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特開2023-142255プログラム、方法、情報処理装置、システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142255
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20230928BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20230928BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
G06T19/00 600
G06F3/0481
G06F3/01 510
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022049058
(22)【出願日】2022-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】笹川 紋
(72)【発明者】
【氏名】山本 篤子
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA13
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA04
5B050DA10
5B050EA06
5B050EA07
5B050EA18
5B050EA19
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA09
5B050GA08
5E555AA11
5E555AA27
5E555AA64
5E555BA02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555BE17
5E555CA42
5E555CB48
5E555DB32
5E555DB53
5E555DC09
5E555DC43
5E555DC85
5E555EA05
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ARを活用し、興趣性の高い買い物体験を提供する。
【解決手段】プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、取得したデータに含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、作成したオブジェクト画像を、撮影したデータに基づく画像における領域と対応する位置に表示するステップとを実行させる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具と、
前記運搬具を含む範囲を撮影する手段と、
前記範囲に含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成する手段と、
作成した前記オブジェクト画像を、前記範囲についての画像における前記領域と対応する位置に表示する手段と
を具備するシステム。
【請求項2】
前記表示する手段は、前記オブジェクト画像に所定の演出を発生させる請求項1記載のシステム。
【請求項3】
来店した客についてのユーザ情報を取得する手段を具備し、
前記表示する手段は、取得した前記ユーザ情報に基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項2記載のシステム。
【請求項4】
環境情報を取得する手段を具備し、
前記表示する手段は、取得した前記環境情報に基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項2記載のシステム。
【請求項5】
来店した客についてのユーザ情報を取得する手段と、
店内の客の位置を測定する手段と、
前記ユーザ情報と、前記客の位置とを関連付ける手段と
を具備する請求項2記載のシステム。
【請求項6】
前記表示する手段は、前記ユーザ情報と、前記客の位置とに基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記撮影する手段は、複数の前記運搬具を含む範囲を撮影し、
前記作成する手段は、前記範囲に含まれる前記複数の運搬具の複数の領域にそれぞれ対応するオブジェクト画像を作成し、
前記表示する手段は、作成した前記オブジェクト画像を、前記範囲についての画像における前記複数の領域とそれぞれ対応する位置に表示する請求項1乃至4のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、
取得した前記データに含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、
作成した前記オブジェクト画像を、撮影した前記データに基づく画像における前記領域と対応する位置に表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項9】
前記運搬具を撮影したデータを取得するステップは、運搬具に入れられる商品を撮影したデータを取得し、
前記表示するステップは、前記商品に基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示するステップは、商品に応じて前記オブジェクト画像に発生させる演出を異ならせる請求項9記載のプログラム。
【請求項11】
来店した客についてのユーザ情報を取得するステップと、
店内の客の位置を測定した位置情報を取得するステップと
を前記プロセッサに実行させ、
前記表示するステップは、前記ユーザ情報と、前記位置情報とに基づき、前記客が所望する商品へ、前記客を誘導する演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項8記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、
取得した前記データに含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、
作成した前記オブジェクト画像を、撮影した前記データに基づく画像における前記領域と対応する位置に表示するステップと
を実行する方法。
【請求項13】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、
取得した前記データに含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、
作成した前記オブジェクト画像を、撮影した前記データに基づく画像における前記領域と対応する位置に表示するステップと
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、AR(Augmented Reality)やMR(Mixed Reality)に関する技術が発展している。ARやMRは、ユーザが視認している現実空間に対して情報を付加等することで、ユーザが見ている現実の世界を拡張する。例えば、特許文献1では、ユーザの眼の前に実際の商品が無くても、その商品を視認して注文できるような買い物の仕組みを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-61453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、買い物を効率的に行うためにARやMRを活用することが記載されている。しかしながら、ARやMRの活用は、買い物の効率化に留まらない。
【0005】
本開示の目的は、ARやMRを活用し、興趣性の高い買い物体験を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、取得したデータに含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、作成したオブジェクト画像を、撮影したデータに基づく画像における領域と対応する位置に表示するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ARを活用し、興趣性の高い買い物体験を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図2図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
図3】サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図4】来客情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
図5】オブジェクト情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。
図6】位置情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
図7】環境情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
図8】商品情報テーブル2025のデータ構造を示す図である。
図9】端末装置10が搭載された運搬具50の例を表す模式図である。
図10】端末装置10にオブジェクト画像を表示させる際の端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
図11】ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。
図12】ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。
図13】端末装置10が、表示するオブジェクト画像に演出を発生させる際の動作の例を表すフローチャートである。
図14】ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。
図15】ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。
図16】ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。
図17】サーバ20が、ディスプレイ30に表示させる画像にオブジェクト画像を発生させる際の動作の例を表すフローチャートである。
図18】取得される撮影データに基づく画像の例を表す模式図である。
図19】ディスプレイ30に表示される画像の例を表す模式図である。
図20】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<概略>
本実施形態に係るシステムは、例えば、来店客が買い物することが可能な店舗において構築される。システムは、客が商品を運搬する、例えば、かご、又はカート等の運搬具における所定の領域を認識し、認識した領域にオブジェクトが存在していると客が把握可能なように、オブジェクト画像を発生させる。これにより、客はオブジェクトと一緒に買い物をしているように感じることが可能となり、楽しい買い物を体験することが可能となる。
【0011】
<1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。図1に示すシステム1は、例えば、端末装置10、サーバ20、ディスプレイ30、3次元測定装置41、撮影装置42、及び運搬具50を含む。端末装置10、サーバ20、ディスプレイ30、3次元測定装置41、及び撮影装置42は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0012】
図1において、システム1が端末装置10を1台含む例を示しているが、システム1に含まれる端末装置10の数は、1台に限定されない。システム1に含まれる端末装置10は、1台以上であってもよい。
【0013】
図1において、システム1がサーバ20を1台含む例を示しているが、システム1に含まれるサーバ20の数は、1台に限定されない。サーバ20は、有する機能に応じ、複数のサーバから構成されていてもよい。また、サーバ20は、例えば、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るサーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はサーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0014】
図1において、システム1がディスプレイ30を1台含む例を示しているが、システム1に含まれるディスプレイ30の数は、1台に限定されない。システム1に含まれるディスプレイ30は、1台以上であってもよい。
【0015】
図1において、システム1が3次元測定装置41、及び撮影装置42を1台ずつ含む例を示しているが、システム1に含まれる3次元測定装置41、及び撮影装置42の数は、1台ずつに限定されない。システム1に含まれる3次元測定装置41、及び撮影装置42は、1台以上であってもよい。
【0016】
図1において、システム1が運搬具50を1つ含む例を示しているが、システム1に含まれる運搬具50の数は、1つに限定されない。システム1に含まれる運搬具50は、1つ以上であってもよい。
【0017】
図1に示す端末装置10は、例えば、店舗に訪れた客が操作する情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末により実現される。端末装置10は、HMD(Head Mount Display)等のウェアラブル端末であってもよい。端末装置10は、客が所有していてもよいし、入店時に店舗から貸与されてもよい。
【0018】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0019】
サーバ20は、例えば、来店した客に対して発生させるオブジェクトに関する情報等を管理する情報処理装置である。
【0020】
サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0021】
ディスプレイ30は、サーバ20の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ30は、例えば、店舗内に設置され、店舗内を撮影した画像を表示する。ディスプレイ30は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0022】
3次元測定装置41は、店舗内の物体の3次元位置を測定する。3次元測定装置41は、例えば、レーザーを所定の周期で、所定の走査領域へ照射し、反射された光を分析することで、反射点の3次元座標を算出する。3次元測定装置41は、例えば、LiDAR(Light Detection And Ranging)により実現される。3次元測定装置41は、例えば、店舗内の全体を遮蔽物なく見渡せる位置に設置される。3次元測定装置41は、算出した3次元座標に関するデータを点群データとしてサーバ20へ送信する。
【0023】
撮影装置42は、受光素子により光を受光し、撮影データとして出力するためのデバイスである。撮影装置42は、例えば、所定の画角で店舗内の所定の位置を撮影可能に設置される。撮影装置42は、撮影データをサーバ20へ出力する。
【0024】
運搬具50は、客が商品を店舗内で運搬するための備品である。換言すると、運搬具50は、選んだ商品を客がレジカウンターまで運搬するための備品である。運搬具50は、例えば、かご、かごを載置するためのカート、又はこれらの両方である。
【0025】
運搬具50は、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む。拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域は、例えば、以下である。
・かごの全体又は一部(かごの形状、及びかごの色)
・カートの全体又は一部(カートの形状、及びカートの色)
・所定のマーカーが付されてるかごの領域
・所定のマーカーが付されてるカートの領域
【0026】
マーカーは、識別情報が書き込まれたコードであってもよい。例えば、マーカーは、識別情報が書き込まれたバーコード、又はQRコード(登録商標)等により実現されてもよい。また、マーカーに書き込まれている情報は、サーバ20からオブジェクトに関する情報を読み出すためのアドレス情報であってもよい。マーカーは、例えば、カメラにより撮影可能な位置に貼付されている。具体的には、例えば、マーカーは、運搬具50の底部、又は運搬具50の外側側面に貼付されている。マーカーの貼付は1か所に限らず、複数個所に貼付されていてもよい。
【0027】
運搬具50が少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含むことは、例えば、運搬具50の少なくとも一部が、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための識別子であると換言可能である。
【0028】
運搬具50には、端末装置10を支持するためのアームが設けられていてもよい。アームの角度は、支持する端末装置10のカメラが、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を撮影可能な方向を向くように調整されている。アームが設けられる位置は、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域が撮影可能であればいずれであってもよい。
【0029】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。端末装置10、及びサーバ20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0030】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0031】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0032】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0033】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0034】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0035】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0036】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0037】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181、オブジェクト情報182、及び環境情報183を記憶する。
【0038】
ユーザ情報181は、例えば、端末装置10を使用するユーザに関する情報を含む。ユーザに関する情報には、例えば、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、電話番号、emailアドレス、登録年月日、来店情報、購入情報、お気に入りキャラクタ等が含まれる。登録年月日は、例えば、ユーザ登録がされた日付を表す。来店情報は、ユーザが店舗に来店した履歴を含む。購入情報は、ユーザが店舗で購入した商品の購入履歴を含む。
【0039】
端末装置10が店舗から貸与される場合、例えば、ユーザ情報181は、ユーザとしての客から入力される、ユーザを識別可能な情報、例えば、ユーザIDであってもよい。このとき、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、電話番号、emailアドレス、登録年月日、来店情報、購入情報、お気に入りキャラクタ等は、例えば、サーバ20でユーザIDをキーとして管理されている。サーバ20は、端末装置10から入力されたユーザIDに基づき、来店したユーザに関する情報を取得する。
【0040】
オブジェクト情報182は、運搬具50に応じて発生させるオブジェクトに関する情報を含む。オブジェクト情報182は、予め記憶部180に記憶されていてもよいし、撮影された運搬具50に基づいてサーバ20から送信されてもよい。
【0041】
環境情報183は、来店時の環境を表す情報を含む。来店時の環境を表す情報は、例えば、天気、大気圧、温度、湿度等に関する情報を含む。
【0042】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、撮影制御部193と、画像解析部194と、表示制御部195としての機能を発揮する。
【0043】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0044】
また、操作受付部191は、カメラ160から入力される画像を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、カメラ160により撮影された撮影データを受信する。
【0045】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声情報を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタルデータに変換された音声データを受信する。
【0046】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された指示、又は取得した種々の情報をサーバ20へ送信する。また、送受信部192は、サーバ20から提供される情報を受信する。
【0047】
撮影制御部193は、カメラ160による撮影を制御する。例えば、撮影制御部193は、ユーザからの指示に応じ、カメラ160による撮影を開始する。
【0048】
画像解析部194は、カメラ160により撮影された撮影データの解析を制御する。例えば、画像解析部194は、撮影データに含まれる所定の領域を検出する。具体的には、例えば、画像解析部194は、撮影データに含まれる、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を検出する。また、例えば、画像解析部194は、撮影データに含まれる、ユーザにより選択され、運搬具50へ入れられた商品を検出する。検出する際の手法は、既存のいかなる技術が使用されてもよい。画像解析部194は、学習済みモデルを利用して領域、又は商品等を検出してもよい。
【0049】
表示制御部195は、ユーザに対して所定の画像を表示させるため、出力装置14を制御する。例えば、表示制御部195は、撮影データから検出された情報に基づき、オブジェクト画像を発生させ、ディスプレイ141に表示させる。具体的には、例えば、表示制御部195は、撮影される運搬具50に対応するオブジェクト画像を発生させ、運搬具50と対応する位置にオブジェクト画像を表示させる。このとき、表示制御部195は、例えば、運搬具50の所定の領域に、作成したオブジェクト画像を重畳させる。
【0050】
また、表示制御部195は、所定の情報に応じた演出を発生させる。所定の情報とは、例えば、以下である。
・撮影データにおいて検出された商品
・購入予定の商品
・過去の商品購入実績
・所定の日付(誕生日、記念日)
・過去の来店回数
・お気に入りキャラクタ
・天気
・ユーザの位置情報
【0051】
<1.2 サーバの機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0052】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0053】
記憶部202は、例えば、来客情報テーブル2021と、オブジェクト情報テーブル2022と、位置情報テーブル2023と、環境情報テーブル2024と、商品情報テーブル2025と、学習済みモデル2026等とを有する。
【0054】
来客情報テーブル2021は、店舗に訪れた客に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0055】
オブジェクト情報テーブル2022は、オブジェクトに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0056】
位置情報テーブル2023は、客の現在位置を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0057】
環境情報テーブル2024は、環境に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0058】
商品情報テーブル2025は、商品に関する情報を記憶するテーブルである。
【0059】
学習済みモデル2026は、例えば、撮影された画像から所定の領域を検出するためのモデルである。学習済みモデル2026は、サーバ20がサービスを提供するにあたり、予め記憶されている。学習済みモデル2026は、モデル学習プログラムに従い、機械学習モデルに機械学習を行わせることで生成される。学習済みモデル2026は、例えば、複数の関数が合成されたパラメータ付き合成関数である。パラメータ付き合成関数は、複数の調整可能な関数及びパラメータの組合せにより定義される。本実施形態に係る学習済みモデル2026は、上記の要請を満たす如何なるパラメータ付き合成関数であってもよい。
【0060】
例えば、学習済みモデル2026が順伝播型の多層化ネットワークを用いて生成される場合、パラメータ付き合成関数は、例えば、重み行列を用いた各層間の線形関係、各層における活性化関数を用いた非線形関係(又は線形関係)、及びバイアスの組み合わせとして定義される。重み付行列、及びバイアスは、多層化ネットワークのパラメータと呼ばれる。パラメータ付き合成関数は、パラメータをどのように選ぶかで、関数としての形を変える。多層化ネットワークでは、構成するパラメータを適切に設定することで、出力層から好ましい結果を出力することが可能な関数を定義することができる。
【0061】
本実施形態に係る多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習(Deep Learning)の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)が用いられ得る。DNNとしては、例えば、画像を対象とする畳み込みニューラルネットワーク(Convolution Neural Network:CNN)を用いてもよい。
【0062】
学習済みモデル2026は、例えば、所定の商品に関する画像を入力データとし、当該商品の商品名を正解出力データとしてトレーニングされる。また、学習済みモデル2026は、例えば、かご、カート、又はコードに関する画像を入力データとし、入力された画像に対する「かご」、「カート」、又は「コード」の認定を正解出力データとしてトレーニングされる。学習済みモデル2026は、新たに追加される商品等に基づき、随時再学習されてもよい。
【0063】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、画像解析モジュール2033、決定モジュール2034、及び表示制御モジュール2035としての機能を発揮する。
【0064】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0065】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0066】
画像解析モジュール2033は、撮影装置42により撮影された撮影データの解析を制御する。例えば、画像解析モジュール2033は、撮影データに含まれる所定の領域を検出する。具体的には、例えば、画像解析モジュール2033は、撮影データに含まれる、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を検出する。検出する際の手法は、既存のいかなる技術が使用されてもよい。画像解析モジュール2033は、学習済みモデルを利用して領域等を検出してもよい。
【0067】
決定モジュール2034は、各客に対して発生させるオブジェクトを決定する処理を制御する。例えば、決定モジュール2034は、端末装置10から送信される情報に基づき、端末装置10を保有するユーザに対して発生させるオブジェクトを決定する。また、決定モジュール2034は、撮影装置42により撮影された撮影データの解析結果に基づき、撮影データに含まれる運搬具50に対して発生させるオブジェクトを決定する。
【0068】
表示制御モジュール2035は、客に対して所定の画像を表示させるため、ディスプレイ30を制御する。例えば、表示制御モジュール2035は、撮影データから検出された情報に基づき、オブジェクト画像を発生させ、ディスプレイ30に表示させる。具体的には、例えば、表示制御モジュール2035は、撮影される運搬具50に対応するオブジェクト画像を発生させ、運搬具50と対応する位置にオブジェクト画像を表示させる。このとき、表示制御モジュール2035は、例えば、運搬具50の所定の領域に、作成したオブジェクト画像を重畳させる。
【0069】
また、表示制御モジュール2035は、所定の情報に応じた演出を発生させる。所定の情報とは、例えば、以下である。
・過去の商品購入実績
・所定の日付(誕生日、記念日)
・過去の来店回数
・お気に入りキャラクタ
・天気
【0070】
<2 データ構造>
図4図8は、サーバ20が記憶するテーブルのデータ構造を示す図である。なお、図4図8は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部202において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0071】
図4は、来客情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。図4に示す来客情報テーブル2021は、ユーザIDをキーとして、氏名、年齢、住所、生年月日、E-mailアドレス、登録年月日、来店情報、購入情報、お気に入りキャラ、発生オブジェクト等のカラムを有するテーブルである。来客情報テーブル2021は、客が購入を予定している商品を記憶するカラムを有していてもよい。
【0072】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。ユーザIDは、ユーザが店舗の会員となる際に設定されたIDであってもよい。氏名は、ユーザの名前を記憶する項目である。年齢は、ユーザの年齢を記憶する項目である。住所は、ユーザが住んでいる居所を記憶する項目である。生年月日は、ユーザが生まれた日付を記憶する項目である。E-mailアドレスは、ユーザのE-mailアドレスを記憶する項目である。登録年月日は、ユーザが会員登録した日付を記憶する項目である。
【0073】
来店情報は、ユーザが店舗へ訪れた履歴を記憶する項目である。来店情報は、今回来店した日時についての情報も含む。店舗が複数存在する場合、来店情報は、来店日時と、来店した店舗名とを関連付けて記憶していてもよい。購入情報は、ユーザが購入した商品の履歴を記憶する項目である。購入情報は、例えば、購入日時、購入した商品の商品ID、購入した商品の商品名等を含む。お気に入りのキャラクタは、ユーザがお気に入りとして登録しているキャラクタのオブジェクトIDを記憶する項目である。発生オブジェクトは、今回の来店時にユーザに設定されたオブジェクトのオブジェクトIDを記憶する項目である。オブジェクトは、ユーザが利用する運搬具50に応じ、サーバ20により設定される。
【0074】
ユーザID、氏名、年齢、住所、生年月日、E-mailアドレス、登録年月日、来店情報、購入情報、お気に入りキャラは、例えば、来客情報テーブル2021とは異なる、不図示の顧客情報テーブルに記憶されている。サーバ20は、端末装置10から送信されるユーザIDに基づき、顧客情報テーブルから情報を抽出し、抽出した情報を来客情報テーブル2021に記憶する。
【0075】
図5は、オブジェクト情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。図5に示すオブジェクト情報テーブル2022は、オブジェクトIDをキーとして、オブジェクト名、発生条件、オブジェクトデータ、演出内容、及び演出内容に対応する要件等のカラムを有するテーブルである。
【0076】
オブジェクトIDは、オブジェクトを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。オブジェクト名は、オブジェクトの名称を記憶する項目である。発生条件は、オブジェクト画像を発生させるための条件を記憶する項目である。オブジェクト画像を発生させるための条件は、例えば、運搬具50についての特徴的な態様を含む。具体的には、オブジェクト画像を発生させるための条件は、例えば、運搬具50の色、又はコードに書き込まれた識別情報を含む。
【0077】
オブジェクトデータは、オブジェクトについての画像データを記憶する項目である。オブジェクトデータは、他の場所に配置されたオブジェクトデータファイルに対する参照情報(パス)を記憶してもよい。演出内容は、オブジェクトが実施する演出についての画像データを記憶する項目である。演出内容は、他の場所に配置された画像データファイルに対する参照情報(パス)を記憶してもよい。演出内容は、例えば、以下を含む。
・オブジェクトが所定の動作をする演出(誕生日、所定の日を祝う演出)
・客の位置情報と、商品の陳列情報とに基づき、客を所望の商品まで誘導(案内)する演出
・オブジェクトが進化する演出
・オブジェクトが所定のアクセサリを身に着ける演出
・固定されたオブジェクトになる演出
【0078】
図5に示す例では、演出内容は、第1演出と、第2演出等とを含む。第1演出は、第2演出よりも優先的に表示されるように設定されてもよい。要件は、オブジェクトに演出を実施させる要件を記憶する項目である。要件は、例えば、以下を含む。
・過去に所定の商品を購入していること
・過去に所定の種類の商品を購入していること
・商品の購入回数が所定回数を超えていること
・商品の購入額が所定額を超えていること
・現在の日付がユーザの誕生日と一致していること
・現在の日付が所定の日(例えば、クリスマス、海の日、年末、年始、成人の日等)と一致していること
・現在の曜日が所定の曜日(例えば、金曜日)であること
・過去の来店回数が所定回数を超えていること
・設定されているオブジェクト(キャラクタ)がお気に入りキャラクタと一致すること
・天気が所定の天気(例えば、雪)であること
【0079】
図5に示す例では、第1演出を実施させるための第1要件と、第2演出を実施させるための第2要件等とを含む。
【0080】
図6は、位置情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。図6に示す位置情報テーブル2023は、日時、ユーザID、位置情報のカラムを有するテーブルである。
【0081】
日時は、3次元測定装置41によりユーザの3次元位置が測定された日時を記憶する項目である。ユーザIDは、3次元位置が測定されたユーザのIDを記憶する項目である。位置情報は、測定された3次元位置を記憶する項目である。
【0082】
図7は、環境情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。図7に示す環境情報テーブル2024は、日付、天気、大気圧、温度、湿度のカラムを有するテーブルである。環境情報テーブル2024は、暦に関する情報を含んでいてもよい。暦に関する情報は、例えば、曜日に関する情報、祝祭日に関する情報を含む。
【0083】
日付は、環境に関する情報を取得した日を記憶する項目である。天気、大気圧、温度、湿度は、環境に関する情報の一例を表し、所定の情報発信元から提供される情報を記憶する。
【0084】
図8は、商品情報テーブル2025のデータ構造を示す図である。図8に示す商品情報テーブル2025は、商品IDをキーとして、商品名、値段、陳列位置等のカラムを有するテーブルである。
【0085】
商品IDは、商品を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。商品名は、商品の名称を記憶する項目である。値段は、商品の値段を記憶する項目である。陳列位置は、店内において商品が陳列される位置を記憶する項目である。
【0086】
<3 動作>
オブジェクト画像を客に表示することで、楽しい買い物体験を客に提供する際の端末装置10とサーバ20との動作について説明する。
【0087】
以下の説明では、運搬具50が、かご、及びかごを載置するためのカートである場合を想定する。このとき、例えば、端末装置10は、店舗から貸与されるタブレット端末により実現される。端末装置10は、客がカートのハンドルを把持して商品を運搬する際に、ディスプレイ141が客と対向し、かつ、カメラ160が、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を撮影可能な方向を向くように固定されている。
【0088】
図9は、端末装置10が搭載された運搬具50の例を表す模式図である。端末装置10は、ディスプレイ141が客と対向し、かつ、カメラ160が、かごを撮影可能な方向を向くように固定されている。
【0089】
(端末装置10によるオブジェクト画像の表示処理)
図10は、端末装置10にオブジェクト画像を表示させる際の端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
【0090】
ステップS11において、例えば、端末装置10は、来店した客についての情報を取得する。具体的には、例えば、端末装置10は、客に対してユーザ登録済か否かを確認し、登録済である場合、ユーザ情報を識別可能な情報、例えば、ユーザIDの入力を要求する。ユーザ登録が済んでいない場合、端末装置10は、ユーザ登録に必要な情報の入力を客に対して要求する。端末装置10の制御部190は、送受信部192により、客から入力された情報をサーバ20へ送信する。制御部190は、予め設定されたアプリケーションを介して情報を送信してもよいし、ウェブブラウザを利用して情報を送信してもよい。
【0091】
なお、客は、ユーザ情報を利用しなくてもよい。例えば、ユーザID又はユーザ情報の入力を端末装置10から要求された際、客は、入力を拒否してもよい。
【0092】
ステップS21において、サーバ20は、来店した客に関する情報を登録する。具体的には、サーバ20の制御部203は、受信制御モジュール2031により、来店した客の情報を取得する。例えば、制御部203は、客のユーザIDを取得した場合、取得したユーザIDをキーに、予め設定されているユーザ情報を検索する。制御部203は、検索により取得したユーザ情報を来客情報テーブル2021に登録する。また、端末装置10を介して客によりユーザ情報が入力された場合、制御部203は、入力されたユーザ情報を来客情報テーブル2021に登録する。制御部203は、来店した客についての情報を、来客情報テーブル2021に登録すると、登録した旨を端末装置10へ通知する。
【0093】
客がユーザID又はユーザ情報の入力を拒否した場合、制御部203は、ユーザ情報と紐づかない所定のIDを発行し、発行したIDをこの客のIDとして来客情報テーブル2021に登録する。
【0094】
来店した客が情報を入力してサービスを開始させる店内の位置は、予め設定されていてもよい。例えば、客は、この基準位置において、ユーザID、ユーザ情報、又は来店した旨を端末装置10に入力する。サーバ20は、客から入力された情報に基づいて来客情報テーブル2021にレコードを作成すると、3次元測定装置41によって取得される基準位置における位置情報を、当該客の現在の位置情報として位置情報テーブル2023に記憶する。つまり、サーバ20は、ユーザ情報と、位置情報とを紐づける。サーバ20は、客の位置を3次元測定装置41からの情報に基づいて随時更新する。これにより、サーバ20は、店内の客の位置を把握可能となる。なお、店内での客の位置情報を取得する際には、客から予め許可を得るようにしてもよい。
【0095】
ステップS12において、来店した客についての情報が来客情報テーブル2021に登録されると、端末装置10の制御部190は、撮影制御部193により、カメラ160による撮影を開始する。カメラ160は、固定された画角で運搬具50を撮影する。制御部190は、表示制御部195により、撮影データに基づく画像をディスプレイ141に表示させる。
【0096】
図11は、ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。図11において、カメラ160は、カートと、カートに載置されるかごを撮影する。これにより、ディスプレイ141には、カートと、カートに載置されるかごが表示される。図11に示す例では、かごの底部51にコード52が貼付されている。コード52は、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域の一例である。
【0097】
ステップS22において、制御部203は、客が利用する運搬具50についての情報を取得する。
【0098】
具体的には、例えば、制御部203は、受信制御モジュール2031により、端末装置10で撮影された撮影データを取得する。制御部203は、画像解析モジュール2033により、撮影した画像を解析する。例えば、画像解析モジュール2033は、撮影データに含まれる所定の領域を検出する。より具体的には、例えば、画像解析モジュール2033は、撮影データに含まれる、コード52を検出する。画像解析モジュール2033は、検出したコード52に記載されている情報を読み取る。
【0099】
また、例えば、受信制御モジュール2031は、コード52に記載されている情報を、端末装置10から取得してもよい。具体的には、例えば、端末装置10の制御部190は、画像解析部194により、カメラ160により撮影された画像を解析する。具体的には、例えば、画像解析部194は、撮影データに含まれる、コード52を検出する。画像解析部194は、検出したコード52に記載されている情報を読み取る。制御部190は、送受信部192により、読み取った情報をサーバ20へ送信する。
【0100】
ステップS23において、制御部203は、決定モジュール2034により、客に対して発生させるオブジェクトを決定する。具体的には、例えば、決定モジュール2034は、コード52に記載されている情報を取得する。決定モジュール2034は、オブジェクト情報テーブル2022の項目「発生条件」に記憶されている条件と、読み取った情報とを照合することで、発生条件を満たすオブジェクトを検索する。発生条件を満たすオブジェクトを、客に提示するオブジェクトとして決定する。客に提示するオブジェクトを決定すると、決定モジュール2034は、決定したオブジェクトについてのオブジェクトIDを、来客情報テーブル2021における、該当する客のレコードの項目「発生オブジェクト」に記憶する。
【0101】
ステップS24において、制御部203は、送信制御モジュール2032により、オブジェクトに関する情報を、端末装置10へ送信する。オブジェクトに関する情報は、例えば、オブジェクトID、オブジェクト名、発生条件、オブジェクトデータ、演出内容、及び演出内容に対応する要件等を含む。オブジェクトに関する情報が端末装置10に予め記憶されている場合、送信制御モジュール2032は、例えば、決定したオブジェクトについてのオブジェクトIDのみを端末装置10へ送信するようにしてもよい。
【0102】
ステップS13において、端末装置10は、撮影データにオブジェクト画像を表示させる。具体的には、端末装置10の制御部190は、サーバ20からオブジェクト情報を受信すると、画像解析部194により、カメラ160により撮影された画像を解析する。より具体的には、例えば、画像解析部194は、撮影データに含まれる所定の領域、例えば、撮影データに含まれる、コード52を検出する。画像解析部194は、検出したコード52に記載されている情報を読み取る。
【0103】
制御部190は、表示制御部195により、読み取った情報に基づき、オブジェクト情報182からオブジェクトデータを読み出す。表示制御部195は、読み出したオブジェクトデータに基づくオブジェクト画像を作成する。表示制御部195は、作成したオブジェクト画像をディスプレイ141に表示させる。例えば、表示制御部195は、発生させたオブジェクト画像を、コード52と対応する位置に表示させる。具体的には、例えば、表示制御部195は、コード52と対応する位置に、作成したオブジェクト画像53を重畳させる。
【0104】
図12は、ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。図12において、表示制御部195は、オブジェクトの一例であるキャラクタがかごの中に存在するように、オブジェクト画像53をディスプレイ141に表示させる。
【0105】
表示制御部195は、オブジェクト画像53についての所定の演出を発生させる。
【0106】
(端末装置10におけるオブジェクト画像の演出処理)
図13は、端末装置10が、表示するオブジェクト画像に演出を発生させる際の動作の例を表すフローチャートである。なお、図13では、図10に示すステップS13においてオブジェクト画像を表示させる処理のその他の例を、ステップS14~16で説明している。
【0107】
ステップS14において、表示制御部195は、演出に関する情報を取得する。具体的には、表示制御部195は、ユーザIDをキーとして、来客情報テーブル2021から生年月日、来店情報、購入情報、お気に入りキャラ、本日購入予定の商品に関する情報等を取得する。また、表示制御部195は、位置情報テーブル2023から、客の現在の位置に関する情報を取得する。また、表示制御部195は、環境情報テーブル2024から、天気に関する情報、及び暦に関する情報等を取得する。また、表示制御部195は、商品情報テーブル2025から、商品の陳列位置に関する情報を取得する。
【0108】
ステップS15において、表示制御部195は、オブジェクト画像に実施させる演出を決定する。具体的には、表示制御部195は、例えば、取得した演出に関する情報と、オブジェクト情報182に記憶される、演出を発生させるための要件とを照合させる。表示制御部195は、要件を満たす演出を、オブジェクト画像に実施させる演出として決定する。要件を満たす演出が複数存在する場合、表示制御部195は、例えば、優先度が高く設定されている演出を、オブジェクト画像に実施させる演出として決定してもよい。
【0109】
ステップS16において、表示制御部195は、撮影データに、演出を反映させたオブジェクト画像を表示させる。具体的には、表示制御部195は、画像解析部194により読み取られた情報に基づき、オブジェクト情報182からオブジェクトデータを読み出す。また、表示制御部195は、決定した演出についての演出内容をオブジェクト情報182から読み出す。表示制御部195は、読み出したオブジェクトデータと、読み出した演出内容とに基づき、演出を反映させたオブジェクト画像を作成する。表示制御部195は、作成したオブジェクト画像をディスプレイ141に表示させる。例えば、表示制御部195は、発生させたオブジェクト画像を、コード52と対応する位置に表示させる。具体的には、例えば、表示制御部195は、コード52と対応する位置に、作成したオブジェクト画像53を重畳させる。
【0110】
ステップS16では、表示制御部195が、決定した演出を反映させたオブジェクト画像を作成し、作成したオブジェクト画像をディスプレイ141に表示させる例を説明したが、これに限定されない。表示制御部195は、客からの操作入力に応じ、決定した演出を反映させたオブジェクト画像を作成し、作成したオブジェクト画像をディスプレイ141に表示させてもよい。また、要件を満たす演出が複数存在する場合、表示制御部195は、例えば、客から演出の選択を受け付け、選択された演出を反映させたオブジェクト画像を作成し、作成したオブジェクト画像をディスプレイ141に表示させてもよい。
【0111】
例えば、表示制御部195は、以下の画像をディスプレイ141に表示させる。
・来店回数、又は商品の購入に関する情報に基づき、進化したオブジェクト画像
・来店回数、又は商品の購入に関する情報に基づき、所定のアクセサリを身に着けたオブジェクト画像
・来店回数、又は商品の購入に関する情報に基づき、数が増えたオブジェクト画像
・客の位置情報と、商品の陳列情報とに基づき、客を所望の商品まで誘導する動作をするオブジェクト画像
・誕生日を祝う格好をしたオブジェクト画像
・誕生日を祝う動作をするオブジェクト画像
・所定の日を祝う格好をしたオブジェクト画像
・所定の日を祝う動作をするオブジェクト画像
・所定の曜日であることを示す格好をしたオブジェクト画像
・所定の曜日であることを示す動作をするオブジェクト画像
・設定されているオブジェクトがお気に入りキャラクタと一致することを示す格好をしたオブジェクト画像
・設定されているオブジェクトがお気に入りキャラクタと一致することを示す動作をするオブジェクト画像
・天気が所定の天気(例えば、雪)であることを示す格好をしたオブジェクト画像
・天気が所定の天気であることを示す動作をするオブジェクト画像
【0112】
図14は、ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。図14において、表示制御部195は、オブジェクトの一例であるキャラクタが進化した状態でかごの中に存在するように、オブジェクト画像53をディスプレイ141に表示させる。
【0113】
図15は、ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。図15において、表示制御部195は、オブジェクトの一例であるキャラクタが所望の商品へ誘導するように、例えば、キャラクタが商品の方向を指し示すように、オブジェクト画像53をディスプレイ141に表示させる。表示制御部195は、例えば、購入予定の商品についての情報を客から受け付ける。制御部190は、3次元測定装置41により取得される客の現在位置と、客が購入を予定する商品の陳列位置に関する情報をサーバ20から取得する。表示制御部195は、客の現在の位置から、商品の陳列位置までの経路を作成する。表示制御部195は、作成した経路を辿る誘導表示54をディスプレイ141に表示させる。なお、誘導するための表示は上記に限定されない。目的の商品の陳列位置に、運搬具50に対して表示されているオブジェクトと関連する所定のオブジェクトを表示させるようにしてもよい。
【0114】
また、表示制御部195は、オブジェクト画像53をかごの中で表示することに限定されない。例えば、端末装置10がカートに固定されていない場合、表示制御部195は、オブジェクトの一例であるキャラクタがかごから飛び出て、所望の商品へ移動するようにオブジェクト画像53をディスプレイ141に表示させてもよい。これにより、例えば、キャラクタがかごから離れて客を商品へ誘導することが可能となる。
【0115】
ステップS17において、画像解析部194は、カメラ160により撮影された画像を解析する。具体的には、例えば、画像解析部194は、撮影データに含まれる商品のうち、運搬具50に入れられる商品を検出する。運搬具50に入れられる商品は、かご内に載置される商品と換言可能である。画像解析部194は、例えば、学習済みモデルを利用して、運搬具50に入れられた商品が所定の商品であることを検出する。
【0116】
ステップS18において、表示制御部195は、オブジェクト画像に実施させる演出を決定する。具体的には、表示制御部195は、例えば、検出した商品と、オブジェクト情報182に記憶される、演出を発生させるための要件とを照合させる。表示制御部195は、所定の商品の検出を要件とする演出を、オブジェクト画像に実施させる演出として決定する。演出は商品毎に異なるように設定されていてもよい。
【0117】
ステップS19において、表示制御部195は、撮影データに、演出を反映させたオブジェクト画像を表示させる。具体的には、表示制御部195は、決定した演出についての演出内容をオブジェクト情報182から読み出す。表示制御部195は、読み出した演出内容を、表示しているオブジェクト画像に反映させる。
【0118】
図16は、ディスプレイ141に表示される画像の例を表す模式図である。図16において、表示制御部195は、かごに入れられた商品55に応じた動作をオブジェクトが取るように、オブジェクト画像53をディスプレイ141に表示させる。図16では、商品55がかごに入れられることにより、オブジェクト画像53が喜ぶ動作を実施する。
【0119】
(サーバ20によるディスプレイ30でのオブジェクト画像の表示処理)
図17は、サーバ20が、ディスプレイ30に表示させる画像にオブジェクト画像を発生させる際の動作の例を表すフローチャートである。
【0120】
ステップS31において、サーバ20の制御部203は、受信制御モジュール2031により、撮影データを取得する。具体的には、受信制御モジュール2031は、撮影装置42で撮影された撮影データを取得する。
【0121】
図18は、取得される撮影データに基づく画像の例を表す模式図である。図18において、撮影装置42は、例えば、複数のカートと、カートに載置されるかごを撮影する。これにより、ディスプレイ30には、複数のカートと、カートに載置されるかごが表示される。図18に示す例では、かごの側面にコード52が貼付されている。コード52は、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域の一例である。
【0122】
ステップS32において、制御部203は、画像解析モジュール2033により、取得した画像を解析する。例えば、画像解析モジュール2033は、撮影データに含まれる所定の領域を検出する。より具体的には、例えば、画像解析モジュール2033は、撮影データに含まれる、コード52を検出する。画像解析モジュール2033は、検出したコード52に記載されている情報を読み取る。
【0123】
ステップS33において、制御部203は、決定モジュール2034により、客に対して発生させるオブジェクトを決定する。具体的には、例えば、決定モジュール2034は、コード52に記載されている情報を取得する。決定モジュール2034は、オブジェクト情報テーブル2022の項目「発生条件」に記憶されている条件と、読み取った情報とを照合することで、発生条件を満たすオブジェクトを検索する。発生条件を満たすオブジェクトを、客に提示するオブジェクトとして決定する。
【0124】
ステップS34において、表示制御モジュール2035は、演出に関する情報を取得する。例えば、表示制御モジュール2035は、決定したオブジェクトに基づき、当該オブジェクトが割り当てられている客を特定する。具体的には、表示制御モジュール2035は、オブジェクトIDをキーとして、来客情報テーブル2021から、当該オブジェクトが割り当てられた客のユーザIDを取得する。表示制御モジュール2035は、来客情報テーブル2021から、取得したユーザIDと関連付けられている生年月日、来店情報、購入情報、お気に入りキャラ、本日購入予定の商品に関する情報等を取得する。また、表示制御モジュール2035は、位置情報テーブル2023から、取得したユーザIDに基づき、客の現在の位置に関する情報を取得する。また、表示制御モジュール2035は、環境情報テーブル2024から、天気に関する情報、及び暦に関する情報等を取得する。
【0125】
ステップS35において、表示制御モジュール2035は、オブジェクト画像に実施させる演出を決定する。具体的には、表示制御モジュール2035は、例えば、取得した演出に関する情報と、オブジェクト情報テーブル2022に記憶される、演出を発生させるための要件とを照合させる。表示制御モジュール2035は、要件を満たす演出を、オブジェクト画像に実施させる演出として決定する。要件を満たす演出が複数存在する場合、表示制御モジュール2035は、例えば、優先度が高く設定されている演出を、オブジェクト画像に実施させる演出として決定してもよい。
【0126】
ステップS36において、表示制御モジュール2035は、撮影データに、演出を反映させたオブジェクト画像を表示させる。具体的には、表示制御モジュール2035は、画像解析モジュール2033により読み取られた情報に基づき、オブジェクト情報テーブル2022からオブジェクトデータを読み出す。また、表示制御モジュール2035は、決定した演出についての演出内容をオブジェクト情報テーブル2022から読み出す。表示制御モジュール2035は、読み出したオブジェクトデータと、読み出した演出内容とに基づき、演出を反映させたオブジェクト画像を作成する。表示制御モジュール2035は、作成したオブジェクト画像をディスプレイ30に表示させる。例えば、表示制御モジュール2035は、発生させたオブジェクト画像を、コード52と対応する位置に表示させる。具体的には、例えば、表示制御モジュール2035は、コード52と対応する位置に、作成したオブジェクト画像53を重畳させる。
【0127】
図19は、ディスプレイ30に表示される画像の例を表す模式図である。図19において、表示制御モジュール2035は、撮影データに基づく画像に含まれる運搬具50にオブジェクトの一例であるキャラクタが存在するように、オブジェクト画像53をディスプレイ30に表示させる。
【0128】
また、図19において、表示制御モジュール2035は、オブジェクトの一例であるキャラクタを、かごの中だけでなく、かごの外にも表示させるようにしてもよい。かごの外は、例えば、かごの外であり、かつ、運搬具50の近傍である位置を表す。例えば、客が運搬具50を所定の位置に留め、所望の商品を取りに行く場合がある。表示制御モジュール2035は、運搬具50から離れた客を追随するように、キャラクタをかごから出して客の方向へ移動させてもよい。また、表示制御モジュール2035は、客が運搬具50を再度利用する際に、キャラクタを再びかごに収めるように移動させてもよい。これにより、客はキャラクタを連れ歩く感覚で買い物を楽しむことが可能となる。
【0129】
図9図16での説明では、店舗から貸与されるタブレット端末が端末装置10として利用される場合を説明した。しかしながら、店舗内で利用される端末装置10は、客が所有するスマートフォンであってもよい。このとき、客は、スマートフォンに所定のアプリケーションをインストールしておくことで、又は、ウェブブラウザにより所定のサイトへアクセスすることで、図9図16で説明した買い物を体験することが可能となる。
【0130】
以上のように、上記実施形態では、商品を運搬するための運搬具50は、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む。カメラ160、又は撮影装置42は、運搬具50を含む範囲を撮影する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、撮影された範囲に含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、作成したオブジェクト画像を、範囲についての画像における領域と対応する位置に表示する。これにより、かごの中に拡張現実によるオブジェクトが発生するようになり、まるで、オブジェクトと一緒に買い物をしているような体験が得られる。また、運搬具50毎に発生するオブジェクト画像が異なるため、次に来店する楽しみが増えることになる。
【0131】
したがって、本実施形態に係るシステムによれば、ARを活用し、興趣性の高い買い物体験を提供できる。
【0132】
また、上記実施形態では、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、オブジェクト画像に所定の演出を発生させる。これにより、買い物の興趣性がより向上することになる。
【0133】
また、上記実施形態では、端末装置10、又はサーバ20は、来店した客についてのユーザ情報を取得する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、取得したユーザ情報に基づく演出をオブジェクト画像に発生させる。これにより、誕生日、来店履歴、又は購入履歴等に基づいてオブジェクト画像に対して演出が発生するため、買い物の興趣性がより向上することになる。また、他の客と異なる演出が楽しめるため、来店する動機付けになり、また、商品を購入する動機付けになり得る。
【0134】
また、上記実施形態では、端末装置10、又はサーバ20は、環境情報を取得する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、取得した環境情報に基づく演出をオブジェクト画像に発生させる。これにより、暦、天気等の環境に基づく情報に基づいてオブジェクト画像に対して演出が発生するため、買い物の興趣性がより向上することになる。
【0135】
また、上記実施形態では、サーバ20は、来店した客についてのユーザ情報を取得する。3次元測定装置41は、店内の客の位置を測定する。サーバ20は、ユーザ情報と、客の位置とを関連付ける。これにより、客が店内をどのように移動したかを把握することが可能となり、店舗内の導線について検討を深めることが可能となる。
【0136】
また、上記実施形態では、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、ユーザ情報と、客の位置とに基づく演出をオブジェクト画像に発生させる。これにより、客の位置に応じた演出を発生させることが可能となり、買い物の興趣性がより向上することになる。
【0137】
また、上記実施形態では、撮影装置42は、複数の運搬具50を含む範囲を撮影する。表示制御モジュール2035は、範囲に含まれる複数の運搬具の複数の領域にそれぞれ対応するオブジェクト画像を作成する。表示制御モジュール2035は、作成したオブジェクト画像を、範囲についての画像における複数の領域とそれぞれ対応する位置に表示する。
【0138】
また、上記実施形態では、送受信部192は、運搬具50に入れられる商品を撮影したデータを取得する。表示制御部195は、運搬具50に入れられた商品に基づく演出をオブジェクト画像に発生させる。これにより、商品をかごに入れるとオブジェクトが動作するため、買い物がより楽しくなる。
【0139】
また、上記実施形態では、表示制御部195は、商品に応じてオブジェクト画像に発生させる演出を異ならせる。これにより、かごに入れた商品に応じてオブジェクトが動作するため、買い物がさらに楽しくなる。
【0140】
また、上記実施形態では、端末装置10は、来店した客についてのユーザ情報を取得する。端末装置10は、店内の客の位置を測定した位置情報を取得する。表示制御部195は、ユーザ情報と、位置情報とに基づき、客が所望する商品へ、客を誘導する演出をオブジェクト画像に発生させる。これにより、目的の商品を探す行為まで楽しくなる。
【0141】
<変形例>
上記実施形態では、運搬具50に貼付されたコードから情報を読み取り、読み取った情報に基づきオブジェクト画像を決定する例を説明した。しかしながら、オブジェクト画像の決定は、コードから読み取った情報に基づくものに限定されない。例えば、画像解析部194、又は画像解析モジュール2033が画像を解析することで、運搬具50を検出し、検出した運搬具50の特徴を取得する。決定モジュール2034は、取得した運搬具50の特徴に基づいてオブジェクト画像を決定してもよい。具体的には、例えば、画像解析部194、又は画像解析モジュール2033は、画像を解析し、撮影データからかごを検出する。画像解析部194、又は画像解析モジュール2033は、検出したかごの色を取得する。決定モジュール2034は、取得したかごの色に基づいてオブジェクト画像を決定する。
【0142】
また、上記実施形態において、客の買い物が終了した際に、オブジェクトが帰る演出がなされてもよい。具体的には、例えば、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、以下の場合に、オブジェクトが帰る演出をディスプレイに表示させる。
・運搬具50を所定の位置にもどしたとき
・かごを所定の位置に戻したとき
・レジカウンターでかごを店員に渡したとき
オブジェクトが帰る演出は、例えば、オブジェクトの一例であるキャラクタが所定の住処に戻る演出、キャラクタが所定の状態に戻る演出等を含む。オブジェクトが帰る演出を発生させることで、来店する度に同じ個体のオブジェクトと会えるように感じられ、来店することがより楽しみになる。
【0143】
その日にオブジェクトと交流した情報は、例えば、ユーザ情報の所定のパラメータとして蓄積されてもよい。オブジェクトがキャラクタである場合、所定のパラメータは、例えば、客に対するキャラクタの懐き度としてあらわされ得る。
【0144】
また、上記実施形態では、オブジェクト同士の影響については記載されていない。しかしながら、異なる領域に基づいて発生したオブジェクト画像同士が反応し合うようにしてもよい。具体的には、例えば、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、客同士の位置情報に基づき、客同士が近接したことを認識する。例えば、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、すれ違ったこと、並走したことを認識する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、客同士が近接した方向へ、オブジェクトが所定の動作を取るように、オブジェクト画像を制御する。これにより、例えば、オブジェクト同士が挨拶等の交流をしているように見えるようになり、買い物がより楽しいものとなる。
【0145】
また、かごに対応付けられていないオブジェクト画像が表示される場合において、オブジェクト画像同士が反応し合うようにしてもよい。かごに対応付けられていないオブジェクト画像は、例えば、商品の陳列棚に対応付けられたオブジェクト画像、入り口に対応付けられたオブジェクト画像、所定のモニュメントに対応付けられたオブジェクト画像等を含む。例えば、かごに対応付けられていないオブジェクト画像を発生させるための領域の近傍へ客が移動した場合、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、客の位置情報に基づき、客がその領域に接近したことを認識する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、その領域が位置する方向へ、かごに対応付けられたオブジェクトが所定の動作を取るように、オブジェクト画像を制御する。また、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、客が存在する方向へ、かごに対応付けられていないオブジェクトが所定の動作を取るように、オブジェクト画像を制御する。
【0146】
また、上記実施形態では、他の客と関連するオブジェクトが、自身に向かって動作することについては記載されていない。しかしながら、他の客と関連するオブジェクトが、自身に向かって動作してもよい。具体的には、例えば、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、客同士の位置情報に基づき、客同士が近接したことを認識する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、近接した他の客のユーザ情報に基づき、他の客へ、オブジェクトが所定の動作を取るように、オブジェクト画像を制御する。これにより、例えば、他の客の事情、例えば、その日が誕生日である等に応じ、オブジェクトに特別な動作を取らせることが可能となり、買い物がより楽しいものとなる。
【0147】
また、上記実施形態では、店員に対してオブジェクト画像が動作することについては記載されていない。しかしながら、オブジェクト画像が店員に対して反応するようにしてもよい。具体的には、例えば、表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、店員の位置情報に基づき、客と店員とが近接したことを認識する。表示制御部195、又は表示制御モジュール2035は、客と店員とが近接した方向へ、オブジェクトが所定の動作を取るように、オブジェクト画像を制御する。これにより、例えば、オブジェクトが店員に対して挨拶等の交流をしているように見えるようになり、買い物がより楽しいものとなる。
【0148】
<4 コンピュータの基本ハードウェア構成>
図20は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらはバスにより相互に電気的に接続される。
【0149】
プロセッサ91とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ91は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0150】
主記憶装置92とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0151】
補助記憶装置93とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0152】
通信IF99とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
【0153】
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0154】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0155】
<コンピュータ90の基本機能構成>
図20に示すコンピュータ90の基本ハードウェア構成により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0156】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0157】
制御部は、プロセッサ91が補助記憶装置93に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置92に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0158】
記憶部は、主記憶装置92、補助記憶装置93により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置92または補助記憶装置93に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0159】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
【0160】
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するためのキーとなるカラムが設定されるが、カラムへのキーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0161】
通信部は、通信IF99により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0162】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0163】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具と、運搬具を含む範囲を撮影する手段と、範囲に含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成する手段と、作成したオブジェクト画像を、範囲についての画像における領域と対応する位置に表示する手段とを具備するシステム。
(付記2)
表示する手段は、オブジェクト画像に所定の演出を発生させる(付記1)に記載のシステム。
(付記3)
来店した客についてのユーザ情報を取得する手段を具備し、表示する手段は、取得したユーザ情報に基づく演出をオブジェクト画像に発生させる(付記2)に記載のシステム。
(付記4)
環境情報を取得する手段を具備し、表示する手段は、取得した環境情報に基づく演出をオブジェクト画像に発生させる(付記2)に記載のシステム。
(付記5)
来店した客についてのユーザ情報を取得する手段と、店内の客の位置を測定する手段と、ユーザ情報と、客の位置とを関連付ける手段とを具備する(付記2)に記載のシステム。
(付記6)
表示する手段は、ユーザ情報と、客の位置とに基づく演出をオブジェクト画像に発生させる(付記5)に記載のシステム。
(付記7)
撮影する手段は、複数の運搬具を含む範囲を撮影し、作成する手段は、範囲に含まれる複数の運搬具の複数の領域にそれぞれ対応するオブジェクト画像を作成し、表示する手段は、作成したオブジェクト画像を、範囲についての画像における複数の領域とそれぞれ対応する位置に表示する(付記1)乃至(付記4)のいずれかに記載のシステム。
(付記8)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、取得したデータに含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、作成したオブジェクト画像を、撮影したデータに基づく画像における領域と対応する位置に表示するステップとを実行させるプログラム。
(付記9)
運搬具を撮影したデータを取得するステップは、運搬具に入れられる商品を撮影したデータを取得し、表示するステップは、商品に基づく演出をオブジェクト画像に発生させる(付記8)に記載のプログラム。
(付記10)
表示するステップは、商品に応じてオブジェクト画像に発生させる演出を異ならせる(付記9)に記載のプログラム。
(付記11)
来店した客についてのユーザ情報を取得するステップと、店内の客の位置を測定した位置情報を取得するステップとをプロセッサに実行させ、表示するステップは、ユーザ情報と、位置情報とに基づき、客が所望する商品へ、客を誘導する演出をオブジェクト画像に発生させる(付記8)に記載のプログラム。
(付記12)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、プロセッサが、商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、取得した前記データに含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、作成したオブジェクト画像を、撮影したデータに基づく画像における領域と対応する位置に表示するステップと
を実行する方法。
(付記13)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、制御部が、商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、取得したデータに含まれる領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、作成したオブジェクト画像を、撮影したデータに基づく画像における領域と対応する位置に表示するステップとを実行する情報処理装置。
【符号の説明】
【0164】
1…システム
10…端末装置
12…通信IF
120…通信部
13…入力装置
131…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
141…ディスプレイ
15…メモリ
150…位置情報センサ
16…ストレージ
160…カメラ
17…音声処理部
171…マイク
172…スピーカー
180…記憶部
19…プロセッサ
190…制御部
20…サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2023-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具と、
前記運搬具を含む範囲を撮影する手段と、
前記範囲に含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成する手段と、
撮影した前記運搬具を含む範囲を表示し、作成した前記オブジェクト画像を、表示している前記運搬具の内側に表示する手段と
を具備するシステム。
【請求項2】
前記表示する手段は、前記オブジェクト画像に所定の演出を発生させる請求項1記載のシステム。
【請求項3】
来店した客についてのユーザ情報を取得する手段を具備し、
前記表示する手段は、取得した前記ユーザ情報に基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項2記載のシステム。
【請求項4】
環境情報を取得する手段を具備し、
前記表示する手段は、取得した前記環境情報に基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項2記載のシステム。
【請求項5】
来店した客についてのユーザ情報を取得する手段と、
店内の客の位置を測定する手段と、
前記ユーザ情報と、前記客の位置とを関連付ける手段と
を具備する請求項2記載のシステム。
【請求項6】
前記表示する手段は、前記ユーザ情報と、前記客の位置とに基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項5記載のシステム。
【請求項7】
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む複数の運搬具と、
数の前記運搬具を含む範囲を撮影する手段と、
記範囲に含まれる数の前記運搬具の複数の領域にそれぞれ対応するオブジェクト画像を作成する手段と
撮影した複数の前記運搬具を含む範囲を表示し、作成した前記オブジェクト画像を、表示している複数の前記運搬具の内側に表示する手段と
を具備するシステム。
【請求項8】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、
取得した前記データに含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、
撮影した前記運搬具を含む範囲を表示し、作成した前記オブジェクト画像を、表示している前記運搬具の内側に表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項9】
前記運搬具を撮影したデータを取得するステップは、運搬具に入れられる商品を撮影したデータを取得し、
前記表示するステップは、前記商品に基づく演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示するステップは、商品に応じて前記オブジェクト画像に発生させる演出を異ならせる請求項9記載のプログラム。
【請求項11】
来店した客についてのユーザ情報を取得するステップと、
店内の客の位置を測定した位置情報を取得するステップと
を前記プロセッサに実行させ、
前記表示するステップは、前記ユーザ情報と、前記位置情報とに基づき、前記客が所望する商品へ、前記客を誘導する演出を前記オブジェクト画像に発生させる請求項8記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、
取得した前記データに含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、
撮影した前記運搬具を含む範囲を表示し、作成した前記オブジェクト画像を、表示している前記運搬具の内側に表示するステップと
を実行する方法。
【請求項13】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、
商品を運搬するための運搬具であって、少なくとも一部に、拡張現実によるオブジェクト画像を発生させるための領域を含む運搬具を撮影したデータを取得するステップと、
取得した前記データに含まれる前記領域に対応するオブジェクト画像を作成するステップと、
撮影した前記運搬具を含む範囲を表示し、作成した前記オブジェクト画像を、表示している前記運搬具の内側に表示するステップと
を実行する情報処理装置。