(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142176
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】電線固定構造及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 7/00 20060101AFI20230928BHJP
H02G 3/30 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
H05K7/00 F
H02G3/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022048922
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】ニデックプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【弁理士】
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】松本 幸洋
【テーマコード(参考)】
4E352
5G363
【Fターム(参考)】
4E352AA02
4E352BB04
4E352CC52
4E352DR14
4E352DR26
4E352EE13
4E352GG16
5G363AA16
5G363BA01
5G363DA13
5G363DC08
(57)【要約】
【課題】外径の異なる複数の電線を簡単に保持することが可能な電線固定構造を提供する。
【解決手段】電線固定構造は、外径D
1を有する電線11~14と、外径D
1よりも大きい外径D
2を有する電線21,22と、電線ホルダ30とを備える。電線ホルダ30は、電線11~14を保持する第1の保持部41と、Z方向において第1の保持部41よりも外側に位置し、電線21,22を保持する第2の保持部42と、第1の保持部41と第2の保持部42との間に位置する中間部43とを有する。第1の保持部41には、幅W
1がD
1以上である第1の溝部G
1が形成され、第2の保持部42には、幅W
2がD
2以下である第2の溝部G
2が形成される。中間部43には、最小幅W
3がD
1未満である第3の溝部G
3が形成される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外径D1を有する少なくとも1本の第1の電線と、
前記外径D1よりも大きい外径D2を有する少なくとも1本の第2の電線と、
第1の方向に沿って延びる前記少なくとも1本の第1の電線を保持する第1の保持部と、前記第1の方向に垂直な第2の方向において前記第1の保持部よりも外側に位置し、前記第1の方向に沿って延びる前記少なくとも1本の第2の電線を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部と前記第2の保持部との間に位置する中間部とを有する電線ホルダと
を備え、
前記電線ホルダの前記第1の保持部には、前記第1の方向及び前記第2の方向の双方に垂直な第3の方向に沿った幅W1がD1以上である第1の溝部が形成され、
前記電線ホルダの前記第2の保持部には、前記第3の方向に沿った幅W2がD2以下である第2の溝部が形成され、
前記電線ホルダの前記中間部には、前記第3の方向に沿った最小幅W3がD1未満である第3の溝部が形成される、
電線固定構造。
【請求項2】
前記中間部は、前記第3の方向に突出する少なくとも1つの突出部を有する、請求項1に記載の電線固定構造。
【請求項3】
前記少なくとも1つの突出部は、前記第1の溝部に面する部分に斜面又は曲面を有する、請求項2に記載の電線固定構造。
【請求項4】
前記少なくとも1つの突出部は、前記第2の溝部に面する部分に斜面又は曲面を有する、請求項2又は3に記載の電線固定構造。
【請求項5】
前記少なくとも1つの突出部は、丸みを帯びた頂部を有する、請求項2から4のいずれか一項に記載の電線固定構造。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載された電線固定構造を備える、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線固定構造及び電子機器に係り、特に外径の異なる複数の電線をまとめて固定する構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器においては、電圧や信号の種類に応じて外径の異なる電線が用いられることがある。このような外径の異なる複数の電線をまとめて固定する際には、それぞれの電線の外径に応じた凹溝が形成された1対の固定具を用意し、これらの固定具に電線を挟み込んで保持することがなされている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、このような固定具を用いた方法では、一方の固定具の凹溝内にすべての電線を適切に並べた状態で他方の固定具を取り付ける必要がある。特に電線の本数が多くなると、このような取付作業は熟練を必要とする難しいものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、外径の異なる複数の電線を簡単に固定することが可能な電線固定構造及びこれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、外径の異なる複数の電線を簡単に保持することが可能な電線固定構造が提供される。この電線固定構造は、外径D1を有する少なくとも1本の第1の電線と、上記外径D1よりも大きい外径D2を有する少なくとも1本の第2の電線と、電線ホルダとを備える。上記電線ホルダは、第1の方向に沿って延びる上記少なくとも1本の第1の電線を保持する第1の保持部と、上記第1の方向に垂直な第2の方向において上記第1の保持部よりも外側に位置し、上記第1の方向に沿って延びる上記少なくとも1本の第2の電線を保持する第2の保持部と、上記第1の保持部と上記第2の保持部との間に位置する中間部とを有する。上記電線ホルダの上記第1の保持部には、上記第1の方向及び上記第2の方向の双方に垂直な第3の方向に沿った幅W1がD1以上である第1の溝部が形成される。上記電線ホルダの上記第2の保持部には、上記第3の方向に沿った幅W2がD2以下である第2の溝部が形成される。上記電線ホルダの上記中間部には、上記第3の方向に沿った最小幅W3がD1未満である第3の溝部が形成される。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、上述した電線固定構造を備える電子機器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態における電子機器としてのカメラの構成要素の一部を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のカメラの電線ホルダの近傍を拡大して示す平面図である。
【
図3】
図3は、
図1のカメラの電線ホルダの近傍を拡大して示す左側面図である。
【
図7】
図7は、
図6に示す電線ホルダの形状を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る電線固定構造及びこれを備えた電子機器の実施形態について
図1から
図7を参照して詳細に説明する。
図1から
図7において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、
図1から
図7においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。以下の説明では、特に言及がない場合には、「第1」や「第2」などの用語は、構成要素を互いに区別するために使用されているだけであり、特定の順位や順番を表すものではない。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態における電子機器としてのカメラの構成要素の一部を示す斜視図である。本実施形態における電子機器はカメラであるものとして説明するが、これは例示に過ぎず、本発明に係る電線固定構造は、外径の異なる複数の電線を保持する構造を有する任意の電子機器に適用できるものである。
【0011】
図1に示すように、このカメラは、種々の電子部品が実装された回路基板1と、電源のオン・オフを切り替えるための電源スイッチ2と、図示しない歯車機構を駆動するモータ3と、歯車機構内に設けられたカムの回転に伴ってオン・オフが切り替わるスイッチ4と、モータ3が取り付けられるフレーム5とを含んでいる。また、このカメラは、回路基板1上の電子部品とスイッチ4とを電気的に接続する電線11,12と、回路基板1上の電子部品と電源スイッチ2とを電気的に接続する電線13,14と、回路基板1上の電子部品とモータ3とを電気的に接続する電線21,22とを含んでいる。フレーム5は、これらの電線11~14,21,22を保持する電線ホルダ30を有している。本実施形態では、電線ホルダ30及び電線11~14,21,22により本発明に係る電線固定構造が構成される。
【0012】
図2は電線ホルダ30の近傍を拡大して示す平面図、
図3は左側面図、
図4は
図2のフレーム5のみを示す平面図、
図5は
図3のフレーム5のみを示す左側面図である。
図2から
図5に示すように、電線ホルダ30は、フレーム5の基部51から+Z方向に延びる2つの延出片31,32を有している。これらの延出片31,32は互いにY方向に離間している。これらの延出片31,32の間に電線11~14,21,22が保持されている。電線11~14,21,22は、延出片31,32の間ではX方向(第1の方向)に沿って延びている。
【0013】
図6は、
図2のA-A線断面の拡大図、
図7は、
図6に示す電線ホルダ30の形状を示す断面図である。本実施形態では、2つの外径を有する電線が用いられており、
図6に示すように、外径D
1を有する電線11~14(第1の電線)と、外径D
2を有する電線21,22(第2の電線)が用いられている。電線21,22の外径D
2は、電線11~14の外径D
1よりも大きくなっている。
【0014】
図7に示すように、電線ホルダ30の延出片31,32は、電線11~14を保持する第1の保持部41と、電線21,22を保持する第2の保持部42と、第1の保持部41と第2の保持部42との間に位置する中間部43とを含んでいる。第2の保持部42は、フレーム5の基部51に対してZ方向(第2の方向)において第1の保持部41よりも外側に位置している。中間部43は、一方の延出片31から他方の延出片32に向かって+X方向に突出する突出部33を有している。
【0015】
上述したように、延出片31と延出片32とは互いにY方向(第3の方向)に離間しているため、第1の保持部41にはY方向に沿った幅がW1である第1の溝部G1が形成され、第2の保持部42にはY方向に沿った幅がW2である第2の溝部G2が形成され、中間部43にはY方向に沿った最小幅がW3である第3の溝部G3が形成される。ここで、第1の保持部41の第1の溝部G1の幅W1は、電線11~14の外径D1以上となっている。一方、中間部43の第3の溝部G3の最小幅W3は、電線11~14の外径D1未満となっている。また、第2の保持部42の第2の溝部G2の幅W2は、電線21,22の外径D2以下となっている。なお、本実施形態では、第1の溝部G1の幅W1と第2の溝部G2の幅W2は同一である。
【0016】
このような構成の電線ホルダ30に電線11~14,21,22を固定する際には、まず、小径の電線11~14を電線ホルダ30に固定する。具体的には、電線11~14のそれぞれを電線ホルダ30の外部から第2の保持部42の第2の溝部G2に挿入し、さらに中間部43の第3の溝部G3に挿入する。ここで、上述したように、第3の溝部G3の最小幅W3は電線11~14の外径D1未満であるため、電線11~14の被覆を変形させて電線11~14を中間部43の第3の溝部G3を通過させ、第1の保持部41の第1の溝部G1に導入する。第3の溝部G3が狭くなっているため、第1の溝部G1に導入された電線11~14は特に外力を加えなければ第1の溝部G1内に留まる。したがって、作業者は、後続の作業を行うに当たって特に電線11~14の配置や状態を気にする必要がなくなる。
【0017】
次に、大径の電線21,22を電線ホルダ30に固定する。ここで、上述したように、第2の保持部42の第2の溝部G2の幅W2は電線21,22の外径D2以下であるため、電線21,22のそれぞれの被覆を第2の保持部42に食い込ませることにより、電線21,22を第2の保持部42に固定することができる。
【0018】
このように、本実施形態によれば、小径の電線11~14を電線ホルダ30の第1の保持部41の第1の溝部G1に導入した後は、これらの電線11~14の配置や状態を気にすることなく、大径の電線21,22の固定作業を行うことができる。したがって、外径の異なる複数の電線11~14,21,22の固定が極めて簡単になる。
【0019】
また、
図7に示すように、電線ホルダ30の中間部43における突出部33は、第1の溝部G
1に面する部分に斜面34を有している。このように、突出部33の第1の溝部G
1に面する部分を斜面34により構成することで段差が形成されないようにすることができる。したがって、第1の保持部41の第1の溝部G
1内に保持されている電線11~14の被覆の損傷を防止することができる。また、第1の溝部G
1内に保持されている電線11~14を電線ホルダ30から取り外す必要が生じたときに、電線11~14をこの斜面34でガイドすることができ、電線11~14を第1の溝部G
1から取り出すときに必要とされる力を軽減することができる。このような斜面34に代えて曲面を用いてもよい。
【0020】
また、この突出部33は、第2の溝部G2に面する部分に斜面35を有している。このように、突出部33の第2の溝部G2に面する部分に斜面35により構成することで段差が形成されないようにすることができる。したがって、電線11~14を第2の溝部G2から第3の溝部G3を通って第1の溝部G1に導入する際に、電線11~14をこの斜面35でガイドすることができ、電線11~14を第1の溝部G1に導入するときに必要とされる力を軽減することができる。また、第2の保持部42の第2の溝部G2内に保持されている電線21,22の被覆の損傷を防止することができる。このような斜面35に代えて曲面を用いてもよい。
【0021】
また、突出部33は、丸みを帯びた頂部36を有している。このように、突出部33の頂部36に丸みを形成することで、電線11~14を第2の溝部G2から第3の溝部G3を通って第1の溝部G1に導入する際に、電線11~14を頂部36でガイドすることができ、電線11~14を第1の溝部G1に導入するときに必要とされる力を軽減することができる。また、第1の溝部G1内に保持されている電線11~14を電線ホルダ30から取り外す必要が生じたときに、電線11~14をこの頂部36でガイドすることができ、電線11~14を第1の溝部G1から取り出すときに必要とされる力を軽減することができる。さらに、第1の保持部41の第1の溝部G1内に保持されている電線11~14及び第2の保持部42の第2の溝部G2内に保持されている電線21,22の被覆の損傷を防止することができる。
【0022】
本実施形態における電線ホルダ30は、フレーム5の基部51と一体的に形成されているが、電線ホルダ30をフレーム5とは別の部材により構成してもよい。
【0023】
本実施形態では、第1の溝部G1の幅W1と第2の溝部G2の幅W2は同一であるが、第1の溝部G1の幅W1と第2の溝部G2の幅W2とが異なっていてもよい。第3の溝部G3に電線11~14を通すために、第3の溝部G3の幅W3は電線11~14の外径D1の半分以上であることが好ましい。
【0024】
本実施形態では、小径の電線として4本の電線11~14、大径の電線として2本の電線21,22を用いた例を説明したが、それぞれの電線の本数はこれらに限られるものではない。
【0025】
本実施形態では、中間部43は1つの突出部33を有しているが、中間部43は複数の突出部33を有していてもよい。例えば、突出部33と対向するように、延出片32から延出片31に向かって-X方向に突出する突出部を追加してもよい。また、フレーム5の基部51から延びる延出片31,32によって電線ホルダ30を構成するのではなく、フレーム5の基部51自体に第1の溝部G1、第2の溝部G2、及び第3の溝部G3を含む溝を形成することにより電線ホルダ30を構成してもよい。
【0026】
以上述べたように、本発明の第1の態様によれば、外径の異なる複数の電線を簡単に保持することが可能な電線固定構造が提供される。この電線固定構造は、外径D1を有する少なくとも1本の第1の電線と、上記外径D1よりも大きい外径D2を有する少なくとも1本の第2の電線と、電線ホルダとを備える。上記電線ホルダは、第1の方向に沿って延びる上記少なくとも1本の第1の電線を保持する第1の保持部と、上記第1の方向に垂直な第2の方向において上記第1の保持部よりも外側に位置し、上記第1の方向に沿って延びる上記少なくとも1本の第2の電線を保持する第2の保持部と、上記第1の保持部と上記第2の保持部との間に位置する中間部とを有する。上記電線ホルダの上記第1の保持部には、上記第1の方向及び上記第2の方向の双方に垂直な第3の方向に沿った幅W1がD1以上である第1の溝部が形成される。上記電線ホルダの上記第2の保持部には、上記第3の方向に沿った幅W2がD2以下である第2の溝部が形成される。上記電線ホルダの上記中間部には、上記第3の方向に沿った最小幅W3がD1未満である第3の溝部が形成される。
【0027】
このような構成によれば、第3の溝部の最小幅W3が第1の電線の外径D1未満であるため、第1の電線の被覆を変形させて第1の電線を電線ホルダの中間部の第3の溝部を通過させ、第1の溝部に導入すれば、第1の電線は特に外力を加えなければ第1の溝部内に留まる。したがって、作業者は、後続の作業を行うに当たって特に第1の電線の配置や状態を気にする必要がなくなる。また、第2の溝部の幅W2は第2の電線の外径D2以下であるため、第2の電線の被覆を第2の保持部に食い込ませることにより、第2の電線を第2の保持部に固定することができる。このように、本発明によれば、第1の電線を電線ホルダの第1の保持部の第1の溝部に導入した後は、第1の電線の配置や状態を気にすることなく、第2の電線の固定作業を行うことができる。したがって、外径の異なる複数の電線の固定が極めて簡単になる。
【0028】
上記中間部は、上記第3の方向に突出する少なくとも1つの突出部を有していてもよい。このような突出部によって、第1の溝部及び第2の溝部よりも幅が狭くなった第3の溝部を形成することができる。
【0029】
上記少なくとも1つの突出部は、上記第1の溝部に面する部分に斜面又は曲面を有することが好ましい。このように、第1の溝部に面する突出部の部分を斜面又は曲面にすることで段差が形成されないようにすれば、第1の保持部の第1の溝部内に保持されている第1の電線の被覆の損傷を防止することができる。また、第1の溝部内に保持されている第1の電線を電線ホルダから取り外す必要が生じたときに、第1の電線をこの斜面又は曲面でガイドすることができ、第1の電線を第1の溝部から取り出すときに必要とされる力を軽減することができる。
【0030】
同様に、上記少なくとも1つの突出部は、上記第2の溝部に面する部分に斜面又は曲面を有することが好ましい。このように、第2の溝部に面する突出部の部分を斜面又は曲面にすることで段差が形成されないようにすれば、第1の電線を第2の溝部から第3の溝部を通って第1の溝部に導入する際に、第1の電線をこの斜面又は曲面でガイドすることができ、第1の電線を第1の溝部に導入するときに必要とされる力を軽減することができる。また、第2の保持部の第2の溝部内に保持されている第2の電線の被覆の損傷を防止することができる。
【0031】
上記少なくとも1つの突出部は、丸みを帯びた頂部を有することが好ましい。このように突出部の頂部に丸みを形成することで、第1の電線を第2の溝部から第3の溝部を通って第1の溝部に導入する際に、第1の電線を頂部でガイドすることができ、第1の電線を第1の溝部に導入するときに必要とされる力を軽減することができる。また、第1の溝部内に保持されている第1の電線を電線ホルダから取り外す必要が生じたときにも、第1の電線をこの頂部でガイドすることができ、第1の電線を第1の溝部から取り出すときに必要とされる力を軽減することができる。さらに、第1の保持部の第1の溝部内に保持されている第1の電線及び第2の保持部の第2の溝部内に保持されている第2の電線の被覆の損傷を防止することができる。
【0032】
本発明の第2の態様によれば、上述した電線固定構造を備える電子機器が提供される。
【0033】
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0034】
1 回路基板
2 電源スイッチ
3 モータ
4 スイッチ
5 フレーム
11~14 (第1の)電線
21,22 (第2の)電線
30 電線ホルダ
31,32 延出片
33 突出部
34,35 斜面
36 頂部
41 第1の保持部
42 第2の保持部
43 中間部
51 基部
G1 第1の溝部
G2 第2の溝部
G3 第3の溝部