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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141801
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】分岐装置
(51)【国際特許分類】
   A01K 5/02 20060101AFI20230928BHJP
   F16J 15/10 20060101ALI20230928BHJP
   A01K 61/80 20170101ALI20230928BHJP
【FI】
A01K5/02
F16J15/10 C
F16J15/10 T
A01K61/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048304
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 知広
(72)【発明者】
【氏名】角 眞
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 康文
(72)【発明者】
【氏名】大道 治樹
【テーマコード(参考)】
2B102
2B104
3J040
【Fターム(参考)】
2B102AC01
2B102AD05
2B102AD25
2B102AD29
2B102AD32
2B102AD40
2B104CF07
2B104CF12
2B104CF17
2B104CF21
3J040AA12
3J040AA17
3J040BA02
3J040EA16
3J040FA05
3J040HA30
(57)【要約】
【課題】シール部材を強く押圧できる分岐装置を提供する。
【解決手段】分岐装置は、搬送空気と共に粉粒体が供給される主配管10と、主配管10の先端部102に接続された移動体20と、移動体20の移動経路に沿って並んだ複数の貫通孔43が形成されたベースプレート40と、各貫通孔43に接続された複数の分岐配管50と、を備える。移動体20は、固定ブロック22と、固定ブロック22とベースプレート40との間に配置されたシールブロック23と、シールブロック23に設けられたシール部材24と、シールブロック23をベースプレート40に対して進退させる進退機構と、を備える。シール部材24がベースプレートに当接した際、固定ブロック22とシールブロック23との間には、主配管10の内部空間に連通する第1空気室S1が形成され、第1空気室S1に流入した搬送空気は、シールブロック23をベースプレート40に向かって付勢する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送空気と共に粉粒体が供給される主配管と、
前記主配管の先端部に接続された移動体と、
前記移動体を所定方向に沿って移動させる移動機構と、
前記移動体の移動経路に沿って並んだ複数の貫通孔が形成され、前記移動体に対向配置されたベースプレートと、
前記複数の貫通孔にそれぞれ接続された複数の分岐配管と、を備え、
前記移動体は、
前記主配管の前記先端部に接続された固定ブロックと、
前記固定ブロックと前記ベースプレートとの間に配置されたシールブロックと、
前記シールブロックにおける前記ベースプレートの対向部位に設けられたシール部材と、
前記シールブロックを前記ベースプレートに対する近接離間方向に進退させ、前記シール部材が前記ベースプレートに当接した状態と、前記シール部材が前記ベースプレートから離間した状態とを切り替え可能な進退機構と、を備え、
前記シール部材が前記ベースプレートに当接した際、前記固定ブロックと前記シールブロックとの間には、前記主配管の内部空間に連通する第1空気室が形成され、前記第1空気室に流入した前記搬送空気は、前記シールブロックを前記ベースプレートに向かって付勢する、分岐装置。
【請求項2】
前記進退機構は、
前記シールブロックを前記ベースプレートから離間する方向に付勢する付勢部と、
前記固定ブロックと前記シールブロックとの間に形成された第2空気室に対して圧縮空気の注入および排出を行うポート部と、を備え、
前記第2空気室に注入された前記圧縮空気は、前記付勢部の付勢力に抗して、前記シールブロックを前記ベースプレートに向かって付勢する、請求項1に記載の分岐装置。
【請求項3】
前記進退機構は、
前記固定ブロックと前記シールブロックとの間に配置され、前記第2空気室を内側に含む中空シール部をさらに備え、
前記中空シール部は、前記圧縮空気の注入により膨張し、前記圧縮空気の排出により収縮する、請求項2に記載の分岐装置。
【請求項4】
前記複数の貫通孔は、所定の回転軸を中心とする円周上に並んで形成され、
前記主配管は、前記回転軸上に配置される第1配管と、前記第1配管と前記移動体との間を連結し、前記第1配管に対して回転可能に連結される第2配管と、を備え、
前記移動機構は、前記回転軸周りに前記移動体を回動させる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分岐装置。
【請求項5】
前記回転軸は、垂直方向に沿って配置されている、請求項4に記載の分岐装置。
【請求項6】
前記移動機構は、前記移動体を正方向および逆方向に回動可能であり、
前記移動体の現在位置から目標の回転位置までの前記移動体の移動量に基づき、前記移動機構を前記正方向または前記逆方向に制御する制御部をさらに備える、請求項4または請求項5に記載の分岐装置。
【請求項7】
前記移動体は、前記シールブロックに対して前記主配管の径方向外側に配置されたスクレーパーをさらに備え、
前記スクレーパーは、前記移動体の移動時、前記ベースプレートに対して摺動する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の分岐装置。
【請求項8】
前記移動体は、前記シールブロックと前記ベースプレートとの間の隙間に清掃用圧縮空気を噴出する空気噴出部をさらに備える、請求項7に記載の分岐装置。
【請求項9】
前記シールブロックと前記ベースプレートとの間の隙間における前記主配管の径方向外側の開口は、前記スクレーパーによってシールされている、請求項8に記載の分岐装置。
【請求項10】
前記主配管および前記ベースプレートを支持し、かつ、海上の筏に設置される基台をさらに備える、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の分岐装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気搬送される粉粒体を分岐するための分岐装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ペレットなどの粉粒体を空気搬送する空気搬送装置では、複数の搬送先に粉粒体を選択的に供給するための分岐装置が用いられている。特に、養殖分野では、複数の飼料供給先に対して飼料を選択的に供給するための分岐装置が存在する(例えば非特許文献1および特許文献1参照)。
【0003】
非特許文献1に記載の分岐装置は、湾曲形状を有する主配管と、所定の回転軸周りに主配管を回動させる移動機構と、複数の貫通孔が当該回転軸周りに並んだベースプレートと、各貫通孔に接続された複数の分岐配管とを備えている。主配管の先端部には、主配管とベースプレートとの間の隙間をシールするシール部材が設けられている。
この特許文献1の分岐装置では、主配管の接続先となる貫通孔を切り替える際、主配管の回動と共にシール部材がベースプレートに対して摺動する。
【0004】
特許文献1に記載の分岐装置は、可撓性を有する主配管(可撓配管)と、主配管の先端部に接続された移動体と、移動体を所定方向に移動させる移動機構(送りねじ機構)と、複数の貫通孔が所定方向に沿って並んだベースプレート(固定体)と、各貫通孔に接続された複数の分岐配管とを備えている。移動体は、ベースプレートに対する進退可能なピストンを備えており、当該ピストンには主配管に連通する流路が形成されている。また、当該ピストンの先端部には、ベースプレートに当接可能なシール部材が設けられている。
この特許文献1の分岐装置では、主配管の接続先となる貫通孔を切り替える際、ピストンが後退し、シール部材がベースプレートから離間する。そして、移動体が接続先となる貫通孔に位置決めされた後、ピストンが前進し、シール部材がベースプレートとピストンとの間の隙間をシールする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平6-87720号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】"Spare Parts Catalogue Feed Systems"、19~22頁、[online]、AKVAグループ、[令和4年2月7日検索]、インターネット〈URL:https://cdn2.hubspot.net/hubfs/4074933/Produktark/Spare%20Part%20Catalouge%20Feed%20System.pdf〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した非特許文献1の分岐装置では、シール部材がベースプレートに対して摺動可能であるように、ベースプレートに対するシール部材の押圧力が制限される。このため、高い搬送圧力に対応することが困難である。
一方、特許文献1の分岐装置など、シール部材がベースプレートから離間可能な分岐装置では、ベースプレートに対するシール部材の押圧力を制限する必要がなくなる。そこで、高い搬送圧力に対応できるように、ベースプレートに対してシール部材を強く押圧させることが求められている。
【0008】
本発明は、ベースプレートに対してシール部材を強く押圧できる分岐装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る分岐装置は、搬送空気と共に粉粒体が供給される主配管と、前記主配管の先端部に接続された移動体と、前記移動体を所定方向に沿って移動させる移動機構と、前記移動体の移動経路に沿って並んだ複数の貫通孔が形成され、前記移動体に対向配置されたベースプレートと、前記複数の貫通孔にそれぞれ接続された複数の分岐配管と、を備え、前記移動体は、前記主配管の前記先端部に接続された固定ブロックと、前記固定ブロックと前記ベースプレートとの間に配置されたシールブロックと、前記シールブロックにおける前記ベースプレートの対向部位に設けられたシール部材と、前記シールブロックを前記ベースプレートに対する近接離間方向に進退させ、前記シール部材が前記ベースプレートに当接した状態と、前記シール部材が前記ベースプレートから離間した状態とを切り替え可能な進退機構と、を備え、前記シール部材が前記ベースプレートに当接した際、前記固定ブロックと前記シールブロックとの間には、前記主配管の内部空間に連通する第1空気室が形成され、前記第1空気室に流入した前記搬送空気は、前記シールブロックを前記ベースプレートに向かって付勢する。
このような構成によれば、シール部材がベースプレートに当接した際、シールブロックには、進退機構による前進力だけでなく、搬送空気による付勢力が加わるため、ベースプレートに対するシール部材の押圧力を向上させることができる。
【0010】
本発明の一態様において、前記進退機構は、前記シールブロックを前記ベースプレートから離間する方向に付勢する付勢部と、前記固定ブロックと前記シールブロックとの間に形成された第2空気室に対して圧縮空気の注入および排出を行うポート部と、を備え、前記第2空気室に注入された前記圧縮空気は、前記付勢部の付勢力に抗して、前記シールブロックを前記ベースプレートに向かって付勢することが好ましい。
このような構成では、圧縮空気の圧力を高めることによって、進退機構による前進力、すなわちベースプレートに対するシール部材の押圧力を高めることもできる。
【0011】
本発明の一態様において、前記進退機構は、前記固定ブロックと前記シールブロックとの間に配置され、前記第2空気室を内側に含む中空シール部をさらに備え、前記中空シール部は、前記圧縮空気の注入により膨張し、前記圧縮空気の排出により収縮することが好ましい。
このような構成では、第1空気室および第2空気室を形成するために必要なシール部材の数を減らすことができ、移動体の構造を簡潔化できる。
【0012】
本発明の一態様において、前記複数の貫通孔は、所定の回転軸を中心とする円周上に並んで形成され、前記主配管は、前記回転軸上に配置される第1配管と、前記第1配管と前記移動体との間を連結し、前記第1配管に対して回転可能に連結される第2配管と、を備え、前記移動機構は、前記回転軸周りに前記移動体を回動させることが好ましい。
このような構成では、分岐装置の設置スペースを省スペース化できる。
【0013】
本発明の一態様において、前記回転軸は、垂直方向に沿って配置されていることが好ましい。
このような構成では、重力により生じる第2配管の撓み量が移動体の回転位置によらずに均一になるため、移動体を貫通孔に対して容易に位置合わせできる。
【0014】
本発明の一態様において、前記移動機構は、前記移動体を正方向および逆方向に回動可能であり、前記移動体の現在位置から目標の回転位置までの前記移動体の移動量に基づき、前記移動機構を前記正方向または前記逆方向に制御する制御部をさらに備えることが好ましい。
このような構成では、主配管の接続先となる貫通孔を切り替える際、切り替えにかかる時間を短縮できる。
【0015】
本発明の一態様において、前記移動体は、前記シールブロックに対して前記主配管の径方向外側に配置されたスクレーパーをさらに備え、前記スクレーパーは、前記移動体の移動時、前記ベースプレートに対して摺動することが好ましい。
このような構成では、ベースプレートの表面が清掃され、シール部材とベースプレートとの間に粉粒体の欠片などの異物が入り込むことを抑制できる。
【0016】
本発明の一態様において、前記移動体は、前記シールブロックと前記ベースプレートとの間の隙間に清掃用圧縮空気を噴出する空気噴出部をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の一態様において、前記シールブロックと前記ベースプレートとの間の隙間における前記主配管の径方向外側の開口は、前記スクレーパーによってシールされていることが好ましい。
このような構成では、ベースプレート40の表面をより好適に清掃できる。
【0017】
本発明の一態様に係る分岐装置は、前記主配管および前記ベースプレートを支持し、かつ、海上の筏に設置される基台をさらに備えてもよい。このような分岐装置は、例えば養殖分野において好適に利用できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ベースプレートに対してシール部材を強く押圧できる分岐装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態に係る分岐装置を概略的に示す側面図。
図2図1のA-A線矢視断面図。
図3】前記実施形態の分岐装置の移動体を中心に示す部分平面図。
図4図3の矢印Bから見た移動体の部分断面図。
図5図3の矢印Cから見た移動体の部分断面図。
図6図3の矢印Dから見た移動体の部分断面図。
図7図3の矢印Eから見た移動体の部分断面図。
図8図5に対応する部分断面図であって、シール部材がベースプレートに当接した状態を説明する図。
図9】前記実施形態の変形例に係る分岐装置の移動体を示す部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1における分岐装置1は、複数の搬送先に粉粒体を搬送する搬送装置に用いられるものであり、供給源からの粉粒体を搬送空気と共に供給する供給管と、複数の搬送管との間に接続される。
【0021】
(分岐装置の構成)
分岐装置1の構成について、図1および図2を参照して説明する。なお、以下で参照する図面には、垂直方向をZ軸方向とする互いに直交するXYZ軸を図示している。
図1に示すように、分岐装置1は、搬送空気と共に粉粒体が供給される主配管10と、主配管10の先端部102に接続された移動体20と、移動体20を所定方向に沿って移動させる移動機構30と、移動体20に対向配置されたベースプレート40と、ベースプレート40に接続された複数の分岐配管50と、これら支持する基台60とを備える。また、分岐装置1は、移動体20に対して圧縮空気を供給する空気源110と、移動機構30や移動体20を制御するための制御部120とをさらに備える。
【0022】
主配管10は、第1配管11と、第2配管12と、第1配管11と第2配管12との間を接続する回転継手13とを備える。第1配管11は、所定の回転軸C1に沿って配置され、基台60の支持アーム63に支持されている。第2配管12は、回転軸C1から外側に向かうように湾曲したS字形状を成しており、第2配管12の上端部は、基台60の支持アーム63に回転可能に支持されている。回転継手13は、第1配管11に接続された固定管131と、固定管131に回転可能に接続された回転管132とを含んで構成される。なお、回転軸C1は、ベースプレート40の中央部を通るように垂直方向に沿って配置される仮想軸線である。
ここで、第1配管11の後端部は、主配管10の後端部101であり、搬送装置の供給管に接続される。また、第2配管12の先端部は、主配管10の先端部102であり、移動体20に接続されている。
【0023】
移動体20は、詳細な構成は後述するが、主配管10の先端部102と、ベースプレート40との間の隙間の周囲をシールするシール体である。
移動機構30は、駆動部31と、駆動部31に対して減速機構32を介して接続された中央回転体33と、中央回転体33から径方向外側に延び、移動体20に接続されたアーム部34とを備える。駆動部31は、例えばサーボモータであり、制御部120に制御され、正回転および逆回転を切り替えることが可能である。中央回転体33およびアーム部34は、駆動部31の駆動により、回転軸C1を中心に回動する。アーム部34に接続された移動体20および第2配管12は、アーム部34と同様、回転軸C1を中心に回動する。
【0024】
なお、本実施形態において、駆動部31および減速機構32は、ベースプレート40の裏面側(-Z側)に配置され、中央回転体33は、ベースプレート40の中央部に形成された貫通孔(図示省略)を介してベースプレート40の表面側(+Z側)に配置されている。
また、本実施形態において、移動機構30は、中央回転体33から径方向外側に延びる第2アーム部35を備えてもよく、第2アーム部35には、移動体20とのバランスをとるためのカウンターウエイト36が接続されてもよい。
【0025】
ベースプレート40は、移動体20に対向するように水平方向に沿って配置され、基台60のフレーム部61に支持されている。このベースプレート40には、図2に示すように、ベースプレート40を垂直方向に貫通する貫通孔43が複数形成されている。複数の貫通孔43は、移動体20の移動経路に沿って、具体的には回転軸C1を中心とする円周に沿って並んでいる。複数の貫通孔43のそれぞれには、後述の分岐配管50が接続されている。
なお、図2では、16個の貫通孔43が等間隔に形成されているが、複数の貫通孔43の数や間隔は特に限定されない。
【0026】
分岐配管50の一端部は、ベースプレート40の裏面42側から貫通孔43に連通し、ベースプレート40に固定されている(例えば図4参照)。分岐配管50の他端部は、搬送装置の搬送管に接続されるものとする。
【0027】
基台60は、水平方向に沿って配置されるフレーム部61と、フレーム部61に対して立設されたコラム部62と、コラム部62の上端部から延びた支持アーム63とを備える。フレーム部61は、ベースプレート40の周縁部を支持し、支持アーム63は、第1配管11を支持するとともに、回転管132を回転可能に支持している。
【0028】
空気源110および制御部120は、例えば基台60のコラム部62に支持されている。なお、空気源110から延びる空気供給菅や、制御部120から延びる制御線について、図1図2における図示を省略しているが、例えばフレーム部61の裏面や中央回転体33などを介して移動体20に接続されている。
また、分岐装置1は、以上に説明した各構成を覆うためのカバーをさらに備えてもよい。
【0029】
(移動体の構成)
次に、移動体20の構成について、図3図8を参照して説明する。
移動体20は、第2配管12の先端部を囲うように配置された複数の環状部材を含んで構成される。具体的には、移動体20は、アーム部34に接続された接続プレート21と、接続プレート21および第2配管12のそれぞれに接続された環状の固定ブロック22と、固定ブロック22とベースプレート40との間に配置された環状のシールブロック23と、シールブロック23におけるベースプレート40の対向部位に設けられた環状のシール部材24と、シールブロック23をベースプレート40に対する近接離間方向に進退させる進退機構70と、を備える。なお、以降の説明で用いる径方向とは、第2配管12の先端部、すなわち主配管10の先端部102における中心軸C2(図3参照)を基準とした径方向である。
【0030】
接続プレート21は、移動機構30のアーム部34に対してボルト等によって接続されており、この接続プレート21には、第2配管12が挿通する貫通孔が形成されている。また、接続プレート21の上側には、環状の押さえ部材27が設けられてもよい。
【0031】
固定ブロック22は、接続プレート21の下側に配置され、接続プレート21に対してボルト等によって固定されている。また、固定ブロック22は、主配管10の先端部102と共に流路を形成する管壁部221と、第2配管12の外周面を囲う環状ブロック部222とを有する。
管壁部221の先端面221Aは、ベースプレート40の表面41に対して隙間G1を挟んで対向する(図4参照)。なお、この隙間G1は、搬送対象である粉粒体の粒径よりも十分に小さいことが好ましい。
環状ブロック部222の下面は、径方向内側に配置される領域である内側環状面222Aと、径方向外側に配置される領域である外側環状面222Bとを含む。
内側環状面222Aは、管壁部221の先端面221Aよりも上側に配置され、当該先端面221Aとの間に段差を形成しており、当該段差は、シールブロック23の後述する底部231が配置される環状の空間を形成している。また、内側環状面222Aのうち管壁部221に隣接する領域には、環状の溝223が形成されている。この溝223は、後述する第1空気室S1の空間を拡大する。
外側環状面222Bは、内側環状面222Aよりも上側に配置され、当該内側環状面222Aとの間に段差を形成しており、当該段差は、後述の中空シール部72が配置される環状の空間を形成している。
【0032】
シールブロック23は、底部中央に貫通孔233が形成された有底筒状に形成されており、固定ブロック22を収容しつつ、後述する進退機構70の付勢部71によってベースプレート40に対して進退可能に支持されている。
具体的には、シールブロック23は、環状ブロック部222の内側環状面222Aに対向する底部231と、環状ブロック部222の外周面を囲う環状の側壁部232とを有する。底部231の中央部には、管壁部221が配置される貫通孔233が形成されている。貫通孔233の内面と管壁部221とは、密着しておらず、搬送空気が流通可能な程度の径方向の隙間を形成している。側壁部232には、進退機構70の付勢部71が接続されている(図5参照)。
また、シールブロック23の下面234には、シール部材24を保持するアリ溝235が形成されている。シール部材24は、例えば、Oリングである。
【0033】
進退機構70は、ベースプレート40に対する近接離間方向(本実施形態での垂直方向)にシールブロック23を進退させる機構であり、図5に示す付勢部71と、図4に示す中空シール部72およびポート部73とを備える。
【0034】
図5に示すように、付勢部71は、接続プレート21を垂直方向に移動可能に貫通してシールブロック23の側壁部232に固定されるボルト711と、ボルト711の頭部711Aと接続プレート21との間に圧縮配置されるコイルばね712とを有する。この付勢部71は、コイルばね712の弾性力により、シールブロック23を垂直方向上側へ付勢する。これにより、シールブロック23がベースプレート40に対して後退し、シール部材24がベースプレート40から離間する。
なお、図3に示すように、移動体20には、主配管10の先端部102の中心軸C2周りに複数の付勢部71が設けられることが好ましい。図3には、6個の付勢部71が図示されるが、付勢部71の数は特に限定されない。
【0035】
図4に示すように、中空シール部72は、例えばインフラートシール(登録商標)などの中空環状シールであり、固定ブロック22とシールブロック23との間に配置される。この中空シール部72は、第2空気室S2としての内部空間を形成しており、圧縮空気を注入されることで膨張し、圧縮空気を排出することで収縮する。中空シール部72の膨張時(図8参照)、中空シール部72は、固定ブロック22とシールブロック23との間を封止しつつ、付勢部71の付勢力に抗して、シールブロック23を垂直方向下側に付勢する。これにより、シールブロック23がベースプレート40に対して前進し、シール部材24がベースプレート40に当接する。
【0036】
ここで、図8に示すように、シール部材24がベースプレート40に当接した際、固定ブロック22とシールブロック23との間には、垂直方向に高さを有する隙間として、第1空気室S1が形成される。この第1空気室S1は、シールブロック23の貫通孔233と固定ブロック22との間の隙間、および、固定ブロック22とベースプレート40との間の隙間G1を介して、第2配管12の内部空間に連通する。
なお、シール部材24がベースプレート40に当接した際、シールブロック23とベースプレート40との間の垂直方向の隙間は、固定ブロック22とシールブロック23との間の垂直方向の隙間に比べて十分に小さい寸法である。また、シールブロック23の貫通孔233の内面から中空シール部72までの径方向の距離D2(すなわち第1空気室S1の径方向の寸法)は、シールブロック23の貫通孔233の内面からシール部材24の中心までの径方向の距離D1よりも大きいことが好ましい。
【0037】
ポート部73は、空気供給管112を介して空気源110に接続され、空気源110から供給された圧縮空気を中空シール部72に注入可能に構成される。なお、図3に示すように、空気供給管112には、制御部120により制御される制御弁122が設けられている。この制御弁122は、空気源110とポート部73とを流通させる流通状態と、ポート部73と外気とを流通させる排気状態とを切り替え可能である。制御弁122が排気状態となることで、中空シール部72内の圧縮空気がポート部73を介して制御弁122から排出される。
【0038】
移動体20は、図6に示すスクレーパー25と、図7に示す空気噴出部26とをさらに備える。
スクレーパー25は、例えば樹脂製の環状部材であり、シールブロック23を囲うように配置されている。また、スクレーパー25は、接続プレート21の下側に配置され、接続プレート21に設けられたプランジャ251によって垂直方向下側に付勢されている。このスクレーパー25は、シールブロック23の外周面に当接しつつ、ベースプレート40の表面41に当接しており、シールブロック23とベースプレート40との間の隙間G2における径方向外側の開口23Aをシールしている。
なお、図3に示すように、移動体20には、1つのスクレーパー25に対して、主配管10の先端部102の中心軸C2周りに複数のプランジャ251が設けられることが好ましい。図3には、4個のプランジャ251が図示されるが、プランジャ251の数は特に限定されない。
【0039】
空気噴出部26は、シールブロック23に設けられたシリンダ部材である。空気噴出部26の上端部は、空気供給管111を介して空気源110に接続され、空気噴出部26の下端部は、シールブロック23とベースプレート40との間の隙間G2に開口する空気噴出開口261を形成する。この空気噴出部26は、空気源110から供給された圧縮空気(清掃用圧縮空気)を空気噴出開口261から噴出する。
なお、図3に示すように、空気噴出部26に接続される空気供給管111には、制御部120により制御される制御弁121が設けられている。空気噴出部26の数は、1つでもよいし、複数であってもよい。
【0040】
(分岐装置の動作)
分岐装置1の動作について、図3図5および図8を参照して説明する。
まず、シール部材24がベースプレート40から離間した状態において、移動体20を所望の貫通孔43に対して位置合わせする。
例えば、制御部120は、貫通孔43ごとに移動体20の回転位置が対応付けられたテーブルを記憶しており、移動体20が所望の貫通孔43に対応する回転位置に配置されるように駆動部31を制御する。このとき、制御部120は、現在位置から目標の回転位置までの移動体20の移動量が小さくなる回転方向(正回転または逆回転)を判断し、当該回転方向に移動体20を回転させることが好ましい。
また、移動体20の移動時、スクレーパー25は、ベースプレート40に対して摺動し、ベースプレート40の表面41を清掃する。
【0041】
次に、制御部120が制御弁122を制御し、空気源110とポート部73とを流通させる。すると、圧縮空気が中空シール部72内に注入されて中空シール部72が膨張し、付勢部71の付勢力よりも、中空シール部72の付勢力が大きくなり、シールブロック23が垂直方向下側に付勢される。これにより、シールブロック23がベースプレート40に対して前進し、シール部材24がベースプレート40に当接する。
【0042】
その後、搬送装置は、分岐装置1への搬送空気の供給を開始する。このとき、図8に示すように、分岐装置1の主配管10を流れる搬送空気の一部は、移動体20とベースプレート40との間に流れ込む。そして、この搬送空気は、固定ブロック22とシールブロック23との間の隙間を介して第1空気室S1に流入する。シールブロック23は、第1空気室S1に流入した搬送空気によって垂直方向下側へ付勢される。
ここで、付勢部71による垂直方向上側への付勢力をF0とし、中空シール部72による垂直方向下側への付勢力をF1とする。また、第1空気室S1に流入した搬送空気による垂直方向下側への付勢力をF2とし、シールブロック23とベースプレート40との間の隙間G2に流入した搬送空気による垂直方向上側への付勢力をF3とする。この場合において、移動体20は、F0<F1、F3<F2になるように構成されているため、シールブロック23に加わる垂直方向下側への力「F1+F2」は、シールブロック23に加わる垂直方向上側への力「F0+F3」よりも大きくなる。その結果、シール部材24は、ベースプレート40に対して強く押圧される。
【0043】
次いで、搬送装置は、搬送空気と共に粉粒体の供給を開始する。このとき、分岐装置1は、主配管10の接続先である分岐配管50に対して粉粒体を搬送する。当該分岐配管50に接続された搬送管は、搬送先まで搬送空気と共に粉粒体を搬送する。
【0044】
粉粒体の搬送終了後、搬送装置は、搬送空気および粉粒体の供給を停止する。なお、搬送装置は、粉粒体の供給停止後、所定時間だけ搬送空気の供給を継続してもよい。
その後、分岐装置1は、主配管10の先端部102の接続先である貫通孔43を切り替えるために、シール部材24をベースプレート40から離間させる。具体的には、制御部120が制御弁122を制御することで、空気源110とポート部73とを遮断し、かつ、ポート部73と外気とを流通させる。すると、中空シール部72内の圧縮空気が排出されて中空シール部72が収縮し、中空シール部72による垂直方向下側への付勢力が解除され、付勢部71による垂直方向上側への付勢力がシールブロック23に働くようになる。これにより、シールブロック23がベースプレート40に対して後退し、シール部材24がベースプレート40から離間する。
【0045】
次に、制御部120が制御弁121を制御し、空気源110と空気噴出部26とを流通させる。すると、空気噴出部26は、シールブロック23とベースプレート40との間の隙間G2に圧縮空気を噴射する。ここで、隙間G2に噴射された圧縮空気は径方向内側に進み、ベースプレート40上に存在する粉粒体の欠片などの異物を貫通孔43に落とすことができる。なお、空気噴出部26は、その後に行われる移動体20の移動中、圧縮空気の噴射を継続してもよい。
【0046】
その後、シール部材24がベースプレート40から離間した状態において、移動体20を次の接続先である貫通孔43に対して位置合わせする。以降、次の接続先に対して上述した動作を繰り返せばよい。
【0047】
(効果)
本実施形態では、上述したように、主配管10の接続先となる貫通孔43を切り替える際、進退機構70がシールブロック23をベースプレート40に対して後退し、シール部材24がベースプレート40から離間する。これにより、シール部材24の摩耗を抑制できる。
また、本実施形態では、主配管10を任意の貫通孔43に接続する際、進退機構70は、シールブロック23をベースプレート40に対して前進させ、シール部材24をベースプレート40に当接させることができる。ここで、シール部材24がベースプレート40に当接した状態において、固定ブロック22とシールブロック23との間には、主配管10の内部空間に連通する第1空気室S1が形成され、第1空気室S1に流入した搬送空気は、シールブロック23をベースプレート40に向かって付勢する。よって、シールブロック23には、進退機構70による前進力だけでなく、搬送空気による付勢力が加わるため、ベースプレート40に対するシール部材24の押圧力を向上させることができる。特に、本実施形態では、搬送装置の搬送圧力が高いほど、ベースプレート40に対するシール部材24の押圧力を高めることができる。
【0048】
本実施形態において、進退機構70は、シールブロック23をベースプレート40から離間する方向に付勢する付勢部71と、固定ブロック22とシールブロック23との間の第2空気室S2に対して圧縮空気の注入および排出を行うポート部73と、を備え、第2空気室S2に注入された圧縮空気は、付勢部71の付勢力に抗して、シールブロック23をベースプレート40に向かって付勢する。このような構成では、第2空気室S2に対する圧縮空気の注入および排出によって、シールブロック23をベースプレート40に対して進退させることができる。また、圧縮空気の圧力を高めることによって、進退機構70による前進力、すなわちベースプレート40に対するシール部材24の押圧力を高めることもできる。
【0049】
本実施形態において、進退機構70は、固定ブロック22とシールブロック23との間に配置され、第2空気室S2を内側に含む中空シール部72をさらに備え、中空シール部72は、圧縮空気の注入により膨張し、圧縮空気の排出により収縮する。このような構成において、中空シール部72は、第1空気室S1を外部空間からシールしつつ、第2空気室S2を形成することができる。すなわち、第1空気室S1および第2空気室S2を形成するために必要なシール部材の数を減らすことができ、移動体20の構造を簡潔化できる。
【0050】
本実施形態において、複数の貫通孔43は、回転軸C1を中心とする円周上に並んで形成され、主配管10は、回転軸C1上に配置される第1配管11と、第1配管11と移動体20との間を連結し、第1配管11に対して回転可能に連結される第2配管12とを備え、移動機構30は、回転軸C1周りに移動体20および第2配管12を回動させる。このような構成では、分岐装置1の設置スペースを省スペース化できる。
【0051】
本実施形態において、回転軸C1は、垂直方向に沿って配置されている。このような構成によれば、重力により生じる第2配管12の撓み量が移動体20の回転位置によらずに均一になる。これにより、移動体20を貫通孔43に対して容易に位置合わせできる。
【0052】
本実施形態において、移動機構30は、移動体20を正方向および逆方向に回動可能である。このような構成によれば、主配管10の接続先となる貫通孔43を切り替える際、現在の接続先から次の接続先までの回動角度が小さい方向に移動体20および第2配管12を回動させることができ、切り替えにかかる時間を短縮できる。
【0053】
本実施形態において、移動体20は、シールブロック23に対して径方向外側に配置されたスクレーパー25をさらに備え、スクレーパー25は、移動体20の移動時、ベースプレート40に対して摺動する。このような構成では、スクレーパー25がベースプレート40の表面41を清掃するため、シール部材24とベースプレート40との間に粉粒体の欠片などの異物が入り込むことを抑制できる。
【0054】
本実施形態において、移動体20は、シールブロック23とベースプレート40との間の隙間G2に圧縮空気を噴射する空気噴出部26をさらに備える。このような構成では、ベースプレート40上の異物を圧縮空気により吹き飛ばすことで、ベースプレート40の表面41をより好適に清掃できる。
なお、本実施形態において、空気噴出部26は、進退機構70と空気源110を共用しているため、分岐装置1の構造を簡素化できる。
【0055】
本実施形態において、シールブロック23とベースプレート40との間の隙間G2における径方向外側の開口23Aは、スクレーパー25によってシールされている。このため、空気噴出部26から噴射される圧縮空気は、当該隙間G2を径方向内側に進み、ベースプレート40上の異物を貫通孔43に落とすことができる。これにより、ベースプレート40の表面41をより好適に清掃できる。
【0056】
以上説明した分岐装置1は、特に限定されないが、例えば、複数の生簀を搬送先として各生簀に選択的に飼料を搬送し、各生簀の魚介類に対する給餌を行う飼料搬送装置に利用できる。また、本実施形態の粉粒体としては、特に限定されないが、例えばペレット状の飼料が挙げられる。
また、分岐装置1を海上の筏に設置する場合、粉粒体の供給源と分岐装置1との間を接続する供給管を長く、分岐装置1に接続される複数の搬送管を短くすることで、搬送装置における全配管の合計長さを節約できる。この場合、空気源110となるコンプレッサを筏上に設置してもよい。
【0057】
(変形例)
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
【0058】
図9は、前記実施形態の変形例にかかる移動体20Aを示す図である。この変形例において、進退機構70Aは、前記実施形態のような中空シール部72を備えていない。代わりとして、移動体20Aには、固定ブロック22とシールブロック23との間に第2空気室S2が形成されている。
具体的には、シールブロック23が垂直方向上側へ付勢された状態において、固定ブロック22の外側環状面222Bとシールブロック23との間には、第2空気室S2となる垂直方向の隙間空間が形成されている。外側環状面222Bには、環状の溝224が形成されていてもよい。
また、固定ブロック22とシールブロック23との間には、第2空気室S2を径方向に挟むように環状のシール部材74,75が配置されている。シール部材75は、内側環状面222Aと外側環状面222Bとの間における固定ブロック22の側面部に保持され、シール部材74は、外側環状面222Bよりも径方向外側における固定ブロック22の側面部に保持される。
また、シールブロック23の側壁部232Aは、シール部材74,75のそれぞれに当接する環状の2つの内面部を成すように、段差形状を形成している。
これにより、シール部材74,75は、シールブロック23の垂直方向の位置に関わらずに固定ブロック22とシールブロック23との間を封止することで、第2空気室S2を形成している。このような構成によっても、進退機構70Aは、前記実施形態と同様、シールブロック23をベースプレート40に対して進退させることができる。
また、前記実施形態において、進退機構70は、さらに別の構成であってもよく、シールブロック23を進退可能であれば、任意の手段を採用できる。
【0059】
前記実施形態において、移動機構30の回転軸C1は、垂直方向に沿って配置されることに限定されず、水平方向など、任意の方向に沿って配置されてもよい。
また、前記実施形態において、第2配管12は、S字形状であることに限定されず、例えば複数に分岐していてもよい。この場合、第2配管12の各分岐先に移動体20が接続されればよい。
また、前記実施形態において、移動機構30は、移動体20を回動させることに限定されず、移動体20を任意の移動経路に沿って移動させてもよい。この場合、複数の貫通孔43は、当該移動経路に沿って並んで形成され、主配管10として可撓配管を利用してもよい。
【0060】
前記実施形態では、空気噴出部26および進退機構70は、空気源110を共用しているが、個別の空気源が準備されてもよい。また、スクレーパー25および空気噴出部26は、それぞれ、移動体20とは別体として設けられてもよい。
【0061】
前記実施形態では、空気源110および制御部120が基台60に設置される例を説明しているが、これらは、分岐装置1の本体部から離れた場所に設置され、配管やケーブル等で接続されてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1…分岐装置、10…主配管、11…第1配管、12…第2配管、13…回転継手、131…固定管、132…回転管、20,20A…移動体、21…接続プレート、22…固定ブロック、221…管壁部、222…環状ブロック部、223,224…溝、23…シールブロック、231…底部、232…側壁部、233…貫通孔、234…下面、235…アリ溝、23A…開口、24…シール部材、25…スクレーパー、251…プランジャ、26…空気噴出部、27…押さえ部材、30…移動機構、31…駆動部、32…減速機構、33…中央回転体、34…アーム部、40…ベースプレート、41…表面、42…裏面、43…貫通孔、50…分岐配管、60…基台、61…フレーム部、62…コラム部、63…支持アーム、70,70A…進退機構、71…付勢部、711…ボルト、711A…頭部、712…コイルばね、72…中空シール部、73…ポート部、74,75…シール部材、110…空気源、111,112…空気供給管、120…制御部、121,122…制御弁、C1…回転軸、G1,G2…隙間、S1…第1空気室、S2…第2空気室。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9