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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023142889
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】筒形防振装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/08 20060101AFI20230928BHJP
   F16F 1/38 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
F16F15/08 K
F16F1/38 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050015
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000219602
【氏名又は名称】住友理工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(72)【発明者】
【氏名】小山 裕教
(72)【発明者】
【氏名】金谷 知宏
(72)【発明者】
【氏名】奥村 圭
【テーマコード(参考)】
3J048
3J059
【Fターム(参考)】
3J048AA01
3J048BA19
3J048EA01
3J048EA08
3J048EA15
3J048EA36
3J059AB11
3J059AD02
3J059BA42
3J059BC06
3J059CC03
3J059EA14
3J059GA02
3J059GA07
(57)【要約】
【課題】インナ筒部材の内周へインナ軸部材を圧入して精度良く位置決めすることができると共に、インナ筒部材の内周に設けられたゴムの耐久性向上を実現し得る、新規な構造の筒形防振装置を提供する。
【解決手段】インナ部材12とアウタ筒部材14を本体ゴム弾性体16で弾性連結した筒形防振装置10であって、インナ部材12はインナ筒部材18とインナ軸部材20とを含んで構成されており、インナ筒部材18の内周面には、軸方向の一端から中間まで軸方向に延びる圧入支持ゴム32が設けられており、インナ軸部材20が圧入支持ゴム32の内側端部33を越えてインナ筒部材18の中間まで軸方向に圧入されて、インナ軸部材20の内側端面に圧入支持ゴム32が被さっていない。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インナ部材とアウタ筒部材を本体ゴム弾性体で弾性連結した筒形防振装置であって、
前記インナ部材はインナ筒部材とインナ軸部材とを含んで構成されており、
該インナ筒部材の内周面には、軸方向の一端から中間まで軸方向に延びる圧入支持ゴムが設けられており、
該インナ軸部材が該圧入支持ゴムの内側端部を越えて該インナ筒部材の中間まで軸方向に圧入されて、該インナ軸部材の内側端面に該圧入支持ゴムが被さっていない筒形防振装置。
【請求項2】
前記インナ筒部材の内周面には前記圧入支持ゴムが周方向で複数突設されており、
該圧入支持ゴムの周方向両側には、軸方向に延びるゴム逃がし空所が形成されている請求項1に記載の筒形防振装置。
【請求項3】
前記圧入支持ゴムは、内周へ向けて周方向で幅狭となる先細形状とされており、
該圧入支持ゴムは、内周端の周方向幅寸法が内周への突出高さ寸法よりも大きくされている請求項2に記載の筒形防振装置。
【請求項4】
前記インナ筒部材の内周面には、軸方向の一端から中間まで延びる被覆ゴム層が全周に亘って固着されており、
前記インナ軸部材の外周面には軸方向に延びる圧入突部が周方向で複数突設されており、
該インナ軸部材が該圧入突部において該被覆ゴム層の内側端部を越えて圧入されており、
該被覆ゴム層における該圧入突部の当接部分が前記圧入支持ゴムとされていると共に、
該圧入突部の周方向両側には、軸方向に延びるゴム逃がし空所が形成されている請求項1に記載の筒形防振装置。
【請求項5】
前記インナ軸部材には軸方向に貫通するボルト挿通孔が設けられている請求項1~4の何れか一項に記載の筒形防振装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振連結対象部材を相互に防振連結する筒形防振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車のエンジンやモーターを支持するパワーユニットマウント、サスペンションブッシュ等に用いられる筒形防振装置が知られている。筒形防振装置は、特開2021-089052号公報(特許文献1)に示されているように、インナ部材とアウタ筒部材が本体ゴム弾性体で連結された構造を有している。
【0003】
また、特許文献1のインナ部材は、筒状のインナ筒部材に対してインナ軸部材としてのインナ側ブラケットをゴム圧入することで構成されている。インナ筒部材は、内周面の略全体が略一定厚さの被覆ゴム層(インナ被覆部)で覆われており、インナ側ブラケットは、インナ筒部材に対して軸方向の途中まで圧入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-089052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、本発明者が検討したところ、特許文献1の構造では、インナ側ブラケットで圧縮された圧入用のゴムである被覆ゴム層がインナ側ブラケットの圧入先端面上にはみ出すことで、インナ側ブラケットが圧入方向と反対の軸方向へ押圧されて、インナ側ブラケットの軸方向位置をインナ筒部材に対して精度良く設定することが難しいという課題があった。また、圧縮されてインナ側ブラケットの圧入先端面上にはみ出す部分が被覆ゴム層にあると、当該部分に応力が集中し易くなって耐久性が低下することも考えられた。
【0006】
本発明の解決課題は、インナ筒部材の内周へインナ軸部材を圧入して精度良く位置決めすることができると共に、インナ筒部材の内周に設けられた圧入用のゴムの耐久性向上を実現し得る、新規な構造の筒形防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第一の態様は、インナ部材とアウタ筒部材を本体ゴム弾性体で弾性連結した筒形防振装置であって、前記インナ部材はインナ筒部材とインナ軸部材とを含んで構成されており、該インナ筒部材の内周面には、軸方向の一端から中間まで軸方向に延びる圧入支持ゴムが設けられており、該インナ軸部材が該圧入支持ゴムの内側端部を越えて該インナ筒部材の中間まで軸方向に圧入されて、該インナ軸部材の内側端面に該圧入支持ゴムが被さっていないものである。
【0009】
本態様に従う構造とされた筒形防振装置によれば、軸方向に延びる圧入支持ゴムに対してインナ軸部材が圧入されていることによって、インナ軸部材の圧入固定力が確保されていると共に、圧入支持ゴムに作用する圧縮応力が軸方向で分散されて、安定した圧入固定力と圧入支持ゴムの耐久性との確保を実現することができる。
【0010】
インナ軸部材がインナ筒部材の軸方向の中間まで延びる圧入支持ゴムの内側端部を越えて圧入されて、インナ軸部材の内側端面に圧入支持ゴムが被さっていないことにより、圧入支持ゴムからインナ軸部材に対して圧入方向と反対側へ押し戻す力(スプリングバック)が作用し難い。それ故、インナ軸部材をインナ筒部材に対して精度よく位置決めすることができる。
【0011】
インナ軸部材の内側端面に圧入支持ゴムが被さっていないことによって、例えば、インナ軸部材の内側端面を、ゴムの挟み込み等を回避しつつ、ボルトの締め付け面として確保することができる。しかも、インナ軸部材の内側端面にはみ出した圧入支持ゴムに応力が集中するのを防いで、圧入支持ゴムの耐久性も確保される。
【0012】
第二の態様は、第一の態様に記載された筒形防振装置において、前記インナ筒部材の内周面には前記圧入支持ゴムが周方向で複数突設されており、該圧入支持ゴムの周方向両側には、軸方向に延びるゴム逃がし空所が形成されているものである。
【0013】
本態様に従う構造とされた筒形防振装置によれば、複数の圧入支持ゴムの周方向間に設けられるゴム逃がし空所によって、圧入固定力や軸直角方向のばね特性を大きな自由度でチューニング可能とすることができる。
【0014】
周方向の複数箇所に突設された圧入支持ゴムによって、インナ軸部材が周方向の複数箇所で部分的に圧入されることから、全周に亘って圧入される場合に比して、圧入支持ゴムの変形態様の安定化が図られて、安定した圧入が実現される。しかも、圧入支持ゴムが周方向で複数設けられていることから、インナ軸部材の外周面には、周方向で部分的な圧入を実現するための特別な形状が要求されない。
【0015】
第三の態様は、第二の態様に記載された筒形防振装置において、前記圧入支持ゴムは、内周へ向けて周方向で幅狭となる先細形状とされており、該圧入支持ゴムは、内周端の周方向幅寸法が内周への突出高さ寸法よりも大きくされているものである。
【0016】
本態様に従う構造とされた筒形防振装置によれば、先細形状で突出高さが小さく幅広の圧入支持ゴムによって、圧入支持ゴムの倒れ込みによるインナ軸部材の回転が抑えられて、インナ軸部材が安定して支持される。
【0017】
第四の態様は、第一の態様に記載された筒形防振装置において、前記インナ筒部材の内周面には、軸方向の一端から中間まで延びる被覆ゴム層が全周に亘って固着されており、前記インナ軸部材の外周面には軸方向に延びる圧入突部が周方向で複数突設されており、該インナ軸部材が該圧入突部において該被覆ゴム層の内側端部を越えて圧入されており、該被覆ゴム層における該圧入突部の当接部分が前記圧入支持ゴムとされていると共に、該圧入突部の周方向両側には、軸方向に延びるゴム逃がし空所が形成されているものである。
【0018】
本態様に従う構造とされた筒形防振装置によれば、インナ軸部材の外周面に圧入突部を設けることによって、インナ軸部材を被覆ゴム層で覆われたインナ筒部材の内周面に対して周方向の複数箇所で部分的に圧入することができる。これにより、インナ軸部材のインナ筒部材への圧入部分の周方向間には圧入支持ゴムの変形を許容するゴム逃がし空所が形成されて、圧入態様の安定化が図られる。インナ軸部材に圧入突部を設けることにより、周方向の複数箇所における部分的な圧入を、インナ筒部材の内周面に全周に亘って設けられた被覆ゴム層によって実現することができて、例えば被覆ゴム層のインナ筒部材への固着強度を大きく確保し易くなる。
【0019】
第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載された筒形防振装置において、前記インナ軸部材には軸方向に貫通するボルト挿通孔が設けられているものである。
【0020】
本態様に従う構造とされた筒形防振装置によれば、ボルト挿通孔に挿通されるボルトによって、インナ軸部材を防振連結対象等の他部材に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、圧入支持ゴムが設けられたインナ筒部材の内周へインナ軸部材を圧入して、インナ軸部材の先端がインナ筒部材の先端まで達しない軸方向途中までの圧入位置であるのに拘わらず、当該インナ軸部材をインナ筒部材に対して軸方向で精度良く位置決めすることができると共に、圧入支持ゴムの耐久性の向上なども図られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第一実施形態としてのパワーユニットマウントを示す斜視図
図2図1に示すパワーユニットマウントを別角度で示す斜視図
図3図1に示すパワーユニットマウントの正面図
図4図1に示すパワーユニットマウントの背面図
図5図3のV-V断面図
図6図5のVI-VI断面図
図7図1に示すパワーユニットマウントを構成する一体加硫成形品の斜視図
図8図7に示す一体加硫成形品を別角度で示す斜視図
図9図7に示す一体加硫成形品の正面図
図10】本発明の第二実施形態としてのパワーユニットマウントを示す斜視図
図11図10に示すパワーユニットマウントを別角度で示す斜視図
図12図10に示すパワーユニットマウントの断面図であって、図13のXII-XII断面に相当する図
図13図12のXIII-XIII断面図
図14図10に示すパワーユニットマウントを構成するインナ軸部材の斜視図
図15図10に示すパワーユニットマウントを構成する一体加硫成形品の正面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
図1図6には、本発明に従う構造とされた筒形防振装置の第一実施形態として、自動車用のパワーユニットマウント10が示されている。パワーユニットマウント10は、エンジンやモーターなどのパワーユニットを防振支持するものであって、インナ部材12とアウタ筒部材14とが本体ゴム弾性体16によって連結された構造を有している。以下の説明において、原則として、上下方向とは図3中の上下方向を、左右方向とは図3中の左右方向を、前後方向とは図5中の左右方向を、それぞれ言う。
【0025】
インナ部材12は、インナ筒部材18とインナ軸部材20とを含んで構成されている。インナ筒部材18は、例えば金属によって形成されており、前後方向に貫通する内孔22を備えた略円筒形状とされている。インナ軸部材20は、インナ筒部材18と同様に、例えば金属によって形成されている。インナ軸部材20は、例えば中実柱状等であってもよいが、本実施形態では前後方向に延びる略円筒形状とされており、中心軸上を軸方向に貫通するボルト挿通孔24が形成されている。ボルト挿通孔24は、略円形断面とされているが、例えば略長円形断面などであってもよい。インナ軸部材20は、インナ筒部材18よりも長さ寸法が大きくされている。
【0026】
アウタ筒部材14は、前後方向に延びる薄肉大径の略円筒形状とされており、例えば金属によって形成されている。アウタ筒部材14は、インナ筒部材18よりも軸方向長さが短くされている。
【0027】
アウタ筒部材14は、インナ筒部材18に対して径方向に離隔した状態で外挿されており、それらインナ筒部材18とアウタ筒部材14が本体ゴム弾性体16によって連結されている。本体ゴム弾性体16は、略円筒形状とされており、内周面がインナ筒部材18の外周面に加硫接着されていると共に、外周面がアウタ筒部材14の内周面に加硫接着されている。本体ゴム弾性体16は、インナ筒部材18とアウタ筒部材14を備える一体加硫成形品26として形成されている。なお、一体加硫成形品26において、インナ筒部材18はアウタ筒部材14に対して軸方向の両外側へ突出している。本体ゴム弾性体16におけるインナ筒部材18への固着部分(内周端部)とアウタ筒部材14への固着部分(外周端部)との間の中間部分は、軸方向寸法がインナ筒部材18及びアウタ筒部材14よりも小さくされており、軸方向両端面がインナ筒部材18の軸方向両端面及びアウタ筒部材14の軸方向両端面よりも軸方向の両外側に位置している。
【0028】
本体ゴム弾性体16には、一対のすぐり部28,28が設けられている。すぐり部28は、軸方向に貫通する穴であって、上下寸法が左右寸法よりも小さい扁平な断面形状とされている。すぐり部28は、インナ筒部材18の上下両側にそれぞれ設けられており、それによって本体ゴム弾性体16の上下方向のばね定数が左右方向のばね定数よりも小さくされている。すぐり部28は、左右方向においてインナ筒部材18よりも両外側まで延び出している。
【0029】
インナ筒部材18の内周面には、被覆ゴム層30が設けられている。被覆ゴム層30は、略円筒形状とされており、インナ筒部材18の内周面を全面に亘って覆うように被着形成されている。被覆ゴム層30は、インナ筒部材18の軸方向両外側において本体ゴム弾性体16と一体的に連続している。なお、インナ筒部材18に径方向の貫通孔が設けられて、当該貫通孔を通じて本体ゴム弾性体16と被覆ゴム層30が一体形成されていてもよい。また、インナ筒部材18の軸方向両端部は、図中では省略されているが、周上の複数箇所においてゴムから露出しており、本体ゴム弾性体16及び被覆ゴム層30の成形時にインナ筒部材18が当該露出部分において成形用金型に保持される。
【0030】
インナ筒部材18の内周面に設けられた被覆ゴム層30には、図7図9にも示すように、複数の圧入支持ゴム32が一体形成されている。圧入支持ゴム32は、被覆ゴム層30から内周へ向けて突出形成されている。圧入支持ゴム32は、突出先端へ向けて周方向で幅狭となる先細断面形状を有している。圧入支持ゴム32の突出先端面は、周方向に広がる湾曲面とされている。圧入支持ゴム32は、突出先端の周方向幅寸法wが突出高さ寸法hよりも大きくされている。圧入支持ゴム32は、インナ筒部材18の軸方向一方の端部(後端部)から軸方向他方の端部(前端部)までは至らない軸方向の中間まで軸方向に延びており、内側端部33がインナ筒部材18の軸方向の中間に位置している。圧入支持ゴム32は、内側端部33がインナ筒部材18の軸方向中央を越えて軸方向他方側に位置しており、好適には、軸方向長さ寸法がインナ筒部材18の軸方向長さ寸法の3/4以上とされている。圧入支持ゴム32は、軸方向に非傾斜で且つ直線的に延びている。
【0031】
本実施形態では、圧入支持ゴム32が周方向の複数箇所に設けられている。複数の圧入支持ゴム32は、インナ筒部材18の周方向で略均等に配されていることが望ましい。具体的には、例えば、4つの圧入支持ゴム32,32,32,32が周方向で略均等に配されており、圧入支持ゴム32が上下両側及び左右両側にそれぞれ設けられている。複数の圧入支持ゴム32は、周方向で相互に離れて配されており、圧入支持ゴム32の基端の周方向幅寸法Wが、周方向で隣り合う圧入支持ゴム32,32の基端間の距離Dよりも小さくされている。
【0032】
このような構造とされた一体加硫成形品26には、インナ軸部材20が取り付けられている。インナ軸部材20は、被覆ゴム層30で覆われたインナ筒部材18の内周へ挿入されて、4つの圧入支持ゴム32,32,32,32の内周へ圧入されている。即ち、図9に二点鎖線で示したインナ軸部材20の外周面は、圧入支持ゴム32の突出先端面を含む仮想的な円筒面よりも大径とされていると共に、被覆ゴム層30の内周面を含む仮想的な円筒面よりも小径とされている。それ故、インナ軸部材20がインナ筒部材18の内孔22へ挿入されると、図6に示すように、インナ軸部材20が周方向の4箇所において圧入支持ゴム32の内周に圧入される。これにより、インナ軸部材20は、上下方向及び左右方向においてそれぞれ対向する圧入支持ゴム32,32によって挟み込まれて支持されており、インナ軸部材20がインナ筒部材18に対して位置決めされて固定されて、本実施形態のインナ部材12が構成されている。なお、インナ軸部材20の圧入による圧入支持ゴム32の圧縮代の大きさや、圧入支持ゴム32のインナ軸部材20に対する当接面積の大きさ等は、あくまでも例示であって、例えば入力荷重に対して必要とされる固定力の大きさ等に基づいて適宜に設定される。
【0033】
インナ軸部材20は、インナ筒部材18に直接的にメタル圧入されるのではなく、圧入支持ゴム32を介したゴム圧入によって、インナ筒部材18に取り付けられている。これにより、メタル圧入で問題となり易い圧入時のかじり等による圧入不良が防止されると共に、圧入速度の向上による良好な生産性、バリ処理の省略、寸法誤差の許容などが実現され得る。
【0034】
インナ軸部材20は、圧入支持ゴム32への圧入部分が、一定の外周面形状をもって軸方向に連続して直線的に延びている。本実施形態のインナ軸部材20は、軸方向の全長に亘って一定の外周面形状とされている。
【0035】
図6に示すように、圧入支持ゴム32を周方向に外れた部分では、インナ軸部材20が被覆ゴム層30の内周に離れて配されており、インナ軸部材20の外周側にゴム逃がし空所34が形成されている。ゴム逃がし空所34は、軸方向に直線的に延びて、軸方向に貫通状態で形成されている。ゴム逃がし空所34は、外周壁内面が被覆ゴム層30の内周面で構成されていると共に、周方向両側の側壁がそれぞれ圧入支持ゴム32,32で構成されている。一体で設けられた被覆ゴム層30と圧入支持ゴム32の自由表面が、ゴム逃がし空所34によって確保されている。
【0036】
このようなゴム逃がし空所34が設けられていることにより、圧入支持ゴム32はインナ軸部材20の圧入による径方向圧縮に伴う周方向両側への膨出変形が許容されている。それ故、圧入支持ゴム32のばね特性をゴム逃がし空所34によって大きな自由度で調節することができて、圧入支持ゴム32によるインナ軸部材20の安定した支持が可能とされる。なお、インナ軸部材20が圧入された状態においても、圧入支持ゴム32の基端の周方向幅寸法は、周方向で隣り合う圧入支持ゴム32,32の基端間の距離(ゴム逃がし空所34の外周端での周方向幅寸法)よりも小さくされている。
【0037】
図5に示すように、インナ軸部材20は、軸方向一方の端部がインナ筒部材18よりも軸方向外側に突出している。インナ軸部材20の軸方向他方の端部は、インナ筒部材18の軸方向他方の端部よりも軸方向内側に位置している。これにより、インナ軸部材20の軸方向中央とインナ筒部材18の軸方向中央とは、軸方向で相互にずれている。そして、インナ筒部材18の内周におけるインナ軸部材20よりも軸方向他方側には、収容空所36が形成されている。
【0038】
なお、本実施形態では、アウタ筒部材14に対してインナ筒部材18が軸方向両側に突出していると共に、インナ筒部材18に対してインナ軸部材20が軸方向一方側(図5
右側)に突出し且つ軸方向他方側では軸方向内方に控えている。かかるインナ軸部材20の軸方向他方側の端面は、図5中でアウタ筒部材14から外方に僅かに突出しているが、アウタ筒部材14の軸方向他方側の端面よりも軸方向内方に控えた位置にも設定され得る。また、図5中では、インナ軸部材20の軸方向長さがインナ筒部材18より長くされているが、インナ筒部材18より短く設定することもできる。
【0039】
インナ軸部材20は、圧入支持ゴム32の軸方向両端部よりも軸方向の外側へ突出しており、インナ軸部材20の軸方向端面には、圧入支持ゴム32が被さっていない。特に、圧入支持ゴム32の軸方向他方の端部である内側端部33は、インナ筒部材18の軸方向中間に位置しており、インナ軸部材20の内側端部33が圧入支持ゴム32を越えて軸方向他方側に位置している。従って、インナ軸部材20の内側端部33は、被覆ゴム層30の内周側に離れて配されており、インナ軸部材20の軸方向他方の端面(内側端部33の軸方向他方側端面である内側端面)に被覆ゴム層30及び圧入支持ゴム32が被さっていない。本実施形態では、圧入支持ゴム32に対するインナ軸部材20の軸方向一方側への突出寸法が、軸方向他方側への突出寸法よりも大きくされているが、それらの突出寸法は、一方側が他方側よりも小さくされていてもよいし、相互に同じとされていてもよい。
【0040】
このような構造とされたパワーユニットマウント10は、図5に示すように、インナ軸部材20のボルト挿通孔24に挿通されるボルト38が車両ボデー40に螺着されることにより、車両ボデー40に取り付けられる。また、アウタ筒部材14がアウタブラケット42を介して図示しないパワーユニット側へ取り付けられる。これらによって、パワーユニットマウント10は、車両ボデー40とパワーユニットとの間に介装されて、パワーユニットと車両ボデー40とを相互に防振連結する。
【0041】
ボルト38の頭部44は、収容空所36へ差し入れられており、インナ軸部材20の軸方向他方の端面に重ね合わされている。これにより、軸方向において頭部44のインナ筒部材18からの突出量が小さくされており、ボルト38の頭部44と車両の他部品との干渉を防ぐことができる。なお、本実施形態では、ボルト38の頭部44の一部が収容空所36から突出しているが、例えば、収容空所36の軸方向寸法を大きくして、頭部44の全体が収容空所36に収容されるようにしてもよい。
【0042】
車両への装着状態において、インナ部材12とアウタ筒部材14の間に振動荷重が入力されると、本体ゴム弾性体16の弾性変形によって防振効果が発揮される。本実施形態では、すぐり部28,28によって上下方向と左右方向のばね比が調節されており、上下方向の振動入力に対して振動絶縁作用が発揮されると共に、左右方向の振動入力に対して高減衰作用が発揮される。
【0043】
インナ軸部材20は、圧入支持ゴム32,32,32,32への圧入によって、インナ筒部材18に対して強固に位置決めされており、振動荷重の入力によってインナ軸部材20がインナ筒部材18に対して相対変位することなく、一体的にインナ部材12を構成する。
【0044】
また、本実施形態では、図9に示すように、圧入支持ゴム32の周方向両側面が、内周側(突出方向)に向かって周方向寸法が小さくなるように相互に接近方向に傾斜しており、この傾斜方向がインナ軸部材20の圧入状態でも維持されるようになっている(図6)。それ故、このように傾斜した周方向両側面を有する圧入支持ゴム32によれば、例えば相互に平行な周方向両側面や内周側に向かって周方向寸法が大きくなるような逆傾斜の周方向両側面を有する場合に比して、周方向の連結ばね剛性も大きく且つ効率的に確保され得る。また、圧入支持ゴム32の周方向端部において径方向の圧縮変形が効率的に発生し、倒れ込み状の変形が抑えられることで局所的な引張応力や剪断応力の発生も抑えることができて、耐久性能や耐荷重性能の向上が図られる。
【0045】
なお、上述のパワーユニットマウント10では、一体加硫成形品26を共通としながら、インナ軸部材を構造の異なる複数種類から適宜に選択可能とすることもできる。即ち、ボルト挿通孔24の形状や大きさ等が異なるインナ軸部材や、中実で軸方向端部に車両ボデー40への締結部を有するインナ軸部材など、車両ボデー40への取付構造が異なる複数種類のインナ軸部材を共通の圧入面を有する外周面形状で形成して準備する。そして、それら複数種類のインナ軸部材から車両ボデー40側の取付構造に応じて適宜に選択したインナ軸部材を、別に準備した一体加硫成形品26と組み合わせることにより、共通の一体加硫成形品26によって車両ボデー40への取付構造が異なる複数種類のパワーユニットマウントを得ることができる。
【0046】
図10図13には、本発明の第二実施形態としてのパワーユニットマウント50が示されている。パワーユニットマウント50は、インナ部材52とアウタ筒部材14が本体ゴム弾性体16によって連結された構造を有しており、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品54が備えるインナ筒部材18に対してインナ軸部材56が圧入された構造とされている。以下の説明において、第一実施形態と実質的に同一の部材及び部位については、図中に同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0047】
インナ軸部材56は、図14にも示すように、略円筒形状とされて、中心軸上を軸方向に貫通するボルト挿通孔24を備えていると共に、外周面に突出する複数の圧入突部58を備えている。圧入突部58は、インナ軸部材56の径方向で外周へ向けて突出している。圧入突部58は、突出先端へ向けて周方向の幅寸法が小さくなる先細形状とされている。圧入突部58は、周方向の複数箇所に設けられており、好適には周方向で均等に配されている。本実施形態では、4つの圧入突部58,58,58,58が上下両側及び左右両側に配されている。
【0048】
一体加硫成形品54は、図12図13図15に示すように、インナ筒部材18の内周面を覆う被覆ゴム層60を備えている。被覆ゴム層60は、図15に示すように、略一定の径方向厚さを有する円筒状のゴム層とされており、インナ筒部材18の内周面に全周に亘って固着されている。要するに、被覆ゴム層60には、第一実施形態のような内周へ突出する圧入支持ゴム32は設けられていない。被覆ゴム層60は、図12に示すように、インナ筒部材18の軸方向一方の外側において本体ゴム弾性体16とつながっており、本体ゴム弾性体16と一体形成されている。被覆ゴム層60は、インナ筒部材18の軸方向他方の端部までは達しておらず、インナ筒部材18の軸方向一方の端部から軸方向の中間まで延びている。被覆ゴム層60の内側端部62は、インナ筒部材18の軸方向の中間に位置している。
【0049】
インナ軸部材56は、被覆ゴム層60で覆われたインナ筒部材18の内孔22へ差し入れられて、被覆ゴム層60の内周へ圧入されている。即ち、図15に二点鎖線で示したインナ軸部材56は、各圧入突部58の突出先端面を含む仮想的な円筒面の直径が被覆ゴム層60の内径寸法よりも大きくされていると共に、圧入突部58を外れた部分の外径寸法が被覆ゴム層60の内径寸法よりも小さくされている。これにより、インナ軸部材56を被覆ゴム層60の内周へ差し入れると、図13に示すように、4つの圧入突部58,58,58,58が被覆ゴム層60に対して周方向で部分的に4箇所で押し当てられて、圧入状態とされる。また、周方向で隣り合う圧入突部58,58の周方向間では、インナ軸部材56が被覆ゴム層60の内周側に離れており、それらインナ軸部材56と被覆ゴム層60の径方向対向面間を軸方向に延びるゴム逃がし空所66が形成される。本実施形態では、被覆ゴム層60における圧入突部58,58,58,58の当接部分が圧入支持ゴム64とされており、周方向の4箇所に圧入支持ゴム64がそれぞれ設けられている。圧入支持ゴム64の軸方向他方側の端部は、インナ筒部材18の軸方向の中間に位置しており、被覆ゴム層60の内側端部62の一部によって構成されている。
【0050】
図12に示すように、インナ軸部材56は、軸方向一方の端部がインナ筒部材18よりも軸方向外側に突出していると共に、軸方向他方の端部がインナ筒部材18の軸方向他方の端部よりも内側に位置しており、インナ軸部材56の軸方向他方の外側には、収容空所36がインナ筒部材18の内周に設けられている。また、インナ軸部材56は、被覆ゴム層60よりも軸方向両側へ突出している。特に、インナ軸部材56の軸方向他方の端部は、インナ筒部材18の軸方向中間に位置する被覆ゴム層60の内側端部62を越えて軸方向他方側に位置している。これにより、インナ軸部材56の軸方向両端面は、圧入支持ゴムを含む被覆ゴム層60が被さることなく露出している。
【0051】
インナ軸部材56は、圧入突部58を周方向に外れた部分において、被覆ゴム層60に対して内周へ離れており、周方向で隣り合う圧入突部58,58の周方向間には、インナ軸部材56の外周面と被覆ゴム層60の内周面との間を軸方向に延びるゴム逃がし空所66が形成されている。ゴム逃がし空所66は、各圧入突部58の周方向両側に設けられており、4つのゴム逃がし空所66,66,66,66が周方向で略均等に配されている。ゴム逃がし空所66は、周方向両側の壁面がインナ軸部材56の圧入突部58,58によって構成されている。ゴム逃がし空所66が設けられていることにより、圧入突部58の押し当てによる被覆ゴム層60(圧入支持ゴム64)の径方向圧縮に対して、周方向両側へのゴムの逃げが許容されて、圧入支持ゴム64のばねの調節によるインナ軸部材56の圧入に要する力の調節等が実現される。更に、ゴム逃がし空所66において被覆ゴム層60の自由表面が確保されることによって、被覆ゴム層60の耐久性の向上も図られる。
【0052】
このような本実施形態に係るパワーユニットマウント50によれば、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。また、インナ軸部材56に圧入突部58を設けることにより、被覆ゴム層60を周方向の全周に亘って凹凸のない略一定厚さの筒状としても、周方向の複数箇所に部分的な圧入支持ゴム64と、圧入支持ゴム64,64間のゴム逃がし空所66とを、それぞれ設定することができる。これにより、突起状の圧入支持ゴムを設ける場合に比して、被覆ゴム層60における応力集中の緩和がより効果的に実現され得る。
【0053】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、被覆ゴム層及び圧入支持ゴムは、本体ゴム弾性体16と一体形成されていることが望ましいが、本体ゴム弾性体とは独立して設けられていてもよい。
【0054】
前記第一実施形態では、複数の圧入支持ゴム32が被覆ゴム層30によって一体的に設けられていたが、例えば、複数の圧入支持ゴム32を周方向で相互に独立した状態で設けることもできる。この場合に、周方向で隣り合う圧入支持ゴム32,32の周方向間には、インナ筒部材18の内周面が露出したゴム逃がし空所34が形成され得る。
【0055】
前記実施形態では、インナ軸部材が圧入支持ゴムに対して周方向の複数箇所で圧入される構造を例示したが、例えば、圧入支持ゴムがインナ筒部材の内周面の全周に亘って連続する筒状とされて、インナ軸部材が全周に亘って圧入支持ゴムに圧入されるようにしてもよい。また、周方向の複数箇所でそれぞれ軸方向に延びる圧入支持ゴムを採用する場合にも、全ての圧入支持ゴムを同一断面形状とする必要はないし、軸方向において周方向幅寸法や径方向高さ寸法などを異ならせることで各軸方向位置における圧入支持ゴムによる連結ばね特性をチューニング等することも可能である。更に、圧入支持ゴムの軸方向端位置は限定されるものでなく、例えば前記第一実施形態の図5において、圧入支持ゴム32はインナ筒部材18の軸方向後方(図5中、右方)の端部側から軸方向前方(図5中、左方)に向かって軸方向中間部分まで延びていればよく、例えば圧入支持ゴム32の軸方向前側端部は本体ゴム弾性体16の軸方向前側端部よりも軸方向内方(図5中、右側)に位置していてもよいし、圧入支持ゴム32の軸方向後側端部もインナ筒部材18の端面と同じか僅かに内方に位置していてもよい。
【0056】
インナ軸部材20とインナ筒部材18の軸方向での相対的な位置は、インナ軸部材20の一端がインナ筒部材18の中間に位置していれば、特に限定されない。具体的には、例えば、インナ筒部材18の中間に位置するインナ軸部材20の軸方向端面が、軸方向においてアウタ筒部材14の中間に位置していてもよい。このように、インナ軸部材20がアウタ筒部材14の軸方向端より内側に位置していても、本体ゴム弾性体16はアウタ筒部材14とインナ筒部材18の間に配されていることから、本体ゴム弾性体16の固着面積や本体ゴム弾性体16に対する荷重の入力態様に対する影響が抑えられる。従って、防振性能や耐久性への影響を抑えつつ、筒形防振装置の配設スペースや車両側の取付構造等に応じて、インナ軸部材20の軸方向位置を大きな自由度で設定することが可能であり、収容空所36の軸方向寸法を大きな自由度で設定することもできる。
【0057】
前記実施形態では、インナ軸部材の外周面が軸方向の全長に亘って略一定の形状及び大きさで直線的に延びていたが、例えば、圧入支持ゴムを越えたインナ軸部材の軸方向端部が圧入支持ゴムへの圧入部分よりも小径とされる等、圧入支持ゴムを越えた軸方向端部において外周面の形状や大きさが変化していてもよい。この場合にも、インナ軸部材における圧入支持ゴムへの圧入部分の外周面は、一定の形状及び大きさで軸方向に連続して直線的に延びている。従って、例えば、圧入支持ゴムを越えたインナ軸部材の軸方向端部がテーパー面や段差面によって小径とされている場合に、それらテーパー面や段差面で構成されるインナ軸部材の内側端面には圧入支持ゴムが被さっていない。
【0058】
前記実施形態では、エンジンやモーターを防振支持する自動車用のパワーユニットマウントを例示したが、本発明に係る筒形防振装置は、例えば、エンジンの補機類を支持するマウントやボデーマウント、デフマウント、更にはアームやロッドの弾性連結用のブッシュ等にも適用される。
【符号の説明】
【0059】
10 パワーユニットマウント(筒形防振装置、第一実施形態)
12 インナ部材
14 アウタ筒部材
16 本体ゴム弾性体
18 インナ筒部材
20 インナ軸部材
22 内孔
24 ボルト挿通孔
26 一体加硫成形品
28 すぐり部
30 被覆ゴム層
32 圧入支持ゴム
33 内側端部
34 ゴム逃がし空所
36 収容空所
38 ボルト
40 車両ボデー
42 アウタブラケット
44 頭部
50 パワーユニットマウント(筒形防振装置、第二実施形態)
52 インナ部材
54 一体加硫成形品
56 インナ軸部材
58 圧入突部
60 被覆ゴム層
62 内側端部
64 圧入支持ゴム
66 ゴム逃がし空所
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15