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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141670
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】部分放電検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/12 20200101AFI20230928BHJP
【FI】
G01R31/12 A
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048110
(22)【出願日】2022-03-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】519222531
【氏名又は名称】四日市電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165663
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 光宏
(72)【発明者】
【氏名】末長 清佳
【テーマコード(参考)】
2G015
【Fターム(参考)】
2G015AA07
2G015AA15
2G015BA02
2G015BA04
2G015CA01
(57)【要約】
【課題】 部分放電を精度良く検出する。
【解決手段】 検出センサ100の筐体を構成する本体120の表面120sに電極101を貼付し、その表面に誘電体を貼り付ける。また、本体の四隅には凹部123を設け、磁石107を挿入する。変圧器または配電盤を内蔵する電気設備の外面に誘電体が接するように検出センサ100を取り付けると、電気設備と電極との間に静電結合が生じ、配電盤で生じた部分放電による接地電圧の変化を高感度で検出することができる。また、ノイズが多い環境にあるときは、検出センサ100の裏面側が電気設備の内面に接するよう取り付けた上、電極101および誘電体の表面に金属板のアンテナ板を取り付ける。こうすることで、電気設備によって外部のノイズを遮断しながら、内部で生じた部分放電を検出することができる。こうすることで、部分放電を精度良く検出できる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
金属板で構成される電極と、
前記電極の表面に貼付された誘電体の膜と、
前記膜が前記配電盤側に向いた状態で、前記電極を前記電気設備に取り付けるための筐体とを備える部分放電検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の部分放電検出装置であって、
前記膜はフッ素樹脂である部分放電検出装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の部分放電検出装置であって、
前記電気設備に取り付けた状態での静電容量が200pF以上となる部分放電検出装置。
【請求項4】
請求項1~3いずれか記載の部分放電検出装置であって、
前記筐体は、箱状をなしており、
前記電極は、前記筐体の一表面に貼付されており、
前記膜は、前記電極の外表面に貼付されている部分放電検出装置。
【請求項5】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
金属板で構成される電極と、
金属板で構成されるアンテナ板と、
前記電極と前記アンテナ板とを第1の間隔で平行に保持するとともに、前記電気設備から第2の間隔をあけた状態で前記電極を前記電気設備に取り付けるための筐体とを備える部分放電検出装置。
【請求項6】
請求項5記載の部分放電検出装置であって、
前記電極と前記アンテナ板との間に備えられた誘電体の膜を有する部分放電検出装置。
【請求項7】
請求項5または6記載の部分放電検出装置であって、
前記アンテナ板は脱着可能に取り付けられており、
前記筐体は、前記アンテナ板を外したとき、前記第2の間隔よりも狭い第3の間隔をあけた状態で前記電極を前記電気設備に取り付け可能となっている部分放電検出装置。
【請求項8】
請求項7記載の部分放電検出装置であって、
前記筐体は、箱状をなすとともに、表面から裏面にわたる長さの磁石を有しており、
前記電極は、前記表面の前記磁石を回避した位置に貼付されている部分放電検出装置。
【請求項9】
請求項8記載の部分放電検出装置であって、
前記アンテナ板は、前記磁石によって脱着可能に取り付けられる部分放電検出装置。
【請求項10】
請求項1~9いずれか記載の部分放電検出装置であって、さらに、
前記電極で検出される検出信号の周波数を低減する変換回路を備える部分放電検出装置。
【請求項11】
請求項10記載の部分放電検出装置であって、
前記変換回路は、10~20MHzの検出信号に同調する回路である部分放電検出装置。
【請求項12】
請求項10または11記載の部分放電検出装置であって、
前記変換回路は、同調回路、高周波増幅回路、検波回路、低周波増幅回路を備えているAM変調回路である部分放電検出装置。
【請求項13】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出システムであって、
請求項1~12いずれか記載の部分放電検出装置と、
前記部分放電検出装置の出力に基づいて部分放電の有無を解析する解析装置とを備える部分放電検出システム。
【請求項14】
請求項13記載の部分放電検出システムであって、さらに、
前記部分放電検出装置は、出力を無線で送信前記解析装置に無線通信するための無線通信装置を備える部分放電検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変圧器または配電盤を覆う電気設備で生じる部分放電を検出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
変圧器または配電盤など高圧電気を扱う電気設備では、電線その他種々の部位が、適宜、絶縁材料によって絶縁されている。この絶縁材料に経年劣化や損傷が生じると、それらの部位に、部分的な短絡によって、パルス状の微弱な放電が生じることがある。電気設備を適切な状態に保つためには、この部分放電を検出し、早期にメンテナンスを図ることが好ましい。
部分放電を検出するためのセンサとしてTEV(Transient Earth Voltage)センサが知られている。TEVセンサは、部分放電によって電気設備に生じる接地電圧の変化を検出するセンサである。従来、TEVセンサは、筐体内に電極を設けた構成となっており、これを電気設備に取り付けると、電気設備と電極とが所定の間隔をあけて配置され両者間の静電結合が生じることを利用し、電気設備の接地電圧の変化を電極によって検出していた。特許文献1は、TEVセンサによって検出される波形信号の周波数を下げて検出する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-25881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のTEVセンサは、感度が悪く、部分放電検出の精度確保が困難であった。また、周囲のノイズの影響を受けやすいという課題もあった。さらに、部分放電は非常に高周波のパルスとなるため、これを検出するためには、高い周波数で検出、サンプリングを行う必要があり、検出装置が高価になり、検出に要する消費電力が増大する傾向にあった。
本発明は、これらの課題に鑑みてなされてものであり、部分放電の検出において、これらの課題の少なくとも一部の解決を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1の態様として、
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
金属板で構成される電極と、
前記電極の表面に貼付された誘電体の膜と、
前記膜が前記電気設備側に向いた状態で、前記電極を前記電気設備に取り付けるための筐体とを備える部分放電検出装置として構成することができる。
【0006】
第1の態様では、電極を電気設備に取り付けると、電極と電気設備との間に誘電体が介在した状態となる。電気設備の内部で部分放電が生じ、それによって発生する電磁波が電機設備に到達すると、電気設備には接地電圧の変動が生じ、電気設備と静電結合している電極によって検出されることになる。ここで、第1の態様では、電気設備と電極との間に誘電体が介在しているため、電極の静電容量が増大し、これに伴って感度が増大することになる。従って、第1の態様によれば、電気設備の内部で生じた部分放電を感度よく検出することが可能となる。
【0007】
本発明において、誘電体としては種々の材質のものを利用可能であるが、
前記膜はフッ素樹脂であるものとしてもよい。
【0008】
フッ素樹脂は、比較的入手しやすく、取扱しやすいとともに、感度向上のために十分な比誘電率を有しているため好適なのである。一例として、ガラス繊維シートの基材にフッ素樹脂をコーティングした素材を用いることができる。
比誘電率を大きくした場合、接地電圧の検出感度は向上する一方、検出感度が高くなる周波数帯が低周波側に移行することがわかっている。この意味で、比誘電率は、高いほど良いという訳でもなく、感度と周波数帯の双方を考慮して、最適な値を選択すればよい。フッ素樹脂は、かかる観点からも本発明に適した素材と言うことができる。
【0009】
本発明において、
前記電気設備に取り付けた状態での静電容量が200pF以上となるものとしてもよい。
【0010】
静電容量増大による接地電圧の検出感度の向上を測定したところ、全体として静電容量の増大とともに感度は単調増加していくことが確認されたが、静電容量が約200pFまでは感度が非常に急峻に増大するのに対して、約200pFを超えると感度の増大が緩やかになることが確認された。従って、静電容量が200pF以上になるようにすることで、十分な感度向上が得られるものと考えられる。
静電容量を増大させるためには、電極の面積を大きくする、誘電体の比誘電率を大きくする、電極と電気設備との間隔を狭くする(誘電体を薄くする)などの方法が考えられる。これらのいずれを採用してもよいし、組み合わせて採用してもよい。
もっとも、電極の面積だけで従来の静電容量(約11pF)の約20倍にあたる200pFの静電容量を達成しようとすれば、電極の面積を20倍にする必要が生じ、検出センサのサイズが非常に大きくなってしまう。本発明において、誘電体を用いるのは、検出センサのサイズを抑制しながら感度を高めるためにも有用である。
【0011】
本発明において、
前記筐体は、箱状をなしており、
前記電極は、前記筐体の一表面に貼付されており、
前記膜は、前記電極の外表面に貼付されているものとしてもよい。
【0012】
こうすることにより、筐体、電極、膜を一つのセンサとして取扱しやすくなる。従来のTEVセンサは、電極と電気設備との間隔を確保するため、筐体内部に電極を備えるものが一般的であったが、本発明では、電極の表面に誘電体の膜を備えるため、電極を筐体の外表面に取り付けることができる。この結果、箱状の筐体という取扱やすい形をとりながら、誘電体を介して電気設備と電極とを接近して配置することが可能となり、その検出感度向上を図ることができる。
筐体を電気設備に取り付けるための方法は、磁力、接着、粘着、吸盤、ネジその他の固定具を利用する方法など種々の方法をとることができる。筐体に磁石を取り付け、この磁力で電気設備に取り付ける方法が、取り扱い易さという点で好適である。
【0013】
本発明は、第2の態様として、
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
金属板で構成される電極と、
金属板で構成されるアンテナ板と、
前記電極と前記アンテナ板とを第1の間隔で平行に保持するとともに、前記電気設備から第2の間隔をあけた状態で前記電極を前記電気設備に取り付けるための筐体とを備える部分放電検出装置として構成することができる。
【0014】
第2の態様によれば、筐体に電極とアンテナ板とを有しているため、電気設備の内部で生じた部分放電による電磁波をアンテナ板で捉え、電極によって接地電圧を検出することができる。
従来、TEVセンサは、電気設備で部分放電による電磁波を捉え、これによる接地電圧を検出していた。しかし、外部のノイズが多い環境に電気設備が設置されている場合、電気設備が、外部のノイズと部分放電の双方を捉えてしまい、部分放電検出装置は、部分放電とノイズとの判別が困難となり、部分放電の検出精度が低くなってしまう。
これに対し、第2の態様では、部分放電検出装置を電気設備の内側に取り付ければ、外部のノイズを電気設備が遮断した状態で、アンテナ板が内部の部分放電を捉えることができるため、ノイズの影響を受けることなく、部分放電を精度良く検出することができる。
【0015】
電極とアンテナ板の間の第1の間隔は、任意に設定することができるが、検出感度を高めるという観点からは、第1の間隔は狭い方が好ましい。
また、電気設備と電極との第2の間隔も任意に設定することができるが、ノイズの影響を回避するという観点からは、第2の間隔は広い方が好ましい。
【0016】
本発明の第2の態様においては、
前記電極と前記アンテナ板との間に備えられた誘電体の膜を有するものとしてもよい。
【0017】
こうすることにより、第1の態様と同様、検出感度を高めることができる。
【0018】
本発明の第2の態様においては、
前記アンテナ板は脱着可能に取り付けられており、
前記筐体は、前記アンテナ板を外したとき、前記第2の間隔よりも狭い第3の間隔をあけた状態で前記電極を前記電気設備に取り付け可能となっているものとしてもよい。
【0019】
部分放電検出装置は、アンテナ板を取り付けた状態では、電気設備の内側に取り付けることで部分放電を検出することができる。この態様はノイズが多い環境下で有用である。
一方、アンテナ板を取り外した状態のときは、電気設備の外側(または内側)に取り付けることにより、電気設備自体をアンテナとして活用することで部分放電を検出することができる。この態様は、ノイズが少ない環境下で有用である。
このようにアンテナを脱着可能とすることにより、環境に応じて、電気設備の内側に取り付けたり、外側に取り付けたり使用態様を切り換えることが可能となる。
【0020】
第3の間隔は、電気設備と電極とが静電結合できる範囲で任意に決めることができる。第1の間隔と同一でもよいし、異なっていてもよい。
本発明の部分放電検出装置は、一つの態様として、アンテナ板を取り付けた状態のときは、電極と対向する面を電気設備に貼り付けるように取り付け、アンテナ板を取り外した状態のときは、装置を裏返して、電極側を電気設備に貼り付けるように取り付けても良い。
また、部分放電検出装置は、別の態様として、筐体の厚さを変更できるようにしておいてもよい。かかる態様では、電気設備の内側に取り付けるときは、ノイズの影響を受けないよう筐体を厚い状態で取り付け、電気設備の外側に取り付けるときは、静電結合ができるよう筐体を薄い状態で取り付けることができる。
【0021】
本発明の第2の態様においては、
前記筐体は、箱状をなすとともに、表面から裏面にわたる長さの磁石を有しており、
前記電極は、前記表面の前記磁石を回避した位置に貼付されているものとしてもよい。
【0022】
上記態様によれば、筐体を表裏いずれに向けても電気設備に取り付けることが可能となる。また、表面から裏面にわたる長さの磁石を用いるため、構造が簡略であるという利点もある。
もっとも、上記構造に限定されるものではなく、筐体の表面、裏面のそれぞれに磁石を備える構成としてもよい。
【0023】
本発明の第2の態様においては、
前記アンテナ板は、前記磁石によって脱着可能に取り付けられるものとしてもよい。
【0024】
こうすれば、比較的容易にアンテナ板を脱着することができる。上述の通り、表面から裏面にわたる磁石が用いられている場合は、この磁石を利用してもよい。
【0025】
本発明の第1の態様、第2の態様においては、さらに、
前記電極で検出される検出信号の周波数を低減する変換回路を備えるものとしてもよい。
【0026】
部分放電は、非常に高周波のパルスとなるのが通常である。従って、その検出、検出結果の送信も高い周波数で行う必要があり、消費電力の増大を招くことになる。これに対して、上記態様によれば、変換回路によって検出信号の周波数を低減することができるため、消費電力を抑制することが可能となる。
【0027】
本発明の第2の態様においては、
前記変換回路は、10~20MHzの検出信号に同調する回路であるものとしてもよい。
【0028】
部分放電検出装置で検出される部分放電信号は、10~20MHzと、50~100MHzにピークを有することが分かっている。消費電力を抑制するために周波数を低減する場合、50~100MHz帯よりは、10~20MHzの方が、より変換しやすい。上記態様によれば、部分放電の周波数を検出するとともに、低周波への変換も効率的に行うことができる利点がある。
【0029】
本発明の第2の態様においては、
前記変換回路は、同調回路、高周波増幅回路、検波回路、低周波増幅回路を備えているAM変調回路であるものとしてもよい。
【0030】
こうすることで、周波数を低くすることができる。また、上述のAM変調回路であれば、一つのICチップも存在しており、比較的安価に入手することができる利点がある。
【0031】
本発明は第3の態様として、
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出システムであって、
上述したいずれかの態様の部分放電検出装置と、
前記部分放電検出装置の出力に基づいて部分放電の有無を解析する解析装置とを備える部分放電検出システムとして構成することができる。
【0032】
第3の態様によれば、解析装置によって解析することで部分放電を検出することができる。解析は、種々の方法で行うことができる。
【0033】
本発明の第3の態様においては、さらに、
前記部分放電検出装置は、出力を無線で送信前記解析装置に無線通信するための無線通信装置を備えるものとしてもよい。
【0034】
上記態様によれば、出力を無線で送信できるため、部分放電検出装置の利便性を向上させることができる。
【0035】
本発明において、以上で述べた種々の特徴は、必ずしも全てを備えている必要はなく、適宜、その一部を省略したり組み合わせたりしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】部分放電検出システムの構成を示す説明図である。
図2】検出センサの構成を示す説明図である。
図3】検出センサの使用態様を示す説明図である。
図4】筐体厚さによるノイズの影響を示すグラフである。
図5】静電容量と感度の関係を示すフラフである。
図6】誘電体の材質と静電容量の関係を示す説明図である。
図7】通信装置の構成を示す説明図である。
図8】変換回路の作用を示す説明図である。
図9】放電検出処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施例について、配電盤で生じた部分放電を検出するためのシステムを例にとって説明する。
図1は、部分放電検出システムの構成を示す説明図である。電気設備10は、電力会社から送られてくる高い電圧を変圧する配電盤をボックスに収容した設備である。
電気設備10の扉には、部分放電を検出するための検出センサ100、および検出した信号を無線で通信する通信装置190が取り付けられている。検出センサ100および通信装置190が、部分放電検出装置に相当する。
【0038】
検出された信号は、通信装置190から、中継器20を経て、ネットワークNEを介して解析装置200に送信される。中継器20は、通信装置190をネットワークNEに接続するための機器であり、周知の種々の機器を利用できる。
検出センサ100と解析装置200とは、種々の態様で接続可能であり、通信装置190と解析装置200とを直接に無線または有線で接続してもよい。また、両者を一体の構成としてもよい。
【0039】
検出センサ100は、図中に実線で示したように電気設備10の外側に取り付けたり、破線で示したように内側に取り付けたりできる。内側に取り付ける場合には、通信装置190Aも内側に取り付けることになる。ただし、通信装置190Aは、電気設備10の内側に取り付けた状態でも通信ができる構成としておくことが好ましい。例えば、検出信号を、電気設備10の扉を介して電気、光、音などによって通信装置190に伝える構成を加えてもよい。
検出センサ100,通信装置190の構成については、後述する。
【0040】
解析装置200は、サーバに図示する各機能を実現するプログラムをインストールすることによってソフトウェア的に構築した。機能の一部または全部は、ハードウェア的に構成してもよい。
図示する各機能について説明する。
送受信部201は、検出センサ100等とネットワークNEを介して信号を送受信する機能を奏する。
放電検出部202は、検出センサ100で検出した信号に基づき、部分放電に該当するか否かを解析する。
アラート部203は、部分放電が検出され、配電盤に異常があると判断されるときに、アラートを出力する。アラートは、例えば、所定の通知先にメールを送信する方法など種々の方法で出力することができる。
【0041】
配電盤データベース204は、配電盤、即ち電気設備10の情報を記憶するデータベースである。例えば、配電盤に付された識別子に対応づけて、その位置、名称など配電盤を特定する情報が記憶されている。こうすることで、検出センサ100から、識別子とともに検出結果を受信することにより、どの配電盤の検出結果かを容易に特定することができる。
検出ログ記憶部205は、配電盤ごとに過去の検出結果を記憶する。過去の検出結果を記憶しておくことにより、例えば、部分放電がどの程度の頻度で発生しているかを確認でき、配電盤の異常の有無を解析することが可能となる。
【0042】
部分放電検出システムは、図1に示した構成に限らず、種々の構成をとることができる。図示した以外の機能を追加してもよい。
【0043】
図2は、検出センサ100の構成を示す説明図である。
図2(a)には斜視図を示した。検出センサ100の筐体は、本体120および蓋体140で構成される。説明の便宜上、図中の筐体の上側を表、下側を裏と呼ぶものとする。
筐体を構成する本体120の表面120sには、金属板の電極101が貼り付けられている。また、電極101の表面には、誘電体が貼付されている。以下、電極101が貼付された面を表面、その反対側を裏面と称するものとする。
筐体の四隅には、表面から裏面にわたる長さの磁石107が埋め込まれている。磁石107の磁力によって、検出センサ100は、電気設備10に表面、裏面どちら向きにも取り付けることが可能となっている。
また、筐体の本体120には、検出信号を出力するための端子104が取り付けられている。端子104と電極101とは本体120の内部で電線によって接続されている。
【0044】
図2(b)は、検出センサ100の本体120、蓋体140を外した状態で内部構造を示している。本体120の側面121には、端子104を取り付けるための取付部122が形成されている。電極と端子104とは、電線105で接続されている。
本体120の四隅には、凹部123が設けられており、円柱状の磁石107がそれぞれ挿入されている。蓋体140には、その側面141に、端子104を押さえるための取付部142が形成されている。また四隅には、磁石107を押さえるための凸部143が形成されている。
このように蓋体140で磁石107、端子104を押さえるようにしたことで、ネジなどの部品を用いるまでなく、簡易に検出センサ100を構成することができる利点がある。
【0045】
検出センサ100の形状、構造は、上述した例に限定されるものではない。磁石107は、表面、裏面に分割して取り付けてもよい。
【0046】
図3は、検出センサの使用態様を示す説明図である。
図3(a)は、電気設備10の扉11の外側に取り付けた状態を示している。このとき、検出センサ100は、磁石107の磁力Fによって、表面を扉11に向けて取り付ける。電極101の表面には誘電体102が貼付されているから、検出センサ100を扉11に取り付けることにより、扉11と電極101で誘電体102を挟んだ構成となる。
この結果、電気設備10内の配電盤で部分放電が生じたとき、その電磁波は扉11で捕捉され、検出センサ100によって検出されることになる。また、誘電体102が介在していることにより、電極101の静電容量が増大し、検出の感度が増大する。
【0047】
図3(b)は、電気設備10の扉11の内側に取り付けた状態を示している。このとき、検出センサ100は、磁石107の磁力F1によって裏面側が扉11に向くように取り付けられる。また、表面には、電極101,誘電体102の表面にアンテナ板103が磁石107の磁力F2によって取り付けられる。アンテナ板103は、電極101よりも大きい金属製の板である。電気設備10の内部に取り付けた状態では、電極101とアンテナ板103で誘電体102を挟んだ構成となる。
この結果、電気設備10内の配電盤で部分放電が生じたとき、その電磁波はアンテナ板103で捕捉され、検出センサ100によって検出されることになる。また、誘電体102が介在していることにより、電極101の静電容量が増大し、検出の感度が増大する。
【0048】
電気設備10がノイズの多い環境に設置されている場合、図示するようにノイズが電気設備10の扉11で捕捉される。また、扉11は、ノイズを遮蔽する機能も奏する。また、検出センサ100の筐体は、部分放電を捕捉するアンテナ板103を扉11から間隔tをあけた位置に隔離する機能も奏する。従って、図3(b)に示したように、実施例の検出センサ100は、扉11の内側に取り付けることにより、ノイズの影響を抑制して、部分放電を検出することが可能となる。
【0049】
扉11からアンテナ板103までの間隔t(筐体厚さtという)はノイズの影響などを考慮して、任意に決めることができる。
図4は、筐体厚さによるノイズの影響を示すグラフである。図示する通り、筐体厚さtが大きくなるとノイズの混入率は単調減少する。ノイズを十分に低減するには、筐体厚さtを10mm以上とすることが好ましい。もっとも、筐体厚さを大きくすると、検出センサ100が大型化するため、かかる点も考慮して筐体厚さを決めることが好ましい。
【0050】
先に説明した通り、検出センサ100は、電極101の表面に誘電体102が貼付されており、これによって検出感度が向上している。
【0051】
図5は、静電容量と感度の関係を示すフラフである。縦軸は、従来のTEVセンサ(結合静電容量11pF程度)の感度を基準とする感度の倍率である。図示する通り、静電容量が増大するにつれ、検出センサ100の感度は単調増大する。ただし、検出センサ100の感度は、線形に増加するのではなく、静電容量が204pFまでの範囲では静電容量のわずかな増大によって約5倍にまで大きく感度が向上し、これを超える範囲では静電容量の増大による影響は緩やかになり、静電容量を増加させても、感度はさほど大きくは増大しなくなる。従って、検出センサ100として十分な感度を得るという意味では、静電容量は約200pF以上とすることが好ましい。
【0052】
検出センサ100において、誘電体102は、種々の材料を用いることができる。実施例では、以下に示す3種類の材料を試験し、検出センサ100に適した材料を選択した。
図6は、誘電体の材質と静電容量の関係を示す説明図である。図6(a)に示した通り、実施例では、CS-3945、ES-3346、AD-3396(いずれも商標)を用いた。比誘電率、シートの厚みなどの特徴は、図6(a)の表中に示した通りである。
これらの材料を用いた場合の静電容量を図6(b)に示した。表中で曲線Aは、従来のTEVセンサの静電容量である。図示する通り、静電容量が大きい方から、CS-3945、ES-3346、AD-3396の順であり、CS-3945の場合に静電容量が200pFを超えることが分かる。
図6(a)に示す通り、比誘電率はCS-3945、ES-3346、AD-3396の順に大きくなるが、材料の厚みはこの順に薄くなることから、全体の静電容量はCS-3945が最も大きくなっている。このように、比誘電率、材料の厚みの双方が静電容量には関与する。実施例で示したのは、一例に過ぎず、種々の比誘電率、材料の厚みの材料を選択することができる。
【0053】
図7は、通信装置190の構成を示す説明図である。図7(a)には、通信装置190の概略構成を示した。図示する通り、通信装置190には、変換回路191およびAD変換部198、無線通信部199が備えられている。
変換回路191は、高周波の入力を低い周波数に変換するための回路である。変換回路191には、同調回路192、高周波増幅回路193、検波回路194、低周波増幅回路195を備えている。
図7(b)に具体的な回路構成を示した。同調回路192は、Q値を大きくすることで、幅広い周波数に同調させることができるが、実施例では、後述する通り10~20MHzに同調するよう回路を設計してある。
本実施例では、変換回路191を構成するAM変調のICチップを利用するものとした。こうすることで、変換回路を安価かつ簡易に構成することができる。なお、変換回路191は、かかる構成に限らず、高周波の入力を低い周波数に変換する種々の構成を適用することができる。
AD変換部198は、変換回路191によって低周波に変換された出力を、ディジタル信号に変換する。
無線通信部199は、変換されたディジタル信号を無線で送信する。
【0054】
図8は、変換回路191の作用を示す説明図である。図8(a)は、部分放電を検出したときの検出センサ100からの出力信号を表している。図示する通り、出力信号は種々の周波数の成分を有している。
図8(b)には、出力信号に含まれるそれぞれの周波数の強さ分布を示した。図示する通り、部分放電の出力信号には、10~20MHz、50~100MHzに強さのピークが現れることが分かる。従って、部分放電を精度良く検出するためには、同調回路192によって、これらの2つのピークの一方または双方の周波数を検出することが好ましい。本実施例では、10~20MHzに同調するよう回路を構成した。周波数が高い50~100MHzを低周波に変換するよりも、周波数が低い10~20MHzを低周波に変換する方が効率的であり、また、10~20MHzに対する同調回路の方が安価に実現することができるからである。
図8(c)には、変換回路191への入力波形と出力波形を示した。部分放電による検出信号は、図8(a)、(b)に示した通り種々の周波数を含むものの、図8(c)の入力波形に示す通り非常に高周波のパルス状の波形であるが、実施例では、この検出信号を、低周波に変換する。変換後の周波数は、任意に選択することができるが、一例として、数十KHz、例えば50KHz程度としてもよい。
【0055】
低周波に変換する理由は、次の通りである。図8(c)に示すような高周波のパルス状の検出信号を検出するためには、これと同程度の高周波でサンプリングをし、高周波で検出した結果を、送信する必要がある。かかる回路は、高価になるとともに、送信するデータ量も多大となり、その分、消費電力も大きくなる。実施例では、これを低周波に低減することにより、かかる課題を回避し、低コストで消費電力を抑えて部分放電を検出することが可能となる。
【0056】
送信された検出信号は、解析装置200によって、部分放電か否かの検出が行われる。
図9は、放電検出処理のフローチャートである。解析装置200が行う処理である。
処理を開始すると、解析装置200は、検出信号を受診し(ステップS10)、放電か否かを判定する(ステップS11)。放電の判定方法を図中に示した。図示するように、一例として、検出信号の強さが所定の閾値を超えるときに部分放電であると判定することができる。判定は、かかる方法に限らず、その他種々の方法をとることができる。
【0057】
部分放電が検出されないときは(ステップS12)、放電検出処理を終了する。
部分放電が検出されたときは(ステップS12)、解析装置200は、過去の検出ログを読み込み(ステップS13)、アラートの要否判定に基づきアラートを出力する(ステップS14)。アラートの要否は、例えば、過去の部分放電の検出回数、検出頻度などに基づいて判定することができる。アラートの出力は、例えば、予め決められた通知先にメールを送信する方法などによって行うことができる。
【0058】
以上で説明した実施例の部分放電検出装置、部分放電検出システムによれば、高周波で発生する部分放電を、低いコスト、消費電力で精度良く検出することができる。また、ノイズが低い環境下で使用する場合には、電気設備の外に取り付けるようにし、ノイズが高い慣用下で使用する場合には、電気設備の内部に取り付けるようにすることで、ノイズの影響を抑制して検出を行うことが可能となる。
【0059】
部分放電検出装置、部分放電検出システムは、実施例で説明した種々の特徴を必ずしも全て備えている必要はなく、適宜、その一部を省略したり組み合わせたりして構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、変圧器または配電盤を覆う電気設備で生じる部分放電を検出するために利用することができる。
【符号の説明】
【0061】
10 電気設備
11 扉
20 中継器
100 検出センサ
101 電極
102 誘電体
103 アンテナ板
104 端子
105 電線
107 磁石
120 本体
120s 表面
121 側面
122 取付部
123 凹部
140 蓋体
141 側面
142 取付部
143 凸部
190、190A 通信装置
191 変換回路
192 同調回路
193 高周波増幅回路
194 検波回路
195 低周波増幅回路
198 AD変換部
199 無線通信部
200 解析装置
201 送受信部
202 放電検出部
203 アラート部
204 配電盤データベース
205 検出ログ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
金属板で構成される電極と、
前記電極の表面に貼付された誘電体の膜と、
前記電気設備の外側から前記膜が前記配電盤側に向いた状態で、前記電極を前記電気設備に取り付けるための筐体とを備え
前記筐体は、箱状をなしており、
前記電極は、前記筐体の一表面に貼付されており、
前記膜は、前記電極の外表面に貼付されている部分放電検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の部分放電検出装置であって、
前記膜はフッ素樹脂である部分放電検出装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の部分放電検出装置であって、
前記電気設備に取り付けた状態での静電容量が200pF以上となる部分放電検出装置。
【請求項4】
請求項1記載の部分放電検出装置であって、
金属板で構成される脱着可能なアンテナ板を備え、
前記筐体は、
前記電極が貼付された表面に対向する表面が前記電気設備の内側に接触する状態で取付可能となっており、
該取付状態において、
前記電極と前記アンテナ板とを第1の間隔で平行に保持するとともに、
前記電気設備から第2の間隔をあけた状態で前記電極を保持する部分放電検出装置。
【請求項5】
請求項4記載の部分放電検出装置であって、
前記電極と前記アンテナ板との間に備えられた誘電体の膜を有する部分放電検出装置。
【請求項6】
請求項4記載の部分放電検出装置であって、
前記筐体は、表面から裏面にわたる長さの磁石を有しており、
前記電極は、前記表面の前記磁石を回避した位置に貼付されている部分放電検出装置。
【請求項7】
請求項6記載の部分放電検出装置であって、
前記アンテナ板は、前記磁石によって脱着可能に取り付けられる部分放電検出装置。
【請求項8】
請求項1~7いずれか記載の部分放電検出装置であって、さらに、
前記電極で検出される検出信号の周波数を低減する変換回路を備える部分放電検出装置。
【請求項9】
請求項8記載の部分放電検出装置であって、
前記変換回路は、10~20MHzの検出信号に同調する回路である部分放電検出装置。
【請求項10】
請求項8または9記載の部分放電検出装置であって、
前記変換回路は、同調回路、高周波増幅回路、検波回路、低周波増幅回路を備えているAM変調回路である部分放電検出装置。
【請求項11】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出システムであって、
請求項1~10いずれか記載の部分放電検出装置と、
前記部分放電検出装置の出力に基づいて部分放電の有無を解析する解析装置とを備える部分放電検出システム。
【請求項12】
請求項11記載の部分放電検出システムであって、さらに、
前記部分放電検出装置は、出力を無線で送信前記解析装置に無線通信するための無線通信装置を備える部分放電検出システム。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
金属板で構成される電極と、
前記電極の表面に貼付された誘電体の膜と、
前記電気設備の外側から前記膜が前記配電盤側に向いた状態で、前記電極を前記電気設備に取り付けるための筐体とを備え、
前記筐体は、箱状をなしており、
前記電極は、前記筐体の一表面に貼付されており、
前記膜は、前記電極の外表面に貼付されている部分放電検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の部分放電検出装置であって、
前記膜はフッ素樹脂である部分放電検出装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の部分放電検出装置であって、
前記電気設備に取り付けた状態での静電容量が200pF以上となる部分放電検出装置。
【請求項4】
請求項1記載の部分放電検出装置であって、
金属板で構成される脱着可能なアンテナ板を備え、
前記筐体は、
前記電極が貼付された表面に対向する表面が前記電気設備の内側に接触する状態で取付可能となっており、
該取付状態において、
前記電極と前記アンテナ板とを第1の間隔で平行に保持するとともに、
前記電気設備から第2の間隔をあけた状態で前記電極を保持する部分放電検出装置。
【請求項5】
請求項4記載の部分放電検出装置であって、
前記電極と前記アンテナ板との間に備えられた誘電体の膜を有する部分放電検出装置。
【請求項6】
請求項4記載の部分放電検出装置であって、
前記筐体は、表面から裏面にわたる長さの磁石を有しており、
前記電極は、前記表面の前記磁石を回避した位置に貼付されている部分放電検出装置。
【請求項7】
請求項6記載の部分放電検出装置であって、
前記アンテナ板は、前記磁石によって脱着可能に取り付けられる部分放電検出装置。
【請求項8】
請求項1~7いずれか記載の部分放電検出装置であって、さらに、
前記電極で検出される検出信号の周波数を低減する変換回路を備える部分放電検出装置。
【請求項9】
請求項8記載の部分放電検出装置であって、
前記変換回路は、10~20MHzの検出信号に同調する回路である部分放電検出装置。
【請求項10】
請求項8または9記載の部分放電検出装置であって、
前記変換回路は、同調回路、高周波増幅回路、検波回路、低周波増幅回路を備えているAM変調回路である部分放電検出装置。
【請求項11】
変圧器または配電盤を覆う電気設備の内部で生じる部分放電を検出する部分放電検出システムであって、
請求項1~10いずれか記載の部分放電検出装置と、
前記部分放電検出装置の出力に基づいて部分放電の有無を解析する解析装置とを備える部分放電検出システム。
【請求項12】
請求項11記載の部分放電検出システムであって、さらに、
前記部分放電検出装置は、出力を無線で前記解析装置に無線通信するための無線通信装置を備える部分放電検出システム。