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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141866
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】車両制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 10/08 20060101AFI20230928BHJP
   B60K 6/485 20071001ALI20230928BHJP
   B60K 6/54 20071001ALI20230928BHJP
   B60W 20/19 20160101ALI20230928BHJP
   B60L 50/16 20190101ALI20230928BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20230928BHJP
   B60L 58/13 20190101ALI20230928BHJP
   B60W 30/188 20120101ALI20230928BHJP
【FI】
B60W10/08 900
B60K6/485 ZHV
B60K6/54
B60W20/19
B60L50/16
B60L50/60
B60L58/13
B60W30/188
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048406
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】伊東 光
【テーマコード(参考)】
3D202
3D241
5H125
【Fターム(参考)】
3D202AA09
3D202BB11
3D202CC02
3D202CC05
3D202DD00
3D202DD18
3D202DD24
3D202DD45
3D202FF04
3D202FF12
3D241BA49
3D241BA51
3D241BC01
3D241CA06
3D241CA15
3D241CC03
3D241CD12
3D241DA03Z
3D241DA04Z
3D241DA69Z
3D241DB46Z
5H125AA20
5H125AC08
5H125AC12
5H125BA00
5H125BC12
5H125BD17
5H125CA02
5H125EE27
5H125EE31
5H125EE42
5H125EE51
5H125EE57
(57)【要約】
【課題】車両100が牽引車に被牽引車を連結した状態で走行した場合に、加速不足又は制動力の不足が生じにくくする。
【解決手段】車両100を駆動するためのエンジン14とモータ15とを備える車両100を制御するための車両制御装置13であって、トラクタ1とトレーラとの連結状態を検出する検出部301と、トレーラ2の状態に対応する、エンジンの回転速度とモータ15の駆動力との関係を示す複数の制御データを記憶する記憶部31と、トラクタ1にトレーラ2が連結されていることを検出部301が検出した場合に、トラクタ1にトレーラ2が連結されている状態に対応する制御データを参照することにより、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない場合よりもモータ15の駆動力を大きくするようにモータ15を制御するモータ制御部302と、を有する。
【選択図】図3


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーラを連結可能なトラクタを有する車両を駆動するためのエンジンとモータとを備える前記車両を制御するための車両制御装置であって、
前記トラクタとトレーラとの連結状態を検出する検出部と、
前記トレーラの状態に対応する、前記エンジンの回転速度と前記モータの駆動力との関係を示す複数の制御データを記憶する記憶部と、
前記トラクタに前記トレーラが連結されていることを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結されている状態に対応する前記制御データを参照することにより、前記トラクタに前記トレーラが連結されていない場合よりも前記モータの駆動力を大きくするように前記モータを制御するモータ制御部と、
を有する車両制御装置。
【請求項2】
前記モータ制御部は、前記トラクタに前記トレーラが連結されていないことを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結されていない状態に対応する単体時制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定し、前記トラクタに前記トレーラが連結されていることを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結された状態に対応する連結時制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記エンジンの回転速度と前記車両を推進させるための前記モータの駆動力との関係を示す推進用制御データと、前記エンジンの回転速度と前記車両を制動させるための前記モータの駆動力との関係を示す制動用制御データと、を記憶し、
前記モータ制御部は、前記車両を推進させる間は前記推進用制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定し、前記車両を制動させる間は前記制動用制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定する、
請求項1又は2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記トレーラの重量に対応する複数の前記制御データを記憶し、
前記検出部は、前記トレーラが連結されている場合に前記トレーラの重量をさらに検出し、
前記モータ制御部は、前記検出部が検出した前記トレーラの重量に対応する前記制御データを参照することにより、前記重量が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記重量が小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくする、
請求項1から3のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記トレーラの牽引に要する牽引力に対応する複数の前記制御データを記憶し、
前記検出部は、前記トレーラが連結されている場合に前記牽引力をさらに検出し、
前記モータ制御部は、前記検出部が検出した前記牽引力に対応する前記制御データを参照することにより、前記牽引力が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記牽引力が小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくする、
請求項1から4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記トレーラが前記車両に電力を供給するバッテリの残量に対応する複数の前記制御データを記憶し、
前記検出部は、前記トレーラのバッテリの残量を検出し、
前記モータ制御部は、前記トレーラのバッテリの残量に対応する前記制御データを参照することにより、前記トレーラのバッテリの残量が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記トレーラのバッテリが小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくする、
請求項1から5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記トラクタのバッテリの第1残量と、前記トレーラのバッテリの第2残量と、を検出し、
前記モータ制御部は、前記第1残量と前記第2残量との合計値に対応する上限値以内になるように前記モータの駆動力を決定する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリを搭載された車両を制御する車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の駆動力にエンジンと走行用モータとを利用するハイブリッドトラックが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、牽引車と、牽引車と切り離し可能な被牽引車とからなるプラグインハイブリッド車両において被牽引車側にバッテリを搭載することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-22890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された車両は、牽引車に被牽引車を連結した状態では、牽引車と被牽引車とを切り離した状態に比べて車両の重量が増加する。このため、車両は、牽引車に被牽引車を連結した状態で走行した場合において推進力又は制動力の不足が生じやすいという問題があった。
【0005】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、車両が牽引車に被牽引車を連結した状態で走行した場合に、推進力又は制動力の不足が生じにくくすることができる車両制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の車両制御装置は、トレーラを連結可能なトラクタを有する車両を駆動するためのエンジンとモータとを備える前記車両を制御するための車両制御装置であって、前記トラクタとトレーラとの連結状態を検出する検出部と、前記トレーラの状態に対応する、前記エンジンの回転速度と前記モータの駆動力との関係を示す複数の制御データを記憶する記憶部と、前記トラクタに前記トレーラが連結されていることを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結されている状態に対応する前記制御データを参照することにより、前記トラクタに前記トレーラが連結されていない場合よりも前記モータの駆動力を大きくするように前記モータを制御するモータ制御部と、を有する。
【0007】
前記モータ制御部は、前記トラクタに前記トレーラが連結されていないことを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結されていない状態に対応する単体時制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定し、前記トラクタに前記トレーラが連結されていることを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結された状態に対応する連結時制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定してもよい。
【0008】
前記記憶部は、前記エンジンの回転速度と前記車両を推進させるための前記モータの駆動力との関係を示す推進用制御データと、前記エンジンの回転速度と前記車両を制動させるための前記モータの駆動力との関係を示す制動用制御データと、を記憶し、前記モータ制御部は、前記車両を推進させる間は前記推進用制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定し、前記車両を制動させる間は前記制動用制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定してもよい。
【0009】
前記記憶部は、前記トレーラの重量に対応する複数の前記制御データを記憶し、前記検出部は、前記トレーラが連結されている場合に前記トレーラの重量をさらに検出し、前記モータ制御部は、前記検出部が検出した前記トレーラの重量に対応する前記制御データを参照することにより、前記重量が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記重量が小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくしてもよい。
【0010】
前記記憶部は、前記トレーラの牽引に要する牽引力に対応する複数の前記制御データを記憶し、前記検出部は、前記トレーラが連結されている場合に前記牽引力をさらに検出し、前記モータ制御部は、前記検出部が検出した前記牽引力に対応する前記制御データを参照することにより、前記牽引力が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記牽引力が小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくしてもよい。
【0011】
前記記憶部は、前記トレーラが前記車両に電力を供給するバッテリの残量に対応する複数の前記制御データを記憶し、前記検出部は、前記トレーラのバッテリの残量を検出し、
前記モータ制御部は、前記トレーラのバッテリの残量に対応する前記制御データを参照することにより、前記トレーラのバッテリの残量が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記トレーラのバッテリが小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくしてもよい。
【0012】
前記検出部は、前記トラクタのバッテリの第1残量と、前記トレーラのバッテリの第2残量と、を検出し、前記モータ制御部は、前記第1残量と前記第2残量との合計値に対応する上限値以内になるように前記モータの駆動力を決定してもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両が牽引車に被牽引車を連結した状態で走行した場合に、推進力又は制動力の不足が生じにくくするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態の車両制御装置が搭載された車両の構成を示す。
図2】トラクタの内部構成を示す。
図3】車両の機能的構成を示す。
図4】推進用制御データについて説明するための図である。
図5】制動用制御データについて説明するための図である。
図6】車両制御装置によるモータの駆動力の決定の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[車両100の構成]
図1は、本実施形態の車両制御装置13が搭載された車両100の構成を示す。車両100は、トラクタ1とトレーラ2とにより構成される。車両100は、例えば、ピックアップトラックである。トラクタ1は、バッテリ11、牽引力センサ12及び車両制御装置13を備える。トレーラ2は、バッテリ21及び重量センサ22を備える。
【0016】
バッテリ11は、トラクタ1に搭載されたモータに電力を供給する。バッテリ11は、トレーラ2に第2のモータが搭載されている場合には、第2のモータに電力を供給してもよい。牽引力センサ12は、トラクタ1がトレーラ2を牽引する牽引力を測定する。
【0017】
バッテリ21は、バッテリ11と同様に、車両100に搭載されたモータに電力を供給する。バッテリ21は、トレーラ2に第2のモータが搭載されている場合には、この第2のモータに電力を供給してもよい。重量センサ22は、トレーラ2に搭載された荷物の重量を測定する。
【0018】
車両制御装置13は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)である。車両制御装置13は、車両100の走行を制御する。車両制御装置13は、牽引力センサ12が測定した牽引力に基づいて、トラクタ1がトレーラ2を牽引しているか否かの連結状態を検出する。また、車両制御装置13は、エンジンの回転速度を特定する。
【0019】
さらに、車両制御装置13は、エンジンの回転速度とモータの駆動力との関係を示す制御データを記憶している。車両制御装置13は、トレーラ2の連結状態に対応する複数の制御データを記憶している。
【0020】
車両制御装置13は、記憶している複数の制御データのうち、検出した連結状態に対応する制御データを参照して、特定したエンジンの回転速度に関連付けて記憶しているモータの駆動力を決定する。車両制御装置13は、決定した駆動力でモータを駆動させる。モータの駆動力は、車両100を推進させるための正の駆動力(以下、推進駆動力ともいう)又は車両100を制動するための負の駆動力(以下、制動駆動力ともいう)である。
【0021】
このようにして、車両制御装置13は、トレーラ2の連結状態に対応する制御データを参照してモータの駆動力を決定するので、トラクタ1にトレーラ2を連結した状態で車両100が走行した場合に、推進力又は制動力の不足を生じにくくすることができる。
【0022】
図2は、トラクタ1の内部構成を示す。車両100のトラクタ1は、バッテリ11、エンジン14、モータ15、トランスミッション16及びリヤデフ17を備える。
【0023】
エンジン14は、車両100の駆動力を発生する内燃機関である。モータ15は、エンジン14とともに車両100の駆動力を発生する。モータ15は、例えば、インラインモータである。モータ15は、推進駆動力及び制動駆動力を発生する。モータ15は、発生した駆動力により、エンジン14の駆動力をアシストする。モータ15は、回生ブレーキとしても機能し、車両100を推進するための駆動力を電気エネルギーに変換して、バッテリ11又はバッテリ21の少なくともいずれかに電気エネルギーを蓄える。モータ15は、回生ブレーキとして機能する間に制動駆動力を発生する。
【0024】
モータ15は、本明細書の例では、エンジン14のフライホイールに取り付けられている。また、モータ15は、エンジン14とトランスミッション16との間のシャフトに取り付けられていてもよく、リヤデフ17付近に取り付けられていてもよい。
【0025】
トランスミッション16は、エンジン14及びモータ15が発生させた駆動力をギヤで増減させてタイヤのメインシャフトに伝える。リヤデフ17は、車両100の旋回時に外側のタイヤと内側のタイヤとの回転数の差を吸収する。
【0026】
[車両100の機能的構成]
図3は、車両100の機能的構成を示す。車両100は、牽引力センサ12、重量センサ22、車両制御装置13及びモータ15を備える。車両制御装置13は、記憶部31及び制御部32を備える。制御部32は、検出部301及びモータ制御部302を備える。
【0027】
記憶部31は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等により構成される。記憶部31は、制御部32を機能させるための各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部31は、エンジンの回転速度とモータ15の駆動力との関係を示す制御データを記憶している。記憶部31は、トレーラ2の連結状態に対応する複数の制御データを記憶する。記憶部31は、エンジンの回転速度と車両100を推進させるためのモータの駆動力との関係を示す推進用駆動力制御データを記憶していてもよい。記憶部31は、エンジンの回転速度と車両100を制動させるためのモータ15の駆動力との関係を示す制動用制御データを記憶していてもよい。
【0028】
また、記憶部31には、トレーラの重量に対応する複数の制御データが記憶されていてもよい。トレーラ2の重量は、トレーラ2自体の重量と、トレーラ2に積載された荷物の重量との合計である。記憶部31には、トレーラ2の牽引に要する牽引力に対応する複数の制御データが記憶されていてもよい。また、記憶部31には、トレーラ2が車両100のトラクタ1に電力を供給するバッテリ21の残量に対応する複数の制御データが記憶されていてもよい。
【0029】
制御部32は、例えば、プロセッサである。車両100を電子的に制御する。制御部32は、記憶部31に記憶されているプログラムを実行することにより、検出部301及びモータ制御部302として機能する。制御部32は、エンジン14の制御のように、検出部301及びモータ制御部302の他の動作を実行してもよい。
【0030】
[車両100の各種の状態の検出]
検出部301は、車両100の各種の状態を検出する。検出部301は、トラクタ1とトレーラ2との連結状態を検出する。例えば、検出部301は、牽引力センサ12が測定した牽引力が閾値以上であることにより、トラクタ1にトレーラ2が連結されていることを検出する。閾値は、例えば、トラクタ1が荷物を積載していない状態のトレーラ2を牽引する際の牽引力よりも小さい。
【0031】
一方、検出部301は、牽引力センサ12が測定した牽引力が閾値未満であることにより、トラクタ1にトレーラ2が連結されていないことを検出する。検出部301は、トレーラ2が連結されている場合に、牽引力センサ12が測定した牽引力を検出してもよい。
【0032】
検出部301は、トレーラ2が連結されている場合にトレーラ2の重量を検出する。例えば、検出部301は、牽引力センサ12が測定した牽引力に基づいて、トレーラ2の重量を測定する。例えば、検出部301は、加速度センサ(不図示)で測定した車両100の加速度と、牽引力センサ12が測定した牽引力とに基づいて、トレーラ2の重量を検出する。また、検出部301は、トレーラ2自体の重量が記憶部31に予め記憶されている場合には、重量センサ22で測定した荷物の重量に記憶されているトレーラ2自体の重量を加算することにより、トレーラ2の重量を算出してもよい。
【0033】
また、検出部301は、トレーラ2のバッテリ21の残量を検出する。例えば、検出部301は、トレーラ2側に搭載されたECU(不図示)からバッテリ21の残量を示す情報を取得することにより、バッテリ21の残量を検出する。
【0034】
検出部301は、トラクタ1のバッテリ11の第1残量と、トレーラ2のバッテリ21の第2残量とを検出する。例えば、検出部301は、バッテリ11の起電力を電圧センサ(不図示)により測定し、測定した起電力に基づいて、バッテリ11の第1残量を検出する。検出部301は、同様にして、バッテリ21の第2残量を検出する。また、検出部301は、エンジン回転数を測定するエンジン回転数センサ(不図示)の測定結果を取得し、取得した測定結果に基づいて、エンジン回転数を検出する。検出部301は、検出した連結状態と、牽引力と、トレーラ2の重量と、バッテリ21の容量と、トラクタ1のバッテリ11の第1残量と、トレーラ2のバッテリ21の第2残量と、エンジン回転数とをモータ制御部302へ通知する。
【0035】
モータ制御部302は、トラクタ1に搭載されたモータ15の駆動力を決定する。モータ制御部302は、車両100を推進させる処理中であるか、車両100を制動させる処理中であるかを判定する。例えば、モータ制御部302は、運転者がアクセルペダルを操作している場合に、車両100を推進させる処理中であると判定する。モータ制御部302は、運転者がアクセルペダルを操作していない場合に、車両100を制動させる処理中であると判定する。
【0036】
モータ制御部302は、車両100を推進させる間、エンジンの回転速度と、車両100を推進させるためのモータの駆動力とを関連付けた推進用制御データを記憶部31から読み出す。モータ制御部302は、読み出した推進用制御データを参照することにより、モータ15の推進駆動力を決定する。
【0037】
一方、モータ制御部302は、車両100を制動させる間、エンジンの回転速度と、車両100を制動させるためのモータ15の駆動力とを関連付けた制動用制御データを記憶部31から読み出す。モータ制御部302は、読み出した制動用制御データを参照することにより、モータ15の制動駆動力を決定する。まず、モータ制御部302がモータ15の推進駆動力を決定する場合の例について説明する。
【0038】
[モータ15の推進駆動力の決定]
モータ制御部302は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていないことを検出部301が検出した場合に、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない状態に対応する単体時制御データを推進用制御データとして記憶部31から読み出す。モータ制御部302は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていることを検出部301が検出した場合に、トラクタ1にトレーラ2が連結された状態に対応する連結時制御データを推進用制御データとして記憶部31から読み出す。
【0039】
モータ制御部302は、読み出した制御データを参照することによりモータの推進駆動力を決定する。モータ制御部302は、読み出した制御データにおいて検出部301が検出したエンジン回転速度に関連付けて記憶されている駆動力をモータの推進駆動力として決定する。
【0040】
モータ制御部302は、決定した推進駆動力に基づいて、モータ15を制御する。モータ制御部302は、トラクタ1にトレーラ2が連結されている場合に、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない場合よりもモータの駆動力を大きくするようにモータ15を制御する。
【0041】
また、モータ制御部302は、検出部301が検出したトレーラ2の重量に対応する制御データを参照することにより、モータ15の推進駆動力を決定する。トレーラ2の重量は、トレーラ2自体の重量と、トレーラ2に積載された荷物の重量との合計である。モータ制御部302は、トレーラ2の重量が大きい場合のモータ15の推進駆動力を、重量が小さい場合のモータ15の推進駆動力よりも大きくなるようにモータ15の推進駆動力を決定する。
【0042】
図4は、推進用制御データについて説明するための図である。図4は、エンジン14の回転速度と、それぞれのエンジン回転速度において必要になる推進駆動力との関係を示す推進用制御データの一例を示している。図4(a)は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない場合に対応する推進駆動力を示す図である。この状態において、モータ制御部302は、エンジン14の駆動力とモータ15の駆動力との合算値が図4(a)に示す駆動力になるように、モータ15に推進駆動力を発生させる。
【0043】
図4(b)は、トラクタ1に第1状態のトレーラ2が連結されている場合に対応する推進用制御データである。図4(b)に示す破線は、図4(a)に示したトラクタ1が単体で走行する状態での推進駆動力を示しており、図4(b)に示す実線は、第1状態のトレーラ2が連結されている状態での推進駆動力を示している。モータ制御部302は、トラクタ1が単体で走行する場合に比べて、図4(b)の実線が示す推進駆動力と破線が示す推進駆動力との差分だけ大きな推進駆動力をモータ15に発生させる。差分に相当する推進駆動力をモータ15が発生するための電力は、例えばバッテリ21から供給される。
【0044】
図4(c)は、トラクタ1に第2状態のトレーラ2が連結されている場合に対応する推進用制御データである。第2状態は、例えば、第1状態よりもトレーラ2の重量が大きい状態である。図4(c)における破線は、図4(a)に示した単体走行時の推進駆動力を示しており、図4(c)に示す実線は、第2状態のトレーラ2が連結されている状態での推進駆動力を示している。モータ制御部302は、トラクタ1が単体で走行する場合に比べて、図4(b)の実線が示す推進駆動力と破線が示す推進駆動力との差分だけ大きな推進駆動力をモータ15に発生させる。図4(c)における差分は図4(b)における差分よりも大きいので、モータ制御部302は、トラクタ1に第2状態のトレーラ2が連結されている場合に、トラクタ1に第1状態のトレーラ2が連結されている場合よりも大きな推進駆動力をモータ15に発生させる。
【0045】
なお、図4は、トレーラ2の状態に対応する2つの推進用制御データを示しているが、モータ制御部302は、より多くの異なる状態に対応する推進用制御データを用いてモータ15を制御してもよい。また、図4に示す推進用制御データには、エンジン14の駆動力も含まれているが、推進用制御データは、エンジン回転速度とモータ15に発生させる推進駆動力との関係を示すデータであってもよい。
【0046】
以下、モータ制御部302の動作を詳細に説明する。一例として、モータ制御部302は、トレーラ2の重量が閾値未満である場合に、第1の連結時制御データ(例えば図4(b)に示す推進用制御データ)を記憶部31から読み出す。この場合、モータ制御部302は、第1の連結時制御データを参照して、検出部301が検出したモータ回転速度に関連付けて記憶されている駆動力をモータ15の推進駆動力として決定する。一方、モータ制御部302は、トレーラ2の重量が閾値より大きい場合に、第2の連結時制御データ(例えば図4(c)に示す推進用制御データ)を記憶部31から読み出す。モータ制御部302は、読み出した第2の連結時制御データを参照して、モータ15の推進駆動力を決定する。モータ制御部302は、バッテリ11及びバッテリ21の残量に基づいて許容される範囲で、制御データを参照して推進駆動力を決定する。
【0047】
モータ制御部302は、トレーラ2のバッテリ11の残量に基づいて、モータ15の推進駆動力を決定してもよい。モータ制御部302は、トレーラ2のバッテリ11の残量に対応する制御データを参照することにより、モータ15の推進駆動力を決定する。このとき、モータ制御部302は、トレーラ2のバッテリ11の残量が大きい場合のモータの推進駆動力を、トレーラのバッテリが小さい場合のモータの推進駆動力よりも大きくするようにモータ15の推進駆動力を決定する。
【0048】
例えば、モータ制御部302は、トレーラ2のバッテリ11の残量が基準値未満である場合に、第1の連結時制御データを記憶部31から読み出す。この場合、モータ制御部302は、読み出した第1の連結時制御データを参照して、モータ15の推進駆動力を決定する。モータ制御部302は、トレーラ2のバッテリ11の残量が基準値以上である場合に、第2の連結時制御データを記憶部31から読み出す。この場合、モータ制御部302は、読み出した第2の連結時制御データを参照して、モータ15の推進駆動力を決定する。
【0049】
モータ制御部302は、比較的残量が大きいバッテリに対応する第2の連結時制御データを参照することにより、比較的残量が小さいバッテリに対応する第1の連結時制御データを参照する場合よりも大きな値を推進駆動力として割り当てる。このようにして、モータ制御部302は、バッテリ11の残量が大きい場合、モータ15の推進駆動力を大きくするので、バッテリ11を有効活用することにより車両100の加速性能を向上させることができる。
【0050】
モータ制御部302は、検出部301が検出したトラクタ1のバッテリ11の第1残量と、検出したトレーラ2のバッテリ21の第2残量との合計値に対応する上限値以内になるようにモータ15の推進駆動力を決定してもよい。モータ制御部302は、検出部301が検出したトラクタ1のバッテリ11の第1残量と、検出したトレーラ2のバッテリ21の第2残量との合計値を算出する。モータ制御部302は、例えば、算出した合計値に対応する推進用制御データが示す上限値以内になるようにモータ15の推進駆動力を決定する。モータ制御部302は、バッテリ21の残量に基づいて推進駆動力を決定してもよい。モータ制御部302が、バッテリの残量に対応する推進用制御データに基づいて推進駆動力を決定することで、バッテリの残量が不足することを防ぎつつ、モータ15によりエンジン14をアシストしやすくなる。
【0051】
[モータ15の制動駆動力の決定]
次に、モータ制御部302がモータ15の制動用駆動力を決定する場合の例について説明する。モータ制御部302は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていることを検出部301が検出した場合に、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない状態に対応する制動用の単体時制御データを制御データとして記憶部31から読み出す。モータ制御部302は、読み出した制動用単体時制御データを参照して、モータ15の制動駆動力を決定する。モータ制御部302は、決定した制動駆動力を生じさせるようにモータ15を回生ブレーキとして動作させる。
【0052】
モータ制御部302は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていることを検出部301が検出した場合に、トラクタ1にトレーラ2が連結された状態に対応する制動用の連結時制御データを制御データとして記憶部31から読み出す。モータ制御部302は、読み出した制動用連結時制御データを参照して、モータの制動駆動力を決定する。
【0053】
モータ制御部302は、推進駆動力を決定する場合と同様にして、検出部301が検出したトレーラ2の重量に対応する制御データを参照することにより、モータ15の制動駆動力を決定する。モータ制御部302は、トレーラ2の重量が大きい場合のモータ15の制動駆動力を、重量が小さい場合のモータ15の制動駆動力よりも大きくするようにモータ15の制動駆動力を決定する。
【0054】
図5は、制動用制御データについて説明するための図である。図5は、エンジン14の回転速度と、それぞれのエンジン回転速度において必要になる制動駆動力との関係を示す制動用制御データの一例を示している。図5(a)は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない場合に対応する制動駆動力を示す図である。図5(a)の例では、制動駆動力を負の値で示す。この状態において、モータ制御部302は、モータ15の制動駆動力と、ドラムブレーキ又はディスクブレーキ等の他の制動駆動力とを合算値が図5(a)に示す駆動力になるように、モータ15に制動駆動力を発生させる。
【0055】
図5(b)は、トラクタ1に第1状態のトレーラ2が連結されている場合に対応する制動用制御データである。図5(b)に示す破線は、図5(a)に示したトラクタ1が単体で走行する状態での制動駆動力を示しており、図5(b)に示す実線は、第1状態のトレーラ2が連結されている状態での制動駆動力を示している。モータ制御部302は、トラクタ1が単体で走行する場合に比べて、図5(b)の実線が示す制動駆動力と破線が示す制動駆動力との差分だけ大きな制動駆動力をモータ15に発生させる。
【0056】
図5(c)は、トラクタ1に第2状態のトレーラ2が連結されている場合に対応する制動用制御データである。第2状態は、例えば、第1状態よりもトレーラ2の重量が大きい場合である。図5(c)における破線は、図5(a)に示した単体走行時の制動駆動力を示しており、図5(c)に示す実線は、第2状態のトレーラ2が連結されている状態での制動駆動力を示している。モータ制御部302は、トラクタ1が単体で走行する場合に比べて、図5(b)の実線が示す制動駆動力と破線が示す制動駆動力との差分だけ大きな制動駆動力をモータ15に発生させる。図5(c)における差分は図5(b)における差分よりも大きいので、モータ制御部302は、トラクタ1に第2状態のトレーラ2が連結されている場合に、トラクタ1に第1状態のトレーラ2が連結されている場合よりも大きな制動駆動力をモータ15に発生させる。
【0057】
なお、図5は、トレーラ2の状態に対応する2つの制動用制御データを示しているが、モータ制御部302は、より多くの異なる状態に対応する制動用制御データを用いてモータ15を制御してもよい。また、図5に示す制動用制御データには、ドラムブレーキ又はディスクブレーキ等の他の制動駆動力も含まれているが、制動用制御データは、エンジン回転速度とモータ15に発生させる制動駆動力との関係を示すデータであってもよい。
【0058】
[車両制御装置13によるモータ15の制御の処理手順]
図6は、車両制御装置13によるモータ15の駆動力の決定の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、例えば、車両100の走行中に開始される。
【0059】
まず、検出部301は、トラクタ1とトレーラとの連結状態を検出する(S101)。モータ制御部302は、車両100を推進させる処理中であるか車両100を制動させる処理中であるかを判定する(S102)。
【0060】
モータ制御部302は、S101においてトラクタ1にトレーラ2が連結されていることが検出されていた場合に(S103のYES)、記憶部31に記憶されている連結時推進用制御データを参照することにより、モータ15の推進駆動力を決定する(S104、S105)。モータ制御部302は、決定した推進駆動力でモータ15を駆動させる。モータ制御部302は、車両100の走行が終了したか否かを判定する(S113)。モータ制御部302は、車両100の走行が終了した場合に(S113のYES)、処理を終了する。
【0061】
モータ制御部302は、トラクタ1にトレーラ2が連結されていない場合に(S103のNO)、記憶部31に記憶されている単体時推進用制御データを参照することにより、モータ15の推進駆動力を決定する(S106、S107)。モータ制御部302は、決定した推進駆動力でモータ15を駆動させ、S113の判定に移る。
【0062】
モータ制御部302は、車両100の制動中において(S102のNO)、S101においてトラクタ1にトレーラ2が連結されていると検出されていた場合に(S108のYES)、記憶部31に記憶されている連結時制動用制御データを参照することにより、モータ15の制動駆動力を決定する(S109、S110)。モータ制御部302は、決定した制動駆動力を生じさせるようにモータ15を動作させ、S113の判定に移る。
【0063】
モータ制御部302は、S108の判定においてトラクタ1にトレーラ2が連結されていないと判定した場合に(S108のNO)、記憶部31に記憶されている単体時制動用制御データを参照することにより、モータ15の制動駆動力を決定する(S111、S112)。モータ制御部302は、決定した制動駆動力を生じさせるようにモータ15を回生ブレーキとして動作させ、S113の判定に移る。モータ制御部302は、S113の判定において車両100の走行が終了していないと判定した場合に(S113のNO)、S101の処理に戻る。
【0064】
[変形例]
以上の説明においては、トレーラ2がバッテリ21を搭載している場合を例示しているが、トレーラ2がバッテリ21を搭載しておらず、バッテリ11によってモータ15が動作してもよい。
【0065】
また、モータ制御部302は、トレーラ2の状態に応じてバッテリ11とバッテリ21の優先度を決定してもよい。例えば、モータ制御部302は、トレーラ2が連結されている場合には、バッテリ21から供給される電力を優先的に使用してもよい。トレーラ2は、トラクタ1のバッテリ11よりも大容量のバッテリ21を搭載しやすいので、モータ制御部302がバッテリ21を優先的に使用することで、バッテリ11の残量が不足してしまうことを防げる。
【0066】
[本実施形態の車両制御装置13による効果]
モータ制御部302は、トレーラ2の連結状態に対応する制御データを参照してモータの駆動力を決定するので、トラクタ1にトレーラ2を連結した状態で車両100が走行した場合に、加速不足又は制動力の不足を生じにくくすることができる。
【0067】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0068】
1 トラクタ
2 トレーラ
11 バッテリ
12 牽引力センサ
13 車両制御装置
14 エンジン
15 モータ
16 トランスミッション
17 リヤデフ
21 バッテリ
22 重量センサ
31 記憶部
32 制御部
100 車両
301 検出部
302 モータ制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーラを連結可能なトラクタを有する車両を駆動するためのエンジンとモータとを備える前記車両を制御するための車両制御装置であって、
前記トラクタとトレーラとの連結状態を検出する検出部と、
前記トレーラの状態に対応する、前記エンジンの回転速度と前記モータの駆動力との関係を示す複数の制御データを記憶する記憶部と、
前記トラクタに前記トレーラが連結されていることを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結されている状態に対応する前記制御データを参照することにより、前記トラクタに前記トレーラが連結されていない場合よりも前記モータの駆動力を大きくするように前記モータを制御し、前記トレーラが連結されている場合には、当該トレーラに搭載されたトレーラバッテリから供給される電力を前記トラクタに搭載されたトラクタバッテリから供給される電力より優先的に使用するモータ制御部と、
を有する車両制御装置。
【請求項2】
前記モータ制御部は、前記トラクタに前記トレーラが連結されていないことを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結されていない状態に対応する単体時制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定し、前記トラクタに前記トレーラが連結されていることを前記検出部が検出した場合に、前記トラクタに前記トレーラが連結された状態に対応する連結時制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記エンジンの回転速度と前記車両を推進させるための前記モータの駆動力との関係を示す推進用制御データと、前記エンジンの回転速度と前記車両を制動させるための前記モータの駆動力との関係を示す制動用制御データと、を記憶し、
前記モータ制御部は、前記車両を推進させる間は前記推進用制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定し、前記車両を制動させる間は前記制動用制御データを参照することにより前記モータの駆動力を決定する、
請求項1又は2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記トレーラの重量に対応する複数の前記制御データを記憶し、
前記検出部は、前記トレーラが連結されている場合に前記トレーラの重量をさらに検出し、
前記モータ制御部は、前記検出部が検出した前記トレーラの重量に対応する前記制御データを参照することにより、前記重量が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記重量が小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくする、
請求項1から3のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記トレーラの牽引に要する牽引力に対応する複数の前記制御データを記憶し、
前記検出部は、前記トレーラが連結されている場合に前記牽引力をさらに検出し、
前記モータ制御部は、前記検出部が検出した前記牽引力に対応する前記制御データを参照することにより、前記牽引力が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記牽引力が小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくする、
請求項1から4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記トレーラが前記車両に電力を供給する前記トレーラバッテリの残量に対応する複数の前記制御データを記憶し、
前記検出部は、前記トレーラの前記トレーラバッテリの残量を検出し、
前記モータ制御部は、前記トレーラの前記トレーラバッテリの残量に対応する前記制御データを参照することにより、前記トレーラの前記トレーラバッテリの残量が大きい場合の前記モータの駆動力を、前記トレーラの前記トレーラバッテリが小さい場合の前記モータの駆動力よりも大きくする、
請求項1から5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記トラクタの前記トラクタバッテリの第1残量と、前記トレーラの前記トレーラバッテリの第2残量と、を検出し、
前記モータ制御部は、前記第1残量と前記第2残量との合計値に対応する上限値以内になるように前記モータの駆動力を決定する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の車両制御装置。