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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142122
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】洗面台
(51)【国際特許分類】
   A47K 1/00 20060101AFI20230928BHJP
   A47B 88/75 20170101ALI20230928BHJP
【FI】
A47K1/00 S
A47B88/75
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048828
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】速水 沙織
(72)【発明者】
【氏名】日影 正弘
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA04
3B160AB02
3B160CA02
3B160CA14
3B160DA62
3B160DA65
3B160DA72
3B160DA74
3B160DA75
(57)【要約】
【課題】引き出しの側壁の上端と引き出しの上方に位置する部材との間にスペースを確保せずに済む技術を提供する。
【解決手段】洗面台は、洗面ボウルを支持する台本体と、前記台本体に対して、特定方向に沿って、前記台本体に収納される収納位置と、前記台本体から引き出される引出位置と、の間で移動可能に配置される引き出しと、前記引き出しの内部に着脱可能に取り付けられる収納トレイと、を備え、前記引き出しは、前記特定方向の一方の端に配置される第1壁と、前記特定方向の他方の端に配置される第2壁と、を備え、前記収納トレイは、トレイ本体と、前記特定方向の一方の端部に配置されており、前記第1壁の上端よりも下方において前記第1壁に引っ掛かる第1引掛部と、前記特定方向の他方の端部に配置されており、前記第2壁に引っ掛かる第2引掛部と、を備えてもよい。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗面ボウルを支持する台本体と、
前記台本体に対して、特定方向に沿って、前記台本体に収納される収納位置と、前記台本体から引き出される引出位置と、の間で移動可能に配置される引き出しと、
前記引き出しの内部に着脱可能に取り付けられる収納トレイと、
を備え、
前記引き出しは、
前記特定方向の一方の端に配置される第1壁と、
前記特定方向の他方の端に配置される第2壁と、を備え、
前記収納トレイは、
トレイ本体と、
前記特定方向の一方の端部に配置されており、前記第1壁の上端よりも下方において前記第1壁に引っ掛かる第1引掛部と、
前記特定方向の他方の端部に配置されており、前記第2壁に引っ掛かる第2引掛部と、を備える、
洗面台。
【請求項2】
前記引き出しは、さらに、前記第1壁の内側面から前記第2壁に向かって突出する突出部を備え、
前記第1引掛部は、前記突出部を受け入れ可能な切欠きを備える、請求項1に記載の洗面台。
【請求項3】
前記収納トレイは、前記トレイ本体の外周面から外側に突出するフランジ部をさらに備え、
前記フランジ部は、前記特定方向に延びる第1部分と、前記第1部分から下方に向かって前記第1壁の前記内側面に沿って延びる板状の第2部分、とを備え、
前記切欠きは、前記第2部分に配置されており、
前記第2部分において、前記切欠きを画定する切欠き周縁部分は、前記第2部分の前記切欠き周縁部分の周囲に位置する部分よりも厚い、請求項2に記載の洗面台。
【請求項4】
前記切欠き周縁部分は、前記第2部分の前記第1壁と対向する対向面から前記第1壁に向かって突出している、請求項3に記載の洗面台。
【請求項5】
前記一方の端部は、さらに、前記第2壁に引っ掛かる第3引掛部を備え、
前記他方の端部は、さらに、前記第1壁の上端よりも下方において前記第1壁に引っ掛かる第4引掛部と、を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の洗面台。
【請求項6】
前記第1引掛部は、前記特定方向及び上下方向に対して垂直な方向に互いに離れた複数の位置において、前記第1壁に引っ掛かっている、請求項1から5のいずれか一項に記載の洗面台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は洗面台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、洗面台が開示されている。洗面台のキャビネットに、引き出しが配置されており、当該引き出しにはトレイが載置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭55-118686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した洗面台では、引き出しの側壁の上端にトレイの周端縁が載置されている。この構成では、引き出しの側壁と、引き出しの上方に位置する部材と、の間にトレイの周端縁を載置するための、スペースを確保する必要がある。本明細書では、引き出しの側壁の上端と引き出しの上方に位置する部材との間にスペースを確保せずに済む技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される洗面台は、洗面ボウルを支持する台本体と、前記台本体に対して、特定方向に沿って、前記台本体に収納される収納位置と、前記台本体から引き出される引出位置と、の間で移動可能に配置される引き出しと、前記引き出しの内部に着脱可能に取り付けられる収納トレイと、を備え、前記引き出しは、前記特定方向の一方の端に配置される第1壁と、前記特定方向の他方の端に配置される第2壁と、を備え、前記収納トレイは、トレイ本体と、前記特定方向の一方の端部に配置されており、前記第1壁の上端よりも下方において前記第1壁に引っ掛かる第1引掛部と、前記特定方向の他方の端部に配置されており、前記第2壁に引っ掛かる第2引掛部と、を備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】洗面台の構成を示す斜視図。
図2】下段引き出しが収納位置にあるときの洗面台の構成を示す側面図。
図3】下段引き出しが引出位置にあるときの洗面台の構成を示す側面図。
図4】収納トレイを取り付けたときの下段引き出しの内部構成を示す斜視図。
図5】収納トレイを取り外したときの下段引き出しの内部構成を示す斜視図。
図6図4のVI-VI線の端面図を示す。
図7図4のVII-VII線の端面図を示す。
図8】収納トレイの構成を示す斜視図。
図9】収納トレイの一変形例を示す斜視図。
図10】突出部の一変形例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面を参照して、洗面台10を説明する。図1に示すように、ユーザは、洗面台10の前側の作業位置に立って、手洗い等の作業を行う。ユーザの作業位置から見た洗面台10の背面10aは、洗面台10が設置される住宅、オフィスなどの壁に固定されている。
【0008】
洗面台10は、洗面器20と、台本体12と、複数の引き出し28、32と、図3及び図4に示される収納トレイ46と、ミラーキャビネット70と、を備える。洗面器20と、台本体12と、ミラーキャビネット70は、一体に固定されている。
【0009】
(台本体12の構成:図1
台本体12は、筐体部材である。台本体12は、一対の側板14、14と、前板16とを備える。一対の側板は、左右方向に互いに対向する。前板16は、一対の側板14、14の前側に配置される。一対の側板14、14の下端において、一方の側板14から他方の側板14に亘って延びている。前板16の上方には、複数の引き出し28、32が上下方向に並んで配置されている。各引き出し28、32は、一対の側板14、14の各々に設けられたレール(不図示)によって支持されている。各レールは、手前奥方向に沿って延びている。
【0010】
洗面器20は、台本体12の上端に配置されている。洗面器20は、台本体12の一方の側板14から他方の側板14に亘って延びている。洗面器20は、台本体12の一対の側板14、14によって、下方から支持されている。洗面器20は、水栓60から吐出される水を受けて排水口に向けて流す。排水口には排水栓64が配置されている。
【0011】
洗面器20の上方には、ミラーキャビネット70が配置されている。ミラーキャビネット70の前端面は、ミラーによって構成されている。ミラーキャビネット70は手前側に開閉可能である。ミラーキャビネット内には、例えば歯ブラシ、歯磨き粉などの小物類を収納できる。
【0012】
(引き出し28、32の構成:図2図5
複数の引き出し28、32は、台本体12に対して、手前奥方向に沿って、図2に示す収納位置と、図3に示す引出位置との間で移動可能に配置されている。各引き出し28、32が収納位置に位置する状態では、各引き出し28、32は、台本体12に収納されている。各引き出し28、32が収納位置に位置する状態では、各引き出し28、32の手前側の端縁に配置される前壁30、34のみが台本体12から露出している。各引き出し28、32が引出位置に位置する状態では、各引き出し28、32は、収納位置に対して台本体12から手前方向に向かって引き出されている状態であり、各引き出し28、32の内部が台本体12から露出している。
【0013】
複数の引き出し28,32は、上段引き出し28と、下段引き出し32とを含む。上段引き出し28は、洗面器20の下方に配置される。下段引き出し32は、上段引き出し28の下方に配置される。本実施形態では、下段引き出し32は、上段引き出し28よりも高さ方向において大きい。図4に示すように、下段引き出し32は、上段引き出し28よりも収納可能な空間が大きく設けられている。下段引き出し32は、前壁34と、後壁36と、底壁38と、一対の側壁40、40と、一対の支持バー42、42と、突出部44とを備える。底壁38の左右両端のそれぞれには、一対の側壁40、40のそれぞれが配置されている。一対の側壁40、40は、台本体12の対応するレール上を摺動可能に配置される。底壁38の前端38aには、前壁34が配置されている。底壁38の後端38bには、後壁36が配置されている。一対の支持バー42、42は、下段引き出し32の左右方向の両端に配置される。一対の支持バー42、42は、前壁34と後壁36との間を延びている。前壁34と後壁36との上端部において、前壁34と後壁36とは、支持バー42によって、互いに位置決めされている。上段引き出し28は、前壁30を備える。上段引き出し28の前壁30の外側面30cと、下段引き出し32の前壁34の外側面34cとは、同一平面上に位置する。上段引き出し28は、前壁30の他、下段引き出し32の後壁36と底壁38と一対の側壁40、40と同様の後壁と底壁と一対の側壁とを備える。
【0014】
後壁36は、前壁34よりも低い。後壁36の高さは、例えば、前壁34の高さの半分よりも大きい。後壁36の高さは、例えば、約150mmと約250mmとの間の範囲であってよい。上記した構成により、図4に仮想線で図示されるように、例えばボトル型の洗濯用液状洗剤容器、柔軟剤容器といった背の高い容器を下段引き出し32に収納した場合、下段引き出し32の手前奥方向の移動(即ち、開閉)によって、背の高い容器Xが後壁36を超えて下段引き出し32から落下することが防止される。
【0015】
図3及び図4に示すように、下段引き出し32の内部には、収納トレイ46が着脱可能に取り付けられる。収納トレイ46は、上下方向において下段引き出し32よりも小さい。
【0016】
図5に示すように、下段引き出し32は、前壁34の内側面34bに複数(本実施形態では二つ)の突出部44を備える。複数の突出部44は、内側面34bから後壁36に向かって突出する。複数の突出部44は、左右方向に並んで配置されている。複数の突出部44は、左右方向に互いに離れている。複数の突出部44は、前壁34の上端34aよりも下方に配置される。底壁38から各突出部44までの距離は、底壁38から後壁36の上端36aまでの距離に略等しい。前壁34の内側面34bには、突出部44が取り付けられる複数の取付穴34hが形成されている。複数の取付穴34hは、左右方向において一定の間隔で並んでいる。
【0017】
(収納トレイ46の構成:図8
収納トレイ46は、上方が開口する箱状部材である。収納トレイ46は、平面視において、概して長方形状を有する。収納トレイ46は、トレイ本体48と、仕切り板50と、フランジ部52と複数の第1切欠き54(図6参照)と、複数の第2切欠き56と、を備える。トレイ本体48は、底板48aと、底板48aの周端縁から上方に延びる第2側板48c、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eと、を有する。第1側板48b及び第3側板48dは、収納トレイ46の長手方向において底板48aを挟んで対向する。収納トレイ46は、底板48a、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eによって画定される収納空間において物品を収納する。収納トレイ46の収納空間は、仕切り板50によって分割されている。フランジ部52は、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eの上端において、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eの外側面、即ち、トレイ本体48の外周面48pから外側に突出する。フランジ部52は、第1部分57と第2部分58とを備える。第1部分57は、平板形状を有しており、収納トレイ46の外方に延びる。第2部分58は、第1部分57から下方に向かって延びている。第2部分58は、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eと間隔を置いて対向している。
【0018】
(第1切欠き54の構成:図6及び図7
複数の第1切欠き54は、対応する突出部44を受け入れ可能に配置されている。複数の第1切欠き54は、第1側板48bに対向している第2部分58に配置されている。各第1切欠き54は、下端が開放される半円形状を有する。各第1切欠き54は、手前奥方向において、第2部分58を貫通している。各第1切欠き54は、左右方向において、突出部44を受け入れ可能な寸法を有する。
【0019】
(収納トレイ46の配置方法)
収納トレイ46は、前壁34及び後壁36に引掛けることによって、配置可能である。具体的は、図6に示すように、複数の突出部44の上方から複数の第1切欠き54を近づけていき、複数の第1切欠き54のそれぞれに複数の突出部44のそれぞれを受け入れさせる。これにより、収納トレイ46が前壁34に引掛けられる。複数の突出部44の間隔は、複数の第1切欠き54の間隔と等しい。フランジ部52の第2部分58は、前壁34の内側面34bに沿って延びている。第2部分58において、第1切欠き54を画定する切欠き周縁部分58aの厚み(t1)は、第2部分58の切欠き周縁部分の周囲に位置する部分58bの厚み(t2)よりも大きい。切欠き周縁部分58aでは、比較的広い面積で突出部44に接触するため、切欠き周縁部分58aに付加される力が分散され、結果として、切欠き周縁部分58aの耐久性が高められる。切欠き周縁部分58aは、第2部分58の前壁34と対向する対向面58cから前壁34に向かって突出している。これにより、切欠き周縁部分58aは、収納トレイ46を上方から見たときに、視認され易い。従って、ユーザは、突出部44に対する第1切欠き54の位置決めを容易に実施できる。
【0020】
切欠き周縁部分58aは、第1切欠き54が突出部44を受け入れている状態で、突出部44の左右方向の両側に配置される。これにより、収納トレイ46は、下段引き出し32に対して、左右方向において位置決めされる。収納トレイ46の第3側板48d側は、フランジ部52の第2部分58が下段引き出し32の後壁36の上端36a上に載置される。これにより、収納トレイ46が後壁36に引掛けられる。
【0021】
本実施形態では、突出部44は、軸部44aと、軸部44aより径方向の寸法が大きい頭部44bとを有する。突出部44の頭部44bは、収納トレイ46のトレイ本体48とフランジ部52の第2部分58との間に配置される。頭部44bの直径は、第1切欠き54の左右方向の幅よりも大きい。これにより、突出部44が第1切欠き54から外れてしまうことを防止することができる。突出部44は、例えばネジ部材を用いて構成されている。
【0022】
本実施形態では、二つの突出部44が、複数の取付穴34hのうち、最も左側の二つに取り付けられている。複数の突出部44の左右方向の位置は、上記位置に限定されず、複数の取付穴34hのうち互いに隣接する他の複数の取付穴34hに取り付けられてもよい。隣り合う取付穴34hの間隔は、隣り合う第1切欠き54の間隔に等しい。複数の突出部44は、着脱可能に取り付けられている。従って、ユーザは、下段引き出し32の左右方向における収納トレイ46の位置を、用途に応じて自由に変更できる。
【0023】
図4及び図8に示すように、複数の第2切欠き56は、フランジ部52の第2部分58に配置されており、第3側板48d側に配置されている。複数の第2切欠き56は、他の構成について、第1切欠き54と同様の構成を有する。収納トレイ46では、複数の第2切欠き56が複数の突出部44を受け入れることによって、前壁34に引掛けることができる。収納トレイ46の第1側板48b側は、フランジ部52の第2部分58が下段引き出し32の後壁36の上端36a上に載置される。従って、収納トレイ46は、仕切り板50によって分割されるレイアウトに応じて、第1側板48b側及び第3側板48d側のどちらを下段引き出し32の手前側に配置するかを任意に入れ替えできる。他の実施形態では、収納トレイ46は、複数の第1切欠き54と、複数の第2切欠き56と、のいずれか一方を備えていなくてもよい。
【0024】
(実施形態の効果)
本実施形態の構成では、第1側板48b側のフランジ部52に配置される第1切欠き54を前壁34に引掛け、第3側板48d側のフランジ部52を後壁36に引掛けることによって、収納トレイ46を下段引き出し32に取り付けることができる。これにより、前壁34の上端にフランジ部52を載置せずに、収納トレイ46を下段引き出し32に取り付けることができる。前壁34の上端と上段引き出し28の前壁30の下端との間に、フランジ部52を配置するための隙間を配置せずに済む。
【0025】
本実施形態では、収納トレイ46の下方にも他の物を収容することができる。収納トレイ46の高さは、例えば、約50mmと約70mmとの間の範囲であってよい。図4に仮想線で図示されるように、取り付けた収納トレイ46の下方には、例えば粉末状又はジェル状の洗濯用洗剤容器といった比較的背の低い容器Yを収納できる。
【0026】
本実施形態では、下段引き出し32には、前壁34に二つの突出部44が配置されており、収納トレイ46の第1切欠き54は、左右方向に互いに離れた二つの位置において、前壁34に引っ掛かっている。収納トレイ46が複数の位置において前壁34に引っ掛かることにより、下段引き出し32は収納トレイ46を安定に支持できる。
【0027】
(対応関係)
本実施形態における第1切欠き54は、本明細書が開示する技術における「第1引掛部」の一例であり、第2切欠き56は、本明細書が開示する技術における「第4引掛部」の一例である。収納トレイ46の第3側板48d側のフランジ部52は、本明細書が開示する技術における「第2引掛部」の一例であり、収納トレイ46の第1側板48b側のフランジ部52は、本明細書が開示する技術における「第3引掛部」の一例である。
【0028】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明した。これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を列挙する。
【0029】
(変形例1)収納トレイ46が前壁34に引掛けられる位置の数は、本実施形態で例示する二つに限定されない。図9に示すように、例えば、収納トレイ46が前壁34の内側面34bの互いに離れた三つの位置に引掛けられていてもよい。この場合、収納トレイ46は、平面視で正方形状を有してもよく、本実施形態の構成と比較して、第1側板48b及び第3側板48dの幅が左右方向に拡張されていてもよい。あるいは、収納トレイ46が前壁34に引掛けられる位置の数は、一つでもよい。この場合、例えば、前壁34の内側面34bから奥側に突出する1個の突出部が配置されていてもよい。1個の突出部は、左右方向に沿って延びた形状を有していてもよい。収納トレイ46には、1個の突出部を受け入れる1個の切欠きを有していてもよい。1個の切欠きは、左右方向に長い幅広形状を有してもよい。1個の突出部と1個の切欠きとは、左右方向に互いに離れた2箇所以上の位置で接触していてもよい。1個の突出部と1個の切欠きとの接触位置は、左右方向に連続していてもよい。収納トレイ46は、収納トレイ46の左右方向における中間位置において、前壁34に引掛けられていてもよい。
【0030】
収納トレイ46は、平面視で正方形状を有する場合、複数の突出部44を受け入れるための切欠きが、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eのそれぞれに対向する第2部分58に配置されていてもよい。この構成によると、収納トレイ46において、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eのうちのいずれの側板でも洗面台10の手前側に配置することができる。従って、収納トレイ46は、例えば図9に示す位置から90度回転させて、下段引き出し32に配置できる。これにより、ユーザは、収納トレイ46を、その仕切りが所望の向きになるように配置できる。
【0031】
(変形例2)突出部44は、ねじ部材を用いて形成されていなくてもよい。図10に示すように、突出部44は、例えば、前壁34の内側面34bに沿って左右方向に延びるレール部材を用いて形成されていてもよい。この場合、収納トレイ46は、レール状の突出部44を受け入れ可能な切欠きを有していてもよく、当該切欠きは、例えば第1側板48b側のフランジ部52の左右端に溝状に形成されていてもよい。この構成によると、収納トレイ46は左右方向に摺動移動可能であり、収納トレイ46下に収納した載置物を容易に取り出し易い。
【0032】
(変形例3)前壁34は、突出部44のように、後壁36に向かって突出する部分を有していなくてもよい。例えば、前壁34は、内側面34bの一部に手前側に窪む凹部を備えていてもよい。収納トレイ46は、前壁34の凹部に挿入可能な凸部を有していてもよい。収納トレイ46の凸部を、前壁34の凹部に挿入することによって、凸部を前壁34に引掛けてもよい。
【0033】
(変形例4)収納トレイ46は、フランジ部52を備えていなくてもよい。この場合、収納トレイ46は、第1側板48b、第2側板48c、第3側板48d及び第4側板48eの少なくとも1個の側板に、突出部44を受け入れる開口を有していてもよい。開口が突出部44を受け入れることによって、側板が突出部44に引っ掛かってもよい。本変形例では、側板の開口が、「第1引掛部」及び「切欠き」の一例である。収納トレイ46は、後壁36の上端36aに載置される突起部を備えていてもよい。後壁36は、突出部44と同様の突出部を有していてもよい。収納トレイ46は、後壁36の突出部を受け入れる切欠きを備えていてもよい。
【0034】
(変形例5)複数の第1切欠き54の少なくとも1個の第1切欠き54は、半円形状以外の形状を有していてもよい。例えば、第1切欠き54は、円弧形状、凹曲面形状等、第2部分58の下端縁から上方に窪んだ形状を有していてもよい。第1切欠き54は、突出部44の形状に合わせて、突出部44を受け入れ可能な窪み形状を有していればよい。第2切欠き56は、第1切欠き54と同様の上記構成を有していてもよい。
【0035】
本明細書、及び図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。本明細書及び図面に例示した技術は、複数の目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0036】
10:洗面台、12:台本体、20:洗面器、28,32:引き出し、34:前壁、34b:内側面、36:後壁、44:突出部、46:収納トレイ、48:トレイ本体、48p:外周面、52:フランジ部、54,56:切欠き、57:第1部分、58:第2部分、58a:切欠き周縁部分、58b:切欠き周縁部分の周囲に位置する部分、58c:対向面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10