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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141804
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】発光看板
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230928BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20230928BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20230928BHJP
   G09F 13/04 20060101ALI20230928BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230928BHJP
【FI】
F21S2/00 480
F21V17/00 155
F21V3/00 320
G09F13/04 D
G09F13/04 F
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048307
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】598079042
【氏名又は名称】株式会社オオサカネーム
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】奥寺 良基
【テーマコード(参考)】
3K011
3K244
5C096
【Fターム(参考)】
3K011BA05
3K011BA09
3K011BA10
3K244AA06
3K244BA20
3K244BA31
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA05
3K244GA02
3K244JA03
3K244KA02
3K244KA09
3K244KA18
5C096AA04
5C096AA24
5C096BA01
5C096BB13
5C096BB23
5C096BB27
5C096BB35
5C096CB01
5C096CC06
5C096FA02
5C096FA05
5C096FA08
5C096FA09
(57)【要約】
【課題】背面側への光の漏れを防止しつつ、組み立てが容易な発光看板を提供する。
【解決手段】発光看板10は、奥壁21と輪郭壁22とにより前面開口20fを有する箱状に形成されたチャネル20と、チャネル20の奥壁21側に配置された照明装置と、照明装置からの光により発光する前面パネル40と、前面パネル40の周縁部に被さる押さえ縁51が形成された蓋部50と、チャネル20の奥壁21から、輪郭壁22の前面開口20fからの深さを前面パネル40の厚みとした位置まで延びて、前面パネル40を位置させるパネル受け部60とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
奥壁と輪郭壁とにより前面開口を有する箱状に形成されたチャネルと、
前記チャネルの奥壁側に配置された光源と、
前記光源からの光により発光する前面パネルと、
前記前面パネルの周縁部に被さる押さえ縁が形成された蓋部と、
前記チャネルの奥壁から前記輪郭壁の前面開口に向かって延びるパネル受け部であり、前記輪郭壁の前面開口からの深さを前記前面パネルの厚み以上とした位置まで延びて前記前面パネルを位置させる前記パネル受け部とを備えた発光看板。
【請求項2】
前記パネル受け部は、前記輪郭壁に沿って延びる支持部と、前記支持部の先端部に形成された、前記前面パネルを受ける棚部とを備えた請求項1記載の発光看板。
【請求項3】
前記支持部は、前記輪郭壁の全体に沿って形成された請求項2記載の発光看板。
【請求項4】
前記棚部は、前記支持部の先端部全体に沿って形成された請求項2または3記載の発光看板。
【請求項5】
前記パネル受け部は、前記輪郭壁に沿って延びる支持部と、前記輪郭壁の位置の基端部が自由端に形成され、前記基端部から内側に延びて前記前面パネルを受ける棚部と、前記支持部の基端部から前記棚部の先端部まで延びるばね部とを備えた請求項1記載の発光看板。
【請求項6】
前記蓋部には、周側壁が形成され、
前記蓋部の前記周側壁と、前記チャネルの前記輪郭壁と、前記パネル受け部の前記支持部とを貫通する固定部材が設けられた請求項1から4のいずれかの項に記載の発光看板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱状のチャネルの奥壁に光源が配置され、光源からの光により発光する前面パネルが配置された発光看板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光看板は、チャネル文字でもカップリング文字により形成されていることで、光源からの光により文字、記号や図形を象った形状が浮かびあがり、室内であったり夜間の屋外であったりしても、広告内容を訴求させることができる。
このような発光看板として、特許文献1、2に記載のものが知られている。
【0003】
特許文献1のチャネル文字用バックライトシステムには、従来の発光看板として、側壁、底面で構成される溝(チャンネル)の底に光源が設置され、筆跡をかたどって切り抜かれた乳白色の光拡散樹脂板をチャンネル内部から照らし、その透過光により筆跡を浮かびあがらせたものが記載されている。
【0004】
また、特許文献2の表示灯装置は、内蔵ランプと、内蔵ランプを収納しパネルに装着される本体と、本体に取り付けられ、色板および記名板を支持させる段部と、前面側にレンズが取り付けられた断面口字状の筒体の化粧枠とを有しており、化粧枠内部の段部のコーナー部を切り欠いたことにより、化粧枠内部の4ヶ所のコーナー部には段部のない構造となり、そのコーナー部分の色板および記名板の一角を押圧して、色板および記名板を取り外すようにしたものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-38635号公報
【特許文献2】特開平5-134617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1に記載の従来の発光看板(カップリング文字)を図4(A)、特許文献2に記載の表示灯装置を図4(B)にて示す。
【0007】
図4(A)に示すカップリング文字では、光拡散樹脂板を覆い、筆跡部分が開口した蓋部101が側壁102に被さっている。このカップリング文字では、光源103からの光が光拡散樹脂板104により拡散する。
しかし、光拡散樹脂板104により拡散した光は、前方だけでなく、蓋部101の周側壁101aと側壁102との間から漏れ、カップリング文字の背面側からも見えてしまう。
【0008】
図4(B)に示す特許文献2に記載の表示灯装置では、化粧枠111の内壁面に段部112が設けられ、色板113、記名板114やレンズ115などが段部112に支持され、化粧枠111に収納される。そのため、背面側から光が見えることはない。
【0009】
しかし、特許文献2の表示灯装置では、化粧枠111と段部112が金属製であれば、化粧枠111の内壁面に段部112を溶接にて取り付けようとするときには、段部112の高さ位置を色板113などの厚みに合わせて調整する必要があり、手作業が煩雑となる。
【0010】
そこで本発明は、背面側への光の漏れを防止しつつ、組み立てが容易な発光看板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の発光看板は、奥壁と輪郭壁とにより前面開口を有する箱状に形成されたチャネルと、前記チャネルの奥壁側に配置された光源と、前記光源からの光により発光する前面パネルと、前記前面パネルの周縁部に被さる押さえ縁が形成された蓋部と、前記チャネルの奥壁から前記輪郭壁の前面開口に向かって延びるパネル受け部であり、前記輪郭壁の前面開口からの深さを前記前面パネルの厚み以上とした位置まで延びて、前記前面パネルを位置させる前記パネル受け部とを備えたことを特徴としたものである。
【0012】
本発明の発光看板によれば、パネル受け部により、前面パネルがチャネルの深さ方向に向かって厚み以上の深い位置に配置されている。従って、前面パネルの端面が発光しても輪郭壁により遮光されるため、背面側への光の漏れを防止することができる。また、パネル受け部をチャネルに奥壁まで挿入して突き当てることにより、前面パネルを厚み以上の深い位置に配置することができるので、本発明の発光看板の組み立てが容易である。
【0013】
ここで、輪郭壁とは、チャネルの輪郭を象る壁部を示す。従って、輪郭壁は、外周を象る周壁部だけでなく、チャネル内部に空洞部を有する場合には、空洞部を象る壁部も含まれる。
【0014】
前記パネル受け部は、前記輪郭壁に沿って延びる支持部と、前記支持部の先端部に形成された、前記前面パネルを受ける棚部とを備えたものとすることができる。パネル受け部の支持部の先端部に棚部が形成されていることで、前面パネルを安定して受けることができ、前面パネルをチャネルの前面開口側に設置することができる。
【0015】
前記支持部は、前記輪郭壁の全体に沿って形成されたものとすることができる。そうすることで、パネル受け部をチャネルに挿入する際に、間違うことなく、正しい位置に挿入することができる。
【0016】
前記棚部は、前記支持部の先端部全体に沿って形成されたものとすることができる。前面パネルの周縁部全体を均等に棚部により支持させることができる。
【0017】
前記パネル受け部は、前記輪郭壁に沿って延びる支持部と、前記輪郭壁の位置の基端部が自由端に形成され、前記基端部から内側に延びて前記前面パネルを受ける棚部と、前記支持部の基端部から前記棚部の先端部まで延びるばね部とを備えたものとすることができる。
棚部に前面パネルが載ると、ばね部が曲がり、輪郭壁の位置の自由端である棚部の基端部が支持部の先端部に当たり支持される。従って、前面パネルを支持部により支持させることができ、輪郭壁の前面開口からの深さを前面パネルの厚み以上とした位置に、前面パネルを配置させることができる。
【0018】
前記蓋部には、周側壁が形成され、前記蓋部の前記周側壁と、前記チャネルの前記輪郭壁と、前記パネル受け部の前記支持部とを貫通する固定部材が設けられたものとすることができる。そうすることで、蓋部の周側壁とチャネルの輪郭壁とが密着するので、前面パネルの端面からの光を、より背面側への光を漏れ難くすることができる。また、固定部材により支持部も一緒に輪郭壁に固定されるので、チャネル内でパネル受け部をしっかりと固定することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、輪郭壁により遮光することができ、パネル受け部をチャネルに挿入することでパネル受け部を配置することができるので、背面側への光の漏れを防止しつつ、組み立てが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態1に係る発光看板を示す図であり、(A)は左側前方から見た斜視図、(B)は(A)に示す発光看板の分解斜視図である。
図2図1(A)に示す発光看板のA-A線断面図と断面図の一部拡大図である。
図3】本発明の実施の形態2に係る発光看板のパネル受け部がチャネルに取り付けられる状態を示す図である。
図4】従来の発光看板を示す図であり、(A)は特許文献1に記載のチャネル文字用バックライトシステムの断面図、(B)は特許文献2に記載の表示灯装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る発光看板を図面に基づいて説明する。なお、本明細書では、発光面側を前方、反対側を後方としている。また、チャネルの奥壁を底として、前方を高さ方向として表現することがある。
【0022】
図1(A)に示す発光看板10は、その一部を示すもので、一文字分のカップリング文字を示している。本実施の形態1では、「A」の文字を例に説明する。
なお、カップリング文字は、文字だけでなく、数字、記号、図形、模様や、輪郭が絵柄(描画)を象ったものも含まれる。
【0023】
図1(A)および同図(B)に示す発光看板10は、チャネル20と、光源としての照明器具30(図2参照)と、前面パネル40と、蓋部50と、パネル受け部60とを備えている。
【0024】
チャネル20は、箱状に形成され、前面開口20fを有する金属製チャネルである。チャネル20は、奥壁21と、輪郭壁22とを備えている。
輪郭壁22は、外周壁を象る外側輪郭壁22aと、空洞部22cを象る内側輪郭壁22bとにより形成されている。外側輪郭壁22aと内側輪郭壁22bとは、同じ高さに形成されている。
チャネル20は、奥壁21を溝底、輪郭壁22を溝壁とした溝構造に形成されていることにより、カップリング文字である「A」の文字に象られている。
【0025】
図2に示す照明器具30は、チャネル20の奥壁21に配置されている。本実施の形態1では、照明器具30は、LED素子を並べて形成され、図示しない電源ケーブルから電源が供給されることで点灯する。
【0026】
図1(A)および同図(B)に示すように、前面パネル40は、カップリング文字である「A」の文字に象られている。前面パネル40は、照明器具30からの光により発光する。前面パネル40は、照明器具30(図2参照)からの光を拡散して、点光源であるLED素子からの光を、点光源として見え難くする効果を有する。本実施の形態1では、前面パネル40が乳白色のアクリル板により形成されているが、アクリル以外の樹脂製とすることができ、ガラス製とすることができる。また、乳白色とする以外に色付き板、模様や絵柄が描かれたものとすることができる。
【0027】
蓋部50は、前面パネル40の周縁部に被さる押さえ縁51と、押さえ縁51の周囲からチャネル20の輪郭壁22(外側輪郭壁22a,内側輪郭壁22b)に沿って形成された周側壁52とを備えている。
蓋部50は、押さえ縁51によって隠れる以外の部分の前面パネル40を露出させている。蓋部50は、押さえ縁51が前面パネル40の外周縁部に被さる第1蓋部50aと、前面パネル40の空洞部40cの周縁部に被さる第2蓋部50bの2つのパーツにより形成されている。
【0028】
パネル受け部60は、チャネル20と同様に「A」の文字に象られている。パネル受け部60は、チャネル20の奥壁21から輪郭壁22の前面開口20fへ延びるように形成されて前面パネル40の位置決めをするものでる。パネル受け部60が配置される前面パネル40の位置は、輪郭壁22の前面開口20fからの深さを前面パネル40の厚みt(図2参照)以上とした位置としている。
パネル受け部60は、チャネル20の奥壁21から前面開口20fへ向かって延びる支持部61と、支持部61の先端部に形成された、前面パネル40を位置させる棚部62とを備えている。
【0029】
支持部61は、チャネル20の輪郭壁22(外側輪郭壁22a,内側輪郭壁22b)全体に沿って形成されている。
本実施の形態では、チャネル20が「A」の字に形成されているため、パネル受け部60は、外側輪郭壁22aに沿って形成された第1パネル受け部60aと、内側輪郭壁22bに沿って形成された第2パネル受け部60bとの2つのパーツから構成されている。
【0030】
棚部62は、支持部61の先端部全体に沿って形成されている。棚部62は、支持部61の先端部から溝内へ向かって突出している。
本実施の形態1では、パネル受け部60の棚部62の位置は、輪郭壁22の前面開口20fからの深さ位置を前面パネル40の厚みと同じとしている。
【0031】
チャネル20と、蓋部50と、パネル受け部60とは、蓋部50の周側壁52側から、固定部材であるねじ70が貫通することで固定されている。
【0032】
以上のように構成された本発明の実施の形態1に係る発光看板10の製造方法を図面に基づいて説明する。
まず、図1(B)に示すように、まず照明器具30が配置されたチャネル20を準備する。次に、パネル受け部60を前面開口20fからチャネル20内部に挿入して、パネル受け部60における支持部61の基端部をチャネル20の奥壁21に突き当てる。次に、前面パネル40の裏面(発光面40sとは反対側の面)を棚部62に当てて、前面開口20fの位置より奥側に配置する。
【0033】
次に、チャネル20の前面開口20fに蓋部50を被せて、前面パネル40を棚部62と共に挟む。蓋部50を被せると、蓋部50の周側壁52がチャネル20の外側輪郭壁22aおよび内側輪郭壁22bの外側に位置する。
そして、ねじ70を蓋部50の周側壁52の外側からねじ込み、チャネル20の輪郭壁22とパネル受け部60の支持部61とを貫通して、それぞれを連結して固定する。
このようにして、発光看板10を組み立て製造することができる。
【0034】
次に、本実施の形態1に係る発光看板10の使用状態を図面に基づいて説明する。
図示しない電源コードから電源が供給されることで、照明器具30が点灯する。
照明器具30からの光は、チャネル20の前面開口20fの方向へ進行する。
そして、前面パネル40を透過して発光することで、蓋部50から露出した「A」部分を遠くからでも視認できる。
【0035】
前面パネル40は前面(発光面40s)が発光するだけでなく、前面パネル40の厚み面である端面40eも発光する。
しかし、図2に示すように、チャネル20にはパネル受け部60が設けられており、パネル受け部60により前面パネル40が厚みt分ほど深さ方向F1に向かって深い位置に配置されている。また、蓋部50が輪郭壁22に接している。
従って、前面パネル40の端面40eが発光しても輪郭壁22により遮光されるため、背面側への光の漏れを防止することができる。
【0036】
また、パネル受け部60をチャネル20に配置するときには、パネル受け部60をチャネル20に奥壁21まで挿入して突き当てることにより、前面パネル40を厚みt分ほど深い位置に配置することができる。従って、発光看板10の組み立てが容易である。
【0037】
パネル受け部60の支持部61は、輪郭壁22の全体に沿って形成されている。従って、チャネル20とパネル受け部60とは、正面から見たときに同様の輪郭形状に形成されているので、パネル受け部60をチャネル20に挿入する際に、間違うことなく、正しい位置に挿入することができる。
特に、チャネル20が空洞部22cを有しているため、パネル受け部60が複数のパーツから構成されていても、パネル受け部60を正しい位置に設置することができる。
また、支持部61が輪郭壁22と同様の輪郭形状に形成されていることで、支持部61を設計するときに、チャネル20の輪郭壁22の形状をそのままに、サイズを変更するだけで設計を完了させることができる。
【0038】
また、棚部62は支持部61の先端部全体に沿って形成されているため、前面パネル40の周縁部全体を均等に棚部62により支持させることができる。また、蓋部の50の押さえ縁51と、前面パネル40と、棚部62とにより、ラビリンス構造とすることができるので、前面パネル40の周縁部全体からチャネル20内へ雨水を浸入し難くすることができる。従って、防水性を向上させることができる。
【0039】
蓋部50の周側壁52と、チャネル20の輪郭壁22と、パネル受け部60の支持部61とがねじ70により貫通して固定されている。そのため、蓋部50の周側壁52とチャネル20の輪郭壁22とが密着するので、前面パネル40の端面40eからの光を、より背面側への光を漏れ難くすることができる。また、ねじ70により支持部61も一緒に輪郭壁22に固定されるので、チャネル20内でパネル受け部60をしっかりと固定することができる。
【0040】
本実施の形態1では、パネル受け部60の支持部61が、輪郭壁22の全体に沿って形成されているが、支持部は輪郭壁22の一部でもよい。その場合、輪郭壁22の各辺のうち少なくとも連続した二辺以上に沿って支持部が形成されていると、安定した状態でチャネル20内に設置することができる。
【0041】
また、パネル受け部は、チャネル20の奥壁21から、輪郭壁22の前面開口20fからの深さを前面パネル40の厚み以上とした位置まで延びて、前面パネル40を位置させることができればよいので、支持部61の先端で前面パネル40が支持できれば、棚部62は省略することが可能である。
【0042】
更に、光源は、LED素子であることの他に、蛍光灯としたり、電球としたり、その他の照明装置とすることができる。
【0043】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る発光看板のパネル受け部を図面に基づいて説明する。
実施の形態2に係るパネル受け部は、例えば、複雑な漢字、複雑な図形や、キャラクタなどを象る発光看板に好適なものである。
【0044】
図3に示すパネル受け部80は、例えば、漢字、図形や、キャラクタなどを象るチャネル20Xの輪郭壁22Xの各辺に配置され、取り付けられている。
パネル受け部80は、チャネル20Xの奥壁21Xから延びる支持部81と、前面パネルを位置させる棚部82とを備えている。
【0045】
支持部81は、基端部81bが奥壁21Xに接するように配置されている。
支持部81は、実施の形態1と同様に、棚部82の位置となる輪郭壁22Xの前面開口20fからの深さを前面パネルの厚みt以上とした位置まで奥壁21Xから延びるように形成されている。
支持部81と棚部82とは、支持部81の基端部81bから棚部82の先端部82t(輪郭壁22Xとは反対側)に向かって円弧状に延びるばね部83により接続されている。
棚部82は、基端部82bが自由端により形成されている。
【0046】
また、実施の形態2では、棚部82の基端部82bからチャネル20Xの前面開口20fへ向かって延びる隙間片84が形成されている。
【0047】
本実施の形態2では、帯状部材を、支持部81の基端部81bで屈曲させ、棚部82の先端部82tの位置で輪郭壁22Xへ向かって折り曲げ、輪郭壁22Xの位置で前面開口20fへ向かって折り曲げることで、パネル受け部80を製造することができる。
【0048】
支持部81には貫通孔81hが形成されており、輪郭壁22Xに形成された貫通孔22hを貫通する固定部材であるリベット90によりパネル受け部80がチャネル20Xに固定されている。
このとき、実施の形態1と同様に、リベット90がチャネル20Xの輪郭壁22Xだけでなく、蓋部の周側壁も貫通することで、パネル受け部80およびチャネル20Xと共に蓋部を固定することができる。
【0049】
このようにパネル受け部80が構成されていることで、前面パネルが棚部82に載せられると、前面パネルの重量によりばね部83が撓み、棚部82が支持部81の先端部81tに当たり、支持部81が棚部82を支持する。そうすることで、前面パネルを支持部81により支持させることができ、輪郭壁22Xの前面開口20fからの深さを前面パネルの厚みt以上とした位置に、前面パネルを配置させることができる。
【0050】
また、前面パネルを棚部82に載せたときに、隙間片84は前面パネルの端面と輪郭壁22Xとの間に位置して、前面パネルと輪郭壁22Xとの間の隙間を埋める。従って、パネル受け部80は、隙間片84により前面パネルをしっかりと保持させることができる。
【0051】
また、リベット90を中心にパネル受け部80が回転しようとしても、支持部81の基端部81bが奥壁21Xに接しており、支持部81が帯状部材により形成されているため、パネル受け部80の回転が抑止される。
【0052】
なお、本実施の形態2に係るパネル受け部80では、隙間片84が形成されているが、前面パネルを棚部82に配置して前面パネルとチャネル20との間の隙間に問題なければ、隙間片84は省略することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、箱状のチャネルの奥壁に光源が配置され、光源からの光により発光する前面パネルが配置された発光看板に好適である。
【符号の説明】
【0054】
10 発光看板
20,20X チャネル
20f 前面開口
21,21X 奥壁
22,22X 輪郭壁
22a 外側輪郭壁
22b 内側輪郭壁
22c 空洞部
22h 貫通孔
30 照明器具
40 前面パネル
40c 空洞部
40e 端面
40s 発光面
50 蓋部
50a 第1蓋部
50b 第2蓋部
51 押さえ縁
52 周側壁
60 パネル受け部
60a 第1パネル受け部
60b 第2パネル受け部
61 支持部
62 棚部
70 ねじ
80 パネル受け部
81 支持部
81b 基端部
81t 先端部
81h 貫通孔
82 棚部
82b 基端部
82t 先端部
83 ばね部
84 隙間片
90 リベット
t 厚み
図1
図2
図3
図4