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特開2023-142137感情調整支援装置、感情調整支援方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142137
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】感情調整支援装置、感情調整支援方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/70 20180101AFI20230928BHJP
【FI】
G16H20/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048854
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】小泉 博一
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】感情をポジティブにすることが可能な感情調整支援装置を提供する。
【解決手段】 本発明の感情調整支援装置は、感情情報取得部、感情分析推定部、及び、過去記録検索部を含み、
前記感情情報取得部は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定部は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索部は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感情情報取得部、感情分析推定部、及び、過去記録検索部を含み、
前記感情情報取得部は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定部は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索部は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する、
感情調整支援装置。
【請求項2】
さらに、想起度判定部を含み、
前記想起度判定部は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索部は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
請求項1記載の感情調整支援装置。
【請求項3】
前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
請求項2記載の感情調整支援装置。
【請求項4】
さらに、過去記録推定部を含み、
前記過去記録推定部は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索部は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
請求項2又は3に記載の感情調整支援装置。
【請求項5】
前記過去記録推定部は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
請求項4記載の感情調整支援装置。
【請求項6】
作成内容入力部を含み、
前記作成内容入力部は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得部は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つの情報を前記感情情報として取得する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の感情調整支援装置。
【請求項7】
請求項6記載の感情調整支援装置を含み、
前記作成内容情報は文書情報である、
文章作成支援装置。
【請求項8】
感情情報取得工程、感情分析推定工程、及び、過去記録検索工程を含み、
前記感情情報取得工程は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定工程は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索工程は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する、
感情調整支援方法。
【請求項9】
感情情報取得手順、感情分析推定手順、及び、過去記録検索手順を含み、
前記感情情報取得手順は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定手順は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索手順は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索し、
前記各手順が、コンピュータにより実行される、プログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感情調整支援装置、感情調整支援方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から日記をつけることが行われており、最近では、日記を自動的生成する装置も提案されている。例えば、特許文献1には、カードの利用明細を見ても何を買ったか思い出せないことを防ぐとともに、カードの不正利用に気付く機会を増加させる日記作成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-173568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
日記は、日々の出来事及び行動等を記録するとう一面とは別に、感情(気分又は気持ち等を含む)を整えるという面もある。しかしながら、ネガティブ(消極的、例えば、憤り、悲しみ、不安等)な出来事及び行動を日記に記載することは、その出来事等を再度思い起こさせる(想起)させることに繋がり、ネガティブな感情が持続し、さらにネガティブな他の出来事等を想起させて、ますますネガティブな感情に陥ることもある。このような場合、何等かの方法により、感情をポジティブ(積極的、例えば、歓喜、感謝、やる気、元気、活気等)な感情にする必要がある。この課題は、日記をつける場合だけではなく、例えば、SNS(ソーシャルネットワークシステム)への投稿、電子メールの作成と送信等、広い分野で解決すべき課題でもある。
【0005】
そこで、本発明は、感情をポジティブにすることが可能な感情調整支援装置、感情調整支援方法及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の感情調整支援装置は、
感情情報取得部、感情分析推定部、及び、過去記録検索部を含み、
前記感情情報取得部は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定部は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索部は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する。
【0007】
本発明の感情調整支援方法は、
感情情報取得工程、感情分析推定工程、及び、過去記録検索工程を含み、
前記感情情報取得工程は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定工程は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索工程は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する。
【0008】
本発明のプログラムは、
感情情報取得手順、感情分析推定手順、及び、過去記録検索手順を含み、
前記感情情報取得手順は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定手順は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索手順は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索し、
前記各手順が、コンピュータにより実行される、プログラムである。
【0009】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、前記作成者に対し、想起しやすい自分が記録した過去記録を提示するので、過去のポジティブな感情を想起しやすくなり、例えば、ネガティブな感情の場合は、ポジティブな感情に、普通の感情又はポジティブな感情の場合であっても、ポジティブな感情にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1の感情調整支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の感情調整支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の感情調整支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態1の実施例の感情調整支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態1の実施例の感情調整支援装置の処理の一例のフローチャート及び説明図である。
図6図6は、実施形態2の感情調整支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図7図7は、実施形態2の情報保護装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図8図7は、実施形態2の情報保護装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態3の感情調整支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図10図10は、実施形態3の情報保護装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図11図11は、実施形態3の情報保護装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、実施形態3の実施例の感情調整支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図13図13は、実施形態3の実施例の感情調整支援装置の処理の一例を示すフローチャート及び説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の感情調整支援装置は、例えば、さらに、想起度判定部を含み、
前記想起度判定部は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索部は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
という態様であってもよい。
【0013】
本発明の感情調整支援装置において、例えば、前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
という態様であってもよい。
【0014】
本発明の感情調整支援装置は、例えば、さらに、過去記録推定部を含み、
前記過去記録推定部は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索部は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
という態様であってもよい。
【0015】
本発明の感情調整支援装置において、例えば、前記過去記録推定部は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
という態様であってもよい。
【0016】
本発明の感情調整支援装置において、例えば、作成内容入力部を含み、
前記作成内容入力部は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得部は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つの情報を前記感情情報として取得する、
という態様であってもよい。
【0017】
本発明の文章作成支援装置は、例えば、前記本発明の感情調整支援装置を含み、
前記作成内容情報は文書情報である、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の文章作成支援装置において、前記文書情報は日記情報であり、前記過去記録が過去の日記である、という態様であってもよい。
【0019】
本発明の感情調整支援方法は、例えば、さらに、想起度判定工程を含み、
前記想起度判定工程は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索工程は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
という態様であってもよい。
【0020】
本発明の感情調整支援方法において、例えば、前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
という態様であってもよい。
【0021】
本発明の感情調整支援方法は、例えば、さらに、過去記録推定工程を含み、
前記過去記録推定工程は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索工程は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
という態様であってもよい。
【0022】
本発明の感情調整支援方法において、例えば、前記過去記録推定工程は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
という態様であってもよい。
【0023】
本発明の感情調整支援方法において、例えば、作成内容入力工程を含み、
前記作成内容入力工程は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得工程は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つの情報を前記感情情報として取得する、
という態様であってもよい。
【0024】
本発明のプログラムは、例えば、さらに、想起度判定手順を含み、
前記想起度判定手順は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索手順は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
という態様であってもよい。
【0025】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
という態様であってもよい。
【0026】
本発明のプログラムは、例えば、さらに、過去記録推定手順を含み、
前記過去記録推定手順は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索手順は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
という態様であってもよい。
【0027】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記過去記録推定手順は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
という態様であってもよい。
【0028】
本発明のプログラムにおいて、例えば、作成内容入力手順を含み、
前記作成内容入力手順は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得手順は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つの情報を前記感情情報として取得する、
という態様であってもよい。
【0029】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0030】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の感情調整支援装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10Aは、感情情報取得部11、感情分析推定部12、過去記録選択部13を含む。また、本装置10Aは、図示していないが、表示部及び記憶部を含んでもよい。
【0031】
本装置10Aは、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10Aは、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10Aは、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10Aは、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10Aは、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0032】
図2に、本装置10Aのハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10Aは、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10Aの各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0033】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10Aの全体の制御を担う。本装置10Aにおいて、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、感情情報取得部11、感情分析推定部12、及び、過去記録検索部13として機能する。本装置10Aは、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0034】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10Aは、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0035】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0036】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10Aが前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、作成者の情報(氏名、識別番号、属性情報(性別、年齢、所属組織、住所、連絡先等)、生体情報等)、過去の記録(過去の日記、過去のSNS投稿内容、過去のメール送信内容等)等を記憶できる。
【0037】
本装置10Aにおいて、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10Aによって生成した情報、本装置10Aが処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、本装置の使用者の情報(例えば、氏名、生年月日、識別情報、生体情報等)等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0038】
本装置10Aは、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレー、液晶ディスプレー等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレーのように、一体として構成されてもよい。
【0039】
つぎに、本実施形態の感情調整支援方法の一例を、図3のフローチャートS10Aに基づき説明する。本実施形態の行動判定方法は、例えば、図1又は図2の装置10Aを用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の情報保護方法は、図1又は図2の装置10Aの使用には限定されない。
【0040】
まず、感情情報取得部11により、作成者の感情情報を取得する。(S11A、感情情報取得工程)。作成者の感情情報は、特に制限されず、例えば、作成者の作成内容情報(例えば、文章(テキスト)情報、描画情報等)、生体(バイタル)情報(例えば、心拍数、血圧、表情、血流量、呼吸数、発汗、体温、筋肉の緊張、脳活動・脳波、瞳孔の開き具合、目の動き、視線、瞬きの回数、顔色、脈波、体動・姿勢・動作・しぐさ、声(発言内容、トーン、ピッチ)、作成者が作成内容に付した感情情報等がある。生体情報は、例えば、カメラ、ウエラブルデバイス等で取得できる。作成者が作成内容に付した感情情報は、例えば、記号による感情の分類(例、-:ネガティブ、±:普通、+:ポジティブ)、数値による感情の程度(例、1~3:ネガティブ、4~6:普通、6~9:ポジティブ)等がある。作成内容(作成対象)は、例えば、日記、SNS投稿内容、SNS投稿添付内容、メール送信内容、メール添付内容等がある。
【0041】
次に、感情分析推定部12により、前記感情情報を分析して作成者の感情を推定する(S12A、感情分析推定工程)。感情分析は、例えば、感情情報が文書情報であれば、自然言語処理によるテキスト分析の手法(例えば、特開2002-117027号公報、特開2010-056682号公報等に記載の感情分析手法)により実施できる。また、感情情報が生体情報であれば、生体情報と感情を相関させた分析方法で、感情を分析できる。また、感情の推定は、例えば、ネガティブ感情、普通感情、及びポジティブ感情の三分類での推定、また、前記三分類から感情毎に細分類(ネガティブ感情(弱、普通、及び強)、ポジティブ感情(弱、普通、強))での推定でもよい。また、感情分析推定部12は、例えば、感情の種類を分析推定してもよい。前記感情の種類は、特に制限されず、例えば、不安、悲しみ、喜び、驚き、怒り等があげられる。
【0042】
次に、過去記録検索部13により、ポジティブ感情の過去記録を検索する。ポジティブ感情の過去記録としては、過去の日記(文章、写真、動画、絵、イラスト等)、過去のSNS投稿(文章、写真、動画、絵、イラスト等)、過去のメール(文章、写真、動画、絵、イラスト等がある。そして、検索した過去記録は、表示装置(ディスプレー等)により作成者に表示される。
【0043】
(実施形態1の実施例)
図4に、作成内容が日記であり、過去記録が日記である場合の実施形態1の実施例の装置10Aの構成を示す。同図に示すように、本装置10Aは、感情分析部(感情分析推定部12A)及び日記検索部(過去記録検索部13A)を含む。本装置10Aでは、日記作成者が日記を作成すると、テキストデータ(入力テキスト)が、感情分析部に入力され、感情が分析推定される。そして推定された感情を基に、日記検索部が過去の日記からポジティブな感情の日記を検索し、テキストデータ(出力テキスト)として出力し、日記作成者に提示される。
【0044】
図5は、日記作成の場合の具体的な処理の流れを示す。同図のフローチャートに示すように、ユーザ(日記作成者)が1月31日の日記を作成する。日記作成の際の作成者が「今日は仕事で失敗してとても落ち込んだ。」という文章を日記に記載した場合、この文章を基に感情がテキスト分析で分析され、ネガティブ(Yes)か否か(No)が判断される。そして、ネガティブ(Yes)の場合、ポジティブ感情の過去(1月24日)の日記「プレゼン大成功。嬉しい!」が検索され、これが日記作成者に提示され、この過去の日記を作成した時のポジティブ感情を想起し、その結果、日記作成者のネガティブな感情はポジティブな感情へと転換される。
【0045】
なお、図5の例では、ネガティブな感情の場合に、ポジティブな感情の過去の日記が検索されたが、本発明はこれに限定されず、例えば、普通感情の場合、及び/又は、ポジティブな感情な場合に、ポジティブな感情の過去の日記を検索してもよく、この場合、ポジティブな感情が持続したり、さらにポジティブな感情が増すという効果が期待できる。
【0046】
[実施形態2]
本実施形態の装置10Bのブロック図を図6に示し、本実施形態の装置10Bのハードウェアの構成図を図7に示す。図6及び図7に示すように、本装置10Bは、さらに想起度判定部14を含み、これ以外は、本実施形態は、実施形態1と同様である。
【0047】
つぎに、本実施形態の感情調整支援方法の一例を、図8のフローチャートS10Bに基づき説明する。まず、実施形態1と同様に、感情情報を取得し(S11B)、感情を分析して推定する(S12B)。
【0048】
次に、想起度判定部14により、想起度を判定する(S13B、想起度判定工程)。「想起」は、一般的な国語辞書によれば、「以前あったことを思い出すこと」の意味であり、本発明において、「想起度」は「思い出しやすさ」を意味する。想起度の判定方法は、特に制限されず、例えば、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定してもよい。前記予め規定された条件は、例えば、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である。
【0049】
前記近接度は、例えば、「近接度1、近接度2、近接度3」等のように、数値(スコア化)してもよいし、「近接度小、近接度中、近接度大」等のように定性的に設定してもよい。
【0050】
作成時期の近接度は、作成者の作成時の日時と過去の記録の作成時の日時の時間的な近さである。例えば、作成者が作成している日時が、令和4年1月31日の場合、過去記録同年1月24日の方が、過去記録同年1月4日よりも近接度が高くなる。作成時期の近接度は、時間の単位(時間、日、週、月等)で数値化できる。
【0051】
作成時感情の近接度とは、例えば、作成時の作成者の感情と過去の感情において感情の種類の近さである。感情の種類は、前述の感情分析で、判定可能である。例えば、同じネガティブでも、作成時が「不安」であれば、過去記録「不安」は近接度が高く、過去記録「悲しい」は近接度が低くなり、過去記録「喜び」であると、近接度はさらに低くなる。また、作成時感情の近接度は、例えば、作成時の作成者の感情と過去の感情において感情の度合いの近さでもよい。感情の度合いは、例えば、ネガティブ感情、普通感情、及びポジティブ感情等の度合いでもよいし、さらに感情毎に細分類(ネガティブ感情(弱、普通、及び強)、ポジティブ感情(弱、普通、強))した度合いでもよい。
【0052】
過去記録中の出来事の近接度は、作成者が作成している作成内容中に含まれる出来事(イベント)のカテゴリーの種類の近さである。カテゴリーの例としては、食事、睡眠、運動、遊び、仕事、家族、友人、上司、部下等がある。カテゴリーの分類方法は、例えば、日記等の作成時(記録時)に、予め設定されたカテゴリー分類表に基づきカテゴリーの種類を選択して作成内容と紐づけて記録する方法がある。この他に、カテゴリーをラベル付けした日記等の過去記録を機械学習により学習してカテゴリー自動判別学習済みモデルを生成し、カテゴリー自動判別学習済みモデルで、作成中の作成内容(日記等)及び過去記録(日記等)をカテゴリー分類し、その分類スコアを近接度としてもよい。
【0053】
過去記録中の用語の近接度は、例えば、作成中の作成内容(日記等)に含まれる用語(単語)と、過去記録(日記等)に含まれる用語(単語)を比較することによって判定される作成内容(日記等)と過去記録(日記等)の近さであり、例えば、作成中の作成内容と同じ用語(単語)が含まれる過去記録(日記等)は近接度が高いと判定する。例えば、感情表現で同じ単語を使っている過去記録(日記)は、感情の度合いが近いと推定できる。また、例えば、作成中の作成内容の用語(単語)の状況と同じ状況の過去記録の用語(単語)は、感情の度合いが近いと推定できる。過去記録中の用語(単語)の近接度の算出方法は、例えば、作成中の作成内容(日記等)に含まれる用語(単語)と同じ用語(単語)が含まれるか否かをベクトル化して、作成内容と過去記録の2つのベクトルの近さを近接度として算出してもよい。
【0054】
次に、過去記録検索部13により、ポジティブな感情の過去記録を検索する(S14B、過去記録検索工程)。検索されたポジティブな感情の過去記録は、作成者に提示される。
【0055】
[実施形態3]
本実施形態の装置10Cのブロック図を図9に示し、本実施形態の装置10Cのハードウェアの構成図を図10に示す。図9及び図10に示すように、本装置10Cは、さらに過去記録推定部15及び作成内容入力部16を含み、これ以外は、本実施形態は、実施形態2と同様である。
【0056】
つぎに、本実施形態の感情調整支援方法の一例を、図11のフローチャートS10Cに基づき説明する。まず、作成内容を入力する(S11C、作成内容入力工程)。作成内容の入力は、例えば、日記、SNS投稿原稿、電子メール等の文章であれば、キーボード等によりテキストを入力する。次に、実施形態1及び実施形態2と同様に、感情情報を取得し(S12C)、感情を分析して推定し(S13C)、想起度を判定する(S14C、想起度判定工程)。
【0057】
次に、過去記録推定部15により、過去記録を推定する(S15C、過去記録推定工程)。過去記録の推定は、感情分析推定工程で推定された作成者の感情と同じ又は類似の感情の過去の記録を推定する。同じ又は類似の感情の推定は、例えば、作成者が作成中に思い出している過去の記録(日記等)を手動で選択することで実施することができる。また、同じ又は類似の感情の推定は、前述の想起度の判定で実施された近接度により実施できる。近接度の高い過去記録は、作成中の作成者の感情と同じ又は類似度が高いと推定できる。なお、同じ又は類似の感情の過去記録とは、例えば、作成中の作成者の感情がネガティブな感情であれば、過去記録もネガティブな感情(同じ)又は普通の感情(類似)であり、作成中の作成者の感情が普通の感情であれば、過去記録はネガティブな感情(類似)又は普通感情(同じ)であり、作成中の作成者の感情がポジティブな感情であれば、過去記録は普通感情(類似)又はポジティブな感情(同じ)である。
【0058】
次に、作成者の感情と同じ又は類似の感情と推定された過去記録に対しポジティブな感情の過去記録を検索する(S16C、過去記録検索工程)。検索されたポジティブな感情の記録は、作成者に提示される。
【0059】
(実施形態3の実施例)
図12に、作成内容が日記であり、過去記録が日記である場合の実施形態3の実施例の装置10Cの構成を示す。同図に示すように、本装置10Cは、感情分析部(感情分析推定部12)、日記推定部(過去記録推定部15)及び日記検索部(過去記録検索部13)を含む。本装置10Cでは、日記作成者が日記を作成すると、テキストデータ(入力テキスト)が、感情分析部に入力され、感情が分析推定される。そして推定された感情を基に、作成中の作成者の感情と同じ又は類似の感情の過去の日記が推定される。そして、日記検索部は、推定された過去の日記に対し、過去の日記の中からポジティブな感情の日記を検索し、テキストデータ(出力テキスト)として出力し、日記作成者に提示される。
【0060】
図13は、日記作成の場合の具体的な処理の流れを示す。同図のフローチャートに示すように、ユーザ(日記作成者)が1月31日の日記「1月31日 今日は仕事で失敗をしてとても落ち込んだ」を作成し、また、作成者が「そういえば以前も同じように仕事に失敗して怒られて落ち込んだ。」というようにネガティブな過去の日記を思い出している。日記作成の際の作成者の感情が「今日は仕事で失敗してとても落ち込んだ。」という文章を日記に記載した場合、この文章を基に感情がテキスト分析で分析され、ネガティブ(Yes)か否か(No)が判断される。そして、ネガティブ(Yes)の場合、思い出しているネガティブな感情の過去の日記「1月16日 仕事で失敗、怒られて落ち込む。」を推定する。そして、推定されたネガティブな感情の過去の日記に対し、ポジティブ感情の過去(1月17日)の日記「1月17日 仕事の仕方を改善、褒められた嬉しい」が検索され、これが日記作成者に提示され、この過去の日記を作成した時のポジティブ感情を想起し、その結果、日記作成者のネガティブな感情はポジティブな感情へと転換される。
【0061】
なお、図13の例では、ネガティブな感情の場合に、ポジティブな感情の過去の日記が検索されたが、本発明はこれに限定されず、例えば、普通感情の場合、及び/又は、ポジティブな感情な場合に、ポジティブな感情の過去の日記を検索してもよく、この場合、ポジティブな感情が持続したり、さらにポジティブな感情が増すという効果が期待できる。
【0062】
本実施形態の感情調整支援装置10Cは、作成内容入力部16により、例えば、文書情報を作成できる。前記文書情報は、特に制限されず、任意の文章とできるが、日記情報であることが好ましい。この場合、前記過去記録は、例えば、過去の日記であることが好ましい。このため、感情調整支援装置10Cは、例えば、文章作成支援装置、日記作成支援装置等ということも可能である。
【0063】
[実施形態4]
本実施形態のプログラムは、前述の感情調整支援方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、感情情報取得手順、感情分析推定手順、及び、過去記録検索手順を実行させるためのプログラムである。
【0064】
前記感情情報取得手順は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定手順は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索手順は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する。
【0065】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、感情情報取得手順、感情分析推定手順、及び、過去記録検索手順として機能させるプログラムということもできる。
【0066】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の感情調整支援装置および感情調整支援方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0067】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0068】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
感情情報取得部、感情分析推定部、及び、過去記録検索部を含み、
前記感情情報取得部は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定部は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索部は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する、
感情調整支援装置。
(付記2)
さらに、想起度判定部を含み、
前記想起度判定部は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索部は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
付記1記載の感情調整支援装置。
(付記3)
前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
付記2記載の感情調整支援装置。
(付記4)
さらに、過去記録推定部を含み、
前記過去記録推定部は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索部は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
付記2又は3に記載の感情調整支援装置。
(付記5)
前記過去記録推定部は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
付記4記載の感情調整支援装置。
(付記6)
作成内容入力部を含み、
前記作成内容入力部は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得部は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つの情報を前記感情情報として取得する、
付記1から5のいずれかに記載の感情調整支援装置。
(付記7)
付記6記載の感情調整支援装置を含み、
前記作成内容情報は文書情報である、
文章作成支援装置。
(付記8)
前記文書情報は日記情報であり、前記過去記録が過去の日記である、
付記7記載の文章作成支援装置。
(付記9)
感情情報取得工程、感情分析推定工程、及び、過去記録検索工程を含み、
前記感情情報取得工程は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定工程は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索工程は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索する、
感情調整支援方法。
(付記10)
さらに、想起度判定工程を含み、
前記想起度判定工程は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索工程は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
付記9記載の感情調整支援方法。
(付記11)
前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
付記10記載の感情調整支援方法。
(付記12)
さらに、過去記録推定工程を含み、
前記過去記録推定工程は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索部は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
付記10又は11に記載の感情調整支援方法。
(付記13)
前記過去記録推定工程は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
付記12記載の感情調整支援装置。
(付記14)
作成内容入力工程を含み、
前記作成内容入力工程は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得工程は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つ情報を前記感情情報として取得する、
付記9から13のいずれかに記載の感情調整支援方法。
(付記15)
付記14記載の感情調整支援方法を含み、
前記作成内容情報は文書情報である、
文章作成支援方法。
(付記16)
前記文書情報が日記情報であり、前記過去記録が過去の日記である、
付記15記載の文章作成支援方法。
(付記17)
感情情報取得手順、感情分析推定手順、及び、過去記録検索手順を含み、
前記感情情報取得手順は、作成者の感情情報を取得し、
前記感情分析推定手順は、前記感情情報を分析して前記作成者の感情を推定し、
前記過去記録検索手順は、前記推定された前記感情に基づき、前記作成者に提示するための過去記録として、前記作成者が作成したポジティブ感情の前記過去記録を検索し、
前記各手順が、コンピュータにより実行される、プログラム。
(付記18)
さらに、想起度判定手順を含み、
前記想起度判定手順は、予め規定された条件に基づき、前記過去記録の想起度を判定し、
前記過去記録検索手順は、前記想起度を基に前記過去記録を検索する、
付記17記載のプログラム。
(付記19)
前記予め規定された条件は、作成時期の近接度、作成時感情の近接度、過去記録中の出来事の近接度、及び、過去記録中の用語の近接度の少なくとも一つの近接度を基に規定された条件である、
付記18記載のプログラム。
(付記20)
さらに、過去記録推定手順を含み、
前記過去記録推定手順は、前記推定された感情に基づき、前記作成者が思い出している前記推定された感情と同じ又は類似の感情の前記過去記録を推定し、
前記過去記録検索手順は、前記作成者に提示する過去記録として、前記推定された前記過去記録に対しポジティブな過去記録を検索する、
付記18又は19に記載のプログラム。
(付記21)
前記過去記録推定手順は、前記想起度に基づき、前記過去記録を推定する、
付記20記載のプログラム。
(付記22)
作成内容入力手順を含み、
前記作成内容入力手順は、前記作成者が作成する作成内容情報を入力可能であり、
前記感情情報取得手順は、前記作成内容情報及び前記作成者の生体情報の少なくとも一つ情報を前記感情情報として取得する、
付記17から21のいずれかに記載のプログラム。
(付記23)
付記22記載のプログラムを含み、
前記作成内容情報は文書情報である、
プログラム。
(付記24)
前記文書情報が日記情報であり、前記過去記録が過去の日記である、
付記23記載のプログラム。
(付記25)
付記17から24のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明によれば、例えば、ネガティブな感情をポジティブな感情にするだけでなく、普通の感情をポジティブな感情にし、ポジティブな感情をさらにポジティブな感情にしたり、ポジティブな感情を持続させたりすることが期待される。本発明の利用シーンは、日記、SNSの投稿、電子メールの作成等、広い分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
10(10A、10B、10C) 感情調整支援装置
11 感情情報取得部
12 感情分析推定部
13 過去記録検索部
14 想起度判定部
15 過去記録推定部
16 作成内容入力部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13