(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142071
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】画像取得装置
(51)【国際特許分類】
E03D 9/00 20060101AFI20230928BHJP
A47K 17/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
E03D9/00 Z
A47K17/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048753
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上田 江美
(72)【発明者】
【氏名】渡 光次郎
(72)【発明者】
【氏名】西垣 洋志
(72)【発明者】
【氏名】青山 敬成
(72)【発明者】
【氏名】田中 健太
【テーマコード(参考)】
2D037
2D038
【Fターム(参考)】
2D037EB00
2D038KA06
2D038KA08
2D038ZA03
(57)【要約】
【課題】 使用者自身が撮像装置に汚れが付着しているか否かを視認せずに済む技術を提供する。
【解決手段】 画像取得装置は、撮像装置を用いて便器の対象物を含む対象画像を表す対象画像データを取得する取得部と、前記撮像装置の汚れを検出する検出部と、前記汚れが検出される場合に、前記撮像装置に汚れが付着していることに関連する汚れ関連情報を、通知装置を介してユーザに通知させる通知部と、を備えていてもよい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置を用いて便器の対象物を含む対象画像を表す対象画像データを取得する取得部と、
前記撮像装置の汚れを検出する検出部と、
前記汚れが検出される場合に、前記撮像装置に汚れが付着していることに関連する汚れ関連情報を、通知装置を介してユーザに通知させる通知部と、を備え、
前記取得部は、撮像される前記対象物が前記便鉢内に存在し得る第1期間において、前記対象画像データを取得し、
前記検出部は、前記第1期間以外のタイミングで、前記汚れを検出する、画像取得装置。
【請求項2】
前記撮像装置の清掃に関連する清掃関連情報を格納する格納部をさらに備える、請求項1に記載の画像取得装置。
【請求項3】
前記通知部は、格納済みの前記清掃関連情報に応じて通知する情報を変更する、請求項2に記載の画像取得装置。
【請求項4】
前記通知部は、前記撮像装置が清掃されていないことを示す前記清掃関連情報が格納されており、前記汚れが検出される場合に、第1汚れ関連情報を前記ユーザに通知させる、請求項2又は3に記載の画像取得装置。
【請求項5】
前記通知部は、前記撮像装置が清掃されたことを示す前記清掃関連情報が格納されており、前記汚れが検出される場合に、前記第1汚れ関連情報と異なる第2汚れ関連情報を前記ユーザに通知させる、請求項4に記載の画像取得装置。
【請求項6】
ユーザによる前記便器の使用頻度を表す頻度情報を取得する頻度情報取得部をさらに備え、
前記検出部は、前記頻度情報によって表される前記便器の前記使用頻度に応じて、前記汚れを検出する頻度を変える、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像取得装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記頻度情報によって表される前記便器の前記使用頻度が所定値未満である場合に、前記使用頻度が前記所定値より大きい場合と比較して前記汚れを検出する頻度を変える、請求項6に記載の画像取得装置。
【請求項8】
前記便器が使用されることを特定する特定部をさらに備え、
前記検出部は、前記汚れ関連情報が通知された後、前記便器が使用されることが特定されるまでの間、前記汚れ関連情報が通知される前と比較して前記汚れを検出する頻度を変える、請求項1から7のいずれか一項に記載の画像取得装置。
【請求項9】
前記検出部は、さらに、前記汚れ関連情報が通知され、前記撮像装置が清掃された後、前記便器が使用されることが特定されるまで、前記汚れを検出しない、請求項8に記載の画像取得装置。
【請求項10】
便器と、
請求項1から9のいずれか一項に記載の画像取得装置と、
通知装置と、を備え、
前記画像取得装置は、
前記便器の便鉢内を撮像する撮像装置と、
前記画像取得装置を制御する制御装置と、を備える、トイレシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、便鉢内を撮像する画像取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、便鉢内を撮像する画像センサが開示されている。画像センサは、便座の裏面に設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば画像センサのような撮像装置に汚れが付着すると、便鉢内において、使用者が意図する画像を取得することが難しい。使用者は、撮像装置に汚れが付着しているか否かを視認する必要がある。本明細書では、使用者自身が撮像装置に汚れが付着しているか否かを視認せずに済む技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示の技術は、画像取得装置に関する。画像取得装置は、撮像装置を用いて便器の対象物を含む対象画像を表す対象画像データを取得する取得部と、前記撮像装置の汚れを検出する検出部と、前記汚れが検出される場合に、前記撮像装置に汚れが付着していることに関連する汚れ関連情報を、通知装置を介してユーザに通知させる通知部と、を備えていてもよい。前記取得部は、撮像される前記対象物が前記便鉢内に存在し得る第1期間において、前記対象画像データを取得し、前記検出部は、前記第1期間以外のタイミングで、前記汚れを検出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】画像取得装置と操作装置とセンサユニットとの構成を示す。
【
図4】第1実施形態の画像取得装置が実行する処理のフローチャートを示す。
【
図5】第2実施形態の画像取得装置が実行する処理のフローチャートを示す。
【
図6】第3実施形態の画像取得装置が実行する処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
図1に示すように、トイレシステム2は、便器ユニット10と、操作装置80と、を備える。
図2に示すように、トイレシステム2は、さらに、センサユニット70を備える。
図1に示すように、便器ユニット10は、便器12と、便座14と、を備える。便器ユニット10は、図示省略された便蓋及びタンクをさらに備える。便器ユニット10は、例えば、人体の臀部を洗浄する洗浄機能、温風乾燥機能、脱臭機能等の機能を実行する機能部を有していてもよい。便器12は、便鉢12aを備える。便鉢12aは、排泄物を受け止める。便器12の上方には、便座14が便器12に対して回転可能に配置されている。
【0008】
(画像取得装置の構成)
便座14には、画像取得装置20が取り付けられている。
図2に示すように、画像取得装置20は、撮像装置30と、制御装置50と、通信モジュール60と、を備える。撮像装置30は、便鉢12a内を撮像し、画像データを生成する。撮像装置30は、生成済みの画像データを処理することによって、処理結果を出力する。
【0009】
撮像装置30は、便鉢12a内を撮像し、画像データを生成する。撮像装置30は、生成済みの画像データを処理することによって、処理結果を出力する。撮像装置30は、レンズ32と、撮像素子36と、照明部38と、を備える。撮像装置30では、撮像素子36が、被写体からレンズ32を介して入射する光を用いて画像データを生成する。撮像素子36は、エリアセンサ及びラインセンサの少なくとも一方を含む。レンズ32と撮像素子36とは、便座14に収容されている。
図3に示すように、レンズ32は、便座14の裏面14aから便鉢12a内に向けられている。レンズ32の外面は、便鉢12aに露出している。便座14には、さらに、照明部38が収容されている。照明部38は、LEDを有する。照明部38は、便鉢12a内を照射する。照明部38のLEDが点灯されると、便鉢12a内が照らされる。撮像装置30では、撮像範囲AR1内の物体が撮像される。
【0010】
撮像素子36と照明部38とは、それぞれ、制御装置50に通信可能に接続されている。制御装置50は、便座14に収容されている。制御装置50は、CPU52と、メモリ54と、を含む。メモリ54は、例えばハードディスク、ROM及びRAMの少なくとも1種類のメモリを有する。メモリ54は、制御装置50が処理を実行するためのコンピュータプログラム及びデータを格納する。制御装置50は、メモリ54に格納されているコンピュータプログラムに従った処理をCPU52が実行することによって、撮像装置30、即ち撮像素子36及び照明部38を制御する。
【0011】
制御装置50は、通信モジュール60を介して、画像取得装置20と他の装置とを通信可能に接続するためのインターフェイスを備える。他の装置は、センサユニット70と、操作装置80と、を含む。例えば、通信モジュール60は、周知の通信規格に従った有線通信及び無線通信の少なくとも一方を実行するためのインターフェイスを備えていてもよい。
【0012】
センサユニット70は、便器ユニット10を使用するユーザを検出するための1個以上のセンサを含む。センサユニット70は、ユーザが便座14に着座していることを検出する着座センサを備える。着座センサは、便器ユニット10に配置される。着座センサは、ユーザが便座14に着座するとオフからオンに切り替わり、ユーザが便座14から脱座するとオンからオフに切り替わるスイッチを含む。着座センサは、ユーザが便座14に着座している状態と着座していない状態で静電容量が変化する静電容量式センサ、及び、赤外線を用いた測距センサの少なくとも一方を含んでいてもよい。
【0013】
センサユニット70に含まれる1個以上のセンサのそれぞれは、通信モジュール60を介して制御装置50と通信可能に接続されている。1個以上のセンサは、検出結果を制御装置50に送信する。着座センサは、オンとオフとが切り替わると、スイッチがオンであるかオフであるかを表す信号を、制御装置50に送信する。
【0014】
操作装置80は、トイレ室の壁面に取り付けられる。操作装置80は、便器ユニット10を操作するために用いられる。操作装置80は、操作ボタン82と、出力部84と、制御部86と、通信モジュール88と、を備える。操作ボタン82は、便器ユニット10を操作するための複数のボタンを含む。操作ボタン82は、便器ユニット10を洗浄するための便器洗浄ボタンと、例えば人体の臀部を洗浄する洗浄機能等、機能部を動作させるための機能操作ボタンと、を含む。
【0015】
操作ボタン82は、さらに、清掃完了ボタンを含む。清掃完了ボタンは、ユーザによって、撮像装置30のレンズ32の清掃が実行される場合に、ユーザによって操作される。清掃完了ボタンが操作される場合、制御部86は、レンズ32の清掃が完了したことを示す完了信号を、制御装置50に送信する。制御装置50は、完了信号を取得すると、メモリ54に格納されている清掃完了フラグをオンに設定する。制御装置50は、清掃完了フラグがオンに設定されている間に、後述する汚れ検知処理において、汚れが検知される場合に、清掃完了フラグをオンからオフに切り替える。
【0016】
通信モジュール88は、操作装置80と他の装置とを通信可能に接続するためのインターフェイスを備える。他の装置は、便器ユニット10と、画像取得装置20と、を含む。例えば、通信モジュール88は、通信モジュール60と同様の構成を有する。
【0017】
出力部84は、表示部と、点灯部と、音声出力部と、を備える。表示部は、液晶ディスプレイを備える。表示部は、様々な情報を液晶ディスプレイに表示する。点灯部は、LEDを備える。点灯部は、LEDを点灯及び消灯することによって、ユーザに通知する。音声出力部は、スピーカを備える。音声出力部は、音声データによって表される音声を出力する。出力部84は、表示部と、点灯部と、音声出力部と、のうちの少なくとも1個の構成を備えていてもよい。
【0018】
制御部86は、操作ボタン82と、出力部84と、通信モジュール88と、図示省略した配線によって接続されている。制御部86は、CPU86aと、メモリ86bと、を含む。メモリ86bは、例えばハードディスク、ROM及びRAMの少なくとも1種類のメモリを有する。メモリ86bは、制御部が処理を実行するためのコンピュータプログラム及びデータを格納する。制御部86は、メモリに格納されているコンピュータプログラムに従った処理をCPU86aが実行することによって、操作ボタン82と、出力部84と、通信モジュール88と、を制御する。
【0019】
制御部86は、ユーザによる操作ボタン82の操作に応じた信号を、通信モジュール88を介して便器ユニット10に送信する。制御部86は、通信モジュール88を介して便器ユニット10から受信されるデータによって表される情報を、出力部84に出力させる。
【0020】
(画像取得装置が実行する処理)
制御装置50は、撮像装置30に便鉢12a内のユーザの排泄物を撮像させ、撮像装置30から排泄物の画像を表す画像データを取得する。制御装置50は、取得済みの画像データによって表される排泄物の特徴(例えば便の性状)を判定する。制御装置50は、例えば判定された便の性状を表す性状情報を、通信モジュール60を介して、操作装置80に送信する。操作装置80の制御部86は、性状情報が受信されると、性状情報によって表される便の性状を、出力部84に出力させる。具体的には、制御部86は、便の性状を表示部に表示させる処理、便の性状に対応する色のLEDを点灯させる処理、及び、便の性状を表す音声を出力させる処理、の少なくとも1個の処理を実行する。制御装置50は、便の性状以外に、例えば、尿の色から尿の性状を判定してもよい。
【0021】
図4を参照して、画像取得装置20の制御装置50が実行する汚れ判定処理を説明する。制御装置50は、便器ユニット10の電源がオンである間、汚れ判定処理を継続的に実行する。
【0022】
汚れ判定処理では、S12において、制御装置50は、便器12が使用中であるか否かを判断する。具体的には、制御装置50は、センサユニット70の着座センサから、スイッチがオフからオンに切り替わる場合にオン切替信号を取得し、スイッチがオンからオフに切り替わる場合にオフ切替信号を取得する。制御装置50は、オン切替信号を取得してからオフ切替信号を取得するまでの間、便器12が使用中であると判断する(S12でYES)。制御装置50は、オフ切替信号を取得してからオン切替信号を取得するまでの間、便器12が使用中でないと判断する(S12でNO)。S12でYESの場合、オフ切替信号が取得されるまで、S12の処理が繰り返される。
【0023】
S12でNOの場合、S14において、制御装置50は、撮像装置30から、撮像装置30で撮像される便鉢12a内の画像を表す画像データを取得する。S16では、制御装置50は、取得済みの画像データで表される画像の中に、汚れが含まれているか否かを判断する。レンズ32は、便鉢12aに露出している。レンズ32には、排泄物、便鉢12aの洗浄水、及び、人体の臀部を洗浄することによる飛沫等の汚れが付着する場合がある。レンズ32に汚れが付着している状態では、撮像装置30で撮像されるユーザの排泄物の画像に、汚れが含まれる場合がある。この場合、便の性状を正確に判定することができない場合がある。
【0024】
S16において、制御装置50は、S14で取得済みの画像データによって表される画像(以下「判断画像」と呼ぶ)を用いて、画像中に汚れが含まれているか否かを判断する。具体的には、制御装置50のメモリ54には、予め、第1指標54a及び第2指標54bを含む複数の指標が格納されている。複数の指標は、便器ユニット10の製造者によって予めメモリ54に格納されている。第1指標54aは、画像データによって表される画像における所定の異常領域を規定する。異常領域は、性状判定処理において判定すべきユーザからの排泄物が存在し得ない領域、即ち、便鉢12aにおいて排泄物が付着し得ない領域を含む。異常領域は、判断画像のうち、中央部を除く周縁領域である。制御装置50は、判断画像の異常領域に、便器12の色とは異なる色の画像が含まれている場合、画像中に汚れが含まれていると判断する(S16でYES)。
【0025】
第2指標54bは、判断画像のうち、便器12の色彩以外の色彩の領域が占める割合を示す閾値を規定する。S14において、判断画像を表す画像データが取得されるタイミングでは、ユーザは便器ユニット10を使用していない。レンズ32に汚れが付着していなければ、判断画像には、便器12が含まれるが、便器12の色彩以外の色彩が含まれない。第2指標54bとして、例えば閾値=5.0%が規定されている。制御装置50は、判断画像のうち、便器12の色彩以外の色彩の領域が占める割合が閾値以上である場合、画像中に汚れが含まれていると判断する(S16でYES)。制御装置50は、判断画像の異常領域に、便器12の色とは異なる色の画像が含まれておらず、かつ、判断画像のうち、便器12の色彩以外の色彩の領域が占める割合が閾値未満である場合、画像中に汚れが含まれていないと判断する(S16でNO)。
【0026】
S16でNOの場合、S17において、制御装置50は、操作装置80に、LEDを消灯させる要求を含む消灯要求を送信して、S12に戻る。制御部86は、消灯要求を取得すると、出力部84において、点滅及び点灯の一方が実行されているLEDを消灯させる。制御部86は、点滅及び点灯の一方が実行されているLEDが存在しない場合、消灯要求を取得しても、LEDを消灯させるための処理を実行しない。
【0027】
S16でYESの場合、S18において、制御装置50は、清掃完了フラグがオンに設定されているか否かを判断する。清掃完了フラグがオンに設定されていると判断される場合(S18でYES)、S20において、制御装置50は、操作装置80に、第1の色(例えば赤色)のLEDを点滅させる要求を含む点滅要求を送信する。制御部86は、点滅要求を取得すると、出力部84において、第1の色のLEDを点滅させる。S22では、制御装置50は、清掃完了フラグがオンからオフに切り替えて、S12に戻る。S18において、清掃完了フラグがオンに設定されていないと判断される場合(S18でNO)、S24において、制御装置50は、操作装置80に、第2の色のLEDを点灯させる要求を含む点滅要求を送信して、S12に戻る。制御部86は、点灯要求を取得すると、出力部84において、第2の色のLEDを点灯させる。第2の色は、第1の色と同じ色であってもよいし、異なる色(例えば緑色)であってもよい。
【0028】
ユーザは、操作装置80に所定のキャンセル操作を実行することによって、点灯及び点滅の少なくとも一方を実行しているLEDを消灯させることができる。例えば、ユーザが清掃を完了した場合、キャンセル操作を実行することによって、LEDを消灯させることができる。
【0029】
(効果)
便器ユニット10の画像取得装置20によると、撮像装置30によって生成される画像データによって表される画像を用いて、レンズ32に汚れが付着しているか否かを判断する。レンズ32に汚れが付着している場合、操作装置80の出力部84においてLEDを点滅及び点灯の一方を実行させることによって、汚れが付着していることを示す出力を実行させる。ユーザは、操作装置80を確認することによって、レンズ32に汚れが付着していることを認識することができる。ユーザは、わざわざ、便座14の裏面に配置されるレンズ32を確認せずとも、レンズ32に汚れが付着していることを認識することができる。
【0030】
画像取得装置20は、ユーザが便器12を使用している期間以外の期間において、撮像装置30によって生成される画像データよって表される画像を用いて、レンズ32に汚れが付着しているか否かを判断する。ユーザが便器12を使用している期間では、便鉢12a内に排泄物が存在する可能性がある。撮像装置30によって生成される画像データよって表される画像に排泄物が含まれている場合、排泄物を汚れと判断する可能性がある。汚れ判定処理では、便鉢12aに排泄物が存在する可能性が低い期間である、ユーザが便器12を使用している期間以外の期間において、汚れが付着しているか否かを判断する。これにより、排泄物を汚れと判断する事態を回避することができる。
【0031】
画像取得装置20では、制御装置50のメモリ54に清掃完了フラグが格納されている。清掃完了フラグは、ユーザによる清掃完了ボタンの操作が取得される場合にオンに設定され、汚れが付着していると判断される場合にオフに設定される。制御装置50は、清掃完了フラグによって、レンズ32の清掃が実行されているか否かを判断することができる。制御装置50は、清掃完了フラグがオンに設定されている状態で、汚れが付着していると判断される場合に、清掃完了フラグをオンからオフに切り替えることができる。
【0032】
画像取得装置20では、レンズ32に汚れが付着している状況において、清掃完了フラグがオンに設定されている場合と、清掃完了フラグがオフに設定されている場合と、で出力方法が異なる。即ち、ユーザは、操作装置80からの出力を確認することによって、清掃が完了しているにも関わらず汚れが付着しているのか、清掃していないために汚れが付着しているのか、を、認識することができる。
【0033】
(対応関係)
制御装置50においてオン切替信号が受信されてからオフ切替信号が受信されるまでの期間が、「第1期間」の一例である。S20においてLEDの点滅で通知される情報が、「第2汚れ関連情報」であり、S24においてLEDの点灯で通知される情報が、「第1汚れ関連情報」である。清掃完了フラグが「清掃関連情報」の一例である。
【0034】
(第2実施形態)
図5を参照して、本実施形態の便器ユニット10を説明する。本実施形態では、制御装置50が実行する汚れ判定処理が、第1実施形態と異なる。本実施形態における便器ユニット10の各構成の参照符号は、第1実施形態と同一の参照符号を用いる。以下で特に説明する場合を除き、本実施形態における便器ユニット10の各構成は、第1実施形態の便器ユニット10の各構成と同一である。
【0035】
制御装置50は、便器ユニット10の電源がオンである間、汚れ判定処理を継続的に実行する。汚れ判定処理では、S32において、制御装置50は、S12と同様に、ユーザが便器ユニット10が配置されているトイレ室に入室したか否かを判断する。制御装置50は、オン切替信号が取得される毎に、オン切替信号が取得されたタイミングを示すタイミング情報をメモリ54に格納する。
【0036】
ユーザがトイレ室に入室していないと判断される場合(S32でNO)、S34において、制御装置50は、便器12の使用頻度が所定値以上であるか否かを判断する。所定値は、ユーザによって設定可能な値であり、例えば、1日当たり1回の頻度である。具体的に、制御装置50は、メモリ54に格納されている1個以上のタイミング情報を用いて、使用頻度を特定する。特定された使用頻度が所定値以上である場合(S34でYES)、S36において、制御装置50は、後述するS52においてメモリ54に格納された汚れ検知タイミングから第1期間が経過するまで待機する。第1期間は、予め便器ユニット10及びユーザの一方によって設定される期間であり、例えば1時間である。第1期間が経過する場合(S36でYES)、S40に進む。
【0037】
S34において、特定された使用頻度が所定値未満である場合(S34でNO)、S38において、制御装置50は、後述するS52においてメモリ54に格納された汚れ検知タイミングから第2期間が経過するまで待機する。第2期間は、予め便器ユニット10及びユーザの一方によって設定される期間であり、第1期間よりも長い。第2期間は、例えば1日である。第2期間が経過する場合(S38でYES)、S40に進む。
【0038】
制御装置50は、S14、S16、S17、S18、S20、S22及びS24の処理と同様に、S40、S42、S43、S44、S46、S48、及びS50の処理を実行する。S42でNOの場合、S44及びS50の処理が実行される場合、及び、S44及びS48の処理が実行される場合、S52に進む。S52では、制御装置50は、汚れ検知タイミングとして、現時点での時刻を、メモリ54に格納させて、S12に戻る。メモリ54には、S52が実行される毎に汚れ検知タイミングが累積的に格納される。
【0039】
ユーザは、第1実施形態と同様に、操作装置80に所定のキャンセル操作を実行することによって、点灯及び点滅の少なくとも一方を実行しているLEDを消灯させることができる。例えば、ユーザが清掃を完了した場合、キャンセル操作を実行することによって、LEDを消灯させることができる。
【0040】
本実施形態の画像取得装置20では、第1実施形態の画像取得装置20と同様の効果を奏することができる。
【0041】
本実施形態の画像取得装置20では、便器12の使用頻度が比較的に低い場合に、直前の汚れ検知(即ちS40及びS42の処理)から次に汚れ検知が実行されるまでの期間が、便器12の使用頻度が比較的に高い場合と比較して長い。便器12の使用頻度が低いほど、汚れ検知の頻度が低くなる。便器12の使用頻度が低い状況では、便器12の使用頻度が高い状況と比較して、レンズ32に汚れが付着する可能性が低い。画像取得装置20によると、便器12の使用頻度が低く、汚れが付着している可能性が低い状況において、頻繁に汚れ検知をせずに済む。画像取得装置20の負荷を低減することができる。便器12の使用頻度が低く、汚れが付着している可能性が低い状況であるほど、汚れ検知の頻度を少なくしてもよい。
【0042】
変形例では、使用頻度が比較的に低い場合(S34でNO)に実行されるS38の第2期間が、使用頻度が比較的に高い場合(S34でYES)に実行されるS36の第1期間よりも短く設定されていてもよい。便器12の使用頻度が比較的に低い場合、長期間に亘ってユーザが便器12を使用しない状況が生じ得る。レンズ32に汚れが付着している場合に、汚れが長期間に亘って放置されると、レンズ32に付着した汚れが乾燥して、レンズ32に強固に付着される可能性がある。本変形例によると、便器12の使用頻度が低く、ユーザが便器12を使用する機会が少ない状況において、汚れ検知の頻度を高くして、ユーザが適切に汚れが付着していることを認識させ得る。便器12の使用頻度が低く、ユーザが便器を使用する機会が少ない状況であるほど、汚れ検知の頻度を高くしてもよい。制御装置50は、便器12の使用頻度に応じて、汚れ検知の頻度を変えてもよい。
【0043】
さらなる変形例では、制御装置50は、操作装置80とは異なる通信端末と通信可能に接続されていてもよい。通信端末は、スマートフォン、タブレット等の携帯端末、便器12の管理端末、クラウドサーバ等であってもよい。S46において、制御装置50は、操作装置80及び通信端末の少なくとも一方に、清掃が完了しており、レンズ32に汚れが付着していることを示す第1汚れ情報を、送信してもよい。操作装置80及び通信端末の少なくとも一方は、第1汚れ情報が受信される場合に、清掃が完了しており、レンズ32に汚れが付着していることを示す情報を出力してもよい。S48において、制御装置50は、操作装置80及び通信端末の少なくとも一方に、清掃が完了しておらず、レンズ32に汚れが付着していることを示す第2汚れ情報を、送信してもよい。操作装置80及び通信端末の少なくとも一方は、第2汚れ情報が受信される場合に、清掃が完了しておらず、レンズ32に汚れが付着していることを示す情報を出力してもよい。
【0044】
(第3実施形態)
図6を参照して、本実施形態の便器ユニット10を説明する。本実施形態では、制御装置50が実行する汚れ判定処理が、第1実施形態と異なる。本実施形態における便器ユニット10の各構成の参照符号は、第1実施形態と同一の参照符号を用いる。以下で特に説明する場合を除き、本実施形態における便器ユニット10の各構成は、第1実施形態の便器ユニット10の各構成と同一である。
【0045】
制御装置50は、便器ユニット10の電源がオンである間、汚れ判定処理を繰り返し実行する。汚れ判定処理では、制御装置50は、S32及びS34の処理と同様に、S62及びS64の処理を実行する。S64において、特定された使用頻度が所定値未満である場合(S64でNO)、即ち、使用頻度が比較的に低い場合、S62に戻る。使用頻度が比較的に低い場合、以下の処理を実行せずに、S62に戻る。便器12の使用頻度が低く、レンズ32に汚れが付着する可能性が低い状況において、頻繁に汚れ検知をせず、画像取得装置20の負荷を低減することができる。S64において、特定された使用頻度が所定値以上である場合(S64でYES)、即ち、使用頻度が比較的に高い場合、S66に進む。
【0046】
変形例では、S64の処理に替えて、S34、S36及びS38の処理を実行してもよい。第2期間は、第1期間よりも長くてもよいし、短くてもよい。使用頻度が比較的に低い場合、使用頻度が比較的に高い場合と比較して、汚れ検知の頻度が低くなってもよいし、高くなってもよい。
【0047】
制御装置50は、S14、S16、S17、S18、S20、S22及びS24の処理と同様に、S66、S68、S69、S70、S72、S74及びS76の処理を実行する。S68でNOの場合、S69の処理が実行され、S62に戻る。S68でYESであり、S70でYESの場合、S72及びS74の処理が実行され、S78に進む。S68でYESであり、S70でNOの場合、S76の処理が実行され、S78に進む。
【0048】
S78では、制御装置50は、レンズ32の清掃が完了されるか否かを判断する。具体的には、制御装置50は、操作装置80から清掃完了信号が取得されるか否かを判断する。ユーザは、操作装置80の出力部84においてLEDが点滅及び点灯の一方が実行されている場合、レンズ32に汚れが付着していることを認識することができる。ユーザは、レンズ32を清掃すると、操作装置80の清掃完了ボタンを操作する。操作装置80の制御部86は、清掃完了ボタンが操作されると、清掃完了信号を制御装置50に送信する。清掃完了信号が取得されると、レンズ32の清掃が完了したと判断して(S78でYES)、S80に進む。清掃完了信号が取得されない場合、レンズ32の清掃が完了していないと判断して(S78でNO)、S79に進む。
【0049】
S79では、制御装置50は、操作装置80からキャンセル信号が取得されるか否かを判断する。ユーザは、操作装置80の出力部84においてLEDが点滅及び点灯の一方が実行されている場合であっても、汚れを除去せずに、LEDが点滅及び点灯の一方のキャンセルを望む場合がある。例えば、ユーザは、LEDを確認した時点では忙しくレンズ32を清掃することができないが、後で清掃するために、LEDが点滅及び点灯の一方をキャンセルすることを望む場合がある。この場合、ユーザは、操作装置80にキャンセル操作(例えばキャンセルボタンの操作)を実行することができる。制御部86は、キャンセル操作が実行されると、LEDを消灯するとともに、キャンセル信号を制御装置50に送信する。キャンセル信号が取得される場合(S79でYES)、S62に戻る。キャンセル信号が取得されない場合(S79でNO)、S78に戻る。S80では、制御装置50は、清掃完了フラグをオフからオンに切り替えて、S62に戻る。
【0050】
本実施形態の画像取得装置20では、第2実施形態の画像取得装置20と同様の効果を奏することができる。
【0051】
本実施形態の画像取得装置20では、汚れが検知され(S68でYES)、ユーザに通知される場合(S72及びS76)、ユーザによって清掃が完了される場合(S78でYES)、次に便器が使用されるまで、汚れ検知が実行されない。レンズ32に汚れが付着していない状況において、汚れ検知が実行されずに済む。画像取得装置20の負荷を低減することができる。
【0052】
変形例では、制御装置50は、汚れが検知され(S68でYES)、ユーザに通知される場合(S72及びS76)、次に便器が使用されるまで、直前の汚れ検知(S66及びS68と同様の処理)から第3期間経過毎に、汚れ検知処理を実行してもよい。この場合、第3期間は、第1期間及び第2期間の一方よりも長くてもよい。第3期間は、第1期間及び第2期間の一方よりも短くてもよい。汚れ検知処理において、汚れが検知される場合、第3の色のLEDの点滅及び点灯のいずれか一方を実行させてもよい。第3の色は、第1の色及び第2の色の少なくとも一方と異なっていてもよい。第3の色は、第1の色及び第2の色の少なくとも一方と同じであってもよい。制御装置50は、汚れが検知され(S68でYES)、ユーザに通知される場合(S72及びS76)、次に便器が使用されるまで、汚れ検知の頻度を、汚れが検知されない場合と比較して変更することができる。
【0053】
具体的な実施形態を詳細に説明した。これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上述の実施形態の変形例を以下に列挙する。
【0054】
(1)センサユニット70は、着座センサとともに別のセンサを備えていてもよく、着座センサに替えて別のセンサを備えていてもよい。例えば、センサユニット70は、トイレ室内のユーザを検出する人感センサ、モーションセンサ、トイレ室の扉の開閉を検出するセンサ、トイレ室の扉のノックを検出するセンサ、トイレ室の外部及び内部の音を検出するセンサ、トイレ室のユーザの荷重を検出する荷重センサ、トイレ室に近づくユーザを検出する測距センサ、便器12からの排水の流速を検出する流速センサ、臭気センサ、及び、トイレ室の明るさを検出する照度センサの少なくとも1個のセンサを備えていてもよい。荷重センサは、トイレ室の床、トイレ室のスリッパ内、トイレ室に敷かれているマットに配置されていてもよい。
【0055】
(2)制御装置50は、センサユニット70以外に、トイレ室外に配置されるカメラ、ユーザの携帯端末の位置情報、GPS端末、及び、位置特定可能な無線端末等の外部デバイスと通信可能であってもよい。制御装置50は、外部デバイスから取得される画像データ及び位置情報の少なくとも一方を用いて、ユーザがトイレ室に入室するか否か、ユーザが便器12を使用するか否か、及び、ユーザが便器12に排泄物を排泄するか否かを、判断してもよい。
【0056】
(3)制御装置50は、便器ユニット10のうち、人体の臀部を洗浄する洗浄機能、脱臭機能、便器洗浄等を実行する各部のうちの少なくとも一部と通信可能に接続されていてもよい。制御装置50は、通信可能な各部の動作の開始及び終了の少なくとも一方を知らせる信号を取得してもよい。
【0057】
上記の実施形態及び変形例(1)から(3)の少なくともいずれか構成を用いて、制御装置50は、S12、S32及びS62の少なくとも1個の処理において、ユーザの入退室、便器の使用開始、使用終了、便座14への着座、便座14からの脱座、排便開始、及び、便器洗浄の少なくとも1個の状況を判断してもよい。
【0058】
第1実施形態において、S12では、制御装置50は、ユーザが脱座してから予め決められた期間に亘って再度着座が検出されない場合に、ユーザの便器12の使用が終了した(S12、S32、S62でNO)と判断してもよい。あらかじめ決められた期間は、例えばユーザが一旦立ち上がって再度着座するように、ユーザが便器12の使用を終了していない状況において、ユーザが便器12の使用を終了したことを検出する事態を回避するように設定された期間であってもよい。便鉢12a内の照度が上昇した場合、ユーザの便器12の使用が終了したと判断してもよい(S12、S32、S62でNO)。S12では、第1実施形態において、制御装置50は、便器洗浄が実行されたこと、人体の臀部を洗浄する洗浄が実行されたこと、脱臭が実行されたこと、便蓋が閉じられたこと、トイレットペーパが使用されたこと、トイレ室内のユーザが検知されなくなってから予め決められた期間が経過したこと、の少なくとも1個の事態が検出される場合に、ユーザの便器12の使用が終了したと判断してもよい(S12、S32、S62でNO)。
【0059】
第1実施形態において、S20では、制御装置50は、ユーザがトイレ室に入室すること、ユーザが便器12の使用を開始すること、ユーザが便座14に着座すること、及び、ユーザが排泄物を排泄すること、の少なくとも1個の事態が検出される場合に、ユーザの便器12の使用中であると判断してもよい(S12、S32、S62でYES)。トイレ室内のユーザを検知すること、トイレ室の扉が開かれたこと、ユーザがトイレ室に入室すること、ユーザがトイレ室に向かって移動すること、トイレ室の扉がノックされたこと、トイレ室内で音が検出されたこと、トイレ室内でユーザの荷重が検出されたこと、トイレ室の照度が上がったこと、の少なくとも1個の事態が検出される場合に、ユーザの便器12の使用中であると判断してもよい(S12、S32、S62でYES)。ユーザがトイレ室に入室すること及びトイレ室に向かって移動することは、人感センサの検出結果、カメラによって撮像される画像に含まれるユーザの動作、外部デバイスの位置、及び、ユーザとトイレ室との距離の少なくともいずれかによって検出されてもよい。
【0060】
便蓋が開かれたこと及びユーザが着座することの少なくとも1個の事態が検出される場合に、ユーザの便器12の使用中であると判断してもよい(S12、S32、S62でYES)。着座センサ以外に、便器12周辺においてユーザの荷重が検出されること、便鉢12a内の照度が低下すること、及び、ユーザの動作(即ち人感センサ、モーションセンサ、外部デバイスの位置、GPS端末及び通信端末の少なくとも一方の位置)の少なくとも1個の事態が検出される場合に、ユーザが着座すると判断されてもよい。制御装置50は、便蓋が開かれてから、所定期間以内は着座前、所定期間経過後に、着座が検知できない場合、ユーザは、トイレ室に入室したが、便器12を使用しないと判断してもよい。
【0061】
撮像装置30から取得される画像データによって表される画像に排泄物が含まれること、便器12からの排水の流速が上昇したこと、着座から所定期間が経過したこと、排泄物が便器12に落下する音が検出されたこと、臭い、及び、撮像装置30から取得される画像データによって表される画像における便器12内の溜め水の水面の揺らぎ及び波形の少なくとも一方、の少なくとも1個の事態が検出される場合に、ユーザの便器12の使用中であると判断してもよい(S12、S32、S62でYES)。
【0062】
(4)レンズ32は、超撥水加工されていてもよい。レンズ32は、超親水加工されていてもよい。レンズ32は、交換可能であってもよい。
【0063】
(5)汚れ検知は、S14及びS16の処理、S40及びS42の処理、S66及びS68の処理、のうちの少なくとも1個の処理は、予め汚れが識別されている多数の画像データを用いたディープラーニングによって学習され、判断画像から汚れが含まれているか否かを判断してもよい。制御装置50は、判断画像を用いずに、レンズ32に汚れが付着しているか否かを判断してもよい。制御装置50は、固液界面の表面自由エネルギー変化からレンズ32に汚れが含まれているか否かを判断してもよい。
【0064】
(6)S20、S46及びS72において、制御装置50は、操作装置80に、LEDの点滅以外に、レンズ32に汚れが付着していることに表す出力を実行させてもよい。例えば、制御装置50は、制御部86に、レンズ32に汚れが付着していることを示す画像を表示部に表示させる処理、レンズ32に汚れが付着していることに対応する態様でLEDを点灯及び点滅の一方を実行させる処理、及び、レンズ32に汚れが付着していることを表す音声を出力させる処理、の少なくとも1個の処理を実行してもよい。S24、S50及びS76において、制御装置50は、操作装置80に、LEDの点灯以外に、レンズ32に汚れが付着していることに表す出力を実行させてもよい。制御装置50は、制御部86に、レンズ32に汚れが付着していることを示す画像を表示部に表示させる処理、レンズ32に汚れが付着していることに対応する態様でLEDを点灯及び点滅の一方を実行させる処理、及び、レンズ32に汚れが付着していることを表す音声を出力させる処理、の少なくとも1個の処理を実行してもよい。制御装置50は、S20、S46及びS72と、S24、S50及びS76と、によって、出力態様を変更してもよい。例えば、制御装置50は、S20、S46及びS72において清掃が完了していることを表す情報をさらに出力させること、S24、S50及びS76において清掃が完了していないことを表す情報をさらに出力させること、の少なくとも一方を実行してもよい。
【0065】
(7)制御装置50は、S20、S46及びS72と、S24、S50及びS76と、によって、同一の出力態様を実行させてもよい。
【0066】
(8)便器12は、出力部84と同様の出力部を備えていてもよい。制御装置50は、S32、S46、S48、及びS80の少なくとも1個の処理において、便器12の出力部に、出力部84と同様の出力を実行させてもよい。本変形例では、便器12の出力部が「通知装置」の一例であり、便器12の出力部によって出力される情報が「汚れ関連情報」の一例である。便座14等の便器12の少なくとも一部は、振動してもよい。本変形例では、便器12が「通知装置」の一例であり、便器12の振動によって表される情報が「汚れ関連情報」の一例である。制御装置50は、S20、S46、S72、S24、S50及びS76の少なくとも1個の処理において、トレイ室外の外部デバイスに、情報を送信してもよい。外部デバイスは、例えば、トイレ室が配置されている建物内の家電機器、PC、スマートフォン、ウェアラブル端末等の通信端末、及び、トイレ室の外側の扉及び外壁の少なくとも一方に配置される出力装置の少なくとも1個の出力部に出力させてもよい。本変形例では、外部デバイスが「通知装置」の一例であり、外部デバイスの出力部から出力される情報が「汚れ関連情報」の一例である。この場合、制御装置50は、S20、S46及びS72と、S24、S50及びS76と、によって、出力態様を変更してもよい。
【0067】
(9)制御装置50は、S20、S46、S72、S24、S50及びS76の少なくとも1個の処理において、ユーザ以外の人間に対して情報を出力させてもよい。例えば、制御装置50は、便器ユニット10の管理者が使用する管理端末、便器ユニット10の清掃を担当する清掃会社の通信端末、及び、ユーザ、管理者等によって予め設定される所定の端末の出力部に、出力させてもよい。
【0068】
(10)制御装置50は、判断画像を出力部に出力させてもよい。
【0069】
(11)制御装置50は、S20、S46、S72、S24、S50及びS76の少なくとも1個の処理において、時間帯、曜日等、時期に応じて、出力させるか否かを判断してもよい。例えば、制御装置50は、例えば、9時から18時までの間等、ユーザ、管理者及び清掃業者の少なくとも誰かが便器12に訪れることができる時間帯に出力させ、それ以外の時間帯に出力させなくてもよい。
【0070】
(12)制御装置50は、S20、S46、S72、S24、S50及びS76の少なくとも1個の処理において、汚れ有情報と共に清掃を促す情報及び汚れの程度を表す情報の少なくとも一方を送信してもよい。制御装置50は、S20、S46、S72、S24、S50及びS76の少なくとも1個の処理において、汚れ有情報に替えて、清掃を促す情報及び汚れの程度を表す情報の少なくとも一方を送信してもよい。出力部84は、受信された情報に対応する態様で受信された情報を出力してもよい。本変形例では、出力部84によって出力される清掃を促す情報及び汚れの程度を表す情報に対応する態様で通知される情報が「汚れ関連情報」の一例である。
【0071】
(13)撮像装置30は、便座14に収容される、便座内蔵タイプでなくてもよい。例えば、撮像装置30は、便座14に後付けで取り付けられていてもよい。
【0072】
本明細書及び図面の少なくとも一方に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。本明細書及び図面の少なくとも一方に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0073】
2:トイレシステム、10:便器ユニット、12:便器、12a:便鉢、14:便座、14a:裏面、20:画像取得装置、30:撮像装置、32:レンズ、50:制御装置、