力を調整する。
【0019】
二方弁6は、冷媒配管を流れる冷媒の流量を制御する。本実施形態では、液インジェクション冷却方式が採用されており、二方弁6は、凝縮器を出た冷媒の一部を圧縮機1に導入するインジェクション回路における冷媒の流量を、圧縮機1からの冷媒の吐出温度に応じて制御する機能を有する。本実施形態において、二方弁6は、流路の開閉を切り替える開閉弁として動作する。
【0020】
冷媒配管7は、圧縮機1、室外熱交換器2、室内熱交換器3、四方弁4、膨張弁5および二方弁6を流体的に接続する。本実施形態において、冷媒配管7は、大別すると、圧縮機1と四方弁4とに接続された第1冷媒管7a、四方弁4と室外熱交換器2とに接続された第2冷媒管7b、室外熱交換器2と膨張弁5とに接続された第3冷媒管7c、膨張弁5と室内熱交換器3とに接続された第4冷媒管7d、室内熱交換器3と四方弁4とに接続された第5冷媒管7e、四方弁4と圧縮機1とに接続された第6冷媒管7f、第3冷媒管7cから分岐して、二方弁6を第3冷媒管7cに連通させる第7冷媒管7g、二方弁6と圧縮機1とに接続された第8冷媒管7hからなる。第7冷媒管7gと第8冷媒管7hとは、インジェクション回路を構成し、凝縮器と圧縮機1とを、蒸発器を迂回して流体的に接続する。
【0021】
冷房時において、四方弁4は、流入口4aと第1流出入口4bとを繋ぐとともに、第2流出入口4cと流出口4dとを繋ぐ。四方弁4における流路の切り替えは、パイロット弁の制御により行う。冷房時では、室外熱交換器2が凝縮器または放熱器として動作し、室内熱交換器3が蒸発器ないし吸熱器として動作する。圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁4を介して室外熱交換器2へ向かい、膨張弁5および二方弁6の作用を受けた後、室内熱交換器3を通過し、さらに、四方弁4を介して圧縮機1に戻る。室外熱交換器2を出た冷媒の一部は、状況に応じて第7冷媒管7gに流入し、二方弁6を介して圧縮機1に導入される。
【0022】
これに対し、暖房時では、四方弁4は、パイロット弁の制御により、流入口4aの接続先を第2流出入口4cに切り替えるとともに、流出口4dの接続先を第1流出入口4bに切り替える。暖房時では、室内熱交換器3が凝縮器または放熱器として動作し、室外熱交換器2が蒸発器ないし吸熱器として動作する。圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁4を介して室内熱交換器3へ向かい、二方弁6および膨張弁5の作用を受けた後、室外熱交換器2を通過し、さらに、四方弁4を介して圧縮機1に戻る。室内熱交換器3を出た冷媒は、膨張弁5を通過した後、その一部が状況に応じて第7冷媒管7gに流入し、二方弁6を介して圧縮機1に導入される。
【0023】
図2は、本実施形態に係る冷凍サイクル装置に備わる弁装置5の外観を示す正面図であり、弁本体51とコイル筐体52とが一体に組み合わされた、弁装置5の使用時または作動時における状態を示す。図3は、弁本体51の内部構成を示す断面図であり、図4は、コイル筐体2の内部構成を示す断面図である。図4は、弁装置5の動作を制御する制御部101を併せて示す。図2から4を適宜に参照して、本実施形態に係る弁装置5の構成について説明する。本実施形態では、弁装置を冷凍サイクル装置に設けられる膨張弁5に適用する。
【0024】
膨張弁5は、弁本体51とコイル筐体52とが夫々単体の部品として、別体に構成される。図2に示すように、弁本体51とコイル筐体52とは、使用時の状態において、互いに同軸に並ぶ。本実施形態において、膨張弁5は、ステッピングモータを使用した直動式の電子膨張弁である。換言すれば、膨張弁5は、ステッピングモータを駆動源ないしアクチュエータとして作動する。
【0025】
図3に示すように、弁本体51は、いわゆるニードル弁を構成し、弁体部511を備えるとともに、弁体部511に対し、これを進退可能に接続された回転子512を備える。弁体部511と回転子512との間に、リードスクリュー(「滑りネジ」とも呼ばれる)513等、適宜の運動変換機構が設置され、回転子512が回転すると、その回転運動が運動変換機構を介して直進運動に変換され、弁体部511に伝達される。これにより、弁体部511は、回転子512の回転角度に応じた距離だけ移動する。弁体部511の移動量に応じて弁体部511の先端(以下「先端部」という)511aが弁座部514に対する着座または離座を繰り返し、弁体部511と弁座部514との間の開口部、つまり、オリフィスの開口面積が変化する。弁本体51において、回転子512とリードスクリュー513を含む運動変換機構とは、「キャン」とも呼ばれる円筒状の本体ケース515に気密に収容されている。回転子512は、本実施形態に係る「可動子」に相当する。
【0026】
図4に示すように、コイル筐体52は、所定の相数のコイル521を備えるとともに、コイル521を収容可能に構成された筐体部522を備える。筐体部522には、コイル521と同軸に、コイル521の内径部と一体となって一続きの筒状空間を形成する本体挿入部522aが設けられている。本体挿入部522aは、弁本体51の本体ケース515を受容可能である。換言すれば、本体挿入部522aは、本体ケース515の外径とほぼ等しい内径を有するとともに、本体ケース515のうち、少なくとも回転子512が収まる部分の長さと等しい奥行きを有する。本体挿入部522aに本体ケース515が挿入された状態で、コイル521の内周面と回転子512の外周面とが、本体ケース515の筒状側面部515aを挟んで互いに向き合う。本体挿入部522aは、弁本体51を挿入するだけでなく、膨張弁5の故障時における部品の交換等のために抜き取ることも可能である。コイル筐体52は、各相のコイル521に対する電源の供給および外部機器との通信のためのコネクタ部523を備える。
【0027】
膨張弁5は、回転子512およびコイル521により構成されるステッピングモータを駆動源とし、コントローラ111およびモータドライバ112により、その開度が制御される。コントローラ111は、所定の入力情報をもとに膨張弁5の目標開度を設定し、目標開度に応じたパルス数のクロックパルス信号を出力する。モータドライバ112は、コントローラ111により出力されたクロックパルス信号を受信し、膨張弁5を目標開度に制御するための、換言すれば、弁体部511をクロックパルス信号のパルス数Pに応じた位置に制御するための駆動電流を出力する。そして、駆動電流がコイル521に供給されることで、回転子512が回転し、弁体部511が移動して、オリフィスが開口しまたは閉塞する。本実施形態では、外気温度Tatmを検出する外気温度センサ113が設けられるとともに、本体ケース515の表面温度(以下「本体表面温度」という)Tbsfを検出する表面温度センサ114が設けられる。外気温度センサ113および表面温度センサ114により検出された温度情報は、コントローラ111に入力される。コントローラ111およびモータドライバ112は、本実施形態に係る「制御部」を構成する。
【0028】
本実施形態において、コントローラ111は、クロックパルス信号のパルス数Pを0から500までの間で設定する。弁体部511は、圧縮コイルバネ516により本体ケース515に対して閉方向に付勢された状態にあり、コントローラ111により設定されるパルス数Pが0の場合に、弁体部511が弁座部514に着座し、膨張弁5は、全閉状態となる。つまり、本実施形態において、膨張弁5は、常閉弁である。これに対し、コントローラ111により設定されるパルス数Pが500の場合に、弁体部511が弁座部514から最も離れた位置に移動し、膨張弁5は、全開状態となる。膨張弁5は、クロックパルス信号のパルス数Pを0から500までの間で適宜に変化させることで、中間開度に制御することが可能である。
【0029】
ここで、弁本体51の本体ケース515には、親水化、滑水化または撥水化のいずれかの表面処理が施されている。本実施形態では、本体ケース515のうち、弁本体51がコイル筐体52の本体挿入部522aに挿入された状態でコイル521の内周面と向き合う表面部、具体的には、筒状側面部515aの外周面に、本体ケース515の表面処理として、親水性、滑水性または撥水性のいずれかのコーティング(以下「難着霜コーティング」という)が施されている。本体ケース515は、ステンレス鋼を素材として形成されている。筒状側面部515aの外周面は、本実施形態に係る本体ケースの「表面部」に相当する。
【0030】
本実施形態では、「親水性」の難着霜コーティングを施すことで、水の濡れ角を、例えば、30°程度に調整する。他方で、「滑水性」の難着霜コーティングを施すことで、水の濡れ角を、例えば、50°から80°程度に調整し、「撥水性」の難着霜コーティングを施すことで、水の濡れ角を、例えば、95°から105°程度に調整する。
【0031】
「滑水性」とは、固体表面に付着した水または水滴の滑り落ちやすさをいい、固体表面上で水滴が落下を開始する際の固体表面の傾斜角の大きさにより評価するのが一般的である。水の固体表面に対する馴染みにくさという観点から、滑水化ないし滑水性は、疎水化ないし疎水性と言い換えることも可能である。
【0032】
冷凍サイクル装置RCの運転中、室外機OUに侵入した雨水や室外機OUに収まる他の部品で生じた結露水が滴下して、膨張弁5に付着したり、コイル筐体52の内部でコイル521の内周面と本体ケース515の表面部との間に残る隙間に存在する水蒸気が結露して、隙間に水が溜まったりする場合がある。膨張弁5では、冷媒がオリフィスを通過する際の断熱膨張により相変化を生じ、これに伴う吸熱作用により弁本体51がオリフィス周辺の部分で冷却され、温度が局所的に低下する。ここで、従来の課題として、本体ケース515に雨水または結露水が付着したままであると、それらの水が凍結し、やがて、本体挿入部522aの開口部、つまり、コイル521の内周面と本体ケース515の表面部との間に残る隙間の開口部を閉塞させる事態に至る。このようにして、隙間に溜まった結露水が排斥されず、隙間のなかで凍結が進行することで、凍結に伴う水の体積膨張により弁本体51が圧迫され、弁本体51、特に本体ケース515に凹みまたは割れ等を生じ、回転子512の動作に支障を来すなど、故障の原因となる虞がある。
【0033】
さらに、隙間に溜まった結露水との接触によりコイル筐体52に錆が発生すると、この錆により本体ケース515、特に筒状側面部515aにもらい錆が生じる。錆の発生により弁本体51とコイル筐体52とが固着することで、故障等の場合に弁本体51をコイル筐体52から抜き、交換することができなくなる虞もある。
【0034】
これに対し、本実施形態では、本体ケース515のうち、コイル521の内周面と向き合う筒状側面部515aの外周面に、所定の難着霜コーティングを施し、弁本体51、特に本体ケース515に付着した雨水または結露水の本体ケース515からの落下を促し、雨水等が本体ケース515の表面上に留まらないようにした。これに加え、本実施形態では、膨張弁5の目標開度に応じたコイル521の駆動電流に所定の操作電流を付加し、コイル521に対し、膨張弁5による流量制御自体に大きな影響を与えない範囲で重畳的に電流を供給する。具体的には、駆動電流に所定の振動パルスパターンに応じた振動パターン電流を付加し、弁体部511を小刻みに振動させたり、コイル521への通電による発熱を生じさせたりする。
【0035】
図5は、本実施形態に係るコントローラ111により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【0036】
S101では、結露対策運転を実施するか否かを判定する。結露対策運転は、例えば、冷凍サイクル装置RCの運転開始後、所定の時間おきに実施する。結露対策運転を実施する場合は、S102へ進み、実施しない場合は、今回のルーチンによる制御を終了する。
【0037】
S102では、外気温度Tatmを読み込む。外気温度Tatmは、外気温度センサ113により検出される。外気温度Tatmは、弁装置の周囲温度の指標であり、外気温度センサ113は、「周囲温度検出部」の一例である。
【0038】
S103では、本体表面温度Tbsfを読み込む。本体表面温度Tbsfは、表面温度センサ114により検出される。本体表面温度Tbsfは、本体ケースの表面部の温度の指標であり、表面温度センサ114は、「表面温度検出部」の一例である。
【0039】
S104では、露点温度Tdwpを算出する。露点温度Tdwpは、外気温度Tatmをもとに簡易的に算出することが可能である。
【0040】
S105では、本体表面温度Tbsfが露点温度Tdwp以下であるか、換言すれば、本体ケース515の表面上で水が結露する可能性があるか否かを判定する。本体表面温度Tbsfが露点温度Tdwp以下である場合は、結露の可能性があるとしてS106へ進み、本体表面温度Tbsfが露点温度Tdwpよりも高い場合は、今回のルーチンによる制御を終了する。
【0041】
S106では、クロックパルス信号に所定の振動パルスパターンを付加し、振動パルスパターンを付加した後のクロックパルス信号を出力する。これにより、コイル521に対し、振動パルスパターンに応じた電流成分、つまり、振動パターン電流が供給され、弁体部511は、目標開度に応じた位置に対し、振動パルスパターンのパルス数dltPに応じたステップだけ移動する。
【0042】
図6は、振動パルスパターンの一例を示す説明図である。
【0043】
本実施形態では、膨張弁5の目標開度に応じたパルス数Pdに、所定の往動パルス数dltP1と所定の復動パルス数-dltP2とを交互に加算する。往動パルス数dltP1と復動パルス数-dltP2とは、互いの絶対値が等しくてもよいし(dltP1=|-dltP2|)、異なっていてもよい。弁体部511は、往動パルス数dltP1の付加により、目標開度に応じた位置から開方向に移動、つまり、後退し、復動パルス数-dltP2の付加により、目標開度に応じた位置から閉方向に移動、つまり、前進する。振動パルスパターンの付加、換言すれば、往動パルス数dltP1および復動パルス数-dltP2の付加により、膨張弁5は、流量制御自体に大きな影響を与えない範囲で進退を繰り返す。
【0044】
このように、振動パルスパターンは、膨張弁5の開度制御中、つまり、膨張弁5が中間開度にあるときに付加することが可能である。振動パルスパターンの付加は、これに限定されるものではなく、開度制御中以外のタイミングで実施することも可能である。
【0045】
図7は、振動パルスパターンの他の例として、膨張弁5の全閉時に付加される振動パルスパターンを示す。
【0046】
図7に示す例では、クロックパルス信号のパルス数Pを全閉時におけるパルス数(以下「全閉パルス数」という)Pminから、単位時間当たりに所定のパルス数ずつ減らしていく(時刻t11)。弁体部511は、所定のパルス数の付加(つまり、減算)により、全閉位置からさらに弁座部514に対して押し込まれる。本実施形態では、全閉パルス数Pminが0に設定され、全閉パルス数Pminからのパルス数の減算により、回転子512に対して反転方向の吸着力を生じさせる。その後、クロックパルス信号が限界弁閉パルス数Plim1に到達したタイミングで(時刻t12)、クロックパルス信号のパルス数Pを減算したパルス数の累積値だけ増大させ、全閉パルス数Pminに戻す(時刻t13)。全閉パルス数Pminへの復帰に伴い、弁体部511が全閉位置に向けて押し戻され、弁体部511に働く慣性により、弁本体51に揺れまたは振動が生じる。それ以降も、パルス数Pの限界弁閉パルス数Pmin1への増大および全閉パルス数Pminへの復帰を、所定の回数に亘って繰り返す。図7は、振動パルスパターンの付加を開始する時刻t11後、パルス数Pを全閉パルス数Pminから単位時間ごとに1パルスずつ減らしていき、パルス数Pの累積減算値が8に到達したタイミングで、全閉パルス数Pminに戻す場合の例を示す。
【0047】
図8は、振動パルスパターンの更に別の例として、膨張弁5の全開時に付加される振動パターンを示す。
【0048】
図8に示す例では、クロップパルス信号のパルス数Pを全開時におけるパルス数(以下「全開パルス数」という)Pmaxから、単位時間当たりに所定のパルス数ずつ増やしていく(時刻t21)。弁体部511は、所定のパルス数の付加(つまり、加算)により、全開位置からさらに移動、つまり、後退し、クロックパルス信号が限界弁開パルス数Plim2に到達したタイミングで、本体ケース515の開方向ストッパ部515bに突き当たる(時刻t22)。図3は、本体ケース515の上蓋部に、弁体部511の後端縁と向き合うように配置された開方向ストッパ部515bを示し、開方向ストッパ部515bにより、弁体部511の全開位置を超える開方向の移動が規制される。その後、クロックパルス信号のパルス数Pを加算したパルス数の累積値だけ減少させ、全開パルス数Pmaxに戻す(時刻t23)。全開パルス数Pmaxへの復帰に伴い、弁体部511が開方向ストッパ部515bにより全開位置に向けて押し戻され、弁体部511に働く慣性により、弁本体51に揺れまたは振動が生じる。それ以降も、パルス数Pの限界弁開パルス数Plim2への減少および全開パルス数Pmaxへの復帰を、所定の回数に亘って繰り返す。図8は、振動パルスパターンの付加を開始する時刻t21後、パルス数Pを全開パルス数Pmaxから単位時間ごとに1パルスずつ増やしていき、パルス数Pの累積加算値が8に到達したタイミングで、全開パルス数Pmaxに戻す場合の例を示す。
【0049】
本実施形態に係る冷凍サイクル装置RCおよび弁装置(つまり、膨張弁)5は、以上の構成を有する。本実施形態により得られる効果について、以下に説明する。
【0050】
第1に、本体ケース515の表面部に親水化、滑水化または撥水化の表面処理が施されていることで、弁本体51に雨水または結露水等の水が付着した場合に、これを表面部から落下させ、本体ケース515の表面上に留まるのを抑制することが可能となる。これにより、付着した水が本体ケース515の表面上で凍結し、弁本体51とコイル筐体52との間に残る隙間、具体的には、コイル521の内周面と本体ケース515の表面部との間に残る隙間の開口部を閉塞させるのを抑制することが可能となる。
【0051】
よって、弁本体51とコイル筐体52との間の隙間で発生した結露水の、この隙間からの排出の機会を確保し、隙間のなかで凍結が進行して、弁本体51に破損を来す事態を抑制することが可能となる。
【0052】
さらに、コイル筐体52と水との長時間に亘る接触を回避し、コイル筐体52に錆が発生し、この錆に起因して弁本体51とコイル筐体52とが固着するのを回避することが可能となる。
【0053】
本体ケース515に施す表面処理として、親水性、滑水性または撥水性のコーティングを形成することで、表面部の処理を比較的簡単に実施することができる。
【0054】
第2に、振動パターン電流の付加により、コイル521に発熱を生じさせ、弁本体51、特に本体ケース515の表面部を加熱することが可能となる。これにより、結露の発生自体を抑制するとともに、表面部に付着した水の蒸発を促進し、水の付着に起因する不具合をより積極的に抑制することができる。駆動電流に付加する電流、つまり、操作電流は、先に述べた振動パターン電流に限定されるものではなく、例えば、全閉時において、コイル521の吸着力が弁体部511に実際の移動を生じさせない範囲に抑えられるパルス数だけ増大させたり、全開時において、コイル521や回転子512の周囲温度およびコイル巻線の温度が許容可能な範囲に抑えられるパルス数だけ増大させたりするものであってもよい。
【0055】
第3に、本体ケース515の表面部の温度を検出し、これが水の露点温度以下であるときに、振動パターン電流を付加することで、振動パターン電流の不要な付加をなくし、表面部に付着した水の蒸発を促す効果をより効率的に得ることが可能となる。
【0056】
第4に、弁体部511が全閉位置にある場合に、コイル521に対し、クロックパルス信号のパルス数Pを全閉パルス数Pminから減らしていく操作と、パルス数Pの減算を解除する操作と、を交互に実施することで、本体ケース515の表面部に付着した水を、パルス数Pの減算を解除する際に生じる振動(弁体部511の慣性に基づく)により振り落とすことが可能となる。これにより、付着した水を表面部からより積極的に排除することができる。クロックパルス信号のパルス数Pを全閉パルス数Pminから減らす操作は、本実施形態に係る「第1重畳電流」を付加する操作に相当する。
【0057】
第5に、弁体部511が全開位置にある場合に、コイル521に対し、クロックパルス信号のパルス数Pを全開パルス数Pmaxから増やしていく操作と、パルス数Pの加算を解除する操作と、を交互に実施することで、本体ケース515の表面部に付着した水を、パルス数Pの加算を解除する際に生じる振動(弁体部511の慣性に基づく)により振り落とすことが可能となる。これにより、付着した水を表面部からより積極的に排除することができる。クロックパルス信号のパルス数Pを全開パルス数Pmaxから増やす操作は、本実施形態に係る「第2重畳電流」を付加する操作に相当する。
【0058】
以上の説明では、弁装置として膨張弁5を採用した。弁装置に適用可能な対象は、これに限定されるものではなく、膨張弁以外に、四方弁4または二方弁6等、各種の弁装置を例示することができる。
【0059】
図9は、本発明の他の実施形態として、弁装置として四方弁4を採用した場合の例を示す(a)弁本体41の正面図および(b)コイル筐体42の断面図である。
【0060】
本実施形態では、四方弁4の弁本体41がパイロット弁411を備え、弁本体41とコイル筐体42とが夫々単体の部品として、別体に構成されている。第1実施形態と同様に、パイロット弁411には、弁体部と連係して動作する可動子、例えば、回転子が収容され、コイル筐体42には、可動子を駆動するコイル421が収容されている。パイロット弁411は、コイル筐体42に対して挿抜可能に装着され、コイル筐体42に装着された状態で、パイロット弁411の本体ケース(「キャン」とも呼ばれる)412に収まる可動子とコイル筐体42に収まるコイル421とが互いに対向する。パイロット弁411のうち、本体ケース412の表面部、具体的には、コイル421の内周部と向き合う外周部に、親水化、滑水化または撥水化の表面処理が施され、例えば、難着霜コーティングが施されている。
【0061】
図10は、本発明の更に別の実施形態として、弁装置として二方弁6を採用した場合の例を示す(a)弁本体61の正面図および(b)コイル筐体62の断面図である。
【0062】
本実施形態では、二方弁6の弁本体61とコイル筐体62とが夫々単体の部品として、別体に構成されている。第1実施形態と同様に、弁本体61には、弁体部と連係して動作する可動子、例えば、回転子が収容され、コイル筐体62には、可動子を駆動するコイル621が収容されている。弁本体61は、コイル筐体62に対して挿抜可能に装着され、弁本体61がコイル筐体62に装着された状態で、弁本体61の本体ケース(「キャン」とも呼ばれる)611に収まる可動子とコイル筐体62に収まるコイル621とが互いに対向する。弁本体61のうち、本体ケース611の表面部、具体的には、コイル621の内周部と向き合う外周部に、親水化、滑水化または撥水化の表面処理が施され、例えば、難着霜コーティングが施されている。
【0063】
以上の説明では、膨張弁5として、ステッピングモータを使用した直動式の電子膨張弁を採用した。膨張弁5の駆動方式は、これに限定されるものではなく、駆動源としてステッピングモータを採用しながら、弁体部511と回転子512との間に、減速ギア等、適宜の変速機構を備える、ギア式とすることも可能である。
【0064】
以上の説明では、冷凍サイクル装置RCを空気調和機に適用した。冷凍サイクル装置RCを適用可能な対象は、これに限定されるものではなく、冷凍機または給湯器であってもよい。
【0065】
冷凍機に適用される冷凍サイクル装置RCは、図1に示す例において、冷房を実施する場合に相当する回路構成を有する。調整対象流体は、例えば、庫内の空気である。
【0066】
給湯器に適用される冷凍サイクル装置RCは、図1に示す例において、暖房を実施する場合に相当する回路構成を有する。調整対象流体は、例えば、水または湯である。
【0067】
本発明の幾つかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものに過ぎず、発明の範囲を限定することを意図したものではない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
RC…冷凍サイクル装置、OU…室外機、1…圧縮機、2…室外熱交換器、3…室内熱交換器、4…四方弁、5…膨張弁、51…弁本体、511…弁体部、512…回転子、513…リードスクリュー、514…弁座部、515…本体ケース、515a…筒状側面部、515b…開方向ストッパ部、516…圧縮コイルバネ、52…コイル筐体、521…コイル、522…筐体部、522a…本体挿入部、523…コネクタ部、6…二方弁、7…冷媒配管、7a~7h…冷媒管、101…制御部、111…コントローラ、112…モータドライバ、113…外気温度センサ、114…表面温度センサ。
図1
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