(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141831
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】不活性ガスの供給方法および基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230928BHJP
【FI】
H01L21/304 648H
H01L21/304 648L
H01L21/304 647A
H01L21/304 643A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048353
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】井堰 啓太
(72)【発明者】
【氏名】灘 和成
(72)【発明者】
【氏名】上廣 泰克
(72)【発明者】
【氏名】吉田 祥司
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB45
5F157AB49
5F157AB51
5F157AB64
5F157AB90
5F157BB23
5F157CF04
5F157CF14
5F157CF22
5F157CF48
5F157CF60
5F157CF88
5F157CF99
5F157DA01
5F157DA16
5F157DA81
5F157DC81
(57)【要約】
【課題】不活性ガスの消費量を抑えることが可能な不活性ガスの供給方法および基板処理装置を提供する。
【解決手段】不活性ガスの供給方法は、基板Wを処理する基板処理ユニット10に供給される可燃性の流体が流通する供給配管141と、電気機器126とが配置された処理流体キャビネット120内において、少なくとも電気機器126を密閉する箱体124の内部に不活性ガスを供給する方法である。不活性ガスの供給方法は、電気機器126がオフの状態で、箱体124の内部に第1流量の不活性ガスを供給して箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にする工程と、箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にした後、箱体124の内部に第1流量よりも少ない第2流量の不活性ガスを供給する工程と、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下の状態で、電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替える工程とを含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する処理ユニットに供給される可燃性の流体が流通する供給配管と、電気機器とが配置された装置ユニット内において、少なくとも前記電気機器を密閉する箱体の内部に不活性ガスを供給する方法であって、
前記電気機器がオフの状態で、前記箱体の内部に第1流量の前記不活性ガスを供給して前記箱体の内部の酸素濃度を第1閾値以下にする工程と、
前記箱体の内部の酸素濃度を前記第1閾値以下にした後、前記箱体の内部に前記第1流量よりも少ない第2流量の前記不活性ガスを供給する工程と、
前記箱体の内部の酸素濃度が前記第1閾値以下の状態で、前記電気機器をオフ状態からオン状態に切り替える工程と
を含む、不活性ガスの供給方法。
【請求項2】
前記供給配管の少なくとも一部は、前記箱体の内部に配置される、請求項1に記載の不活性ガスの供給方法。
【請求項3】
前記1流量の前記不活性ガスを供給する工程で前記不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間以上経過した後に、前記第2流量の前記不活性ガスを供給する工程で前記不活性ガスの供給を開始する、請求項1または請求項2に記載の不活性ガスの供給方法。
【請求項4】
前記第1流量の前記不活性ガスを供給する工程において、第1流通部を介して前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給し、
前記第2流量の前記不活性ガスを供給する工程において、前記第1流通部とは異なる第2流通部を介して前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の不活性ガスの供給方法。
【請求項5】
前記不活性ガスが通過するガス配管に配置された切替弁を制御することによって、前記不活性ガスの流量を少なくとも前記第1流量と前記第2流量とに切り替える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の不活性ガスの供給方法。
【請求項6】
基板を処理する処理ユニットと、
前記基板に供給される可燃性の流体が流通する供給配管、および、電気機器が配置された装置ユニットと、
前記装置ユニット内に配置され、少なくとも前記電気機器を密閉する箱体と、
前記箱体の外部から内部に不活性ガスを供給するガス配管と、
前記ガス配管を通過する前記不活性ガスの流量を調整する調整部と、
前記電気機器および前記調整部を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記電気機器がオフの状態で、前記箱体の内部に第1流量の前記不活性ガスを供給して前記箱体の内部の酸素濃度を第1閾値以下にし、
前記箱体の内部の酸素濃度を前記第1閾値以下にした後、前記箱体の内部に前記第1流量よりも少ない第2流量の前記不活性ガスを供給し、
前記箱体の内部の酸素濃度が前記第1閾値以下の状態で、前記電気機器をオフ状態からオン状態に切り替える、基板処理装置。
【請求項7】
前記供給配管の少なくとも一部は、前記箱体の内部に配置される、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1流量の前記不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間以上経過した後に、前記第2流量の前記不活性ガスの供給を開始する、請求項6または請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記ガス配管は、第1流通部と、前記第1流通部よりも小さい流路面積を有する第2流通部とを有し、
前記制御部は、
前記第1流通部を介して前記第1流量の前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給し、
前記第2流通部を介して前記第2流量の前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給する、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記ガス配管に配置された切替弁をさらに備え、
前記制御部は、前記切替弁を制御することによって、前記不活性ガスの流量を少なくとも前記第1流量と前記第2流量とに切り替える、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不活性ガスの供給方法および基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、可燃性の処理液を用いて基板を処理する基板処理装置が知られている。基板処理装置は、処理液が通過する配管と、超音波流量計およびモーターニードル等の電気機器とを備える。このような基板処理装置として、例えば、特許文献1には、検知器等の電気機器を収容するキャビネット内に、窒素等の低酸素気体を供給する構成が記載されている。これにより、電気機器の周囲を不活性化することが可能となる。
【0003】
また、上記のような基板処理装置では、例えば、基板処理装置の電源をオンしてからできるだけ早く電気機器の周囲を不活性化するために、大流量の不活性ガスが供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、環境負荷低減およびエネルギー削減が掲げられている。従って、上記のような基板処理装置においては、不活性ガスの消費量を抑えることが重要である。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、不活性ガスの消費量を抑えることが可能な不活性ガスの供給方法および基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面による不活性ガスの供給方法は、基板を処理する処理ユニットに供給される可燃性の流体が流通する供給配管と、電気機器とが配置された装置ユニット内において、少なくとも前記電気機器を密閉する箱体の内部に不活性ガスを供給する方法である。前記不活性ガスの供給方法は、前記電気機器がオフの状態で、前記箱体の内部に第1流量の前記不活性ガスを供給して前記箱体の内部の酸素濃度を第1閾値以下にする工程と、前記箱体の内部の酸素濃度を前記第1閾値以下にした後、前記箱体の内部に前記第1流量よりも少ない第2流量の前記不活性ガスを供給する工程と、前記箱体の内部の酸素濃度が前記第1閾値以下の状態で、前記電気機器をオフ状態からオン状態に切り替える工程とを含む。
【0008】
本発明の一態様において、前記供給配管の少なくとも一部は、前記箱体の内部に配置されてもよい。
【0009】
本発明の一態様において、前記1流量の前記不活性ガスを供給する工程で前記不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間以上経過した後に、前記第2流量の前記不活性ガスを供給する工程で前記不活性ガスの供給を開始してもよい。
【0010】
本発明の一態様において、前記第1流量の前記不活性ガスを供給する工程において、第1流通部を介して前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給し、前記第2流量の前記不活性ガスを供給する工程において、前記第1流通部とは異なる第2流通部を介して前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給してもよい。
【0011】
本発明の一態様において、前記不活性ガスが通過するガス配管に配置された切替弁を制御することによって、前記不活性ガスの流量を少なくとも前記第1流量と前記第2流量とに切り替えてもよい。
【0012】
本発明の一局面による基板処理装置は、処理ユニットと、装置ユニットと、箱体と、ガス配管と、調整部と、制御部とを備える。前記処理ユニットは、基板を処理する。前記装置ユニットには、前記基板に供給される可燃性の流体が流通する供給配管、および、電気機器が配置される。前記箱体は、前記装置ユニット内に配置され、少なくとも前記電気機器を密閉する。前記ガス配管は、前記箱体の外部から内部に不活性ガスを供給する。前記調整部は、前記ガス配管を通過する前記不活性ガスの流量を調整する。前記制御部は、前記電気機器および前記調整部を制御する。前記制御部は、前記電気機器がオフの状態で、前記箱体の内部に第1流量の前記不活性ガスを供給して前記箱体の内部の酸素濃度を第1閾値以下にする。前記制御部は、前記箱体の内部の酸素濃度を前記第1閾値以下にした後、前記箱体の内部に前記第1流量よりも少ない第2流量の前記不活性ガスを供給する。前記制御部は、前記箱体の内部の酸素濃度が前記第1閾値以下の状態で、前記電気機器をオフ状態からオン状態に切り替える。
【0013】
本発明の一態様において、前記供給配管の少なくとも一部は、前記箱体の内部に配置されてもよい。
【0014】
本発明の一態様において、前記制御部は、前記第1流量の前記不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間以上経過した後に、前記第2流量の前記不活性ガスの供給を開始してもよい。
【0015】
本発明の一態様において、前記ガス配管は、第1流通部と、前記第1流通部よりも小さい流路面積を有する第2流通部とを有してもよい。前記制御部は、前記第1流通部を介して前記第1流量の前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給し、前記第2流通部を介して前記第2流量の前記不活性ガスを前記箱体の内部に供給してもよい。
【0016】
本発明の一態様において、前記基板処理装置は、前記ガス配管に配置された切替弁をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記切替弁を制御することによって、前記不活性ガスの流量を少なくとも前記第1流量と前記第2流量とに切り替えてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、不活性ガスの消費量を抑えることが可能な不活性ガスの供給方法および基板処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態の基板処理装置の模式的な平面図である。
【
図2】第1実施形態の基板処理装置における基板処理ユニットの模式図である。
【
図3】第1実施形態の基板処理装置における処理流体キャビネットおよびその周辺の構成を示す模式図である。
【
図4】第1実施形態の基板処理装置のブロック図である。
【
図5】第1実施形態のガス供給部の調整部の構成の一例を概略的に示す図である。
【
図6】第1実施形態の基板処理装置の不活性ガスの供給方法の一例を示すフロー図である。
【
図7】第1実施形態の基板処理装置の不活性ガスの供給方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。
【
図8】本発明の第2実施形態のガス供給部の調整部の構成の一例を概略的に示す図である。
【
図9】第2実施形態の基板処理装置の不活性ガスの供給方法の一例を示すフロー図である。
【
図10】第2実施形態の基板処理装置の不活性ガスの供給方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。
【
図11】本発明の第3実施形態の基板処理装置の不活性ガスの供給方法の一例を示すフロー図である。
【
図12】第3実施形態の基板処理装置の不活性ガスの供給方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。典型的には、X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。
【0020】
(第1実施形態)
図1~
図7を参照して、本発明の第1実施形態による基板処理装置100を説明する。
図1は、本実施形態の基板処理装置100の模式的な平面図である。
【0021】
基板処理装置100は、基板Wを処理する。基板処理装置100は、基板Wに対して、エッチング、表面処理、特性付与、処理膜形成、膜の少なくとも一部の除去および洗浄のうちの少なくとも1つを行うように基板Wを処理する。
【0022】
基板Wは、半導体基板として用いられる。基板Wは、半導体ウエハを含む。例えば、基板Wは略円板状である。ここでは、基板処理装置100は、基板Wを一枚ずつ処理する。
【0023】
図1に示すように、基板処理装置100は、複数の基板処理ユニット10と、処理流体ボックス110と、処理流体キャビネット120と、複数のロードポートLPと、インデクサーロボットIRと、センターロボットCRと、制御装置101とを備える。制御装置101は、ロードポートLP、インデクサーロボットIRおよびセンターロボットCRを制御する。制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。なお、基板処理ユニット10は、本発明の「処理ユニット」の一例である。また、処理流体キャビネット120は、本発明の「装置ユニット」の一例である。
【0024】
ロードポートLPの各々は、複数枚の基板Wを積層して収容する。インデクサーロボットIRは、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送する。センターロボットCRは、インデクサーロボットIRと基板処理ユニット10との間で基板Wを搬送する。基板処理ユニット10の各々は、基板Wに処理流体を吐出して、基板Wを処理する。処理流体キャビネット120は、処理流体を収容する。
【0025】
具体的には、複数の基板処理ユニット10は、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように配置された複数のタワーTW(
図1では4つのタワーTW)を形成している。各タワーTWは、上下に積層された複数の基板処理ユニット10(
図1では3つの基板処理ユニット10)を含む。複数の処理流体ボックス110は、それぞれ、複数のタワーTWに対応している。処理流体キャビネット120内の処理液は、いずれかの処理流体ボックス110を介して、処理流体ボックス110に対応するタワーTWに供給される。なお、基板処理ユニット10および処理流体キャビネット120には、処理流体が供給される。処理流体は、処理液および処理気体の少なくとも一方を含む。
【0026】
処理液は、いわゆる薬液を含んでもよい。薬液は、例えば、希フッ酸(DHF)、フッ酸(HF)、フッ硝酸(フッ酸と硝酸(HNO3)との混合液)、バファードフッ酸(BHF)、フッ化アンモニウム、HFEG(フッ酸とエチレングリコールとの混合液)、燐酸(H3PO4)、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(例えば、クエン酸、シュウ酸)、有機アルカリ(例えば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、硫酸過酸化水素水混合液(SPM)、アンモニア過酸化水素水混合液(SC1)、塩酸過酸化水素水混合液(SC2)、イソプロピルアルコール(IPA)、界面活性剤、腐食防止剤、または、疎水化剤である。
【0027】
また、処理液は、いわゆるリンス液を含んでもよい。リンス液は、例えば、脱イオン水、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、または、希釈濃度(例えば、10ppm~100ppm程度)の塩酸水である。
【0028】
また、処理流体としての処理ガスは、例えば、基板Wと反応する反応ガス、または、不活性ガスである。反応ガスは、例えば、オゾンガス、フッ素ガス、フッ化水素を含む気体、または、IPAを含む気体である。不活性ガスは、例えば、窒素、ヘリウム、または、アルゴンである。
【0029】
本実施形態では、処理流体は、可燃性の流体を少なくとも含む。可燃性の流体は、例えば、IPA、有機溶剤または撥水剤を含む。
【0030】
処理流体キャビネット120により、基板処理装置100内の特定の空間が区画される。基板処理装置100において、センターロボットCRおよび基板処理ユニット10の設置された領域と、処理流体キャビネット120の設置された領域との間には、境界壁BWが配置される。処理流体キャビネット120は、基板処理装置100のうちの境界壁BWの外側部分の領域の一部の空間を区画する。
【0031】
処理流体キャビネット120は、筐体によって、基板処理装置100内の特定の空間を区画する。処理流体キャビネット120は、筐体内に、処理流体が流通する配管を有する。また、典型的には、処理流体キャビネット120は、処理流体を調製するための調製槽(タンク)を有する。処理流体キャビネット120は、1種類の処理流体のための調製槽を有してもよく、複数種類の処理流体のための調製槽を有してもよい。また、処理流体キャビネット120は、処理流体を流通するためのポンプ、ノズルおよび/またはフィルターを有してもよい。
【0032】
ここでは、処理流体キャビネット120は、第1筐体122aと、第2筐体122bとを有する。第1筐体122aおよび第2筐体122bは互いに対向して配置される。第1筐体122aおよび第2筐体122bにより、基板処理装置100内の特定の空間が区画される。なお、
図1では、図面が過度に複雑になることを避けるために、第1筐体122a内の処理流体が、いずれかの処理流体ボックス110を介して、処理流体ボックス110に対応するタワーTWに供給される流れを示しており、第2筐体122b内の処理流体の流れを省略している。
【0033】
制御装置101は、基板処理装置100の各種動作を制御する。制御装置101は、制御部102、記憶部104および計時部106を含む。制御部102は、プロセッサーを有する。制御部102は、例えば、中央処理演算機(Central Processing Unit:CPU)を有する。または、制御部102は、汎用演算機を有してもよい。
【0034】
記憶部104は、データおよびコンピュータプログラムを記憶する。データは、レシピデータを含む。レシピデータは、複数のレシピを示す情報を含む。複数のレシピの各々は、基板Wの処理内容および処理手順を規定する。データは、後述する箱体124の内部に不活性ガスを供給するための供給条件を含む。供給条件は、不活性ガスの流量を第1流量と第2流量とに切り替える切替条件を含んでもよい。なお、本実施形態において、流量とは、単位時間当たりに流体が移動する量である。
【0035】
制御部102は、記憶部104に記憶された供給条件に従って箱体124の内部に不活性ガスを供給する。
【0036】
記憶部104は、主記憶装置と、補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、例えば、半導体メモリである。補助記憶装置は、例えば、半導体メモリおよび/またはハードディスクドライブである。記憶部104はリムーバブルメディアを含んでいてもよい。制御部102は、記憶部104の記憶しているコンピュータプログラムを実行して、基板処理動作を実行する。
【0037】
計時部106は、所定時間を計時する。計時部106は、例えば、タイマーである。計時部106は、例えば、基板処理装置100の主電源がオフ状態からオン状態に切り替えられてから所定時間を計時する。計時部106の計時情報は、制御部102に送信される。
【0038】
次に、
図2を参照して、本実施形態の基板処理装置100における基板処理ユニット10を説明する。
図2は、基板処理装置100における基板処理ユニット10の模式図である。
【0039】
基板処理ユニット10は、チャンバー12と、基板保持部20と、処理流体供給部30とを備える。チャンバー12は、基板Wを収容する。基板保持部20は、基板Wを保持する。
【0040】
チャンバー12は、内部空間を有する略箱形状である。チャンバー12は、基板Wを収容する。ここでは、基板処理装置100は、基板Wを1枚ずつ処理する枚葉型であり、チャンバー12には基板Wが1枚ずつ収容される。基板Wは、チャンバー12内に収容され、チャンバー12内で処理される。チャンバー12には、基板保持部20および処理流体供給部30のそれぞれの少なくとも一部が収容される。
【0041】
基板保持部20は、基板Wを保持する。基板保持部20は、基板Wの上面(表面)Waを上方に向け、基板Wの裏面(下面)Wbを鉛直下方に向くように基板Wを水平に保持する。また、基板保持部20は、基板Wを保持した状態で基板Wを回転させる。基板保持部20は、基板Wを保持したまま基板Wを回転させる。
【0042】
例えば、基板保持部20は、基板Wの端部を挟持する挟持式であってもよい。あるいは、基板保持部20は、基板Wを裏面Wbから保持する任意の機構を有してもよい。例えば、基板保持部20は、バキューム式であってもよい。この場合、基板保持部20は、非デバイス形成面である基板Wの裏面Wbの中央部を上面に吸着させることにより基板Wを水平に保持する。あるいは、基板保持部20は、複数のチャックピンを基板Wの周端面に接触させる挟持式とバキューム式とを組み合わせてもよい。
【0043】
例えば、基板保持部20は、スピンベース21と、チャック部材22と、シャフト23と、電動モーター24と、ハウジング25とを含む。チャック部材22は、スピンベース21に設けられる。チャック部材22は、基板Wをチャックする。典型的には、スピンベース21には、複数のチャック部材22が設けられる。
【0044】
シャフト23は、中空軸である。シャフト23は、回転軸Axに沿って鉛直方向に延びている。シャフト23の上端には、スピンベース21が結合されている。基板Wは、スピンベース21の上方に載置される。
【0045】
スピンベース21は、円板状であり、基板Wを水平に支持する。シャフト23は、スピンベース21の中央部から下方に延びる。電動モーター24は、シャフト23に回転力を与える。電動モーター24は、シャフト23を回転方向に回転させることにより、回転軸Axを中心に基板Wおよびスピンベース21を回転させる。ハウジング25は、シャフト23および電動モーター24を取り囲んでいる。
【0046】
処理流体供給部30は、基板Wに処理流体を供給する。典型的には、処理流体供給部30は、基板Wの上面Waに処理流体を供給する。
【0047】
処理流体供給部30は、配管32と、バルブ34と、ノズル36とを含む。ノズル36は基板Wの上面Waに処理流体を吐出する。ノズル36は、配管32に接続される。配管32には、供給源から処理流体が供給される。バルブ34は、配管32内の流路を開閉する。ノズル36は、基板Wに対して移動可能に構成されていることが好ましい。ノズル36は、制御部102によって制御される移動機構に従って水平方向および/または鉛直方向に移動できる。なお、本明細書において、図面が過度に複雑になることを避けるために移動機構を省略していることに留意されたい。
【0048】
バルブ34は、配管32の開度を調節して、配管32に供給される処理流体の流量を調整する。具体的には、バルブ34は、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
【0049】
基板処理装置100は、カップ80をさらに備える。カップ80は、基板Wから飛散した処理流体を回収する。カップ80は昇降する。例えば、カップ80は、処理流体供給部30が基板Wに処理流体を供給する期間にわたって基板Wの側方にまで鉛直上方に上昇する。この場合、カップ80は、基板Wの回転によって基板Wから飛散する処理流体を回収する。また、カップ80は、処理流体供給部30が基板Wに処理流体を供給する期間が終了すると、基板Wの側方から鉛直下方に下降する。
【0050】
上述したように、制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。制御部102は、基板保持部20、処理流体供給部30および/またはカップ80を制御する。一例では、制御部102は、電動モーター24およびバルブ34を制御する。
【0051】
本実施形態の基板処理装置100は、半導体の設けられた半導体素子の作製に好適に用いられる。典型的には、半導体素子において、基材の上に導電層および絶縁層が積層される。基板処理装置100は、半導体素子の製造時に、導電層および/または絶縁層の洗浄および/または加工(例えば、エッチング、特性変化等)に好適に用いられる。
【0052】
なお、
図2に示した基板処理ユニット10において、処理流体供給部30は、1種類の処理流体を基板Wに供給可能であるが、処理流体供給部30は、複数種類の処理流体を基板Wに供給可能であってもよい。例えば、処理流体供給部30は、配管32、バルブ34およびノズル36をそれぞれ複数含んでもよい。
【0053】
次に、
図1~
図3を参照して、本実施形態の基板処理装置100における処理流体キャビネット120およびその周辺の構成を説明する。
図3は、本実施形態の基板処理装置100における処理流体キャビネット120およびその周辺の構成を示す模式図である。
【0054】
図3に示すように、処理流体キャビネット120は、筐体122、タンク123、箱体124、ポンプ125および電気機器126を備える。筐体122は、タンク123、箱体124、ポンプ125および電気機器126を収容する。
【0055】
具体的には、タンク123は、処理流体を貯留する。箱体124は、筐体122の内部に配置される。箱体124は、例えば、金属により構成される。箱体124は、電気機器126を密閉する。なお、箱体124は、電気機器126に加え、電気機器126以外の機器を密閉してもよい。
【0056】
また、本実施形態では、箱体124は、後述する供給配管141の少なくとも一部を収容する。つまり、処理流体キャビネット120には、供給配管141が配置される。なお、
図3では、1つの電気機器126、および、1つの供給配管141の一部が箱体124の内部に配置される例について示しているが、複数の電気機器126、および、複数の供給配管141の一部が箱体124の内部に配置されてもよい。
【0057】
ポンプ125は、タンク123内の処理流体を処理流体ボックス110に供給する。本実施形態では、基板処理装置100は、供給配管141を備える。供給配管141は、タンク123と処理流体ボックス110とを接続する。また、供給配管141は、処理流体ボックス110と基板処理ユニット10とを接続する部分も含んでいる。つまり、本実施形態では、供給配管141は、配管32(
図2参照)を含んでいる。供給配管141には、ポンプ125が配置される。ポンプ125が駆動することによって、タンク123内の処理流体は、供給配管141を介して処理流体ボックス110に供給される。つまり、供給配管141には、基板Wを処理する基板処理ユニット10に供給される処理流体が流通する。そして、処理流体は、処理流体ボックス110から処理流体供給部30を介して基板処理ユニット10に供給される。ポンプ125は、箱体124の内部に配置されてもよいし、処理流体キャビネット120の外部に配置されてもよい。また、タンク123には、処理流体を一定温度で循環させる循環経路(図示せず)が接続されていてもよい。
【0058】
電気機器126は、電気により動作する機器である。電気機器126は、例えば、流量計、モーターニードル、ポンプまたは濃度計である。本実施形態では、電気機器126は、超音波流量計である。電気機器126は、供給配管141に配置される。電気機器126は、供給配管141を通過する処理流体の流量を検出する。
【0059】
ここで、本実施形態では、基板処理装置100は、ガス配管143と、ガス供給部150とをさらに備える。ガス配管143は、箱体124の外部から内部に不活性ガスを供給する。本実施形態では、ガス配管143は、処理流体キャビネット120の筐体122の外部から、箱体124の内部に不活性ガスを供給する。箱体124の内部に供給される不活性ガスとは、処理流体との反応性が低いガスをいう。具体的には、不活性ガスは、例えば、アルゴンガス等の希ガス、窒素ガス、および、二酸化炭素の少なくとも1つを含む。
【0060】
ガス供給部150は、箱体124の内部に不活性ガスを供給する。本実施形態では、ガス供給部150は、箱体124の内部に窒素ガスを供給する。ガス供給部150は、ガス配管143を通過する不活性ガスの流量を調整する調整部151を含む。調整部151は、不活性ガスの流量を、少なくとも第1流量と第2流量とに切り替え可能に構成されている。第2流量は、第1流量よりも少ない流量である。調整部151は、制御部102によって制御される。調整部151には、不活性ガスがガス供給部150の外部のタンク等から供給される。なお、不活性ガスを貯留するタンクがガス供給部150内に配置されてもよい。ガス供給部150の調整部151の構成については、後述する。
【0061】
また、本実施形態では、基板処理装置100は、酸素濃度計160をさらに備える。酸素濃度計160は、酸素の濃度を計測する。酸素濃度計160は、本体161と、本体161に電気的に接続される計側部162とを有する。計側部162は、周囲の酸素濃度を計測する。計側部162は、箱体124の内部に配置される。従って、酸素濃度計160は、箱体124の内部の酸素濃度を計測する。本体161は、例えば、筐体122の外部に配置される。本体161は、計測結果を制御部102に送信する。なお、本体161は、筐体122の内部に配置されてもよいし、箱体124の内部に配置されてもよい。
【0062】
次に、
図1~
図4を参照して、本実施形態の基板処理装置100を説明する。
図4は、基板処理装置100のブロック図である。
【0063】
図4に示すように、制御装置101は、基板処理装置100の各種動作を制御する。制御装置101は、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20および処理流体供給部30を制御する。具体的には、制御装置101は、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20および処理流体供給部30に制御信号を送信することによって、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20および処理流体供給部30を制御する。
【0064】
具体的には、制御部102は、インデクサーロボットIRを制御して、インデクサーロボットIRによって基板Wを受け渡しする。
【0065】
制御部102は、センターロボットCRを制御して、センターロボットCRによって基板Wを受け渡しする。例えば、センターロボットCRは、未処理の基板Wを受け取って、基板処理ユニット10のうちのいずれかに基板Wを搬入する。また、センターロボットCRは、処理された基板Wを基板処理ユニット10から受け取って、基板Wを搬出する。
【0066】
制御部102は、基板保持部20を制御して、基板Wの回転の開始、回転速度の変更および基板Wの回転の停止を制御する。例えば、制御部102は、基板保持部20を制御して、基板保持部20の回転数を変更することができる。具体的には、制御部102は、基板保持部20の電動モーター24の回転数を変更することによって、基板Wの回転数を変更できる。
【0067】
制御部102は、処理流体供給部30のバルブ34を制御して、バルブ34の状態を開状態と閉状態とに切り替えることができる。具体的には、制御部102は、処理流体供給部30のバルブ34を制御して、バルブ34を開状態にすることによって、ノズル36に向かって配管32内を流れる処理流体を通過させることができる。また、制御部102は、処理流体供給部30のバルブ34を制御して、バルブ34を閉状態にすることによって、ノズル36に向かって配管32内を流れる処理流体の供給を停止させることができる。
【0068】
また、制御装置101は、処理流体キャビネット120、ガス供給部150および酸素濃度計160を制御する。具体的には、制御部102は、処理流体キャビネット120のポンプ125を制御して、ポンプ125をオフ状態とオン状態とに切り替えることができる。制御部102は、ポンプ125をオン状態にすることによって、基板処理ユニット10に向かって供給配管141内を流れる処理流体を通過させることができる。また、制御部102は、ポンプ125をオフ状態にすることによって、基板処理ユニット10に向かって供給配管141内を流れる処理流体の供給を停止させることができる。
【0069】
制御部102は、電気機器126を制御して、電気機器126をオフ状態とオン状態とに切り替えることができる。
【0070】
制御部102は、ガス供給部150を制御して、ガス供給部150をオフ状態とオン状態とに切り替えることができる。また、制御部102は、ガス供給部150を制御して、ガス配管143を通過する不活性ガスの流量を少なくとも第1流量と第2流量とに切り替えることができる。
【0071】
制御部102は、酸素濃度計160を制御して、酸素濃度計160をオフ状態とオン状態とに切り替えることができる。
【0072】
次に、
図5を参照して、本実施形態のガス供給部150の調整部151の構成の一例について説明する。
図5は、本実施形態のガス供給部150の調整部151の構成の一例を概略的に示す図である。
【0073】
図5に示すように、本実施形態では、調整部151において、ガス配管143は、第1流通部152aと、第2流通部152bとを有する。第2流通部152bは、第1流通部152aよりも小さい流路面積を有する。第1流通部152aは、第1流量の不活性ガスを通過させる。第2流通部152bは、第2流量の不活性ガスを通過させる。不活性ガスが通過する経路を、例えば、第1流通部152aまたは第2流通部152bに切り替えることによって、箱体124の内部に供給する不活性ガスの量を調整可能である。
【0074】
具体的には、基板処理装置100は、第1弁155aおよび第2弁155bをさらに備える。第1弁155aは、第1流通部152aに配置される。第1弁155aは、第1流通部152aを開状態と閉状態とに切り替える。第2弁155bは、第2流通部152bに配置される。第2弁155bは、第2流通部152bを開状態と閉状態とに切り替える。第1弁155aおよび第2弁155bの種類は、特に限定されるものではなく、例えば、電磁弁またはエアー弁を用いることができる。
【0075】
第1弁155aおよび第2弁155bは、制御部102によって制御される。例えば、制御部102が第1弁155aおよび第2弁155bを閉状態にすることによって、不活性ガスの流量はゼロになる。また、例えば、制御部102が第1弁155aを開状態にし、第2弁155bを閉状態にすることによって、不活性ガスの流量は第1流量になる。また、例えば、制御部102が第1弁155aを閉状態にし、第2弁155bを開状態にすることによって、不活性ガスの流量は第2流量になる。
【0076】
次に、
図6および
図7を参照して、本実施形態の基板処理装置100の箱体124の内部に不活性ガスを供給する方法について説明する。
図6は、本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスの供給方法の一例を示すフロー図である。
図7は、本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスの供給方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。
【0077】
図6および
図7に示すように、ステップS1において、制御部102は、基板処理装置100をオフ状態(またはスリープ状態)からオン状態にする(時刻t1)。具体的には、ユーザにより基板処理装置100の主電源ボタン(図示せず)が押下されることによって、制御部102は、基板処理装置100をオフ状態(またはスリープ状態)からオン状態にする。このとき、例えば、基板処理ユニット10および処理流体ボックス110の各部が通電される。また、例えば、基板処理ユニット10のヒータ(図示せず)が通電される。その一方、処理流体キャビネット120の電気機器126には、通電されない。また、例えば、酸素濃度計160にも通電されない。つまり、電気機器126および酸素濃度計160は、オフ状態になっている。なお、酸素濃度計160には、通電されてもよい。
【0078】
次に、ステップS2において、ガス供給部150から箱体124の内部に不活性ガスが供給される。このとき、ガス供給部150の調整部151によって、箱体124の内部に第1流量の不活性ガスが供給される。本実施形態では、第1流通部152aを介して不活性ガスが箱体124の内部に供給される。なお、本実施形態では、第1流量の不活性ガスの供給は、基板処理装置100のオフ状態からオン状態への切り替え(時刻t1)と同時に開始されるが、基板処理装置100の切り替えより遅いタイミングで開始されてもよい。
【0079】
そして、箱体124の内部への不活性ガスの供給開始からある時間経過すると、箱体124の内部の酸素濃度は、第1閾値(例えば5%)以下になる(時刻t2)。つまり、ステップS2では、電気機器126がオフの状態で、箱体124の内部に第1流量の不活性ガスを供給して箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にする。第1閾値は、例えば、処理流体と酸素とがほとんど反応しなくなる値である。なお、時刻t1から時刻t2までの時間(t2-t1)は、不活性ガスの流量および箱体124に存在する隙間のサイズ等によって、略一定である。
【0080】
また、本実施形態では、時刻t2の後に、基板処理ユニット10のヒータ(図示せず)が所定温度になる。つまり、本実施形態では、第1流量は、基板処理ユニット10のヒータが常温から所定温度に昇温するためにかかる時間よりも短い時間で、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下になるように、設定されている。
【0081】
次に、ステップS3において、電気機器126がオフ状態からオン状態に切り替えられる(時刻t3)。つまり、電気機器126は、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下の状態で、オフ状態からオン状態に切り替えられる。また、酸素濃度計160も時刻t3においてオフ状態からオン状態に切り替えられてもよい。つまり、酸素濃度計160は、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下の状態で、オフ状態からオン状態に切り替えられてもよい。なお、酸素濃度計160は、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値よりも高い状態(例えば、時刻t1参照)で、オフ状態からオン状態に切り替えられてもよい。
【0082】
次に、ステップS4において、制御部102は、箱体124の内部に第2流量の不活性ガスを供給する(時刻t4)。本実施形態では、第2流通部152bを介して不活性ガスが箱体124の内部に供給される。なお、本実施形態において、第2流量は、第1流量よりも少なく、ゼロよりも多い量である。
【0083】
このように、ステップS4では、ガス配管143を通過する不活性ガスの流量を第1流量から第2流量に切り替える。具体的には、ステップS2で箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にした後、ステップS4で箱体124の内部に第2流量の不活性ガスを供給する。詳細には、制御部102は、第1流量の不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間(t2-t1)以上(ここでは、t4-t1)経過後に、第2流量の不活性ガスの供給を開始する。
【0084】
本実施形態では、第2流量の不活性ガスを供給することによって、箱体124の内部の酸素濃度はさらに低下する。そして、時刻t5以降は、箱体124の内部の酸素濃度は、略一定で推移する。
【0085】
その後、ステップS5において、制御部102は、基板処理装置100をオン状態からオフ状態(またはスリープ状態)にする。具体的には、ステップS4の後で、基板処理ユニット10において複数の基板Wに対する処理が実行される。基板Wに対する処理が終了すると、ユーザにより基板処理装置100の主電源ボタンが押下される。これにより、制御部102は、基板処理装置100をオン状態からオフ状態(またはスリープ状態)にする。また、制御部102は、基板処理ユニット10のヒータ(図示せず)、処理流体キャビネット120の電気機器126、および、酸素濃度計160をオン状態からオフ状態にして処理を終了する。
【0086】
なお、本実施形態では、電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替えた後に、不活性ガスの流量を第1流量から第2流量に切り替える例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、不活性ガスの流量を第1流量から第2流量に切り替えたとき、または、切り替えた後に、電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替えてもよい。つまり、ステップS4の後に、ステップS3を行ってもよい。
【0087】
以上、
図1~
図7を参照して説明したように、電気機器126がオフの状態で、箱体124の内部に第1流量の不活性ガスを供給して箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にする。従って、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値よりも高い状態において電気機器126がオン状態になることを抑制できる。また、箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にした後に、箱体124の内部に第1流量よりも少ない第2流量の不活性ガスを供給する。従って、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下になった後に、箱体124の内部に供給する不活性ガスの流量を低減できる。よって、不活性ガスの消費量を抑えることができる。
【0088】
また、上記のように、供給配管141の少なくとも一部は、箱体124の内部に配置される。この場合、何らかの原因で、箱体124の内部で供給配管141から処理流体が漏れ、箱体124の内部に処理流体が充満する可能性がある。しかしながら、本実施形態では、箱体124の内部の酸素濃度を第1閾値以下にすることで、電気機器126の周囲を不活性化できるため、電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替えた際に処理流体と酸素とが反応することを抑制できる。よって、供給配管141の少なくとも一部が箱体124の内部に配置される構成において、本発明を適用することは、特に効果的である。
【0089】
また、上記のように、第1流量の不活性ガスを供給する工程(ステップS2)で不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間以上経過した後に、第2流量の不活性ガスを供給する工程(ステップS3)で不活性ガスの供給を開始する。不活性ガスの供給開始直後は、箱体124内で不活性ガスは不均一になりやすいため、酸素濃度計160の計測結果が不安定になる。従って、不安定な計測結果に基づくことなく、経過時間に基づいて電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替えることによって、箱体124の内部の酸素濃度を確実に第1閾値以下にした後に、不活性ガスの流量を第1流量から第2流量に切り替えることができる。
【0090】
また、上記のように、第1流量の不活性ガスを供給する工程(ステップS2)において第1流通部152aを介して不活性ガスを箱体124の内部に供給し、第2流量の不活性ガスを供給する工程(ステップS3)において第2流通部152bを介して不活性ガスを箱体124の内部に供給する。従って、箱体124の内部に供給する不活性ガスの流量を第1流量と第2流量とに容易に切り替えることができる。
【0091】
(第2実施形態)
次に、
図8~
図10を参照して、本発明の第2実施形態による基板処理装置100を説明する。第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、ガス供給部150の調整部151が1つの流通部152のみを有する例について説明する。
図8は、本実施形態のガス供給部150の調整部151の構成の一例を概略的に示す図である。
【0092】
図8に示すように、本実施形態では、調整部151は、流通部152を有する。流通部152は、例えば、第1実施形態の第1流通部152aと同じ流路面積を有する。流通部152は、第1流量の不活性ガスを通過させる。不活性ガスが通過する流路を、例えば、開状態または閉状態に切り替えることによって、箱体124の内部に供給する不活性ガスの量を調整可能である。
【0093】
具体的には、基板処理装置100は、弁155をさらに備える。弁155は、本発明の「切替弁」の一例である。弁155は、流通部152に配置される。弁155は、流通部152を開状態と閉状態とに切り替える。弁155は、制御部102によって制御される。例えば、制御部102が弁155を開状態にすることによって、不活性ガスの流量は第1流量になる。また、例えば、制御部102が弁155を閉状態にすることによって、不活性ガスの流量は第2流量(ゼロ)になる。なお、第2実施形態において、第2流量は、ゼロである。
【0094】
本実施形態の基板処理装置100のその他の構成は、第1実施形態の基板処理装置100の構成と同様である。
【0095】
次に、
図9および
図10を参照して、本実施形態の基板処理装置100の箱体124の内部に不活性ガスを供給する方法について説明する。
図9は、本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスの供給方法の一例を示すフロー図である。
図10は、本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスの供給方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。以下、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0096】
図9および
図10に示すように、ステップS1において、制御部102は、基板処理装置100をオフ状態(またはスリープ状態)からオン状態にする(時刻t1)。
【0097】
次に、ステップS2において、ガス供給部150から箱体124の内部に不活性ガスが供給される。本実施形態では、弁155を開状態にすることによって、第1流量の不活性ガスが箱体124の内部に供給される。
【0098】
次に、ステップS3において、電気機器126がオフ状態からオン状態に切り替えられる(時刻t3)。
【0099】
次に、ステップS11において、制御部102は、箱体124の内部に第2流量の不活性ガスを供給する(時刻t4)。本実施形態では、弁155を閉状態にすることによって、第2流量の不活性ガスが箱体124の内部に供給される。なお、本実施形態において、第2流量はゼロであるため、箱体124の内部に不活性ガスは供給されない。
【0100】
このように、不活性ガスの供給が停止することによって、箱体124の隙間を介して箱体124の内部と外部との間で気体が混ざり合い、箱体124の内部の酸素濃度は徐々に上昇する。
【0101】
次に、ステップS12において、制御部102は、弁155を制御することによって、不活性ガスの流量を少なくとも第1流量と第2流量とに切り替える。本実施形態では、制御部102は、不活性ガスの流量を第1流量と第2流量とに切り替える。
【0102】
具体的には、不活性ガスの供給の停止(ステップS11)からある時間経過すると、箱体124の内部の酸素濃度は、第2閾値(例えば4%)になる(時刻t11)。このとき、制御部102は、弁155を制御することによって、不活性ガスの流量を第1流量にする。これにより、箱体124の内部の酸素濃度は低下する。なお、第2閾値は、第1閾値よりも小さい値である。
【0103】
時刻t11からある時間経過すると、箱体124の内部の酸素濃度は、ある濃度まで低下する(時刻t12)。このとき、制御部102は、弁155を制御することによって、不活性ガスの流量を第1流量から第2流量にする。これにより、再び、箱体124の内部の酸素濃度は徐々に上昇する。なお、第1流量から第2流量への切り替えタイミングについては、第2流量から第1流量に切り替えてからの経過時間(時刻t11からの経過時間)に基づいて行ってもよいし、酸素濃度計160による計測結果に基づいて行ってもよい。
【0104】
そして、時刻t13において、時刻t11と同様に不活性ガスの流量が制御される。また、時刻t14において、時刻t12と同様に不活性ガスの流量が制御される。その後、
図10に示すように、不活性ガスの流量が第1流量と第2流量とに交互に切り替えられる。従って、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値よりも高くなることを容易に抑制できる。
【0105】
その後、ステップS5において、制御部102は、基板処理装置100をオン状態からオフ状態(またはスリープ状態)にする。また、制御部102は、基板処理ユニット10のヒータ(図示せず)、処理流体キャビネット120の電気機器126、および、酸素濃度計160をオン状態からオフ状態にして処理を終了する。
【0106】
以上、
図8~
図10を参照して説明したように、本実施形態では、弁155を制御することによって、不活性ガスの流量を第1流量と第2流量とに切り替える。従って、例えば第1実施形態よりも少ない部品点数で不活性ガスの流量を制御できる。
【0107】
本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスのその他の供給方法、および、その他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0108】
(第3実施形態)
次に、
図5、
図11および
図12を参照して、本発明の第3実施形態による基板処理装置100を説明する。第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態とは異なり、不活性ガスの流量を第1流量、第2流量および第3流量に切り替える例について説明する。
【0109】
本実施形態では、ガス供給部150は、第1実施形態と同様に構成されている。つまり、
図5に示したように、ガス供給部150の調整部151は、第1流通部152aと、第2流通部152bとを有する。第1弁155aは、第1流通部152aに配置される。第2弁155bは、第2流通部152bに配置される。なお、本実施形態の第2弁155bは、本発明の「切替弁」の一例である。
【0110】
本実施形態では、例えば、制御部102が第1弁155aを開状態にし、第2弁155bを閉状態にすることによって、不活性ガスの流量は第1流量になる。また、例えば、制御部102が第1弁155aおよび第2弁155bを閉状態にすることによって、不活性ガスの流量は第2流量(ゼロ)になる。また、例えば、制御部102が第1弁155aを閉状態にし、第2弁155bを開状態にすることによって、不活性ガスの流量は第3流量になる。なお、本実施形態において、第2流量は、ゼロである。また、第3流量は、第1流量よりも少なく、第2流量(ゼロ)よりも多い量である。
【0111】
本実施形態の基板処理装置100のその他の構成は、第1実施形態の基板処理装置100の構成と同様である。
【0112】
次に、
図11および
図12を参照して、本実施形態の基板処理装置100の箱体124の内部に不活性ガスを供給する方法について説明する。
図11は、本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスの供給方法の一例を示すフロー図である。
図12は、本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスの供給方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。以下、第1実施形態および第2実施形態と異なる点について主に説明する。
【0113】
図11および
図12に示すように、ステップS1において、制御部102は、基板処理装置100をオフ状態(またはスリープ状態)からオン状態にする(時刻t1)。
【0114】
次に、ステップS2において、ガス供給部150から箱体124の内部に不活性ガスが供給される。このとき、第1実施形態と同様に、第1流量の不活性ガスが箱体124の内部に供給される。
【0115】
次に、ステップS3において、電気機器126がオフ状態からオン状態に切り替えられる(時刻t3)。
【0116】
次に、ステップS21において、制御部102は、箱体124の内部に第2流量の不活性ガスを供給する(時刻t4)。本実施形態では、第1弁155aおよび第2弁155bを閉状態にすることによって、第2流量の不活性ガスが箱体124の内部に供給される。なお、本実施形態において、第2流量はゼロであるため、箱体124の内部に不活性ガスは供給されない。
【0117】
このように、不活性ガスの供給が停止することによって、箱体124の隙間を介して箱体124の内部と外部との間で気体が混ざり合い、箱体124の内部の酸素濃度は徐々に上昇する。
【0118】
次に、ステップS22において、制御部102は、調整部151を制御することによって、不活性ガスの流量を少なくとも第3流量と第2流量とに切り替える。本実施形態では、制御部102は、不活性ガスの流量を第3流量と第2流量とに切り替える。
【0119】
具体的には、不活性ガスの供給の停止(ステップS21)からある時間経過すると、箱体124の内部の酸素濃度は、第2閾値(例えば4%)になる(時刻t21)。このとき、制御部102は、第2弁155bを閉状態から開状態にすることによって、不活性ガスの流量を第3流量にする。これにより、箱体124の内部の酸素濃度は低下する。
【0120】
時刻t21からある時間経過すると、箱体124の内部の酸素濃度は、ある濃度まで低下する(時刻t22)。このとき、制御部102は、第2弁155bを開状態から閉状態にすることによって、不活性ガスの流量を第3流量から第2流量にする。これにより、再び、箱体124の内部の酸素濃度は徐々に上昇する。なお、第3流量から第2流量への切り替えタイミングについては、第2流量から第3流量に切り替えてからの経過時間(時刻t21からの経過時間)に基づいて行ってもよいし、酸素濃度計160による計測結果に基づいて行ってもよい。
【0121】
そして、時刻t23において、時刻t21と同様に不活性ガスの流量が制御される。また、時刻t24において、時刻t22と同様に不活性ガスの流量が制御される。その後、
図12に示すように、不活性ガスの流量が第3流量と第2流量とに交互に切り替えられる。従って、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値よりも高くなることを容易に抑制できる。
【0122】
その後、ステップS5において、制御部102は、基板処理装置100をオン状態からオフ状態(またはスリープ状態)にする。また、制御部102は、基板処理ユニット10のヒータ(図示せず)、処理流体キャビネット120の電気機器126、および、酸素濃度計160をオン状態からオフ状態にして処理を終了する。
【0123】
本実施形態の基板処理装置100の不活性ガスのその他の供給方法、および、その他の効果は、第1実施形態および第2実施形態と同様である。
【0124】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0125】
例えば、上記の実施形態では、不活性ガスの流量を第1流量から第2流量に切り替える工程(ステップS4、S11またはS21)の前に、電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替える例について示したが、本発明はこれに限らない。第2流量の不活性ガスの供給を開始した後に、電気機器126をオフ状態からオン状態に切り替えてもよい。
【0126】
また、上記の実施形態では、供給配管141の少なくとも一部が箱体124の内部に配置される例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、供給配管141のいずれの部分も箱体124の内部に配置されなくてもよい。
【0127】
また、上記の実施形態では、装置ユニットの一例として処理流体キャビネット120を用いる例について示したが、本発明はこれに限らず、他の装置ユニットを用いてもよい。例えば、装置ユニットとして、処理流体ボックス110を用いてもよい。
【0128】
また、上記の実施形態では、箱体124が処理流体キャビネット120内に配置される例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、箱体は、処理流体キャビネット120の筐体、または、処理流体ボックス110の筐体であってもよい。
【0129】
また、上記の実施形態では、流路を開状態または閉状態に切り替える弁155、155aおよび155bを用いる例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、流路を開状態(開度100%)から閉状態(開度0%)まで徐々に切り替え可能な電空レギュレータ、マスフローコントローラまたはモーターニードルを用いてもよい。また、流路の開度を手動で切り替えてもよい。
【0130】
例えば、流路を開状態(開度100%)から閉状態(開度0%)まで徐々に切り替える場合、不活性ガスの流量または圧力を計測する計測器を設け、計測結果に基づいて不活性ガスの流量または圧力を所定値に設定してもよい。また、不活性ガスの圧力を計測する計測器を設ける場合、例えば、計測器に対してガス流通方向の下流側において、流路にオリフィス等を配置したり流路面積を小さくしたりすることによって、圧力制御を行いやすくできる。
【0131】
また、例えば、上記の第1実施形態では、調整部151が第1流通部152aと第2流通部152bとを有する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、調整部151は、第1流通部152aおよび第2流通部152bに加え、さらに1つ以上の流通部を有してもよい。
【0132】
また、上記の実施形態では、供給配管141がタンク123と基板処理ユニット10とを接続する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、供給配管は、タンク123に接続され、処理流体を一定温度で循環させる循環経路を構成してもよい。
【0133】
また、上記の実施形態では、不活性ガスの供給を開始し始めてから所定時間以上経過した後に、第2流量の不活性ガスの供給を開始する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、酸素濃度計160等を用いて箱体124の内部の酸素濃度を計測し、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下、または、第2閾値以下になった後に、第2流量の不活性ガスの供給を開始してもよい。また、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値または第2閾値になったときに、第2流量の不活性ガスの供給を開始してもよい。
【0134】
また、例えば、上記の第1実施形態では、第2流量の不活性ガスを箱体124の内部に供給することによって、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値以下を維持する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、ゼロより大きい第2流量の不活性ガスを箱体124の内部に供給することによって、箱体124の内部の酸素濃度が徐々に上昇してもよい。この場合、箱体124の内部の酸素濃度が第1閾値よりも高くなることを抑制するために、不活性ガスの流量を第1流量と第2流量とを交互に切り替えてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明は、不活性ガスの供給方法および基板処理装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0136】
10 :基板処理ユニット(処理ユニット)
100 :基板処理装置
102 :制御部
120 :処理流体キャビネット(装置ユニット)
124 :箱体
126 :電気機器
141 :供給配管
143 :ガス配管
151 :調整部
152a :第1流通部
152b :第2流通部
155 :弁(切替弁)
155b :第2弁(切替弁)
W :基板