(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141749
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】手洗台
(51)【国際特許分類】
A61L 2/10 20060101AFI20230928BHJP
A61L 2/24 20060101ALI20230928BHJP
E03D 9/00 20060101ALI20230928BHJP
A47K 1/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
A61L2/10
A61L2/24
E03D9/00 D
A47K1/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048229
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】大浦 裕之
(72)【発明者】
【氏名】滝 宣広
(72)【発明者】
【氏名】永田 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】堀 綾香
(72)【発明者】
【氏名】飛田 真宏
【テーマコード(参考)】
2D038
4C058
【Fターム(参考)】
2D038KA01
2D038ZA01
4C058AA02
4C058BB06
4C058DD13
4C058KK02
4C058KK22
4C058KK28
4C058KK33
(57)【要約】
【課題】帰宅時あるいは入場時に直ちに手指および携帯物の除菌をすることができる手洗台を提供すること。
【解決手段】手洗台は、キャビネットを有し上部に洗浄液吐出口を有するものであって、洗浄液吐出口より下方に配置され、収容物を収納する収納部6を備えており、収納部6が外部に露出しない収納位置と露出する引き出し位置との間でスライド移動する引き出し4と、収納部6内の収容物に紫外線を照射する照射器10、17と、収納部6より奥に位置する後方遮光部材9とを有し、引き出し4は、前面板7と、前面板7と収納部6との間に位置する前方遮光部材8とを有し、照射器10、17は、収納位置にあるときの収納部6に対して紫外線を照射する位置に配置されており、後方遮光部材9は、引き出し4が収納位置にあるときには照射器10、17を覆わず、引き出し位置にあるときには照射器10、17を覆う範囲に設けられているものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットを有し上部に洗浄液吐出口を有する手洗台であって、
前記洗浄液吐出口より下方に配置され、収容物を収納する上方もしくは側方が開口した収納部を備えており、前記収納部の開口が外部に露出しない収納位置と前記収納部の開口の全体が外部に露出する引き出し位置との間でスライド移動する引き出しと、
前記収納部内の収容物に紫外線を照射する照射器と、
前記収納部より奥に位置する後方遮光部材とを有し、
前記引き出しは、
ユーザー側に面する前面板と、
前記前面板と前記収納部との間に位置する前方遮光部材とを有し、
前記照射器は、前記引き出しが前記収納位置にあるときに前記収納部に対して紫外線を照射する位置に配置されており、
前記後方遮光部材は、
前記引き出しが前記収納位置にあるときには前記照射器を覆わず、
前記引き出しが前記引き出し位置にあるときには前記照射器を覆う範囲に設けられている手洗台。
【請求項2】
請求項1に記載の手洗台であって、
前記前方遮光部材が設けられている範囲の奥側端部が、前記後方遮光部材が前記照射器を覆っていないときには前記キャビネット内に留まる位置にある手洗台。
【請求項3】
請求項1および請求項2のいずれか1つに記載の手洗台であって、
前記除菌引き出しに対して前記照射器がある側に前記キャビネットに固定して配置された固定遮光部材を有し、
前記固定遮光部材は、前記引き出しが前記収納位置にあるときに前記収納部の開口の範囲内となる位置に照射用窓部が形成されているものである手洗台。
【請求項4】
請求項3に記載の手洗台であって、
前記照射器および前記固定遮光部材が、前記収納部の開口側とその反対側との両方に設けられており、
前記収納部の開口側の前記固定遮光部材は、前記照射用窓部より前方側に、前記照射用窓部とは別の前方窓部が形成されているものである手洗台。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の手洗台であって、
前記照射器として、前記引き出しの上方もしくは側方の第1照射器と、前記第1照射器と反対側の第2照射器とを有し、
前記第1照射器は、前記引き出しが前記収納位置にあるときの前記収納部の範囲内の前方寄りと奥寄りとのうちいずれか一方の位置に配置されており、
前記第2照射器は、前記引き出しが前記収納位置にあるときの前記収納部の範囲内の前方寄りと奥寄りとのうち前記第1照射器が配置されていない方の位置に配置されており、 前記収納部の側面のうち開口以外の面でありかつ前記第1照射器もしくは前記第2照射器と対面している面は、
前方寄りと奥寄りとのうち前記第1照射器もしくは前記第2照射器が配置されている方の部分が紫外線を透過する透過部であるとともに、
前方寄りと奥寄りとのうち前記第1照射器もしくは前記第2照射器が配置されていない方の部分が紫外線を遮蔽する遮光部である構成である手洗台。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の手洗台であって、
前記引き出しのスライド方向に有限長の範囲内で伸縮可能であるとともに、前記引き出しが押し込まれて前記収納位置に達すると伸張が制限された制限状態となり、前記収納位置にある前記引き出しがさらに押し込まれると前記制限状態が解除されて可動状態となるスラストロックヘッドを有し、
前記後方遮光部材は前記スラストロックヘッドに連結されている手洗台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示技術は、手洗台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「殺菌収納部を設けた病院家具」が開示されている。同文献の病院家具に設けられる殺菌収納部は、前面が常に開放された棚状である収納部の内部に殺菌灯を設けたものである。同文献では、この殺菌収納部により、テレビのリモコン、体温計等を殺菌することができるとしている。同文献では、この殺菌収納部を設けることができる病院家具の例として、床頭台、間仕切り装置、ベッド用テーブルを挙げている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来の技術には、次のような問題点があった。近年では感染症対策の観点から、医療機関に限らず一般の住宅あるいは事業所でも、帰宅時あるいは入場時に直ちに手指および携帯物の除菌をしたいという需要がある。特許文献1の病院家具は、このような用途に適したものではなかった。
【0005】
本開示技術の課題とするところは、帰宅時あるいは入場時に直ちに手指および携帯物の除菌をすることができる手洗台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示技術の一態様における手洗台は、キャビネットを有し上部に洗浄液吐出口を有する手洗台であって、洗浄液吐出口より下方に配置され、収容物を収納する上方もしくは側方が開口した収納部を備えており、収納部の開口が外部に露出しない収納位置と収納部の開口の全体が外部に露出する引き出し位置との間でスライド移動する引き出しと、収納部内の収容物に紫外線を照射する照射器と、収納部より奥に位置する後方遮光部材とを有し、引き出しは、ユーザー側に面する前面板と、前面板と収納部との間に位置する前方遮光部材とを有し、照射器は、引き出しが収納位置にあるときに収納部に対して紫外線を照射する位置に配置されており、後方遮光部材は、引き出しが収納位置にあるときには照射器を覆わず、引き出しが引き出し位置にあるときには照射器を覆う範囲に設けられているものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施の形態に係る手洗台の全体斜視図である。
【
図2】実施の形態における引き出しの斜視図(その1)である。
【
図3】実施の形態の手洗台における引き出しの取り付け位置の構造を示す斜視図である。
【
図4】
図3の構造体に引き出しを収納した状態を示す斜視図である。
【
図5】実施の形態の手洗台における引き出し周辺を収納状態で示す側視断面図(その1)である。
【
図6】実施の形態の手洗台における引き出し周辺を引き出し状態で示す側視断面図である。
【
図9】引き出しの収納状態と引き出し状態との中間の状態での側視断面図である。
【
図10】実施の形態における引き出しの斜視図(その2)である。
【
図11】実施の形態の手洗台における引き出し周辺を収納状態で示す側視断面図(その2)である。
【
図12】実施の形態の変形例における引き出し周辺を収納状態で示す平面視断面図である。
【
図13】スラストロックヘッドを設けた場合における引き出し周辺の概略を示す側視断面図(その1)である。
【
図14】スラストロックヘッドを設けた場合における引き出し周辺の概略を示す側視断面図(その2)である。
【
図16】実施の形態に係る手洗台の制御系を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示技術を具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、
図1に示す手洗台1に本開示技術を適用したものである。手洗台1は、上部に手洗部2を有し、その下方にキャビネット部3を有するインテリア機器である。手洗部2には、水吐出口20と、その下方の排水ボウル21とが設けられている。水吐出口20は、ユーザーの手指を洗浄する洗浄液である水道水を吐出する洗浄液吐出口である。排水ボウル21は、水吐出口20から吐出された水を受ける水受け部である。
【0009】
手洗台1のキャビネット部3には、引き出し4が設けられている。本形態における引き出し4は、ユーザーが携帯する小物品を紫外線照射により除菌するための除菌引き出しである。手洗台1では、ユーザーが手指を手洗部2で洗浄している間に引き出し4で小物品を除菌する用途が想定されている。引き出し4での除菌の対象となる小物品としては主に、携帯通信端末が挙げられる。ユーザーは、キャビネット部3の内部空間のうち引き出し4以外の部分を、物品を収納する収納庫として利用することができる。キャビネット部3の前面の一部には、開閉扉5が設けられている。ユーザーは、開閉扉5を開けばキャビネット部3の内部空間への物品の出し入れができる。キャビネット部3の前面のうち引き出し4でも開閉扉5でもない部分には、固定の前面板12が備えられている。前面板12は開閉扉であってもよい。以下の説明では、キャビネット部3のうち引き出し4以外の部分を本体という。
【0010】
単体としての引き出し4を
図2に示す。引き出し4は、収納部6と前面板7とを有している。収納部6は、上方が開口した部位である。収納部6は、除菌の対象物である小物品をユーザーが収納するための部位である。前面板7は、引き出し4を手洗台1に取り付けた状態でユーザー側に露出する部位である。引き出し4はさらに、第1遮光部材8と第2遮光部材9とを有している。第1遮光部材8および第2遮光部材9はいずれも、紫外線を遮蔽する材質のものである。第1遮光部材8は前面板7と収納部6との間に位置し、第2遮光部材9は収納部6より奥側に位置している。第1遮光部材8は前方遮光部材であり、第2遮光部材9は後方遮光部材である。第1遮光部材8と第2遮光部材9とは、繋がった一体のものであってもよい。
【0011】
キャビネット部3における引き出し4の取り付け位置には、
図3に示す構造体13が内蔵されている。構造体13は、開口板14と箱体15とを有している。開口板14には開口部16が設けられており、開口部16は箱体15の内部空間と繋がっている。箱体15の内部空間は、引き出し4のうち前面板7以外の部分を収納する空間である。開口部16に対して、引き出し4を第2遮光部材9の側から押し込むことで、構造体13に引き出し4を収納することができる(
図4参照)。
図4の収納状態では引き出し4のうち前面板7のみが見えている。実際の手洗台1では、構造体13は前面板12の内側にあるので、通常、ユーザーの目に触れることはあまりない。
【0012】
キャビネット部3における引き出し4の周辺の断面図を
図5、
図6に示す。
図5、
図6では、前面板7と垂直な方向の縦断面を手洗台1における側方から見て示している。
図5では、引き出し4が箱体15に収納されている収納位置にある状態を示している。収納状態での引き出し4では、収納部6の開口が本体の外部に露出していない。
図6では、引き出し4の一部分が箱体15から引き出された引き出し位置にある状態を示している。引き出し状態での引き出し4では、収納部6の開口が本体の外部に露出している。このように、手洗台1に取り付けられている状態での引き出し4は、収納位置と引き出し位置との間でスライド移動できるものである。
【0013】
図5、
図6に示すようにキャビネット部3には、上方照射器10と、第3遮光部材11とが設けられている。上方照射器10および第3遮光部材11は、引き出し4の上側に位置している。キャビネット部3にはさらに、下方照射器17と、第3遮光部材18とが設けられている。下方照射器17および第3遮光部材18は、引き出し4の下側に位置している。引き出し4において、収納部6の上部は上方照射器10と対面する面であり、かつ開口面である。収納部6の底部は下方照射器17と対面する面であり、かつ開口面ではない面である。
【0014】
上方照射器10および下方照射器17は、収納部6の内部の収容物に紫外線を照射する照射器である。上方照射器10および下方照射器17としては、紫外線LEDあるいは紫外線蛍光管を用いることができる。上方照射器10が第1照射器であり下方照射器17が第2照射器である。第3遮光部材11および第3遮光部材18はいずれも、紫外線を遮蔽する材質のものである。上方照射器10、第3遮光部材11、下方照射器17、第3遮光部材18の位置はいずれも、箱体15に対して固定されている。従ってこれらの位置は、引き出し4が収納位置にあるか引き出し位置にあるかに関わらず不変である。第3遮光部材11、第3遮光部材18はいずれも固定遮光部材である。
【0015】
図5に示すように、上方照射器10および下方照射器17は、引き出し4が収納位置にあるときに収納部6と対面する位置に配置されている。このとき上方照射器10および下方照射器17は、第1遮光部材8と第2遮光部材9とのいずれによっても覆われていない状態にある。このため、引き出し4が収納位置にあるときには、上方照射器10および下方照射器17を点灯させれば収納部6の収容物に紫外線を照射することができる。
【0016】
図6に示すように、引き出し4が引き出し位置にあるときには、上方照射器10および下方照射器17に対して第2遮光部材9が対面する。このとき上方照射器10および下方照射器17は、第2遮光部材9によって覆われている状態にある。このため、引き出し4が引き出し位置にあるときには、上方照射器10および下方照射器17を点灯させたとしても紫外線が漏洩してくることはない。
【0017】
第3遮光部材11は、
図7に示す形状のものである。第3遮光部材11には、照射用窓部22と前方窓部23とが形成されている。このため第3遮光部材11は、後端部24と中央部25と前端部26とを有している。後端部24は照射用窓部22の後方側の部位であり、中央部25は照射用窓部22と前方窓部23と間の部位であり、前端部26は前方窓部23の前方側の部位である。後端部24と中央部25と前端部26とは、側部27により繋がっている。
【0018】
図5、
図6では、第3遮光部材11については、後端部24、中央部25、前端部26のみが現れている。後端部24は上方照射器10の後方側に、中央部25は上方照射器10の前方側に、前端部26は箱体15の前端に、それぞれ位置している。第3遮光部材11は、上方照射器10の後方側の位置から箱体15の前端までの範囲にわたって存在している。ただし上方照射器10のある位置は、第3遮光部材11において照射用窓部22が形成されている位置である。
図5の収納位置では照射用窓部22が、収納部6の開口の範囲内にある。このため、収納位置における上方照射器10による収納部6への照射が第3遮光部材11により妨げられることはない。
【0019】
収納位置ではさらに、後端部24が、箱体15の部材と引き出し4の部材とのいずれにも接触している。ここでいう引き出し4の部材とは、収納部6もしくは第2遮光部材9である。このため、収納位置において上方照射器10による照射を行っているときに、引き出し4の上面と箱体15との隙間を通して紫外線が後方向きに漏洩することが、後端部24により阻止されている。収納位置ではまた、前端部26が、箱体15の部材と第1遮光部材8とのいずれにも接触している。このため、収納位置において上方照射器10による照射を行っているときに、引き出し4の上面と箱体15との隙間を通して紫外線が前方向きに漏洩することが、前端部26により阻止されている。
【0020】
図6の引き出し位置では、後端部24および中央部25が、箱体15の部材と第2遮光部材9とのいずれにも接触している。このため引き出し位置において、仮に上方照射器10が点灯したとしても、引き出し4の上面と箱体15との隙間を通して紫外線が前方向きおよび後方向きに漏洩することが、中央部25および後端部24により阻止されている。このように第3遮光部材11は、第1遮光部材8および第2遮光部材9による紫外線の遮蔽をより確実なものにしている。第3遮光部材11において、紫外線の遮蔽という観点からは、前方窓部23が形成されていることは必須事項ではない。第3遮光部材11に前方窓部23が形成されていることは、引き出し4のスライド移動の際の摩擦抵抗を低減する意味がある。
【0021】
第3遮光部材18は、
図8に示す形状のものである。第3遮光部材18には、照射用窓部28と前方窓部29とが形成されている。第3遮光部材18は、後端部30と中央部31と前端部32と側部33とを有している。
図5、
図6では、後端部30は下方照射器17の後方側に、中央部31は下方照射器17の前方側に、前端部32は箱体15の前端に、それぞれ位置している。第3遮光部材18は、引き出し4の上面側において第3遮光部材11が果たす役割と同様の役割を、引き出し4の下面側において果たすものである。第3遮光部材18は、
図8に示した形状のものの他に、前端部32を有しない形状のものであってもよい。前端部32を有しない場合、側部33は、後端部30と中央部31とを結ぶ範囲にのみ存在すればよい。
【0022】
手洗台1において引き出し4が収納位置と引き出し位置との中間に位置する状態を考える。この状態での断面図が
図9である。
図9ではさらに、収納位置での前面板7の位置を仮想線で重ねて示している。
図9の状態での引き出し4の引き出し位置からの引き出し量はそれほど大きくない。しかしそれでも、第2遮光部材9の前端が中央部25に接触するに至っている。言い替えると、上方照射器10の下側が第2遮光部材9で覆われている。このため、仮に上方照射器10がまだ消灯していなかったとしても、紫外線の漏洩は第2遮光部材9により阻止される。
【0023】
図9の状態ではまた、第1遮光部材8の後端が未だ、収納位置で前面板7が占めていた範囲から脱出していない。言い替えると、第1遮光部材8の後端はキャビネット部3内に留まっている。この状態で収納部6の上側では、第2遮光部材9がすでに、第3遮光部材11の中央部25に接するに至っている。このため第2遮光部材9が上方照射器10の下側を覆っている。収納部6の下側では、後述する遮光部38が第3遮光部材18の中央部31に達して下方照射器17の上側を覆っている。このため、仮に照射器の消灯が遅れたとしても紫外線の漏洩は阻止される。つまり手洗台1では、引き出し4が中間位置にある状態でも、紫外線の漏洩は必ず阻止される。
図9の状態から引き出し4をさらに引き出すと、収納部6が外部に露出する状態となる。その状態は
図6に示した状態であり、その状態での漏洩防止は前述の通りである。
【0024】
図10に示すように、収納部6の内部には支持部材34が設けられている。
図10は、単体としての引き出し4を
図2とは別の視線で見た斜視図である。支持部材34は、上前方から下奥側へ向かう斜辺35を有している。このため、収納部6に入れられた収容物が携帯通信端末のような平板状のものである場合、
図11に示すように、当該収容物36は収納部6内で斜めに保持される。
図11は、引き出し4およびその周辺を
図5と同じ視線で見た断面図である。ただし、支持部材34のある場所における断面を、収容物36を入れた状態で示している。
図11に示されるように、収納部6に入れられた収容物36は、上側の面を上方照射器10に向け下側の面を下方照射器17に向けた姿勢で保持されている。
【0025】
手洗台1においては、上方照射器10および下方照射器17を上記の収容物36の姿勢に合わせて配置している。
図5等に示すように、上方照射器10は、収納位置での収納部6の開口範囲のうち奥寄りの位置に配置されている。下方照射器17は上方照射器10とは逆に、収納部6の範囲のうち前方寄りの位置に配置されている。支持部材34の形状と上下の照射器10、17のこの配置により、
図11に示される姿勢の収容物36に対して効率よく紫外線を照射できるようになっている。第3遮光部材11および第3遮光部材18のサイズおよび配置も、この上下の照射器10、17のこの配置に合わせたものである。
【0026】
上記の下方照射器17の配置に合わせて、収納部6の底部には、透過部37と遮光部38とが設けられている。透過部37は紫外線を透過する部分であり、遮光部38は紫外線を遮蔽する部分である。透過部37は、収納部6の底部のうち、下方照射器17が配置されている方の部分である前方寄りの部分である。遮光部38は、下方照射器17が配置されていない方の部分である奥寄りの部分である。収容物36として前述のような平板状の形状のもののみを想定する場合には、透過部37は開口であってもよい。
【0027】
上記と逆に、上方照射器10を前方寄りに、下方照射器17を奥寄りに配置することも考えられる。その場合には斜辺35の向きも上記とは逆になり、第3遮光部材11、第3遮光部材18、透過部37と遮光部38の配置も上記とは逆になる。上方照射器10および第3遮光部材11の配置としてはさらに、収納部6の範囲内の中央付近でもよい。収納部6の範囲内の複数箇所に分散していてもよい。ただし上記のように上方照射器10を奥寄りに、下方照射器17を前方寄りにした配置の方がより優れている。引き出し4を収納位置から引き出す際に、より早期に上方照射器10が第2遮光部材9により覆われるからである。また、ユーザーが平板状の収容物36を収納部6に出し入れしやすいからである。ユーザーは収容物36を収納部6に対して手前側から挿入し、また取り出せばよいからである。
【0028】
ここまでの説明では、収納部6の上方および下方に上方照射器10および第3遮光部材11が配置されているものとした。しかし手洗台1における第1照射器および第2照射器の配置は上下に限らない。
図12に、2つの照射器を収納部6の両側方に配置した変形例を示す。
図12は、
図5等とは異なり、引き出し4およびその周辺を上から見て示す断面図である。
図12の例では、収納部6の両側方に側方照射器46が配置されている。この場合の2つの側方照射器46については、どちらが第1照射器でも第2照射器でもよい。
図12の例では、収納部6に収容物を投入するための開口は、
図5に示した例の場合と同様に上側に設けられている。収納部6の左右の両側面はいずれも、側方照射器46と対面する面であり、かつ開口面ではない面である。
【0029】
図12の例では、ユーザーから見て右側(
図12中で上側)の側方照射器46は、収納部6の範囲のうち奥寄りの位置に配置されている。左側(
図12中で下側)の側方照射器46は、収納部6の範囲のうち前方寄りの位置に配置されている。
図12中の引き出し4の両側面には、側方照射器46ばかりでなく第3遮光部材18も配置されている。
図12中の第3遮光部材18としては、
図8に示した形状のものを使用することができる。ただしその設置位置は、側方照射器46の前述の位置の違いに合わせて左右で異なっている。
図8に示した形状のうち前端部32を有しない形状のものを使用することもできる。前端部32を有しない場合、側部33は、後端部30と中央部31とを結ぶ範囲にのみ存在すればよい。
【0030】
図12の例における収納部6の内部には、支持部材34が、右後方(
図12中で左上方)と左前方(
図12中で右下方)とに設けられている。この例における各支持部材34は水平である。このため支持部材34の斜辺35同士の間に、
図12中で右上から左下に向かう斜め方向の隙間がある。ユーザーは、引き出し4を引き出した状態で、収納部6の上面の開口から、この斜辺35間の隙間に平板状の収容物を投入することができる。投入された収容物は、一方の面を右側の側方照射器46に向け他方の面を左側の側方照射器46に向けた姿勢で保持される。ただし、収納部6の内部に支持部材34を
図12のように設けることは必須ではない。
【0031】
図12の例では、左右の側方照射器46の配置に合わせて、収納部6の側部に、透過部37と遮光部38とが設けられている。右側部(
図12中で上側)では、奥寄りの部分が透過部37であり前方寄りの部分が遮光部38である。左側部(
図12中で下側)では逆に、奥寄りの部分が遮光部38であり前方寄りの部分が透過部37である。透過部37は開口であってもよい。このため
図12の例でもユーザーは、
図5等に示した例の場合と同様に、引き出し状態で収容物を収容し、収納状態で除菌を行うことができる。
【0032】
2つの照射器が収納部6の上下に設けられる場合でも左右に設けられる場合でも、収納部6の開口は、上面に設けられるとは限らず、右側方もしくは左側方に設けられていてもよい。開口が側方に設けられている場合には、ユーザーは収容物を収納部6に対して、上方からではなく側方から投入する。開口が側方に設けられ、かつ照射器が収納部6の左右に設けられる場合における開口面側の第3遮光部材は、
図7に示した前端部26を有するものとすることが望ましい。収納部6の開口が上方と側方との両方に跨がって形成されていてもよい。
【0033】
手洗台1において引き出し4は、通常は収納位置に保持されるようになっている。引き出し4の前面板7をユーザーが軽く押し込むと、保持が解除されて引き出し4を引き出し位置まで引き出すことができる。この状態でユーザーは、収納部6への収容物の出し入れをすることができる。引き出し位置にある引き出し4をユーザーが押し込むことによって引き出し4が収納位置に達すると、引き出し4は再び収納位置に保持される。箱体15は、引き出し4が押し込まれて収納位置に達すると引き出し4を収納位置に保持するとともに、収納位置にある引き出し4がさらに押し込まれると保持を解除して引き出し4の引き出し位置への移動を許容する保持部である。
【0034】
箱体15の奥部には、
図13、
図14に示すように、スラストロックヘッド47を設けることができる。スラストロックヘッド47が設けられる場合には、前述の第2遮光部材9はスラストロックヘッド47に連結される。スラストロックヘッド47は、引き出し4のスライド方向に有限長の範囲内で伸縮可能なものである。スラストロックヘッド47は、箱体15に固定して設けられている。スラストロックヘッド47は、制限状態と可動状態との2通りの状態をとる。制限状態では、伸張が制限されており、ノック式ボールペンの芯出し状態におけるそのノックヘッドに相当する状態である。可動状態では、制限が解除されており、ノック式ボールペンの芯収納状態におけるそのノックヘッドに相当する状態である。
【0035】
引き出し4が収納位置に保持されている状態では、スラストロックヘッド47は前述の制限状態にある。この状態が
図13の状態である。引き出し4を引き出すために前述のように軽く押し込むと、引き出し4の保持が解除されるとともにスラストロックヘッド47は可動状態となる。引き出し4を引き出していくと、スラストロックヘッド47が伸張しつつ、第2遮光部材9も引き出し4に追随していく。スラストロックヘッド47の長さが伸張可能な最大長になると(
図14)、第2遮光部材9はそれ以上引き出し4に追随していくことができない。このため、引き出し4を
図6に示したように大きく引き出した状態にすると、第2遮光部材9は引き出し4から分離して箱体15内に留まる。その状態から引き出し4を押し込むと、第2遮光部材9は再び引き出し4と接触して
図13の状態に戻る。
【0036】
このようにスラストロックヘッド47を用いることで、引き出し4そのものについては、簡素な構造でコンパクトなものとすることができる。スラストロックヘッド47と後述する検知センサー39とを一体化することもできる。
【0037】
引き出し4の上記の開閉操作は、ユーザーが引き出し4に手を触れることなく実施できることが好ましい。本形態では、手洗台1の前面において引き出し4が配置されている高さ位置により、引き出し4を手で触れずに開閉させることができるようにしている。本形態の手洗台1では、
図1における引き出し4の下端4Aの高さ位置を、設置面から上方に25センチ以上40センチ以下の範囲内としている。引き出し4のうち
図1中に見えている部分は実際には前述の前面板7である。引き出し4のこの高さ設定により引き出し4は、ユーザーが手で触れることなく膝で軽く押すことにより開閉できる。
【0038】
手洗台1では
図15に示すように内部に、給水部品45と排水部品19とを有している。給水部品45は、水吐出口20に水を供給するものであり、給水管、バルブ、コントローラを含んでいる。排水部品19は、排水ボウル21の下部に繋がるものであり、排水管、トラップを含んでいる。給水部品45と排水部品19と引き出し4とはいずれも、排水ボウル21の下方にある。
図15に示すように本形態では引き出し4が、給水部品45と排水部品19とのいずれとも干渉しない位置に配置されている。
【0039】
手洗台1における上方照射器10および下方照射器17の照射制御について説明する。手洗台1では、引き出し4が収納位置にある場合に限り照射が許容されるようになっている。また、ユーザーの動作に基づき照射が開始されるようになっている。この照射制御のため手洗台1には、上記で説明したものの他に、検知センサー39(
図5)、開始停止スイッチ40(
図1)が設けられている。検知センサー39は、引き出し4が収納位置にあることを検知するセンサーである。
図5では引き出し4の奥側に検知センサー39を設けているが、奥側と前面側との2箇所に検知センサー39を設けてもよい。開始停止スイッチ40は、ユーザーの動作を検知して照射を開始または停止させるためのスイッチである。
【0040】
手洗台1の制御系は、
図16に示すように構成されている。
図16に示すように、手洗台1には上記で言及したものの他にさらに、制御部44、ブザー42、ディスプレー41を有している。制御部44およびブザー42は、手洗台1の内部に内蔵されているものである。ディスプレー41は
図1に示されるように手洗台1の前面に配置されている。
図16では検知センサー39が前後2箇所にある場合を描いているが、検知センサー39は前述のように1個だけでもよい。
【0041】
図16中で制御部44の左側に描かれている開始停止スイッチ40および検知センサー39は、制御部44への入力信号を出力するものである。制御部44の右側に描かれている上方照射器10、下方照射器17、ブザー42、およびディスプレー41は、制御部44からの出力信号により動作するアクチュエーターである。制御部44は、入力信号に基づき各アクチュエーターを操作する制御基板である。
【0042】
開始停止スイッチ40は、手洗台1の前面に配置されており、ユーザーによる照射開始の指示動作があったか否かを検知するものである。本形態ではユーザーによる照射停止の指示も受け付けるようにしている。開始停止スイッチ40は具体的には、押しボタンのような物理スイッチでもよいし、人体、例えばユーザーの手指を非接触で検知する非接触センサーでもよい。非接触センサーの場合、光学式でも超音波式でも静電容量式でも何でもよい。本形態では開始停止スイッチ40として非接触センサーを使用するものとする。ユーザーが手洗台1の前面の開始停止スイッチ40の付近に手指をかざすと、そのことが開始停止スイッチ40により検知され、その旨の信号が制御部44に入力される。制御部44では開始停止スイッチ40からの入力信号を、照射開始または照射停止の指示として取り扱う。
【0043】
検知センサー39は、引き出し4が収納位置にあるかそれ以外の位置にあるかを検知するものである。
図6の引き出し位置はもちろん、
図9の中間位置であっても、検知センサー39は、引き出し4が収納位置以外の位置にあると検知する。引き出し4が収納位置にあると検知センサー39が検知するのは、
図5のように引き出し4が完全に押し込まれている場合だけである。制御部44では検知センサー39からの入力信号を、照射が許可されているかいないかの条件として取り扱う。照射が許可される条件として取り扱われるのは、引き出し4が収納位置にあるとする信号である。引き出し4が収納位置以外の位置にあるとする信号は、照射が禁止される条件として取り扱われる。検知センサー39が2つある場合には、2つの検知センサー39のいずれもが収納位置を検知していることが、照射の許可される条件として取り扱われる。2つの検知センサー39の一方でも収納位置以外の位置を検知していればそれは禁止条件である。
【0044】
照射の開始について述べる。上方照射器10、下方照射器17による照射を開始するためには、検知センサー39からの入力信号が「許可」であり、その状態で開始停止スイッチ40から開始指示信号を受ける必要がある。このため、引き出し4が収納位置に正しく収納されていることが前提となる。引き出し4が引き出し位置あるいは中間位置にあるときには、たとえ開始停止スイッチ40から開始指示信号が発せられても、照射が開始されることはない。
【0045】
ユーザーが引き出し4を押し込んで収納位置にすると、検知センサー39からの入力信号が「禁止」から「許可」に変わる。その後にユーザーが開始停止スイッチ40の付近に手指をかざすことにより開始指示信号が発せられると、上方照射器10、下方照射器17が照射を開始する。このため、上方照射器10、下方照射器17による照射が開始されるときには、必ず、引き出し4が収納位置にある。引き出し4が引き出し位置あるいは中間位置にある状態のままで照射が行われることはない。
【0046】
照射の終了について述べる。上方照射器10、下方照射器17による照射が終了するのは、次の2つの事象のいずれか少なくとも一方が起こったときである。
・照射の実行中に、開始停止スイッチ40から停止指示の信号が発せられたとき
・照射の実行中に、検知センサー39からの入力信号が「許可」から「禁止」に変わったとき
【0047】
前者は具体的には、照射開始後にユーザーが再び開始停止スイッチ40の付近に手指をかざしたときのことである。このユーザーの動作自体は開始時の動作と同じ動作であるが、制御部44では、照射実行中であればこれを停止の指示として取り扱う。後者は具体的には、照射開始後に引き出し4が引き出されたときである。照射開始後に引き出し4が収納位置から少しでも前方へ移動すると、検知センサー39はそのことを検知する。これにより、ユーザーによる停止指示操作がなくても上方照射器10、下方照射器17による照射は終了する。引き出し4が引き出されても照射が継続するということはない。
【0048】
制御部44にさらに、照射の標準時間機能を持たせることもできる。収容物の除菌に十分な照射時間をあらかじめ制御部44に設定しておくのである。この機能を持つ場合には、照射開始から当該照射時間が経過すると、ユーザーによる停止指示も引き出し4が引き出されてしまうこともなくても、照射は終了する。
【0049】
上記において、検知センサー39および制御部44は、引き出し4が収納位置にある場合に限り上方照射器10、下方照射器17による照射を許容するスイッチとして機能している。開始停止スイッチ40および制御部44は、上方照射器10、下方照射器17による照射を開始させる起動操作部として機能している。本形態での起動操作部は、ユーザーの動作に基づき照射を開始させる。開始停止スイッチ40が前述の非接触方式のものである場合には、上記は非接触起動操作部として機能する。
【0050】
ブザー42およびディスプレー41の動作について述べる。これらは本開示技術として必須のものではなく、あればより便利というものである。ブザー42およびディスプレー41はいずれも、手洗台1の動作状況をユーザーに伝えるものである。ブザー42については、例えば次のような場合に鳴動するようにすればよい。場合の種類によって発する音を変えてもよい。
・照射の開始時
・照射の終了時
・引き出し4の収納位置への保持が解除されたとき
・引き出し4が引き出し位置から押し込まれて収納位置に保持されたとき
・引き出し4が引き出されている状態でユーザーが開始指示動作を行い、照射の開始が拒否された時
【0051】
ディスプレー41については例えば、上方照射器10、下方照射器17による照射中に点灯することとすればよい。また、引き出し4が収納位置に保持されたときに、上記の照射中の点灯とは別の色で点灯するようにしてもよい。ディスプレー41が複数個あり、かつ制御部44に前述の標準時間機能がある場合には、点灯するディスプレー41の個数が照射開始からの時間の経過により変わっていくようにしてもよい。
【0052】
ブザー42に替えてもしくは加えてスピーカーを付加して、より詳細なアナウンス音声を発するようにしてもよい。ディスプレー41を文字表示が可能なものにしてメッセージテキストを表示するようにしてもよい。
【0053】
本形態の手洗台1では、上記のようにして引き出し4で小物品の除菌を行っている間に、ユーザーは手洗部2で手指の洗浄を行うことができる。ユーザーは、小物品の収納のために引き出し4を開閉する際に手洗台1に手で触れる必要がない。ユーザーは、照射を開始させる際にも手洗台1に手で触れる必要がない。水吐出口20がセンサー48(
図1参照)を備えたオートセンサー式のものであればユーザーは、手洗部2での手洗いの際にも水以外のものに手を触れる必要がない。手洗いが終了する頃には小物品は十分に除菌されている。ユーザーは、照射を停止させる際にも、小物品の回収のために引き出し4を開閉する際にも、手洗台1に手で触れる必要がない。
【0054】
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば、手洗部2とキャビネット部3とを有する手洗台1において、引き出し4、上方照射器10、下方照射器17等を設けている。そして第1遮光部材8、第2遮光部材9等の構造により、引き出し4がいかなる位置にあっても上方照射器10、下方照射器17からの紫外線の外部への漏れを極力防止するようにしている。これにより、帰宅時あるいは入場時に直ちに手指および携帯物の除菌をすることができる手洗台1が実現されている。
【0055】
本実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示技術を何ら限定するものではない。したがって本開示技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、水吐出口20の代わりに、消毒用アルコールを吐出するノズルを備えたものであってもよい。その場合、排水ボウル21および排水部品19は必須のものではない。照射器として下方照射器17を有さず上方照射器10のみを有するものであってもよい。手洗台1の上方に鏡を備えたものであってもよい。
【0056】
収納部6に何も収容されていないときには照射をしないようになっているものであってもよい。開始停止スイッチ40を有しないものであってもよい。その場合には例えば、引き出し4が収納位置に保持されるとそのことをもって照射を開始するように構成することができる。あるいは、水吐出口20からの水の吐出の開始とともに照射を開始するように構成することもできる。開始停止スイッチ40が非接触センサーである場合、水吐出口20のセンサー48の機能を兼ねさせるように構成することもできる。
【符号の説明】
【0057】
1……手洗台、2……手洗部、3……キャビネット部、4……引き出し、6……収納部、7……前面板、8……第1遮光部材、9……第2遮光部材、10……上方照射器、
11……第3遮光部材、17……下方照射器、18……第3遮光部材、20……水吐出口、22……照射用窓部、23……前方窓部、28……照射用窓部、29……前方窓部、
36……収容物、37……透過部、38……遮光部、46……側方照射器、47……スラストロックヘッド