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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141854
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/04 20060101AFI20230928BHJP
   H10B 41/27 20230101ALI20230928BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20230928BHJP
   H10B 43/27 20230101ALI20230928BHJP
   G11C 16/08 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
G11C16/04 170
H01L27/11556
H01L29/78 371
H01L27/11582
G11C16/08 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048390
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須田 圭介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亮太
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太
【テーマコード(参考)】
5B225
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5B225BA19
5B225EA05
5B225EA08
5B225FA01
5B225FA04
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP23
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA19
5F083JA35
5F083JA37
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA53
5F083JA56
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA21
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083NA01
5F083ZA01
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB05
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BD35
5F101BE02
5F101BE05
5F101BE06
5F101BH21
(57)【要約】
【課題】容易に製造可能な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、第1方向(Y)に並ぶ複数のメモリブロック(BLK)と、第1方向に延伸し、第2方向(X)に並び、第3方向(Z)に複数のメモリブロックと並ぶ複数のビット線(BL)と、を備える。複数のメモリブロックは、それぞれ、第3方向に並ぶ複数の第1導電層(110)と、複数の第1導電層に対して第3方向の複数のビット線(BL)と反対側に設けられた第2導電層(112)と、第3方向に延伸し、複数の第1導電層と対向し、第3方向における一端が第2導電層に電気的に接続され、第3方向における他端が複数のビット線に電気的に接続された複数の半導体層(120)と、複数の第1導電層と、複数の半導体層と、の間に設けられた複数の電荷蓄積膜と、を備える。複数の第1導電層及び第2導電層は、複数のメモリブロックの間で、お互いに分断されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に並ぶ複数のメモリブロックと、
前記第1方向に延伸し、前記第1方向と交差する第2方向に並び、前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に前記複数のメモリブロックと並ぶ複数のビット線と
を備え、
前記複数のメモリブロックは、それぞれ、
前記第3方向に並ぶ複数の第1導電層と、
前記複数の第1導電層に対して前記第3方向の前記複数のビット線と反対側に設けられた第2導電層と、
前記第3方向に延伸し、前記複数の第1導電層と対向し、前記第3方向における一端が前記第2導電層に電気的に接続され、前記第3方向における他端が前記複数のビット線に電気的に接続された複数の半導体層と、
前記複数の第1導電層と、前記複数の半導体層と、の間に設けられた複数の電荷蓄積膜と
を備え、
前記複数の第1導電層及び前記第2導電層は、前記複数のメモリブロックの間で、お互いに分断されている
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記複数のメモリブロックは、それぞれ、前記複数の第1導電層と、前記第2導電層と、の間に設けられた第3導電層を更に備え、
前記複数の半導体層は、前記第3導電層と対向し、
前記第3導電層は、前記複数のメモリブロック毎に分断されている
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
読出動作を実行可能に構成され、
前記読出動作の実行に際し、
前記複数のビット線の少なくとも一つに、第1ビット線電圧を供給し、
前記複数のメモリブロックのうちの一つにおいて、
前記複数の第1導電層のうちの一つに、読出電圧を供給し、
前記複数の第1導電層のうちの他の一つに、前記読出電圧よりも大きい読出パス電圧を供給し、
前記第2導電層に、前記第1ビット線電圧よりも小さい第1電圧を供給し、
前記第3導電層に、前記第1電圧よりも大きい第2電圧を供給し、
前記複数のメモリブロックのうちの他の一つにおいて、
前記第2導電層に第3電圧を供給し、
前記第3導電層に、前記第3電圧よりも小さい第4電圧を供給する
請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
読出動作を実行可能に構成され、
前記読出動作の実行に際し、
前記複数のビット線の少なくとも一つに、第1ビット線電圧を供給し、
前記複数のメモリブロックのうちの一つにおいて、
前記複数の第1導電層のうちの一つに、読出電圧を供給し、
前記複数の第1導電層のうちの他の一つに、前記読出電圧よりも大きい読出パス電圧を供給し、
前記第2導電層に、前記第1ビット線電圧よりも小さい第1電圧を供給し、
前記複数のメモリブロックのうちの他の一つにおいて、
前記第2導電層をフローティング状態とする
請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
第1方向に並ぶ複数のメモリブロックと、
前記第1方向に延伸し、前記第1方向と交差する第2方向に並び、前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に前記複数のメモリブロックと並ぶ複数のビット線と
を備え、
前記複数のメモリブロックは、それぞれ、
前記第3方向に並ぶ複数の第1導電層と、
前記複数の第1導電層に対して前記第3方向の前記複数のビット線と反対側に設けられた第2導電層と、
前記第3方向に延伸し、前記複数の第1導電層と対向し、前記第3方向における一端が前記第2導電層に電気的に接続され、前記第3方向における他端が前記複数のビット線に電気的に接続された複数の半導体層と、
前記複数の第1導電層と、前記複数の半導体層と、の間に設けられた複数の電荷蓄積膜と
を備え、
前記第2導電層は、前記複数のメモリブロックの間で、お互いに分断され、
読出動作と、
プログラム動作及びベリファイ動作を含む書込動作と、
消去電圧供給動作及び消去ベリファイ動作を含む消去動作と
を実行可能に構成され、
前記読出動作、前記ベリファイ動作及び前記消去ベリファイ動作の少なくとも一つの実行に際し、
前記複数のビット線の少なくとも一つに、ビット線電圧を供給し、
前記複数のメモリブロックのうちの一つにおける前記第2導電層に、前記ビット線電圧とは異なる電圧を供給し、
前記複数のメモリブロックのうちの他の一つにおける前記第2導電層をフローティング状態とする
半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、この基板の表面と交差する方向に並ぶ複数の導電層と、これら複数の導電層に対向する半導体層と、導電層及び半導体層の間に設けられた電荷蓄積膜と、を備える半導体記憶装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-145233号公報
【特許文献2】特開2019-169510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
容易に製造可能な半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、第1方向に並ぶ複数のメモリブロックと、第1方向に延伸し、第1方向と交差する第2方向に並び、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に複数のメモリブロックと並ぶ複数のビット線と、を備える。複数のメモリブロックは、それぞれ、第3方向に並ぶ複数の第1導電層と、複数の第1導電層に対して第3方向の複数のビット線と反対側に設けられた第2導電層と、第3方向に延伸し、複数の第1導電層と対向し、第3方向における一端が第2導電層に電気的に接続され、第3方向における他端が複数のビット線に電気的に接続された複数の半導体層と、複数の第1導電層と、複数の半導体層と、の間に設けられた複数の電荷蓄積膜と、を備える。複数の第1導電層及び第2導電層は、複数のメモリブロックの間で、お互いに分断されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な回路図である。
図2】メモリセルアレイMCAの一部の構成を示す模式的な斜視図である。
図3】メモリセルアレイMCAの一部の構成を示す模式的な断面図である。
図4】メモリセルMCのしきい値電圧について説明するための模式的な図である。
図5】読出動作について説明するための模式的な断面図である。
図6】書込動作について説明するためのフローチャートである。
図7】プログラム動作について説明するための模式的な断面図である。
図8】ベリファイ動作について説明するための模式的な断面図である。
図9】消去動作について説明するためのフローチャートである。
図10】消去電圧供給動作について説明するための模式的な断面図である。
図11】消去ベリファイ動作について説明するための模式的な断面図である。
図12】比較例に係るメモリセルアレイMCA´の一部の構成を示す模式的な斜視図である。
図13】第2実施形態に係る半導体記憶装置の読出動作について説明するための模式的な断面図である。
図14】第3実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示す模式的な分解斜視図である。
図15】チップCの構成例を示す模式的な底面図である。
図16】チップCの構成例を示す模式的な底面図である。
図17】チップCの構成例を示す模式的な平面図である。
図18】メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
図19】メモリダイMDの一部の他の構成例を示す模式的な断面図である。
図20】第3実施形態に係る製造方法について説明するための模式的な斜視図である。
図21】同製造方法について説明するための模式的な斜視図である。
図22】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図23】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図24】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図25】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図26】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図27】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図28】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図29】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図30】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。また、以下の図面は模式的なものであり、説明の都合上、一部の構成等が省略される場合がある。また、複数の実施形態について共通する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0008】
また、本明細書において「半導体記憶装置」と言った場合には、メモリダイを意味する事もあるし、メモリチップ、メモリカード、SSD(Solid State Drive)等の、コントローラダイを含むメモリシステムを意味する事もある。更に、スマートホン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の、ホストコンピュータを含む構成を意味する事もある。
【0009】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成に「電気的に接続されている」と言った場合、第1の構成は第2の構成に直接接続されていても良いし、第1の構成が第2の構成に配線、半導体部材又はトランジスタ等を介して接続されていても良い。例えば、3つのトランジスタを直列に接続した場合には、2つ目のトランジスタがOFF状態であったとしても、1つ目のトランジスタは3つ目のトランジスタに「電気的に接続」されている。
【0010】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成及び第3の構成の「間に接続されている」と言った場合、第1の構成、第2の構成及び第3の構成が直列に接続され、且つ、第2の構成が第1の構成を介して第3の構成に接続されていることを意味する場合がある。
【0011】
また、本明細書において、回路等が2つの配線等を「導通させる」と言った場合には、例えば、この回路等がトランジスタ等を含んでおり、このトランジスタ等が2つの配線の間の電流経路に設けられており、このトランジスタ等がON状態となることを意味する事がある。
【0012】
また、本明細書においては、基板の表面に対して平行な所定の方向をX方向、基板の表面に対して平行で、X方向と垂直な方向をY方向、基板の表面に対して垂直な方向をZ方向と呼ぶ。
【0013】
また、本明細書においては、所定の面に沿った方向を第1方向、この所定の面に沿って第1方向と交差する方向を第2方向、この所定の面と交差する方向を第3方向と呼ぶことがある。これら第1方向、第2方向及び第3方向は、X方向、Y方向及びZ方向のいずれかと対応していても良いし、対応していなくても良い。
【0014】
また、本明細書において、「上」や「下」等の表現は、基板を基準とする。例えば、上記Z方向に沿って基板から離れる向きを上と、Z方向に沿って基板に近付く向きを下と呼ぶ。また、ある構成について下面や下端と言う場合には、この構成の基板側の面や端部を意味する事とし、上面や上端と言う場合には、この構成の基板と反対側の面や端部を意味する事とする。また、X方向又はY方向と交差する面を側面等と呼ぶ。
【0015】
[第1実施形態]
[回路構成]
図1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な回路図である。図1に示す様に、メモリダイMDは、メモリセルアレイMCAと、周辺回路PCと、を備える。
【0016】
メモリセルアレイMCAは、図1に示す様に、複数のメモリブロックBLKを備える。これら複数のメモリブロックBLKは、それぞれ、複数のストリングユニットSUを備える。これら複数のストリングユニットSUは、それぞれ、複数のメモリストリングMSを備える。これら複数のメモリストリングMSの一端は、それぞれ、ビット線BLを介して周辺回路PCに接続される。また、これら複数のメモリストリングMSの他端は、それぞれ、共通のソース線SLを介して周辺回路PCに接続される。
【0017】
メモリストリングMSは、ドレイン側選択トランジスタSTDT,STDと、複数のメモリセルMC(メモリトランジスタ)と、ソース側選択トランジスタSTSBと、を備える。ドレイン側選択トランジスタSTDT,STD、複数のメモリセルMC、及び、ソース側選択トランジスタSTSBは、ビット線BL及びソース線SLの間に直列に接続される。以下、ドレイン側選択トランジスタSTDT,STD、及び、ソース側選択トランジスタSTSBを、単に選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)と呼ぶ事がある。
【0018】
メモリセルMCは、電界効果型のトランジスタである。メモリセルMCは、半導体層、ゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える。半導体層は、チャネル領域として機能する。ゲート絶縁膜は、電荷蓄積膜を含む。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積膜中の電荷量に応じて変化する。メモリセルMCは、1ビット又は複数ビットのデータを記憶する。尚、1つのメモリストリングMSに対応する複数のメモリセルMCのゲート電極には、それぞれ、ワード線WLが接続される。これらワード線WLは、それぞれ、1つのメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0019】
選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)は、電界効果型のトランジスタである。選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)は、半導体層、ゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える。半導体層はチャネル領域として機能する。選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)のゲート電極には、それぞれ、選択ゲート線(SGDT、SGD、SGSB)が接続される。1つのドレイン側選択ゲート線SGDTは、1つのメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。1つのドレイン側選択ゲート線SGDは、1つのストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。1つのソース側選択ゲート線SGSBは、1つのメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0020】
ビット線BLは、それぞれ、メモリセルアレイMCA中の全てのストリングユニットSUに接続される。また、1つのストリングユニットSUに含まれる複数のメモリストリングMSは、全て異なるビット線BLに接続される。
【0021】
ソース線SLは、それぞれ、1つのメモリブロックBLKに含まれる全てのメモリストリングMSに接続される。また、1つのメモリセルアレイMCAに含まれる複数のメモリブロックBLKは、全て異なるソース線SLに接続される。
【0022】
周辺回路PCは、例えば、動作電圧を生成する電圧生成回路と、生成された動作電圧を選択されたビット線BL、ワード線WL、ソース線SL、選択ゲート線(SGDT、SGD、SGSB)等に転送する電圧転送回路と、ビット線BLに接続されたセンスアンプモジュールと、これらを制御するシーケンサと、を備える。
【0023】
[メモリセルアレイMCAの構造]
図2は、メモリセルアレイMCAの一部の構成を示す模式的な斜視図である。図3は、メモリセルアレイMCAの一部の構成を示す模式的な断面図である。尚、図3は、YZ断面を示しているが、半導体層120の中心軸に沿ったYZ断面以外の断面(例えば、XZ断面)を観察した場合にも、図3と同様の構造が観察される。
【0024】
図2に示す様に、メモリセルアレイMCAは、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKを備える。Y方向に隣り合う2つのメモリブロックBLKの間には、メモリブロック間絶縁層STが設けられている。図2の例では、Y方向に隣り合う2つのメモリブロックBLKを、それぞれ、メモリブロックBLK,BLKとして示している。
【0025】
メモリブロックBLKは、Y方向に並ぶ複数のストリングユニットSUを備える。Y方向に隣り合う2つのストリングユニットSUの間には、ストリングユニット間絶縁層SHEが設けられている。図2の例では、Y方向に並ぶ5つのストリングユニットSUを、それぞれ、ストリングユニットSUa~SUeとして示している。
【0026】
メモリブロックBLKは、例えば図2に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110と、これら複数の導電層110の下方に設けられた導電層112と、Z方向に延伸する複数の半導体層120と、を備える。また、図3に示す様に、複数の導電層110及び複数の半導体層120の間には、それぞれ、ゲート絶縁膜130が設けられている。
【0027】
導電層110は、X方向に延伸する略板状の形状を備える。導電層110は、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。また、導電層110は、例えば、リン(P)又はホウ素(B)等の不純物を含む多結晶シリコン等を含んでいても良い。Z方向に並ぶ複数の導電層110の間には、酸化シリコン(SiO)等の絶縁層111(図3)が設けられている。
【0028】
複数の導電層110は、ワード線WL(図1)及びこれに接続された複数のメモリセルMC(図1)のゲート電極として機能する。以下の説明では、この様な導電層110を、導電層110(WL)と呼ぶ場合がある。これら複数の導電層110(WL)は、それぞれ、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。図2の例では、Y方向に隣り合う2つのメモリブロックBLKに対応する導電層110(WL)が、メモリブロック間絶縁層STを介して絶縁されている。
【0029】
複数の導電層110(WL)よりも下方に位置する一又は複数の導電層110は、ソース側選択ゲート線SGSB(図1)及びこれに接続された複数のソース側選択トランジスタSTSB(図1)のゲート電極として機能する。以下の説明では、この様な導電層110を、導電層110(SGSB)と呼ぶ場合がある。この一又は複数の導電層110(SGSB)は、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。図2の例では、Y方向に隣り合う2つのメモリブロックBLKに対応する導電層110(SGSB)が、メモリブロック間絶縁層STを介して絶縁されている。
【0030】
複数の導電層110(WL)よりも上方に位置する一又は複数の導電層110は、ドレイン側選択ゲート線SGD(図1)及びこれに接続された複数のドレイン側選択トランジスタSTD(図1)のゲート電極として機能する。以下の説明では、この様な導電層110を、導電層110(SGD)と呼ぶ場合がある。図2に示す様に、これら複数の導電層110(SGD)のY方向の幅は、導電層110(WL)のY方向の幅よりも小さい。また、1つのメモリブロックBLK内でY方向に隣り合う2つの導電層110(SGD)の間には、ストリングユニット間絶縁層SHEが設けられている。これら複数の導電層110(SGD)は、それぞれ、ストリングユニットSU毎に電気的に独立している。各メモリブロックBLK中において、Y方向の一方側(例えば、Y方向負側)から数えて1番目及び5番目のストリングユニットSUa,SUeに対応する導電層110(SGD)は、メモリブロックBLK間に設けられたメモリブロック間絶縁層STを介して、他のメモリブロックBLK中の構成から電気的に絶縁されている。また、各メモリブロックBLK中において、Y方向に隣り合う2つの導電層110(SGD)は、ストリングユニット間絶縁層SHEを介して、電気的に絶縁されている。
【0031】
複数の導電層110(SGD)よりも上方に位置する一又は複数の導電層110は、ドレイン側選択ゲート線SGDT(図1)及びこれに接続された複数のドレイン側選択トランジスタSTDT(図1)のゲート電極として機能する。以下の説明では、この様な導電層110を、導電層110(SGDT)と呼ぶ場合がある。導電層110(SGDT)は、基本的には、導電層110(SGD)と同様に構成されている。ただし、1つのメモリブロックBLK内に含まれる複数の導電層110(SGDT)は、配線等を介してお互いに電気的に接続されている。
【0032】
導電層112は、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含む多結晶シリコン等を含んでいても良い。また、導電層112の下面には、タングステン(W)等の金属、タングステンシリサイド等の導電層又はその他の導電層が設けられていても良い。
【0033】
導電層112は、ソース線SL(図1)として機能する。導電層112は、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。図2の例では、Y方向に隣り合う2つのメモリブロックBLKに対応する2つの導電層112が、メモリブロック間絶縁層STを介して絶縁されている。
【0034】
半導体層120は、X方向及びY方向に所定のパターンで並ぶ。半導体層120は、1つのメモリストリングMS(図1)に含まれる複数のメモリセルMC及び選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)のチャネル領域として機能する。半導体層120は、例えば、多結晶シリコン(Si)等を含む。半導体層120は、略円筒状の形状を有し、中心部分には酸化シリコン等の絶縁層125(図3)が設けられている。また、半導体層120の外周面は、それぞれ導電層110によって囲まれており、導電層110と対向している。
【0035】
半導体層120の上端部には、リン(P)等のN型の不純物を含む不純物領域が設けられている。この不純物領域は、ビアコンタクト電極Ch,Vy(図5参照)を介してビット線BLに接続される。尚、一つのストリングユニットSUに対応する複数の半導体層120は、全て異なるビット線BLに接続されている。図2の例では、X方向に並ぶ複数の半導体層120を含む列が、一つのストリングユニットSUに対応して、Y方向に4つ並んでいる。これら4つの列に含まれる複数の半導体層120は、全て異なるビット線BLに接続されている。
【0036】
半導体層120の下端部には、リン(P)等のN型の不純物を含む不純物領域が設けられている。この不純物領域は、上記導電層112に接続されている。尚、図示の例では、一つのメモリブロックBLKに対応する複数の半導体層120が、全て共通の導電層112に接続されている。
【0037】
ゲート絶縁膜130(図3)は、半導体層120の外周面を覆う略円筒状の形状を有する。ゲート絶縁膜130は、例えば図3に示す様に、半導体層120及び導電層110の間に積層されたトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を備える。トンネル絶縁膜131及びブロック絶縁膜133は、例えば、酸化シリコン(SiO)等を含む。電荷蓄積膜132は、例えば、窒化シリコン(SiN)等の電荷を蓄積可能な膜を含む。トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132、及び、ブロック絶縁膜133は略円筒状の形状を有し、半導体層120と導電層112との接触部を除く半導体層120の外周面に沿ってZ方向に延伸する。
【0038】
尚、図3には、ゲート絶縁膜130が窒化シリコン等の電荷蓄積膜132を備える例を示している。しかしながら、ゲート絶縁膜130は、例えば、N型又はP型の不純物を含む多結晶シリコン等のフローティングゲートを備えていても良い。
【0039】
[メモリセルMCのしきい値電圧]
次に、図4を参照して、メモリセルMCのしきい値電圧について説明する。
【0040】
図4(a)は、3ビットのデータが記録されるメモリセルMCのしきい値電圧について説明するための模式的なヒストグラムである。横軸はワード線WLの電圧を示しており、縦軸はメモリセルMCの数を示している。図4(b)は、3ビットのデータが記録されるメモリセルMCのしきい値電圧及び記録されるデータの関係の一例を示す表である。
【0041】
図4(a)の例では、メモリセルMCのしきい値電圧が、8通りのステートに制御されている。Erステートに制御されたメモリセルMCのしきい値電圧は、消去ベリファイ電圧VVFYErより小さい。Aステートに制御されたメモリセルMCのしきい値電圧は、ベリファイ電圧VVFYAより大きく、ベリファイ電圧VVFYBより小さい。Bステートに制御されたメモリセルMCのしきい値電圧は、ベリファイ電圧VVFYBより大きく、ベリファイ電圧VVFYCより小さい。以下同様に、Cステート~Fステートに制御されたメモリセルMCのしきい値電圧は、それぞれ、ベリファイ電圧VVFYC~ベリファイ電圧VVFYFより大きく、ベリファイ電圧VVFYD~ベリファイ電圧VVFYGより小さい。Gステートに制御されたメモリセルMCのしきい値電圧は、ベリファイ電圧VVFYGより大きく、読出パス電圧VREADより小さい。
【0042】
また、図4(a)の例では、Erステートに対応するしきい値分布とAステートに対応するしきい値分布との間に、読出電圧VCGARが設定されている。Aステートに対応するしきい値分布とBステートに対応するしきい値分布との間に、読出電圧VCGBRが設定されている。以下同様に、Bステートに対応するしきい値分布とCステートに対応するしきい値分布との間~Fステートに対応するしきい値分布とGステートに対応するしきい値分布との間に、それぞれ、読出電圧VCGCR~読出電圧VCGGRが設定されている。
【0043】
例えば、Erステートは、最も低いしきい値電圧に対応している。ErステートのメモリセルMCは、消去状態のメモリセルMCである。ErステートのメモリセルMCには、例えば、データ“111”が割り当てられる。
【0044】
Aステートは、上記Erステートに対応するしきい値電圧よりも高いしきい値電圧に対応している。AステートのメモリセルMCには、例えば、データ“101”が割り当てられる。
【0045】
また、Bステートは、上記Aステートに対応するしきい値電圧よりも高いしきい値電圧に対応している。BステートのメモリセルMCには、例えば、データ“001”が割り当てられる。
【0046】
以下同様に、図中のCステート~Gステートは、Bステート~Fステートに対応するしきい値電圧よりも高いしきい値電圧に対応している。これらのステートのメモリセルMCには、例えば、データ“011”,“010”,“110”,“100”,“000”が割り当てられる。
【0047】
図4(b)に例示した様な割り当ての場合、下位ビットのデータは1つの読出電圧VCGDRによって判別可能であり、中位ビットのデータは3つの読出電圧VCGAR,VCGCR,VCGFRによって判別可能であり、上位ビットのデータは3つの読出電圧VCGBR,VCGER,VCGGRによって判別可能である。この様なデータの割り当てを、1-3-3コードと呼ぶ場合がある。
【0048】
尚、メモリセルMCに記録するデータのビット数、ステートの数、各ステートに対するデータの割り当て等は、適宜変更可能である。
【0049】
[読出動作]
図5は、読出動作について説明するための模式的な断面図である。
【0050】
尚、以下の説明では、動作の対象となっているワード線WLを選択ワード線WLと呼び、それ以外のワード線WLを非選択ワード線WLと呼ぶ場合がある。以下では、動作の対象となっているストリングユニットSUに含まれる複数のメモリセルMCのうち、選択ワード線WLに接続されたもの(以下、「選択メモリセルMC」と呼び、同様に、非選択ワード線WLに接続されたものを「非選択メモリセルMC」と呼ぶ場合がある。)に対して読出動作を実行する例について説明する。また、以下の説明では、この様な複数の選択メモリセルMCを含む構成を、ページ部PGと呼ぶ場合がある。
【0051】
以下、メモリブロックBLKの、ストリングユニットSUa中のページ部PGに対して読出動作を実行する例について説明する。
【0052】
まず、メモリブロックBLK中の各配線に供給される電圧について説明する。
【0053】
読出動作においては、例えば、ビット線BLに、電圧VDDを供給する。また、メモリブロックBLKに対応するソース線SLに、電圧VDDとは異なる電圧VSRCを供給する。電圧VSRCは、接地電圧VSSより大きくても良いし、接地電圧VSSと等しくても良い。電圧VDDは、電圧VSRCよりも大きい。
【0054】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択ゲート線SGDTに、電圧VSGを供給する。電圧VSGは、電圧VDDよりも大きい。また、電圧VSGと電圧VDDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDTのしきい値電圧よりも大きい。従って、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択トランジスタSTDTのチャネル領域には電子のチャネルが形成され、電圧VDDが転送される。
【0055】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKのストリングユニットSUaに対応するドレイン側選択ゲート線SGDに、電圧VSGを供給する。電圧VSGと電圧VDDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDのしきい値電圧よりも大きい。従って、メモリブロックBLKのストリングユニットSUaに対応するドレイン側選択トランジスタSTDのチャネル領域には電子のチャネルが形成され、電圧VDDが転送される。
【0056】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKのストリングユニットSUb~ストリングユニットSUeに対応するドレイン側選択ゲート線SGDに、接地電圧VSSを供給する。接地電圧VSSと電圧VDDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDのしきい値電圧よりも小さい。従って、メモリブロックBLKのストリングユニットSUb~ストリングユニットSUeに対応するドレイン側選択トランジスタSTDのチャネル領域には電子のチャネルが形成されず、電圧VDDが転送されない。
【0057】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKに対応するソース側選択ゲート線SGSBに電圧VSGを供給する。電圧VSGは、電圧VSRCよりも大きい。また、電圧VSGと電圧VSRCとの電圧差は、ソース側選択トランジスタSTSBのしきい値電圧よりも大きい。従って、メモリブロックBLKに対応するソース側選択トランジスタSTSBのチャネル領域には電子のチャネルが形成され、電圧VSRCが転送される。
【0058】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKに対応する非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADを供給する。読出パス電圧VREADは、電圧VDD,VSRCよりも大きい。また、読出パス電圧VREADと電圧VDD,VSRCとの電圧差は、メモリセルMCに記録されたデータに拘わらず、メモリセルMCのしきい値電圧よりも大きい。従って、非選択メモリセルMCのチャネル領域には電子のチャネルが形成され、選択メモリセルMCに、電圧VDD,VSRCが転送される。
【0059】
また、読出動作においては、選択ワード線WLに読出電圧VCGRを供給する。読出電圧VCGRは、図4を参照して説明した読出電圧VCGAR~VCGGRのいずれかである。読出電圧VCGRと電圧VSRCとの電圧差は、一部のデータが記録されたメモリセルMCのしきい値電圧よりも大きい。従って、一部のデータが記録されたメモリセルMCはON状態となり、この様なメモリセルMCに接続されたビット線BLには電流が流れる。一方、読出電圧VCGRとVSRCとの電圧差は、一部のデータが記録されたメモリセルMCのしきい値電圧よりも小さい。従って、一部のデータが記録されたメモリセルMCはOFF状態となり、この様なメモリセルMCに接続されたビット線BLには電流が流れない。
【0060】
読出動作においては、周辺回路PC(図1)中の電圧生成回路や電圧転送回路がこの様な電圧をメモリブロックBLK中の各配線に供給し、周辺回路PC中のセンスアンプモジュールが各ビット線の状態、例えば、ビット線BLに電流が流れるか否かを検出する。これによって、読出電圧VCGRが供給された選択ワード線WLに接続された選択メモリセルMCのON状態/OFF状態を検出する。
【0061】
また、読出動作においては、必要に応じて、複数の読出電圧VCGR毎に得られた上記選択メモリセルMCの状態を示すデータに対して、AND、OR等の演算処理が実行される。これによって、選択メモリセルMCに記録されていたデータを算出することができる。
【0062】
次に、メモリブロックBLK中の各配線に供給される電圧について説明する。尚、以下の説明では、メモリブロックBLKに供給される電圧を例示するが、メモリセルアレイMCA中のその他のメモリブロックBLKにも、メモリブロックBLKに供給される電圧と同様の電圧が供給される。
【0063】
読出動作においては、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択ゲート線SGDT,SGDに、接地電圧VSSを供給する。接地電圧VSSは、電圧VDDよりも小さい。また、接地電圧VSSと電圧VDDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDTのしきい値電圧よりも小さい。従って、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択トランジスタSTDT,STDのチャネル領域には電子のチャネルが形成されず、電圧VDDは転送されない。
【0064】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKに対応するソース線SLに、電圧VBSを供給する。電圧VBSは、電圧VDDより大きくても良い。尚、電圧VBSは、図7を参照して後述する電圧VSGDより大きくても良い。
【0065】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKに対応するソース側選択ゲート線SGSBに接地電圧VSSを供給する。接地電圧VSSは、電圧VBSよりも小さい。また、接地電圧VSSと電圧VBSとの電圧差は、ソース側選択トランジスタSTSBのしきい値電圧よりも小さい。従って、メモリブロックBLKに対応するソース側選択トランジスタSTSBのチャネル領域には電子のチャネルが形成されず、電圧VBSは転送されない。
【0066】
また、読出動作においては、メモリブロックBLKに対応するワード線WLをフローティング状態とする。
【0067】
この様な状態では、メモリブロックBLKに対応する選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)がOFF状態となる。従って、メモリブロックBLKには、ビット線BLとソース線SLとの電流経路が形成されない。
【0068】
[書込動作]
図6は、書込動作について説明するためのフローチャートである。
【0069】
以下の説明では、メモリブロックBLKの、ストリングユニットSUa中のページ部PGに対して書込動作を実行する例について説明する。
【0070】
ステップS101においては、ループ回数nが1に設定される。ループ回数nは、書込ループの回数を示す変数である。
【0071】
ステップS102においては、プログラム動作が実行される。プログラム動作は、選択ワード線WLにプログラム電圧VPGMを供給して、メモリセルMCのしきい値電圧を増大させる動作である。
【0072】
ステップS103では、ベリファイ動作を行う。ベリファイ動作は、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYを供給し、メモリセルMCのON状態/OFF状態を検出して、メモリセルMCのしきい値電圧が目標値に達したか否かを検出するための動作である。
【0073】
ステップS104では、ベリファイ動作の結果を判定する。例えば、しきい値電圧が目標値に到達していないメモリセルMCの数が一定数以上であった場合等にはベリファイFAILと判定し、ステップS105に進む。一方、しきい値電圧が目標値に到達していないメモリセルMCの数が一定数未満であった場合等にはベリファイPASSと判定し、ステップS107に進む。
【0074】
ステップS105では、ループ回数nが所定の回数Nに達したか否かを判定する。達していなかった場合にはステップS106に進む。達していた場合にはステップS108に進む。
【0075】
ステップS106では、ループ回数nに1を加算して、ステップS102に進む。また、ステップS106では、例えば、プログラム電圧VPGMに所定の電圧を加算する。従って、プログラム電圧VPGMは、ループ回数nの増大と共に増大する。
【0076】
ステップS107では、周辺回路PC(図1)中のステータスレジスタに、書込動作が正常に終了した旨のステータスデータを格納し、書込動作を終了する。
【0077】
ステップS108では、周辺回路PC(図1)中のステータスレジスタに、書込動作が正常に終了しなかった旨のステータスデータを格納し、書込動作を終了する。
【0078】
図7は、プログラム動作について説明するための模式的な断面図である。
【0079】
まず、メモリブロックBLK中の各配線に供給される電圧について説明する。
【0080】
プログラム動作においては、例えば、複数の選択メモリセルMCのうちしきい値電圧の調整を行うものに接続されたビット線BLに電圧VSRCを供給する。また、図示は省略するものの、複数の選択メモリセルMCのうちしきい値電圧の調整を行わないものに接続されたビット線BLに電圧VDDを供給する。以下、複数の選択メモリセルMCのうちしきい値電圧の調整を行うものを「書込メモリセルMC」と呼び、しきい値電圧の調整を行わないものを「禁止メモリセルMC」と呼ぶ場合がある。
【0081】
また、プログラム動作においては、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択ゲート線SGDT、及び、メモリブロックBLKのストリングユニットSUaに対応するドレイン側選択ゲート線SGDに、電圧VSGDが供給される。
【0082】
電圧VSGDは、電圧VSRCよりも大きい。また、電圧VSGDと電圧VSRCとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDT,STDのしきい値電圧よりも大きい。従って、書込メモリセルMCに接続されたビット線BLに対応するドレイン側選択トランジスタSTDT,STDのチャネル領域には電子のチャネルが形成され、電圧VSRCが転送される。
【0083】
一方、電圧VSGDと電圧VDDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDT,STDのしきい値電圧よりも小さい。従って、禁止メモリセルMCに接続されたビット線BLに対応するドレイン側選択トランジスタSTDT,STDはOFF状態となる。
【0084】
また、プログラム動作においては、メモリブロックBLKのストリングユニットSUb~ストリングユニットSUeに対応するドレイン側選択ゲート線SGDに、接地電圧VSSを供給する。接地電圧VSSと電圧VSRC,VDDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDのしきい値電圧よりも小さい。従って、メモリブロックBLKのストリングユニットSUb~ストリングユニットSUeに対応するドレイン側選択トランジスタSTDのチャネル領域には電子のチャネルが形成されず、電圧VSRC,VDDが転送されない。
【0085】
また、プログラム動作においては、メモリブロックBLKに対応するソース線SLに電圧VBSが供給され、ソース側選択ゲート線SGSBに接地電圧VSSが供給される。これにより、ソース側選択トランジスタSTSBはOFF状態となる。
【0086】
また、プログラム動作においては、メモリブロックBLKに対応する非選択ワード線WLに書込パス電圧VPASSを供給する。書込パス電圧VPASSは、読出パス電圧VREADよりも大きい。また、書込パス電圧VPASSと電圧VSRCとの電圧差は、メモリセルMCに記録されたデータに拘わらず、メモリセルMCのしきい値電圧よりも大きい。従って、メモリブロックBLKのストリングユニットSUaに対応する非選択メモリセルMCのうち、書込メモリセルMCに接続されたもののチャネル領域には電子のチャネルが形成され、書込メモリセルMCに、電圧VSRCが転送される。
【0087】
また、プログラム動作においては、選択ワード線WLにプログラム電圧VPGMを供給する。プログラム電圧VPGMは、書込パス電圧VPASSよりも大きい。
【0088】
ここで、書込メモリセルMCに対応する半導体層120のチャネルには、電圧VSRCが供給されている。この様な半導体層120と選択ワード線WLとの間には、比較的大きい電界が発生する。これにより、半導体層120のチャネル中の電子がトンネル絶縁膜131(図3)を介して電荷蓄積膜132(図3)中にトンネルする。従って、書込メモリセルMCのしきい値電圧は増大する。
【0089】
一方、禁止メモリセルMCに対応する半導体層120のチャネル、及び、ストリングユニットSUb~ストリングユニットSUeに対応する半導体層120のチャネルは、電気的にフローティング状態となっており、このチャネルの電位は非選択ワード線WLとの容量結合によって書込パス電圧VPASS程度まで上昇している。この様な半導体層120と選択ワード線WLとの間には、上記した電界よりも小さい電界しか発生しない。これにより、半導体層120のチャネル中の電子は、電荷蓄積膜132(図3)中にトンネルしない。従って、禁止メモリセルMCのしきい値電圧は増大しない。
【0090】
次に、メモリブロックBLK中の各配線に供給される電圧について説明する。
【0091】
プログラム動作においては、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択ゲート線SGDT,SGDに、接地電圧VSSが供給される。これにより、ドレイン側選択トランジスタSTDT,STDはOFF状態となる。
【0092】
また、プログラム動作においては、メモリブロックBLKに対応するソース線SLに電圧VBSが供給され、ソース側選択ゲート線SGSBに接地電圧VSSが供給される。これにより、ソース側選択トランジスタSTSBはOFF状態となる。尚、上述の通り、電圧VBSは、電圧VSGDより大きくても良い。
【0093】
また、プログラム動作においては、メモリブロックBLKに対応するワード線WLをフローティング状態とする。
【0094】
この様な状態では、メモリブロックBLKに対応する選択トランジスタ(STDT、STD、STSB)がOFF状態となる。従って、メモリブロックBLK中のメモリセルMCは、ビット線BLからもソース線SLからも電気的に切り離された状態となる。
【0095】
図8は、ベリファイ動作について説明するための模式的な断面図である。
【0096】
ベリファイ動作は、基本的には、読出動作と同様に実行される。
【0097】
ただし、ベリファイ動作においては、選択ワード線WLに、読出電圧VCGRではなく、ベリファイ電圧VVFYを供給する。ベリファイ電圧VVFYは、図4を参照して説明したベリファイ電圧VVFYA~VVFYGのいずれかである。
【0098】
また、読出動作においては、例えば、ページ部PGに対応する全てのビット線BLに、電圧VDDを供給する。一方、ベリファイ動作においては、例えば、ループ回数nに応じた特定のステートに対応するビット線BLに電圧VDDを供給し、その他のビット線BLには電圧VSRCを供給しても良い。
【0099】
[消去動作]
図9は、消去動作について説明するためのフローチャートである。
【0100】
以下の説明では、メモリブロックBLKに対して消去動作を実行する例について説明する。
【0101】
ステップS201においては、例えば図9に示す様に、ループ回数nが1に設定される。ループ回数nは、消去ループの回数を示す変数である。
【0102】
ステップS202においては、消去電圧供給動作が実行される。消去電圧供給動作は、ワード線WLに接地電圧VSSを供給し、ソース線SL及びビット線BLの少なくとも一方に消去電圧VERAを供給してメモリセルMCのしきい値電圧を減少させる動作である。
【0103】
ステップS203では、消去ベリファイ動作を行う。消去ベリファイ動作は、ワード線WLに消去ベリファイ電圧VVFYEr図4)を供給し、メモリセルMCのON状態/OFF状態を検出して、メモリセルMCのしきい値電圧が目標値に達したか否かを検出するための動作である。
【0104】
ステップS204では、消去ベリファイ動作の結果を判定する。例えば、しきい値電圧が目標値に到達していないメモリセルMCの数が一定数以上であった場合等にはベリファイFAILと判定し、ステップS205に進む。一方、しきい値電圧が目標値に到達していないメモリセルMCの数が一定数未満であった場合等にはベリファイPASSと判定し、ステップS207に進む。
【0105】
ステップS205では、ループ回数nが所定の回数Nに達したか否かを判定する。達していなかった場合にはステップS206に進む。達していた場合にはステップS208に進む。
【0106】
ステップS206では、ループ回数nに1を加算して、ステップS202に進む。また、ステップS206では、例えば、消去電圧VERAに所定の電圧を加算する。従って、消去電圧VERAは、ループ回数nの増大と共に増大する。
【0107】
ステップS207では、周辺回路PC(図1)中のステータスレジスタに、消去動作が正常に終了した旨のステータスデータを格納し、消去動作を終了する。
【0108】
ステップS208では、周辺回路PC(図1)中のステータスレジスタに、消去動作が正常に終了しなかった旨のステータスデータを格納し、消去動作を終了する。
【0109】
図10は、消去電圧供給動作について説明するための模式的な断面図である。
【0110】
まず、メモリブロックBLK中の各配線に供給される電圧について説明する。
【0111】
消去電圧供給動作においては、ビット線BL、及び、メモリブロックBLKに対応するソース線SLに、消去電圧VERAが供給される。消去電圧VERAは、例えば、プログラム電圧VPGMより大きくても良いし、プログラム電圧VPGMと等しくても良い。
【0112】
また、消去電圧供給動作においては、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択ゲート線SGDT及びソース側選択ゲート線SGSBに、電圧VGIDLが供給される。電圧VGIDLは、消去電圧VERAよりも小さい。これにより、ドレイン側選択トランジスタSTDT及びソース側選択トランジスタSTSBにおいてGIDL(Gate Induced Drain Leakage)が発生し、電子-正孔対が発生する。ドレイン側選択トランジスタSTDTにおいて発生した電子はビット線BL側に移動し、正孔はメモリセルMC側に移動する。ソース側選択トランジスタSTSBにおいて発生した電子はソース線SL側に移動し、正孔はメモリセルMC側に移動する。
【0113】
また、消去電圧供給動作においては、メモリブロックBLKに対応するドレイン側選択ゲート線SGDに電圧VSGDEが供給される。電圧VSGDEは、消去電圧VERAよりも小さい。これにより、ドレイン側選択ゲート線SGDのチャネル領域には正孔のチャネルが形成される。
【0114】
また、消去電圧供給動作においては、ワード線WLに接地電圧VSSが供給される。これにより、半導体層120のチャネル中の正孔がトンネル絶縁膜131(図3)を介して電荷蓄積膜132(図3)中にトンネルする。従って、メモリセルMCのしきい値電圧が減少する。
【0115】
次に、メモリブロックBLK中の各配線に供給される電圧について説明する。
【0116】
消去電圧供給動作においては、メモリブロックBLKに対応するソース線SLに、消去電圧VERAが供給される。
【0117】
また、消去電圧供給動作においては、メモリブロックBLKに対応するワード線WL及び選択ゲート線(SGDT、SGD、SGSB)をフローティング状態とする。
【0118】
この様な状態では、ビット線BL及びソース線SLへの消去電圧VERAの供給に伴い、半導体層120の電圧、並びに、ワード線WL及び選択ゲート線(SGDT、SGD、SGSB)の電圧が、消去電圧VERA程度まで上昇する。この様な状態では、半導体層120と、ワード線WLと、の間には、電圧差がほぼ生じない。これにより、半導体層120から電荷蓄積膜132(図3)への正孔のトンネルは生じない。従って、メモリセルMCのしきい値電圧は減少しない。また、この様な状態では、半導体層120と、選択ゲート線(SGDT、SGD、SGSB)と、の間にも、電圧差がほぼ生じない。これにより、ドレイン側選択トランジスタSTDT及びソース側選択トランジスタSTSBにおいてGIDLは発生しない。
【0119】
図11は、消去ベリファイ動作について説明するための模式的な断面図である。
【0120】
消去ベリファイ動作は、基本的には、読出動作と同様に実行される。
【0121】
ただし、消去ベリファイ動作においては、ワード線WLに、読出電圧VCGRでも読出パス電圧VREADでもなく、図4を参照して説明した消去ベリファイ電圧VVFYErを供給する。
【0122】
[比較例]
図12は、比較例に係るメモリセルアレイMCA´の一部の構成を示す模式的な斜視図である。
【0123】
比較例に係るメモリセルアレイMCA´は、導電層112及びメモリブロック間絶縁層STのかわりに、導電層112´及びメモリブロック間絶縁層ST´を備える。導電層112´は、複数のメモリブロックBLKにわたって共通に設けられている。メモリブロック間絶縁層ST´は、導電層112´を分断していない。
【0124】
また、比較例に係るメモリセルアレイMCA´においては、ワード線WLとソース側選択ゲート線SGSBとの間に、ソース側選択ゲート線SGSが設けられている。
【0125】
[効果]
比較例に係る半導体記憶装置の消去動作においては、ドレイン側選択トランジスタSTDT及びソース側選択トランジスタSTSBにおいて、GIDLを発生させる。この様な方法を採用する場合、GIDLの影響により、ドレイン側選択トランジスタSTDT及びソース側選択トランジスタSTSBに対応する電荷蓄積膜132中の電荷量が変動してしまう場合がある。これにより、ドレイン側選択トランジスタSTDT及びソース側選択トランジスタSTSBのしきい値電圧が変動してしまう場合がある。
【0126】
そこで、比較例に係るメモリセルアレイMCA´では、メモリセルMCとビット線BLとの間に、GIDL発生に用いるドレイン側選択トランジスタSTDTに加え、メモリセルMCの選択に用いるドレイン側選択トランジスタSTDを設ける。この様な構成によれば、メモリセルMCとビット線BLとを好適に導通させ、又は、電気的に切り離すことが可能である。
【0127】
また、メモリセルMCとソース線SLとの間に、GIDL発生に用いるソース側選択トランジスタSTSBに加え、メモリセルMCの選択に用いるソース側選択トランジスタを設ける。この様な構成によれば、メモリセルMCとソース線SLとを好適に導通させ、又は、電気的に切り離すことが可能である。
【0128】
しかしながら、比較例に係るメモリセルアレイMCA´においては、Z方向に積層された複数の導電層110のうちの一部を、ソース側選択ゲート線SGSとして使用する必要が生じてしまう。従って、半導体層120の形成に用いるビアホール(以下、「メモリホール」と呼ぶ。)のアスペクト比が大きくなってしまい、加工の難易度が上がってしまう場合がある。
【0129】
ここで、メモリホールのアスペクト比を緩和するためには、例えば、GIDL発生に用いるソース側選択トランジスタSTSBに、メモリセルMCの選択に用いるソース側選択トランジスタの機能を含め、これによってメモリセルMCの選択に用いるソース側選択トランジスタを省略することが考えられる。
【0130】
しかしながら、上述の通り、ソース側選択トランジスタSTSBのしきい値電圧は、GIDLの影響によって変動してしまう場合がある。また、ソース側選択トランジスタSTSBのチャネル領域には、リン(P)等のN型の不純物が含まれていることがある。この様な理由から、ソース側選択トランジスタSTSBは、ノーマリーオン状態となってしまう可能性がある。
【0131】
例えば、プログラム動作においてソース側選択トランジスタSTSBがON状態となってしまった場合、禁止メモリセルMCのチャネルの電圧が書込パス電圧VPASSよりも低い電圧となってしまい、これによって誤書込が発生してしまうおそれがある。
【0132】
これを防止するためには、例えば、導電層112´に、ソース側選択ゲート線SGSBよりも大きい電圧VBSを供給し、ソース側選択トランジスタSTSBのゲート-ソース間電圧を逆バイアスの関係として、ソース側選択トランジスタSTSBをOFF状態とすることも考えられる。
【0133】
しかしながら、導電層112´は、複数のメモリブロックBLKに共通の構成であり、比較的広い面積にわたって設けられている。従って、書込動作において、プログラム動作とベリファイ動作とを繰り返し交互に実行する際、プログラム動作では導電層112´に電圧VBSを供給し、ベリファイ動作では導電層112´に電圧VSRCを供給することとすると、導電層112´に充放電を繰り返す必要が生じてしまい、書込動作に要する時間が増大してしまうおそれがある。
【0134】
そこで、第1実施形態に係る半導体記憶装置においては、導電層112を、メモリブロックBLK毎に分断する構造としている。導電層112は、メモリブロックBLK毎に分断されているため、導電層112´と比較して、静電容量を大幅に低減可能である。従って、書込動作を高速に実行することが可能となる。また、電圧VBSが比較的大きい値(例えば、図7の電圧VSGDよりも大きい値)であったとしても、導電層112の充放電を、高速に実行することが可能となる。
【0135】
また、第1実施形態に係る読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作では、図5図8及び図11を参照して説明した様に、非選択のメモリブロックBLKに対応するソース線SLに電圧VBSを、ソース側選択ゲート線SGSBに接地電圧VSSを供給することにより、ソース側選択トランジスタSTSBのゲート-ソース間電圧を逆バイアスの関係として、ソース側選択トランジスタSTSBをOFF状態としている。
【0136】
ここで、読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作では、非選択のメモリブロックBLKに対応するワード線WLがフローティング状態であり、他の配線との容量結合の影響によって、電圧値が変動する可能性がある。従って、非選択のメモリブロックBLKに対応する半導体層120のチャネルの電圧が固定されており、且つ、ワード線WLの電圧が外部からの電界の影響によって変動してしまった場合、非選択のメモリブロックBLKに対応する半導体層120と導電層112との間でキャリアの授受が発生し、読出動作が不安定化してしまうおそれがある。
【0137】
第1実施形態によれば、読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作に際して、非選択のメモリブロックBLKに対応する半導体層120と導電層112との間における、キャリアの授受を抑制可能である。これにより、読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作を安定して実行することが可能となる。
【0138】
[第2実施形態]
第1実施形態においては、読出動作、書込動作及び消去動作の実行方法を例示した。しかしながら、この様な方法はあくまでも例示に過ぎず、具体的な電圧等は適宜調整可能である。例えば、第1実施形態に係る読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作では、図5図8及び図11を参照して説明した様に、非選択のメモリブロックBLKに対応するソース側選択トランジスタSTSBをOFF状態としている。しかしながら、読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作では、例えば、非選択のメモリブロックBLKに対応するソース線SLを電圧生成回路から切り離して、フローティング状態としても良い。
【0139】
第2実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第2実施形態に係る読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作は、第1実施形態と異なる。
【0140】
図13は、第2実施形態に係る半導体記憶装置の読出動作について説明するための模式的な断面図である。第2実施形態に係る読出動作は、基本的には、第1実施形態に係る読出動作と同様に実行される。ただし、第2実施形態に係る読出動作では、非選択のメモリブロックBLKに対応するソース線SLが電圧生成回路から切り離され、フローティング状態となる。
【0141】
図示は省略するものの、第2実施形態に係る半導体記憶装置のベリファイ動作及び消去ベリファイ動作においても、非選択のメモリブロックBLKに対応するソース線SLが電圧生成回路から切り離され、フローティング状態となる。
【0142】
この様な方法によっても、第1実施形態と同様に、読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作に際して、非選択のメモリブロックBLKに対応する半導体層120に、キャリア(電子)が入ることを抑制可能である。これにより、読出動作、ベリファイ動作及び消去ベリファイ動作を安定して実行することが可能となる。
【0143】
[第3実施形態]
次に、第1実施形態又は第2実施形態に係る半導体記憶装置の、より具体的な構造への適用例について説明する。
【0144】
[メモリダイMDの構造]
図14は、第3実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示す模式的な分解斜視図である。図14に示す通り、第3実施形態に係るメモリダイMDは、メモリセルアレイMCA(図1)側のチップCと、周辺回路PC(図1)側のチップCと、を備える。
【0145】
チップCの上面には、図示しないボンディングワイヤ等の外部接続端子に接続可能な複数の外部パッド電極Pが設けられている。また、チップCの下面には、複数の貼合電極PI1が設けられている。また、チップCの上面には、複数の貼合電極PI2が設けられている。以下、チップCについては、複数の貼合電極PI1が設けられる面を表面と呼び、複数の外部パッド電極Pが設けられる面を裏面と呼ぶ。また、チップCについては、複数の貼合電極PI2が設けられる面を表面と呼び、表面の反対側の面を裏面と呼ぶ。図示の例において、チップCの表面はチップCの裏面よりも上方に設けられ、チップCの裏面はチップCの表面よりも上方に設けられる。
【0146】
チップC及びチップCは、チップCの表面とチップCの表面とが対向するよう配置される。複数の貼合電極PI1は、複数の貼合電極PI2にそれぞれ対応して設けられ、複数の貼合電極PI2に貼合可能な位置に配置される。貼合電極PI1と貼合電極PI2とは、チップCとチップCとを貼合し、かつ電気的に導通させる機能を有する。
【0147】
尚、図14の例において、チップCの角部a1、a2、a3、a4は、それぞれ、チップCの角部b1、b2、b3、b4と対応する。
【0148】
図15及び図16は、チップCの構成例を示す模式的な底面図である。図16では、貼合電極PI1等の一部の構成を省略している。図17は、チップCの構成例を示す模式的な平面図である。図18は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。図19は、メモリダイMDの一部の他の構成例を示す模式的な断面図である。
【0149】
[チップCの構造]
チップCは、例えば図16に示す様に、X方向及びY方向に並ぶ4つのメモリプレーン領域RMPを備える。また、チップCは、4つのメモリプレーン領域RMPよりもY方向の一端側に設けられた周辺領域Rを備える。周辺領域Rは、図15に示す様に、X方向に並ぶ複数の入出力領域RIOを備える。
【0150】
チップCは、例えば図18に示す様に、メモリセルアレイ層LMCAと、メモリセルアレイ層LMCAの下方に設けられた複数の配線層CH,M0,M1,MBと、メモリセルアレイ層LMCAの上方に設けられた基体構造LSBと、を備える。
【0151】
[チップCのメモリセルアレイ層LMCAのメモリプレーン領域RMPにおける構造]
例えば図16に示す様に、メモリセルアレイ層LMCAには、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKが設けられている。メモリブロックBLKは、基本的には、図1図3を参照して説明した、第1実施形態に係るメモリブロックBLKと同様に構成されている。ただし、図18に示す様に、第3実施形態に係るメモリブロックBLKは、図2を参照して説明したメモリブロックBLKと比較して、上下逆さである。
【0152】
[チップCのメモリセルアレイ層LMCAの周辺領域Rにおける構造]
周辺領域Rには、例えば図18に示す様に、外部パッド電極Pに対応して、複数のビアコンタクト電極CCが設けられている。これら複数のビアコンタクト電極CCは、酸化シリコン(SiO)等の絶縁層113を貫通してZ方向に延伸し、上端において外部パッド電極Pと電気的に接続されている。
【0153】
[チップCの配線層CH,M0,M1,MBの構造]
例えば図18に示す様に、配線層CH,M0,M1,MBに含まれる複数の配線は、例えば、メモリセルアレイ層LMCA中の構成及びチップC中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0154】
配線層CHは、複数の配線として、複数のビアコンタクト電極chを含む。これら複数のビアコンタクト電極chは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。ビアコンタクト電極chは、複数の半導体層120に対応して設けられ、複数の半導体層120の下端に接続されている。
【0155】
配線層M0は、複数の配線m0を含む。これら複数の配線m0は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及び銅(Cu)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。尚、複数の配線m0のうちの一部は、ビット線BLとして機能する。ビット線BLは、例えば、X方向に並びY方向に延伸する。
【0156】
配線層M1は、複数の配線m1を含む。これら複数の配線m1は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0157】
配線層MBは、複数の貼合電極PI1を含む。これら複数の貼合電極PI1は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜pI1B及び銅(Cu)等の金属膜pI1Mの積層膜等を含んでいても良い。
【0158】
[チップCの基体構造LSBの構造]
例えば図18に示す様に、基体構造LSBは、メモリセルアレイ層LMCAの上面に設けられた導電層112と、導電層112の上面に設けられた絶縁層101,102,103,104と、絶縁層104の上面に設けられた裏面配線層(金属配線層)MAと、裏面配線層MAの上面に設けられた絶縁層105と、を備える。
【0159】
第3実施形態に係る導電層112は、基本的には、第1実施形態に係る導電層112と同様に構成されている。ただし、第3実施形態に係る導電層112は、メモリブロック間絶縁層STではなく、絶縁層104の一部を介して、Y方向に分断されている。
【0160】
絶縁層101,103,104は、例えば、酸化シリコン(SiO)等を含む。絶縁層102は、例えば、窒化シリコン(SiN)等を含む。絶縁層101,102,103は、導電層112の上面に設けられている。また、基体構造LSBには、導電層112、及び、絶縁層101,102,103を分断する溝BAが設けられている。絶縁層104は、絶縁層103の上面、並びに、溝BAの底面及び内壁面に設けられている。以下、絶縁層104のうち、溝BAの内部に設けられた部分を、「絶縁層104a」と呼ぶ場合がある。絶縁層104aは、メモリブロック間絶縁層STの上面、及び、Y方向に隣り合う2つの導電層112のY方向における側面に接している。
【0161】
尚、図18の例では、溝BA(絶縁層104a)のY方向における中央位置PYBAと、メモリブロック間絶縁層STのY方向における中央位置PYSTとが、略一致している。しかしながら、メモリブロック間絶縁層STと、溝BAとは、異なる工程において位置決めされる。従って、溝BA(絶縁層104a)のY方向における中央位置PYBAと、メモリブロック間絶縁層STのY方向における中央位置PYSTとは、例えば図19に示す様に、異なっていても良い。
【0162】
ここで、中央位置PYBAの規定に際しては、例えば、図18又は図19に示す様な断面において、導電層112の上面及び下面のZ方向における中間位置を示す線PZ112を規定しても良い。また、この線PZ112と、着目する一つの溝BAの2つの内壁面(導電層112及び絶縁層104aの接触面)と、に対応する、2つの交点を規定しても良い。また、これら2つの交点のY方向における中間位置を、中央位置PYBAとして規定しても良い。
【0163】
同様に、中央位置PYSTの規定に際しては、例えば、図18又は図19に示す様な断面において、複数の導電層110のうちの一つの上面及び下面のZ方向における中間位置を示す線PZ110を規定しても良い。また、この線PZ110と、着目する一つのメモリブロック間絶縁層STのY方向の両側面(導電層110及びメモリブロック間絶縁層STの接触面)と、に対応する、2つの交点を規定しても良い。また、これら2つの交点のY方向における中間位置を、中央位置PYSTとして規定しても良い。
【0164】
裏面配線層MAは、複数の配線maを含む。これら複数の配線maは、例えば、アルミニウム(Al)等を含んでいても良い。基体構造LSBには、絶縁層101,102,103,104を分断する溝VAが設けられている。配線maは、絶縁層104の上面、並びに、溝VAの底面及び内壁面に設けられている。
【0165】
複数の配線maのうちの一部は、ソース線SL(図1)の一部として機能する。この配線maは、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKに対応して複数設けられている。この配線maは、それぞれ、導電層112の上面に接続されている。
【0166】
また、複数の配線maのうちの一部は、外部パッド電極P図14)として機能する。この配線maは、X方向に並ぶ複数の入出力領域RIO図15)に対応して複数設けられている。この配線maは、導電層112、及び、絶縁層101,102,103,104を分断する溝BA,VAを介して、メモリセルアレイ層LMCA中のビアコンタクト電極CCの上端、及び、絶縁層113の上面に接続されている。また、この配線maの一部は、絶縁層104の上面に設けられ、図示しないボンディングワイヤ等との接続部となる。
【0167】
絶縁層105は、例えば、ポリイミド等の樹脂材料を上層部に含むパッシベーション層である。基体構造LSBには、絶縁層105を分断する溝TVが設けられている。外部パッド電極Pとして機能する配線maの、ボンディングワイヤ等との接続部は、この溝TVを介して、メモリダイMDの外部に露出する。
【0168】
[チップCの構造]
チップCは、例えば図17に示す様に、メモリプレーン領域RMPに対応してX及びY方向に並ぶ4つの周辺回路領域RPCを備える。また、チップCは、周辺領域Rに対向する領域に設けられた回路領域Rを備える。回路領域Rは、X方向に並ぶ複数の入出力領域RIOを備える。
【0169】
また、チップCは、例えば図18に示す様に、半導体基板200と、半導体基板200の上方に設けられた電極層GCと、電極層GCの上方に設けられた配線層D0,D1,D2,D3,D4,DBと、を備える。
【0170】
[チップCの半導体基板200の構造]
半導体基板200は、例えば、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型のシリコン(Si)を含む。半導体基板200の表面には、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含むN型ウェル領域200Nと、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型ウェル領域200Pと、N型ウェル領域200N及びP型ウェル領域200Pが設けられていない半導体基板領域200Sと、絶縁領域200Iと、が設けられている。N型ウェル領域200N、P型ウェル領域200P及び半導体基板領域200Sは、それぞれ、周辺回路PC(図1)を構成する複数のトランジスタTr、及び、複数のキャパシタ等の一部として機能する。
【0171】
[チップCの電極層GCの構造]
例えば図18に示す様に、半導体基板200の上面には、絶縁層200Gを介して、電極層GCが設けられている。電極層GCは、半導体基板200の表面とZ方向に対向する複数の電極gcを含む。また、半導体基板200の各領域及び電極層GCに含まれる複数の電極gcは、それぞれ、ビアコンタクト電極CSに接続されている。
【0172】
半導体基板200のN型ウェル領域200N、P型ウェル領域200P及び半導体基板領域200Sは、それぞれ、周辺回路PC(図1)を構成する複数のトランジスタTrのチャネル領域、及び、複数のキャパシタの一方の電極等として機能する。
【0173】
電極層GCに含まれる複数の電極gcは、それぞれ、周辺回路PC(図1)を構成する複数のトランジスタTrのゲート電極、及び、複数のキャパシタの他方の電極等として機能する。
【0174】
ビアコンタクト電極CSは、Z方向に延伸し、下端において半導体基板200又は電極gcの上面に接続されている。ビアコンタクト電極CSと半導体基板200との接続部分には、N型の不純物又はP型の不純物を含む図示しない不純物領域が設けられている。ビアコンタクト電極CSは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0175】
[チップCの配線層D0,D1,D2,D3,D4,DBの構造]
例えば図18に示す様に、D0,D1,D2,D3,D4,DBに含まれる複数の配線は、例えば、メモリセルアレイ層LMCAの構成及びチップC中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0176】
配線層D0,D1,D2は、それぞれ、複数の配線d0,d1,d2を含む。これら複数の配線d0,d1,d2は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0177】
配線層D3,D4は、それぞれ、複数の配線d3,d4を含む。これら複数の配線d3,d4は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及び銅(Cu)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0178】
配線層DBは、複数の貼合電極PI2を含む。これら複数の貼合電極PI2は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜pI2B及び銅(Cu)等の金属膜pI2Mの積層膜等を含んでいても良い。
【0179】
ここで、貼合電極PI1と貼合電極PI2とに銅(Cu)等の金属膜pI1M,pI2Mを用いると、金属膜pI1Mと金属膜pI2Mとが一体化して、互いの境界の確認が困難となる。但し、貼り合せの位置ずれによる貼合電極PI1と貼合電極PI2とを貼り合せた形状の歪み、バリア導電膜pI1B,pI2Bの位置ずれ(側面における不連続箇所の発生)により貼り合せ構造が確認できる。また、貼合電極PI1及び貼合電極PI2をダマシン法により形成する場合、それぞれの側面はテーパー形状を有する。このため、貼合電極PI1と貼合電極PI2とを貼り合せた部分におけるZ方向に沿った断面の形状は、側壁が直線状とはならず、非矩形形状となる。また、貼合電極PI1と貼合電極PI2とを貼り合せた場合、これらを形成する各Cuの底面、側面、及び上面をバリアメタルが覆う構造となる。これに対し、一般的なCuを用いた配線層では、Cuの上面にCuの酸化防止機能を有する絶縁層(SiNまたはSiCN等)が設けられ、バリアメタルは設けられていない。このため、貼り合せの位置ずれが発生していなくても、一般的な配線層との区別は可能である。
【0180】
[製造方法]
次に、図20図30を参照して、メモリダイMDの製造方法について説明する。図20図21は、同製造方法について説明するための模式的な斜視図である。図22図30は、同製造方法について説明するための模式的な断面図である。図22図30は、図18に対応する断面を示している。
【0181】
本実施形態に係るメモリダイMDの製造に際しては、チップCに対応するウェハW、及び、チップCに対応するウェハWを製造する。また、図20及び図21に示す様に、これら2枚のウェハW,Wを貼合し、ダイシングによる個片化を行う。
【0182】
図22には、ウェハW,Wを貼合する段階における、ウェハW,Wの構成を示している。この段階において、ウェハWは、図18等を参照して説明したチップCとほぼ同様の構成を備える。ただし、ウェハWは、基体構造LSBに対応する構成を備えていない。メモリセルアレイ層LMCAの上面には、導電層112Aと、絶縁層101と、基板100Sと、が設けられている。導電層112Aは、基本的には導電層112と同様に構成されている。ただし、導電層112Aは、ウェハWの略全面にわたって形成されている。また、この段階において、ウェハWは、図18等を参照して説明したチップCと同様の構成を備える。
【0183】
本実施形態に係るメモリダイMDの製造に際しては、図23に示す様に、ウェハW,Wを貼合する。この工程では、ウェハW中の複数の貼合電極PI1と、ウェハW中の複数の貼合電極PI2とが、お互いに接続される。
【0184】
次に、図24に示す様に、基板100Sを除去して、絶縁層101の上面を露出させる。
【0185】
次に、図25に示す様に、絶縁層101の上面に、絶縁層102,103を形成する。この工程は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の方法によって行う。
【0186】
次に、図26に示す様に、溝BAを形成する。溝BAは、上述の通り、導電層112A、及び、絶縁層101,102,103を分断する。この工程では、導電層112Aが複数の導電層112に分断される。また、この工程では、外部パッド電極Pに接続されるビアコンタクト電極CCの上端が露出する。この工程は、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)等の方法によって行う。
【0187】
次に、図27に示す様に、絶縁層103の上面、並びに、溝BAの底面及び内壁面に、絶縁層104を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0188】
次に、図28に示す様に、溝VAを形成する。溝VAは、上述の通り、絶縁層101,102,103,104を分断する。この工程では、複数の導電層112の上面、及び、外部パッド電極Pに接続されるビアコンタクト電極CCの上端が露出する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0189】
次に、図29に示す様に、絶縁層104の上面、並びに、溝VAの底面及び内壁面に複数の配線maを形成する。この工程は、例えば、スパッタ及びRIE等の方法によって行う。
【0190】
次に、図30に示す様に、絶縁層104及び配線maの上面に、絶縁層105を形成する。
【0191】
次に、図18に示す様に、溝TVを形成する。その後、貼合されたウェハW,Wに対してダイシングを行うことにより、第3実施形態に係る半導体記憶装置が形成される。
【0192】
[効果]
導電層112の分断は、例えば、メモリブロック間絶縁層STを形成する前に、メモリブロック間絶縁層STに対応する溝部を介して実行することも可能である。しかしながら、この様な方法を採用する場合、加工される溝部のアスペクト比が大きくなる傾向がある。
【0193】
そこで、第3実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、図26を参照して説明した工程において、溝BAによって導電層112Aを複数の導電層112に分断する。この様な方法は、アスペクト比の高い加工を行うことなく実現可能である。また、製造工程の増加を招くことなく実現可能である。
【0194】
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0195】
110,112…導電層、120…半導体層、130…ゲート絶縁膜、131…トンネル絶縁膜、132…電荷蓄積膜、133…ブロック絶縁膜、BLK…メモリブロック、SU…ストリングユニット、WL…ワード線、SGDT,SGD,SGSB…選択ゲート線、BL…ビット線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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図29
図30