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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141706
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20230928BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20230928BHJP
【FI】
G06T1/00 340Z
G06T7/00 660B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048165
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】梅田 一秀
【テーマコード(参考)】
5B057
5L096
【Fターム(参考)】
5B057BA02
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB12
5B057CB16
5B057CC03
5B057CE08
5B057DA08
5B057DB02
5B057DC07
5B057DC36
5B057DC40
5L096CA02
5L096DA02
5L096EA37
5L096FA02
5L096FA12
5L096FA69
5L096JA11
5L096JA16
5L096MA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】人物の領域以外の領域に対して、的確にモザイク処理やマスキング処理などの画像処理を行う画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置300は、画像データを取得する取得部321と、取得部321が取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定する認識部322と、認識部322が推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う処理部323と、を有する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定する認識部と、
前記認識部が推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う処理部と、
を有する
画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記認識部が推定した骨格位置に基づいて画像処理を行う領域を判定する判定部を有し、
前記処理部は、前記判定部が判定した領域に対して画像処理を行う
画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、前記認識部が推定した骨格位置に基づいて人物の領域を判定して、判定した人物の領域とは異なる範囲について画像処理を行う領域である旨の判定を行う
画像処理装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、前記認識部が推定した骨格位置に基づいて人物の領域を判定して、画像データのうち判定した人物の領域以外の範囲について画像処理を行う領域である旨の判定を行う
画像処理装置。
【請求項5】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、前記認識部が推定した骨格位置に基づいて人物の領域を判定して、判定した人物の領域とは異なる範囲の一部について画像処理を行う領域である旨の判定を行う
画像処理装置。
【請求項6】
請求項2から請求項5までのうちのいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、推定した骨格の座標から予め定められた範囲を人物の領域であると推定する
画像処理装置。
【請求項7】
情報処理装置が、
画像データを取得し、
取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、
推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う
画像処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理方法であって、
推定した骨格位置に基づいて画像処理を行う領域を判定し、
判定した領域に対して画像処理を行う
画像処理方法。
【請求項9】
情報処理装置に、
画像データを取得し、
取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、
推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う
処理を実現するためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムであって、
推定した骨格位置に基づいて画像処理を行う領域を判定し、
判定した領域に対して画像処理を行う
プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像データ内に対してモザイク処理やマスキング処理などの所定の画像処理を行うことがある。
【0003】
このような画像処理について記載された文献として、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、制御部と、画像処理部と、を有する画像処理装置が記載されている。特許文献1によると、制御部は、動画像を構成するフレーム内の複数の被写体それぞれに対応する複数の被写体領域と、フレーム内の特定領域との位置関係に基づいて、複数の被写体から、所定の画像処理を施さない非処理対象として非処理対象被写体を特定する。そして、画像処理部は、複数の被写体のうち、非処理対象被写体以外の処理対象被写体に対応する処理対象領域に対して、所定の画像処理を施す。また、特許文献1には、被写体領域が被写体に対応する顔領域である旨が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-33573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像データの用途や内容などの条件によっては、人物周辺の環境や設置物など人物の領域以外の領域に対して画像処理を行いたい場合がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術の場合、人物の顔領域に対して画像処理を行うか否かのみを問題にしている。そのため、上記のような課題に対応できなかった。このように、条件などによっては必要に応じた的確な画像処理を行うことが出来ない場合がある、という課題が生じていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、必要に応じた的確な画像処理を行うことが出来ない場合がある、という課題を解決する画像処理装置、画像処理方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本開示の一形態である画像処理装置は、
画像データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定する認識部と、
前記認識部が推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う処理部と、
を有する
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の他の形態である画像処理方法は、
情報処理装置が、
画像データを取得し、
取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、
推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
画像データを取得し、
取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、
推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う
処理を実現するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
上述したような各構成によると、必要に応じた的確な画像処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の第1の実施形態における画像処理装置の概要を説明するための図である。
図2】画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3】骨格情報の一例を示す図である。
図4】骨格認識部による骨格検知の一例を示す図である。
図5】画像処理装置の動作例を示すフローチャートである。
図6】本開示の第2の実施形態における画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図7】画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態について、図1から図5までを参照して説明する。図1は、画像処理装置100の概要を説明するための図である。図2は、画像処理装置100の構成例を示すブロック図である。図3は、骨格情報143の一例を示す図である。図4は、骨格認識部152による骨格検知の一例を示す図である。図5は、画像処理装置100の動作例を示すフローチャートである。
【0013】
本開示の第1の実施形態においては、取得した画像データ200内の所定領域に対して、マスキング処理やモザイク処理などの画像処理を行う情報処理装置である画像処理装置100について説明する。図1で例示するように、画像処理装置100は、画像データ200を取得すると、画像データ200のうち人物の領域とは異なる領域について画像処理を行う。例えば、画像処理装置100は、骨格認識部152による骨格検知の結果を用いることで、画像データ200内に写る各人物に対応する領域を判定する。そして、画像処理装置100は、画像データ200のうち判定した領域とは異なる範囲について画像処理を行う。例えば、このような処理により、画像処理装置100は、画像データ200のうち人物の領域以外の背景に対する画像処理を行う。
【0014】
図2は、画像処理装置100の構成例を示している。図2を参照すると、画像処理装置100は、主な構成要素として、例えば、操作入力部110と、画面表示部120と、通信I/F部130と、記憶部140と、演算処理部150と、を有している。
【0015】
なお、図2では、1台の情報処理装置を用いて画像処理装置100としての機能を実現する場合について例示している。しかしながら、画像処理装置100は、例えば、クラウド上に実現されるなど、複数台の情報処理装置を用いて実現されてもよい。例えば、画像処理装置100は、図2で例示する機能のうちの一部の機能を有する複数の情報処理装置などにより実現されてもよい。また、画像処理装置100は、操作入力部110を有さないなど上記例示した構成の一部を有さなくてもよいし、上記例示した以外の構成を有してもよい。
【0016】
操作入力部110は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部110は、画像処理装置100を操作する人物の操作を検出して演算処理部150に出力する。
【0017】
画面表示部120は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部120は、演算処理部150からの指示に応じて、記憶部140に格納された各種情報などを画面表示することが出来る。
【0018】
通信I/F部130は、データ通信回路からなる。通信I/F部130は、通信回線を介して接続された撮像装置などの外部装置との間でデータ通信を行う。
【0019】
記憶部140は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部140は、演算処理部150における各種処理に必要な処理情報やプログラム144を記憶する。プログラム144は、演算処理部150に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム144は、通信I/F部130などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部140に保存されている。記憶部140で記憶される主な情報としては、例えば、学習済みモデル141、画像情報142、骨格情報143などがある。
【0020】
学習済みモデル141は、骨格認識部152が骨格検知を行う際に用いる、学習済みのモデルである。例えば、学習済みモデル141は、画像データ200の入力に応じて骨格の座標などを出力するよう事前に学習されている。一例として、学習済みモデル141は、外部装置などにおいて、骨格の座標が入った画像データなどの教師データを用いた機械学習を行うことにより予め学習することが出来る。例えば、学習済みモデル141は、通信I/F部130などを介して外部装置などから取得され、記憶部140に格納される。学習済みモデル141は、追加の教師データを用いた再学習処理などにより更新されても構わない。
【0021】
画像情報142は、カメラなどの外部の撮像装置が取得した画像データ200を含んでいる。画像情報142には、時系列の画像データ200が含まれてもよい。例えば、画像情報142は、通信I/F部130などを介して外部装置などから予め取得され、記憶部140に格納されている。
【0022】
一例として、画像情報142では、画像データ200を識別するための識別情報と、画像データ200と、が対応付けられている。画像情報142は、画像データ200を撮像装置が取得した日時を示す情報や画像データ200の用途を示す情報など上記例示した以外の情報を含んでもよい。
【0023】
なお、後述するように、画像情報142には、画像処理前の画像データ200と画像処理後の画像データ200とが含まれてよい。画像情報142に画像処理後の画像データ200が含まれる場合、画像情報142に含まれる画像データ200は、マスキング処理を外すことが出来るよう構成されていてもよいし、マスキング処理を外すことが出来ないように構成されていてもよい。
【0024】
骨格情報143は、骨格認識部152が骨格検知を行うことで推定した画像データ200中の人物の各部位の座標(骨格座標)を示す情報を含んでいる。骨格情報143は、例えば、画像データ200ごとに、画像データ200内の各人物に対応する各部位の座標を示す情報を含んでいる。例えば、骨格情報143は、骨格認識部152による骨格検知処理の結果として生成・更新される。
【0025】
図3は、骨格情報143の一例を示している。図3を参照すると、骨格情報143では、例えば、識別情報と、各部位の位置情報と、が対応づけられている。ここで、識別情報は、画像データ200内の人物に対応する情報などである。また、各部位の位置情報は、骨盤の位置など、画像データ200中における各部位の骨格座標を示す情報などを含んでいる。
【0026】
なお、各部位の位置情報に含まれる部位は、学習済みモデル141に応じたものである。例えば、図3では、骨盤、背骨中央、……、右膝、左膝、……、右足首、左足首、……
が例示されている。各部位の位置情報には、例えば、右肩、……、左ひじ、……、など、30か所程度の部位を含むことができる(例示した以外でも構わない)。各部位の位置情報に含まれる部位は、図3などで例示した以外であってもよい。
【0027】
演算処理部150は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその周辺回路を有する。演算処理部150は、記憶部140からプログラム144を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム144とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部150で実現される主な処理部としては、例えば、画像取得部151と、骨格認識部152と、領域判定部153と、処理部154と、出力部155と、などがある。
【0028】
画像取得部151は、通信I/F部130を介して、撮像装置などの外部装置から画像データ200を取得する。画像取得部151は、時系列の画像データ200を取得してもよい。また、画像取得部151は、取得した画像データ200を画像情報142として記憶部140に格納する。
【0029】
なお、画像取得部151は、画像データ200の他に、画像データ200の用途などを示す情報を取得してもよい。画像取得部151は、画像データ200とともに用途などを示す情報を画像情報142として記憶部140に格納することが出来る。
【0030】
骨格認識部152は、学習済みモデル141を用いて、画像データ200中における人物の骨格を推定する。例えば、骨格認識部152は、学習済みモデル141に対して画像データ200を入力することで、図4で例示するように、画像データ200中における各人物の背骨上部、右肩、左肩、右ひじ、左ひじ、右手首、左手首、右手、左手、……、などの各部位の画像データ200における座標を推定する。また、骨格認識部152は、推定した結果を、人物を識別するための識別情報などと対応付けて、骨格情報143として記憶部140に格納する。
【0031】
なお、骨格認識部152が推定する部位は、学習済みモデル141に応じたものとなる。そのため、骨格認識部152は、学習済みモデル141に応じて、上記例示した以外の部位を認識しても構わない。
【0032】
領域判定部153は、骨格認識部152による認識の結果に基づいて、画像処理を行う領域を判定する。例えば、領域判定部153は、骨格認識部152による認識の結果に基づいて、人物の領域を判定する。また、領域判定部153は、人物の領域の判定結果に基づいて、画像処理を行う領域を判定する。
【0033】
例えば、領域判定部153は、骨格認識部152による認識の結果を用いた任意の方法を用いて人物の領域を特定することができる。一例として、骨格認識部152は、予め学習したモデルに対して骨格認識部152が認識した座標と画像データ200とを入力することで、人物の領域を示す情報の出力を得ることができる。例えば、上記モデルは、骨格座標と画像データと人物の領域を示す情報とを含む教師データを用いた機械学習を行うことなどにより外部装置などにおいて事前に学習される。骨格認識部152は、輝度勾配情報を用いるなど、上記例示した以外の方法を用いて人物の領域を判定してもよい。
【0034】
また、領域判定部153は、人物の領域の判定結果に基づいて画像処理を行う領域を判定することができる。例えば、領域判定部153は、画像データ200のうち、人物の領域とは異なる範囲について、画像処理を行う領域であると判定する。一例として、領域判定部153は、画像データ200のうち人物の領域以外のすべての範囲について、画像処理を行う領域であると判定する。領域判定部153は、人物の領域とは異なる範囲のうち予め指定した指定範囲内について画像処理を行う領域であると判定するなど、物の領域とは異なる範囲の一部について画像処理を行う領域であると判定してもよい。また、領域判定部153は、画像データ200のうち人物の領域から予め定められた範囲を除いた領域について、画像処理を行う領域であると判定してもよい。領域判定部153は、予め定められた条件を満たす人物の領域などを、画像処理を行う領域に含めてもよい。
【0035】
なお、領域判定部153は、例えば、骨格認識部152が推定した骨格の座標から予め定められた範囲を人物の領域であると推定するよう構成してもよい。換言すると、領域判定部153は、例えば、骨格認識部152が推定した骨格の座標から予め定められた範囲までを除いた領域について、画像処理を行う領域であると判定してもよい。なお、上記範囲は、任意に定められてよい。
【0036】
処理部154は、領域判定部153が判定した範囲に対して、マスキング処理などの画像処理を行う。そして、処理部154は、処理の結果を画像情報142などとして記憶部140に格納する。なお、処理部154は、マスキング処理の代わりにモザイク処理などの所定範囲内の情報を隠すための処理を行ってもよい。
【0037】
上述したように、領域判定部153は、画像データ200のうち、人物の領域とは異なる範囲について、画像処理を行う領域であると判定する。そのため、処理部154は、骨格認識の結果として推定される人物の領域とは異なる領域について、画像処理を行う。換言すると、処理部154は、画像データ200のうち人物の領域以外の背景に対して画像処理を行う。
【0038】
なお、処理部154は、マスキング処理などの画像処理の後、復元可能なように処理の結果を記憶部140などに格納してもよいし、復元不可能なように処理の結果を記憶部140などに格納してもよい。例えば、処理部154は、マスキング処理前の画像データ200とマスキング処理後の画像データ200とをそれぞれ別に記憶部140に記憶させてもよいし、マスキング処理後の画像データ200で画像情報142の情報を更新してもよい。また、処理部154は、画像データ200の用途などに応じて、復元可能なよう記憶させるか復元不可能なよう記憶させるかを選択するように構成してもよい。
【0039】
出力部155は、マスキング処理を行った画像データ200などを出力する。例えば、出力部155は、マスキング処理を行った画像データ200などを画面表示部120上に表示させたり、通信I/F部130を介して外部装置に対して送信したりする。出力部155は、上記例示した以外の情報を表示したり出力したりしてもよい。
【0040】
以上が、画像処理装置100の構成例である。続いて、図5を参照して、画像処理装置100の動作について説明する。
【0041】
図5は、画像処理装置100の動作例を示すフローチャートである。図5を参照すると、画像取得部151は、通信I/F部130を介して、撮像装置などの外部装置から撮像装置などが取得した画像データ200を取得する(ステップS101)。
【0042】
骨格認識部152は、学習済みモデル141を用いて、画像データ200中における人物の骨格を認識する(ステップS102)。例えば、骨格認識部152は、学習済みモデル141に対して画像データ200を入力することで、図4で例示するように、画像データ200中における各人物の背骨上部、右肩、左肩、右ひじ、左ひじ、右手首、左手首、右手、左手、……、などの各部位の座標を取得する。
【0043】
領域判定部153は、骨格認識部152による認識の結果に基づいて、画像処理を行う領域を判定する。例えば、領域判定部153は、骨格認識部152による認識の結果に基づいて、人物の領域を判定する。また、領域判定部153は、人物の領域の判定結果に基づいて、画像処理を行う領域を判定する。また、処理部154は、領域判定部153が判定した範囲に対して、マスキング処理などの画像処理を行う(ステップS103)。そ
【0044】
出力部155は、マスキング処理を行った画像データ200などを出力する(ステップS104)。例えば、出力部155は、マスキング処理を行った画像データ200などを画面表示部120上に表示させたり、通信I/F部130を介して外部装置に対して送信したりする。
【0045】
このように、画像処理装置100は、領域判定部153と処理部154とを有している。このような構成によると、処理部154は、領域判定部153が判定した範囲に対して画像処理を行うことができる。その結果、骨格認識の結果として判定される人物の領域とは異なる範囲について的確に画像処理を行うことができる。
【0046】
[第2の実施形態]
次に、図6図7を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。本開示の第2の実施形態では、情報処理装置である画像処理装置300の構成の概要について説明する。
【0047】
図6は、画像処理装置300のハードウェア構成例を示している。図6を参照すると、画像処理装置300は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)301(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)302(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)303(記憶装置)
・RAM303にロードされるプログラム群304
・プログラム群304を格納する記憶装置305
・情報処理装置外部の記録媒体310の読み書きを行うドライブ装置306
・情報処理装置外部の通信ネットワーク311と接続する通信インタフェース307
・データの入出力を行う入出力インタフェース308
・各構成要素を接続するバス309
【0048】
また、画像処理装置300は、プログラム群304をCPU301が取得して当該CPU301が実行することで、図7に示す取得部321、認識部322、処理部323としての機能を実現することが出来る。なお、プログラム群304は、例えば、予め記憶装置305やROM302に格納されており、必要に応じてCPU301がRAM303などにロードして実行する。また、プログラム群304は、通信ネットワーク311を介してCPU301に供給されてもよいし、予め記録媒体310に格納されており、ドライブ装置306が該プログラムを読み出してCPU301に供給してもよい。
【0049】
なお、図6は、画像処理装置300のハードウェア構成例を示している。画像処理装置300のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、画像処理装置300は、ドライブ装置306を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0050】
取得部321は、外部装置などから画像データを取得する。
【0051】
認識部322は、取得部321が取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定する。例えば、認識部322は、予め学習したモデルなどを用いて骨格位置を推定してよい。
【0052】
処理部323は、認識部322が推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う。
【0053】
このように、画像処理装置300は、認識部322と処理部323とを有している。このような構成によると、処理部323は、認識部322が推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行うことができる。その結果、人物以外の領域に対して的確に画像処理を行うことができる。
【0054】
なお、上述した画像処理装置300などの情報処理装置は、当該情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、情報処理装置に、画像データを取得し、取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う、処理を実現するためのプログラムである。
【0055】
また、上述した情報処理装置により実行される画像処理方法は、情報処理装置が、画像データを取得し、取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う、というものである。
【0056】
上述した構成を有する、プログラム(又は記録媒体)、又は、画像処理方法などの発明であっても、上述した場合と同様の作用・効果を有するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0057】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における画像処理装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0058】
(付記1)
画像データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定する認識部と、
前記認識部が推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う処理部と、
を有する
画像処理装置。
(付記2)
付記1に記載の画像処理装置であって、
前記認識部が推定した骨格位置に基づいて画像処理を行う領域を判定する判定部を有し、
前記処理部は、前記判定部が判定した領域に対して画像処理を行う
画像処理装置。
(付記3)
付記2に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、前記認識部が推定した骨格位置に基づいて人物の領域を判定して、判定した人物の領域とは異なる範囲について画像処理を行う領域である旨の判定を行う
画像処理装置。
(付記4)
付記2または付記3に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、前記認識部が推定した骨格位置に基づいて人物の領域を判定して、画像データのうち判定した人物の領域以外の範囲について画像処理を行う領域である旨の判定を行う
画像処理装置。
(付記5)
付記2に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、前記認識部が推定した骨格位置に基づいて人物の領域を判定して、判定した人物の領域とは異なる範囲の一部について画像処理を行う領域である旨の判定を行う
画像処理装置。
(付記6)
付記2から付記5までのうちのいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記判定部は、推定した骨格の座標から予め定められた範囲を人物の領域であると推定する
画像処理装置。
(付記7)
情報処理装置が、
画像データを取得し、
取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、
推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う
画像処理方法。
(付記8)
付記7に記載の画像処理方法であって、
推定した骨格位置に基づいて画像処理を行う領域を判定し、
判定した領域に対して画像処理を行う
画像処理方法。
(付記9)
情報処理装置に、
画像データを取得し、
取得した画像データに基づいて画像データ内における人物の骨格位置を推定し、
推定した骨格位置に基づいて、人物の領域とは異なる領域に対して画像処理を行う
処理を実現するためのプログラム。
(付記10)
付記9に記載のプログラムであって、
推定した骨格位置に基づいて画像処理を行う領域を判定し、
判定した領域に対して画像処理を行う
プログラム。
【0059】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0060】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0061】
100 画像処理装置
110 操作入力部
120 画面表示部
130 通信I/F部
140 記憶部
141 学習済みモデル
142 画像情報
143 骨格情報
144 プログラム
150 演算処理部
151 画像取得部
152 骨格認識部
153 領域判定部
154 処理部
155 出力部
200 画像データ
300 画像処理装置
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 プログラム群
305 記憶装置
306 ドライブ装置
307 通信インタフェース
308 入出力インタフェース
309 バス
310 記録媒体
311 通信ネットワーク
321 取得部
322 認識部
323 処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7