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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142736
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】評価装置、評価方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230928BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022049787
(22)【出願日】2022-03-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・https://www.eng.nipponsteel.com/kankyoshufuku/content1.html 掲載日 令和3年6月9日
(71)【出願人】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】今安 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】西本 薫
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】土壌汚染レポートの作成に要する労力を軽減する。
【解決手段】本発明の一態様は、解析対象の土地を示す解析対象識別情報と、前記解析対象の土地を汚染する有害物質の情報とに基づいて、前記解析対象の土地におけるリスクであって前記有害物質によるリスクの評価の結果を取得するリスク評価結果取得部と、前記リスク評価結果取得部の取得した情報を所定の出力先に出力させる出力制御部と、を備える評価装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解析対象の土地を示す解析対象識別情報と、前記解析対象の土地を汚染する有害物質の情報とに基づいて、前記解析対象の土地におけるリスクであって前記有害物質によるリスクの評価の結果を取得するリスク評価結果取得部と、
前記リスク評価結果取得部の取得した情報を所定の出力先に出力させる出力制御部と、
を備える評価装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記出力先に前記有害物質の情報を表示させる、
請求項1に記載の評価装置。
【請求項3】
前記リスク評価結果取得部は、前記有害物質の情報と、前記解析対象識別情報とに基づいて、所定の時間が経過した後に汚染が到達すると推定される範囲を示す到達範囲情報を取得する、
請求項1又は2に記載の評価装置。
【請求項4】
前記リスク評価結果取得部は、前記有害物質の情報と、前記解析対象識別情報とに基づいて、所定の期間内で前記有害物質が到達する可能性が所定の確率よりも高い領域を示す情報を取得する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項5】
前記リスク評価結果取得部は、前記解析対象識別情報に基づき、前記解析対象の土地の地図を取得する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項6】
前記リスク評価結果取得部は、前記解析対象識別情報に基づき、前記解析対象の土地における地下水の流れを示す情報を取得する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項7】
前記リスク評価結果取得部は、前記解析対象識別情報に基づき、前記解析対象の土地における川の位置を示す情報を取得する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項8】
前記リスク評価結果取得部は、前記解析対象識別情報に基づき、前記解析対象の土地における井戸の位置を示す情報を取得する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項9】
前記リスク評価結果取得部は、前記解析対象の土地を使用する事業の業種を示す解析業種情報と、土地を使用する事業の業種と有害物質との対応を示す業種対応情報と、に基づき、前記有害物質を推定する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項10】
前記解析対象の土地の土壌汚染に関する今後の対策の流れを示す情報である未来情報の候補を予め複数記憶する記憶部と、
複数の前記候補のうちの1つを示す情報を受け付ける入力部と、
をさらに備え、
前記リスク評価結果取得部は、前記入力部に入力された前記情報が示す未来情報を前記記憶部から読み出す、
請求項1から9のいずれか一項に記載の評価装置。
【請求項11】
解析対象の土地を示す解析対象識別情報と、前記解析対象の土地を汚染する有害物質の情報とに基づいて、前記解析対象の土地におけるリスクであって前記有害物質によるリスクの評価の結果を取得するリスク評価結果取得ステップと、
前記リスク評価結果取得ステップの取得した情報を所定の出力先に出力させる出力制御ステップと、
を有する評価方法。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載の評価装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価装置、評価方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
土壌汚染対策法では、工場廃止、一定規模以上の土地改変、地下水汚染発覚時などの一定の契機において土壌調査を行うことを規定しており、この規定は土地取引や土地開発の事前検討又は方針検討等に影響を及ぼしている。
【0003】
また、土壌汚染は土地の資産価値を棄損させてしまう。そのため、土地売買契約では、将来汚染が見つかったときには汚染原因者は契約不適合責任を負うことと取り決められることが多い。そこで、売買契約前に土壌調査や、汚染リスクの評価や、汚染対策(拡散防止や汚染の除去など)が行われることが多い。
【0004】
このように、土地取引又は土地売買契約では、土壌汚染を起因とする調査又は対策の費用が発生することがある。その結果、土壌汚染に関する行政手続き、汚染リスク評価、汚染が見つかったあとの対応方法、調査又は対策費用などの法的、経済的又は科学的な土壌汚染に関するさまざまな情報を、土地取引の検討段階で得たいというニーズが、土地所有者、購入者又は仲介者にはある。
【0005】
そこで、こういった情報を含むレポートである土壌汚染に関するレポートを、土地所有者、購入者又は仲介者等の依頼人の要望に応じて作成する作成者が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-123257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、そのレポートには、上述のように多くの情報が含まれるためレポートの作成には労力を要する場合があった。特に、汚染リスクの評価については、評価の対象となる土地の環境を把握することが重要であり、環境は土地ごとに千差万別であるので、そのリスクの評価には多大な労力を要する場合があった。
【0008】
上記事情に鑑み、本発明は、汚染リスクの評価に要する労力を軽減する技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、解析対象の土地を示す解析対象識別情報と、前記解析対象の土地を汚染する有害物質の情報とに基づいて、前記解析対象の土地におけるリスクであって前記有害物質によるリスクの評価の結果を取得するリスク評価結果取得部と、前記リスク評価結果取得部の取得した情報を所定の出力先に出力させる出力制御部と、を備える評価装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、土壌汚染レポートの作成に要する労力を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態の評価装置の概要を説明する説明図。
図2】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第1の例の一例を示す図。
図3】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第2の例の一例を示す図。
図4】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第3の例の一例を示す図。
図5】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第4の例の一例を示す図。
図6】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第5の例の一例を示す第1の図。
図7】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第5の例の一例を示す第2の図。
図8】実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第6の例の一例を示す図。
図9】実施形態における未来情報が示す情報のうちの土壌汚染レポートに表示させる費用の決定を支援する画面の一例を示す図。
図10】実施形態の評価装置のハードウェア構成の一例を示す図。
図11】実施形態における制御部の機能構成の一例を示す図。
図12】実施形態の評価装置が実行する処理の流れの一例を示す第1のフローチャート。
図13】実施形態の評価装置が実行する処理の流れの一例を示す第2のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
図1は、実施形態の評価装置1の概要を説明する説明図である。評価装置1は所定の出力先の動作を制御して、解析対象の土地の土壌汚染に関する解析結果を示す資料である土壌汚染レポートの画像を表示させる。以下、評価装置1の制御を受けて土壌汚染レポートを表示する出力先をレポート出力先という。図1の例では、評価装置1自体がレポート出力先を備える。より具体的には、図1の例では、評価装置1自体がレポート出力先としてモニタ等の表示部を備え、土壌汚染レポートを表示する。レポート出力先は、例えば後述する表示部15である。
【0013】
なお表示の方法は必ずしもモニタに画像を映し出す方法でなくてもよく、例えば土壌汚染レポートが印刷された紙を出力する方法であってもよい。このような場合、出力先は印刷機である。印刷機の動作が制御されて、土壌汚染レポートが印刷された紙が出力される。土壌汚染レポートが印刷された紙を出力することが、土壌汚染レポートの画像を表示することである。
【0014】
土壌汚染レポートは、土壌汚染に関する情報が示される領域(以下「情報領域」という。)を1又は複数を有する。図1の例では、土壌汚染レポートは領域A1~領域A5の5つの情報領域を有する。なお、5つはあくまで一例であり土壌汚染レポートが有する情報領域の数は5つ未満であってもよいし6つ以上であってもよい。
【0015】
なお、例えば土壌汚染レポートの作成を依頼した依頼人に対して土壌汚染レポートの作成者が土壌汚染レポートを提示する場合、提示する土壌汚染レポートの数は必ずしも1つである必要は無い。土壌汚染レポートの作成者は、例えば1つの情報領域を有する複数の土壌汚染レポートであって各情報領域の内容はそれぞれ異なる土壌汚染レポートを依頼人に提示してもよい。
【0016】
土壌汚染レポートの各情報領域に示される土壌汚染に関する情報の例を説明する。
【0017】
<土壌汚染に関する情報の第1の例>
図2は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第1の例の一例を示す図である。より具体的には図2の画像は、解析対象の土地におけるリスクであって有害物質によるリスクの評価の結果を示す情報の一例である。すなわち、情報領域の1つには、例えば解析対象の土地におけるリスクであって有害物質によるリスクの評価の結果が示される。以下、有害物質によるリスクの評価の結果をリスク評価結果という。
【0018】
リスクの評価とは具体的には、解析対象の土地における有害物質の有無の可能性判定と、解析対象の土地に存在する有害物質の推定と、解析対象の土地に存在する有害物質の状態の推定と、有害物質が存在した場合の解析対象地外への汚染の拡散の可能性判定との一部又は全部を行うことを意味する。
【0019】
リスク評価結果を示す情報として、例えば解析対象の土地を示す地図が表示される。解析対象の土地の地図は、例えば予め所定の公共機関が管理するサーバ等の所定の記憶装置に記憶済みの情報であって土地を示す情報と地図の情報との対応関係を示す情報を用いて、解析対象の土地を示す情報に基づき、解析対象の土地に対応する地図をその記憶装置から読み出すことで得られる。
【0020】
以下、解析対象の土地を示す情報に基づき、解析対象の土地を示す地図を得る処理を、地図取得処理という。評価装置1は、地図取得処理を実行する。地図取得処理の詳細は後述する。評価装置1は、地図取得処理の実行後に地図表示処理を実行する。地図表示処理は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、地図取得処理によって得られた地図を表示させる処理である。なお、土地を示す情報は、例えば土地の住所又は名称であってもよいし、土地の緯度と経度との組であってもよい。以下、土地を示す情報を、土地識別情報という。
【0021】
図2の例では、解析対象の土地の地図上の位置が“対象地”という文字で示されている。また図2の例では、解析対象の近くに自治体が公表している井戸情報があるため、井戸の位置も示されている。井戸の位置を示す情報(以下「井戸位置情報」という。)は、例えば予め所定の公共機関が管理するサーバ等の所定の記憶装置に記憶済みの情報であって井戸位置情報と地図との対応関係を示す情報を用いて、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地に対応する井戸の位置をその記憶装置から読み出すことで得られる。
【0022】
以下、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地における井戸の位置を示す情報を得る処理を、井戸取得処理という。すなわち井戸取得処理は、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地における井戸の位置を示す井戸位置情報を得る処理である。評価装置1は、井戸取得処理を実行する。評価装置1は、井戸取得処理の実行後に井戸表示処理を実行する。井戸表示処理は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、井戸取得処理によって得られた井戸を示す情報を表示させる処理である。
【0023】
図2の例では、川の位置が示されている。図2の例において、破線が川を示す。川によって水理境界が形成されるので、川の位置を示す情報(以下「川位置情報」という。)は、汚染リスクを評価する者にとって労力を軽減する有用な情報の一例である。川位置情報は、例えば予め所定の公共機関が管理するサーバ等の所定の記憶装置に記憶済みの情報であって土地識別情報と川位置情報との対応関係を示す情報を用いて、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地に対応する川位置情報をその記憶装置から読み出すことで得られる。
【0024】
以下、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地における川の位置を示す情報を得る処理を、川取得処理という。すなわち川取得処理は、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地における川の位置を示す川位置情報を得る処理である。評価装置1は、川取得処理を実行する。評価装置1は、川取得処理の実行後に川表示処理を実行する。川表示処理は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、川取得処理によって得られた川位置情報を表示させる処理である。
【0025】
図2の例では、地下水が流れる方向が示されている。有害物質は地下水によって運ばれる場合があるので、地下水の流れを示す情報(以下「地下水情報」という。)は、汚染リスクを評価する者にとって労力を軽減する有用な情報の一例である。地下水が流れる主たる方向を示す情報は、例えば予め所定の公共機関が管理するサーバ等の所定の記憶装置に記憶済みの情報であって土地識別情報と地下水の流れを示す情報との対応関係を示す情報を用いて、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地に対応する地下水の流れの情報をその記憶装置から読み出すことで得られる。
【0026】
以下、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地における地下水情報を得る処理を、地下水取得処理という。すなわち地下水取得処理は、解析対象の土地識別情報に基づき、解析対象の土地における地下水の流れを示す地下水情報を得る処理である。評価装置1は、地下水取得処理を実行する。評価装置1は、地下水取得処理の実行後に地下水表示処理を実行する。地下水表示処理は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、地下水取得処理によって得られた地下水情報を表示させる処理である。
【0027】
土壌汚染に関する情報は、例えば解析対象の土地を汚染する有害物質を示す情報を含んでもよい。すなわち、例えば図2の地図の上に、解析対象の土地を汚染する有害物質を示す情報(以下「有害物質情報」という。)が重畳して表示されてもよい。
【0028】
有害物質情報は、例えば評価装置1に外部装置又はユーザから入力される。入力される有害物質情報は、例えば解析対象の土地を汚染する有害物質をユーザが推定した結果である。解析対象の土地を汚染する有害物質をユーザが推定することは、リスク評価の一例である。したがって、評価装置1に入力される有害物質の情報は、リスク評価の結果を示す情報での一例もある。有害物質情報は、必ずしも外部装置又はユーザが入力する必要はなく、例えば後述の解析業種情報に基づいて評価装置1が得てもよい。
【0029】
評価装置1は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、入力された有害物質情報を表示する。以下、レポート出力先の動作を制御して、有害物質情報を表示させる処理を有害物質表示処理という。
【0030】
図2の例では、境界C1が示されている。境界C1の形状は、中心が対象地の円である。境界C1は、100年等の所定の時間が経過した後に汚染が到達すると推定される範囲の境界である。したがって、境界C1は、100年等の所定の時間が経過した後に汚染が到達すると推定される範囲を示す。以下、境界C1等の100年等の所定の時間が経過した後に汚染が到達すると推定される範囲を示す情報を、到達範囲情報という。到達範囲情報は、リスク評価結果の一例である。
【0031】
到達範囲情報は、例えば有害物質情報と解析対象の土地の地図とに基づいて得られる。解析対象の土地の地図は、上述の地図取得処理によって得られる。したがって、到達範囲情報は、有害物質情報と、解析対象の土地識別情報とに基づいて得られる。
【0032】
以下、有害物質情報と、解析対象の土地識別情報と、に基づいて、到達範囲情報を取得する処理を、到達範囲取得処理という。到達範囲取得処理は、より具体的には、後述する記憶部14等の所定の記憶装置に予め記憶された「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第3版)平成31年3月環境省 水・大気環境局 土壌環境課のAppendix-1.特定有害物質を含む地下水が到達し得る『一定の範囲』の考え方」にて参照される物質ごとの「地下水汚染の到達し得る距離の一般値」を、読み出す処理である。
【0033】
評価装置1は、到達範囲取得処理を実行する。評価装置1は、到達範囲取得処理の実行後に到達範囲表示処理を実行する。到達範囲表示処理は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、到達範囲取得処理によって得られた到達範囲情報を表示させる処理である。到達範囲取得処理では有害物質情報が用いられるが、有害物質の情報は上述したように、例えば外部装置又はユーザにより入力される情報である。
【0034】
図2の例では、領域C2が示されている。領域C2は、所定の期間内で有害物質が到達する可能性が所定の確率よりも高い領域を示す。以下、領域C2等の所定の期間内で有害物質が到達する可能性が所定の確率よりも高い領域を示す情報を、高確率汚染領域情報という。高確率汚染領域情報は、リスク評価結果の一例である。
【0035】
高確率汚染領域情報は、例えば有害物質情報と解析対象の土地の地図とに基づいて得られる。解析対象の土地の地図は、上述の地図取得処理によって得られる。したがって、高確率汚染領域情報は、有害物質情報と、解析対象の土地識別情報とに基づいて得られる。
【0036】
以下、有害物質情報と、解析対象の土地識別情報と、に基づいて、高確率汚染領域情報を取得する処理を、高確率汚染領域情報取得処理という。高確率汚染領域情報取得処理は、より具体的には、有害物質の使用等が考えられる工場等の面積や有害物質の排出が考えられる特定施設の面積に基づき、高確率汚染領域情報を取得する処理である。
【0037】
有害物質の使用等が考えられる工場と有害物質の排出が考えられる特定施設とを指定する情報は、例えば解析対象の土地の工場配置図又は設備図面を示す情報に基づいて取得される。解析対象の土地の工場配置図又は設備図面を示す情報は、解析対象の土地識別情報に基づいて得られる。解析対象の土地の工場配置図又は設備図面は予め土地行別情報に対応付けられた状態で、予め所定の記憶装置に記憶済みである。
【0038】
評価装置1は、高確率汚染領域情報取得処理を実行する。評価装置1は、高確率汚染領域情報取得処理の実行後に高確率汚染領域情報表示処理を実行する。高確率汚染領域情報表示処理は、レポート出力先の動作を制御して、1つの情報領域の一部又は全部に、高確率汚染領域情報取得処理によって得られた高確率汚染領域情報を表示させる処理である。高確率汚染領域情報取得処理では有害物質情報が用いられるが、有害物質の情報は上述したように例えば外部装置又はユーザにより入力された情報である。
【0039】
このようにリスク評価結果を示す画像には、到達範囲情報や高確率汚染領域情報等のリスク評価結果に加えて、さらに、有害物質によるリスクの評価の補助となる情報(以下「リスク評価補助情報」という。)が表示されてもよい。
【0040】
リスク評価補助情報は、例えば上述した解析対象の土地の地図を含んでもよいし、解析対象の土地における井戸位置情報を含んでもよいし、解析対象の土地における川位置情報を含んでもよいし、解析対象の土地における地下水情報を含んでもよい。
【0041】
このように、評価装置1は、有害物質情報と土地識別情報とに基づいて、リスク評価結果を得る。評価装置1は、さらに有害物質情報と土地識別情報とに基づいて、リスク評価補助情報を得てもよい。以下、有害物質情報と土地識別情報とに基づいて、リスク評価結果を得る処理を主リスク評価結果取得処理という。以下、有害物質情報と土地識別情報とに基づいてリスク評価補助情報を得る処理を副リスク評価結果取得処理という。
【0042】
図2の画像は、評価装置1が有害物質情報と土地識別情報とに基づいてリスク評価結果及びリスク評価補助情報を得た後に取得されたリスク評価結果及びリスク評価補助情報がレポート出力先によって出力された場合、におけるレポート出力先の出力の一例である。
【0043】
<土壌汚染に関する情報の第2の例>
図3は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第2の例の一例を示す図である。情報領域の1つには、例えば解析対象の土地に対して適用される法令の情報が表示される。図3の例では、土壌又は地下水の調査の契機に関する法令の情報が表示されている。例えば図3の表示D101は、対象地が東京都にあり、工場または特定事業所の廃止時において特定有害物質の使用履歴が無いという条件が満たされる場合には、土壌汚染対策法が規定する対策は不要であり、東京都条例の規定する調査も不要であることを示す。なお、上記の東京都条例は、例えば都民の健康と安全を確保する環境に関する条例であってもよい。
【0044】
また、表示D101は、対象地が東京都にあり、工場または特定事業所の廃止時において特定有害物質の使用履歴が有るという条件が満たされる場合には、土壌汚染対策法が規定する調査は不要であり、東京都条例に規定する調査が必要であることを示す。以下、レポート出力先の動作を制御して1つの情報領域の一部又は全部に解析対象の土地に対して適用される法令の情報を表示させる処理を、法令情報表示処理という。以下、解析対象の土地に対して適用される法令の情報を法令情報という。
【0045】
<土壌汚染に関する情報の第3の例>
図4は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第3の例の一例を示す図である。図4の画像G3が、表示候補情報の一例である。画像G3はテキストの画像である。このように、情報領域の1つには、例えばテキストによる説明が表示されてもよい。図4の例では、解析対象の土地に対して適用される法令や調査の契機に関する説明がテキストで表示されている。例えばテキストD102は、対象地における土壌と地下水との調査契機について説明するテキストである。以下、レポート出力先の動作を制御して1つの情報領域の一部又は全部にテキストによる説明を表示させる処理を、テキスト説明表示処理という。
【0046】
<土壌汚染に関する情報の第4の例>
図5は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第4の例の一例を示す図である。図5の画像G4は解析対象の土地の柱状図を有害物質の情報が重畳された状態で表示する画像である。このように、情報領域の1つには、例えば解析対象の土地の柱状図が有害物質の情報と共に表示される。より具体的には、情報領域の1つには、例えば解析対象の土地の柱状図が有害物質の情報が重畳された状態で表示されてもよい。以下、レポート出力先の動作を制御して1つの情報領域の一部又は全部に、解析対象の土地の柱状図を有害物質の情報と共に表示させる処理を、柱状図表示処理という。
【0047】
なお、上述したテキスト説明表示処理の実行により、図5に示す画像の内容の説明が情報領域の1つの一部又は全部にテキストで表示されてもよい。
【0048】
なお、上述した説明表示処理の実行により、周辺の指定区域又は周辺の井戸に関する文章による説明が、情報領域の1つの一部又は全部にテキストで表示されてもよい。例えば、“防災井戸の存在が確認されました”という文言が、テキスト説明表示処理の実行により情報領域の1つにテキストで表示されてもよい。
【0049】
<土壌汚染に関する情報の第5の例>
情報領域の1つには、例えば、解析対象の土地の土壌汚染に関する今後の対策の流れ(以下「未来情報」という。)が表示される。そこで未来情報の例を図6及び図7を用いて示す。
【0050】
図6は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第5の例の一例を示す第1の図である。画像G5は、未来情報の一例である。図6の例における未来情報は、工場廃止を契機として、まずは特定有害物質の有無の調査が行われるべきであることを示す。
【0051】
図6の例における未来情報は、有害物質がある場合には東京都条例116条にしたがう調査が必要であることを示す。図6の例における未来情報は、有害物質がない場合には調査は不要であり、さらなる対策は不要であることを示す。
【0052】
図6の例における未来情報は、東京都条例116条にしたがう調査の結果、土壌汚染が無いと判定された場合には、さらなる対策は不要であることを示す。図6の例における未来情報は、東京都条例116条にしたがう調査の結果、土壌汚染があると判定された場合には、対応の検討が必要であることを示す。図6における未来情報は、土壌汚染があると判定された場合の対応として、地下水の調査の実施があることを示す。図6における未来情報は、地下水の調査の結果を踏まえて、対策が必要な場合の対応として除去(掘削除去)または管理(封じ込め)または管理(地下水監視)があることを示す。図6における未来情報は、地下水の調査の結果を踏まえて対策が不要な場合でも土地改変時の制約があることを示す。
【0053】
未来情報には、費用の情報が含まれてもよい。例えば図6の例では、地歴調査、概況調査、対策として“除去(堀削除去)”を行う場合、対策として“管理(封込め)”を行う場合、対策として“管理(地下水監視)”を行う場合の費用が示されている。
【0054】
図7は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第5の例の一例を示す第2の図である。画像G6は未来情報の一例である。図7は、例えば建物の建て替えの場合に行われる解析対象の土地の土壌汚染に関する今後の対策、の流れの一例を示す。図7の流れでは、杭施工制限の有無に応じて対策が異なることを示す。
【0055】
以下、レポート出力先の動作を制御して1つの情報領域の一部又は全部に、未来情報を表示させる処理を、未来情報表示処理という。
【0056】
図6及び図7が示すように土壌汚染レポートが表示する未来情報の示す流れは土地に応じた流れである。評価装置1は、外部装置又はユーザの指示により、土壌汚染レポートに表示する未来情報の候補として予め所定の記憶装置に記憶された複数の未来情報の1つを、その所定の記憶装置から読み出す。すなわち、評価装置1は、外部装置又はユーザに指示された未来情報であって予め所定の記憶装置に記憶された複数の未来情報の1つの未来情報を、その記憶装置から読み出す。
【0057】
外部装置又はユーザによる未来情報の指示とは、具体的には、記憶装置に記憶された複数の未来情報それぞれを区別する識別子を示すことを意味する。したがって、評価装置1は、外部装置又はユーザに指示された識別子に対応する未来情報を、記憶装置から読み出す。以下、このような、未来情報を、所定の記憶装置から読み出すことで取得する処理を未来情報取得処理という。
【0058】
評価装置1は、読み出した未来情報を土壌汚染レポートの情報領域に表示させる。図6及び図7の未来情報はいずれも、予め所定の記憶装置に記憶された未来情報の一例である。なお所定の記憶装置は、例えば後述する記憶部14である。
【0059】
このように評価装置1は、予め用意された未来情報を読み出して、レポート出力先に土壌汚染レポートを表示させる。そのため、土壌汚染レポートの作成者が1から未来情報を生成する場合に比べて、土壌汚染レポートの作成者の土壌汚染レポートの作成に要する労力を軽減することができる。なお、記憶装置に記憶済みの未来情報の内容は、入力部や通信部等を介してユーザが変更可能である。
【0060】
<土壌汚染に関する情報の第6の例>
図8は、実施形態における情報領域に示される土壌汚染に関する情報の第6の例の一例を示す図である。情報領域の1つには、例えば、調査又は対策に要する費用を示す情報が表示されてもよい。より具体的には、情報領域の1つには、例えば、調査又は対策に要する費用を内訳とともに示す情報が表示されてもよい。以下、レポート出力先の動作を制御して1つの情報領域の一部又は全部に、調査又は対策に要する費用を示す情報を表示させる処理を、費用表示処理という。
【0061】
ところで、リスク評価結果の一例を図2で説明したが、リスク評価結果は例えば、解析対象の土地における有害物質の深度方向のリスクの評価の結果を含んでもよいし、水平方向のリスク評価の結果を含んでもよい。有害物質の深度方向のリスクの評価とは、解析対象の土地における有害物質の有無の判定と、解析対象の土地に存在する有害物質の推定と、地下水によって解析対象の土地の外に有害物質が拡散する可能性評価の判定と、を意味する。
【0062】
有害物質の水平方向のリスクの評価とは、解析対象の土地における有害物質の有無の判定と、解析対象の土地に存在する有害物質の推定と、解析対象の土地における地下水流向の判定と、解析対象の土地における有害物質の水平方向の移動距離の推定と、解析対象の土地における水平方向の移動距離の範囲内の井戸の有無の判定と、を行うことを意味する。
【0063】
有害物質のリスクの評価の結果は、具体的にはテキストで表示される。したがって、有害物質のリスクの評価の結果は、例えばテキスト説明表示処理が実行されることで土壌汚染レポートに表示される。以下、テキスト説明表示処理のうち有害物質のリスクの評価の結果を表示させる処理を、有害物質リスク表示処理という。
【0064】
上述した有害物質表示処理は有害物質の情報を表示する処理であり、有害物質リスク表示処理は、有害物質のリスクの評価の結果を表示させる処理である。有害物質のリスクの評価の結果には、各有害物質の情報も表示されるので、有害物質表示処理は有害物質リスク表示処理に含まれてもよい。
【0065】
ここまで主として、土壌汚染レポートの情報領域に表示される内容の例を説明した。次に、情報領域に表示される内容を生成する処理について説明する。
【0066】
<地図の取得>
地図取得処理は、解析対象の土地の土地識別情報に基づき、予め土地識別情報と地図とが対応付けられた情報(以下「地図対応情報」という。)を用いて、解析対象の土地の地図を取得する処理である。地図対応情報は、例えば国土地理院が公開している情報である。
【0067】
<リスク評価>
リスク評価において有害物質は、例えば解析対象の土地を使用する事業の業種を示す情報(以下「解析業種情報」という。)に基づいて推定される。より具体的にはリスク評価では、業種情報が示す業種と有害物質との対応を示す情報(以下「業種対応情報」という。)が予め所定の記憶装置に記憶されており、所定の入力部に入力された業種情報に基づいて有害物質が推定される。業種情報は、土地を使用する事業の業種を示す情報である。したがって、解析対象の土地に関する業種情報が解析業種情報である。
【0068】
なお所定の記憶装置は、例えば後述する記憶部14であり、所定の入力部は、例えば後述する入力部13である。以下、解析業種情報に基づいて有害物質を推定する処理を、業種依存有害物質推定処理という。なお、業種対応情報は、例えば環境省が定期的に公開している情報である。
【0069】
リスク評価において有害物質は土地の利用状況を示す情報と、解析対象の土地の周辺の土地に関する情報とに基づいて推定されてもよい。リスク評価において有害物質は、例えば解析対象の土地が過去に調査済みであれば、その調査結果に基づいて推定されてもよい。
【0070】
<柱状図>
柱状図は、土地識別情報に基づき推定される。より具体的には、土地識別情報と柱状図との対応を示す情報(以下「柱状図対応情報」という。)が予め所定の記憶装置に記憶されており、所定の入力部に入力された土地識別情報に基づいて柱状図が推定される。なお所定の記憶装置は、例えば後述する記憶部14である。
【0071】
以下、土地識別情報に基づいて柱状図を推定する処理を、柱状図推定処理という。柱状図表示処理において表示される柱状図は、柱状図推定処理の推定の結果の柱状図である。したがって柱状図表示処理の実行により、柱状図推定処理の推定結果が有害物質の情報が重畳された状態で表示される。なお、柱状図対応情報は、例えば環境省等の省庁が定期的に公開している情報である。
【0072】
<未来情報>
未来情報が示す情報のうちの土壌汚染レポートに表示させる対策及び費用の決定を支援する方法について一例を説明する。支援の方法は、具体的には、所定の項目が選択可能に表示された画面による方法である。所定の項目は、予め定められた1又は複数の対策を示す。対策は、例えば掘削除去、原位置浄化、遮水壁、揚水の4つが代表的な対策方法であるが、これらに限定されるものではない。以下、説明の簡単のため対策が掘削除去、原位置浄化、遮水壁、揚水の4つである場合を例に説明を行う。
【0073】
これら4つの代表的な対策のうちの前者2つは汚染を除去又は極小化する対策であり、後者2つは拡散防止の対策である。これら4つの代表的な対策方法以外にも、予め定められた対策方法が選択可能に画面に表示されるため、ユーザが対策にどのようなものがあるのかを調査する手間が省ける。すなわち、予め定められた対策の候補が選択可能に画面に表示されることは、ユーザの土壌汚染レポートの作成に要する労力を軽減することができる。以下、予め定められた対策の候補が選択可能に表示された画面を、対策候補選択画面という。
【0074】
図9は、実施形態における未来情報が示す情報のうちの土壌汚染レポートに表示させる費用の決定を支援する画面の一例を示す図である。図9は、“対策項目”の欄と“数量”の欄とを有する。選択項目の欄には、対策を示す識別子が所定の入力部に入力された場合に、入力された識別子が表示される。図9の例における“項目A”、”項目B“及び”項目C“はいずれも対策を示す識別子の一例である。“数量”の欄には、所定の入力部に入力された費用が表示される。“対策費合計A”の欄には、“対策項目”の各対策に要する費用の合計の費用が表示される。
【0075】
このような画面が表示されればユーザは費用を視認しやすい。そのため、図9の画面ような“対策項目”と“費用”とを示す画面(以下「費用生成画面」という。)は、土壌汚染レポートを作成する作成者の土壌汚染レポートの作成に要する労力を軽減することができる。
【0076】
<法令情報>
法令情報は、土地識別情報に基づき推定される。より具体的には、土地識別情報と法令情報との対応を示す情報(以下「法令情報対応情報」という。)が予め所定の記憶装置に記憶されており、所定の入力部に入力された土地識別情報に基づいて法令情報が推定される。なお、所定の記憶装置は、例えば後述する記憶部14である。
【0077】
以下、土地識別情報に基づいて法令情報を推定する処理を、法令情報推定処理という。法令情報表示処理において表示される法令情報は、法令情報推定処理の推定の結果の法令情報である。なお、法令情報が含む各条令と土地識別情報との対応は、例えば各省庁が定期的に公開している情報である。
【0078】
図10は、実施形態の評価装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。評価装置1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ91とメモリ92とを備える制御部11を備え、プログラムを実行する。評価装置1は、プログラムの実行によって制御部11、通信部12、入力部13、記憶部14及び表示部15を備える装置として機能する。
【0079】
より具体的には、評価装置1は、プロセッサ91が記憶部14に記憶されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムをメモリ92に記憶させる。プロセッサ91が、メモリ92に記憶させたプログラムを実行することによって、評価装置1は、制御部11、通信部12、入力部13、記憶部14及び表示部15を備える装置として機能する。
【0080】
制御部11は、評価装置1が備える各種機能部の動作を制御する。制御部11は、例えばレポート出力先の動作を制御して土壌汚染レポートを表示させる。制御部11は、例えば地図表示処理を実行する。制御部11は、例えば法令情報表示処理を実行する。制御部11は、例えばテキスト説明表示処理を実行する。制御部11は、例えば柱状図表示処理を実行する。制御部11は、例えば未来情報表示処理を実行する。制御部11は、例えば費用表示処理を実行する。制御部11は、例えば有害物質リスク表示処理を実行する。
【0081】
制御部11は、例えば業種依存有害物質推定処理を実行する。制御部11は、例えば柱状図推定処理を実行する。制御部11は、例えば法令情報推定処理を実行する。
【0082】
制御部11は、例えば表示部15の動作を制御して表示部15に対策候補選択画面を表示させる。制御部11は、例えば表示部15の動作を制御して表示部15に費用生成画面を表示させる。
【0083】
通信部12は、評価装置1を外部装置に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部12は、有線又は無線を介して外部装置と通信する。例えばプリンタ等の外部装置がレポート出力先である場合には、通信部12と通信する外部装置はレポート出力先であってもよい。
【0084】
入力部13は、マウスやキーボード、タッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部13は、これらの入力装置を評価装置1に接続するインタフェースとして構成されてもよい。入力部13は、評価装置1に対する各種情報の入力を受け付ける。例えば入力部13は、詳細を後述する記憶部14の記憶する複数の未来候補のうちの1つの候補の選択を受け付ける。未来候補は、未来情報の候補である。したがって未来候補のうちの1つの候補とは、記憶部14の記憶する複数の未来情報の1つである。
【0085】
入力部13は、例えば解析対象の土地識別情報(以下「解析対象識別情報」という。)の入力を受け付ける。入力部13は、例えばテキストの入力を受け付ける。入力部13は、例えば有害物質の情報の入力を受け付ける。入力部13は、例えば解析対象の土地の土壌汚染に関する対策又は調査と各対策又は調査に要する費用の入力を受け付ける。
【0086】
記憶部14は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などのコンピュータ読み出し可能な記憶媒体装置を用いて構成される。記憶部14は、評価装置1に関する各種情報を記憶する。記憶部14は、例えば通信部12又は入力部13を介して入力された情報を記憶する。記憶部14は、例えば制御部11による処理の実行により生じた各種情報を記憶する。
【0087】
記憶部14は、予め地図対応情報を記憶してもよい。記憶部14は、予め業種対応情報を記憶してもよい。記憶部14は、予め柱状図対応情報を記憶していてもよい。なお、地図対応情報、業種対応情報及び柱状図対応情報のそれぞれは、必ずしも記憶部14が予め記憶している必要は無い。地図対応情報、業種対応情報及び柱状図対応情報のそれぞれは、例えば通信部12を介して環境省や国土地理院等の各情報を公開している組織の有する装置と通信を行うことで、通信により取得されてもよい。記憶部14は、未来候補を予め複数記憶する。
【0088】
表示部15は、各種情報を表示する。表示部15は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。表示部15は、これらの表示装置を評価装置1に接続するインタフェースとして構成されてもよい。表示部15は、例えば入力部13に入力された情報を出力する。表示部15は、例えば制御部11による処理の実行の結果を表示してもよい。表示部15は、土壌汚染レポートを表示してもよい。表示部15は、対策候補選択画面を表示してもよい。表示部15は、費用生成画面を表示してもよい。表示部15は、レポート出力先の一例である。
【0089】
図11は、実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図である。制御部11は、入力制御部111、記憶制御部112、通信制御部113、表示情報取得部114及びレポート表示制御部115を備える。
【0090】
入力制御部111は、入力部13の動作を制御する。入力制御部111は、入力部13の動作を制御することで入力部13に入力された情報を取得する。記憶制御部112は、各種情報を記憶部14に記録する。記憶制御部112は、例えば制御部11の動作によって生じた各種情報を記憶部14に記録する。通信制御部113は、通信部12の動作を制御する。通信制御部113は、通信部12の動作を制御することで、通信部12が受信した情報を取得する。通信制御部113は、通信部12の動作を制御することで、制御部11で生じた情報を通信部12の通信先に送信させる。
【0091】
表示情報取得部114は、通信部12又は入力部13に入力された情報に基づいて土壌汚染レポートに表示する情報を取得する。したがって、表示情報取得部114は、例えば、リスク評価結果取得処理を実行する。リスク評価結果取得処理は、第1リスク評価結果取得処理と第2リスク評価結果取得処理とを含む。表示情報取得部114は、例えば業種依存有害物質推定処理を実行する。表示情報取得部114は、例えば柱状図推定処理を実行する。表示情報取得部114は、例えば法令情報推定処理を実行する。
【0092】
表示情報取得部114は、例えば未来情報取得処理を実行する。より具体的には、表示情報取得部114は、入力部13に未来情報を示す識別子が入力された場合に、その識別子が示す未来情報を記憶部14等の所定の記憶装置から読み出す。
【0093】
レポート表示制御部115は、レポート出力先の動作を制御することで、表示情報取得部114の取得した情報をレポート出力先に出力させる。したがって、レポート表示制御部115は、レポート出力先の動作を制御することでレポート出力先に、例えば土壌汚染レポートを表示させる。レポート出力先は、上述したように例えば表示部15である。以下、説明の簡単のため、レポート出力先が表示部15である場合を例に説明をする。土壌汚染レポートの表示に際しては、少なくとも有害物質リスク表示処理をレポート表示制御部115は実行する。したがって、土壌汚染レポートには、評価されたリスクの評価の結果が、少なくとも表示される。
【0094】
レポート表示制御部115は、例えばレポート実行指示が入力部13に入力された場合には、表示部15の動作を制御して第1催促画面を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。レポート実行指示は、土壌汚染レポートの表示の指示である。第1催促画面は、未来情報表示処理の実行の指示と有害物質リスク表示処理の実行の指示との少なくとも一方の指示を入力部13に入力するようユーザに促す画面である。
【0095】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に未来情報表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13を用いて未来情報を選択することを促す画面(以下「第2催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。レポート表示制御部115は、未来情報が選択された場合に選択された未来情報を表示する未来情報表示処理を実行する。
【0096】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に有害物質リスク表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13を用いたリスクの評価の結果の入力を促す画面(以下「第3催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。レポート表示制御部115は、リスクの評価の結果が入力部13に入力された場合に、入力されたリスクの評価の結果を表示する有害物質リスク表示処理を実行する。
【0097】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に有害物質リスク表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13への解析業種情報の入力を促す画面(以下「第4催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させてもよい。第4催促画面は第3催促画面の表示の前に表示される。解析業種情報が入力された場合には、表示情報取得部114が業種依存有害物質推定処理を実行する。業種依存有害物質推定処理の実行の結果は、例えば有害物質リスク表示処理の実行により土壌汚染レポートに表示される。
【0098】
このように入力部13は、解析対象の土地を使用する事業の業種を示す解析業種情報の入力を受け付け、表示情報取得部114は、入力部13に入力された解析業種情報と、業種対応情報と、に基づき、有害物質を推定する。
【0099】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に地図表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13への土地識別情報の入力を促す画面(以下「第5催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。土地識別情報が入力された場合には、表示情報取得部114が地図取得処理を実行する。地図取得処理の実行後、レポート表示制御部115は、地図取得処理によって取得された地図を表示する地図表示処理を実行する。
【0100】
このように、入力部13は、解析対象識別情報の入力を受け付け、表示情報取得部114は、解析対象識別情報と、地図対応情報とに基づき、解析対象の土地の地図を取得し、レポート表示制御部115は、表示情報取得部114の取得した地図を土壌汚染レポートに表示させる。
【0101】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に法令情報表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13への土地識別情報の入力を促す画面(以下「第6催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。土地識別情報が入力された場合には、表示情報取得部114が法令情報推定処理を実行する。法令情報推定処理の実行後、レポート表示制御部115は、法令情報推定処理によって取得された法令情報を表示する法令情報表示処理を実行する。
【0102】
このように、入力部13は解析対象識別情報の入力を受け付け、表示情報取得部114は、解析対象識別情報と、法令情報対応情報とに基づき、解析対象の土地に対して適用される法令の情報を取得し、レポート表示制御部115は、表示情報取得部114の取得した法令の情報を土壌汚染レポートに表示させる。
【0103】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13にテキスト説明表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13へのテキストの入力を促す画面(以下「第7催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。テキストが入力された場合には、レポート表示制御部115は入力されたテキストを表示するテキスト説明表示処理を実行する。
【0104】
このように、入力部13はテキストの入力を受け付け、レポート表示制御部115は、入力部13に入力されたテキストを土壌汚染レポートに表示させる。
【0105】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に柱状図表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13への土地識別情報の入力を促す画面(以下「第8催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。土地識別情報が入力された場合には、表示情報取得部114が柱状図推定処理を実行する。柱状図推定処理の実行後、レポート表示制御部115は、柱状図表示処理によって取得された柱状図を表示部15に表示させる。
【0106】
柱状図推定処理の実行後、さらにレポート表示制御部115は、有害物質の情報の入力部13への入力を促す画面(以下「第9催促画面」という。)を表示部15に表示させる。有害物質の情報は例えばテキストで入力部13に入力される。有害物質の情報が入力された場合、レポート表示制御部115は、柱状図推定処理によって取得された柱状図を入力された有害物質の情報が重畳された状態で表示させる柱状図表示処理を実行する。
【0107】
このように、入力部13は、解析対象識別情報の入力と有害物質の情報の入力とを受け付け、表示情報取得部114は、解析対象識別情報と、柱状図対応情報と、に基づき、解析対象の土地の柱状図を取得し、レポート表示制御部115は、表示情報取得部114の取得した柱状図を有害物質の情報と共に土壌汚染レポートに表示させる。
【0108】
レポート表示制御部115は、例えば入力部13に費用表示処理の実行の指示が入力された場合には、表示部15の動作を制御して、入力部13への、解析対象の土地の土壌汚染に関する対策又は調査と各対策又は調査に要する費用との入力を促す画面(以下「第10催促画面」という。)を表示部15の表示する土壌汚染レポートに表示させる。図9の画面は第10催促画面の一例である。解析対象の土地の土壌汚染に関する対策又は調査と各対策又は調査に要する費用とが入力された場合、レポート表示制御部115は、入力された対策又は調査と各対策又は調査に要する費用とを表示する費用表示処理を実行する。
【0109】
このように、入力部13は解析対象の土地の土壌汚染に関する対策又は調査と各対策又は調査に要する費用の入力を受け付け、レポート表示制御部115は、入力部13に入力された対策又は調査と各対策又は調査に要する費用を土壌汚染レポートに表示させる。
【0110】
図12は、実施形態の評価装置1が実行する処理の流れの一例を示す図である。表示情報取得部114が、解析対象識別情報と、有害物質情報とを取得する(ステップS101)。次に、表示情報取得部114が、ステップS101で得られた解析対象識別情報と有害物質情報とを用いたリスク評価結果取得処理を実行する(ステップS102)。すなわち、表示情報取得部114が、有害物質情報と解析対象識別情報に基づき、解析対象の土地における土壌汚染のリスクを評価する。
【0111】
次に、レポート表示制御部115が、表示部15の動作を制御して、表示部15にリスク評価結果取得処理の実行の結果を表示させる(ステップS103)。リスク評価結果取得処理の実行の結果とは、例えばリスク評価結果と、リスク評価補助情報とである。したがって、ステップS103で表示部15に表示される情報は、例えば図2の画像である。
【0112】
なお、ステップS101における有害物質情報は、例えば、外部装置又はユーザによって通信部12又は入力部13に入力された有害物質情報であって、予め外部装置又はユーザがリスク評価を実行して得た有害物質情報である。ステップS101における有害物質情報は例えば、通信部12又は入力部13に解析業種情報が入力された場合に、表示情報取得部114が入力された解析業種情報に対して業種依存有害物質推定処理を実行することで得た有害物質情報であってもよい。
【0113】
図13は、実施形態の評価装置1が実行する処理の流れの一例を示す図である。レポート表示制御部115が、表示部15の動作を制御して、解析対象識別情報と、解析業種情報と、業種依存有害物質推定処理の実行の指示と、の入力を促す画像を表示部15に表示させる(ステップS201)。次に、入力部13に、業種依存有害物質推定処理の実行の指示と、解析対象識別情報と、解析業種情報とが、入力される(ステップS202)。
【0114】
次に表示情報取得部114が、ステップS201で得られた解析業種情報に対する業種依存有害物質推定処理を実行する(ステップS203)。レポート表示制御部115は表示部15の動作を制御して、ステップS203で得られた推定結果を表示部15に出力させる(ステップS204)。ステップS203で得られた推定結果は具体的には、有害物質情報である。
【0115】
次に表示情報取得部114が、ステップS204で得られた有害物質情報と、ステップS201で得られた解析対象識別情報とを用いたリスク評価結果取得処理を実行する(ステップS205)。すなわち、表示情報取得部114が、有害物質情報と解析対象識別情報に基づき、解析対象の土地における土壌汚染のリスクを評価する。
【0116】
次に、レポート表示制御部115が、表示部15の動作を制御して、表示部15にリスク評価結果取得処理の実行の結果を表示させる(ステップS206)。
【0117】
このように構成された評価装置1は、解析対象の土地を示す情報と汚染物質を示す情報とに基づいて解析対象の土地における土壌汚染のリスクを評価することができる。そして、評価装置1は、その評価の結果を出力することができる。そのため、土壌汚染レポートの作成者は、解析対象の土地を示す情報と汚染物質を示す情報とを評価装置1が取得可能な情報さえ与えれば、解析対象の土地について土壌汚染のリスクの評価の結果を得ることができる。なお、土壌汚染レポートの作成者はユーザの一例である。解析対象の土地を示す情報と汚染物質を示す情報とを評価装置1が取得可能な情報は、仮に全てを土壌汚染レポートの作成者が入力するとしても、解析対象の土地を示す情報と汚染物質を示す情報との2種である。そのため、評価装置1は、土壌汚染レポートの作成に要する労力を軽減することができる。
【0118】
(変形例)
なお、土壌汚染レポートのフォーマットは所定の記憶装置に予め複数記憶されていてもよい。
【0119】
なお、土壌汚染レポートに表示する内容は、土壌汚染レポートの作成を依頼した人である顧客の力量及びフェーズに基づいて決定されてもよい。土壌汚染レポートのフォーマットは、顧客の力量及びフェーズに基づいて決定されてもよい。顧客の力量とは、土壌汚染に関する顧客の知識量である。顧客のフェーズとは、顧客の土壌汚染対応に関する取り組み状況意味する。
【0120】
なお、顧客の力量や顧客のフェーズは、土壌汚染レポートの作成者が顧客へのインタビューの結果に基づいて判断する内容である。
【0121】
なお、表示情報取得部114は、例えば土壌汚染に対する対策を示す情報の取得と、対策の実行に要する費用を示す情報の取得と、を行う処理(以下「対策情報取得処理」という。)を実行してもよい。対策情報取得処理は、より具体的には、催促画像表示処理と、情報受付処理と、更新画像取得処理と、催促画像更新処理とを、所定の終了条件が満たされるまで繰り返す処理である。
【0122】
催促画像表示処理は、催促画像を表示部15に表示させる処理である。催促画像は、処理進行指示情報の入力を促す画像である。処理進行指示情報は、情報領域に表示する情報の取得に関する情報である。
【0123】
情報受付処理は、表示された催促画像の内容に従う処理進行指示情報の入力部13への入力を受け付ける処理である。更新画像取得処理は、指示受付処理の実行により受け付けた処理進行指示情報の内容に応じ、予め定められた規則(以下「更新規則」という。)に従った催促画像を取得する処理である。催促画像更新処理は、表示部15が表示する催促画像を、更新画像取得処理で取得された催促画像に更新する処理である。所定の終了条件は、例えば更新規則が示す終了条件が満たされたという条件である。
【0124】
このように、更新画像取得処理と催促画像更新処理とによって、入力部13に入力された処理進行指示情報に基づいた催促画像であって更新規則に従った催促画像に、表示部15の表示する催促画像が更新される。
【0125】
対策情報取得処理においては、表示情報取得部114は、レポート表示制御部115の動作を制御することで催促画像表示処理と催促画像更新処理とを実行し、入力部13の動作を制御することで情報受付処理を実行する。そのため、対策情報取得処理は、表示情報取得部114が実行する処理である。
【0126】
更新規則は、例えば条件の階層構造を有する規則である。条件の階層構造を有する規則とは、特定の条件が満たされた場合にのみ課せられる条件を含む規則である。条件の階層構造を有する規則は、例えば、予め定められた1又は複数の対策を示す催促画像を表示した状態で、表示された対策のうちの1つを示す処理進行指示情報が入力部13に入力された場合に、示された対策の下で実行可能な対策であって予め登録されたより詳細な対策の情報を示す催促画像を表示する、という規則である。
【0127】
予め定められた1又は複数の対策を示す催促画像は、予め定められた1又は複数の対策のうちの1の入力を促す催促画像である。したがって、予め定められた1又は複数の対策を示す情報は、処理進行指示情報の一例である。
【0128】
レポート表示制御部115が、表示部15の動作を制御して、表示部15に対策情報取得処理の実行の結果を表示させてもよい。
【0129】
なお、上述したように表示情報取得部114は、リスク評価結果取得処理を実行してリスク評価の結果を取得するため、表示情報取得部114は、リスク評価結果取得部の一例である。なお、レポート表示制御部115は、出力制御部の一例である。
【0130】
なお、評価装置1は、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、評価装置1が備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。
【0131】
なお、評価装置1それぞれの各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0132】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0133】
1…評価装置、 11…制御部、 12…通信部、 13…入力部、 14…記憶部、 15…表示部、 111…入力制御部、 112…記憶制御部、 113…通信制御部、 114…表示情報取得部、 115…レポート表示制御部、 91…プロセッサ、 92…メモリ
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