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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023141925
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】照明器具および照明制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/16 20200101AFI20230928BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230928BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20230928BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20230928BHJP
   A61M 21/00 20060101ALI20230928BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20230928BHJP
   H05B 47/175 20200101ALI20230928BHJP
【FI】
H05B47/16
H05B47/105
H05B47/155
H05B45/10
A61M21/00 A
H05B47/165
H05B47/175
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048512
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 健吾
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273QA13
3K273RA03
3K273RA12
3K273SA18
3K273SA35
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA22
3K273TA27
3K273TA45
3K273TA46
3K273TA49
3K273TA52
3K273TA54
3K273UA16
3K273UA17
3K273UA22
3K273UA29
(57)【要約】
【課題】生体リズムを整えることができる照明器具および照明制御システムを得ることを目的とする。
【解決手段】本開示に係る照明器具は、光源部と、予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、光源部の明るさを上昇させる制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、前記光源部の明るさを上昇させる制御部と、
を備えることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記制御部は、前記光源部が設置される地域での当日の日の出時刻に応じて、前記光源部の明るさを上昇させることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記制御部は、前記日の出時刻より前から前記光源部の明るさを上昇させ始めることを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記制御部は、外部から設定されるオフセット時間に応じて、前記光源部の明るさを上昇させ始める時間を変更することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記制御部は、前記日の出時刻より予め定められた時間だけ前の調光開始時刻から前記光源部の明るさを上昇させ始め、前記オフセット時間が設定された場合、前記調光開始時刻に対して前記オフセット時間だけ前または後の時刻に、前記光源部の明るさを上昇させ始めることを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記制御部は、前記光源部の明るさを時間の指数関数に従って上昇させることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記制御部は、正午よりも前の時刻から、前記光源部の明るさを一定に制御することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記制御部は、天気に応じて前記光源部の明るさを変更することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項9】
前記制御部は、日付に応じて、天気に応じた前記光源部の明るさの制御を実行することを特徴とする請求項8に記載の照明器具。
【請求項10】
アラーム音を発するアラームを備えることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項11】
前記アラームは、前記日の出時刻によらず、予め定められた時刻に前記アラーム音を発することを特徴とする請求項10に記載の照明器具。
【請求項12】
前記制御部は、前記予め設定された地域での当日の日の入り時刻に応じて、前記光源部の明るさを低下させることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項13】
前記光源部は、色温度が異なる複数の光源を有し、
前記制御部は、前記予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、前記光源部の色温度を変化させることを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項14】
前記光源部は、天空を模倣して部屋を照明することを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項15】
前記光源部は、
第1光源と、
前記第1光源からの光が入射し、入射した光を全反射によって導光しつつ、散乱させて光出射面から出射する発光部と、
少なくとも前記発光部の前記光出射面の光出射方向に位置する部位を含むフレームと、
第2光源と、
を備え、
前記第2光源からの光は、前記フレームに入射し、前記フレームの表面から出射することを特徴とする請求項14に記載の照明器具。
【請求項16】
前記制御部は、前記日の出時刻に応じて、前記第2光源の発光を開始することを特徴とする請求項15に記載の照明器具。
【請求項17】
請求項1から16の何れか1項に記載の照明器具と、
前記日の出時刻を取得し、前記制御部に送信するユーザインターフェース装置と、
を備えることを特徴とする照明制御システム。
【請求項18】
照明器具と、
予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、前記照明器具の明るさを上昇させる照明制御装置と、
を備えることを特徴とする照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具および照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、利用者へのメラトニン作用度を高め、利用者の生体リズムを整えることを目的とした照明制御方法が開示されている。この照明制御方法は、5時から14時までの第一の時間帯におけるメラトニン作用量と時間との積算値が10μW・h/cm以上となるように、照明装置が発する光の所定空間における照度および色温度の一方を制御する第一制御ステップを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-53305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、睡眠の質への関心が高まっている。これについて、例えば個人に合った睡眠周期で眠り、自然に起きることが好ましい。一般に、レム睡眠のタイミングで起きることができれば、爽快な目覚めが得られるとされている。また、人間は従来、日の出とともに活動を開始し、日没とともに休むというサイクルで生活していた。人間は日光を浴びる事で一日の時間の移り変わりを感じ取り、体内時計が夜の就寝モードから日中の活動モードに切り替わる。これに関連して特許文献1では、光により生体リズムを整える技術が考案されている。
【0005】
現代社会においては、一年を通して画一的に規則正しいリズムで生活が廻っていることが多い。しかし、健康志向の高まり、働き方の変化等により、画一的な生活ではなく、より健康的で自然の原理に近い生活様式が求められることがある。特に日本では四季があるため、夏と冬では日の出、日の入り時刻が大きく異なる。特許文献1では、季節に応じた太陽の動きが考慮されておらず、人間の生体リズムに好ましい光環境が得られない可能性がある。
【0006】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、生体リズムを整えることができる照明器具および照明制御システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る照明器具は、光源部と、予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、光源部の明るさを上昇させる制御部と、を備える。
【0008】
本開示に係る照明制御システムは、照明器具と、予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、前記照明器具の明るさを上昇させる照明制御装置と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る照明器具および照明制御システムでは、当日の日の出時刻に応じて光源部の明るさが上昇する。このため、生体リズムを整えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る照明器具が設けられる空間を示す図である。
図2】実施の形態1に係る照明制御システムを説明する図である。
図3】実施の形態1に係る照明制御システムの構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態1に係る照明器具からカバーを取り外した状態を示す図である。
図5】実施の形態1に係る照明器具の制御部の構成を示すブロック図である。
図6】実施の形態1に係るユーザインターフェース装置の初期設定画面を示す図である。
図7】実施の形態1に係るユーザインターフェース装置のタイマー設定画面を示す図である。
図8】実施の形態1に係るユーザインターフェース装置のオフセット設定画面を示す図である。
図9】年間の日の出、日の入り時刻の例を示す図である。
図10】外光の明るさの例を示す図である。
図11】実施の形態1に係る照明器具によるオフセットなしの場合の明るさの時間変化を示す図である。
図12】実施の形態1に係る照明器具によるオフセットありの場合の明るさの時間変化を示す図である。
図13】実施の形態2に係る照明器具の斜視図である。
図14】実施の形態2に係る照明器具の断面図である。
図15】実施の形態2に係る照明器具による明るさの時間変化を示す図である。
図16】実施の形態2の変形例に係る照明器具による明るさの時間変化を示す図である。
図17図16の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
各実施の形態に係る照明器具および照明制御システムについて図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。各図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするために誇張されていることがある。また、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JISZ8110に従う。
【0012】
実施の形態1.
まず、照明が人体に与える影響について説明する。人のサーカディアンリズムは1日より長く約25時間である。これを24時間周期に合わせなければ、リズム周期が1日とずれる。リズム周期を24時間に合わせるための同調因子として、光が重要な役割を果たしている。太陽の光を浴びることで人の体内時計を24時間に調整することができる。これにより、人は朝起きて夜寝るといった1日のリズムの中で生活している。
【0013】
つまり、人間の体内には、24時間周期で生活するために、光を利用した同調機能が備わっている。具体的には、脳の視床下部に視交叉上核という非常に小さい領域がある。これがサーカディアンリズムを統率する体内時計の役割を担っている。また、この視交叉上核に光信号を与える細胞として、網膜上の内因性光感受性網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive Retinal Ganglion Cell)がある。内因性光感受性網膜神経節細胞を以下ではipRGCと呼ぶ。
【0014】
ipRGCはメラノプシンという光受容タンパク質を含む。メラノプシンはサーカディアンリズムの光同調に関与することが明らかにされている。メラノプシンは、光の波長に応じた吸収特性を有しており、そのピークは480nm~490nm付近にある。
【0015】
また、メラノプシンは睡眠促進ホルモンであるメラトニンの分泌または抑制にも関与すると考えられている。例えばipRGCへの刺激量が増えることによって、メラトニンの分泌が抑制されると考えられている。通常、体内のメラトニンの分泌ピークは夜間に訪れ、メラトニンが分泌されることで睡眠が促進される。従って、日中はメラトニンの分泌は抑制されている。
【0016】
図1は、実施の形態1に係る照明器具40が設けられる空間80を示す図である。本実施の形態の照明制御システム100は、住宅の寝室など空間80において、照明を行うシステムである。なお、空間80は、老人福祉施設または病院などであっても良い。
【0017】
図2は、実施の形態1に係る照明制御システム100を説明する図である。照明制御システム100は、ユーザインターフェース装置10と、照明器具40を備える。照明制御システム100が備える照明器具40は1つ以上であれば良い。後述するように、ユーザインターフェース装置10は、サーバ50と通信して日の出時刻を取得し、照明器具40に送信する。
【0018】
図3は、実施の形態1に係る照明制御システム100の構成を示すブロック図である。まず、ユーザインターフェース装置10について説明する。ユーザインターフェース装置10は、例えば電池駆動のタブレットである。ユーザインターフェース装置10は、スマートフォンまたはタブレット端末などの汎用装置に専用のアプリケーションがインストールされることで実現されても良い。ユーザインターフェース装置10は、居室の利用者などが照明器具40を制御するために操作する装置であっても良い。ユーザインターフェース装置10は、照明制御システム100に対する専用装置であっても良い。この場合、ユーザインターフェース装置10は例えば空間80内に設置される。ユーザインターフェース装置10は、空間80以外の場所に設置されても良い。
【0019】
ユーザインターフェース装置10は、操作受付部11、制御部12、通信部13、通信部14、記憶部15、表示部16および位置特定部17を備える。操作受付部11は、後述するスケジュール設定のための設定操作などの操作を受け付ける。操作受付部11は、タッチパネルまたはハードウェアボタンなどによって実現される。
【0020】
制御部12は、操作受付部11によって受け付けられた設定操作に基づいて、スケジュール設定情報を記憶部15に記憶する。スケジュール設定情報は、通信部13により照明器具40の制御部20に送信される。スケジュール設定情報に基づき、制御部20は照明器具40の点灯状態を制御する。
【0021】
制御部12は、操作受付部11によって開始操作が受け付けられると、通信部13に開始指示信号を送信させる。これにより、照明器具40はスケジュール動作を開始する。また、制御部12は、操作受付部11によって停止操作が受け付けられると、通信部13に停止指示信号を送信させる。これにより照明器具40はスケジュール動作を停止する。制御部12は、例えばマイクロコンピュータまたはプロセッサによって実現される。
【0022】
通信部13は、制御部12の指示に基づいて、スケジュール設定情報、開始指示信号および停止指示信号を照明器具40に送信する。通信部13は、具体的には、ユーザインターフェース装置10が照明器具40と通信を行うための通信回路または通信モジュールである。通信部13によって行われる通信は、有線通信であっても良いし、無線通信であっても良い。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。また、ユーザインターフェース装置10と照明器具40との間にサーバが介在しても良い。
【0023】
ユーザインターフェース装置10と照明器具40は常に通信し続けていなくても良い。通信部13が一度照明器具40にスケジュール設定情報、開始指示信号または停止指示信号等の制御指令を送ると、照明器具40は制御指令を記憶して、その後は制御指令に従って照明器具40を制御する。
【0024】
通信部14は、サーバ50と通信して、例えばスケジュール設定に用いられる情報を取得する。通信部14は、具体的には、ユーザインターフェース装置10がサーバ50と通信を行うための通信回路または通信モジュールである。
【0025】
記憶部15は、制御部12によってスケジュール設定情報が記憶される。記憶部15には、制御部12が実行する制御プログラムも記憶される。また、ユーザインターフェース装置10がスマートフォンまたはタブレット端末等の汎用の情報端末によって実現される場合、記憶部15には情報端末をユーザインターフェース装置10として動作させるための専用のアプリケーションがインストールされる。記憶部15は、例えば不揮発性メモリ等の半導体メモリである。
【0026】
表示部16は、制御部12の制御に基づいて、設定者がスケジュール設定を行うために視認する表示画面を表示する。表示部16は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどによって実現される。
【0027】
位置特定部17は、照明器具40の位置を特定する。位置特定部17の機能は、例えば携帯電話、スマートフォン等の位置特定機能を用いて実現する。位置特定部17の機能は、GPS(Global Positioning System)を用いて実現しても良い。また、位置特定部17の機能は、アプリケーションにより実現されても良い。
【0028】
次に、照明器具40について説明する。照明器具40は、制御部20、点灯回路30、アラーム35および光源部45を備える。照明器具40は、例えば空間80の天井に取り付けられて空間80を照明するベースライトである。図2に示されるように、照明器具40は例えば平面視で円形であるが、平面視で矩形であっても良い。照明器具40は、シーリングライト、ダウンライトまたはスポットライトであっても良い。
【0029】
図4は、実施の形態1に係る照明器具40からカバーを取り外した状態を示す図である。光源部45は、色温度が異なる複数の光源45a、45bを有する。図3、4では2種の光源45a、45bが示されているが、光源部45は色温度が異なる3つ以上の光源を有しても良い。光源45a、45bの各々は、例えば発光素子としてLEDを用いたSMD(SurfaceMountDevice)型の発光モジュールである。光源45a、45bの各々は、COB(ChipOnBoard)型の発光モジュールであっても良い。
【0030】
点灯回路30は、光源部45が有する複数の光源45a、45bを点灯させる。点灯回路30は、光源部45を点灯させる電力を供給する電源回路である。点灯回路42は例えばスイッチング回路である。
【0031】
アラーム35は、スケジュール設定情報に基づきアラーム音を発する。
【0032】
制御部20は、ユーザインターフェース装置10からの信号に応じて、点灯回路30を制御する。制御部20は、点灯回路30を介して複数の光源45a、45bの発光状態を独立に制御できる。発光状態は、例えば色温度と光束である。制御部20は、複数の光源45a、45bの出力バランスを制御して光源部45の明るさおよび光色を制御できる。なお、色温度を調整する必要がなければ、光源部45は一種類の光源から構成されても良い。
【0033】
図5は、実施の形態1に係る照明器具40の制御部20の構成を示すブロック図である。制御部20は、照明制御部21、通信部22、計時部24および記憶部25を備える。通信部22はユーザインターフェース装置10からのスケジュール設定情報等の信号を受信する。通信部22は、照明器具40がユーザインターフェース装置10と通信を行うための通信回路または通信モジュールである。
【0034】
照明制御部21は、通信部22によって受信されたスケジュール設定情報を記憶部25に記憶する。その後、通信部22によって開始指示信号が受信されると、記憶部25に記憶されたスケジュール設定情報に基づいて光源部45の点灯状態を制御する。照明制御部21は、スケジュール設定情報と、計時部24が計測した時刻に応じて、光源部45の点灯状態を制御する。
【0035】
具体的には、照明制御部21はスケジュール設定情報として、光源部45が設置される地域での、当日の日の出時刻の情報を取得する。照明制御部21は、取得した日の出時刻の情報に応じて、光源部45の明るさを上昇させる。この際、照明制御部21は、日の出時刻に応じて、光源部45の明るさに加えて色温度を変化させても良い。
【0036】
照明制御部21は、例えば、プロセッサ、マイクロコンピュータ、または専用回路などによって実現される。ここでは、スケジュール設定情報は日の出時刻の情報に限らず、光源部45の明るさを上昇させ始める時刻の情報、光源部45の明るさまたは色温度の時間変化についての情報であっても良い。なお、上述した開始指示信号および停止指示信号は用途に応じて用いられなくても良い。
【0037】
計時部24は、現在時刻を計測する計時装置であり、計測した時刻を照明制御部21に通知する。計時部24は、照明制御部21が光源部45をスケジュール設定情報に従って発光させるために用いられる。計時部24は、具体的には、リアルタイムクロックなどであるが、どのような態様であっても良い。
【0038】
記憶部25には、照明制御部21が実行する制御プログラムおよびスケジュール設定情報等が記憶される。記憶部25は、例えば不揮発性メモリ等の半導体メモリである。
【0039】
次に、照明制御システム100の設定方法について説明する。図6は、実施の形態1に係るユーザインターフェース装置10の初期設定画面を示す図である。ここでは、日の出時刻、日の入り時刻の情報を、ユーザインターフェース装置10にインストールされたアプリケーションにより取得する例について説明する。このアプリケーションは上述した位置特定部17を兼ねている。アプリケーションを使用することで、使用者の情報の秘匿性を確保できる。
【0040】
まず、アプリケーションの初期設定画面にて、操作受付部11から照明器具40が設置された国と地域、郵便番号、市外局番等の情報を入力する。これにより、通信部14を介して、位置情報がサーバ50に送信される。これに限らず、GPS等の位置特定機能を用いてユーザインターフェース装置10の位置情報を取得し、取得した位置情報をサーバ50に送信しても良い。このとき設定される地域は、使用者の現在の所在地または照明器具40が設置される地域に限らず、将来の移動先が設定されても良い。また、設定される地域は、市町村の他、札幌、那覇等の地方が設定されても良く、シンガポール、ロンドン、ニューヨーク等の主要な国際都市が設定されても良い。
【0041】
サーバ50は、受信した位置情報が示す地域の、当日の日の出時刻、日の入り時刻の情報をユーザインターフェース装置10に送信する。当日の日の出時刻、日の入り時刻の情報は、初期設定後は自動で定期的に取得されるものとしても良い。以上から、日の出、日の入り時刻の情報がユーザインターフェース装置10に設定される。
【0042】
図7は、実施の形態1に係るユーザインターフェース装置10のタイマー設定画面を示す図である。タイマー設定画面では、指定時刻で照明器具40を制御するか、太陽連動で照明器具40を制御するかを選択できる。指定時刻で制御する場合、サーバ50から取得した当日の日の出時刻、日の入り時刻の情報によらず、ユーザが入力した日の出時刻、日の入り時刻に応じて、照明器具40の点灯状態が制御される。タイマー設定画面は、指定時刻の入力部が設けられる。
【0043】
太陽連動で制御する場合、サーバ50から取得した当日の日の出時刻、日の入り時刻に応じて、照明器具40の点灯状態が制御される。タイマー設定画面には、サーバ50から取得した当日の日の出時刻、日の入り時刻が表示される。
【0044】
さらにタイマー設定画面には、オフセットオプションの有無の設定部が設けられる。次に、オフセットオプションについて説明する。図8は、実施の形態1に係るユーザインターフェース装置10のオフセット設定画面を示す図である。オフセット設定画面では、日の出時刻に対するオフセット時間と、日の入り時刻に対するオフセット時間を選択できる。オフセット時間の設定により、日の出時刻、日の入り時刻によって決まる光源部45の明るさを変化させ始める時間にオフセットを設けることができる。オフセット設定画面では、光源部45の明るさを変化させ始める時間を早めるか、遅くするかと、具体的なオフセット時間を選択できる。
【0045】
ユーザインターフェース装置10から入力された情報は、スケジュール設定情報として照明器具40に送信される。具体的には、日の出時刻、日の入り時刻の情報、オフセット時間の情報等が、通信部13を介して照明器具40に送信される。以上で設定が完了する。なお、初期設定時に、予め定められた期間の日の出時刻、日の入り時刻の情報を、ユーザインターフェース装置10から照明器具40の記憶部25に記憶させても良い。予め定められた期間は、例えば1年または数年間である。これにより、例えばユーザインターフェース装置10が電池切れの時でも、照明器具40を日の出時刻等に応じて正常に制御できる。ユーザインターフェース装置10は、オフセット時間の設定変更または指定時刻での制御と太陽連動での制御の切り替え時のような設定変更の時のみに、照明器具40と通信しても良い。
【0046】
図9は、年間の日の出、日の入り時刻の例を示す図である。図9には一例として、横浜の日の出時刻、日の入り時刻が示されている。図10は、外光の明るさの例を示す図である。図10は、2021年11月29日の横浜における朝の外光の例を示す。日の出時刻は6:30である。太陽が地平線より上に昇る前から、大気中の塵による光の散乱により空は明るくなり始める。これを薄明と呼び、日の出のおおよそ1時間前からの時間帯を示す。このため、5:30頃から空はぼんやり明るくなる。
【0047】
図11は、実施の形態1に係る照明器具40によるオフセットなしの場合の明るさの時間変化を示す図である。制御部20は、日の出時刻より前から光源部45の明るさを上昇させ始める。つまり、薄明を再現するように、日の出時刻の予め定められた時間前から、照明器具40は最小の明るさで点灯する。予め定められた時間は例えば60分である。日の出時刻前の照明器具40の明るさは、最大値の1%以下が望ましい。日の出時刻前の実際の空の色は、10000~20000Kの青緑に近い色である。しかし、日の出時刻前に室内の照明光として光源部45が発する光の色は、朝日に似た電球色が好ましい。
【0048】
制御部20は、明るさの上昇をさせ始めてから日の出時刻まで、明るさを連続的または段階的に上昇させる。明るさは、ipRGCへの刺激量が一定となるように、指数関数的に変化すると良い。つまり制御部20は、光源部45の明るさを時間の指数関数に従って上昇させる。
【0049】
次に、日の出時刻後の制御について説明する。サーカディアンリズムを整えるために、日の出から例えば一時間で、照明器具40の明るさを連続的または段階的に最大値まで上昇させることが望ましい。実際の太陽の明るさは、太陽が昇るにつれて増加する。しかし、順応の効果によって、例えば朝の9時と昼の12時の明るさの差が2倍程度あったとしても、人の目では感知され難い。また、照明器具で一般に得られる明るさは、数百~1000ルクス程度であり、太陽光の10,000~100,000ルクスの1/100程度である。このため、正午まで照明器具40の明るさを上昇させ続ける必要はない。また、制御部20は、この期間に光源部45の光色を、電球色から温白色、白色、昼白色と変化させると良い。このように照明器具40が徐々に明るくなる事で、眠りが浅くなったタイミングで心地よく起床することが出来る。
【0050】
以上から制御部20は、正午よりも前の時刻から、光源部45の明るさを一定に制御する。図11の例では、日の出時刻の1時間後から光源部45の明るさが一定に制御される。これに限らず、明るさを一定とする制御の開始時刻は任意に設定できる。また、明るさを一定とする制御時の光色は、昼白色から昼光色であると良い。
【0051】
朝起きられない原因は、例えば深い睡眠からむりやり起きたことによる。本実施の形態では、照明器具40の明るさを連続的または段階的に上昇させることで、寝起きのだるさを改善できる。
【0052】
図12は、実施の形態1に係る照明器具40によるオフセットありの場合の明るさの時間変化を示す図である。オフセットありの場合、制御部20は、外部のユーザインターフェース装置10から設定されるオフセット時間に応じて、光源部45の明るさを上昇させ始める時間を変更する。図12の例では、光源部45の明るさを上昇させ始める時間を30分早める設定がされている。このため、実際の薄明開始時刻である5:30よりも30分早い5:00から光源部45の明るさが上昇を開始する。また、6:00には、光源部45は日の出時刻に相当する明るさと光色になる。
【0053】
季節の移り変わりにより、太陽に連動した制御が生活リズムに合わなくなることが想定される。例えば、利用者が6時に起床して7時に出勤する必要がある場合、5:30から照明器具40で薄明を再現しても利用者が必要な時刻に起床に至らない恐れがある。この場合、オフセットオプションを使用することで、実際の外光よりも例えば30分早く照明器具40を点灯させることができる。同様に、太陽に連動した制御では点灯開始時間が早すぎる場合は、光源部45の明るさを上昇させ始める時間を遅くする設定をすることができる。このように、本実施の形態の制御部20は、日の出時刻より予め定められた時間だけ前の調光開始時刻から光源部45の明るさを上昇させ始める。このとき、オフセット時間が設定された場合は、制御部20は調光開始時刻に対してオフセット時間だけ前または後の時刻に、光源部45の明るさを上昇させ始めても良い。
【0054】
次に本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態の比較例として、例えば予め定められた時刻が近づくと徐々に明るくなるような照明器具がある。このような照明器具では、実際の太陽の動きまたは四季の移ろいが考慮されず、人間の生体リズムに好ましい光環境が得られない可能性がある。これに対し本実施の形態では、その日の太陽の動きを考慮して照明器具40の明るさが設定される。このため、自然のリズムに合わせた、人間本来の生体リズムに好ましい光環境を得ることができる。従って、生体リズムを整えることができ、自然な心地良い目覚めが実現できる。
【0055】
また、カーテンの開閉により外光を取り入れて、生体リズムを整えることが考えられる。この場合、冬季などは日差しが弱まるため、外光による目覚ましの効果が低くなるおそれがある。これに対し本実施の形態では、点灯開始時刻は季節によって変化する一方で、照明器具40の明るさは季節または天気に依存しない。従って、季節または天気によらず明るさを確保でき、生体リズムを整えることができる。
【0056】
さらに本実施の形態では、オフセットオプションにより、実際の生活スケジュールに自然のリズムを無理なく取り入れることができる。また、制御部20は、光源部45が設置される地域に限らず、予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、光源部45の明るさを上昇させれば良い。例えば照明制御システム100に将来の移動先での日の出時刻、日の入り時刻を設定することで、現在の所在地から離れた場所に一定期間滞在するような場合に、現地のリズムに合わせて身体を整えることができる。具体的には、海外で一週間程度の国際会議に出席するような場合に、時差ボケを抑えることができる。
【0057】
なお、ここでは時間と共に光色が変化する例について説明したが、光色は変化しなくても良い。また、光源部45の光色を予め定められた例えば3000K~5000Kの範囲内で変化させる設定、または、光色を固定する設定ができても良い。
【0058】
アラーム35がアラーム音を発する時刻は、日によって変化する光源部45の点灯開始時刻とは別に、任意の時刻に固定できると良い。つまり、アラーム35は、制御部20から制御されて、日の出時刻によらず予め定められた時刻にアラーム音を発する。アラーム35の音量は、例えばユーザインターフェース装置10から設定でき、無音にも設定できる。つまり、アラーム35の機能をオフにすることもできる。また、アラーム音は段階的に大きくなっても良い。なお、アラーム35は、照明器具40内に在っても、ユーザインターフェース装置10に在っても良い。
【0059】
照明制御システム100はAIスピーカーを備えても良い。AIスピーカーへの音声命令によって、アラーム音を停止させることができても良い。また、光源部45の明るさの上昇も、AIスピーカーへの音声命令で止めることができても良い。
【0060】
制御部20は、天気に応じて光源部45の明るさを変更しても良い。この場合、ユーザインターフェース装置10は、サーバ50から天気情報を入手する。本実施の形態では、基本的には天気によらず、照明器具40の明るさを確保する。一方、例えば必ずしも起きなくても良い休みの日は、天気に応じた外光を照明器具40の明るさに反映させても良い。この場合、例えば天気が曇りであれば、天気が晴れの場合よりも照明器具40は暗く設定される。このように、制御部20は日付に応じて、天気に応じた光源部45の明るさの制御を実行しても良い。
【0061】
また、空間80を複数の人が使用することが想定される。照明制御システム100を複数の人が使用する場合、光源部45を複数設けても良い。この場合、各使用者に合わせて、複数の光源部45を独立に制御しても良い。この際、複数の光源部45として、スポットライトのような指向性を持った光を発する装置を使用すると良い。これにより、同じ空間80を複数の人が使用する場合にも、使用者毎に適した光を提供できる。なお、照明器具40を複数設け、各使用者に合わせて、複数の照明器具40を独立に制御しても良い。
【0062】
また、制御部20は、夕方から夜にかけて日が陰ってくると、光源部45の光色と明るさを変化させても良い。つまり制御部20は、光源部45が設置される地域または予め設定された地域での当日の日の入り時刻に応じて、光源部45の明るさを低下させても良い。これにより、夕方から夜にかけても、自然のリズムに合わせた、人間本来の生体リズムに好ましい光環境を提供できる。従って、生体リズムをさらに整えることができる。
【0063】
また、これまでの研究により、日中に強い光を浴びることにより生体リズムが整えられ、夜間に質の高い睡眠を得られることが分かっている。また、WELL認証(Well Building Standard)によれば、20時以降は高い等価メラノピック照度の光を浴びないことが好ましい。メラトニンの分泌は、朝に光を浴びた後、14~16時間後に大きくなる。仮に朝6時頃に光を浴びると、20時で14時間経過する。この場合、20時以降に高い等価メラノピック照度の光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制され、睡眠を妨げることになる。
【0064】
これに対し本実施の形態では、日の入り時刻に応じて、光源部45の明るさが低下する。これにより、20時以降の等価メラノピック照度を抑えることができ、メラトニンの分泌により睡眠を促進することができる。眠りの質が高まることで、翌朝の自然な目覚めが可能となる。なお、日の入り時刻に応じた制御については、必要に応じて行われなくても良い。
【0065】
本実施の形態では、日の出時刻および日の入り時刻は、当日の日の出時刻および日の入り時刻である。これに限らず、日の出時刻および日の入り時刻は、予め定められた期間中、同じ時刻が使用されても良い。例えば、日の出時刻および日の入り時刻は、1週間ごとに更新されても良く、毎月更新されても良く、季節毎に更新されても良い。また、制御に用いる日の出時刻および日の入り時刻は、設定された地域を含む地域の代表値であっても良い。例えば、地域として市町村を設定した場合に、設定された市町村を含む都道府県または地方の代表地点の日の出時刻および日の入り時刻が制御に用いられても良い。つまり、地域として鎌倉市が設定された場合に、横浜市の日の出時刻および日の入り時刻が制御に用いられても良い。
【0066】
また、制御部20は照明制御装置として照明器具40の外部に設けられても良い。つまり、照明制御システム100は、照明器具40と、照明器具40が設置される地域または予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、照明器具40の明るさを上昇させる照明制御装置とを備えても良い。照明制御装置は例えば商用電源を供給されて動作する。照明制御装置は、照明器具40と無線または有線で通信する。照明制御装置は、ユーザインターフェース装置10からの制御指令に応じて、照明器具40に対して制御信号を送信し、照明器具40を制御する。
【0067】
また、本実施の形態では日の出時刻、日の入り時刻はユーザインターフェース装置10が取得した。これに限らず、日の出時刻、日の入り時刻は照明器具40の制御部20がサーバ50と通信して取得しても良い。この場合、照明器具40にはサーバ50との通信部が設けられる。また、予め制御部20の記憶部25が地域毎の日の出時刻、日の入り時刻の情報を保有していても良い。
【0068】
これらの変形は、以下の実施の形態に係る照明器具および照明制御システムについて適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る照明器具および照明制御システムについては実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0069】
実施の形態2.
図13は、実施の形態2に係る照明器具240の斜視図である。照明器具240の光源部245は、天空を模倣して部屋を照明しても良い。図14は、実施の形態2に係る照明器具240の断面図である。光源部245は光源61、62と発光部64とフレーム70とを有する。光源61は発光部64に向けて光を発する。発光部64は、光源61から入射した光を全反射によって導光しつつ、散乱させて光出射面である前面64aから出射する。
【0070】
フレーム70は、発光部64の前面64aに壁状の部分73を有している。フレーム70は、例えば透光性部材である。フレーム70は、光を拡散させる光拡散材を含んでも良い。フレーム70は、前面64aの前の空間を囲うように形成されている。フレーム70は、前面64aから離れるほど前面64aの前の空間が広がるように、前面64aの法線に対して傾斜しても良い。フレーム70は、4つの面で構成されているが、フレーム70を構成する部分73の数は4面以外であっても良い。また、フレーム70は、曲面を含んでも良い。フレーム70は、少なくとも発光部64の光出射面の光出射方向に位置する部位を含めば良い。
【0071】
光源62は、色温度の異なる2種類の白色LEDを有する。光源62は、フレーム70の外側に配置されており、フレーム70の外側から光を照射する。光源62で発せられた光は、フレーム70に入射し、フレーム70を通過、または拡散および透過して、フレーム70の表面から前面64aの前の空間に出射される。発光部64が窓を模擬するときに、フレーム70は窓枠を模擬することができる。
【0072】
光源61は、例えば青色LEDと、白色LEDと、緑色LEDとを有する。発光部64に天空を模倣させるための光源61は、日の出、朝、昼にかけて青空の色が変化するように、発光状態が変化する。具体的には、時間の経過に伴い三色のLEDの合計光束を徐々に増やしながら、青色の光束比を少なく、緑色および白色の光束比を増やす。これにより発光部64は、紫がかった深い青色から日中の青空の色に変化する。発光部64は、曇り空または夕焼けを模倣しても良い。
【0073】
図15は、実施の形態2に係る照明器具240による明るさの時間変化を示す図である。図15には、発光部64の明るさ91、フレーム70の明るさ92、発光部64とフレーム70の合成光の明るさ93が示されている。光源62は実施の形態1に係る光源部45と同様に制御される。つまり、照明器具240が設置される地域または予め設定された地域での当日の日の出時刻に応じて、光源62の明るさが上昇する。光源61と光源62は、それぞれ日の出時刻に応じて明るさが上昇するように制御されても良い。また、実施の形態1に係る照明器具40と本実施の形態に係る照明器具240は、同じ空間で連動するように制御されても良い。図15の例では、制御部20は、日の出時刻に応じて、光源62の発光を開始する。これにより、太陽が昇り、日が差し込む様子を再現できる。
【0074】
図16は、実施の形態2の変形例に係る照明器具240による明るさの時間変化を示す図である。図17は、図16の拡大図である。変形例では、フレーム70の明るさ92の指数関数に従ったカーブが、日の出時刻で変化する。これにより、日の出時刻を境に急に明るくなる様子を再現できる。
【0075】
本実施の形態の照明器具240では、例えば自然環境を再現することで、照明対象となる空間にいるユーザに開放感を体感させ、圧迫感を低減させる効果が期待できる。さらに本実施の形態では、設定された地域での日の出時刻に応じて、光源62の明るさが上昇することで、人間本来の生体リズムに好ましい光環境を提供できる。このように本実施の形態では、照明器具240を利用した新たなソリューションが期待できる。
【0076】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いても良い。
【符号の説明】
【0077】
10 ユーザインターフェース装置、11 操作受付部、12 制御部、13 通信部、14 通信部、15 記憶部、16 表示部、17 位置特定部、20 制御部、21 照明制御部、22 通信部、24 計時部、25 記憶部、30 点灯回路、35 アラーム、40 照明器具、42 点灯回路、45 光源部、45a 光源、50 サーバ、61、62 光源、64 発光部、64a 前面、70 フレーム、73 部分、80 空間、100 照明制御システム、240 照明器具、245 光源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
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