(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141795
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】熱電併給システム
(51)【国際特許分類】
F24D 18/00 20220101AFI20230928BHJP
F24H 1/00 20220101ALI20230928BHJP
F24H 15/128 20220101ALI20230928BHJP
F24H 15/34 20220101ALI20230928BHJP
F24H 9/16 20220101ALI20230928BHJP
【FI】
F24D18/00
F24H1/00 631A
F24H15/128
F24H15/34
F24H9/16 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048294
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】波多野 文美
【テーマコード(参考)】
3L122
【Fターム(参考)】
3L122AA28
3L122AA62
3L122AA73
3L122AB22
3L122AB43
3L122AB64
3L122AD06
3L122BB03
3L122BB27
3L122BB29
3L122DA35
3L122EA76
(57)【要約】
【課題】貯湯タンクの温度成層が崩れることを抑制できる熱電併給システムを提供する。
【解決手段】貯湯タンクTの上部から取出した湯水を放熱用熱交換器23に供給する湯水供給路24a及び放熱用熱交換器23にて熱交換した湯水を貯湯タンクTに戻す戻り路24bからなる湯水消費回路24が設けられ、戻り路24bが、貯湯タンクTの上下中間箇所に接続され、運転制御部Hが、湯水消費回路24を通して設定目標流量にて湯水を循環させる湯水消費処理を実行し、かつ、貯湯タンクTにおける戻り路24bが接続される箇所の湯水温度を検出する戻り箇所温度検出センサS4の検出温度と戻り路24bを流動する湯水温度を検出する戻り温度検出センサ29の検出温度との温度差が設定値以上の場合には、設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素の供給により発電する燃料電池と、湯水を貯湯し且つ底部から給水される密閉型の貯湯タンクと、前記燃料電池の排熱を回収する排熱回収熱交換部を経由する形態で、前記貯湯タンクの底部と上部とを接続する湯水流動用循環路と、前記貯湯タンクの底部から取出した湯水を当該貯湯タンクの上部に戻す形態で、前記湯水流動用循環路を通して湯水を循環させる蓄熱用循環ポンプと、運転制御部とが設けられ、
前記運転制御部が、前記燃料電池の作動状態において前記貯湯タンクに温度成層を形成する状態で貯湯すべく、前記湯水流動用循環路を通して前記貯湯タンクの上部に供給される湯水の温度が目標温度になるように前記湯水流動用循環路を通して流動する湯水循環量を調整する形態で、前記蓄熱用循環ポンプの作動を制御する排熱回収式貯湯処理を実行するように構成され、
前記貯湯タンクの上部から取出した湯水を放熱用熱交換器に供給する湯水供給路及び前記放熱用熱交換器にて熱交換した湯水を前記貯湯タンクに戻す戻り路からなる湯水消費回路が設けられ、
前記湯水消費回路を通して湯水を循環させる消費用循環ポンプが設けられ、
前記運転制御部が、前記湯水消費回路を通して設定目標流量にて湯水を循環させる形態で、前記消費用循環ポンプの作動を制御する湯水消費処理を実行するように構成された熱電併給システムであって、
前記戻り路が、前記貯湯タンクの上下中間箇所に接続され、
前記運転制御部が、前記貯湯タンクにおける前記戻り路が接続される箇所の湯水温度を検出する戻り箇所温度検出センサの検出温度と前記戻り路を流動する湯水温度を検出する戻り温度検出センサの検出温度との温度差が設定値以上の場合には、前記設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定する熱電併給システム。
【請求項2】
前記運転制御部が、人為操作指令部にて湯水消費指令が指令された場合に、前記湯水消費処理を実行する請求項1に記載の熱電併給システム。
【請求項3】
前記運転制御部が、前記戻り箇所温度検出センサの検出温度が設定開始温度以上になった場合に、前記湯水消費処理を実行する請求項1又は2に記載の熱電併給システム。
【請求項4】
前記貯湯タンクの上部から排水する排水部が設けられ、
前記運転制御部が、前記貯湯タンクの底部よりも上方で前記戻り路の接続箇所よりも下方側に設けた下部温度センサが設定高温度を検出すると、前記排水部にて排水する排水処理を実行する請求項1~3のいずれか1項に記載の熱電併給システム。
【請求項5】
前記貯湯タンクの内部に、前記戻り路からの湯水を前記貯湯タンクの横幅方向の複数箇所からタンク底部側に向けて流動させる湯水流動部が設けられている請求項1~4のいずれか1項に記載の熱電併給システム。
【請求項6】
前記燃料電池に純水素を供給する水素供給源が設けられている請求項1~5のいずれか1項に記載の熱電併給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素の供給により発電する燃料電池と、湯水を貯湯し且つ底部から給水される密閉型の貯湯タンクと、前記燃料電池の排熱を回収する排熱回収熱交換部を経由する形態で、前記貯湯タンクの底部と上部とを接続する湯水流動用循環路と、前記貯湯タンクの底部から取出した湯水を当該貯湯タンクの上部に戻す形態で、前記湯水流動用循環路を通して湯水を循環させる蓄熱用循環ポンプと、運転制御部とが設けられ、
前記運転制御部が、前記燃料電池の作動状態において前記貯湯タンクに温度成層を形成する状態で貯湯すべく、前記湯水流動用循環路を通して前記貯湯タンクの上部に供給される湯水の温度が目標温度になるように前記湯水流動用循環路を通して流動する湯水循環量を調整する形態で、前記蓄熱用循環ポンプの作動を制御する排熱回収式貯湯処理を実行するように構成され、
前記貯湯タンクの上部から取出した湯水を放熱用熱交換器に供給する湯水供給路及び前記放熱用熱交換器にて熱交換した湯水を前記貯湯タンクに戻す戻り路からなる湯水消費回路が設けられ、
前記湯水消費回路を通して湯水を循環させる消費用循環ポンプが設けられ、
前記運転制御部が、前記湯水消費回路を通して設定目標流量にて湯水を循環させる形態で、前記消費用循環ポンプの作動を制御する湯水消費処理を実行するように構成された熱電併給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
熱電併給システムにおいては、燃料電池が発電した電力を電力負荷に供給することに加えて、燃料電池の排熱を利用して加熱した湯水を貯湯タンクに温度成層を形成する状態で貯湯し、貯湯した湯水を用いて給湯することや、貯湯した湯水を放熱用熱交換器に供給して、例えば放熱用熱交換にて暖房用の熱媒を加熱する等、燃料電池の排熱を有効利用することが行われる。
【0003】
かかる熱電併給システムの従来例として、湯水消費回路の戻り路が貯湯タンクの上下中間箇所に接続されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1においては、湯水消費回路の戻り路を流動する湯水の温度が低温(40℃未満)である場合においては、戻り路を流動する湯水を貯湯タンクの底部に戻し、湯水消費回路の戻り路を流動する湯水の温度が高温(40℃以上)である場合においては、戻り路を流動する湯水を貯湯タンクの上下中間箇所に戻すように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
戻り路を流動する湯水を貯湯タンクの上下中間箇所に戻すようにしても、貯湯タンクの上下中間箇所に貯留されている湯水の温度が、湯水消費回路の戻り路を流動する湯水の温度よりもかなり高温の場合においては、貯湯タンクの温度成層が崩れることを抑制し難いものであった。
【0007】
すなわち、貯湯タンクの上下中間箇所に貯留されている湯水の温度が、湯水消費回路の戻り路を流動する湯水の温度よりもかなり高温の場合において、戻り路を流動する湯水を設定目標流量にて貯湯タンクの内部に戻すと、貯湯タンクの上下中間箇所に貯留されている高温の湯水が、戻り路を通して貯湯タンクの内部に勢いよく流入する低温の湯水にて攪拌されて、貯湯タンクの上下中間箇所に貯留されている湯水の温度が大きく低下する等、貯湯タンクの温度成層が崩れるものであった。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯湯タンクの温度成層が崩れることを抑制できる熱電併給システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の熱電併給システムは、水素の供給により発電する燃料電池と、湯水を貯湯し且つ底部から給水される密閉型の貯湯タンクと、前記燃料電池の排熱を回収する排熱回収熱交換部を経由する形態で、前記貯湯タンクの底部と上部とを接続する湯水流動用循環路と、前記貯湯タンクの底部から取出した湯水を当該貯湯タンクの上部に戻す形態で、前記湯水流動用循環路を通して湯水を循環させる蓄熱用循環ポンプと、運転制御部とが設けられ、
前記運転制御部が、前記燃料電池の作動状態において前記貯湯タンクに温度成層を形成する状態で貯湯すべく、前記湯水流動用循環路を通して前記貯湯タンクの上部に供給される湯水の温度が目標温度になるように前記湯水流動用循環路を通して流動する湯水循環量を調整する形態で、前記蓄熱用循環ポンプの作動を制御する排熱回収式貯湯処理を実行するように構成され、
前記貯湯タンクの上部から取出した湯水を放熱用熱交換器に供給する湯水供給路及び前記放熱用熱交換器にて熱交換した湯水を前記貯湯タンクに戻す戻り路からなる湯水消費回路が設けられ、
前記湯水消費回路を通して湯水を循環させる消費用循環ポンプが設けられ、
前記運転制御部が、前記湯水消費回路を通して設定目標流量にて湯水を循環させる形態で、前記消費用循環ポンプの作動を制御する湯水消費処理を実行するように構成されものであって、その特徴構成は、
前記戻り路が、前記貯湯タンクの上下中間箇所に接続され、
前記運転制御部が、前記貯湯タンクにおける前記戻り路が接続される箇所の湯水温度を検出する戻り箇所温度検出センサの検出温度と前記戻り路を流動する湯水温度を検出する戻り温度検出センサの検出温度との温度差が設定値以上の場合には、前記設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定する点にある。
【0010】
すなわち、貯湯タンクにおける戻り路が接続される箇所の湯水温度が戻り箇所温度検出センサにて検出され、戻り路を流動する湯水温度が戻り温度検出センサにて検出される。
そして、運転制御部が、戻り箇所温度検出センサの検出温度と戻り温度検出センサの検出温度との温度差が設定値以上の場合には、設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定することになるから、温度差が設定値以上の場合には、戻り路を流動する低温の湯水が貯湯タンクの内部に勢いが抑制された状態で流入する。
【0011】
従って、温度差が設定値以上の場合には、貯湯タンクの上下中間箇所に貯留されている高温の湯水に対して、戻り路を流動する低温の湯水が、勢いが抑制された状態で流入するため、貯湯タンクの上下中間箇所に貯留されている高温の湯水が流入する低温の湯水にて攪拌されることが抑制されることになり、貯湯タンクの温度成層が崩れることが抑制される。
ちなみに、温度差が設定値未満の場合には、湯水消費回路を通して湯水を設定目標流量にて流動させて、放熱用熱交換器に十分な熱量を供給できることになる。
【0012】
要するに、本発明の熱電併給システムの特徴構成によれば、貯湯タンクの温度成層が崩れることを抑制できる。
【0013】
本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成は、前記運転制御部が、人為操作指令部にて湯水消費指令が指令された場合に、前記湯水消費処理を実行する点にある。
【0014】
すなわち、例えば、放熱用熱交換にて暖房用の熱媒を加熱する場合等において、人為操作指令部にて湯水消費指令が指令されると湯水消費処理が実行されるから、放熱用熱交換にて暖房用の熱媒を加熱しながら暖房運転を行う等、人為操作指令部の指令により湯水消費を良好に行うことができる。
【0015】
要するに、本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成によれば、人為操作指令部の指令により湯水消費を良好に行うことができる。
【0016】
本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成は、前記運転制御部が、前記戻り箇所温度検出センサの検出温度が設定開始温度以上になった場合に、前記湯水消費処理を実行する点にある。
【0017】
すなわち、戻り路が接続される箇所の湯水温度を検出する戻り箇所温度検出センサの検出温度が設定開始温度以上になった場合に、湯水消費処理が実行されるから、設定開始温度を貯湯タンクに温度成層を形成する状態で貯湯される高温温度(例えば、60℃)に設定しておくことにより、貯湯タンクにおける戻り路が接続される箇所よりも下方側に貯留されている湯水温度が高温になることを抑制できる。
【0018】
つまり、貯湯タンクにおける戻り路が接続される箇所よりも下方側に貯留されている湯水温度が高温になると、湯水流動用循環路を通して排熱回収熱交換部に供給する湯水の温度が高温となることを抑制するために、例えば貯湯タンクの上部から取り出した高温の湯水を排水する等の無駄が生じることになるが、極力このような無駄を回避できることになる。
【0019】
要するに、本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成によれば、貯湯タンクに貯湯した湯水の無駄を回避できる。
【0020】
本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成は、前記貯湯タンクの上部から排水する排水部が設けられ、
前記運転制御部が、前記貯湯タンクの底部よりも上方で前記戻り路の接続箇所よりも下方側に設けた下部温度センサが設定高温度を検出すると、前記排水部にて排水する排水処理を実行する点にある。
【0021】
すなわち、貯湯タンクの底部よりも上方で戻り路の接続箇所よりも下方側に設けた下部温度センサが設定高温度(例えば、40℃)を検出すると、運転制御部が、貯湯タンクの上部から排水する排水部にて排水する排水処理を実行するから、貯湯タンクの底部には冷たい水が給水されることになる。
【0022】
従って、貯湯タンクの底部には冷たい水が存在する状態を的確に維持できることになるから、湯水流動用循環路を通して排熱回収熱交換部に供給する湯水の温度を低温に維持させて、例えば、高温の湯水が湯水流動用循環路を通して排熱回収熱交換部に流動することに起因して燃料電池が故障する等、トラブルの発生を適切に回避できる。
【0023】
要するに、本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成は、トラブルの発生を適切に回避できる。
【0024】
本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成は、前記貯湯タンクの内部に、前記戻り路からの湯水を前記貯湯タンクの横幅方向の複数箇所からタンク底部側に向けて流動させる湯水流動部が設けられている点にある。
【0025】
すなわち、戻り路からの湯水が、貯湯タンクの横幅方向の複数箇所からタンク底部側に向けて流動させる湯水流動部から貯湯タンクの内部に流入するから、戻り路からの湯水が複数箇所から貯湯タンクの内部に流入することにより、貯湯タンクの湯水が攪拌されることを極力回避できる。しかも、戻り路からの湯水がタンク底部側に向けて流動することにより、貯湯タンクの上部側に高温の湯水にて形成されている温度成層を乱すことを抑制できる。
【0026】
要するに、本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成によれば、戻り路からの湯水により、貯湯タンクの湯水が攪拌されることを極力回避ししかも貯湯タンクの温度成層の乱れを抑制することができる。
【0027】
本発明の熱電併給システムの更なる特徴構成は、前記燃料電池に純水素を供給する水素供給源が設けられている点にある。
【0028】
すなわち、燃料電池が水素供給源から供給される純水素にて作動するものであるから、燃料電池を作動させるための構成の簡略化を図ることができる。
つまり、都市ガス等の燃料を水素ガスに改質する改質装置を設けて、その改質装置にて改質された水素ガスにて燃料電池を作動させる場合には、燃料電池を作動させるための構成が複雑になり、システム全体の構成が複雑化することになるが、水素供給源から供給される純水素にて燃料電池を作動させることにより、システム全体の簡素化を図ることができる。
【0029】
要するに、本発明の熱電併給システムの特徴構成によれば、システム全体の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【発明を実施するための形態】
【0031】
〔実施形態〕
以下、本発明の熱電併給システムについての実施の形態を図面に基づいて説明する。
(熱電併給システムの全体構成)
図1に示すように、電力負荷1に対する給電ライン2が接続された屋内の分電盤3に、商用電力を供給する商用電源4からの商用送電ライン4Aが接続され、発電モジュールMが備える燃料電池Nからの送電ライン5が、屋内の分電盤3に接続されている。
【0032】
本実施形態の燃料電池Nは、固体高分子形燃料電池であり、水素供給源Gから供給される水素(純水素)を燃料として発電するように構成されている。つまり、本実施形態の燃料電池Nは、都市ガス等の原料ガスを改質処理して水素を生成する改質器を備えない形態として構成されている。
【0033】
燃料電池Nからの送電ライン5に、当該燃料電池Nの発電電力を商用電源4から供給される電力と同じ電圧で、同じ周波数に調整する系統連系用のインバータ等を備える電力変換部6が装備されている。
したがって、商用電源4からの商用電力、及び、燃料電池Nの発電電力が、電力負荷1に供給されるように構成されている。
【0034】
発電モジュールMには、燃料電池Nの排熱を回収する排熱回収熱交換器K(排熱回収熱交換部の一例)が設けられている。
そして、湯水を貯湯する貯湯タンクTが、温度成層を形成する形態で排熱回収熱交換器Kにて加熱した湯水を貯湯して、貯湯した湯水を給湯及び暖房端末Dの加熱に用いられるように構成されている。
尚、本実施形態においては、暖房端末Dが床暖房パネルである。
【0035】
また、燃料電池Nの運転等、熱電併給システムの運転を制御する運転制御部Hが設けられ、運転制御部HにはリモコンR(人為操作指令部の一例)が接続されている。
リモコンRとしては、燃料電池Nの運転開始や停止の指令を行う発電用リモコンR1と、床暖房運転の開始の指令(床暖房開始指令)や床暖房運転の停止の指令(床暖房停止指令)、給湯目標温度等の各種指令を行う操作用リモコンR2が備えられている。
従って、運転制御部Hが、リモコンRの指令に基づいて、熱電併給システムの運転を制御するように構成されている。
【0036】
(発電モジュールの詳細)
燃料電池Nには、固体高分子電解質膜を燃料極と酸素極とで挟んで構成されるセルCが複数積層されている。隣接するセルCの間に、冷却水を通流させる冷却水流路を有する冷却部7が配設されて、セルCの温度を適正温度(例えば、80℃)に冷却するように構成されている。
冷却部7は、導電性を有しかつ多孔質である材料、例えば、カーボンのプレートを用いて形成されている。従って、冷却部7の冷却水流路を通流する冷却水が、燃料極を通じて固体高分子電解質膜に供給されることになる。
【0037】
冷却部7には、冷却水を供給する冷却水循環路8が接続され、冷却部7を通過することで温度が上昇した冷却水が、冷却水循環路8の途中に設けられた排熱回収熱交換器Kに流入するように構成されている。
つまり、冷却部7にて回収したセルCの熱が、燃料電池Nの排熱として排熱回収熱交換器Kに回収(供給)されるように構成されている。
【0038】
冷却水循環路8には、冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ10、冷却水を貯留する水タンク11、及び、水処理装置12が設けられている。
水タンク11から供給される冷却水は、電解質や水に溶解しない不純物などを含んでいることが想定される。そのため、水タンク11から供給される冷却水が水処理装置12によって浄化処理されるように構成されている。ちなみに、水処理装置12は、例えば、冷却水中に存在している有機物などを吸着可能な吸着材と、冷却水中に溶存しているイオンを除去可能なイオン交換樹脂とを備える形態に構成される。
【0039】
(貯湯構成)
図1に示すように、排熱回収熱交換器Kを経由する形態で、貯湯タンクTの底部と上部とを接続する湯水流動用循環路13と、貯湯タンクTの底部から取出した湯水を当該貯湯タンクTの上部に戻す形態で、湯水流動用循環路13を通して湯水を循環させる蓄熱用循環ポンプ14とが設けられている。
湯水流動用循環路13は、貯湯タンクTの底部と排熱回収熱交換器Kとを接続する往路13aと、排熱回収熱交換器Kと貯湯タンクTの上部とを接続する復路13bとからなる。そして、往路13aには、上述した蓄熱用循環ポンプ14が設けられている。
【0040】
往路13aにおける蓄熱用循環ポンプ14の上流側箇所には、貯湯タンクTの底部から取出した湯水の温度を検出する温度センサとしての冷水側センサ15が設けられている。
また、復路13bには、排熱回収熱交換器Kにて加熱された湯水の温度を検出する温度センサとしての温水側センサ16が設けられている。
【0041】
運転制御部Hが、燃料電池Nの作動状態において貯湯タンクTに温度成層を形成する状態で貯湯すべく、湯水流動用循環路13を通して貯湯タンクTの上部に供給される湯水の温度が目標温度(例えば、60℃)になるように湯水流動用循環路13を通して流動する湯水循環量を調整する形態で、蓄熱用循環ポンプ14の作動を制御する排熱回収式貯湯処理を実行するように構成されている。
ちなみに、上記目標温度は、夏季、冬季、中間期等の季節に応じて、自動的に異なる温度を設定してもよく、また、リモコンRにて使用者の好みの温度を設定するように構成してもよい。
【0042】
すなわち、運転制御部Hが、排熱回収式貯湯処理として、冷水側センサ15の検出温度をフィードフォワード情報として用いながら、温水側センサ16の検出温度が目標温度になるように、蓄熱用循環ポンプ14の回転速度を制御する処理を実行することように構成されている。
その結果、貯湯タンクTには、上部側ほど高温となる温度成層を形成する状態で湯水が貯湯されることになる。
【0043】
そして、貯湯タンクTに貯湯した湯水を、貯湯タンクTの上部に接続した出湯路17を通して、給湯栓18等の湯水消費箇所に出湯できるように構成されている。
貯湯タンクTに貯湯した湯水が出湯されると、貯湯タンクTの底部に接続した給水路19を通して、上水道等の給水源より貯湯タンクTの底部に給水されることになる。つまり、出湯路17を通した湯水の流動は、給水路19における給水圧を用いて行われることになる。
ちなみに、本実施形態においては、出湯路17には、貯湯タンクTからの湯水の温度が湯水消費箇所の要求温度よりも低い場合に、貯湯タンクTからの湯水の温度を加熱する補助熱源機20が設けられている。
【0044】
貯湯タンクTには、貯湯された湯水の温度を検出する温度センサSとして、貯湯タンクTの上部に設けられる上部温度センサS1、貯湯タンクTの上部と貯湯タンクTの上下中央部との間の上方側中間部に設けられる上方側中間温度センサS2、貯湯タンクTの上下中央部に設けられる上下中央温度センサS3、貯湯タンクTの上下中央部と貯湯タンクTの下部との間の下方側中間部に設けられる下方側中間温度センサS4、及び、貯湯タンクTの下部に設けられる下部温度センサS5が設けられている。ちなみに、下部温度センサS5は、貯湯タンクTの底部よりも上方側に位置する。
そして、運転制御部Hが、温度センサSの検出情報に基づいて、貯湯タンクTにおける湯水の貯湯状態を確認できるように構成されている。
【0045】
(湯水排出制御)
図1に示す如く、出湯路17における補助熱源機20の上流側箇所に、湯水を外部に排水する排水路21が設けられ、その排水路21には、当該排水路21を開閉する電磁操作式の排水弁22が設けられている。尚、排水路21を浴槽に湯水を案内する形態に設けてよい。
ちなみに、本実施形態においては、排水弁22が、貯湯タンクTの上部から排水する排水部として機能することになる。
【0046】
そして、運転制御部Hが、貯湯タンクTの底部よりも上方に設けた下部温度センサS5が設定高温度(例えば、40℃)を検出すると、排水弁22を開いて排水する排水処理を実行するように構成されている。
すなわち、貯湯タンクTの底部には給水路19から供給される冷水が存在する状態を維持させて、燃料電池Nが故障する等、トラブルを招くことが回避されることになる。
つまり、貯湯タンクTの底部の湯水が高温になると、この高温の湯水が排熱回収熱交換器Kに流動して、冷却水循環路8を流動する冷却水が高温となることにより、燃料電池NのセルCを適正に冷却できなくなり、燃料電池Nが故障する等のトラブルを招く虞があるが、このトラブル発生が回避される。
【0047】
(湯水消費構成)
図1に示す如く、貯湯タンクTの上部から取出した湯水を放熱用熱交換器23に供給する湯水供給路24a及び放熱用熱交換器23にて熱交換した湯水を貯湯タンクTに戻す戻り路24bからなる湯水消費回路24が設けられ、この湯水消費回路24には、湯水消費回路24を通して湯水を循環させる消費用循環ポンプ25が設けられている。
また、放熱用熱交換器23と暖房端末Dとの間で熱媒を循環させる熱媒循環路26が設けられ、この熱媒循環路26には、熱媒を循環させる熱媒循環ポンプ27が設けられている。
【0048】
戻り路24bが、貯湯タンクTの上下中間箇所に接続されている。詳しくは、戻り路24bが、貯湯タンクTの上下中央位置よりも下方でタンク底部よりも上方側箇所に接続されている。本実施形態においては、戻り路24bが、下方側中間温度センサS4の設置箇所に相当する箇所に接続されている。従って、下方側中間温度センサS4は、貯湯タンクTにおける戻り路24bが接続される箇所の湯水の温度を検出する戻り箇所温度検出センサとして機能する。
本実施形態では、貯湯タンクTの内部に、戻り路24bからの湯水を貯湯タンクTの横幅方向の複数箇所からタンク底部側に向けて流動させる湯水流動部Uが設けられている。
尚、下部温度センサS5は、貯湯タンクTの底部よりも上方で戻り路24bの接続箇所より下方に位置することになる。
【0049】
湯水供給路24aには、湯水消費回路24を流動する湯水の流量(単位時間当たりの流量)を検出する流量センサ28が設けられ、戻り路24bには、この戻り路24bを流動する湯水の温度を検出する戻り温度検出センサ29が設けられている。
【0050】
そして、運転制御部Hが、湯水消費回路24を通して設定目標流量にて湯水を循環させる形態で、消費用循環ポンプ25の作動を制御する湯水消費処理を実行し、且つ、湯水消費処理を実行するときには、熱媒循環路26を通して熱媒を循環させる暖房用循環処理を実行するように構成されている。
つまり、運転制御部Hは、湯水消費処理として、消費用循環ポンプ25及び熱媒循環ポンプ27を作動させることになり、かつ、流量センサ28の検出情報に基づいて、湯水消費回路24を通して設定目標流量にて湯水を循環させるべく、消費用循環ポンプ25の作動(回転速度)を制御する処理を実行するように構成されている。
【0051】
具体的には、運転制御部Hは、操作用リモコンR2にて床暖房開始指令(湯水消費指令の一例)が指令されると、湯水消費処理を実行し、かつ、湯水消費処理を実行していないときに、下方側中間温度センサS4の検出温度が設定開始温度(例えば、60℃)以上になると、湯水消費処理を強制的に実行するように構成されている。
ちなみに、湯水消費処理を強制的に実行するあたり、床暖房が不要な時期(夏場等)においては、床暖房を実行不能であるとして、湯水消費処理の強制的な実行が停止されるように構成されている。
【0052】
また、運転制御部Hが、貯湯タンクTにおける戻り路24bが接続される箇所の湯水の温度を検出する下方側中間温度センサS4の検出温度と戻り路24bを流動する湯水の温度を検出する戻り温度検出センサ29の検出温度との温度差が設定値(例えば、5℃)以上の場合には、設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定するように構成されている。
ちなみに、減少目標量としては、設定目標流量を30%から50%の範囲で減少させた流量にすることが好ましい。
【0053】
尚、本実施形態においては、運転制御部Hは、湯水消費処理の実行を開始した直後の初期運転期間(例えば、3分から5分などの数分)は、設定目標流量よりも少ない初期目標量にて湯水を循環させる初期運転を実行するように構成されている。つまり、湯水消費処理の実行を開始した直後においては、戻り温度検出センサ29の検出温度が不安定になることが予測されるため、戻り温度検出センサ29の検出温度が安定するまでの間は、初期目標量にて湯水を循環させて、貯湯タンクTの内部に貯留された湯水の温度成層の乱れを抑制するようにしてある。
ちなみに、初期目標量としては、減少目標量と同様に、設定目標流量を30%から50%の範囲で減少させた流量にすることが好ましい。
【0054】
(制御作動の詳細)
次に、運転制御部Hが、排熱回収式貯湯処理の実行中や実行後において行う湯水管理処理の制御作動を、
図2に基づいて説明する。尚、この湯水管理処理により、湯水消費処理や排水処理が実行される。
先ず、湯水消費処理の実行中であるか否かを判別し(#1)、湯水消費処理の実行中でない場合には、続いて、操作用リモコンR2にて床暖房開始指令が指令されたか否かを判別し(#2)、床暖房開始指令が指令されている場合には、湯水消費処理を実行する(#5)。ちなみに、この湯水消費処理を実行するときには、上述の如く、暖房用循環処理が実行される。
【0055】
#1の処理にて、湯水消費処理の実行中であると判別したときにも、#5の湯水消費処理に移行することになる。尚、湯水消費処理の詳細は後述する。
#2の処理にて、床暖房開始指令が指令されていないと判別した場合には、下方側中間温度センサS4にて検出される戻り箇所温度が設定開始温度(例えば、60℃)以上であるか否かを判別し(#3)、戻り箇所温度が設定開始温度以上である場合には、続いて、床暖房を実行可能であるか否かを判断する(#4)。そして、床暖房を実行可能である場合には、湯水消費処理を実行する(#5)。
【0056】
#3の処理にて、戻り箇所温度が設定開始温度(例えば、60℃)以上でないと半別した場合、及び、#4の処理にて床暖房を実行可能でないと判別した場合には、後述する#9の処理に移行する。
【0057】
#5の湯水消費処理を実行した後は、操作用リモコンR2にて床暖房停止指令が指令されたか否かを判別し(#6)、床暖房停止指令が指令されている場合には、消費用循環ポンプ25を停止させて湯水消費処理を停止する(#8)。ちなみに、この湯水消費処理を停止するときには、熱媒循環ポンプ27を停止させて暖房用循環処理も停止する。
【0058】
#6の処理にて、床暖房停止指令が指令されていない場合には、下方側中間温度センサS4にて検出される戻り箇所温度が設定開始温度(例えば、60℃)よりも設定温度(例えば、3℃)だけ低い設定停止温度以下であるか否かを判別する(#7)。
そして、戻り箇所温度が設定停止温度以下である場合には、湯水消費処理を停止し(#8)、戻り箇所温度が設定停止温度以下でない場合には、#9の処理に移行する。
【0059】
#9の処理においては、排水処理の実行中であるか否かを判別し、排水処理の実行中でない場合には、下部温度センサS5にて検出される下部温度が排水開始温度(例えば、40℃)以上であるか否かを判別し(#10)、下部温度が排水開始温度以上である場合には、排水弁22を開く排水処理を実行する。
【0060】
#9の処理にて、排水処理の実行中である判別した場合には、下部温度センサS5にて検出される下部温度が排水開始温度(例えば、40℃)よりも設定温度(例えば、3℃)低い排水停止温度(例えば、37℃)以下であるか否かを判別し(#12)、下部温度が排水停止温度以下である場合には、排水弁22を閉じて排水処理を停止し、その後、#1の処理に移行することになる。
【0061】
また、#10の処理にて、下部温度が排水開始温度以上でないと判別した場合や、#12の処理にて、下部温度が排水停止温度以下でないと判別した場合においては、#1の処理に移行することになる。
【0062】
(湯水消費処理の詳細)
次に、
図3に基づいて、湯水消費処理の制御作動を説明する。尚、湯水消費処理を実行する際には、暖房用循環処理が併せて実行されるが、以下においては、暖房用循環処理の説明を省略する。
【0063】
先ず、初期運転期間中(例えば、3分から5分などの数分)であるか否を判別し(#21)、初期運転期間中である場合には、初期目標量にて湯水を循環させる初期運転を実行し(#22)、その後、上述した湯水管理処理に移行することになる。
【0064】
#21の処理にて、初期運転期間中でないと判別した場合には、続いて、下方側中間温度センサS4の検出温度と戻り温度検出センサ29の検出温度との温度差が設定値(例えば、5℃)以上であるか否かを判別し(#23)、温度差が設定値以上でない場合には、湯水消費回路24を通して設定目標流量にて湯水を循環させるべく、消費用循環ポンプ25の作動(回転速度)を制御する処理を実行し(#24)、その後、上述した湯水管理処理に移行することになる。
【0065】
また、#23にて、下方側中間温度センサS4の検出温度と戻り温度検出センサ29の検出温度との温度差が設定値(例えば、5℃)以上であると判別した場合には、湯水消費回路24を通して減少目標流量にて湯水を循環させるべく、消費用循環ポンプ25の作動(回転速度)を制御する処理を実行し(#24)、その後、上述した湯水管理処理に移行することになる。
【0066】
〔別実施形態〕
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態においては、燃料電池Nとして、固体高分子形燃料電池を例示したが、燃料電池Nとして固体酸化物形燃料電池を備える場合にも同様に実施できる。
【0067】
(2)上記実施形態においては、放熱用熱交換器23からの熱を暖房端末Dにて消費する場合を例示したが、暖房端末Dに代えて、浴室暖房用端末、風呂追焚用端末等の各種の熱消費端末を適用できる。
【0068】
(3)上記実施形態では、床暖房が不要な時期(夏場等)においては、床暖房を実行不能であるとして、湯水消費処理の強制的な実行が停止される場合を例示したが、例えば、暖房端末Dが設置される空間の温度を検出する空間温度センサを設けて、その空間温度センサの検出温度が設定温度以上の高温を検出する場合には、床暖房の実行が不能であるとする等、床暖房を実行不能であると判別する具体構成は、各種変更できる。尚、床暖房を実行不能であると判別することを省略して、下方側中間温度センサS4にて検出される戻り箇所温度が設定開始温度(例えば、60℃)以上であれば、湯水消費処理を実行する形態で実施してもよい。
【0069】
(4)本発明を実施するにあたり、湯水流動用循環路13の往路13aに、湯水冷却用の小型のラジエータを設けて、冷水側センサ15にて検出される温度が設定上限温度(例えば、40℃)以上である場合には、ラジエータを作動させる形態で実施してもよい。つまり、上述した排水処理が実行されることにより、湯水流動用循環路13の往路13aを流動する湯水の温度が高くなることはないが、万が一、冷水側センサ15にて検出される温度が設定上限温度以上である場合には、ラジエータを作動させて、燃料電池Nが停止する等のトラブルの発生を回避するようにしてもよい。
【0070】
(5)上記実施形態では、貯湯タンクTにおける戻り路24bが接続される箇所の湯水の温度を検出する下方側中間温度センサS4の検出温度と戻り路24bを流動する湯水の温度を検出する戻り温度検出センサ29の検出温度との温度差が設定値(例えば、5℃)以上の場合、つまり、下方側中間温度センサS4の検出温度が戻り温度検出センサ29の検出温度よりも設定値(例えば、5℃)以上高い場合には、設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定するように構成する場合について説明した。
【0071】
これに加えて、下方側中間温度センサS4の検出温度が戻り温度検出センサ29の検出温度よりも設定値(例えば、5℃)以上低い場合にも、設定目標流量を減少側に補正した減少目標量に設定するように構成する形態で実施してもよい。
【0072】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0073】
13 湯水流動用循環路
14 蓄熱用循環ポンプ
22 排水部
24 湯水消費回路
24a 湯水供給路
24b 戻り路
25 消費用循環ポンプ
29 戻り温度検出センサ
G 水素供給源
H 運転制御部
K 排熱回収熱交換部
N 燃料電池
R2 人為操作指令部
S4 戻り箇所温度検出センサ
S5 下部温度センサ
T 貯湯タンク
U 湯水流動部