(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142552
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】電子チケット管理装置、電子チケット管理システム、電子チケット管理方法、システム、プログラム、及び、記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230928BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20230928BHJP
【FI】
G06Q50/10
G07B15/00 501
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022049503
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】516103622
【氏名又は名称】株式会社テイパーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】矢口 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】木村 基道
(72)【発明者】
【氏名】岡本 将
(72)【発明者】
【氏名】森 ▲高▼幸
【テーマコード(参考)】
3E127
5L049
【Fターム(参考)】
3E127AA06
3E127BA25
3E127CA02
3E127CA05
3E127CA37
3E127CA39
3E127CA47
3E127DA07
3E127DA20
5L049CC18
(57)【要約】
【課題】 電子チケットに対する不正行為を防止し、且つ、電子チケットの利便性を向上可能な電子チケット管理装置を提供する。
【解決手段】 本発明の電子チケット管理装置10において、通信部11は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、電子チケット情報取得部12は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、利用者用情報取得部13は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、送信部14は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部、電子チケット情報取得部、利用者用情報取得部、及び送信部を含み、
前記通信部は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得部は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得部は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信部は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、電子チケット管理装置。
【請求項2】
前記通信部は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得部による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得部による前記利用者用情報の取得、及び前記送信部による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、請求項1記載の電子チケット管理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、請求項2記載の電子チケット管理装置。
【請求項4】
前記利用者用情報は、座席情報を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の電子チケット管理装置。
【請求項5】
請求項1からの4いずれか一項に記載の電子チケット管理装置、及び主催者端末を含み、
前記電子チケット管理装置と前記主催者端末とは、通信回線網を介して通信可能であり、
前記電子チケット管理装置において、
前記利用者用情報取得部は、前記主催者端末から前記利用者用情報を取得する、電子チケット管理システム。
【請求項6】
さらに、利用者端末を含み、
前記電子チケット管理装置と前記利用者端末とは、前記近距離無線により通信可能である、請求項5記載の電子チケット管理システム。
【請求項7】
通信工程、電子チケット情報取得工程、利用者用情報取得工程、及び送信工程を含み、
前記通信工程は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得工程は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得工程は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信工程は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、電子チケット管理方法。
【請求項8】
前記通信工程は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得工程による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得工程による前記利用者用情報の取得、及び前記送信工程による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、請求項7記載の電子チケット管理方法。
【請求項9】
前記送信工程は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、請求項8記載の電子チケット管理方法。
【請求項10】
前記利用者用情報は、座席情報を含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の電子チケット管理方法。
【請求項11】
通信手順、電子チケット情報取得手順、利用者用情報取得手順、及び送信手順を含み、
前記通信手順は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得手順は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得手順は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信手順は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
前記通信手順は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得手順による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得手順による前記利用者用情報の取得、及び前記送信手順による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、請求項11記載のプログラム。
【請求項13】
前記送信手順は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、請求項12記載のプログラム。
【請求項14】
前記利用者用情報は、座席情報を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか一項に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子チケット管理装置、電子チケット管理システム、電子チケット管理方法、システム、プログラム、及び、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
イベント会場の入場ゲートを通過するには、チケットが必要となる。特許文献1には、電子チケットをユーザに発行するシステムについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
チケットが発券されれば、利用者は、座席情報等の利用者毎に固有の情報をイベント参加前に知ることができる。そのため、チケットの転売等の不正行為が発生する。これは、紙のチケットであっても電子チケットであっても同様に起こり得る問題である。
【0005】
また、利用者の端末に発券される電子チケットの場合は、イベント当日に、前記端末のキャリア通信制限やキャリア電波の状況等のキャリア通信の不調により、前記端末を用いた前記電子チケットに対する処理を正常に行えない可能性がある。そのため、利便性の向上が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、不正行為を防止し、且つ利便性を向上可能な電子チケット管理装置、電子チケット管理システム、電子チケット管理方法、システム、プログラム、及び、記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の電子チケット管理装置は、
通信部、電子チケット情報取得部、利用者用情報取得部、及び送信部を含み、
前記通信部は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得部は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得部は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信部は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、装置である。
【0008】
本発明の電子チケット管理システムは、
本発明の電子チケット管理装置、及び主催者端末を含み、
前記電子チケット管理装置と前記主催者端末とは、通信回線網を介して通信可能であり、
前記電子チケット管理装置において、
前記利用者用情報取得部は、前記主催者端末から前記利用者用情報を取得する、システムである。
【0009】
本発明の電子チケット管理方法は、
通信工程、電子チケット情報取得工程、利用者用情報取得工程、及び送信工程を含み、
前記通信工程は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得工程は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得工程は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信工程は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子チケットに対する不正行為を防止し、且つ電子チケットの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態1の電子チケット管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の電子チケット管理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の電子チケット管理方法における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、利用者が入場ゲートを通過するときに利用者端末と電子チケット管理装置との近距離無線通信を開始する一例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、実施形態2の電子チケット管理方法における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、利用者が入場ゲートを通過する前に利用者端末と電子チケット管理装置との近距離無線通信を開始する一例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、実施形態3の電子チケット管理方法における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態4の電子チケット管理システムの構成の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の電子チケット管理装置において、例えば、
前記通信部は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得部による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得部による前記利用者用情報の取得、及び前記送信部による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の電子チケット管理装置において、例えば、
前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、という態様であってもよい。
【0014】
本発明の電子チケット管理装置において、例えば、
前記利用者用情報は、座席情報を含む、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の電子チケット管理システムは、例えば、
さらに、利用者端末を含み、
前記電子チケット管理装置と前記利用者端末とは、前記近距離無線により通信可能である、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の電子チケット管理方法において、例えば、
前記通信工程は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得工程による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得工程による前記利用者用情報の取得、及び前記送信工程による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の電子チケット管理方法において、例えば、
前記送信工程は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の電子チケット管理方法において、例えば、
前記利用者用情報は、座席情報を含む、という態様であってもよい。
【0019】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0020】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0021】
本発明において、「電子チケット」とは、利用者の端末(本発明において、利用者端末ともいう)に発券されるデジタルデータ化されたチケットである。前記電子チケットは、例えば、デジタルチケット、オンラインチケット、eチケット(エレクトロニック・チケット)等ともいう。前記電子チケットは、イベント会場の入場する際に用いられるものである。前記イベント会場で開催されるイベントは、特に制限されず、例えば、コンサート、博覧会、学会等である。
【0022】
本発明において、「着券」とは、イベントの参加者である前記利用者が前記電子チケットを用いて前記イベント会場に入場することを意味する。前記電子チケットを用いた前記入場の手法は、特に制限されない。
【0023】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウエア資源と、これらのハードウエア資源によって具体的に実現されうるソフトウエアの情報処理とを合わせたものも含みうる。
【0024】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の電子チケット管理装置10の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、通信部11、電子チケット情報取得部12、利用者用情報取得部13、及び送信部14を含む。本装置10は、例えば、電子チケットの着券に関する処理時に使用される装置である。
【0025】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。前記各部は、例えば、内部バスにより相互に接続されていてもよい。
【0026】
また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。
【0027】
本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムまたは本発明のプログラムを含むアプリケーション(ソフトウエア)がインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等であってもよい。本装置10は、例えば、メインメモリ上にロードされたアプリケーション(本発明のプログラム等)によって前記各部の機能を実現可能である。さらに、本装置10の各部の全部又は一部が、サーバ上で実現されてもよい。本装置10は、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0028】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、及び通信デバイス107等を含んでもよい。なお、これらは例示であって、本装置10のハードウエア構成は、前記各部の処理を実行可能であれば、これに限定されない。また、本装置10に含まれる中央処理装置101等の数も
図2の例示に限定されるものではなく、例えば、複数の中央処理装置101が本装置10に含まれていてもよい。本装置10のハードウエア構成の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0029】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。中央処理装置101は、例えば、通信部11、電子チケット情報取得部12、利用者用情報取得部13、及び送信部14として機能する。
【0030】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、外部入力装置、外部出力装置、等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0031】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0032】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0033】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10の各処理によって生じた情報、本装置10が各処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0034】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、及び出力装置106等のユーザインターフェイスを含んでもよい。入力装置105は、例えば、文字、数字、画面上に表示された物の位置、画像、音等を入力する装置であり、具体的には、デジタイザ(タッチパネル等)、キーボード、マウス、スキャナ、撮像装置、マイク、センサ等が挙げられる。出力装置106は、例えば、表示装置(LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ)、プリンター、スピーカー等が挙げられる。入力装置105および出力装置106は、例えば、それらを組み合わせたタッチパネル等のユーザインターフェイスでもよい。
【0035】
つぎに、本実施形態の電子チケット管理方法の一例を、
図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の電子チケット管理方法は、例えば、
図1の電子チケット管理装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の電子チケット管理方法は、
図1の電子チケット管理装置10の使用には限定されない。
【0036】
本実施形態の電子チケット管理方法において、通信部11により実行される工程が通信工程であり、電子チケット情報取得部12により実行される工程が電子チケット情報取得工程であり、利用者用情報取得部13により実行される工程が利用者用情報取得工程であり、送信部14により実行される工程が送信工程である。
【0037】
まず、通信部11により、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始する(S11)。前記利用者端末は、特に制限されず、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等である。前記近距離無線通信は、特定エリア内における無線通信(エリア限定通信)である。具体的に、前記近距離無線通信として、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、LPWA、Zigbee(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identification)等の技術を用いることができる。すなわち、前記入場ゲートが設置されている場所周辺が前記特定エリアになり得る。通信部11は、例えば、通信デバイス107に対して前記通信の開始を指示することで、前記通信を実現する。具体的に、通信部11は、例えば、前記入場ゲートが備える読み取り装置が前記利用者端末から電子チケットを読み取ったことを示す通知を前記入場ゲートから受け取ったときに、前記通信を開始してもよい。
【0038】
次に、電子チケット情報取得部12により、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得する(S12)。前記電子チケット情報は、例えば、前記電子チケットに関する情報であり、少なくとも入場時に必要となる情報である。前記電子チケット情報としては、例えば、前記電子チケットの識別子、イベントに関する情報(開催日時、イベント名、開催場所等)、前記利用者に関する情報(氏名、性別、連絡先等)、前記イベントの主催者に関する情報(主催者名、会社名、住所等)等の情報が含まれる。前記電子チケット情報には、例えば、後述の利用者用情報は含まれていなくともよいし、含まれていてもよい。
【0039】
次に、利用者用情報取得部13により、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得する(S13)。より具体的に、利用者用情報取得部13は、例えば、前記電子チケットの識別子等から前記電子チケット情報と対応する前記利用者用情報を取得する。すなわち、前記利用者用情報は、例えば、前記電子チケット情報と紐づけられている。前記利用者用情報は、例えば、記憶装置(記憶装置104や外部の記憶装置等)、外部のデータベース、イベント主催者側の主催者端末等から取得される。前記主催者端末は、特に制限されず、例えば、PC、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等である。前記利用者用情報は、例えば、イベントにおいて利用者毎に固有の情報であり、少なくとも入場後に必要となる情報である。より具体的には、例えば、座席情報、順番情報等がある。
【0040】
そして、送信部14により、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し(S14)、終了する(END)。
【0041】
図4に、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときに前記利用者端末との前記近距離無線通信を開始する一例を示す。
図4に示すように、利用者1は、前記電子チケット情報を有する利用者端末20を携帯して入場ゲート2を通過する。この時、本装置10は、利用者端末20との近距離無線通信を開始し、利用者端末20から前記電子チケット情報を取得し、利用者端末20に前記利用者用情報を送信する。その後、利用者1が前記近距離無線通信を可能な範囲外に移動したときに、本装置10は、利用者端末20との前記近距離無線通信を切断する。なお、入場ゲート2は、前記近距離無線通信を可能な範囲内に設置されているものとする。
【0042】
本実施形態によれば、前記利用者が入場ゲートを通過したとき(着券時)に、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信するため、電子チケットの転売行為等の不正行為を防止することができる。また、本実施形態によれば、着券時に前記近距離無線で通信を行うため、前記利用者端末におけるキャリア通信に影響を受けることがない。そのため、適切な場所と時間で着券することができ、電子チケットの利便性を向上することができる。
【0043】
[実施形態2]
前記実施形態1記載の電子チケット管理装置10におけるその他の一例について説明する。
【0044】
本実施形態の電子チケット管理方法の一例を、
図5のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の電子チケット管理方法は、例えば、
図1の電子チケット管理装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の電子チケット管理方法は、
図1の電子チケット管理装置10の使用には限定されない。特に言及しない限り、前記実施形態1の記載を援用可能である。
【0045】
まず、通信部11により、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するときに、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始する(S21)。前記入場ゲートを通過する前の特定エリアは、特に制限されず、任意に設けることができ、例えば、イベント会場の入口の通過後に前記入場ゲートが設けられている場合は、前記イベント会場の入口周辺等があげられる。すなわち、通信部11は、例えば、前記利用者が前記イベント会場に入場後且つ前記入場ゲートの通過前の任意の位置に設けられた前記特定エリアで、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始する。前記特定エリアは、例えば、複数設けられていてもよい。また、通信部11は、1つ又は2つ以上の前記特定エリアで、前記近距離無線通信による通信を複数回実行してもよい。
【0046】
前記利用者が前記入場ゲートを通過する前に前記近距離無線通信を開始した場合において、前述と同様に、電子チケット情報取得部12による前記電子チケット情報の取得(S22)、利用者用情報取得部13による前記利用者用情報の取得(S23)、及び送信部14による前記利用者用情報の送信(S24)を実行する。本実施形態において、前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である。すなわち、前記S24の実行後に、前記利用者が前記入場ゲートを通過すれば、前記利用者端末に前記利用者用情報が表示される。前記利用者用情報は、例えば、送信部14により、表示制限がかけられてもよいし、予め表示制限がかけられていてもよい。前記表示制限は、前記利用者端末に対する前記利用者用情報の表示に関する制限であり、例えば、前記利用者が前記入場ゲートを通過したことをトリガーに、表示可能とする制限である。前記利用者が前記入場ゲートを通過したか否かは、例えば、前記利用者用情報を送信された前記利用者端末が判断してもよい。前記利用者端末は、例えば、前記入場ゲートから前記入場ゲートを通過したことを示す通過信号を取得してもよいし、後述の実施形態3に記載の通り、本装置10から前記通過信号を取得してもよい。前記利用者端末は、例えば、前記通過信号により、前記利用者が前記入場ゲートを通過したか否かを判断(検知)可能である。
【0047】
次に、通信部11により、前述と同様に、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときに前記近距離無線通信を開始する(S25)。前記利用者が前記入場ゲートを通過するときに前記近距離無線通信を開始した場合において、前述と同様に、電子チケット情報取得部12による前記電子チケット情報の取得(S26)、利用者用情報取得部13による前記利用者用情報の取得(S27)、及び送信部14による前記利用者用情報の送信(S28)を実行し、その後、終了する(END)。すなわち、前記S28の実行後に、前記利用者が前記入場ゲートを通過すれば、前記利用者端末に前記利用者用情報が表示される。
【0048】
図6に、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前に前記利用者端末との前記近距離無線通信を開始する一例を示す。
図6において、利用者1は、前記電子チケット情報を有する利用者端末20を携帯している。そして、利用者1は、イベント会場の入口を通過後に、前記近距離無線通信を可能な範囲(特定エリアA)内に移動する。利用者端末20が特定エリアA内に位置する場合に、本装置10は、近距離無線を用いて利用者端末20との通信を開始し、利用者端末20から前記電子チケット情報を取得し、利用者端末20に前記利用者用情報を送信する。その後、利用者1が特定エリアA外に移動したときに、本装置10は、利用者端末20との前記近距離無線通信を切断する。前記切断後に、本装置10は、
図4に示した通り、再度、利用者端末20との前記近距離無線通信を開始する。
【0049】
本実施形態によれば、前記実施形態1と同様に、電子チケットに対する不正行為を防止し、且つ、電子チケットの利便性を向上することができる。また、本実施形態によれば、前記利用者端末との近距離無線通信を少なくとも2回行うため、例えば、一方の近距離無線通信において、通信失敗や、前記利用者用情報の送信失敗等のトラブルが生じても、他方の近距離無線通信で前記利用者用情報を送信できる。このため、前記近距離無線の不調等のトラブルの耐性を高めることができる。前記トラブルの耐性が高まることで、例えば、前記トラブルによる入場停滞を抑制することができる。
【0050】
[実施形態3]
前記実施形態2記載の電子チケット管理装置10におけるその他の一例について説明する。
【0051】
本実施形態の電子チケット管理方法の一例を、
図7のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の電子チケット管理方法は、例えば、
図1の電子チケット管理装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の電子チケット管理方法は、
図1の電子チケット管理装置10の使用には限定されない。特に言及しない限り、前記実施形態1及び2の記載を援用可能である。
【0052】
図7において、工程S31~工程S37は、前記工程S21~前記工程S27と同様である。そして、前記工程S37の後、送信部15により、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信し(S38)、終了する(END)。前記通過信号は、例えば、前記入場ゲートを通過したことを示す信号である。送信部14は、例えば、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信(第一の近距離無線通信ともいう)に成功し、且つ前記利用者用情報の送信に成功した場合に、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信(第二の近距離無線通信ともいう)において前記通過信号を送信してもよい。一方で、前記第一の近距離無線通信に失敗したり、前記第一の近距離無線通信において前記利用者用情報の送信に失敗していたりした場合、送信部14は、例えば、前記第二の近距離無線通信において、前記通過信号に代えて、前記実施形態2と同様に、前記利用者用情報を送信してもよい。送信部14は、例えば、前記利用者端末における電子チケット情報の読み取りに関する読取情報を前記入場ゲートから取得し、前記読取情報が前記電子チケット情報を正常に読み取れたことを示している場合に、前記通過信号を前記利用者端末に送信してもよい。一方で、前記読取情報が前記電子チケット情報を正常に読み取れなかったことを示している場合に、前記通過信号を前記利用者端末に送信しなくともよい。前記利用者端末は、本装置10が送信した前記通過信号により前記入場ゲートの通過を検知できるため、前記利用者用情報を表示することができる。
【0053】
本実施形態によれば、前記実施形態1と同様に、電子チケットに対する不正行為を防止し、且つ、電子チケットの利便性を向上することができる。また、前記実施形態2と同様に、トラブルの耐性を高めることができる。さらに、本実施形態では、前記第二の近距離無線通信において前記通過信号を送信可能であるため、例えば、通信の失敗をより減らすことや、通信時間を短縮することができる。
【0054】
[実施形態4]
前記実施形態1~3のいずれかに記載の電子チケット管理装置10を含む電子チケット管理システムに関して説明する。
【0055】
図8は、本実施形態の電子チケット管理システム100の構成の一例を示す模式図である。
図8に示すように、本システム100は、前記実施形態1~3のいずれかに記載の電子チケット管理装置10と、主催者端末30と、を含む。本システム100は、任意の構成として、例えば、利用者端末20、入場ゲート40等を含んでもよい。
図7において、電子チケット管理装置10等の数は、例示であって、これに限定されず、例えば、複数あってもよい。
【0056】
電子チケット管理装置10と主催者端末30とは、通信回線網を介して通信可能である。前記通信回線網は、前述と同様である。また、電子チケット管理装置10と利用者端末20とは、前記近距離無線通信を介して通信可能である。電子チケット管理装置10と入場ゲート40とは、前記通信回線網を介して通信可能であってもよいし、前記近距離無線通信を介して通信可能であってもよい。
【0057】
電子チケット管理装置10において、利用者用情報取得部13は、主催者端末30から前記利用者用情報を取得する。
【0058】
電子チケット管理装置10において、電子チケット情報取得部12は、利用者端末20から前記電子チケット情報を取得する。そして、送信部14は、利用者端末20に前記利用者用情報を送信する。
【0059】
主催者端末30は、イベントの主催者側の端末であり、電子チケット管理装置10と通信可能であれば、その構成は、特に制限されない。主催者端末30のハードウエア構成は、例えば、電子チケット管理装置10におけるハードウエア構成の記載を援用可能である。主催者端末30は、例えば、中央処理装置101等のハードウエア構成により、各種機能(記憶部31及び送信部32)を実現可能である。主催者端末30は、例えば、サーバでもよいし、PC、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等であってもよい。主催者端末30は、例えば、記憶部31を有し、記憶部31により、前記利用者用情報と前記電子チケット情報とを紐づけて記憶領域に記憶している。前記記憶領域は、データベースであってもよい。主催者端末30は、例えば、送信部32を有し、送信部32により、利用者端末20に対して、前記電子チケット情報を送信する(電子チケットを発券するともいえる)。前記電子チケットを発券する手法は、特に制限されず、公知の技術を用いることができる。送信部32は、例えば、電子チケット管理装置10からの要求に応じて、電子チケット管理装置10に対して、前記電子チケット情報に対応する前記利用者用情報を送信する。
【0060】
利用者端末20は、利用者の端末であり、電子チケット管理装置10と前記近距離無線通信が可能であり、前記電子チケット情報を保持可能であれば、その構成は、特に制限されない。利用者端末20のハードウエア構成は、例えば、電子チケット管理装置10におけるハードウエア構成の記載を援用可能である。利用者端末20は、例えば、中央処理装置101等のハードウエア構成により、各種機能(通信部21、取得部22、検知部23、表示部24)を実現可能である。利用者端末20は、例えば、メモリ102及び記憶装置104等に前記電子チケット情報を記憶している。利用者端末20は、例えば、PC、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等であってもよい。利用者端末20は、例えば、通信部21を有し、通信部21により、前記通信回線網により、入場ゲート40と通信可能であってもよい。入場ゲート40との通信は、例えば、前記近距離無線通信であってもよい。また、通信部21により、電子チケット管理装置10と前記近距離無線通信が可能である。利用者端末20は、例えば、取得部22を有し、取得部22により、電子チケット管理装置10及び入場ゲート40の少なくとも一方から前記通過信号を取得可能である。また、利用者端末20は、例えば、検知部23及び表示部24を有してもよい。検知部23により、前記入場ゲートの通過を検知してもよい。具体的には、例えば、前記通過信号を取得した場合に、前記利用者が前記入場ゲートを通過したと検知してもよい。そして、表示部24により、前記入場ゲートの通過を検知した場合に、前記利用者用情報を表示可能にする。
【0061】
入場ゲート40は、例えば、利用者端末20から前記電子チケット情報を読み取る読取部41を含む。読取部41は、例えば、前記近距離無線通信により、前記電子チケット情報を読み取る。読取部41は、中央処理装置により機能する。前記中央処理装置は、前述の中央処理装置101の記載を援用可能である。その他の入場ゲート40のハードウエア構成は、例えば、電子チケット管理装置10におけるハードウエア構成の記載を援用可能である。入場ゲート40は、例えば、送信部42を有し、送信部42により、前記通信回線網や前記近距離無線通信を介して、電子チケット管理装置10に対して、前記読取情報を送信してもよい。送信部42は、前記中央処理装置により機能する。入場ゲート40は、例えば、入場ゲート2等の前述の記載を援用可能である。
【0062】
本実施形態によれば、入場に必要となる前記電子チケット情報と、入場後に必要となる前記利用者用情報とを別々のタイミングで利用者端末20に送信することができる。このため、前記実施形態1と同様に、電子チケットに対する不正行為を防止し、且つ、電子チケットの利便性を向上することができる。
【0063】
[実施形態5]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。本実施形態のプログラムは、例えば、既存のソフトウエアにアドインされるプログラムであってもよい。本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0064】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0065】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
通信部、電子チケット情報取得部、利用者用情報取得部、及び送信部を含み、
前記通信部は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得部は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得部は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信部は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、電子チケット管理装置
(付記2)
前記通信部は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得部による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得部による前記利用者用情報の取得、及び前記送信部による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、付記1記載の電子チケット管理装置。
(付記3)
前記送信部は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、付記2記載の電子チケット管理装置。
(付記4)
前記利用者用情報は、座席情報を含む、付記1から3のいずれかに記載の電子チケット管理装置。
(付記5)
付記1から4いずれかに記載の電子チケット管理装置、及び主催者端末を含み、
前記電子チケット管理装置と前記主催者端末とは、通信回線網を介して通信可能であり、
前記電子チケット管理装置において、
前記利用者用情報取得部は、前記主催者端末から前記利用者用情報を取得する、電子チケット管理システム。
(付記6)
さらに、利用者端末を含み、
前記電子チケット管理装置と前記利用者端末とは、前記近距離無線により通信可能である、付記5記載の電子チケット管理システム。
(付記7)
通信工程、電子チケット情報取得工程、利用者用情報取得工程、及び送信工程を含み、
前記通信工程は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得工程は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得工程は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信工程は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、電子チケット管理方法
(付記8)
前記通信工程は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得工程による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得工程による前記利用者用情報の取得、及び前記送信工程による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、付記7記載の電子チケット管理方法。
(付記9)
前記送信工程は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、付記8記載の電子チケット管理方法。
(付記10)
前記利用者用情報は、座席情報を含む、付記1から9のいずれかに記載の電子チケット管理方法。
(付記11)
通信手順、電子チケット情報取得手順、利用者用情報取得手順、及び送信手順を含み、
前記通信手順は、利用者端末を携帯した利用者がイベント主催エリアにおける入場ゲートを通過するときに、エリア限定通信である近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記電子チケット情報取得手順は、前記近距離無線通信により前記利用者端末から電子チケット情報を取得し、
前記利用者用情報取得手順は、前記電子チケット情報を基に、利用者用情報を取得し、
前記送信手順は、前記近距離無線通信により前記利用者用情報を前記利用者端末に送信する、ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記12)
前記通信手順は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の特定エリア内に位置するとき、及び、前記利用者が前記入場ゲートを通過するとき、の双方において、前記近距離無線通信により前記利用者端末との通信を開始し、
前記双方の近距離無線通信において、
前記電子チケット情報取得手順による前記電子チケット情報の取得、前記利用者用情報取得手順による前記利用者用情報の取得、及び前記送信手順による前記利用者用情報の送信を実行し、
前記送信部が送信する前記利用者用情報は、前記利用者が前記入場ゲートを通過した場合に前記利用者端末に表示される情報である、付記11記載のプログラム。
(付記13)
前記送信手順は、前記利用者が前記入場ゲートを通過する前の前記近距離無線通信において、前記利用者用情報を前記利用者端末に送信し、且つ、前記利用者が前記入場ゲートを通過するときの前記近距離無線通信において、前記入場ゲートの通過に関する通過信号を前記利用者端末に送信する、付記12記載のプログラム。
(付記14)
前記利用者用情報は、座席情報を含む、付記11から13のいずれかに記載のプログラム。
(付記15)
付記11から14のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明によれば、電子チケットに対する不正行為を防止し、且つ、電子チケットの利便性を向上可能である。このため、本発明は、例えば、イベントの電子チケットにおける着券時に特に有用である。
【符号の説明】
【0067】
1 利用者
2 入場ゲート
10 電子チケット管理装置
11 通信部
12 電子チケット情報取得部
13 利用者用情報取得部
14 送信部
20 利用者端末
21 通信部
22 取得部
23 検知部
24 表示部
30 主催者端末
31 記憶部
32 送信部
40 入場ゲート
41 読取部
42 送信部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス
100 電子チケット管理システム